JP2001200245A - 塗布型防滴剤組成物 - Google Patents

塗布型防滴剤組成物

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JP2001200245A
JP2001200245A JP2000011150A JP2000011150A JP2001200245A JP 2001200245 A JP2001200245 A JP 2001200245A JP 2000011150 A JP2000011150 A JP 2000011150A JP 2000011150 A JP2000011150 A JP 2000011150A JP 2001200245 A JP2001200245 A JP 2001200245A
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drip
group
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acrylic resin
film
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JP2000011150A
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English (en)
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Shinzo Yamashita
晋三 山下
Kinichi Okumura
欽一 奥村
Saburo Terada
三郎 寺田
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HIRONO KAGAKU KOGYO
HONNY CHEMICAL IND
Honny Chemicals Co Ltd
Hirono Kagaku Kogyo KK
Original Assignee
HIRONO KAGAKU KOGYO
HONNY CHEMICAL IND
Honny Chemicals Co Ltd
Hirono Kagaku Kogyo KK
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Publication date
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  • Materials Applied To Surfaces To Minimize Adherence Of Mist Or Water (AREA)
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Abstract

(57)【要約】 【課題】ポリオレフィン系フィルムに対して密着性が良
好であり、優れた防滴性を長期にわたって維持すると共
に、良好な安定性を有する防滴剤組成物を提供する。 【解決手段】防滴剤組成物は、(a)カルボキシル基お
よび水酸基から選択された少なくとも1種の官能基を有
し、塩基性窒素原子を含有するアクリル系樹脂、(b)
数珠状の無機質コロイド、(c)水酸基を含有する界面
活性剤および(d)2個以上のエポキシ基を有する架橋
剤を含有する水性分散液よりなる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、ポリエチレン、エ
チレン−酢酸ビニル共重合体、ポリ塩化ビニル等の合成
樹脂よりなる農業用フィルムに塗布するための塗布型防
滴剤組成物に関し、より詳しくは、持続性に優れた塗布
型防滴剤組成物に関する。
【0002】
【従来の技術】農作物栽培用のハウスやトンネルには、
樹脂製フィルムが覆いとして使用されている。これら樹
脂製フィルムには、ハウスやトンネル内部の水蒸気がフ
ィルム表面に凝縮して水滴となり、フィルムの光透過を
妨げて、作物の成長を遅らせたり、さらにフィルムに付
着した水滴が落下して作物に病気が発生する等の問題が
あった。これらの問題を防ぐために、防滴剤を塗布する
ことが知られており、これまで種々の防滴剤が提案され
ている。例えば、特公昭50−6437号公報には、水
酸基を含有するアクリル系親水性ポリマーを用いたもの
が示され、特公昭53−37075号公報には、界面活
性剤と水酸基を含有するアクリル系ポリマーからなる防
滴剤が示されている。また、特公昭63−45432号
公報には、コロイド状シリカと界面活性剤からなる防滴
剤が示され、特公昭64−2158号公報には、水酸基
と酸基を含有する共重合体、無機質ゾルおよび界面活性
剤からなる塗布型の防滴剤が示され、特公平2−183
57号公報には、水酸基と酸基を含有する共重合体、ア
ルコールに分散させたコロイド状シリカ、界面活性剤お
よびアルコールからなる防滴剤が示されている。さらに
また、特公平4−78670号公報には、特定のガラス
転移温度を有する疎水性アクリル樹脂とコロイドゾル、
界面活性剤からなる防滴剤が示されている。
【0003】これら公報に記載のアクリル樹脂、界面活
性剤およびシリカゾルの種々の組合せからなる防滴剤
は、使用開始の際には十分な防滴性を有するが、防滴性
を長時間にわたって持続することが困難であるという問
題があった。特にポリエチレンやエチレン−酢酸ビニル
共重合体のような比較的極性の低いポリオレフィン系フ
ィルムに対しては、これらの防滴剤は密着性が悪く耐久
性に劣るという問題があった。防滴性およびその耐久性
を改良するものとして、特開平10−25468号公報
には、無機コロイドゾル、アクリル系ポリマーエマルジ
ョンおよび架橋剤からなる防滴剤が示されている。この
公報に記載の防滴剤は、耐久性改善のために架橋剤を使
用して強固な膜を形成し、さらにフィルムへの密着性を
向上させることを図ったものである。しかしながら、こ
の防滴剤においても、使用開始の際の防滴性とその耐久
性をさらに改良する必要があった。また、防滴剤塗布液
を保管している際に、シリカゾルの沈殿が生じ易く、ま
た架橋剤によりポットライフが減少し、取り扱い難いと
いう問題もあった。
【0004】さらにまた、特開平11−10803号公
報には、光触媒と数珠状のコロイダルシリカからなる防
滴剤が示されている。しかしながら、この防滴剤は、防
滴性には優れているがポリオレフィン系フィルムへの密
着性に劣り、その耐久性は不十分であるという問題があ
る。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】以上のように、従来提
案されている防滴剤は、ポリエチレンやエチレン−酢酸
ビニル共重合体等のポリオレフィン系フィルムに対して
密着性が不十分であり、さらに界面活性剤が低分子であ
るために、水滴により洗い流され、防滴性の耐久性に欠
けるという問題があった。また安定性に欠け、防滴剤の
保管中に液中のゾルの沈殿が発生するという問題や、硬
化剤を配合した際のポットライフが短いという問題があ
った。
【0006】本発明は、従来の技術における上記の問題
点を解決することを目的としてなされたものである。す
なわち、本発明の目的は、ポリエチレン、エチレン−酢
酸ビニル共重合体等のポリオレフィン系フィルムに対し
て密着性が良好であり、優れた防滴性を長期にわたって
維持すると共に、良好な安定性を有する防滴剤組成物を
提供することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明者等は、従来の技
術における上記の問題点を解決すべく鋭意研究の結果、
特定の無機質コロイドと界面活性剤の組み合せが防滴性
を大幅に改善すること、および特定のアクリル系ポリマ
ーと架橋剤の組み合せが塗布液の安定性やポットライフ
を改善し、さらにフィルムに対する密着性を改善し、防
滴性の耐久性を大幅に向上することを見い出し、そして
それらの知見に基づいて本発明を完成するに至った。
【0008】すなわち、本発明の防滴剤組成物は、
(a)カルボキシル基および水酸基から選択された少な
くとも1種の官能基を有し、塩基性窒素原子を含有する
アクリル系樹脂の水性分散組成物、(b)数珠状の無機
質コロイド、(c)水酸基を含有する界面活性剤および
(d)2個以上のエポキシ基を有する架橋剤を含有する
水性分散液よりなることを特徴とする。
【0009】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態につい
て詳細に説明する。本発明の防滴剤組成物を構成する構
成成分(a)のアクリル系樹脂は、ポリオレフィン系フ
ィルムへ塗布された際に無機質コロイドや界面活性剤と
フィルムとの密着性を高める機能を有するものであっ
て、カルボキシル基および水酸基から選択された少なく
とも1種の官能基を有し、塩基性窒素原子を含有するも
のである。この塩基性窒素原子は、側鎖アミノ基または
カルボンアミド基の形態で含有されていてもよく、また
はカルボン酸の有機アミン塩の形態で含有されていても
よい。したがって、本発明において使用する上記アクリ
ル系樹脂は、具体的には、(1)カルボキシル基および
水酸基から選択された少なくとも1種の官能基および側
鎖アミノ基またはカルボンアミド基を含むアクリル系共
重合体、および(2)カルボキシル基を含み、水酸基を
有してもよいアクリル系共重合体を有機アミンで部分的
に中和した部分中和物の2つに大別される。
【0010】上記(1)のアクリル共重合体は、アクリ
ル酸またはメタクリル酸〔以下、「(メタ)アクリル
酸」という。〕のアルキルエステル類、水酸基またはカ
ルボキシル基を有するビニル単量体の少なくとも1種、
および塩基性窒素原子を含有するビニル単量体からなる
単量体混合物を乳化重合または溶液重合することによっ
て製造することができる。また、(2)の部分中和物
は、アクリル酸またはメタクリル酸のアルキルエステル
類と、カルボキシル基を有するビニル単量体またはその
ビニル単量体と水酸基を有するビニル単量体とからなる
単量体混合物を乳化重合または溶液重合することによっ
て製造されたカルボキシル基含有共重合体を、有機アミ
ンによって部分的に中和することによって製造すること
ができる。
【0011】上記アクリル系樹脂の製造に用いられる
(メタ)アクリル酸のアルキルエステルとしては、アル
キル部分が炭素数1〜20個の(メタ)アクリル酸アル
キルエステルおよびそれらのアルコキシ置換体、例えば
(メタ)アクリル酸のメチルエステル、エチルエステ
ル、n−プロピルエステル、イソプロピルエステル、n
−ブチルエステル、2−エチルヘキシルエステル、デシ
ルエステル、メトキシエチルエステル、ブトキシエチル
エステル等があげられる。
【0012】カルボキシル基を有するビニル単量体とし
ては、(メタ)アクリル酸、マレイン酸、無水マレイン
酸、フマル酸、クロトン酸、イタコン酸等のα、β―エ
チレン性不飽和カルボン酸等があげられ、水酸基を有す
るビニル単量体としては、(メタ)アクリル酸ヒドロキ
シエチル、(メタ)アクリル酸ヒドロキシルプロピル、
(メタ)アクリル酸ヒドロキシルブチル、N−メチロー
ルアクリルアミド、N,N−ジメチロールアクリルアミ
ド等の水酸基含有ビニル化合物があげられる。
【0013】塩基性窒素原子を含有するビニル単量体
は、アクリル樹脂にエポキシ基に対する反応性を高める
機能を付与するものであって、例えば、(メタ)アクリ
ル酸N,N−ジメチルアミノエチルエステル、N,N−
ジエチルアミノエチルエステル、N,N−ジメチルアミ
ノプロピルエステル、オクタデシルアクリルアミド、
(メタ)アクリル酸のイミダーゾル塩が挙げられる。
【0014】また、カルボキシル基含有共重合体を部分
的に中和するために使用される有機アミンとしては、ピ
ペラジン、ヘキサメチレンジアミン、イミダゾール等が
挙げられる。これらの有機アミンによって中和してアク
リル樹脂中に塩基性窒素原子を含有させることにより、
エポキシ基に対する反応性が高められる。
【0015】また、本発明においては、上記アクリル系
樹脂は、部分的に架橋構造を有していてもよく、それに
より、ポリオレフィン系フィルムとコロイドゾルの密着
性を高めることができる。アクリル系樹脂が部分的に架
橋構造を有するようにするためには、例えば、少量のエ
チレングリコールジメタクリレートのような架橋性単量
体を併用すればよい。
【0016】また、本発明のアクリル系樹脂の作製に
は、本発明の効果を損なわない範囲内で上記以外の共重
合可能なビニル単量体を併用することができ、具体的に
は、0〜30%(以下、特に断りのない限り「重量%」
を意味する。)の範囲で用いられる。併用できるビニル
単量体としては、例えば、スチレン、α−メチルスチレ
ン、ビニルトルエン等のアルケニルベンゼン、アクリロ
ニトリル等の硬質樹脂を形成する単量体、ブタジエン、
イソプレン、酢酸ビニル等の軟質樹脂を形成する単量体
があげられる。
【0017】本発明におけるアクリル系樹脂が上記
(1)の共重合体の場合、共重合体を構成する(メタ)
アクリル酸アルキルエステル成分は、50〜98%、好
ましくは60〜98%の範囲で含まれる。また、カルボ
キシル基を有するビニル単量体および/または水酸基を
有するビニル単量体成分は、0.5〜50%、好ましく
は1〜30%の範囲で含まれる。その含有量が0.5%
以下の場合は、水分散性に劣り、さらに架橋度が不足し
てポリオレフィン系フィルムへのアクリル系樹脂の密着
性が劣り、防滴性の耐久性を悪くする。他方、50%を
超える場合は、水溶性が増加し、塗膜の耐水性を低下さ
せる上に、架橋剤との反応性が高まり、組成物の混合状
態でゲル状物の発生やポットライフの短縮が認められ、
均一で平滑なフィルム面を形成できない場合がある。
【0018】また、側鎖アミノ基またはカルボンアミド
基を有するビニル単量体成分は1〜30%、好ましくは
2〜25%の範囲で含まれる。1%未満の場合には、得
られるアクリル樹脂と架橋剤中のエポキシ基との架橋反
応性を向上させる効果が少なくなり、また30%を超え
ると、アクリル樹脂の塩基性度が高くなり、水系組成物
のpHが9.0以上となって、エポキシ基の反応性が高
くなり過ぎ、ポットライフが短くなり、したがって、実
用上塗布液として使用し難いばかりでなく、塗膜の耐水
性も低下する。
【0019】アクリル系樹脂が上記(2)の部分中和物
の場合、中和されるカルボキシル基含有共重合体を構成
するアクリル酸またはメタクリル酸のアルキルエステル
成分は50〜98%、好ましくは60〜98%の範囲で
含まれる。また、カルボキシル基を有するビニル単量体
成分は、2〜50%、好ましくは2〜30%の範囲で含
まれる。また、所望により含有される水酸基を有するビ
ニル単量体成分は、2〜30%、好ましくは2〜20%
の範囲で含まれる。カルボキシル基含有共重合体を中和
する有機アミンは、共重合体に存在するカルボキシル基
の1〜50%、好ましくは2〜30%が有機アミン塩構
造になる量で使用される。
【0020】上記アクリル樹脂は、乳化重合または溶液
重合によって製造することができる。乳化重合によるエ
マルジョンの製造の際には、ラジカル重合用触媒、界面
活性剤等、公知のものが使用される。また、溶液重合に
よる場合は、重合後にアルカリを添加して水性化する必
要があるので、水溶性溶剤が好ましく使用される。触媒
は通常のラジカル重合用触媒が使用される。水溶性溶剤
としては、メタノール、エタノールおよびイソプロパノ
ール等のアルコール類、アセトンおよびメチルエチルケ
トン等のケトン類、テトラヒドロフラン、ジオキサンお
よびエチレングリコールモノメチルエーテル等のエーテ
ル類があげられる。
【0021】本発明において、上記のようにして得られ
るアクリル樹脂は、水性分散液として使用される。ここ
で水性分散液とは、樹脂の分散媒として水60%〜10
0%、好ましくは70%〜100%を含有する溶媒を用
いたものを意味する。水以外の溶媒としては、上記例示
したような水溶性の有機溶剤が好ましく使用される。
【0022】本発明の防滴剤組成物において、上記アク
リル系樹脂は、全固形分含量中、10〜95%、好まし
くは30〜90%の範囲で含有される。ここで固形物と
は防滴剤組成物を乾燥した際に蒸発残として残る固体を
いう。
【0023】本発明の防滴剤組成物を構成する構成成分
(b)の数珠状の無機質コロイドは、フィルム表面に親
水性を付与する機能を有するものである。すなわち、数
珠状無機質コロイドは、微少な空隙を多数保有するため
にミクロ的な空隙が多く水や水蒸気を多く含むことが可
能である。さらにアクリル系樹脂とのからまり合いも強
く、コロイド粒子が塗布面から脱落するのを防止する効
果がある。
【0024】数珠状の無機質コロイドの具体例として、
表面処理で安定化した数珠状炭酸カルシウムおよび数珠
状コロイダルシリカ等があげられる。例えば、数珠状炭
酸カルシウムとして、約30nmの粒子が鎖状に繋がっ
た「白艶華O」(白石工業(株))が使用できる。また
数珠状コロイダルシリカは、球状のコロイダルシリカが
複数個連続して連鎖状に繋がり数珠状になった構造を有
しており、電子顕微鏡で観察することができる。これは
球状の一次粒子が2価以上の金属イオンを介在して結合
したものである。連鎖の繋がり方としては長鎖状のも
の、連結したシリカが分岐した放射状のもの、屈曲した
もの等がある。数珠状コロイダルシリカは、例えば、微
小な球状シリカを水中でカルシウムイオンにより連結す
る方法または四塩化けい素を水素と酸素の炎中で加水分
解して微小な球状シリカを得て冷却過程で鎖状凝集物を
得ることによって製造することができる。
【0025】数珠状無機質コロイドは、その一次粒子径
が5〜100nmの範囲にあり、、この一次粒子が数珠
状に連結して連鎖を形成する。この連鎖は、一次粒子が
5個〜200個、好ましくは7個〜100個連結したも
のである。連鎖の粒子数が5個よりも少ないと、吸水性
に劣り、またアクリル系樹脂との絡み合いも少なく、防
滴性の耐久性にも劣るものとなる。また、連鎖が200
個よりも多くなると、凝集粒子の形状が大きくなって塗
膜形成の際の表面の凹凸が大きくなり、フィルムの透明
性が低下する。連鎖の長さは50〜1500nm、好ま
しくは100〜1000nmである。数珠状無機質コロ
イドは、その粒子表面がシランカップリング剤やチタネ
ートカップリング剤等で処理されてもよく、それにより
塗布液の安定性を高め、さらにフィルム上の塗膜の耐水
性を高めることができる。
【0026】本発明において、上記数珠状無機質コロイ
ドは、水または親水性媒体中に分散させた水性ゾルの形
態で使用される。親水性溶媒としては、例えば、メタノ
ール、エタノール等のアルコールがあげられ、水と混合
して用いることができる。
【0027】本発明において、上記数珠状の無機質コロ
イドは、他の親水性無機コロイドと併用することができ
る。併用される他の親水性無機質コロイドとしては、例
えば、コロイダルアルミナ、コロイド状チタン、コロイ
ド状ジルコニア、コロイド状スズ酸等があげられる。
【0028】本発明において、数珠状の無機質コロイド
は、全固形分含量中、4〜80%、好ましくは10〜7
0%、さらに好ましくは20〜60%の範囲で含有され
る。含有量が4%未満の場合は、親水性の効果が少なく
なり、防滴性に劣るものとなる。他方、80%をこえる
と、塗膜の強度が低下し、耐久性が劣るものとなる。
【0029】本発明の防滴剤組成物を構成する構成成分
(c)の水酸基を有する界面活性剤は、親水性が高くか
つエポキシ樹脂と反応性を有するものである。具体例と
して、ソルビタンモノラウレート、ソルビタンモノパル
ミテート、ソルビタンモノステーアレート、ソルビタン
モノオレート、ソルビタンセスキオレート、ポリオキシ
エチレンソルビタンモノラウレートおよびソルビタント
リオレート等のソルビタン脂肪酸エステル、ポリオキシ
エチレンソルビトールモノラウレートおよびポリオキシ
エチレンソルビトールテトラオレート等のソルビトール
脂肪酸エステル、ステアリン酸モノグリセライドおよび
オレイン酸モノグリセライド等のグリセリン脂肪酸エス
テル、ジグリセリンステアリン酸およびデカグリセリン
ステアリン酸等のポリグリセリン脂肪酸エステル、しょ
糖脂肪酸エステル等があげられる。水酸基の量として
は、界面活性剤中の水酸基価が5〜600mgKOH/
gの範囲にあるものが好ましい。水酸基価が5mgKO
H/gより小さい場合は、架橋剤との反応性に劣り、塗
膜のフィルムへの密着性または防滴性の耐久性に劣るも
のとなる。また、600mgKOH/gよりも大きい場
合は、架橋剤を配合した塗布液のポットライフが短くな
る。
【0030】これら水酸基を有する界面活性剤は、全固
形分含量中、0.5〜15%、好ましくは1〜10%の
範囲で含有される。含有量が0.5%より低くなると、
防滴性に劣るものとなり、他方、15%よりも高くなる
と、塗膜の密着性および防滴性の耐久性に劣るものとな
る。
【0031】本発明の防滴剤組成物を構成する構成成分
(d)の2個以上のエポキシ基を有する架橋剤は、水酸
基やカルボキシル基と反応性を有する多官能型化合物で
あり、上記官能基を有するアクリル樹脂、水酸基を有す
る界面活性剤、および数珠状無機質コロイドと反応し
て、塗膜の耐水性を向上させ、さらにポリオレフィンフ
ィルムとの密着性を向上させる作用を示す。本発明にお
いて、2個以上のエポキシ基を有する架橋剤としては、
公知のエポキシ化合物が使用できる。具体例として、ビ
スフェノールAとエピクロルヒドリンのと反応生成物、
ポリプロピレングリコールジグリシジルエーテル、ネオ
ペンチルグリコールジグリシジルエーテエル、ダイマー
酸ジグリシジルエーテル、トリグリシジルイソシアヌレ
ート、テトラグリジジルアミノジフェニルメタン、クレ
ゾールノボラックポリグリシジルエーテル、トリメチロ
ールプロパンポリグリシジルエーテル、ソルビットまた
はグリセリン等の多価アルコールとエピクロルヒドリン
との反応生成物、ペンタエリスリトールポリグリシジル
エーテル等があげられる。これらのエポキシ化合物は、
通常単独でまたは2種以上混合して用いられる。なお、
水性組成物との混合性をよくするために、これらのエポ
キシ化合物は、水溶性または水分散性のものが推奨され
るが、その他のものは乳化剤などで水への分散性を高め
た状態にした後に使用することができる。
【0032】これら2個以上のエポキシ基を有する架橋
剤は、全固形物含量中、0.1〜20%、好ましくは
0.5〜10%の範囲で含有させる。含有量が0.1%
より少なくなると、架橋効果が認められず、塗膜のフィ
ルムへの密着性が低下し、防滴性の耐久性に劣るものと
なる。また、20%よりも多くなると、塗膜が硬くなり
過ぎ、防滴性が劣るものとなる。
【0033】本発明の防滴剤組成物の配合割合は、固形
分含量として、成分(a)の上記アクリル樹脂が10〜
95重量%、成分(b)の上記無機質コロイドが4〜8
0重量%、成分(c)の上記界面活性剤が0.5〜15
重量%および成分(d)の上記架橋剤が0.1〜20重
量%の範囲であるが、好ましくは、成分(a)25〜8
5重量%、成分(b)10〜70重量%、成分(c)1
〜10重量%および成分(d)0.5〜10重量%の範
囲のものであり、特に好ましくは、成分(a)35〜8
0重量%、成分(b)15〜60重量%、成分(c)2
〜9重量%および成分(d)1〜8重量%の範囲のもの
である。
【0034】本発明の防滴剤組成物には、上記の成分以
外さらに他の成分を含有させてもよい。すなわち、3級
アミンのような触媒を併用することができる。またエポ
キシ化合物以外の公知の架橋剤を本発明の効果を損なわ
ない限り併用することもできる。併用することができる
他の架橋剤としては、例えば、フェノール樹脂類、アミ
ノ樹脂類、アミン化合物、アジリジン化合物、イソシア
ネート化合物、シラン化合物等があげられる。
【0035】また、本発明の防滴剤組成物には、光透過
量やハウス内の霧の発生を抑制する目的で、添加剤とし
て公知の紫外線防止剤および防霧剤を加えることができ
る。紫外線吸収剤としては、例えば、2,4−ジヒドロ
キシベンゾフェノン等のベンゾフェノン系化合物、2−
(2′―ヒドロキシ−5′―ターシャリーブチルフェニ
ル)ベンゾトリアゾール等のベンゾトリアゾール系化合
物があげられる。霧の発生を抑制する防霧剤としては、
パーフロロアルキル基またはパーフロロアルケニル基を
含有するフッ素系低分子または高分子化合物、ポリエー
テル変性シリコーンオイル、カルボキシル変性シリコー
ンオイル、カルビノール変性シリコーンオイル、アミノ
変性シリコーンオイル等のシリコーン系防霧剤があげら
れる。なお、これら他の成分および添加剤の含有量は、
本発明の作用効果を阻害しない範囲で適宜設定すること
ができる。
【0036】本発明の防滴剤組成物は、そのまま単独で
用いても良いが、各成分が水中で安定に分散し、フィル
ム表面に塗布し易くするために、使用に際して、消泡
剤、濡れ剤、造膜助剤、可塑剤、増粘剤、顔料、顔料分
散剤、界面活性剤、エマルジョン安定剤などの塗料工業
で一般的に使用される添加剤を添加することができる。
【0037】本発明の防滴剤組成物は、成分(a)の官
能基を有し、塩基性窒素原子を含有するアクリル系樹
脂、成分(b)の数珠状の無機質コロイドおよび成分
(c)の水酸基を含有する界面活性剤を含有する水性分
散液を主剤として予め用意し、成分(d)の2個以上の
エポキシ基を有する架橋剤を、使用直前に混合して調製
する方法、および成分(a)の水性分散液、成分(b)
のコロイドゾル、成分(c)および成分(d)を個々に
用意しておき、これらを使用直前に混合して調製する方
法が採用できる。使用の際には、水またはアルコール等
の溶剤で希釈し、塗装し易い濃度や粘度に調合すること
ができる。本発明の防滴剤組成物は、固形分濃度0.5
〜20%、好ましくは1〜15%の範囲で使用される。
【0038】本発明の防滴剤組成物を使用するには、合
成樹脂フィルムの表面に塗布し、強制または自然乾燥に
より水を蒸発させ塗膜を形成すればよい。強制乾燥法と
しては、熱風乾燥法、遠赤外線輻射熱乾燥法等が採用さ
れる。乾燥温度は40〜130℃、好ましくは50〜9
0℃の範囲が採用される。
【0039】また、合成樹脂フィルム面は、アクリル系
樹脂との密着性を高めるためにコロナ放電処理またはプ
ラズマ処理等を施して改質されていることが好ましい。
このような改質は、フィルム表面の表面張力が3.5×
10-4〜7.0×10-4N/cm、特に3.8×10-4
〜7.0×10-4N/cmの範囲になるように行うのが
好ましい。
【0040】本発明の防滴剤組成物をフィルム表面に塗
布する方法としては、ロールコート法、ディップコート
法、ハケ塗り法、スプレーコート法、バーコート法、ナ
イフコート法、グラビアコート法等、一般的に塗装の際
に実施される方法が利用できる。合成樹脂フィルム上の
防滴剤組成物の塗布量は、乾燥後の固形分として0.0
1〜10g/m2、特に0.1〜5g/m2の範囲が好ま
しい。
【0041】
【実施例】以下に実施例によって本発明をさらに具体的
に説明するが、本発明はこれら実施例によって限定され
るものではなく、本発明の主旨を逸脱しない範囲で適宜
変更することができる。 (アクリル樹脂の水性分散液の調製)攪拌機、還流冷却
機、温度計および原料投入口を備えた4口フラスコ中
に、イソプロピルアルコール(以下、「IPA」と略
す。)200gを仕込み、内温を80℃に保ちながら攪
拌下、表1に示す単量体および触媒の種類と量からなる
混合物を3時間かけて滴下した。滴下終了後、さらに
2,2′−アゾビスイソブチロニトリル(以下、「AI
BN」と略す。)0.5gを1時間毎に3回追加して合
計3時間反応熟成し、残存単量体を低減した。得られた
共重合体溶液に中和剤として表1記載のアルカリ溶液を
徐々に添加し、pHを約7に調整した。次に水を200
g加えた後、減圧下55℃以下の温度でIPAを蒸発さ
せ、最後に水を加えて固形分濃度30%に調整し、アク
リル樹脂の水性分散液を得た。
【0042】
【表1】
【0043】(実施例1〜6および比較例1〜4)上記
のようにして調製されたアクリル樹脂の水性分散液を用
い、表2に示す成分を混合して主剤を調製した。この主
剤の固形分濃度は30%であり、組成比はアクリル樹
脂:数珠状の無機質コロイド:水酸基を有する界面活性
剤=55:45:7(固形分換算)であった。使用直前
に、この主剤に、架橋剤としてソルビトールポリグリシ
ジルエーテルを主剤:架橋剤=100:5(固形分換
算)の割合で混合し、さらに水を加えて固形分濃度8%
に調整して、防滴剤組成物の調合液を得た。
【0044】
【表2】
【0045】比較例5 実施例1において架橋剤を用いないこと以外は、同様に
して防滴剤組成物の調合液を得た。
【0046】試験例1−1〜1−11 上記のようにして得られた実施例1〜6および比較例1
〜5の調合液を、30μmの厚みのポリエチレン(以
下、「PE」と略す。)フィルムに、乾燥後の塗布量
(固形分として)が0.7g/m2となるようにバーコ
ート法により塗布し、90℃で1分間熱風乾燥して、P
Eフィルム上に塗膜を形成した。なお、上記PEフィル
ムとして、塗布前のヘイズが15.0%のものを使用し
た。次に各防滴剤組成物の性能を以下の試験法により評
価した。結果を表3に示す。
【0047】試験例2 実施例1の調合液を用い、30μmの厚みのエチレン−
酢酸ビニル共重合体フィルムを用いて試験例1と同様に
して試験を行った。その結果を表3に示す。
【0048】(主剤液安定性試験):主剤を40℃で3
0日保管した際の沈殿物の生成状況から次の評価基準に
よって判断した。 ○:均一な液状。 △:沈殿層が生成するが、軽く混合すると容易に均一と
なる。 ×:底に沈殿層が生成し、強く混合しても均一な液にな
らない。
【0049】(液塗布性試験):主剤と架橋剤を配合し
た防滴剤組成物の調合液を、PEフィルムまたはエチレ
ン−酢酸ビニル共重合体フィルム上にバーコーターで塗
布した際に、フィルム上の調合液の付着状況を観察し
た。評価基準は次の通りである。 ○:全くはじくことなくフィルムが調合液によってムラ
なく均一に濡れている。 △:少しはじくが、調合液はほぼ均一に塗布されてい
る。 ×:はじきが多く、均一な塗膜が形成されない。
【0050】(調合液ポットライフ試験):主剤と架橋
剤を配合した防滴剤組成物の調合液を室温で放置した際
に、調合液の粘度が上昇して液体として扱いにくくなる
までの時間を測定した。
【0051】(密着性試験):フィルム上に塗布・乾燥
して得た塗膜について、2日後にセロハンテープを強く
貼り付け、急激に剥離した際に、フィルム上またはセロ
ハンテープ上における塗膜の付着状況を観察した。評価
基準は次の通りである。 ○:フィルムの塗膜のハガレがなく、光沢もほとんど変
化ない。 △:フィルムの塗膜のハガレがなく光沢は少し低下し、
セロハンテープ側もわずかに光沢が低下する。 ×:フィルム上の塗膜が剥離し、セロハンテープにも塗
膜の付着が顕著に認められる。
【0052】(透明性保持試験):塗布前のフィルムの
ヘイズと塗布・乾燥後のヘイズを測定し、その変化を%
で示した〔すなわち、(塗布前のヘイズ)/(塗布後の
ヘイズ)×100〕。この値が100%に近い値ほど透
明性保持効果が優れていることを意味する。なお、ヘイ
ズの測定は、デジタルヘイズメーター(日本電子工業社
製)により行った。
【0053】(促進防滴性試験):フィルムを縦15c
m×横7cmのアクリル樹脂製の枠に固定し、塗布面を
下方にして温度一定の環境試験室内に置いた恒温水槽の
上に、水平面に対して10度の傾斜をつけて設置した。
試験室の温度を5℃に保持し、また、恒温水槽の温度を
20℃に保持して、フィルム面の水滴の様子を経時的に
観察した。評価基準は次の通りであった。 5:PEフィルム面が均一に濡れ、水滴が存在しない。 4:水滴が数個以内存在するが、水滴の厚みが薄い。 3:水滴が多く存在し、各水滴は独立しており流下す
る。 2:水滴が多く存在し、連続的に繋がっており、少しし
か流下しない。 1:全体に水滴が付着し、流れない。
【0054】(初期流滴性):促進防滴性試験におい
て、実験開始1日後、1ヶ月後、および6ヶ月後にフィ
ルムを恒温水槽から外し、太陽光の下で乾燥させた後
に、再度促進防滴性試験を続行した。再開当初はフィル
ム試験面に水滴が付着するので、その水滴が消滅し、再
開前の防滴性を示すまでの時間を測定した。その時間が
短い程良好な性能であることを示す。
【0055】
【表3】
【0056】本発明の防滴組成物が優れた効果を奏する
ことは上記表3の結果から明らかである。すなわち、試
験例1−1および2(本発明)と試験例1−7および8
(比較例)との比較から明らかなように、数珠状のコロ
イダルシリカを用いた本発明の防滴剤組成物は、公知の
一次粒子のみからなるものを用いたものに比して非常に
優れた防滴性の持続性と初期流滴性を有している。ま
た、試験例1−1、3および4(本発明)と試験例1−
9(比較例)との比較から明らかなように、塩基性窒素
原子を含有するアクリル系樹脂を使用した本発明の防滴
剤組成物は、塩基性窒素原子を含有しないアクリル系樹
脂を使用したものを使用した場合に比して、優れた主剤
液安定性と液塗布性、密着性、防滴性の持続性、初期流
滴性を有している。さらにまた、試験例1−1(本発
明)と試験例1−10(比較例)との比較から明らかな
ように、水酸基を有する界面活性剤を使用した本発明の
防滴剤組成物は、水酸基を有さない界面活性剤を使用し
た場合に比して、優れた防滴性の持続性を示している。
また、試験例1−1〜6(本発明)と試験例1−11
(比較例)との比較から、架橋剤を用いない場合は、密
着性が悪く、さらに防滴性の持続性および初期流滴性も
悪いことが分かる。さらにまた、試験例2においても試
験例1−1とほぼ同様の結果が得られることが分かる。
【0057】
【発明の効果】本発明は次のような作用効果を奏するの
で、産業上の利用価値が極めて高いものである。 (1)本発明の防滴剤組成物は、架橋剤により強固に3
次元構造を有する塗膜を形成するので、耐水性に優れ、
また防滴剤組成物がフィルムから脱落するのを防ぎ、防
滴性を長期にわたり維持することができる。 (2)本発明の防滴剤組成物は、アクリル系樹脂が含有
されるので、ポリオレフィン系成形物に対する密着性が
優れている。特にコロナ放電処理など改質されたフィル
ム面に対して優れた密着性を示す。 (3)本発明の防滴剤組成物は、数珠状の無機質コロイ
ドを含有し、微少な空隙量が増加しているため、塗膜の
吸水性が高められ、優れた防滴性を有している。かつ従
来のシリカより粒子形状が長いため、塗膜からの脱落が
少なく防滴性を長期にわたり維持することができる。 (4)本発明の防滴剤組成物は、親水性かつ架橋剤と反
応性を有する水酸基を有する界面活性剤を使用している
ために、初期の防滴性に優れていると共に、水により洗
い流されることなく長期にわたり防滴性を持続すること
ができる。 (5)本発明の防滴剤組成物は、塩基性窒素を有するア
クリル樹脂を含有するために、エポキシ樹脂と架橋反応
を起こし、水性媒体中で長いポットライフを有し、取り
扱い性に優れている。 (6)本発明の防滴剤組成物において、数珠状のシリカ
と架橋剤を使用したアクリル系樹脂から構成されている
場合には、耐ブロッキング性、粘着性、フィルムの透明
性において優れたものとなる。 (7)本発明の防滴剤組成物において、親水性アクリル
系樹脂とシリカゾルを使用した場合には、シリカの沈降
が生じにくく、塗布液の保存安定性に優れたものとな
る。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) C08L 63/00 C08L 63/00 A (72)発明者 寺田 三郎 兵庫県神戸市長田区日吉町3丁目1番33号 ハニー化成株式会社内 Fターム(参考) 4H020 AA01 AA04 AA05 AA06 AB02 AB05 4J002 BG041 BG051 BG061 CD013 CD023 CD053 CD133 CD143 CH052 DE236 DJ016 EH047 EH057 EL087 FA006 FB096 FB166 FD050 FD143 FD312 FD317 GA01 GT00 HA07 4J100 AJ01Q AJ02Q AJ02R AJ08Q AJ09Q AK32Q AL03P AL04P AL05P AL08R AL09Q AM17R AM21Q BA03Q BA31R CA04 CA05 CA31 HA31 HC46 HC63 JA15 JA64

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 (a)カルボキシル基および水酸基から
    選択された少なくとも1種の官能基を有し、塩基性窒素
    原子を含有するアクリル系樹脂、(b)数珠状の無機質
    コロイド、(c)水酸基を含有する界面活性剤および
    (d)2個以上のエポキシ基を有する架橋剤を含有する
    水性分散液よりなることを特徴とする防滴剤組成物。
  2. 【請求項2】 上記アクリル系樹脂が、カルボキシル基
    および水酸基から選択された少なくとも1種の官能基お
    よび側鎖アミノ基またはカルボンアミド基を含むアクリ
    ル系共重合体、またはカルボキシル基を含み、水酸基を
    有してもよいアクリル系共重合体を有機アミンで部分的
    に中和した部分中和物である請求項1に記載の防滴剤組
    成物。
  3. 【請求項3】 上記アクリル系樹脂が、(1)アクリル
    酸またはメタクリル酸のアルキルエステル50〜98重
    量%と、カルボキシル基を有するビニル単量体および/
    または水酸基を有するビニル単量体0.5〜50重量%
    と、側鎖アミノ基またはカルボンアミド基を有するビニ
    ル単量体1〜30重量%とからなる共重合体であるか、
    または、(2)アクリル酸またはメタクリル酸のアルキ
    ルエステル50〜98重量%と、カルボキシル基を有す
    るビニル単量体またはそれと水酸基を有するビニル単量
    体2〜50重量%とからなるカルボキシル基含有共重合
    体の有機アミンによる部分中和物である請求項1または
    2記載の防滴剤組成物。
  4. 【請求項4】 数珠状の無機質コロイドが、5ないし2
    00個の一次粒子が繋がった連鎖からなるコロイダルシ
    リカである請求項1記載の防滴剤組成物。
  5. 【請求項5】 水酸基を有する界面活性剤が、水酸基価
    5〜600mgKOH/gである請求項1記載の防滴剤
    組成物。
  6. 【請求項6】 固形分含量として、上記アクリル樹脂が
    10〜95重量%、上記無機質コロイドが4〜80重量
    %、上記界面活性剤が0.5〜15重量%および上記架
    橋剤が0.1〜20重量%の範囲にあることを特徴とす
    る請求項1記載の防滴剤組成物。
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Cited By (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
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ES2259926A1 (es) * 2005-04-06 2006-10-16 Repsol Quimica, S.A. Filmes de poliolefinas con un comportamiento antigoteo mejorado para sistemas de cultivo intensivo bajo cubierta plastica.
US7323242B2 (en) * 2001-10-23 2008-01-29 Basf Aktiengesellschaft Thermally curable binding agents
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