JP2009530429A - 作用物質を含有するポリマー分散液及びその使用 - Google Patents

作用物質を含有するポリマー分散液及びその使用 Download PDF

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Abstract

分散した粒子が、UV吸収剤、帯電防止剤、酸化防止剤及び防曇剤の群からの少なくとも1種の作用物質を含有し、最大で500nmの平均粒径及び少なくとも85℃のガラス転移温度を有し、かつエチレン性不飽和モノマーを少なくとも1種の作用物質の存在で乳化重合させることにより得ることができる水性ポリマー分散液、及び、ポリマーの仕上げ処理及び安定化のための、特にUV線の作用に対する熱可塑性ポリマーの安定化のための、作用物質を含有するポリマー分散液又は該ポリマー分散液から取得されたポリマー粉末の使用。

Description

本発明は、分散した粒子が、UV吸収剤、帯電防止剤、酸化防止剤及び防曇剤の群からの少なくとも1種の作用物質を含有し、最大で500nmの平均粒径を有し、かつエチレン性不飽和モノマーを少なくとも1種の作用物質の存在で乳化重合させることにより得ることができる水性ポリマー分散液、及び、熱可塑性ポリマーの仕上げ処理及び/又は安定化のための、特にUV線の作用に対する安定化のための、作用物質を含有するポリマー分散液又は該ポリマー分散液から取得されるポリマー粉末の使用に関する。
材料、例えばポリマーをUV線の作用から保護するために、例えばいわゆるUV吸収剤が用いられる。UV吸収剤を適用する場合には、少量の作用物質を多量のポリマー中か又は物質の大表面上に出来る限り均等に分配する必要がある。UV吸収剤は親油性であるため、水中では実質的に不溶性である。通常、作用物質は23℃、1013ミリバールで5g/l未満溶解する。しかしながら、作用物質を所望の目的に応じて適用するためには、作用物質は微細粒の形で存在しなければならない。そのためには種々の方法が存在する。
例えばUV吸収剤は、ポリマーを溶融させ、該溶融物を剪断力の作用下にUV吸収剤を含有する配合物と混合することによってポリマー中に混入される。例えば、このために、ポリマーがUV吸収剤を含有している希釈された水性ポリマー分散液を使用することができる。該分散液はこの場合大抵、適用の直前に水でそれぞれの適用濃度に希釈される。分散液は常に、それ自体準安定な系を安定化させる分散液安定剤を含有する。分散した粒子がUV吸収剤を含有する水性ポリマー分散液は、例えば2つの異なる重合法により、即ち、乳化重合法又はミニエマルション重合法により製造することができる。
例えばJP−A−7−292009から、機能性物質、特にUV吸収剤又はエポキシ樹脂を含有する水性ポリマー分散液が公知である。この水性ポリマー分散液は、不飽和モノマー中に機能性物質を溶解させ、界面活性剤の存在で水中に前記溶液を乳化させて平均粒径5〜500nmを有するモノマーエマルションにし、前記ミニエマルションをラジカル開始剤の存在で重合させることにより製造される。前記機能性物質、例えばUV吸収剤、エポキシ樹脂、アクリルベースのポリマー、フェノール樹脂、不飽和ポリエステル、フェノール系の材料並びに石油樹脂を含有する水性分散液は、結合剤として、及び添加剤として、保護層シート用に使用される。
WO−A−99/40123から、分散したポリマー粒子が有機色素を均質に、つまり分子分散で分配して含有する水性ポリマー分散液の製造方法が公知である。そのような水性分散液は、有機色素を溶解して含有するエチレン性不飽和モノマーを、水中油型エマルションの形で、ラジカル形成する重合開始剤の存在で重合させ、その際、本質的に、500nm未満の直径を有する色素含有モノマー液滴のエマルションの分散相を形成させることによるミニエマルション重合により製造される。本発明の有利な実施態様において、重合の際に架橋作用を有するモノマーを含有するモノマー混合物が使用される。前記ポリマー分散液は沈殿安定性である。この分散した粒子は、100〜400nmの平均粒度を有する。前記粒子は、通常の乾燥方法を用いて水性分散液から得ることができる。前記の色素含有のポリマー分散液は、例えば高分子の有機及び無機材料の顔料添加のために、印刷インキ及びインクジェット印刷用のインキの顔料添加のために使用される。
US3,400,093から、殺虫剤を含有するポリマーラテックスないしポリマーの製造法が公知であり、その際、少なくとも1種のビニルモノマー中の実質的に非水溶性の殺虫剤の溶液が、少なくとも1種の界面活性剤を含有する水溶液中で乳化され、該混合物は引き続き乳化重合に供される。
EP−A875544から公知である方法によれば、例えばUV吸収剤を含有するポリマー分散液は、少なくとも1種のUV吸収剤を少なくとも1種のエチレン性不飽和モノマー中に溶解させ、該溶液を引き続き、重合開始剤及び乳化剤を含有する水中での乳化重合に供することにより製造されることができる。重合粒子は、唯一のポリマーから構成されているか、又はコア/シェル構造を有することができ、その際、UV吸収剤はポリマー粒子のコア中又はシェル中のいずれか、又はコア中及びシェル中の双方に存在してよい。微細粒のポリマーのガラス温度は、有利に30℃以下である。
WO01/10936から、コアが40℃未満のガラス温度Tを有するポリマー及び重合導入されたUV吸収剤を含むコア/シェル構造を有する粒子が公知である。コアを形成するモノマー組成物は、本質的に、エチルアクリラート、場合により(メタ)アクリラート官能基を含有するUV吸収剤及び場合により架橋剤からなる。シェルは有利にエチルアクリラート及び/又はメチルメタクリラートからのポリマーからなる。UV吸収剤を含有するポリマー粒子は、2段階の乳化重合により製造される。該ポリマー粒子は、40〜200nmの平均粒径を有し、かつUV吸収性ポリマー組成物の製造のために使用される。
DE−A10254548から、UV線の作用に対してポリマーを安定化するための、微細粒の少なくとも1種のUV吸収剤を含有するポリマー粉末の使用が公知である。前記ポリマー粉末のポリマー粒子は、500nm以下の粒子径を有する。前記ポリマー粉末は、上記のWO99/40123から公知である方法によるミニエマルション重合により製造される。このポリマー粒子は少なくとも1種のUV吸収剤0.5〜50質量%を含有し、前記UV吸収剤は分子の形又はナノ結晶の形で均一に分配されて存在するか又は完全に又は部分的にのみ前記ポリマーマトリックスにより被覆されている。
WO05/087816から、分散した粒子の平均粒子直径が500nm未満である、作用物質を含有する水性ポリマー分散液が公知であり、その際、ポリマー粒子は、少なくとも1種のエチレン性不飽和モノマーから構成されたポリマーマトリックスをコアとして含有し、前記コアの表面に少なくとも部分的に作用物質が配置されていて、前記作用物質は粒子のポリマーマトリックスを形成するモノマー中に可溶性である。前記ポリマー分散液は、少なくとも1種のエチレン性不飽和モノマー中の作用物質の溶液を少なくとも1種の界面活性剤の存在で水中に乳化させてミニエマルションを製造し、該モノマーを、ラジカル重合開始剤の存在で、まず重合帯域中に存在するモノマーの最大で50%だけが重合するように重合させ、その際、乳化した粒子の表面に作用物質が移行し、生じたポリマー粒子の表面上に作用物質が十分に又は完全に集合した後に初めて前記重合を完結させることにより製造される。ミニエマルション重合に引き続き、該ミニエマルション重合により得られた分散液中で中性のエチレン性不飽和モノマーの通常の乳化重合が行われる。作用物質として、例えばUV吸収剤、有機ポリマー用の安定剤、有機着色剤、難燃剤、アルケニルコハク酸無水物、アルキルジケテン、医薬作用物質、殺生物剤及び蛍光増白剤が該当する。
WO2006/015791から、水中で難溶解性の作用物質の水性作用物質組成物の製造法が公知である。該方法は以下の工程を含む:
a)分散した作用物質粒子の安定化のために少なくとも1種の界面活性物質を含有する、25℃/1013ミリバールで5g/l以下の溶解度を有する少なくとも1種の作用物質の固体の作用物質粒子の水性懸濁液を準備する工程、その際、該作用物質粒子は、懸濁液中で、動的光散乱により測定された1200nm以下の平均粒径を有する、
b)作用物質の水性懸濁液中で第一のモノマー組成物M1を乳化重合する工程、その際、モノマー組成物M1は、その全質量に対して少なくとも95質量%の、25℃/1013ミリバールで30g/l以下の溶解度を有する少なくとも1種の中性のモノエチレン性不飽和モノマーM1.1を含み、その際、ポリマー作用物質粒子の水性分散液が得られる、及び
c)工程b)において得られたポリマー作用物質粒子の水性分散液中で第二のモノマー組成物M2を乳化重合する工程、その際、モノマー組成物M2は、その全質量に対して少なくとも60質量%の、25℃/1013ミリバールで30g/l以下の溶解度を有する少なくとも1種の中性のモノエチレン性不飽和モノマーM2.1を含む。
作用物質とは、この場合、既に低濃度で生体内で生理学的反応を引き起こす物質であると解釈される。これは有利に、植物保護用作用物質、並びに材料保護用作用物質、例えば除草剤、殺真菌剤、殺虫剤、殺ダニ剤、殺線虫剤、殺細菌剤、成長調整剤及びその他の殺生物剤である。
本発明の根底をなす課題は、非水溶性の作用物質を含有する他の分散液を提供することである。
前記課題は、本発明によれば、分散した粒子が、UV吸収剤、帯電防止剤、酸化防止剤及び防曇剤の群からの少なくとも1種の作用物質を含有し、最大で500nmの平均粒径を有し、かつエチレン性不飽和モノマーを少なくとも1種の作用物質の存在で乳化重合させることにより得ることができる水性ポリマー分散液を用いて、分散した粒子のマトリックスポリマーが少なくとも85℃のガラス転移温度を有する場合に解決される。
分散したポリマー粒子は、単一粒子であるか、又は有利にコア/シェル構造を有する粒子であってよく、その際、マトリックスポリマーは少なくとも95℃のガラス転移温度Tgを有しており、かつコア中に、シェル中に、又はコア中及びシェル中に、少なくとも1種の作用物質、有利に非重合性UV吸収剤が含まれている。粒子は複数のシェル、例えば2〜5のシェルを含むこともできる。コア/シェル構造を有し、かつコアのポリマーマトリックス中に少なくとも1種のUV吸収剤が含まれている分散したポリマー粒子は特に有利である。分散液の分散した単一粒子のポリマーマトリックス並びにコア/シェル構造を有するポリマー粒子のコアを形成するポリマーマトリックスは、有利に架橋されている。
架橋されたポリマーは有利に以下の群:
(i)C1〜C10−アルキルアクリラート、C1〜C10−アルキルメタクリラート、スチレン、アクリロニトリル及びメタクリロニトリル、及び
(ii)アリルアクリラート、アリルメタクリラート、ペンタエリトリットトリアクリラート、ペンタエリトリットテトラアクリラート、ペンタエリトリットトリメタクリラート、ペンタエリトリットテトラメタクリラート、エチレングリコールジアクリラート、エチレングリコールジメタクリラート、ブタンジオールジアクリラート、ブタンジオールジメタクリラート、トリメチロールプロパントリアクリラート、トリメチロールプロパントリメタクリラート、ブタジエン、ジビニルベンゼン、ジビニル尿素及びメチレンビスアクリルアミドの群からの少なくとも1種の架橋剤
の少なくとも1種のモノマーから構成されている。
挙げられる作用物質は、ポリマーに例えば帯電防止又は曇り防止の仕上げ加工をするために、又はポリマーを、酸化、UV線、熱及び/又は光の作用に対して安定化するために、通常は変性されない形で、有機ポリマーへの添加物として使用される。そのような安定剤は市販製品である。例えばUV吸収剤はBASF Aktiengesellschaft社、Ludwigshafen在の登録商標Uvinul(R)として販売されている。挙げられるUV吸収剤は、例えば(25℃、1013ミリバールで測定された)高くても5g/lの溶解度を有し、かつ、少なくとも85℃のガラス転移温度を有するポリマーを形成するモノマー中で可溶性である。
UV吸収剤とは、周知のUV線を吸収し、この吸収したUV線を非放射に不活性化する化合物であると解釈される。UV吸収剤は、波長<400nmの光を吸収し、これを熱放射に変換する。このような化合物は、例えばサンスクリーン剤において及び有機ポリマーの安定化のために使用される。UV吸収剤の例は、p−アミノ安息香酸の誘導体、特にそのエステル、例えば4−アミノ安息香酸エチルエステル及びエトキシ化4−アミノ安息香酸エチルエステル、サリチラート、置換されたケイ皮酸エステル(シンナマート)、例えばオクチル−p−メトキシシンナマート又は4−イソペンチル−4−メトキシシンナマート、2−フェニルベンゾイミダゾール−5−スルホン酸及びその塩である。特に有利に使用されるUV吸収剤は、4−n−オクチルオキシ−2−ヒドロキシベンゾフェノンである。UV吸収剤の他の例は次のものである:
置換アクリラート、例えばエチル−又はイソオクチル−α−シアノ−β,β−ジフェニルアクリラート(主に2−エチルヘキシル−α−シアノ−β,β−ジフェニルアクリラート)、メチル−α−メトキシカルボニル−β−フェニルアクリラート、メチル−α−メトキシカルボニル−β−(p−メトキシフェニル)アクリラート、メチル−又はブチル−α−シアノ−β−メチル−β−(p−メトキシフェニル)アクリラート、N−(β−メトキシカルボニル−β−シアノビニル)−2−メチルインドリン、オクチル−p−メトキシシンナマート、イソペンチル−4−メトキシシンナマート、ウロカニン酸及びその塩及びそのエステル;
2−ヒドロキシベンゾフェノン誘導体、例えば4−ヒドロキシ−、4−メトキシ−、4−オクチルオキシ−、4−デシルオキシ−、4−ドデシルオキシ−、4−ベンジルオキシ−、4,2′,4′−トリヒドロキシ−、2′−ヒドロキシ−4,4′−ジメトキシ−2−ヒドロキシベンゾフェノン並びに4−メトキシ−2−ヒドロキシベンゾフェノン−スルホン酸−ナトリウム塩;
4,4−ジフェニルブタジエン−1,1−ジカルボン酸のエステル、例えばビス−(2−エチルヘキシル)エステル;
2−フェニルベンゾイミダゾール−4−スルホン酸並びに2−フェニルベンゾイミダゾール−5−スルホン酸及びこれらの塩;
ベンゾオキサゾールの誘導体;
ベンゾトリアゾール及び2−(2′−ヒドロキシフェニル)ベンゾトリアゾールの誘導体、例えば2−(2H−ベンゾトリアゾール−2−イル)−4−メチル−6−(2−メチル−3((1,1,3,3−テトラメチル−1−(トリメチルシリルオキシ)ジシロキサニル)−プロピル)フェノール、2−(2′−ヒドロキシ−5′−メチルフェニル)ベンゾトリアゾール、2−(3′,5′−ジ−t−ブチル−2′−ヒドロキシフェニル)ベンゾトリアゾール、2−(5′−t−ブチル−2′−ヒドロキシフェニル)ベンゾトリアゾール、2−[2′−ヒドロキシ−5′−(1,1,3,3−テトラメチルブチル)フェニル]ベンゾトリアゾール、2−(3′,5′−ジ−t−ブチル−2′−ヒドロキシフェニル)−5−クロロベンゾトリアゾール、2−(3′−t−ブチル−2′−ヒドロキシ−5′−メチルフェニル)−5−クロロベンゾトリアゾール、2−(3′−s−ブチル−5′−t−ブチル−2′−ヒドロキシフェニル)ベンゾトリアゾール、2−(2′−ヒドロキシ−4′−オクチルオキシフェニル)−ベンゾトリアゾール、2−(3′,5′−ジ−t−アミル−2′−ヒドロキシフェニル)ベンゾトリアゾール、2−[3′,5′−ビス(α,α−ジメチルベンジル)−2′−ヒドロキシフェニル]ベンゾトリアゾール、2−[3′−t−ブチル−2′−ヒドロキシ−5′−(2−オクチルオキシカルボニルエチル)フェニル]−5−クロロベンゾトリアゾール、2−[3′−t−ブチル−5′−(2−(2−エチルヘキシルオキシ)−カルボニルエチル)−2′−ヒドロキシフェニル]−5−クロロベンゾトリアゾール、2[3′−t−ブチル−2′−ヒドロキシ−5′−(2−メトキシカルボニルエチル)フェニル]−5−クロロベンゾトリアゾール、2−[3′−t−ブチル−2′−ヒドロキシ−5′−(2−メトキシカルボニルエチル)フェニル]ベンゾトリアゾール、2−[3′−t−ブチル−2′−ヒドロキシ−5′−(2−オクチルオキシカルボニルエチル)フェニル]ベンゾトリアゾール、2−[3′−t−ブチル−5′−(2−(2−エチルヘキシルオキシ)カルボニルエチル)−2′−ヒドロキシフェニル]ベンゾトリアゾール、2−(3′−ドデシル−2′−ヒドロキシ−5′−メチルフェニル)ベンゾトリアゾール、2−[3′−t−ブチル−2′−ヒドロキシ−5′−(2−イソオクチルオキシカルボニルエチル)フェニル]−ベンゾトリアゾール、2,2′−メチレン−ビス[4−(1,1,3,3−テトラメチルブチル)−6−ベンゾトリアゾール−2−イル−フェノール]、2−[3′−t−ブチル−5′−(2−メトキシカルボニルエチル)−2′−ヒドロキシフェニル]−2H−ベンゾトリアゾールのポリエチレングリコール300で完全にエステル化された生成物、[R−CH2CH2−COO(CH23−]2(その際、Rは3′−t−ブチル−4−ヒドロキシ−5′−2H−ベンゾトリアゾール−2−イルフェニルを表す)、2−[2′−ヒドロキシ−3′−(α,α−ジメチルベンジル)−5′−(1,1,3,3−テトラメチルブチル)フェニル]ベンゾトリアゾール、2−[2′−ヒドロキシ−3′−(1,1,3,3−テトラメチルブチル)−5′−(α,α−ジメチルベンジル)フェニル]ベンゾトリアゾール;
ベンジリデンカンファー及びその誘導体、これは例えばDE−A3836630に挙げられている、例えば3−ベンジリデンカンファー、3−(4′−メチルベンジリデン)d−1−カンファー;
α−(2−オキソボルン−3−イリデン)トルエン−4−スルホン酸及びその塩、N,N,N−トリメチル−4−(2−オキソボルン−3−イリデンメチル)アニリニウム−メトスルファート;
ジベンゾイルメタン、例えば4−t−ブチル−4′−メトキシジベンゾイルメタン;
2,4,6−トリアリールトリアジン化合物、例えば2,4,6−トリス−{N−[4−(2−エチルヘキシ−1−イル)オキシカルボニルフェニル]アミノ}−1,3,5−トリアジン、4,4′−((6−(((t−ブチル)アミノカルボニル)フェニルアミノ)−1,3,5−トリアジン−2,4−ジイル)イミノ)ビス(安息香酸−2′−エチルヘキシルエステル);及び
2−(2−ヒドロキシフェニル)−1,3,5−トリアジン、例えば2,4,6−トリス(2−ヒドロキシ−4−オクチルオキシフェニル)1,3,5−トリアジン、2−(2−ヒドロキシ−4−オクチルオキシフェニル)−4,6−ビス(2,4−ジメチルフェニル)−1,3,5−トリアジン、2−(2,4−ジヒドロキシフェニル)−4,6−ビス(2,4−ジメチルフェニル)−1,3,5−トリアジン、2,4−ビス−(2−ヒドロキシ−4−プロピルオキシフェニル)−6−(2,4−ジメチルフェニル)−1,3,5−トリアジン、2−(2−ヒドロキシ−4−オクチルオキシフェニル)−4,6−ビス(4−メチルフェニル)−1,3,5−トリアジン、2−(2−ヒドロキシ−4−ドデシルオキシフェニル)−4,6−ビス(2,4−ジメチルフェニル)−1,3,5−トリアジン、2−[2−ヒドロキシ−4−(2−ヒドロキシ−3−ブチルオキシプロピルオキシ)フェニル]−4,6−ビス(2,4−ジメチルフェニル)−1,3,5−トリアジン、2−[2−ヒドロキシ−4−(2−ヒドロキシ−3−オクチルオキシプロピルオキシ)フェニル]−4,6−ビス−(2,4−ジメチルフェニル)−1,3,5−トリアジン、2−(2−ヒドロキシ−4−トリデシルオキシフェニル)−4,6−ビス(2,4−ジメチルフェニル)−1,3,5−トリアジン、2−[4−(ドデシルオキシ/トリデシルオキシ−2−ヒドロキシプロポキシ)−2−ヒドロキシフェニル]−4,6−ビス(2,4−ジメチルフェニル)−1,3,5−トリアジン、2−[2−ヒドロキシ−4−(2−ヒドロキシ−3−ドデシルオキシプロポキシ)フェニル]−4,6−ビス−(2,4−ジメチルフェニル)−1,3,5−トリアジン、2−(2−ヒドロキシ−4−ヘキシルオキシフェニル)−4,6−ジフェニル−1,3,5−トリアジン、2−(2−ヒドロキシ−4−メトキシフェニル)−4,6−ジフェニル−1,3,5−トリアジン、2,4,6−トリス[2−ヒドロキシ−4−(3−ブトキシ−2−ヒドロキシプロポキシ)フェニル]−1,3,5−トリアジン、2−(2−ヒドロキシフェニル)−4−(4−メトキシフェニル)−6−フェニル−1,3,5−トリアジン、2−{2−ヒドロキシ−4−[3−(2−エチルヘキシル−1−オキシ)−2−ヒドロキシプロピルオキシ]フェニル}−4,6−ビス(2,4−ジメチルフェニル)−1,3,5−トリアジン。
他の適当なUV吸収剤は、刊行物Cosmetic Legislation、第1巻、Cosmetic Products, European Commission 1999, 第64-66頁から推知することができ、この刊行物は本願明細書に援用される。
適当なUV吸収剤は、さらにEP−A−1191041の第6頁14行〜30行に記載されている。有利に非重合性のUV吸収剤が使用される。しかしながら、例えばアクリル基又はメタクリル基を有するUV吸収剤を使用することもできる。そのようなUV吸収剤は重合性である。これについての例は、上記のEP−A875544、第10頁〜第16頁、第47行及びWO01/10936から引用することができる。
作用物質として、更に、有機ポリマー、特に熱可塑性ポリマー用の安定剤及び助剤が挙げられる。安定剤は、酸素、光又は熱の作用の際の分解に対してポリマーを安定化する化合物である。このような安定剤は、酸化防止剤として又はUV安定剤及び光安定剤とも言われる(Ullmanns, Encyclopadia of Industrial Chemistry, 第3巻, 629−650 (ISBN-3-527-30385-5)及びEP−A−1110999、第2頁29行〜第38頁29行参照)。このような安定剤を用いて、実際に全ての有機ポリマーを安定化することができる(EP−A−1110999、第38頁30行〜第41頁35行参照)。前記文献箇所は、本願発明の開示内容に援用される。前記EP出願に記載された安定剤は、ピラゾール、有機ホスファイト又はホスホナイト、立体障害フェノール及び立体障害アミンの化合物種(いわゆるHALSタイプの安定剤、Roempp、第10版、第5巻、第4206〜4207頁参照)に属する。
ポリマー用の助剤とは、例えばプラスチック製のシート及び成形部材の曇りを少なくとも十分に防止する物質、いわゆる防曇剤であると解釈されるべきである。市販の安定剤及び助剤は、Ciba社の商品名Tinuvin(R)及びCyasorb(R)及びEastman Kodak社の商品名Tenox(R)で販売されている。安定剤及び助剤は、例えばPlastic Additives Handbook,第5版, Hanser出版, ISBN 1-56990-295-Xに記載されている。前記安定剤及び助剤は、エチレン性不飽和モノマー中に可溶であり、その際、25℃の温度及び1013ミリバールの圧力で少なくとも1g/l、有利に少なくとも10g/lが溶解する。
分散した粒子が、UV吸収剤、帯電防止剤、酸化防止剤及び防曇剤の群からの少なくとも1種の作用物質を含有し、かつ最大で500nmの平均粒径を有する水性ポリマー分散液は、以下の工程:
(a)(25℃、1013ミリバールで測定された)高くても5g/lの溶解度を有する、UV吸収剤、帯電防止剤、酸化防止剤及び防曇剤の群からの少なくとも1種の作用物質を、少なくとも85℃のTgを有するポリマーを形成するモノマー組成物中に溶解させる工程、及び
(b)工程(a)で製造されたモノマー溶液を、分散液安定剤の存在で乳化重合に供する工程
により、エチレン性不飽和モノマーを少なくとも1種のUV吸収剤の存在で乳化重合させることによって得ることができる。
分散した粒子の粒径は、500nmを下回り、例えば50〜300nm、有利に80〜250nmの範囲内に存在する。該粒子は少なくとも85℃のガラス転移温度を有する。フォックス(Fox)(T.G. Fox, Bull. Am. Phys. Soc. (Ser. II) 1 , 123 [1956]及びUllmanns Enzyklopaedie der technischen Chemie, Weinheim(1980)、第17-18頁)によれば、分子量が大きい場合には、未架橋又は弱架橋したコポリマーのガラス転移温度に関して以下の良好な近似式:
Figure 2009530429
[式中、x1、x2、....xnは、モノマー1、2、....nの質量分率であり、かつTg1、Tg2、....Tgnは、それぞれモノマー1、2、....nの1つだけから構成されたポリマーのガラス転移温度(ケルビン)を意味する]が成立する。これは、例えばUllmann's Encyclopedia of Industrial Chemistry, VCH, Weinheim, A 21巻(1992)第169頁又はJ.Brandrup, E. H. Immergut, Polymer Handbook 第3版, J. Wiley, New York 1989から公知である。
その他の点では、ガラス転移温度Tgとは、ASTM D 3418−82により示差熱分析(DSC)によって測定された"中点温度"であると解釈される(Ullmann's Encyclopedia of Industrial Chemistry, 第5版, A21巻, VCH Weinheim 1992, 第169頁並びにZosel, Farbe und Lack 82 (1976), 第125-134頁を参照のこと、同様にDIN53765も参照のこと)。
コア/シェル構造を有するポリマー粒子は、例えば以下の工程:
(a)(25℃、1013ミリバールで測定された)高くても5g/lの溶解度を有する、UV吸収剤、帯電防止剤、酸化防止剤及び防曇剤の群からの少なくとも1種の作用物質を、少なくとも85℃のTgを有するポリマーを形成するモノマー組成物中に溶解させる工程、
(b)工程(a)で製造されたモノマー溶液を、分散液安定剤の存在で乳化重合に供する工程、及び引き続き
(c)工程(b)で得られたポリマー分散液中で、少なくとも85℃のガラス転移温度を有するポリマーを形成するモノマー組成物を、分散液安定剤の存在で少なくとも1の乳化重合に供する工程
により入手可能である。
そのように製造された水性分散液は、コア/シェル構造を有する粒子を含有しており、その際、コアのみが、UV吸収剤、帯電防止剤、酸化防止剤及び防曇剤の群からの少なくとも1種の作用物質、有利にUV吸収剤を含有している。しかしながら、分散した粒子がコア中のみならずシェル中にも少なくとも1種の上記の作用物質を含有している分散液を製造することもできる。そのような水性分散液は、以下の工程:
(a)(25℃、1013ミリバールで測定された)高くても5g/lの溶解度を有する、UV吸収剤、帯電防止剤、酸化防止剤及び防曇剤の群からの少なくとも1種の作用物質を、少なくとも85℃のTgを有するポリマーマトリックスを形成するモノマー組成物中に溶解させる工程、
(b)工程(a)で製造されたモノマー溶液を、分散液安定剤の存在で乳化重合に供する工程、及び引き続き
(c)工程(b)で得られたポリマー分散液中で、少なくとも85℃のガラス転移温度を有するポリマーマトリックスを形成するモノマー組成物を、分散液安定剤及び少なくとも1種の作用物質の存在で、少なくとも1の乳化重合に供する工程
により入手可能である。
(c)による有一の乳化重合工程の場合、コアと唯一のシェルとからなる粒子が得られる。種々のモノマー組成物を用いた連続した複数の乳化重合を実施した場合、複数のシェル、例えば2、3、4又は5のシェルを有するコア/シェル構造を有する粒子が得られる。
前記分散液は、コアのポリマーマトリックス中のみならずシェル中にも同一の作用物質を同一か又は異なる濃度で有するコア/シェル構造を有する粒子か、又はコアのポリマーマトリックス中にシェル中とは別の作用物質を含有するコア/シェル構造を有する粒子を含有することができる。有利に使用される作用物質はUV吸収剤である。
更に、分散した粒子がシェル中にのみ少なくとも1種の作用物質を含有するようなコア/シェル構造を有する分散液を製造することができる。そのような分散液は、以下の工程:
(a)少なくとも85℃のガラス転移温度を有するポリマーマトリックスを形成するモノマー組成物を、分散液安定剤の存在で乳化重合に供する工程、及び引き続き、
(b)工程(a)により得られた分散液中で、少なくとも85℃のガラス転移温度を有するマトリックスポリマーを形成するモノマー組成物中のUV吸収剤、帯電防止剤、酸化防止剤及び防曇剤の群からの少なくとも1種の作用物質の溶液を、分散液安定剤の存在で少なくとも1の乳化重合に供する工程
により入手可能である。
ポリマーのコアが形成された後、乳化重合を実施することによって、このコア上で少なくとも1のシェルを重合させる。ここでも、唯一の乳化重合か、又は、種々のモノマー組成物ないしモノマー組成物中の作用物質の種々の溶液を用いた連続した複数の乳化重合、例えば2、3、4又は5の重合工程を実施することができる。このようにして、コア/シェル構造を有するポリマー粒子が得られ、その際、粒子は少なくとも1のシェルを含有することができるが、複数のシェル、例えば2、3、4又は5のシェルを有することもできる。
その都度乳化重合に供されるモノマー組成物は、該モノマー組成物が、少なくとも85℃、有利に少なくとも92℃のガラス転移温度を有するマトリックスポリマーを生じるように選択される。前記条件は、唯一のモノマー組成物から構成されている分散した粒子にも、コア/シェル構造を有する粒子にも当てはまる。適当なモノマー組成物は、唯一のモノマーからか、又は2種以上のモノマーの混合物からなる。該モノマー組成物は、例えば群(i)の少なくとも1種のモノマーからなることができる。前記群には、例えば以下のものが属する:
(i)エチレン性不飽和C3〜C5−カルボン酸と分子中に1〜10個のC原子を有するアルコールとからのエステル、特にC1〜C10−アルキルアクリラート及びC1〜C10−アルキルメタクリラート、スチレン、2−メチルスチレン、4−メチルスチレン、p−t−ブチルスチレン、アクリロニトリル及びメタクリロニトリル。
群(i)の有利なモノマーは、メチルメタクリラート、メチルアクリラート、エチルアクリラート、n−プロピルアクリラート、イソプロピルアクリラート、n−ブチルアクリラート、s−ブチルアクリラート、イソブチルアクリラート、t−ブチルアクリラート、2−エチルヘキシルアクリラート、エチルヘプチルアクリラート、エチルメタクリラート、プロピルメタクリラート、n−ブチルメタクリラート、イソブチルメタクリラート、t−ブチルメタクリラート及び2−エチルヘキシルメタクリラートである。
特に有利に、群(i)のモノマー組成物として、メチルメタクリラート、スチレン及びt−ブチルアクリラートが使用される。
UV吸収剤、帯電防止剤、酸化防止剤及び防曇剤の群からの少なくとも1種の作用物質を含有する有利な水性ポリマー分散液は、架橋されたポリマー粒子を含む。そのような分散液は、例えば群(i)の少なくとも1種のモノマーを少なくとも1種の架橋剤を用いて重合させることにより製造することができる。架橋剤は、少なくとも2個のエチレン性不飽和二重結合を含む公知の重合性化合物である。架橋剤の例は、WO99/40123、第8頁22行〜第9頁39行から推知することができる。
有利に、モノマー組成物の以下の群(ii)に属し、そのうちでも特に以下:
(ii)アリルアクリラート、アリルメタクリラート、ペンタエリトリットトリアクリラート、ペンタエリトリットテトラアクリラート、ペンタエリトリットトリメタクリラート、ペンタエリトリットテトラメタクリラート、エチレングリコールジアクリラート、エチレングリコールジメタクリラート、ブタンジオールジアクリラート、ブタンジオールジメタクリラート、トリメチロールプロパントリアクリラート、トリメチロールプロパントリメタクリラート、ブタジエン、ジビニルベンゼン、ジビニル尿素及びメチレンビスアクリルアミド更に、Sartomer社から以下の名称で市販されている架橋剤が好適である:CN435、SR454、SR499、SR502、SR593、SR415、SR9019、SR351M、SR9021、SR9020、SR492、SR368、SR355、SR399、SR494及びSR399LV
の架橋剤が使用される。
有利に使用される他のモノマー組成物は、以下のものからの組み合わせである:
(i)メチルメタクリラート、スチレン及び/又はt−ブチルアクリラート、及び
(ii)アリルアクリラート、アリルメタクリラート、ペンタエリトリットトリアクリラート、ペンタエリトリットテトラアクリラート、ペンタエリトリットトリメタクリラート、ペンタエリトリットテトラメタクリラート、トリメチロールプロパントリアクリラート及び/又はトリメチロールプロパントリメタクリラート。
ポリマーは、場合により、重合の際にモノマーのもう1つの群(iii)を使用することにより変性されていてよい。モノマーの前記群は、例えば、群(i)のモノマーとは異なるモノエチレン性不飽和モノマー、例えば酢酸ビニル、プロピオン酸ビニル、N−ビニルホルムアミド、アクリルアミド、メタクリルアミド、N−ビニルイミダゾール、アクリル酸、メタクリル酸、マレイン酸、クロトン酸、イタコン酸、アクリルアミドメチルプロパンスルホン酸、ビニルスルホン酸、N−ビニルピロリドン、N−ビニルカプロラクタム、グリシジルメタクリラート、N−メチロールアクリルアミド、2−ヒドロキシエチルアクリラート、3−ヒドロキシプロピルアクリラート、4−ヒドロキシブチルアクリラート、遊離塩基としての、塩としての、又は4級化された形の2−ジメチルアミノエチルアクリラート、遊離塩基としての、塩としての、又は4級化された形のジメチルアミノエチルメタクリラート、ジアセトンアクリルアミド、ウレイドメタクリラート並びにビニルホスホン酸である。前記モノマーは、単独か又は相互に組み合わせて、群(i)及び場合により(ii)のモノマーからの水性分散液の製造の際に使用される。モノマー組成物中の群(iii)のモノマーの量は、分散液が生じ、かつ生じたポリマーマトリックスのガラス転移温度が少なくとも85℃となるように調節される。
モノマーの重合は乳化重合法により行われ、即ち、重合すべきモノマーは、重合混合物中で、少なくとも1種の分散液安定剤(乳化剤)を用いて安定化されている水性エマルションとして存在している。このために、モノマーは、塊状で、又は作用物質、有利にUV吸収剤を含む溶液の形で施与されてよい。モノマーは、反応器中に重合の開始前に装入されるか、又は重合条件下で1回以上に分けて、又は連続的に添加されることができ、その際、常に −乳化重合の際に通常であるように− 分散液安定剤が存在していなければならない。架橋されたポリマーが製造される場合には、例えば、少なくとも1種の架橋剤を別のモノマーと別個に、又は別のモノマーと混合して連続的に反応帯域へ計量供給するというようにして行うことができる。もう一つの変法は、架橋剤を段階的に反応帯域に施与することである。
有利に、モノマーは、作用物質対モノマーの質量比が10:1〜1:50、特に5:1〜1:30の範囲内、特に有利に2:1〜1:20の範囲内となるような量で使用される。
乳化重合に適当な開始剤は、原則的に、エチレン性不飽和モノマーのラジカル重合を引き起こす、乳化重合に適当でかつ通常使用される全ての重合開始剤である。これには、例えばアゾ化合物、例えば2,2’−アゾビスイソブチロニトリル、2,2’−アゾビス(2−メチルブチロニトリル)、2,2’−アゾビス−2−メチル−N−(−2−ヒドロキシエチル)プロピオンアミド、1,1’−アゾビス(1−シクロヘキサンカルボニトリル)、2,2’−アゾビス(2,4−ジメチルバレロニトリル)、2,2’−アゾビス(N,N’−ジメチレンイソブチロアミジン)ジヒドロクロリド及び2,2’−アゾビス(2−アミジノプロパン)ジヒドロクロリド、有機又は無機ペルオキシド、例えばジアセチルペルオキシド、ジ−t−ブチルペルオキシド、ジアミルペルオキシド、ジオクタノイルペルオキシド、ジデカノイルペルオキシド、ジラウロイルペルオキシド、ジベンゾイルペルオキシド、ビス(o−トルイル)ペルオキシド、スクシニルペルオキシド、t−ブチルペルアセタート、t−ブチルペルマレイナート、t−ブチルペルイソブチラート、t−ブチルペルピバラート、t−ブチルペルオクトアート、t−ブチルペルネオデカノアート、t−ブチルペルベンゾアート、t−ブチルペルオキシド、t−ブチルヒドロペルオキシド、クメンヒドロペルオキシド、t−ブチルペルオキシ−2−エチルヘキサノアート及びジイソプロピルペルオキシジカルバマート、ペルオキソ二硫酸の塩及びレドックス開始剤系が挙げられる。
有利に、重合の際には、レドックス開始剤系、特に酸化剤としてペルオキソ二硫酸の塩、過酸化水素又は有機ペルオキシド、例えばt−ブチルヒドロペルオキシドを含有するレドックス開始剤系が使用される。還元剤として、レドックス開始剤系は有利に、特に亜硫酸水素ナトリウム、ヒドロキシメタンスルフィン酸ナトリウム及びアセトンの亜硫酸水素塩付加物から選択された硫黄化合物を含有する。他の適当な還元剤は、リン含有化合物、例えば亜リン酸、次亜リン酸塩及びホスフィン酸塩、並びにヒドラジンないしヒドラジン水和物及びアスコルビン酸である。更に、レドックス開始剤系は、少量のレドックス金属塩、例えば鉄塩、バナジウム塩、銅塩、クロム塩又はマンガン塩の添加物を含有してよく、これは例えばレドックス開始剤系アスコルビン酸/硫酸鉄(II)/ペルオキソ二硫酸ナトリウムである。特に有利なレドックス開始剤系は、アセトン亜硫酸水素塩付加物/有機ヒドロペルオキシド、例えばt−ブチルヒドロペルオキシド、二亜硫酸ナトリウム(Na225)/有機ヒドロペルオキシド、例えばt−ブチルヒドロペルオキシド、ヒドロキシメタンスルフィン酸ナトリウム/有機ヒドロペルオキシド、例えばt−ブチルヒドロペルオキシド及びアスコルビン酸/過酸化水素である。
通常、開始剤はモノマーの量に対して0.02〜2質量%、特に0.05〜1.5質量%の量で使用される。開始剤の最適な量は、当然のことながら使用される開始剤系に依存し、かつ当業者によって、ルーチン実験で決定されることができる。開始剤は部分的にか又は完全に反応容器中に装入されてよい。大抵、開始剤量の一部はモノマーエマルションの一部と一緒に装入され、かつ残りの開始剤は連続式にか又はバッチ式に、モノマーと一緒に、しかしながらそれと別個に添加される。
圧力及び温度は、モノマーの重合の実施に関してそれほど重要ではない。温度は当然のことながら使用される開始剤系に依存する。最適な重合温度は、当業者によって、ルーチン実験を用いて決定されることができる。通常、重合温度は0〜110℃の範囲内、しばしば30〜95℃の範囲内にある。重合は通常常圧ないし周囲圧で実施される。しかしながら、重合は例えば10バールまでの高めた圧力で、又は例えば20〜900ミリバールの低めた圧力で実施されてもよいが、大抵は>800ミリバールで実施されてよい。重合時間は有利に1〜300分間、特に2〜90分間、特に有利に3〜60分間であり、その際、より長い、又はより短い重合時間も可能である。
生じる乳化重合体の安定化のための分散液安定剤として、例えば、重合すべきモノマーに対してそれぞれ例えば15質量%まで、例えば0.1〜10質量%、特に0.5〜5質量%の量の界面活性物質が挙げられる。適当な界面活性物質は、非イオン性界面活性物質の他に、特にアニオン性乳化剤、例えばアルキルスルファート、アルキルスルホナート、アルキルアリールスルホナート、アルキルエーテルスルファート、アルキルアリールエーテルスルファート、スルホスクシナート、例えばスルホコハク酸半エステル及びスルホコハク酸ジエステル及びアルキルエーテルホスファート並びに更にカチオン性乳化剤である。
適当な非イオン界面活性物質の例は、エトキシ化されたモノアルキルフェノール、ジアルキルフェノール及びトリアルキルフェノール(エトキシ化度:3〜50、アルキル基:C3〜C12)並びにエトキシ化された脂肪アルコール(エトキシ化度:3〜80;アルキル基:C8〜C36)である。これについての例は、BASF AG社製の商品名Lutensol(R)又はUnion Carbide社製の商品名Triton(R)である。一般式
n−Cx2x+1−O(CH2CH2O)y−H,
[式中、
xは10〜24の範囲内、有利に12〜20の範囲内の整数であり、変数yは有利に5〜50、特に有利に8〜40の範囲内の整数を表す]のエトキシ化された直鎖脂肪アルコールは特に有利である。エトキシ化された直鎖脂肪アルコールは、通常種々のエトキシ化度を有する種々のエトキシ化された脂肪アルコールの混合物として存在する。変数yは本発明の範囲内で平均値(数平均)を表す。適当な非イオン性界面活性物質は、更に、コポリマー、特にエチレンオキシドと少なくとも1種のC3〜C10−アルキレンオキシドとのブロックコポリマー、例えば式
RO(CH2CH2O)y1−(BO)y2−(A−O)m−(B’O)y3−(CH2CH2O)y4R’,
[式中、
mは0又は1を表し、Aは脂肪族、脂環式又は芳香族ジオールから誘導される基、例えばエタン−1,2−ジイル、プロパン−1,3−ジイル、ブタン−1,4−ジイル、シクロヘキサン−1,4−ジイル、シクロヘキサン−1,2−ジイル又はビス(シクロヘキシル)メタン−4,4’−ジイルを表し、B及びB’は相互に無関係にプロパン−1,2−ジイル、ブタン−1,2−ジイル又はフェニルエタンを表し、y4は相互に無関係に2〜100の数を表し、かつy2及びy3は相互に無関係に2〜100の数を表し、その際、y1+y2+y3+y4の合計は有利に20〜400の範囲内にあり、これは1000〜20000の範囲内の数平均分子量に相当する]のトリブロックコポリマーである。有利に、Aはエタン−1,2−ジイル、プロパン−1,3−ジイル又はブタン−1,4−ジイルを表す。Bは有利にプロパン−1,2−ジイルを表す。
界面活性物質として、非イオン性界面活性剤の他に、アニオン性及びカチオン性界面活性剤も挙げられる。該界面活性物質は単独か又は混合物として使用されてよい。但し、これに関する前提条件は、該界面活性物質が相互に相溶性であることである。前記前提条件は、例えばそれぞれ1つの化合物種からの混合物に関して、並びに、非イオン性界面活性剤とアニオン性界面活性剤とからの混合物及び非イオン性界面活性剤とカチオン性界面活性剤とからの混合物に関して当てはまる。適当な界面活性剤の例は、ラウリル硫酸ナトリウム、ドデシル硫酸ナトリウム、ヘキサデシル硫酸ナトリウム及びジオクチルスルホコハク酸ナトリウムである。カチオン性界面活性剤の例は、長鎖アンモニウム化合物である。
分散液安定剤として、更に、ナフタレンスルホン酸及びホルムアルデヒドからの縮合物、両親媒性ポリマー又は非水溶性有機ポリマーからのナノ粒子又は非水溶性無機化合物からのナノ粒子が好適である(Pickering効果)。前記種の安定剤は、例えばナノスケールの二酸化ケイ素及び酸化アルミニウム又は合成、有機ナノ粒子、例えば10〜300nmの粒径を有する架橋されたポリアクリル酸である。
例えば1000〜100000の平均分子量Mwを有する両親媒性ポリマーも、分散液安定剤として使用することができる。両親媒性ポリマーの例は、以下の単位を含むコポリマーである:
(a)疎水性モノエチレン性不飽和モノマー、及び
(b)モノエチレン性不飽和カルボン酸、モノエチレン性不飽和スルホン酸、モノエチレン性不飽和ホスホン酸又はそれらの混合物及び/又は塩基性モノマー。
適当な疎水性モノエチレン性不飽和モノマー
(a)は、例えばスチレン、メチルスチレン、エチルスチレン、アクリロニトリル、メタクリロニトリル、C2〜C18−オレフィン、モノエチレン性不飽和C3〜C5−カルボン酸と一価アルコールとからのエステル、ビニルアルキルエーテル、ビニルエステル又はそれらの混合物である。モノマーの前記群のうち、有利に、イソブテン、ジイソブテン、スチレン及びアクリル酸エステル、例えばエチルアクリラート、イソプロピルアクリラート、n−ブチルアクリラート及びs−ブチルアクリラートが使用される。
両親媒性コポリマーは、親水性モノマーとして以下を含有する:
(b)有利に、重合導入された形の、アクリル酸、メタクリル酸、マレイン酸、無水マレイン酸、イタコン酸、ビニルスルホン酸、2−アクリルアミドメチルプロパンスルホン酸、アクリルアミド−プロパン−3−スルホン酸、3−スルホプロピルアクリラート、3−スルホプロピルメタクリラート、スチレンスルホン酸、ビニルホスホン酸又はそれらの混合物酸性モノマーは、遊離酸の形か、又は部分的又は完全に中和された形で存在してよい。
他の適当な親水性モノマーは、塩基性モノマーである。塩基性モノマーは、疎水性モノマー(a)と、単独で、又は上記の酸性モノマーと混合して重合されてよい。塩基性モノマーと酸性モノマーとからの混合物が使用される場合、それぞれ重合導入された酸性モノマーと塩基性モノマーとのモル比に応じてアニオン又はカチオンに帯電した両性コポリマーが生じる。
塩基性モノマーは、例えばジ−C1〜C2−アルキルアミノ−C2〜C4−アルキル(メタ)アクリラート又はジアリルジメチルアンモニウムクロリドである。塩基性モノマーは、遊離塩基、有機酸又は無機酸との塩の形で、又はアルキルハロゲン化物で4級化された形で存在してよい。塩基性モノマーがカチオン性となる塩形成ないし4級化は、部分的又は完全に行われていてよい。そのような化合物についての例は、ジメチルアミノエチルメタクリラート、ジエチルアミノエチルメタクリラート、ジメチルアミノエチルアクリラート、ジエチルアミノエチルアクリラート、ジメチルアミノプロピルメタクリラート、ジメチルアミノプロピルアクリラート、ジエチルアミノプロピルメタクリラート、ジエチルアミノプロピルアクリラート及び/又はジメチルアミノエチルアクリルアミド、ジメチルアミノエチルメタクリルアミド、ジメチルアミノプロピルアクリルアミド、ジメチルアミノプロピルメタクリルアミド及び/又はジアリルジメチルアンモニウムクロリドである。
遊離酸の形の両親媒性コポリマーが十分に水溶性でない場合、該コポリマーは水溶性塩の形で使用され、例えば相応するアルカリ金属塩、アルカリ土類金属塩及びアンモニウム塩が使用される。前記塩は、例えば、両親媒性コポリマーの遊離酸基を塩基で部分的又は完全に中和することにより製造され、例えば、中和のために、苛性ソーダ液、苛性カリ液、酸化マグネシウム、アンモニア又はアミン、例えばトリエタノールアミン、エタノールアミン、モルホリン、トリエチルアミン又はブチルアミンが使用される。有利に、両親媒性コポリマーの酸基はアンモニア又は苛性ソーダ液で中和される。それに対して、そのようなモノマーを重合導入により含有する塩基性モノマーないしコポリマーの水溶性は、鉱酸、例えば塩酸又は硫酸を用いた部分的又は完全な中和により、又は有機酸、例えば酢酸又はp−トルエンスルホン酸の添加により高めることができる。両親媒性コポリマーの分子量は、例えば1000〜100000であり、有利に1500〜10000の範囲内である。両親媒性コポリマーの酸価は例えば50〜500、有利に150〜350mgKOH/ポリマーgである。
以下:
(a)イソブテン、ジイソブテン、スチレン又はそれらの混合物95〜45質量%、及び
(b)アクリル酸、メタクリル酸、マレイン酸、マレイン酸の半エステル又はそれらの混合物5〜55質量%
を重合導入により含有する両親媒性コポリマーは特に有利である。特に有利に、以下:
(a)スチレン45〜80質量%、
(b)アクリル酸55〜20質量%、及び場合により
(c)付加的に他のモノマー
を重合導入により含有するコポリマーが分散液安定剤として使用される。コポリマーは場合により他のモノマー(c)としてマレイン酸半エステルの単位を重合導入により含有してよい。そのようなコポリマーは、例えば、スチレン、ジイソブテン又はイソブテン又はそれらの混合物と無水マレイン酸とからのコポリマーを水の不在で共重合させ、該コポリマーを重合に引き続きアルコールと反応させることにより得ることができ、その際、コポリマー中の無水物基1モル当たり5〜50モル%の一価アルコールが使用される。適当なアルコールは、例えばメタノール、エタノール、n−プロパノール、イソプロパノール、n−ブタノール、イソブタノール及びt−ブタノールである。しかしながら、コポリマーの無水物基を多価アルコール、例えばグリコール又はグリセリンと反応させることもできる。しかしながらこの場合、反応は、多価アルコールのOH基1つだけが無水物基と反応する限りにおいて行われる。コポリマーの無水物基がアルコールと完全に反応されない場合、アルコールと反応しない無水物基の開環が水の添加により行われる。
別の適当な分散液安定剤は、例えば市販のモノエチレン系不飽和酸のポリマー、並びに、例えばWO−A−96/34903に記載されているようなN−ビニルホルムアミドのポリアルキレングリコールへのグラフトポリマーである。グラフトされたビニルホルムアミド単位は、場合により加水分解されていてよい。グラフトされたビニルホルムアミド単位の割合は、ポリアルキレングリコールに対して有利に20〜40質量%である。有利に、2000〜10000の分子量を有するポリエチレングリコールが使用される。
更に、分散液安定剤として両性イオン性ポリアルキレンポリアミン及び両性イオン性ポリエチレンイミンが挙げられる。そのような化合物は、例えばEP−B−112592から公知である。前記化合物は、例えば、ポリアルキレンポリアミン又はポリエチレンイミンをまず例えばエチレンオキシド、プロピレンオキシド及び/又はブチレンオキシドでアルコキシル化し、アルコキシル化生成物を引き続き例えばメチルブロミド又はジメチルスルファートで4級化し、次いで、この4級化されたアルコキシル化生成物をクロロスルホン酸又は三酸化硫黄で硫酸化することにより得ることができる。両性イオン性ポリアルキレンポリアミンの分子量は、例えば1000〜9000、有利に1500〜7500である。両性イオン性ポリエチレンイミンは、有利に1500〜7500ダルトンの範囲内の分子量を有する。
他の適当な分散液安定剤は保護コロイドである。保護コロイドは、一般に500を上回る、有利に1000より高い平均分子量Mwを有する。保護コロイドの例は、ポリビニルアルコール、セルロース誘導体、例えばカルボキシメチルセルロース、ポリビニルピロリドン、ポリエチレングリコール、酢酸ビニル及び/又はプロピオン酸ビニルのポリエチレングリコールへのグラフト重合体、片側又は両側がアルキル基、カルボキシル基又はアミノ基で末端封鎖されているポリエチレングリコール、ポリジアリルジメチルアンモニウムクロリド及び/又は多糖類、例えば水溶性デンプン、デンプン誘導体及びタンパク質である。このような生成物は、例えばRoempp, Chemie Lexikon、第9版、第5巻、第3569頁又はHouben-Weyl, Methoden der organischen Chemie、第4版、第14/2巻、第IV章Umwandlung von Cellulose und Staerke, E. Husemann及びR. Werner著、第862〜915頁及びUllmanns Encyclopedia for Industrial Chemistry、第6版、第28巻、第533頁以降の多糖類(Polysaccharides)の項に記載されている。
例えば全ての種類の水溶性デンプン、例えばアミロース並びにアミロペクチン、天然デンプン、疎水性又は親水性に変性したデンプン、アニオン性デンプン、カチオン性に変性されたデンプン、分解されたデンプンが適していて、その際、デンプンの分解は例えば酸化、熱、加水分解又は酵素によって行うことができ、かつその際デンプンの分解のために天然のデンプンも変性されたデンプンも使用することができる。他の適当な保護コロイドはデキストリン及び架橋された水溶性デンプンであり、これらは水で膨潤可能である。
有利に、保護コロイドとして、天然の水溶性デンプン(これは例えばデンプン蒸解を用いて水溶性の形に変換することができる)、並びにアニオン性に変性されたデンプン、例えば酸化されたジャガイモデンプンが使用される。特に分子量低下に供されたアニオン性に変性されたデンプンが有利である。この分子量低下は、有利に酵素により実施される。この分解されたデンプンの平均分子量Mwは、例えば500〜100000、有利に1000〜30000である。この分解されたデンプンは、例えば固有粘度[η]0.04〜0.5dl/gを有する。そのようなデンプンは、例えばEP−B−0257412及びEP−B−0276770に記載されている。重合の際に保護コロイドが使用される場合には、使用量は、例えば重合の際に使用したモノマーに対して0.5〜50、特に5〜40質量%、大抵10〜30質量%である。
当然のことながら、重合混合物に、乳化重合において慣用の他の添加剤、例えばグリコール、ポリエチレングリコール、緩衝剤/pH値調節剤、分子量調節剤及び連鎖移動阻害剤を添加することができる。
少なくとも1種の作用物質を含有する水性のポリマー分散液が得られ、その際、作用物質は、モノマーから形成された非水溶性ポリマーにより少なくとも部分的に被覆される。測定不可能な割合か、又は、分散液中に含まれる固体に対して通常2質量%未満、有利に0.2質量%未満を占める極めてわずかな割合の凝集物が観察されるに過ぎない。
−上記のように− もう1つの工程において、そのようにして得ることができる、少なくとも1種の作用物質、有利にUV吸収剤の種を含有する水性ポリマー分散液を、ポリマー粒子の特性を変化させるために、場合によりもう1つの処理工程において付加的な乳化重合に供することができる。この場合、別のモノマーないしモノマーの別の混合物を、分散したポリマー粒子上で重合させて、コア/シェル構造を有する粒子を生じさせることができる。前記粒子は唯一のシェルか、又は、 −乳化重合をモノマー又は作用物質の別の組成物を用いて繰り返す場合には− 複数の、例えば2、3、4又は5の種々のシェルを含むことができる。そのような構造のシェルのポリマーマトリックスは未架橋であるか又は有利に架橋されていてよい。コア/シェルポリマー粒子が製造される場合、コア中のポリマー対シェル中のポリマーの質量比は例えば5:1〜1:5、有利に2:1〜1:2である。
少なくとも1種の作用物質、有利にUV吸収剤を含有する上記の水性分散液から、作用物質を含有する水性ポリマー分散液の揮発性成分を蒸発させることにより、作用物質を含有するポリマー粉末を取得することができる。有利に、そのような粉末は上記の分散液から噴霧乾燥により製造される。
作用物質を含有するポリマー分散液又は該ポリマー分散液から取得されたポリマー粉末は、特にUV線の作用に対するポリマーの仕上げ処理及び/又は安定化のために使用される。これらは、例えば熱可塑性ポリマー、例えばポリエチレン、ポリプロピレン、ポリアミド、ポリアクリロニトリル、ポリカーボナート、ポリ塩化ビニル又はポリエステル中に混入される。このために、例えば、仕上げ処理すべきポリマーに対して0.1〜3質量%、有利に0.5〜2質量%の量の、作用物質を含有するポリマー、有利にUV吸収剤を含有するポリマーが必要である。
熱可塑性ポリマーをUV作用に対して安定化するために、例えば、ポリマーをまず押出機中で溶融し、本発明により製造されたUV吸収剤を含有する粉末をポリマー溶融物中に例えば180〜200℃の温度で混入し、そこから顆粒を製造し、その後そこから、公知の方法により、UV線の作用に対して安定化されているシートを製造するというようにして行うことができる。
実施例中のパーセント記載は、文脈から特に明らかでない限り質量パーセントを意味する。
粒径はCoulter N4 Plusレーザー回折装置を用いて、又はこれとは別にCoulter 230 LSを用いて測定した。原則的に0.01質量%の水性調製物中で測定した。
ガラス転移温度TgをASTM D 341882の規定に基づいて示差熱分析(DSC)によって測定した。
実施例1
脱イオン水116.3gをN2でパージされた反応器中に装入し、撹拌下に内部温度を80℃にした。次いで、脱イオン水11.69gと2%ペルオキソ二硫酸ナトリウム溶液40.5gとからの混合物13.05g(供給物3)を一度に添加した。引き続き、3.5時間以内に、脱イオン水405.8g、Dowfax(R)2A1(界面活性剤の45%水溶液:ドデシルジフェニルエーテル二スルホン酸の二ナトリウム塩)9.9g、アリルメタクリラート3.24g及びメチルメタクリラート173.88gからの混合物(供給物1)を添加した。同時に、供給物3の残りを5時間にわたって反応混合物に添加した。
供給物1の終了後、30分間重合させる。ここで、モノマー中に溶解させた、脱イオン水175g、Dowfax(R)2A1 0.9g、メチルメタクリラート92.88g及び4−n−オクチルオキシ−2−ヒドロキシ−ベンゾフェノン(Uvinul 3008)54gからの混合物(供給物2)を1時間で添加する。その後、脱イオン水3.59g及びt−ブチルヒドロペルオキシド10%水溶液5.4gからの溶液(供給物4)、並びに、Rongalit(R) C(亜硫酸水素ナトリウムとホルムアルデヒドとの付加生成物の10%水溶液)4.05g及び脱イオン水4.94g(供給物5)を60分間の期間にわたり添加した。
引き続き、反応混合物を室温に冷却し、分散液を500μmのフィルターを介して濾過し、その後125μmのフィルターを介して濾過して、凝固物を除去した。分離された凝固物の量は5.5gであった。分散液は28.1%の固体含分を有しており、かつ残留モノマー(メチルメタクリラート)333ppmを含有していた。平均粒径は173nmであった。ポリマーは93℃のガラス温度Tgを有していた。
1000倍の倍率の光学顕微鏡下で、分散液中にUV吸収剤の結晶体は認められず、つまりUV吸収剤はポリマーマトリックス中に存在する。
水性分散液の噴霧乾燥によってルーズな白色粉末が得られ、該粉末を撮影してデバイ・シェラー粉末図形を得た。この写真は、UV吸収剤がポリマーマトリックス中で無定形でかつ非結晶質で存在することを明確に示していた。
実施例2
脱イオン水116.3gをN2でパージされた反応器中に装入し、撹拌下に内部温度を80℃にした。次いで、脱イオン水11.69gと2%ペルオキソ二硫酸ナトリウム溶液40.5gとからの混合物13.05g(供給物3)を一度に添加した。引き続き、3.5時間以内に、モノマー中に溶解された、脱イオン水470.09g、Dowfax(R)2A1 9.9g、アリルメタクリラート3.24g、メチルメタクリラート173.88g及び4−n−オクチルオキシ−2−ヒドロキシ−ベンゾフェノン54gからの混合物(供給物1)を添加した。同時に、供給物3の残りを5時間にわたって添加した。
供給物1の終了後、反応混合物を更に30分間重合させた。引き続き、脱イオン水110.7g、Dowfax(R)2A1 0.9g、メチルメタクリラート92.88gからの混合物(供給物2)を1時間以内に添加した。その後、脱イオン水3.59g及びt−ブチルヒドロペルオキシドからの10%水溶液5.4gからの溶液(供給物4)、並びに、Rongalit(R) C 4.05g及び脱イオン水4.94g(供給物5)を60分間の期間にわたり添加した。引き続き、反応混合物を室温に冷却し、分散液を500μmのフィルターを介して濾過し、その後125μmのフィルターを介して濾過して、凝固物を除去した。分離された凝固物の量は3.2gないし0.7gであり、固体含分は30.4%に定められた。平均粒径は219nmであった。ポリマーは92℃のガラス温度Tgを有していた。
分散液中で、倍率1000倍の光学顕微鏡下で、4−n−オクチルオキシ−2−ヒドロキシ−ベンゾフェノンの結晶体は認められず、即ちUV吸収剤はポリマーマトリックス中に存在する。分散液の噴霧乾燥によって白色粉末が得られた。
粉末を撮影してデバイ・シェラー粉末図形を取得し、該図形は、UV吸収剤がポリマーマトリックス中で無定形でかつ非晶質で存在することを明確に示していた。
実施例3
脱イオン水116.3gをN2でパージされた反応器中に装入し、撹拌下に内部温度を80℃にした。次いで、脱イオン水11.69gと2%ペルオキソ二硫酸ナトリウム溶液40.5gとからの混合物13.05g(供給物2)を一度に添加した。引き続き、3.5時間以内に、供給物1として、モノマー中に溶解された、脱イオン水580.79g、Dowfax(R)2A1 10.8g、アリルメタクリラート3.24g、メチルメタクリラート266.76g及び4−n−オクチルオキシ−2−ヒドロキシ−ベンゾフェノン(Uvinul 3008)54gからの混合物を添加した。同時に、供給物2の残りを同様に3.5時間にわたって添加した。供給物1及び2の終了後、反応混合物を更に30分間重合させた。引き続き、脱イオン水3.59g、t−ブチルヒドロペルオキシド5.4gからの混合物(供給物3)を、Rongalit(R) C 4.05g及び脱イオン水4.94gからの混合物(供給物4)と一緒に1時間以内に添加した。
その後、反応混合物を室温に冷却し、分散液を500μmのフィルターを介して濾過し、その後125μmのフィルターを介して濾過して、凝固物を除去した。分離された凝固物の量は4.1g(500μmフィルター)及び9g(125μmフィルター)であった。分散液の固体含分は28.3%であった。平均粒径は288nmであった。
分散液中で、倍率1000倍の光学顕微鏡下で、4−n−オクチルオキシ−2−ヒドロキシ−ベンゾフェノンの結晶体は認められず、即ちUV吸収剤はポリマーマトリックス中に存在していた。分散液の噴霧乾燥によって白色粉末が得られた。ポリマーのガラス転移温度を測定したところ、98.1℃であった。
以下の表に、分散液の製造の間の、粒径及び固体含分の経時変化を示す。
Figure 2009530429
実施例4
脱イオン水116.3gをN2でパージされた反応器中に装入し、撹拌下に内部温度を80℃にした。次いで、脱イオン水11.69gと2%ペルオキソ二硫酸ナトリウム溶液40.5gとからの混合物13.05g(供給物2)を一度に添加した。引き続き、3.5時間以内に、供給物1として、モノマー中に溶解された、脱イオン水580.79g、Dowfax(R)2A1 10.8g、ペンタエリトリットテトラアクリラート3.24g、メチルメタクリラート266.76g及び4−n−オクチルオキシ−2−ヒドロキシ−ベンゾフェノン54gからの混合物を添加した。同時に、供給物2の残りを同様に3.5時間にわたって添加した。供給物1及び2の完全な添加の後に、反応混合物を更に30分間撹拌した。その後、脱イオン水3.59g、t−ブチルヒドロペルオキシド5.4gからの混合物(供給物3)を、Rongalit(R) C 4.05gからの混合物(供給物4)と一緒に1時間以内に添加した。引き続き、混合物を室温に冷却し、分散液をまず500μmのフィルターを介して濾過し、その後125μmのフィルターを介して濾過して、凝固物を除去した。分離された凝固物の量は1gないし18g(125μmフィルター)であり;分散液の固体含分は27.2%に定められた。分散した粒子の平均粒径は303nmであった。
水性分散液中で、倍率1000倍の光学顕微鏡下で、4−n−オクチルオキシ−2−ヒドロキシ−ベンゾフェノンの結晶体は認められず、このことはUV吸収剤がポリマーマトリックス中に存在していたことを意味する。分散液の噴霧乾燥によって白色粉末が生じた。ポリマーのガラス転移温度Tgを測定したところ104.9℃であった。

Claims (10)

  1. 分散した粒子が、UV吸収剤、帯電防止剤、酸化防止剤及び防曇剤の群からの少なくとも1種の作用物質を含有し、最大で500nmの平均粒径を有し、かつエチレン性不飽和モノマーを少なくとも1種の作用物質の存在で乳化重合させることにより得ることができる水性ポリマー分散液において、分散した粒子のマトリックスポリマーが少なくとも85℃のガラス転移温度を有することを特徴とする水性ポリマー分散液。
  2. 分散したポリマー粒子がコア/シェル構造を有しており、かつ、マトリックスポリマーが少なくとも95℃のガラス転移温度Tgを有し、コア中に、シェル中に、又はコア中及びシェル中に、少なくとも1種の作用物質を含有している、請求項1記載の水性ポリマー分散液。
  3. マトリックスポリマーが少なくとも1種の非重合性UV吸収剤を含有している、請求項1又は2記載の水性ポリマー分散液。
  4. 分散したポリマー粒子がコア/シェル構造を有しており、かつ、コア中に少なくとも1種のUV吸収剤を含有している、請求項1から3までのいずれか1項記載の水性ポリマー分散液。
  5. 分散液の分散した単一粒子のポリマーマトリックス又はコア/シェル構造を有するポリマー粒子のコアのポリマーマトリックスが架橋されている、請求項1から4までのいずれか1項記載の水性ポリマー分散液。
  6. 架橋されたポリマーが以下の群
    (i)C1〜C10−アルキルアクリラート、C1〜C10−アルキルメタクリラート、スチレン、アクリロニトリル及びメタクリロニトリル、及び
    (ii)アリルアクリラート、アリルメタクリラート、ペンタエリトリットトリアクリラート、ペンタエリトリットテトラアクリラート、ペンタエリトリットトリメタクリラート、ペンタエリトリットテトラメタクリラート、ブタンジオールジアクリラート、エチレングリコールジアクリラート、エチレングリコールジメタクリラート、ブタンジオールジメタクリラート、トリメチロールプロパントリアクリラート、トリメチロールプロパントリメタクリラート、ブタジエン、ジビニルベンゼン、ジビニル尿素及びメチレンビスアクリルアミドの群からの少なくとも1種の架橋剤
    の少なくとも1種のモノマーから構成されている、請求項5記載の水性分散液。
  7. UV吸収剤が4−n−オクチルオキシ−2−ヒドロキシベンゾフェノンである、請求項1から6までのいずれか1項記載の水性分散液。
  8. 作用物質を含有する請求項1から7までのいずれか1項記載のポリマー水性分散液の揮発性成分を蒸発させることにより得ることができる、UV吸収剤、帯電防止剤、酸化防止剤及び防曇剤の群からの少なくとも1種の作用物質を含有するポリマー粉末。
  9. 有機ポリマーの仕上げ処理及び安定化のための、UV吸収剤、帯電防止剤、酸化防止剤及び防曇剤の群からの少なくとも1種の作用物質を含有する請求項1から7までのいずれか1項記載のポリマー粉末の使用。
  10. UV吸収剤を含有するポリマー分散液又は該ポリマー分散液から取得されたポリマー粉末を、UV線の作用に対する熱可塑性ポリマーの安定化のために使用する、請求項9記載の使用。
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