JP2013140044A - 圧力検出装置および圧力検出装置付き内燃機関 - Google Patents

圧力検出装置および圧力検出装置付き内燃機関 Download PDF

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Abstract

【課題】圧力を測定する圧電素子を備えた圧力検出装置において、過大な圧力を受けた場合における圧電素子の損傷を防止する。
【解決手段】圧力検出装置5は、筒状のハウジング30と、ハウジング30の先端側に設けられるダイアフラムヘッド40と、ハウジング30内であってダイアフラムヘッド40の後方に配置され、ダイアフラムヘッド40に作用する圧力を伝達する第1電極部51と、第1電極部51に接触し圧力を受けることで電荷を発生する圧電素子10と、第1電極部51とは圧電素子10を介して反対側に設けられ圧電素子10に当接する第2電極部52と、圧電素子10に対峙して圧力の作用方向に圧電素子10とは並列的に配置されるとともに、圧電素子10よりもヤング率が高い材料で構成され、圧電素子10が圧縮される際にかかる負荷を軽減する負荷軽減部材55とを有する。
【選択図】図5

Description

本発明は、圧電素子を用いて圧力を測定する圧力検出装置および圧力検出装置付き内燃機関に関する。
例えばエンジンの燃焼室に圧電素子を有する圧力検出装置を取り付け、燃焼室の燃焼圧を測定する技術が知られている。近年では、圧力検出装置は、例えばエンジンの開発時に燃焼室に取り付けられるのみならず、走行する自動車等のエンジンに常に取り付けられた状態で用いられ始めている。そして、燃焼室の燃焼圧を常に測定しながら、測定した燃焼圧に基づいて例えば点火タイミングなどの制御を行う技術が実用化されつつある。このように圧力検出装置が利用される場合などは圧力検出装置がエンジンに常に取り付けられた状態で用いられるため、従来に比べて信頼性向上などの要求がより高まっている。
例えば、特許文献1には、ダイアフラムの変位に応じて軸方向に変位する受圧ロッドと間隔をおいて対向するようにケーシング内に設けられたコンタクトプレートと、コンタクトプレートと受圧ロッドとの間に設けられ、受圧ロッドの軸方向の変位を径方向の変位に変換する応力変換部材と、応力変換部材から伝達される径方向の変位を圧力に応じた電圧信号としてコンタクトプレートを介して外部に出力する圧電素子とからなる圧力センサにおいて、コンタクトプレートと受圧ロッドとの間には、受圧ロッドが所定寸法を超えて軸方向に変位するのを緩衝する弾性部材を設ける技術が記載されている。
実開平4−110942号公報
ここで、圧電素子を有する圧力検出装置を取り付けたエンジンの燃焼室において、例えばノッキングなどの異常な燃焼が発生することがある。このような異常な燃焼が生じた場合、平常な燃焼状態での燃焼圧を大きく上回る過大な圧力が発生する。そして、圧力検出装置の圧電素子が過大な圧力を受け圧電素子の耐力を超えた負荷が圧電素子にかかると圧電素子が損傷してしまうおそれがあった。従って、過大な圧力を受けた場合においても、圧電素子の損傷を防止できる圧力検出装置が求められている。
本発明は、圧力を測定する圧電素子を備えた圧力検出装置において、過大な圧力を受けた場合における圧電素子の損傷を防止することを目的とする。
上記の目的を達成する本発明の圧力検出装置は、筒状のハウジングと、前記ハウジングの先端側に設けられるダイアフラムと、前記ハウジング内であって前記ダイアフラムの後方に配置され、当該ダイアフラムに作用する圧力を伝達する圧力伝達部と、前記圧力伝達部に接触し圧力を受けることで電荷を発生する圧電素子と、前記圧力伝達部とは前記圧電素子を介して反対側に設けられ当該圧電素子に当接する当接部と、前記圧電素子に対峙して圧力の作用方向に当該圧電素子とは並列的に配置されるとともに、当該圧電素子よりもヤング率が高い材料で構成され、当該圧電素子が圧縮される際にかかる負荷を軽減する負荷軽減部材と、を有する圧力検出装置である。
ここで、前記負荷軽減部材は、前記圧力伝達部と前記当接部との間隔が予め定めた距離よりも長い場合には、前記圧力伝達部および前記当接部の一方にのみ接触し、当該間隔が当該予め定めた距離以下の場合には、当該圧力伝達部および当該当接部の両方に接触することを特徴とすれば、所定の圧力以下の場合では感度良く圧力検出を行い、所定の圧力を超えた場合に当該圧電素子の保護を図ることができる点で好ましい。
そして、前記負荷軽減部材は、前記圧電素子とともに前記圧力伝達部および前記当接部に常に接触することを特徴とすれば、当該圧電素子を常に補強することができる点で好ましい。
また、前記負荷軽減部材は、前記圧電素子を囲むように配置されることを特徴とすれば、当該負荷軽減部材によって当該圧電素子の保持を行うことができる点で好ましい。
さらに、前記負荷軽減部材は、前記圧電素子の外部が当該負荷軽減部材の内部に接触して当該圧電素子を保持することを特徴とすれば、当該圧電素子の位置ずれを防止することができる点で好ましい。
そして、前記負荷軽減部材は、前記圧電素子の熱膨張係数以下の材料で構成されていることを特徴とすれば、例えば当該圧電素子よりも当該負荷軽減部材が突出して、圧力検出ができなくなることを防止できる点で好ましい。
また、上記の目的を達成する本発明の圧力検出装置付き内燃機関は、燃焼室内と外部とを連通する連通孔が形成されたシリンダヘッドと、前記シリンダヘッドの前記連通孔に挿入可能であって、筒状のハウジングと、当該ハウジングの先端側に設けられるダイアフラムと、当該ハウジング内であって当該ダイアフラムの後方に配置され、当該ダイアフラムに作用する圧力を伝達する圧力伝達部と、当該圧力伝達部に接触し圧力を受けることで電荷を発生する圧電素子と、当該圧力伝達部とは当該圧電素子を介して反対側に設けられ当該圧電素子に当接する当接部と、当該圧電素子に対峙して圧力の作用方向に当該圧電素子とは並列的に配置されるとともに、当該圧電素子よりもヤング率が高い材料で構成され、前記燃焼室内にて発生する燃焼圧によって当該圧電素子が圧縮される際にかかる負荷を軽減する負荷軽減部材とを有する圧力検出装置と、を含む圧力検出装置付き内燃機関である。
本発明によれば、圧力を測定する圧電素子を備えた圧力検出装置において、過大な圧力を受けた場合における圧電素子の損傷を防止することが可能となる。
実施形態に係る内燃機関の概略構成図である。 図1に示す圧力検出装置のII部の拡大図である。 圧力検出装置の概略構成図である。 図3に示す圧力検出装置のIV−IV部の断面図である。 図4に示す圧力検出装置のV部の拡大図である。 実施形態1の負荷軽減部材を説明するための図である。 実施形態1が適用されるセンサ部の動作を説明するための図である。 実施形態2の第2負荷軽減部材を説明するための図である。 実施形態2が適用されるセンサ部の動作を説明するための図である。
以下、添付図面を参照して、本発明の実施形態について詳細に説明する。
[実施形態1]
図1は、本実施形態に係る内燃機関1の概略構成図である。また、図2は、図1に示す圧力検出装置5のII部の拡大図である。
内燃機関1は、図1に示すように、シリンダ2aを有するシリンダブロック2と、シリンダ2a内を往復動するピストン3と、シリンダブロック2に締結されてシリンダ2aおよびピストン3などとともに燃焼室Cを形成するシリンダヘッド4と、を備えている。また、内燃機関1は、シリンダヘッド4に装着されて燃焼室C内の圧力を検出する圧力検出装置5と、圧力検出装置5が検出した圧力に基づいて内燃機関1の作動を制御する制御装置6と、圧力検出装置5とシリンダヘッド4との間に介在して燃焼室C内の気密性を保つためのシール部材7と、圧力検出装置5と制御装置6との間で電気信号を伝送する伝送ケーブル8と、を備えている。
また、図2に示すように、シリンダヘッド4には、燃焼室Cと外部とを連通する連通孔4aが形成されている。連通孔4aは、燃焼室C側から、第1孔部4bと、第1孔部4bの孔径から徐々に径が拡大している傾斜部4cと、第1孔部4bの孔径よりも孔径が大きい第2孔部4dと、を有している。第2孔部4dを形成する周囲の壁には、圧力検出装置5に形成された後述するハウジング30の雄ねじ332aがねじ込まれる雌ねじ4eが形成されている。
以下に、圧力検出装置5について詳述する。
図3は、圧力検出装置5の概略構成図である。図4は、図3に示す圧力検出装置5のIV−IV部の断面図である。そして、図5は、図4に示す圧力検出装置5のV部の拡大図である。そして、図6は、実施形態1の負荷軽減部材55を説明するための図である。
圧力検出装置5は、図3に示すように、燃焼室C内の圧力を電気信号に変換する圧電素子10を有するセンサ部100と、センサ部100からの電気信号を処理する信号処理部200と、信号処理部200を保持する保持部材300とを備えている。この圧力検出装置5をシリンダヘッド4に装着する際には、センサ部100の後述するダイアフラムヘッド40の方から先に、シリンダヘッド4に形成された連通孔4aに挿入していく。以下の説明において、図4の左側を圧力検出装置5の先端側、右側を圧力検出装置5の後端側とする。
先ずは、センサ部100について説明する。
センサ部100は、図4に示すように、受けた圧力を電気信号に変換する圧電素子10と、筒状であってその内部に圧電素子10などを収納する円柱状の孔が形成されたハウジング30と、を備えている。以下では、ハウジング30に形成された円柱状の孔の中心線方向を、単に中心線方向と称す。
また、センサ部100は、ハウジング30における先端側の開口部を塞ぐように設けられて、燃焼室C内の圧力が作用するダイアフラムヘッド40と、ダイアフラムヘッド40と圧電素子10との間に設けられた第1電極部51と、圧電素子10に対して第1電極部51とは反対側に配置された第2電極部52と、を備えている。さらに、センサ部100は、圧電素子10の周囲に設けられるとともに、圧電素子10に過大な圧縮力が掛かり難くして圧電素子10に掛かる負荷を軽減する負荷軽減部材55を備えている。
また、センサ部100は、図5に示すように、第2電極部52を電気的に絶縁するアルミナ製の絶縁リング60と、絶縁リング60よりも後端側に設けられて、信号処理部200の後述する覆い部材23の端部を支持する支持部材65と、第2電極部52と後述する伝導部材22との間に介在するコイルスプリング70と、を備えている。
圧電素子10は、圧電縦効果の圧電作用を示す圧電体を有している。圧電縦効果とは、圧電体の電荷発生軸と同一方向の応力印加軸に外力を作用させると、電荷発生軸方向の圧電体の表面に電荷が発生する作用をいう。本実施形態に係る圧電素子10は、中心線方向が応力印加軸の方向となるようにハウジング30内に収納されている。
次に、圧電素子10に圧電横効果を利用した場合を例示する。圧電横効果とは、圧電体の電荷発生軸に対して直交する位置にある応力印加軸に外力を作用させると、電荷発生軸方向の圧電体の表面に電荷が発生する作用をいう。薄板状に薄く形成した圧電体を複数枚積層して構成しても良く、このように積層することで、圧電体に発生する電荷を効率的に集めてセンサの感度を上げることができる。圧電体としては、圧電縦効果及び圧電横効果を有するランガサイト系結晶(ランガサイト、ランガテイト、ランガナイト、LGTA)や水晶、ガリウムリン酸塩などを使用することを例示することができる。なお、本実施形態の圧電素子10には、圧電体としてランガサイト単結晶を用いている。
ハウジング30は、図5に示すように、先端側に設けられたフロントハウジング31と、後端側に設けられたリアハウジング32とを有する。
フロントハウジング31は、内部に、先端側から後端側にかけて段階的に径が異なるように形成された円柱状の孔310が形成された薄肉円筒状の部材である。外周面には、中心線方向の中央部に、外周面から突出する突出部315が周方向の全域に渡って設けられている。
孔310は、先端側から後端側にかけて順に形成された、第1孔311と、第1孔311の孔径よりも大きな孔径の第2孔312と、から構成される。突出部315は、先端部に、先端側から後端側にかけて徐々に径が大きくなる傾斜面315aを有し、後端に、中心線方向に垂直な垂直面315bを有している。
リアハウジング32は、図4に示すように、内部に、先端側から後端側にかけて段階的に径が異なるように形成された円柱状の孔320が形成された筒状の部材であり、外部に、先端側から後端側にかけて段階的に径が異なるように形成された外周面330が設けられている。
孔320は、先端側から後端側にかけて順に形成された、第1孔321と、第1孔321の孔径よりも小さな孔径の第2孔322と、第2孔322の孔径よりも大きな孔径の第3孔323と、第3孔323の孔径よりも大きな孔径の第4孔324と、第4孔324の孔径よりも大きな孔径の第5孔325とから構成される。
リアハウジング32における先端部は、フロントハウジング31における後端部にしまりばめで嵌合(圧入)されるように、第1孔321の孔径は、フロントハウジング31の外周面の径以下となるように設定されている。
外周面330は、先端側から後端側にかけて、第1外周面331と、第1外周面331の外径よりも大きな外径の第2外周面332と、第2外周面332の外径よりも大きな外径の第3外周面333と、第3外周面333の外径よりも大きな外径の第4外周面334と、第4外周面334の外径よりも小さな外径の第5外周面335とから構成される。
第2外周面332における先端部には、シリンダヘッド4の雌ねじ4eにねじ込まれる雄ねじ332aが形成されている。第3外周面333には、後述する第1シール部材71がすきまばめで嵌め込まれ、第3外周面333の外径と第1シール部材71の内径との寸法公差は、例えば零から0.2mmとなるように設定される。第4外周面334における先端部は、周方向に等間隔に6つの面取りを有する正六角柱に形成されている。この正六角柱に形成された部位が、圧力検出装置5をシリンダヘッド4に締め付ける際に、締付用の工具が嵌め込まれ、工具に付与された回転力が伝達される部位となる。第5外周面335における中心線方向の中央部には、外周面から凹んだ凹部335aが全周に渡って形成されている。
また、リアハウジング32は、第4孔324から第5孔325への移行部分であり、第5孔325における先端部には、信号処理部200の後述する覆い部材23の基板被覆部232における先端側の端面が突き当たる突当面340が設けられている。突当面340には、後述する信号処理部200のプリント配線基板210の第2接続ピン21bが差し込まれるピン用凹部340aが形成されている。
フロントハウジング31およびリアハウジング32は、燃焼室Cに近い位置に存在するため、少なくとも、−40〜350〔℃〕の使用温度環境に耐える材料を用いて製作することが望ましい。具体的には、耐熱性の高いステンレス鋼材、例えば、JIS規格のSUS630、SUS316、SUS430等を用いることが望ましい。
ダイアフラムヘッド40は、図5に示すように、円筒状の円筒状部41と、円筒状部41の内側に形成された内側部42と、を有している。
円筒状部41における後端部は、ハウジング30のフロントハウジング31における先端部としまりばめで嵌合(圧入)されて、この先端部の内部に入り込む進入部41aと、この先端部における端面31aと同形状に形成され、嵌合された際にこの端面31aが突き当たる突当面41bと、を有している。
内側部42は、円筒状部41における先端側の開口を塞ぐように設けられた円盤状の部材であり、後端側の面における中央部にはこの面から圧電素子10側に突出する突出部42aが設けられている。
ダイアフラムヘッド40の材料としては、高温でありかつ高圧となる燃焼室C内に存在するため、弾性が高く、かつ耐久性、耐熱性、耐触性等に優れた合金製であることが望ましく、例えばSUH660であることを例示することができる。
圧力伝達部の一例としての第1電極部51は、先端側から後端側にかけて段階的に径が異なるように形成された円柱状の部材であり、第1円柱部511と、第1円柱部511の外径よりも大きな外径の第2円柱部512とから構成される。第1円柱部511の外径はダイアフラムヘッド40の進入部41aの内径よりも小さく、第2円柱部512の外径はフロントハウジング31の第1孔311の孔径と略同じである。そして、第1円柱部511における先端側の端面がダイアフラムヘッド40の内側部42の突出部42aと、第2円柱部512における後端側の端面が圧電素子10における先端側の面とに接触するように配置される。第2円柱部512の外周面がフロントハウジング31の内周面と接触すること、および/または第1円柱部511における先端側の端面がダイアフラムヘッド40と接触することによって、圧電素子10における先端部は、ハウジング30と電気的に接続される。
第1電極部51は、燃焼室C内の圧力を圧電素子10に作用させるものであり、圧電素子10側の端面である第2円柱部512における後端側の端面が圧電素子10の端面の全面を押すことが可能な大きさに形成される。また、第1電極部51は、ダイアフラムヘッド40から受ける圧力を均等に圧電素子10に作用させることができるように、中心線方向の両端面が平行かつ平滑面に形成されている。
なお、第1電極部51には、ステンレスなどの材料を用いることができる。
当接部の一例としての第2電極部52は、円柱状の部材であり、先端側の端面が圧電素子10における後端側の端面に接触し、先端側の端面が絶縁リング60に接触するように配置される。第2電極部52における後端側の端面には、この端面から後端側に突出する円柱状の突出部52aが設けられている。突出部52aは、端面側の基端部と、この基端部の外径よりも小さな外径の先端部とを有する。突出部52aの外径は絶縁リング60の内径よりも小さく設定されるとともに、突出部52aの長さは絶縁リング60の幅(中心線方向の長さ)よりも長く設定され、突出部52aの先端が絶縁リング60から露出している。この第2電極部52は、第1電極部51との間で圧電素子10に対して一定の荷重を加えるように作用する部材であり、圧電素子10側の端面は、圧電素子10の端面の全面を押すことが可能な大きさに形成されるとともに平行かつ平滑面に形成されている。第2電極部52の外径はフロントハウジング31の第2孔312の孔径よりも小さくなるように設定されており、第2電極部52の外周面とフロントハウジング31の内周面との間には隙間がある。
なお、第2電極部52には、ステンレスなどの材料を用いることができる。
絶縁リング60は、アルミナ等により形成された円筒状の部材であり、内径(中央部の孔径)は、第2電極部52の突出部52aの基端部の外径よりもやや大きく、外径は、フロントハウジング31の第2孔312の孔径と略同じに設定されている。第2電極部52は、突出部52aが絶縁リング60の中央部の孔に挿入されて配置されることで、中心位置とフロントハウジング31の第2孔312の中心とが同じになるように配置される。
支持部材65は、先端側から後端側にかけて、内部に、径が異なる複数の円柱状の孔650が形成され、外周面が同一である筒状の部材である。
孔650は、先端側から後端側にかけて順に形成された、第1孔651と、第1孔651の孔径よりも大きな孔径の第2孔652と、第2孔652の孔径よりも大きな孔径の第3孔653と、から構成される。第1孔651の孔径は、第2電極部52の突出部52aの基端部の外径よりも大きく、この突出部52aが支持部材65の内部まで露出する。第2孔652の孔径は、後述する信号処理部200の伝導部材22における先端の外径よりも大きい。第3孔653の孔径は、後述する信号処理部200の覆い部材23の端部の外径よりも小さく、この覆い部材23が第3孔653を形成する周囲の壁にしまりばめで嵌合される。これにより、支持部材65は、覆い部材23の端部を支持する部材として機能する。
コイルスプリング70は、内径が、第2電極部52の突出部52aの先端部の外径以上で基端部の外径より小さく、外径が、後述する伝導部材22の挿入孔22aの径よりも小さい。コイルスプリング70の内側に第2電極部52の突出部52aの先端部が挿入されるとともに、コイルスプリング70は、後述する伝導部材22の挿入孔22aに挿入される。コイルスプリング70の長さは、第2電極部52と伝導部材22との間に圧縮した状態で介在することができる長さに設定されている。コイルスプリング70の材質としては、弾性が高く、かつ耐久性、耐熱性、耐触性等に優れた合金を用いると良い。また、コイルスプリング70の表面に金メッキを施すことで、電気伝導を高めると良い。
次に、信号処理部200について説明する。
信号処理部200は、図3に示すように、センサ部100の圧電素子10から得られる微弱な電荷である電気信号を少なくとも増幅処理する回路基板部21と、圧電素子10に生じた電荷を回路基板部21まで導く棒状の伝導部材22と、これら回路基板部21、伝導部材22などを覆う覆い部材23と、回路基板部21などを密封するOリング24と、を備えている。
回路基板部21は、センサ部100の圧電素子10から得られる微弱な電荷を増幅するための回路を構成する電子部品などが実装されたプリント配線基板210を有する。プリント配線基板210における先端部には、伝導部材22における後端部を電気的に接続するための第1接続ピン21aと、接地用および位置決め用の第2接続ピン21bとが半田付けなどにより接続されている。また、プリント配線基板210における後端部には、伝送ケーブル8の先端部のコネクタ8aを介して制御装置6と電気的に接続する第3接続ピン21cが3つ、半田付けなどにより接続されている。3つの第3接続ピン21cは、それぞれ、制御装置6からプリント配線基板210への電源電圧およびGND電圧の供給、プリント配線基板210から制御装置6への出力電圧の供給に用いられる。
伝導部材22は、棒状(円柱状)の部材であり、先端部には、第2電極部52の突出部52aの先端部が挿入される挿入孔22a(図5参照)が形成されている。伝導部材22における後端部は、回路基板部21のプリント配線基板210に、導線を介して電気的に接続される。伝導部材22の材質としては、真鍮及びベリリウム銅等を例示することができる。この場合、加工性およびコストの観点からは、真鍮が望ましい。これに対して、電気伝導性、高温強度、信頼性の観点からは、ベリリウム銅が望ましい。
覆い部材23は、図4に示すように、伝導部材22の外周を覆う伝導部材被覆部231と、回路基板部21のプリント配線基板210の側面および下面を覆う基板被覆部232と、プリント配線基板210に接続された第3接続ピン21cの周囲を覆うとともに伝送ケーブル8の先端部のコネクタ8aが嵌め込まれるコネクタ部233とを有している。
伝導部材被覆部231は、中心線方向には、伝導部材22における先端部を露出するように覆っており、先端側から後端側にかけて段階的に径が異なるように形成された外周面240が設けられている。外周面240は、先端側から後端側にかけて、第1外周面241と、第1外周面241の外径よりも大きな外径の第2外周面242と、第2外周面242の外径よりも大きな外径の第3外周面243と、第3外周面243の外径よりも大きな外径の第4外周面244と、から構成される。
第1外周面241の径は、支持部材65の第3孔653の孔径よりも大きく、伝導部材被覆部231における先端部が、支持部材65の第3孔653を形成する周囲の壁にしまりばめで嵌合(圧入)される。第2外周面242の径は、リアハウジング32の第2孔322の孔径よりも小さく形成され、第3外周面243の径は、リアハウジング32の第3孔323の孔径よりも小さく形成されている。また、第4外周面244の径は、リアハウジング32の第4孔324の孔径よりも大きく、伝導部材被覆部231における後端部が、リアハウジング32の第4孔324を形成する周囲の壁にしまりばめで嵌合(圧入)される。これらにより、伝導部材被覆部231は、少なくとも中心線方向の両端部が、それぞれ支持部材65、リアハウジング32に接触することで支持されているので、劣悪な振動環境であっても、伝導部材22に与える悪影響を抑制することができ、振動に起因して伝導部材22の接続部の断線や接触不良等を回避することが可能になっている。
基板被覆部232は、基本的には円筒状の部位であり、その側面には、プリント配線基板210を内部に設置するための矩形の開口部232aが設けられている。また、基板被覆部232における後端側には、ハウジング30内およびプリント配線基板210設置部を密封するためのOリング24用のリング溝232bが形成されている。
コネクタ部233は、基板被覆部232における後端側の端面232cから突出し、プリント配線基板210に接続された3つの第3接続ピン21cの周囲を覆うように形成された薄肉の部位である。コネクタ部233における後端部は開口しており、内部に伝送ケーブル8の先端部に設けられたコネクタ8aを受け入れることが可能になっている。また、コネクタ部233における後端側には、内部と外部とを連通する孔233aが形成されており、伝送ケーブル8のコネクタ8aに設けられたフックがこの孔233aに引っ掛ることで、伝送ケーブル8のコネクタ8aがコネクタ部233から脱落することが抑制される。
以上のように構成された覆い部材23は、樹脂などの絶縁性を有する材料にて成形されている。また、覆い部材23は、伝導部材22、第1接続ピン21a、第2接続ピン21bおよび3つの第3接続ピン21cとともに一体成形されている。より具体的には、覆い部材23は、これら伝導部材22、第1接続ピン21a、第2接続ピン21bおよび3つの第3接続ピン21cをセットした金型に加熱した樹脂が押し込まれることで成形される。
信号処理部200をユニット化するにあたっては、成形された覆い部材23の開口部232aから、回路基板部21のプリント配線基板210を挿入し、基板被覆部232の中央部に設置する。プリント配線基板210を設置する際、板厚方向に貫通されたスルーホールに、第1接続ピン21a、第2接続ピン21bおよび3つの第3接続ピン21cの先端を通し、半田付けする。その後、第1接続ピン21aと伝導部材22とを導線を用いて接続する。また、覆い部材23の基板被覆部232のリング溝232bにOリング24を装着する。Oリング24は、フッ素系ゴムからなる周知のO状のリングである。
次に、保持部材300について説明する。
保持部材300は、薄肉円筒状の部材であり、後端部に内周面から内側に突出した突出部300aが設けられている。保持部材300は、リアハウジング32に装着された後、外部から、第5外周面335に設けられた凹部335aに対応する部位が加圧されることでかしめられる。これにより、保持部材300は、ハウジング30に対して移動し難くなり、信号処理部200がハウジング30に対して移動することを抑制する。
以上のように構成された圧力検出装置5は、以下に示すように組み立てられる。
先ず、フロントハウジング31の端面31aとダイアフラムヘッド40の突当面41bとが接触するまで、フロントハウジング31とダイアフラムヘッド40とを嵌合(圧入)する。その後、フロントハウジング31の端面31aとダイアフラムヘッド40の突当面41bとが接触している部位に、中心線方向に交差する方向(例えば中心線方向に直交する方向)からレーザビームを照射して、フロントハウジング31とダイアフラムヘッド40とを溶接する。
その後、フロントハウジング31における後端側の開口部から、第1電極部51、圧電素子10および負荷軽減部材55を挿入する。このとき、圧電素子10を負荷軽減部材55の内側に収めた状態でフロントハウジング31に挿入する。そして、負荷軽減部材55の内側に収めることによって、例えば中心線方向の軸に対する圧電素子10の位置決めを行うことができる。このように、本実施形態では、負荷軽減部材55に圧電素子10を収めることによって圧電素子10の位置決めを行うようにして部材の取付け作業の簡略化を図っている。
そして、第2電極部52の突出部52aの先端部にコイルスプリング70を装着するとともに、第2電極部52の突出部52aに絶縁リング60を挿入した状態の物を、フロントハウジング31における後端側の開口部から挿入する。その後、支持部材65をフロントハウジング31における後端側の開口部から挿入する。
さらに、圧電素子10の感度および直線性を高めるべく、フロントハウジング31内の圧電素子10に、予め定められた荷重(予荷重)を作用させる。すなわち、支持部材65における後端部に装着した専用治具で、この支持部材65を、後端側から先端側に向けて中心線方向に加圧する。そして、ダイアフラムヘッド40の内側部42における先端側の端面の中心線方向の変位量が、支持部材65を加圧する前から予め定められた長さとなるまで加圧する。そして、ダイアフラムヘッド40の内側部42の一方の端面が予め定められた長さ変位したところで、支持部材65とフロントハウジング31とを固定する。固定方法としては、中心線方向に交差する方向(例えば中心線方向に直交する方向)から、レーザビームを照射することを例示することができる。レーザビームは、円周方向の全周に照射しても良いし、円周方向に等間隔にスポット的に照射しても良い。支持部材65とフロントハウジング31とを固定した後に、上記専用治具を取り外す。これにより、フロントハウジング31内の圧電素子10に予荷重が作用した状態となる。
その後、フロントハウジング31の突出部315の垂直面315bとリアハウジング32における先端側の端面とが接触するまで、フロントハウジング31とリアハウジング32とを嵌合(圧入)する。その後、フロントハウジング31の垂直面315bとリアハウジング32の端面とが接触している部位に、中心線方向に交差する方向(例えば中心線方向に直交する方向)からレーザビームを照射して、フロントハウジング31とリアハウジング32とを溶接する。
その後、信号処理部200の覆い部材23の基板被覆部232における先端側の端面がリアハウジング32の突当面340に突き当たるまで、信号処理部200を、リアハウジング32における後端側の開口部から挿入する。その際、信号処理部200の伝導部材22の挿入孔22aに、第2電極部52の突出部52aに装着されたコイルスプリング70が入り込むとともに、リアハウジング32の突当面340に形成されたピン用凹部340aに、プリント配線基板210に接続された第2接続ピン21bが入り込むように、信号処理部200を挿入する。
その後、信号処理部200の基板被覆部232の端面232cに保持部材300の突出部300aが突き当たるまで、保持部材300を、後端側から信号処理部200に嵌め込んでいく。信号処理部200の端面232cと保持部材300の突出部300aとが接触した状態で、保持部材300における、リアハウジング32の第5外周面335の凹部335aに対応する部位が加圧されることで、保持部材300がリアハウジング32にかしめられる。これにより、保持部材300がハウジング30に対して移動し難くなり、信号処理部200がハウジング30に対して移動し難くなる。
このようにして圧力検出装置5は組み立てられる。
ここで、上述した圧力検出装置5における電気的な接続構造について説明する。
先ず、圧電素子10における先端側の端面は、金属製の第1の電極部50およびダイアフラムヘッド40を介して、金属製のハウジング30と電気的に接続される。
これに対し、圧電素子10における後端側の端面は、金属製の第2電極部52と電気的に接続され、第2電極部52は、突出部52aを介して金属製のコイルスプリング70と電気的に接続される。また、コイルスプリング70は、金属製の伝導部材22と電気的に接続され、伝導部材22は、プリント配線基板210と電気的に接続される。他方、第2電極部52の突出部52aの外径は支持部材65の第1孔651の孔径よりも小さく、伝導部材22における先端部の外径は支持部材65の第2孔652の孔径よりも小さい。つまり、第2電極部52、コイルスプリング70および伝導部材22は、支持部材65と電気的に接続されていない。それゆえ、第2電極部52からコイルスプリング70および伝導部材22を介してプリント配線基板210へと至る電荷信号の伝送経路は、それぞれが絶縁体で構成された、絶縁リング60および覆い部材23によって、金属製のハウジング30と電気的に絶縁される。
以上のように構成された圧力検出装置5をシリンダヘッド4に装着する際には、センサ部100のダイアフラムヘッド40の方から先にシリンダヘッド4に形成された連通孔4aに挿入していき、ハウジング30のリアハウジング32に形成された雄ねじ332aをシリンダヘッド4の連通孔4aに形成された雌ねじ4eにねじ込む。
圧力検出装置5をシリンダヘッド4に装着することにより、ハウジング30は、金属製のシリンダヘッド4と電気的に接続される。このシリンダヘッド4は、電気的に接地された状態にあるため、圧力検出装置5では、ハウジング30を介して、圧電素子10における先端部が接地される。ここで、この例では、圧電素子10の側面とハウジング30の内壁面とが接触し得る構造になっているが、圧電素子10が絶縁体で構成されていることにより抵抗値が極めて大きいことと、圧力変化に伴って発生する電荷が、圧電素子10における中心線方向の両端部に発生することとにより、特に問題とはならない。
そして、内燃機関1の作動時には、センサ部100のダイアフラムヘッド40の内側部42に燃焼圧が付与する。ダイアフラムヘッド40に付与された燃焼圧が、第1電極部51と第2電極部52とによって挟まれた圧電素子10に作用することにより、この圧電素子10に燃焼圧に応じた電荷が生じる。そして、圧電素子10に生じた電荷は、第2電極部52、コイルスプリング70、伝導部材22を介して回路基板部21に付与される。回路基板部21に付与された電荷は、回路基板部21にて増幅処理がなされた後、その電荷に応じた電圧が、回路基板部21に接続された第3接続ピン21c、伝送ケーブル8を介して制御装置6に供給される。
次に、シール部材7について説明する。
シール部材7は、シリンダヘッド4における連通孔4aを形成する周囲の壁のセンサ部100締め付け方向の端面と、圧力検出装置5のハウジング30の第3外周面333と第4外周面334とを接続する接続面との間に配置された第1シール部材71を有している。また、シール部材7は、シリンダヘッド4の連通孔4aの傾斜部4cと、圧力検出装置5のハウジング30のフロントハウジング31の傾斜面315aとの間に配置された第2シール部材72を有している。
第1シール部材71は、銅、ステンレス、アルミなどの金属板を打ち抜いて成形されたメタルガスケットであることを例示することができる。断面形状はS字状、または略矩形に形成されていると良い。第1シール部材71は、圧力検出装置5がシリンダヘッド4に締め付けられる際に、締め付け方向の力を受けて、締め付け方向の長さが短くなるように変形し、燃焼室C内の気密性を高める。すなわち、圧力検出装置5がシリンダヘッド4にねじ込まれることで、第1シール部材71とシリンダヘッド4との間に生じる接触圧力、および第1シール部材71と圧力検出装置5のハウジング30との間に生じる接触圧力が高まる。これにより、第1シール部材71とシリンダヘッド4との間、および第1シール部材71と圧力検出装置5のハウジング30との間から燃焼ガスが漏れることが抑制される。
第2シール部材72は、材質がフッ素ゴム(FKM)の、断面が円形であるリング状のOリングであることを例示することができる。第2シール部材72は、圧力検出装置5がシリンダヘッド4に締め付けられる際に、シリンダヘッド4の連通孔4aの傾斜部4cと、ハウジング30のフロントハウジング31の傾斜面315aとにより、締め付け方向とは交差する方向の力を受けて変形し、燃焼室C内の気密性を高める。すなわち、圧力検出装置5がシリンダヘッド4にねじ込まれることで、第2シール部材72とシリンダヘッド4の連通孔4aの傾斜部4cとの間に生じる接触圧力、および第2シール部材72とハウジング30のフロントハウジング31の傾斜面315aとの間に生じる接触圧力が高まる。これにより、第2シール部材72とシリンダヘッド4との間、および第2シール部材72と圧力検出装置5のハウジング30との間から燃焼ガスが漏れることが抑制される。
続いて、負荷軽減部材55について詳細に説明する。
負荷軽減部材55は、燃焼室Cにおいてノッキングなどの異常な燃焼が発生し、通常の燃焼時の燃焼圧(以下、通常圧力)を大きく超える燃焼圧(以下、異常圧力)が生じ、第1電極部51と第2電極部52との間隔が大きく狭まって圧電素子10が大きく圧縮される際に、圧電素子10にかかる負荷を軽減する部材である。
負荷軽減部材55は、図6に示すように、円筒形状を有している。そして、負荷軽減部材55は、圧電素子10と比較してヤング率の高い材料によって構成する。
また、負荷軽減部材55の外径は、フロントハウジング31の内径と略同じに設定されている。負荷軽減部材55の内径は、圧電素子10を内側に収められるように設定されている。そして、負荷軽減部材55は、フロントハウジング31の内側にて、圧電素子10を内側に収容し圧電素子10を保持する。このように、負荷軽減部材55は、圧電素子10に対峙して圧力の作用方向(本実施形態では中心線方向)に圧電素子10とは並列的に配置される。
なお、本実施形態の負荷軽減部材55は、圧電素子10と接触するため、絶縁性を有する材料を用いている。ただし、負荷軽減部材55と圧電素子10との間に絶縁層を介在させることによって絶縁性を有しない材料を用いても良い。
燃焼室C内において通常圧力が生じている場合には、負荷軽減部材55は、第1電極部51および第2電極部52の何れか一方にのみ接触し、圧縮されないように設定される。すなわち、この通常圧力が生じている状態では、第1電極部51および第2電極部52の両方が圧電素子10に接触して圧電素子10のみを圧縮する。
一方で、シリンダ2aの燃焼室C内においてノッキングのような異常な燃焼が発生し異常圧力が生じている場合には、負荷軽減部材55は、第1電極部51および第2電極部52の両方に接触するように設定されている。すなわち、異常圧力が生じているときには、第1電極部51および第2電極部52は、圧電素子10および負荷軽減部材55の両方に接触した状態になる。
燃焼室Cの燃焼圧の状態によって、接触関係が上記のようになる圧力検出装置5の第1電極部51、第2電極部52、負荷軽減部材55および圧電素子10の長さなどの形状の関係は以下のように設定されている。なお、以下の長さなどの形状の関係は、圧力検出装置5が通常圧力の範囲内となる大気圧の雰囲気下に置かれた初期状態におけるものである。
図5に示すように、初期状態の圧力検出装置5では、中心線方向において、圧電素子10の長さL1は、第1電極部51と第2電極部52との圧電素子10が設けられる位置の間隔D1と同じになっている。また、中心線方向において、負荷軽減部材55の長さL2は、第1電極部51と第2電極部52との負荷軽減部材55が設けられる位置の間隔D2よりも短くなっている。すなわち、初期状態の圧力検出装置5の負荷軽減部材55は、中心線方向において、第1電極部51および第2電極部52との間(図5においては第1電極部51との間)に初期隙間G(=間隔D2−長さL2)を形成する。
そして、初期隙間Gの距離は、燃焼室C内にて通常圧力の範囲内における最大の圧力が生じた場合にダイアフラムヘッド40を介して圧力を受けた第1電極部51の第2電極部52側に向けた変位量に相当するように設定している。これは、初期隙間Gの距離を、燃焼室C内にて異常圧力が生じた場合にダイアフラムヘッド40を介して圧力を受けた第1電極部51の第2電極部52側に向けた変位量よりも短く設定することと同義である。このようにして、本実施形態では、異常圧力が発生した場合でも、負荷軽減部材55によって、圧電素子10が初期隙間Gの距離以上に圧縮されないようにしている。
そして、本実施形態では、図6に示すように、第2電極部52上に圧電素子10および負荷軽減部材55との両方を同じ高さの面上に置き、さらに第1電極部51によって、同じ面で圧電素子10および負荷軽減部材55を挟み込んでいる。従って、本実施形態では、上記の条件を満たすように、負荷軽減部材55の長さL2は、圧電素子10の長さL1と比較して短くしている。
なお、第1電極部51や第2電極部52の形状によっては、例えば圧電素子10と負荷軽減部材55とが異なる高さの面上にてそれぞれ保持される場合もある。このような場合においても、通常圧力の範囲内では第1電極部51および第2電極部52が負荷軽減部材55を変形させずに圧電素子10のみを圧縮変形し、異常圧力の範囲内では第1電極部51および第2電極部52が圧電素子10と負荷軽減部材55との両方を圧縮変形させるように、中心線方向における圧電素子10および負荷軽減部材55の長さを各々設定すれば良い。
そして、負荷軽減部材55は、圧力検出装置5において異常圧力を受けた際に、圧電素子10の保護を図る。本実施形態では、圧電素子10の保護を図るために圧電素子10よりもヤング率が高い特性を有する材料を用いる。負荷軽減部材55は、異常圧力を受けた際に、圧電素子10とともに第1電極部51から荷重を受ける。その際には、負荷軽減部材55と圧電素子10とのひずみ量は等しくなる。そして、所定の荷重を圧電素子10と負荷軽減部材55とによって分散して受ける場合、ヤング率の高い部材はヤング率の低い材料と比べて部材に生じる応力が大きくなり、ヤング率の低い部材はヤング率の高い部材と比較して生じる応力が小さくなる。
そして、本実施形態では、圧電素子10の保護を図るために、負荷軽減部材55には、圧電素子10よりもヤング率の高い材料を用いる。なお、本実施形態の圧電素子10の材料としては、上述のとおりランガサイト単結晶を用いている。従って、負荷軽減部材55の材料には、ランガサイト単結晶よりもヤング率の高いものとして、例えばアルミナやサファイア単結晶、炭化ケイ素、窒化ケイ素、窒化アルミ、ジルコニアなどを用いることができる。
また、負荷軽減部材55は、圧電素子10の熱膨張率(線膨張率)以下である材料を用いている。本実施形態では、負荷軽減部材55の熱膨張率を圧電素子10の熱膨張率以下にすることで、これらの部材が温度上昇に伴って熱膨張した場合であっても隙間の形成を維持できるようにしている。
本実施形態の圧電素子10の材料としては、上述のとおりランガサイト単結晶を用いている。従って、負荷軽減部材55の材料には、ランガサイト単結晶よりも熱膨張率が低いものとして、例えばアルミナやサファイア単結晶、炭化ケイ素、窒化ケイ素、窒化アルミなどを用いることができる。
本実施形態のように燃焼室Cに取り付けられるような場合、圧力検出装置5は、温度が大きく上下する環境下にて用いられる。そして、圧力検出装置5を構成する負荷軽減部材55および圧電素子10の形状は、温度に応じて熱膨張変化する。例えば、負荷軽減部材55の熱膨張率が圧電素子10よりも高い場合、負荷軽減部材55が熱膨張によって中心線方向に延び、圧電素子10よりも負荷軽減部材55が長くなる可能性がある。この場合には、圧力検出装置5によって圧力を測定できなくなってしまう。そこで、本実施形態では、負荷軽減部材55には、圧電素子10の熱膨張率以下の材料を用いている。これによって、温度が上昇した場合においても、圧電素子10よりも負荷軽減部材55が長くなることが防止される。
また、負荷軽減部材55は、図6に示すように、圧電素子10を囲うように設けられる。さらに、本実施形態では、負荷軽減部材55は、図6に示すように、本実施形態の圧電素子10は、圧電素子10の角部が、円筒形状を有する負荷軽減部材55の内周に接触するように取り付けられる。そして、本実施形態では、圧電素子10が中心に位置するように負荷軽減部材55によって圧電素子10を安定して保持する。
圧力検出装置5では、ダイアフラムヘッド40などの各種部材は、中心線方向の軸を基準にして予め定められた位置に設ける。そして、中心線方向の軸を基準にして各種部材が所定の位置に配置されることを前提にして、例えばダイアフラムヘッド40が受けた圧力と圧電素子10において発生する電荷量とを関係付けるなどしている。そのため、圧力検出の動作に伴って例えば圧電素子10が中心線方向の軸に対する位置がずれることは好ましくない。そこで、本実施形態では、負荷軽減部材55に圧電素子10を保持する機能を持たせることによって圧電素子10の安定保持を行っている。
なお、上述した負荷軽減部材55による圧電素子10の保持機能の観点からは、温度が変わることに伴う熱膨張変化によって、圧電素子10と負荷軽減部材55との接触状態が一定になるように、両者の熱膨張率はほぼ同じであることが好ましい。そして、この観点からは、負荷軽減部材55の材料には、ランガサイト単結晶と熱膨張率が略同じであるアルミナ等を用いることができる。
また、図6に示すように、負荷軽減部材55は、圧電素子10を囲むようにして圧電素子10と一体的に設けられる。これにより、本実施形態の圧力検出装置5において、圧電素子10と負荷軽減部材55とが近い環境下に置かれる。そして、負荷軽減部材55と圧電素子10とが近い環境下に設けられることによって、熱膨張による変形の要因となる温度の条件が近似する。
本実施形態では、圧力検出装置5は、一部が燃焼室C内に臨んでおり燃焼ガスに晒されて高温になる。圧電素子10および負荷軽減部材55の圧力の作用方向における長さは、上述のとおり予め定めた距離に設定している。ただし、それぞれの置かれる温度条件が大きく異なる場合、圧電素子10と負荷軽減部材55との熱膨張による形状の変化を踏まえた設定や管理が複雑になる。これに対し、本実施形態では、圧力検出装置5内に設けられる圧電素子10と負荷軽減部材55とを近接させることによって、圧電素子10と負荷軽減部材55との形状の設定や管理が容易になる。
図7は、実施形態1が適用されるセンサ部100の動作を説明するための図である。
内燃機関1において、例えば燃焼圧が生じていないときなど燃焼室Cの圧力が大気圧程度であって無視できるほど小さい圧力状態(初期状態)において、図7(a)に示すように、ダイアフラムヘッド40はほとんど変形しない。この状態では、圧電素子10に対しては、大気圧に相当する荷重および、圧力検出装置5を組み立てる際に掛けられた予荷重が作用した状態になっている。
そして、例えば内燃機関1において、燃焼室Cに燃料および空気が送り込まれた後、点火プラグによって燃焼が行われることで燃焼室Cに燃焼圧が発生する。通常の燃焼が生じている状態では、燃焼室Cでは通常圧力が生じている。そして、図7(b)に示すように、ダイアフラムヘッド40を介して圧力を受けることによって、第1電極部51は、圧電素子10に中心線方向の荷重をかける。そして、圧電素子10は、第1電極部51から圧縮力を受けることで圧縮変形する。そして、圧電素子10が圧縮変形することで発生した電荷は、電気信号として信号処理部200に伝達する。
なお、通常圧力が発生している状態において、第1電極部51の第2電極部52に向けた変位量は、第1電極部51と負荷軽減部材55との間の初期隙間Gの距離に満たない。そのため、第1電極部51および第2電極部52は、圧電素子10には接触して圧電素子10を圧縮するものの、負荷軽減部材55を圧縮しない。
続いて、燃焼室Cにおいてノッキングなどの異常な燃焼が発生した場合について説明する。
ノッキングなどの異常燃焼が生じると、通常圧力を大きく上回る過大な異常圧力がダイアフラムヘッド40にかかる。そして、図7(c)に示すように、ダイアフラムヘッド40を介して圧力を受けることによって、第1電極部51は、中心線方向の荷重を圧電素子10にかける。そして、圧電素子10は、第1電極部51から圧縮力を受けることで圧縮変形する。このとき、燃焼室Cでは異常圧力が生じているため、圧電素子10の圧縮量は初期隙間Gの距離に達する。その結果、センサ部100では、第1電極部51および第2電極部52の両方が、圧電素子10と負荷軽減部材55とに接触した状態になる。このとき、第1電極部51から掛けられる荷重は、圧電素子10と負荷軽減部材55とに分散する。従って、第1電極部51が圧電素子10のみに接触する場合と比較して、圧電素子10にかかる荷重が低減する。さらに、負荷軽減部材55のヤング率は、圧電素子10と比較して高く設定されている。そのため、圧電素子10に生じる応力は、負荷軽減部材55を設けていない場合と比較して緩和される。
なお、第1電極部51および第2電極部52の両方が負荷軽減部材55に接触する状態では、所定の圧力の変化に応じた圧電素子10の圧縮の変化量は、負荷軽減部材55に接触していない場合と比較して小さくなる。従って、この状態では、所定の圧力の変化に応じて圧電素子10にて発生する電荷量も小さくなる。そのため、第1電極部51および第2電極部52の両方が負荷軽減部材55に接触する状態においては、発生する電荷量が小さいという要因に基づく圧力の感度としては低下する。そこで、実施形態1の圧力検出装置5では、初期隙間Gを所定の距離に設定しておくことによって、通常圧力の発生時には感度が高い状態で圧力検知を行い例えば内燃機関1の動作制御に必要な圧力情報を精度良く得る。そして、圧力検出装置5では、異常圧力が発生している状態では圧電素子10の損傷防止を優先するようにしている。
[実施形態2]
続いて、実施形態2が適用される圧力検出装置5について説明する。
図8は、実施形態2の第2負荷軽減部材255を説明するための図である。
なお、実施形態2において、実施形態1と同様なものについては同一の符号を付してその詳細な説明を省略する。
図8に示すように、実施形態2が適用される圧力検出装置5は、圧電素子10に掛かる圧縮荷重の負荷を軽減する第2負荷軽減部材255を有している。第2負荷軽減部材255は、第1電極部51と第2電極部52との間隔が予め定められた距離よりも短くなることで生じる圧電素子10への負荷を軽減する部材である。
第2負荷軽減部材255は、図8に示すように、円筒形状を有している。本実施形態では、第2負荷軽減部材255の外径は、フロントハウジング31の内径と略同じに設定している。また、第2負荷軽減部材255の内径は、圧電素子10を内側に収められるように設定している。本実施形態では、第2負荷軽減部材255が圧電素子10を囲うことで、第2負荷軽減部材255によって圧電素子10を保持する。このように、第2負荷軽減部材255は、圧電素子10に対峙して圧力の作用方向(本実施形態では中心線方向)に圧電素子10とは並列的に配置される。
なお、第2負荷軽減部材255は、圧電素子10と接触するため、絶縁性を有する材料を用いている。ただし、第2負荷軽減部材255と圧電素子10との間に絶縁層を介在させることによって絶縁性を有しない材料を用いても良い。
そして、第2負荷軽減部材255は、大気圧程度の圧力となる初期状態から通常圧力および異常圧力の下に置かれた状態まで、第1電極部51と第2電極部52との両方に常に接する。そして、実施形態2では、圧電素子10と第2負荷軽減部材255との両方によって、ダイアフラムヘッド40を介して常に力を受ける。第2負荷軽減部材255は、圧電素子10に生じる応力を常に低減させ、圧電素子10に掛かる負荷の軽減を図る。
そして、接触関係が上記のようになる圧力検出装置5の第1電極部51、第2電極部52、第2負荷軽減部材255および圧電素子10の長さなどの形状の関係は以下のように設定されている。なお、以下の長さなどの形状の関係は、圧力検出装置5が通常圧力の範囲内となる大気圧の雰囲気下に置かれた初期状態におけるものである。
中心線方向において、第1電極部51と第2電極部52との間隔Dに対し、圧電素子10の長さL1および第2負荷軽減部材255の長さL2が同一になっている(後述の図9(a)参照)。実施形態2では、第1電極部51(あるいは第2電極部52)と圧電素子10との間には隙間が生じないように構成している。また、第1電極部51(あるいは第2電極部52)と第2負荷軽減部材255との間にも隙間は生じないように構成している。
実施形態2では、図8に示すように、第2電極部52上に圧電素子10および第2負荷軽減部材255との両方を同じ高さの面上に置き、さらに、第1電極部51によって、同じ高さの面上で圧電素子10および第2負荷軽減部材255を挟み込んでいる。従って、第2負荷軽減部材255の中心線方向の長さL2は、上記の条件を満たすべく、第1電極部51が変位したときに両方の部材によって荷重を受けるように、圧電素子10の中心線方向における長さと同一に設定されている。
なお、第2電極部52や第1電極部51の形状によっては、例えば圧電素子10と第2負荷軽減部材255とが異なる高さの面にて保持される場合もある。このような場合においても、第1電極部51と第2電極部52とに、圧電素子10および第2負荷軽減部材255が常に接触した状態を維持するように第2負荷軽減部材255の長さを設定すれば良い。
そして、実施形態2では、圧電素子10を保護するために、圧電素子10よりもヤング率が高い材料を用いている。本実施形態の圧電素子10の材料としては、上述のとおりランガサイト単結晶を用いている。従って、第2負荷軽減部材255は、ランガサイト単結晶よりもヤング率の高いものとして、例えばアルミナやサファイア単結晶、炭化ケイ素、窒化アルミ、ジルコニアなどを用いることができる。
さらに、実施形態2が適用される第2負荷軽減部材255には、圧電素子10と熱膨張率が同程度の材料を用いている。本実施形態では、圧電素子10の材料としてランガサイト単結晶を用いている。そして、第2負荷軽減部材255は、ランガサイト単結晶と熱膨張率が略同じであるアルミナを用いることができる。
第2負荷軽減部材255の材料として、圧電素子10の熱膨張率が同程度のものを用いることによって、温度の変動に伴う熱膨張変化が生じた場合であっても、第2負荷軽減部材255の長さと圧電素子10の長さとの差を一定に保つことができる。その結果として、温度変化によらず、第1電極部51と第2電極部52は、圧電素子10および第2負荷軽減部材255に常に接触した状態を維持する。例えば、第2負荷軽減部材255と圧電素子10とのいずれかが大きく突出して、突出した部材のみが第1電極部51に接触することが防止される。
図9は、実施形態2が適用されるセンサ部100の動作を説明するための図である。
内燃機関1において、例えば燃焼圧が生じていないときなど燃焼室C内の圧力が大気圧程度である初期状態では、図9(a)に示すように、ダイアフラムヘッド40はほとんど変形しない。この状態では、圧電素子10に対しては、大気圧に相当する荷重および、圧力検出装置5を組み立てる際に掛けられた予荷重が作用した状態になっている。
そして、例えば内燃機関1において、燃焼室Cのシリンダ2aに燃料および空気が送り込まれた後、点火プラグによって燃焼が行われることで燃焼室Cに燃焼圧が発生する。通常の燃焼が生じている状態では、燃焼室Cでは通常圧力が発生している。
そして、図9(b)に示すように、ダイアフラムヘッド40を介して圧力を受けることによって、第1電極部51は、圧電素子10および第2負荷軽減部材255に中心線方向の荷重をかける。そして、圧電素子10および第2負荷軽減部材255は、第1電極部51から圧縮力を受けることで圧縮変形する。そして、圧電素子10が圧縮変形することで発生した電荷は、電気信号として信号処理部200に伝達する。
なお、実施形態2の圧力検出装置5では、圧電素子10および第2負荷軽減部材255の両方によって、第1電極部51からの圧縮力を分散して受ける。そのため、実施形態2では、所定の圧力が発生している場合の圧電素子10の圧縮変形量は、第2負荷軽減部材255を設けない場合と比較して小さい。その結果、実施形態2では、所定の圧力が生じている場合において、圧電素子10にて発生する電荷量は第2負荷軽減部材255を設けない場合と比較して小さくなる。ただし、この場合でも、ダイアフラムヘッド40が受ける圧力と圧電素子10にて発生する電荷量との関係付けを予めしておくことで、実施形態1と同様に圧力検出を行うことができる。
また、ノッキングなどの異常燃焼が生じた場合、通常圧力を大きく上回る過大な異常圧力がダイアフラムヘッド40にかかる。そして、図9(c)に示すように、ダイアフラムヘッド40を介して圧力を受けることによって、第1電極部51は、中心線方向の荷重を圧電素子10および第2負荷軽減部材255の両方にかける。そして、第1電極部51から掛けられる荷重は、圧電素子10と第2負荷軽減部材255とに分散する。従って、第1電極部51が圧電素子10のみに接触する場合と比較して、圧電素子10にかかる荷重が低減する。さらに、第2負荷軽減部材255のヤング率は、圧電素子10と比較して高く設定されている。そのため、圧電素子10に生じる応力は、第2負荷軽減部材255を設けていない場合と比較して緩和される。
以上のように、実施形態2が適用される圧力検出装置5では、常に圧電素子10とともに第2負荷軽減部材255が第1電極部51を介して入力される荷重を受けるようにしている。そして、実施形態2の圧力検出装置5では、上述のとおり、第2負荷軽減部材255が圧電素子10を補強するように作用する。そして、実施形態2の圧力検出装置5では、例えば異常圧力などが生じた際も含め、圧電素子10単体で荷重を受けた場合には圧電素子10の耐力を超えるような圧力が発生しても、圧電素子10が損傷しないように圧電素子10の保護を図っている。
なお、図6および図8等に示すように、負荷軽減部材55および第2負荷軽減部材255は円筒形状を有しているが、この形状に限定されるものではない。例えば、負荷軽減部材55および第2負荷軽減部材255は、圧電素子10を囲うように圧電素子10の周囲に断片的に設けられても良い。
また、例えば負荷軽減部材55や第2負荷軽減部材255に圧電素子10を保持する機能を持たせる必要がない場合などにおいて、例えば圧電素子10が円筒形状を有しているような場合には、圧電素子10の内側に負荷軽減部材55を配置する構成を採用しても良い。
以上のように、実施形態1および実施形態2が適用される圧力検出装置5では、負荷軽減部材55や第2負荷軽減部材255を用いることによって、圧電素子10に掛かる負荷の軽減を図っている。そして、圧力検出装置5は、例えば自動車などの内燃機関1に常に取り付けられた状態で用いられるような場合において信頼性の高い装置として実現される。
1…内燃機関、2…シリンダブロック、3…ピストン、4…シリンダヘッド、5…圧力検出装置、6…制御装置、7…シール部材、8…伝送ケーブル、10…圧電素子、30…ハウジング、40…ダイアフラムヘッド、51…第1電極部、52…第2電極部、55…負荷軽減部材、60…絶縁リング、65…支持部材、70…コイルスプリング、71…第1シール部材、72…第2シール部材、100…センサ部、200…信号処理部、255…第2負荷軽減部材

Claims (7)

  1. 筒状のハウジングと、
    前記ハウジングの先端側に設けられるダイアフラムと、
    前記ハウジング内であって前記ダイアフラムの後方に配置され、当該ダイアフラムに作用する圧力を伝達する圧力伝達部と、
    前記圧力伝達部に接触し圧力を受けることで電荷を発生する圧電素子と、
    前記圧力伝達部とは前記圧電素子を介して反対側に設けられ当該圧電素子に当接する当接部と、
    前記圧電素子に対峙して圧力の作用方向に当該圧電素子とは並列的に配置されるとともに、当該圧電素子よりもヤング率が高い材料で構成され、当該圧電素子が圧縮される際にかかる負荷を軽減する負荷軽減部材と、
    を有する圧力検出装置。
  2. 前記負荷軽減部材は、前記圧力伝達部と前記当接部との間隔が予め定めた距離よりも長い場合には、前記圧力伝達部および前記当接部の一方にのみ接触し、当該間隔が当該予め定めた距離以下の場合には、当該圧力伝達部および当該当接部の両方に接触することを特徴とする請求項1に記載の圧力検出装置。
  3. 前記負荷軽減部材は、前記圧電素子とともに前記圧力伝達部および前記当接部に常に接触することを特徴とする請求項1に記載の圧力検出装置。
  4. 前記負荷軽減部材は、前記圧電素子を囲むように配置されることを特徴とする請求項2または3に記載の圧力検出装置。
  5. 前記負荷軽減部材は、前記圧電素子の外部が当該負荷軽減部材の内部に接触して当該圧電素子を保持することを特徴とする請求項4に記載の圧力検出装置。
  6. 前記負荷軽減部材は、前記圧電素子の熱膨張係数以下の材料で構成されていることを特徴とする請求項2または3に記載の圧力検出装置。
  7. 燃焼室内と外部とを連通する連通孔が形成されたシリンダヘッドと、
    前記シリンダヘッドの前記連通孔に挿入可能であって、筒状のハウジングと、当該ハウジングの先端側に設けられるダイアフラムと、当該ハウジング内であって当該ダイアフラムの後方に配置され、当該ダイアフラムに作用する圧力を伝達する圧力伝達部と、当該圧力伝達部に接触し圧力を受けることで電荷を発生する圧電素子と、当該圧力伝達部とは当該圧電素子を介して反対側に設けられ当該圧電素子に当接する当接部と、当該圧電素子に対峙して圧力の作用方向に当該圧電素子とは並列的に配置されるとともに、当該圧電素子よりもヤング率が高い材料で構成され、前記燃焼室内にて発生する燃焼圧によって当該圧電素子が圧縮される際にかかる負荷を軽減する負荷軽減部材とを有する圧力検出装置と、
    を含む圧力検出装置付き内燃機関。
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JP2015052504A (ja) * 2013-09-06 2015-03-19 株式会社日本自動車部品総合研究所 圧力検出装置及びその製造方法
CN109964107A (zh) * 2016-10-26 2019-07-02 日本特殊陶业株式会社 压力传感器

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