JP2005002909A - 燃焼圧センサおよびその出力調整方法 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】圧電素子122が発生した電荷を電圧信号に変換する変換回路22を、燃焼圧センサ内に設ける。これによると、圧電素子122が発生した電荷をそのままECU4へ伝送するのではなく、燃焼圧センサ内に搭載した変換回路22にて電気ノイズに強い電圧信号に変換した後ECU4へ伝送することにより、電気ノイズ等の影響を受けにくくしてS/Nを向上させることができる。
【選択図】 図4
Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、ディーゼルエンジン等の内燃機関の燃焼圧を検出する燃焼圧センサ、およびその出力調整方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来の燃焼圧センサは、図9に示すように、筒状のハウジング10が内燃機関のシリンダヘッドに取り付けられ、燃焼圧により発生する荷重を受けて燃焼圧を検出する荷重検出装置12がハウジング10の端部に配置されている。また、燃焼圧により発生する荷重は、ハウジング10の内部に保持された中軸111を介して荷重検出装置12に伝達される。
【0003】
荷重検出装置12は、荷重に応じた電荷を発生する圧電素子122を備えており、圧電素子122は荷重に略比例した出力(電荷)を発生し、その出力がエンジンECUに伝送されるようになっている(例えば、特許文献1参照)。
【0004】
【特許文献1】
特開2002−327919号公報
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、従来の燃焼圧センサは、1MPa当たりの圧電素子122の出力が数pc〜数百pcと極めて小さい電荷量であるため、この出力をエンジンECUへ伝送する過程において補機やラジオ等の電気ノイズの影響を受け易く、S/Nが悪化するという問題がある。
【0006】
また、従来の燃焼圧センサは、部品寸法バラツキ、組み付けバラツキ等により同じ燃焼圧例えば1MPaでの出力がバラツクという問題がある。これは、エンジン制御を複雑化、もしくは精度の低下、強いてはこの問題を補正するために他のセンサを搭載する等のコストアップを発生させる。
【0007】
本発明は上記の点に鑑みてなされたもので、燃焼圧センサにおいて、外部の電気ノイズ等の影響が小さい高S/Nな燃焼圧センサを提供することを目的とする。また、燃焼圧センサにおいて、燃焼圧に対する出力精度が高い、すなわち個体間の出力バラツクが少ない、燃焼圧センサを提供すること、さらにはその燃焼圧センサを実現するための出力調整方法を提供することを他の目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するため、請求項1に記載の発明では、内燃機関の燃焼圧により発生する荷重を受けて燃焼圧を検出する荷重検出装置(12)を備え、内燃機関に取り付けて用いられる燃焼圧センサにおいて、荷重検出装置(12)は、荷重に応じた電荷を発生する圧電素子(122)と、圧電素子(122)が発生した電荷を電圧信号に変換する変換回路(22)とを備えることを特徴とする。
【0009】
これによると、圧電素子が発生した電荷をそのままECUへ伝送するのではなく、燃焼圧センサ内に搭載した変換回路にて電気ノイズに強い電圧信号に変換した後ECUへ伝送することにより、電気ノイズ等の影響を受けにくくしてS/Nを向上させることができる。
【0010】
請求項2に記載の発明では、内燃機関の燃焼圧により発生する荷重を受けて燃焼圧を検出する荷重検出装置(12)を備え、内燃機関に取り付けて用いられる燃焼圧センサにおいて、荷重検出装置(12)は、荷重に応じた電荷を発生する圧電素子(122)と、圧電素子(122)が発生した電荷を電圧信号に変換する変換回路(22)と、変換回路(22)が出力した電圧信号の大きさを調整する調整回路(23)とを備えることを特徴とする。
【0011】
これによると、請求項1と同様の効果を得ることができる。また、燃焼圧に対する出力の大きさを調整してその出力をECUへ伝送することにより、個体間の出力バラツクを少なくすることができるため、エンジン制御の高精度化、システムコストの低減を図ることができる。
【0012】
請求項1または2に記載の燃焼圧センサは、請求項3に記載の発明のように、通電により発熱して内燃機関の燃焼室内の空気を加熱する発熱部材(151)を設けることができる。
【0013】
請求項4に記載の発明のように、請求項2に記載の燃焼圧センサに所定の燃焼圧に相当する圧力もしくは荷重を印可し、調整回路(23)の出力をモニターしながらその出力が所定の出力となるように調整回路(23)の回路定数を調整することにより、個体間の出力バラツクを少なくすることができる。
【0014】
請求項4の発明の実施に際しては、請求項5に記載の発明のように、調整回路(23)の抵抗(23b)をトリミングして回路定数を調整してもよいし、請求項6に記載の発明のように、抵抗値が異なる多数の抵抗の中から選択した抵抗(23e)を調整回路(23)に装着することにより回路定数を調整してもよい。
【0015】
請求項7に記載の発明のように、請求項1に記載の燃焼圧センサに所定の燃焼圧に相当する圧力もしくは荷重を印可し、変換回路(22)の出力をモニターしながらその出力が所定の出力となるように変換回路(22)の回路定数を調整することにより、個体間の出力バラツクを少なくすることができる。
【0016】
請求項7の発明の実施に際しては、請求項8に記載の発明のように、静電容量値が異なる多数のコンデンサの中から選択したコンデンサ(22e)を変換回路(22)に装着することにより回路定数を調整することができる。
【0017】
請求項4ないし8の発明において用いる燃焼圧センサは、請求項9に記載の発明のように、通電により発熱して前記内燃機関の燃焼室内の空気を加熱する発熱部材(151)を設けることができる。
【0018】
なお、上記各手段の括弧内の符号は、後述する実施形態に記載の具体的手段との対応関係を示すものである。
【0019】
【発明の実施の形態】
(第1実施形態)
図1は本発明に係る燃焼圧センサ1をディーゼルエンジンのシリンダヘッド2へ取り付けた状態にて示す縦断面図、図2は図1の燃焼圧センサ1における荷重検出装置周辺の拡大断面図、図3は図2の回路基板を示す図、図4は図2の回路基板上の回路を示す回路図である。
【0020】
図1において、燃焼圧センサ1は、シリンダヘッド2に取り付られる略円筒状の金属製のハウジング10と、エンジンの燃焼圧により発生する荷重を後述する荷重検出装置に伝達する伝達部材11と、伝達部材11を介して伝達される荷重を受けて燃焼圧を検出する荷重検出装置12とを備えている。
【0021】
ハウジング10は、外周部に雄ネジ101が形成されており、六角部102を利用してハウジング10を回すことにより雄ネジ101がシリンダヘッド2の雌ネジ(図示せず)に螺合されるようになっている。この際、ハウジング10は、一端側(図1中の下方側)が燃焼室3側に位置し、他端側(図1中の上方側)がシリンダヘッド2の外部に位置するようにして、シリンダヘッド2に取り付けられる。また、ハウジング10の一端側の先端部103は、それに対向するシリンダヘッド2のシート面21に圧接されて、燃焼室3をシールするようになっている。ハウジング10の他端側には、荷重検出装置12を収納する大径の円筒部104が形成され、この円筒部104の内周部に雌ネジ105が形成されている。
【0022】
図1および図2に示すように、伝達部材11は、略円柱状の金属製の中軸111と、略リング状で金属もしくはセラミックよりなるピストン112とを備えている。中軸111は、一端側がハウジング10から突出して燃焼室3内まで延びており、他端側は荷重検出装置12を貫通してハウジング10の筒部104の外まで延びている。ピストン112は、中軸111の小径軸部111aに組み付けられ、中軸111の段付部111bで位置決めされている。また、ピストン112は、荷重検出装置12と対向する面の外周縁部に、R面取り状の曲面部112aが形成されている。
【0023】
図2に示すように、荷重検出装置12は、伝達部材11を介して伝達される荷重を受けて曲げ変形する曲げ部材121と、曲げ部材121の曲げ変形量、すなわち荷重変化量に応じた電荷を発生する圧電素子122と、圧電素子122の出力を伝達するための出力端子123と、曲げ部材121との間に圧電素子122を気密的に収納するカバー124と、圧電素子122が発生した電荷を電圧信号に変換するとともにその電圧信号の大きさを調整する回路が形成された回路基板20とを備えている。
【0024】
曲げ部材121は、例えばSUS303等の金属にて円形の板状に形成されており、外周部にはハウジング10の雌ネジ105と螺合される雌ネジ121aが形成され、中心部には中軸111の小径軸部111aが挿入される貫通穴121bが形成され、ピストン112と対向する側の面には圧電素子122が収納されるリング状の溝121cが形成され、さらに出力端子123を通すための端子用穴121dが溝121cの位置に開口するようにして形成されている。
【0025】
また、曲げ部材121においてピストン112と対向する面にはテーパ部121eが形成され、このテーパ部121eとピストン112の曲面部112aとが略線接触状態で当接している。そして、エンジンの燃焼圧により発生する荷重が、テーパ部121eと曲面部112aの接触部を介して伝達されることにより、曲げ部材121は曲げモーメントを受けて曲げ変形するようになっている。
【0026】
圧電素子122は、圧電セラミックや圧電結晶等の圧電材料にて薄板リング状に形成され、曲げ部材121の溝121cに収納された状態で接着等により曲げ部材121に接合され、この曲げ部材121の曲げ変形に伴って曲げ変形するようになっている。
【0027】
出力端子123は、例えばボンディングにより接合されたワイヤ(図示せず)により、圧電素子122に形成された電極と電気的に接続されている。また、出力端子123は、回路基板20の端子接続部21に半田付けなどにより電気的に接続され、曲げ部材121に対してはガラスなどにより機械的に接合され電気的には略絶縁されている。
【0028】
カバー124は、金属薄板製で略リング状に形成されている。そして、カバー124は、圧電素子122の収納部である曲げ部材121の溝121cを気密封止するために、曲げ部材121に全周溶接されている。
【0029】
図3および図4に示すように、回路基板20は、円形に形成され、接着剤などにより曲げ部材121に固定されている。また、回路基板20には、圧電素子122が発生した電荷を電圧信号に変換する変換回路22と、その電圧信号の大きさを調整する調整回路23とが形成されている。
【0030】
変換回路22は、オペアンプ22aとコンデンサ22bと抵抗22cからなり、圧電素子122が発生する電荷に略比例した電圧を出力するようになっている。調整回路23は、オペアンプ23aと調整抵抗23bと固定抵抗23cからなり、調整抵抗23bは後述の方法によりセンサ出力が所定値となるように抵抗値が調整される。
【0031】
各オペアンプ22a、23aには電源入力ランド24より電源が供給され、調整回路23で調整された電圧信号が、燃焼圧センサ1の出力信号として、出力ランド65よりエンジンECU4に出力されるようになっている。
【0032】
図2に示すように、ハウジング10と中軸111との間にはゴム製の円筒状のリング13が配置され、中軸111と曲げ部材121との間にはゴム製の円筒状のリング14が配置されている。
【0033】
ハウジング10と荷重検出装置12は、ピストン112と曲げ部材121との圧接力(予荷重)が所定の荷重となるようにねじの締め付けトルクが調整され、調整後に例えば溶接もしくはネジの緩み防止剤により固定されている。
【0034】
次に、上記構成になる燃焼圧センサ1の作動を説明する。
【0035】
燃焼室3内の混合気が燃焼することにより発生する燃焼圧を中軸111が受ける。それにより中軸111は押され、燃焼圧により発生する荷重は中軸111およびピストン112を介して荷重検出装置12の曲げ部材121に伝達される。伝達された荷重により曲げ部材121には曲げモーメントが作用し、曲げ部材121が曲げ変形する。
【0036】
この曲げ部材121の曲げ変形に伴って圧電素子122にも歪が生じ、圧電素子122はその歪み量に略比例した電荷を発生し、その電荷を変換回路22にて電圧信号に変換する。そして、その電圧信号はその大きさ(ゲイン)が調整回路23にて調整されて、燃焼圧センサ1の出力信号としてエンジンECU4に出力される。
【0037】
次に、調整回路23における調整抵抗23bの抵抗値調整による、出力信号のゲイン調整について、図5に基づいて説明する。
【0038】
図5に示すエンジンは、出力信号のゲイン調整のために用いられるもので、燃焼室3内の圧力に応じた電気信号を出力する圧力センサ201がシリンダヘッド2に組み付けられている。
【0039】
そして、このエンジンに燃焼圧センサ1を装着し、エンジンを稼動させることにより、圧力センサ201および燃焼圧センサ1に燃焼圧を印加し、圧力センサ201および燃焼圧センサ1の各出力信号をモニター202に表示させ、圧力センサ201の出力を参照信号として、燃焼圧センサ1の出力信号が所定の値となるようにその大きさを調整する。具体的には、燃焼圧センサ1の出力信号の大きさが所定の値となるように、レーザトリマー203にて調整抵抗23bをトリミングして回路定数を調整する。
【0040】
本実施形態では、圧電素子122が発生した電荷をそのままエンジンECU4へ伝送するのではなく、燃焼圧センサ1内に搭載した変換回路22にて電気ノイズに強い電圧信号に変換した後エンジンECU4へ伝送することにより、電気ノイズ等の影響を受けにくくしてS/Nを向上させることができる。
【0041】
また、本実施形態では、燃焼圧センサ1内に搭載した調整回路23にてゲイン調整した電圧信号を燃焼圧センサ1の出力信号としてエンジンECU4に伝送することにより、燃焼圧センサ1の個体間の出力バラツクを少なくすることができるため、エンジン制御の高精度化、システムコストの低減を図ることができる。
【0042】
ところで、図9に示す従来の燃焼圧センサは、圧電素子122に圧縮荷重が作用する構成であり、この場合、燃焼圧センサにおける出力感度の個体間ばらつきを少なくしたり、或いは個々の燃焼圧センサの特性を安定させるためには、圧電素子122とそれを挟み込む部材とを、圧電素子122においてそれを挟み込む部材に対向する面(以下、圧電素子122の受圧面という)の全域で確実に面接触させることが重要である。
【0043】
しかし、圧電素子122の受圧面全域において確実に面接触させるためには大きな予荷重を与える必要があり、大きな予荷重を印加した場合中軸111等の破損の問題が発生し、この問題を避けるために予荷重を低く設定すると特性が不安定になり、感度等のばらつきが大きくなるという問題が発生する。
【0044】
これに対し、本実施形態では、伝達部材11を介して伝達される荷重により曲げ部材121が曲げられ、この曲げ部材121の変形に追従して圧電素子122が曲げ変形し、圧電素子122が曲げ変形量(歪み量)に応じた電気信号を出力することを利用して燃焼圧を検出するようにしている。したがって、圧電素子に圧縮荷重を作用させて燃焼圧を検出する従来の燃焼圧センサのように圧電素子の受圧面全域において面接触させる必要がなく、したがって、小さな予荷重であっても、出力感度のばらつきを少なくし且つ特性を安定させることができる。因みに、本実施形態の燃焼圧センサでは、従来の半分程度の予荷重で従来の燃焼圧センサと同等の性能を得ることができる。
【0045】
また、圧電素子に圧縮荷重を作用させる形式の従来の燃焼圧センサは、荷重検出装置は多くの部品を有するため構造が複雑であり、また数多くの部品を精度良く積層する必要があるという製造上での問題がある。これに対し、本実施形態のように曲げ部材121および圧電素子122を曲げ変形させる構成にした場合、荷重検出装置12に荷重を伝達する伝達部材11の部品点数を削減することができるとともに、荷重検出装置12はユニット化されてハウジング10に搭載される構造にして組付け性を向上することができる。
【0046】
また本実施形態では、圧電素子122を気密封止するためのカバー124が金属製であるため、ゴム製のOリングのようなへたりによるシール性の低下は発生しない。
【0047】
(第2実施形態)
第2実施形態に係る燃焼圧センサ1を図6にて説明する。本実施形態に係る燃焼圧センサ1は、出力信号のゲイン調整の方法を変更したものである。図6は回路基板上の回路を示す回路図である。第1実施形態と同一もしくは均等部分には同一の符号を付し、その説明を省略する。
【0048】
図6において、調整回路23は、オペアンプ23aと固定抵抗23cとダミー抵抗23dとからなり、以下述べるようにダミー抵抗23dを選択抵抗23eと交換して出力信号のゲイン調整を行う。
【0049】
すなわち、ゲイン調整用のエンジン(図5参照)に燃焼圧センサ1を装着し、エンジンを稼動させることにより、圧力センサ201(図5参照)および燃焼圧センサ1に燃焼圧を印加し、圧力センサ201および燃焼圧センサ1の各出力信号をモニター202(図5参照)に入力する。
【0050】
次いで、圧力センサ201の出力を参照信号として、燃焼圧センサ1の出力信号が所定の値となるようにその大きさを調整する。具体的には、ダミー抵抗23dを使用したときの時の出力信号と参照信号とを比較したマップを有しており、そのマップに従い、燃焼圧センサ1の出力信号の大きさが所定の値となるような抵抗値の選択抵抗23eを選択し、ダミー抵抗23dを外して選択抵抗23eを装着することにより回路定数を調整する。
【0051】
本実施形態のゲイン調整方法においても、燃焼圧センサ1の個体間の出力バラツクを少なくすることができるため、エンジン制御の高精度化、システムコストの低減を図ることができる。
【0052】
(第3実施形態)
第3実施形態に係る燃焼圧センサ1を図7にて説明する。本実施形態に係る燃焼圧センサ1は、出力信号のゲイン調整の方法を変更したものである。図7は回路基板上の回路を示す回路図である。第1実施形態と同一もしくは均等部分には同一の符号を付し、その説明を省略する。
【0053】
図7において、変換回路22は、オペアンプ22aと抵抗22cとダミーコンデンサ22dとからなり、以下述べるようにダミーコンデンサ22dを選択コンデンサ22eと交換して出力信号のゲイン調整を行う。
【0054】
すなわち、ゲイン調整用のエンジン(図5参照)に燃焼圧センサ1を装着し、エンジンを稼動させることにより、圧力センサ201(図5参照)および燃焼圧センサ1に燃焼圧を印加し、圧力センサ201および燃焼圧センサ1の各出力信号をモニター202(図5参照)に入力する。
【0055】
次いで、圧力センサ201の出力を参照信号として、燃焼圧センサ1の出力信号が所定の値となるようにその大きさを調整する。具体的には、ダミーコンデンサ22dを使用したときの時の出力信号と参照信号とを比較したマップを有しており、そのマップに従い、燃焼圧センサ1の出力信号の大きさが所定の値となるような静電容量値の選択コンデンサ22eを選択し、ダミーコンデンサ22dを外して選択コンデンサ22eを装着することにより回路定数を調整する。
【0056】
本実施形態のゲイン調整方法においても、燃焼圧センサ1の個体間の出力バラツクを少なくすることができるため、エンジン制御の高精度化、システムコストの低減を図ることができる。また、変換回路22で出力信号のゲイン調整も行うため、本実施形態では調整回路23が不要である。
【0057】
(第4実施形態)
第4実施形態に係る燃焼圧センサ1を図8にて説明する。本実施形態に係る燃焼圧センサ1は、上記各実施形態の燃焼圧センサ1にグロープラグ機能を付加したものである。図8は燃焼圧センサ1をディーゼルエンジンのシリンダヘッド2へ取り付けた状態にて示す縦断面図である。第1実施形態と同一もしくは均等部分には同一の符号を付し、その説明を省略する。
【0058】
図8において、中軸111の一端側(燃焼室3側)には筒状のシース管113が装着されており、通電により発熱する発熱コイル151がシース管113内に収納保持されている。また、シース管113内には電気絶縁性に富む絶縁粉末152が充填されている。
【0059】
発熱コイル151の一端は中軸111を介して直流電源(図示せず)の+電極に導通可能になっており、発熱コイル151の他端はシリンダヘッド2やハウジング10等を介して車体にアースされている。そして、発熱コイル151は、通電により発熱して燃焼室3内の空気を加熱するようになっている。なお、発熱コイル151は本発明の発熱部材に相当する。
【0060】
ピストン112は、電気絶縁性に富む材質、例えばセラミックよりなる。そして、このピストン112とゴム製のリング14とにより、中軸111と曲げ部材121との間が絶縁されている。
【0061】
グロープラグ機能を有する本実施形態の燃焼圧センサ1においても、各実施形態と同様の効果を得ることができる。
【0062】
(他の実施形態)
上記実施形態では、出力信号のゲイン調整の際、ゲイン調整用のエンジンを用いて圧力センサ201および燃焼圧センサ1に燃焼圧を印加するようにしたが、油圧やエア圧力を利用して、圧力センサ201および燃焼圧センサ1に燃焼圧相当の荷重を印加してもよい。
【0063】
また、本発明は、圧電素子に圧縮荷重が作用する構成の燃焼圧センサにも適用することができ、より詳細には、図9に示すような圧電素子122がハウジング10内に収納された形式の燃焼圧センサ、或いは、燃焼圧センサのハウジングの鍔部とエンジンのシリンダヘッドとの間に圧電素子が挟まれた形式の燃焼圧センサにも適用することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1実施形態に係る燃焼圧センサの全体概略を示す縦断面図である。
【図2】図1の燃焼圧センサにおける荷重検出装置12周辺の拡大断面図である。
【図3】図2の回路基板を示す図である。
【図4】図2の回路基板上の回路を示す回路図である。
【図5】ゲイン調整用の装置を示す模式的な構成図である。
【図6】本発明の第2実施形態に係る燃焼圧センサの回路を示す回路図である。
【図7】本発明の第3実施形態に係る燃焼圧センサの回路を示す回路図である。
【図8】本発明の第4実施形態に係る燃焼圧センサの全体概略を示す縦断面図である。
【図9】従来の燃焼圧センサの要部を示す断面図である。
【符号の説明】
12…荷重検出装置、22…変換回路、122…圧電素子。
Claims (9)
- 内燃機関の燃焼圧により発生する荷重を受けて前記燃焼圧を検出する荷重検出装置(12)を備え、前記内燃機関に取り付けて用いられる燃焼圧センサにおいて、
前記荷重検出装置(12)は、前記荷重に応じた電荷を発生する圧電素子(122)と、前記圧電素子(122)が発生した電荷を電圧信号に変換する変換回路(22)とを備えることを特徴とする燃焼圧センサ。 - 内燃機関の燃焼圧により発生する荷重を受けて前記燃焼圧を検出する荷重検出装置(12)を備え、前記内燃機関に取り付けて用いられる燃焼圧センサにおいて、
前記荷重検出装置(12)は、前記荷重に応じた電荷を発生する圧電素子(122)と、前記圧電素子(122)が発生した電荷を電圧信号に変換する変換回路(22)と、前記変換回路(22)が出力した電圧信号の大きさを調整する調整回路(23)とを備えることを特徴とする燃焼圧センサ。 - 通電により発熱して前記内燃機関の燃焼室内の空気を加熱する発熱部材(151)を有することを特徴とする請求項1または2に記載の燃焼圧センサ。
- 請求項2に記載の燃焼圧センサに所定の燃焼圧に相当する圧力もしくは荷重を印可し、前記調整回路(23)の出力をモニターしながらその出力が所定の出力となるように前記調整回路(23)の回路定数を調整することを特徴とする燃焼圧センサの出力調整方法。
- 前記調整回路(23)は抵抗(23b)を備えており、前記抵抗(23b)をトリミングして前記回路定数を調整することを特徴とする請求項4に記載の燃焼圧センサの出力調整方法。
- 抵抗値が異なる多数の抵抗の中から選択した抵抗(23e)を前記調整回路(23)に装着することにより前記回路定数を調整することを特徴とする請求項4に記載の燃焼圧センサの出力調整方法。
- 請求項1に記載の燃焼圧センサに所定の燃焼圧に相当する圧力もしくは荷重を印可し、前記変換回路(22)の出力をモニターしながらその出力が所定の出力となるように前記変換回路(22)の回路定数を調整することを特徴とする燃焼圧センサの出力調整方法。
- 静電容量値が異なる多数のコンデンサの中から選択したコンデンサ(22e)を前記変換回路(22)に装着することにより前記回路定数を調整することを特徴とする請求項7に記載の燃焼圧センサの出力調整方法。
- 前記燃焼圧センサが、通電により発熱して前記内燃機関の燃焼室内の空気を加熱する発熱部材(151)を有することを特徴とする請求項4ないし8のいずれか1つに記載の燃焼圧センサの出力調整方法。
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