JPH073608A - 刺繍データの作成方法及びその装置並びにその刺繍データに基づいて形成された刺繍模様 - Google Patents
刺繍データの作成方法及びその装置並びにその刺繍データに基づいて形成された刺繍模様Info
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- JPH073608A JPH073608A JP5141846A JP14184693A JPH073608A JP H073608 A JPH073608 A JP H073608A JP 5141846 A JP5141846 A JP 5141846A JP 14184693 A JP14184693 A JP 14184693A JP H073608 A JPH073608 A JP H073608A
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- D05—SEWING; EMBROIDERING; TUFTING
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- D05B19/00—Programme-controlled sewing machines
- D05B19/02—Sewing machines having electronic memory or microprocessor control unit
- D05B19/04—Sewing machines having electronic memory or microprocessor control unit characterised by memory aspects
- D05B19/08—Arrangements for inputting stitch or pattern data to memory ; Editing stitch or pattern data
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- Computer Hardware Design (AREA)
- Microelectronics & Electronic Packaging (AREA)
- Textile Engineering (AREA)
- Sewing Machines And Sewing (AREA)
- Automatic Embroidering For Embroidered Or Tufted Products (AREA)
Abstract
(57)【要約】
【目的】 互いに離間した複数の閉領域に対する刺繍デ
ータを作成する際、互いの閉領域間の渡り糸を取除く作
業を簡単にできるように刺繍データを作成する。 【構成】 閉領域に対する刺繍データを作成する際、そ
の閉領域の最上位置を刺繍開始点として設定し、その開
始点から最も遠い位置からサテン縫いにて閉領域を塗り
潰す刺繍データを作成し、開始点と一致させるように刺
繍終了点を設定する。よって、刺繍開始点と刺繍終了点
とが一致することとなり、その閉領域とその前後の各閉
領域との間の2本の渡り糸を同時に切断できる。
ータを作成する際、互いの閉領域間の渡り糸を取除く作
業を簡単にできるように刺繍データを作成する。 【構成】 閉領域に対する刺繍データを作成する際、そ
の閉領域の最上位置を刺繍開始点として設定し、その開
始点から最も遠い位置からサテン縫いにて閉領域を塗り
潰す刺繍データを作成し、開始点と一致させるように刺
繍終了点を設定する。よって、刺繍開始点と刺繍終了点
とが一致することとなり、その閉領域とその前後の各閉
領域との間の2本の渡り糸を同時に切断できる。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、加工布を縫針に対して
相対的に移動させながら駆動することにより、加工布に
所定の図形の刺繍模様を形成するミシンにおける、刺繍
動作の実行に必要な針落ち位置を指定するための刺繍デ
ータを作成するための刺繍データの作成方法及びその装
置、並びにその刺繍データに基づいて形成された刺繍模
様に関するものである。
相対的に移動させながら駆動することにより、加工布に
所定の図形の刺繍模様を形成するミシンにおける、刺繍
動作の実行に必要な針落ち位置を指定するための刺繍デ
ータを作成するための刺繍データの作成方法及びその装
置、並びにその刺繍データに基づいて形成された刺繍模
様に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来より、加工布に対する刺繍動作を自
動的に実行する刺繍ミシンは、例えば一針毎の加工布の
X,Y方向移動量言換えれば針落ち位置を指示するステ
ッチデータに基づいて動作するようになっている。本出
願人は、かかる刺繍ミシンにおける刺繍データ(前記ス
テッチデータあるいはブロックデータ)の作成を自動的
に行う刺繍データ作成装置を開発し、先に出願してい
る。
動的に実行する刺繍ミシンは、例えば一針毎の加工布の
X,Y方向移動量言換えれば針落ち位置を指示するステ
ッチデータに基づいて動作するようになっている。本出
願人は、かかる刺繍ミシンにおける刺繍データ(前記ス
テッチデータあるいはブロックデータ)の作成を自動的
に行う刺繍データ作成装置を開発し、先に出願してい
る。
【0003】この刺繍データ作成装置は、例えばパーソ
ナルコンピュータ本体に、イメージスキャナ、キーボー
ド、ハードディスクドライブ、CRTディスプレイ等を
接続して構成されている。そして、例えば刺繍図形の形
状を描いた原画を、イメージスキャナにより読取らせて
イメージデータが作成され、次に、そのイメージデータ
から、刺繍図形の輪郭を画定するアウトラインデータが
作成され、さらに、このアウトラインデータから、図形
の輪郭の内部を例えばサテン縫いのステッチにより塗り
潰すような一針毎の針落ち位置を示すステッチデータが
作成されるのである。
ナルコンピュータ本体に、イメージスキャナ、キーボー
ド、ハードディスクドライブ、CRTディスプレイ等を
接続して構成されている。そして、例えば刺繍図形の形
状を描いた原画を、イメージスキャナにより読取らせて
イメージデータが作成され、次に、そのイメージデータ
から、刺繍図形の輪郭を画定するアウトラインデータが
作成され、さらに、このアウトラインデータから、図形
の輪郭の内部を例えばサテン縫いのステッチにより塗り
潰すような一針毎の針落ち位置を示すステッチデータが
作成されるのである。
【0004】ここで、例えば図8に示すように、刺繍図
形Fが、互いに離間した5個の閉領域R1〜R5から構
成されるような場合がある(刺繍模様を形成する部分を
便宜上斜線を付して示す)。このような場合には、刺繍
データは、各閉領域間をジャンプ縫いにより連続させな
がら、各閉領域R1〜R5を例えばサテン縫いのステッ
チSにより順に塗り潰すような刺繍動作が行われるよう
に作成される。また、従来では、ジャンプ縫いによる渡
り糸Jの長さが最短となるように、各閉領域R1〜R5
における刺繍開始点及び刺繍終了点が設定されるように
なっている。
形Fが、互いに離間した5個の閉領域R1〜R5から構
成されるような場合がある(刺繍模様を形成する部分を
便宜上斜線を付して示す)。このような場合には、刺繍
データは、各閉領域間をジャンプ縫いにより連続させな
がら、各閉領域R1〜R5を例えばサテン縫いのステッ
チSにより順に塗り潰すような刺繍動作が行われるよう
に作成される。また、従来では、ジャンプ縫いによる渡
り糸Jの長さが最短となるように、各閉領域R1〜R5
における刺繍開始点及び刺繍終了点が設定されるように
なっている。
【0005】これにて、加工布Wに対しては、図9に示
すような刺繍動作が実行される。即ち、まず、閉領域R
1に対するサテン縫いが実行され、その刺繍終了点aか
ら次の閉領域R2の刺繍開始点bまでジャンプ縫いが行
われ、閉領域R2に対するサテン縫いが実行される。そ
して、閉領域R2の刺繍終了点cから次の閉領域R3の
刺繍開始点dまでジャンプ縫いが行われ、閉領域R3に
対するサテン縫いが実行される。
すような刺繍動作が実行される。即ち、まず、閉領域R
1に対するサテン縫いが実行され、その刺繍終了点aか
ら次の閉領域R2の刺繍開始点bまでジャンプ縫いが行
われ、閉領域R2に対するサテン縫いが実行される。そ
して、閉領域R2の刺繍終了点cから次の閉領域R3の
刺繍開始点dまでジャンプ縫いが行われ、閉領域R3に
対するサテン縫いが実行される。
【0006】このようにして、閉領域R5までの刺繍動
作が実行されると、その後、縫製作業者によって、例え
ば鋏を使用して各渡り糸Jの両端部を切断して取除く作
業が行われる。これにより、最終的には、加工布Wに
は、図10に示すような図形Fの刺繍模様が形成される
のである。
作が実行されると、その後、縫製作業者によって、例え
ば鋏を使用して各渡り糸Jの両端部を切断して取除く作
業が行われる。これにより、最終的には、加工布Wに
は、図10に示すような図形Fの刺繍模様が形成される
のである。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記の
ような従来の方法で作成された刺繍データに基づいて、
図9に示すように刺繍動作を実行した場合、各渡り糸J
を取除くために、鋏を使用した切断作業を、点a〜hに
対応した部分において夫々行わなければならず、その作
業に手間がかかる欠点があった。
ような従来の方法で作成された刺繍データに基づいて、
図9に示すように刺繍動作を実行した場合、各渡り糸J
を取除くために、鋏を使用した切断作業を、点a〜hに
対応した部分において夫々行わなければならず、その作
業に手間がかかる欠点があった。
【0008】本発明は上記事情に鑑みてなされたもの
で、その目的は、互いに離間した複数の閉領域に対する
刺繍を順に実行する場合において、渡り糸を取除く作業
の簡単化を図ることができる刺繍データの作成方法及び
その装置並びにその刺繍データに基づいて形成された刺
繍模様を提供するにある。
で、その目的は、互いに離間した複数の閉領域に対する
刺繍を順に実行する場合において、渡り糸を取除く作業
の簡単化を図ることができる刺繍データの作成方法及び
その装置並びにその刺繍データに基づいて形成された刺
繍模様を提供するにある。
【0009】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、本発明の刺繍データの作成方法は、図形が互いに離
間した複数の閉領域から構成され、それら各閉領域に対
する刺繍動作を順に実行する場合の刺繍データの作成方
法において、記各閉領域に対して、刺繍開始点と刺繍終
了点とが一致又は近接するように針落ち位置を設定する
ようにしている(請求項1の発明)。
に、本発明の刺繍データの作成方法は、図形が互いに離
間した複数の閉領域から構成され、それら各閉領域に対
する刺繍動作を順に実行する場合の刺繍データの作成方
法において、記各閉領域に対して、刺繍開始点と刺繍終
了点とが一致又は近接するように針落ち位置を設定する
ようにしている(請求項1の発明)。
【0010】また、この場合、前記各閉領域の刺繍開始
点及び刺繍終了点を、各閉領域における、前記図形の所
定の一方向に対して最も先方に位置する部分に設定する
と共に、その刺繍開始点及び刺繍終了点が前記一方向に
対して先方に位置している閉領域から順に刺繍動作を実
行するようにそれら閉領域に対する刺繍形成順序を決定
するようにすれば、より効果的である(請求項2の発
明)。
点及び刺繍終了点を、各閉領域における、前記図形の所
定の一方向に対して最も先方に位置する部分に設定する
と共に、その刺繍開始点及び刺繍終了点が前記一方向に
対して先方に位置している閉領域から順に刺繍動作を実
行するようにそれら閉領域に対する刺繍形成順序を決定
するようにすれば、より効果的である(請求項2の発
明)。
【0011】そして、本発明の刺繍データの作成装置
は、図形の形状に関する形状データを記憶する図形デー
タ記憶手段と、この記憶手段に記憶された形状データが
互いに離間した複数の閉領域から構成されている場合
に、それら各閉領域に対して、刺繍開始点と刺繍終了点
とが一致又は近接するように針落ち位置を設定する刺繍
データ作成手段とを具備するところに特徴を有する(請
求項3の発明)。
は、図形の形状に関する形状データを記憶する図形デー
タ記憶手段と、この記憶手段に記憶された形状データが
互いに離間した複数の閉領域から構成されている場合
に、それら各閉領域に対して、刺繍開始点と刺繍終了点
とが一致又は近接するように針落ち位置を設定する刺繍
データ作成手段とを具備するところに特徴を有する(請
求項3の発明)。
【0012】また、この場合、前記各閉領域の刺繍開始
点及び刺繍終了点を、各閉領域における、前記図形の所
定の一方向に対して最も先方に位置する部分に設定する
共に、その刺繍開始点及び刺繍終了点が前記一方向に対
して先方に位置している閉領域から順に刺繍動作を実行
するようにそれら閉領域に対する刺繍形成順序を決定す
るように、刺繍データ作成手段を構成すれば、より効果
的である(請求項4の発明)。
点及び刺繍終了点を、各閉領域における、前記図形の所
定の一方向に対して最も先方に位置する部分に設定する
共に、その刺繍開始点及び刺繍終了点が前記一方向に対
して先方に位置している閉領域から順に刺繍動作を実行
するようにそれら閉領域に対する刺繍形成順序を決定す
るように、刺繍データ作成手段を構成すれば、より効果
的である(請求項4の発明)。
【0013】さらに、本発明の刺繍データに基づいて形
成された刺繍模様は、互いに離間した複数の閉領からな
る図形に関してそれら閉領域間をジャンプ縫いにより順
に連続して刺繍するようにした刺繍模様にあって、前記
各閉領域における刺繍開始点と刺繍終了点とが一致又は
近接するように位置されているところに特徴を有する
(請求項5の発明)。
成された刺繍模様は、互いに離間した複数の閉領からな
る図形に関してそれら閉領域間をジャンプ縫いにより順
に連続して刺繍するようにした刺繍模様にあって、前記
各閉領域における刺繍開始点と刺繍終了点とが一致又は
近接するように位置されているところに特徴を有する
(請求項5の発明)。
【0014】また、この場合、前記各閉領域における刺
繍開始点及び刺繍終了点が、それら各閉領域のうち、前
記図形の所定の一方向に対して最も先方に位置する部分
に位置されていると共に、その刺繍開始点及び刺繍終了
点が前記一方向に対して先方に位置している閉領域から
順に刺繍が形成されているようにすれば、より効果的で
ある(請求項6の発明)。
繍開始点及び刺繍終了点が、それら各閉領域のうち、前
記図形の所定の一方向に対して最も先方に位置する部分
に位置されていると共に、その刺繍開始点及び刺繍終了
点が前記一方向に対して先方に位置している閉領域から
順に刺繍が形成されているようにすれば、より効果的で
ある(請求項6の発明)。
【0015】
【作用】図形が互いに離間した複数の閉領域から構成さ
れ、加工布に対して、それら各閉領域に対する刺繍動作
を順に実行する場合、閉領域間には、ジャンプ縫いによ
る渡り糸が残り、後に各渡り糸の両端部を鋏で切断して
渡り糸を取除く作業を行わなければならない。ここで、
ある閉領域における刺繍開始点及び刺繍終了点が一致又
は近接していれば、その閉領域において、前の閉領域か
らつながった渡り糸の終端部と、次の閉領域につながる
渡り糸の始端部とが、近接した位置に来るようになる。
2本の渡り糸の切断すべき部分が近接していれば、鋏に
よる1回の切断作業で2本の糸を同時に切断することが
可能となる。
れ、加工布に対して、それら各閉領域に対する刺繍動作
を順に実行する場合、閉領域間には、ジャンプ縫いによ
る渡り糸が残り、後に各渡り糸の両端部を鋏で切断して
渡り糸を取除く作業を行わなければならない。ここで、
ある閉領域における刺繍開始点及び刺繍終了点が一致又
は近接していれば、その閉領域において、前の閉領域か
らつながった渡り糸の終端部と、次の閉領域につながる
渡り糸の始端部とが、近接した位置に来るようになる。
2本の渡り糸の切断すべき部分が近接していれば、鋏に
よる1回の切断作業で2本の糸を同時に切断することが
可能となる。
【0016】従って、請求項1の刺繍データの作成方法
によれば、各閉領域に対して、刺繍開始点と刺繍終了点
とが一致又は近接するように針落ち位置を設定するよう
にしているので、渡り糸の切断作業の回数を少なく済ま
せることができる刺繍データを作成することができる。
によれば、各閉領域に対して、刺繍開始点と刺繍終了点
とが一致又は近接するように針落ち位置を設定するよう
にしているので、渡り糸の切断作業の回数を少なく済ま
せることができる刺繍データを作成することができる。
【0017】そして、請求項3の刺繍データの作成装置
によれば、刺繍データ作成手段により、各閉領域に対し
て、刺繍開始点と刺繍終了点とが一致又は近接するよう
に針落ち位置が設定されるので、渡り糸の切断作業の回
数を少なく済ませることができる刺繍データを作成する
ことができる。
によれば、刺繍データ作成手段により、各閉領域に対し
て、刺繍開始点と刺繍終了点とが一致又は近接するよう
に針落ち位置が設定されるので、渡り糸の切断作業の回
数を少なく済ませることができる刺繍データを作成する
ことができる。
【0018】さらに、請求項5の刺繍データに基づいて
形成された刺繍模様によれば、各閉領域における刺繍開
始点と刺繍終了点とが一致又は近接するように位置され
ているので、渡り糸の切断作業の回数を少なく済ませる
ことができる。
形成された刺繍模様によれば、各閉領域における刺繍開
始点と刺繍終了点とが一致又は近接するように位置され
ているので、渡り糸の切断作業の回数を少なく済ませる
ことができる。
【0019】ところで、刺繍動作時において、渡り糸
が、未だ刺繍が形成されていない閉領域内を横切るよう
に延びるようなことがあると、その渡り糸の上に重なる
ようにして刺繍動作が行われる不具合が生ずる。ところ
が、各閉領域の刺繍開始点及び刺繍終了点が、図形の所
定の一方向に対して先方側に位置すると共に、各閉領域
についての刺繍形成順序が、前記一方向の先方側から順
であれば、前の閉領域の刺繍終了点は、次の閉領域の刺
繍開始点よりも必ず一方向先方側に位置することにな
り、それらをつなぐ渡り糸が刺繍未形成の閉領域を横切
ることはない。
が、未だ刺繍が形成されていない閉領域内を横切るよう
に延びるようなことがあると、その渡り糸の上に重なる
ようにして刺繍動作が行われる不具合が生ずる。ところ
が、各閉領域の刺繍開始点及び刺繍終了点が、図形の所
定の一方向に対して先方側に位置すると共に、各閉領域
についての刺繍形成順序が、前記一方向の先方側から順
であれば、前の閉領域の刺繍終了点は、次の閉領域の刺
繍開始点よりも必ず一方向先方側に位置することにな
り、それらをつなぐ渡り糸が刺繍未形成の閉領域を横切
ることはない。
【0020】従って、請求項2の刺繍データの作成方法
及び請求項4の刺繍データの作成装置によれば、渡り糸
の上に重なるようにして刺繍動作が行われることのない
刺繍データを作成することができ、さらに、請求項6の
刺繍データに基づいて形成された刺繍模様によれば、刺
繍模様が渡り糸の上に重なることがなくなる。
及び請求項4の刺繍データの作成装置によれば、渡り糸
の上に重なるようにして刺繍動作が行われることのない
刺繍データを作成することができ、さらに、請求項6の
刺繍データに基づいて形成された刺繍模様によれば、刺
繍模様が渡り糸の上に重なることがなくなる。
【0021】
【実施例】以下、本発明の一実施例について、図1乃至
図8を参照して説明する。尚、本実施例では、従来例で
説明したと同様、図8に示すような、互いに離間した5
個の閉領域R1〜R5から構成される刺繍図形Fを具体
例として上げながら説明する。
図8を参照して説明する。尚、本実施例では、従来例で
説明したと同様、図8に示すような、互いに離間した5
個の閉領域R1〜R5から構成される刺繍図形Fを具体
例として上げながら説明する。
【0022】まず、図示はしないが、刺繍ミシンについ
て簡単に触れておく。刺繍ミシンは、ミシンベッド上に
配置され加工布を保持する刺繍枠を、水平移動機構によ
り装置固有のx,y座標系で示される所定位置に移動さ
せつつ、縫針及び釜機構による縫い動作を行うことによ
り、その加工布に所定の図形Fの刺繍を施すようになっ
ている。前記水平移動機構や針棒等は、マイコン等から
構成される制御装置により制御されるようになってお
り、従って、一針毎の加工布のx,y方向の移動量(針
落ち位置)を指示する刺繍データ(ステッチデータ)に
より、制御装置は、刺繍動作を自動的に実行することが
可能となるのである。
て簡単に触れておく。刺繍ミシンは、ミシンベッド上に
配置され加工布を保持する刺繍枠を、水平移動機構によ
り装置固有のx,y座標系で示される所定位置に移動さ
せつつ、縫針及び釜機構による縫い動作を行うことによ
り、その加工布に所定の図形Fの刺繍を施すようになっ
ている。前記水平移動機構や針棒等は、マイコン等から
構成される制御装置により制御されるようになってお
り、従って、一針毎の加工布のx,y方向の移動量(針
落ち位置)を指示する刺繍データ(ステッチデータ)に
より、制御装置は、刺繍動作を自動的に実行することが
可能となるのである。
【0023】尚、このような刺繍ミシンに対して、刺繍
データは、後述する刺繍データの作成装置から、オンラ
イン、あるいは磁気ディスクやRAMカード等を用いた
オフラインにて与えられるようになっている。
データは、後述する刺繍データの作成装置から、オンラ
イン、あるいは磁気ディスクやRAMカード等を用いた
オフラインにて与えられるようになっている。
【0024】次に、本実施例に係る刺繍データの作成装
置の構成について、図2を参照して述べる。作成装置本
体1は、例えば汎用のパーソナルコンピュータ本体から
なり、CPU2、ROM3、RAM4、フロッピーディ
スクドライブ(FDD)5、入出力インタフェース6
を、バス7を介して相互に接続して構成されている。
置の構成について、図2を参照して述べる。作成装置本
体1は、例えば汎用のパーソナルコンピュータ本体から
なり、CPU2、ROM3、RAM4、フロッピーディ
スクドライブ(FDD)5、入出力インタフェース6
を、バス7を介して相互に接続して構成されている。
【0025】この作成装置本体1には、刺繍の図形等を
画面8a(図3参照)に表示するためのCRTディスプ
レイ8、オペレータが各種の指示操作を行うためのキー
ボード9及びマウス10、刺繍の図形の原画の画像デー
タを取込むためのイメージスキャナ11、作成された刺
繍データのファイルを記憶するための例えばハードディ
スクドライブからなる外部記憶装置12が、前記入出力
インタフェース6を介して接続されている。
画面8a(図3参照)に表示するためのCRTディスプ
レイ8、オペレータが各種の指示操作を行うためのキー
ボード9及びマウス10、刺繍の図形の原画の画像デー
タを取込むためのイメージスキャナ11、作成された刺
繍データのファイルを記憶するための例えばハードディ
スクドライブからなる外部記憶装置12が、前記入出力
インタフェース6を介して接続されている。
【0026】そして、前記作成装置本体1は、そのソフ
トウエア構成により、図形の原画に基づいて、刺繍デー
タを自動的に作成するようになっている。その作成にあ
たっては、刺繍図形の形状を描いた原画を、イメージス
キャナ11により読取らせてイメージデータを作成し、
次に、そのイメージデータから、図形の輪郭を画定する
アウトラインデータを作成し、さらに、このアウトライ
ンデータから、図形の輪郭の内部を例えばサテン縫いの
ステッチにより塗り潰すような一針毎の針落ち位置を示
すステッチデータを作成するものである。
トウエア構成により、図形の原画に基づいて、刺繍デー
タを自動的に作成するようになっている。その作成にあ
たっては、刺繍図形の形状を描いた原画を、イメージス
キャナ11により読取らせてイメージデータを作成し、
次に、そのイメージデータから、図形の輪郭を画定する
アウトラインデータを作成し、さらに、このアウトライ
ンデータから、図形の輪郭の内部を例えばサテン縫いの
ステッチにより塗り潰すような一針毎の針落ち位置を示
すステッチデータを作成するものである。
【0027】このとき、詳しくは後述するように、図形
が互いに離間した複数の閉領域から構成され、それら各
閉領域に対する刺繍動作を順に実行する場合の刺繍デー
タを作成するにあたっては、各閉領域に対して、刺繍開
始点と刺繍終了点とが一致又は近接するように針落ち位
置を設定するようになっている。
が互いに離間した複数の閉領域から構成され、それら各
閉領域に対する刺繍動作を順に実行する場合の刺繍デー
タを作成するにあたっては、各閉領域に対して、刺繍開
始点と刺繍終了点とが一致又は近接するように針落ち位
置を設定するようになっている。
【0028】さらに、特に本実施例では、前記各閉領域
の刺繍開始点及び刺繍終了点を、各閉領域における、前
記図形の所定の一方向に対して最も先方に位置する部分
に設定すると共に、その刺繍開始点及び刺繍終了点が前
記一方向に対して先方に位置している閉領域から順に刺
繍動作を実行するようにそれら閉領域に対する刺繍形成
順序を決定するようになっている。
の刺繍開始点及び刺繍終了点を、各閉領域における、前
記図形の所定の一方向に対して最も先方に位置する部分
に設定すると共に、その刺繍開始点及び刺繍終了点が前
記一方向に対して先方に位置している閉領域から順に刺
繍動作を実行するようにそれら閉領域に対する刺繍形成
順序を決定するようになっている。
【0029】次に、上記のように構成された刺繍データ
の作成装置の動作について、図1及び、図3乃至図8も
参照して述べる。ここでは、上述のように、図8に示す
ような刺繍図形F(刺繍模様を形成する部分を便宜上斜
線を付して示す)を具体例として上げながら説明する。
この図形Fは、三角形の閉領域R1、菱形の閉領域R
2,四角形の閉領域R3、五角形の閉領域R4、円形の
閉領域R5の、互いに離間した5個の閉領域R1〜R5
から構成されている。
の作成装置の動作について、図1及び、図3乃至図8も
参照して述べる。ここでは、上述のように、図8に示す
ような刺繍図形F(刺繍模様を形成する部分を便宜上斜
線を付して示す)を具体例として上げながら説明する。
この図形Fは、三角形の閉領域R1、菱形の閉領域R
2,四角形の閉領域R3、五角形の閉領域R4、円形の
閉領域R5の、互いに離間した5個の閉領域R1〜R5
から構成されている。
【0030】さて、作成装置本体1は、刺繍データを作
成するにあたり、図1のフローチャートに示す手順の処
理を実行する。刺繍データの作成プログラムが起動され
ると、まず、ステップS1にて、イメージスキャナ11
により図形Fの形状を描いた原画(白い原紙に図8の斜
線部分を黒く描いた原画)から、図形Fの画像データ
(形状データ)が読込まれ、RAM4に記憶される。次
のステップS2では、画像データの圧縮,ノイズ除去等
の画像処理が行われる。
成するにあたり、図1のフローチャートに示す手順の処
理を実行する。刺繍データの作成プログラムが起動され
ると、まず、ステップS1にて、イメージスキャナ11
により図形Fの形状を描いた原画(白い原紙に図8の斜
線部分を黒く描いた原画)から、図形Fの画像データ
(形状データ)が読込まれ、RAM4に記憶される。次
のステップS2では、画像データの圧縮,ノイズ除去等
の画像処理が行われる。
【0031】ステップS3では、前記画像データから閉
領域を検出する処理が行われる。この処理は、例えば画
像データの左上から水平方向にドットをサーチし、黒レ
ベルのドットがある場合にはその輪郭を検出することに
より行われ、図8の例では、5個の閉領域R1〜R5が
検出される。各閉領域R1〜R5の輪郭を形成するドッ
トの座標の集合がアウトラインデータとなる。また、こ
のとき、図3に示すように、CRTディスプレイ8の画
面8aに、図形Fの画像が表示される。
領域を検出する処理が行われる。この処理は、例えば画
像データの左上から水平方向にドットをサーチし、黒レ
ベルのドットがある場合にはその輪郭を検出することに
より行われ、図8の例では、5個の閉領域R1〜R5が
検出される。各閉領域R1〜R5の輪郭を形成するドッ
トの座標の集合がアウトラインデータとなる。また、こ
のとき、図3に示すように、CRTディスプレイ8の画
面8aに、図形Fの画像が表示される。
【0032】そして、次のステップS4では、各閉領域
R1〜R5に対して、図形Fの所定の一方向に対して最
も先方に位置している部分に刺繍開始点及び刺繍終了点
を設定すること行われる。ここでは、各閉領域R1〜R
5のアウトラインデータのうち、最もy方向先方側つま
りy座標の大きい点、即ち、図3で各閉領域R1〜R5
における最も上の位置にある点を、刺繍開始点及び刺繍
終了点として設定する。閉領域R1については点A、閉
領域R2については点B、閉領域R3については点C、
閉領域R4については点D、閉領域R5については点E
が、刺繍開始点及び刺繍終了点となる。尚、刺繍開始点
と刺繍終了点とを完全に一致させなくとも、近接して設
定するようにしても良い。
R1〜R5に対して、図形Fの所定の一方向に対して最
も先方に位置している部分に刺繍開始点及び刺繍終了点
を設定すること行われる。ここでは、各閉領域R1〜R
5のアウトラインデータのうち、最もy方向先方側つま
りy座標の大きい点、即ち、図3で各閉領域R1〜R5
における最も上の位置にある点を、刺繍開始点及び刺繍
終了点として設定する。閉領域R1については点A、閉
領域R2については点B、閉領域R3については点C、
閉領域R4については点D、閉領域R5については点E
が、刺繍開始点及び刺繍終了点となる。尚、刺繍開始点
と刺繍終了点とを完全に一致させなくとも、近接して設
定するようにしても良い。
【0033】このように刺繍開始点及び刺繍終了点が設
定されると、ステップS5にて、各閉領域R1〜R5に
ついての刺繍データが作成される。これは、閉領域のア
ウトライン上に針落ち位置を配置してその閉領域の内部
を例えばサテン縫いのステッチSにより塗り潰すように
作成される。
定されると、ステップS5にて、各閉領域R1〜R5に
ついての刺繍データが作成される。これは、閉領域のア
ウトライン上に針落ち位置を配置してその閉領域の内部
を例えばサテン縫いのステッチSにより塗り潰すように
作成される。
【0034】この場合、刺繍開始点及び刺繍終了点を一
致させるため、例えば閉領域における刺繍開始点から最
も遠い点を求め、まず、その点までは、例えばたたみ縫
いのステッチTにより直線的に縫い、その後サテン縫い
を刺繍開始点(刺繍終了点)で終わるようにして作成さ
れる。閉領域R2の例では、図4に示すように、刺繍開
始点Bから反対側の頂点B´まで直線的にたたみ縫いの
ステッチTを形成し、頂点Bから刺繍終了点Bまで、閉
領域R2を塗り潰すようなサテン縫いのステッチSを形
成するように、刺繍データが作成される。たたみ縫いの
ステッチTは、サテン縫いのステッチSにより覆われて
隠されることになる。
致させるため、例えば閉領域における刺繍開始点から最
も遠い点を求め、まず、その点までは、例えばたたみ縫
いのステッチTにより直線的に縫い、その後サテン縫い
を刺繍開始点(刺繍終了点)で終わるようにして作成さ
れる。閉領域R2の例では、図4に示すように、刺繍開
始点Bから反対側の頂点B´まで直線的にたたみ縫いの
ステッチTを形成し、頂点Bから刺繍終了点Bまで、閉
領域R2を塗り潰すようなサテン縫いのステッチSを形
成するように、刺繍データが作成される。たたみ縫いの
ステッチTは、サテン縫いのステッチSにより覆われて
隠されることになる。
【0035】各閉領域R1〜R5についての刺繍データ
が作成されると、ステップS6にて、閉領域間をジャン
プ縫いにより連続させるようにして、刺繍データを合成
して全体の刺繍データが作成される。この場合、各閉領
域R1〜R5に対する刺繍形成順序を決定する必要があ
るが、この順序は、前記刺繍開始点(刺繍終了点)がy
方向先方側に位置する順つまり刺繍開始点(刺繍終了
点)のy座標の大きい順となるように決定される。図8
の例では、閉領域R1,R2,R3,R4,R5の順と
なる。従って、点A−点B間、点B−点C間、点C−点
D間、点D−点E間にて夫々ジャンプ縫いが行われる
(渡り糸Jによりつながれる)ように刺繍データが作成
される。
が作成されると、ステップS6にて、閉領域間をジャン
プ縫いにより連続させるようにして、刺繍データを合成
して全体の刺繍データが作成される。この場合、各閉領
域R1〜R5に対する刺繍形成順序を決定する必要があ
るが、この順序は、前記刺繍開始点(刺繍終了点)がy
方向先方側に位置する順つまり刺繍開始点(刺繍終了
点)のy座標の大きい順となるように決定される。図8
の例では、閉領域R1,R2,R3,R4,R5の順と
なる。従って、点A−点B間、点B−点C間、点C−点
D間、点D−点E間にて夫々ジャンプ縫いが行われる
(渡り糸Jによりつながれる)ように刺繍データが作成
される。
【0036】さて、このようにして作成された刺繍デー
タに基づいて、刺繍ミシンを動作させると、加工布Wに
対して、図5に示すような刺繍動作が実行される。即
ち、まず、閉領域R1に対するサテン縫いが実行され、
その刺繍終了点Aから次の閉領域R2の刺繍開始点Bま
でジャンプ縫いが行われ、閉領域R2に対するサテン縫
いが実行される。
タに基づいて、刺繍ミシンを動作させると、加工布Wに
対して、図5に示すような刺繍動作が実行される。即
ち、まず、閉領域R1に対するサテン縫いが実行され、
その刺繍終了点Aから次の閉領域R2の刺繍開始点Bま
でジャンプ縫いが行われ、閉領域R2に対するサテン縫
いが実行される。
【0037】そして、閉領域R2の刺繍終了点Bから次
の閉領域R3の刺繍開始点Cまでジャンプ縫いが行わ
れ、閉領域R3に対するサテン縫いが実行される。さら
に、閉領域R3の刺繍終了点Cから次の閉領域R4の刺
繍開始点Dまでジャンプ縫いが行われ、閉領域R4に対
するサテン縫いが実行され、閉領域R4の刺繍終了点D
から次の閉領域R5の刺繍開始点Eまでジャンプ縫いが
行われ、最後に、閉領域R5に対するサテン縫いが実行
されるのである。尚、各閉領域における刺繍開始点及び
刺繍終了点では止め縫いが実行される。
の閉領域R3の刺繍開始点Cまでジャンプ縫いが行わ
れ、閉領域R3に対するサテン縫いが実行される。さら
に、閉領域R3の刺繍終了点Cから次の閉領域R4の刺
繍開始点Dまでジャンプ縫いが行われ、閉領域R4に対
するサテン縫いが実行され、閉領域R4の刺繍終了点D
から次の閉領域R5の刺繍開始点Eまでジャンプ縫いが
行われ、最後に、閉領域R5に対するサテン縫いが実行
されるのである。尚、各閉領域における刺繍開始点及び
刺繍終了点では止め縫いが実行される。
【0038】而して、このような加工布Wに対する刺繍
動作が完了した状態では、各閉領域間には、ジャンプ縫
いによる渡り糸Jが残ったままとなる。そこで、この
後、縫製作業者によって、例えば鋏を使用して各渡り糸
Jの両端部を切断して取除く作業が行われる。これによ
り、最終的には、加工布Wには、図7に示すような図形
Fの刺繍模様が形成されるのである。
動作が完了した状態では、各閉領域間には、ジャンプ縫
いによる渡り糸Jが残ったままとなる。そこで、この
後、縫製作業者によって、例えば鋏を使用して各渡り糸
Jの両端部を切断して取除く作業が行われる。これによ
り、最終的には、加工布Wには、図7に示すような図形
Fの刺繍模様が形成されるのである。
【0039】ここで、本実施例においては、閉各領域に
おける刺繍開始点及び刺繍終了点が一致しているので、
その閉領域において、前の閉領域からつながった渡り糸
Jの終端部と、次の閉領域につながる渡り糸Jの始端部
とが、近接した位置に来るようになる。閉領域R4を例
とすれば、図6に示すように、前の閉領域R3からつな
がった渡り糸Jの終端部と、次の閉領域R5につながる
渡り糸Jの始端部とが、共に点Dの近傍に位置すること
になる。そこで、本実施例では、図6に示すように、鋏
による1回の切断作業で2本の渡り糸Jを同時に切断す
ることができる。全体としても、5回の切断作業で、4
本全ての渡り糸Jを取除くことができるのである。
おける刺繍開始点及び刺繍終了点が一致しているので、
その閉領域において、前の閉領域からつながった渡り糸
Jの終端部と、次の閉領域につながる渡り糸Jの始端部
とが、近接した位置に来るようになる。閉領域R4を例
とすれば、図6に示すように、前の閉領域R3からつな
がった渡り糸Jの終端部と、次の閉領域R5につながる
渡り糸Jの始端部とが、共に点Dの近傍に位置すること
になる。そこで、本実施例では、図6に示すように、鋏
による1回の切断作業で2本の渡り糸Jを同時に切断す
ることができる。全体としても、5回の切断作業で、4
本全ての渡り糸Jを取除くことができるのである。
【0040】ところで、上記の刺繍動作時において、渡
り糸Jが、未だ刺繍が形成されていない閉領域内を横切
るように延びるようなことがあると、その渡り糸Jの上
に重なるようにして刺繍動作が行われる不具合が生ず
る。ところが、本実施例では、各閉領域R1〜R5にお
ける最上位にある点を、刺繍開始点及び刺繍終了点とし
て設定すると共に、上位にある閉領域の順に刺繍形成順
序を決定しているので、例えば図5で、点Aは点Bより
必ず上に位置し、且つ閉領域R2は点Bより上には存在
しないので、点Aから点Bへ向かう渡り糸Jが、刺繍未
形成の閉領域R2を横切ることはない。
り糸Jが、未だ刺繍が形成されていない閉領域内を横切
るように延びるようなことがあると、その渡り糸Jの上
に重なるようにして刺繍動作が行われる不具合が生ず
る。ところが、本実施例では、各閉領域R1〜R5にお
ける最上位にある点を、刺繍開始点及び刺繍終了点とし
て設定すると共に、上位にある閉領域の順に刺繍形成順
序を決定しているので、例えば図5で、点Aは点Bより
必ず上に位置し、且つ閉領域R2は点Bより上には存在
しないので、点Aから点Bへ向かう渡り糸Jが、刺繍未
形成の閉領域R2を横切ることはない。
【0041】従って、渡り糸Jの上に重なるようにして
刺繍動作が行われることはないのである。この場合、点
Bから点Cへ向かう渡り糸Jは、閉領域R2を横切る
が、これは閉領域R2の刺繍形成後であり、サテン縫い
のステッチSの上方に渡り糸Jが重なるにすぎず、渡り
糸Jを取除くことに支障を来すことはない。
刺繍動作が行われることはないのである。この場合、点
Bから点Cへ向かう渡り糸Jは、閉領域R2を横切る
が、これは閉領域R2の刺繍形成後であり、サテン縫い
のステッチSの上方に渡り糸Jが重なるにすぎず、渡り
糸Jを取除くことに支障を来すことはない。
【0042】このように本実施例によれば、鋏による1
回の切断作業で2本の渡り糸Jを同時に切断することが
できるので、鋏による切断作業を点a〜hに対応して多
数回行わなければならなかった従来のものと異なり、切
断作業の回数を大幅に減少させることができ、この結
果、渡り糸Jを取除く作業の簡単化を図ることができ
る。しかも、特に本実施例では、サテン縫いのステッチ
Sが渡り糸Jの上に重なることを確実に防止することが
できるといった利点も得ることができる。
回の切断作業で2本の渡り糸Jを同時に切断することが
できるので、鋏による切断作業を点a〜hに対応して多
数回行わなければならなかった従来のものと異なり、切
断作業の回数を大幅に減少させることができ、この結
果、渡り糸Jを取除く作業の簡単化を図ることができ
る。しかも、特に本実施例では、サテン縫いのステッチ
Sが渡り糸Jの上に重なることを確実に防止することが
できるといった利点も得ることができる。
【0043】尚、上記実施例では、一針毎の刺繍データ
(ステッチデータ)を作成するようにしたが、閉領域を
一以上のブロックに分割した所定のブロック毎の刺繍デ
ータ(ブロックデータ)を作成しても良い。その他、本
発明は上記実施例に限定されるものではなく、各閉領域
に対する刺繍としてはサテン縫いに限らず、例えばたた
み縫い等を採用したり輪郭に沿う縁取りを付加したりし
ても良く、また、刺繍データの作成装置を刺繍ミシンと
一体的に構成するようにしても良いなど、要旨を逸脱し
ない範囲内で適宜変更して実施し得るものである。
(ステッチデータ)を作成するようにしたが、閉領域を
一以上のブロックに分割した所定のブロック毎の刺繍デ
ータ(ブロックデータ)を作成しても良い。その他、本
発明は上記実施例に限定されるものではなく、各閉領域
に対する刺繍としてはサテン縫いに限らず、例えばたた
み縫い等を採用したり輪郭に沿う縁取りを付加したりし
ても良く、また、刺繍データの作成装置を刺繍ミシンと
一体的に構成するようにしても良いなど、要旨を逸脱し
ない範囲内で適宜変更して実施し得るものである。
【0044】
【発明の効果】以上の説明にて明らかなように、本発明
の刺繍データの作成方法及びその装置並びにその刺繍デ
ータに基づいて形成された刺繍模様によれば、互いに離
間した複数の閉領域に対する刺繍を順に実行する場合に
おいて、各閉領域に関する刺繍開始点と刺繍終了点とを
一致又は近接するようにしたので、渡り糸を取除く作業
の簡単化を図ることができるという優れた実用的効果を
奏するものである。
の刺繍データの作成方法及びその装置並びにその刺繍デ
ータに基づいて形成された刺繍模様によれば、互いに離
間した複数の閉領域に対する刺繍を順に実行する場合に
おいて、各閉領域に関する刺繍開始点と刺繍終了点とを
一致又は近接するようにしたので、渡り糸を取除く作業
の簡単化を図ることができるという優れた実用的効果を
奏するものである。
【0045】また、この場合、各閉領域の刺繍開始点及
び刺繍終了点を、図形の所定の一方向に対して最も先方
に位置する部分に設定すると共に、その刺繍開始点及び
刺繍終了点が一方向に対して先方に位置している閉領域
から順に刺繍動作を実行するようにすれば、渡り糸の上
に重なるようにして刺繍動作が行われることが確実に防
止され、より効果的となる。
び刺繍終了点を、図形の所定の一方向に対して最も先方
に位置する部分に設定すると共に、その刺繍開始点及び
刺繍終了点が一方向に対して先方に位置している閉領域
から順に刺繍動作を実行するようにすれば、渡り糸の上
に重なるようにして刺繍動作が行われることが確実に防
止され、より効果的となる。
【図1】本発明の一実施例を示すもので、刺繍データの
作成手順を示すフローチャート
作成手順を示すフローチャート
【図2】刺繍データ作成装置の電気的構成を示すブロッ
ク図
ク図
【図3】刺繍データ作成時のCRTディスプレイの画面
を示す図
を示す図
【図4】刺繍動作の例を示す図
【図5】刺繍動作終了時の加工布の平面図
【図6】渡り糸の切断作業の様子を示す要部の平面図
【図7】渡り糸を取除いた後の加工布の平面図
【図8】図形の一例を示す図
【図9】従来例を示すもので、刺繍動作終了時の加工布
の平面図
の平面図
【図10】渡り糸を取除いた後の加工布の平面図
図面中、1は作成装置本体、2はCPU、3はROM、
4はRAM、8はCRTディスプレイ、11はイメージ
スキャナ、Fは図形、Wは加工布、R1〜R5は閉領
域、S,Tはステッチ、Jは渡り糸を示す。
4はRAM、8はCRTディスプレイ、11はイメージ
スキャナ、Fは図形、Wは加工布、R1〜R5は閉領
域、S,Tはステッチ、Jは渡り糸を示す。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 水野 雅裕 名古屋市瑞穂区苗代町15番1号 ブラザー 工業株式会社内
Claims (6)
- 【請求項1】 加工布を縫針に対して相対的に移動させ
ながら駆動することにより、前記加工布に所定の図形の
刺繍模様を形成するミシンにおける、前記刺繍動作の実
行に必要な針落ち位置を指定するための刺繍データを作
成する方法であって、 前記図形が互いに離間した複数の閉領域から構成され、
それら各閉領域に対する刺繍動作を順に実行する場合の
刺繍データの作成方法において、 前記各閉領域に対して、刺繍開始点と刺繍終了点とが一
致又は近接するように針落ち位置を設定するようにした
ことを特徴とする刺繍データの作成方法。 - 【請求項2】 前記各閉領域の刺繍開始点及び刺繍終了
点を、各閉領域における、前記図形の所定の一方向に対
して最も先方に位置する部分に設定すると共に、その刺
繍開始点及び刺繍終了点が前記一方向に対して先方に位
置している閉領域から順に刺繍動作を実行するようにそ
れら閉領域に対する刺繍形成順序を決定するようにした
ことを特徴とする請求項1記載の刺繍データの作成方
法。 - 【請求項3】 加工布を縫針に対して相対的に移動させ
ながら駆動することにより、前記加工布に所定の図形の
刺繍模様を形成するミシンにおける、前記刺繍動作の実
行に必要な針落ち位置を指定するための刺繍データを作
成するものであって、 前記図形の形状に関する形状データを記憶する図形デー
タ記憶手段と、 この記憶手段に記憶された形状データが互いに離間した
複数の閉領域から構成されている場合に、それら各閉領
域に対して、刺繍開始点と刺繍終了点とが一致又は近接
するように針落ち位置を設定する刺繍データ作成手段と
を具備することを特徴とする刺繍データの作成装置。 - 【請求項4】 前記刺繍データ作成手段は、各閉領域の
刺繍開始点及び刺繍終了点を、各閉領域における、前記
図形の所定の一方向に対して最も先方に位置する部分に
設定する共に、その刺繍開始点及び刺繍終了点が前記一
方向に対して先方に位置している閉領域から順に刺繍動
作を実行するようにそれら閉領域に対する刺繍形成順序
を決定するようになっていることを特徴とする請求項3
記載の刺繍データの作成装置。 - 【請求項5】 刺繍データに基づいて動作するミシンに
より加工布に形成される刺繍模様であって、 互いに離間した複数の閉領からなる図形に関してそれら
閉領域間をジャンプ縫いにより順に連続して刺繍するよ
うにした刺繍模様において、 前記各閉領域における刺繍開始点と刺繍終了点とが一致
又は近接するように位置されていることを特徴とする刺
繍データに基づいて形成された刺繍模様。 - 【請求項6】 前記各閉領域における刺繍開始点及び刺
繍終了点が、それら各閉領域のうち、前記図形の所定の
一方向に対して最も先方に位置する部分に位置されてい
ると共に、その刺繍開始点及び刺繍終了点が前記一方向
に対して先方に位置している閉領域から順に刺繍が形成
されていることを特徴とする請求項5記載の刺繍データ
に基づいて形成された刺繍模様。
Priority Applications (2)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP14184693A JP3811191B2 (ja) | 1993-06-14 | 1993-06-14 | 刺繍データの作成方法及びその装置並びにその刺繍データに基づいて形成された刺繍模様 |
US08/246,709 US5560306A (en) | 1993-06-14 | 1994-05-20 | Embroidery data producing apparatus and process for forming embroidery |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP14184693A JP3811191B2 (ja) | 1993-06-14 | 1993-06-14 | 刺繍データの作成方法及びその装置並びにその刺繍データに基づいて形成された刺繍模様 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH073608A true JPH073608A (ja) | 1995-01-06 |
JP3811191B2 JP3811191B2 (ja) | 2006-08-16 |
Family
ID=15301527
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP14184693A Expired - Fee Related JP3811191B2 (ja) | 1993-06-14 | 1993-06-14 | 刺繍データの作成方法及びその装置並びにその刺繍データに基づいて形成された刺繍模様 |
Country Status (2)
Country | Link |
---|---|
US (1) | US5560306A (ja) |
JP (1) | JP3811191B2 (ja) |
Cited By (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2006034676A (ja) * | 2004-07-28 | 2006-02-09 | Brother Ind Ltd | 刺繍ミシンの制御装置 |
US8491484B2 (en) | 2005-04-12 | 2013-07-23 | Scimed Life Systems, Inc. | Forward looking imaging guidewire |
US10321890B2 (en) | 2005-05-06 | 2019-06-18 | Arrow International, Inc. | Apparatus and method for endovascular device guiding and positioning using physiological parameters |
US10368837B2 (en) | 2005-05-06 | 2019-08-06 | Arrow International, Inc. | Apparatus and method for vascular access |
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---|---|---|---|---|
US6004018A (en) * | 1996-03-05 | 1999-12-21 | Janome Sewing Machine | Device for producing embroidery data on the basis of image data |
JPH09296349A (ja) * | 1996-04-26 | 1997-11-18 | Janome Sewing Mach Co Ltd | 画像データに基づく刺繍データ作成装置 |
JPH1046465A (ja) * | 1996-05-27 | 1998-02-17 | Brother Ind Ltd | 刺繍データ処理装置 |
JPH10113483A (ja) * | 1996-10-14 | 1998-05-06 | Brother Ind Ltd | 刺繍データ編集方法並びに刺繍データ編集装置 |
US6390005B1 (en) * | 1998-05-14 | 2002-05-21 | Benito Chia | Method of filling an embroidery stitch pattern with satin stitches having a constant interstitch spacing |
US9200397B2 (en) | 1998-08-17 | 2015-12-01 | Cimpress Schweiz Gmbh | Automatically generating embroidery designs |
US6836695B1 (en) * | 1998-08-17 | 2004-12-28 | Soft Sight Inc. | Automatically generating embroidery designs from a scanned image |
JP4277203B2 (ja) * | 2004-03-30 | 2009-06-10 | ブラザー工業株式会社 | 縫製データ作成装置及び縫製データ作成制御プログラム |
JP2007259879A (ja) * | 2006-03-27 | 2007-10-11 | Brother Ind Ltd | 枝構造ベクトルデータ構造、枝構造ベクトルデータ編集装置、刺繍データ作成装置、枝構造ベクトルデータ編集プログラム、刺繍データ作成プログラム、枝構造ベクトルデータ編集プログラムを記録したコンピュータ読み取り可能な記録媒体、刺繍データ作成プログラムを記録したコンピュータ読み取り可能な記録媒体、及び、枝構造ベクトルデータ編集プログラム及び刺繍データ作成プログラムを記録したコンピュータ読み取り可能な記録媒体 |
SE531543C2 (sv) * | 2007-08-21 | 2009-05-12 | Vsm Group Ab | Sömnadsordning för grundelement vid brodering |
JP2013146366A (ja) * | 2012-01-19 | 2013-08-01 | Brother Ind Ltd | 刺繍データ作成装置および刺繍データ作成プログラム |
JP2013169319A (ja) * | 2012-02-21 | 2013-09-02 | Brother Ind Ltd | 縫製データ作成装置、および縫製データ作成プログラム |
Family Cites Families (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2626091B2 (ja) * | 1989-10-26 | 1997-07-02 | ブラザー工業株式会社 | 刺繍ミシンのデータ処理装置 |
JPH03146088A (ja) * | 1989-10-31 | 1991-06-21 | Brother Ind Ltd | 刺繍データ処理装置 |
JP2903630B2 (ja) * | 1990-05-10 | 1999-06-07 | ブラザー工業株式会社 | 刺繍データ処理装置 |
DE4027364A1 (de) * | 1990-08-30 | 1992-03-05 | Pfaff Haushaltmasch | Verfahren und naehmaschine zur herstellung von naehmustern |
-
1993
- 1993-06-14 JP JP14184693A patent/JP3811191B2/ja not_active Expired - Fee Related
-
1994
- 1994-05-20 US US08/246,709 patent/US5560306A/en not_active Expired - Lifetime
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Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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JP2006034676A (ja) * | 2004-07-28 | 2006-02-09 | Brother Ind Ltd | 刺繍ミシンの制御装置 |
US8491484B2 (en) | 2005-04-12 | 2013-07-23 | Scimed Life Systems, Inc. | Forward looking imaging guidewire |
US10321890B2 (en) | 2005-05-06 | 2019-06-18 | Arrow International, Inc. | Apparatus and method for endovascular device guiding and positioning using physiological parameters |
US10368837B2 (en) | 2005-05-06 | 2019-08-06 | Arrow International, Inc. | Apparatus and method for vascular access |
US10470743B2 (en) | 2005-05-06 | 2019-11-12 | Arrow International, Inc. | Apparatus and method for endovascular device guiding and positioning using physiological parameters |
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JP3811191B2 (ja) | 2006-08-16 |
US5560306A (en) | 1996-10-01 |
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