JP3377037B2 - 電磁弁の組立方法 - Google Patents

電磁弁の組立方法

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JP3377037B2 JP03453199A JP3453199A JP3377037B2 JP 3377037 B2 JP3377037 B2 JP 3377037B2 JP 03453199 A JP03453199 A JP 03453199A JP 3453199 A JP3453199 A JP 3453199A JP 3377037 B2 JP3377037 B2 JP 3377037B2
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哲義 深谷
研 鳥山
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、電磁コイルの内周
部に配置されたプランジャの一端部が、その電磁コイル
を収容する円筒状ヨークに外周部が固定された板状ばね
の中央部に固定されることによりその軸芯方向の移動が
自在に支持される形式の電磁弁の組立方法に関するもの
である。
【0002】
【従来の技術】電磁弁では、電磁コイルによって駆動さ
れるプランジャ(可動コア)が、流路を切り換えるため
の弁子に推力を伝達することにより、電磁弁が連続的に
或いは断続的に切り換えられるようになっている。そし
て、上記電磁コイルによって駆動されるプランジャは、
その電磁コイルの内周部に同心に位置させられた状態
で、その軸芯方向の移動が自在に支持されるようになっ
ている。
【0003】上記プランジャの支持構造の一種に、電磁
コイルを収容する円筒状ヨークに外周部が固定された板
状ばねの中央部にプランジャの一端部を固定し、その板
状ばねの弾性変形によって、プランジャがその軸芯方向
の移動が自在に支持されるようになっている。これによ
れば、少なくともプランジャの一端部が他の部材に対し
て非接触状態で移動可能に支持されるため、摺動抵抗や
ヒステリシスが大幅に小さくなって、電磁弁の特性が安
定する。特に、プランジャの僅かな移動によって出力圧
を連続的に変化させる所謂リニヤソレノイド弁では、そ
のような利点が大きい。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】ところで、上記のよう
に、電磁コイルを収容する円筒状ヨークに外周部が固定
された板状ばねの中央部にプランジャの一端部が固定さ
れ、その板状ばねの弾性変形によって、プランジャがそ
の軸芯方向の移動が自在に支持されるようになっている
従来の電磁弁では、磁気抵抗を低減するために僅かな径
方向のクリアランスを隔ててプランジャを高い精度で芯
出しする必要があるが、弾性変形し易い板状ばねの外径
を高い加工公差に維持することは困難であり、また、プ
ランジャの板ばねに対する取付精度も必要となって、確
実に組み立てることが比較的困難であった。
【0005】本発明は以上の事情を背景として為された
ものであり、その目的とするところは、板状ばねの中央
部にプランジャの一端部が固定され、その板状ばねの弾
性変形によって、プランジャがその軸芯方向の移動が自
在に支持されるようになっている電磁弁において、その
プランジャを高い精度で容易に芯出しすることができる
電磁弁の組立方法を提供することにある。
【0006】
【課題を解決するための第1の手段】かかる目的を達成
するための本発明の要旨とするところは、電磁コイルの
内周部に配置されたプランジャの一端部が、その電磁コ
イルを収容する円筒状ヨークに外周部が固定された板状
ばねの中央部に固定されることによりその軸芯方向の移
動が自在に支持される形式の電磁弁の組立方法であっ
て、(a) 前記板状ばねの中央部に一端部が固定されたプ
ランジャを前記電磁コイルの中央部に挿入し、且つその
板状ばねの外周部を前記ヨークの内側へ嵌め入れる嵌入
工程と、(b) その嵌入工程により前記ヨークの内側へ嵌
め入れられ板状ばねの中央部に固定されたプランジャを
その軸芯方向に付勢してその板状ばねを円錐状に変形さ
せることにより、その板状ばねを芯出しする付勢工程
と、(c) その付勢工程により芯出しされた状態で前記ヨ
ークの端部を変形させることにより、前記板状ばねの外
周部をそのヨークにかしめ着けるかしめ工程とを、含む
ことにある。
【0007】
【第1発明の効果】このようにすれば、嵌入工程により
前記ヨークの内側へ嵌め入れられ板状ばねの中央部に固
定されたプランジャが、付勢工程によりその軸芯方向に
付勢されてその板状ばねが円錐状に変形させられること
により芯出しされ、かしめ工程により、その芯出しされ
た状態で前記ヨークの端部を変形させることにより、上
記板状ばねの外周部がヨークにかしめ着けされるので、
弾性変形し易い板状ばねの外径を高い加工公差に維持す
ることなく、また、プランジャの板ばねに対する取付精
度をそれほど要することなく、そのプランジャが高い精
度で容易に芯出しされた状態で組み立てされる。
【0008】
【課題を解決するための第2の手段】かかる目的を達成
するための本発明の要旨とするところは、電磁コイルの
内周部に配置されたプランジャの一端部が、その電磁コ
イルを収容する円筒状ヨークに外周部が固定された板状
ばねの中央部に固定されることによりその軸芯方向の移
動が自在に支持される形式の電磁弁の組立方法であっ
て、(a) 前記板状ばねの中央部に一端部が固定されたプ
ランジャを前記電磁コイルの中央部に挿入し、且つその
板状ばねの外周部を前記ヨークの内側へ嵌め入れる嵌入
工程と、(b) その嵌入工程により前記ヨークの内側へ嵌
め入れられた板状ばねの中央部に固定されたプランジャ
をその軸芯方向に付勢してその板状ばねを円錐状に変形
させる付勢工程と、(c) その付勢工程により前記プラン
ジャがその軸芯方向に付勢され前記板状ばねが円錐状に
変形させられた状態で、上記プランジャを振動させる振
動工程と、(d) その付勢工程および振動により芯出しさ
れた状態で、前記ヨークの端部を変形させることにより
前記板状ばねの外周部をそのヨークにかしめ着ける工程
とを、含むことにある。
【0009】
【第2発明の効果】このようにすれば、嵌入工程により
前記ヨークの内側へ嵌め入れられ板状ばねの中央部に固
定されたプランジャが、付勢工程によりその軸芯方向に
付勢されてその板状ばねが円錐状に変形させられること
により芯出しされ、振動工程により、その付勢工程によ
り軸芯方向に付勢されて円錐状に変形させられた板状ば
ねが振動させられることにより一層芯出しされ、かしめ
工程により、その芯出しされた状態で前記ヨークの端部
を変形させることにより、上記板状ばねの外周部がヨー
クにかしめ着けされるので、弾性変形し易い板状ばねの
外径を高い加工公差に維持することなく、また、プラン
ジャの板ばねに対する取付精度をそれほど要することな
く、そのプランジャが高い精度で容易に芯出しされた状
態で組み立てされる。
【0010】
【課題を解決するための第3の手段】かかる目的を達成
するための本発明の要旨とするところは、電磁コイルの
内周部に配置されたプランジャの一端部が、その電磁コ
イルを収容する円筒状ヨークに外周部が固定された板状
ばねの中央部に固定されることによりその軸芯方向の移
動が自在に支持される形式の電磁弁の組立方法であっ
て、(a) 前記板状ばねの中央部に一端部が固定されたプ
ランジャを前記電磁コイルの中央部に挿入し、且つその
板状ばねの外周部を前記ヨークの内側へ嵌め入れる嵌入
工程と、(b) 前記板状ばねを嵌通し且つ前記プランジャ
の端部に係合する位置決め治具を用いて、その板状ばね
を芯出しする治具装着工程と、(c) その治具装着工程に
より芯出しされた状態で前記ヨークの端部を変形させる
ことにより前記板状ばねの外周部をそのヨークにかしめ
着ける工程とを、含むことにある。
【0011】
【第3発明の効果】このようにすれば、嵌入工程により
前記ヨークの内側へ嵌め入れられ板状ばねの中央部に固
定されたプランジャが、治具装着工程により、板状ばね
を嵌通し且つ前記プランジャの端部に係合する位置決め
治具を用いてその板状ばねが芯出しされた状態で、かし
め工程により前記ヨークの端部を変形させることによ
り、上記板状ばねの外周部がヨークにかしめ着けされる
ので、弾性変形し易い板状ばねの外径を高い加工公差に
維持することなく、また、プランジャの板ばねに対する
取付精度をそれほど要することなく、そのプランジャが
高い精度で容易に芯出しされた状態で組み立てされる。
【0012】
【発明の実施の形態】以下、本発明の一実施例を図面に
基づいて詳細に説明する。
【0013】図1は、本発明の一実施例の電磁弁であっ
て、車両用自動変速機の油圧制御たとえばライン圧制御
や変速過渡圧制御に用いられるリニアソレノイド弁10
を示している。このリニアソレノイド弁10は、図示し
ない制御装置からの駆動電流ISOL に応じた大きさの推
力FI を電磁的に発生させるリニアソレノイド部12
と、そのリニアソレノイド部12の推力FI に基づいて
調圧作動することにより上記駆動電流ISOL に応じた大
きさの油圧信号圧POUT を出力する弁部14とを備えて
いる。
【0014】上記リニアソレノイド部12は、円筒状の
ヨーク16内において同心位置に収容された円筒状コイ
ル18と、上記ヨーク16の弁部14側の端部内にかし
め着けられたコア部材20と、上記ヨーク16の弁部1
4側とは反対側の端部内にその開口を塞ぐようにかしめ
着けられた円板状のカバー部材22と、外周部がそのカ
バー部材22と共にヨーク16にシム23を介してかし
め着けられた円板状スプリング24と、その円板状スプ
リング24の中央部にかしめリング25を用いて一端が
固定され、且つ他端から軸芯方向に突き出すシャフト2
6を備えたプランジャ28とを有している。上記コア部
材20には、その軸芯方向に貫通する貫通穴30が形成
されており、上記シャフト26はその貫通穴30内に嵌
め着けられたガイドブッシュ32に摺動可能に嵌め入れ
られることにより、上記プランジャ28は、その外周に
僅かな隙間を形成した状態でその軸芯方向にすなわちそ
の長手方向に移動自在に支持されている。なお、プラン
ジャ28とガイドブッシュ32との対向面(端面)に
は、円錐状に突き出す突起34およびその突起34を受
け入れる穴36が形成されており、その穴36内に突起
34が略嵌め入れられた状態でそれ以上の接近を阻止す
るために穴36の底壁面に当接するストッパ38がシャ
フト26に固設されている。
【0015】上記円筒状コイル18の端子39に励磁電
流ISOL が供給されると、破線に示す磁気回路が形成さ
れ、その磁気回路内に形成されたギャップGが解消され
る方向の磁気的吸引力が発生させられる。これにより、
軸芯方向に移動自在に支持されているプランジャ28
に、上記励磁電流ISOL に応じた大きさの推力FI 〔=
f(ISOL )〕が発生させられ、シャフト26を介して
弁部14側へ出力される。プランジャ28は、その外周
に僅かな隙間を形成した状態でその軸芯方向に移動自在
に支持されているが、上記磁気回路の磁気抵抗を小さく
して駆動効率を高めるために、上記隙間は可及的に小さ
くされるのが望ましい。
【0016】前記弁部14は、上記コア部材20または
ヨーク16に固定される円筒状のバルブハウジング40
と、このバルブハウジング40に設けられた、入力ポー
ト42、出力ポート44、フィードバックポート46、
およびドレンポート48と、上記入力ポート42と出力
ポート44との間を開閉するために前記シャフト26と
接触する状態でそれと同心位置に摺動可能に設けられた
スプール弁子50と、そのスプール弁子50を閉弁方向
に付勢する付勢力WSLT を発生するリターンスプリング
52とを有しており、そのスプール弁子50には、リニ
アソレノイド部12からの推力FI がシャフト26を介
して開弁方向に付与されるようになっている。
【0017】また、上記出力ポート44からの出力圧P
OUT は、図1に示すような外部のフィードバック油路L
FB或いは内部のフィードバック油路を介してフィードバ
ックポート46に作用させられており、その出力圧P
OUT に基づく閉弁方向の推力P OUT ・ ASLT がスプー
ル弁子50に作用させられるようになっている。すなわ
ち、スプール弁子50には、リニアソレノイド部12側
から順に、第1ランド54、第1ランド54と同径の第
2ラインド56、第1ランド54および第2ランド56
よりも小径の第3ランド58が設けられており、第2ラ
ンド56と第3ランド58との間の空間が、上記フィー
ドバックポート46に連通するフィードバック油室60
として機能している。したがって、閉弁方向に寄与する
受圧面である第2ランド56の環状の受圧面の面積(第
2ランド56の断面積−第3ランド58の断面積)をA
SLT とすると、式(1)の平衡式が成立するように、出
力圧POUT が、励磁電流ISOL で決まるリニアソレノイ
ド部12の推力FI 〔=f(ISOL )〕に応じて発生さ
せられる。
【0018】
【数1】 POUT =FI /ASLT −WSLT /ASLT ・・・(1)
【0019】ここで、上記のように構成されたリニアソ
レノイド弁10では、リニアソレノイド部12内のプラ
ンジャ28が、その外周に僅かな隙間を形成した状態で
その軸芯方向に移動自在に支持されているが、リニアソ
レノイド部12内のプランジャ28を、如何に中央位置
すなわち軸芯位置に正確に組み着けるかが大きな問題と
なる。プランジャ28の芯ずれによって上記の僅かな隙
間が接触したりすると、励磁電流ISOL に対して得られ
る出力圧POUT の弁特性がばらついたり、ヒステリシス
が大きくなったりするからである。
【0020】このため、プランジャ28の一端が中央部
に固定された円板状スプリング24の外径公差とその円
板状スプリング24を嵌め入れるヨーク16の内径公差
とをきびしく管理することが考えられる。しかし、特
に、円板状スプリング24は、たとえば図2に示すよう
に、ヨーク16にかしめ着けられる外周縁部64とプラ
ンジャ28にかしめ着けられる内周縁部66との間に、
内周側から外周側に向かうに伴って一円周方向に向かう
複雑な形状の複数本の長穴68が打ち抜き加工によって
形成されるのが普通であるため、上記公差を厳しくする
ことが困難である。また、上記円板状スプリング24
は、比較的柔らかい性質があることから、プランジャ2
8が傾き易いとか、プランジャ28と円板状スプリング
24との間の取付精度(同軸度)が必要となるなどによ
り、プランジャ28をリニアソレノイド部12の軸芯位
置に精度よく組着けることが困難となっていた。
【0021】以下、本実施例の組立方法を図3および図
4を用いて説明する。まず、ヨーク16およびコア部材
20が組着けられた円筒状コイル18(コイルサブアッ
シー、コイルS/A)が所定の組着け台の上に用意され
るとともに、円筒状コイル18を駆動するための駆動回
路70およびかしめ治具72が用意される。次いで、挿
入工程すなわち嵌入工程74において、円板状スプリン
グ24の中央部に一端部が固定されたプランジャ28が
上記円筒状コイル18の中央部に挿入され、且つ円板状
スプリング24の外周部が上記ヨーク16の内側へ嵌め
入れられる。続く付勢工程76では、上記駆動回路70
によって円筒状コイル18に励磁電流が供給されること
により、上記嵌入工程74によりヨーク16の内側へ嵌
め入れられた円板状スプリング24の中央部に固定され
たプランジャ28がその最大ストローク付近まですなわ
ちストッパ38がコア部材20に略当接する位置まで弁
部14側へその軸芯方向に付勢される。これにより、そ
の円板状スプリング24がたとえば図5に示すように円
錐状に変形させられることにより、また、プランジャ2
8の突起34がコア部材20の穴36に嵌合させられる
ことにより、ヨーク16に対して芯出される。図4はこ
の状態を示している。そして、かしめ工程78では、上
記付勢工程76により芯出しされた状態でヨーク16の
上端部がかしめ治具72によって変形させることによ
り、円板状スプリング24の外周部がヨーク16にかし
め着けられる。図1はこの状態を示している。
【0022】上述のように、本実施例によれば、嵌入工
程74によりヨーク16の内側へ嵌め入れられ円板状ス
プリング24の中央部に固定されたプランジャ28が、
付勢工程76によりその軸芯方向に付勢されてその円板
状スプリング24が円錐状に変形させられることにより
芯出しされ、かしめ工程78により、その芯出しされた
状態でヨーク16の端部がかしめ治具72により変形さ
せられることにより、上記円板状スプリング24の外周
部がヨーク16にかしめ着けされるので、弾性変形し易
い円板状スプリング24の外径を高い加工公差に維持す
ることなく、また、プランジャ28の円板状スプリング
24に対する取付精度をそれほど要することなく、その
プランジャ28が高い精度で容易に芯出しされた状態で
組み立てされる。
【0023】また、本実施例では、付勢工程76におい
て、ストッパ38がコア部材20に略当接する位置まで
プランジャ28が弁部14側へその軸芯方向に付勢され
ることから、プランジャ28の突起34がコア部材20
の穴36に嵌合させられることによってもヨーク16に
対して芯出されるので、一層正確にプランジャ28が組
み立てられる利点がある。。
【0024】次に、本発明の他の実施例を説明する。な
お、以下の説明において、前述の実施例と共通する部分
には同一の符号を付して説明を省略する。
【0025】図6および図7の実施例においては、先
ず、ヨーク16およびコア部材20が組着けられた円筒
状コイル18(コイルサブアッシー、コイルS/A)が
所定の組着け台の上に用意されるとともに、駆動コイル
80およびその駆動コイル80を駆動するための駆動回
路82、およびかしめ治具72が用意される。次いで、
嵌入工程74において、円板状スプリング24の中央部
に一端部が固定されたプランジャ28が上記円筒状コイ
ル18の中央部に挿入され、且つ円板状スプリング24
の外周部が上記ヨーク16の内側へ嵌め入れられる。続
く振動工程84では、上記駆動回路82によって駆動コ
イル80にたとえば数十ヘルツ程度の周波数の励磁電流
が供給されることにより、上記嵌入工程74によりヨー
ク16の内側へ嵌め入れられた円板状スプリング24の
中央部に固定されたプランジャ28が振動させられる。
また、上記振動工程84と同時に、或いはその振動工程
84に先立ってまたはその振動工程84の後に、付勢工
程86において、所定の電流値で駆動コイル80が励磁
されて、ヨーク16の内側へ嵌め入れられた円板状スプ
リング24の中央部に固定されたプランジャ28が駆動
コイル80によりが弁部14側へその軸芯方向に吸引さ
れる。これにより、その円板状スプリング24が振動さ
せられるとともに、たとえば図5に示すように円錐状に
変形させられることにより、ヨーク16に対して好適に
芯出される。図7はこの状態を示している。そして、か
しめ工程78では、上記付勢工程86により芯出しされ
た状態でヨーク16の上端部がかしめ治具72によって
変形させることにより、円板状スプリング24の外周部
がヨーク16にかしめ着けられる。図1はこの状態を示
している。
【0026】上述のように、本実施例によれば、嵌入工
程74によりヨーク16の内側へ嵌め入れられ円板状ス
プリング24の中央部に固定されたプランジャ28が、
付勢工程86によりその軸芯方向に付勢されてその円板
状スプリング24が円錐状に変形させられることにより
芯出しされ、振動工程84により、上記付勢工程86に
より軸芯方向に付勢されて円錐状に変形させられた円板
状スプリング24が振動させられることにより一層芯出
しされ、かしめ工程78により、その芯出しされた状態
でヨーク16の端部を変形させることにより、上記円板
状スプリング24の外周部がヨーク16にかしめ着けさ
れるので、弾性変形し易い板状ばねの外径を高い加工公
差に維持することなく、また、プランジャ28の円板状
スプリング24に対する取付精度をそれほど要すること
なく、そのプランジャ28が高い精度で容易に芯出しさ
れた状態で組み立てされる。
【0027】図8乃至図10の実施例においては、先
ず、ヨーク16およびコア部材20が組着けられた円筒
状コイル18(コイルサブアッシー、コイルS/A)が
所定の組着け台の上に用意されるとともに、位置決め治
具90が用意される。この位置決め治具90は、たとえ
ば、円板状スプリング24の長穴68を嵌通し且つプラ
ンジャ28とヨーク16との間の隙間に嵌め入れられる
3本の爪92を備えたものである。次いで、嵌入工程7
4において、円板状スプリング24の中央部に一端部が
固定されたプランジャ28が、上記円筒状コイル18の
中央部に挿入され、且つ円板状スプリング24の外周部
が上記ヨーク16の内側へ嵌め入れられる。続く治具装
着工程94では、図10に示すように、図9の破線に示
す位置に3本の爪92を嵌通させた状態でその爪92を
プランジャ28とヨーク16との間の隙間に係合させる
ことにより、円板状スプリング24およびプランジャ2
8がヨーク16に対して位置決めされる。次いで、板ば
ねかしめ工程96において、ヨーク16の外周縁の一部
をかしめ治具を用いて変形させることにより、上記位置
決めにより芯出しされた円板状スプリング24がヨーク
16に対してかしめ着けされる。そして、治具取外し工
程98において、上記位置決め治具90が取り外された
後、カバーかしめ工程100において、ヨーク16の外
周縁のうち、未だ変形させられていない部分がかしめ治
具を用いて変形させられることにより、カバー22がか
しめ着けされる。
【0028】本実施例によれば、嵌入工程74により、
ヨーク16の内側へ嵌め入れられ円板状スプリング24
の中央部に固定されたプランジャ28が、治具装着工程
94により、円板状スプリング24の長穴68を嵌通し
且つプランジャ28の端部に係合する位置決め治具90
を用いてその円板状スプリング24が芯出しされた状態
で、板ばねかしめ工程96によりヨーク16の端部を変
形させることにより、上記円板状スプリング24の外周
部がヨーク16にかしめ着けされるので、弾性変形し易
い円板状スプリング24の外径を高い加工公差に維持す
ることなく、また、プランジャ28の円板状スプリング
24に対する取付精度をそれほど要することなく、その
プランジャ28が高い精度で容易に芯出しされた状態で
組み立てされる。
【0029】以上、本発明の一実施例を図面に基づいて
説明したが、本発明はその他の態様においても適用され
得るものである。
【0030】たとえば、前述の図3および図4の実施例
において、円板状スプリング24の中心部を軸芯方向に
付勢するために円筒状コイル18が駆動回路70により
励磁されていたが、たとえばシャフト26を吸引して付
勢する別のコイルが用いられてもよいし、空気シリンダ
のロッドによって円板状スプリング24の中心部を軸芯
方向に付勢するものであってもよい。
【0031】また、前述の図6および図7の実施例で
は、駆動コイル80が駆動回路82によって励磁されて
いたが、円筒状コイル18が駆動回路82によって励磁
されることにより、円板状スプリング24の中心部が軸
芯方向に付勢され且つ振動させられてもよい。
【0032】また、前述の実施例においては、リニヤソ
レノイド弁10について説明されていたが、オンオフ駆
動される電磁弁などであってもよい。要するに、円筒状
コイル18の内周部に配置されたプランジャ28の一端
部が、その円筒状コイル18を収容する円筒状ヨーク1
6に外周部が固定された円板状スプリング24の中央部
に固定されることによりその軸芯方向の移動が自在に支
持される形式の電磁弁であればよいのである。
【0033】なお、上述したのはあくまでも本発明の一
実施例であり、本発明はその主旨を逸脱しない範囲にお
いて種々の変更が加えられ得るものである。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例の電磁弁であるリニヤソレノ
イド弁の構成を説明する断面図である。
【図2】図1のリニヤソレノイド弁において、プランジ
ャを支持する円板状スプリングの形状を説明する正面図
である。
【図3】図1のリニヤソレノイド弁の組立(製造)工程
の要部を説明する工程図である。
【図4】図1の付勢工程およびかしめ工程をそれぞれ説
明する図である。
【図5】図1の付勢工程において、円錐状に変形させら
れた円板状スプリングのヨークに対する芯出し作用を説
明する図である。
【図6】本発明の他の実施例のリニヤソレノイド弁の組
立(製造)工程の要部を説明する工程図であって、図3
に相当する図である。
【図7】図6の付勢工程、振動工程、およびかしめ工程
をそれぞれ説明する図であって、図4に相当する図であ
る。
【図8】本発明の他の実施例のリニヤソレノイド弁の組
立(製造)工程の要部を説明する工程図であって、図3
に相当する図である。
【図9】図8の治具装着工程を説明する図であって、円
板状スプリングにおいて位置決め治具の爪を嵌通させる
部位を示す図である。
【図10】図8の治具装着工程を説明する図であって、
位置決め治具を装着した状態を説明する図である。
【符号の説明】
10:リニヤソレノイド弁(電磁弁) 16:ヨーク 18:円筒状コイル(電磁コイル) 24:円板状スプリング(板状ばね) 28:プランジャ 74:嵌入工程 76、86:付勢工程 78:かしめ工程 84:振動工程 90:位置決め治具 94:治具装着工程
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 平8−159325(JP,A) 特開 平9−195217(JP,A) 特開 平9−196221(JP,A) 特開 平10−231946(JP,A) 特開 平10−268945(JP,A) 特開2000−205431(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) F16K 31/06

Claims (3)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 電磁コイルの内周部に配置されたプラン
    ジャの一端部が、該電磁コイルを収容する円筒状ヨーク
    に外周部が固定された板状ばねの中央部に固定されるこ
    とによりその軸芯方向の移動が自在に支持される形式の
    電磁弁の組立方法であって、 前記板状ばねの中央部に一端部が固定されたプランジャ
    を前記電磁コイルの中央部に挿入し、且つ該板状ばねの
    外周部を前記ヨークの内側へ嵌め入れる嵌入工程と、 該嵌入工程により前記ヨークの内側へ嵌め入れられた板
    状ばねの中央部に固定されたプランジャをその軸芯方向
    に付勢して該板状ばねを円錐状に変形させることによ
    り、該板状ばねを芯出しする付勢工程と、 該付勢工程により芯出しされた状態で前記ヨークの端部
    を変形させることにより、前記板状ばねの外周部を該ヨ
    ークにかしめ着けるかしめ工程とを、含むことを特徴と
    する電磁弁の組立方法。
  2. 【請求項2】 電磁コイルの内周部に配置されたプラン
    ジャの一端部が、該電磁コイルを収容する円筒状ヨーク
    に外周部が固定された板状ばねの中央部に固定されるこ
    とによりその軸芯方向の移動が自在に支持される形式の
    電磁弁の組立方法であって、 前記板状ばねの中央部に一端部が固定されたプランジャ
    を前記電磁コイルの中央部に挿入し、且つ該板状ばねの
    外周部を前記ヨークの内側へ嵌め入れる嵌入工程と、 該嵌入工程により前記ヨークの内側へ嵌め入れられた板
    状ばねの中央部に固定されたプランジャをその軸芯方向
    に付勢して該板状ばねを円錐状に変形させる付勢工程
    と、 該付勢工程により前記プランジャがその軸芯方向に付勢
    され前記板状ばねが円錐状に変形させられた状態で、該
    プランジャを振動させる振動工程と、 該付勢工程および振動により芯出しされた状態で前記ヨ
    ークの端部を変形させることにより、前記板状ばねの外
    周部を該ヨークにかしめ着けるかしめ工程とを、含むこ
    とを特徴とする電磁弁の組立方法。
  3. 【請求項3】 電磁コイルの内周部に配置されたプラン
    ジャの一端部が、該電磁コイルを収容する円筒状ヨーク
    に外周部が固定された板状ばねの中央部に固定されるこ
    とによりその軸芯方向の移動が自在に支持される形式の
    電磁弁の組立方法であって、 前記板状ばねの中央部に一端部が固定されたプランジャ
    を前記電磁コイルの中央部に挿入し、且つ該板状ばねの
    外周部を前記ヨークの内側へ嵌め入れる嵌入工程と、 前記板状ばねを嵌通し且つ前記プランジャの端部に係合
    する位置決め治具を用いて、該板状ばねを芯出しする治
    具装着工程と、 該治具装着工程により芯出しされた状態で前記ヨークの
    端部を変形させることにより、前記板状ばねの外周部を
    該ヨークにかしめ着けるかしめ工程とを、含むことを特
    徴とする電磁弁の組立方法。
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