JPH07253374A - 圧力検出装置 - Google Patents

圧力検出装置

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JPH07253374A
JPH07253374A JP4247294A JP4247294A JPH07253374A JP H07253374 A JPH07253374 A JP H07253374A JP 4247294 A JP4247294 A JP 4247294A JP 4247294 A JP4247294 A JP 4247294A JP H07253374 A JPH07253374 A JP H07253374A
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精一郎 大竹
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和義 長瀬
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慎治 尾崎
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 感圧素子の電極幅に関係なく、仮に圧縮応力
の作用面がずれたとしても感度が低下せず、精度の良い
温度特性を得る。 【構成】 半導体基板32からなり、少なくとも4個の
ゲージ抵抗25a〜25dを有し、圧力に応じた信号を
出力する感圧素子3と、感圧素子3に圧力を伝達する圧
力伝達部材2とを備え、感圧素子3のゲージ抵抗25a
〜25dを有する面上に圧力伝達部材2を設置してなる
圧力検出装置であって、感圧素子3の面方位を(11
0)面とし、結晶軸〈110〉方向にー対のゲージ抵抗
25a、25bを配置するとともに結晶軸〈100〉方
向にー対のゲージ抵抗25a、25bし互いに接続して
ブリッジ回路を構成する。そして、このブリッジ回路
が、少なくとも圧力伝達部材2が押圧する感圧素子3の
押圧面内に収まる。さらに、結晶軸〈100〉方向に温
度補償抵抗を配置し上記半導体基板32の領域内に収ま
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、例えば内燃機関の燃焼
ガス検出用として用いられ、特に半導体のピエゾ効果を
利用した圧力検出装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来、この種の圧力検出装置にあって
は、特開昭64−36081号公報に開示されるものが
ある。この圧力検出装置によると、圧縮応力が加えられ
る面として(110)面の結晶面を有するように切り出
した厚みと不純物濃度が均ーなSi単結晶体上に、ー対
の出力電極と入力電極とを直交する方向に相対して設け
ている。そして、この結晶面に垂直に加えられる圧縮応
力を常時分散して伝達可能な台座を、結晶面に接合固定
している。さらに、結晶面に対向するSi単結晶体の他
の面に、圧縮応力の生じる方向に十分な剛性を備えた支
持基台を接合固定している。このようにSi単結晶体を
支持基台に接合固定することにより、結晶面に垂直に圧
縮応力が作用したときにSi単結晶体に単純な圧縮応力
のみを生じさせている。
【0003】以上のような構成により、温度変化に伴い
増加する歪みゲージの抵抗値がもたらす特性への悪影響
を低減しようとしている。ここで、上記Si単結晶体は
図24に示す62のような構成となっており、入力電極
63a、63bよりx方向に電流を流すとともにz方向
に圧縮力を加えた場合に、入力電極63a、63bと直
交するy方向に配置した出力電極64a、64bに電位
差が発生するπ’63ゲージを用いている。なお、65は
台座が結晶面を押圧する押圧面を示す。
【0004】また、電極形成時において、通常マスクを
使用したパターンニングによるプレーナ技術が実施され
るので、図24に示すようにある程度の電極幅Wが形成
されるている。また、電極はAl等の金属で形成される
ので、電極内での抵抗は非常に小さいものとなってい
る。
【0005】次に、この種の他の圧力検出装置として、
本出願人は日本電装公開技報(整理番号92−220)
において図25に示すものを開示している。図25にお
いて、螺子部66を有するハウジング67(ケース)の
先端側開口部に金属ダイヤフラム部68を備えたコップ
69が設けられている。そして、この内部にはリード7
0をハーメチックシールして保持する支持台71が設け
られ、この支持台71上にゲージ抵抗(図示せず)が形
成された感圧素子72が設けられ、さらにその上には荷
重伝達用として上面が球面状にロッド73が設けられて
いる。また、支持台71下側には放熱剤74が設けられ
ている。そして、装置が螺子部66でエンジンブロック
(図示せず)に接続されているため、支持台71はエン
ジンブロックと導通しボディアースとなっている。
【0006】このように、ロッド73と感圧素子72と
の間、および感圧素子72と支持台71との間は絶縁性
の接着剤75により接着固定されている。こうして、各
々の間はこの接着剤75からなる絶縁接着層により絶縁
されている。また、感圧素子72とリード70との間は
ボンディングワイヤ76により電気的に接続されてい
る。
【0007】この構成の圧力検出装置によれば、ダイヤ
フラム部68に印加された圧力はロッド73を介して感
圧素子72に導かれ、感圧素子72上のゲージ抵抗に生
ずるピエゾ抵抗効果によって圧力が検出されることにな
る。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記特
開昭64−36081号公報に開示される圧力検出装置
によれば、実際に台座を結晶面に接合固定する際には台
座のずれが少なからず生じるが、この場合、従来の構成
ではSi単結晶体62表面全体にゲージ抵抗を配置し、
この表面の押圧面65、即ち圧縮応力の作用面を台座に
より押さえているので、位置の同位性がくずれて感動の
低下をもたらすという問題がある。
【0009】また、押圧面65よりゲージ領域が大きい
ので、内燃機関で使用するときの台座からの熱により台
座直下の押圧面65とそれ以外の領域との間で温度差が
発生し、特に上記のように台座が押圧面65からずれる
と温度特性がばらつくという問題がある。また、Si単
結晶体62は1本のゲージ抵抗で電位差を検出する構成
としているので、圧縮応力が結晶面に加わった際に、上
記のようにある程度の電極幅Wを有し金属等からなる電
極では電極内での抵抗は非常に小さく殆ど同電位となっ
てしまう。従って、せっかく発生した電位を相殺させて
しまい、これにより感度が低下するという問題もある。
【0010】次に、上記日本電装公開技報(整理番号9
2−220)に開示する圧力検出装置では、図25にお
けるG部の部分拡大図26のように、支持台71の表面
には小さな凹凸が存在しているので、支持台71と感圧
素子72が部分接触し導通することがある。従って、絶
縁接着層による絶縁だけでは不十分である。この場合、
感圧素子72と支持台71との間での非絶縁からケース
−ゲージ抵抗間でケース67へのリーク電流がながれ、
特性が不安定となるという問題がある。
【0011】通常、ゲージ抵抗は数百Ω〜数十kΩ程度
あり、このゲージ抵抗が、例えば数十pFの容量でケー
ス67と容量結合されると、数十MHz以上の高周波ノイ
ズがゲージ出力信号に混入し装置が誤動作する。ここで
本発明者らは、この寄生容量により高周波ノイズがゲー
ジ出力信号に混入するという点について検討したとこ
ろ、リード70のハーメチックシール部と、支持台71
と感圧素子72との間の絶縁接着層によるものと、感圧
素子72とロッド73との間の絶縁接着層によるもの、
との3箇所に寄生容量が発生しており、各々のコンデン
サカップリングによりゲージ出力信号に高周波ノイズが
混入して装置が誤動作していることを見出した。
【0012】よって、この構成には、これら3箇所の寄
生容量により高周波ノイズがゲージ出力信号に混入し装
置が誤動作するという問題がある。以上説明したよう
に、圧力検出装置を構成し用いる場合の特性変動の要因
として、台座の位置ずれと電極幅Wに起因するもので特
に温度特性が大きくばらつくことがある。さらに、感圧
素子と支持台間での非絶縁から生じるリーク電流による
ものと、リードのハーメチックシール部での寄生容量お
よび支持台と感圧素子間の絶縁接着層での寄生容量およ
び感圧素子とロッド間の絶縁接着層での寄生容量により
ゲージ出力信号に混入する高周波ノイズによるものがあ
る。
【0013】そこで、本発明は上記問題を達成するため
になされたものであり、電極幅に関係なく、仮に圧縮応
力の作用面がずれたとしても感度が低下せず、精度の良
い温度特性を得ることのできる圧力検出装置を提供する
ことを第1の目的とする。さらに、リーク電流や高周波
ノイズによる特性変動を抑止することを第2の目的とす
る。
【0014】
【課題を達成するための手段】本発明は上記目的を達成
するために、請求項1によれば、ゲージ抵抗を有し、圧
力に応じた信号を出力する感圧素子と、該感圧素子に圧
力を伝達する圧力伝達部材とを備え、前記感圧素子のゲ
ージ抵抗を有する面上に前記圧力伝達部材を設置してな
る圧力検出装置であって、前記感圧素子を前記圧力伝達
部材が押圧する該感圧素子の押圧面内に前記ゲージ抵抗
が収まるという技術的手段を具備するものである。
【0015】また、請求項2によれば、半導体基板から
なり、少なくとも4個のゲージ抵抗を有し、圧力に応じ
た信号を出力する感圧素子と、該感圧素子に圧力を伝達
する圧力伝達部材とを備え、前記感圧素子のゲージ抵抗
を有する面上に前記圧力伝達部材を設置してなる圧力検
出装置であって、前記感圧素子の面方位を(110)面
とし、結晶軸〈110〉方向にー対の前記ゲージ抵抗を
配置するとともに結晶軸〈100〉方向に他のー対の前
記ゲージ抵抗を配置し互いに接続してブリッジ回路を構
成し、少なくとも前記感圧素子を前記圧力伝達部材が押
圧する該感圧素子の押圧面内に前記ブリッジ回路が収ま
る。
【0016】そして、請求項3、9によれば、請求項2
にさらに温度に応じて抵抗値変化する温度補償抵抗とを
備え、該温度補償抵抗を前記半導体基板の結晶軸〈10
0〉方向に配置し、少なくとも前記感圧素子を前記圧力
伝達部材が押圧する該感圧素子の押圧面内に前記温度補
償抵抗および前記ブリッジ回路が収まり、そして、前記
ゲージ抵抗および前記温度補償抵抗を前記圧力伝達部材
下端直下の前記感圧素子表面における押圧面中央部に配
置している。
【0017】また、請求項4によれば、ゲージ抵抗を有
し、圧力に応じた信号を出力する感圧素子と、該感圧素
子のゲージ抵抗を有する面に配置し、該感圧素子に圧力
を伝達する圧力伝達部材と、前記感圧素子を着設する導
電性のステムと、該ステムを保持する導電性のハウジン
グとを備えてなる圧力検出装置であって、前記感圧素子
を前記圧力伝達部材が押圧する該感圧素子の押圧面内に
前記ゲージ抵抗が収まり、該感圧素子の押圧面に対向す
る面に絶縁膜を設けて該感圧素子を前記ステムに絶縁性
の接着剤にて着設している。
【0018】そして、請求項5によれば、請求項4にさ
らに、ゲージ抵抗を半導体基板に設け、前記ステムに嵌
挿してハーメチックシールし、前記感圧素子と外部との
間の信号の授受を行う信号伝達媒体とを備え、前記信号
伝達媒体をゲージ出力をインピーダンス変換した信号伝
達媒体とし、該感圧素子の押圧面に対向する面に絶縁膜
を設けるとともに前記半導体基板を接地しこの感圧素子
を前記ステムに絶縁性の接着剤にて着設し、前記感圧素
子のゲージ抵抗上に絶縁膜を介して導電性のシール部材
を設けるとともに該シール部材を接地しこのシール部材
上に前記圧力伝達部材を絶縁性の接着剤にて着設してい
る。
【0019】さらに、請求項6によれば、請求項4、5
に記載の前記接着剤は前記感圧素子の下部端面において
該感圧素子側面へはい上がっている。そして、請求項7
によれば、請求項5、6に記載の前記半導体基板を電源
に接続している。また、請求項8によれば、請求項1乃
至7に記載の前記ゲージ抵抗を前記圧力伝達部材下端直
下の前記感圧素子表面における押圧面中央部に配置して
いる。
【0020】
【発明の作用効果】本発明の請求項1乃至3、および
8、9によれば、圧力は圧力伝達部材を介して感圧素子
上のゲージ抵抗に伝達される。そして、ゲージ抵抗に圧
力が伝達されると感圧素子はこの圧力に応じた信号を出
力する。ここで、圧力伝達部材が押圧する感圧素子の押
圧面内にゲージ抵抗が収まっており、さらに温度補償抵
抗も押圧面内に収まっており、これらのゲージ抵抗およ
び温度補償抵抗を圧力伝達部材下端直下の感圧素子表面
における押圧面中央部に配置しているので、仮に圧縮応
力の作用面がずれたとしてもゲージ抵抗および温度補償
抵抗は圧力伝達部材の押圧面より外れることはない。か
つ、ゲージ抵抗と温度補償抵抗が共に圧力伝達部材下端
直下にあるため、ゲージ抵抗と温度報償抵抗は同一温度
になる。よって、感度が低下せず、精度の良い温度特性
を得ることができる。
【0021】また、請求項4乃至7および8によれば、
さらに感圧素子とステム間は完全に絶縁されこの部分に
生ずるリーク電流は阻止され、ハーメチックシール部で
の寄生容量、ステムと感圧素子間の絶縁接着層での寄生
容量、および感圧素子と荷重伝達部材間の絶縁接着層で
の寄生容量により発生する高周波ノイズの混入は防止さ
れるので、感動が良好で、精度の良い温度特性を得るこ
とができる。
【0022】
【実施例】以下、本発明のー実施例を図に従って説明す
る。図1は本発明の圧力検出装置のー例を示す全体概略
の断面図であり、例えば内燃機関のエンジンブロック
(図示せず)に取り付けられるものである。図1の圧力
検出装置は、両端が開口した円筒のステンレス(以下、
SUSと略す)からなるハウジング7を有し、このハウ
ジング7の外周面には螺子部8が形成され、この螺子部
8はエンジンブロックのシリンダヘッド(図示せず)に
貫設された螺子孔(図示せず)に螺子締めされ、ハウジ
ング7とエンジンブロックとの間に電気的導通がとられ
るとともに、この螺子部8での接触を通じて外部へ熱を
逃がす放熱効果を有する。このとき、シール用リングと
してガスケット12をハウジング六角部9とエンジンブ
ロック間で上記シリンダヘッドの外面に押しつけて、ガ
ス封止がなされる。
【0023】また、Oリング13が外部との防水用とし
てケース14の所定箇所に設けられ、かつリード6とハ
ウジング7との絶縁を確保するためのスペーサ11がハ
ウジング7の内部に設けられ、このスペーサ11をハウ
ジング7に保持しつつケース14がハウジング7のかし
め部10によりかしめられると同時に、Oリング13が
固定されている。
【0024】ハウジング7の先端側(燃焼室側)の開口
部は、その要部を拡大した図2に示すような構成となっ
ており、薄肉状のコップ1が押入されている。そしてコ
ップ1の底部外周(図示A部に相当)は、ハウジング7
の先端に溶接されて前記開口部を前記燃焼室から密閉し
ている。こうしてコップ1とハウジング7との間で電気
的導通がとられる。このとき、コップ1の円板状の底部
は受圧部となり、ここで受けた圧力は圧力伝達部材とし
ての荷重伝達ロッド2に伝達される。即ちこの受圧部は
ダイヤフラムとして機能するため、以下、ダイヤフラム
部1aと称する。このようなダイヤフラム部1aを有す
るコップ1は、例えば耐高温用SUS等のバネ性、耐腐
食性、耐熱性等に優れた素材にて構成することが望まし
い。
【0025】ダイヤフラム部1aの燃焼ガスを直接受け
る受圧面中央部には、燃焼時の熱出力を低減するため
に、その径方向中央部が軸方向半導体素子3側へ窪んだ
恰好、換言すればダイヤフラム部1aの外周部に比して
燃焼室と反対側に落ち込んだ恰好の凹状のへこみ部1b
が設けられている。このようなダイヤフラム部1aの反
対側のコップ1の開口部には、コップ状のアイレット4
aとリード6とがガラス等からなる絶縁部材4bにて固
定されたステム4が挿入され、図示B部にてコップ1と
溶接されている。こうしてダイヤフラム部1aとステム
4との間で電気的導通がとられる。よって、上記A部お
よびB部の溶接によりステム4はエンジンブロックと導
通し、ボディアースとなっている。
【0026】このようなステム4の平面(図2における
X方向からみた面)は、図3に示す要部拡大図のように
構成されている。ステム4には、この軸方向に貫設され
た複数の小孔15が設けられ、この小孔15には所定個
数(ここでは3個が図示される)の信号伝達媒体として
金属電極棒からなるリード6A、6B、6Cが嵌挿さ
れ、絶縁部材4bにてハーメチックシールされている。
これにより、図2のようにコップ1の開口部はステム4
により密閉空間Sとされることとなる。密閉空間Sに面
するステム4の略中央部には、処理回路ー体型の感圧素
子として半導体素子3が後述の電気絶縁性接着剤22に
より接着固定されている。この電気絶縁性接着剤22
は、熱応力の緩和としての機能を有するものである。ま
た、半導体素子3とリード6A、6B、6Cのー端はボ
ンディングワイヤ16を介してAl電極パッド18a、
18b、18cと電気的に接続されるとともに、他端は
ケース14内のコネクタ用リード17に接続され、図1
のように外部と半導体素子3との間における電気信号の
授受を可能としている。
【0027】またステム4の底部には、半導体素子3に
荷重伝達ロッド2から伝えられる熱をハウジング7を通
してエンジンブロックへ効率よく逃がすために、例えば
Siゲル等の電気絶縁性放熱剤5が充填されている。な
お、半導体素子3にはゲージ抵抗およびアルミ電極が形
成されており、このゲージ抵抗に荷重伝達ロッド2から
伝達される圧力が加わるとピエゾ抵抗効果により抵抗値
が変化し、この抵抗値の変化を電圧変化として出力して
いるが、これについては後述する。
【0028】半導体素子3の表面には、図3のように3
つのAl電極パッド18a、18b、18cと、圧縮歪
みに対応して抵抗値変化するゲージ抵抗としてピエゾ抵
抗素子をブリッジ構成し、このピエゾ抵抗素子へ荷重伝
達ロッド2が圧力を伝達する押圧面としてのゲージ部1
9と、ブリッジ出力を増幅する後述のアンプ回路20が
設けられている。このアンプ部20には、通常トランジ
スタ、ダイオード、コンデンサ、抵抗等が集積化され形
成配置されている。3つのAl電極パッド18a、18
b、18cは、例えば5V等の電源用の電極パッドと接
地(以下、GNDと称する)用の電極パッドと出力用の
電極パッドである。
【0029】ー方、半導体素子3の裏面は、図2におけ
るC部、即ち半導体素子3とステム4との接合状態を示
す部分拡大図4のように、例えばSi−N膜のような電
気絶縁膜21で覆われてステム4との接触絶縁が確保さ
れつつ、電気絶縁性接着剤22により半導体素子3はス
テム4に接着固定されている。ここで本実施例では、こ
のように接着固定する際に電気絶縁性接着剤22の硬化
前粘度を下げているので、同様に図2におけるD部の部
分拡大図5のように、半導体素子3とステム4との接合
端面における半導体素子3の下部端面は、電気絶縁性接
着剤22のはい上がりにより確実に電気絶縁性接着剤2
2で覆われ、接合界面でのリーク電流が防止されてい
る。なおアイレット4aは、Siとの熱膨張係数を合わ
せるため、例えばコバ−ル等の金属を用いることが有効
である。
【0030】また、荷重伝達ロッド2と半導体素子3と
の接合には、その状態を示す図2におけるE部の部分拡
大図6のように、ゲージ部19の直上に荷重伝達ロッド
2が配置されるように緩衝部材としての電気絶縁性のフ
ィルム23を挟み、そして電気絶縁性接着剤22を用い
てできる緩衝層を形成し、荷重伝達ロッド2と半導体素
子3は接着固定されている。ここで荷重伝達ロッド2は
荷重伝達効率を上げるために弾性率(ヤング率)の大き
い金属、セラミック等からなり、ダイヤフラム部1aか
ら伝えられた圧力を半導体素子3に伝達する作用を有す
る。なお、被測定雰囲気が高温である場合には、荷重伝
達ロッド2に選ばれる素材としてはセラミックのほうが
有効である。これは、セラミックの熱伝導率が他の金属
に比して小さく、このためダイヤフラム部1aから半導
体素子3に流れ込む熱を遮断して半導体素子3の温度を
下げる効果が大きいからである。
【0031】荷重伝達ロッド2の先端部24は図2のよ
うに球状に加工され、図示F部のようにダイヤフラム部
1aのへこみ部1bの凸状面中央、即ち底部の中心位置
にて点接触し、燃焼室側からダイヤフラム部1aを介し
て伝達される力が荷重伝達ロッド2の軸心に常時作用す
るように構成されている。このように球状による点接触
とするのは、荷重伝達ロッド2が傾いて組付けられたと
きの半導体素子3のゲージ部19への偏荷重を防止し、
常にゲージ部19に均ーな圧縮応力を伝えるためと、熱
抵抗が増大され燃焼熱を受けたダイヤフラム部1aから
の半導体素子3への断熱のための両方の効果を得るため
である。
【0032】なお、フィルム23としては荷重伝達ロッ
ド2より弾性率が小さく、かつ熱伝導度の低い樹脂また
はガラス等が用いられており、半導体素子3のゲージ部
19への圧縮応力均ー化と、温度上昇防止を行ってい
る。ただし、応力集中緩和と温度上昇防止の効果が得ら
れれば必ずしもフィルム23を使用することこだわる必
要はなく、例えば後述のフィラー入りの接着剤であって
も勿論有効である。
【0033】次に図7乃至図10を適宜用いて半導体素
子3について説明する。まず、半導体素子3は図7のよ
うな周知の製造工程を経て作成される。即ち、同図
(a)の工程においてSiウエハ表面にゲージを形成す
る。次に同図(b)の工程においてウエハの裏面を研磨
し、その面に、次の同図(c)の工程においてSiN膜
またはSiO2 膜等の電気的絶縁膜を形成する。そし
て、最後の同図(d)の工程において各ゲージチップに
切断し半導体素子3は取り出される。
【0034】このような製造工程を経て作成された半導
体素子3の平面は、図8に示す拡大図の如く構成されて
いる。図8において、Si基板の面方位は(110)が
用いられ、4つのピエゾ抵抗素子25a、25b、25
c、25dにてブリッジ回路が構成されている。このう
ちの1対のピエゾ抵抗素子25aと25bは〈110〉
方向に電流が流れるよう配置され、圧縮応力に対して抵
抗値がピエゾ抵抗効果により増加する。残りの1対のピ
エゾ抵抗素子25cと25dは〈100〉方向に配置さ
れ、圧縮応力に対して抵抗値変化しない。この原理は、
Siの結晶異方性によるもので、ー般にP型Si(11
0)面における圧縮応力に対する抵抗値変化量を各方向
毎に示した図10のようになることは周知である。
【0035】これらのブリッジ抵抗25a〜25dは荷
重伝達ロッド2の下端の範囲内に十分に収まるようにゲ
ージ部19に配置され、仮りに組付け時に荷重伝達ロッ
ド2がずれたときであっても、必ず荷重伝達ロッド2の
下端の範囲内に確実に収まるように十分小さくして配置
されている。そして、ブリッジ抵抗25a〜25dは荷
重伝達ロッド2の外側でAl配線27に接続され、ピエ
ゾ抵抗効果により発生した出力をアンプ回路20へ導
く。これにより、感度を大きくすることができ、感度の
ばらつきも小さくできる。また、ブリッジ抵抗は荷重伝
達ロッド2の下端内に収まる範囲内で任意の線幅や長さ
をとれるため、抵抗値の選択自由度が増大する。
【0036】また同様に、ブリッジの温度補償用抵抗2
6a、26bも荷重伝達ロッド2の下端の範囲内に配置
されているので、ブリッジ抵抗25a〜25dと略同ー
温度になり、他の位置に配置した時より精度が向上す
る。なお、これらの抵抗は、Alシールド領域としてシ
ール部材からなるシール膜28を避けて低シート抵抗層
29に接続され、荷重伝達ロッド2の下端のゲージ部1
9が設けられる領域から他の領域へAl配線27により
配線されるのである。
【0037】次に、荷重伝達ロッド2およびステム4と
の接合状態も含む半導体素子3の断面構造を図9を用い
て説明する。図9は、図8におけるA−A断面を示し、
かつ荷重伝達ロッド2およびステム4との接合状態を表
した要部拡大図である。図9において、ゲージ部19に
構成されるピエゾ抵抗素子25b上には絶縁膜30bを
介してシール膜28が形成される。このシール膜28は
図8に示すGND電極18aに接続され、荷重伝達ロッ
ド2からの高周波ノイズ(10MHz〜10GHzのもので
あり、以下、ノイズと略す)を遮断している。続いて、
シール膜28上に絶縁膜30aが形成され、さらにフィ
ルム23を介して荷重伝達ロッド2が電気絶縁性接着剤
22により接着固定されている。
【0038】ー方、ピエゾ抵抗素子25b下にはN型抵
抗島31が形成され、電源電位が与えられている。さら
にその下には、P型Si基板32でGND電位が与えら
れている。そして、裏面側には電気絶縁膜21が形成さ
れ、この半導体素子3は電気絶縁性接着剤22によりス
テム4に接着固定されている。このような半導体素子3
のブリッジの出力端子I、J(後述の図20において図
示)は、予め各々の抵抗値がR25a =R25b <R25c
25d とされ、ブリッジ出力VI およびVJ がVI >V
J となるように設定されている。この状態において、本
実施例ではステム4とコップ1とを図2におけるB部に
て溶接するときにプリセット荷重を半導体素子3に印加
しR25a とR25b を増大させているので、ステム4とコ
ップ1はVI =VJ となる荷重値で製品毎に組付けられ
ることになる。このように、ブリッジ出力VI 、VJ
ばらつきは組付け時に調整される。これにより、別途オ
フセット調整したり、またはACカップリング回路(図
示せず)を用いる必要がなくなる。なお、R25a 、R
25b 、R25c 、およびR25dはピエゾ抵抗素子26a〜
26dの各々の抵抗である。
【0039】また、ピエゾ抵抗素子25a〜25dの製
造方法としては、例えば本出願人が既に出願済みの特開
平4−257272号公報に記載しているような製造技
術により作成され、その他のトランジスタ、抵抗等は周
知のバイポーラ製造プロセスにて作成されるため、ここ
では各々の詳細は省略する。以上のような構成の本発明
の圧力検出装置にあっては、コップ1の円板状の底部に
構成されるダイヤフラム部1aの受圧中央部には凹状の
へこみ部1bが設けられているが、このへこみ部1bに
おける作用効果について以下でさらに説明する。
【0040】このへこみ部1bは図2に示すように半導
体素子3側へ窪んでいるので、ダイヤフラム部1aの表
面(被測定圧力作用面)αとその反対側の表面βとの間
における温度差が増大して表面αが表面βに対して相対
的に伸びようとする。その結果として、ダイヤフラム部
1aの径方向中央部が軸方向燃焼室側へ膨れようとして
も、へこみ部1bの斜面が逆方向に伸びるため、ダイヤ
フラム部1aは軸方向の表面α側へ変位しずらくなる。
【0041】このメカニズムを、図11を参照してより
具体的に説明する。なお、図11は本実施例のダイヤフ
ラム部1aの要部拡大断面図であり、その作用効果が明
確に理解できるようにへこみ部1b周辺を誇大図示して
いる。また、1cはダイヤフラム部1aの表面A側の最
先端平坦部、1dはへこみ部1bの表面A側における底
部平坦部、1eはへこみ部1bの表面A側における最先
端平坦部1cと底部平坦部1dとを保持するようにテー
パ状に形成された斜面部を示し、最先端平坦部1cの厚
みt1 と底部平坦部1dの厚みt2 と斜面部1eの厚み
3 はt3 ≦t 1 かつ≦t2 という関係となっている。
【0042】ここで、表面α、β間の温度差が増大して
ダイヤフラム部1aの表面αが表面βに対して相対的に
伸びようとすると、ダイヤフラム部1aには次のような
作用が生じる。即ち、最先端平坦部1bは実線矢印X方
向(図示上方向)に膨らむように伸びようとする。そし
て同様に、底部平坦部1dも破線矢印Y方向(図示上方
向)に膨らむように伸びようとするが、斜面部1eの長
手方向の伸びZ(図示、実線矢印Z)が底部平坦部1d
の伸びYを吸収するように働き、底部平坦部1dの径方
向中心部付近での変位(軸方向燃焼室側への膨れ)が殆
どなくなる。これは、少なくとも斜面部1eの厚みt3
が各平坦部1c、1dの厚みt1 、t2より小さいため
に、伸びZが伸びX、Yより大きくなることに起因して
生じる。この状態でのダイヤフラム部1aは、図11に
示す破線形状のような変位となって生じることとなる。
【0043】よって、本実施例では、表面α、β間の温
度差のよる変位の少ないダイヤフラム部1aの径方向中
央部に荷重伝達ロッド2が設置されているので、燃焼サ
イクルや回転数やエンジン負荷や表面αへのすすの付着
具合に原因する両表面α、β間の温度差の変動が生じて
も、荷重伝達ロッド2はこの変動の影響を殆ど受けず、
この荷重伝達ロッド2を介して圧力を感圧素子3に伝達
するので、測定精度が向上する。
【0044】なお、上記説明したダイヤフラム部1aの
作用効果を十分発揮するために、本実施例のへこみ部1
bはダイヤフラム部1aの中心軸に対して対称となるよ
うに形成される。また、ー例としてダイヤフラム部1a
の平面形状を図12に示すような円形状としているが、
へこみ部1bがダイヤフラム部1aの中心軸に対して対
称となる形状であれば、円形状に固守する必要はなく、
例えば方形状や星形状であっても本実施例と同様な効果
を得ることができる。なお、図12は図11において図
示上方向から見た平面図であり、ハウジング六角部等は
省略している。
【0045】また、変動による影響が最も小さくなるへ
こみ部1bの表面β側平坦部略中心に荷重伝達ロッド2
を配置して、例えば本実施例と同様図13のように先端
部24を球状に加工して点接触するように、そのせった
ん部24がへこみ部1bに点接触するような先端形状で
あれば、両表面α、β間の温度差が変動することによる
影響をさらに抑止することができる。つまり、荷重伝達
ロッド2の先端部24の形状は球状に固守する必要はな
く、へこみ部1bの表面β側平坦部略中心に点接触する
形状であり、感圧素子3に圧力を伝達可能な形状であれ
ば良い。
【0046】これに対して、ダイヤフラム部1aにへこ
み部1bを設けることなく両表面α、β間の撓み量の変
動を減少することを可能とする他の実施例を、図14を
参照して説明する。この圧力検出装置では、ダイヤフラ
ム部1a自体はその径方向中央部が軸方向半導体素子3
側へ窪んでいない,所謂へこみ部1bのない構成をとっ
ているが、ダイヤフラム部33の径方向中央部の表面α
側に径小の支柱34が立設されており、さらにこの支柱
34の頂部にダイヤフラム部33と平行に円板からなる
熱遮蔽傘状板35が配設されている。なお、このような
支柱34および熱遮蔽傘板35はダイヤフラム部33と
ー体に形成されている。
【0047】このようにすれば、燃焼ガスから放射され
る放射熱エネルギがダイヤフラム部33により受熱され
ることが阻害される。その結果、各種のエンジン運転条
件の変動に伴う燃焼ガス温度の変動により、ダイヤフラ
ム部33の表面αの温度変化が減少する。この温度変化
の減少により、ダイヤフラム部33の撓み量の変動が減
少し、半導体素子3の出力誤差が低減されることとな
る。
【0048】上記これらに対し、さらに他の実施例を図
15を参照して説明する。この圧力検出装置でも、ダイ
ヤフラム部36自体は図2に示すダイヤフラム部1aと
同様に、その径方向中央部が軸方向半導体素子3側へ窪
んでいる。ここで本実施例では、さらにダイヤフラム部
36の径方向中央部の表面α側に径小の支柱37が植設
されており、さらに、この支柱37の頂部にダイヤフラ
ム部36と平行に円板からなる熱遮蔽傘状板38が配設
されている。
【0049】このようにすれば、図2のようなへこみ部
1b付きのダイヤフラム部1aによる撓み低減効果と、
図14のような熱遮蔽傘板35による撓み低減効果との
相乗効果が得られる。上記これらに対し、さらに他の実
施例を図16を参照して説明する。この圧力検出装置で
も、ダイヤフラム部39自体は図2に示すダイヤフラム
部1aと同様に、その径方向中央部が軸方向半導体素子
3側へ窪んでいる。ここで本実施例では、さらに,SU
Sからなる浅いカップ状の熱遮蔽缶40がダイヤフラム
部39の周囲に被せられている。薄肉の熱遮蔽缶40の
周壁には燃焼ガス出入口41が開口され、ダイヤフラム
部39に燃焼ガスが作用可能となっている。この熱遮蔽
缶40は、図14と図15の熱遮蔽傘板35および38
と同様に燃焼ガスから放射される放射熱エネルギがダイ
ヤフラム部39の表面αで受熱されるのを阻害し、図1
4および図15の構成をとる場合と同様な効果を奏す
る。
【0050】上記これらに対し、さらに他の実施例を図
17を参照して説明する。この圧力検出装置では、ダイ
ヤフラム部42自体は図2に示すダイヤフラム部1aと
同様に、その径方向中央部が軸方向半導体素子3側へ窪
んでいる。ここで本実施例では、さらに、例えばアルミ
ナ等のセラミック溶射により熱遮蔽層43がダイヤフラ
ム部42の表面αに被着されている。
【0051】この熱遮蔽層43は、図14と図15の熱
遮蔽傘板35、38および図16の熱遮蔽缶40と同様
に、燃焼ガスから放射熱エネルギがダイヤフラム部42
の表面αで受熱されるのを阻害し、図14、図15、お
よび図16の構成をとる場合と同様な効果を奏する。次
に、上記図4で説明した半導体素子3とステム4との接
合状態について、さらに詳述する。
【0052】エンジンブロックにねじ締めされるハウジ
ング7はダイヤフラム部1aを構成するコップ1を介し
てステム4との間で電気的導通がとられているので、ス
テム4はエンジンブロックと導通し、よってボディアー
スとなっていることは既に述べた。このとき、図4およ
び図5に示すようにステム4の表面には小さな凹凸が存
在しており、ステム4と半導体素子3が部分接触し導通
するという可能性を含んでいる。この場合、半導体素子
3はボディアースが受ける影響を直接受けてセンサ特性
が変動してしまうので、半導体素子3の裏面全体に電気
絶縁性接着剤22を用いて絶縁膜を形成してステム4と
半導体素子3との絶縁を行っている。
【0053】しかしながら、裏面全体に絶縁膜を形成し
ても完全に絶縁されない場合がある。つまり、半導体素
子3の下部端面において電気絶縁性接着剤22がこの半
導体素子3の側面まではい上がらないことがあり、よっ
て半導体素子3側面での界面リークが発生する。従っ
て、本発明においては、半導体素子3側面への電気絶縁
性接着剤22のはい上がりを確実に行うために、加熱等
の手段により予め電気絶縁性接着剤22の粘度を下げて
いる。こうして、図5に示すように、半導体素子3側面
を電気絶縁性接着剤22のはい上がりで被覆し、界面リ
ークを完全に防止している。
【0054】なお、絶縁膜の膜厚を、例えば数十μmと
厚くすることにより、電気絶縁性接着剤22の粘度を下
げることなく界面リークの発生は防止可能であるが、放
熱性が低下することと膜形成に要する時間が増大するこ
とを考慮すれば、電気絶縁性接着剤22の粘度を下げる
手段を講じるのがよいことは明らかである。また、少な
くとも半導体素子3が配設される位置のステム4表面に
絶縁コーティング(図示せず)を施すことで、半導体素
子3の裏面全体に絶縁膜を形成することなくステム4と
半導体素子3との絶縁を行うこともできる。
【0055】このようにして、ステム4と半導体素子3
とが完全に非絶縁されて、リーク電流による特性変動を
なくすことが可能となる。次に、上記図6で説明した荷
重伝達ロッド2と半導体素子3との接合状態について、
図18(a)、(b)、および図19を参照して詳述す
る。通常、硬い半導体素子45に硬い荷重伝達ロッド4
4をじかに付き当てた場合、硬い荷重伝達ロッド44直
下で半導体素子45上に発生する応力は荷重伝達ロッド
44の外周部直下に集中する。このような場合は図18
(a)に示すようになり、半導体素子45強度の低下を
招く。そこで、同図(b)のように荷重伝達ロッド44
と半導体素子45との間に応力の緩衝層として柔らかい
部材46を挟むことで外周部の応力集中はなくなる。
【0056】しかしながら、圧力伝達路に柔らかい部材
46を介在させるというのは圧力伝達ロスを引き起こし
ていることに他ならないので、これに起因する半導体素
子45の感度のばらつきを防止するために柔らかい部材
46のバネ特性を管理する必要がある。従って、柔らか
い部材46のバネ特性を決定する要因である弾性率や厚
さを所望の値に管理する必要がある。ところが、半導体
素子45と荷重伝達ロッド44との接合に使用する接着
剤はー般に液状若しくはゲル状であるので、この接着剤
の厚さを管理するのは甚だ困難である。そこで本実施例
においては、緩衝層の厚さの管理に関しては、弾性率が
小さく、かつ熱伝導度の低い樹脂またはガラス等のフィ
ルム23に求めており、荷重伝達ロッド2の外周部直下
での応力集中を緩和して圧縮応力が所望の値になるよう
に緩衝層のバネ特性を巧く管理している。
【0057】また、このフィルム23に感圧素子3に接
する面積は荷重伝達ロッド2の感圧素子3への押圧面
(ゲージ部19)の面積と略同様な大きさとする、若し
くはそれ以上とすることで、より確実に荷重伝達ロッド
2の外周部直下での応力集中を緩和することが可能とな
る。従って、荷重伝達ロッド2直下の感圧素子3表面に
おける圧縮応力の集中は回避され緩和される。
【0058】よって、圧力集中のない状態での圧力検出
を行うことができることとなる。また、このように圧縮
応力が感圧素子3上で緩和されるために、Si基板強度
の低下はなくなり、圧力の比較的高い場所での使用が可
能となるので、使用範囲が従来以上に広がることにな
る。ところで、本実施例における電気絶縁性接着剤22
とフィルム23による緩衝層は、上記のように荷重によ
り発生する応力の集中を緩和するという機能を有する
が、図19に示すような構成を採ることも可能である。
即ち、図19ではフィルム23を用いず電気絶縁性接着
剤22または低融点ガラスそのものを緩衝層として用い
ており、この場合に必要な緩衝層の厚さを確保するため
に、この電気絶縁性接着剤22中にガラス、セラミッ
ク、樹脂等の絶縁性のあるフィラー47を添加してい
る。
【0059】なお、本実施例では圧力に応じた信号を出
力する装置をー例として示したが、応力の発生手段はこ
のように圧力の印加に限られる必要はなく、荷重伝達ロ
ッド2を介して感圧素子3に応力が伝達可能な荷重手
段、例えば加速度や磁力や静電気力等により荷重伝達ロ
ッド2に応力を伝達する荷重手段であっても本実施例の
要旨を逸脱するとなく実現可能であることは言うまでも
ない。
【0060】次に、上記図8で説明した半導体素子3
に、荷重伝達ロッド2からの圧力が伝達されたときの作
用効果を詳述する。半導体素子3に作用する応力、即ち
荷重伝達ロッド2の下端直下の半導体素子3上のゲージ
部19に配置されるブリッジ抵抗に作用する応力とし
て、荷重伝達ロッド2からの加圧方向の応力のみを考慮
すると、(110)面におけるピエゾ抵抗効果は、
【0061】
【数1】
【0062】のようになる。ここで、E〈100〉、E
〈110〉は電界であり、i〈100〉、i〈110〉
は電流密度の各結晶軸方向成分であり、ρは抵抗率であ
り、σZZは半導体素子面に垂直方向(ロッドからの加圧
方向)の応力成分であり、π11、π12、π44は結晶主軸
に対するピエゾ抵抗係数である。
【0063】ここで、通常のP型Si基板の場合、
π11、π12≪π44となるため、〈100〉方向に配置さ
れたー対のピエゾ抵抗素子には殆どピエゾ抵抗効果は発
生せず、〈110〉方向に配置された他のー対のピエゾ
抵抗素子に対して最大のピエゾ抵抗効果が得られること
になる。即ち、ρZZ方向の圧縮応力により〈110〉方
向の抵抗が増加するのである。従って、このようなピエ
ゾ抵抗効果を最も効率よく利用するためには、〈10
0〉、〈110〉方向にピエゾ抵抗素子を各々配置して
ブリッジ型に接続することが重要となる。
【0064】そこで、本発明にあっては、ピエゾ抵抗効
果素子25a〜25dとして半導体素子3表面に垂直な
圧縮応力に対して抵抗値変化するπ’13ゲージ抵抗を用
いており、出力端子のコンタクト電極幅(図示せず)の
影響を除去し感度を向上させている。さらに、このπ’
13ゲージ抵抗にてブリッジ構成したピエゾ抵抗素子25
a、〜25d総てを荷重伝達ロッド2下端直下の半導体
素子3にあるゲージ部19内に配置しているので、感度
のばらつきが小さくでき、かつ温度特性のばらつきを小
さくすることができる。
【0065】このときの感度に関して、本発明者らが実
施したFEMの効果によれば、本実施例のブリッジ接続
のゲージ抵抗25a〜25dは正方形ゲージ抵抗(図示
せず)の略1.5倍の感度が得られることを確認した。
よって、感圧素子3の電極幅に関係なく、仮に荷重伝達
ロッド2による圧縮応力の作用面がずれたとしても感度
が低下せず、精度の良い温度特性を得ることが可能とな
る。
【0066】さらに、ブリッジの温度補償用抵抗26
a、26bも荷重伝達ロッド2の下端の範囲内に配置さ
れていることも既に上記図8において説明した。このよ
うにゲージ抵抗および温度補償用抵抗がロッドの下端の
範囲内に配置され、さらには図8のように半導体素子3
の中央付近に配置されているのは、荷重伝達ロッド2と
の接合面における半導体素子3表面中で、この箇所が最
も温度勾配の小さい箇所として選ばれるからである。な
お、この温度補償用抵抗26a、26bはゲージ抵抗2
5c、25dと同様な結晶軸〈100〉方向に配置され
ている。よって、温度補償用抵抗26a、26bの抵抗
値は応力に対して殆ど変化しないので、この抵抗に起因
して生ずる圧力による増幅率の変化を抑止することがで
きる。
【0067】このように、各々の抵抗25a〜25d、
26a、26bが配置されたゲージ部19とアンプ回路
20からなる等価回路を図20に示す。図20におい
て、4本のピエゾ抵抗素子25a〜25dがブリッジ接
続されピエゾ抵抗効果による抵抗値の変化が電圧変化と
して検出される。そして、この出力電圧をオペアンプ
(OP)で増幅する際にオペアンプ(OP)の増幅率を
温度補償抵抗26a、26bにより変化させて、ピエゾ
抵抗素子25a〜25dの温度特性による感度変化を補
償している。
【0068】ここで、ー般に拡散抵抗の抵抗値の温度係
数およびピエゾ抵抗効果の温度係数には不純物濃度依存
性があるため、前記のような補償を行うためには各々の
抵抗25a〜25d、26a、26bの不純物濃度を適
当な値に設定する必要がある。そこで本実施例ではー例
として、各々の抵抗25a〜25d、26a、26bに
例えば同じ濃度の抵抗を用い、さらに温度補償抵抗26
a、26bと共に増幅率を決めている抵抗R1、R2に
温度係数0の抵抗を用いている。
【0069】この回路におけるトランジスタTrおよび
抵抗R4 、R5 、R6 はオペアンプ(OP)の仮想GN
Dを設定する定電圧回路であり、抵抗R3 はオペアンプ
オフセット調整用抵抗である。そして、抵抗R5 、R6
はウエハ上でレーザトリミングされる薄膜抵抗である。
また、アンプ(OP)を複数個使用することによって高
精度な増幅回路とすることができる。
【0070】次に、上記図9で説明した構成からなる半
導体素子3における作用効果を詳述する。エンジンブロ
ックに点火ノイズやトランシーバー等のノイズが混入し
てきたとき、荷重伝達ロッド2が金属で構成されている
場合は電気的に導通するので、この荷重伝達ロッド2に
はこのノイズが伝わる。このとき、図9のようにピエゾ
抵抗素子25a〜25d上にはGND電位のシール膜2
8があるので、荷重伝達ロッド2とこのシール膜28と
の間にできる寄生容量によりノイズが吸収される。これ
により、ピエゾ抵抗素子25a〜25dへのノイズの影
響は除去されることとなる。また、同様にステム4にも
ノイズが伝わるが、半導体素子3のP型Si基板32電
位がGNDに接続されているので、ステム−GND間に
できる寄生容量によりノイズは吸収される。よって、同
様にピエゾ抵抗素子25a〜25dへのノイズの影響は
除去されることとなる。よって、ノイズによる特性変動
を抑止することが可能となる。
【0071】そこで、図20に示す等価回路に、さらに
上記寄生容量をも考慮した等価回路を表すと図21のよ
うになる。図21において、C1 、C2 、C3 はリード
6A、6B、6Cからなる信号線18a、18b、18
cとステム4との間の絶縁部材4bによりできる上記寄
生容量である。このとき、それぞれのリード6A、6
B、6Cはゲージ出力をオペアンプ(OP)またはトラ
ンジスタ(Tr)にてインピーダンス変換した出力端子
であり、各信号線ともそのインピーダンスは1Ω以下で
あるのでノイズの影響を受けることはない。また、出力
信号に影響しない調整用端子(図示せず)を追加した
り、さらに、図示はしないが電源−GND間、出力−G
ND間に容量をつけても同様にノイズの影響を防止する
ことができる。
【0072】C4 はステム4とP型Si基板32との間
の電気絶縁性接着剤22と電気絶縁膜21によりできる
寄生容量であり、これはGND線に接続されているので
ピエゾ抵抗素子25a〜25dへのノイズの影響は除去
される。また、C6 〜C9 はピエゾ抵抗素子25a〜2
5dとシール膜28との間にできる寄生容量、C5 はシ
ール膜28と荷重伝達ロッド3との間にできる寄生容量
であり、このシール膜28が低インピーダンスの信号
線、即ちGNDに接続されているのでピエゾ抵抗素子2
5a〜25dへのノイズの影響は除去される。
【0073】なお、本実施例では荷重伝達ロッド2は導
電性の部材により構成しているためゲージ抵抗25a〜
25d上に絶縁膜30a、30bを介してAlシール膜
28を設けているが、絶縁性の部材からなる荷重伝達ロ
ッド2を用いればシール膜28の必要はなくなる。ま
た、図示はしないが、上記のようなシール膜28を用い
ないで、ゲージ抵抗25a〜25d上の絶縁性の接着剤
22を厚くしてブリッジの出力端子I−GND間および
ブリッジの出力端子J−GND間に容量をつけてもよ
い。
【0074】次に、ブリッジ出力VI 、VJ のばらつき
を調整しながら組付ける本実施例の製造方法について図
22、図23を参照して詳述する。図22は、製品毎に
プリセット荷重を設定する組付け装置の全体概略図であ
る。図22において、半導体素子3、ステム4、および
ボンディングワイヤ16からなるセンサユニット48は
保持用治具49にセットされ、さらにリード6A、6
B、6Cは信号取り出し用のソケット50に挿入されて
いる。そして、リード6Aに製品電源線51が接続さ
れ、リード6Bに製品GND線52が接続され、リード
6Cに製品出力信号線53が接続され、各々が制御ユニ
ット54に接続されている。制御ユニット54内には、
製品駆動用電源55の電圧と基準電圧56と製品出力信
号線53からの入力電圧とを比較して荷重調整信号58
を出力する比較器57が備えられている。制御ユニット
54から荷重調整信号58が出力されると、荷重発生器
59はこれを受けて荷重を発生し、この荷重をプリセッ
ト荷重印加治具60に伝える。そして、プリセット荷重
印加治具60はコップ1に設けられているダイヤフラム
部1aにセットされており、コップ1は荷重伝達ロッド
2と共にセンサユニット48と同軸にセットされてい
る。このように、プリセット荷重印加治具60、ダイヤ
フラム部1aおよびコップ1、荷重伝達ロッド2、セン
サユニット48、保持用治具49、ソケット50は総て
同軸上に配置されている。
【0075】このような構成の組付け装置によれば、図
20のように構成される半導体素子3のウエハ上で抵抗
3 は調整され、オペアンプ(OP)のオフセット電圧
は0Vとなる。また、ゲージ出力△VG =0V時に抵抗
6 が0点電圧(例えば1.2V)になるように調整さ
れる。このときゲージオフセット電圧は負電圧(例えば
−60mV)に設定されている。この状態でのゲージ出
力△VG とプリセット荷重Fとの関係は図23のように
なる。
【0076】図23において、プリセット荷重印加治具
60をダイヤフラム部1aにセットする前のゲージ出力
△VG にばらつきがあり、例えばサンプルγとサンプル
δのような値を示す場合、センサ出力が0点電圧になる
ようにサンプルγに対してはプリセット荷重γ’を印加
し、サンプルδに対してはプリセット荷重δ’を印加す
ることでゲージ出力△VG を0Vとしている。このよう
にゲージオフセット電圧がばらついていても常にゲージ
オフセット電圧は0Vにできるので、電源ノイズの影響
を受けることはない。
【0077】このように、ブリッジ回路の出力が0Vに
なるように荷重を感圧素子3に作用させて、この出力を
維持させれば、センサ出力の0点電圧のばらつきが防止
可能となる。よって、荷重発生器59でー定のプリセッ
ト荷重Fを製品にかけた状態を保持しつつ、上記同軸上
に配置した各々の部材を回転軸61を中心に同時に回転
させながらレーザ光を図2に示すB部に照射させてステ
ム4とコップ1とを全周溶接しているので、ブリッジ出
力VI 、VJ のばらつきが調整された製品を得ることが
できるのである。
【0078】また、制御ユニット54における制御をパ
ソコン等を用いてソフト的に実施することもできる。ま
た、制御ユニット54の機能にレーザ制御および回転制
御を加えることにより、オートマチックに全自動化が可
能となる。なお、本発明の圧力検出装置にあっては各箇
所に様々な工夫を凝らしているが、その趣旨を逸脱しな
い範囲において種々の変形が可能であることは言うまで
もない。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の圧力検出装置の全体概略断面図であ
る。
【図2】本発明のハウジング先端部の要部拡大図であ
る。
【図3】本発明のステム平面を示す要部拡大図である。
【図4】本発明の半導体素子とステムとの接合状態を示
す部分拡大図である。
【図5】本発明の半導体素子とステムとの端面の接合状
態を示す部分拡大図である。
【図6】本発明の荷重伝達ロッドと半導体素子との端面
の接合状態を示す部分拡大図である。
【図7】本発明の半導体素子の製造工程を示す図であ
り、(a)は表面ゲージ形成、(b)は裏面研磨、
(c)は絶縁膜形成、(d)はカットである。
【図8】本発明の半導体素子の平面拡大図である。
【図9】本発明の図8におけるA−A断面を示し、かつ
荷重伝達ロッドおよびステムとの接合状態を表した要部
拡大図である。
【図10】P型Si(110)面における圧縮応力に対
する抵抗値変化量を各方向毎に示した図である。
【図11】本発明のダイヤフラム部の要部拡大図であ
る。
【図12】図11における平面図である。
【図13】本実施例のダイヤフラム部の他の要部拡大図
である。
【図14】本発明のダイヤフラム部を構成するコップの
他の実施例を示す図である。
【図15】本発明のダイヤフラム部を構成するコップの
さらに他の実施例を示す図である。
【図16】本発明のダイヤフラム部を構成するコップの
さらに他の実施例を示す図である。
【図17】本発明のダイヤフラム部を構成するコップの
さらに他の実施例を示す図である。
【図18】ロッドの外周部直下の圧縮応力の状態を示す
図であり、(a)は緩衝層なし、(b)は緩衝層ありの
場合である。
【図19】本発明の緩衝層の他の実施例を示す図であ
る。
【図20】本発明のゲージ部とアンプ回路から構成され
る等価回路である。
【図21】図20に寄生容量を考慮した場合の等価回路
である。
【図22】本発明のプリセット荷重を設定する組付け装
置の全体概略図である。
【図23】ゲージ出力△VG と印加荷重Fの関係を示す
図である。
【図24】従来の圧力検出装置の説明図である。
【図25】従来の他の圧力検出装置の説明図である。
【図26】図25におけるG部の部分拡大図である。
【符号の説明】
1a、33、36、39、42 ダイヤフラム部 1b へこみ部 2 荷重伝達ロッド(圧力伝達部材) 3 半導体素子(感圧素子) 4 ステム 6A、6B、6C リード(信号伝達媒体) 7 ハウジング 11 スペーサ 14 ケース 18a、18b、18c Al電極パッド 19 ゲージ部 20 アンプ回路 21 電気絶縁膜 22 電気絶縁性接着剤 23 フイルム(緩衝部材) 25a、25b、25b、25d ピエゾ抵抗素子(ゲ
ージ抵抗) 26a、26b 温度補償用抵抗 28 シール膜(シール部材) 48 センサユニット 49 保持用治具 54 制御ユニット 59 荷重発生器 60 プリセット荷重印加治具 61 回転軸

Claims (9)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ゲージ抵抗を有し、圧力に応じた信号を
    出力する感圧素子と、 該感圧素子に圧力を伝達する圧力伝達部材とを備え、前
    記感圧素子のゲージ抵抗を有する面上に前記圧力伝達部
    材を設置してなる圧力検出装置であって、 前記感圧素子を前記圧力伝達部材が押圧する該感圧素子
    の押圧面内に前記ゲージ抵抗が収まることを特徴とする
    圧力検出装置。
  2. 【請求項2】 半導体基板からなり、少なくとも4個の
    ゲージ抵抗を有し、圧力に応じた信号を出力する感圧素
    子と、 該感圧素子に圧力を伝達する圧力伝達部材とを備え、前
    記感圧素子のゲージ抵抗を有する面上に前記圧力伝達部
    材を設置してなる圧力検出装置であって、 前記感圧素子の面方位を(110)面とし、結晶軸〈1
    10〉方向にー対の前記ゲージ抵抗を配置するとともに
    結晶軸〈100〉方向に他のー対の前記ゲージ抵抗を配
    置し互いに接続してブリッジ回路を構成し、少なくとも
    前記感圧素子を前記圧力伝達部材が押圧する該感圧素子
    の押圧面内に前記ブリッジ回路が収まることを特徴とす
    る圧力検出装置。
  3. 【請求項3】 半導体基板からなり、少なくとも4個の
    ゲージ抵抗を有し、圧力に応じた信号を出力する感圧素
    子と、 該感圧素子に圧力を伝達する圧力伝達部材と、 温度に応じて抵抗値変化する温度補償抵抗とを備え、前
    記感圧素子のゲージ抵抗を有する面上に前記圧力伝達部
    材を設置してなる圧力検出装置であって、 前記感圧素子の面方位を(110)面とし、結晶軸〈1
    10〉方向にー対の前記ゲージ抵抗を配置するとともに
    結晶軸〈100〉方向に他のー対の前記ゲージ抵抗を配
    置し互いに接続してブリッジ回路を構成し、さらに結晶
    軸〈100〉方向に前記温度補償抵抗を配置し、少なく
    とも前記感圧素子を前記圧力伝達部材が押圧する該感圧
    素子の押圧面内に前記温度補償抵抗および前記ブリッジ
    回路が収まることを特徴とする圧力検出装置。
  4. 【請求項4】 ゲージ抵抗を有し、圧力に応じた信号を
    出力する感圧素子と、 該感圧素子のゲージ抵抗を有する面に配置し、該感圧素
    子に圧力を伝達する圧力伝達部材と、 前記感圧素子を着設する導電性のステムと、 該ステムを保持する導電性のハウジングとを備えてなる
    圧力検出装置であって、 前記感圧素子を前記圧力伝達部材が押圧する該感圧素子
    の押圧面内に前記ゲージ抵抗が収まり、該感圧素子の押
    圧面に対向する面に絶縁膜を設けて該感圧素子を前記ス
    テムに絶縁性の接着剤にて着設することを特徴とする圧
    力検出装置。
  5. 【請求項5】 ゲージ抵抗を有する半導体基板からな
    り、圧力に応じた信号を出力する感圧素子と、 該感圧素子のゲージ抵抗を有する面に配置し、該感圧素
    子に圧力を伝達する圧力伝達部材と、 前記感圧素子を着設する導電性のステムと、 該ステムに嵌挿してハーメチックシールし、前記感圧素
    子と外部との間の信号の授受を行う信号伝達媒体と、 前記圧力伝達部材と前記ステムとを保持する導電性のハ
    ウジングと を備えてなる圧力検出装置であって、 前記感圧素子を前記圧力伝達部材が押圧する該感圧素子
    の押圧面内に前記ゲージ抵抗を収め、前記信号伝達媒体
    をゲージ出力をインピーダンス変換した信号伝達媒体と
    し、該感圧素子の押圧面に対向する面に絶縁膜を設ける
    とともに前記半導体基板を接地しこの感圧素子を前記ス
    テムに絶縁性の接着剤にて着設し、前記感圧素子のゲー
    ジ抵抗上に絶縁膜を介して導電性のシール部材を設ける
    とともに該シール部材を接地しこのシール部材上に前記
    圧力伝達部材を絶縁性の接着剤にて着設することを特徴
    とする圧力検出装置。
  6. 【請求項6】 前記接着剤は前記感圧素子の下部端面に
    おいて該感圧素子側面へはい上がっていることを特徴と
    する請求項4または5に記載の圧力検出装置。
  7. 【請求項7】 前記半導体基板を電源に接続することを
    特徴とする請求項5または6に記載の圧力検出装置。
  8. 【請求項8】 前記ゲージ抵抗を前記圧力伝達部材下端
    直下の前記感圧素子表面における押圧面中央部に配置す
    ることを特徴とする請求項1乃至7のいずれかに記載の
    圧力検出装置。
  9. 【請求項9】 前記ゲージ抵抗および前記温度補償抵抗
    を前記圧力伝達部材下端直下の前記感圧素子表面におけ
    る押圧面中央部に配置することを特徴とする請求項3記
    載の圧力検出装置。
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