JP3134739B2 - 農業用ポリエチレンテレフタレートフィルム - Google Patents
農業用ポリエチレンテレフタレートフィルムInfo
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Description
ンテレフタレートフィルムに関するものである。更に詳
しくは、優れた機械的強度と、優れた耐候(光)性と、
優れた防曇性を有する農業用ポリエチレンテレフタレー
トフィルムに関するものである。
ィルムは、高い結晶性、高い融点を示し、優れた耐熱
性、耐薬品性を有し、更に強度、弾性率等の機械的性質
においても、優れた性質を示すことが知られている。こ
のため、ポリエチレンテレフタレートフィルムは、磁気
テープ用をはじめ、写真用、電気用、メタライズ用、包
装用および農業用等として、広く使用されている。
ルムは、表面が疎水性であるために、これを農業用ハウ
ス(温室)の被覆材として使用すると、ハウス内の温
度、湿度等の条件によっては、フィルムのハウス内側表
面に曇りを生じる。この曇りは、フィルムを透過する光
線の量を少なくし、植物の生育を遅くしたり、水滴が栽
培植物に落下することにより、幼芽が害をうけたり、病
害の発生の原因となったり、ハウス内の作業者に不快感
を与えるなど、種々の不都合を生ずる。
ム表面に防曇性を付与すればよいことが知られている。
フィルム表面に防曇性を付与するには、界面活性剤のよ
うな親水性物質を練り込んでフィルム化する方法、また
はフィルム表面に親水性物質もしくは、水溶性高分子物
質を塗布する方法等が知られている。しかし、前者の方
法はポリエチレンテレフタレートのような硬質の樹脂で
は効果が小さく、後者の方法で防曇性を付与する試みが
されている。
昭51−81877号公報等には、アルミナゾルに界面
活性剤と親水性ポリマーを加えたもの、特開昭57−1
19974号公報、特開昭59−15473号公報等に
は、コロイド状シリカに親水性ポリマーと界面活性剤を
加えたものが開示されている。しかしながら、これら組
成物には無機質水性ゾルとの混和性をだす目的からポリ
ビニルアルコールや水酸基含有アクリル系樹脂等の親水
性ポリマーが配合されているため、形成塗膜は本質的に
耐水性に劣る傾向がある。従って、多湿条件下に常時さ
らされると、無機質水性ゾルが親水性ポリマーと共に流
失したり分散不良を起こし、短期間で防曇性の効力が損
なわれ、実用的に満足できるものではない。
消するために、ガラス転移温度35〜80℃の範囲にあ
る疎水性アクリル系樹脂と無機質コロイドゾルとからな
る防曇剤組成物に関する発明を特開昭62−24698
4号として提案したが、防曇持続性に優れるものの、防
曇性を発現する迄の時間が長いという問題があった。
景下にあって、ハウス被覆用等として長期間使用しても
機械的強度が低下せず、優れた耐候(光)性を示し、か
つ、防曇性の発現速さに優れ、及びこの防曇性が長期間
持続される農業用ポリエチレンテレフタレートフィルム
を提供すべく、鋭意検討した結果、本発明を完成するに
至ったものである。
軸方向に延伸されたポリエチレンテレフタレートフィル
ムの片面に、紫外線吸収剤が配合されてなる厚さ1〜1
0μmのアクリル系樹脂からなる被膜を形成し、他方の
面に、下記成分(a)〜(c)を含有する防曇剤組成物
に由来する被膜が形成されてなる農業用ポリエチレンテ
レフタレートフィルムに存する。 (a)(メタ)アクリル酸アルキルエステル類または
(メタ)アクリル酸アルキルエステル類とアルケニルベ
ンゼン類との混合物60〜100重量%、及びこれらと
共重合可能なα,β−エチレン性不飽和単量体0〜40
重量%を重合して得られたガラス転移温度が35〜80
℃の範囲にある疎水性アクリル系樹脂の水分散液 (b)無機質コロイドゾル (c)成分(b)の固形分100重量部に対して0.0
1〜30重量部の水溶性無機塩素化合物
エチレンテレフタレート・ホモポリマーのみならず、エ
チレンテレフタレートの繰り返し単位が85%以上であ
り、残りが他の成分であるような共重合ポリエチレンテ
レフタレートや、ポリエチレンテレフタレートが85重
量%以上であり、残りの15重量%以下が、他の重合体
であるポリマーブレンド物を包含するものである。ブレ
ンドできる他の重合体としては、ポリアミド類、ポリオ
レフィン類、他種のポリエステル類があげられる。この
ポリエチレンテレフタレートには、必要に応じ、通常ポ
リエチレンテレフタレートに添加される滑剤、着色剤、
安定剤、酸化防止剤等の添加助剤を配合することができ
る。
フィルムは二軸方向に延伸されているが、倍率は、縦、
横、2.0〜5.0倍が好ましい。延伸倍率が2.0倍
未満であると、製品の強度が充分のものとならないので
好ましくなく、5.0倍を超えたものでは製品の強度は
充分なものとなるが、製造作業が困難となるので好まし
くない。延伸倍率は二軸方向とも、夫々2.5〜4.0
倍の範囲が特に好ましい。二軸延伸フィルムを製造する
方法は特に限定されるものではなく、例えば逐次に又は
同時に縦横二軸に延伸する等、従来知られている、如何
なる方法によるものでもよい。
フィルムは、厚みが0.01〜0.3mmのものが好ま
しい。厚みが0.01mm未満であると、製品の強度が
充分なものとならないので好ましくなく、また0.3m
mを超えるとフィルムが硬くなり、取り扱い難くなるの
で好ましくない。
ムはその片面に、紫外線吸収剤が配合されてなるアクリ
ル系樹脂の被膜が形成されてなる。本発明においてアク
リル系樹脂とは、架橋アクリル酸エステル系弾性体の存
在下に、メタクリル酸アルキルエステル単量体、又はメ
タクリル酸アルキルエステル単量体を主成分とし、これ
と共重合可能なビニル系単量体との混合物を重合して得
られるグラフト共重合体であって、架橋アクリル酸エス
テル系弾性体を5〜80重量%含むものが好ましい。架
橋アクリル酸エステル系単量体とは、架橋性単量体と
(メタ)アクリル酸アルキルエステル単量体、またはこ
れと共重合可能なビニル系単量体とを重合して得られる
重合体である。
物として使用されているものであればよく、具体例とし
ては、エチレングリコールジメタクリレート、1,3−
ブチレングリコールジメタクリレート、1,4−ブチレ
ングリコールジメタクリレート、プロピレングリコール
ジメタクリレート、トリメチロールプロパントリメタク
リレート、テトラメチロールメタンテトラメタクリレー
ト、ジプロピレングリコールジメタクリレート、ジビニ
ルベンゼン、ジビニルアジペート、ジアリルフタレー
ト、ジアリルマレート、アリルアクリレート、アリルメ
タクリレート、トリアリルシアヌレート等があげられ、
これらは2種以上を併用してもよい。
体とは、アクリル酸のまたはメタクリル酸のアルキルエ
ステル類であり、具体的には例えば、アクリル酸メチ
ル、アクリル酸エチル、アクリル酸−n−プロピル、ア
クリル酸イソプロピル、アクリル酸−n−ブチル、アク
リル酸−2−エチルヘキシル、アクリル酸デシル、メタ
クリル酸メチル、メタクリル酸エチル、メタクリル酸−
n−プロピル、メタクリル酸イソプロピル、メタクリル
酸−n−ブチル、メタクリ酸−2−エチルヘキシル、メ
タクリル酸デシル等があげられ、一般には、アルキル基
の炭素数が1〜20個のアクリル酸アルキルエステル及
び/又はアルキル基の炭素数が1〜20個のメタクリル
酸アルキルエステルが使用され、これらは混合して使用
してもよい。
ル単量体と共重合可能なビニル系単量体としては、メタ
クリル酸およびメタクリル酸のアルキルエステル(アル
キル基の炭素数1〜12)、イタコン酸のジアルキルエ
ステル(アルキル基の炭素数1〜10)、アクリロニト
リル、メタクリロニトリル、塩化ビニル、塩化ビニリデ
ン、スチレン、核アルキル置換スチレン、α−メチルス
チレン等があげられる。これら単量体は、40重量%以
下、好ましくは25重量%以下とするのがよい。
重合法によって製造するのがよい。この際使用できる重
合開始剤は、通常の遊離基発生開始剤である。具体例を
あげると、過硫酸カリウム、過硫酸アンモニウム等の無
機過酸化物;キュメンハイドロパーオキサイド、p−メ
ンタンハイドロパーオキサイド、ジターシャリーブチル
ハイドロパーオキサイド等の有機ハイドロパーオキサイ
ド;ベンゾイルパーオキサイド、ラウロイルパーオキサ
イド、キュメンパーオキサイド等の有機過酸化物や、ア
ゾビスイソブチロニトリルのようなアゾ系の開始剤をあ
げることができる。
硫酸ナトリウム、チオ硫酸ナトリウム、ナトリウムホル
ムアルデヒドスルフォキシレート、グルコース、ポリア
ミン、アスコルビン酸ヒドロキシアセトン等の還元剤を
組み合せた、通常のレドックス系開始剤も使用しうる。
使用できる乳化剤は、通常の乳化重合用の界面活性剤を
あげることができる。例えば、炭素数が8〜20個のア
ルキル硫酸のナトリウム、カリウム、アンモニウム塩お
よびラウリン酸、ステアリン酸、パルミチン酸等の脂肪
族カルボン酸のナトリウム、カリウム塩等の陰イオン界
面活性剤や、アルキルフェノール類、脂肪族アルコール
類およびポリプロピレンオキサイド類とエチレンオキサ
イドとの反応生成物等の非イオン界面活性剤があげられ
る。また、場合によっては、これら界面活性剤を2種以
上併用することもできる。更に、ナフタレンホルムアル
デヒト縮合スルフォン酸塩等の界面活性剤を添加するこ
ともできる。更に要すれば、アルキルアミン塩酸塩等の
陽イオン界面活性剤を使用することもできる。
ル系弾性体を製造する方法としては、以下のものがあげ
られる。 (1)アクリル酸アルキルエステル単量体、又はアクリ
ル酸アルキルエステル単量体とこれと共重合可能なビニ
ル系単量体との混合物に、少量の架橋性単量体を加え
て、乳化重合法によって製造する方法。 (2)(1)の方法で得た重合体エマルジョンに、更に
アクリル酸アルキルエステル単量体、又はアクリル酸ア
ルキルエステル単量体とこれと共重合可能なビニル系単
量体との混合物を加え、乳化重合法によって製造する方
法。 (3)(2)の方法において、単量体又は単量体混合物
に、少量の架橋剤を加え、乳化重合法によって製造する
方法。
単量体、又はアクリル酸アルキルエステル単量体とこれ
と共重合可能なビニル系単量体との混合物より乳化重合
法によって、未架橋重合体を製造する。次いで、この重
合体に更にアクリル酸アルキルエステル単量体、又はア
クリル酸アルキルエステル単量体とこれと共重合可能な
ビニル系単量体との混合物、および少量の架橋性単量体
を加えて、乳化重合法によって製造する方法。 (5)(1)〜(4)の方法で得た重合体エマルジョン
の一種に、更にアクリル酸アルキルエステル単量体、又
はこれと共重合可能なビニル系単量体を加え、架橋性単
量体を加えず又は少量加えて、乳化重合法によって製造
する方法。
界面活性剤の使用量や、使用する水性媒体の量を加減す
ることによって、架橋弾性体エマルジョン粒子の平均粒
子径を調整し、0.05〜0.30μmの範囲とするこ
とが好ましい。0.05μm以下では、被膜として使用
されるアクリル系樹脂の機械的強度が低下し、0.30
μmを超えると、応力白化が著しくなり好ましくない。
更に架橋アクリル酸エステル系弾性体は、次の方法で測
定したゲル含量が80%以上で、膨潤度が15以下のも
のがよい。
チルエチルケトンに48時間浸漬した後の膨潤した重量
W1 、およびこの試料を減圧乾燥機で乾燥した後の重量
W2を測定し、次式により算出する。 ゲル含量=(W2 /W0 )×100(%) 膨潤度=(W1 −W2 )/W0
の種類および量の調整以外に、弾性体を重合する時の温
度、開始剤の種類とその使用量、弾性体を構成する単量
体の添加方法、分子量調節剤の有無等の重合諸条件によ
って影響されるので、適宜調節するのがよい。ゲル含量
が80%に満たないときは、その弾性体から得られる被
膜形成用アクリル系樹脂は、後述する有機溶媒に完全に
溶解し、又は過度に膨潤し、弾性体粒子が変形してしま
い、機械的強度、特に耐衝撃性を改善する機能を失うの
で、好ましくない。膨潤度についても、15を超えると
応力白化しやすくなり、好ましくない。
ラフトさせる単量体は、メタクリル酸アルキルエスエ
ル、又はメタクリル酸アルキルエステルを主成分とし、
これと共重合可能なビニル系単量体との混合物である。
グラフトさせる成分としてのメタクリル酸アルキルエス
テルは、弾性体製造の際に使用される前述の中から選ん
でよく、これと共重合可能なビニル系単量体もまた、弾
性体製造の際に使用されると例示したものの中から選ん
でよい。この場合、グラフトさせる単量体成分から得ら
れる重合体又は共重合体自体のガラス転移温度(Tg)
が50℃以上となるように単量体の種類、組合せを選ぶ
ことが好ましい。Tgが50℃に満たないときは、この
グラフト重合体を含むアクリル系樹脂の被膜を形成した
ポリエチレンテレフタレートフィルムの耐ブロッキング
性が悪くなる(ブロッキングしやすい)ので、好ましく
ない。
遂行するのがよいが、溶液重合法によってもよい。乳化
重合法によるときは例えば、架橋アクリル酸エステル系
弾性体のエマルジョンに、グラフトさせる単量体を加
え、必要があれば乳化剤、重合開始剤、分子量調節剤、
水等を加えて、通常の乳化重合の条件を選んで、遂行す
ることができる。グラフト重合反応を遂行する際の架橋
弾性体と、グラフトさせる単量体との割合は、架橋弾性
体エマルジョンを重合体固形分として10〜90重量
部、グラフトさせる単量体90〜10重量部の範囲から
選ぶのがよい。
ト重合体と相溶性があり、Tgが50℃以上で透明な硬
質熱可塑性樹脂をブレンドして、被膜形成用アクリル系
樹脂として使用することができる。後者において、ブレ
ンドするに当っては、アクリル系樹脂に含まれる架橋弾
性体の割合を5〜80重量%、好ましくは10〜50重
量%の範囲とするのがよい。架橋弾性体の割合が5重量
%に満たないときは、機械的強度が劣り、80重量%を
超えるときは、これを被膜として有するフィルムの耐ブ
ロッキング性が悪くなり、好ましくない。これらアクリ
ル系樹脂には、紫外線吸収剤を配合して、基体フィルム
の片面に被膜を形成する。
吸収剤、例えばサリチル酸系化合物、シアノアクリレー
ト系化合物、ベンゾフェノン系化合物、ベンゾトリアゾ
ール系化合物等があげられる。これらの中で、アクリル
系樹脂への溶解性、ポリエチレンテレフタレートフィル
ムに塗布して農業用として使用する際の耐候性等の観点
から評価すると、ベンゾフェノン系化合物、及び/又は
ベンゾトリアゾール系化合物が好ましい。
ドロキシ−4−メトキシベンゾフェノン、2,4−ジヒ
ドロキシベンゾフェノン、2−ヒドロキシ−4−n−オ
クトキシベンゾフェノン、2−ヒドロキシ−4−メトキ
シ−2’−カルボキシベンゾフェノン、2,2’−ジヒ
ドロキシ−4,4’−ジメトキシベンゾフェノン、2−
ヒドロキシ−4−ベンゾイルオキシベンゾフェノン、
2,2’−ジヒドロキシ−4−メトキシベンゾフェノ
ン、2−ヒドロキシ−4−メトキシ−5−スルホンベン
ゾフェノン、2,2’,4,4’−テトラヒドロキシベ
ンゾフェノン、2,2’−ジヒドロキシ−4,4’−ジ
メトキシベンゾフェノン、2−ヒドロキシ−5−クロル
ベンゾフェノン、ビス−(2−メトキシ−4−ヒドロキ
シ−5−ベンゾイルフェニル)メタン等があげられる。
−(2’−ヒドロキシフェニル)ベンゾトリアゾール、
2−(2’−ヒドロキシ−5’−メチルフェニル)ベン
ゾトリアゾール、2−(2’−ヒドロキシ−5−メチル
フェニル)−5−カルボン酸ブチルエステルベンゾトリ
アゾール、2−(2’−ヒドロキシ−5’−メチルフェ
ニル)−5,6−ジクロルベンゾトリアゾール、2−
(2’−ヒドロキシ−5’−メチルフェニル)−5−エ
チルスルホンベンゾトリアゾール、2−(2’−ヒドロ
キシ−5’−t−ブチルフェニル)−5−クロロベンゾ
トリアゾール、2−(2’−ヒドロキシ−5’−t−ブ
チルフェニル)ベンゾトリアゾール、2−(2’−ヒド
ロキシ−5’−アミノフェニル)ベンゾトリアゾール、
2−(2’−ヒドロキシ−3’,5’−ジメチルフェニ
ル)ベンゾトリアゾール、2−(2’−ヒドロキシ−
3’,5’−ジメチルフェニル)−5−メトキシベンゾ
トリアゾール、2−(2’−メチル−4’−ヒドロキシ
フェニル)ベンゾトリアゾール、2−(2’−ステアリ
ルオキシ−3’,5’−ジメチルフェニル)−5−メチ
ルベンゾトリアゾール、2−(2’−ヒドロキシ−5−
カルボン酸フェニル)ベンゾトリアゾールエチルエステ
ル、2−(2’−ヒドロキシ−3’−メチル−5’−t
−ブチルフェニル)ベンゾトリアゾール、2−(2’−
ヒドロキシ−3’,5’−ジ−t−ブチルフェニル)−
5−クロロベンゾトリアゾール、2−(2’−ヒドロキ
シ−3’−t−ブチル−5’−メチルフェニル)−5−
クロロベンゾトリアゾール、2−(2’−ヒドロキシ−
5’−メトキシフェニル)ベンゾトリアゾール、2−
(2’−ヒドロキシ−3’,5’−ジ−t−ブチルフェ
ニル)−5−クロロベンゾトリアゾール、2−(2’−
ヒドロキシ−5’−シクロヘキシルフェニル)ベンゾト
リアゾール、2−(2’−ヒドロキシ−4’,5’−ジ
メチルフェニル)−5−カルボン酸ベンゾトリアゾール
ブチルエステル、2−(2’−ヒドロキシ−3’,5’
−ジクロルフェニル)ベンゾトリアゾール、2−(2’
−ヒドロキシ−4’,5’−ジクロルフェニル)ベンゾ
トリアゾール、2−(2’−ヒドロキシ−3’,5’−
ジメチルフェニル)−5−エチルスルホンベンゾトリア
ゾール、2−(2’−ヒドロキシ−4’−オクトキシフ
ェニル)ベンゾトリアゾール、2−(2’−ヒドロキシ
−5’−メトキシフェニル)−5−メチルベンゾトリア
ゾール、2−(2’−ヒドロキシ−5’−メチルフェニ
ル)−5−カルボン酸エステルベンゾトリアゾール、2
−(2’−アセトキシ−5’−メチルフェニル)ベンゾ
トリアゾール等があげられる。
ンゾトリアゾール系化合物の数量体、重合体もあげられ
る。前記アクリル系樹脂に配合される紫外線吸収剤の量
は、余り少なすぎると本発明の目的が達成されないし、
余り多すぎるとブリード・アウトの問題がある。好まし
い配合量は、アクリル系樹脂100重量部に対して、1
0〜25重量部の範囲である。これら紫外線吸収剤を含
有するアクリル系樹脂の被膜の厚さは、1〜10μmで
あり、特に1〜5μmが好適である。1μm未満である
と本発明の目的が達成されないので好ましくなく、10
μmを超えると被膜が剥離し易いという問題が生じ好ま
しくない。
の量、ポリエチレンテレフタレートの片面に形成される
被膜の厚さは、種々変更しうるが、フィルム一定面積当
りの紫外線吸収剤の量を150〜1000mg/m2 の
範囲とすると特に好ましい。本発明に係る農業用ポリエ
チレンテレフタレートフィルムの片面に紫外線吸収剤が
配合されたアクリル系樹脂の被膜を形成するには、ま
ず、二軸に延伸したポリエチレンテレフタレートを製造
する。次いで、この二軸に延伸されたポリエチレンテレ
フタレートフィルムの片面にメチルエチルケトンのよう
なケトン類、ベンゼン、トルエン、キシレンのような芳
香族炭化水素類、酢酸メチル、酢酸エチル等の酢酸エス
テル類などの1種または2種以上を混合した有機溶媒
に、アクリル系樹脂、紫外線吸収剤を溶解した溶液を塗
布し、有機溶媒を加熱等の方法で揮散させて、紫外線吸
収剤入りアクリル系樹脂被膜を形成させればよい。塗布
方法は、通常行われているグラビアコーティング法、リ
バースコーティング法、スプレー法などが好適である。
ムは、紫外線吸収剤が配合されたアクリル系樹脂の被膜
を塗布した面の反対面上に、成分(a)〜(c)を含有
する防曇剤組成物を塗布してなる。本発明において用い
られる防曇剤組成物の成分(a)である疎水性アクリル
系樹脂は、(メタ)アクリル酸アルキルエステル類また
は(メタ)アクリル酸アルキルエステル類とアルケニル
ベンゼン類との混合物を少なくとも60重量%、及びこ
れらと共重合可能なα,β−エチレン性不飽和単量体0
〜40重量%を重合して得られたガラス転移温度が35
〜80℃の範囲にある疎水性アクリル系樹脂である。
しては、前記2で例示した中から選べばよい。アルケニ
ルベンゼン類としては、例えばスチレン、α−メチルス
チレン、ビニルトルエン等があげられる。アルケニルベ
ンゼン類と、(メタ)アクリル酸アルキルエステル類と
の混合物を用いる場合には、α,β−エチレン性不飽和
単量体の使用量によっても異なるが、通常(メタ)アク
リル酸アルキルエステル類の使用割合を10重量%以上
とするのがよく、また、疎水性アクリル系樹脂中に占め
るアルケニルベンゼン類を70重量%以下の範囲で含有
するものがよい。
(メタ)アクリル酸アルキルエステル類、またはこれと
アルケニルベンゼン類との混合物を、少なくとも60重
量%含有するものが好ましく、60重量%に満たないと
きは形成塗膜の耐水性が充分でなく、防曇持続性能を発
揮し得ない。前記(メタ)アクリル酸アルキルエステル
類、またはこれとアルケニルベンゼン類との混合物と共
重合可能なα,β−エチレン性不飽和単量体としては、
例えばアクリル酸、メタクリル酸、マレイン酸、無水マ
レイン酸、フマル酸、クロトン酸、イタコン酸等のα,
β−エチレン性不飽和カルボン酸類;エチレンスルホン
酸のようなα,β−エチレン性不飽和スルホン酸類;2
−アクリルアミド−2−メチルプロパン酸;α,β−エ
チレン性不飽和ホスホン酸類;アクリル酸又はメタクリ
ル酸のヒドロキシエチル等の水酸基含有ビニル単量体;
アクリロニトリル類;アクリルアマイド類;アクリル酸
又はメタクリル酸のグリシジルエステル類等がある。こ
れら単量体は、単独で用いても、又は2種以上の併用で
もよく、0〜40重量%の範囲で使用できる。40重量
%を超えると、防曇性能を低下させるので好ましくな
い。
重合する方法としては、従来から知られている種々な乳
化剤、例えば陰イオン系界面活性剤、陽イオン系界面活
性剤、非イオン系界面活性剤の中から選ばれる1種もし
くは2種以上の存在下、水系媒質中で、乳化重合させる
方法、反応性乳化剤を用いて重合させる方法、乳化剤を
含有せずオリゴソープ理論に基づいて重合させる方法等
によって得られる。乳化剤の存在下による重合方法の場
合、これら乳化剤は、単量体の仕込み合計量に対し0.
1〜10重量%の範囲で使用される。この範囲外である
と、重合速度の調整が難しく、また合成される樹脂の分
散安定性が劣るので好ましくない。
られる重合開始剤としては、例えば過硫酸アンモニウ
ム、過硫酸カリウム等の過硫酸塩、アセチルパーオキサ
イド、過酸化ベンゾイル等の有機過酸化物等があげられ
る。これらは、単量体の仕込み合計量に対して0.1〜
10重量%の範囲で使用される。本発明における疎水性
アクリル系樹脂は、そのガラス転移温度(Tg)が35
〜80℃の範囲内のものでなければならない。このよう
なTgのものは、使用する単量体の種類及び使用量(配
合量)の選択によって得られる。しかして、使用するア
クリル系樹脂のTgが80℃を超えると透明性のある均
一な塗膜が得られにくい。また、Tgが35℃に満たな
いときは、無機質コロイド粒子が数次凝集して不均一な
分散状態をとりやすく、又無機質コロイド粒子の塗布基
材に対する固着が充分でないので、時間の経過とともに
無機質コロイド粒子が基材表面から脱落・流失するなど
して防曇性能を損ねる。
である疎水性アクリル系樹脂の水系エマルジョンは、各
単量体を水系媒質中での重合によって得られた水系エマ
ルジョンをそのまま使用しても、更にこのものに液状分
散媒を加えて稀釈したものでもよく、また上記のような
重合によって生じた重合体を分別採取し、これを液状分
散媒に再分散させて水系エマルジョンとしたものでもよ
い。
成分(b)である無機質コロイドゾルとしては、例えば
シリカ、アルミナ、水不溶性リチウムシリケート、水酸
化鉄、水酸化スズ、酸化チタン、硫酸バリウム等の無機
質水性コロイド粒子を、種々の方法で、水又は親水性媒
体中に分散させた、水性ゾルがあげられる。中でも好ま
しいのは、シリカゾルとアルミナゾルである。これら
は、単独で用いても併用してもよい。使用する無機質コ
ロイドゾルとしては、その固体平均粒子径が5〜100
mμの範囲のものが好ましい。この範囲内にあれば、平
均粒子径の異なる2種以上のコロイドゾルを組合せて用
いてもよい。平均粒子径が100mμを超えると、塗膜
が白く失透する傾向がでてくるのみならず、防曇持続性
が低下するため好ましくない。また、5mμに満たない
ときは、無機質コロイドゾルの安定性に欠ける恐れがあ
る。
分重量比でアクリル系樹脂に対して0.5以上4以下に
することが好ましい。即ち0.5に満たないときは、充
分な防曇効果が発揮できない。また、4を超えるとき
は、防曇効果が配合量に比例して向上しないばかりでな
く、透明なフィルムの場合は、塗布後に形成される塗膜
が白濁化し光線透過率を低下させ、また、塗膜が粗雑で
ぜい弱になり易くなるので好ましくない。
成分(c)である水溶性無機塩素化合物としては、塩化
水素、塩化アンモニウム、塩化ナトリウム、塩化カリウ
ム、塩化カルシウム、塩化マグネシウム、塩化バリウ
ム、塩化亜鉛、塩化リチウム、塩化アルミニウム、塩化
第一鉄、塩化第二鉄、塩化第二錫、塩化第二水銀、次亜
塩素酸ナトリウム、次亜塩素酸カリウム、次亜塩素酸カ
ルシウム等があげられる。これら水溶性無機塩素化合物
の中で、特に1価の塩素化合物が好ましい。また、これ
らは2種以上併用しても差支えない。水溶性無機塩素化
合物の添加量は、無機質コロイドゾルの固形分100重
量部に対し0.01〜30重量部であり、特に0.01
〜20重量部、中でも0.01〜10重量部が好まし
い。
成分の重量をいう。添加量が0.01重量部よりも少な
いときは、防曇性を発現するまでに時間がかかり、30
重量部よりも過剰になると、塗布液中の無機質コロイド
ゾルが凝集し、塗膜の透明性が低下するとともにまた防
曇性の発現速さが遅くなるので好ましくない。
は、架橋剤を配合するのが好ましい。架橋剤によってア
クリル系樹脂同士が架橋し、耐水性を向上させることが
できる。架橋剤としては、フェノール樹脂類、アミノ樹
脂類、アミン化合物類、アジリジン化合物類、アゾ化合
物類、イソシアネート化合物類、エポキシ化合物類、シ
ラン化合物類等があげられるが、特にアミン化合物類、
アジリジン化合物類、エポキシ化合物類が好適である。
アミン、トリエチレンペンタミン、ヘキサメチレンジア
ミン等の脂肪族ポリアミン;3,3’−ジメチル−4,
4’−ジアミノジシクロヘキシルメタン、イソホロンジ
アミン等の脂環式アミン;4,4’−ジアミノジフェニ
ルメタン、m−フェニレンジアミン等の芳香族アミンが
使用される。
2,4,6−(1−アジリジニル)−1,3,5−トリ
アジン、トリメチロールプロパン−トリ−β−アジリジ
ニルプロピオネート、トリス〔1−(2−メチル)アジ
リジニル〕ホスフィンオキシド、ヘキサ〔1−(2−メ
チル)−アジリジニル〕トリホスファトリアジン等が使
用される。
ルA又はフェノールFとエピクロルヒドリンとの反応生
成物、フェノール(又は置換フェノール)とホルムアル
デヒドとの樹脂反応生成物とエピクロルヒドリンの反応
により生成されるエポキシ化ノボラック樹脂、エピクロ
ルヒドリン及び脂肪族多価アルコール例えばグリセロー
ル、1,4−ブタンジオール、ポリ(オキシプロピレ
ン)グリコール又は類似の多価アルコール成分から生成
される樹脂状反応生成物及び過酢酸を用いるエポキシ化
により得られる樹脂等が使用される。エポキシ化合物類
では、さらに三級アミン類や四級アンモニウム塩類を触
媒として併用すると好ましい。これら架橋剤は、その添
加量がアクリル系樹脂固形分に対して0.1〜30重量
%の範囲で使用できる。特に、0.5〜10重量%の範
囲が好ましい。
は、通常液状で使用される。液状分散媒としては、水を
含む親和性ないし水混合性溶媒が含まれ、水:メチルア
ルコール、エチルアルコール、イソプロピルアルコール
等の一価アルコール類:エチレングリコール、ジエチレ
ングリコール、グリセリン等の多価アルコール類:ベン
ジルアルコール等の環式アルコール類:セロソルブアセ
テート類:ケトン類等があげられる。これらは単独で用
いても併用してもよいが、用いる防曇剤組成物の分散安
定性、フィルム表面に塗布した後の濡れ性、液状分散媒
除去の難易及び経済性を勘案して決めるのが好ましい。
び無機質コロイドの固形分として一般に0.5〜50重
量%の濃度で調製され、普通1〜20重量%の濃度で調
製し、これを稀釈して使用することが多い。本発明で調
製される防曇剤組成物には更に必要に応じて、消泡剤、
可塑剤、造膜助剤、増粘剤、顔料、顔料分散剤、光安定
剤、紫外線吸収剤等の慣用の添加剤を混合することがで
きる。かかる防曇剤組成物は、ポリエチレンテレフタレ
ートフィルムの表面に塗布し、強制乾燥又は自然乾燥
し、液状分散媒を揮散させることで塗膜を形成する。強
制乾燥する方法としては、熱風乾燥法、赤外線輻射法等
が採用できる。強制乾燥するときの加熱温度は、塗布さ
れた防曇剤組成物によって決定されるが、50〜250
℃、好ましくは70〜200℃の範囲である。
ディップコート法、ハケ塗り法、スプレーコート法、バ
ーコート法、ナイフコート法等それ自体公知のいかなる
方法によってもよい。フィルムの表面に防曇剤組成物を
塗布し、液状分散媒を乾燥、揮散させた後の固形物の付
着量は、通常0.01〜10g/m2 、好ましくは0.
1〜5g/m 2 の範囲である。
成物に由来する塗膜との接着性が充分でない場合には、
防曇剤組成物を塗布する前に、フィルム表面にプラズマ
処理を施すとか、もしくはコロナ放電処理を施す等の方
法によってフィルム表面を改質してもよい。本発明の農
業用ポリエチレンテレフタレートフィルムを農業用被覆
材として展張使用する場合には、防曇性被膜の設けられ
た側をハウスまたはトンネル等の内側となるようにして
使用する。
タレートフィルムは、紫外線吸収剤が配合されたアクリ
ル系樹脂被膜と、防曇剤組成物に由来する被膜との相乗
効果により、防曇性の発現速さと防曇持続効果が飛躍的
に向上するので、農業用被覆材としての利用価値は極め
て大きい。
明するが、本発明はその要旨を超えない限り、以下の例
に限定されるものではない。 実施例1〜7、比較例1〜7 (1)基体ポリエチレンテレフタレートフィルム 縦、横それぞれ3.5倍に延伸され、密度が1.392
g/cm2 、厚みが150μmのもの。 (2)アクリル系樹脂の調製 紫外線吸収剤を配合するためのアクリル系樹脂溶液は、
次のようにして調製した。
「部」と表示するのは「重量部」を意味する。)、過硫
酸カリ0.3部、燐酸二ナトリウム12水塩0.5部、
燐酸水素ナトリウム2水塩0.3部を仕込み、充分窒素
置換を行ったのちに、内温を70℃に昇温した。内温を
この温度に保持し、攪拌しながら、スチレン19.8
部、アクリル酸ブチル69.3部、メタクリル酸アリル
0.9部、ジオクチルスルホコハク酸ナトリウム(乳化
剤)2.5部からなる混合物を、2時間を要して連続的
に添加した。添加終了後直ちに、t−ブチルパーオキシ
−2−エチルヘキサノエート1.0部、スチレン2.2
部、アクリル酸ブチル7.7部、アクリル酸アリル0.
1部からなる混合物を加えた。加え終わってから30分
間経過してから、内温を90℃に昇温し、この温度で3
時間反応を続け、架橋弾性体のエマルジョンを得た。こ
の架橋弾性体の平均粒子径は0.20μmであり、ゲル
含量は97.1%、膨潤度は7.2であった。
部を仕込み、攪拌しながら、窒素置換したのち、内温を
80℃に昇温した。内温をこの温度に保持し、攪拌しな
がら脱イオン水3.0部にナトリウムホルムアルデヒド
スルホキシレート0.15部を溶解した液を添加してか
らメタクリル酸メチル30.0部、n−オクチルメルカ
プタン0.03部、パラメンタンハイドロパーオキサイ
ド(50%溶液)0.15部の混合物を、30分間を要
して連続的に添加した。添加終了後、更に30分間重合
反応を継続し、グラフト共重合体エマルジョンを得た。
なおグラフトさせた単量体成分から得られる共重合体自
体のガラス転移温度(Tg)は108℃であった。得ら
れたグラフト共重合体エマルジョンは、常法に従って塩
析し、重合体を濾別し、水洗し、乾燥して、グラフト共
重合体の粉末を得た。
樹脂(メタクリル酸メチル/メタクリル酸エチルが96
/4の割合の共重合体)のビーズ13.5部を混合し、
この混合物をメチルエチルケトン64部とトルエン16
部とよりなる混合溶媒中に入れて、攪拌しつつ溶解し、
固形分が20重量%のアクリル系樹脂溶液Aを調製し
た。
ハク酸ナトリウム2.0部、ナトリウムホルムアルデヒ
ドスルホキシレート0.05部を仕込み、充分窒素置換
を行った。この重合缶の内容物を攪拌しつつ、メタクリ
ル酸メチル1.6部、アクリル酸ブチル8部、1,3−
ブチレンジメタクリレート0.4部、メタクリル酸アリ
ル0.1部、キュメンハイドロパーオキサイド0.04
部からなる混合物を仕込んだ。重合缶内温を70℃に昇
温し、この温度で60分間反応を継続した。続いて、こ
の重合缶にメタクリル酸メチル1.5部、アクリル酸ブ
チル22.5部、1,3−ブチレンジメタクリレート
1.0部、メタクリル酸アリル0.25部およびこれら
単量体混合物に対して0.05重量%の量のキュメンハ
イドロパーオキサイドを加えた混合物を60分を要して
添加した。得られた架橋弾性体は、平均粒子径が0.1
2μm、ゲル含量は90%、膨潤度は10であった。
ン水3部にナトリウムホルムアルデヒドスルホキシレー
ト0.01部を溶解した液を添加してから、メタクリル
酸メチル5部、アクリル酸ブチル5部、アクリル酸アリ
ル0.1部およびこれら単量体に対して0.03重量%
の量のキュメンハイドロパーオキサイドを加えた混合物
を30分要して、連続的に添加した。添加終了後、更に
30分間重合反応を継続した。
ホルムアルデヒドスルホキシレート0.05部を溶解し
た液を添加してから80℃に昇温し、メタクリル酸メチ
ル52.25部、アクリル酸ブチル2.75部、パラメ
ンタンハイドロパーオキサイド(50%溶液)0.13
部よりなる混合物を30分を要して添加した。この添加
終了後、80℃で30分間重合反応を継続し、グラフト
共重合体エマルジョンを得た。なお、最外層にグラフト
させた単量体成分から得られる共重合体自体のガラス転
移温度(Tg)は103℃であった。得られたグラフト
共重合体エマルジョンは、常法に従って塩析し、重合体
を濾別し、水洗し、乾燥して、グラフト共重合体の粉末
を得た。
ケトン64部とトルエン16部とよりなる混合溶媒中に
入れて攪拌し、固形分が20重量%のアクリル系樹脂溶
液Bを調製した。
脂溶液に、表−1に示した種類の紫外線吸収剤を、同表
に記載した割合(樹脂固形分に対する割合を意味す
る。)で添加した。添加後の溶液をポリエチレンテレフ
タレートフィルムの片面に、グラビアコート法によって
塗布し、塗布面を加温して溶媒を揮散させて、紫外線吸
収剤入り被膜を形成させた。この被膜の厚さ、フィルム
の単位面積当りの紫外線吸収剤の量を、表−1に示す。
2重量部及び水80重量部を仕込んで窒素ガス気流下に
60℃まで加熱し、ここに過硫酸アンモニウム0.5重
量部を添加し、さらに表−1に示した各単量体の混合物
100重量部を3時間にわたって滴下した。この際の反
応温度は60〜70℃の範囲に保持するが、滴下終了後
も同温度範囲に2時間保持してから冷却し、アクリル系
樹脂エマルジョンを得た。各樹脂のガラス転移温度は、
表−2に示すとおりであった。こうして得られたアクリ
ル系樹脂エマルジョンに、表−2に示した種類及び量の
無機質コロイドゾル、水溶性無機塩素化合物その他を配
合し、各種の防曇剤組成物を調製した。
のアクリル被膜を設けた面の反対面に、(4)で得られ
た各種防曇剤組成物をバーコート法によって、乾燥後の
塗布量が固形分として0.5g/m2 となるように塗布
し、80℃の熱風中に1分間滞留させ溶媒を飛散させ
た。
ムの評価 (5)で得られたポリエチレンテレフタレートフィルム
について次に記載した方法で各種の性質を評価し、結果
を表−3に示した。 密着性 各フィルムの防曇塗膜を形成した面にセロハンテープを
接着し、このセロハンテープを剥した時に、塗膜の剥離
状況を肉眼で観察した。この評価基準は、次のとおりで
ある。 ○ :塗膜が全く剥離せず、完全に残ったもの。 ○x:塗膜の2/3以上が剥離せず残ったもの。 △ :塗膜の2/3以上が剥離したもの。 × :塗膜が完全に剥離したもの。
おりである。 ○ :防曇剤組成物を塗布しないフィルムと比べて、透明性がほぼ同等のもの 。 ○x:透明性の低下がやや認められるもの。 △ :透明性の低下がかなり認められるもの。 × :透明性の低下が非常に激しく、実用に耐えないもの。
した表面を水槽内部に向けて配置し、外気温を20℃、
水槽内気温を50℃に保持し、水槽の上部にフィルムを
配置してから5分後、及び10分後それぞれの時点で、
防曇性の発現速さを肉眼で観察判定した。評価基準は、
次のとおりである。 ◎ :水が薄膜状に付着し、水滴が認められない状態。 ○ :水が薄膜状に付着しているが、わずかに大粒の水滴が認められる状態。 ○x:水が薄膜状に付着しているが、部分的に大粒の水滴の付着が認められる 状態。 △ :部分的に細かい水滴の付着が認められる状態。 × :フィルム内表面全体に、細かい水滴の付着が認められる状態。
(間口2m、奥行き20m、棟高2m、屋根勾配30
度)に、防曇性塗膜を設けた面をハウス内側にして被覆
を行ない、H3年7月からH7年6月までの48か月間
展張試験を行った。展張試験中に、経時的に、各フィル
ムの防曇性を肉眼で観察した。この評価基準は、上記条
件1における場合と同じである。これらの評価結果を表
−3に示した。
Claims (6)
- 【請求項1】 二軸方向に延伸されたポリエチレンテレ
フタレートフィルムの片面に、紫外線吸収剤が配合され
てなる厚さ1〜10μmのアクリル系樹脂からなる被膜
を形成し、他方の面に、下記成分(a)〜(c)を含有
する防曇剤組成物に由来する被膜が形成されてなる農業
用ポリエチレンテレフタレートフィルム。 (a)(メタ)アクリル酸アルキルエステル類または
(メタ)アクリル酸アルキルエステル類とアルケニルベ
ンゼン類との混合物60〜100重量%、及びこれらと
共重合可能なα,β−エチレン性不飽和単量体0〜40
重量%を重合して得られたガラス転移温度が35〜80
℃の範囲にある疎水性アクリル系樹脂の水分散液 (b)無機質コロイドゾル (c)成分(b)の固形分100重量部に対して0.0
1〜30重量部の水溶性無機塩素化合物 - 【請求項2】 防曇剤組成物中に、成分(a)の疎水性
アクリル系樹脂の架橋剤が配合されている、請求項1記
載の農業用ポリエチレンテレフタレートフィルム。 - 【請求項3】 紫外線吸収剤が、ベンゾフェノン系化合
物及び/又はベンゾトリアゾール系化合物であり、その
量がフィルム1m2 当り150〜1000mgの範囲で
ある請求項1または2記載の農業用ポリエチレンテレフ
タレートフィルム。 - 【請求項4】 防曇剤組成物の成分(c)の割合が、成
分(b)の固形分100重量部に対して、0.01〜1
0重量部である請求項1ないし3のいずれかの項に記載
の農業用ポリエチレンテレフタレートフィルム。 - 【請求項5】 防曇剤組成物の成分(b)の配合量が、
固形分重量比で成分(a)に対して、0.5以上4以下
である請求項1ないし4のいずれかの項に記載の農業用
ポリエチレンテレフタレートフィルム。 - 【請求項6】 アクリル系樹脂からなる被膜のアクリル
系樹脂が、架橋アクリル酸エステル系弾性体の存在下
に、メタクリル酸アルキルエステル単量体、またはメタ
クリル酸アルキルエステルを主成分とし、これと共重合
可能なビニル系単量体との混合物を重合して得られるグ
ラフト共重合体である請求項1ないし5のいずれかの項
に記載の農業用ポリエチレンテレフタレートフィルム。
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JP07285173A JP3134739B2 (ja) | 1995-11-01 | 1995-11-01 | 農業用ポリエチレンテレフタレートフィルム |
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JPH09123364A JPH09123364A (ja) | 1997-05-13 |
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-
1995
- 1995-11-01 JP JP07285173A patent/JP3134739B2/ja not_active Expired - Lifetime
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