JP5820759B2 - 圧力検出装置の製造方法、圧力検出装置付き内燃機関の製造方法 - Google Patents

圧力検出装置の製造方法、圧力検出装置付き内燃機関の製造方法 Download PDF

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本発明は、圧力検出装置の製造方法および圧力検出装置付き内燃機関の製造方法に関する。
従来、内燃機関に装着されて燃焼室内の圧力を検出する装置として、圧電素子を圧力検出部に使用した装置が提案されている。
例えば、特許文献1に記載の圧力センサは、円筒体状に形成した本体の前端部にダイアフラムを封着し、ダイアフラムの後側に、圧電センサ(圧電素子)を挟んで前部電極と後部電極とが配置されている。そして、圧力センサは、燃焼室内の圧力を、ダイアフラムに作用した圧力によって圧電センサ(圧電素子)に生じた電荷信号をリードピンおよびレセプタクルを介して検知するように構成されている。
特開2005−227001号公報
ダイアフラムは、燃焼室内の圧力を受け、その圧力を圧電素子に伝達する機能を有する。このダイアフラムに、装置組立て時に後端部より圧電素子に加えられる予荷重を支持する予荷重支持機能をも持たせると、ダイアフラムの剛性を高くする必要が生じる。その結果、ダイアフラムの剛性が、燃焼圧力の受圧と圧電素子への圧力伝達機能を満足するのに必要な剛性以上に高くなり、燃焼圧力の受圧と圧電素子への圧力伝達が確度高く行われないおそれがあり、また、精度が悪化するおそれがある。
本発明は、燃焼圧力の受圧と圧電素子への圧力伝達を、より高確度かつ高精度に行うことができる装置の製造方法を提供することを目的とする。
かかる目的のもと、本発明は、筒状のハウジングと、前記ハウジングの先端側に設けられるダイアフラムと、前記ハウジング内の軸方向であって前記ダイアフラムの後端側に配置され、当該ダイアフラムを介して作用する圧力を検知する圧電素子と、前記ハウジング内の軸方向であって前記ダイアフラムと前記圧電素子との間にて当該圧電素子に当接して設けられ、当該ダイアフラムを介して作用する圧力を当該圧電素子に伝達する圧力伝達部と、前記圧力伝達部を前記ハウジングの軸方向に向けて加圧するように当該ハウジングに固定されることで前記圧電素子に荷重を作用させる加圧部材と、を備えた圧力検出装置の製造方法であって、レーザビームの照射により前記ハウジングと前記加圧部材とを固定する工程を有することを特徴とする圧力検出装置の製造方法である。
ここで、前記ダイアフラムは中央領域にて後端側へ突出した突出部を有し、前記加圧部材は、前記圧力伝達部、前記圧電素子の外周を覆う筒状の部位と、当該筒状の部位における先端側の端部から内側へ延出するとともに中央部には前記ダイアフラムの前記突出部を通す孔が形成された延出部と、を有するとよい。これにより、圧電素子を加圧することができるとともに、ダイアフラムに燃焼圧力の受圧と圧電素子への圧力伝達機能を発揮させることができる。
また、前記圧力伝達部が前記圧電素子に当接する部位の前記軸方向に交差する方向の面積は、前記ダイアフラムの前記突出部が当該圧力伝達部に当接する部位の当該軸方向に交差する方向の面積よりも大きいとよい。圧電素子を大きくすることなく圧電素子を破損し難くすることができる。
また、他の観点から捉えると、本発明は、燃焼室内と外部とを連通する連通孔が形成されたシリンダヘッドと、前記シリンダヘッドの前記連通孔に挿入可能な筒状のハウジングと、当該ハウジングの挿入方向先端側に設けられるダイアフラムと、当該ハウジングの軸方向であって当該ダイアフラムの後端側に配置され当該ダイアフラムを介して作用する圧力を検知する圧電素子と、当該ハウジング内の軸方向であって当該ダイアフラムと当該圧電素子との間にて当該圧電素子に当接して設けられ、当該ダイアフラムを介して作用する圧力を当該圧電素子に伝達する圧力伝達部と、当該圧力伝達部を当該ハウジングの軸方向に向けて加圧するように当該ハウジングに固定されることで当該圧電素子に荷重を作用させる加圧部材とを有する圧力検出装置と、を備えた圧力検出装置付き内燃機関の製造方法であって、レーザビームの照射により前記ハウジングと前記加圧部材とを固定する工程を有することを特徴とする圧力検出装置付き内燃機関の製造方法である。
本発明によれば、燃焼圧力の受圧と圧電素子への圧力伝達を、より高確度かつ高精度に行うことができる。
実施の形態に係る内燃機関の概略構成図である。 図1のII部の拡大図である。 圧力検出装置の概略構成図である。 図3のIV−IV部の断面図である。 図4のV部の拡大図である。
以下、添付図面を参照して、本発明の実施の形態について詳細に説明する。
図1は、本実施の形態に係る内燃機関1の概略構成図である。
図2は、図1のII部の拡大図である。
内燃機関1は、シリンダ2aを有するシリンダブロック2と、シリンダ2a内を往復動するピストン3と、シリンダブロック2に締結されてシリンダ2aおよびピストン3などとともに燃焼室Cを形成するシリンダヘッド4と、を備えている。また、内燃機関1は、シリンダヘッド4に装着されて燃焼室C内の圧力を検出する圧力検出装置5と、圧力検出装置5が検出した圧力に基づいて内燃機関1の作動を制御する制御装置6と、圧力検出装置5とシリンダヘッド4との間に介在して燃焼室C内の気密性を保つためのシール部材7と、圧力検出装置5と制御装置6との間で電気信号を伝送する伝送ケーブル8と、を備えている。
シリンダヘッド4には、燃焼室Cと外部とを連通する連通孔4aが形成されている。連通孔4aは、燃焼室C側から、第1の孔部4bと、第1の孔部4bの孔径から徐々に径が拡大している傾斜部4cと、第1の孔部4bの孔径よりも孔径が大きい第2の孔部4dと、を有している。第2の孔部4dを形成する周囲の壁には、圧力検出装置5に形成された後述するハウジング30の雄ねじ332aがねじ込まれる雌ねじ4eが形成されている。
以下に、圧力検出装置5について詳述する。
図3は、圧力検出装置5の概略構成図である。図4は、図3のIV−IV部の断面図である。図5は、図4のV部の拡大図である。
圧力検出装置5は、燃焼室C内の圧力を電気信号に変換する圧電素子10を有するセンサ部100と、センサ部100からの電気信号を処理する信号処理部200と、信号処理部200を保持する保持部材300と、を備えている。この圧力検出装置5をシリンダヘッド4に装着する際には、センサ部100の後述するダイアフラムヘッド40の方から先に、シリンダヘッド4に形成された連通孔4aに挿入していく。以下の説明において、図4の左側を圧力検出装置5の先端側、右側を圧力検出装置5の後端側とする。
先ずは、センサ部100について説明する。
センサ部100は、受けた圧力を電気信号に変換する圧電素子10と、筒状であってその内部に圧電素子10などを収納する円柱状の孔が形成されたハウジング30と、を備えている。以下では、ハウジング30に形成された円柱状の孔の中心線方向を、単に中心線方向と称す。
また、センサ部100は、ハウジング30における先端側の開口部を塞ぐように設けられて、燃焼室C内の圧力が作用するダイアフラムヘッド40と、ダイアフラムヘッド40と圧電素子10との間に設けられた第1の電極部50と、圧電素子10に対して第1の電極部50とは反対側に配置された第2の電極部55と、を備えている。
また、センサ部100は、第2の電極部55を電気的に絶縁するアルミナセラミック製の絶縁リング60と、絶縁リング60よりも後端側に設けられて、信号処理部200の後述する覆い部材23の端部を支持する支持部材65と、第2の電極部55と後述する伝導部材22との間に介在するコイルスプリング70と、を備えている。
また、センサ部100は、第1の電極部50、圧電素子10、第2の電極部55、絶縁リング60および支持部材65などの外周を覆うとともに、第1の電極部50の先端側の面と接触して第1の電極部50を加圧する加圧部材80を備えている。
圧電素子10は、圧電縦効果の圧電作用を示す圧電体を有している。圧電縦効果とは、圧電体の電荷発生軸と同一方向の応力印加軸に外力を作用させると、電荷発生軸方向の圧電体の表面に電荷が発生する作用をいう。本実施形態に係る圧電素子10は、中心線方向が応力印加軸の方向となるようにハウジング30内に収納されている。
次に、圧電素子10に圧電横効果を利用した場合を例示する。圧電横効果とは、圧電体の電荷発生軸に対して直交する位置にある応力印加軸に外力を作用させると、電荷発生軸方向の圧電体の表面に電荷が発生する作用をいう。薄板状に薄く形成した圧電体を複数枚積層して構成しても良く、このように積層することで、圧電体に発生する電荷を効率的に集めてセンサの感度を上げることができる。圧電単結晶としては、圧電縦効果及び圧電横効果を有するランガサイト系結晶(ランガサイト、ランガテイト、ランガナイト、LGTA)や水晶、ガリウムリン酸塩などを使用することを例示することができる。なお、本実施形態の圧電素子10には、圧電体としてランガサイト単結晶を用いている。
ハウジング30は、先端側に設けられた第1のハウジング31と、後端側に設けられた第2のハウジング32と、を有する。
第1のハウジング31は、基本的に円筒状の部材であり、外周面には、中心線方向の中央部に、外周面から突出する突出部315が周方向の全域に渡って設けられている。突出部315は、先端部に、先端側から後端側にかけて徐々に径が大きくなる傾斜面315aを有し、後端部に、中心線方向に垂直な垂直面315bを有している。第1のハウジング31の内周面は、加圧部材80の外周面がしまりばめで嵌合(圧入)されるように、その内径が加圧部材80の外周面の径以下となるように設定されている。
第2のハウジング32は、内部に、先端側から後端側にかけて段階的に径が異なるように形成された円柱状の孔320が形成された筒状の部材であり、外部に、先端側から後端側にかけて段階的に径が異なるように形成された外周面330が設けられている。
孔320は、先端側から後端側にかけて順に形成された、第1の孔321と、第1の孔321の孔径よりも小さな孔径の第2の孔322と、第2の孔322の孔径よりも大きな孔径の第3の孔323と、第3の孔323の孔径よりも大きな孔径の第4の孔324と、第4の孔324の孔径よりも大きな孔径の第5の孔325と、から構成される。
第2のハウジング32における先端部は、第1のハウジング31における後端部にしまりばめで嵌合(圧入)されるように、第1の孔321の孔径は、第1のハウジング31の外周面の径以下となるように設定されている。
外周面330は、先端側から後端側にかけて、第1の外周面331と、第1の外周面331の外径よりも大きな外径の第2の外周面332と、第2の外周面332の外径よりも大きな外径の第3の外周面333と、第3の外周面333の外径よりも大きな外径の第4の外周面334と、第4の外周面334の外径よりも小さな外径の第5の外周面335と、から構成される。第2の外周面332における先端部には、シリンダヘッド4の雌ねじ4eにねじ込まれる雄ねじ332aが形成されている。第3の外周面333には、後述する第1のシール部材71がすきまばめで嵌め込まれ、第3の外周面333の外径と第1のシール部材71の内径との寸法公差は、例えば零から0.2mmとなるように設定される。第4の外周面334における後端部は、周方向に等間隔に6つの面取りを有する正六角柱に形成されている。この正六角柱に形成された部位が、圧力検出装置5をシリンダヘッド4に締め付ける際に、締付用の工具が嵌め込まれ、工具に付与された回転力が伝達される部位となる。第5の外周面335における中心線方向の中央部には、外周面から凹んだ凹部335aが全周に渡って形成されている。
また、第2のハウジング32は、第4の孔324から第5の孔325への移行部分であり、第5の孔325における先端部には、信号処理部200の後述する覆い部材23の基板被覆部232における先端側の端面が突き当たる突当面340が設けられている。突当面340には、後述する信号処理部200のプリント配線基板210の第2の接続ピン21bが差し込まれるピン用凹部340aが形成されている。
第1のハウジング31および第2のハウジング32は、燃焼室Cに近い位置に存在するため、少なくとも、−40〜350〔℃〕の使用温度環境に耐える材料を用いて製作することが望ましい。具体的には、耐熱性の高いステンレス鋼材、例えば、JIS規格のSUS630、SUS316、SUS430等を用いることが望ましい。
また、第1のハウジング31と第2のハウジング32とは、嵌合された後、さらに、溶接により強固に固定される。
ダイアフラムヘッド40は、円筒状の円筒状部41と、円筒状部41の内側に形成された内側部42と、を有している。
円筒状部41における後端部は、ハウジング30の第1のハウジング31における先端部としまりばめで嵌合(圧入)されて、この先端部の内部に入り込む進入部41aと、この先端部における端面31aと同形状に形成され、嵌合された際にこの端面31aが突き当たる突当面41bと、を有している。
内側部42は、円筒状部41における先端側の開口を塞ぐように設けられた円盤状の部材であり、後端側の面における中央部にはこの面から圧電素子10側に突出する突出部42aが設けられている。また、内側部42の、先端側の面における中央部にはこの面から圧電素子10側に凹んだ凹部42bが設けられている。
ダイアフラムヘッド40の材料としては、高温でありかつ高圧となる燃焼室C内に存在するため、弾性が高く、かつ耐久性、耐熱性、耐触性等に優れた合金製であることが望ましく、例えばSUH660であることを例示することができる。
また、ダイアフラムヘッド40と第1のハウジング31とは、嵌合された後、さらに、溶接により強固に固定される。
第1の電極部50は、基本的には円柱状の部材であり、先端側の外周には面取りが施されている。そして、先端側の端面がダイアフラムヘッド40の内側部42の突出部42aと、後端側の端面が圧電素子10における先端側の面とに接触するように配置される。外周面が加圧部材80の内周面と接触すること、および/または先端側の端面がダイアフラムヘッド40と接触することによって、圧電素子10における先端部は、ハウジング30と電気的に接続される。
第1の電極部50は、燃焼室C内の圧力を圧電素子10に作用させるものであり、圧電素子10側の端面である後端側の端面が圧電素子10の端面の全面を押すことが可能な大きさに形成される。また、第1の電極部50は、ダイアフラムヘッド40から受ける圧力を均等に圧電素子10に作用させることができるように、中心線方向の両端面が平行(中心線方向に直交)かつ平滑面に形成されている。
第1の電極部50の材質としては、ステンレスであることを例示することができる。
第2の電極部55は、円柱状の部材であり、先端側の端面が圧電素子10における後端側の端面に接触し、一方の端部側の端面が絶縁リング60に接触するように配置される。第2の電極部55における後端側の端面には、この端面から後端側に突出する円柱状の突出部55aが設けられている。突出部55aは、端面側の基端部と、この基端部の外径よりも小さな外径の先端部と、を有する。突出部55aの外径は絶縁リング60の内径よりも小さく設定されるとともに、突出部55aの長さは絶縁リング60の幅(中心線方向の長さ)よりも長く設定され、突出部55aの先端が絶縁リング60から露出している。この第2の電極部55は、第1の電極部50との間で圧電素子10に対して一定の荷重を加えるように作用する部材であり、圧電素子10側の端面は、圧電素子10の端面の全面を押すことが可能な大きさに形成されるとともに平行かつ平滑面に形成されている。第2の電極部55の外径は第1のハウジング31の第2の孔312の孔径よりも小さくなるように設定されており、第2の電極部55の外周面と第1のハウジング31の内周面との間には隙間がある。
第2の電極部55の材質としては、ステンレスであることを例示することができる。
絶縁リング60は、アルミナセラミックス等により形成された円筒状の部材であり、内径(中央部の孔径)は、第2の電極部55の突出部55aの基端部の外径よりもやや大きく、外径は、第1のハウジング31の第2の孔312の孔径と略同じに設定されている。第2の電極部55は、突出部55aが絶縁リング60の中央部の孔に挿入されて配置されることで、中心位置と第1のハウジング31の第2の孔312の中心とが同じになるように配置される。
支持部材65は、先端側から後端側にかけて、内部に、径が異なる複数の円柱状の孔650が形成され、外周面が同一の、筒状の部材である。
孔650は、先端側から後端側にかけて順に形成された、第1の孔651と、第1の孔651の孔径よりも大きな孔径の第2の孔652と、第2の孔652の孔径よりも大きな孔径の第3の孔653と、から構成される。第1の孔651の孔径は、第2の電極部55の突出部55aの基端部の外径よりも大きく、この突出部55aが支持部材65の内部まで露出する。第2の孔652の孔径は、後述する信号処理部200の伝導部材22における先端部の外径よりも大きい。第3の孔653の孔径は、後述する信号処理部200の覆い部材23の端部の外径よりも小さく、この覆い部材23が第3の孔653を形成する周囲の壁にしまりばめで嵌合される。これにより、支持部材65は、覆い部材23の端部を支持する部材として機能する。
また、支持部材65の外周面には、加圧部材80に形成された後述する雌ねじ81aにねじ込まれる雄ねじ65aが形成されている。
コイルスプリング70は、内径が、第2の電極部55の突出部55aの先端部の外径以上で基端部の外径より小さく、外径が、後述する伝導部材22の挿入孔22aの径よりも小さい。コイルスプリング70の内側に第2の電極部55の突出部55aの先端部が挿入されるとともに、コイルスプリング70は、後述する伝導部材22の挿入孔22aに挿入される。コイルスプリング70の長さは、第2の電極部55と伝導部材22との間に圧縮した状態で介在することができる長さに設定されている。コイルスプリング70の材質としては、弾性が高く、かつ耐久性、耐熱性、耐触性等に優れた合金を用いるとよい。また、コイルスプリング70の表面に金メッキを施すことで、電気伝導を高めるとよい。
加圧部材80は、第1の電極部50、圧電素子10、第2の電極部55、絶縁リング60および支持部材65などの外周を覆う筒状の部位である筒状部81と、この筒状部81における先端部から内側へ延出する延出部82とを有する。筒状部81における後端側の内周面には、支持部材65の外周面に形成された雄ねじ65aがねじ込まれる雌ねじ81aが形成されている。また、延出部82には、ダイアフラムヘッド40の内側部42の突出部42aを通す貫通孔82aが形成されている。なお、筒状部81は、円筒(丸筒)であっても角筒であってもよい。
なお、加圧部材80の筒状部81における後端部が円筒状である場合、その外周面が第1のハウジング31の内周面に対してしまりばめで嵌合(圧入)されるように、その外径が第1のハウジング31の内周面の径以上となるように設定されている。そして、加圧部材80と第1のハウジング31とは、嵌合された後、さらに、溶接により強固に固定される。
次に、信号処理部200について説明する。
信号処理部200は、センサ部100の圧電素子10から得られる微弱な電荷である電気信号を少なくとも増幅処理する回路基板部21と、圧電素子10に生じた電荷を回路基板部21まで導く棒状の伝導部材22と、これら回路基板部21、伝導部材22などを覆う覆い部材23と、回路基板部21などを密封するOリング24と、を備えている。
回路基板部21は、センサ部100の圧電素子10から得られる微弱な電荷を増幅するための回路を構成する電子部品などが実装されたプリント配線基板210を有する。プリント配線基板210における先端部には、伝導部材22における後端部を電気的に接続するための第1の接続ピン21aと、接地用および位置決め用の第2の接続ピン21bとが半田付けなどにより接続されている。また、プリント配線基板210における後端部には、伝送ケーブル8の先端部のコネクタ8aを介して制御装置6と電気的に接続する第3の接続ピン21cが3つ、半田付けなどにより接続されている。3つの第3の接続ピン21cは、それぞれ、制御装置6からプリント配線基板210への電源電圧およびGND電圧の供給、プリント配線基板210から制御装置6への出力電圧の供給に用いられる。
伝導部材22は、棒状(円柱状)の部材であり、先端部には、第2の電極部55の突出部55aの先端部が挿入される挿入孔22aが形成されている。伝導部材22における後端部は、回路基板部21のプリント配線基板210に、導線を介して電気的に接続される。伝導部材22の材質としては、真鍮及びベリリウム銅等を例示することができる。この場合、加工性およびコストの観点からは、真鍮が望ましい。これに対して、電気伝導性、高温強度、信頼性の観点からは、ベリリウム銅が望ましい。
覆い部材23は、伝導部材22の外周を覆う伝導部材被覆部231と、回路基板部21のプリント配線基板210の側面および下面を覆う基板被覆部232と、プリント配線基板210に接続された第3の接続ピン21cの周囲を覆うとともに伝送ケーブル8の先端部のコネクタ8aが嵌め込まれるコネクタ部233と、を有している。
伝導部材被覆部231は、中心線方向には、伝導部材22における先端部を露出するように覆っており、先端側から後端側にかけて段階的に径が異なるように形成された外周面240が設けられている。外周面240は、先端側から後端側にかけて、第1の外周面241と、第1の外周面241の外径よりも大きな外径の第2の外周面242と、第2の外周面242の外径よりも大きな外径の第3の外周面243と、第3の外周面243の外径よりも大きな外径の第4の外周面244と、から構成される。第1の外周面241の径は、支持部材65の第3の孔653の孔径よりも大きく、伝導部材被覆部231における先端部が、支持部材65の第3の孔653を形成する周囲の壁にしまりばめで嵌合(圧入)される。第2の外周面242の径は、第2のハウジング32の第2の孔322の孔径よりも小さく形成され、第3の外周面243の径は、第2のハウジング32の第3の孔323の孔径よりも小さく形成されている。また、第4の外周面244の径は、第2のハウジング32の第4の孔324の孔径よりも大きく、伝導部材被覆部231における後端部が、第2のハウジング32の第4の孔324を形成する周囲の壁にしまりばめで嵌合(圧入)される。これらにより、伝導部材被覆部231は、少なくとも中心線方向の両端部が、それぞれ支持部材65、第2のハウジング32に接触することで支持されているので、劣悪な振動環境であっても、伝導部材22に与える悪影響を抑制することができ、振動に起因して伝導部材22の接続部の断線や接触不良等を回避することが可能になっている。
基板被覆部232は、基本的には円筒状の部位であり、その側面には、プリント配線基板210を内部に設置するための矩形の開口部232aが設けられている。また、基板被覆部232における後端側には、ハウジング30内およびプリント配線基板210設置部を密封するためのOリング24用のリング溝232bが形成されている。
コネクタ部233は、基板被覆部232における後端側の端面232cから突出し、プリント配線基板210に接続された3つの第3の接続ピン21cの周囲を覆うように形成された薄肉の部位である。コネクタ部233における後端部は開口しており、内部に伝送ケーブル8の先端部に設けられたコネクタ8aを受け入れることが可能になっている。また、コネクタ部233における後端側には、内部と外部とを連通する孔233aが形成されており、伝送ケーブル8のコネクタ8aに設けられたフックがこの孔233aに引っ掛ることで、伝送ケーブル8のコネクタ8aがコネクタ部233から脱落することが抑制される。
以上のように構成された覆い部材23は、樹脂などの絶縁性を有する材料にて成形されている。また、覆い部材23は、伝導部材22、第1の接続ピン21a、第2の接続ピン21bおよび3つの第3の接続ピン21cとともに一体成形されている。より具体的には、覆い部材23は、これら伝導部材22、第1の接続ピン21a、第2の接続ピン21bおよび3つの第3の接続ピン21cをセットした金型に加熱した樹脂が押し込まれることで成形される。
信号処理部200をユニット化するにあたっては、成形された覆い部材23の開口部232aから、回路基板部21のプリント配線基板210を挿入し、基板被覆部232の中央部に設置する。プリント配線基板210を設置する際、板厚方向に貫通されたスルーホールに、第1の接続ピン21a、第2の接続ピン21bおよび3つの第3の接続ピン21cの先端を通し、半田付けする。その後、第1の接続ピン21aと伝導部材22とを導線を用いて接続する。また、覆い部材23の基板被覆部232のリング溝232bにOリング24を装着する。Oリング24は、フッ素系ゴムからなる周知のO状のリングである。
次に、保持部材300について説明する。
保持部材300は、薄肉円筒状の部材であり、後端部に内周面から内側に突出した突出部300aが設けられている。保持部材300は、第2のハウジング32に装着された後、外部から、第5の外周面335に設けられた凹部335aに対応する部位が加圧されることでかしめられる。これにより、保持部材300は、ハウジング30に対して移動し難くなり、信号処理部200がハウジング30に対して移動することを抑制する。
以上のように構成された圧力検出装置5は、以下に示すように組み立てられる。
先ず、第1のハウジング31の端面31aとダイアフラムヘッド40の突当面41bとが接触するまで、第1のハウジング31とダイアフラムヘッド40とを嵌合(圧入)する。その後、第1のハウジング31の端面31aとダイアフラムヘッド40の突当面41bとが接触している部位に、中心線方向に交差する方向(例えば中心線方向に直交する方向)からレーザビームを照射して、第1のハウジング31とダイアフラムヘッド40とを溶接する。
その後、第1のハウジング31における後端側の開口部から、加圧部材80を、ダイアフラムヘッド40の内側部42の突出部42aにおける後端側の端面42cと、加圧部材80の延出部82における後端側の端面82bとが同一面上となるまで挿入する。その位置で、第1のハウジング31と加圧部材80とを固定する。固定方法としては、第1のハウジング31の外部から、中心線方向に交差する方向(例えば中心線方向に直交する方向)から、レーザビームを照射することを例示することができる。レーザビームは、円周方向の全周に照射してもよいし、円周方向に等間隔に部分的に照射してもよい。
その後、加圧部材80における後端側の開口部から、第1の電極部50および圧電素子10を挿入する。その後、第2の電極部55の突出部55aの先端部にコイルスプリング70を装着するとともに、第2の電極部55の突出部55aに絶縁リング60を挿入した状態の物を、第1のハウジング31における後端側の開口部から挿入する。その後、支持部材65を第1のハウジング31における後端側の開口部から挿入する。
その後、圧電素子10の感度および直線性を高めるべく、第1のハウジング31内の圧電素子10に、予め定められた荷重(予荷重)を作用させる。すなわち、支持部材65の外周面に形成された雄ねじ65aを、加圧部材80に形成された雌ねじ81aに対してねじ込んでいき、支持部材65にて、絶縁リング60、第2の電極部55、圧電素子10、第1の電極部50を、後端側から先端側に向けて中心線方向に加圧する。そして、ダイアフラムヘッド40の内側部42における先端側の端面の中心線方向の変位量が、支持部材65にて加圧する前から予め定められた長さとなるまで加圧する。そして、ダイアフラムヘッド40の内側部42の先端側の端面が予め定められた長さ変位したところで、支持部材65と加圧部材80とを固定する。固定方法としては、第1のハウジング31の外部から、中心線方向に交差する方向(例えば中心線方向に直交する方向)に、レーザビームを照射することを例示することができる。レーザビームは、円周方向の全周に照射してもよいし、円周方向に等間隔にスポット的に照射してもよい。支持部材65と加圧部材80とを固定すると、第1のハウジング31内の圧電素子10に予荷重が作用した状態となる。
その後、第1のハウジング31の突出部315の垂直面315bと第2のハウジング32における先端側の端面とが接触するまで、第1のハウジング31と第2のハウジング32とを嵌合(圧入)する。その後、第1のハウジング31の垂直面315bと第2のハウジング32の端面とが接触している部位に、中心線方向に交差する方向(例えば中心線方向に直交する方向)からレーザビームを照射して、第1のハウジング31と第2のハウジング32とを溶接する。
その後、信号処理部200の覆い部材23の基板被覆部232における先端側の端面が第2のハウジング32の突当面340に突き当たるまで、信号処理部200を、第2のハウジング32における後端側の開口部から挿入する。その際、信号処理部200の伝導部材22の挿入孔22aに、第2の電極部55の突出部55aに装着されたコイルスプリング70が入り込むとともに、第2のハウジング32の突当面340に形成されたピン用凹部340aに、プリント配線基板210に接続された第2の接続ピン21bが入り込むように、信号処理部200を挿入する。
その後、信号処理部200の基板被覆部232の端面232cに保持部材300の突出部300aが突き当たるまで、保持部材300を、後端側から信号処理部200に嵌め込んでいく。信号処理部200の端面232cと保持部材300の突出部300aとが接触した状態で、保持部材300における、第2のハウジング32の第5の外周面335の凹部335aに対応する部位が加圧されることで、保持部材300が第2のハウジング32にかしめられる。これにより、保持部材300がハウジング30に対して移動し難くなり、信号処理部200がハウジング30に対して移動し難くなる。
このようにして圧力検出装置5は組み立てられる。
ここで、上述した圧力検出装置5における電気的な接続構造について説明する。
先ず、圧電素子10における先端側の端面は、金属製の第1の電極部50、およびダイアフラムヘッド40または加圧部材80を介して、金属製のハウジング30と電気的に接続される。
これに対し、圧電素子10における後端側の端面は、金属製の第2の電極部55と電気的に接続され、第2の電極部55は、突出部55aを介して金属製のコイルスプリング70と電気的に接続される。また、コイルスプリング70は、金属製の伝導部材22と電気的に接続され、伝導部材22は、プリント配線基板210と電気的に接続される。他方、第2の電極部55の突出部55aの外径は支持部材65の第1の孔651の孔径よりも小さく、伝導部材22における先端部の外径は支持部材65の第2の孔652の孔径よりも小さい。つまり、第2の電極部55、コイルスプリング70および伝導部材22は、支持部材65と電気的に接続されていない。それゆえ、第2の電極部55からコイルスプリング70および伝導部材22を介してプリント配線基板210へと至る電荷信号の伝送経路は、それぞれが絶縁体で構成された、絶縁リング60および覆い部材23によって、金属製のハウジング30と電気的に絶縁される。
以上のように構成された圧力検出装置5をシリンダヘッド4に装着する際には、センサ部100のダイアフラムヘッド40の方から先にシリンダヘッド4に形成された連通孔4aに挿入していき、ハウジング30の第2のハウジング32に形成された雄ねじ332aをシリンダヘッド4の連通孔4aに形成された雌ねじ4eにねじ込む。
圧力検出装置5をシリンダヘッド4に装着することにより、ハウジング30は、金属製のシリンダヘッド4と電気的に接続される。このシリンダヘッド4は、電気的に接地された状態にあるため、圧力検出装置5では、ハウジング30を介して、圧電素子10における先端部が接地される。ここで、この例では、圧電素子10の側面とハウジング30の内壁面とが接触し得る構造になっているが、圧電素子10が絶縁体で構成されていることにより抵抗値が極めて大きいことと、圧力変化に伴って発生する電荷が、圧電素子10における中心線方向の両端部に発生することとにより、特に問題とはならない。
そして、内燃機関1の作動時には、センサ部100のダイアフラムヘッド40の内側部42に燃焼圧が付与する。ダイアフラムヘッド40に付与された燃焼圧が、第1の電極部50と第2の電極部55とによって挟まれた圧電素子10に作用することにより、この圧電素子10に燃焼圧に応じた電荷が生じる。そして、圧電素子10に生じた電荷は、第2の電極部55、コイルスプリング70、伝導部材22を介して回路基板部21に付与される。回路基板部21に付与された電荷は、回路基板部21にて増幅処理がなされた後、その電荷に応じた電圧が、回路基板部21に接続された第3の接続ピン21c、伝送ケーブル8を介して制御装置6に供給される。
次に、シール部材7について説明する。
シール部材7は、シリンダヘッド4における連通孔4aを形成する周囲の壁のセンサ部100締め付け方向の端面と、圧力検出装置5のハウジング30の第3の外周面333と第4の外周面334とを接続する接続面との間に配置された第1のシール部材71を有している。また、シール部材7は、シリンダヘッド4の連通孔4aの傾斜部4cと、圧力検出装置5のハウジング30の第1のハウジング31の傾斜面315aとの間に配置された第2のシール部材72を有している。
第1のシール部材71は、銅、ステンレス、アルミなどの金属板を打ち抜いて成形されたメタルガスケットであることを例示することができる。断面形状はS字状、または略矩形に形成されているとよい。第1のシール部材71は、圧力検出装置5がシリンダヘッド4に締め付けられる際に、締め付け方向の力を受けて、締め付け方向の長さが短くなるように変形し、燃焼室C内の気密性を高める。すなわち、圧力検出装置5がシリンダヘッド4にねじ込まれることで、第1のシール部材71とシリンダヘッド4との間に生じる接触圧力、および第1のシール部材71と圧力検出装置5のハウジング30との間に生じる接触圧力が高まる。これにより、第1のシール部材71とシリンダヘッド4との間、および第1のシール部材71と圧力検出装置5のハウジング30との間から燃焼ガスが漏れることが抑制される。
第2のシール部材72は、材質がフッ素ゴム(FKM)の、断面が円形であるリング状のOリングであることを例示することができる。第2のシール部材72は、圧力検出装置5がシリンダヘッド4に締め付けられる際に、シリンダヘッド4の連通孔4aの傾斜部4cと、ハウジング30の第1のハウジング31の傾斜面315aとにより、締め付け方向とは交差する方向の力を受けて変形し、燃焼室C内の気密性を高める。すなわち、圧力検出装置5がシリンダヘッド4にねじ込まれることで、第2のシール部材72とシリンダヘッド4の連通孔4aの傾斜部4cとの間に生じる接触圧力、および第2のシール部材72とハウジング30の第1のハウジング31の傾斜面315aとの間に生じる接触圧力が高まる。これにより、第2のシール部材72とシリンダヘッド4との間、および第2のシール部材72と圧力検出装置5のハウジング30との間から燃焼ガスが漏れることが抑制される。
次に、本実施の形態に係る圧力検出装置5の圧電素子10、ダイアフラムヘッド40および第1の電極部50について詳述する。
先ずは、圧電素子10と第1の電極部50との関係について説明する。
燃焼室C内で、例えばノッキングが発生した場合には、ダイアフラムヘッド40および第1の電極部50を介して、圧電素子10には過大な力が生じるおそれがある。圧電素子10の材質は、ランガサイト系結晶あるいは水晶などの、圧電効果によって外力に比例した電荷を発生する材質であり、その許容面圧は、例えば金属の許容面圧よりも小さい。そのため、圧電素子10に生じる面圧を小さくすることが重要となる。圧電素子10に生じる面圧を小さくするには、圧電素子10自体を大きくすることも考えられるが、圧電素子10を大きくすると、圧電素子10を収納するハウジング30も大きくなってしまい、シリンダヘッド4に形成する連通孔4aも大きくなってしまう。
そこで、本実施の形態に係る圧力検出装置5においては、圧電素子10と第1の電極部50とが接触する面積を大きくするべく、圧電素子10における先端側(第1の電極部50側)の端面である第1電極部側端面10aの大きさをできる限り大きくするとともに、第1の電極部50における後端側(圧電素子10側)の端面をできる限り大きくする。そのために、圧電素子10を円柱状とし、その外径を、第1のハウジング31の第1の孔311の孔径と略同じとする。あるいは、圧電素子10を直方体状とし、第1電極部側端面10aの対角線の長さを第1のハウジング31の孔径と略同じとする。他方、第1の電極部50の形状を、後端側の端面の面積が圧電素子10の第1電極部側端面10aの面積以上となる形状とする。つまり、圧電素子10が、外径が第1のハウジング31の孔径と略同じである円柱状、または第1電極部側端面10aの対角線の長さが第1のハウジング31の孔径と略同じである直方体状であることを考慮し、本実施の形態に係る第1の電極部50の形状を、外径が第1のハウジング31の孔径と略同じである円柱状とする。
次に、ダイアフラムヘッド40と第1の電極部50との関係について説明する。
上述したように、ダイアフラムヘッド40と第1のハウジング31とをレーザ溶接するが、レーザ溶接が適切に行われなかった場合には、ダイアフラムヘッド40の突当面41bと第1のハウジング31の端面31aとの隙間から燃焼ガスがハウジング30内に流入してしまうおそれがある。そこで、本実施の形態に係るダイアフラムヘッド40においては、第1のハウジング31における先端部と圧入する進入部41aを設け、ダイアフラムヘッド40と第1のハウジング31との隙間から燃焼ガスがハウジング30内に流入することを抑制する。
ダイアフラムヘッド40の内側部42は、中央部に突出部42aと凹部42bとが設けられた円盤状の部材である。かかる形状とすることにより、燃焼ガスによりダイアフラムヘッド40が高温になったとしても、熱膨張により中央部が先端側に変移し難くなり、予荷重が初期値(組み立て時の値)より小さくなることが抑制される。そして、ダイアフラムヘッド40を介して伝達された燃焼室C内の圧力をより精度高く圧電素子10に伝達するべく、突出部42aの後端側端面42cの全面を、第1の電極部50における先端側の端面に接触させるようにする。すなわち、ダイアフラムヘッド40の突出部42aの後端側端面42cの面積よりも第1の電極部50の先端側の端面の面積の方を大きくする。
上述したことを言い換えれば、本実施の形態に係る圧力検出装置5においては、ダイアフラムヘッド40および第1の電極部50を以下の形状とする。すなわち、第1の電極部50が圧電素子10に当接(接触)する圧電素子側当接部の一例としての後端部の中心線方向(軸方向)に交差する方向の面積、例えば、後端側の端面の面積は、ダイアフラムヘッド40が第1の電極部50に当接(接触)する凹み部側当接部の一例としての突出部42aの中心線方向に交差する方向の面積、例えば、後端側端面42cの面積よりも大きい。かかる形状とすることにより、ハウジング30やシリンダヘッド4の連通孔4aを大きくすることなく、圧電素子10に生じる面圧を低減することができ、圧電素子10を破損し難くすることが可能となる。言い換えれば、ハウジング30やシリンダヘッド4の連通孔4aを小さくしたとしても、圧電素子10に生じる面圧が高くならないようにすることが可能となる。
そして、第1の電極部50がダイアフラムヘッド40の後端側端面42cに当接する先端部の中心線方向に交差する方向の面積、例えば先端側の端面の面積は、ダイアフラムヘッド40の後端側端面42cの面積以上である。かかる形状とすることにより、ダイアフラムヘッド40から受ける力を、均等に、かつより精度高く圧電素子10に作用させることができる。
また、第1の電極部50の後端側の端面の面積は、圧電素子10におけるこの後端側の端面に当接する部位の中心線方向に交差する方向の面積、例えば圧電素子10の第1電極部側の端面の面積以上である。かかる形状とすることにより、ハウジング30の外形を大きくすることなく圧電素子10に生じる面圧を低減することが可能となる。また、第1の電極部50は、ダイアフラムヘッド40から受ける力を均等に圧電素子10に作用させることができる。
また、以上のように構成された圧力検出装置5においては、圧電素子10に作用させる予荷重を、先端側は加圧部材80とダイアフラムヘッド40とで与えている。それゆえ、加圧部材80を備えずに先端側はダイアフラムヘッド40のみで予荷重を与える構成である場合と比べて、ダイアフラムヘッド40の剛性を低下させることができる。その結果、ダイアフラムヘッド40は、燃焼圧力の受圧と圧電素子10への圧力伝達を、より高確度かつ高精度に行うことができる。
なお、上述した実施の形態においては、加圧部材80を、ダイアフラムヘッド40の内側部42の突出部42aにおける後端側の端面42cと、加圧部材80の延出部82における後端側の端面82bとが同一面上となるまで挿入した状態で、第1のハウジング31と加圧部材80とを固定しているが特にかかる態様に限定されない。ダイアフラムヘッド40の内側部42の突出部42aにおける後端側の端面42cが、加圧部材80の延出部82における後端側の端面82bよりも先端側に所定量ずれた位置で第1のハウジング31と加圧部材80とを固定してもよい。この所定量は、燃焼圧を受ける環境下においては、熱歪により、ダイアフラムヘッド40の内側部42の突出部42aにおける後端側の端面42cが圧電素子10に接触する量である。かかる構成により、圧電素子10に作用させる予荷重を、先端側は加圧部材80のみで与えることとなる。その結果、圧電素子10に作用させる予荷重を、加圧部材80とダイアフラムヘッド40とで与える構成と比べて、ダイアフラムヘッド40の剛性を低下させることができる。その結果、ダイアフラムヘッド40は、燃焼圧力の受圧と圧電素子10への圧力伝達を、より高確度かつ高精度に行うことができる。
1…内燃機関、2…シリンダブロック、3…ピストン、4…シリンダヘッド、5…圧力検出装置、6…制御装置、7…シール部材、8…伝送ケーブル、10…圧電素子、21…回路基板部、22…伝導部材、23…覆い部材、24…Oリング、30…ハウジング、40…ダイアフラムヘッド、50…第1の電極部、55…第2の電極部、60…絶縁リング、65…支持部材、70…コイルスプリング、71…第1のシール部材、72…第2のシール部材、80…加圧部材、100…センサ部、200…信号処理部、300…保持部材

Claims (4)

  1. 筒状のハウジングと、
    前記ハウジングの先端側に設けられるダイアフラムと、
    前記ハウジング内の軸方向であって前記ダイアフラムの後端側に配置され、当該ダイアフラムを介して作用する圧力を検知する圧電素子と、
    前記ハウジング内の軸方向であって前記ダイアフラムと前記圧電素子との間にて当該圧電素子に当接して設けられ、当該ダイアフラムを介して作用する圧力を当該圧電素子に伝達する圧力伝達部と、
    前記圧力伝達部を前記ハウジングの軸方向に向けて加圧するように当該ハウジングに固定されることで前記圧電素子に荷重を作用させる加圧部材と、
    を備えた圧力検出装置の製造方法であって、
    レーザビームの照射により前記ハウジングと前記加圧部材とを固定する工程を有することを特徴とする圧力検出装置の製造方法
  2. 前記ダイアフラムは中央領域にて後端側へ突出した突出部を有し、
    前記加圧部材は、前記圧力伝達部、前記圧電素子の外周を覆う筒状の部位と、当該筒状の部位における先端側の端部から内側へ延出するとともに中央部には前記ダイアフラムの前記突出部を通す孔が形成された延出部と、
    を有することを特徴とする請求項1に記載の圧力検出装置の製造方法
  3. 前記圧力伝達部が前記圧電素子に当接する部位の前記軸方向に交差する方向の面積は、前記ダイアフラムの前記突出部が当該圧力伝達部に当接する部位の当該軸方向に交差する方向の面積よりも大きいことを特徴とする請求項1または2に記載の圧力検出装置の製造方法
  4. 燃焼室内と外部とを連通する連通孔が形成されたシリンダヘッドと、
    前記シリンダヘッドの前記連通孔に挿入可能な筒状のハウジングと、当該ハウジングの挿入方向先端側に設けられるダイアフラムと、当該ハウジングの軸方向であって当該ダイアフラムの後端側に配置され当該ダイアフラムを介して作用する圧力を検知する圧電素子と、当該ハウジング内の軸方向であって当該ダイアフラムと当該圧電素子との間にて当該圧電素子に当接して設けられ、当該ダイアフラムを介して作用する圧力を当該圧電素子に伝達する圧力伝達部と、当該圧力伝達部を当該ハウジングの軸方向に向けて加圧するように当該ハウジングに固定されることで当該圧電素子に荷重を作用させる加圧部材とを有する圧力検出装置と、
    備えた圧力検出装置付き内燃機関の製造方法であって、
    レーザビームの照射により前記ハウジングと前記加圧部材とを固定する工程を有することを特徴とする圧力検出装置付き内燃機関の製造方法
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