JPH06142358A - 刺繍データ作成装置 - Google Patents

刺繍データ作成装置

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Publication number
JPH06142358A
JPH06142358A JP29991192A JP29991192A JPH06142358A JP H06142358 A JPH06142358 A JP H06142358A JP 29991192 A JP29991192 A JP 29991192A JP 29991192 A JP29991192 A JP 29991192A JP H06142358 A JPH06142358 A JP H06142358A
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JP
Japan
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embroidery
color
data
area
colors
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Application number
JP29991192A
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English (en)
Inventor
Fumiaki Asano
史明 浅野
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Brother Industries Ltd
Original Assignee
Brother Industries Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 刺繍データ作成装置において、多色の刺繍を
実行する場合の刺繍データを作成するにあたり、オペレ
ータの入力作業を簡単にする。 【構成】 イメージスキャナにより図形の形状及び色デ
ータを読取り、CRTディスプレイの画面にカラーで読
取られた図形を表示する(S1)。作成装置本体によっ
て、読取られた図形を色別に複数の刺繍領域に分割し、
それら刺繍領域を画定するアウトラインデータが作成さ
れる(S2)。次いで、各刺繍領域を1色のべた縫いパ
ターンにするか、更に細分化して各色のべた縫いパター
ンにするか、何色かの混在パターンにするかを決定し
(S3〜S15)、べた縫いパターンの刺繍領域をブロ
ック化する(S16)。そして、全刺繍領域をステッチ
データに展開する(S17)。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、加工布に対し所定の図
形の刺繍を形成するミシンにおける、刺繍の形成に必要
な刺繍データを作成する刺繍データ作成装置に関するも
のである。
【0002】
【従来の技術】従来より、加工布に対する刺繍形成動作
を自動的に実行する刺繍ミシンが供されている。この刺
繍ミシンは、例えば一針毎の加工布の水平方向移動量等
を指示するステッチデータに基づいて動作するようにな
っている。本出願人は、かかる刺繍ミシンにおける刺繍
データ(前記ステッチデータあるいはブロックデータ
等)の作成を自動的に行う刺繍データ作成装置を開発
し、先に出願している。
【0003】この刺繍データ作成装置は、例えばパーソ
ナルコンピュータ本体に、イメージスキャナ、キーボー
ド、ハードディスクドライブ、CRTディスプレイ等を
接続して構成されている。そして、例えば刺繍図形の形
状を描いた原画から、次のようにしてステッチデータを
作成するようになっている。
【0004】即ち、まず、前記原画をイメージスキャナ
により読取らせることにより、イメージデータが作成さ
れ、次に、そのイメージデータから、自動あるいはオペ
レータの指示により、刺繍図形が1以上の刺繍領域に分
割されて各刺繍領域の形状(輪郭)を画定するアウトラ
インデータが作成される。そして、このアウトラインデ
ータから、各刺繍領域が刺繍進行方向に連なる複数個の
四角形等のブロックに分割されてそれら各ブロックの頂
点の位置座標を示すブロックデータが作成され、最後
に、このブロックデータからいわゆる一針展開がなされ
ることにより、ステッチデータが作成されるのである。
【0005】尚、ブロックデータを用いずに、アウトラ
インデータから直接ステッチデータを作成するようにし
たものも周知である。また、近年では、ブロックデータ
を一針展開しつつ刺繍形成動作を実行する機能を有した
刺繍ミシンも開発されてきており、この場合には、ステ
ッチデータへの一針展開が必要なく、ブロックデータの
作成までで済む。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】ところで、近年では、
刺繍に対する需要者の嗜好が多様化,高級化し、また多
色刺繍の自動化が可能となるなど刺繍ミシンの性能も向
上してきており、これに伴い、刺繍の多色化,巧緻化が
図られてきている。
【0007】しかしながら、上記従来の刺繍データ作成
装置では、原画から読取られるイメージデータは、刺繍
図形の形状に関するデータ(白か黒か)だけなので、例
えば各刺繍領域を異なった色の刺繍糸により縫製したい
場合には、オペレータがいちいち刺繍糸の色を指定しな
けれはならず、オペレータの手間が多くなる不具合があ
った。
【0008】本発明は上記事情に鑑みてなされたもの
で、その目的は、多色の刺繍を実行する場合の刺繍デー
タを作成するにあたり、オペレータの入力作業の簡単化
を図ることができる刺繍データ作成装置を提供するにあ
る。
【0009】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、本発明の刺繍データ作成装置は、図形の原画に基づ
いて該図形を1個以上の刺繍領域に分割するための刺繍
領域分割手段と、前記原画から前記各刺繍領域の色を読
取って色データを求める手段と、前記色データに基づい
て前記各刺繍領域に対する刺繍糸の色を決定する決定手
段とを具備している。
【0010】この場合、前記決定手段を、前記色データ
に基づいて前記各刺繍領域に対して1色の刺繍糸を用い
て刺繍するか2色以上の刺繍糸を用いて刺繍するかを判
断するように構成すればより効果的である。
【0011】さらには、前記決定手段を、前記各刺繍領
域に対する縫い方をも決定するように構成することがで
きる。
【0012】
【作用】上記構成を有する刺繍データ作成装置によれ
ば、刺繍領域分割手段により原画に基づいて図形が1個
以上の刺繍領域に分割される。そして、色データを求め
る手段により原画から各刺繍領域の色が読取られ、決定
手段により、各刺繍領域に対する刺繍糸の色が決定され
る。従って、原画に予め所望の彩色を施しておくことに
より、オペレータが色の指定を行うことなく、所望の刺
繍糸の色により刺繍が形成される刺繍データを作成する
ことができる。
【0013】この場合、決定手段を、各刺繍領域に対し
て1色の刺繍糸を用いて刺繍するか2色以上の刺繍糸を
用いて刺繍するかを判断するように構成すれば、原画に
おける1個の刺繍領域において、色がまだら状となって
いるあるいは徐々に色が変化しているといった場合にも
対応することができ、原画に近似した、きめ細かな色の
刺繍を形成することが可能となる。
【0014】さらには、決定手段を、刺繍糸の色だけで
なく、各刺繍領域に対する縫い方をも決定するように構
成すれば、原画に近似した、よりきめ細かな色及び縫い
方の刺繍を形成することが可能となる。
【0015】
【実施例】以下、本発明の一実施例(請求項3に対応)
について、図1乃至図10を参照して説明する。尚、本
実施例では、図8に示すような、「ひまわり」の刺繍図
形Aにおける、刺繍データを作成する場合を具体例とし
てあげながら説明する。この場合、刺繍図形Aの原画
は、何色かの彩色がなされて与えられるようになってい
る。
【0016】まず、図示はしないが、刺繍ミシンについ
て簡単に触れておく。刺繍ミシンは、ミシンベッド上に
配置される加工布を、水平移動機構により装置固有の
x,y座標系で示される所定位置に移動させつつ、縫針
及び釜機構による縫い動作を行うことにより、その加工
布に所定の刺繍を施すようになっている。そして、ミシ
ン頭部には、各縫針に夫々異なる色の刺繍糸がセットさ
れた複数の針棒が設けられ、使用する針棒の選択が自動
的に行われるようになっている。
【0017】この場合、前記水平移動機構や針棒など
は、制御装置により制御されるようになっており、従っ
て、一針毎の加工布のx,y方向の移動量(針落ち位
置)等を指示する刺繍データとしてのステッチデータが
与えられることにより、制御装置は、刺繍動作を自動的
に実行することが可能となるのである。また、この際、
ステッチデータ中に針棒切替え(色替え)のデータを含
ませることにより、多色の刺繍の実行が可能となるので
ある。本実施例に係る刺繍データ作成装置は、このよう
なステッチデータを作成する機能を備えるものである。
【0018】尚、近年では、刺繍データとしてのブロッ
クデータが与えられることにより、自動的に一針展開を
行いつつ刺繍動作を実行する刺繍ミシンも供されてきて
いる。刺繍ミシンがこのような機能を有する場合には、
刺繍データ作成装置はブロックデータを作成するまでの
処理を行えば良く、また、最終的なステッチデータは、
どちらが作成しても同等のものとなる。
【0019】次に、本実施例に係る刺繍データ作成装置
の全体構成について、図5及び図6を参照して述べる。
図5は刺繍データ作成装置の全体の外観を示すものであ
り、ここで、作成装置本体1は、例えば汎用のパーソナ
ルコンピュータ本体からなり、図3に示すように、CP
U2,ROM3,RAM4,フロッピーディスクドライ
ブ(FDD)5,入出力インタフェース6をバス7を介
して相互に接続して構成されている。
【0020】そして、この作成装置本体1には、刺繍図
形A等を画面8aにカラー表示するためのCRTディス
プレイ8、オペレータが各種の指示を行うためのキーボ
ード9及びマウス10、刺繍図形Aの原画の画像データ
を取込むためのイメージスキャナ11、作成されたデー
タのファイルを記憶するための例えばハードディスクド
ライブからなる外部記憶装置12が、前記入出力インタ
フェース6を介して接続されている。
【0021】この場合、前記イメージスキャナ11は、
カラー(R,G,B値)の読取りが可能とされており、
従って、イメージスキャナ11から取込まれる画像デー
タは、原画における刺繍図形Aの形状のデータだけでな
く、色データも含むことになり、このイメージスキャナ
11が本発明の色データを求める手段として機能する。
【0022】また、前記ROM3には、ステッチデータ
等の刺繍データの作成を実行するためのプログラムや、
作成されたデータの編集や修正を行うためのプログラム
が記憶されている。さらに、前記RAM4には、図7に
示すように、カウンタ4a,前記画像データを記憶する
画像データエリア4b,刺繍領域を画定するアウトライ
ンデータエリア4c,各刺繍領域に対する縫い方及び刺
繍糸の色を記憶するパターン及び糸色データエリア4d
等が、ワーキングエリア4eと共に設けられている。
【0023】さて、前記作成装置本体1は、そのソフト
ウエア構成により、刺繍図形Aの原画に基づいて、ステ
ッチデータを自動的に作成するようになっている。その
作成にあたっては、まず、前記イメージスキャナ11に
より図形Aの画像データを読取り、この画像データか
ら、自動あるいはオペレータの指示により刺繍図形Aを
1個以上の刺繍領域に分割し、それら各刺繍領域の形状
(輪郭)を画定するアウトラインデータを作成する。従
って、作成装置本体1が本発明の刺繍領域分割手段とし
て機能するようになっている。
【0024】次に、求められたアウトラインデータか
ら、各刺繍領域を刺繍進行方向に連続する複数個の四角
形等のブロックに分割し、その各ブロックの頂点の位置
座標を示すブロックデータを作成する。最後に、このブ
ロックデータからいわゆる一針展開を行うことにより、
加工布のx,y方向の移動量を指示するステッチデータ
を作成するようになっている。
【0025】そして、詳しくは後述するように、作成装
置本体1は、上述のステッチデータの作成と共に、前記
画像データ(色データ)から各刺繍領域の刺繍に使用す
る刺繍糸の色を決定するようになっている。従って、作
成装置本体1が本発明にいう決定手段として機能するの
である。このとき、本実施例においては、各刺繍領域を
1色の刺繍糸を用いて刺繍するか、2色以上の刺繍糸を
用いて刺繍するかを判断するようになっており、さらに
は、各刺繍領域に対する縫い方をも決定するように構成
されている。
【0026】ここで、刺繍における縫い方としては、1
色の刺繍糸を用いた周知のサテン縫いやたたみ縫いによ
るべた縫いの他にも、図10(a)に示すように、サテ
ン縫いの地の上から他の色の刺繍糸で格子状に走り縫い
を行うメッシュパターン、図10(b)に示すように、
刺繍領域をチェッカー模様状に細分化して複数色の刺繍
糸で縫い分けるタイルパターン等があり、さらには、タ
イルパターンとしては、図10(c),(d)に示すよ
うに、四角形の大きさを任意に変更することもできる。
【0027】次に、このように構成された刺繍データ作
成装置の動作について、図1乃至図4並びに図9も参照
して述べる。ここでは、図8に示した刺繍図形Aを具体
例としながら説明する。また、図1のフローチャート
は、ステッチデータの作成手順の全体の概略を示してお
り、図2,図3及び図4は、夫々図1のフローチャート
における、ステップS5,ステップS12及びステップ
S13の処理の詳細を示している。
【0028】さて、作成装置本体1において刺繍データ
作成のプログラムが起動されると、図1のフローチャー
トに示す処理が実行される。まず、ステップS1にて、
刺繍図形Aを描いた原画を、イメージスキャナ11に読
取らせることにより、画像のデータが読込まれる。この
場合、上述のように、原画には所定の彩色がなされてお
り、読込み画像の各ドット毎にR,G,B三源色の値で
示される色データが求められることになる。また、この
画像データに基づいて、CRTディスプレイ8の画面8
aに図形Aが表示されるようになっている。
【0029】次のステップS2では、前記画像データか
ら、図形Aをおおよその色別に複数個の刺繍領域に分割
し、それら各刺繍領域を画定するアウトラインデータが
作成される。この刺繍領域の分割は、所定のアルゴリズ
ムにより自動的に行っても良く、また、オペレータがC
RTディスプレイ8を見ながら指定操作することにより
行っても良い。丸,三角,四角等の極く単純な単色の図
形の場合には刺繍領域は1個となる。図8の図形Aの例
では、「ひまわり」の図形Aは、「土」の部分R1、
「茎」の部分R2、4枚の「葉」の部分R3〜R6、
「花びら」の部分R7、「種」の部分R8の8個の刺繍
領域に分割される。
【0030】ステップS3では、変数Nに刺繍領域の数
(図形Aの例では8)が代入され、ステップS4にて、
刺繍領域の数をカウントするためのカウンタCに1がセ
ットされる。そして、次のステップS5では、色データ
からC番目の刺繍領域の色の数が求められ、変数Mに代
入される。このステップS5の処理の詳細は、図2のフ
ローチャートに示す通りである。この処理の概要を先に
簡単に述べておくと、刺繍領域内の各ドットのR,G,
B値を調べて、同色と見なされる集団がいくつあるかに
より、色数を求めるものである。
【0031】即ち、ステップS21にて、その刺繍領域
の総ドット数がカウントされて変数Sに代入され、ステ
ップS22にて、それら各ドットのR,G,B値が夫々
16段階(0〜15)で求められる。ステップS23で
は、各R,G,B値を有するドットが、夫々いくつある
かが求められ、ステップS24にて、R,G,B値のピ
ーク(頻度が高いもの)が求められて記憶される。この
ピークは複数出る場合もある。
【0032】次のステップS25では、前記ピークの
R,G,B値から、色差(色の距離)が5以内のドット
をそのピークのR,G,B値の色と同色と見なして統合
する。ここで、色差5以内にピークが2つ以上ある場合
には、最も頻度の高いR,G,B値の色と同色として統
合することとする。このような統合がなされると、ステ
ップS26にて、ピークの各R,G,B値と同色のドッ
トの数がS/30以上あるもののみを残して、それ未満
の数のドットしかないR,G,B値の色については切り
捨てる。そして、ステップS27にて、残ったR,G,
B値の組合せの数が色の数として変数Mに代入されるの
である。
【0033】図8の例では、例えば「土」部分の刺繍領
域R1内のドットは、ほとんど全部が茶色に相当する
R,G,B値を備える筈である。従って、刺繍領域R1
については、色の数が1と求められる。また、「葉」の
部分の刺繍領域R3〜R6あるいは「花びら」の部分の
刺繍領域R7の各ドットについても、夫々緑色あるいは
黄色に相当するR,G,B値を備え、色数Mは1とな
る。
【0034】一方、「茎」の部分の刺繍領域R2では、
例えば原図は下部が薄い緑色で上方に行くに従って濃い
緑色となるように彩色されている。この場合、例えば薄
い緑色に相当するR,G,B値を備えるドットの数と、
濃い緑色に相当するR,G,B値を備えるドットの数と
が、共にS/30以上存在することとなり、色数Mが2
となる。また、「種」の部分の刺繍領域R8は、例えば
原図では黄色と茶色とが混在している。このため、やは
り黄色に相当するR,G,B値を備えるドットの数と、
茶色に相当するR,G,B値を備えるドットの数とが、
共にS/30以上存在することとなり、色数Mが2とな
る。
【0035】このような色数Mを求める処理が終了する
と(図1のフローチャートに戻る)、次のステップS6
では、色数Mが1かどうかが判断され、1である場合に
は(Yes)、ステップS7にて、その刺繍領域を該当
する色(R,G,B値に相当する色)の刺繍糸でべた縫
い(サテン縫い又はたたみ縫い)することが決定され、
後述のステップS14に進む。図8の例では、上述のよ
うに、刺繍領域R1,R3〜R6,R7が夫々所定の色
の刺繍糸でべた縫い(たたみ縫い)されることが決定さ
れるのである。
【0036】他方、上記例の刺繍領域R2,R8のよう
に、色数Mが2以上である場合には(ステップS6にて
No)、ステップS8にて、各色を備えるドットの座標
中心を各色毎(色数M)に演算により求める。そして、
ステップS9にて、2色の座標中心間の距離を求めて変
数LCに代入する。3色以上の場合には、最も離れた2
点の座標中心間の距離をLCに代入する。さらに、ステ
ップS10にて、C番目の刺繍領域の長手方向の距離を
演算により求めて変数Lに代入する。
【0037】次のステップS11では、上記変数LCの
値の5倍が、Lの値を越えるかどうかが判断される。こ
こで、2色の座標中心間の距離LCが短いならば、その
刺繍領域は2色がまだら状に混在していると見なすこと
ができ(上記例では刺繍領域R8がこれに相当)、距離
LCが比較的長いならば、その刺繍領域は2つ以上の色
の異なる部分からほぼ構成されていると見なすことがで
きる(上記例では刺繍領域R2がこれに相当)。ステッ
プS8〜S11はこの判断を行うための処理である。
【0038】そして、変数LCの値の5倍がLの値を越
えているとき(ステップS11にてYes)、即ちその
刺繍領域が2つ以上の色の異なる部分からほぼ構成され
ていると見なすことができる場合(刺繍領域R2)に
は、次のステップS12にて、その刺繍領域をM個に細
分する等の処理が実行される。このステップS12の処
理の詳細は図3のフローチャートに示す通りである。こ
の処理の概要を先に簡単に述べておくと、刺繍領域内の
同色のドットをその中心ドットから次第に広げるように
統合していくことにより、色が変化する境界線を求め、
この境界線を補助領域線として刺繍領域を細分するもの
である。
【0039】即ち、まず、ステップS31にて、M色の
うち、ドット数の多いものからC1,C2,C3…色と
符号が付され、ステップS32にて、上記ステップS8
にて求めた各色の座標中心から、最も近い距離にある該
当する色(R,G,B値)を備えるドット(中心ドッ
ト)が求められる。
【0040】そして、ステップS33では、各色の中心
ドットから順に、隣合い且つ該中心ドットとの色差が5
以内のドットを同じ領域となるものとして統合し、記憶
していく。この際、刺繍領域の縁部部分等で、1個ある
いは数個のドットのみが異なる色で且つそのまわりを囲
むドットは同色であるといったことが生ずるが、このよ
うな場合には、ステップS34にて、異なる色のドット
はそれを囲んでいるドットの色に統合されるようになっ
ている。
【0041】以上の処理にて、刺繍領域はC1,C2,
C3…のM色に塗り分けられるのであるが、色が徐々に
変化しているときなどは、例えばC1色の領域とC2色
の領域とに挟まれて、どちらの色にも属さないドットが
集まった部分が生ずる。そこで、ステップS35では、
残った部分の各ドットを、それを挟むいずれかの領域の
色に統合するのであるが、ここでは、残った部分がそれ
を挟む各色のドット数比率に応じて分割されるように、
いずれかの領域に色差のより近いものから順に各領域に
統合され、記憶されるようになっている。
【0042】これにより、境界線が確定し、刺繍領域は
M色の補助領域に細分化される。ステップS36では、
各補助領域を、夫々所定の色(C1,C2,C3…)の
刺繍糸でべた縫いされることが決定され、記憶されるの
である。図8の例では、刺繍領域R2は、境界線Bによ
り2個の補助領域R21及びR22に細分化され、夫々
「薄い緑色」及び「濃い緑色」の刺繍糸によりべた縫い
(サテン縫い)されることが決定されるのである。
【0043】一方、上記ステップS11(図1参照)に
おいて、変数LCの値の5倍がLの値以下であるとき
(ステップS11にてNo)、即ちその刺繍領域が複数
色がまだら状に混在していると見なすことができる場合
(刺繍領域R8)には、次のステップS13にて、その
刺繍領域全体を、M色が混在した状態に縫う縫い方が決
定される。このステップS13の処理の詳細は図4のフ
ローチャートに示す通りである。本実施例では、各色の
ドット数に基づいて、図10(a)に示すようなメッシ
ュパターン、あるいは、図10(b),(c),(d)
に示すようなタイルパターンを採用するようにしてい
る。
【0044】即ち、ステップS41にて、M色のうち、
ドット数の多いものからC1,C2,C3…色と符号が
付され、ステップS42にて、全体のドット数を1とし
て各色のドット数が正規化される。次のステップS43
にて、正規化されたC1の値が例えば0.7より大きい
かどうかが判断される。
【0045】そして、正規化されたC1の値が0.7よ
りも大きければ(ステップS43にてYes)、ステッ
プS44にて、縫い順をC1,C2,C3…とすると共
に、C1は刺繍領域をべた縫いし、C2以下について
は、ドット数に応じた細かさのメッシュで刺繍領域全体
を走り縫いするものとする。また、後にステッチに展開
するための単なる登録としてC2以下を補助領域として
も記憶する。
【0046】また、正規化されたC1の値が0.7以下
であるならば(ステップS43にてNo)、ステップS
45にて、その刺繍領域がチェッカー模様状(多数個の
四角形のブロックの集合)に細分化され、それらブロッ
クを複数色の刺繍糸で縫い分けるべく、各色のドット数
に応じて各ブロックの色が配分されるのである。
【0047】図8の例では、刺繍領域R8は、C1(黄
色)とC2(茶色)の2色のドットから構成され、正規
化されたC1の値が0.7よりも大きくなる(ステップ
S43にてYes)。従って、ステップS44にて、刺
繍領域R8は、まず、全体を「黄色」の刺繍糸によりべ
た縫い(たたみ縫い)した後、その上から全体を「茶
色」の刺繍糸にてメッシュ状に縫うことに決定されるの
である。
【0048】図1に戻って、以上のようなステップS5
からの刺繍領域に対する刺繍糸の色及び縫い方の決定
は、カウンタCの値をインクリメントしつつ(ステップ
S14)、カウンタCの値が変数Nの値を越えるまで
(ステップS15)各刺繍領域に対して繰返される。こ
れにて、図8の図形Aの場合には、図9にまとめて示す
ように、各刺繍領域R1〜R8に対する縫い方及び刺繍
糸の色が決定され、RAM4に記憶されるのである。
尚、縫い方がべた縫いの場合には、刺繍領域の大きさや
形状(細長いかどうか等)により、サテン縫い,たたみ
縫いのいずれを採用するかが決定される。
【0049】この後、ステップS16にて、べた縫いを
行う刺繍領域に関してブロック化してブロックデータが
作成され、さらに、ステップS17にて、全ての刺繍領
域に関してステッチデータに展開され、ステップS18
にて、作成されたステッチデータが外部記憶装置に記憶
されるようになっている。
【0050】このようにして作成されたステッチデータ
により、刺繍ミシンに刺繍形成動作を実行させることに
より、図8に示すような「ひまわり」の図形Aの刺繍が
形成される。この場合、「土」の部分の刺繍領域R1で
は、「茶色」の刺繍糸でたたみ縫いによる縫製が実行さ
れ、「茎」の部分の刺繍領域R2のうち、下部の補助領
域R21では「薄い緑色」の刺繍糸でサテン縫いによる
縫製が実行され、上部の補助領域R22では「濃い緑
色」の刺繍糸でサテン縫いによる縫製が実行される。
【0051】そして、「葉」の部分の刺繍領域R3〜R
6では、夫々「緑色」の刺繍糸でたたみ縫いによる縫製
が実行され、「花びら」の部分の刺繍領域R7では、
「黄色」の刺繍糸でたたみ縫いによる縫製が実行され
る。最後に、「種」の部分の刺繍領域R8では、まず全
体に対して「黄色」の刺繍糸でたたみ縫いによる縫製が
実行され、その上から、「茶色」の刺繍糸でメッシュ状
に走り縫いによる縫製が実行されるようになる。これに
て、彩色された原画のイメージに近い色にて、図形Aの
刺繍が形成されるのである。
【0052】このように本実施例の刺繍データ作成装置
によれば、イメージスキャナ11により原画から画像デ
ータを読込むことに基づいて、各刺繍領域の色を自動的
に求め、各刺繍領域に対する刺繍糸の色を決定するよう
に構成した。従って、オペレータがいちいち刺繍糸の色
を指定しなけれはならなかった従来のものと異なり、オ
ペレータが色の指定を行う必要がなくなり、オペレータ
の入力作業を極めて簡単に済ませることができるように
なった。
【0053】そして、特に本実施例では、各刺繍領域に
対して1色の刺繍糸を用いて刺繍するか2色以上の刺繍
糸を用いて刺繍するかを判断するようにしたので、1個
の刺繍領域において、色がまだら状となっているあるい
は徐々に色が変化しているといった場合にも対応するこ
とができ、原画に近似した、きめ細かな色の刺繍を形成
することが可能となる。
【0054】しかも、特に本実施例では、刺繍糸の色だ
けでなく、各刺繍領域に対する縫い方をも併せて決定す
るように構成したので、より原画に近いきめ細かな刺繍
糸の色及び縫い方を指示するステッチデータを、自動的
に容易に作成することが可能となったのである。
【0055】尚、上記実施例では、各刺繍領域に対する
縫い方をも色と併せて決定するようにしたが、縫い方に
ついては、刺繍領域の色とは関係なく例えば刺繍領域の
形状のみにより決定したり、あるいはオペレータにより
指定するように構成しても良い(請求項1又は2の発
明)。そして、上記実施例では、各刺繍領域に対して1
色か複数色かを判断するようにしたが、さほど色が複雑
でない図形(原画)の刺繍データを作成する場合には、
1個の刺繍領域を1色の刺繍糸で刺繍するように固定す
るようにしても、刺繍の色を自動的に決定するという所
期の目的を達成することができる(請求項1の発明)。
【0056】また、上記実施例においては、各刺繍領域
内の縫い方は各刺繍領域に関する色データのみから決定
しているが、周囲の領域の色情報も参考にして決定する
ようにしても良い。例えば、隣接する刺繍領域のうち過
半数の刺繍領域が明るい色であり、該刺繍領域が明るい
色であるときには、明るい色が浮き出て見えるように、
下打ちを行うようにしても良い。
【0057】具体的には、図11に示す刺繍図形Bのよ
うに、中央の円形の刺繍領域R30及び、その周囲に放
射状に設けられた8個の刺繍領域R31〜R38は全て
明るい色から構成され、その他の周囲領域は暗い色から
成るものとする。このような場合には、例えば刺繍領域
R30の外形線を、その重心Oを中心として適当(例え
ば1.5倍)に拡大した拡大線L30(破線で示す)を
求める。そして、拡大線L30と交差する各刺繍領域R
31〜R38のうち、過半数が明るい色であるとき、刺
繍領域R30に対して下打ちを行うように決定して、刺
繍領域R30の刺繍を盛上げるようにするものである。
【0058】その他、本発明は上記実施例に限定される
ものではなく、例えば縫い方としては実施例で紹介した
以外にも、ビーズステッチやEステッチなどを採用する
ようにしても良い等、要旨を逸脱しない範囲内で適宜変
更して実施することが可能である。
【0059】
【発明の効果】以上の説明にて明らかなように、請求項
1の刺繍データ作成装置によれば、図形の原画に基づい
て該図形を1個以上の刺繍領域に分割するための刺繍領
域分割手段と、前記原画から前記各刺繍領域の色を読取
って色データを求める手段と、前記色データに基づいて
前記各刺繍領域に対する刺繍糸の色を決定する決定手段
とを設けたので、多色の刺繍を実行する場合の刺繍デー
タを作成するにあたり、オペレータの入力作業の簡単化
を図ることができるものである。
【0060】また、請求項2の刺繍データ作成装置によ
れば、前記請求項1における決定手段を、色データに基
づいて各刺繍領域に対して1色の刺繍糸を用いて刺繍す
るか2色以上の刺繍糸を用いて刺繍するかを判断するよ
うに構成したので、原画における1個の刺繍領域におい
て、色がまだら状となっているあるいは徐々に色が変化
しているといった場合にも対応することができ、原画に
近似した、きめ細かな色の刺繍を形成することが可能と
なる。
【0061】さらには、請求項3の刺繍データ作成装置
によれば、前記請求項1又は2における決定手段を、前
記各刺繍領域に対する縫い方をも決定するように構成し
たので、原画に近似した、よりきめ細かな色及び縫い方
の刺繍を形成することが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例を示すもので、刺繍データの
作成の処理の全体の流れを示すフローチャート
【図2】刺繍領域の色の数を求める処理のルーチンを示
すフローチャート
【図3】刺繍領域をM個に分割する場合の処理のルーチ
ンを示すフローチャート
【図4】刺繍領域全体をM色で縫う場合の処理のルーチ
ンを示すフローチャート
【図5】全体構成を示す斜視図
【図6】電気的構成を示すブロック図
【図7】RAMの内容を概念的に示す図
【図8】刺繍図形の一例を示す図
【図9】図8の例における決定された縫い方及び刺繍糸
の色を示す図
【図10】2色混在の場合の縫い方のパターンの例を示
す図
【図11】本発明の他の実施例を示す図8相当図
【符号の説明】
図面中、1は作成装置本体、2はCPU、3はROM、
4はRAM、8はCRTディスプレイ、9はキーボー
ド、10はマウス、11はイメージスキャナ、12は外
部記憶装置、A,Bは図形、R1〜R8,R30〜R3
8は刺繍領域を示す。

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 加工布に対し所定の図形の刺繍を形成す
    るミシンにおける、前記刺繍の形成に必要な刺繍データ
    を作成するものであって、 前記図形の原画に基づいて該図形を1個以上の刺繍領域
    に分割するための刺繍領域分割手段と、 前記原画から前記各刺繍領域の色を読取って色データを
    求める手段と、 前記色データに基づいて前記各刺繍領域に対する刺繍糸
    の色を決定する決定手段とを具備することを特徴とする
    刺繍データ作成装置。
  2. 【請求項2】 前記決定手段は、前記色データに基づい
    て前記各刺繍領域に対して1色の刺繍糸を用いて刺繍す
    るか2色以上の刺繍糸を用いて刺繍するかを判断するよ
    うに構成されていることを特徴とする請求項1記載の刺
    繍データ作成装置。
  3. 【請求項3】 前記決定手段は、前記各刺繍領域に対す
    る縫い方をも決定するように構成されていることを特徴
    とする請求項1又は2に記載の刺繍データ作成装置。
JP29991192A 1992-11-10 1992-11-10 刺繍データ作成装置 Pending JPH06142358A (ja)

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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US5794553A (en) * 1995-12-20 1998-08-18 Brother Kogyo Kabushiki Kaisha Embroidery data processing apparatus
US6304793B1 (en) 1997-08-26 2001-10-16 Brother Kogyo Kabushiki Kaisha Embroidery data editing device
US7848842B2 (en) 2006-03-28 2010-12-07 Brother Kogyo Kabushiki Kaisha Sewing machine and sewing machine capable of embroidery sewing

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* Cited by examiner, † Cited by third party
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US6304793B1 (en) 1997-08-26 2001-10-16 Brother Kogyo Kabushiki Kaisha Embroidery data editing device
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