JPH07292009A - 樹脂水性分散液の製造方法 - Google Patents
樹脂水性分散液の製造方法Info
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- JPH07292009A JPH07292009A JP6084693A JP8469394A JPH07292009A JP H07292009 A JPH07292009 A JP H07292009A JP 6084693 A JP6084693 A JP 6084693A JP 8469394 A JP8469394 A JP 8469394A JP H07292009 A JPH07292009 A JP H07292009A
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- C—CHEMISTRY; METALLURGY
- C08—ORGANIC MACROMOLECULAR COMPOUNDS; THEIR PREPARATION OR CHEMICAL WORKING-UP; COMPOSITIONS BASED THEREON
- C08F—MACROMOLECULAR COMPOUNDS OBTAINED BY REACTIONS ONLY INVOLVING CARBON-TO-CARBON UNSATURATED BONDS
- C08F2/00—Processes of polymerisation
- C08F2/12—Polymerisation in non-solvents
- C08F2/16—Aqueous medium
- C08F2/22—Emulsion polymerisation
- C08F2/24—Emulsion polymerisation with the aid of emulsifying agents
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Abstract
(57)【要約】
【構成】水性媒体中にラジカル重合性不飽和単量体と該
ラジカル重合性不飽和単量体に可溶性の重量平均分子量
5000以下の紫外線吸収剤等の機能性物質とを界面活
性剤の存在下に分散し、機能性物質含有ラジカル重合性
不飽和単量体の平均粒子径が5〜500nmの単量体水
性分散液とし、次いで得られた単量体分散液にラジカル
開始剤を加え重合させることを特徴とする樹脂水性分散
液の製造方法に関する。 【効果】本発明の樹脂水分散液の製造方法は、樹脂粒子
の粒子径を厳密に制御することができ、得られる組成物
は耐候性、耐接着性、耐水性、耐溶剤性、耐薬品性等の
向上をもたらすので、塗料、接着剤、紙加工、繊維加工
等の被覆用組成物のバインダーとして有用である。
ラジカル重合性不飽和単量体に可溶性の重量平均分子量
5000以下の紫外線吸収剤等の機能性物質とを界面活
性剤の存在下に分散し、機能性物質含有ラジカル重合性
不飽和単量体の平均粒子径が5〜500nmの単量体水
性分散液とし、次いで得られた単量体分散液にラジカル
開始剤を加え重合させることを特徴とする樹脂水性分散
液の製造方法に関する。 【効果】本発明の樹脂水分散液の製造方法は、樹脂粒子
の粒子径を厳密に制御することができ、得られる組成物
は耐候性、耐接着性、耐水性、耐溶剤性、耐薬品性等の
向上をもたらすので、塗料、接着剤、紙加工、繊維加工
等の被覆用組成物のバインダーとして有用である。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、任意の量の機能性物質
を含み、且つ粒子径が容易にコントロールされた樹脂水
性分散液の製造方法に関し、特に塗料、紙加工、繊維加
工、接着剤、土木その他被覆用途のバインダーや添加剤
として有用な機能性物質含有微粒子樹脂水性分散液の製
造方法に関する。
を含み、且つ粒子径が容易にコントロールされた樹脂水
性分散液の製造方法に関し、特に塗料、紙加工、繊維加
工、接着剤、土木その他被覆用途のバインダーや添加剤
として有用な機能性物質含有微粒子樹脂水性分散液の製
造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】近年、合成樹脂の脱有機溶剤化に伴い樹
脂水性分散液が注目されており、水性分散される樹脂粒
子の高機能化について広く検討されている。
脂水性分散液が注目されており、水性分散される樹脂粒
子の高機能化について広く検討されている。
【0003】この高機能化の手段の1つとして機能性物
質の樹脂粒子への複合化が考えられるが、従来の乳化重
合では重合中に機能性物質が重合体粒子系外へ移行し、
水性媒体中に析出するために複合化は極めて困難であ
る。
質の樹脂粒子への複合化が考えられるが、従来の乳化重
合では重合中に機能性物質が重合体粒子系外へ移行し、
水性媒体中に析出するために複合化は極めて困難であ
る。
【0004】そのため、機能性物質を複合化するために
は機能性物質含有単量体分散液を機械的せん断力により
微粒化したものを用いて重合する方法が検討されてい
る。この方法を用いることにより、機能性物質の析出は
かなり防ぐことはできる。
は機能性物質含有単量体分散液を機械的せん断力により
微粒化したものを用いて重合する方法が検討されてい
る。この方法を用いることにより、機能性物質の析出は
かなり防ぐことはできる。
【0005】しかしながら、この方法によると複合化す
る機能性物質の量に限りがあり、また、この方法では粒
子径のコントロールは困難である。
る機能性物質の量に限りがあり、また、この方法では粒
子径のコントロールは困難である。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】本発明が解決しようと
する課題は、多量の機能性物質を含有し、しかも、制御
された粒子径をもつ機能性物質含有樹脂水性分散液の製
造方法を提供することにある。
する課題は、多量の機能性物質を含有し、しかも、制御
された粒子径をもつ機能性物質含有樹脂水性分散液の製
造方法を提供することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明者は上記課題を解
決するべく鋭意検討を行った結果、機能性物質含有ラジ
カル重合性不飽和単量体を界面活性剤を用いて水性媒体
中に5〜500nmという微細な機能性物質含有単量体
粒子として分散させたものを重合することにより、機能
性物質の析出が完全に防止され、しかも、得られた樹脂
水性分散液は制御された粒子径を持ち、かつ単量体に溶
け得る任意の量の機能性物質が複合化されていることを
発見し、本発明を完成させるに至った。
決するべく鋭意検討を行った結果、機能性物質含有ラジ
カル重合性不飽和単量体を界面活性剤を用いて水性媒体
中に5〜500nmという微細な機能性物質含有単量体
粒子として分散させたものを重合することにより、機能
性物質の析出が完全に防止され、しかも、得られた樹脂
水性分散液は制御された粒子径を持ち、かつ単量体に溶
け得る任意の量の機能性物質が複合化されていることを
発見し、本発明を完成させるに至った。
【0008】すなわち、本発明は、水性媒体中にラジカ
ル重合性不飽和単量体と該ラジカル重合性不飽和単量体
に可溶性の機能性物質とを界面活性剤の存在下に分散さ
せ、機能性物質含有ラジカル重合性不飽和単量体の平均
粒子径が5〜500nmの単量体水性分散液とし、次い
で得られた単量体分散液にラジカル開始剤を加え重合さ
せることを特徴とする樹脂水性分散液の製造方法に関す
る。
ル重合性不飽和単量体と該ラジカル重合性不飽和単量体
に可溶性の機能性物質とを界面活性剤の存在下に分散さ
せ、機能性物質含有ラジカル重合性不飽和単量体の平均
粒子径が5〜500nmの単量体水性分散液とし、次い
で得られた単量体分散液にラジカル開始剤を加え重合さ
せることを特徴とする樹脂水性分散液の製造方法に関す
る。
【0009】本発明の製造方法により機械的せん断力に
よる微粒子化という工程が不要になる。本発明において
は、任意の量の機能性物質を溶解させたラジカル重合性
不飽和単量体を水性媒体中に界面活性剤を用いることに
より平均粒子径が5〜500nmの範囲に微粒分散させ
ることが必須条件であり、この条件を満足させることに
より、得られる樹脂水性分散粒子の平均粒子径は単量体
分散粒子と比較してほとんど変化することなく5〜50
0nmとなる。
よる微粒子化という工程が不要になる。本発明において
は、任意の量の機能性物質を溶解させたラジカル重合性
不飽和単量体を水性媒体中に界面活性剤を用いることに
より平均粒子径が5〜500nmの範囲に微粒分散させ
ることが必須条件であり、この条件を満足させることに
より、得られる樹脂水性分散粒子の平均粒子径は単量体
分散粒子と比較してほとんど変化することなく5〜50
0nmとなる。
【0010】単量体水性分散液中の機能性物質含有単量
体分散粒子を上述の如く平均粒子径5〜500nmにす
るには条件を適宜選択して調整すればよく、特にその方
法が制限されるものではないが、たとえば界面活性剤と
して、水性媒体中での臨界ミセル濃度が1×10ー4mo
l/リットル以下の界面活性剤を用いることにより、そ
の調整を極めて容易ならしめることができる。
体分散粒子を上述の如く平均粒子径5〜500nmにす
るには条件を適宜選択して調整すればよく、特にその方
法が制限されるものではないが、たとえば界面活性剤と
して、水性媒体中での臨界ミセル濃度が1×10ー4mo
l/リットル以下の界面活性剤を用いることにより、そ
の調整を極めて容易ならしめることができる。
【0011】ここで水性媒体中での臨界ミセル濃度と
は、重合に用いられる水性媒体においての臨界ミセル濃
度をいう。本発明の界面活性剤の水性媒体中での臨界ミ
セル濃度としては、1×10ー4mol/リットル以下で
あることが好ましく、限りなくその値が0mol/リッ
トルに近くても全く問題ないが、特に1×10ー7〜1×
10ー4mol/リットルであることがより好ましい。
は、重合に用いられる水性媒体においての臨界ミセル濃
度をいう。本発明の界面活性剤の水性媒体中での臨界ミ
セル濃度としては、1×10ー4mol/リットル以下で
あることが好ましく、限りなくその値が0mol/リッ
トルに近くても全く問題ないが、特に1×10ー7〜1×
10ー4mol/リットルであることがより好ましい。
【0012】水性媒体中において臨界ミセル濃度が1×
10ー4mol/リットル以下となり得る界面活性剤とし
ては、例えば、イコシルサルフェートナトリウム塩、n
−オクタデシル−α−スルホ脂肪酸プロピルエステルナ
トリウム塩、オレイン酸ナトリウムセッケン、ステアリ
ン酸ソーダセッケン、α−ホスホノステアリン酸、ヘキ
サデシルジメチルベンジルアンモニウムクロライド、オ
クタデシルジメチルベンジルアンモニウムクロライド等
が挙げられる。
10ー4mol/リットル以下となり得る界面活性剤とし
ては、例えば、イコシルサルフェートナトリウム塩、n
−オクタデシル−α−スルホ脂肪酸プロピルエステルナ
トリウム塩、オレイン酸ナトリウムセッケン、ステアリ
ン酸ソーダセッケン、α−ホスホノステアリン酸、ヘキ
サデシルジメチルベンジルアンモニウムクロライド、オ
クタデシルジメチルベンジルアンモニウムクロライド等
が挙げられる。
【0013】また、単独で水性媒体中での臨界ミセル濃
度が1×10ー4mol/リットル以上の界面活性剤であ
っても、2種以上の界面活性剤を組み合わせることによ
り1×10ー4mol/リットル以下になれば微粒分散が
行い易くなる。
度が1×10ー4mol/リットル以上の界面活性剤であ
っても、2種以上の界面活性剤を組み合わせることによ
り1×10ー4mol/リットル以下になれば微粒分散が
行い易くなる。
【0014】さらに、臨界ミセル濃度が1×10ー4mo
l/リットル以上の界面活性剤であってもNaCl、K
Cl、CaCl2等の電解質、n−ヘキサノール、n−
オクタノール、n−オクタデカノール等の中級または高
級アルコール等を添加することにより臨界ミセル濃度を
1×10ー4以下にすることにより、機能性物質含有単量
体分散粒子の粒子径を5〜500nmに調整することが
できる。
l/リットル以上の界面活性剤であってもNaCl、K
Cl、CaCl2等の電解質、n−ヘキサノール、n−
オクタノール、n−オクタデカノール等の中級または高
級アルコール等を添加することにより臨界ミセル濃度を
1×10ー4以下にすることにより、機能性物質含有単量
体分散粒子の粒子径を5〜500nmに調整することが
できる。
【0015】また単量体水性分散液中の機能性物質含有
単量体分散粒子を平均粒子径5〜500nmにするに
は、分子中にポリプロピレンオキサイド骨格を有するア
ニオン界面活性剤を用いることにより、極めて容易に調
製することができる。
単量体分散粒子を平均粒子径5〜500nmにするに
は、分子中にポリプロピレンオキサイド骨格を有するア
ニオン界面活性剤を用いることにより、極めて容易に調
製することができる。
【0016】分子中にポリプロピレンオキサイド骨格を
有するアニオン界面活性剤としては、例えばポリプロピ
レンオキサイド硫酸アンモニウム、メタクリル酸ポリプ
ロピレンオキサイド硫酸アンモニウム等、ポリプロピレ
ンオキサイド−ポリエチレンオキサイドブロック共重合
体スルホン酸ナトリウム、ポリプロピレンオキサイド−
ポリエチレンオキサイドブロック共重合体硫酸アンモニ
ウム等ポリプロピレンオキサイド−ポリエチレンオキサ
イドブロック共重合体骨格含有アニオン界面活性剤等が
挙げられるが、なかでもポリプロピレンオキサイド骨格
及び(メタ)アクリロイル基を有するアニオン性界面活
性剤が、機能性物質含有ラジカル重合性不飽和単量体を
微粒化する点から特に好ましい。
有するアニオン界面活性剤としては、例えばポリプロピ
レンオキサイド硫酸アンモニウム、メタクリル酸ポリプ
ロピレンオキサイド硫酸アンモニウム等、ポリプロピレ
ンオキサイド−ポリエチレンオキサイドブロック共重合
体スルホン酸ナトリウム、ポリプロピレンオキサイド−
ポリエチレンオキサイドブロック共重合体硫酸アンモニ
ウム等ポリプロピレンオキサイド−ポリエチレンオキサ
イドブロック共重合体骨格含有アニオン界面活性剤等が
挙げられるが、なかでもポリプロピレンオキサイド骨格
及び(メタ)アクリロイル基を有するアニオン性界面活
性剤が、機能性物質含有ラジカル重合性不飽和単量体を
微粒化する点から特に好ましい。
【0017】この分子中にポリプロピレンオキサイド骨
格及び(メタ)アクリロイル基を有するアニオン界面活
性剤としては、例えばメタクリル酸ポリプロピレンオキ
サイド硫酸ソーダ、アクリル酸ポリプロピレンオキサイ
ド硫酸ソーダ等が挙げられる。
格及び(メタ)アクリロイル基を有するアニオン界面活
性剤としては、例えばメタクリル酸ポリプロピレンオキ
サイド硫酸ソーダ、アクリル酸ポリプロピレンオキサイ
ド硫酸ソーダ等が挙げられる。
【0018】また、水性媒体としては、水単独または水
の含有率が50%以上の水/有機溶剤複合媒体が好まし
い。本発明における界面活性剤の使用量は、単量体粒子
を微細にし易い点と、重合安定性及び得られた樹脂粘度
の観点からラジカル重合性不飽和単量体100重量部に
対して2〜5000重量部、なかでも5〜200重量部
であることが好ましい。
の含有率が50%以上の水/有機溶剤複合媒体が好まし
い。本発明における界面活性剤の使用量は、単量体粒子
を微細にし易い点と、重合安定性及び得られた樹脂粘度
の観点からラジカル重合性不飽和単量体100重量部に
対して2〜5000重量部、なかでも5〜200重量部
であることが好ましい。
【0019】本発明に、用いることのできるラジカル重
合性不飽和単量体は、一般的に乳化重合に用いられてい
るものであれば特に制限はなく用いることができる。そ
の例としては、アクリル酸メチル、アクリル酸エチル、
アクリル酸イソプロピル、アクリル酸n−ブチル、アク
リル酸2−エチルヘキシル等のアクリル酸エステル類、
メタクリル酸メチル、メタクリル酸エチル、メタクリル
酸イソプロピル、メタクリル酸n−ブチル、メタクリル
酸イソブチル等のメタクリル酸エステル類、アクリル
酸、メタクリル酸、マレイン酸、フマル酸、イタコン酸
等、マレイン酸、フマル酸、イタコン酸の各エステル
類、酢酸ビニル、プロピオン酸ビニル、第3級カルボン
酸ビニル化合物、ビニルピロリドンの如き複素環式ビニ
ル化合物、塩化ビニル、アクリロニトリル、ビニルエー
テル、ビニルケトン、ビニルアミド等、塩化ビニリデ
ン、フッ化ビニリデン等のハロゲン化ビニリデン化合
物、エチレン、プロピレン等のα−オレフィン類、ブタ
ジエン、イソプレン等のジエン類、アクリルアミド、メ
タクリルアミド、マレイン酸アミド等のα、β−エチレ
ン性不飽和酸のアミド類、グリシジルメタクリレート、
アリルグリシジルエーテル等のグリシジル基含有モノマ
ー、2ーヒドロキシエチルメタクリレート等の水酸基含
有モノマー、N−メチロールアクリルアミドまたはメタ
クリルアミド、ジアセトンアクリルアミド等の不飽和カ
ルボン酸の置換アミド、ジメチルアミノエチルメタクリ
レート等のアミノ基含有モノマー、ジメチルビニルメト
キシシラン等の不飽和結合含有シラン化合物、ジアリル
フタレート、ジビニルベンゼン、アリルアクリレート、
トリメチロールプロパントリメタクリレートの如き1分
子中に2個以上の不飽和結合を有する単量体などが挙げ
られる。
合性不飽和単量体は、一般的に乳化重合に用いられてい
るものであれば特に制限はなく用いることができる。そ
の例としては、アクリル酸メチル、アクリル酸エチル、
アクリル酸イソプロピル、アクリル酸n−ブチル、アク
リル酸2−エチルヘキシル等のアクリル酸エステル類、
メタクリル酸メチル、メタクリル酸エチル、メタクリル
酸イソプロピル、メタクリル酸n−ブチル、メタクリル
酸イソブチル等のメタクリル酸エステル類、アクリル
酸、メタクリル酸、マレイン酸、フマル酸、イタコン酸
等、マレイン酸、フマル酸、イタコン酸の各エステル
類、酢酸ビニル、プロピオン酸ビニル、第3級カルボン
酸ビニル化合物、ビニルピロリドンの如き複素環式ビニ
ル化合物、塩化ビニル、アクリロニトリル、ビニルエー
テル、ビニルケトン、ビニルアミド等、塩化ビニリデ
ン、フッ化ビニリデン等のハロゲン化ビニリデン化合
物、エチレン、プロピレン等のα−オレフィン類、ブタ
ジエン、イソプレン等のジエン類、アクリルアミド、メ
タクリルアミド、マレイン酸アミド等のα、β−エチレ
ン性不飽和酸のアミド類、グリシジルメタクリレート、
アリルグリシジルエーテル等のグリシジル基含有モノマ
ー、2ーヒドロキシエチルメタクリレート等の水酸基含
有モノマー、N−メチロールアクリルアミドまたはメタ
クリルアミド、ジアセトンアクリルアミド等の不飽和カ
ルボン酸の置換アミド、ジメチルアミノエチルメタクリ
レート等のアミノ基含有モノマー、ジメチルビニルメト
キシシラン等の不飽和結合含有シラン化合物、ジアリル
フタレート、ジビニルベンゼン、アリルアクリレート、
トリメチロールプロパントリメタクリレートの如き1分
子中に2個以上の不飽和結合を有する単量体などが挙げ
られる。
【0020】また、本発明に用いることが可能な機能性
物質は、ラジカル重合性不飽和単量体に溶け得るものな
らば特に制限はないが、なかでもラジカル重合性不飽和
単量体と共に微粒化しやすい点で重量平均分子量が50
00以下のものが好ましい。
物質は、ラジカル重合性不飽和単量体に溶け得るものな
らば特に制限はないが、なかでもラジカル重合性不飽和
単量体と共に微粒化しやすい点で重量平均分子量が50
00以下のものが好ましい。
【0021】本発明の機能性物質の具体例としては、紫
外線吸収剤、エポキシ樹脂、アクリル系重合体、フェノ
ール樹脂、不飽和ポリエステル、セルロース系物質、石
油樹脂等が挙げられる。このうち、紫外線吸収剤、エポ
キシ樹脂が好ましい。これらの機能性物質は本発明の樹
脂水性分散液の用途に応じて用いることができる。
外線吸収剤、エポキシ樹脂、アクリル系重合体、フェノ
ール樹脂、不飽和ポリエステル、セルロース系物質、石
油樹脂等が挙げられる。このうち、紫外線吸収剤、エポ
キシ樹脂が好ましい。これらの機能性物質は本発明の樹
脂水性分散液の用途に応じて用いることができる。
【0022】紫外線吸収剤としては、例えばサリチル酸
メチル、サリチル酸フェニル、サリチル酸クレジル、サ
リチル酸ベンジル等のサリチル酸エステル類、2ーヒド
ロキシベンゾフェノン、2ーヒドロキシー4ーベンジロ
キシベンゾフェノン、2ーヒドロキシー4ーメトキシベ
ンゾフェノン、2ーヒドロキシー4ーオクトキシベンゾ
フェノン、2ーアミノベンゾフェノン、2ーヒドロキシ
ー4ードデシルオキシベンゾフェノン等のベンゾフェノ
ン類、2ー(2ーヒドロキシー5ーメチルフェニル)ベ
ンゾトリアゾール、2ー(2ーヒドロキシー5ーtーブ
チルフェニル)ベンゾトリアゾール、2ー(2ーヒドロ
キシー3,5ージーt−ブチルフェニル)ベンゾトリア
ゾール、2ー(2ーヒドロキシー3ーtーブチルー5ー
メチルフェニル)ベンゾトリアゾール、2ー[2ーヒド
ロキシー3,5ージー(1,1ージメチルベンジル)フ
ェニル]ベンゾトリアゾール、2ー(2ーヒドロキシー
3,5ージーt−アミルフェニル)ベンゾトリアゾー
ル、2ー[2ーヒドロキシー3ーtーブチルー5ー(1
−オクトキシカルボニルエチル)]ベンゾトリアゾール
等のベンゾトリアゾール類、2ーエチルヘキシルー2ー
シアノー3,3ージフェニルアクリレート、エチルー2
ーシアノー3,3ージフェニルアクリレート等のシアノ
アクリレート類、2,2ーチオビス(4ーオクチルフェ
ノレート)ニッケル錯塩、[2,2ーチオビス(4ーt
ーオクチルフェノラート)]ーnーブチルアミン・ニッ
ケル錯塩等のニッケル錯塩等の紫外線吸収剤が挙げられ
る。
メチル、サリチル酸フェニル、サリチル酸クレジル、サ
リチル酸ベンジル等のサリチル酸エステル類、2ーヒド
ロキシベンゾフェノン、2ーヒドロキシー4ーベンジロ
キシベンゾフェノン、2ーヒドロキシー4ーメトキシベ
ンゾフェノン、2ーヒドロキシー4ーオクトキシベンゾ
フェノン、2ーアミノベンゾフェノン、2ーヒドロキシ
ー4ードデシルオキシベンゾフェノン等のベンゾフェノ
ン類、2ー(2ーヒドロキシー5ーメチルフェニル)ベ
ンゾトリアゾール、2ー(2ーヒドロキシー5ーtーブ
チルフェニル)ベンゾトリアゾール、2ー(2ーヒドロ
キシー3,5ージーt−ブチルフェニル)ベンゾトリア
ゾール、2ー(2ーヒドロキシー3ーtーブチルー5ー
メチルフェニル)ベンゾトリアゾール、2ー[2ーヒド
ロキシー3,5ージー(1,1ージメチルベンジル)フ
ェニル]ベンゾトリアゾール、2ー(2ーヒドロキシー
3,5ージーt−アミルフェニル)ベンゾトリアゾー
ル、2ー[2ーヒドロキシー3ーtーブチルー5ー(1
−オクトキシカルボニルエチル)]ベンゾトリアゾール
等のベンゾトリアゾール類、2ーエチルヘキシルー2ー
シアノー3,3ージフェニルアクリレート、エチルー2
ーシアノー3,3ージフェニルアクリレート等のシアノ
アクリレート類、2,2ーチオビス(4ーオクチルフェ
ノレート)ニッケル錯塩、[2,2ーチオビス(4ーt
ーオクチルフェノラート)]ーnーブチルアミン・ニッ
ケル錯塩等のニッケル錯塩等の紫外線吸収剤が挙げられ
る。
【0023】エポキシ樹脂としても、いずれかのラジカ
ル重合性不飽和単量体に溶け得るものであるならば使用
することができ、例えばビスフェノールとエピクロルヒ
ドリンとの縮合物であるビスフェノール型エポキシ樹
脂、ダイマー酸系ジグリシジルエステル、ポリアルキレ
ンエーテル系エポキシ樹脂、ノボラック型エポキシ樹
脂、環状脂肪族系エポキシ樹脂、エポキシ化ウレタン樹
脂等が挙げられる。
ル重合性不飽和単量体に溶け得るものであるならば使用
することができ、例えばビスフェノールとエピクロルヒ
ドリンとの縮合物であるビスフェノール型エポキシ樹
脂、ダイマー酸系ジグリシジルエステル、ポリアルキレ
ンエーテル系エポキシ樹脂、ノボラック型エポキシ樹
脂、環状脂肪族系エポキシ樹脂、エポキシ化ウレタン樹
脂等が挙げられる。
【0024】上記成分を用いて、機能性物質含有単量体
分散液を得るには、特にその製法が特定されるものでな
く、例えば、先ず、ラジカル重合性単量体100重量部
に対して機能性物質0.1〜1000重量部を溶解し、
機能性物質含有単量体を調整する。次いで、ラジカル重
合性単量体100重量部に対し水性媒体50〜3000
重量部中に界面活性剤2〜5000重量部を溶解し、次
いで機能性物質含有単量体を加え攪拌することによって
得ることができる。この時、ホモミキサー等の機械的せ
ん断装置を用いてもよいが特に必要としない。
分散液を得るには、特にその製法が特定されるものでな
く、例えば、先ず、ラジカル重合性単量体100重量部
に対して機能性物質0.1〜1000重量部を溶解し、
機能性物質含有単量体を調整する。次いで、ラジカル重
合性単量体100重量部に対し水性媒体50〜3000
重量部中に界面活性剤2〜5000重量部を溶解し、次
いで機能性物質含有単量体を加え攪拌することによって
得ることができる。この時、ホモミキサー等の機械的せ
ん断装置を用いてもよいが特に必要としない。
【0025】このように得られた機能性物質含有単量体
分散液の分散粒子の平均粒子径は5〜500nmである
が、このうち10〜200nmであることが好ましい。
次いで得られた機能性物質含有単量体微粒子を、ラジカ
ル重合開始剤を用いて重合せしめることにより機能性物
質含有樹脂分散液とすることができる。本発明において
は、如何なる条件で乳化重合せしめても粒子径の変化の
小さい機能性物質含有樹脂分散粒子を得ることができる
ので、その重合条件は一般的に行われている乳化重合の
条件に設定することができる。例えば、ラジカル重合性
不飽和単量体100重量部あたり、ラジカル重合開始剤
0.1〜5重量部用い、水性媒体50〜3000重量部
となる割合に調整して40〜90℃で重合することがで
きる。
分散液の分散粒子の平均粒子径は5〜500nmである
が、このうち10〜200nmであることが好ましい。
次いで得られた機能性物質含有単量体微粒子を、ラジカ
ル重合開始剤を用いて重合せしめることにより機能性物
質含有樹脂分散液とすることができる。本発明において
は、如何なる条件で乳化重合せしめても粒子径の変化の
小さい機能性物質含有樹脂分散粒子を得ることができる
ので、その重合条件は一般的に行われている乳化重合の
条件に設定することができる。例えば、ラジカル重合性
不飽和単量体100重量部あたり、ラジカル重合開始剤
0.1〜5重量部用い、水性媒体50〜3000重量部
となる割合に調整して40〜90℃で重合することがで
きる。
【0026】また、上記重合方法以外にも、さらに還元
剤0.1〜5重量部を併用するレドックス重合にても行
うことができる。この際、鉄イオンや銅イオンなどの多
価金属イオンを生成する化合物を促進剤として併用する
ことも可能である。
剤0.1〜5重量部を併用するレドックス重合にても行
うことができる。この際、鉄イオンや銅イオンなどの多
価金属イオンを生成する化合物を促進剤として併用する
ことも可能である。
【0027】本発明の樹脂水分散液を得る為に必要なラ
ジカル重合開始剤としては、特に限定されるものではな
いが、過硫酸カリウム、過硫酸ナトリウム、過硫酸アン
モニウム、アゾビスイソブチロニトリル及びその塩酸
塩、過酸化水素、ターシャリーブチルハイドリパーオキ
サイド、クメンヒドロキシパーオキサイドなどが挙げら
れる。
ジカル重合開始剤としては、特に限定されるものではな
いが、過硫酸カリウム、過硫酸ナトリウム、過硫酸アン
モニウム、アゾビスイソブチロニトリル及びその塩酸
塩、過酸化水素、ターシャリーブチルハイドリパーオキ
サイド、クメンヒドロキシパーオキサイドなどが挙げら
れる。
【0028】また、レドックス重合する場合に、これら
のラジカル重合開始剤と併用可能な還元剤としては、ナ
トリウムスルホオキシレートホルムアルデヒド、ピロ亜
硫酸ソーダ、L−アスコルビン酸等が挙げられる。ま
た、重合方法の種類に係わらず、必要に応じて、ラウリ
ルメルカプタン等の連鎖移動剤や、pH調整剤等を併用
する事も可能である。
のラジカル重合開始剤と併用可能な還元剤としては、ナ
トリウムスルホオキシレートホルムアルデヒド、ピロ亜
硫酸ソーダ、L−アスコルビン酸等が挙げられる。ま
た、重合方法の種類に係わらず、必要に応じて、ラウリ
ルメルカプタン等の連鎖移動剤や、pH調整剤等を併用
する事も可能である。
【0029】さらに、本発明における組成物の固形分濃
度を低い範囲に設定できるのは勿論のこと、生産性を向
上すべく比較的高い濃度に設定することも可能であり、
具体的には最終樹脂分散液の固形分濃度が10〜70重
量%であることが好ましい。
度を低い範囲に設定できるのは勿論のこと、生産性を向
上すべく比較的高い濃度に設定することも可能であり、
具体的には最終樹脂分散液の固形分濃度が10〜70重
量%であることが好ましい。
【0030】また、反応系への機能性物質含有ラジカル
重合性不飽和単量体及びラジカル重合開始剤、及び還元
剤は一括仕込み、連続滴下、分割添加等の公知のいずれ
の方法でも行うことができる。
重合性不飽和単量体及びラジカル重合開始剤、及び還元
剤は一括仕込み、連続滴下、分割添加等の公知のいずれ
の方法でも行うことができる。
【0031】また、本発明における樹脂水性分散液は単
量体水性分散液を調製した後に、熱重合及びレドックス
重合の場合と同様に光重合、放射線重合によっても得ら
れる。
量体水性分散液を調製した後に、熱重合及びレドックス
重合の場合と同様に光重合、放射線重合によっても得ら
れる。
【0032】本発明における樹脂水性分散液は、上述し
た通り、界面活性剤を用いて、ラジカル重合性単量体1
00重量部に対して0.1〜1000重量部の機能性物
質を含む機能性物質含有ラジカル重合性不飽和単量体を
水性媒体中に5〜500nmの液滴として分散させ、次
いで、これを乳化重合することにより得られる。この
際、重合前後の粒子径の差異を極めて小さくすることが
でき、具体的にはその変化率を30%以内に調節するこ
とが可能である。
た通り、界面活性剤を用いて、ラジカル重合性単量体1
00重量部に対して0.1〜1000重量部の機能性物
質を含む機能性物質含有ラジカル重合性不飽和単量体を
水性媒体中に5〜500nmの液滴として分散させ、次
いで、これを乳化重合することにより得られる。この
際、重合前後の粒子径の差異を極めて小さくすることが
でき、具体的にはその変化率を30%以内に調節するこ
とが可能である。
【0033】本発明における樹脂水性分散液は、耐候
性、耐接着性、耐水性、耐溶剤性に優れ、塗料、紙加
工、繊維加工、接着剤等の被覆用組成物のバインダーと
して有用である。
性、耐接着性、耐水性、耐溶剤性に優れ、塗料、紙加
工、繊維加工、接着剤等の被覆用組成物のバインダーと
して有用である。
【0034】また、従来の樹脂水性分散液に種々の機能
を発現させるためには種々の機能性物質を後添加するこ
とがおこなわれているが、樹脂と機能性物質の混和性、
相溶性等に起因する機能性物質添加効果の低減及びフィ
ルムの光沢度、平滑性に課題が残されている。
を発現させるためには種々の機能性物質を後添加するこ
とがおこなわれているが、樹脂と機能性物質の混和性、
相溶性等に起因する機能性物質添加効果の低減及びフィ
ルムの光沢度、平滑性に課題が残されている。
【0035】しかしながら、本発明における機能性物質
の含有量を増加させた樹脂水性分散液は、塗料、紙加
工、繊維加工、接着剤等の樹脂との混和性が良好である
ため、それらの耐候性、耐接着性、耐水性、耐溶剤性、
光沢度、平滑性の向上をもたらす添加剤としても有用で
ある。
の含有量を増加させた樹脂水性分散液は、塗料、紙加
工、繊維加工、接着剤等の樹脂との混和性が良好である
ため、それらの耐候性、耐接着性、耐水性、耐溶剤性、
光沢度、平滑性の向上をもたらす添加剤としても有用で
ある。
【0036】
【実施例】以下実施例を挙げて本発明を詳細に説明する
が、本発明は以下の実施例のみに限定されるものではな
い。なお、以下の部及び%はいずれも重量に基づく値で
ある。
が、本発明は以下の実施例のみに限定されるものではな
い。なお、以下の部及び%はいずれも重量に基づく値で
ある。
【0037】実施例1 メチルメタクリレート(以下MMAという)105部、
ブチルアクリレート(以下BAという)110部の単量
体混合液に「チヌビン(Tinuvin)900」{チ
バガイギー製ベンゾトリアゾール系紫外線吸収剤 2ー
[2ーヒドロキシー3,5ージー(1,1ージメチルベ
ンジル)フェニル]ベンゾトリアゾール商品名}を10
部溶かし紫外線吸収剤含有単量体混合液とした。
ブチルアクリレート(以下BAという)110部の単量
体混合液に「チヌビン(Tinuvin)900」{チ
バガイギー製ベンゾトリアゾール系紫外線吸収剤 2ー
[2ーヒドロキシー3,5ージー(1,1ージメチルベ
ンジル)フェニル]ベンゾトリアゾール商品名}を10
部溶かし紫外線吸収剤含有単量体混合液とした。
【0038】この混合液を「SS−40N」(花王株式
会社製 アニオン界面活性剤 ステアリン酸ソーダ石鹸
有効成分87% イオン交換水中の臨界ミセル濃度約
5×10-5mol/リットル 商品名)100部を用い
てイオン交換水635部中に微粒分散させ紫外線吸収剤
含有単量体水性分散液を調製した。
会社製 アニオン界面活性剤 ステアリン酸ソーダ石鹸
有効成分87% イオン交換水中の臨界ミセル濃度約
5×10-5mol/リットル 商品名)100部を用い
てイオン交換水635部中に微粒分散させ紫外線吸収剤
含有単量体水性分散液を調製した。
【0039】光散乱法(COULTER ELECTR
ONICS INC.製「コールターモデルN4」を用
いた)により測定した単量体微粒子の重量平均粒子径は
48nm)であった。
ONICS INC.製「コールターモデルN4」を用
いた)により測定した単量体微粒子の重量平均粒子径は
48nm)であった。
【0040】攪拌機、温度計、冷却器、滴下ろうとを取
り付けた1リットル反応容器に上記で得られたプレエマ
ルジョン192部を仕込み、窒素ガスを送り込みつつ攪
拌しながら釜内温度を50℃に昇温した。昇温後、t−
ブチルハイドロパーオキサイド2部をイオン交換水20
部に溶解したもののうちの20%、ピロ亜硫酸ソーダ2
部をイオン交換水15部に溶解したもののうちの20
%、0.75%塩化第2鉄水溶液1部を加え、30分
間、50℃で保持した後に残りの紫外線吸収剤含有単量
体水性分散液、t−ブチルハイドロパーオキサイド水溶
液、ピロ亜硫酸ソーダ水溶液を滴下した。滴下時間は紫
外線吸収剤含有単量体水性分散液を2時間、t−ブチル
ハイドロパーオキサイド水溶液、ピロ亜硫酸ソーダ水溶
液を2時間15分とした。滴下中は釜内温度を50℃に
保ち、滴下終了後、さらに2時間、50℃を保持した。
その後、冷却し、紫外線吸収剤含有樹脂水性分散液を得
た。得られた樹脂水性分散液の固形分濃度は31.1重
量%であった。次いで200メッシュのろ布でろ過し、
紫外線吸収剤含有樹脂水性分散液[以下樹脂水性分散液
(a)という]を取りだした。 光散乱法により測定し
た樹脂微粒子の重量平均粒子径は44nmであり、単量
体分散微粒子の重量平均粒子径に対する変化率は8.3
%であった。
り付けた1リットル反応容器に上記で得られたプレエマ
ルジョン192部を仕込み、窒素ガスを送り込みつつ攪
拌しながら釜内温度を50℃に昇温した。昇温後、t−
ブチルハイドロパーオキサイド2部をイオン交換水20
部に溶解したもののうちの20%、ピロ亜硫酸ソーダ2
部をイオン交換水15部に溶解したもののうちの20
%、0.75%塩化第2鉄水溶液1部を加え、30分
間、50℃で保持した後に残りの紫外線吸収剤含有単量
体水性分散液、t−ブチルハイドロパーオキサイド水溶
液、ピロ亜硫酸ソーダ水溶液を滴下した。滴下時間は紫
外線吸収剤含有単量体水性分散液を2時間、t−ブチル
ハイドロパーオキサイド水溶液、ピロ亜硫酸ソーダ水溶
液を2時間15分とした。滴下中は釜内温度を50℃に
保ち、滴下終了後、さらに2時間、50℃を保持した。
その後、冷却し、紫外線吸収剤含有樹脂水性分散液を得
た。得られた樹脂水性分散液の固形分濃度は31.1重
量%であった。次いで200メッシュのろ布でろ過し、
紫外線吸収剤含有樹脂水性分散液[以下樹脂水性分散液
(a)という]を取りだした。 光散乱法により測定し
た樹脂微粒子の重量平均粒子径は44nmであり、単量
体分散微粒子の重量平均粒子径に対する変化率は8.3
%であった。
【0041】なお、粒子径の変化率は(ポリマー粒子の
重量平均粒子径と単量体粒子の重量平均粒子径の差)/
(単量体粒子の重量平均粒子径)とする。 比較例1 上記において、紫外線吸収剤である「チヌビン900」
を添加せずに、他の原料配合割合、重合条件等を上記と
全く同一にして、紫外線吸収剤を含まない樹脂水性分散
液[以下樹脂水性分散液(b)という]を得た。光散乱
法により測定した、単量体微粒子及び樹脂微粒子の重量
平均粒子径は、56nm及び52nmであり、単量体分
散微粒子の重量平均粒子径に対する変化率は7.1%で
あった。
重量平均粒子径と単量体粒子の重量平均粒子径の差)/
(単量体粒子の重量平均粒子径)とする。 比較例1 上記において、紫外線吸収剤である「チヌビン900」
を添加せずに、他の原料配合割合、重合条件等を上記と
全く同一にして、紫外線吸収剤を含まない樹脂水性分散
液[以下樹脂水性分散液(b)という]を得た。光散乱
法により測定した、単量体微粒子及び樹脂微粒子の重量
平均粒子径は、56nm及び52nmであり、単量体分
散微粒子の重量平均粒子径に対する変化率は7.1%で
あった。
【0042】これらの水性分散液(a)及び(b)をガ
ラス板上に展開し、室温で14日間乾燥してフィルムを
形成し、その後剥離することによって約0.5mmのフ
ィルムを得た。
ラス板上に展開し、室温で14日間乾燥してフィルムを
形成し、その後剥離することによって約0.5mmのフ
ィルムを得た。
【0043】上記で得た各フィルムをサンシャイン型ウ
ェザオメーター試験機によって促進暴露試験を1000
時間行い、フィルムの伸び率及び破断強度保持率を測定
した。その結果を下記の表1に示す。
ェザオメーター試験機によって促進暴露試験を1000
時間行い、フィルムの伸び率及び破断強度保持率を測定
した。その結果を下記の表1に示す。
【0044】
【表1】 実施例2 MMA106部、BA105部の単量体混合液に「Se
esorb103」(白石カルシウム株式会社製 ベン
ゾフェノン系紫外線吸収剤 2ーヒドロキシー4ードデ
シルオキシベンゾフェノン 商品名)を8部溶かし紫外
線吸収剤含有単量体混合液とした。
esorb103」(白石カルシウム株式会社製 ベン
ゾフェノン系紫外線吸収剤 2ーヒドロキシー4ードデ
シルオキシベンゾフェノン 商品名)を8部溶かし紫外
線吸収剤含有単量体混合液とした。
【0045】この混合液を「エレミノールRS−30」
(三洋化成工業株式会社製 反応性アニオン界面活性剤
メタクリル酸ポリプロピレンオキサイド硫酸ソーダ
有効成分50% 商品名)274部を用いてイオン交換
水467部中に微粒分散させ紫外線吸収剤含有単量体水
性分散液を調製した。
(三洋化成工業株式会社製 反応性アニオン界面活性剤
メタクリル酸ポリプロピレンオキサイド硫酸ソーダ
有効成分50% 商品名)274部を用いてイオン交換
水467部中に微粒分散させ紫外線吸収剤含有単量体水
性分散液を調製した。
【0046】光散乱法により測定した単量体微粒子の重
量平均粒子径は38nmであった。以下の実験は実施例
1と同一の方法で行い、紫外線吸収剤含有樹脂水性分散
液を得た。
量平均粒子径は38nmであった。以下の実験は実施例
1と同一の方法で行い、紫外線吸収剤含有樹脂水性分散
液を得た。
【0047】得られた樹脂水性分散液の固形分濃度は3
5.3重量%であった。次いで200メッシュのろ布で
ろ過し、紫外線吸収剤含有樹脂水性分散液[以下樹脂水
性分散液(c)という]を取りだした。
5.3重量%であった。次いで200メッシュのろ布で
ろ過し、紫外線吸収剤含有樹脂水性分散液[以下樹脂水
性分散液(c)という]を取りだした。
【0048】光散乱法により測定した樹脂微粒子の重量
平均粒子径は36nmであり、単量体分散微粒子の重量
平均粒子径に対する変化率は5.3%であった。 比較例2 比較例1と同様に、上記において、紫外線吸収剤である
2ーヒドロキシー4ードデシルオキシベンゾフェノンを
添加せずに、他の原料配合割合、重合条件等を上記と全
く同一にして、紫外線吸収剤を含まない樹脂水性分散液
[以下樹脂水性分散液(d)という]を得た。光散乱法
により測定した単量体粒子及び樹脂微粒子の重量平均粒
子径は47nm及び42nmであり、単量体分散微粒子
の重量平均粒子径に対する変化率は10.6%であっ
た。
平均粒子径は36nmであり、単量体分散微粒子の重量
平均粒子径に対する変化率は5.3%であった。 比較例2 比較例1と同様に、上記において、紫外線吸収剤である
2ーヒドロキシー4ードデシルオキシベンゾフェノンを
添加せずに、他の原料配合割合、重合条件等を上記と全
く同一にして、紫外線吸収剤を含まない樹脂水性分散液
[以下樹脂水性分散液(d)という]を得た。光散乱法
により測定した単量体粒子及び樹脂微粒子の重量平均粒
子径は47nm及び42nmであり、単量体分散微粒子
の重量平均粒子径に対する変化率は10.6%であっ
た。
【0049】実施例2及び比較例2で得た水性分散液
(c)及び(d)をガラス板上に展開し、常温乾燥して
フィルムを形成し、その後剥離することによって約0.
5mmのフィルムを得た。
(c)及び(d)をガラス板上に展開し、常温乾燥して
フィルムを形成し、その後剥離することによって約0.
5mmのフィルムを得た。
【0050】上記で得た各フィルムをサンシャイン型ウ
エザオメーター試験機によって促進暴露試験を1000
時間行い、フィルムの伸び率及び破断強度保持率を測定
した。その結果を下記の表2に示す。
エザオメーター試験機によって促進暴露試験を1000
時間行い、フィルムの伸び率及び破断強度保持率を測定
した。その結果を下記の表2に示す。
【0051】
【表2】 実施例3 MMA92部、BA92部の単量体混合液に「エピクロ
ン850」(大日本インキ化学工業株式会社製 エポキ
シ樹脂 ビスフェノールAジグリシジルエーテル 商品
名)を55部溶かしエポキシ樹脂含有単量体混合液とし
た。
ン850」(大日本インキ化学工業株式会社製 エポキ
シ樹脂 ビスフェノールAジグリシジルエーテル 商品
名)を55部溶かしエポキシ樹脂含有単量体混合液とし
た。
【0052】この混合液を「エレミノールRS−30」
230部を用いてイオン交換水491部中に微粒分散さ
せエポキシ樹脂含有単量体水性分散液を調製した。光散
乱法により測定した単量体微粒子の重量平均粒子径は5
8nmであった。
230部を用いてイオン交換水491部中に微粒分散さ
せエポキシ樹脂含有単量体水性分散液を調製した。光散
乱法により測定した単量体微粒子の重量平均粒子径は5
8nmであった。
【0053】以下の実験は実施例1と同一の方法で行
い、エポキシ樹脂含有樹脂水性分散液を得た。得られた
樹脂水性分散液の固形分濃度は35.1重量%であっ
た。次いで200メッシュのろ布でろ過し、エポキシ樹
脂含有樹脂水性分散液[以下樹脂水性分散液(e)とい
う]を取りだした。
い、エポキシ樹脂含有樹脂水性分散液を得た。得られた
樹脂水性分散液の固形分濃度は35.1重量%であっ
た。次いで200メッシュのろ布でろ過し、エポキシ樹
脂含有樹脂水性分散液[以下樹脂水性分散液(e)とい
う]を取りだした。
【0054】光散乱法により測定した樹脂微粒子の重量
平均粒子径は53nmであり、単量体分散微粒子の重量
平均粒子径に対する変化率は8.6%であった。さら
に、この得られた樹脂水性分散液(e)に、「Vonc
oat40−418」(大日本インキ化学工業株式会社
製エマルジョン 3級アミン含有樹脂水性分散液 商品
名)[以下樹脂水性分散液(f)という]を樹脂水性分
散液(e)のグリシジル基と樹脂水性分散液(f)のア
ミノ基が等量になるように混合し、混合樹脂水性分散液
[以下樹脂分散液(g)という]を得た。その後、ガラ
ス板に展開し、室温で7日間乾燥しフィルムを形成し、
剥離することによって約0.5mmのフィルムを得た。
さらに、このフィルムを室温で7日間及び14日間放置
したものと110℃及び150℃で10分間加熱処理し
たものを作成した。そして、各フィルムをアセトンに2
4時間浸漬することによってゲル分率を測定した。その
結果を表3に示す。
平均粒子径は53nmであり、単量体分散微粒子の重量
平均粒子径に対する変化率は8.6%であった。さら
に、この得られた樹脂水性分散液(e)に、「Vonc
oat40−418」(大日本インキ化学工業株式会社
製エマルジョン 3級アミン含有樹脂水性分散液 商品
名)[以下樹脂水性分散液(f)という]を樹脂水性分
散液(e)のグリシジル基と樹脂水性分散液(f)のア
ミノ基が等量になるように混合し、混合樹脂水性分散液
[以下樹脂分散液(g)という]を得た。その後、ガラ
ス板に展開し、室温で7日間乾燥しフィルムを形成し、
剥離することによって約0.5mmのフィルムを得た。
さらに、このフィルムを室温で7日間及び14日間放置
したものと110℃及び150℃で10分間加熱処理し
たものを作成した。そして、各フィルムをアセトンに2
4時間浸漬することによってゲル分率を測定した。その
結果を表3に示す。
【0055】
【表3】 実施例4 MMA45部、BA40部の単量体混合液に「チヌビン
384」{チバガイギー製 ベンゾトリアゾール系紫外
線吸収剤 2ー[2ーヒドロキシー3ーtーブチルー5
ー(1−オクトキシカルボニルエチル)]ベンゾトリア
ゾール 商品名}を200部溶かし紫外線吸収剤含有単
量体混合液とした。
384」{チバガイギー製 ベンゾトリアゾール系紫外
線吸収剤 2ー[2ーヒドロキシー3ーtーブチルー5
ー(1−オクトキシカルボニルエチル)]ベンゾトリア
ゾール 商品名}を200部溶かし紫外線吸収剤含有単
量体混合液とした。
【0056】この混合液を「エレミノールRS−30」
305部を用いてイオン交換水370部中に微粒分散さ
せ紫外線吸収剤含有単量体水性分散液を調製した。光散
乱法により測定した単量体微粒子の重量平均粒子径は6
3nmであった。
305部を用いてイオン交換水370部中に微粒分散さ
せ紫外線吸収剤含有単量体水性分散液を調製した。光散
乱法により測定した単量体微粒子の重量平均粒子径は6
3nmであった。
【0057】以下の実験は実施例1と同一の方法で行
い、紫外線吸収剤含有樹脂水性分散液を得た。得られた
樹脂水性分散液の固形分濃度は43.2重量%であっ
た。次いで200メッシュのろ布でろ過し、紫外線吸収
剤含有樹脂水性分散液[以下樹脂水性分散液(h)とい
う]を取りだした。光散乱法により測定した樹脂微粒子
の重量平均粒子径は58nmであり、単量体分散微粒子
の重量平均粒子径に対する変化率は7.9%であった。
い、紫外線吸収剤含有樹脂水性分散液を得た。得られた
樹脂水性分散液の固形分濃度は43.2重量%であっ
た。次いで200メッシュのろ布でろ過し、紫外線吸収
剤含有樹脂水性分散液[以下樹脂水性分散液(h)とい
う]を取りだした。光散乱法により測定した樹脂微粒子
の重量平均粒子径は58nmであり、単量体分散微粒子
の重量平均粒子径に対する変化率は7.9%であった。
【0058】実施例5 得られた樹脂水性分散液(h)を比較例1の樹脂水性分
散液(b)に(b)の固形分に対して紫外線吸収剤成分
が3%になるように配合し、樹脂水性分散液[以下樹脂
水性分散液(i)という]を得た。
散液(b)に(b)の固形分に対して紫外線吸収剤成分
が3%になるように配合し、樹脂水性分散液[以下樹脂
水性分散液(i)という]を得た。
【0059】上記で得た樹脂水性分散液(i)をガラス
板上に展開し、常温乾燥してフィルムを形成し、その後
剥離することによって約0.5mmのフィルムを得た。
上記で得たフィルムをサンシャイン型ウエザオメーター
試験機によって促進暴露試験を1000時間行い、フィ
ルムの伸び率及び破断強度保持率を測定した。その結果
を比較例1の樹脂水性分散液(b)の結果と共に下記の
表4に示す。
板上に展開し、常温乾燥してフィルムを形成し、その後
剥離することによって約0.5mmのフィルムを得た。
上記で得たフィルムをサンシャイン型ウエザオメーター
試験機によって促進暴露試験を1000時間行い、フィ
ルムの伸び率及び破断強度保持率を測定した。その結果
を比較例1の樹脂水性分散液(b)の結果と共に下記の
表4に示す。
【0060】
【表4】 比較例3 MMA92部、BA92部の単量体混合液に「エピクロ
ン850」を27部溶かしエポキシ樹脂含有単量体混合
液とした。
ン850」を27部溶かしエポキシ樹脂含有単量体混合
液とした。
【0061】この混合液をハイテノールN−08(第一
工業製薬株式会社製アニオン界面活性剤、イオン交換水
中での臨界ミセル濃度2×10-3mol/リットル 商
品名)115部を用いてイオン交換水634部中に微粒
分散させ重量平均粒子径が1500nmのエポキシ樹脂
含有単量体水性分散液を調製した。
工業製薬株式会社製アニオン界面活性剤、イオン交換水
中での臨界ミセル濃度2×10-3mol/リットル 商
品名)115部を用いてイオン交換水634部中に微粒
分散させ重量平均粒子径が1500nmのエポキシ樹脂
含有単量体水性分散液を調製した。
【0062】以下の実験は実施例1と同一の方法で行っ
たが、実施例1と異なり重合反応中に不溶物が析出し、
得られた樹脂水性分散液は2層に分離した。この下層の
沈澱物を分析するとビスフェノールAジグリシジルエー
テルが多量に含まれていることが判明した。以上より、
上記の方法ではエポキシ樹脂含有樹脂水性分散液を得る
ことは不可能であった。
たが、実施例1と異なり重合反応中に不溶物が析出し、
得られた樹脂水性分散液は2層に分離した。この下層の
沈澱物を分析するとビスフェノールAジグリシジルエー
テルが多量に含まれていることが判明した。以上より、
上記の方法ではエポキシ樹脂含有樹脂水性分散液を得る
ことは不可能であった。
【0063】比較例4 MMA92部、BA92部の単量体混合液に「エピクロ
ン850」を27部溶かし、エポキシ樹脂含有単量体混
合液とし、この混合液を「ハイテノールN−08」11
5部を用いてイオン交換水中634部中に分散し、さら
にホモミキサーによる機械的せん断力を加え、微粒分散
させエポキシ樹脂含有単量体水性分散液を調製した。
ン850」を27部溶かし、エポキシ樹脂含有単量体混
合液とし、この混合液を「ハイテノールN−08」11
5部を用いてイオン交換水中634部中に分散し、さら
にホモミキサーによる機械的せん断力を加え、微粒分散
させエポキシ樹脂含有単量体水性分散液を調製した。
【0064】光散乱法により測定した単量体微粒子の重
量平均粒子径は210nmであった。以下の実験は実施
例1と同一の方法で行い、エポキシ樹脂含有樹脂水性分
散液を調製した。得られた樹脂水性分散液の固形分濃度
は32.1重量%であった。次いで200メッシュの濾
布で濾過し、エポキシ樹脂含有樹脂水性分散液を取り出
した。光散乱法により測定した樹脂微粒子の重量平均粒
子径は160nmであり、単量体分散微粒子の重量平均
粒子径に対する変化率は23.8%であった。
量平均粒子径は210nmであった。以下の実験は実施
例1と同一の方法で行い、エポキシ樹脂含有樹脂水性分
散液を調製した。得られた樹脂水性分散液の固形分濃度
は32.1重量%であった。次いで200メッシュの濾
布で濾過し、エポキシ樹脂含有樹脂水性分散液を取り出
した。光散乱法により測定した樹脂微粒子の重量平均粒
子径は160nmであり、単量体分散微粒子の重量平均
粒子径に対する変化率は23.8%であった。
【0065】比較例5 MMA92部、BA92部の単量体混合液に「エピクロ
ン850」を55部溶かしエポキシ樹脂含有単量体混合
液とし、この混合液をハイテノールN−08」115部
を用いてイオン交換水中606部分散し、さらにホモミ
キサーによる機械的せん断力を加え、微粒分散させエポ
キシ樹脂含有単量体水性分散液を調製した。
ン850」を55部溶かしエポキシ樹脂含有単量体混合
液とし、この混合液をハイテノールN−08」115部
を用いてイオン交換水中606部分散し、さらにホモミ
キサーによる機械的せん断力を加え、微粒分散させエポ
キシ樹脂含有単量体水性分散液を調製した。
【0066】光散乱法により測定した単量体微粒子の重
量平均粒子径は250nmであった。以下の実験は比較
例4と同一の方法で行ったが、比較例4と異なり重合反
応中に不溶物が析出し、得られた樹脂水性分散液は2層
に分離した。この下層の沈澱物を分析するとビスフェノ
ールAジグリシジルエーテルが多量にふくまれているこ
とが判明した。以上より、上記の方法では任意の量のエ
ポキシ樹脂を含有した樹脂水性分散液を得ることは不可
能であった。
量平均粒子径は250nmであった。以下の実験は比較
例4と同一の方法で行ったが、比較例4と異なり重合反
応中に不溶物が析出し、得られた樹脂水性分散液は2層
に分離した。この下層の沈澱物を分析するとビスフェノ
ールAジグリシジルエーテルが多量にふくまれているこ
とが判明した。以上より、上記の方法では任意の量のエ
ポキシ樹脂を含有した樹脂水性分散液を得ることは不可
能であった。
【0067】
【発明の効果】本発明の樹脂水分散液の製造方法は、従
来の機能性物質含有樹脂水性分散体と比べて、少なくと
も1種のラジカル重合性不飽和単量体に溶け得るかぎり
の機能性物質の含有が可能であり、しかも、該樹脂粒子
の粒子径を厳密に制御することができる。よって、本発
明で得られる組成物は塗料、接着剤、紙加工、繊維加工
等の被覆用組成物の耐候性、耐接着性、耐水性、耐溶剤
性、耐薬品性等の向上をもたらすバインダーとして用い
られるだけでなく、それらの添加剤としても有効に使用
され得る。
来の機能性物質含有樹脂水性分散体と比べて、少なくと
も1種のラジカル重合性不飽和単量体に溶け得るかぎり
の機能性物質の含有が可能であり、しかも、該樹脂粒子
の粒子径を厳密に制御することができる。よって、本発
明で得られる組成物は塗料、接着剤、紙加工、繊維加工
等の被覆用組成物の耐候性、耐接着性、耐水性、耐溶剤
性、耐薬品性等の向上をもたらすバインダーとして用い
られるだけでなく、それらの添加剤としても有効に使用
され得る。
Claims (14)
- 【請求項1】水性媒体中にラジカル重合性不飽和単量体
と該ラジカル重合性不飽和単量体に可溶性の機能性物質
とを界面活性剤の存在下に分散し、機能性物質含有ラジ
カル重合性不飽和単量体の平均粒子径が5〜500nm
の単量体水性分散液とし、次いで得られた単量体分散液
にラジカル開始剤を加え重合させることを特徴とする樹
脂水性分散液の製造方法。 - 【請求項2】機能性物質が、重量平均分子量が5000
以下の機能性物質である請求項1記載の製造方法。 - 【請求項3】機能性物質が、紫外線吸収剤である請求項
1又は2記載の製造方法。 - 【請求項4】機能性物質が、エポキシ樹脂である請求項
1又は2記載の製造方法。 - 【請求項5】機能性物質を、ラジカル重合性不飽和単量
体100重量部に対し、0.1〜1000重量部使用す
ることを特徴とする請求項1〜4のいずれか1項記載の
製造方法。 - 【請求項6】機能性物質含有ラジカル重合性不飽和単量
体粒子の平均粒子径が10〜200nmであることを特
徴とする請求項1〜5のいずれか1項記載の製造方法。 - 【請求項7】界面活性剤が、水性媒体中での臨界ミセル
濃度が1×10ー4mol/リットル以下のものである請
求項1〜6のいずれか1項記載の製造方法。 - 【請求項8】界面活性剤が、分子中にポリプロピレンオ
キサイド骨格を有するアニオン性界面活性剤である請求
項1〜6のいずれか1項記載の製造方法。 - 【請求項9】界面活性剤が、分子中にポリプロピレンオ
キサイド骨格及び(メタ)アクリロイル基を有するアニ
オン性界面活性剤である請求項1〜6のいずれか1項記
載の製造方法。 - 【請求項10】界面活性剤を、ラジカル重合性不飽和単
量体100重量部に対し、2〜5000重量部使用する
ことを特徴とする請求項1〜9のいずれか1項記載の製
造方法。 - 【請求項11】樹脂水性分散液の固形分濃度が10〜7
0重量%であることを特徴とする請求項1〜10のいず
れか1項記載の製造方法。 - 【請求項12】機能性物質含有単量体分散液中の分散粒
子の平均粒子径と、その機能性物質含有単量体分散液を
重合させて得られた機能性物質含有樹脂水性分散粒子の
平均粒子径との差異が30%以内である請求項1〜11
のいずれか1項記載の製造方法。 - 【請求項13】請求項1記載の樹脂水性分散液をバイン
ダーとしてなる被覆用組成物。 - 【請求項14】請求項1記載の樹脂水性分散液を含んで
なる被覆用組成物用添加剤。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP08469394A JP3461026B2 (ja) | 1994-04-22 | 1994-04-22 | 樹脂水性分散液の製造方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP08469394A JP3461026B2 (ja) | 1994-04-22 | 1994-04-22 | 樹脂水性分散液の製造方法 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH07292009A true JPH07292009A (ja) | 1995-11-07 |
JP3461026B2 JP3461026B2 (ja) | 2003-10-27 |
Family
ID=13837753
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP08469394A Expired - Fee Related JP3461026B2 (ja) | 1994-04-22 | 1994-04-22 | 樹脂水性分散液の製造方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP3461026B2 (ja) |
Cited By (9)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPH11286504A (ja) * | 1998-01-28 | 1999-10-19 | Natl Starch & Chem Investment Holding Corp | エポキシ―アクリルハイブリッドエマルションの製造法 |
JP2002201420A (ja) * | 2000-12-28 | 2002-07-19 | Asahi Glass Co Ltd | 紫外線吸収剤を含有する水性塗料用組成物およびその製造方法 |
JP2006169509A (ja) * | 2004-11-22 | 2006-06-29 | Fuji Xerox Co Ltd | ポリエステルの製造方法、ポリエステル粒子分散液、静電荷現像トナーの製造方法、及び静電荷現像トナー |
JP2007505179A (ja) * | 2003-09-11 | 2007-03-08 | チバ スペシャルティ ケミカルズ ホールディング インコーポレーテッド | ヘテロフェーズ重合技術によって製造された光安定剤の水性濃厚生成物形態 |
JP2008532978A (ja) * | 2005-03-10 | 2008-08-21 | ビーエーエスエフ ソシエタス・ヨーロピア | 農薬を含む水性ポリマー分散液の製造方法およびその使用 |
JP2009530429A (ja) * | 2006-03-16 | 2009-08-27 | ビーエーエスエフ ソシエタス・ヨーロピア | 作用物質を含有するポリマー分散液及びその使用 |
US8039549B2 (en) | 2006-06-20 | 2011-10-18 | Basf Aktiengesellschaft | Method for producing aqueous polymer dispersions containing at least one lipophilic active substance and the use thereof |
CN103328582A (zh) * | 2011-01-25 | 2013-09-25 | 住友大阪水泥股份有限公司 | 含有有机系紫外线吸收剂的树脂粒子及其制造方法、含有有机系紫外线吸收剂的树脂粒子分散液、水系分散体和油系分散体、以及化妆料 |
JP7030252B1 (ja) * | 2020-09-11 | 2022-03-04 | 大阪ガスケミカル株式会社 | 樹脂混練用添加剤 |
-
1994
- 1994-04-22 JP JP08469394A patent/JP3461026B2/ja not_active Expired - Fee Related
Cited By (12)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPH11286504A (ja) * | 1998-01-28 | 1999-10-19 | Natl Starch & Chem Investment Holding Corp | エポキシ―アクリルハイブリッドエマルションの製造法 |
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JP2011241400A (ja) * | 2003-09-11 | 2011-12-01 | Ciba Holding Inc | ヘテロフェーズ重合技術によって製造された光安定剤の水性濃厚生成物形態 |
JP2015091980A (ja) * | 2003-09-11 | 2015-05-14 | チバ ホールディング インコーポレーテッドCiba Holding Inc. | ヘテロフェーズ重合技術によって製造された光安定剤の水性濃厚生成物形態 |
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JP2009530429A (ja) * | 2006-03-16 | 2009-08-27 | ビーエーエスエフ ソシエタス・ヨーロピア | 作用物質を含有するポリマー分散液及びその使用 |
US8039549B2 (en) | 2006-06-20 | 2011-10-18 | Basf Aktiengesellschaft | Method for producing aqueous polymer dispersions containing at least one lipophilic active substance and the use thereof |
CN103328582A (zh) * | 2011-01-25 | 2013-09-25 | 住友大阪水泥股份有限公司 | 含有有机系紫外线吸收剂的树脂粒子及其制造方法、含有有机系紫外线吸收剂的树脂粒子分散液、水系分散体和油系分散体、以及化妆料 |
JP7030252B1 (ja) * | 2020-09-11 | 2022-03-04 | 大阪ガスケミカル株式会社 | 樹脂混練用添加剤 |
WO2022054893A1 (ja) * | 2020-09-11 | 2022-03-17 | 大阪ガスケミカル株式会社 | 樹脂混練用添加剤 |
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JP3461026B2 (ja) | 2003-10-27 |
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