JPH0335944B2 - - Google Patents
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- JPH0335944B2 JPH0335944B2 JP62326076A JP32607687A JPH0335944B2 JP H0335944 B2 JPH0335944 B2 JP H0335944B2 JP 62326076 A JP62326076 A JP 62326076A JP 32607687 A JP32607687 A JP 32607687A JP H0335944 B2 JPH0335944 B2 JP H0335944B2
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Description
〔技術分野〕
この発明は、骨セメント、歯科用セメント、根
管充填材などに用いられる医科用および歯科用硬
化性材料に関する。 〔背景技術〕 歯科用セメントでは、近年、粉末としてハイド
ロキシアパタイト(以下、「HAp」と記す)やα
−リン酸三カルシウム〔α−Ca3(PO4)2。以下、
「α−TCP」と記す〕が用いられ、硬化溶液とし
てポリアクリル酸水溶液が用いられている。粉末
と硬化溶液とを混和し、練和して硬化物を形成す
る。ところが、硬化未反応のポリアクリル酸が残
存することがあり、これの溶出による生体為害性
が問題として残されている。 骨セメントは、従来、ポリメチルメタクリレー
ト(PMMA)やメチルメタクリレート(MMA)
などの高分子材料を用いたものが市販されてい
る。しかし、高分子材料を用いた骨セメントは、
次の3つの問題点がある。まず第1に、埋入する
宿主側の骨組織と骨セメントとが直接結合せず、
繊維性組織の介在により、長期間生体内に埋入し
た場合、ルーズニング等の問題がある。第2に、
硬化時の発熱により90〜100℃程度の温度になる
ため、周囲の細胞の壊死をもたらすという問題点
がある。第3に、未反応のモノマーやオリゴマー
が溶出し、骨に悪影響を及ぼすという問題点があ
る。 他方、生体硬組織の無機主要成分であるHAp
の類似物質である、α−TCPやリン酸四カルシ
ウム〔Ca4(PO4)2O。以下、「4CP」と記す〕を用
いた生体材料が提案されている。α−TCPや
4CPは、化学的活性が高く、生体内または口腔内
と同等の条件下でHApに変化しうるものである。
4CP粉末とクエン酸およびリンゴ酸の水溶液とを
組み合わせた材料が、歯科用セメントおよび骨セ
メントに有用であると報告されている。この材料
およびその硬化物は、生体為害性はないが、強度
を高めるため、リン酸カルシウム粉末/硬化溶液
比(以下、単に「粉/液比」と称する)を大きく
すると、硬化時間が極端に短くなり、実用できな
いという問題点がある。 〔発明の目的〕 この発明は、以上のことに鑑みて、室温または
生体の体温付近の温度で硬化し、硬化時間を長く
することができ、しかも、生体為害性のない医科
用および歯科用硬化性材料を提供することを目的
とする。 〔発明の開示〕 この発明は、上記目的を達成するために、4CP
およびα−TCPのうち少なくとも4CPを必須成
分とするリン酸カルシウム粉末と、有機酸を含む
硬化溶液との組み合わせからなる医科用および歯
科用硬化性材料であつて、硬化遅延剤として、タ
ンニン、タンニン誘導体およびコラーゲンらなる
群の中から選ばれた少なくともコラーゲンが用い
られるようになつていることを特徴とする医科用
および歯科用硬化性材料を要旨とする。 以下に、この発明を詳しく説明する。 この発明にかかる医科用および歯科用硬化性材
料は、少なくともリン酸カルシウム粉末と硬化溶
液の組み合わせからなる。 リン酸カルシウム粉末の一部または全部を4CP
が占める。粉末の残部はα−TCP、HAp、炭酸
アパタイト、β−リン酸三カルシウム、リン酸水
素カルシウム二水和物などが占める。リン酸カル
シウム粉末は、その10〜100重量%が4CPであり、
0〜90重量%がα−TCPであり、0〜30重量%
がHApであることが好ましい。4CPがリン酸カ
ルシウム粉末の10重量%未満だと、練和後の硬化
物の物理的強度が極端に低下するという問題を生
じることがある。HApがリン酸カルシウム粉末
の30重量%を上回ると、硬化時間が短くなり、充
分練和できないという問題を生じることがある。
4CPはα−TCPよりも反応性が高く、ポツトラ
イフが短くなつて使用しにくくなることがあるの
で、α−TCPを加えることにより、その反応性
を抑えるのである。なお、4CP、α−TCPおよ
びHAp以外のものは、リン酸カルシウム粉末の
40重量%以下であることが好ましい。これらのも
のがこの割合を越えると、練和硬化物の物理的強
度が極端に低下することがある。 粉末は、平均粒子径が1〜25μmであることが
好ましい。粉末の平均粒子径が1μm未満だと、
硬化物の物理的強度は向上するものの、硬化時間
が短くなるという問題を生じることがあり、25μ
mを上回ると、特に歯科用セメントに用いる場
合、その硬化物の被膜厚みが30μm以下にならな
いという問題を生じることがある。 4CPは、たとえば、γ−Ca2P2O7とCaCO3との
1:2モル比混合物を1300℃以上で焼成した後、
粉砕して得られるが、その他の方法で得られたも
のでも使用できる。α−TCPは、たとえば、γ
−Ca2P2O7とCaCO3との等モル混合物を1200℃以
上で焼成した後、粉砕して得られるが、その他の
方法で得られたものでも使用できる。HAp等は、
骨粉をはじめとする生体由来のリン酸カルシウ
ム、もしくは、周知または公知の方法で得られる
合成HAp、炭酸アパタイト、β−リン酸三カル
シウム等であつてもよい。これらのリン酸カルシ
ウムは、いずれも生体為害性を持たない。 硬化溶液としては、生体関連物質の溶液が用い
られる。生体関連物質としては、タンニン、タン
ニン誘導体、および、生体関連有機酸(以下、
「有機酸」と称する)からなる群の中から選ばれ
た少なくとも有機酸が用いられる。タンニン、タ
ンニン誘導体、および、前記有機酸は、いずれも
生体関連物質であり、生体為害性を持たない。 タンニンおよびタンニン誘導体としては、どの
ようなものを用いてもよいが、タンニン酸を用い
るのが好ましい。以下では、タンニン酸を例に挙
げて説明するが、タンニン酸以外のタンニンおよ
びタンニン誘導体も同様に用いることが可能であ
る。タンニン酸は、従来の硬化剤に比べて硬化速
度の遅い硬化剤、すなわち、硬化剤であつてかつ
硬化遅延剤となる。また、歯科用硬化性材料にタ
ンニン酸を用いると、口腔・咽頭粘膜の炎症治癒
効果、歯質たんぱくの溶解阻止による虫歯予防効
果が期待できる。タンニン酸溶液のタンニン酸濃
度は、特に限定されないが、0.1〜70重量%の範
囲が好ましく、有機酸の共存下では0.1〜30重量
%の範囲が好ましく、コラーゲンの共存下では
0.1〜20重量%の範囲が好ましく、有機酸および
コラーゲンの共存下では0.1〜10重量%の範囲が
好ましい。これらの各範囲を下回ると、硬化遅延
効果が発揮されないことがあり、これらの各範囲
を上回ると、硬化物が水溶液中で崩壊してしまう
ことがある。 有機酸は、クエン酸、リンゴ酸、マロン酸、グ
リセリン酸およびグルタル酸からなる群の中から
選ばれた1種が単独で、あるいは、2種以上が混
合されて使用される。これら有機酸は、リン酸カ
ルシウム粉末と混和して練和することにより、硬
質の硬化物を生成する。有機酸溶液の有機酸濃度
は、特に限定されないが、0.1〜90重量%の範囲
が好ましく、タンニン酸の共存下では0.1〜90重
量%の範囲が好ましく、コラーゲンの共存下では
0.1〜70重量%の範囲が好ましく、タンニン酸お
よびコラーゲンの共存下では0.1〜70重量%の範
囲が好ましい。これらの各範囲を下回ると、練和
後、硬化物の物理的強度が極端に低下し、水溶液
中で崩壊してしまうことがあり、これらの各範囲
を上回ると、練和前に硬化溶液中に結晶が析出す
ることがある。 コラーゲンとしては、アテロコラーゲンを用い
るのが好ましいが、他のコラーゲンを用いてもよ
い。アテロコラーゲンは、酵素処理により分子末
端のテロペプタイドが一部または全部除去されて
いるコラーゲンであり、生体為害性を持たないも
のである。コラーゲンは、硬化溶液に溶解して用
いてもよいし、硬化溶液とは別の溶液にして用い
てもよいし、粉末状態で用いてもよい。コラーゲ
ン溶液のコラーゲン濃度は、特に限定されない
が、0.01〜35重量%の範囲が好ましく、有機酸の
共存下では0.05〜35重量%の範囲が好ましく、タ
ンニン酸の共存下では0.01〜30重量%の範囲が好
ましく、有機酸およびタンニン酸の共存下では
0.01〜30重量%の範囲が好ましい。これらの各範
囲を下回ると、コラーゲン、タンニン酸による硬
化遅延効果が発揮されなくなることがあり、これ
らの各範囲を上回ると、練和前の有機酸溶液中で
コラーゲンが分解されたり、溶液粘度が上がりす
ぎたりすることがある。コラーゲンを粉末状態で
用いる場合には、上記の理由により上記平均粒子
径であることが好ましい。 この発明では、タンニン、タンニン誘導体およ
びコラーゲンからなる群の中から選ばれた少なく
ともコラーゲンを用いることにより、リン酸カル
シウム粉末の硬化反応の進行を遅くしている。こ
れにより、練和時の操作性が良くなり、また、
粉/液比を高めることができ、より強度の高い硬
化物を得ることができる。また、充填に比較的長
い時間を要する用途、たとえば、歯根管の空洞を
埋める根管充填材などに用いることが可能であ
る。なお、硬化遅延効果は、タンニン酸およびコ
ラーゲンをそれぞれ一方ずつ使用する場合より
も、両者を併用する場合の方が大きい。 この発明にかかる医科用および歯科用硬化性材
料は、室温または生体の体温付近の温度で、混和
し練和することにより硬化させることができ、こ
れにより、反応熱による細胞の壊死などの問題が
ない。 この発明にかかる医科用および歯科用硬化性材
料は、たとえば、次のようなものがある。 リン酸カルシウム粉末、有機酸およびコラー
ゲンの組み合わせからなる系。 この系では、有機酸が硬化剤となる。コラー
ゲンは、硬化遅延剤として働く。コラーゲン
は、有機酸溶液とは別の溶液にして用いてもよ
いし、有機酸溶液に溶解させて用いてもよい
し、粉末状態で用いてもよい。 の系の材料の使用割合は、特に限定されな
いが、リン酸カルシウム粉末30〜80重量部に対
して、有機酸5〜70重量部およびコラーゲン
0.01〜30重量部の各範囲が好ましい。有機酸が
その範囲を下回ると、硬化が不充分となること
があり、その範囲を上回ると、コラーゲンによ
る硬化遅延効果が発揮されないことがある。コ
ラーゲンがその範囲を下回ると、硬化物の強度
が向上しないことがあり、その範囲を上回る
と、室温下で充分練和できなくなることがあ
る。 の系の材料の反応機構は、X線粉末回折、
赤外吸収スペクトルおよび走査電子顕微鏡像等
による解析結果から、たとえば、つぎのように
生体硬組織のコラーゲン石灰化モデルに準ずる
ものであると考えられる。リン酸カルシウム粉
末、有機酸溶液およびコラーゲンを室温または
生体の体温付近の温度で混和し、練和すると、
粉末中の4CPのCaやα−TCPのCaと有機酸の
カルボキシル基との間にキレート結合が生じ、
中和反応が進む。他方、コラーゲンが繊維化
し、そのキレート化物がコラーゲン繊維に凝集
する。水の存在下、室温または生体の体温付近
の温度でそのキレート化物および未反応の4CP
やα−TCPがそれぞれ水和反応をすることに
よりリン酸八カルシウム〔Ca8H2(PO4)6・
5H2O。以下、「OCP」と称する〕や非晶質リ
ン酸カルシウム〔Ca3(PO4)2・nH2O。以下、
「ACP」と称する〕を生成し、このOCPやACP
がHApに転化し、HApがコラーゲン繊維に結
晶化し、硬化が進む。 リン酸カルシウム粉末、有機酸、タンニン酸
およびコラーゲンの組み合わせからなる系。 この系でも、有機酸が硬化溶液となる。タン
ニン酸およびコラーゲンが硬化遅延剤である。
タンニン酸およびコラーゲンは、それぞれ、有
機酸溶液とは別の溶液にして用いてもよいし、
有機酸溶液に溶解させて用いてもよいし、タン
ニン酸およびコラーゲンの両方を含む溶液にし
て用いてもよい。また、コラーゲンは、粉末状
態で用いてもよい。 の系の材料の使用割合は、特に限定されな
いが、リン酸カルシウム粉末30〜80重量部に対
して、有機酸5〜60重量部、タンニン酸0.05〜
10重量部およびコラーゲン0.05〜30重量部の各
範囲が好ましい。有機酸がその範囲を下回る
と、硬化が不充分となることがあり、その範囲
を上回ると、未反応の有機酸が多量に溶出する
ことがある。タンニン酸がその範囲を下回る
と、硬化物の強度が低下し、しかも硬化遅延効
果が発揮されないことがあり、その範囲を上回
ると、室温下で充分練和できなくなることがあ
る。コラーゲンがその範囲を下回ると、硬化物
の強度が低下し、しかも、硬化遅延効果が発揮
されないことがあり、その範囲を上回ると、室
温下で充分練和できなくなることがある。 の系の材料の反応機構は、X線粉末回折、
赤外吸収スペクトルおよび走査電子顕微鏡像等
による解析結果から、たとえば、つぎのように
骨組織のコラーゲン石灰化モデルに準ずるもの
であると考えられる。リン酸カルシウム粉末、
有機酸溶液、タンニン酸およびコラーゲンを室
温または生体の体温付近の温度で混和し、練和
すると、粉末中の4CPやα−TCPのCaと有機
酸のカルボキシル基との間にキレート結合が生
じ、中和反応が進む。他方、タンニン酸とコラ
ーゲンとが架橋構造化した複合体(繊維状のも
のと考えられる)を形成する。そのキレート化
物がその複合体に凝集する。水の存在下、室温
または生体の体温付近の温度でそのキレート化
物および未反応の4CPやα−TCPがそれぞれ
水和反応をすることによりOCPやACPを生成
し、このOCPやACPがHApに転化し、HApが
前記複合体に結晶化し、硬化が進む。 およびの各系の材料をそれぞれ混和して練
和すると、タンニン酸やコラーゲンを用いない場
合よりも硬化の進行が遅くなる。たとえば、室温
または生体の体温程度の温度で、練和開始後5〜
60分間で硬化し、硬質の硬化物が得られる。この
ため、リン酸カルシウム粉末/有機酸比を高める
ことができ、これにより、硬化物の強度を強くす
ることができる。特に、コラーゲンを用いると、
リン酸カルシウム粉末/有機酸比を高めなくて
も、圧縮強度が強まり、しかも、上記硬化後も経
時的に圧縮強度が高まり、弾性に富むようにな
る。およびの各系の材料は、たとえば、骨セ
メント、歯科用セメントなど生体硬組織の充填、
補綴用材料として利用することができる。 およびの各材料をそれぞれ混和し練和して
得た初期硬化物を37℃のリン酸バツフアー化生理
的食塩水(PBS:Phosphate Buffered Saline)
中に浸漬しておくと、経時的に破砕抗力が向上す
る。すなわち、上記、の各材料は、骨セメン
トとして用いると、埋入後も経時的に強度が向上
するのである。これは、コラーゲンを用いたこと
によるものと考えられる。 およびの材料を骨セメントとし、生体の骨
に埋入すると、セメントが生体活性であり、それ
自体が骨様構造となり、骨組織と一体化してしま
う。すなわち、この発明にかかる硬化性材料のう
ち、有機酸を硬化剤として使用し、硬化遅延剤と
してタンニン酸およびコラーゲンの少なくともコ
ラーゲンを用いるようにしたものを骨セメントと
して利用すると、埋入してから経時的に骨組織と
置換、既存部分と一体化する。 なお、上記およびの各系の材料は、いずれ
も、この発明の目的達成を妨げないならば、上述
したもの以外の材料を含むことが可能である。 また、用途も上記の例に限らない。 以下に、この発明の実施例を比較例とともに示
すが、この発明は下記実施例に限定されない。 実施例1〜6および比較例1〜4 タンニン酸、コラーゲン、および、有機酸を第
1表に示す濃度で含む溶液を調製し、この溶液と
第1表に示す配合のリン酸カルシウム粉末とを第
1表に示す粉/液比で混和し、手動で約1分間練
和した。この練和泥を用いて、下記の測定を行つ
て、結果を第1表に示した。なお、下記の測定で
は、すべて、温度23±2℃、相対湿度50±10%の
条件下で、ADAS No.61に準じて行つた。 (a) 初期硬化時間測定 各練和泥を、縦横厚みが15mm×15mm×15mmで
あるガラス板上に置いた内径10mm、高さ5mmの
円筒形ステンレス金型内に流し込んで表面を平
らにし、練和を終了した時から1分後に、温度
37±1℃、相対湿度100%の恒温器中に移し、
試験片とした。質量2.94N(300g)のビツカー
針(針の断面積1mm2)をその試験片の表面に静
かに落とし、針跡を残さなくなつた時を、練和
開始から起算して初期硬化時間とした。初期硬
化時間は、3回の測定値の平均を15秒単位で丸
めて表した。 (b) 破砕抗力測定 内径6mm、高さ12mmの円筒状ステンレス金型
に各練和泥を充填し、両端を肉厚のガラス板で
挟み、加圧した。練和開始2.5分後、加圧した
まま温度37±1℃、相対湿度100%の恒温器中
に移した。1時間後、硬化物を金型から取り出
し、37±1℃の蒸留水中に浸漬し、練和開始24
時間後に蒸留水から取り出し、試験片とした。
この試験片を島津オートグラフAG−2000Aを
用いて破砕抗力を測定した。クロスヘツドスピ
ードは1mm/分、測定は6個の試験片について
行い、その総平均値の−15%以下の数値を除い
た残りの数値の平均値を測定値とした。ただ
し、総平均値の−15%以下の数値が2個以上の
時は、再試験を行つた。
管充填材などに用いられる医科用および歯科用硬
化性材料に関する。 〔背景技術〕 歯科用セメントでは、近年、粉末としてハイド
ロキシアパタイト(以下、「HAp」と記す)やα
−リン酸三カルシウム〔α−Ca3(PO4)2。以下、
「α−TCP」と記す〕が用いられ、硬化溶液とし
てポリアクリル酸水溶液が用いられている。粉末
と硬化溶液とを混和し、練和して硬化物を形成す
る。ところが、硬化未反応のポリアクリル酸が残
存することがあり、これの溶出による生体為害性
が問題として残されている。 骨セメントは、従来、ポリメチルメタクリレー
ト(PMMA)やメチルメタクリレート(MMA)
などの高分子材料を用いたものが市販されてい
る。しかし、高分子材料を用いた骨セメントは、
次の3つの問題点がある。まず第1に、埋入する
宿主側の骨組織と骨セメントとが直接結合せず、
繊維性組織の介在により、長期間生体内に埋入し
た場合、ルーズニング等の問題がある。第2に、
硬化時の発熱により90〜100℃程度の温度になる
ため、周囲の細胞の壊死をもたらすという問題点
がある。第3に、未反応のモノマーやオリゴマー
が溶出し、骨に悪影響を及ぼすという問題点があ
る。 他方、生体硬組織の無機主要成分であるHAp
の類似物質である、α−TCPやリン酸四カルシ
ウム〔Ca4(PO4)2O。以下、「4CP」と記す〕を用
いた生体材料が提案されている。α−TCPや
4CPは、化学的活性が高く、生体内または口腔内
と同等の条件下でHApに変化しうるものである。
4CP粉末とクエン酸およびリンゴ酸の水溶液とを
組み合わせた材料が、歯科用セメントおよび骨セ
メントに有用であると報告されている。この材料
およびその硬化物は、生体為害性はないが、強度
を高めるため、リン酸カルシウム粉末/硬化溶液
比(以下、単に「粉/液比」と称する)を大きく
すると、硬化時間が極端に短くなり、実用できな
いという問題点がある。 〔発明の目的〕 この発明は、以上のことに鑑みて、室温または
生体の体温付近の温度で硬化し、硬化時間を長く
することができ、しかも、生体為害性のない医科
用および歯科用硬化性材料を提供することを目的
とする。 〔発明の開示〕 この発明は、上記目的を達成するために、4CP
およびα−TCPのうち少なくとも4CPを必須成
分とするリン酸カルシウム粉末と、有機酸を含む
硬化溶液との組み合わせからなる医科用および歯
科用硬化性材料であつて、硬化遅延剤として、タ
ンニン、タンニン誘導体およびコラーゲンらなる
群の中から選ばれた少なくともコラーゲンが用い
られるようになつていることを特徴とする医科用
および歯科用硬化性材料を要旨とする。 以下に、この発明を詳しく説明する。 この発明にかかる医科用および歯科用硬化性材
料は、少なくともリン酸カルシウム粉末と硬化溶
液の組み合わせからなる。 リン酸カルシウム粉末の一部または全部を4CP
が占める。粉末の残部はα−TCP、HAp、炭酸
アパタイト、β−リン酸三カルシウム、リン酸水
素カルシウム二水和物などが占める。リン酸カル
シウム粉末は、その10〜100重量%が4CPであり、
0〜90重量%がα−TCPであり、0〜30重量%
がHApであることが好ましい。4CPがリン酸カ
ルシウム粉末の10重量%未満だと、練和後の硬化
物の物理的強度が極端に低下するという問題を生
じることがある。HApがリン酸カルシウム粉末
の30重量%を上回ると、硬化時間が短くなり、充
分練和できないという問題を生じることがある。
4CPはα−TCPよりも反応性が高く、ポツトラ
イフが短くなつて使用しにくくなることがあるの
で、α−TCPを加えることにより、その反応性
を抑えるのである。なお、4CP、α−TCPおよ
びHAp以外のものは、リン酸カルシウム粉末の
40重量%以下であることが好ましい。これらのも
のがこの割合を越えると、練和硬化物の物理的強
度が極端に低下することがある。 粉末は、平均粒子径が1〜25μmであることが
好ましい。粉末の平均粒子径が1μm未満だと、
硬化物の物理的強度は向上するものの、硬化時間
が短くなるという問題を生じることがあり、25μ
mを上回ると、特に歯科用セメントに用いる場
合、その硬化物の被膜厚みが30μm以下にならな
いという問題を生じることがある。 4CPは、たとえば、γ−Ca2P2O7とCaCO3との
1:2モル比混合物を1300℃以上で焼成した後、
粉砕して得られるが、その他の方法で得られたも
のでも使用できる。α−TCPは、たとえば、γ
−Ca2P2O7とCaCO3との等モル混合物を1200℃以
上で焼成した後、粉砕して得られるが、その他の
方法で得られたものでも使用できる。HAp等は、
骨粉をはじめとする生体由来のリン酸カルシウ
ム、もしくは、周知または公知の方法で得られる
合成HAp、炭酸アパタイト、β−リン酸三カル
シウム等であつてもよい。これらのリン酸カルシ
ウムは、いずれも生体為害性を持たない。 硬化溶液としては、生体関連物質の溶液が用い
られる。生体関連物質としては、タンニン、タン
ニン誘導体、および、生体関連有機酸(以下、
「有機酸」と称する)からなる群の中から選ばれ
た少なくとも有機酸が用いられる。タンニン、タ
ンニン誘導体、および、前記有機酸は、いずれも
生体関連物質であり、生体為害性を持たない。 タンニンおよびタンニン誘導体としては、どの
ようなものを用いてもよいが、タンニン酸を用い
るのが好ましい。以下では、タンニン酸を例に挙
げて説明するが、タンニン酸以外のタンニンおよ
びタンニン誘導体も同様に用いることが可能であ
る。タンニン酸は、従来の硬化剤に比べて硬化速
度の遅い硬化剤、すなわち、硬化剤であつてかつ
硬化遅延剤となる。また、歯科用硬化性材料にタ
ンニン酸を用いると、口腔・咽頭粘膜の炎症治癒
効果、歯質たんぱくの溶解阻止による虫歯予防効
果が期待できる。タンニン酸溶液のタンニン酸濃
度は、特に限定されないが、0.1〜70重量%の範
囲が好ましく、有機酸の共存下では0.1〜30重量
%の範囲が好ましく、コラーゲンの共存下では
0.1〜20重量%の範囲が好ましく、有機酸および
コラーゲンの共存下では0.1〜10重量%の範囲が
好ましい。これらの各範囲を下回ると、硬化遅延
効果が発揮されないことがあり、これらの各範囲
を上回ると、硬化物が水溶液中で崩壊してしまう
ことがある。 有機酸は、クエン酸、リンゴ酸、マロン酸、グ
リセリン酸およびグルタル酸からなる群の中から
選ばれた1種が単独で、あるいは、2種以上が混
合されて使用される。これら有機酸は、リン酸カ
ルシウム粉末と混和して練和することにより、硬
質の硬化物を生成する。有機酸溶液の有機酸濃度
は、特に限定されないが、0.1〜90重量%の範囲
が好ましく、タンニン酸の共存下では0.1〜90重
量%の範囲が好ましく、コラーゲンの共存下では
0.1〜70重量%の範囲が好ましく、タンニン酸お
よびコラーゲンの共存下では0.1〜70重量%の範
囲が好ましい。これらの各範囲を下回ると、練和
後、硬化物の物理的強度が極端に低下し、水溶液
中で崩壊してしまうことがあり、これらの各範囲
を上回ると、練和前に硬化溶液中に結晶が析出す
ることがある。 コラーゲンとしては、アテロコラーゲンを用い
るのが好ましいが、他のコラーゲンを用いてもよ
い。アテロコラーゲンは、酵素処理により分子末
端のテロペプタイドが一部または全部除去されて
いるコラーゲンであり、生体為害性を持たないも
のである。コラーゲンは、硬化溶液に溶解して用
いてもよいし、硬化溶液とは別の溶液にして用い
てもよいし、粉末状態で用いてもよい。コラーゲ
ン溶液のコラーゲン濃度は、特に限定されない
が、0.01〜35重量%の範囲が好ましく、有機酸の
共存下では0.05〜35重量%の範囲が好ましく、タ
ンニン酸の共存下では0.01〜30重量%の範囲が好
ましく、有機酸およびタンニン酸の共存下では
0.01〜30重量%の範囲が好ましい。これらの各範
囲を下回ると、コラーゲン、タンニン酸による硬
化遅延効果が発揮されなくなることがあり、これ
らの各範囲を上回ると、練和前の有機酸溶液中で
コラーゲンが分解されたり、溶液粘度が上がりす
ぎたりすることがある。コラーゲンを粉末状態で
用いる場合には、上記の理由により上記平均粒子
径であることが好ましい。 この発明では、タンニン、タンニン誘導体およ
びコラーゲンからなる群の中から選ばれた少なく
ともコラーゲンを用いることにより、リン酸カル
シウム粉末の硬化反応の進行を遅くしている。こ
れにより、練和時の操作性が良くなり、また、
粉/液比を高めることができ、より強度の高い硬
化物を得ることができる。また、充填に比較的長
い時間を要する用途、たとえば、歯根管の空洞を
埋める根管充填材などに用いることが可能であ
る。なお、硬化遅延効果は、タンニン酸およびコ
ラーゲンをそれぞれ一方ずつ使用する場合より
も、両者を併用する場合の方が大きい。 この発明にかかる医科用および歯科用硬化性材
料は、室温または生体の体温付近の温度で、混和
し練和することにより硬化させることができ、こ
れにより、反応熱による細胞の壊死などの問題が
ない。 この発明にかかる医科用および歯科用硬化性材
料は、たとえば、次のようなものがある。 リン酸カルシウム粉末、有機酸およびコラー
ゲンの組み合わせからなる系。 この系では、有機酸が硬化剤となる。コラー
ゲンは、硬化遅延剤として働く。コラーゲン
は、有機酸溶液とは別の溶液にして用いてもよ
いし、有機酸溶液に溶解させて用いてもよい
し、粉末状態で用いてもよい。 の系の材料の使用割合は、特に限定されな
いが、リン酸カルシウム粉末30〜80重量部に対
して、有機酸5〜70重量部およびコラーゲン
0.01〜30重量部の各範囲が好ましい。有機酸が
その範囲を下回ると、硬化が不充分となること
があり、その範囲を上回ると、コラーゲンによ
る硬化遅延効果が発揮されないことがある。コ
ラーゲンがその範囲を下回ると、硬化物の強度
が向上しないことがあり、その範囲を上回る
と、室温下で充分練和できなくなることがあ
る。 の系の材料の反応機構は、X線粉末回折、
赤外吸収スペクトルおよび走査電子顕微鏡像等
による解析結果から、たとえば、つぎのように
生体硬組織のコラーゲン石灰化モデルに準ずる
ものであると考えられる。リン酸カルシウム粉
末、有機酸溶液およびコラーゲンを室温または
生体の体温付近の温度で混和し、練和すると、
粉末中の4CPのCaやα−TCPのCaと有機酸の
カルボキシル基との間にキレート結合が生じ、
中和反応が進む。他方、コラーゲンが繊維化
し、そのキレート化物がコラーゲン繊維に凝集
する。水の存在下、室温または生体の体温付近
の温度でそのキレート化物および未反応の4CP
やα−TCPがそれぞれ水和反応をすることに
よりリン酸八カルシウム〔Ca8H2(PO4)6・
5H2O。以下、「OCP」と称する〕や非晶質リ
ン酸カルシウム〔Ca3(PO4)2・nH2O。以下、
「ACP」と称する〕を生成し、このOCPやACP
がHApに転化し、HApがコラーゲン繊維に結
晶化し、硬化が進む。 リン酸カルシウム粉末、有機酸、タンニン酸
およびコラーゲンの組み合わせからなる系。 この系でも、有機酸が硬化溶液となる。タン
ニン酸およびコラーゲンが硬化遅延剤である。
タンニン酸およびコラーゲンは、それぞれ、有
機酸溶液とは別の溶液にして用いてもよいし、
有機酸溶液に溶解させて用いてもよいし、タン
ニン酸およびコラーゲンの両方を含む溶液にし
て用いてもよい。また、コラーゲンは、粉末状
態で用いてもよい。 の系の材料の使用割合は、特に限定されな
いが、リン酸カルシウム粉末30〜80重量部に対
して、有機酸5〜60重量部、タンニン酸0.05〜
10重量部およびコラーゲン0.05〜30重量部の各
範囲が好ましい。有機酸がその範囲を下回る
と、硬化が不充分となることがあり、その範囲
を上回ると、未反応の有機酸が多量に溶出する
ことがある。タンニン酸がその範囲を下回る
と、硬化物の強度が低下し、しかも硬化遅延効
果が発揮されないことがあり、その範囲を上回
ると、室温下で充分練和できなくなることがあ
る。コラーゲンがその範囲を下回ると、硬化物
の強度が低下し、しかも、硬化遅延効果が発揮
されないことがあり、その範囲を上回ると、室
温下で充分練和できなくなることがある。 の系の材料の反応機構は、X線粉末回折、
赤外吸収スペクトルおよび走査電子顕微鏡像等
による解析結果から、たとえば、つぎのように
骨組織のコラーゲン石灰化モデルに準ずるもの
であると考えられる。リン酸カルシウム粉末、
有機酸溶液、タンニン酸およびコラーゲンを室
温または生体の体温付近の温度で混和し、練和
すると、粉末中の4CPやα−TCPのCaと有機
酸のカルボキシル基との間にキレート結合が生
じ、中和反応が進む。他方、タンニン酸とコラ
ーゲンとが架橋構造化した複合体(繊維状のも
のと考えられる)を形成する。そのキレート化
物がその複合体に凝集する。水の存在下、室温
または生体の体温付近の温度でそのキレート化
物および未反応の4CPやα−TCPがそれぞれ
水和反応をすることによりOCPやACPを生成
し、このOCPやACPがHApに転化し、HApが
前記複合体に結晶化し、硬化が進む。 およびの各系の材料をそれぞれ混和して練
和すると、タンニン酸やコラーゲンを用いない場
合よりも硬化の進行が遅くなる。たとえば、室温
または生体の体温程度の温度で、練和開始後5〜
60分間で硬化し、硬質の硬化物が得られる。この
ため、リン酸カルシウム粉末/有機酸比を高める
ことができ、これにより、硬化物の強度を強くす
ることができる。特に、コラーゲンを用いると、
リン酸カルシウム粉末/有機酸比を高めなくて
も、圧縮強度が強まり、しかも、上記硬化後も経
時的に圧縮強度が高まり、弾性に富むようにな
る。およびの各系の材料は、たとえば、骨セ
メント、歯科用セメントなど生体硬組織の充填、
補綴用材料として利用することができる。 およびの各材料をそれぞれ混和し練和して
得た初期硬化物を37℃のリン酸バツフアー化生理
的食塩水(PBS:Phosphate Buffered Saline)
中に浸漬しておくと、経時的に破砕抗力が向上す
る。すなわち、上記、の各材料は、骨セメン
トとして用いると、埋入後も経時的に強度が向上
するのである。これは、コラーゲンを用いたこと
によるものと考えられる。 およびの材料を骨セメントとし、生体の骨
に埋入すると、セメントが生体活性であり、それ
自体が骨様構造となり、骨組織と一体化してしま
う。すなわち、この発明にかかる硬化性材料のう
ち、有機酸を硬化剤として使用し、硬化遅延剤と
してタンニン酸およびコラーゲンの少なくともコ
ラーゲンを用いるようにしたものを骨セメントと
して利用すると、埋入してから経時的に骨組織と
置換、既存部分と一体化する。 なお、上記およびの各系の材料は、いずれ
も、この発明の目的達成を妨げないならば、上述
したもの以外の材料を含むことが可能である。 また、用途も上記の例に限らない。 以下に、この発明の実施例を比較例とともに示
すが、この発明は下記実施例に限定されない。 実施例1〜6および比較例1〜4 タンニン酸、コラーゲン、および、有機酸を第
1表に示す濃度で含む溶液を調製し、この溶液と
第1表に示す配合のリン酸カルシウム粉末とを第
1表に示す粉/液比で混和し、手動で約1分間練
和した。この練和泥を用いて、下記の測定を行つ
て、結果を第1表に示した。なお、下記の測定で
は、すべて、温度23±2℃、相対湿度50±10%の
条件下で、ADAS No.61に準じて行つた。 (a) 初期硬化時間測定 各練和泥を、縦横厚みが15mm×15mm×15mmで
あるガラス板上に置いた内径10mm、高さ5mmの
円筒形ステンレス金型内に流し込んで表面を平
らにし、練和を終了した時から1分後に、温度
37±1℃、相対湿度100%の恒温器中に移し、
試験片とした。質量2.94N(300g)のビツカー
針(針の断面積1mm2)をその試験片の表面に静
かに落とし、針跡を残さなくなつた時を、練和
開始から起算して初期硬化時間とした。初期硬
化時間は、3回の測定値の平均を15秒単位で丸
めて表した。 (b) 破砕抗力測定 内径6mm、高さ12mmの円筒状ステンレス金型
に各練和泥を充填し、両端を肉厚のガラス板で
挟み、加圧した。練和開始2.5分後、加圧した
まま温度37±1℃、相対湿度100%の恒温器中
に移した。1時間後、硬化物を金型から取り出
し、37±1℃の蒸留水中に浸漬し、練和開始24
時間後に蒸留水から取り出し、試験片とした。
この試験片を島津オートグラフAG−2000Aを
用いて破砕抗力を測定した。クロスヘツドスピ
ードは1mm/分、測定は6個の試験片について
行い、その総平均値の−15%以下の数値を除い
た残りの数値の平均値を測定値とした。ただ
し、総平均値の−15%以下の数値が2個以上の
時は、再試験を行つた。
この発明にかかる医科用および歯科用硬化性材
料は、以上のように、4CPおよびα−TCPのう
ち少なくとも4CPを必須成分とするリン酸カルシ
ウム粉末と、有機酸を含む硬化溶液との組み合わ
せからなり、硬化遅延剤として、タンニン、タン
ニン誘導体およびコラーゲンからなる群の中から
選ばれた少なくともコラーゲンが用いられるよう
になつているので、室温または生体の体温付近の
温度で硬化し、硬化時間を長くすることができ、
しかも、生体為害性を持たない。このため、この
発明にかかる医科用および歯科用硬化性材料は、
硬化に長時間を要する用途に利用したり、リン酸
カルシウム粉末/硬化剤との比を高めて強度の強
い硬化物を必要とする用途に利用したりすること
ができる。
料は、以上のように、4CPおよびα−TCPのう
ち少なくとも4CPを必須成分とするリン酸カルシ
ウム粉末と、有機酸を含む硬化溶液との組み合わ
せからなり、硬化遅延剤として、タンニン、タン
ニン誘導体およびコラーゲンからなる群の中から
選ばれた少なくともコラーゲンが用いられるよう
になつているので、室温または生体の体温付近の
温度で硬化し、硬化時間を長くすることができ、
しかも、生体為害性を持たない。このため、この
発明にかかる医科用および歯科用硬化性材料は、
硬化に長時間を要する用途に利用したり、リン酸
カルシウム粉末/硬化剤との比を高めて強度の強
い硬化物を必要とする用途に利用したりすること
ができる。
Claims (1)
- 1 リン酸四カルシウムおよびα−リン酸三カル
シウムのうち少なくともリン酸四カルシウムを必
須成分とするリン酸カルシウム粉末と、有機酸を
含む硬化溶液との組み合わせからなる医科用およ
び歯科用硬化性材料であつて、硬化遅延剤とし
て、タンニン、タンニン誘導体およびコラーゲン
からなる群の中から選ばれた少なくともコラーゲ
ンが用いられるようになつていることを特徴とす
る医科用および歯科用硬化性材料。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP62326076A JPH01166762A (ja) | 1987-12-22 | 1987-12-22 | 医科用および歯科用硬化性材料 |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP62326076A JPH01166762A (ja) | 1987-12-22 | 1987-12-22 | 医科用および歯科用硬化性材料 |
Related Child Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP2312248A Division JP2644082B2 (ja) | 1990-11-17 | 1990-11-17 | 医科用および歯科用硬化性材料 |
Publications (2)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPH01166762A JPH01166762A (ja) | 1989-06-30 |
| JPH0335944B2 true JPH0335944B2 (ja) | 1991-05-29 |
Family
ID=18183841
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP62326076A Granted JPH01166762A (ja) | 1987-12-22 | 1987-12-22 | 医科用および歯科用硬化性材料 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JPH01166762A (ja) |
Families Citing this family (3)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JPH01170463A (ja) * | 1987-12-24 | 1989-07-05 | Hairu:Kk | 医療用硬化組成物 |
| JP2005046530A (ja) * | 2003-07-31 | 2005-02-24 | National Institute Of Advanced Industrial & Technology | 多孔質リン酸カルシウム硬化体、その製造方法及びそれを用いた人工骨及び薬剤徐放体 |
| US8741053B2 (en) * | 2009-04-17 | 2014-06-03 | Hoya Technosurgical Corporation | Calcium phosphate cement composition and its kit for bone prosthesis |
Family Cites Families (2)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JPH0653152B2 (ja) * | 1985-09-25 | 1994-07-20 | 名神株式会社 | 医科用または歯科用セメント組成物 |
| JP2558262B2 (ja) * | 1986-11-04 | 1996-11-27 | 住友大阪セメント 株式会社 | 人工関節固定材料 |
-
1987
- 1987-12-22 JP JP62326076A patent/JPH01166762A/ja active Granted
Also Published As
| Publication number | Publication date |
|---|---|
| JPH01166762A (ja) | 1989-06-30 |
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