JP2884911B2 - 刺繍データ処理装置 - Google Patents

刺繍データ処理装置

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JP2884911B2
JP2884911B2 JP12455092A JP12455092A JP2884911B2 JP 2884911 B2 JP2884911 B2 JP 2884911B2 JP 12455092 A JP12455092 A JP 12455092A JP 12455092 A JP12455092 A JP 12455092A JP 2884911 B2 JP2884911 B2 JP 2884911B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、同一の文字,記号など
の図形に関して、基準となる大きさに対して拡大,縮小
した大きさの刺繍を形成するための刺繍データを作成す
ることが可能な刺繍データ処理装置に関する。
【0002】
【従来の技術】例えば文字や記号などの図形の刺繍を加
工布に対して自動的に実行する刺繍ミシンにあっては、
ステッチを形成するための針落ち点等を指定する刺繍デ
ータに基づいて動作するようになっている。本出願人
は、かかる刺繍ミシンにおける刺繍データ(ステッチデ
ータあるいはブロックデータ)の作成を自動的に行うと
共にそれらデータの修正,編集などを行うための刺繍デ
ータ処理装置を開発し、先に出願している。
【0003】この刺繍データ処理装置は、例えばCP
U,ROM,RAM等を備えたマイクロコンピュータか
らなる本体に、キーボードやハードディスクドライブ、
CRTディスプレイ、イメージスキャナ等を接続して構
成されている。そして、例えばオペレータが作成した刺
繍図形の原画から、刺繍図形の輪郭(アウトライン)を
抽出し、このアウトラインデータから、刺繍図形を刺繍
進行方向に連続する複数の四角形等のブロックに分割し
てその各頂点の座標等からなるブロックデータを作成す
るようになっている。
【0004】この場合、ブロックデータのファイルは、
オペレータにより適宜ファイル名が付されて例えばハー
ドディスクに格納されるようになっている。刺繍ミシン
は、このブロックデータを読込み、各ブロックの主辺部
を等分割して針落ち点(ステッチデータ)を求める一針
展開を行い、以て、図形をサテン縫いのステッチにより
埋めるような刺繍を加工布に施すようになっている。
【0005】而して、一の刺繍データ(ステッチデータ
あるいはブロックデータ)により加工布に形成される刺
繍は、そのデータに応じた所定の大きさとなっている。
これに対し、特に図形が例えば文字の場合には、同一の
図形(文字)であっても大きさを種々に変更した刺繍を
形成したい場合がある。
【0006】このため、刺繍データ処理装置には、拡
大,縮小といった編集の機能が設けられ、基準となる大
きさの刺繍に対し、拡大率あるいは縮小率をオペレータ
が指定することにより、既に作成されてファイルに記憶
されている基準刺繍データを読出して加工し、図形が拡
大,縮小された新たな刺繍データを作成することができ
るようになっている。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】上述のような拡大,縮
小に係る基準刺繍データの加工は、刺繍データが例えば
ブロックデータの場合、拡大率あるいは縮小率に応じ
て、各ブロックの頂点の座標を変換するといった方法に
より行われている。これにて、各ブロックの形状(ひい
ては図形の形状)はそのままでその大きさだけが変化さ
れ、基準の図形に対していわば相似形の図形の刺繍が形
成されるようになるのである。
【0008】ところが、このようにして拡大,縮小を行
う場合、特に図形が文字,記号などの所定太さの線条を
組合わせて構成されるものであるときには、次のような
不具合が生じていた。
【0009】即ち、図10に示すように、図形Aが例え
ば「輸」のような比較的画数の多い文字であるような場
合、比較的小さい刺繍を形成したいときには(a)、図
形Aを構成する線条B同士の間隔を確保すべく、線条B
の太さを比較的細くして文字を鮮明にするようにしてい
る。これに対し、比較的大きい刺繍を形成したいときに
は、上記(a)に示す図形Aを単純に拡大したもので
は、同図(b)に示すように、図形Aを構成する線条B
が細く感じられて見栄えが低下する。
【0010】逆に、図形Aを構成する線条Bを比較的太
くすると、今度は、図形Aを縮小した際に、線条Bが相
互にくっつくようになって細部が潰れる等、やはり見栄
えが低下することになる。
【0011】そこで、刺繍の大きさ毎に、別々に刺繍デ
ータを作成すれば、刺繍が大きい場合でも小さい場合で
もきれいな刺繍を形成することができる。しかしなが
ら、これでは、刺繍の大きさを変更する毎に刺繍図形の
原画(アウトラインデータ)から、刺繍データを新たに
作成しなければならず、刺繍データの作成に非常に手間
がかかると共に、刺繍データの数が膨大となって管理が
面倒となるといった不具合があった。
【0012】本発明は上記事情に鑑みてなされたもの
で、その目的は、同一種類の図形で大きさが相違する刺
繍に必要な刺繍データを、どの大きさでもきれいな刺繍
となるように作成することができ、しかも予め作成して
おく刺繍データの数を少なく済ませることができる刺繍
データ処理装置を提供するにある。
【0013】
【課題を解決するための手段】本発明の刺繍データ処理
装置は、加工布に形成すべき刺繍の大きさを指定するこ
とにより、基準となる大きさの図形に対応した基準刺繍
データを、指定された大きさに応じて加工し、前記図形
を拡大あるいは縮小した刺繍を形成するために必要な刺
繍データを作成する機能を備えるものであって、前記基
準刺繍データを加工する際に、前記指定された刺繍の大
きさに応じて、刺繍全体あるいは部分的に、図形の拡
大,縮小率を変えてステッチ幅を拡大,縮小するステッ
チ幅変更手段を設けたところに特徴を有する。
【0014】また、ステッチ幅変更手段を、図形を構成
する線条の中心線の一方側に偏ってステッチ幅を拡大,
縮小することが可能となるように構成すれば、より効果
的である。
【0015】
【作用】基準刺繍データを加工して、文字,記号などの
図形を拡大あるいは縮小した刺繍を形成するために必要
な刺繍データを作成するにあたり、比較的大きな刺繍を
形成したいときには、図形を構成する線条をより肉太と
する方が見栄えが良くなる場合があり、また、比較的小
さい刺繍を形成するときには、図形を構成する線条をよ
り肉細とする方が見栄えが良くなる場合がある。
【0016】本発明の刺繍データ作成装置によれば、刺
繍全体あるいは部分的に図形の拡大,縮小率を変えてス
テッチ幅を拡大,縮小するステッチ幅変更手段を設けた
ので、例えば刺繍が大きくなった場合には、図形を構成
する線条をより肉太とすることができ、また、刺繍が小
さくなった場合には、図形を構成する線条をより肉細と
することができる。
【0017】従って、十分きれいな刺繍を実行すること
ができる刺繍データを、広い範囲の大きさにわたって作
成することが可能となる。そして、1種類の図形に対し
て1個の基準刺繍データを予め作成しておけば済むか
ら、基準刺繍データの作成や管理も容易となる。
【0018】また、ステッチ幅を拡大,縮小するにあた
って、図形を構成する線条の中心線の一方側に偏ってス
テッチ幅を拡大,縮小することを可能とすれば、図形の
形状や大きさ等が異なる様々な場合にあって、よりきれ
いな刺繍を形成することができるようになる。
【0019】
【実施例】以下本発明の一実施例について、図1乃至図
8を参照して説明する。尚、本実施例は請求項2に対応
している。まず、刺繍ミシンの全体構成について、図4
及び図5を参照して簡単に述べる。
【0020】図4に示すように、刺繍ミシン1は、ミシ
ンテーブル2上にアーム部3を一体的に有して構成され
ている。そして、前記アーム部3の先端部に、複数本こ
の場合6本の針棒4を備えた支持ケース5が設けられて
いる。前記針棒4は、横方向に並んで支持ケース5内に
夫々上下動可能に支持されており、該支持ケース5から
下方に突出する下端部には、夫々縫い針4aが取付けら
れている。各縫い針4aには、図示しない糸供給源か
ら、例えば色の異なる刺繍糸が、支持ケース5に設けら
れた糸調子機6及び天秤7を介して供給されるようにな
っている。
【0021】前記支持ケース5は、アーム部3に図4に
示すX軸方向に移動可能に取付けられ、針棒選択モータ
8により移動されるようになっている。そして、アーム
部3内には、ミシンモータ9の駆動力を針棒4に伝達し
て上下駆動させるための駆動機構が設けられている。こ
の駆動力は、所定の使用位置に位置された針棒4にのみ
伝達されるようになっており、従って、針棒選択モータ
8により支持ケース5を移動させることによって、6本
の針棒4のうち一の針棒4が選択的に駆動されるように
なっている。
【0022】一方、前記ミシンテーブル2には、前記針
棒4の下方部位に位置してベッド部10が設けられ、図
示はしないが、このベッド部10内に、前記ミシンモー
タ9により駆動され前記縫い針4aとの協働により加工
布Wに刺繍縫目を形成する糸輪捕捉器等が設けられてい
る。この場合、加工布Wは、刺繍枠11に支持されるよ
うになっており、ミシンテーブル2には、この刺繍枠1
1をX軸及びY軸方向に自在に移動させるための水平移
動機構12が設けられている。
【0023】この水平移動機構12は、Y軸方向移動枠
13を、Y軸送りモータ14(図5参照)によりミシン
テーブル2上をY軸方向に移動させると共に、前記刺繍
枠11を有するX軸方向移動枠15を、X軸送りモータ
16(図5参照)によりY軸方向移動枠13に沿ってX
軸方向に移動させるように構成されている。
【0024】このように構成された刺繍ミシン1は、制
御装置17により制御され、加工布Wに対する刺繍動作
を自動的に実行するようになっている。図5に示すよう
に、この制御装置17は、CPU18,ROM19,R
AM20及びそれらを相互に接続するバス21等からな
るマイクロコンピュータを主体としたものであり、さら
に、前記バス21には、入力インタフェース22及び出
力インタフェース23が接続されている。
【0025】前記出力インタフェース23には、前記ミ
シンモータ9,X軸送りモータ16,Y軸送りモータ1
4及び針棒選択モータ8をそれぞれ駆動するためのモー
タ駆動回路24,25,26及び27が接続されてい
る。また、図4にも示すように、出力インタフェース2
3には、例えばCRTディスプレイからなる表示装置2
8を駆動するための表示駆動回路29が接続され、一
方、前記入力インタフェース22には、各種のキー等を
備えたキーボード30及びマウス31、ハードディスク
ドライブ32、イメージスキャナ33が接続されてい
る。
【0026】これにて、制御装置17は、RAM20に
記憶された刺繍データ及びROM19に記憶された制御
プログラム等に基づいて、ミシンモータ9,X軸送りモ
ータ16,Y軸送りモータ14及び針棒選択モータ8を
制御し、加工布Wに対する刺繍縫い動作を自動的に実行
するのである。尚、その刺繍データ中には、糸色切換え
を指示するデータも含まれ、自動的に支持ケース5を移
動させて刺繍糸の色の切換えが行われるようになってい
る。
【0027】この場合、本実施例では刺繍データたるブ
ロックデータが与えられることにより、そのブロックデ
ータの一針展開を行ってステッチデータを自動的に作成
し、刺繍動作を実行するようになっている。今、例えば
図形Aが図8に示すような所定太さの線条Bを組合わせ
て構成されるもの(「輸」の文字)である場合には、図
7(a)に示すように、その図形Aは各線条Bの延びる
方向(矢印方向)に延びる一対の主辺部1−3及び2−
4とそれと隣合う一対の副辺部1−2及び3−4とで囲
まれるいくつかの四角形等のブロックKに分割され、各
ブロックKの頂点1,2,3,4の座標の集合等からブ
ロックデータが構成されるのである。
【0028】そして、このブロックデータから、図7
(b)に示すように、各ブロックKの主辺部1−3及び
2−4を指定された糸密度(そのブロックKの中心線L
を単位長さ当りステッチSが何本横切るか)に基づいて
等分割して針落ち点a〜jを求め、以て、図形Aをサテ
ン縫いのステッチSにより埋めるような刺繍が加工布W
に施されるようになっている。
【0029】本実施例では、この制御装置17が刺繍デ
ータ(本実施例ではブロックデータ)の作成や編集等の
処理を行う刺繍データ処理装置としての機能を兼ね備え
て構成されている。従って、この制御装置17を、以
下、刺繍データ処理装置本体17と称する。
【0030】この刺繍データ処理装置本体17は、刺繍
データとしてのブロックデータを作成するにあたって、
まず前記イメージスキャナ33により図形Aのイメージ
を読取ってイメージデータを作成し、次にこのイメージ
データから図形Aの輪郭を抽出してアウトラインデータ
を作成し、最後にこのアウトラインデータからブロック
データを作成するようになっている。
【0031】このようにして作成されたブロックデータ
のファイルは、前記ハードディスクドライブ32に記憶
される。後述するように、本実施例では、このファイル
には、所定の図形Aに関するブロックデータの集合(ブ
ロックデータ群)が記憶されると共に、後述する拡大,
縮小率に応じたステッチ幅の変更率が予めオペレータに
より設定されて記憶されるようになっており。このファ
イルに記憶されるブロックデータが本発明にいう基準刺
繍データとなるのである(以下基準ブロックデータと称
する)。
【0032】さて、本実施例においては、刺繍データ処
理装置本体17は、そのソフトウエア構成により、上述
のようにブロックデータを作成する機能の他に、刺繍の
実行に際してオペレータが前記キーボード30等により
指定した刺繍の大きさ(本実施例では標準の大きさに対
する倍率)に応じて、前記ハードディスクドライブ32
からその図形Aに係る基準ブロックデータを読出し、そ
の基準ブロックデータを加工して指定された大きさの刺
繍の形成を行うに必要なブロックデータを作成するよう
になっている。
【0033】この加工は、指定された倍率(拡大率ある
いは縮小率)に応じて、基準ブロックデータの各ブロッ
クKの頂点1,2,3,4の座標を変換するといった方
法により行われ、これにて、各ブロックKの形状(ひい
ては図形Aの形状)はそのままでその大きさだけを変化
させることができるのである。
【0034】而して、図8(a)に示すように、標準的
な大きさの図形Aにあっては、構成する線条B同士の間
隔を確保すべく、線条Bの太さを比較的細くして文字を
鮮明にするようにしている。これに対し、比較的大きい
刺繍を形成したいときには、上記(a)に示す図形Aを
単純に拡大したものでは、同図(b)に示すように、図
形Aを構成する線条Bが細く感じられて見栄えが低下す
ることになる。逆に、標準的な大きさの図形Aを縮小し
た際には、単純に縮小すると線条Bが相互にくっつくよ
うになって細部が潰れる等、やはり見栄えが低下するこ
とになる。
【0035】そこで、本実施例では、刺繍データ処理装
置本体17は、基準ブロックデータを加工して、図形A
を拡大あるいは縮小した刺繍を形成するために必要なブ
ロックデータを作成するにあたり、指定された倍率を越
えて、予め該当するブロックデータのファイルに書込ま
れている拡大あるいは縮小率にて各ブロックKのステッ
チSの幅(言換えれば副辺部1−2及び3−4の長さ)
を変更するようになっているのである。従って、刺繍デ
ータ処理装置本体17が、本発明にいうステッチ幅変更
手段として機能するようになっている。
【0036】ここで、ハードディスクドライブ32に記
憶されるファイルの構造について、図2及び図3を参照
して述べる。本実施例においては1種類の図形Aに関し
て1つのファイル(基準ブロックデータ)が設けられる
のであるが、各ファイルは、図2に示すように、ファイ
ルに関する種々の情報を記憶するヘッダ部と、ブロック
データ群を記憶するデータ部とから構成されている。
【0037】このうち、ヘッダ部には、基準ブロックデ
ータを標準大にするための倍率が記入されている。これ
は、基準ブロックデータの拡大加工の際の座標誤差を極
力抑えるため、基準ブロックデータを標準大の大きさで
なく予め拡大した大きさで作成しておくようにしている
からである。従って、倍率1が指定され標準大の刺繍を
実行するためには、記された倍率により基準ブロックデ
ータを縮小する方法をとっている。
【0038】ヘッダ部には、次に、オペレータにより指
定された倍率に対し、データ加工時に図形A全体につい
て各ブロックKのステッチ幅を、その倍率を越えてどれ
だけ変更するかが、予め設定されて記入されている。本
実施例では、指定倍率が0.6〜2.0倍のときには、
ステッチ幅変更率を1(指定倍率通り)とされ、指定倍
率が2.0〜5.0倍のときには、ステッチ幅変更率を
1.2(指定倍率を越えてさらに1.2倍にする)とさ
れ、指定倍率が5.0倍以上のときには、ステッチ幅変
更率を1.3(指定倍率を越えてさらに1.3倍にす
る)とされている。ここでは、3つに区分しているが4
つ以上に区切るようにしても良く、また、関数で表すよ
うに構成しても良い。
【0039】そして、データ部には、図3に示すような
ブロックデータ群が記されている。ここでは、上述のよ
うなブロックデータが設定された糸密度データと共に順
に格納されているのであるが、このとき、各ブロックK
におけるいわば局所的なステッチ幅の変更率が設定され
ている。これは、上記したような図形A全体のステッチ
幅変更率を越えてさらに図形Aのうち部分的にステッチ
幅を変更できるようにしたものであり、各ブロックKの
最終的なステッチ幅の変更率は、上記全体のステッチ幅
変更率に局所的ステッチ幅変更率を乗じたものとなるの
である。
【0040】さらに、本実施例では、各ブロックK毎に
基線データが設定され、ステッチ幅変更の基準となる基
線を、主辺部1−3,中心線L,主辺部2−4の3つの
うちいずれかに予め設定しておくことができるようにな
っている。この基線が、中心線Lであるときには、図6
(b)に示すように、ステッチ幅(副辺部1−2及び3
−4の長さ)は、図で上下両側に均等に拡大(あるいは
縮小)され、また、基線が主辺部2−4であるときに
は、図6(c)に示すように、主辺部2−4を固定した
状態で他方側(図で上方側)にステッチ幅が拡大(ある
いは縮小)されるのである。基線が主辺部1−3である
ときには、それとは逆に下方側にステッチ幅が拡大(あ
るいは縮小)されることになる。
【0041】尚、以上ような基準ブロックデータのファ
イルは、予めオペレータにより作成され、図形Aの種類
に応じたファイル名が付されてハードディスクドライブ
32に記憶されている。この場合、1種類の図形A(文
字)について、1個のファイルが作成されている。
【0042】次に、刺繍の大きさを、標準のものに対し
てオペレータが指定した任意の大きさに拡大,縮小した
ブロックデータを作成する処理の手順について、図1の
フローチャートを主として参照しながら述べる。
【0043】まず、ステップS1にて、オペレータは、
形成したい刺繍図形Aのファイル名を指定する。これ
は、例えば表示装置28の画面に各ファイル名を表示
し、そのうち1個のファイル名を選択することにより行
われる。ステップS2では、指定されたファイル名のフ
ァイルが、刺繍データ処理装置本体17のRAM20に
読込まれる。
【0044】ステップS3では、オペレータが、形成し
たい刺繍の標準の大きさに対する倍率を指定する。次の
ステップS4では、指定された倍率(拡大率あるいは縮
小率)に応じて、基準ブロックデータの加工が行われ
る。この加工は、各ブロックKの頂点1,2,3,4の
座標を変換するといった方法により行われ、これにて標
準大の図形A(図8(a)参照)を単純に例えば拡大し
ただけの図形A(図8(b)参照)に対応するブロック
データが作成されるのである。
【0045】そして、次のステップS5〜S7では、上
述の加工されたブロックデータに対する各ブロックK毎
のステッチ幅の変更の処理が行われる。ここでは、ま
ず、ファイルのヘッダ部に記されている図形A全体に対
するステッチ幅の変更率(上述のように倍率に応じて3
つのうちいずれか)が取得され(ステップS5)、次
に、その率に、データ部に記されている各ブロックKに
おける局所的なステッチ幅の変更率が乗算され、その積
が各ブロックKの最終的なステッチ幅の変更率となるの
である(ステップS6)。
【0046】ステップS7では、加工された各ブロック
Kのブロックデータ(頂点の座標値)を、そのステッチ
幅変更率により変更する処理が行われる。この処理は、
例えば図6(a)に示すような3個の連続するブロック
K(頂点1,2,3,4,5,6,7,8)を一例とし
てあげると、各ブロックKの副辺部1−2,3−4,5
−6,7−8を、ステップS6で演算されたステッチ幅
変更率(この場合拡大率)によって拡大するのである
が、基線が中心線Lであれば、図6(b)に示すよう
に、ブロックKは図で上下に均等割合で拡大され、頂点
p,q,r,s,t,u,v,wからなる3個のブロッ
クとなるのである。
【0047】また、基線が主辺部2ー4であれば、図6
(c)に示すように、図で上方側のみに拡大され、頂点
j,2,k,4,l,6,m,8からなる3個のブロッ
クとなるのである。この後、オペレータが刺繍の実行を
指定すると、上記のようにしてステッチ幅が変更された
ブロックデータがステッチデータに一針展開され(ステ
ップS8)、そのステッチデータに基づく刺繍動作を実
行する。
【0048】これにて、加工布Wには、図8(c)に示
すように、標準に対して指定倍率に拡大(あるいは縮
小)された大きさで、且つ、図形Aを構成する線条Bが
その倍率以上に太くなった図形の刺繍が施されるのであ
る。この場合、図8(b)に破線で示すように、全体を
均一に太くするだけでなく、局部的に太くしたり、ま
た、線条Bの中心線に対して一方側に偏って太くするこ
とにより、よりきれいな刺繍を形成することができるよ
うになっているのである。
【0049】このように本実施例では、基準ブロックデ
ータを加工することにより、線条Bから構成される文
字,記号などの図形Aを拡大,縮小した刺繍に必要なブ
ロックデータを作成することができる。
【0050】ここで、前述のように、拡大,縮小に係る
ブロックデータを作成するにあたり、比較的大きな刺繍
を形成したいときには、図形Aを構成する線条Bをより
肉太とする方が見栄えが良くなる場合があり、また、比
較的小さい刺繍を形成するときには、図形Aを構成する
線条Bをより肉細とする方が見栄えが良くなる場合があ
る。
【0051】本実施例によれば、刺繍全体あるいは部分
的に図形Aの拡大,縮小率を越えてステッチ幅を拡大,
縮小することができるので、刺繍が大きくなった場合に
は、図形Aを構成する線条をより肉太とすることがで
き、また、刺繍が小さくなった場合には、図形Aを構成
する線条をより肉細とすることができる。
【0052】従って、単純に図形Aを拡大,縮小してい
た従来のものと異なり、十分きれいな刺繍を実行するこ
とができるブロックデータを、広い範囲の大きさにわた
って作成することが可能となったのである。そして、1
種類の図形Aに対して1個の基準ブロックデータを予め
作成しておけば済むから、基準ブロックデータの作成や
管理も容易となる。
【0053】また、特に本実施例では、ステッチ幅を拡
大,縮小するにあたって、図形Aを構成する線条Bの中
心線(ブロックKの中心線L)の一方側に偏ってステッ
チ幅を拡大,縮小することをも可能としたので、図形A
の形状や大きさ等が異なる様々な場合にあって、よりき
れいな刺繍を形成することができるものである。
【0054】尚、上記実施例では、刺繍データとしてブ
ロックデータを採用したが、刺繍データとしては、一針
毎の針落ち点を指定するステッチデータであっても良
い。この場合には、図9(a)に示すように、針落ち点
1,2,3,4,…に対し、線分1−3の中点hと点2
とを結ぶ直線を延長して新たな針落ち点bを求めるとい
った方法により、ステッチ幅の拡大,縮小の処理を行う
ことができ、このステッチデータによれば、同図(b)
のような刺繍が実行されるのである。
【0055】更に、本実施例においては、図形Aを拡大
する場合、その拡大率より大きな拡大率にて部分的に拡
大し、また、図形Aを縮小する場合、その縮小率より小
さな縮小率にて部分的に縮小するようにしているが、必
要に応じ、図形Aを拡大する場合に、その拡大率より小
さな拡大率にて部分的に拡大し、また、図形Aを縮小す
る場合に、その縮小率より大きな縮小率にて部分的に縮
小するようにしてもよい。
【0056】その他、本発明は上記実施例に限定される
ものではなく、例えば刺繍ミシンとは切離されたもので
あって刺繍データを作成する機能だけを有し、刺繍デー
タを例えばフロッピーディスク等により刺繍ミシンに与
えるようなものに適用しても良い等、要旨を逸脱しない
範囲内で、種々の変更が可能である。
【0057】
【発明の効果】以上の説明から明らかなように、本発明
によれば、同一種類の図形で大きさが相違する刺繍に必
要な刺繍データを、どの大きさでもきれいな刺繍となる
ように作成することができ、しかも予め作成しておく刺
繍データの数を少なく済ませることができるという優れ
た実用的効果を奏するものである。
【0058】また、この際、図形を構成する線条の中心
線の一方側に偏ってステッチ幅を拡大,縮小することを
可能とすれば、図形の形状や大きさ等が異なる様々な場
合にあって、よりきれいな刺繍を形成することができる
ものである。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例を示すもので、ブロックデー
タの拡大,縮小の処理手順を示すフローチャート
【図2】ファイルの構造を概念的に示す図
【図3】データ部の構造を概念的に示す図
【図4】全体の斜視図
【図5】電気的構成を示すブロック図
【図6】ステッチ幅の変更の方法を説明するための図
【図7】ブロックの一針展開の方法を説明するための図
【図8】図形の一例を示す図
【図9】本発明の他の実施例を示すもので、ステッチデ
ータにおけるステッチ幅の変更の方法を説明するための
【図10】従来例を示すもので、図形の一例を示す図
【符号の説明】
図面中、1は刺繍ミシン、4は針棒、11は刺繍枠、1
2は水平移動機構、17は刺繍データ処理装置本体(ス
テッチ幅変更手段)、18はCPU、19はROM、2
0はRAM、32はハードディスクドライブ、Aは図
形、Bは線条、Kはブロック、Lは中心線、Sはステッ
チ、Wは加工布を示す。

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 加工布に対し、文字,記号など所定太さ
    の線条を組合わせて構成される図形を、前記線条の延び
    る方向に進行するステッチを形成することにより刺繍す
    るミシンにおける、前記ステッチの形成に必要な刺繍デ
    ータを作成するものにあって、 加工布に形成すべき刺繍の大きさを指定することによ
    り、基準となる大きさの図形に対応した基準刺繍データ
    を、指定された大きさに応じて加工し、前記図形を拡大
    あるいは縮小した刺繍を形成するために必要な刺繍デー
    タを作成する機能を備えるものであって、 前記基準刺繍データを加工する際に、前記指定された刺
    繍の大きさに応じて、刺繍全体あるいは部分的に、図形
    の拡大,縮小率を変えてステッチ幅を拡大,縮小するス
    テッチ幅変更手段を設けたことを特徴とする刺繍データ
    処理装置。
  2. 【請求項2】 ステッチ幅変更手段は、図形を構成する
    線条の中心線の一方側に偏ってステッチ幅を拡大,縮小
    することが可能とされていることを特徴とする請求項1
    記載の刺繍データ処理装置。
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