JPH07289627A - 硬化性組成物およびその処理剤 - Google Patents

硬化性組成物およびその処理剤

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JPH07289627A
JPH07289627A JP6112192A JP11219294A JPH07289627A JP H07289627 A JPH07289627 A JP H07289627A JP 6112192 A JP6112192 A JP 6112192A JP 11219294 A JP11219294 A JP 11219294A JP H07289627 A JPH07289627 A JP H07289627A
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Abstract

(57)【要約】 【目的】生体親和性に優れ、かつ形態付与性をもち、練
和直後の練成体が水分と接触しても崩壊しない医療上有
用な硬化性組成物を提供することを目的とする。 【構成】a.粉末部あるいは練和液のいずれか、あるい
はその両方にリン酸成分およびカルシウム成分を含有す
る硬化性組成物、あるいは、b.粉末部にカルシウム成
分を含有することを特徴とする組成物、において、粉末
部および練和液のいずれか、あるいはその両方にアルギ
ン酸化合物を含有することを特徴とする硬化性組成物。
およびカルシウムイオン濃度が10ミリモル濃度以上で
あることを特徴とする処理剤。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は新規な硬化性組成物、詳
しくは医療用硬化性組成物あるいは充填、補填材料組成
物、止血性組成物に関する。より詳しくは病的あるいは
外的原因等により生じた骨や歯などの硬組織の欠損部や
空隙部に適応し、当該個所に所望の形状のリン酸カルシ
ウム硬化体を形成させ、欠損空隙部の機能を補綴するこ
とと共に新生硬組織の発生を誘発する硬組織組成物、あ
るいは硬組織の欠損部あるいは空隙部における出血を、
当該箇所に所望の形状のリン酸カルシウム硬化体あるい
はカルシウム硬化体を形成させ止血する止血用組成物に
関する。
【0002】
【従来の技術】医療用硬化性組成物は医科用としては主
に骨欠損部充填材、骨接合材などに歯科用としては合着
用、金属修復物の断熱、暫間あるいは永久充填、根管充
填や覆髄などに用いられる。現在用いられている医科用
硬化性組成物である骨セメントは粉末部にメタアクリル
酸メチル重合体を主成分として含み、メタアクリル酸メ
チルモノマーを練和液とし両者を混合練和することによ
りメタアクリル酸メチル重合体を硬化物として得るもの
である。歯科用硬化性組成物には酸化亜鉛を粉末部にリ
ン酸水溶液を練和液に持つリン酸亜鉛セメント、酸化亜
鉛を粉末部にポリカルボン酸水溶液を練和液とするカル
ボキシレートセメント、酸化亜鉛を粉末部にユージノー
ルを練和液に持つユージノールセメントなどがあり、い
ずれも粉末部を練和液で練和することにより硬化物を得
る。これら現在の医療用硬化性組成物は粉末部を練和液
で練和することにより所望の形態の硬化物を得ることが
できるが、生成する硬化物は生体組織とは異質なもので
あり硬化体は生体親和性を示さない。しかも骨セメント
の場合では残留モノマー、あるいは重合時の発熱のため
に周辺の組織に炎症が起きることが報告されている。
【0003】一方、生体硬組織はアパタイトを主成分と
するリン酸カルシウムであり、アパタイト、リン酸三カ
ルシウムなどのリン酸カルシウムは優れた生体親和性を
示すことが知られている。これらのリン酸カルシウムは
焼結体として、あるいは顆粒状、紛体として現在臨床応
用されているが、形態付与性はない。リン酸カルシウム
の優れた生体親和性に形態付与を目的とした硬化性を持
たせるために例えば特開昭58ー83605、特開昭5
9ー88251、特開昭59ー182263、特開昭6
1ー236644、特開昭62ー72363に見られる
ようにリン酸カルシウムを重合性ポリマーあるいは酸化
亜鉛などと混合する試みがなされたが硬化体がポリマー
あるいは酸化亜鉛などを含むためにやはり生体親和性を
期待できないものであった。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】従来の医療用硬化性組
成物である骨セメント、歯科用セメントは形態付与性が
あるが生体親和性に乏しい。一方、リン酸カルシウム焼
結体、リン酸カルシウム粉末などは生体親和性に優れる
が形態付与性に乏しい。またリン酸カルシウムを重合性
ポリマーあるいは酸化亜鉛と混合したものは形態付与性
を獲得したが、やはり生体親和性に劣っており形態付与
性ならびに生体親和性を持つ臨床応用可能な材料はなか
った。本発明は生体親和性に優れ、かつ形態付与性があ
り、かつ血液などの水分と練和直後の練成体が接触して
も崩壊しないなどの特徴を持つ臨床応用上有用な硬化性
組成物を提供するものである。
【0005】
【課題を解決するための手段】前項に記載した医療用硬
化性組成物の問題点を解決するために本発明者は新たな
硬化性組成物を種々検討した結果、a.粉末部および練
和液のいずれか、あるいはその両方にリン酸成分および
カルシウム成分を含有することを特徴とする硬化性組成
物において、粉末部および練和液のいずれか、あるいは
その両方にアルギン酸化合物を含有することを特徴とす
る硬化性組成物、あるいは、b.粉末部にカルシウム成
分を含有することを特徴とする硬化性組成物において、
粉末部あるいは練和液のいずれか、あるいはその両方に
アルギン酸化合物を含有することを特徴とする硬化性組
成物、が優れた生体親和性を示し、かつ硬化性を示すた
め、形態付与性があり、かつ血液などの水分と練和直後
の練成体が接触しても崩壊しないなど、臨床応用上有用
な硬化性組成物であることを見いだし、またc.10ミ
リモル濃度以上のカルシウムイオンを含有することを特
徴とする処理剤、が血液などの水分と練和直後の練成体
が接触する時に起こりうる崩壊を更に抑制することを見
いだし、本発明を完成した。
【0006】即ち、本発明の硬化性組成物とは、a.粉
末部および練和液のいずれか、あるいはその両方にリン
酸成分およびカルシウム成分を含有することを特徴とす
る硬化性組成物において、粉末部および練和液のいずれ
か、あるいはその両方にアルギン酸化合物を含有するこ
とを特徴とする硬化性組成物、あるいは、b.粉末部に
カルシウム成分を含有することを特徴とする硬化性組成
物において、粉末部あるいは練和液のいずれか、あるい
はその両方にアルギン酸化合物を含有することを特徴と
する硬化性組成物で、アルギン酸化合物の効果により、
血液などの水分と練和直後の練成体が接触しても崩壊し
ないように設計された硬化性組成物であり、またその効
果を高める目的で使用される、c.10ミリモル濃度以
上のカルシウムイオンを含有することを特徴とする処理
剤である。
【0007】本発明でいうアルギン酸化合物とは、多糖
類の一種で(C574COOH)nで表されるアルギン
酸、およびアルギン酸の塩で、アルギン酸の塩としては
アルギン酸ナトリウム、アルギン酸カリウム、アルギン
酸アンモニウム、アルギン酸プロピレングリコールエス
テルなどが例示される。これらは、化学薬品として購入
可能である。
【0008】本発明でいうリン酸水素カルシウムとはC
aHPO4、CaHPO4・2H2Oなどであり化学薬品
として購入可能である。
【0009】本発明でいうリン酸三カルシウムはCa3
(PO42でありα−Ca3(PO42、β−Ca3(P
42のいずれでもよいが、α−Ca3(PO42がよ
り迅速な硬化反応を与えるので好ましい。リン酸三カル
シウムの製造法としてはカルシウム源とリン酸源を3:
2のモル比に混合し加熱する。1200度以上ではα型
リン酸三カルシウムが1000度以下ではβ型リン酸三
カルシウムが主に生成することが公知となっている。
【0010】本発明でいうリン酸八カルシウムはCa8
2(PO46・5H20であり公知の方法で合成され
る。
【0011】本発明でいうリン酸二水素カルシウムはC
a(H2PO42、Ca(H2PO42・2H20などで
あり化学薬品として購入可能である。
【0012】本発明でいう非晶質リン酸カルシウムとは
非晶質状態のリン酸カルシウムであり、カルシウム成分
を含む溶液とリン酸成分を含む溶液を低温で混合するな
どの公知の方法で合成できる。本発明においては非晶質
リン酸カルシウムを主成分として含有しており、マグネ
シウムあるいは炭酸イオンなどを含有しているものも非
晶質リン酸カルシウムと定義する。
【0013】本発明でいうリン酸四カルシウムはCa4
(PO42O、であり、いかなる方法で製造したもので
も良い。原料のカルシウムとリン酸の比が2:1になる
ように混合し1200度以上で焼成後急冷あるいは窒素
等不活性ガス雰囲気下で1200度に焼成すれば良好な
リン酸四カルシウムが得られる。例えば原料としてリン
酸水素カルシウムと炭酸カルシウムを等モル混合したも
のが例示される。強度向上などを目的としてリン酸四カ
ルシウムにリン酸三カルシウムを混合させるためにカル
シウムとリン酸の比を2:1より小さくすることも可能
である。
【0014】本発明でいう酸化カルシウムはCaOであ
り、化学薬品として購入可能である。
【0015】本発明でいう水酸化カルシウムはCa(O
H)2であり、化学薬品として購入可能である。
【0016】本発明でいう炭酸カルシウムはCaCO3
であり、化学薬品として購入可能である。
【0017】本発明でいうアパタイトとはCa10(PO
46(OH)2の基本構造を持つものをいう。Ca欠損
型のアパタイトCa10-x(PO4y(PO46-y(O
H)2-zや、炭酸含有アパタイトCa10-x(PO4
y(PO46-y(CO3a(OH)2-zなど、あるいはC
aが他の金属に一部あるいは全部置換した例えばCa8
Ba2(PO46(OH)2などもアパタイトと定義す
る。
【0018】本発明でいう水溶性リン酸塩とは水に溶解
してリン酸イオンを生成するものでありP25、H3
4、(NH43PO4、(NH42HPO4、NH42
PO4、Na3PO4、Na2HPO4、NaH2PO4、K3
PO4、K2HPO4、KH2PO4Ca(H2PO42など
で代表されるリン酸塩である。
【0019】また、本発明でいうリン酸イオン濃度とは
溶液中のH2PO4 -、HPO4 2-、PO4 3-など溶解して
いるリン酸イオン成分の合計の濃度をいう。
【0020】なお、本発明において練成体とは硬化性組
成物の粉末部を練和液あるいは体液などの水分を含む液
性材料で練和した時に得られるペースト状などの状態に
ある練和物をいう。
【0021】本発明は下に記述する原理で構成される。
粉末部および練和液のいずれか、あるいはその両方にリ
ン酸成分とカルシウム成分を含有することを特徴とする
硬化性組成物は、水に代表される練和液で練和するとカ
ルシウム成分およびリン酸成分が溶解する。その結果、
カルシウムイオンとリン酸イオンが反応し、中性あるい
は塩基性領域においてリン酸カルシウム塩の中で熱力学
的に最も安定であるアパタイトが生成、生成したアパタ
イト結晶の絡み合いなどで硬化する。硬化反応が終了す
れば硬化物の主成分はアパタイトとなり、水中、血液中
などにおいても安定である。しかし、硬化反応中に練成
体が血液などの多量の水分と接触すると、練成体の一部
あるいは全部が崩壊してしまう。練成体の一部が崩壊し
た場合においても、残存した硬化体の機械的強さが低下
する。また、崩壊した粉末成分は生体親和性に優れるア
パタイトではないので崩壊した粉末の周囲においては異
物反応が観測される。従って、十分な止血を施した後
に、骨欠損部あるいは空隙部などへ硬化性組成物の練成
体を充填するなどの術式を施す必要性が高い。しかし、
止血操作は煩雑であり、また十分な止血が困難である場
合が少なくない。
【0022】粉末部にカルシウム成分を含有することを
特徴とする組成物、例えば粉末部がリン酸水素カルシウ
ム、リン酸三カルシウム、リン酸八カルシウム、アパタ
イト、リン酸二水素カルシウム、リン酸四カルシウム、
酸化カルシウム、水酸化カルシウム、炭酸カルシウム、
非晶質リン酸カルシウムの群から選ばれた一つを主成分
とすることを特徴とする組成物は、水に代表される練和
液で練和すると、あるいは骨欠損部への粉末部の直接充
填などで粉末部が血液などの水分と接触すると、カルシ
ウム成分が溶解し、その結果カルシウムイオンが生成す
る。しかし、組成物自体で硬化性を持たない、あるいは
硬化しても十分な硬化強度が得られない。
【0023】一方、アルギン酸化合物はカルシウムイオ
ンと反応し、ゲル状のアルギン酸カルシウムを生成す
る。ゲル状のアルギン酸カルシウムは水分に対して安定
であり、内部に粉末を含有している場合、その粉末を固
定するので、粉末を含有するゲル状アルギン酸カルシウ
ムを水中に浸積しても、粉末は水中に流れ出さない。
【0024】a.粉末部および練和液のいずれか、ある
いはその両方にリン酸成分およびカルシウム成分を含有
する事を特徴とする硬化性組成物、あるいは、b.粉末
部にカルシウム成分を含有することを特徴とする組成
物、の場合、粉末部を練和液にて練和したり、粉末部を
骨欠損部などに直接充填した場合、練和液、体液などの
水分と接触し、上述のようにカルシウムイオンが生成す
る。生成したカルシウムイオンは、a.粉末部および練
和液のいずれか、あるいはその両方にリン酸成分および
カルシウム成分を含有することを特徴とする硬化性組成
物において、粉末部および練和液のいずれか、あるいは
その両方にアルギン酸化合物を含有することを特徴とす
る硬化性組成物、あるいは、b.粉末部にカルシウム成
分を含有することを特徴とする硬化性組成物において、
粉末部あるいは練和液にのいずれか、あるいはその両方
にアルギン酸化合物を含有することを特徴とする硬化性
組成物、に含有されるアルギン酸化合物と反応すること
により水分に対して安定なゲル状のアルギン酸カルシウ
ムを生成する。その結果、ゲル状のアルギン酸カルシウ
ムが粉末部を固定し、練成体が血液など多量の水分と接
触しても、崩壊しなくなる。
【0025】練成体を骨欠損部などに充填した場合、練
成体は血液などの体液に接触するが、血液などの体液は
約2.5ミリモル濃度のカルシウムイオンを含有してお
り、練成体表面におけるゲル状アルギン酸カルシウムの
生成を促進し、練成体は更に崩壊しにくくなる。
【0026】カルシウムイオン濃度が10ミリモル濃度
以上であることを特徴とする硬化性組成物の処理剤、は
練成体表面におけるゲル状アルギン酸カルシウムの生成
をより促進するために使用される。充填した練成体の表
面に塗布、噴霧などの方法にて、カルシウムイオン濃度
が10ミリモル濃度以上であることを特徴とする硬化性
組成物の処理剤、を処理すると、練成体表面におけるゲ
ル状アルギン酸カルシウムの生成がいっそう促進され、
練成体は非常に崩壊しにくくなる。
【0027】a.粉末部および練和液のいずれか、ある
いはその両方にリン酸成分とカルシウム成分を含有する
事を特徴とする硬化性組成物、の場合は組成物に含有さ
れるリン酸成分とカルシウム成分から溶解して生成した
リン酸イオンとカルシウムイオンの反応によりアパタイ
トを生成し硬化するが、アルギン酸カルシウムは水性の
ゲルであるために、アパタイト生成反応を阻害しない、
あるいはアパタイト生成反応に対して抑制効果が小さ
い。
【0028】アルギン酸ナトリウム、アルギン酸カリウ
ム、アルギン酸カルシウム、アルギン酸アンモニウムお
よびアルギン酸は1963年のFAO/WHO合同委員
会においても安全性が評価され、アルギン酸カルシウム
は傷創被覆材などに、使用されている。アルギン酸ナト
リウムは逆流性食道炎、消化性潰瘍の治療剤であり、血
液拡散に対する抑制作用、赤血球との親和性、フィブリ
ン形成の促進作用などが報告されており生体親和性に関
しては問題がない。
【0029】従って、a.粉末部および練和液のいずれ
か、あるいはその両方にリン酸成分とカルシウム成分を
含有することを特徴とする硬化性組成物、あるいは、
b.粉末部にカルシウム成分を含有することを特徴とす
る組成物、の粉末部および練和液のいずれか、あるいは
その両方にアルギン酸化合物を含有させてもその練成体
および硬化体の生体親和性を低下させることはない。
【0030】また、アルギン酸カルシウムの乾燥体が吸
収性縫合糸に使用されていることからも明かであるよう
に、アルギン酸カルシウムは一定期間、生体内に埋入し
ておくと吸収消失する。ゲル状アルギン酸カルシウムは
乾燥体より、更に早く生体内で吸収消失することが予想
され、その結果、優れた生体親和性がすでに報告されて
いるリン酸カルシウムのみの硬化体が最終的に残存す
る。
【0031】更に、アルギン酸化合物は、粉末部および
練和液のいずれか、あるいはその両方にリン酸成分とカ
ルシウム成分を含有することを特徴とする硬化性組成
物、あるいは、粉末部にカルシウム成分を含有すること
を特徴とする組成物、への少量の添加により、練成体の
練和直後における多量の水分との接触に起因する崩壊を
著しく抑制するので、硬化性組成物の硬化体における機
械的強さを低下させることがない、あるいは著しく低下
させることがない。
【0032】次に、a.粉末部および練和液のいずれ
か、あるいはその両方にリン酸成分およびカルシウム成
分を含有することを特徴とする硬化性組成物において、
粉末部および練和液のいずれか、あるいはその両方にア
ルギン酸化合物を含有することを特徴とする硬化性組成
物、あるいは、b.粉末部にカルシウム成分を含有する
ことを特徴とする硬化性組成物において、粉末部あるい
は練和液のいずれか、あるいはその両方にアルギン酸化
合物を含有することを特徴とする硬化性組成物、を止血
用組成物に利用できる原理を記述する。
【0033】骨欠損部、あるいは空隙部などにおいては
出血を認めることが多い。現在、止血法としては圧迫止
血、レーザー、電気メスなどによる周囲組織の固定など
のほか、凝固促進剤、抗線溶剤などの止血剤を作用させ
ることも行われているが、止血効果が十分でなかった
り、レーザー、電気メスなどによる周囲組織の固定の場
合には、周囲組織に損傷を与えるものである。
【0034】a.粉末部および練和液のいずれか、ある
いはその両方にリン酸成分およびカルシウム成分を含有
することを特徴とする硬化性組成物において、粉末部お
よび練和液のいずれか、あるいはその両方にアルギン酸
化合物を含有することを特徴とする硬化性組成物、ある
いは、b.粉末部にカルシウム成分を含有することを特
徴とする硬化性組成物において、粉末部あるいは練和液
にのいずれか、あるいはその両方にアルギン酸化合物を
含有することを特徴とする硬化性組成物、は、その練成
体を骨や歯などの欠損部や空隙部に止血することなしに
充填し、所望の形状のリン酸カルシウム硬化体、あるい
はカルシウム成分を含有するアルギン酸カルシウムを形
成できる。その結果、圧迫止血と同様の原理で出血を抑
制するので、止血材としても使用できる。
【0035】従って上述のように、a.粉末部および練
和液のいずれか、あるいはその両方にリン酸成分および
カルシウム成分を含有することを特徴とする硬化性組成
物において、粉末部および練和液のいずれか、あるいは
その両方にアルギン酸化合物を含有することを特徴とす
る硬化性組成物、あるいは、b.粉末部にカルシウム成
分を含有することを特徴とする硬化性組成物において、
粉末部あるいは練和液にのいずれか、あるいはその両方
にアルギン酸化合物を含有することを特徴とする硬化性
組成物、は、その練成体を骨や歯などの欠損部や空隙部
に止血することなしに充填し、所望の形状のリン酸カル
シウム硬化体を形成したり、カルシウム成分とリン酸成
分のいずれか、あるいはその両方を所望の部位に供給す
ることが可能である。また、当該箇所に所望の形状の硬
化体を形成できることから、止血材としても使用が可能
である。また、c.カルシウムイオン濃度が10ミリモ
ル濃度以上であることを特徴とする処理剤は、練成体表
面のゲル状アルギン酸カルシウムの生成を促進し、上述
の効果を高める。
【0036】粉末部および練和液のいずれか、あるいは
その両方にリン酸成分およびカルシウム成分を含有する
ことを特徴とする硬化性組成物において、粉末部および
練和液のいずれか、あるいはその両方にアルギン酸化合
物を含有することを特徴とする硬化性組成物、の場合、
臨床応用上はその硬化時間も重要な因子となる。すなわ
ち、上述したようにゲル状アルギン酸カルシウムの生成
のため、練成体を練和直後に骨欠損部あるいは空隙部に
充填し、血液など多量の水分と接触させても、練成体が
崩壊することはないが、臨床応用上は初期より充填補綴
物に機械的強さを必要とする場合があり、十分な硬化ま
では、十分な機械的強さは得られない場合が発生する。
その場合、硬化性組成物の硬化を待たなければならない
が、術式に時間がかかるなどの問題点が多い。
【0037】粉末部および練和液のいずれか、あるいは
その両方にリン酸成分およびカルシウム成分を含有する
ことを特徴とする硬化性組成物において硬化体の機械的
強さのほとんどはカルシウムイオンおよびリン酸イオン
の反応で生成するアパタイトの絡み合いなどにより発生
する。アルギン酸化合物は、粉末部が血液などの多量の
水分と接触しても崩壊しないように固定する効果は有す
るが、アパタイト生成を促進する効果はない。
【0038】粉末部および練和液のいずれか、あるいは
その両方にリン酸成分およびカルシウム成分を含有する
ことを特徴とする硬化性組成物において、粉末部および
練和液のいずれか、あるいはその両方にアルギン酸化合
物を含有することを特徴とする硬化性組成物、の硬化時
間を短縮するには、その練和時にリン酸イオンを供給す
ることが有効である。すなわち、練和液をリン酸イオン
濃度が30ミリモル濃度以上となるように、あるいは粉
末部に水溶性リン酸塩を混合し、その全量が練和液に溶
解した場合の練和液のリン酸イオン濃度が30ミリモル
濃度以上となるように設計することが極めて有効であ
る。
【0039】粉末部および練和液のいずれか、あるいは
その両方にリン酸成分およびカルシウム成分を含有する
ことを特徴とする硬化性組成物において、粉末部および
練和液のいずれか、あるいはその両方にアルギン酸化合
物を含有することを特徴とする硬化性組成物、における
リン酸イオン添加による硬化時間短縮は下記の原理で発
生する。なお生成するアパタイトは、Ca欠損型のアパ
タイトCa10-x(PO4y(PO46-y(OH)
2-zや、炭酸含有アパタイトCa10-x(PO4y(P
46-y(CO3a(OH)2-zなどである場合もあ
り、その場合アパタイトのカルシウムとリン酸の比(以
下Ca/PO4と言う)は10/6ではないが簡単のた
め、以下には基本構造であるCa10(PO46(OH)
2の場合についてのみ記述する。
【0040】Ca10(PO46(OH)2の基本構造を
もつアパタイトの生成には10モルのCaに対し6モル
のPO4が必要である。すなわちCa/PO4が10/
6、約1.67となることが必要である。リン酸カルシ
ウム塩の中で水に溶解しやすいリン酸四カルシウムはC
a/PO4が2.0であり、また酸化カルシウムはカル
シウムのみを供給するのでハイドロキシアパタイト生成
にはPO4が不足する。このPO4の不足をCa/PO4
が1.67より小さいリン酸水素カルシウム、リン酸三
カルシウム、リン酸八カルシウム、リン酸二水素カルシ
ウムなどから供給する。例えばリン酸水素カルシウムの
場合Ca/Pは1.0であり、先のリン酸四カルシウム
と1:1のモル比で混合したとすればアパタイト生成に
必要なCaとPO4が供給されることになる。しかしリ
ン酸四カルシウムとリン酸水素カルシウムをモル比で
1:1に混合した組成物ではリン酸水素カルシウムがリ
ン酸四カルシウムと比較して溶解しにくいため、リン酸
供給源であるリン酸水素カルシウムの溶解反応がアパタ
イト生成、従って硬化反応における律速段階となる。
【0041】硬化反応であるアパタイト生成反応におい
てリン酸イオンの供給が律速段階であるのならば、反応
系中に当初よりリン酸イオンを存在させれば、この律速
段階は解除される。すなわち、反応系中に当初よりリン
酸イオンを添加しておけば、溶解度の小さいリン酸水素
カルシウムあるいはリン酸三カルシウムあるいはリン酸
八カルシウムあるいはリン酸二水素カルシウムなどの溶
解によるリン酸イオンの供給でなく溶解度の大きいリン
酸四カルシウムあるいは酸化カルシウムあるいは水酸化
カルシウムなどの溶解によるカルシウムイオンの供給が
律速段階となり全体の硬化反応が著しく加速される。
【0042】アパタイトの生成、従って硬化反応の律速
段階は特に初期において重要である。硬化反応の初期に
おいて、いったんアパタイトが生成されるとアパタイト
はそれ自体が種結晶となり、以後アパタイトが生成され
やすくなる。したがって練和液中に存在すべき最低リン
酸イオン濃度は当初のアパタイト生成に必要な30ミリ
モル濃度以上であることが必要である。上述したように
練和時の反応部位のリン酸イオン濃度を30ミリモル濃
度以上とすることが必要とされる要件であるので、練和
液にリン酸あるいはリン酸塩を溶解する方法、および粉
末部に水溶性リン酸塩を混合し練和液と練和した時に粉
末部の水溶性リン酸塩が練和液に溶解し30ミリモル濃
度以上のリン酸イオン濃度を確保する方法、あるいはそ
れらを組み合わせた方法は本質的に同一である。
【0043】本発明の硬化性組成物は以下に記載する方
法で製造される。
【0044】硬化性組成物の粉末部は十分に混合する。
例えばリン酸水素カルシウム、リン酸三カルシウム、リ
ン酸八カルシウム、リン酸二水素カルシウム、非晶質リ
ン酸カルシウムの群から選ばれた少なくとも一つとリン
酸四カルシウム、酸化カルシウム、水酸化カルシウム、
炭酸カルシウムの群から選ばれた少なくとも一つの混合
物はそれぞれをそのまま、あるいはボールミル等で粉砕
したものを十分に混合する。粉末部にアルギン酸化合物
を含有させる場合には、これも十分に混合する。粉末部
に水溶性リン酸塩を混合する場合は、これも十分に混合
する。混合が十分でない場合には粉末部と練和液とを練
和しても不均一な硬化反応がおこりやすく、硬化速度が
遅くなったり、硬化体の機械的強さが低下する。
【0045】硬化性組成物の練和液は、水に添加物を溶
解あるいは懸濁させて製造される。練和液にアルギン酸
化合物を含有させる場合には、アルギン酸化合物を溶解
あるいは懸濁させて製造する。アルギン酸化合物を懸濁
させると、徐々にアルギン酸化合物が溶解し、その結
果、練和液の粘度上昇などの理由により練和液の性状が
変化するので、アルギン酸化合物を全量溶解させる方が
懸濁させるより好ましい。練和液にリン酸イオンを含有
させる場合には、リン酸あるいは水溶性リン酸塩を溶解
させて製造する。
【0046】アルギン酸化合物の含有量、あるいはアル
ギン酸化合物の分子量は制限されない。硬化性組成物と
して機械的強さが重要である場合には、低濃度のアルギ
ン酸化合物溶液が好ましい。アルギン酸ナトリウムの場
合、練和液中に0.001重量パーセント濃度のアルギ
ン酸ナトリウムを溶解させた練和液でも硬化性組成物の
練成体の水中における崩壊を抑制する効果がある。一
方、ガム状の練成体を目的とする場合などは、高濃度の
アルギン酸化合物が有効である。
【0047】アルギン酸化合物の水溶液は、アルギン酸
化合物の種類によっても異なるが、一般に濃度が上昇す
ると急激に粘度が上昇する。粘度上昇を防ぐ目的で、エ
タノールなどの非水溶液を添加したり、塩化ナトリウム
などのイオン性物質を添加することも可能である。練和
液へのリン酸成分の添加は粘度を下げる以外に硬化性組
成物の硬化時間短縮に関しても有効である。
【0048】本発明の硬化性組成物において練成体の崩
壊抑制効果を更に増大させる、カルシウムイオン濃度が
10ミリモル濃度以上であることを特徴とする処理剤
は、塩化カルシウム、硝酸カルシウム、クエン酸カルシ
ウム、グルコン酸カルシウム、グリセロリン酸カルシウ
ム、乳酸カルシウム、酒石酸カルシウムなどのカルシウ
ム化合物を水あるいは水溶液に溶解させて製造する。
【0049】粉末部あるいは練和液には機械的強さの向
上、X線造影性、練和性向上などを目的として第三の成
分を添加することができる。第三の成分としてはアパタ
イト、フルオロアパタイト、リン酸三カルシウム、シリ
カ、硫酸バリウム、酸化ジルコニウム、次炭酸ビスマ
ス、フッ化カルシウム、フッ化スズ、フッ化ナトリウ
ム、ケイフッ化ナトリウムなどの無機物あるいはグリセ
リン、シリコ−ンオイル等の有機物、さらに薬物の除放
性を目的として抗生物質などの医薬品を粉末部あるいは
練和液に混合することも有効である。またTGF−β、
BMPなど骨生成に有効とされる薬剤を含有させること
は極めて有用である。
【0050】本発明の硬化性組成物は粉末部を練和液で
練和することにより硬化反応が開始する。粉末部と練和
液の重量混合比(以下P/Lと言う)は硬化性組成物の
練和性、硬化時間、硬化体の機械的強さ、気孔率などに
影響を及ぼす。P/Lは硬化性組成物の使用目的によっ
て決定されるが、本発明においてP/Lに関しての制限
はない。一般的にP/Lが大きくなりすぎると硬化性組
成物の練和性が悪くなり、P/Lが小さくなりすぎると
硬化体の機械的強さが小さくなる。また気孔率の大きい
硬化体を作成したいときにはP/Lを小さくし、気孔率
の小さい硬化体を作成したいときにはP/Lを大きくす
る。
【0051】練和した硬化性組成物の練成体は、骨欠損
部あるいは空隙部などの所望の部位に充填される。充填
方法は、通常の充填方法でよい。例えば手圧を用いても
良いし、アマルガム充填器、スパチュラなどの器具を用
いてもよい。充填後、必要に応じて、術者の手あるいは
スパチュラなどの器具を使用して、充填物の表面形状を
形成する。
【0052】硬化性組成物の練成体を所望の部位に充填
し、必要に応じて表面を形成した後、必要に応じて、カ
ルシウムイオン濃度が10ミリモル濃度以上であること
を特徴とする処理剤、で充填した硬化性組成物の練成体
表面を処理すると、練成体表面においてゲル状アルギン
酸カルシウムの生成がより促進される。従って、水中に
おいて練成体はより崩壊しにくくなる。処理方法は通常
の方法でよい。例えば、噴霧、塗布などの方法が例示さ
れる。本処理剤はアルギン酸化合物に十分な量のカルシ
ウムイオンを供給することによりゲル状アルギン酸カル
シウムの生成を促進するものであり、従って、処理表面
において効果が顕著である。骨欠損部あるいは空隙部な
どに硬化性組成物を充填する場合において、骨欠損部あ
るいは空隙部の内部に出血などの理由で多量の水分が予
想される場合には、硬化性組成物の練成体を充填する前
に当該箇所を、カルシウムイオン濃度が10ミリモル濃
度以上であることを特徴とする処理剤、にて処理してお
くことも必要に応じて行われる。
【0053】本発明を実施例で更に詳しく説明する。
【0054】本硬化性組成物の特徴の一つは、血液など
の水分と練和直後の練成体が接触しても崩壊しないこと
である。その効果を定量的に検討するために練和直後の
練成体を蒸留水中に浸積し、24時間後における練成体
の崩壊の程度を検討した。すなわち、24時間後におけ
る練成体の崩壊していない部分の体積、すなわち残存体
積を崩壊に対する指標とした。本硬化性組成物を臨床に
おいて使用する場合において、止血材として使用する場
合など多量の体液と接する場合がある一方、少量の血液
しか接触しない場合も発生する。従って、崩壊抑制効果
も異なる二つの方法で検討した。
【0055】一つ目(以下A法と記述する)は、非常に
厳しい条件を設定したもので、練和直後の練成体を金型
などで取り囲むことなく、蒸留水中に浸積した。この場
合、すべての練成体表面が蒸留水と接触する。実際に
は、直径4mm、高さ1cmの円柱状の練成体を製作
し、その練成体を練和直後に37度の蒸留水中に浸積し
24時間後における硬化体の乾燥体積を測定することに
より計算した。残存率はパーセントとして、残存率=
(V/V0)×100 として計算した。ここでVは練
成体を蒸留水中に浸積した場合の24時間後における硬
化体の乾燥体積であり、V0は練成体の練成直後の体
積、すなわち直径4mm、高さ1cmの円柱状の練成体
の体積である約0.1256cm3である。
【0056】二つ目(以下B法と記述する)は練和直後
の練成体を円柱状の空隙部を有する金型にいれ、それを
蒸留水中に浸積した。金型は蒸留水の容器の底に接触し
ないように水中に固定した。その結果、円柱状の練成体
の上面および下面は直接水と接触するが、金型と接して
いる側面の練成体は水と接触しない。より詳しくは、厚
さ2mmのステンレス板を直径8mmのドリルで貫通
し、直径8mm、高さ2mmの円盤状の練成体ができる
金型を製作し、金型の下面にガラス板を置き、金型の中
に練和直後の練成体を充填した。金型上部をガラス板で
圧接すると過剰の練成体が除去できる。金型の上面およ
び下面のガラス板を取り外し、37度の蒸留水中に金型
を浸積し、24時間後における硬化体の乾燥体積を測定
することにより計算した。なお練成体の上面および下面
が水に直接ふれるよう金型は水中に水底より5cm以上
の高さに水平に固定した。この場合、残存率はパーセン
トとして、残存率=(V/V0)×100 として計算
した。ここでVは練成体を金型とともに蒸留水中に浸積
した場合の24時間後における硬化体の乾燥体積であ
り、V0は練成体の練成時の体積、すなわち、直径8m
m、高さ2mmの円柱状の練成体の体積である約0.1
0048cm3である。
【0057】また本硬化性組成物の硬化時間は特に実施
例に記載がない限り、日本工業規格T6602に規定さ
れている歯科用りん酸亜鉛セメントの凝固試験に準じて
測定した。ただし、この規格は歯科用りん酸亜鉛セメン
ト用であり、日本工業規格T6602に規定は「標準ち
ょう度のセメントを練和を開始してから3分を経過した
ときに恒温器中に移す」と規定されているが本硬化性組
成物の場合には本硬化性組成物の臨床応用を考慮してP
/Lを4.0とし、練和を開始して1分以内に湿度10
0%温度37度のインキュベーターに試料を移した。
【0058】また硬化後における硬化性組成物の成分
は、特に実施例に記載がない限り、練成体を湿度100
%温度37度のインキュベーターにて24時間保管し、
その試料を乾燥粉砕後に粉末X線回折法により分析し
た。
【0059】
【実施例1】リン酸水素カルシウムとリン酸四カルシウ
ムを1:1のモル比で混合したものを粉末部とし、アル
ギン酸ナトリウムの1重量パーセント水溶液を練和液と
した。本硬化性組成物の硬化時間は約35分間で、A法
による残存率もB法による残存率も100%であった。
また24時間後に得られた硬化体の主成分はアパタイト
であった。
【0060】
【実施例2】リン酸水素カルシウムとリン酸四カルシウ
ムを1:1のモル比で混合したものを粉末部とし、蒸留
水を練和液とした。本硬化性組成物を37度、湿度10
0%のインキュベーターにて24時間保管した場合に得
られる硬化体の主成分はアパタイトであった。また本硬
化性組成物の硬化時間は約35分間であった。しかし、
練成体を練和直後に37度の蒸留水に浸積すると、浸積
直後より練成体は崩壊しはじめ、浸積より1分以内に完
全に崩壊した。すなわちA法による残存率もB法による
残存率も0%であった。
【0061】
【実施例3】リン酸水素カルシウムとリン酸四カルシウ
ムを1:1のモル比で混合したものを粉末部とし、アル
ギン酸ナトリウムの0.01重量パーセント水溶液を練
和液とした。本硬化性組成物の硬化時間は約35分間
で、A法による残存率は0%であったが、B法による残
存率は10%であった。なお硬化体の主成分はアパタイ
トであった。
【0062】
【実施例4】リン酸水素カルシウムとリン酸四カルシウ
ムを1:1のモル比で混合したものを粉末部とし、アル
ギン酸ナトリウムの0.1重量パーセント水溶液を練和
液とした。本硬化性組成物の硬化時間は約35分間で、
A法による残存率は0%であったが、B法による残存率
は50%であった。なお硬化体の主成分はアパタイトで
あった。
【0063】
【実施例5】リン酸水素カルシウムとリン酸四カルシウ
ムを1:1のモル比で混合したものを粉末部とし、アル
ギン酸ナトリウムを0.01重量パーセント水溶液を練
和液とした。練和後に100ミリモル濃度の塩化カルシ
ウム溶液で練成体表面を処理した。本硬化性組成物の硬
化時間は約5分間で、A法による残存率は20%であっ
たが、B法による残存率は100%であった。また24
時間後に得られた硬化体の主成分はアパタイトであっ
た。
【0064】
【実施例6】リン酸水素カルシウムとリン酸四カルシウ
ムを1:1のモル比で混合したものを粉末部とし、アル
ギン酸ナトリウムの0.1重量パーセント水溶液を練和
液とした。練和後に100ミリモル濃度の塩化カルシウ
ム溶液で練成体表面を処理した。本硬化性組成物の硬化
時間は約35分間であった。A法による残存率もB法に
よる残存率も100%であった。なお硬化体の主成分は
アパタイトであった。
【0065】
【実施例7】リン酸水素カルシウムとリン酸四カルシウ
ムを1:1のモル比で混合したものに、アルギン酸ナト
リウムを0.3重量パーセント混合して粉末部とし、蒸
留水を練和液とした。本硬化性組成物の硬化時間は約3
5分間であった。A法による残存率もB法による残存率
も100%であった。なお硬化体の主成分はアパタイト
であった。
【0066】
【実施例8】リン酸水素カルシウムとリン酸四カルシウ
ムを1:1のモル比で混合したものを粉末部とし、20
0ミリモル濃度のリン酸水素二ナトリウム溶液を練和液
とした。本硬化性組成物の硬化時間は約5分間で、A法
による残存率は0%であったがB法による残存率は80
%であった。また24時間後に得られた硬化体の主成分
はアパタイトであった。
【0067】
【実施例9】リン酸水素カルシウムとリン酸四カルシウ
ムを1:1のモル比で混合したものを粉末部とし、アル
ギン酸ナトリウムを0.01重量パーセント含有する2
00ミリモル濃度のリン酸水素二ナトリウム溶液を練和
液とした。本硬化性組成物の硬化時間は約5分間で、A
法による残存率は20%であったが、B法による残存率
は100%であった。また24時間後に得られた硬化体
の主成分はアパタイトであった。
【0068】
【実施例10】リン酸水素カルシウムとリン酸四カルシ
ウムを1:1のモル比で混合したものを粉末部とし、ア
ルギン酸ナトリウムを0.1重量パーセント含有する2
00ミリモル濃度のリン酸水素二ナトリウム溶液を練和
液とした。本硬化性組成物の硬化時間は約5分間で、A
法による残存率もB法による残存率も100%であっ
た。また24時間後に得られた硬化体の主成分はアパタ
イトであった。
【0069】
【実施例11】リン酸水素カルシウムとリン酸四カルシ
ウムを1:1のモル比で混合したものを粉末部とし、ア
ルギン酸ナトリウムを0.01重量パーセント含有する
200ミリモル濃度のリン酸水素二ナトリウム溶液を練
和液とした。練和後に100ミリモル濃度の塩化カルシ
ウム溶液で練成体表面を処理した。本硬化性組成物の硬
化時間は約5分間で、A法による残存率もB法による残
存率も100%であった。また24時間後に得られた硬
化体の主成分はアパタイトであった。
【0070】
【実施例12】リン酸水素カルシウムとリン酸四カルシ
ウムを1:1のモル比で混合したものを粉末部とし、ア
ルギン酸カリウムの1重量パーセント水溶液を練和液と
した。本硬化性組成物の硬化時間は約35分間で、A法
による残存率もB法による残存率も100%であった。
また24時間後に得られた硬化体の主成分はアパタイト
であった。
【0071】
【実施例13】リン酸水素カルシウムとリン酸四カルシ
ウムを1:1のモル比で混合したものを粉末部とし、ア
ルギン酸アンモニウムの1重量パーセント水溶液を練和
液とした。本硬化性組成物の硬化時間は約35分間で、
A法による残存率もB法による残存率も100%であっ
た。また24時間後に得られた硬化体の主成分はアパタ
イトであった。
【0072】
【実施例14】リン酸水素カルシウムとリン酸四カルシ
ウムを2:1のモル比で混合したものを粉末部とし、ア
ルギン酸ナトリウムの1重量パーセント水溶液を練和液
とした。本硬化性組成物の硬化時間は約35分間で、A
法による残存率もB法による残存率も100%であっ
た。また24時間後に得られた硬化体の主成分はアパタ
イトであった。
【0073】
【実施例15】リン酸三カルシウムとリン酸四カルシウ
ムを2:1のモル比で混合したものを粉末部とし、アル
ギン酸ナトリウムの1重量パーセント水溶液を練和液と
した。本硬化性組成物の硬化時間は約35分間で、A法
による残存率もB法による残存率も100%であった。
また24時間後に得られた硬化体の主成分はアパタイト
であった。
【0074】
【実施例16】リン酸八カルシウムとリン酸四カルシウ
ムを3:1のモル比で混合したものを粉末部とし、アル
ギン酸ナトリウムの1重量パーセント水溶液を練和液と
した。本硬化性組成物の残存率は、A法による残存率も
B法による残存率も100%であった。また24時間後
に得られた硬化体の主成分はアパタイトであった。
【0075】
【実施例17】ビス(リン酸二水素)カルシウムとリン
酸四カルシウムを3:1のモル比で混合したものを粉末
部とし、アルギン酸ナトリウムの1重量パーセント水溶
液を練和液とした。本硬化性組成物の残存率は、A法に
よる残存率もB法による残存率も100%であった。ま
た24時間後に得られた硬化体の主成分はアパタイトで
あった。
【0076】
【実施例18】非晶質リン酸カルシウムとリン酸四カル
シウムを2:1のモル比で混合したものを粉末部とし、
アルギン酸ナトリウムの1重量パーセント水溶液を練和
液とした。本硬化性組成物の残存率は、A法による残存
率もB法による残存率も100%であった。また24時
間後に得られた硬化体の主成分はアパタイトであった。
【0077】
【実施例19】リン酸水素カルシウムと酸化カルシウム
を3:2のモル比で混合したものを粉末部とし、アルギ
ン酸ナトリウムを1重量パーセントを含有する200ミ
リモル濃度のリン酸水素二ナトリウム水溶液を練和液と
した。本硬化性組成物の残存率は、A法による残存率も
B法による残存率も100%であった。また24時間後
に得られた硬化体の主成分はアパタイトであった。
【0078】
【実施例20】リン酸水素カルシウムと水酸化カルシウ
ムを3:2のモル比で混合したものを粉末部とし、アル
ギン酸ナトリウムを1重量パーセントを含有する200
ミリモル濃度のリン酸水素二ナトリウム水溶液を練和液
とした。本硬化性組成物の残存率は、A法による残存率
もB法による残存率も100%であった。また24時間
後に得られた硬化体の主成分はアパタイトであった。
【0079】
【実施例21】リン酸水素カルシウムと炭酸カルシウム
を3:2のモル比で混合したものを粉末部とし、アルギ
ン酸ナトリウムを1重量パーセントを含有する200ミ
リモル濃度のリン酸水素二ナトリウム水溶液を練和液と
した。本硬化性組成物の残存率は、A法による残存率も
B法による残存率も100%であった。また24時間後
に得られた硬化体の主成分はアパタイトであった。
【0080】
【実施例22】リン酸三カルシウムと炭酸カルシウムを
3:1のモル比で混合したものを粉末部とし、アルギン
酸ナトリウムを1重量パーセントを含有する200ミリ
モル濃度のリン酸水素二ナトリウム水溶液を練和液とし
た。本硬化性組成物の残存率は、A法による残存率もB
法による残存率も100%であった。また24時間後に
得られた硬化体の主成分はアパタイトであった。
【0081】
【実施例23】リン酸四カルシウム粉末を、アルギン酸
ナトリウムを1重量パーセント含有する200ミリモル
濃度のクエン酸溶液を練和液として練和した。硬化体を
蒸留水中に浸積した場合、A法による残存率もB法によ
る残存率も100%であった。
【0082】
【実施例24】リン酸四カルシウム粉末を、アルギン酸
ナトリウムを1重量パーセント含有する200ミリモル
濃度のマロン酸溶液を練和液として練和した。硬化体を
蒸留水中に浸積した場合、A法による残存率もB法によ
る残存率も100%であった。
【0083】
【実施例25】リン酸四カルシウム粉末を、アルギン酸
ナトリウムを1重量パーセント含有する200ミリモル
濃度のタンニン酸溶液を練和液として練和した。硬化体
を蒸留水中に浸積した場合、A法による残存率もB法に
よる残存率も100%であった。
【0084】
【実施例26】リン酸三カルシウム粉末を、アルギン酸
ナトリウムを1重量パーセント含有する200ミリモル
濃度のクエン酸溶液を練和液として練和した。硬化体を
蒸留水中に浸積した場合、A法による残存率もB法によ
る残存率も100%であった。
【0085】
【実施例27】リン酸三カルシウム粉末を、アルギン酸
ナトリウムを1重量パーセント含有する200ミリモル
濃度のタンニン酸溶液を練和液として練和した。硬化体
を蒸留水中に浸積した場合、A法による残存率もB法に
よる残存率も100%であった。
【0086】
【実施例28】リン酸四カルシウム粉末を、アルギン酸
ナトリウムの5重量パーセント水溶液で練和した。練和
体はゴム状になり、A法による残存率もB法による残存
率も100%であった。
【0087】
【実施例29】酸化カルシウム粉末を、アルギン酸ナト
リウムの5重量パーセント水溶液で練和した。練和体は
ゴム状になり、A法による残存率もB法による残存率も
100%であった。
【0088】
【実施例30】リン酸四カルシウム粉末を、アルギン酸
ナトリウムの5重量パーセント水溶液で練和した。練和
後に200ミリモル濃度の塩化カルシウム溶液で練成体
表面を処理した。練成体はゴム状になり、A法による残
存率もB法による残存率も100%であった。
【0089】
【実施例31】酸化カルシウム粉末を、アルギン酸ナト
リウムの5重量パーセント水溶液で練和した。練和後に
200ミリモル濃度の塩化カルシウム溶液で練成体表面
を処理した。練成体はゴム状になり、A法による残存率
もB法による残存率も100%であった。
【0090】
【実施例32】リン酸水素カルシウム粉末を、アルギン
酸ナトリウムの5重量パーセント水溶液で練和した。練
和後に200ミリモル濃度の塩化カルシウム溶液で練成
体表面を処理した。練成体はゴム状になり、A法による
残存率もB法による残存率も100%であった。
【0091】
【実施例33】リン酸三カルシウム粉末を、アルギン酸
ナトリウムの5重量パーセント水溶液で練和した。練和
後に200ミリモル濃度の塩化カルシウム溶液で練成体
表面を処理した。練成体はゴム状になり、A法による残
存率もB法による残存率も100%であった。
【0092】
【実施例34】リン酸八カルシウム粉末を、アルギン酸
ナトリウムの5重量パーセント水溶液で練和した。練和
後に200ミリモル濃度の塩化カルシウム溶液で練成体
表面を処理した。練成体はゴム状になり、A法による残
存率もB法による残存率も100%であった。
【0093】
【実施例35】アパタイト粉末を、アルギン酸ナトリウ
ムの5重量パーセント水溶液で練和した。練和後に20
0ミリモル濃度の塩化カルシウム溶液で練成体表面を処
理した。練成体はゴム状になり、A法による残存率もB
法による残存率も100%であった。
【0094】
【実施例36】ビス(リン酸二水素)カルシウム粉末
を、アルギン酸ナトリウムの5重量パーセント水溶液で
練和した。練和後に200ミリモル濃度の塩化カルシウ
ム溶液で練成体表面を処理した。練成体はゴム状にな
り、A法による残存率もB法による残存率も100%で
あった。
【0095】
【実施例37】炭酸カルシウム粉末を、アルギン酸ナト
リウムの5重量パーセント水溶液で練和した。練和後に
200ミリモル濃度の塩化カルシウム溶液で練成体表面
を処理した。練成体はゴム状になり、A法による残存率
もB法による残存率も100%であった。
【0096】
【実施例38】非晶質リン酸カルシウム粉末を、アルギ
ン酸ナトリウムの5重量パーセント水溶液で練和した。
練和後に200ミリモル濃度の塩化カルシウム溶液で練
成体表面を処理した。練成体はゴム状になり、A法によ
る残存率もB法による残存率も100%であった。

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 粉末部および練和液のいずれか、あるい
    はその両方にリン酸成分およびカルシウム成分を含有す
    ることを特徴とする硬化性組成物において、粉末部およ
    び練和液のいずれか、あるいはその両方にアルギン酸化
    合物を含有することを特徴とする硬化性組成物。
  2. 【請求項2】 粉末部および練和液のいずれか、あるい
    はその両方にリン酸成分およびカルシウム成分を含有す
    ることを特徴とする硬化性組成物が、リン酸水素カルシ
    ウム、リン酸三カルシウム、リン酸八カルシウム、リン
    酸二水素カルシウム、非晶質リン酸カルシウムの群から
    選ばれた少なくとも一つ、とリン酸四カルシウム、酸化
    カルシウム、水酸化カルシウム、炭酸カルシウムの群か
    ら選ばれた少なくとも一つ、の混合物を主成分とする粉
    末部を持つことを特徴とする硬化性組成物、あるいはリ
    ン酸四カルシウム、リン酸三カルシウムの群から選ばれ
    た少なくとも一つを主成分とする粉末部にクエン酸、マ
    ロン酸、タンニン酸、ポリカルボン酸、ポリアクリル
    酸、リンゴ酸の群から選ばれた少なくとも一つを含有す
    ることを特徴とする練和液の組合わせからなる硬化性組
    成物であることを特徴とする請求項1の硬化性組成物。
  3. 【請求項3】 粉末部および練和液のいずれか、あるい
    はその両方にリン酸成分およびカルシウム成分を含有す
    ることを特徴とする硬化性組成物が、リン酸水素カルシ
    ウム、リン酸三カルシウム、リン酸八カルシウム、リン
    酸二水素カルシウム、非晶質リン酸カルシウムの群から
    選ばれた少なくとも一つ、とリン酸四カルシウム、酸化
    カルシウム、水酸化カルシウム、炭酸カルシウムの群か
    ら選ばれた少なくとも一つ、の混合物を主成分とする粉
    末部を持つことを特徴とする硬化性組成物であることを
    特徴とする請求項1の硬化性組成物。
  4. 【請求項4】 粉末部にカルシウム成分を含有すること
    を特徴とする組成物において、粉末部および練和液のい
    ずれか、あるいはその両方にアルギン酸化合物を含有す
    ることを特徴とする硬化性組成物。
  5. 【請求項5】 粉末部にカルシウム成分を含有すること
    を特徴とする組成物において粉末部がリン酸水素カルシ
    ウム、リン酸三カルシウム、リン酸八カルシウム、アパ
    タイト、リン酸二水素カルシウム、リン酸四カルシウ
    ム、酸化カルシウム、水酸化カルシウム、炭酸カルシウ
    ム、非晶質リン酸カルシウムの群から選ばれた少なくと
    も一つを主成分とすることを特徴とする請求項4の組成
    物。
  6. 【請求項6】 練和液のリン酸イオン濃度が30ミリモ
    ル濃度以上であることを特徴とする、あるいは粉末部に
    水溶性リン酸塩を混合しており、その全量が練和液に溶
    解した場合に練和液のリン酸イオン濃度が30ミリモル
    濃度以上であることを特徴とする、請求項1の硬化性組
    成物。
  7. 【請求項7】 カルシウムイオン濃度が10ミリモル濃
    度以上であることを特徴とする請求項1あるいは請求項
    4の硬化性組成物の処理剤。
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