JP2001314497A - 生体材料用組成物及びその硬化体 - Google Patents

生体材料用組成物及びその硬化体

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JP2001314497A JP2000133911A JP2000133911A JP2001314497A JP 2001314497 A JP2001314497 A JP 2001314497A JP 2000133911 A JP2000133911 A JP 2000133911A JP 2000133911 A JP2000133911 A JP 2000133911A JP 2001314497 A JP2001314497 A JP 2001314497A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】生体材料用組成物及びこれを硬化してなる多孔
質硬化体からなる生体材料であって、気孔径及び気孔間
径が大きく、しかも高強度の材料を提供する 【解決手段】水和硬化性を有するリン酸カルシウム系化
合物、炭酸カルシウム及び水を少なくとも含有する生体
材料用組成物、及びこれを硬化してなる多孔質硬化体。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、生体材料用組成
物、特に人工骨、人工関節、人工歯根、骨補修材用の組
成物、及び該組成物を硬化してなる多孔質硬化体に関す
る。
【0002】
【従来の技術】リン酸カルシウムは歯や骨などの無機主
要成分であり、生体親和性、生体適合性に優れるため、
人工骨や骨補修材などの生体材料への応用が期待されて
いる。特に、水酸アパタイト(Ca10(PO)
(OH),HAp)は、生体骨の主成分であり、人
工骨、骨補修材等の生体材料として研究が進められてい
る。しかしながら、そのような生体材料には、生体親和
性だけでなく、時間の経過に伴い生体骨と結合し、最終
的には生体骨に取り込まれ完全に置換される性質(以
下、生体置換性と記す)が要求されるのに対し、埋入し
たHApは生体に吸収されにくいことが明らかとなって
いる。一方、α型リン酸三カルシウム、リン酸四カルシ
ウム、β型リン酸三カルシウム等、水和硬化性を有する
リン酸カルシウム材料が開発されており、これらは加工
性の点で優れている。
【0003】また、本発明の発明者は、生体親和性、生
体置換性、強度、加工性等の点で上記リン酸カルシウム
系化合物に比べて格段に優れた生体材料である、非晶質
リン酸三カルシウム(Ca(PO),ATCP)を
開発している。これは、水和硬化性を有し、しかも上記
α−TCP、β−TCP等と比較して強度が高い。さら
に、ATCPは、ACPを200〜700℃に加熱する
ことにより得られ、ACPはメカノケミカル法により合
成できるため、全体として製造のためのエネルギー消費
量が少ない。例えば、結晶化に1100〜1450℃と
いう高温を要するα−TCP、β−TCP等の材料と比
べると、製造において著しい省エネルギー化を図ること
ができることがわかる。
【0004】ところで、一般に、脊椎動物の骨の形成に
は、繊維芽細胞や骨芽細胞が関与しており、これらの細
胞がカルシウムイオンやリン酸イオンを取り込み、タン
パク質と複合化しながら新生骨を形成する。このため、
生体材料の骨への置換を促進させるためには、これらの
細胞が侵入しやすく、体液との接触面積が大きい多孔体
であることが望ましい。従って、さらに速い生体置換性
を得るためには、例えば20μm以上、特に100μm
以上の平均孔径を有するリン酸カルシウム系多孔質硬化
体を形成する必要がある。一方、人工骨、骨補修材等の
生体材料には、生体内で機能するために一定の強度が要
求される。従って、リン酸カルシウム材料による人工
骨、骨補修材を実用化していくためには、孔径が大き
く、しかも高強度の多孔質硬化体を開発する必要があ
る。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、リン酸
カルシウム系多孔質硬化体において、そのような大きい
孔径を有し、且つ高強度の材料は得られていなかった。
本発明は、人工骨または骨補修材として使用するに足る
強度を有し、且つ生体置換性の高い生体材料となり得
る、孔径が大きく高強度の多孔質リン酸カルシウム系材
料を得ることを目的とする。そのようなリン酸カルシウ
ム系多孔質硬化体を人工骨や骨補修材として使用する場
合に、孔径を大きくすると、強度が低下することが予想
されるため、高強度で孔径の大きいリン酸カルシウム系
多孔質硬化体を得ることは困難であると考えられてい
た。
【0006】本発明者は、炭酸カルシウムを添加して水
和硬化性非晶質リン酸カルシウム系化合物を水和硬化し
た場合、その添加量の増加に伴い、平均気孔径は大きく
なるが、曲げ強度は低下することがなく、圧縮強度につ
いては寧ろ高くなり、さらに添加量を増やすと、圧縮強
度は多少低下するが、その後、さらに添加量を増やして
も強度の低下を来すことがないという事実を見出した。
即ち、本発明者により、水和硬化性リン酸カルシウム系
化合物、特に非晶質の水和硬化性リン酸カルシウム系化
合物の水溶液に炭酸カルシウムを添加して硬化すると、
著しい強度の低下を来すことなく、孔径の大きい硬化体
が得られることが見出された。本発明者は、さらに炭酸
カルシウムを添加して得られた硬化体についての研究を
進めた結果、炭酸カルシウムを添加して得られた水和硬
化体の表面には、テープ状のリン酸カルシウム系化合物
の結晶が絡み合っていることを見出した。従って、上記
材料において、気孔径が大きくなっても強度が低下しな
い理由は、このテープ状結晶の絡み合いによるものと推
定される。
【0007】
【課題を解決するための手段】従って、本発明は、下記
の組成物に関する。 (1)水和硬化性を有するリン酸カルシウム系化合物、
炭酸カルシウム及び水を少なくとも含有する生体材料用
組成物。 (2)水和硬化性を有するリン酸カルシウム系化合物、
炭酸カルシウム、キトサン、有機酸及び水を少なくとも
含有する生体材料用組成物。 (3)水和硬化性を有するリン酸カルシウム系化合物が
非晶質リン酸三カルシウムである(1)または(2)の
組成物。 (4)水和硬化性を有するリン酸カルシウム系化合物に
対する炭酸カルシウムのモル比が0.01以上である
(1)〜(3)のいずれかに記載の組成物。 (5)液体/固体重量比が1.0〜3.0である(1)
〜(4)のいずれかに記載の組成物。 (6)キトサン含有量が0.1〜4.0重量%である
(2)〜(5)のいずれかに記載の組成物。 (7)生体材料が人工骨、人工関節、人工歯根または骨
補修材である(1)〜(6)のいずれかに記載の組成
物。 また、本発明は、下記の多孔質硬化体、特に生体材料用
多孔質硬化体に関する。 (8)(1)〜(6)のいずれかに記載の組成物を硬化
してなる多孔質硬化体。 (9)人工骨、人工関節、人工歯根または骨補修材であ
る(8)の多孔質硬化体。 (10)平均気孔径が10μm以上である(8)または
(9)の多孔質硬化体。
【0008】さらに、本発明は、下記の組成物に関す
る。 (11)水和硬化性を有するリン酸カルシウム系化合物
及び炭酸カルシウムを少なくとも含有する生体材料用組
成物。 (12)水和硬化性を有するリン酸カルシウム系化合
物、炭酸カルシウム、キトサン及び有機酸を少なくとも
含有する生体材料用組成物。 (13)水和硬化性を有するリン酸カルシウム系化合物
が非晶質リン酸三カルシウムである(11)または(1
2)の組成物。 (14)水和硬化性を有するリン酸カルシウム系化合物
に対する炭酸カルシウムのモル比(炭酸カルシウム/リ
ン酸カルシウム系化合物)が0.01以上である(1
1)〜(13)のいずれかに記載の組成物。 (15)さらに、骨材として水酸アパタイト(HAp)
を含有する(1)〜(7)及び(11)〜(14)のい
ずれかに記載の組成物。
【0009】
【発明の実施の形態】上記本発明の各組成物において、
炭酸カルシウム/リン酸カルシウム系化合物のモル比
は、好ましくは0.05〜0.50、特に0.09〜
0.11である。ただし、人工骨、人工関節、人工歯
根、骨補修材等のような生体材料に要求される強度及び
気孔径は、その部位等により異なるため、用途に応じ
て、炭酸カルシウムの添加量を調整するのが好ましい。
上記本発明の組成物において、水和硬化性リン酸カルシ
ウム系化合物とは、水と混練し、一定時間養生させるこ
とにより硬化するリン酸カルシウム系化合物であり、特
に非晶質のリン酸カルシウム系化合物である。例えば、
α型リン酸三カルシウム(α−Ca(PO),α−
TCP)、リン酸四カルシウム(Ca(PO)O,
TeCP)、β型リン酸三カルシウム(β−Ca(P
),β−TCP)、非晶質リン酸三カルシウム
(Ca(PO),ATCP)であり、ATCPが特
に好ましい。
【0010】このATCPは、例えば、ACPを150
℃〜800℃、好ましくは200℃〜700℃に加熱す
ることにより得られる。別の観点から言えば、本発明で
使用され得る水和硬化性リン酸カルシウム系化合物に
は、ACPを150℃〜800℃、好ましくは200℃
〜700℃に加熱することにより得られるリン酸カルシ
ウム系化合物が含まれる。
【0011】なお、ACPは、カルシウム塩溶液とリン
酸溶液とを混合する方法、例えばCa(NO水溶
液に(NHHPO水溶液を急速混合する急速混
合法(梅垣高士,山下新一,金澤孝文,石膏と石灰,N
o.183,11(1983).)、急速沈殿法(E. Lerner, R. Azo
ury, S. Sarig, J. Cryst. Growth, 97,725(198
9).)、ゾル・ゲル法(増田善男,松原一夫,作花済
夫,セラミックス論文誌,98,1225(1990).)、ゲル育成
法(V. L. Acevedo, J. M. G. Ruiz, Estudices geo
l.,38,227(1982).)、加水分解法(安江任,榊田順
子,吉山明裕,荒井康夫,石膏と石灰,No.229,387(199
0).)、(Y. Kojima,K. Sakama,T. Toyama,T.Yasu
e,Y. Arai,Phos. Res. Bull.,4,47(1994).)等によ
り製造することができる。
【0012】また、ACPは、予め加熱(例えば500
℃以上)等の方法によりタンパク質を除去した牛骨等の
骨を原料として、これにリン酸二水素アンモニウムを添
加して1時間以上、好ましくは20時間以上混合粉砕す
ることにより得ることもできる。
【0013】上記本発明の組成物において、キトサンの
含有量は、例えば0.1〜10重量%、好ましくは0.
1〜4.0重量%、特に2.0〜4.0重量%である。
また、液体/固体重量比は、好ましくは1.0〜1.
8、特に1.4〜1.5である。
【0014】上記本発明の組成物において、有機酸は、
例えば、カルボン酸、好ましくは、クエン酸であり得
る。有機酸の濃度は、例えば0.1〜5.0mol/dm
好ましくは1.0〜2.0mol/dm、特に1.5〜2.
0mol/dmである。上記本発明の組成物において、HA
pを骨材として含む場合、HApは板状、柱状、繊維状
(ホイスカー)、微粉状であり得る。HApホイスカー
が特に好ましい。HApホイスカーの添加量は、特に限
定されないが、例えばHAp/ATCP重量比として
0.01〜5、好ましくは0.1〜1であり得る。な
お、上記本発明の組成物(1)〜(7)及び(11)〜
(15)において、「少なくとも含有する生体材料用組
成物」は、上記組成物が、列挙された各成分のみを含有
する組成物のほか、列挙された成分に加えて用途に応じ
て慣用的に適宜選択される添加剤等の成分を含有する組
成物をも含むものであることを意図する。
【0015】本発明の多孔質硬化体は、上記組成物を混
練し、一定時間養生することにより得られる。養生時間
は、組成物の組成等により異なるが、例えば40〜12
0時間であり得る。本発明の多孔質硬化体は、好ましく
は平均孔径が50μm以上であり、好ましくは100μ
m以上である。また、本発明の多孔質硬化体の気孔率
は、好ましくは30%以上、好ましくは50〜70%で
ある。また、本発明の多孔質硬化体においては、80μ
m以上、より好ましくは200μm以上、特に300μ
m以上の孔径を有する気孔が、硬化体の表面積に対して
5%以上、より好ましくは10%以上、特に20%以上
存在するのが好ましい。また、本発明の多孔質硬化体に
おいて、気孔間径は10μm以上のものが全気孔間パス
の10%以上存在するのが好ましい。ここで「気孔間
径」とは、気孔間パス、即ち、気孔と気孔を繋ぐ通路の
径を意味であり、骨芽細胞等が骨補修材等の内部まで侵
入していくためには、骨補修材表面の気孔の径の大きい
ことだけでなく、気孔同士が連続しており、しかも、そ
の通路が骨芽細胞等が侵入していくに足る広さを有して
いる必要があるからである。さらに、本発明の多孔質硬
化体の圧縮強度は好ましくは5MPa以上、曲げ強度は
好ましくは3MPa以上である。そのような平均孔径、
気孔率、大気孔の存在率、気孔間径及び強度を有する多
孔質硬化体は、上記本発明の組成物の炭酸カルシウムの
添加量等を本発明の範囲内で選択することにより得るこ
とができる。
【0016】本発明の多孔質硬化体は、人工骨、人工関
節、骨補修剤等として、ヒト、またはヒト以外の動物の
骨の修復に、また、人工歯根として、また歯の欠損の修
復のため等、ヒトまたはヒト以外の動物の歯科治療の分
野で使用することができる。なお、本発明の上記(1)
〜(7)及び(15)の組成物は、水及びそれ以外の成
分が別々に包装され、使用時に混合して使用される形態
で製剤化されていてもよい。また、本発明の組成物は、
さらに保存時の硬化を妨げる当該分野で周知の化合物を
含有していてもよく、その場合、例えばチューブ等の容
器に保存された液状またはペースト状の上記組成物を使
用時に適量取り出して使用することができる。また、本
発明の上記(11)〜(15)の組成物は、使用時に適
量の水を添加して使用することができる。
【0017】本発明の組成物は、硬化させて人工骨等と
して成形したものを、患部に埋め込むことにより使用し
得る。また、本発明の組成物は、骨折等の手術の際に、
患部に塗布し、硬化させることにより使用し得る。ま
た、本発明の組成物は患部に直接注入する注射剤として
製剤化されてもよい。この場合、注射剤は、上記本発明
の組成物において、水が注射用滅菌水であるものを、用
時調製して用い得るように製剤化したものであり得る。
該注射剤の固形成分、即ち、水和硬化性リン酸カルシウ
ム化合物、HAp等は、注射剤として適した粒径、例え
ば80〜200μmの粉末とする。該注射剤は、所望に
より、安定剤、溶解補助剤、等張化剤等の添加剤を適宜
含有し得る。また、注射剤は、保存時の硬化を防ぐ化合
物を含有させることにより使用時にそのまま使用できる
形態で製剤化されてもよく、また、注射用滅菌水と他の
成分が別々に注射剤用滅菌容器に保存され、注射時に滅
菌状態を保ったまま混合され得る形態で製剤化されても
よい。
【0018】
【実施例】以下、本発明を実施例により詳細に説明する
が、これらは本発明を限定するものではない。なお、下
記の全ての試験例及び参考試験例において、多孔質硬化
体の圧縮強度は圧縮強度試験機(CT−1000,丸菱
科学機器(株)製)を用いて試験し、曲げ強度は曲げ強
度試験機(PL−300,丸菱科学機器(株)製)を用
いて試験した。
【0019】また、下記の全ての実施例及び比較例にお
いて、ACP、HApホイスカー及びATCPは下記の
方法により製造したものを用いた。ACP(Ca/Pモ
ル比1.50)を、0.17モル/dmの硝酸カルシ
ウム(Ca(NO)溶液を0.10モル/dm
リン酸水素二アンモニウム((NHHPO)溶
液と混合することにより合成した。HApホイスカーの
凝集物(平均長さ50μm、平均幅2μm、アスペクト
比25)を、上記ACPの水熱合成により製造した。上
記ACPを500℃で60分間熱処理することによりA
TCPを得た。
【0020】実施例1:上記の方法で合成したATCP
及びHApホイスカー、炭酸カルシウム、クエン酸
(2.0モル/dm)、キトサン(4.0重量%)
を、HAp/ATCP重量比が0.4、炭酸カルシウム
/ATCPモル比が各々0.03、0.06、0.0
9、0.11、0.13、0.22、0.25、0.2
7、0.28、0.34、水/固体重量比が1.5とな
るように水に添加し、混練した。これらを25℃で3日
間養生することにより、硬化させ、10×10×20mm
の多孔質硬化体を得た。
【0021】比較例1:炭酸カルシウムを添加しないこ
と以外は実施例1と同じ方法により多孔質硬化体を製造
した。
【0022】試験例1 実施例1及び比較例1で製造された多孔質硬化体の圧縮
強度、曲げ強度及び平均気孔径を測定した。結果を図1
に示す。圧縮強度は、炭酸カルシウム/ATCPモル比
を0.09とした時に最大(13MPa)となり、その
後、低下して、7MPaで一定となった。曲げ強さは約
5MPaでほぼ一定であった。得られた多孔質硬化体の
表面の電子顕微鏡写真を図2〜5に示す。図2は比較例
1の多孔質硬化体の表面、図3は実施例1の多孔質硬化
体のうち、炭酸カルシウム/ATCPモル比0.09で
製造した多孔質硬化体の表面、図4は実施例1の多孔質
硬化体のうち炭酸カルシウム/ATCPモル比0.34
で製造した多孔質硬化体の表面を示す電子顕微鏡写真で
あり、図5は図3と同じ多孔質硬化体をさらに拡大した
電子顕微鏡写真である。これらの写真から、炭酸カルシ
ウムを添加せずに製造した多孔質硬化体には骨芽細胞が
侵入し得るような大きな孔径を有する気孔は認められ
ず、炭酸カルシウムを添加して製造した多孔質硬化体に
は孔径300μm以上の大きな気孔が見られた。また、
炭酸カルシウムの添加量が多い方が大きな気孔が形成さ
れることがわかる。図3の多孔質硬化体の表面をさらに
拡大した電子顕微鏡写真(図5)を見ると、長さ約2〜
3μmのテープ状の結晶が硬化体表面で絡み合っている
のがわかる。X線回析により、これらのテープ状の結晶
がリン酸八カルシウム(Ca(PO・5H
O,OCP)及びリン酸一水素カルシウム二水和物
(CaHPO・2HO,DCPD)であることがわ
かった。また、図3及び図5の多孔質硬化体のX線回析
の結果を図6に示す。
【0023】試験例2 実施例1で炭酸カルシウム/ATCPモル比を0.09
とした場合の多孔質硬化体及び比較例1の多孔質硬化体
について、気孔間径を調べた。結果を図7のグラフに示
す。このグラフに示されるように、炭酸カルシウムを添
加しない場合は、気孔は水分子の脱水及び消失によるも
のであり、気孔間径は約0.5〜1.0μmの範囲であ
り小さい。炭酸カルシウムを添加した場合は、気孔間径
は約20〜30μmとなる。
【0024】試験例3 実施例1の多孔質硬化体のうち炭酸カルシウム/ATC
Pモル比0.09、0.22で製造した多孔質硬化体及
び比較例1の多孔質硬化体について、硬化時間をJIS T
6604により測定した。結果を図8に示す。このグラフに
より明らかなように、炭酸カルシウムの添加がない場合
には始発が7分間、終結が27分間であったが、炭酸カ
ルシウムを添加した場合には終結が18分間であった。
この結果より、実施例1の炭酸カルシウム/ATCP比
が0.09及び0.22の多孔質硬化体の凝結時間は、
比較例1の炭酸カルシウム/ATCP比が0の多孔質硬
化体の凝結時間に比べて短いことが明らかである。
【0025】実施例2:上記の方法で合成したATC
P、炭酸カルシウム、クエン酸(2.0モル/dm
を、炭酸カルシウム/ATCPモル比が0.09、水/
固体重量比が3.0となるように水に添加し、混練し
た。これを25℃で3日間養生することにより、硬化さ
せ、10×10×20mmの多孔質硬化体を得た。
【0026】比較例2:炭酸カルシウムを添加しないこ
と以外は実施例2と同じ方法により多孔質硬化体を製造
した。
【0027】試験例4 実施例2及び比較例2の多孔質硬化体を硬化する際の、
時間の経過によるpHの変化を調べ、図9のグラフに示
した。図9のグラフに示すように、添加直後は、実施例
2及び比較例2の多孔質硬化体は共にpH3であった
が、実施例2の多孔質硬化体については、60分後に急
激に低下し始め、80分後には2.2となった。比較例
2の多孔質硬化体については、pHの低下が遅く、最終
pHは2.3であった。これは、炭酸カルシウムの添加
により水和速度が促進されることを意味する。
【0028】試験例5:実施例2及び比較例2で得られ
た多孔質硬化体表面のX線回析パターンを図10に示
す。これは、30分後(a)にはブロードであり、非晶
質であるが、60分後(b)には2θ=4.8°でOC
Pのピークが現れた。さらに、75分後(c)の溶液の
pHが急降下する時には、DCPDが生じる。そして、
110分間後(d)には、無水リン酸二カルシウム(C
aHPO,DCPA)が見出された。DCPD及びD
CPAの結晶化が養生時間と共に増加することが明らか
である。一方、比較例2で得られた多孔質硬化体表面の
X線回析パターンを同図の(e)に示す。上記(a)〜
(d)における走査型電子顕微鏡写真を各々図11〜1
4に示す。この写真に示されるように、30分後(図1
1)の粒子は、形状が不定であり、互いに凝集してい
る。これが、60分後(図12)には板状に変化し、大
きさも約2μmとなる。粒子の形状はOCPの形成と共
に変化したと思われる。その後、75分後の状態である
図13に示すように、結晶は養生によりさらに成長し、
最後、110分後(図14)には3〜5μmのテープ状
及び板状の結晶となる。
【0029】試験例6 炭酸カルシウム添加のDTA曲線に対する影響を図15
に示した。これより明らかなように、ACP(a)は6
70℃に加熱するとβ−TCPに結晶化した。炭酸カル
シウムを添加せずにATCPを水和硬化してなる硬化体
の場合(b)は、β−TCPへの結晶化(685℃)の
ため発熱反応を含み、これは、この硬化体に結晶化して
いない部分が含まれていることを意味する。しかしなが
ら、0.05(c)、0.09(d)の炭酸カルシウム
/ATCPモル比の炭酸カルシウムを添加してATCP
を水和硬化してなる硬化体は、β−TCPには結晶化し
ないので発熱反応を含まなかった。なお、(c)(d)
の硬化体の吸熱反応は炭酸イオン基の消失による。従っ
て、炭酸カルシウムの添加が非晶質相からDCPD及び
OCPへの結晶化を促進することがわかる。
【0030】試験例7 硬化体の強度に及ぼす水/固体重量比の影響を調べるた
め、下記の試験を行った。上記方法により製造されたA
TCP及びHApホイスカー、クエン酸(2.0モル/
dm)、キトサン(4.0重量%)を、HAp/AT
CP重量比が0.4、水/固体重量比が1.0〜1.6
となるように水に添加し、混練した。これを25℃で3
日間養生することにより、硬化させ、10×10×20
mmの硬化体を得た。この硬化体の圧縮強度及び曲げ強
度、並びに気孔率を調べた。結果を図16に示す。
【0031】試験例8 硬化体の強度に及ぼすキトサン含有量の影響を調べるた
め、下記の試験を行った。上記方法により製造されたA
TCP及びHApホイスカー、クエン酸(2.0モル/
dm)、キトサン(0〜4.0重量%)を、HAp/
ATCP重量比が0.4、水/固体重量比が1.5とな
るように水に添加し、混練した。これを25℃で3日間
養生することにより、硬化させ、10×10×20mmの
硬化体を得た。この硬化体の圧縮強度及び曲げ強度を調
べた。結果を図17に示す。
【0032】
【発明の効果】本発明の組成物により、孔径が大きく、
しかも強度の高いリン酸カルシウム系多孔質硬化体が提
供される。これは、人工骨や骨補修材のような生体材料
として利用するのに適している。特に、これらの多孔質
硬化体の平均孔径が100μm以上である場合は、骨芽
細胞がこれらの材料の気孔に容易に侵入することができ
るため、生体置換性が高い。従って、本発明の組成物を
骨折等の治療に用いた場合、完治するまで期間が非常に
短くて済む。また、炭酸カルシウムの添加量を適宜選択
することにより、人工骨、骨補修材を適用する部分に要
求される強度及び生体置換性に応じて、最適な気孔の孔
径及び強度を達成することが可能である。さらに、本発
明の組成物は硬化時間が短いため、治療に要する時間が
短くて済む。また、リン酸カルシウム系化合物として、
ATCPを利用した場合、ATCPの製造には他の水和
硬化性リン酸カルシウム系化合物のような高温を必要と
しないため、製造に要するエネルギーを低減できる。ま
た、リン酸カルシウム系化合物としてATCPのような
非晶質リン酸カルシウムを使用した場合、生体親和性が
極めて高い材料となる。さらに、リン酸カルシウム系化
合物として、牛骨等の廃棄骨からメカノケミカル法によ
り製造したACPを加熱してなるATCPを使用した場
合は、資源の有効活用を達成でき、製造コストを低減で
きる。
【0033】
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例及び比較例の多孔質硬化体の
気孔径及び圧縮強度及び曲げ試験の結果を示すグラフで
ある。
【図2】比較例の多孔質硬化体の電子顕微鏡写真であ
る。
【図3】本発明の一実施例の多孔質硬化体の電子顕微鏡
写真である。
【図4】本発明の一実施例の多孔質硬化体の電子顕微鏡
写真である。
【図5】本発明の一実施例の多孔質硬化体の電子顕微鏡
写真である。
【図6】本発明の一実施例の多孔質硬化体のX線回析パ
ターンである。
【図7】本発明の一実施例及び比較例の多孔質硬化体の
気孔間径分布を示すグラフである。
【図8】本発明の一実施例及び比較例の多孔質硬化体の
凝結時間を示すグラフである。
【図9】本発明の一実施例及び比較例の多孔質硬化体の
硬化時のpH変化を示すグラフである。
【図10】本発明の一実施例及び比較例の多孔質硬化体
のX線回析パターンである。
【図11】本発明の一実施例の多孔質硬化体の電子顕微
鏡写真である。
【図12】本発明の一実施例の多孔質硬化体の電子顕微
鏡写真である。
【図13】本発明の一実施例の多孔質硬化体の電子顕微
鏡写真である。
【図14】本発明の一実施例の多孔質硬化体の電子顕微
鏡写真である。
【図15】本発明の一実施例及び比較例の多孔質硬化体
のDTA曲線である。
【図16】多孔質硬化体の圧縮強度及び曲げ強度に及ぼ
す水/固体重量比の影響を示すグラフである。
【図17】多孔質硬化体の圧縮強度及び曲げ強度に及ぼ
すキトサン添加量の影響を示すグラフである。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) C04B 28/34 C04B 28/34 38/00 301 38/00 301Z // C04B 103:10 103:10 111:00 111:00 Fターム(参考) 4C059 AA01 4C081 AB03 AB05 AB06 BA13 BB08 CE11 CF021 CF031 CF111 DA01 DA14 DA15 DB06 EA03 4C089 AA06 BA03 BA08 BA16 BC05 BE14 CA03 CA04 CA06 4G012 PA10 PB39 PC04 PD01 4G019 DA04

Claims (15)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】水和硬化性を有するリン酸カルシウム系化
    合物、炭酸カルシウム及び水を少なくとも含有する生体
    材料用組成物。
  2. 【請求項2】水和硬化性を有するリン酸カルシウム系化
    合物、炭酸カルシウム、キトサン、有機酸及び水を少な
    くとも含有する生体材料用組成物。
  3. 【請求項3】水和硬化性を有するリン酸カルシウム系化
    合物が非晶質リン酸三カルシウムである請求項1または
    2記載の組成物。
  4. 【請求項4】水和硬化性を有するリン酸カルシウム系化
    合物に対する炭酸カルシウムのモル比が0.01以上で
    ある請求項1〜3のいずれか1項に記載の組成物。
  5. 【請求項5】液体/固体重量比が1.0〜3.0である
    請求項1〜4のいずれか1項に記載の組成物。
  6. 【請求項6】キトサン含有量が0.1〜4.0重量%で
    ある請求項2〜5のいずれか1項に記載の組成物。
  7. 【請求項7】生体材料が人工骨、人工関節、人工歯根ま
    たは骨補修材である請求項1〜6のいずれか1項に記載
    の組成物。
  8. 【請求項8】請求項1〜6のいずれか1項に記載の組成
    物を硬化してなる多孔質硬化体。
  9. 【請求項9】人工骨、人工関節、人工歯根または骨補修
    材である請求項8記載の多孔質硬化体。
  10. 【請求項10】平均気孔径が10μm以上である請求項
    8または9記載の多孔質硬化体。
  11. 【請求項11】水和硬化性を有するリン酸カルシウム系
    化合物及び炭酸カルシウムを少なくとも含有する生体材
    料用組成物。
  12. 【請求項12】水和硬化性を有するリン酸カルシウム系
    化合物、炭酸カルシウム、キトサン及び有機酸を少なく
    とも含有する生体材料用組成物。
  13. 【請求項13】水和硬化性を有するリン酸カルシウム系
    化合物が非晶質リン酸三カルシウムである請求項11ま
    たは12記載の組成物。
  14. 【請求項14】水和硬化性を有するリン酸カルシウム系
    化合物に対する炭酸カルシウムのモル比が0.01以上
    である請求項11〜13のいずれか1項に記載の組成
    物。
  15. 【請求項15】さらに、骨材として水酸アパタイトを含
    有する請求項1〜7及び11〜14のいずれか1項に記
    載の生体材料用組成物。
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