JPH1134250A - 農業用フッ素樹脂フィルム - Google Patents
農業用フッ素樹脂フィルムInfo
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- JPH1134250A JPH1134250A JP9198279A JP19827997A JPH1134250A JP H1134250 A JPH1134250 A JP H1134250A JP 9198279 A JP9198279 A JP 9198279A JP 19827997 A JP19827997 A JP 19827997A JP H1134250 A JPH1134250 A JP H1134250A
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- JP
- Japan
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- film
- agricultural
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- fluororesin film
- coating film
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- Y02—TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
- Y02A—TECHNOLOGIES FOR ADAPTATION TO CLIMATE CHANGE
- Y02A40/00—Adaptation technologies in agriculture, forestry, livestock or agroalimentary production
- Y02A40/10—Adaptation technologies in agriculture, forestry, livestock or agroalimentary production in agriculture
- Y02A40/25—Greenhouse technology, e.g. cooling systems therefor
Landscapes
- Protection Of Plants (AREA)
- Greenhouses (AREA)
- Application Of Or Painting With Fluid Materials (AREA)
- Laminated Bodies (AREA)
Abstract
(57)【要約】
【課題】 透明性および塗膜密着性が良好で、防曇持続
性に優れた農業用フッ素樹脂フィルムの提供。 【解決手段】 フッ素樹脂フィルムの片面または両面
に、 (a)加水分解性シリル基を有するビニル系共重合体 (b)成分(a)に対して固形分重量比が0.5〜9の
無機質コロイドゾル (c)水および/または水溶性溶媒 の3成分を主成分とする防曇剤組成物に由来する塗膜が
形成されてなることを特徴とする農業用フッ素樹脂フィ
ルム。
性に優れた農業用フッ素樹脂フィルムの提供。 【解決手段】 フッ素樹脂フィルムの片面または両面
に、 (a)加水分解性シリル基を有するビニル系共重合体 (b)成分(a)に対して固形分重量比が0.5〜9の
無機質コロイドゾル (c)水および/または水溶性溶媒 の3成分を主成分とする防曇剤組成物に由来する塗膜が
形成されてなることを特徴とする農業用フッ素樹脂フィ
ルム。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、透明性が良好で、防曇
持続性に優れた農業用フッ素樹脂フィルムに関するもの
である。
持続性に優れた農業用フッ素樹脂フィルムに関するもの
である。
【0002】
【従来の技術】フッ素樹脂フィルムは、その優れた耐候
性、機械的強度、透明性等を活かして種々の用途に使用
されている。中でも、紫外線を透過する、或いはフィル
ム張り替えの手間を省く等の理由から、近年、農業用ハ
ウスの長期展張用フィルムとしての需要が伸びてきてお
り、各種農業用フッ素樹脂フィルムが開発されている。
しかし、フッ素樹脂フィルムを農業用ハウスに使用する
場合、表面張力が小さいためにハウス内の水蒸気がフィ
ルム表面に凝縮し、水滴となって付着するため、光線透
過率が著しく低下するのみならず、冷たい水滴が作物表
面に滴下することで成長障害を引き起こし、農業用ハウ
スとしての機能を果たさないといった問題点があった。
性、機械的強度、透明性等を活かして種々の用途に使用
されている。中でも、紫外線を透過する、或いはフィル
ム張り替えの手間を省く等の理由から、近年、農業用ハ
ウスの長期展張用フィルムとしての需要が伸びてきてお
り、各種農業用フッ素樹脂フィルムが開発されている。
しかし、フッ素樹脂フィルムを農業用ハウスに使用する
場合、表面張力が小さいためにハウス内の水蒸気がフィ
ルム表面に凝縮し、水滴となって付着するため、光線透
過率が著しく低下するのみならず、冷たい水滴が作物表
面に滴下することで成長障害を引き起こし、農業用ハウ
スとしての機能を果たさないといった問題点があった。
【0003】この問題に対して、フッ素樹脂フィルムに
様々な防曇層を設ける方法が提案されている。例えば、
微粒子状の無機物を含んでいる防曇剤塗布層あるいは樹
脂層を設けたり(特許第2535185号公報、特開平
5ー59202号公報、特開平7-1684号公報
等)、あるいは無機親水性コロイド物質と界面活性剤
と、リチウムシリケートおよび/又はシラン誘導体とを
含んでいる防曇剤層を設ける方法(特開平6-1453
89号公報等)等がある。
様々な防曇層を設ける方法が提案されている。例えば、
微粒子状の無機物を含んでいる防曇剤塗布層あるいは樹
脂層を設けたり(特許第2535185号公報、特開平
5ー59202号公報、特開平7-1684号公報
等)、あるいは無機親水性コロイド物質と界面活性剤
と、リチウムシリケートおよび/又はシラン誘導体とを
含んでいる防曇剤層を設ける方法(特開平6-1453
89号公報等)等がある。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、いずれ
の方法も防曇性塗膜とフッ素樹脂フィルムとの密着性が
悪く、塗膜が剥離すること等により防曇性を長期間維持
することは困難であり、更に優れた改良が重要な課題と
なっている。本発明の目的は、塗膜密着性が良好で防曇
持続性に優れた農業用フッ素樹脂フィルムを提供するこ
とにある。
の方法も防曇性塗膜とフッ素樹脂フィルムとの密着性が
悪く、塗膜が剥離すること等により防曇性を長期間維持
することは困難であり、更に優れた改良が重要な課題と
なっている。本発明の目的は、塗膜密着性が良好で防曇
持続性に優れた農業用フッ素樹脂フィルムを提供するこ
とにある。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明者等は、上記課題
を解決するために種々研究を重ねた結果、フッ素樹脂フ
ィルム表面上に、加水分解性シリル基を有するビニル系
共重合体、無機物コロイドゾルからなる塗膜を形成する
ことにより、上記の目的が達成されることを見出して、
本発明を完成した。即ち、本発明の要旨とするところ
は、フッ素樹脂フィルムの片面または両面に、 (a)加水分解性シリル基を有するビニル系共重合体 (b)成分(a)に対して固形分重量比が0.5〜9の
無機質コロイドゾル (c)水および/または水溶性溶媒 の3成分を主成分とする防曇剤組成物に由来する塗膜が
形成されてなることを特徴とする農業用フッ素樹脂フィ
ルムに存する。
を解決するために種々研究を重ねた結果、フッ素樹脂フ
ィルム表面上に、加水分解性シリル基を有するビニル系
共重合体、無機物コロイドゾルからなる塗膜を形成する
ことにより、上記の目的が達成されることを見出して、
本発明を完成した。即ち、本発明の要旨とするところ
は、フッ素樹脂フィルムの片面または両面に、 (a)加水分解性シリル基を有するビニル系共重合体 (b)成分(a)に対して固形分重量比が0.5〜9の
無機質コロイドゾル (c)水および/または水溶性溶媒 の3成分を主成分とする防曇剤組成物に由来する塗膜が
形成されてなることを特徴とする農業用フッ素樹脂フィ
ルムに存する。
【0006】
【発明の実施の形態】以下、本発明を詳細に説明する。 (1)フッ素樹脂フィルム 本発明の農業用フッ素樹脂フィルムに使用されるフッ素
樹脂は、フッ素を含むオレフィンの重合によって得られ
る合成樹脂を総称するものであり、本発明では一般にフ
ッ素含有量が45重量%以上、特に50重量%以上のも
のが好適に使用される。そのようなフッ素樹脂として
は、例えばエチレン−テトラフルオロエチレン系共重合
体、エチレン−クロロトリフルオロエチレン系共重合
体、ヘキサフルオロプロピレン−テトラフルオロエチレ
ン系共重合体、パーフルオロアルキルビニルエーテル−
テトラフルオロエチレン系共重合体、ポリフッ化ビニリ
デン、ポリフッ化ビニル等があげられ、本発明ではこれ
らのいづれでも使用可能であるが、中でも、エチレン−
テトラフルオロエチレン系共重合体が好適である。
樹脂は、フッ素を含むオレフィンの重合によって得られ
る合成樹脂を総称するものであり、本発明では一般にフ
ッ素含有量が45重量%以上、特に50重量%以上のも
のが好適に使用される。そのようなフッ素樹脂として
は、例えばエチレン−テトラフルオロエチレン系共重合
体、エチレン−クロロトリフルオロエチレン系共重合
体、ヘキサフルオロプロピレン−テトラフルオロエチレ
ン系共重合体、パーフルオロアルキルビニルエーテル−
テトラフルオロエチレン系共重合体、ポリフッ化ビニリ
デン、ポリフッ化ビニル等があげられ、本発明ではこれ
らのいづれでも使用可能であるが、中でも、エチレン−
テトラフルオロエチレン系共重合体が好適である。
【0007】エチレン−テトラフルオロエチレン系共重
合体は、エチレン及びテトラフルオロエチレンを主体と
し(エチレン/テトラフルオロエチレンのモル比は一般
に40/60〜60/40にある)、そして必要によ
り、これに少量(通常10モル以下)の第3のコモノマ
ー成分を共重合させたものであり、本発明では、エチレ
ン/テトラフルオロエチレンの含有モル比が40/60
〜60/40、好ましくは45/55〜55/45の範
囲にあり、かつ式CH2=CH−CnF2n+1(但し、式中
のnは2〜10の整数である)で表されるパーフルオロ
アルキルビニルモノマー(例えばCH2=CH−C4F9
またはCH2=CH−C6F13)の含有量が0.1〜10
モル%、好ましくは0.3〜5モル%の範囲内にあるエ
チレンーテトラフルオロエチレン系共重合体が好適に使
用される。このエチレン−テトラフルオロエチレン系共
重合体はそれ自体既知のものであり、例えば特公昭59
−50163号公報に記載の方法で製造することができ
る。
合体は、エチレン及びテトラフルオロエチレンを主体と
し(エチレン/テトラフルオロエチレンのモル比は一般
に40/60〜60/40にある)、そして必要によ
り、これに少量(通常10モル以下)の第3のコモノマ
ー成分を共重合させたものであり、本発明では、エチレ
ン/テトラフルオロエチレンの含有モル比が40/60
〜60/40、好ましくは45/55〜55/45の範
囲にあり、かつ式CH2=CH−CnF2n+1(但し、式中
のnは2〜10の整数である)で表されるパーフルオロ
アルキルビニルモノマー(例えばCH2=CH−C4F9
またはCH2=CH−C6F13)の含有量が0.1〜10
モル%、好ましくは0.3〜5モル%の範囲内にあるエ
チレンーテトラフルオロエチレン系共重合体が好適に使
用される。このエチレン−テトラフルオロエチレン系共
重合体はそれ自体既知のものであり、例えば特公昭59
−50163号公報に記載の方法で製造することができ
る。
【0008】更に本発明においては、上記フッ素樹脂
を、本発明の効果を損なわない範囲でポリエチレン、ポ
リプロピレン等の他の熱可塑性樹脂との混合物としても
良い。以上に述べたフッ素樹脂からフィルムを成形する
には、それ自体公知の方法に従い、例えば押出成形、イ
ンフレーション成形法等により行うことができる。ま
た、本発明のフッ素樹脂組成物には、必要に応じて各種
添加剤を配合することが出来る。添加剤としては、例え
ば、縮合アゾ系、イソインドリノン系、キナクリドン
系、ペリレン系、ペリノン系、キノフタロン系、アント
ラキノン系、フタロシアニン系等の有機顔料、酸化チタ
ン、チタンイエロー、亜鉛華、鉄黒、カーボンブラッ
ク、弁柄、群青等の無機系顔料や顔料分散剤、無機系又
は有機系防菌剤等があげられる。
を、本発明の効果を損なわない範囲でポリエチレン、ポ
リプロピレン等の他の熱可塑性樹脂との混合物としても
良い。以上に述べたフッ素樹脂からフィルムを成形する
には、それ自体公知の方法に従い、例えば押出成形、イ
ンフレーション成形法等により行うことができる。ま
た、本発明のフッ素樹脂組成物には、必要に応じて各種
添加剤を配合することが出来る。添加剤としては、例え
ば、縮合アゾ系、イソインドリノン系、キナクリドン
系、ペリレン系、ペリノン系、キノフタロン系、アント
ラキノン系、フタロシアニン系等の有機顔料、酸化チタ
ン、チタンイエロー、亜鉛華、鉄黒、カーボンブラッ
ク、弁柄、群青等の無機系顔料や顔料分散剤、無機系又
は有機系防菌剤等があげられる。
【0009】フィルムの厚みは、10〜300μm、特
に20〜200μmの範囲内とするのが望ましい。フィ
ルムの厚みが薄すぎると破れやすく、厚すぎると透明性
が悪くなるだけでなく、製品が重くなり、取り扱い時の
作業性(切断・接着・展張作業等)に支障をきたすおそ
れがある。本発明に用いるフッ素樹脂フィルムは、塗膜
を設ける面の表面のぬれ指数(JIS K6768)を
30dyn/cm以上にすることが好ましい。ぬれ指数
が30dyn/cm未満であると、塗膜とフッ素樹脂フ
ィルムとの密着性が悪く、塗膜剥離が起こりやすくなり
好ましくない。
に20〜200μmの範囲内とするのが望ましい。フィ
ルムの厚みが薄すぎると破れやすく、厚すぎると透明性
が悪くなるだけでなく、製品が重くなり、取り扱い時の
作業性(切断・接着・展張作業等)に支障をきたすおそ
れがある。本発明に用いるフッ素樹脂フィルムは、塗膜
を設ける面の表面のぬれ指数(JIS K6768)を
30dyn/cm以上にすることが好ましい。ぬれ指数
が30dyn/cm未満であると、塗膜とフッ素樹脂フ
ィルムとの密着性が悪く、塗膜剥離が起こりやすくなり
好ましくない。
【0010】ぬれ指数が30dyn/cm未満のフッ素
樹脂フィルムは、表面処理を施すことによって本発明の
所定のぬれ指数にすることができる。このような表面処
理の方法としては、コロナ放電処理、スパッタエッチン
グ処理、ナトリウム処理、サンドブラスト処理、フレー
ム処理等の方法があげられる。中でも、防曇性塗膜とフ
ッ素樹脂フィルムとの密着性、および作業性、コスト面
からコロナ放電処理が好ましい。
樹脂フィルムは、表面処理を施すことによって本発明の
所定のぬれ指数にすることができる。このような表面処
理の方法としては、コロナ放電処理、スパッタエッチン
グ処理、ナトリウム処理、サンドブラスト処理、フレー
ム処理等の方法があげられる。中でも、防曇性塗膜とフ
ッ素樹脂フィルムとの密着性、および作業性、コスト面
からコロナ放電処理が好ましい。
【0011】(2)防曇剤組成物 本発明の成分(a)である加水分解性シリル基を有する
ビニル系共重合体とは、SiOR基を有するビニル系共
重合体であり、シリル基は、主鎖にあっても、側鎖にあ
ってもよい。Rとしては、メチル基、エチル基、β−メ
トキシエチル基等があげられる。かかる共重合体は、不
飽和結合を有するシリケート化合物とα,β−エチレン
性不飽和単量体とを共重合することによって得ることが
できる。不飽和結合を有するシリケート化合物とは、
R'SiX3なる化学構造を有するものである。R'は、樹
脂等の有機質と反応し得る、不飽和結合を有する有機残
基であり、具体的には例えば、ビニル基、エポキシ基、
グリシドキシ基、メタクリル基、アミノ基、メルカプト
基等があげられる。また、Xは無機質と反応し得る、加
水分解性基であり、具体的には例えば、塩素、アルコキ
シ基(メトキシ基、エトキシ基等)等があげられる。
ビニル系共重合体とは、SiOR基を有するビニル系共
重合体であり、シリル基は、主鎖にあっても、側鎖にあ
ってもよい。Rとしては、メチル基、エチル基、β−メ
トキシエチル基等があげられる。かかる共重合体は、不
飽和結合を有するシリケート化合物とα,β−エチレン
性不飽和単量体とを共重合することによって得ることが
できる。不飽和結合を有するシリケート化合物とは、
R'SiX3なる化学構造を有するものである。R'は、樹
脂等の有機質と反応し得る、不飽和結合を有する有機残
基であり、具体的には例えば、ビニル基、エポキシ基、
グリシドキシ基、メタクリル基、アミノ基、メルカプト
基等があげられる。また、Xは無機質と反応し得る、加
水分解性基であり、具体的には例えば、塩素、アルコキ
シ基(メトキシ基、エトキシ基等)等があげられる。
【0012】不飽和結合を有するシリケート化合物とし
ては、例えば、CH2=CHSi(OC2H5)3、CH2=
CHSi(OCH3)3、CH2=C(CH3)COOC3H
6Si(OCH3)3、CH2=C(CH3)COOC3H6S
i(OC2H4OCH3)3、CH2=CHCOOC3H6Si
(OC2H4OCH3)3、CH2=C(CH3)COOC 3
H6Si(OCH3)2CH3等のシリケート化合物;NH2
C3H6Si(OC2H5) 3、NH2CONHC3H6Si(O
C2H5)3、NH2C2H4NHC3H6Si(OCH 3)3等
のアミノ基を有するシリケート化合物;HSC3H6Si
(OC2H5)3等のメルカプト基を有するシリケート化
合物;
ては、例えば、CH2=CHSi(OC2H5)3、CH2=
CHSi(OCH3)3、CH2=C(CH3)COOC3H
6Si(OCH3)3、CH2=C(CH3)COOC3H6S
i(OC2H4OCH3)3、CH2=CHCOOC3H6Si
(OC2H4OCH3)3、CH2=C(CH3)COOC 3
H6Si(OCH3)2CH3等のシリケート化合物;NH2
C3H6Si(OC2H5) 3、NH2CONHC3H6Si(O
C2H5)3、NH2C2H4NHC3H6Si(OCH 3)3等
のアミノ基を有するシリケート化合物;HSC3H6Si
(OC2H5)3等のメルカプト基を有するシリケート化
合物;
【0013】
【化1】
【0014】等のグリシジル基を有するシリケート化合
物等があげられる。これら単量体は、単独で用いても、
または2種類以上の併用でもよい。α,β−エチレン性
不飽和単量体としては、具体的には例えば、アクリル
酸、メタクリル酸、マレイン酸、無水マレイン酸、フマ
ル酸、クロトン酸、イタコン酸等のα,β−エチレン性
不飽和カルボン酸類;エチレンスルホン酸のようなα,
β−エチレン性不飽和スルホン酸;2−アクリルアミド
−2−メチルプロパン酸;α,β−エチレン性不飽和ホ
スホン酸類;アクリル酸メチルエステル、アクリル酸エ
チルエステル、アクリル酸−n−プロピルエステル、ア
クリル酸イソプロピルエステル、アクリル酸−n−ブチ
ルエステル、アクリル酸−2−エチルヘキシルエステ
ル、アクリル酸デシルエステル、メタクリル酸メチルエ
ステル、メタクリル酸エチルエステル、メタクリル酸−
n−プロピルエステル、メタクリル酸イソプロピルエス
テル、メタクリル酸−n−ブチルエステル、メタクリル
酸−2−エチルヘキシルエステル、メタクリル酸デシル
エステル等のアクリル酸のまたはメタクリル酸のアルキ
ルエステル類;アクリル酸またはメタクリル酸のヒドロ
キシエチル等の水酸基含有ビニル単量体;アクリロニト
リル類;アクリルアマイド類;ビニル基とオキシラン環
を同一分子内に有するグリシジル(メタ)アクリレー
ト、アリルグリシジルエーテル等のアクリル酸またはメ
タクリル酸のグリシジルエステル類等があげられる。こ
れら単量体は、単独で用いても、または2種類以上の併
用でもよい。
物等があげられる。これら単量体は、単独で用いても、
または2種類以上の併用でもよい。α,β−エチレン性
不飽和単量体としては、具体的には例えば、アクリル
酸、メタクリル酸、マレイン酸、無水マレイン酸、フマ
ル酸、クロトン酸、イタコン酸等のα,β−エチレン性
不飽和カルボン酸類;エチレンスルホン酸のようなα,
β−エチレン性不飽和スルホン酸;2−アクリルアミド
−2−メチルプロパン酸;α,β−エチレン性不飽和ホ
スホン酸類;アクリル酸メチルエステル、アクリル酸エ
チルエステル、アクリル酸−n−プロピルエステル、ア
クリル酸イソプロピルエステル、アクリル酸−n−ブチ
ルエステル、アクリル酸−2−エチルヘキシルエステ
ル、アクリル酸デシルエステル、メタクリル酸メチルエ
ステル、メタクリル酸エチルエステル、メタクリル酸−
n−プロピルエステル、メタクリル酸イソプロピルエス
テル、メタクリル酸−n−ブチルエステル、メタクリル
酸−2−エチルヘキシルエステル、メタクリル酸デシル
エステル等のアクリル酸のまたはメタクリル酸のアルキ
ルエステル類;アクリル酸またはメタクリル酸のヒドロ
キシエチル等の水酸基含有ビニル単量体;アクリロニト
リル類;アクリルアマイド類;ビニル基とオキシラン環
を同一分子内に有するグリシジル(メタ)アクリレー
ト、アリルグリシジルエーテル等のアクリル酸またはメ
タクリル酸のグリシジルエステル類等があげられる。こ
れら単量体は、単独で用いても、または2種類以上の併
用でもよい。
【0015】本発明の成分(a)を共重合するには、各
組成物を溶液重合してビニル系共重合体を得た後、乳化
分散する方法や、乳化重合して得る方法がある。溶液重
合法で重合する際の溶媒としては、アルコール(エタノ
ール、イソプロパノール、n−ブタノール等)、芳香族
炭化水素(トルエン、キシレン等)、脂肪族炭化水素
(ヘキサン、シクロヘキサン等)、脂肪族エステル(酢
酸エチル、酢酸n−ブチル等)、脂肪族ケトン(アセト
ン、メチルエチルケトンなど)、脂肪族エーテル(ジオ
キサン、テトラヒドロフラン等)等とこれらの二種以上
の混合物があげられる。中でも好ましいものは、イソプ
ロパノール、トルエン、メチルエチルケトンの単独また
はこれらの二種以上の混合物である。
組成物を溶液重合してビニル系共重合体を得た後、乳化
分散する方法や、乳化重合して得る方法がある。溶液重
合法で重合する際の溶媒としては、アルコール(エタノ
ール、イソプロパノール、n−ブタノール等)、芳香族
炭化水素(トルエン、キシレン等)、脂肪族炭化水素
(ヘキサン、シクロヘキサン等)、脂肪族エステル(酢
酸エチル、酢酸n−ブチル等)、脂肪族ケトン(アセト
ン、メチルエチルケトンなど)、脂肪族エーテル(ジオ
キサン、テトラヒドロフラン等)等とこれらの二種以上
の混合物があげられる。中でも好ましいものは、イソプ
ロパノール、トルエン、メチルエチルケトンの単独また
はこれらの二種以上の混合物である。
【0016】共重合する際の不飽和結合を有するシリケ
ート化合物の使用量(重合時の仕込量)は、0.5〜5
0重量%が好ましい。0.5重量%未満であると塗膜の
硬化性が不十分となり、耐水性等の塗膜性能が不良とな
り防曇持続性が劣り、一方、50重量%を越えると形成
塗膜が硬くなり実用に耐えず、コスト面でも不利である
ため好ましくない。重合開始剤としては、通常の重合に
用いるものであればよく、例えば、ベンゾイルパーオキ
サイド、t−ブチルパーオキシベンゾエート、t−ブチ
ルパーオキシ−2−エチルヘキサノエート等のパーオキ
サイド類;アゾビスイソブチロニトリル、2,2’−ア
ゾビス−2,4−ジメチルバレロニトリル、2,2−ア
ゾビス−4−メトキシ−2,4−ジメチルバレロニトリ
ル等のアゾ系重合開始剤を使用できる。
ート化合物の使用量(重合時の仕込量)は、0.5〜5
0重量%が好ましい。0.5重量%未満であると塗膜の
硬化性が不十分となり、耐水性等の塗膜性能が不良とな
り防曇持続性が劣り、一方、50重量%を越えると形成
塗膜が硬くなり実用に耐えず、コスト面でも不利である
ため好ましくない。重合開始剤としては、通常の重合に
用いるものであればよく、例えば、ベンゾイルパーオキ
サイド、t−ブチルパーオキシベンゾエート、t−ブチ
ルパーオキシ−2−エチルヘキサノエート等のパーオキ
サイド類;アゾビスイソブチロニトリル、2,2’−ア
ゾビス−2,4−ジメチルバレロニトリル、2,2−ア
ゾビス−4−メトキシ−2,4−ジメチルバレロニトリ
ル等のアゾ系重合開始剤を使用できる。
【0017】また乳化重合で本発明の成分(a)を得る
場合には、重合性の乳化剤を用い水性媒体中で各構成成
分と共に共重合する方法が採られる。開始剤としては溶
液重合の場合と同じものが使用できる。本発明の成分
(b)である無機質コロイドゾルは、フッ素樹脂フィル
ム表面に形成されることにより、成型品表面に親水性を
付与する機能を持つ。無機質コロイドゾルとしては、例
えば、シリカ、アルミナ、水酸化鉄、水酸化スズ、酸化
チタン、硫酸バリウム等の無機質水性コロイド粒子を、
種々の方法で、水又は親水性媒体中に分散させた水性ゾ
ルがあげられる。この内、特に好ましいのは、シリカゾ
ルである。
場合には、重合性の乳化剤を用い水性媒体中で各構成成
分と共に共重合する方法が採られる。開始剤としては溶
液重合の場合と同じものが使用できる。本発明の成分
(b)である無機質コロイドゾルは、フッ素樹脂フィル
ム表面に形成されることにより、成型品表面に親水性を
付与する機能を持つ。無機質コロイドゾルとしては、例
えば、シリカ、アルミナ、水酸化鉄、水酸化スズ、酸化
チタン、硫酸バリウム等の無機質水性コロイド粒子を、
種々の方法で、水又は親水性媒体中に分散させた水性ゾ
ルがあげられる。この内、特に好ましいのは、シリカゾ
ルである。
【0018】これら無機質コロイドゾルは、平均粒径が
5〜100nmの範囲のものが好ましい。この範囲内に
あれば、平均粒径の異なる2種以上のコロイドゾルを組
み合わせて使用してもよい。平均粒径が100nmを越
えると、塗膜の透明性が悪化するのみならず、防曇持続
性が低下する。また、5nmに満たないときは、無機質
コロイドゾルの安定性に欠けるおそれがある。無機質コ
ロイドゾルの配合割合は、加水分解性シリル基を有する
ビニル系共重合体に対し、固形分重量比で0.5倍以上
9倍以下の割合で各々が配合される。ここで、無機質コ
ロイドゾルの配合割合が0.5倍未満だと十分な防曇効
果が発揮できず、9倍を超えると防曇効果が配合量に比
例して向上しないばかりではなく、形成後の塗膜が白濁
化し透明性を低下させ、また、塗膜が粗雑で脆弱になり
易くなるので好ましくない。
5〜100nmの範囲のものが好ましい。この範囲内に
あれば、平均粒径の異なる2種以上のコロイドゾルを組
み合わせて使用してもよい。平均粒径が100nmを越
えると、塗膜の透明性が悪化するのみならず、防曇持続
性が低下する。また、5nmに満たないときは、無機質
コロイドゾルの安定性に欠けるおそれがある。無機質コ
ロイドゾルの配合割合は、加水分解性シリル基を有する
ビニル系共重合体に対し、固形分重量比で0.5倍以上
9倍以下の割合で各々が配合される。ここで、無機質コ
ロイドゾルの配合割合が0.5倍未満だと十分な防曇効
果が発揮できず、9倍を超えると防曇効果が配合量に比
例して向上しないばかりではなく、形成後の塗膜が白濁
化し透明性を低下させ、また、塗膜が粗雑で脆弱になり
易くなるので好ましくない。
【0019】本発明の防曇剤組成物には、これら必須成
分のほかに、耐水性を向上させる目的で架橋剤を配合す
ることが好ましい。使用される架橋剤としては、フェノ
ール樹脂類、アミノ樹脂類、アミン化合物類、アジリジ
ン化合物類、アゾ化合物類、イソシアネート化合物類、
エポキシ化合物類、シラン化合物類等があげられる。こ
の内、特にアミン化合物類、アジリジン化合物類、エポ
キシ化合物類が好ましい。アミン化合物類としては、例
えば、ジエチレントリアミン、トリエチレンペンタミ
ン、ヘキサメチレンジアミン等の脂肪族ポリアミン;
3、3'−ジメチル−4、4'−ジアミノジシクロヘキシ
ルメタン、イソホロンジアミン等の脂環式アミン;4、
4'−ジアミノジフェニルメタン、m−フェニレンジア
ミン等の芳香族アミンが使用される。
分のほかに、耐水性を向上させる目的で架橋剤を配合す
ることが好ましい。使用される架橋剤としては、フェノ
ール樹脂類、アミノ樹脂類、アミン化合物類、アジリジ
ン化合物類、アゾ化合物類、イソシアネート化合物類、
エポキシ化合物類、シラン化合物類等があげられる。こ
の内、特にアミン化合物類、アジリジン化合物類、エポ
キシ化合物類が好ましい。アミン化合物類としては、例
えば、ジエチレントリアミン、トリエチレンペンタミ
ン、ヘキサメチレンジアミン等の脂肪族ポリアミン;
3、3'−ジメチル−4、4'−ジアミノジシクロヘキシ
ルメタン、イソホロンジアミン等の脂環式アミン;4、
4'−ジアミノジフェニルメタン、m−フェニレンジア
ミン等の芳香族アミンが使用される。
【0020】アジリジン化合物類としては、トリス−
2,4,6−(1−アジリジニル)−1,3,5−トリ
アジン、トリメチロールプロパン−トリ−β−アジリジ
ニルプロピオネート、トリス[1−(2−メチル)アジ
リジニル]トリホスファトリアジン等が使用される。エ
ポキシ化合物類としては、ビスフェノールAまたはビス
フェノールFとエピクロルヒドリンとの反応生成物、フ
ェノール(または置換フェノール)とホルムアルデヒド
との樹脂反応生成物とエピクロルヒドリンの反応により
生成されるエポキシ化ノボラック樹脂、エピクロルヒド
リンおよび脂肪族多価アルコール例えばグリセロール、
1,4−ブタンジオール、ポリ(オキシプロピレン)グ
リコールまたは類似の多価アルコール成分から生成され
る樹脂状反応生成物および過酢酸を用いるエポキシ化に
より得られる樹脂等が使用される。エポキシ化合物類で
は、さらに三級アミン類や四級アンモニウム塩類を触媒
として併用すると好ましい。
2,4,6−(1−アジリジニル)−1,3,5−トリ
アジン、トリメチロールプロパン−トリ−β−アジリジ
ニルプロピオネート、トリス[1−(2−メチル)アジ
リジニル]トリホスファトリアジン等が使用される。エ
ポキシ化合物類としては、ビスフェノールAまたはビス
フェノールFとエピクロルヒドリンとの反応生成物、フ
ェノール(または置換フェノール)とホルムアルデヒド
との樹脂反応生成物とエピクロルヒドリンの反応により
生成されるエポキシ化ノボラック樹脂、エピクロルヒド
リンおよび脂肪族多価アルコール例えばグリセロール、
1,4−ブタンジオール、ポリ(オキシプロピレン)グ
リコールまたは類似の多価アルコール成分から生成され
る樹脂状反応生成物および過酢酸を用いるエポキシ化に
より得られる樹脂等が使用される。エポキシ化合物類で
は、さらに三級アミン類や四級アンモニウム塩類を触媒
として併用すると好ましい。
【0021】これらの架橋剤は、その添加量が加水分解
性シリル基を有するビニル系共重合体樹脂固形分重量比
で0.01〜0.5の範囲で使用できる。特に好ましい
のは、0.1〜0.2の範囲である。本発明の成分
(C)である水および/または水溶性溶媒には、必要に
応じて更に他の液状分散媒が配合される。かかる液状分
散媒としては、水を含む親水性ないし水混合性溶媒が含
まれ、水;メチルアルコール、エチルアルコール、イソ
プロピルアルコール等の一価アルコール類;エチレング
リコール、ジエチレングリコール、グリセリン等の多価
アルコール類;ベンジルアルコール等の環式アルコール
類;セロソルブアセテート類;ケトン類があげられる。
これらの液状分散媒は単独で用いても併用しても良い
が、防曇性組成物の分散安定性、形成塗膜の親水性、液
状分散媒除去の難易、経済性を勘案して決めるのが好ま
しい。
性シリル基を有するビニル系共重合体樹脂固形分重量比
で0.01〜0.5の範囲で使用できる。特に好ましい
のは、0.1〜0.2の範囲である。本発明の成分
(C)である水および/または水溶性溶媒には、必要に
応じて更に他の液状分散媒が配合される。かかる液状分
散媒としては、水を含む親水性ないし水混合性溶媒が含
まれ、水;メチルアルコール、エチルアルコール、イソ
プロピルアルコール等の一価アルコール類;エチレング
リコール、ジエチレングリコール、グリセリン等の多価
アルコール類;ベンジルアルコール等の環式アルコール
類;セロソルブアセテート類;ケトン類があげられる。
これらの液状分散媒は単独で用いても併用しても良い
が、防曇性組成物の分散安定性、形成塗膜の親水性、液
状分散媒除去の難易、経済性を勘案して決めるのが好ま
しい。
【0022】また、本発明の防曇剤組成物には更に必要
に応じて、消泡剤、界面活性剤、可塑剤、造膜助剤、増
粘剤、顔料、顔料分散剤等の慣用の添加剤を配合するこ
とが出来る。防曇性塗膜を形成するには、フッ素樹脂フ
ィルムの表面上に防曇剤組成物を塗布後、強制乾燥また
は自然乾燥し、液状分散媒を揮散させることによって防
曇性塗膜が形成される。防曇性塗膜はフィルムの用途に
応じて、両面に形成しても、片面のみに形成してもよ
い。塗布する方法としては、ドクターブレードコート
法、ロールコート法、ディップコート法、スプレーコー
ト法、ロッドコート法、バーコート法、ナイフコート
法、ハケ塗り法等それ自体公知の塗布方法を採用でき
る。
に応じて、消泡剤、界面活性剤、可塑剤、造膜助剤、増
粘剤、顔料、顔料分散剤等の慣用の添加剤を配合するこ
とが出来る。防曇性塗膜を形成するには、フッ素樹脂フ
ィルムの表面上に防曇剤組成物を塗布後、強制乾燥また
は自然乾燥し、液状分散媒を揮散させることによって防
曇性塗膜が形成される。防曇性塗膜はフィルムの用途に
応じて、両面に形成しても、片面のみに形成してもよ
い。塗布する方法としては、ドクターブレードコート
法、ロールコート法、ディップコート法、スプレーコー
ト法、ロッドコート法、バーコート法、ナイフコート
法、ハケ塗り法等それ自体公知の塗布方法を採用でき
る。
【0023】また、強制乾燥する方法としては、熱風乾
燥法、赤外線輻射法等が採用できる。強制乾燥する時の
加熱温度は、塗布された防曇剤組成物によって決定され
るが、50〜250℃、好ましくは60〜200℃の範
囲である。フッ素樹脂フィルムの表面に防曇剤組成物を
塗布し、液状分散媒を乾燥、揮散させた後の固形物の付
着量は、0.01〜10g/m2、特に0.1〜5g/
m2の範囲にあるのが好適である。本発明の農業用フッ
素樹脂フィルムを農業用被覆材として展張使用する際
に、防曇性塗膜が片面のみ形成されたフィルムの場合
は、塗膜を形成した面をハウス又はトンネル等の内側と
なるようにして展張使用する。
燥法、赤外線輻射法等が採用できる。強制乾燥する時の
加熱温度は、塗布された防曇剤組成物によって決定され
るが、50〜250℃、好ましくは60〜200℃の範
囲である。フッ素樹脂フィルムの表面に防曇剤組成物を
塗布し、液状分散媒を乾燥、揮散させた後の固形物の付
着量は、0.01〜10g/m2、特に0.1〜5g/
m2の範囲にあるのが好適である。本発明の農業用フッ
素樹脂フィルムを農業用被覆材として展張使用する際
に、防曇性塗膜が片面のみ形成されたフィルムの場合
は、塗膜を形成した面をハウス又はトンネル等の内側と
なるようにして展張使用する。
【0024】
【発明の効果】本発明の農業用フッ素樹脂フィルムは、
フッ素樹脂フィルムの特性を損なうことなく透明性およ
び塗膜密着性が良好で、防曇持続性が飛躍的に向上する
ので、例えば、外張りフィルム、内張りフィルム等の農
業用被覆材として有効である。
フッ素樹脂フィルムの特性を損なうことなく透明性およ
び塗膜密着性が良好で、防曇持続性が飛躍的に向上する
ので、例えば、外張りフィルム、内張りフィルム等の農
業用被覆材として有効である。
【0025】
実施例1〜5、比較例1〜3 (1)フッ素樹脂フィルムの調整 内容積10Lのオートクレーブに、トリクロロモノフル
オロメタン3.46kg、トリクロロトリフルオロエタ
ン6.52kg、及びt−ブチルパーオキシイソブチレ
ート2.38gを仕込み、次いでテトラフルオロエチレ
ン1226g、エチレン82g、及びパーフルオロブチ
ルエチレン(CH2=CH−C4F9 )26gを仕込む。
この混合物を充分攪拌しながら、反応温度を65℃に保
持して共重合反応を行わせる。共重合反応進行中は系内
にテトラフルオロエチレン/エチレン/パーフルオロブ
チルエチレンのモル比53/46.3/0.7の混合ガ
スを導入し、重合圧力を15.0kg/cm2 に保持す
る。5時間後に460gの白色共重合体を得た。該共重
合体は、C2F4/C2H4/CH2=CHC4F9 の含有モ
ル比が、53/46.3/0.7であり、流動開始温度
267℃、熱分解開始温度360℃であった。
オロメタン3.46kg、トリクロロトリフルオロエタ
ン6.52kg、及びt−ブチルパーオキシイソブチレ
ート2.38gを仕込み、次いでテトラフルオロエチレ
ン1226g、エチレン82g、及びパーフルオロブチ
ルエチレン(CH2=CH−C4F9 )26gを仕込む。
この混合物を充分攪拌しながら、反応温度を65℃に保
持して共重合反応を行わせる。共重合反応進行中は系内
にテトラフルオロエチレン/エチレン/パーフルオロブ
チルエチレンのモル比53/46.3/0.7の混合ガ
スを導入し、重合圧力を15.0kg/cm2 に保持す
る。5時間後に460gの白色共重合体を得た。該共重
合体は、C2F4/C2H4/CH2=CHC4F9 の含有モ
ル比が、53/46.3/0.7であり、流動開始温度
267℃、熱分解開始温度360℃であった。
【0026】上記で得たエチレン−テトラフルオロエチ
レン系共重合体を320℃の樹脂温度で押し出し、厚み
100μmのフイルムを製造した。次いで、得られたエ
チレン−テトラフルオロエチレン系共重合体フイルムの
片面上に、放電電圧104V、放電電流4.1A、ライ
ンスピード5〜50m/minでコロナ処理を行い、ぬ
れ指数(JIS−K6768準拠)36dyn/cmの
フイルムAを得た。また、上記製造例の方法又はそれに
準ずる方法により、表−1に示すモノマー組成をもつエ
チレン−テトラフルオロエチレン系共重合体フイルム、
厚み100μmのコロナ処理済みフイルムB、Cを得
た。
レン系共重合体を320℃の樹脂温度で押し出し、厚み
100μmのフイルムを製造した。次いで、得られたエ
チレン−テトラフルオロエチレン系共重合体フイルムの
片面上に、放電電圧104V、放電電流4.1A、ライ
ンスピード5〜50m/minでコロナ処理を行い、ぬ
れ指数(JIS−K6768準拠)36dyn/cmの
フイルムAを得た。また、上記製造例の方法又はそれに
準ずる方法により、表−1に示すモノマー組成をもつエ
チレン−テトラフルオロエチレン系共重合体フイルム、
厚み100μmのコロナ処理済みフイルムB、Cを得
た。
【0027】
【表1】
【0028】(2)防曇性塗膜 成分(a)の調製 撹拌器および冷却器のついた1Lのフラスコにイソプロ
ピルアルコール150部をとり、窒素気流下で温度を8
0゜Cまで昇温し、表−2に示した種類と重量部の混合物
300部をイソプロピルアルコール50部に溶解させ、
3時間にわたって滴下する。30分、60分、180分
と3回にわたり滴下した後、2時間80℃にて反応させ
て、加水分解性シリル基を有する組成物(樹脂溶液)を
得た。この樹脂溶液100部に対して、酸6部を加え水
で希釈し、不揮発分30%のやや黄色味がかった高分子
水溶液(樹脂イ〜ハ)を得た。また、成分(a)の成分
である不飽和結合を有するシリケート化合物が未添加で
あるアクリル系高分子溶液(樹脂ニ)も調整した。
ピルアルコール150部をとり、窒素気流下で温度を8
0゜Cまで昇温し、表−2に示した種類と重量部の混合物
300部をイソプロピルアルコール50部に溶解させ、
3時間にわたって滴下する。30分、60分、180分
と3回にわたり滴下した後、2時間80℃にて反応させ
て、加水分解性シリル基を有する組成物(樹脂溶液)を
得た。この樹脂溶液100部に対して、酸6部を加え水
で希釈し、不揮発分30%のやや黄色味がかった高分子
水溶液(樹脂イ〜ハ)を得た。また、成分(a)の成分
である不飽和結合を有するシリケート化合物が未添加で
あるアクリル系高分子溶液(樹脂ニ)も調整した。
【0029】
【表2】
【0030】表−2中の記号は、以下のものを各々意味
する。 MMA:メチルメタクリレート BA:ブチルアクリレート HEMA:2−ヒドロキシエチルメタクリレート BMA:ブチルメタクリレート D:N,N−ジメチルアミノエチルメタクリレート E:γ−メタクリロキシプロピルトリメトキシシラン G:γ−メタクリロキシプロピルトリメトキシエトキシ
シラン H:γ−グリシドキシプロピルトリメトキシシランとメ
タクリル酸との反応物 St:スチレン J:ジブチルフマレート
する。 MMA:メチルメタクリレート BA:ブチルアクリレート HEMA:2−ヒドロキシエチルメタクリレート BMA:ブチルメタクリレート D:N,N−ジメチルアミノエチルメタクリレート E:γ−メタクリロキシプロピルトリメトキシシラン G:γ−メタクリロキシプロピルトリメトキシエトキシ
シラン H:γ−グリシドキシプロピルトリメトキシシランとメ
タクリル酸との反応物 St:スチレン J:ジブチルフマレート
【0031】防曇剤組成物の調製 において得られた生成物(樹脂イ〜ニ)に、無機質コ
ロイドゾルおよび架橋剤を表−3に示す割合で配合し、
防曇剤組成物を調製した。なお、液状分散媒は、水とエ
チルアルコールを3:1の割合で使用した。防曇性塗膜
の形成得られた防曇剤組成物を、フッ素樹脂フィルムの
コロナ処理を施した面上にバーコート法によって、乾燥
後の塗布量が固形分として0.5g/m2となるように
塗布し、85℃オーブンで1分間乾燥した。
ロイドゾルおよび架橋剤を表−3に示す割合で配合し、
防曇剤組成物を調製した。なお、液状分散媒は、水とエ
チルアルコールを3:1の割合で使用した。防曇性塗膜
の形成得られた防曇剤組成物を、フッ素樹脂フィルムの
コロナ処理を施した面上にバーコート法によって、乾燥
後の塗布量が固形分として0.5g/m2となるように
塗布し、85℃オーブンで1分間乾燥した。
【0032】(3)フィルムの評価 得られたフィルムの性能を下記の方法で評価し、結果を
表−3に示した。 透明性 成形品の外観を肉眼で観察した。判定基準は以下のよう
にした。 ◎:フィルムA(塗膜未成型品)と比べて、透明性がほぼ同等のもの。 ○: 〃 透明性の低下がやや認められるもの。 △: 〃 透明性の低下がかなり認められるもの。 ×: 〃 透明性の低下が非常に激しく、実用に耐えないもの。
表−3に示した。 透明性 成形品の外観を肉眼で観察した。判定基準は以下のよう
にした。 ◎:フィルムA(塗膜未成型品)と比べて、透明性がほぼ同等のもの。 ○: 〃 透明性の低下がやや認められるもの。 △: 〃 透明性の低下がかなり認められるもの。 ×: 〃 透明性の低下が非常に激しく、実用に耐えないもの。
【0033】密着性 フィルムの塗膜を形成した面にセロハンテープを接着
し、このセロハンテープを剥がした時に、塗膜の剥離状
況を肉眼で観察した。判定基準は以下のようにした。 ◎:塗膜が完全に残り、塗膜剥離が起こらない。(塗膜剥離面積0%) ○:塗膜剥離面積が50%未満。 △:塗膜剥離面積が50%以上100%未満。 ×:塗膜が完全に剥離する(塗膜剥離面積100%)
し、このセロハンテープを剥がした時に、塗膜の剥離状
況を肉眼で観察した。判定基準は以下のようにした。 ◎:塗膜が完全に残り、塗膜剥離が起こらない。(塗膜剥離面積0%) ○:塗膜剥離面積が50%未満。 △:塗膜剥離面積が50%以上100%未満。 ×:塗膜が完全に剥離する(塗膜剥離面積100%)
【0034】防曇性 三重県一志郡の圃場に、間口8.3m、奥行き12m、
棟高3.5m、屋根勾配20°の屋根型ハウスに、得ら
れた各フィルムを防曇性塗膜の形成された面がハウスの
内側になるように被覆し、展張試験を行った。評価方法
は、ハウス内側のフィルム面に水滴が付着する状況を、
経時的に肉眼で観察した。判定基準は以下のようにし
た。 ◎:水が薄膜状に付着し、水滴が認められない状態 ○:水が薄膜状に付着しているが、わずかに大粒の水滴が認められる状態 △:部分的に細かい水滴の付着が認められる状態 ×:全面的に細かい水滴の付着が認められる状態
棟高3.5m、屋根勾配20°の屋根型ハウスに、得ら
れた各フィルムを防曇性塗膜の形成された面がハウスの
内側になるように被覆し、展張試験を行った。評価方法
は、ハウス内側のフィルム面に水滴が付着する状況を、
経時的に肉眼で観察した。判定基準は以下のようにし
た。 ◎:水が薄膜状に付着し、水滴が認められない状態 ○:水が薄膜状に付着しているが、わずかに大粒の水滴が認められる状態 △:部分的に細かい水滴の付着が認められる状態 ×:全面的に細かい水滴の付着が認められる状態
【0035】
【表3】
【0036】表−3中の注は以下のものを各々意味す
る。 *1 加水分解性シリル基を有するビニル系共重合体樹
脂およびアクリル系樹脂の量は、防曇剤組成物に対する
重合体固形物量で示し、無機質コロイドゾルの量は無機
質粒子量で示し、架橋剤の量は、加水分解性シリル基を
有するビニル系共重合体樹脂およびアクリル系樹脂に対
する固形分重量比で示した。 *2 a:コロイダルシリカ、平均粒径40nm b:コロイダルシリカ、平均粒径80nm *3 イ:商品名「エピクロン860」(大日本インキ
化学(株)製ビスフェノールAタイプエポキシ化合物) ロ:テトラエチレンペンタミン
る。 *1 加水分解性シリル基を有するビニル系共重合体樹
脂およびアクリル系樹脂の量は、防曇剤組成物に対する
重合体固形物量で示し、無機質コロイドゾルの量は無機
質粒子量で示し、架橋剤の量は、加水分解性シリル基を
有するビニル系共重合体樹脂およびアクリル系樹脂に対
する固形分重量比で示した。 *2 a:コロイダルシリカ、平均粒径40nm b:コロイダルシリカ、平均粒径80nm *3 イ:商品名「エピクロン860」(大日本インキ
化学(株)製ビスフェノールAタイプエポキシ化合物) ロ:テトラエチレンペンタミン
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 FI B32B 27/18 B32B 27/18 C (72)発明者 岩瀬 圭子 愛知県名古屋市中村区岩塚町大池2番地 三菱化学エムケーブイ株式会社名古屋事業 所内 (72)発明者 桃平 覚 愛知県名古屋市中村区岩塚町大池2番地 三菱化学エムケーブイ株式会社名古屋事業 所内
Claims (5)
- 【請求項1】 フッ素樹脂フィルムの片面または両面
に、 (a)加水分解性シリル基を有するビニル系共重合体 (b)成分(a)に対して固形分重量比が0.5〜9の
無機質コロイドゾル (c)水および/または水溶性溶媒 の3成分を主成分とする防曇剤組成物に由来する塗膜が
形成されてなることを特徴とする農業用フッ素樹脂フィ
ルム。 - 【請求項2】 フッ素樹脂フィルムが、エチレンとテト
ラフルオロエチレンとが40/60〜60/40(モル
比)の割合で共重合されたエチレン−テトラフルオロエ
チレン系共重合体である請求項1記載の農業用フッ素樹
脂フィルム。 - 【請求項3】 成分(a)の加水分解性シリル基を有す
るビニル系共重合体が、不飽和結合を有するシリケート
化合物とα、βーエチレン性不飽和単量体とから得られ
る共重合体である請求項1または2記載の農業用フッ素
樹脂フィルム。 - 【請求項4】 成分(a)に対して固形分重量比で0.
01〜0.5の架橋剤を配合した、請求項1ないし3の
いずれかの項に記載の農業用フッ素樹脂フィルム。 - 【請求項5】 無機質コロイドゾルが、シリカゾルおよ
び/またはアルミナゾルである請求項1ないし4のいず
れかの項に記載の農業用フッ素樹脂フィルム。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP9198279A JPH1134250A (ja) | 1997-07-24 | 1997-07-24 | 農業用フッ素樹脂フィルム |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP9198279A JPH1134250A (ja) | 1997-07-24 | 1997-07-24 | 農業用フッ素樹脂フィルム |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH1134250A true JPH1134250A (ja) | 1999-02-09 |
Family
ID=16388490
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP9198279A Pending JPH1134250A (ja) | 1997-07-24 | 1997-07-24 | 農業用フッ素樹脂フィルム |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH1134250A (ja) |
Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
US6800331B2 (en) * | 1999-10-19 | 2004-10-05 | Commonwealth Scientific And Industrial Research Organisation | Preparation of functional polymeric surface |
JP2009512761A (ja) * | 2005-10-28 | 2009-03-26 | ピーピージー インダストリーズ オハイオ, インコーポレイテッド | シラノール官能ポリマーを含む組成物および関連親水性コーティングフィルム |
CN117987029A (zh) * | 2024-03-01 | 2024-05-07 | 湖南省和祥润新材料有限公司 | 一种强耐用性亚克力胶带 |
-
1997
- 1997-07-24 JP JP9198279A patent/JPH1134250A/ja active Pending
Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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