JPH06263A - 刺繍ミシン - Google Patents

刺繍ミシン

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JPH06263A
JPH06263A JP16061392A JP16061392A JPH06263A JP H06263 A JPH06263 A JP H06263A JP 16061392 A JP16061392 A JP 16061392A JP 16061392 A JP16061392 A JP 16061392A JP H06263 A JPH06263 A JP H06263A
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JP
Japan
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embroidery
work cloth
area
sewing machine
frame
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JP16061392A
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English (en)
Inventor
Fumiaki Asano
史明 浅野
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Brother Industries Ltd
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Brother Industries Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 加工布に複数の刺繍を形成するときの刺繍位
置決めミスや加工布の無駄の発生を防止しつつオペレー
タの作業を簡単にする。 【構成】 刺繍データを記憶させ、刺繍間の間隔と刺繍
の個数とを入力することにより、加工布の刺繍形成可能
な領域よりも設定間隔だけ小さい縮小領域を想定し、そ
の刺繍が加工布上においてどれだけの領域を占めるかを
求め、縮小領域内に、各刺繍が設定された間隔以上の間
隔を有するように各刺繍の形成位置が配置される。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、針落ち位置を指示する
刺繍データに基づいて、縫針に対して加工布を相対的に
移動させながらその該加工布に刺繍を施す刺繍ミシンに
関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来、この種の刺繍ミシンは、例えばミ
シンテーブル上に、加工布を張り渡し状態に保持する刺
繍枠が設けられ、水平移動機構によりその刺繍枠をX−
Y方向に移動させるように構成されている。そして、ミ
シンの制御装置は、例えば一針毎の加工布のX−Y方向
移動量を指示する刺繍データに基づいて、前記水平移動
機構を制御すると共に、縫針及び糸輪捕捉機を同期駆動
する駆動機構を制御し、もって、刺繍枠にセットされた
加工布に対する刺繍形成動作を自動的に実行するように
なっている。
【0003】而して、上記刺繍ミシンにおいて、刺繍形
成動作を実行させるにあたっては、オペレータは、所望
の刺繍データを制御装置に読込ませ、併せて加工布(刺
繍枠内)のどの位置に刺繍を形成するかを指定する操作
を行うようになっている。尚、刺繍動作開始前に、オペ
レータが加工布のどの位置に刺繍が形成されるかを確認
できるように、制御装置が前記刺繍データからその刺繍
を囲む四角形の領域(これをマスクエリアと称する)を
演算し、加工布の上方に位置する縫針が相対的にそのマ
スクエリアをトレースするように刺繍枠を動かすことが
行われている。また、近年では、縫針を相対的にトレー
スさせる代りに、表示装置の画面に、刺繍枠及びマスク
エリアを表示させるようにすることも考えられている。
【0004】ところで、上述のような刺繍ミシンにおい
て、例えばワッペンを作成するような場合、1枚の加工
布に対して複数個の刺繍を形成し、その後に個々の刺繍
部分を切取ることが行われる。このような場合には、加
工布に、相互の刺繍間に切りしろを存した状態でできる
だけ多数個の刺繍を形成することが作業効率上望まし
い。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、従来の
刺繍ミシンにあっては、加工布に位置を問わずに複数個
の刺繍を形成する場合でも、オペレータが1個1個の刺
繍の形成位置を指定するという面倒な作業を行わなけれ
ばならなかった。この場合、加工布にできるだけ詰める
ようにして刺繍形成位置を指定すると、刺繍が相互に重
なってしまうといった位置決めミスが起こりやすく、逆
に、安全性を見込んで間隔を大きくとるようにして位置
指定すると、加工布の無駄が多くなってしまうことにな
る。
【0006】本発明は上記事情に鑑みてなされたもの
で、その目的は、加工布に複数個の刺繍を形成する場合
における、刺繍の位置決めミスや加工布の無駄の発生を
防止しつつオペレータの作業を簡単化し、ひいては作業
能率の向上を図ることができる刺繍ミシンを提供するに
ある。
【0007】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、本発明の第1の刺繍ミシンは、刺繍データに基づい
てその刺繍が加工布上を占める領域を求める刺繍領域演
算手段と、加工布に複数の刺繍を形成する際に、前記刺
繍領域演算手段により求められた刺繍領域及び前記加工
布の刺繍形成可能な領域に基づいて、複数の刺繍が相互
に所定の間隔をもって配置されるように該加工布におけ
る各刺繍の形成位置を決定する決定手段とを具備してい
る。
【0008】また、本発明の第2の刺繍ミシンは、刺繍
データに基づいてその刺繍が加工布上を占める領域を所
定幅だけ拡張した拡張マスクエリアを求める拡張マスク
エリア演算手段と、前記加工布に複数の刺繍を形成する
際に、前記拡張マスクエリア演算手段により求められた
拡張マスクエリアを前記加工布の刺繍形成可能な領域内
に詰めるように配置することにより、該加工布における
各刺繍の形成位置を決定する決定手段とを具備してい
る。
【0009】
【作用】上記構成を有する本発明の第1の刺繍ミシンに
よれば、刺繍領域演算手段により、1個の刺繍がどれだ
けの領域を加工布上において占めるかが求められる。そ
して、決定手段により、加工布の刺繍形成可能な領域内
に複数の刺繍を形成する際の、各刺繍の形成位置が、複
数の刺繍が相互に所定の間隔をもって配置されるように
して決定される。
【0010】従って、オペレータが1個1個の刺繍の形
成位置を指定するといった面倒な作業を行う必要がなく
なり、作業が簡単となる。この場合、加工布の刺繍形成
可能な領域が考慮されているから、刺繍が刺繍形成可能
領域をはみ出すことがないことは勿論、刺繍は相互間に
所定の間隔をもって配置されるから、刺繍が重なること
はない。さらに、刺繍の相互間の間隔が必要以上に広く
なることもないから、加工布に、無駄なく多数個の刺繍
を形成することが可能となる。
【0011】また、本発明の第2の刺繍ミシンによれ
ば、拡張マスクエリア演算手段により、1個の刺繍が加
工布上を占める領域に対してそれよりも所定幅だけ拡張
された拡張マスクエリアが求められる。そして、決定手
段により、加工布の刺繍形成可能な領域内に複数の刺繍
を形成する際の、各刺繍の形成位置が、拡張マスクエリ
アを加工布の刺繍形成可能な領域内に詰めるように配置
するようにして決定される。この場合、予め拡張マスク
エリアを配置することにより、複数の刺繍が相互に所定
の間隔をもつように配置決定される。
【0012】従って、やはり、オペレータが1個1個の
刺繍の形成位置を指定するといった面倒な作業を行う必
要がなくなり、作業が簡単となる。この場合、加工布の
刺繍形成可能な領域が考慮されているから、刺繍が刺繍
形成可能領域をはみ出すことがないことは勿論、刺繍は
相互間に所定の間隔をもって配置されるから、刺繍が重
なることはない。さらに、刺繍の相互間の間隔が必要以
上に広くなることもないから、加工布に、無駄なく多数
個の刺繍を形成することが可能となる。
【0013】
【実施例】以下、本発明を単頭形の多色刺繍ミシンに適
用した一実施例(請求項1に対応)について、図1乃至
図7を参照して説明する。まず、本実施例に係る刺繍ミ
シンの全体構成について、図3及び図4を参照して簡単
に述べる。
【0014】図3に示すように、刺繍ミシン本体は、ミ
シンテーブル1上に、奥方から前面側に延びるアーム部
2を一体的に有して構成されている。アーム部2の先端
部には、複数本この場合6本の針棒3を備えた支持ケー
ス4が設けられている。前記針棒3は、支持ケース4内
に横方向に並んで夫々上下動可能に支持されており、該
支持ケース4から突出する下端部に、夫々縫針5が取付
けられている。各縫針5には、図示しない糸供給源か
ら、例えば色の互いに異なる刺繍糸が、糸調子機6及び
天秤7を介して供給されるようになっている。
【0015】前記支持ケース4は、アーム部2に図3に
示すX軸方向に移動可能に取付けられ、針棒選択モータ
8により移動されるようになっている。そして、アーム
部2内には、ミシンモータ9の駆動力を針棒3に伝達し
て上下駆動させるための駆動機構が設けられている。こ
の駆動力は、所定の使用位置に位置された1本の針棒3
にのみ伝達されるようになっており、従って、針棒選択
モータ8により支持ケース4が移動されることによっ
て、駆動される針棒3言換えれば刺繍糸の色の種類が変
更されるようになっている。
【0016】一方、前記ミシンテーブル1には、前記針
棒3の下方部位に位置してベッド部10が設けられ、図
示はしないが、このベッド部10内に、前記ミシンモー
タ9により駆動される糸輪捕捉機等が設けられている。
この糸輪捕捉機は、前記針棒3と同期して駆動され、前
記縫針5との協働により、加工布Wに刺繍縫目を形成す
るようになっている。
【0017】前記加工布Wは、前記ベッド部10上に、
刺繍枠11により支持されてセットされるようになって
いる。詳しく図示はしないが、刺繍枠11は、外枠とそ
の外枠内に着脱可能に嵌り込む内枠とから構成され、そ
れら外枠と内枠との間に前記加工布Wを挟み込むことに
より、該加工布Wを内枠内にぴんと張渡した状態に支持
するようになっている。
【0018】そして、この刺繍枠11は、水平移動機構
12により、X軸及びY軸方向に自在に移動されるよう
になっている。この水平移動機構12は、Y軸方向移動
枠13を、Y軸送りモータ14(図4参照)によりミシ
ンテーブル1上をY軸方向に移動させると共に、前記刺
繍枠11(外枠)に連結されたX軸方向移動枠15を、
X軸送りモータ16(図4参照)によりY軸方向移動枠
13に沿ってX軸方向に移動させるように構成されてい
る。
【0019】尚、この場合、刺繍枠11としては、図示
のものだけでなく、その他にも円形等の、形や大きさの
異なる複数種類が用意されており、そのうち一つの刺繍
枠11がミシンテーブル1上(X軸方向移動枠15)に
交換可能にセットされるようになっている。
【0020】以上のように構成された各機構は、ミシン
テーブル1に内蔵されたマイクロコンピュータ等からな
る制御装置17により制御されるようになっている。こ
の制御装置17は、図4に示すように、CPU18,R
OM19,RAM20をバス21により相互に接続して
構成され、さらに、前記バス21に入出力インターフェ
イス22が接続されている。
【0021】この入出力インターフェイス22には、前
記ミシンモータ9,X軸送りモータ16,Y軸送りモー
タ14及び針棒選択モータ8を夫々駆動するためのモー
タ駆動回路23,24,25及び26が接続されてい
る。これにて、制御装置17は、RAM20に記憶され
た刺繍データや、ROM19に記憶された制御プログラ
ム等に基づいて、ミシンモータ9,X軸送りモータ1
6,Y軸送りモータ14及び針棒選択モータ8を制御
し、加工布Wに対する刺繍形成動作を自動的に実行する
のである。
【0022】そして、図3もに示すように、前記ミシン
テーブル1の奥方側部位には、コントロールボード2
7、例えばLCDディスプレイからなる表示装置28及
びフロッピーディスクドライブ(FDD)29が設けら
れ、前記入出力インターフェイス22に接続されてい
る。詳しく図示はしないが、前記コントロールボード2
7には、縫製作業を実行させるためのスタートスイッチ
や、刺繍データの読込みや刺繍個数の設定等のための各
種の入力キーなどが設けられている。
【0023】ここで、前記刺繍データは、例えば一針毎
の針落ち位置(加工布WのX軸及びY軸方向移動量)を
指示するデータや刺繍糸の色を指定するデータ等の集合
からなり、図示しない刺繍データ作成装置によって作成
され、フロッピーディスクにより与えられるようになっ
ている。この場合、フロッピーディスクには、例えば図
6(a)に示すような「鳥」の刺繍図形aや、図6
(b)に示すような「花」の刺繍図形bや、図6(c)
に示すような文字「A」の刺繍図形cなどの多種類の刺
繍図形に係る刺繍データが、夫々適宜なファイル名が付
されて記憶されている。
【0024】前記制御装置17は、オペレータの指示に
従って前記フロッピーディスクドライブ29により、所
要の刺繍データをフロッピーディスク(FD)から前記
RAM20に読込むようになっている。これにて、前記
刺繍図形a,b,cのような様々な刺繍を加工布Wに自
動的に形成することができるのである。前記RAM20
内には、図5に示すように、カウンタ20a、刺繍形成
可能エリアメモリ領域20b、刺繍データメモリ領域2
0c、マスクエリアメモリ領域20dが設けられるよう
になっている。
【0025】そして、図4に示すように、制御装置17
には、前記X軸方向移動枠15にセットされている刺繍
枠11の種類を検出する枠スイッチ30の信号が入力さ
れるようになっている。ここで、制御装置17には、予
め、刺繍枠11の種類及びそれら各刺繍枠11の大きさ
(刺繍形成可能エリア)が記憶されており、これによ
り、制御装置17は、枠スイッチ30の検出信号から、
現在セットされている刺繍枠11の種類を判別し、刺繍
形成可能エリアを自動的に認識するようになっている。
【0026】さて、以上のように構成された刺繍ミシン
において、例えばワッペンを作成するような場合には、
刺繍枠11に支持された1枚の加工布Wに対して、その
位置を問わずに複数個の刺繍を形成することが行われ
る。本実施例においては、制御装置17は、そのソフト
ウエア構成により、加工布Wに複数の刺繍を形成する際
に、前記刺繍データから1個の刺繍が加工布W上を占め
る領域を演算により求め、その刺繍領域及びそのときセ
ットされている刺繍枠11における刺繍形成可能エリア
に基づいて、複数の刺繍が相互に所定の間隔Sをもって
配置されるように加工布Wの刺繍枠11内の刺繍形成位
置を決定するようになっている。
【0027】従って、制御装置17が、本発明の刺繍領
域演算手段及び決定手段としての機能を果たすようにな
っている。尚、本実施例においては、刺繍が加工布W上
を占める領域として、図6に破線で示すように、刺繍図
形a,b,cを囲む四角形の領域A,B,C(以下、こ
れをマスクエリアと称する)を求めるようにしている。
さらに、本実施例では、刺繍相互間の間隔Sはオペレー
タが所望の値に設定することができるようになってい
る。
【0028】次に、上記のように構成された多色刺繍ミ
シンの動作について、図1,図2及び図7も参照して述
べる。尚、ここでは、図6に示すような3種類の刺繍を
夫々複数個形成する場合を例とする。刺繍枠11にセッ
トされた加工布Wに複数の刺繍を形成する際には、制御
装置17は、図1及び図2のフローチャートに示す手順
にて処理を実行する。尚、これら図1及び図2は1つの
連続したフローチャートであるが、スペースの関係上、
分割して示している。
【0029】まず、ステップS1にて、枠スイッチ30
の検出信号に基づいて刺繍枠11内の刺繍形成可能エリ
アLを認識する。この場合、矩形状の刺繍枠11がセッ
トされているときの刺繍形成可能エリアLの一例を図7
に示す。次のステップS2では、オペレータにより、刺
繍相互間の間隔S(例えば2cm)が入力される。この
間隔Sは、刺繍間に十分な切りしろが得られる一定値に
固定しても良いが、刺繍の大きさによって加工布Wの縮
み量が変わってくる事情から、刺繍の大きさに応じて変
更するようにしても良い。また、制御装置17に予め記
憶させておいて、オペレータがいちいち入力しなくて済
むようにしても良い。
【0030】そして、ステップS3では、前記刺繍形成
可能エリアLのアウトラインから、間隔Sだけ内側に縮
小枠L1が想定される。この縮小枠L1を図7(a)に
二点鎖線で示す。またこれと共に、その縮小枠L1の左
上の角部が、まずマスクエリアの左上点を一致させる候
補となる候補点(図7(a)にP1で示す)とされる。
尚、前記縮小枠L1は、刺繍形成可能エリアLのアウト
ラインから、間隔S/2だけ内側に想定しても良い。
【0031】次のステップS4では、オペレータが所望
の刺繍に係る刺繍データを指定することに基づいて、フ
ロッピーディスクからの刺繍データの読込みが行われ
る。また、併せて、オペレータが刺繍データの編集(例
えば刺繍図形の拡大,縮小,回転等)をしたい場合に
は、その指示に基づいて編集作業が行われる。
【0032】次のステップS5では、読込まれた(ある
いは編集された)刺繍データから、その刺繍のマスクエ
リアの演算が行われる。このマスクエリアの演算は、刺
繍データから、X軸方向の両端に位置する針落ち点のX
座標、並びに、Y軸方向の両端に位置する針落ち点のY
座標を夫々抽出することにより容易に求めることができ
る。そして、ステップS6にて、オペレータにより形成
したい刺繍の個数Mが入力される。
【0033】さて、次のステップS7以降にて、刺繍を
加工布W(刺繍枠11内の刺繍形成可能エリアL)のど
こに配置するかが決定されるのであるが、本実施例で
は、マスクエリアを刺繍形成可能エリアLの左上の端部
から右に向けて順に配置し、右端一杯までくると、左端
部に戻り一段下がって次のマスクエリアを配置するとい
ったアルゴリズムで行われる。また、この際、マスクエ
リアと刺繍形成可能エリアLの縁辺部との間、及び、マ
スクエリア相互間には、間隔Sが存するように配置され
るのである。
【0034】即ち、まず、ステップS7にて、刺繍個数
をカウントするための変数Nに1が代入される。そし
て、ステップS8では、マスクエリアの左上角部に一致
させるようにして、1個のマスクエリアの配置が行われ
る。今、例えば図6(a)に示すような刺繍図形aの刺
繍を4個形成する場合、図7(a)に示すように、縮小
枠L1内の左上コーナー部分に、まず、1個のマスクエ
リアAが配置されるのである。
【0035】次のステップS9では、ステップS8にて
新たに配置されたマスクエリアAが、縮小枠L1あるい
は禁止帯ラインL2に交差するかどうかが判断される。
ここで、交差することがなければ(ステップS9にてN
o)、その配置が決定となり、その新たに配置されたマ
スクエリアAの右上の角部から、間隔Sだけ右に寄った
位置に、次の候補点が(図7(a)にP2で示す)設定
される(ステップS10)。そして、これと共に、図7
(a)に二点鎖線で示すように、配置された全てのマス
クエリアの外形の周囲から間隔Sだけ離れた位置、この
場合はマスクエリアAの周囲に間隔Sだけ離れた位置
に、禁止帯ラインL2が設定される(ステップS1
1)。
【0036】この後、Nの値がインクリメントされ(ス
テップS12)、指定された個数の配置が終わっていな
ければ(ステップS13にてNo)、ステップS8から
の処理が繰返される。これにて、図7(b)に示すよう
に、マスクエリアA(破線で示す)が刺繍形成可能エリ
アLの左上の端部から右に向けて順に4個配置するよう
にして、刺繍形成位置が決定される。
【0037】このようにして、1種類の刺繍に対する決
定されると(ステップS13にてYes)、次のステッ
プ14にて、決定された刺繍形成位置が、表示装置28
の画面に表示される。この表示は、例えば図7(b)に
示すように、刺繍枠11(刺繍形成可能エリアL)及び
マスクエリアを表示することにより行われる。そして、
次のステップS15では追加入力するか否かがオペレー
タに問われる。
【0038】オペレータは、前記表示を見てまだ加工布
Wに刺繍形成の余地があると判断すれば、追加入力を行
うようにする。追加入力を行う場合には(ステップS1
5にてYes)、ステップS4に戻り、刺繍データの入
力からの処理が繰返し行われる。図7(b)の例では、
図6(b)に示すような刺繍図形b(マスクエリアB)
の刺繍を3個、図6(c)に示すような刺繍図形c(マ
スクエリアC)の刺繍を4個、追加した場合を示してい
る。
【0039】一方、図7(b)の例では、刺繍図形b
(マスクエリアB)の2個目を配置する際に、1個目の
マスクエリアBの右方に次のマスクエリアBを配置しよ
うとしても、そのマスクエリアBが縮小枠L1と交差す
ることとなる(ステップS9にてYes)。このような
場合には、ステップS16にて、候補点を禁止帯ライン
L2の左下に変更し、この候補点に対するマスクエリア
Bの再配置が行われる。そして、ステップS17では、
ステップS9と同様に、再配置したマスクエリアBが、
縮小枠L1あるいは禁止帯ラインL2に交差するかどう
かが判断される。交差がなければ(No)、その配置が
決定となり、ステップS10からの処理が繰返される。
【0040】さらに、前記ステップS16にて再配置し
たマスクエリアが、縮小枠L1あるいは禁止帯ラインL
2に交差する場合が生ずる。図7(b)の例では、刺繍
図形cの刺繍に関して形成個数を5個と入力したような
場合に、刺繍形成可能エリアLに指定された個数のマス
クエリアCが納まらなくなり、ステップS17にてYe
sとなる。このようなときには、次のステップS18に
て、配置可能な刺繍の個数(4個)が表示装置28に表
示され、ステップS19にて、刺繍形成個数が強制的に
その個数(4個)に変更され、ステップS20にて、刺
繍形成位置が表示装置28の画面に表示されるようにな
っている。
【0041】全ての刺繍の配置が終了すると(ステップ
S15にてNo)、スタートスイッチが操作されること
により(ステップS21にてYes)、決定された配置
に従って刺繍形成動作が実行されるものである(ステッ
プS22)。
【0042】このような本実施例によれば、刺繍枠11
(加工布W)に複数の刺繍を形成する際に、制御装置1
7が、1個の刺繍の占めるマスクエリアと加工布Wの刺
繍形成可能エリアLから、各刺繍の形成位置を、複数の
刺繍が相互に所定の間隔Sをもって配置されるように自
動的に決定する。従って、オペレータが1個1個の刺繍
の形成位置を指定するといった面倒で時間がかかる作業
を行わなければならなかった従来のものと異なり、オペ
レータの行う作業が極めて簡単となる。
【0043】そして、刺繍が刺繍形成可能エリアLをは
み出すことがないことは勿論、刺繍は相互間に所定の間
隔Sをもって配置されるから、刺繍が重なるといった位
置決めミスを確実に防止することができる。しかも、刺
繍の相互間の間隔Sが必要以上に広くなることを防止で
きるから、加工布Wに、できるだけ多数個の刺繍を形成
することが可能となる。この結果、従来に比べ作業能率
の大幅な向上を図ることができるものである。
【0044】尚、本実施例では、刺繍を配置する際に、
入力された刺繍データ順に単純に左から右に向けて並べ
る方式を採用したが、例えばマスクエリアの大きい順に
配置するなど、刺繍配置のアルゴリズムとしては種々の
変形例が考えられる。また、この場合、制御装置17に
よる配置の後、オペレータによる位置の入替えを可能と
するように構成しても良い。
【0045】図8乃至図10は本発明の他の実施例(請
求項2に対応)を示すものである。本実施例が上記実施
例と異なる点は、刺繍を配置する際に、マスクエリア
A,B,Cに代えて、刺繍a,b,cが加工布W上を占
める領域を所定幅だけ拡張した拡張マスクエリアD,
E,Fを用いたところにある。図10に示すように、こ
の拡張マスクエリアD,E,Fは、前記マスクエリア
A,B,Cを上下左右に夫々S/2の幅だけ拡張したも
のである。そして、刺繍形成可能エリアL内に、この拡
張マスクエリアD,E,Fを詰めるように配置すること
により、刺繍形成位置が決定されるようになっているの
である。
【0046】図8及び図9のフローチャートは、本実施
例における処理手順を示しており、以下、上記実施例と
異なるステップについてのみ述べる。即ち、本実施例で
は、ステップS33にて、刺繍枠11内の刺繍形成可能
エリアLのアウトラインが、そのまま禁止帯ラインとさ
れると共に、その左上角部が、まず、拡張マスクエリア
D,E,Fの左上点を一致させる候補となる候補点とさ
れる。また、ステップS35では、ステップS32にて
入力された間隔Sの1/2だけ拡張した拡張マスクエリ
アD,E,Fが演算により求められる。
【0047】そして、ステップS37以降にて、拡張マ
スクエリアD,E,Fの配置が行われるのであるが、こ
の配置は、刺繍形成可能エリアLの左上から順に右方に
向けて拡張マスクエリアD,E,Fを間隔を開けずに詰
めるように配置し、右端一杯までくると、左端部に戻り
一段下がって次の拡張マスクエリアを配置するといった
アルゴリズムで行われる。即ち、ステップS40では、
ステップS38にて配置した拡張マスクエリアD,E,
Fの右上点を次の候補点とし、ステップS41にて、配
置した拡張マスクエリアD,E,Fのアウトラインが新
たな禁止帯ラインとして追加されるのである。
【0048】このような方法にあっても、マスクエリア
A,B,Cを拡張した拡張マスクエリアD,E,Fを配
置することにより、複数の刺繍a,b,cが相互に所定
の間隔Sをもつように配置決定される。
【0049】従って、やはり、オペレータが1個1個の
刺繍の形成位置を指定するといった面倒な作業を行う必
要がなくなり、作業が簡単となる。そして、刺繍が刺繍
形成可能領域をはみ出すことがないことは勿論、刺繍は
相互間に所定の間隔Sをもって配置されるから、刺繍が
重なるといった位置決めミスを防止することができる。
さらに、刺繍の相互間の間隔が必要以上に広くなること
もないから、加工布Wに、無駄なく多数個の刺繍を形成
することが可能となり、ひいては作業能率の向上を図る
ことができるものである。
【0050】尚、上記各実施例では、刺繍形成可能エリ
アLを枠スイッチ30の検出に基づいて自動的に取込む
ようにしたが、加工布Wの刺繍形成可能な領域をオペレ
ータが入力するようにしても良い。また、刺繍領域とし
ては、刺繍を囲む四角形のマスクエリアでなく、刺繍の
アウトラインそのものを使用するようにしても良い。さ
らには、刺繍のアウトラインを拡張させたものを拡張マ
スクエリアとするようにしても良い。
【0051】その他、単頭式刺繍ミシンに限らず多頭式
の刺繍ミシンにも適用することができるなど、本発明は
要旨を逸脱しない範囲内で、適宜変更して実施し得るも
のである。
【0052】
【発明の効果】以上の説明にて明らかなように、本発明
の請求項1の刺繍ミシンによれば、刺繍データに基づい
てその刺繍が加工布上を占める領域を求める刺繍領域演
算手段と、加工布に複数の刺繍を形成する際に、前記刺
繍領域演算手段により求められた刺繍領域及び前記加工
布の刺繍形成可能な領域に基づいて、複数の刺繍が相互
に所定の間隔をもって配置されるように該加工布におけ
る各刺繍の形成位置を決定する決定手段とを設けたの
で、刺繍の位置決めミスや加工布の無駄の発生を防止し
つつオペレータの作業を簡単化し、ひいては作業能率の
向上を図ることができるという優れた実用的効果を奏す
るものである。
【0053】また、請求項2の刺繍ミシンによれば、刺
繍データに基づいてその刺繍が加工布上を占める領域を
所定幅だけ拡張した拡張マスクエリアを求める拡張マス
クエリア演算手段と、前記加工布に複数の刺繍を形成す
る際に、前記拡張マスクエリア演算手段により求められ
た拡張マスクエリアを前記加工布の刺繍形成可能な領域
内に詰めるように配置することにより、該加工布におけ
る各刺繍の形成位置を決定する決定手段とを設けたの
で、やはり、刺繍の位置決めミスや加工布の無駄の発生
を防止しつつオペレータの作業を簡単化し、ひいては作
業能率の向上を図ることができるという優れた実用的効
果を奏するものである。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例を示すもので、加工布に複数
の刺繍を形成する際の処理手順を示すフローチャート
(その1)
【図2】加工布に複数の刺繍を形成する際の処理手順を
示すフローチャート(その2)
【図3】刺繍ミシンの外観を示す斜視図
【図4】電気的構成を示すブロック図
【図5】RAMの内容を示す図
【図6】刺繍図形の例を示す図
【図7】マスクエリアの配置手順を説明するための図
【図8】本発明の他の実施例を示すもので、加工布に複
数の刺繍を形成する際の処理手順を示すフローチャート
(その1)
【図9】加工布に複数の刺繍を形成する際の処理手順を
示すフローチャート(その2)
【図10】拡張マスクエリアを示す図
【符号の説明】
図面中、1はミシンテーブル、3は針棒、5は縫い針、
10はベッド部、11は刺繍枠、12は水平移動機構、
17は制御装置(刺繍領域演算手段,決定手段)、27
はコントロールボード、28は表示装置、30は枠スイ
ッチ、a,b,cは刺繍図形、A,B,Cはマスクエリ
ア(刺繍領域)、D,E,Fは拡張マスクエリア、Lは
刺繍形成可能エリア、L1は縮小枠、L2は禁止帯ライ
ン、Sは間隔、Wは加工布を示す。

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 針落ち位置を指示する刺繍データに基づ
    いて、縫針に対して加工布を相対的に移動させつつ該加
    工布に刺繍を施す刺繍ミシンにおいて、 前記刺繍データに基づいてその刺繍が前記加工布上を占
    める領域を求める刺繍領域演算手段と、 前記加工布に複数の刺繍を形成する際に、前記刺繍領域
    演算手段により求められた刺繍領域及び前記加工布の刺
    繍形成可能な領域に基づいて、複数の刺繍が相互に所定
    の間隔をもって配置されるように該加工布における各刺
    繍の形成位置を決定する決定手段とを具備することを特
    徴とする刺繍ミシン。
  2. 【請求項2】 針落ち位置を指示する刺繍データに基づ
    いて、縫針に対して加工布を相対的に移動させつつ該加
    工布に刺繍を施す刺繍ミシンにおいて、 前記刺繍データに基づいてその刺繍が前記加工布上を占
    める領域を所定幅だけ拡張した拡張マスクエリアを求め
    る拡張マスクエリア演算手段と、 前記加工布に複数の刺繍を形成する際に、前記拡張マス
    クエリア演算手段により求められた拡張マスクエリアを
    前記加工布の刺繍形成可能な領域内に詰めるように配置
    することにより、該加工布における各刺繍の形成位置を
    決定する決定手段とを具備することを特徴とする刺繍ミ
    シン。
JP16061392A 1992-06-19 1992-06-19 刺繍ミシン Pending JPH06263A (ja)

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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US7435714B2 (en) 2002-12-20 2008-10-14 Evonik Degussa Gmbh Liquid detergent and cleaning agent composition comprising a multi-coated bleach particle
JP2009226002A (ja) * 2008-03-24 2009-10-08 Janome Sewing Mach Co Ltd 刺繍縫い可能なミシン
US7718592B2 (en) 2004-11-11 2010-05-18 Degussa, Gmbh Sodium percarbonate particles having a shell layer comprising thiosulfate

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US7718592B2 (en) 2004-11-11 2010-05-18 Degussa, Gmbh Sodium percarbonate particles having a shell layer comprising thiosulfate
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