JP2003314743A - 電磁弁 - Google Patents

電磁弁

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JP2003314743A
JP2003314743A JP2002118047A JP2002118047A JP2003314743A JP 2003314743 A JP2003314743 A JP 2003314743A JP 2002118047 A JP2002118047 A JP 2002118047A JP 2002118047 A JP2002118047 A JP 2002118047A JP 2003314743 A JP2003314743 A JP 2003314743A
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JP
Japan
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sleeve
case
plunger
solenoid unit
solenoid
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JP2002118047A
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Masaru Suzuki
勝 鈴木
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Toyoda Koki KK
Original Assignee
Toyoda Koki KK
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 ソレノイドユニットに組み付けられたスリー
ブのガタツキ等を防止することにより、所望とする制御
圧をより正確に得ることができる電磁弁を提供する。 【解決手段】 スプール32を変位させるためのソレノ
イドユニット2が設けられた電磁弁であって、前記ソレ
ノイドユニット2は、中空のコア12と、そのコア12
の中空部13に挿通されるシャフト24を介して前記ス
プール32に連結されるプランジャ20とが筒状のケー
ス4内において一体状に組み付けられて構成される。前
記ケース4のスリーブ3側の開口端部には、同スリーブ
3の一端を前記ソレノイドユニット2に対し連接させた
状態で保持するかしめ片9が形成される。前記ケース4
のプランジャ20側の開口端部には、前記ソレノイドユ
ニット2を前記スリーブ3との連接部に向けて弾性的に
付勢する弾性付勢部53が形成される。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、コイルの励磁によ
ってプランジャを駆動して、それに伴ってスプールを変
位させる電磁弁に関するものである。
【0002】
【従来の技術】一般に、車両に装備された自動変速機等
には電磁弁が設けられており、その電磁弁により所定の
圧力に制御された作動油が供給されて駆動されるように
なっている。この種の電磁弁としては、従来、例えば特
開平9−53742号に開示されているような電磁式圧
力調整弁61が知られている。
【0003】図3に示すように、この電磁式圧力調整弁
61は、ソレノイド部62と、同ソレノイド部62の一
端に設けられた弁部63とから構成されている。ソレノ
イド部62のケース64は円筒状に形成され、同ケース
64内には中空状のコア65が設けられている。コア6
5にはケース64の開口側にフランジ部66が設けられ
ていて、そのフランジ部66の外周部がケース64の内
側に形成された段部67に当接した状態となっている。
また、ケース64内において、コア65の外周にはコイ
ル68が設けられるとともに、コア65の中空部70に
はシャフト71が挿通されている。シャフト71の基端
部にはコイル68の励磁によってコア65側へ引き寄せ
られるプランジャ72が設けられている。
【0004】一方、前記弁部63は、スリーブ73と、
同スリーブ73に収容される弁体としてのスプール75
とから構成されている。前記プランジャ72がコア65
側へ引き寄せられると、前記スプール75がシャフト7
1を介してスリーブ73内において変位される。これに
より、スリーブ73に設けられた作動油の流路が適宜切
替えられて、同スリーブ73に設けられた制御ポート7
9からは目的とする制御圧の作動油が得られるようにな
っている。
【0005】また、図3に示すように、スリーブ73の
一端にはフランジ部66とほぼ同径を有する鍔部76が
設けられている。鍔部76及びフランジ部66は当接面
69において互いに当接した状態となっており、ケース
64の開口端縁に延設された薄肉状のかしめ片85が鍔
部76の外周角部76aに沿ってかしめられている(屈
曲されている)。これにより、スリーブ73は、コア6
5と同軸上でかつ軸線方向に連接した状態で組み付けら
れている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】ところで、上記した従
来の電磁式圧力調整弁61では、スリーブ73は、鍔部
76がかしめ片85によりかしめ着されて固定されてい
るだけである。言い換えれば、スリーブ73は、屈曲さ
れたかしめ片85によりその鍔部76が上面側から押圧
されているだけである。したがって、例えばスリーブ7
3に対して何らかの横倒し方向への外力が作用した場合
には、鍔部76を固定するための押圧力は簡単に失われ
てしまい、スリーブ73の組み付けにゆるみやガタが生
じてその軸心をコア65の軸心に合わせるのが困難にな
る。すると、スプール75を正確に変位させることが困
難となるばかりか、コイル68を励磁することによりプ
ランジャ72に作用する力のばらつきが大きくなってし
まい、制御ポート79からは所望とする制御圧を正確に
得ることができなくなるので問題である。
【0007】本発明はこのような問題に鑑みて創案され
たものであり、コア等を有するソレノイドユニットに対
して組み付けられたスリーブのガタツキやゆるみを防止
することにより、所望とする制御圧をより正確に得るこ
とができる電磁弁を提供することを課題としている。
【0008】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するため
に、特許請求の範囲の各請求項に記載した発明が構成さ
れる。請求項1に記載の発明では、弁体を収容するスリ
ーブの一端に、前記弁体を変位させるためのソレノイド
ユニットが設けられた電磁弁であって、前記ソレノイド
ユニットは、磁性材料よりなる中空のコアと、そのコア
の中空部に挿通されるシャフトを介して前記弁体に連結
され、コイルの励磁により同シャフトの軸方向に沿って
前記弁体を変位させるプランジャとが筒状のケース内に
おいて一体状に組み付けられて構成されており、前記ケ
ースのスリーブ側の開口端部には、同スリーブの一端を
前記ソレノイドユニットに対し連接させた状態で保持す
る連接保持部が形成されており、前記ケースのプランジ
ャ側の開口端部には、前記ソレノイドユニットを前記ス
リーブとの連接部に向けて弾性的に付勢する弾性付勢部
が形成されている電磁弁が構成される。
【0009】ここで、本発明にいう「ソレノイドユニッ
ト」とは、スリーブに収容される弁体を変位させるため
の複数の部品を総称するものであり、少なくともコア及
びプランジャをその構成要素に含むものである。ソレノ
イドユニットは、その他にも、例えば、コイルやシャフ
ト等の部品をその構成要素に含んでいてもよい。また、
ソレノイドユニットは、例えば鉄板等で形成される筒状
のケース内に収容されて一体状に組み付けられるもので
あるが、一体状に組み付けられてからケース内に挿入さ
れるものであってもよいし、別々に挿入されてからケー
ス内において一体状に組み付けられるものであってもよ
い。また、ソレノイドユニットが「一体状に組み付けら
れる」とあるのは、ケースに設けられた弾性付勢部から
の付勢力を、スリーブとの連接部に向けて伝達し得るよ
うに、ソレノイドユニットがいずれかの箇所において物
理的に離反せずに組み付けられていることを指すもので
ある。また、本発明にいう「連接部」とは、スリーブと
ソレノイドユニットが軸方向に連なって接続あるいは接
触している状態を指すために用いた用語である。ここ
で、スリーブとソレノイドユニットは、直接的に接続あ
るいは接触するものであってもよいし、例えばフィルタ
やパッキン等を間に介して接続あるいは接触するもので
あってもよい。
【0010】従って、請求項1に記載の発明によれば、
ケースの内部に一体状に組み付けられたソレノイドユニ
ットが、スリーブとの連接部に向けて弾性的に付勢され
る。すると、ソレノイドユニットに連接したスリーブ
は、一方からはソレノイドユニットからの付勢力を受
け、他方からはケースに形成された連接保持部からの保
持力を受けることになる。これにより、スリーブとソレ
ノイドユニットとの連接面(接触面)における面圧が増
加し、ソレノイドユニットに対するスリーブのゆるみや
ガタツキ等が効果的に防止される。スリーブのゆるみや
ガタツキ等が防止されると、スリーブに収容される弁体
(スプール等)が正確な位置に変位され、コイルの励磁
によりプランジャに作用する力がばらつくことも防止さ
れるので、所望とする制御圧を正確に得ることができる
ようになる。
【0011】請求項2に記載の発明では、請求項1に記
載の電磁弁において、弾性付勢部は、ケースのプランジ
ャ側の開口端部が筒内側でかつ開口端面よりもスリーブ
側にまで屈曲されることにより形成されている。ここ
で、「スリーブ側の開口端部」とあるのは、ソレノイド
ユニットに連接した状態で保持されるスリーブが配置す
る側の開口端部ということである。また、「プランジャ
側の開口端部」とあるのは、前記「スリーブ側の開口端
部」と反対側の開口端部のことである。
【0012】従って、請求項2に記載の発明によれば、
ソレノイドユニットは、ケースに形成された屈曲状の弾
性付勢部に抗した状態でそのケース内に収容される。そ
して、ソレノイドユニットは、スリーブ側にまで折り返
し状に屈曲された弾性付勢部がその屈曲状の状態に戻ろ
うとする力である弾性力を受けて、スリーブとの連接部
に向けて強力に付勢される。このように、請求項2に記
載の発明によれば、例えば曲げ加工等を施すのみによっ
てケースの開口端部に弾性付勢部を簡単に形成でき、こ
れによってスリーブのガタツキやゆるみ等を効果的に防
止することができる。
【0013】請求項3に記載の発明では、請求項1又は
2に記載の電磁弁において、連接保持部は、ケースのス
リーブ側の開口端部を同スリーブに対してかしめること
により形成されている。従って、スリーブの一端を保持
するための連接保持部を、ソレノイドユニットを収容す
るケース自身をかしめることにより形成できるので、別
途の保持手段等を設けることなく安価に電磁弁を製造で
きる効果がある。
【0014】
【発明の実施の形態】以下、本発明の一実施の形態を図
1〜図2に従って説明する。ここで、図1の側断面図に
示すように、本実施の形態の電磁弁1は、ソレノイドユ
ニット2と、そのソレノイドユニット2の一端に設けら
れたスリーブ3とを主体として構成されている。なお、
この電磁弁1に対する以下の説明では、図1に向かった
ときに、ソレノイドユニット2の構成要素の一つである
プランジャ20側を基端側とし、スリーブ3側を先端側
とする。
【0015】ソレノイドユニット2を収容するケース4
は、同ケース4を所定の箇所で屈曲させた際に、その屈
曲後の形状を保持しようとする性質の高い鉄板等の金属
により円筒状に形成されている。ケース4は、磁性体で
ある鉄板等により形成されているので、コイル17を励
磁させた際に発生する磁気の通り路である磁気回路とし
ても機能する。ケース4の基端側には、内筒5が同軸上
に設けられており、この内筒5とケース4の内面との間
に収容空間6が形成されている。内筒5の基端側には円
板状のキャップ7が固定され、このキャップ7によって
内筒5の基端側が覆われている。なお、内筒5も、鉄等
の磁性体により略円筒状に形成されているので、コイル
17を励磁させた際に発生する磁気の磁気回路として機
能する。
【0016】ケース4の先端側には、筒状のコア12が
同コア12自身及びその中空部13をケース4と同軸と
なるように設けられている。コア12は、鉄等の磁性材
料で形成されており、コイル17の内周に挿入される筒
部12aと、その筒部12aの先端側に設けられ、ケー
ス4の内面とほぼ同形状の断面円形状に形成されたフラ
ンジ部14とによって構成されている。フランジ部14
の外周部は、ほぼ全周に亘ってケース4の内面に当接さ
れている。フランジ部14の先端側端面とコア12の先
端側端面とは面一に形成されていて面一端面15を形成
している。また、フランジ部14の外径は、ケース4の
先端側の開口部内面に比べて若干大きく形成されてい
て、コア12はそのフランジ部14においてケース4に
緩やかに圧入された状態で設けられている。また、ケー
ス4の先端側の開口端部からは、基端側よりも若干薄肉
に形成されたかしめ片9がほぼ全周に亘って延設されて
いる。
【0017】また、図1に示すように、ケース4内にお
いて、コア12の外周である前記収容空間6にはコイル
17が設けられている。従って、コイル17の内周にコ
ア12の筒部12aが挿入された状態に配置されてい
る。また、図示しないが、前記コイル17に電流を供給
するための電気配線が、ケース4の先端側の端部を軸線
方向に向けて切り欠いて設けられた切欠部を介してコイ
ル17より導出されている。そして、導出された電気配
線と外部機器とを接続するためのコネクタ部がその切欠
部に対応する箇所のケース4外に設置されている。
【0018】一方、コア12の基端側には、円柱状のプ
ランジャ20が設けられている。プランジャ20には、
先端側の端面から基端側の端面に向けてその軸中心を貫
くように連通孔58が設けられている。この連通孔58
の先端側から約1/3の深さまでシャフト24が打ち込
まれ、これらシャフト24及びプランジャ20が同軸で
かつ一体的に結合されている。
【0019】プランジャ20は若干の隙間を有して前記
内筒5に挿通され、内筒5とプランジャ20との間に設
けられた軸受ブッシュ59の内面に摺接しながらその軸
方向に円滑に移動可能とされている。また、シャフト2
4はコア12の中空部13に挿通され、コア12とシャ
フト24との間に設けられた軸受ブッシュ26の内面に
摺接しながらその軸方向に円滑に移動可能とされてい
る。そして、前記コイル17の励磁に基づき、コア12
の基端部に設けられたテーパ状のヨーク部21に発生す
る吸引力がプランジャ20に作用すると、プランジャ2
0はコア12側へ引き寄せられ、シャフト24はプラン
ジャ20と一体となって先端側に向けて作動されるよう
になっている。
【0020】ヨーク部21より内側に位置するコア12
の基端側の端面には、プランジャ20に当接してそのプ
ランジャ20のコア12側への移動を規制するストッパ
27が設けられている。一方、プランジャ20の前記キ
ャップ7側への移動は、プランジャ20がキャップ7と
当接することにより規制される。従って、プランジャ2
0及びシャフト24は、プランジャ20がキャップ7と
当接した位置(図1において一点鎖線で示す中心線の右
側)と、プランジャ20がストッパ27と当接した位置
(同左側)との間で、軸方向に移動可能とされている。
【0021】一方、前記したスリーブ3は筒状に形成さ
れており、その内部に弁体としてのスプール32が収容
されている。スリーブ3の基端側端面は、前記コア12
の面一端面15に当接している。この面一端面15が、
本発明における「連接部」に対応している。
【0022】スリーブ3には、前記面一端面15とかし
め片9の先端との間に配置される円形状の鍔部33がそ
の基端側に設けられている。鍔部33の外径は、フラン
ジ部14の外径とほぼ同じ大きさに形成されてケース4
の内面にその外周部が当接する内周側鍔部34aと、そ
の内周側鍔部34aよりも若干大きく形成されてかしめ
片9の内面にその外周部が当接する外周側鍔部34bと
によって、2段階に異なる大きさに形成されている。そ
して、内周側鍔部34aの外周部がケース4の内面に当
接されることにより、スリーブ3及びコア12の軸心を
一致させるための位置決めが行なわれるようになってい
る。また、ケース4の端部に延設された薄肉状のかしめ
片9が、外周側鍔部34b上縁に形成された外周角部3
4の形状に沿うようにして全周に亘ってかしめられてい
る(屈曲されている)。これにより、スリーブ3の鍔部
33が、面一端面15においてコア12に対して当接し
た状態で保持されている。つまり、本実施の形態におい
て、かしめ片9が、スリーブ3をソレノイドユニット2
に対して連接した状態で保持するための「連接保持部」
に対応している。
【0023】また、スリーブ3は、段階的に径の大きく
なる第1の摺動孔35、第2の摺動孔36及びばね収容
孔37が基端側から順に形成されている。これら各孔3
5〜37は、前記ケース4、前記コア12及び前記プラ
ンジャ20と同軸上を延びるように形成されている。
【0024】前記第1の摺動孔35と前記第2の摺動孔
36との境界部分に対応するスリーブ3には環状溝38
が形成され、この環状溝38内に連通する図示しないフ
ィードバックポートがスリーブ3に形成されている。第
2の摺動孔36に対応するスリーブ3には、基端側から
順に供給ポート39、出力ポート40及び排出ポート4
1が形成されている。第2の摺動孔36とばね収容孔3
7との境界部分に対応するスリーブ3には、ばね収容孔
37からのドレンを排出するドレン用ポート42が形成
されている。また、前記ばね収容孔37にはその内周面
に形成されたネジ溝43に螺着するプラグ44が設けら
れている。
【0025】なお、出力ポート40の出力圧を環状溝3
8内にフィードバックするため、図示しないフィードバ
ック流路がスリーブ3に形成されている。前記スプール
32は、前記シャフト24と同軸上に延びるように形成
され、その基端がシャフト24の先端部と当接されてい
る。すなわち、スプール32はシャフト24を介して前
記プランジャ20と当接関係が保持されている。スプー
ル32の先端部には、前記プラグ44との間にばね45
が設けられており、スプール32はそのばね45により
基端側へ常時付勢されている。そのため、前記コイル1
7が非励磁状態の場合、スプール32、シャフト24及
びプランジャ20は、同プランジャ20が前記キャップ
7に当接した状態で保持されている。そして、コイル1
7が励磁されると、スプール32はシャフト24及びプ
ランジャ20の移動に伴って先端側へ移動する。
【0026】また、スプール32には前記第1の摺動孔
35に対応する第1のランド46と、前記第2の摺動孔
36に対応する第2のランド47及び第3のランド48
とがそれぞれ基端側から先端側に向かって順に設けられ
ている。第1のランド46及び第2のランド47は両者
が対向する端面が、前記環状溝38内に面して設けられ
ている。また、第2のランド47及び第3のランド48
は両者が対向する端面が、それぞれ前記供給ポート39
及び前記排出ポート41に対応して設けられている。前
記コイル17が非励磁状態の場合には、第2のランド4
7の前記端面と供給ポート39との間に隙間が形成され
ていて、排出ポート41は第3のランド48によって閉
塞されている。この状態では、供給ポート39から出力
ポート40への圧油の分配は、前記隙間及び第2のラン
ド47の前記端面の円周エッジ数カ所に形成された小巾
面取47aを通して行なわれる。そして、コイル17が
励磁されてスプール32が先端側へ移動するにつれて第
2のランド47の前記端面と供給ポート39との間の隙
間が減少し、第3のランド48の前記端面と排出ポート
41との間に隙間が形成される。このように、スプール
32の変位によって、第2のランド47及び第3のラン
ド48の相対向する端面と供給ポート39及び排出ポー
ト41との間の隙間が適宜変更され、両ポートの間にあ
る出力ポート40から出力される圧力が制御される。
【0027】また、スリーブ3の基端側には、同スリー
ブ3の基端側端面がコア12の面一端面15に当接され
ることで油貯留室49が形成されている。この油貯留室
49は、コア12の内面に軸方向に沿って円周上数カ所
に形成された連通溝13a、及び、シャフト24の外周
とコア12との間に形成された微小な隙間13bを介し
て、プランジャ20の先端側端面とコア12の基端側端
面との間に形成される空間13cに連通されている。さ
らに、この空間13cは、プランジャ20の円周上数カ
所で先端側端面からその外周側部に沿って軸方向に形成
された角溝56、及び、この角溝56の下端部からプラ
ンジャ20の軸心に向けて形成された横穴57を介し
て、連通孔58に連通されている。つまり、油貯留室4
9は、連通溝13a、隙間13b、空間13c、角溝5
6、横穴57、連通孔58と続く一連の流路を介して、
プランジャ20とキャップ7との間に形成される空間5
0にまで連通されている。そして、これら流路の内部を
作動油が流通して、プランジャ20及びシャフト24の
動作にダンピング作用を付与している。
【0028】上述のように構成される電磁弁1では、ケ
ース4内において、コア12やプランジャ20、コイル
17、内筒5等の部品が一体状に組み付けられてソレノ
イドユニット2が構成される。ケース4の基端側(プラ
ンジャ20側)の開口端部には、ソレノイドユニット2
を面一端面15に向けて弾性的に付勢する弾性付勢部5
3が形成される。ソレノイドユニット2は、この弾性付
勢部53に抗した状態でケース4内に収容され、その
後、スリーブ3の鍔部33がかしめ片9によってかしめ
着されることにより、ソレノイドユニット2及びスリー
ブ3が軸方向に連接した状態で保持される。
【0029】では、具体的に、ソレノイドユニット2を
ケース4内に収容し、かしめ片9をかしめることにより
ソレノイドユニット2及びスリーブ3を連接させた状態
で保持する手順について、図2を参照しながら説明す
る。ここで、図2は、かしめ片9をかしめる前の状態を
中心線の右側に、かしめ片9をかしめた後の状態を同中
心線の左側に示した電磁弁1の側断面図である。
【0030】かしめ片9をかしめる(屈曲させる)前
は、図2の右側に示すように、ソレノイドユニット2が
ケース4内に収容され、基端側ではプランジャ20の底
部がキャップ7によって支持されている。なお、ソレノ
イドユニット2を構成する各種の部品(コア12,プラ
ンジャ20,コイル17,内筒5等)は、それらが一体
状に組み付けられてからケース4内に挿入されてもよい
し、それらが順次ケース4内に収容された後に一体状に
組み付けられてもよい。コア12の先端側の端面である
面一端面15には、スリーブ3の軸心をコア12及びプ
ランジャ20の軸心に合わせるようにして鍔部33が当
接される。
【0031】また、ケース4の基端側には、その基端側
の開口端部が筒内側に向けて折り返し状に屈曲されるこ
とで弾性付勢部53が形成されている。本実施の形態で
は、かしめ片9をかしめる前の段階において、ケース4
の開口端部が開口端面55よりも先端側(スリーブ3
側)にまで15°だけ屈曲された状態で弾性付勢部53
が形成されている。
【0032】かしめ片9をかしめる際には、まず、鍔部
33とコア12が面一端面15において当接した状態を
維持しながら、スリーブ3及びソレノイドユニット2を
基端側に向けて押し込む。すると、内筒5の外周に沿っ
て段差状に形成された段差部54によって、弾性付勢部
53が基端側に向けて押圧され、これによって弾性付勢
部53が開口端面55とほぼ平行な状態にまで変形する
(図2左側参照)。この変形は、弾性付勢部53が図2
右側の形状に復帰する内部応力が失われない弾性変形の
範囲内の変形である。
【0033】そして、スリーブ3及びソレノイドユニッ
ト2に押し込み力を付与しつつ、かしめ片9を外周側鍔
部34bの外周角部34に沿うようにして全周に亘って
かしめる(屈曲させる)。すると、図2の左側に示すよ
うに、ソレノイドユニット2の基端側からは、弾性付勢
部53の弾性変形に基づく弾性力が図2中の矢印Aに示
す方向に付与される。これにより、ソレノイドユニット
2は、スリーブ3との連接部に相当する面一端面15に
向けて強力に付勢される。
【0034】また、外周側鍔部34bの外周角部34に
は、かしめ片9からの反力が基端側に向けて付与され
る。つまり、鍔部33は、先端側からはかしめ片9から
の反力を受け、基端側からは面一端面15からの付勢力
を受けることになり、上下両側からの面圧を受けて強力
に固定される。これにより、スリーブ3とソレノイドユ
ニット2が軸方向に連接した状態が強固に保持され、ス
リーブ3のソレノイドユニット2に対するガタツキやゆ
るみ等の発生が防止される。
【0035】また、ソレノイドユニット2を構成する複
数の部品(コア12,プランジャ20,コイル17,内
筒5等)は、ケース4内において、基端側からは弾性付
勢部53により付勢され、先端側からは鍔部33によっ
て押え込まれることになる。これにより、それら複数の
部品は上下両側から圧力を受けた状態となり、ケース4
内における組み付け位置のずれの発生等が効果的に防止
される。
【0036】なお、本実施の形態では、ケース4の開口
端部が先端側に向けて15°だけ屈曲されることにより
弾性付勢部53が形成される例を示したが、より深く屈
曲した弾性付勢部53を形成するようにしてもよい。例
えば、弾性付勢部53を、ケース4の基端側の開口端部
を先端側に向けてその開口端面よりも20°だけ屈曲さ
せることにより形成した場合には、15°だけ屈曲させ
た場合よりも強力な付勢力を得ることができる。これに
より、ソレノイドユニット2に連接した状態で保持され
るスリーブ3をより強固に固定することができる。ま
た、ケース4が鉄板により形成される例を示したが、例
えば、ケース4をより弾性の強い金属(例えば、ばね鋼
等)により形成すれば、ソレノイドユニット2をより強
力に付勢して、そのソレノイドユニット2に連接したス
リーブ3をより強固に固定することができる。
【0037】さて、以上のように構成された電磁弁1で
は、コイル17の非励磁状態において供給ポート39に
作動油を供給すると、その作動油は第2のランド47の
第3のランド48と相対向する端面と供給ポート39と
の間に形成された隙間、第2の摺動孔36を介して出力
ポート40に至り、同出力ポート40から出力される。
このとき、供給された作動油はその圧力が前記隙間に応
じた制御圧に制御されて出力される。
【0038】コイル17を励磁すると、プランジャ20
がコア12側へ引き寄せられることにより前記ばね45
の付勢力に抗してスプール32が変位する。その結果、
第2のランド47の前記端面と供給ポート39との間の
隙間が次第に小さくなる。逆に、第3のランド48の第
2のランド47と相対向する端面と、その第3のランド
48によって当初閉塞されていた排出ポート41との間
に隙間が形成され、その隙間が次第に大きくなる。この
ため、出力ポート40の制御圧は次第に小さくなる。
【0039】また、出力ポート40の制御圧は、図示し
ないフィードバック流路を介して環状溝38内に導入さ
れる。そして、この制御圧は、第1のランド46及び第
2のランド47の両者がそれぞれ対向する端面に作用す
る。このため、第1のランド46と第2のランド47と
の面積差の推力がばね45に対向して作用する。
【0040】すなわち、この電磁弁1では、コイル17
に通電される電流値に応じて作用するプランジャ20を
引き寄せる力(コアに作用する電磁吸引力)と、ばね4
5による付勢力と、フィードバックされた制御圧による
力とのバランスによって、制御圧をコイル17に通電さ
れた電流値に応じた圧力となるように制御している。
【0041】前述したように、本実施の形態における電
磁弁1によれば、ソレノイドユニット2に対するスリー
ブ3のガタツキやゆるみ等が、ケース4に形成された弾
性付勢部53及びかしめ片9によって効果的に防止され
る。したがって、スリーブ3、コア12、シャフト2
4、スプール32等を含む電磁弁1全体の軸心のずれが
防止されており、スプール32が目標とする位置により
正確に変位される。また、ソレノイドユニット2に対す
るスリーブ3のゆるみ等が防止されると、コイル17や
プランジャ20等の軸心のずれに起因するヒステリシス
の増大が防止される。すると、プランジャ20に作用す
る電磁吸引力のばらつきが小さくなり、出力ポート40
からはより正確な制御圧が得られるようになる。
【0042】なお、本発明は、上記の実施の形態に限定
されるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲内で適
宜変更することが可能である。例えば、上記実施の形態
では、スリーブ3の鍔部33がかしめ片9によってかし
め着される例を示したが、その代わりに、例えば、鍔部
33の外周にネジ孔を形成し、ケース4には同ネジ孔に
対応する貫通孔を形成して、ケース4外部からネジやボ
ルト等を利用して固定する等、他の構成によって固定す
るようにしてもよい。この場合には、前記ネジ及びネジ
孔が、スリーブの一端をソレノイドユニットに対して連
接した状態で保持する「連接保持部」に対応することに
なる。
【0043】また、スリーブ31やケース4の断面が略
円形状である例を示したが、例えば、多角形状等、非円
形状に形成してもよい。
【0044】また、弾性付勢部53の弾性力によって内
筒5に形成された段差部54が押圧される例を示した
が、例えば、コイル17やプランジャ20等、ソレノイ
ドユニット2を構成する他の部品が弾性付勢部53の弾
性力によって押圧されるように構成してもよい。
【0045】また、かしめ片9は、ケース4の先端側の
開口端部のほぼ全周に亘って設けられる例を示したが、
ケース4の開口端部の一部に設けられる場合であっても
本発明を実施し得る。また、弾性付勢部53は、ケース
4の基端側の開口端部のほぼ全周に亘って設けられる例
を示したが、ケース4の開口端部の一部に設けられる場
合であっても本発明を実施し得る。
【0046】また、作動油等の機械油の圧力を制御する
電磁弁1だけではなく、本発明は、その他の流体やエア
等の気体の圧力を制御する電磁弁に対しても適用し得
る。
【0047】
【発明の効果】以上述べたように、この発明によれば、
コア等を有するソレノイドユニットに対して組み付けら
れたスリーブのガタツキやゆるみを防止することによ
り、所望とする制御圧をより正確に得ることができる電
磁弁を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】実施の形態における電磁弁の側断面図である。
【図2】かしめ片をかしめる前の状態を中心線の右側
に、かしめ片をかしめた後の状態を同中心線の左側に示
した電磁弁の側断面図である。
【図3】従来の電磁弁の側断面図である。
【符号の説明】
1 電磁弁 2 ソレノイドユニット 3 スリーブ 4 ケース 5 内筒 12 コア 15 面一端面(連接部) 17 コイル 20 プランジャ 24 シャフト 32 スプール(弁体) 33 鍔部 53 弾性付勢部 55 開口端面

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 弁体を収容するスリーブの一端に、前記
    弁体を変位させるためのソレノイドユニットが設けられ
    た電磁弁であって、 前記ソレノイドユニットは、磁性材料よりなる中空のコ
    アと、そのコアの中空部に挿通されるシャフトを介して
    前記弁体に連結され、コイルの励磁により同シャフトの
    軸方向に沿って前記弁体を変位させるプランジャとが筒
    状のケース内において一体状に組み付けられて構成され
    ており、 前記ケースのスリーブ側の開口端部には、同スリーブの
    一端を前記ソレノイドユニットに対し連接させた状態で
    保持する連接保持部が形成されており、 前記ケースのプランジャ側の開口端部には、前記ソレノ
    イドユニットを前記スリーブとの連接部に向けて弾性的
    に付勢する弾性付勢部が形成されていることを特徴とす
    る電磁弁。
  2. 【請求項2】 請求項1に記載の電磁弁であって、 弾性付勢部は、ケースのプランジャ側の開口端部が筒内
    側でかつ開口端面よりもスリーブ側にまで屈曲されるこ
    とにより形成されていることを特徴とする電磁弁。
  3. 【請求項3】 請求項1または請求項2に記載の電磁弁
    であって、 連接保持部は、ケースのスリーブ側の開口端部を同スリ
    ーブに対してかしめることにより形成されていることを
    特徴とする電磁弁。
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