JP2011099678A - 圧力検出装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】 温度変化による感圧抵抗体の抵抗値変化を適切に相殺して、検出圧力Ppを精度良く検出できる圧力検出装置を提供すること。
【解決手段】 筒内圧センサ付きグロープラグ100は、筒内圧Pp及び温度Tの変化に応じて自身の第1抵抗値r1が変化する感圧抵抗体131と、主に温度Tの変化に応じて自身の第2抵抗値r2が変化する感温抵抗体133とを有するSi素子130を備える。また、第1合成抵抗131の第3抵抗値r3と、第2合成抵抗212の第4抵抗値r4とに基づいて、素子圧力Psに応じた圧力信号Sppを生成し出力する圧力信号生成出力手段205,207,209を備える。
【選択図】 図7

Description

本発明は、内燃機関の筒内圧などの検出圧力を検出可能な圧力検出装置に関する。特に、検出圧力の変化に応じて自身の抵抗値が変化する感圧抵抗体を備える圧力検出装置に関する。
従来より、内燃機関の筒内圧などの圧力を検出可能な圧力検出装置として、検出圧力により自身に生じる応力変化を、ピエゾ抵抗効果を利用して検出するSi素子を有する圧力検出装置が広く知られている。例えば、特許文献1〜3に、このような圧力検出装置が開示されている。
特許文献1の力検知素子(圧力検出装置)は、検出圧力を検出する板状のSi素子と、Si素子の一方の主面に固着され、検出圧力をこの主面に伝達する力伝達ブロック(押圧部材)と、Si素子の他方の主面に固着され、Si素子を支持する支持部材とを有する(特許文献1の図1等を参照)。Si素子の上記一方の主面には、検出圧力の変化に応じて自身の抵抗値が変化する4つのゲージ(感圧抵抗体)が設けられている。これらのゲージは、いずれも直線形状をなし、このうち2つのゲージは、<110>方向に延びる形態に配置され、残り2つのゲージは、<100>方向に延びる形態に配置されて、4つのゲージによりブリッジが構成されている。
特許文献2の力変換素子(圧力検出装置)は、検出圧力を検出する板状のSi素子と、Si素子の一方の主面に接合され、検出圧力をこの主面に伝達する力伝達ブロック(押圧部材)と、Si素子の他方の主面に接合され、Si素子を支持する支持部材とを有する(特許文献2の図1等を参照)。この力変換素子では、検出圧力の変化に応じて自身の抵抗値が変化する感圧抵抗体が1つのみ、設けられている。
特許文献3の物理量検出装置(圧力検出装置)は、検出圧力に応じた圧力を受ける中央部(ダイアフラム部)が肉薄とされたダイアフラム型のSi素子を有する(特許文献3の図1等を参照)。このSi素子の表面には、2つのセンシング抵抗(感圧抵抗体)が設けられている。このうち一方の第1センシング抵抗は、検出圧力に応じた圧力を受けてSi素子の中央部が撓んだときに、自身の抵抗値が増加するように配置され、他方の第2センシング抵抗は、検出圧力に応じた圧力を受けてSi素子の中央部が撓んだときに、自身の抵抗値が減少するように配置されている。また、この物理量検出装置は、それぞれのセンシング抵抗にそれぞれ所定の第1,第2定電流を流す第1,第2定電流源を有する。そして、この物理量検出装置では、第1センシング抵抗と第1定電流源との接続点の電位と、第2センシング抵抗と第2定電流源との接続点の電位との電位差に基づいて、検出圧力の検出を行っている。
特許第3317084号公報 特許第3166015号公報 特開2002−116105号公報
ところで、このような圧力検出装置は、内燃機関の筒内圧の測定に用いられることがある。近年の内燃機関では、きめ細かい燃焼制御のために、始動加熱後に不要となるグロープラグを圧力検出装置としても利用する試みが進められており、グロープラグにも内蔵できるように、圧力検出装置を簡単に小型化容易な構成にすることが望まれている。また、内燃機関の筒内圧を測定するためには、高い耐荷重性と高い感度も求められる。
特許文献1,2の圧力検出装置は、Si素子が板状であり、検出圧力により生じるSi素子の圧縮を検出するタイプの装置である。一方、特許文献3の物理量検出装置は、Si素子がダイアフラム型であり、検出圧力により生じるダイアフラム部の撓みを検出するタイプの装置である。
ダイアフラム型のSi素子は、圧縮応力だけでなく、引っ張り応力も発生するため、耐荷重性が低い。これに対し、圧縮型のSi素子は、検出に必要な応力が圧縮応力のみになるため、耐荷重性が高い。内燃機関の筒内圧のような高圧(例えば20MPa程度)が印加され、かつ、車載用途のように高い安全性が要求される場合、ダイアフラム型のSi素子は不向きであり、圧縮型のSi素子を採用するのが好適である。また、ダイアフラム型のSi素子は、小型化が難しく、大きくなりがちである(例えば、外径6.5mm程度)。これに対し、圧縮型のSi素子は、小型化にも対応でき(例えば、□2mm程度)、十分な感度も得られる。従って、耐荷重性、小型化、高感度を同時に満足するためには、圧縮型のSi素子が有利である。
特許文献1の力検知素子(圧力検出装置)は、Si素子が圧縮型のため、上記のように小型化し易いものの、ゲージ(感圧抵抗体)をSi素子の主面に4つも設けているため、この点については、Si素子を小型化する妨げとなる。加えて、ゲージの個数が多いと、Si素子に接続する配線数(外部への取り出し配線数)も多くなるので、この点でも力検知素子を小型化するのが難しくなる。また、この力検知素子には、Si素子の温度を検出するための感温抵抗体が存在しないため、Si素子の温度が検出できない。
一方、特許文献2の力変換素子(圧力検出装置)では、Si素子が圧縮型で小型化し易いことに加えて、感圧抵抗体が1つしか存在しないので、Si素子を小型化し易いという利点がある。また、Si素子に接続する配線数を少なくできるので、力変換素子を小型化し易い。
しかし、感圧抵抗体は、自身の抵抗値が加えられた検出圧力によって変化するだけでなく、自身(Si素子)の温度によっても大きく変化するため、温度特性補償を行う必要がある。ところが、この特許文献2に記載の力変換素子では、この素子中に感圧抵抗体1つしか抵抗体が存在せず、素子(感圧抵抗体)の温度を検出するための感温抵抗体が存在しないため、素子(感圧抵抗体)の温度が検出できず、この温度特性補償を行うことが困難になる。従って、内燃機関など温度変化が大きい環境下でこの力変換素子を用いる場合には、検出圧力を精度良く検出することが難しくなる。
これらの圧力検出装置に対し、特許文献3の物理量検出装置(圧力検出装置)は、Si素子の表面に設けたセンシング抵抗(感圧抵抗体)が2つであるので、この点に限って言えば、感圧抵抗体を4つ有する特許文献1の圧力検出装置に比して、Si素子を小型化し易い。また、前述のように、第1センシング抵抗と第1定電流源との接続点の電位と、第2センシング抵抗と第2定電流源との接続点の電位との電位差に基づいて圧力検出を行うことにより、温度の変化により生じる各抵抗値の変化量を相殺できる。このため、検出圧力を、特許文献2の力変換素子(圧力検出装置)よりも精度良く検出することが可能となる。
しかしながら、特許文献3の物理量検出装置では、2つのセンシング抵抗相互における不純物濃度差が無くても、不純物濃度の狙い値に製造誤差(製品毎の製造誤差)が生じると、定電流駆動によるピエゾ抵抗効果の感度温度補償の効果に誤差が生じ、感度温度特性が生じてしまう。具体的には、例えばp型不純物濃度を1×1020/cm3 とすれば、例えば抵抗温度特性TCRが1600ppm程度、感度温度特性TCSが−1600ppm程度となり、TCR+TCSがほぼ零となるため、感度温度補償効果により感度温度特性が削減される。しかし、製品毎の製造誤差により、例えばp型不純物濃度が0.8×1020/cm3 となった場合、例えば抵抗温度特性TCRが1400ppm程度、感度温度特性TCSが−1800ppm程度となるので、TCR+TCSが零にはならず、感度温度補償効果が減少する。このため、検出圧力を高精度に検出することができない。
これを補償するためには、一般的には、温度センサ信号に基づいて増幅率を自動調整する回路を設置することが考えられる。しかし、特許文献3のSi素子に温度センサを設けると、配線数の増加に繋がる。一方、基板の回路に温度センサを設けると、センシング抵抗を設けたSi素子の温度と基板の回路の温度との温度差が不同であるために、精度の高い補償が行えない。また、2つのセンシング抵抗に生じる電圧値の平均値をとれば、理論上は温度信号になるが、この場合も製造バラツキ(撓み量のバラツキ)の影響で、精度の高い温度信号を検出できない。このように、特許文献3の物理量検出装置は、検出圧力を高精度に検出することができない。
また、前述のように、特許文献3の物理量検出装置は、Si素子がダイアフラム型である一方、特許文献1,2の圧力検出装置は、Si素子が圧縮型である。このため、この圧縮型のSi素子に、特許文献3のような2つのセンシング抵抗を設けても、検出圧力に対して、一方のセンシング抵抗の抵抗値が増加し、他方のセンシング抵抗の抵抗値が減少する形態にはできない。即ち、この場合の2つのセンシング抵抗は、検出圧力に対して共に抵抗値が増加するようになる。従って、前述のように差分電圧を求めると、温度に起因して生じた抵抗値変化だけなく、検出圧力に起因して生じた抵抗値変化までも相殺されてしまうので、検出圧力を精度よく検出できない。
本発明は、かかる現状に鑑みてなされたものであって、検出対象である検出圧力Ppの変化に応じて自身の抵抗値r1が変化する感圧抵抗体を備え、温度変化によるこの感圧抵抗体の抵抗値変化を適切に相殺して、検出圧力Ppを精度良く検出できる圧力検出装置を提供することを目的とする。
その解決手段は、検出対象である検出圧力Ppの変化に応じて、及び、自身の温度Tの変化に応じて、自身の第1抵抗値r1が変化する感圧抵抗体、並びに、前記感圧抵抗体と抵抗温度特性が等しく、前記温度Tの変化に応じて自身の第2抵抗値r2が変化する感温抵抗体を、それぞれ1つずつ備え、前記感圧抵抗体の前記温度Tの変化に伴って生じる抵抗変化の抵抗変化率と、前記感温抵抗体の前記温度Tの変化に伴って生じる抵抗変化の抵抗変化率との差を補償する付加抵抗体として、前記感圧抵抗体に接続された一または複数の第1付加抵抗体、及び、前記感温抵抗体に接続された一または複数の第2付加抵抗体の少なくともいずれかを備え、前記検出圧力Ppを検出するとき、前記感圧抵抗体及び前記第1付加抵抗体による第1合成抵抗の第3抵抗値r3と、前記感温抵抗体及び前記第2付加抵抗体による第2合成抵抗の第4抵抗値r4とに基づいて、前記検出圧力Ppに応じた圧力信号Sppを生成し出力する圧力信号生成出力手段を備える圧力検出装置である。
上述の圧力検出装置は、検出圧力Ppの検出にあたり、感圧抵抗体及び第1付加抵抗体による第1合成抵抗の第3抵抗値r3と、感温抵抗体及び第2付加抵抗体による第2合成抵抗の第4抵抗値r4とに基づいて、検出圧力Ppに応じた圧力信号Sppを生成し出力する。
感圧抵抗体は、検出圧力Ppの変化に応じて自身の第1抵抗値r1が変化する他に、自身の温度Tの変化によっても自身の第1抵抗値r1が変化する。このため、感圧抵抗体及び第1付加抵抗体による第1合成抵抗の第3抵抗値r3も、検出圧力Ppの変化に応じて抵抗値が変化する他、温度Tの変化に応じても抵抗値が変化する。
一方、感温抵抗体は、温度Tの変化によって自身の第2抵抗値r2が変化するものであるが、検出圧力Ppの変化によっては自身の第2抵抗値r2が殆ど変化しないように形成しておくと良い。具体的には、検出圧力Ppの変化で生じる第2抵抗値r2の変化量を、検出圧力Ppの変化で生じる第1抵抗値r1の変化量の10分の1以下とすると良い。これにより、感温抵抗体は、主として温度Tの変化に応じて自身の第2抵抗値r2が変化するため、感温抵抗体及び第2付加抵抗体による第2合成抵抗の第4抵抗値r4も、主に温度Tの変化に応じて抵抗値が変化する。
従って、第1合成抵抗の第3抵抗値r3と第2合成抵抗の第4抵抗値r4とを用いれば、第1合成抵抗の第3抵抗値r3から、温度Tの変化に起因して生じる抵抗値の変化分を除くことができるので、検出圧力Ppに応じた抵抗値のみを精度良く検出できる。即ち、検出圧力Ppを、感圧抵抗体の温度Tの変化による影響を抑制しつつ精度良く検出できる。また、このようにすれば、抵抗体の製品毎の不純物濃度誤差によって感度温度特性が生じても、感圧抵抗体と感温抵抗体の温度を実質的に等しくできる場合には、この感度温度特性も含めて補償できるので、前述の特許文献3の物理量検出装置に比して、検出圧力Ppを、温度Tの影響を抑制しつつ高精度に検出できる。
更に、上述の圧力検出装置は、感圧抵抗体の温度Tの変化に伴って生じる抵抗変化の抵抗変化率と、感温抵抗体の温度Tの変化に伴って生じる抵抗変化の抵抗変化率との差を補償する付加抵抗体を有する。より具体的には、この付加低抗体として、感圧抵抗体に接続される第1付加抵抗体、及び、感温抵抗体に接続される第2付加抵抗体の少なくともいずれかを有する。このため、感圧抵抗体の温度Tの変化に伴って生じる抵抗変化率と、感温抵抗体の温度Tの変化に伴って生じる抵抗変化率との差を減少させることができる。従って、感圧抵抗体の温度Tの影響を少なくして、検出圧力Ppを高精度に検出できる。
なお、感圧抵抗体と感温抵抗体の「抵抗温度特性が等しい」とは、両者の抵抗温度特性が実質的に等しいことを意味する。具体的には、両者の抵抗温度特性の差が100ppm/℃以下であることを言う。
また、「第1付加抵抗体」を「感圧抵抗体」に接続する形態としては、一又は複数の第1付加抵抗体を感圧抵抗体に並列に接続したり、一又は複数の第1付加抵抗体を感圧抵抗体に直列に接続したり、複数の第1付加抵抗体を感圧抵抗体に並列と直列に接続する形態が挙げられる。同様に、「第2付加抵抗体」を「感温抵抗体」に接続する形態としては、一又は複数の第2付加抵抗体を感温抵抗体に並列に接続したり、一又は複数の第2付加抵抗体を感温抵抗体に直列に接続したり、複数の第2付加抵抗体を感温抵抗体に並列と直列に接続する形態が挙げられる。
但し、上述の圧力検出装置では、付加抵抗体として、第1付加抵抗体及び第2付加抵抗体の少なくともいずれかを備えば足りる。従って、第1付加抵抗体が存在しない場合には、感圧抵抗体単体で「第1合成抵抗」に相当し、感圧抵抗体の第1抵抗値r1が第1合成抵抗の「第3抵抗値r3」に相当する。また、第2付加抵抗体が存在しない場合には、感温抵抗体単体で「第2合成抵抗」に相当し、感温抵抗体の第2抵抗値r2が第2合成抵抗の「第4抵抗値r4」に相当する。
なお、「付加抵抗体」は、電磁ノイズ耐性等の観点から、第1合成抵抗と第2合成抵抗のインピーダンスマッチングを考慮して設けるのが好ましい。特に、電磁ノイズが飛来する場所にSi素子に繋がる配線が通る場合や、小さい信号を増幅したり、高精度に信号を検出したい場合には、上記インピーダンスマッチングを考慮するのが好ましい。
更に、上記の圧力検出装置であって、前記感温抵抗体の前記第2抵抗値r2、または、前記第2合成抵抗の前記第4抵抗値r4に基づいて、前記温度Tに応じた温度信号Sttを生成し出力する温度信号生成出力手段を備える圧力検出装置とすると良い。
上述の圧力検出装置は、前述の感温抵抗体等及び上記の温度信号生成出力手段を有するので、検出圧力Ppを検出できる他に、感圧抵抗体の温度Tも検出できる。感温抵抗体は、検出圧力Ppの変化により生じる第2抵抗値r2の変化量を十分に小さくしておくと良い。具体的には、この変化量を、感圧抵抗体の検出圧力Ppの変化により生じる第1抵抗値r1の変化量に比して10分の1以下と十分に小さくしておくと良い。これにより、感圧抵抗体の温度Tを、検出圧力Ppによる影響を抑制しつつ精度良く検出できる。
なお、感温抵抗体の検出圧力Ppの変化により生じる第2抵抗値r2の変化量を、感圧抵抗体の検出圧力Ppの変化により生じる第1抵抗値r1の変化量に比して、50分の1以下とすると、更に好ましい。
更に、上記のいずれかに記載の圧力検出装置であって、前記感圧抵抗体及び前記感温抵抗体は、第1主面及びこれに平行な第2主面を有する板状をなすSi素子の前記第1主面に形成されてなり、前記第2主面に当接し、前記Si素子を支持する支持部材と、前記第1主面に当接し、前記検出圧力Ppに応じた検出荷重Fspと予荷重Fsoとを合わせた素子荷重Fsにより前記第1主面を押圧し、前記支持部材との間で前記Si素子に前記素子荷重Fsを与える押圧部材と、を備え、前記感圧抵抗体は、前記素子荷重Fsにより前記第1主面に掛かる素子圧力Psの変化に応じて前記第1抵抗値r1が変化し、前記感温抵抗体は、主として前記温度Tの変化に応じて前記第2抵抗値r2が変化し、前記素子圧力Psの変化に応じて生じる前記第2抵抗値r2の変化量を、前記素子圧力Psの変化に応じて生じる前記第1抵抗値r1の変化量の10分の1以下にしてなり、前記付加抵抗体は、前記Si素子から離間して配置されてなり、前記圧力信号生成出力手段は、前記検出圧力Ppを検出するとき、前記第3抵抗値r3と前記第4抵抗値r4とに基づいて、前記素子圧力Psに応じた前記圧力信号Sppを生成し出力する圧力検出装置とすると良い。
上述の圧力検出装置は、感圧抵抗体及び感温抵抗体が第1主面に形成され、検出対象である検出圧力Ppにより自身が荷重を受けて(詳細には、検出圧力Ppに応じた検出荷重Fspと予荷重Fsoとを合わせた素子荷重Fsにより掛かる素子圧力Psにより圧縮または引張されて)、検出圧力Ppを検出する圧縮型のSi素子を有する。このため、特許文献3に記載のダイアフラム型のSi素子に比して、耐荷重性、小型化及び感度において有利である。また、このSi素子は、2つの抵抗体(感圧抵抗体及び感温抵抗体を1つずつ)を有する。このため、従来の4つの抵抗体を設けた圧縮型のSi素子に比して、Si素子を更に小型化できる。また、抵抗体を2つに減らしたことにより、Si素子に接続する配線数も減らすことができるので、この点でも圧力検出装置を小型化できる。
また、Si素子のうち、感圧抵抗体及び感温抵抗体の製品毎の不純物濃度誤差によって感度温度特性が生じても、この感度温度特性も含めて補償できるので、前述の特許文献3の物理量検出装置に比して、検出圧力Ppを、Si素子(感圧抵抗体及び感温抵抗体)の温度Tの影響を抑制しつつ高精度に検出できる。
更に、上記の圧力検出装置であって、前記第1合成抵抗に所定の第1定電流i1を流す第1定電流源と、前記第2合成抵抗に所定の第2定電流i2を流す第2定電流源と、を有し、前記第1定電流i1及び前記第2定電流i2を、前記Si素子に前記検出荷重Fsp及び前記予荷重Fsoのうち前記予荷重Fsoのみを掛けたとき、前記第1合成抵抗に生じる第3基準電圧V3oと、前記第2合成抵抗に生じる第4基準電圧V4oとが等しくなる大きさとしてなる圧力検出装置とすると良い。
上述の圧力検出装置は、Si素子に予荷重Fsoのみを掛けたときに、第1合成抵抗r3に生じる第3基準電圧V3oと、第2合成抵抗r4に生じる第4基準電圧V4oとが等しくなる大きさの第1定電流i1及び第2定電流i2を流す第1定電流源及び第2定電流源を更に有する。
押圧部材やこれを保持する保持部材等に掛かる温度に変化があると、この温度変化により各部材が膨張したり収縮するため、Si素子(感圧抵抗体及び感温抵抗体)の温度Tが同じでも、このSi素子を押圧する素子荷重Fsが変化する。このため、感圧抵抗体の抵抗温度特性が、押圧部材等の温度変化に応じた範囲でばらつく。一方、感温抵抗体の抵抗温度特性は、押圧部材等が温度変化しても、その影響が殆ど生じない。従って、感圧抵抗体と感温抵抗体の抵抗温度特性の差が大きくなる。
これに対し、上述の圧力検出装置では、上記のように、Si素子に予荷重Fsoのみを掛けたときに、第1合成抵抗に生じる第3基準電圧V3oと、第2合成抵抗に生じる第4基準電圧V4oとを等しくしている。これにより、感圧抵抗体と感温抵抗体の抵抗温度特性の差を更に小さくできる。従って、検出圧力Ppを更に高精度に検出できる。
なお、前述のように、第1付加抵抗体が存在しない場合には、感圧抵抗体単体で「第1合成抵抗」に相当するため、この場合、感圧抵抗体に生じる第1基準電圧V1oが第1合成抵抗の「第3基準電圧V3o」に相当する。また、第2付加抵抗体が存在しない場合には、感温抵抗体単体で「第2合成抵抗」に相当するため、この場合、感温抵抗体に生じる第2基準電圧V2oが第2合成抵抗の「第4基準電圧V4o」に相当する。
更に、上記の圧力検出装置であって、前記圧力信号生成出力手段は、前記検出圧力Ppを検出するとき、前記第1合成抵抗に生じる第3電圧V3と、前記第2合成抵抗に生じる第4電圧V4との差である差分電圧(V3−V4)を増幅して、前記圧力信号である圧力電圧信号Sppを出力する増幅手段と、前記第4電圧V4、または、前記感温抵抗体に生じる第2電圧V2に基づいて、前記増幅手段の増幅率を調整して、前記温度Tの変化に起因する前記差分電圧(V3−V4)の偏移によって生じる前記圧力電圧信号Sppの偏移を減少させる増幅率調整手段と、を有する圧力検出装置とすると良い。
上述の圧力検出装置は、検出圧力Ppを検出するとき、素子圧力Psに応じて第1合成抵抗に生じる第3電圧V3と第2合成抵抗に生じる第4電圧V4との差である差分電圧(V3−V4)を増幅して、圧力電圧信号Sppを出力する増幅手段を有する。
前述のように、感圧抵抗体は、検出圧力Pp(素子圧力Ps)の変化に応じて自身の第1抵抗値r1が変化する他に、温度Tの変化によっても自身の第1抵抗値r1が変化する。このため、検出圧力Ppの検出時に、感圧抵抗体及び第1付加抵抗体による第1合成抵抗に生じる第3電圧V3には、検出圧力Pp(素子圧力Ps)の変化に応じて生じる電圧の他、温度Tの変化に応じて生じる電圧が含まれる。
一方、感温抵抗体は、温度Tの変化によって自身の第2抵抗値r2が大きく変化する一方、検出圧力Pp(素子圧力Ps)の変化によっては自身の第2抵抗値r2が殆ど変化しないように形成されている。このように、感温抵抗体は、主として温度Tの変化に応じて自身の第2抵抗値r2が変化するため、感温抵抗体及び第2付加抵抗体による第2合成抵抗に生じる第4電圧V4には、温度Tの変化に応じて生じた電圧が含まれる。
従って、これらの差分電圧(V3−V4)を求めれば、第1合成抵抗に生じる第3電圧V3から、温度Tの変化に起因して生じる電圧分を差し引くことができるので、検出圧力Pp(素子圧力Ps)に応じて生じる電圧のみを精度良く検出できる。即ち、検出圧力Ppを、Si素子(感圧抵抗体)の温度Tの変化による影響を抑制しつつ精度良く検出できる。また、このようにすれば、抵抗体の製品毎の不純物濃度誤差によって感度温度特性が生じても、この感度温度特性も含めて補償できるので、前述の特許文献3の物理量検出装置に比して、検出圧力Ppを、温度Tの影響を抑制しつつ高精度に検出できる。
また、感圧抵抗体は、検出圧力Pp(素子圧力Ps)の変化に応じて自身の第1抵抗値r1が変化する他、温度Tの変化によっても第1抵抗値r1が変化するが、更に、検出圧力Ppの変化に対する第1抵抗値r1の変化量の大きさ(感度)も、温度Tの影響を受けて変化する。即ち、感圧抵抗体は、抵抗温度特性を有するだけでなく、感度温度特性も有する。このため、差分電圧(V3−V4)にも、感度温度特性による温度Tの影響が含まれる。
これに対し、上述の圧力検出装置では、圧力信号出力手段に、前述の増幅手段と増幅率調整手段を有し、第4電圧V4または第2電圧V2に基づいて、増幅手段の増幅率を調整する。そして、温度Tの変化に起因する差分電圧(V3−V4)の偏移によって生じる圧力電圧信号Sppの偏移を減少させる温度特性補償を行うので、検出圧力Ppを、温度Tの影響を抑制しつつより精度良く検出できる。
なお、前述のように、検出圧力Pp(素子圧力Ps)の変化に対する感温抵抗体の第2抵抗値r2の変化量を、感圧抵抗体の第1抵抗値r1の変化量に比して10分の1以下と小さくしているため、第4電圧V4または第2電圧V2に基づいて、検出圧力Ppによる影響を抑制しつつ、Si素子(感圧抵抗体)の温度Tを正確に検出できる。このため、第4電圧V4または第2電圧V2に基づいて上記の温度特性補償をすることにより、検出圧力Ppを更に精度良く検出できる。
なお、前述のように、第1付加抵抗体が存在しない場合には、感圧抵抗体単体で「第1合成抵抗」に相当するため、この場合、感圧抵抗体に生じる第1電圧V1が第1合成抵抗の「第3電圧V3」に相当する。また、第2付加抵抗体が存在しない場合には、感温抵抗体単体で「第2合成抵抗」に相当するため、この場合、感温抵抗体に生じる第2電圧V2が第2合成抵抗の「第4電圧V4」に相当する。
更に、上記の圧力検出装置であって、前記感圧抵抗体の一端と前記感温抵抗体の一端とが接続され、前記感圧抵抗体の他端が前記第1定電流源に接続され、前記感温抵抗体の他端が前記第2定電流源に接続されてなる圧力検出装置とすると良い。
上述の圧力検出装置では、前述の差分電圧(V3−V4)を得るに当たり、接続された感圧抵抗体の一端及び感温抵抗体の一端と、感圧抵抗体の他端と、感温抵抗体の他端との3点の電位を測定すればよいので、更に容易で簡易な配線で、差分電圧(V3−V4)、更には、検出圧力Ppを適切に検出できる。
更に、上記のいずれかに記載の圧力検出装置であって、前記Si素子の前記第1主面の面方位が、{110}面とされてなり、前記感圧抵抗体は、前記Si素子の<110>方向に延びる感圧部位を主とする形態とされ、かつ、前記第1主面のうち、前記押圧部材が当接する当接部に配置されてなり、前記感温抵抗体は、前記Si素子の<100>方向に延びる感温部位を主とする形態とされ、かつ、前記第1主面のうち、前記押圧部材が当接していない非当接部に配置されてなる圧力検出装置とすると良い。
上述の圧力検出装置では、Si素子の第1主面の面方位を{110}面としている。このように検出圧力Ppを受ける面を{110}面とした圧縮型のSi素子とすることにより、ダイアフラム型のSi素子に比して、Si素子の小型化かつ耐荷重性を向上させることができる。従って、内燃機関の筒内圧など、大きな検出圧力Ppを検出するのに特に好適である。
また、この圧力検出装置では、感圧抵抗体を、Si素子の<110>方向に延びる感圧抵抗部位を主とする形態とし、かつ、第1主面のうち、押圧部材が当接する当接部に配置している。このため、感圧抵抗体の検出圧力Pp(素子圧力Ps)に対する検出感度が特に高く、しかも、検出圧力Pp(素子圧力Ps)に応じた感圧抵抗体の抵抗変化を適切に生じさせることができる。
一方、感温抵抗体については、Si素子の<100>方向に延びる感温抵抗部位を主とする形態とし、かつ、第1主面のうち、当接部以外の、押圧部材が当接していない非当接部に配置している。このため、感温抵抗体の検出圧力Pp(素子圧力Ps)に対する検出感度を特に小さくできる。即ち、感温抵抗体の圧力依存性を特に小さくできる。
従って、前述した、感温抵抗体の第2抵抗値r2の変化量を、感圧抵抗体の第1抵抗値r1の変化量の10分の1以下とすることが、容易に達成できる。
なお、{110}面は、(110)面またはこれと等価な面方位を指す。また、<110>方向は、[110]方向またはこれと等価な結晶方向を指し、<100>方向は、[100]方向またはこれと等価な結晶方向を指す。
更に、上記のいずれかに記載の圧力検出装置であって、前記感圧抵抗体及び前記感温抵抗体は、同一の拡散プロセスで同時に形成されてなる圧力検出装置とすると良い。
上述の圧力検出装置では、感圧抵抗体及び感温抵抗体が同一の拡散プロセスで同時に形成されているので、これらの抵抗温度特性を等しくする(前述のように、両者の抵抗温度特性の差を100ppm/℃以下にする)ことが容易にできる。
更に、上記のいずれかに記載の圧力検出装置であって、前記感圧抵抗体及び前記感温抵抗体は、それぞれp型の半導体からなり、これらの不純物濃度Cp(1/cm3 )が、0.8×1018≦Cp≦1.2×1018、または、0.8×1020≦Cp≦1.2×1020とされてなる圧力検出装置とすると良い。
感圧抵抗体及び感温抵抗体の不純物濃度Cp(1/cm3 )を、0.8×1018≦Cp≦1.2×1018、または、0.8×1020≦Cp≦1.2×1020とすると、これらの抵抗体の感度温度特性を、検出圧力Ppの検出に際し、十分に小さくできることが判った。従って、上述の圧力検出装置によれば、温度Tの影響を更に小さくできる。
更に、上記のいずれかに記載の圧力検出装置であって、前記Si素子は、前記第1主面に形成され、前記感圧抵抗体の一端に接続する第1電極パッドと、前記第1主面に形成され、前記感温抵抗体の一端に接続する第2電極パッドと、前記第1主面に形成され、前記感圧抵抗体の他端及び前記感温抵抗体の他端に接続する共通の第3電極パッドと、を有する圧力検出装置とすると良い。
上述の圧力検出装置では、Si素子は、その第1主面に3つの電極パッドを有する。即ち、Si素子は、感圧抵抗体の一端に接続する第1電極パッドと、感温抵抗体の一端に接続する第2電極パッドと、感圧抵抗体の他端及び感温抵抗体の他端にそれぞれ接続する共通の第3電極パッドとを有する。このような形態とすることにより、Si素子上の電極パッド数を3つにまで減らすことができるので、Si素子を小型化できる。また、電極パッド数を3つに減らすことにより、各電極パッドに接続する配線数も3本にまで減らすことができるので、圧力検出装置を小型化できる。
更に、上記のいずれかに記載の圧力検出装置であって、前記Si素子は、SOI基板である圧力検出装置とすると良い。
上述の圧力検出装置では、Si素子がSOI基板(Silicon On Insulator)であるので、絶縁抵抗の低下を抑制し、Si素子の高温耐性を向上させることができる。
更に、上記のいずれかに記載の圧力検出装置であって、内燃機関に取り付け可能に構成されてなり、内燃機関の筒内圧を前記検出圧力Ppとして検出する形態に構成されてなる圧力検出装置とすると良い。
上述の圧力検出装置は、内燃機関に取り付け可能に構成され、内燃機関の筒内圧を検出圧力Ppとして検出するものである。前述した圧力検出装置は、温度Tの影響を少なくして、検出圧力Ppを精度良く検出できるため、温度変化が大きい内燃機関の筒内圧を精度良く検知できる。また、前述した圧力検出装置は、小型化が可能であるため、内燃機関への取り付けが容易である。また、Si素子を小型化でき、配線も少なくて済むので、グロープラグに内蔵するなど、他の内燃機関用の部材と兼用することができる。
実施形態1に係る筒内圧センサ付きグロープラグの外観図である。 実施形態1に係る筒内圧センサ付きグロープラグの縦断面図である。 実施形態1に係る筒内圧センサ付きグロープラグのうち、先端側部分の部分拡大縦断面図である。 実施形態1に係る筒内圧センサ付きグロープラグのうち、基端側部分の部分拡大縦断面図である。 実施形態1に係る筒内圧センサ付きグロープラグのうち、圧力検出機構の近傍の部分拡大縦断面図である。 実施形態1に係り、Si素子の第1主面側から見た平面図である。 実施形態1に係る筒内圧センサ付きグロープラグの検知回路を示す回路図である。 実施形態1に係り、Si素子の温度Tと差分電圧(V3−V4)との関係を示すグラフである。 実施形態1に係り、温度センサ信号(第4電圧V4)と可変ゲイン増幅器の増幅率との関係を示すグラフである。 実施形態1に係り、Si素子の温度Tと圧力電圧信号Sppとの関係を示すグラフである。 実施形態1に係り、感圧抵抗体及び感温抵抗体についての、検出圧力Ppと抵抗変化率との関係を示すグラフである。 実施形態1に係り、感圧抵抗体及び感温抵抗体についての、Si素子の温度Tと抵抗値との関係を示すグラフである。 実施形態1に係り、感圧抵抗体及び感温抵抗体についての、Si素子の温度Tと規格化抵抗値との関係を示すグラフである。 実施形態1に係り、感圧抵抗体及び感温抵抗体についての、Si素子の温度Tと抵抗変化率との関係を示すグラフである。 実施形態1に係り、感圧抵抗体及び感温合成抵抗についての、Si素子の温度Tと抵抗変化量との関係を示すグラフである。 実施形態1に係り、Si素子の温度Tと出力換算電圧との関係を示すグラフである。 実施形態2に係る筒内圧センサ付きグロープラグの検知回路を示す回路図である。 実施形態2に係り、感圧抵抗体及び感温抵抗体についての、Si素子の温度Tと抵抗値との関係を示すグラフである。 実施形態2に係り、感圧抵抗体及び感温抵抗体についての、Si素子の温度Tと規格化抵抗値との関係を示すグラフである。 実施形態2に係り、感圧抵抗体及び感温抵抗体についての、Si素子の温度Tと抵抗変化率との関係を示すグラフである。 実施形態2に係り、感圧抵抗体及び感温合成抵抗についての、Si素子の温度Tと抵抗変化量との関係を示すグラフである。 実施形態2に係り、Si素子の温度Tと出力換算電圧との関係を示すグラフである。 実施形態3に係る筒内圧センサ付きグロープラグの検知回路を示す回路図である。 実施形態3に係り、感圧抵抗体及び感温抵抗体についての、Si素子の温度Tと抵抗値との関係を示すグラフである。 実施形態3に係り、感圧抵抗体及び感温抵抗体についての、Si素子の温度Tと規格化抵抗値との関係を示すグラフである。 実施形態3に係り、感圧抵抗体及び感温抵抗体についての、Si素子の温度Tと抵抗変化率との関係を示すグラフである。 実施形態3に係り、感圧抵抗体及び感温合成抵抗についての、Si素子の温度Tと抵抗変化量との関係を示すグラフである。 実施形態3に係り、Si素子の温度Tと出力換算電圧との関係を示すグラフである。 実施形態4に係る筒内圧センサ付きグロープラグの検知回路を示す回路図である。 実施形態4に係り、感圧抵抗体及び感温抵抗体についての、Si素子の温度Tと抵抗値との関係を示すグラフである。 実施形態4に係り、感圧抵抗体及び感温抵抗体についての、Si素子の温度Tと規格化抵抗値との関係を示すグラフである。 実施形態4に係り、感圧抵抗体及び感温抵抗体についての、Si素子の温度Tと抵抗変化率との関係を示すグラフである。 実施形態4に係り、感圧抵抗体及び感温合成抵抗についての、Si素子の温度Tと抵抗変化量との関係を示すグラフである。 実施形態4に係り、Si素子の温度Tと出力換算電圧との関係を示すグラフである。 実施形態5に係る筒内圧センサ付きグロープラグの検知回路を示す回路図である。 実施形態5に係り、感圧抵抗体及び感温抵抗体についての、Si素子の温度Tと抵抗値との関係を示すグラフである。 実施形態5に係り、感圧抵抗体及び感温抵抗体についての、Si素子の温度Tと規格化抵抗値との関係を示すグラフである。 実施形態5に係り、感圧抵抗体及び感温抵抗体についての、Si素子の温度Tと抵抗変化率との関係を示すグラフである。 実施形態5に係り、感圧抵抗体及び感温合成抵抗についての、Si素子の温度Tと抵抗変化量との関係を示すグラフである。 実施形態5に係り、Si素子の温度Tと出力換算電圧との関係を示すグラフである。 実施形態6に係る筒内圧センサ付きグロープラグの検知回路を示す回路図である。 実施形態6に係り、感圧抵抗体及び感温抵抗体についての、Si素子の温度Tと抵抗値との関係を示すグラフである。 実施形態6に係り、感圧抵抗体及び感温抵抗体についての、Si素子の温度Tと規格化抵抗値との関係を示すグラフである。 実施形態6に係り、感圧抵抗体及び感温抵抗体についての、Si素子の温度Tと抵抗変化率との関係を示すグラフである。 実施形態6に係り、感圧抵抗体及び感温合成抵抗についての、Si素子の温度Tと抵抗変化量との関係を示すグラフである。 実施形態6に係り、Si素子の温度Tと出力換算電圧との関係を示すグラフである。 実施形態7に係る筒内圧センサ付きグロープラグの検知回路を示す回路図である。 実施形態7に係り、感圧抵抗体及び感温抵抗体についての、Si素子の温度Tと抵抗値との関係を示すグラフである。 実施形態7に係り、感圧抵抗体及び感温抵抗体についての、Si素子の温度Tと規格化抵抗値との関係を示すグラフである。 実施形態7に係り、感圧抵抗体及び感温抵抗体についての、Si素子の温度Tと抵抗変化率との関係を示すグラフである。 実施形態7に係り、感圧抵抗体及び感温合成抵抗についての、Si素子の温度Tと抵抗変化量との関係を示すグラフである。 実施形態7に係り、Si素子の温度Tと出力換算電圧との関係を示すグラフである。 実施形態8に係る筒内圧センサ付きグロープラグの検知回路を示す回路図である。 実施形態8に係り、感圧抵抗体及び感温抵抗体についての、Si素子の温度Tと抵抗値との関係を示すグラフである。 実施形態8に係り、感圧抵抗体及び感温抵抗体についての、Si素子の温度Tと規格化抵抗値との関係を示すグラフである。 実施形態8に係り、感圧抵抗体及び感温抵抗体についての、Si素子の温度Tと抵抗変化率との関係を示すグラフである。 実施形態8に係り、感圧抵抗体及び感温合成抵抗についての、Si素子の温度Tと抵抗変化量との関係を示すグラフである。 実施形態8に係り、Si素子の温度Tと出力換算電圧との関係を示すグラフである。 変形形態1に係り、Si素子の第1主面側から見た平面図である。 変形形態2に係り、Si素子の第1主面側から見た平面図である。
(実施形態1)
以下、本発明の実施の形態を、図面を参照しつつ説明する。図1に、本実施形態1に係る筒内圧センサ付きグロープラグ(圧力検出装置)100の外観を示す。また、図2〜図5に、この筒内圧センサ付きグロープラグ100の縦断面を示す。なお、図1〜図5において、下方が軸線AX方向先端側(以下、単に先端側とも言う。)であり、上方が軸線AX方向基端側(以下、単に基端側とも言う。)である。
本実施形態1の筒内圧センサ付きグロープラグ100は、グロープラグとしての機能を有する他に、圧力(筒内圧)Ppを検出する機能も有する。更に、この筒内圧センサ付きグロープラグ100は、これに内蔵されたSi素子130(より詳細には、このSi素子130に形成された、後述する感圧抵抗体131)の温度Tを検出する機能も有する。この筒内圧センサ付きグロープラグ100は、軸線AX方向に延びる筒状のハウジング110、このハウジング110内に収容された圧力検出機構120及び配線基板170、ハウジング110から先端側に向けて突出するヒータ150、ハウジング110から基端側に向けて突出する外部端子部180等から構成されている(図2等参照)。
このうちハウジング110は、金属(具体的には炭素鋼)により形成されている。このハウジング110は、軸線AX方向に延びるハウジング本体部111と、このハウジング本体部111の先端側に固着された先端側ハウジング部113と、ハウジング本体部111の基端側に固着された基端側ハウジング部115とから構成されている。
ハウジング本体部111は、軸線AX方向の寸法が大きく、ハウジング110の大部分を構成している。このハウジング本体部111の内側には、後述する圧力検出機構120や配線基板170などが収容されている。ハウジング本体部111のうち、圧力検出機構120及び配線基板170が配置される部分の内径は、本実施形態ではφ5.35mmとされている。また、ハウジング本体部111の外周のうち、軸線AX方向の中央付近の所定位置には、この筒内圧センサ付きグロープラグ100を図示しない内燃機関(ディーゼルエンジン)に取り付けるためのネジ部111cが周設されている。本実施形態では、このネジ径をM10としているが、例えばM8とすることもできる。なお、図1、図2及び図4の各図において、ネジ山の図示は省略してある。
また、先端側ハウジング部113の内側には、後述するヒータ150の基端側部分が挿入されている。また、基端側ハウジング部115の外周には、この筒内圧センサ付きグロープラグ100を上記ネジ部111cにより内燃機関に螺合する際に、ラチェットレンチなどの工具で締め付けるための断面六角形状の工具係合部115cが形成されている。この基端側ハウジング部115の内側には、後述する外部端子部180の先端側部分が挿入されると共に、配線171,171,…等が挿通されている。
ハウジング本体部111に内蔵された圧力検出機構120は、先端部材121、中間部材123、押圧部材125、Si素子130、及び、支持部材127から構成されており、この順に先端側から基端側に配置されている(図3及び図5参照)。
このうち先端部材121は、金属(具体的にはSUS430、SUJ)からなり、先端面121aが平面(具体的には円状の平面)をなし、基端面121bがその中央が凸状の曲面をなすドーム状を有する。このうち先端面121aは、後述するヒータ150の基端面150bに当接している。一方、基端面121bは、その頂部が次述する中間部材123の先端面123aに当接している。
中間部材123は、金属(具体的にはSUS430)からなり、先端面123aと、これに平行な基端面123bを有する板状(円板状)をなす。このうち先端面123aは、上述のように、先端部材121の基端面121bに当接している。一方、基端面123bは、次述する押圧部材125の先端面125aに当接している。
押圧部材125は、ガラスからなり、先端面125aと、これに平行な基端面125bを有し、中間部材123より小径の円柱状をなす。このうち先端面125aは、上述のように、中間部材123の基端面123bに当接している。一方、基端面125bは、次述するSi素子130の先端面である第1主面130aに当接している。より詳細には、押圧部材125の基端面125bとSi素子130の第1主面130aとが当接した状態で、かつ、予荷重Fso(本実施形態では100N)により押圧部材125の基端面125bがSi素子130の第1主面130aを押圧した状態で、これらが互いに固着されている。
Si素子130は、先端面である第1主面130aと、これに平行な基端面である第2主面130bとを有し、□1.5mm〜□2.5mm(本実施形態1では□2.0mm)の板状(矩形板状)をなす。この第1主面130aは、上述のように、押圧部材125の基端面125bに当接し、予荷重Fsoで押圧された状態で保持されている。一方、このSi素子130の第2主面130bは、次述する支持部材127の先端面127aに当接している。より詳細には、Si素子130の第2主面130bと支持部材127の先端面127aとが当接した状態で、これらが互いに固着されている。上述のように、Si素子130は、押圧部材125とも固着されているので、押圧部材125とSi素子130と支持部材127とが一体化されている。なお、Si素子130の具体的な構造については後述する。
支持部材127は、ガラスからなり、先端面127aと、これに平行な基端面127bを有する板状(矩形板状)をなす。このうち先端面127aは、上述のように、Si素子130の第2主面130bに当接し、Si素子130を基端側から支持している。一方、基端面127bは、後述する台座161の先端面161aに当接している。
このように構成された圧力検出機構120では、ヒータ150の先端面150aが基端側に向けて検出圧力(筒内圧)Ppを受けると、ヒータ150の基端面150bが圧力検出機構120を基端側に押圧し、台座161との間で圧力検出機構120を圧縮する。これにより、筒内圧Ppが検出される。具体的には、ヒータ150の基端面150bは、圧力検出機構120のうちの先端部材121を基端側に向けて押圧する。この先端部材121は、中間部材123を基端側に向けて押圧し、更に、中間部材123は、押圧部材125を基端側に向けて押圧する。
更に、押圧部材125は、Si素子130を基端側に向けて押圧する。詳細には、押圧部材125は、筒内圧Ppに応じた検出荷重Fspと予荷重Fsoとを合わせた素子荷重Fsにより、Si素子130を押圧する。一方、支持部材127は、その基端側に位置する台座161により軸線AX方向の位置が規制されているので、押圧部材125と支持部材127との間でSi素子130が軸線AX方向に圧縮される。そうすると、Si素子130に形成された後述する感圧抵抗体131等の抵抗値が、筒内圧Pp(詳細には、上記の素子荷重Fsにより第1主面130aに掛かる素子圧力Ps)の変化に応じてピエゾ抵抗効果により変化するので、ヒータ150が受けた筒内圧Ppを検出できる。
次に、筒内圧センサ付きグロープラグ100のうち、圧力検出機構120よりも先端側の構造について説明する(図3等を参照)。圧力検出機構120の先端側には、グロープラグの発熱体として機能するヒータ150が配置されている。このヒータ150は、棒状(具体的には円柱状)をなしており、その先端面150aが半球面、基端面150bが平面とされている。
このヒータ150は、先端側ハウジング部113に挿通され、更に、ヒータ150の基端部150kは、ハウジング本体部111内に挿入されている。そして、このヒータ150の基端面150bが、圧力検出機構120(具体的には先端部材121の先端面121a)に当接している。一方、ヒータ150の先端側部分は、ハウジング110から先端側に向けて突出している。
ヒータ150の軸線AX方向中央部分の径方向外側には、円筒状の外筒155が配置されている。この外筒155の基端側部分は、先端側ハウジング部113内に挿通され、一方、外筒155の先端側部分は、ハウジング110から先端側に向けて突出している。この外筒155の基端部155kはフランジ状に形成され、ハウジング本体部111と先端側ハウジング部113との間に狭持された状態で溶接されている。
次に、筒内圧センサ付きグロープラグ100のうち、圧力検出機構120よりも基端側の構造について説明する(図3及び図4等を参照)。圧力検出機構120の基端側には、前述の台座161が配置されている。更に、台座161の基端側には、台座押さえ163が配置され、台座161の軸線AX方向基端側の位置を固定している。
前述の圧力検出機構120には、3本の配線165,165,165が接続されている。これらの配線165,165,165は、圧力検出機構120から基端側に向けて延びて後述する配線基板170にそれぞれ接続されている。また、ヒータ150にも、1本の配線(図示外)が接続され、基端側に向けて延びて配線基板170に接続されている。
配線基板170は、ハウジング110のうちハウジング本体部111の内側に配置されている。この配線基板170には、圧力検出機構120(具体的にはSi素子130)からの出力信号を処理等するための電子回路173が搭載されている。この配線基板170には、上述のように、圧力検出機構120及びヒータ150から延びる配線165等が先端側で接続される一方、4本の配線171,171,…(4本のうち1本は不図示)が基端側で接続されている。これらの配線171,171,…は、基端側に向けて延びて次述する外部端子部180に接続されている。
ハウジング110の基端側に配置された外部端子部180は、4つの端子181,181,…を有する。各端子181,181,…には、配線基板170から延びる配線171,171,…が、それぞれ接続されている。また、各端子181,181,…は、ECUなどの外部の制御機器(図示外)に接続される。
この筒内圧センサ付きグロープラグ100は、先端側が燃焼室内に位置するように内燃機関に取り付けられ、ヒータ150に通電して発熱させることによって内燃機関の始動を補助する。また、燃焼室内の筒内圧Ppがヒータ150の先端面150aに加わると、ヒータ150が基端側に向けて僅かに変位することによって、圧力検出機構120にその筒内圧Ppが伝わり、これにより、筒内圧Ppが検出される。
次に、筒内圧Ppを検出するSi素子130について詳述する。図6に、Si素子130の第1主面130a側から見た平面図を示す。このSi素子130は、前述のように、第1主面130aとこれに平行な第2主面130bを有する板状(具体的には矩形板状)をなし、検出対象である筒内圧Pp(詳細には、素子荷重Fsにより第1主面130aに掛かる素子圧力Ps)の変化により自身に生じる応力変化を検出できる。このSi素子130の第1主面130aには、押圧部材125が予荷重Fsoで押圧することにより、予圧力Pso(本実施形態では63MPa)が掛かっている。このSi素子130は、SOI基板(Silicon On Insulator)である。
このSi素子130の第1主面130aの面方位は、{110}面(具体的には(110)面)とされている。そして、この第1主面130aには、2つの抵抗体(具体的には感圧抵抗体131と感温抵抗体133が1つずつ)が形成されている。これら感圧抵抗体131及び感温抵抗体133は、同一の拡散プロセスで同時に形成されたものである。これにより、両者の抵抗温度特性が、互いに実質的に等しくなっている。具体的には、両者の抵抗温度特性の差が50ppm/℃程度とされている。また、これら感圧抵抗体131及び感温抵抗体133は、それぞれp型の半導体であり、これらの不純物濃度Cp(1/cm3 )が、0.8×1018≦Cp≦1.2×1018/cm3 、または、0.8×1020≦Cp≦1.2×1020とされている。具体的には、不純物濃度Cpが1.0×1020/cm3 とされている。これにより、これらの抵抗体131,133の感度温度特性は、500ppm/℃以下の小さな値となっている。
感圧抵抗体131は、ピエゾ抵抗効果により筒内圧Pp(詳細には素子圧力Ps)の変化に応じて自身の抵抗値が変化するものである。具体的には、図11に示すように、筒内圧Pp(素子圧力Ps)の変化に応じて自身の第1抵抗値r1が変化すると共に、Si素子130(感圧抵抗体131自身)の温度Tの変化に応じて自身の第1抵抗値r1が変化するように形成されている。具体的には、感圧抵抗体131は、第1主面130aの中央部130agに、Si素子130の<110>方向に延びる感圧部位を主とする形態に形成されている。詳細には、この感圧抵抗体131は、<110>方向に直線状に延び、互いに等間隔に平行に並ぶ複数の直線状感圧部位131c,131c,…と、互いに隣り合う直線状感圧部位131c,131c同士の端を接続する複数の方向転換部131d,131d,…とが接続されて、蛇行している。
この蛇行状を有する感圧抵抗体131は、第1主面130aにおいて180度回転させると元と重なる回転対称形をなしている。そして、感圧抵抗体131の回転中心Gは、第1主面130aの中心Hに位置している。また、この感圧抵抗体131は、図6において破線で示すように、第1主面130aのうち、押圧部材125の基端面125bが当接する、円状の当接部130e内に配置されている。この当接部130eの中心Jは、感圧抵抗体131の回転中心G及び第1主面130aの中心Hと一致している。このため、押圧部材125の中心が感圧抵抗体131の回転中心Gを押圧することとなるので、押圧部材125に偏荷重が生じたとしても、その偏荷重が感圧抵抗体131に与える影響を最も小さくできる。
一方、感温抵抗体133は、主としてこのSi素子130(感圧抵抗体131)の温度Tの変化に応じて自身の第2抵抗値r2が変化するように形成されている。具体的には、感温抵抗体133は、第1主面130aの4つある角部130ah1,130ah2,130ah3,130ah4のうちの1つの角部130ah1に、Si素子130の<100>方向に延びる感温部位を主とする形態に形成されている。詳細には、この感温抵抗体133は、<100>方向に直線状に延び、互いに等間隔に平行に並ぶ複数の直線状感温部位133c,133c,…と、互いに隣り合う直線状感温部位133c,133c同士の端を接続する複数の方向転換部133d,133d,…とが接続されて、蛇行している。また、この感温抵抗体133は、第1主面130aのうち、前述の当接部130e以外の、押圧部材125が当接していない非当接部130f(当接部130eの周囲を構成する口字状部分)内に配置されている。
この感温抵抗体133は、上記のように配置することにより、筒内圧Ppによる影響、詳細には、押圧部材125から受ける素子荷重Fs(素子圧力Ps)による影響を受け難くなっている。即ち、図11に示すように、筒内圧Pp(素子圧力Ps)の変化に応じて生じる第2抵抗値r2の変化量が、感圧抵抗体131の筒内圧Pp(素子圧力Ps)の変化に応じて生じる第1抵抗値r1の変化量に比して、10分の1以下、更には50分の1以下(具体的には、本実施形態では240分の1)となっている。
Si素子130は、第1主面130aのうち、3つの角部130ah1,130ah2,130ah3に、それぞれ三角状の3つの電極パッド135,136,137を有する。このうち、電極パッド(第1電極パッド)136は、感圧抵抗体131の一端と電気的に接続し、後述する第1定電流源202との接続点となっている。また、電極パッド(第2電極パッド)137は、感温抵抗体133の一端と電気的に接続し、後述する付加抵抗体(第2付加抵抗体)226との接続点となっている。また、電極パッド(第3電極パッド)135は、感圧抵抗体131の他端と電気的に接続すると共に、感温抵抗体133との他端とも電気的に接続する共通電極パッドとされている。
次に、この筒内圧センサ付きグロープラグ100のうち、筒内圧PpとSi素子130(感圧抵抗体131)の温度Tの検出に係る検知回路200について、図7を参照しつつ説明する。この検知回路200は、前述の感圧抵抗体131と感温抵抗体133を含み、また、これらに接続する電極パッド135,136,137を含む。感圧抵抗体131にも感温抵抗体133にも接続された共通の電極パッド135は、接地されている。
また、この検知回路200は、感圧抵抗体131及び感温抵抗体133に電流を流す電流供給源201を有する。この電流供給源201は、感圧抵抗体131の一端に接続する電極パッド136に接続されて、感圧抵抗体131に所定の第1定電流i1を流す第1定電流源202を有する。また、電流供給源201は、感温抵抗体133に直列に接続する付加抵抗体(第2付加抵抗体)226を介して、感温抵抗体133に所定の第2定電流i2を流す第2定電流源203を有する。
付加抵抗体226は、Si素子130から離間して配置されている。具体的には、前述の配線基板170上に配置されている。この付加抵抗体226は、後述するように、感圧抵抗体131の温度Tの変化に伴って生じる抵抗変化の抵抗変化率と、感温抵抗体133の温度Tの変化に伴って生じる抵抗変化の抵抗変化率との差を補償するものである。
なお、本実施形態1では、付加抵抗体としては、感温抵抗体133に接続する第2付加抵抗体226だけを用いており、感圧抵抗体131に接続する第1付加抵抗体が存在しない。このため、感圧抵抗体131単体で本発明の「第1合成抵抗」にも相当し、また、感圧抵抗体131の第1抵抗値r1が第1合成抵抗の「第3抵抗値r3」にも相当する。また、感圧抵抗体131に生じる第1電圧V1が第1合成抵抗に生じる「第3電圧V3」にも相当する。
一方、本実施形態1では、付加抵抗体として、感温抵抗体133に接続する第2付加抵抗体226を有するため、感温抵抗体133及び第2付加抵抗体226の合成抵抗212が本発明の「第2合成抵抗」に相当し、また、この第2合成抵抗212の抵抗値が「第4抵抗値r4」に相当する。また、この第2合成抵抗212に生じる電圧が「第4電圧V4」に相当する。
ここで、付加抵抗体(本実施形態1では第2付加抵抗体226)の接続形態や大きさの決め方について説明する。
まず、図12に示すように、感圧抵抗体131及び感温抵抗体133についての、Si素子130(感圧抵抗体131)の温度Tと抵抗値との関係をそれぞれ求める。なお、ハウジング110やヒータ150、圧力検出機構120を構成する部材121,123,125,127等に掛かる温度に変化があると、この温度変化により各部材が膨張したり収縮するため、Si素子130の温度Tが同じでも、このSi素子130を押圧する素子荷重Fsが変化する。このため、感圧抵抗体131の実際の抵抗温度特性は、各部材に掛かる温度変化に応じた範囲でばらつくが、図12では、便宜上、最小特性と最大特性の中間の特性を、感圧抵抗体131の抵抗温度特性として示してある。
図12のように、温度Tと抵抗値との関係が感圧抵抗体131と感温抵抗体133とで互いに異なる場合には、感圧抵抗体131に生じる第1電圧V1と感温抵抗体133に生じる第2電圧V2との差分電圧(V1−V2)に、温度Tの変化に伴うドリフトが現れる。従って、このような場合に、感圧抵抗体131または感温抵抗体133に付加抵抗体を接続して、差分電圧(V1−V2)に現れるドリフトを抑制する。
まず、図12のグラフに基づいて、図13に示すように、感圧抵抗体131及び感温抵抗体133についての、Si素子130(感圧抵抗体131)の温度Tと規格化抵抗値との関係をそれぞれ求める。「規格化抵抗値」とは、図12のグラフに基づき、最低使用温度T1における抵抗値を0%、最高使用温度T2における抵抗値を100%として、その間の各温度Tにおける抵抗値を規格化して表したものである。本実施形態1では、最低使用温度T1=−40℃、最高使用温度T2=300℃としている。なお、後述する実施形態2〜8においても、最低使用温度T1=−40℃、最高使用温度T2=300℃を用いている。
そして、図13のグラフから、付加低抗体として、感圧抵抗体131または感温抵抗体133に並列に接続する付加抵抗体が必要か否かを検討する。具体的には、最低使用温度T1と最高使用温度T2の中間の温度(130℃)を中央温度T3とし、この中央温度T3における感圧抵抗体131と感温抵抗体133の規格化抵抗値をそれぞれ求める。
求めた規格化抵抗値が感圧抵抗体131と感温抵抗体133とで互いに異なる場合には、その差を無くすべく、感圧抵抗体131または感温抵抗体133に並列に付加抵抗体を接続する。このような並列の付加抵抗体を設けることで、感圧抵抗体131に生じる第1電圧V1と感温抵抗体133に生じる第2電圧V2との差分電圧(V1−V2)に現れる、温度Tの変化に伴うドリフトを抑制できるからである。この場合については、後述する実施形態3で説明する。
一方、求めた規格化抵抗値が感圧抵抗体131と感温抵抗体133とで等しい場合には、感圧抵抗体131または感温抵抗体133に並列に接続する付加抵抗体を設けない。このような並列の付加抵抗体を設けても、上述の差分電圧(V1−V2)に現れるドリフトを抑制できる見込みが殆どないからある。
本実施形態1では、図13に示すように、感圧抵抗体131のグラフと感温抵抗体133のグラフとが互いに重なっており、中央温度T3における感圧抵抗体131の規格化抵抗値と感温抵抗体133の規格化抵抗値とが共に39%で等しい。このように中央温度T3における規格化抵抗値が等しい場合は、前述のようにドリフト抑制効果が殆ど見込めないため、付加抵抗体を、感圧抵抗体131または感温抵抗体133に並列に接続する必要はない。
次に、図12のグラフに基づいて、図14に示すように、感圧抵抗体131及び感温抵抗体133についての、Si素子130(感圧抵抗体131)の温度Tと0℃を基準とした抵抗変化率との関係をそれぞれ求める。そして、図14のグラフから、付加低抗体として、感圧抵抗体131または感温抵抗体133に直列に接続する付加抵抗体が必要か否かを検討する。
具体的には、第1キャリブレーション温度T4と第2キャリブレーション温度T5を設定し、これらの温度間の抵抗変化率を、感圧抵抗体131及び感温抵抗体133についてそれぞれ求める。本実施形態1では、第1キャリブレーション温度T4=10℃、第2キャリブレーション温度T5=270℃としている。
そして、求めた抵抗変化率が感圧抵抗体131と感温抵抗体133とで互いに異なる場合には、後述するように、その差を無くすべく、感圧抵抗体131または感温抵抗体133に直列に付加抵抗体を接続する。このような直列の付加抵抗体を設けることで、感圧抵抗体131に生じる第1電圧V1と感温抵抗体133に生じる第2電圧V2との差分電圧(V1−V2)に現れる、温度Tの変化に伴うドリフトを抑制できるからである。
一方、求めた抵抗変化率が感圧抵抗体131と感温抵抗体133とで等しい場合には、感圧抵抗体131または感温抵抗体133に直列に接続する付加抵抗体を設けない。このような直列の付加抵抗体を設けても、上述の差分電圧(V1−V2)に現れるドリフトを抑制できる見込みが殆どないからある。
本実施形態1では、図14に示すように、第1キャリブレーション温度T4と第2キャリブレーション温度T5の間における抵抗変化率が、感圧抵抗体131と感温抵抗体133とで互いに異なり、感温抵抗体133の方が感圧抵抗体131よりも抵抗変化率が大きい。このような場合には、感温抵抗体133の方に付加抵抗体(第2付加抵抗体226)を直列に接続して、感圧抵抗体131の抵抗変化率と、感温抵抗体133及び第2付加抵抗体226からなる第2合成抵抗212の抵抗変化率とを揃える。本実施形態1では、付加抵抗体226の大きさを1.00kΩとしている。
すると、感温抵抗体133及び付加低抗体226の第2合成抵抗212は、第1キャリブレーション温度T4における抵抗値が3.03kΩ、第2キャリブレーション温度T5における抵抗値が4.25kΩとなり、この間の抵抗変化率が40%となる。一方、感圧抵抗体131は、第1キャリブレーション温度T4における抵抗値が1.92kΩ、第2キャリブレーション温度T5における抵抗値が2.69kΩであり、この間の抵抗変化率は40%である。つまり、感温抵抗体133に1.00kΩの付加抵抗体226を直列に接続することで、感圧抵抗体131の抵抗変化率と、感温抵抗体133及び付加低抗体226からなる第2合成抵抗212の抵抗変化率とを等しくできる。
次に、第1定電流i1及び第2定電流i2の大きさの決め方について説明する。
第1定電流i1及び第2定電流i2は、Si素子130に、検出荷重Fsp及び予荷重Fsoのうち予荷重Fsoのみを掛けたときに、第1合成抵抗(感圧抵抗体131)に生じる第3基準電圧V3o(第1基準電圧V1o)と、第2合成抵抗212に生じる第4基準電圧V4oとが等しくなる大きさに調整する。
まず、図15に示すように、第1合成抵抗131及び第2合成抵抗212についての、Si素子130(感圧抵抗体131)の温度Tと抵抗変化量との関係をそれぞれ求める。そして、温度Tと抵抗変化量との関係が第1合成抵抗131と第2合成抵抗212とで互いに異なる場合には、第1定電流i1及び第2定電流i2の大きさを調節する。
具体的には、基準温度T6を設定し、この基準温度T6において、第1合成抵抗131に生じる第3基準電圧V3oと、第2合成抵抗212に生じる第4基準電圧V4oとが等しくなるように、第1定電流i1及び第2定電流i2の大きさを調節する。本実施形態1では、基準温度T6=20℃とし、V3o=V4o=2Vとなるように、第1定電流i1及び第2定電流i2の大きさを調節している。第1定電流i1=1.03mA、第2定電流i2=0.65mAである。
次に、図16に、Si素子130(感圧抵抗体131)の温度Tと出力換算電圧との関係を示す。出力換算電圧は、第1合成抵抗131に生じる第3電圧V3(感圧抵抗体131に生じる第1電圧V1)と、第2合成抵抗212に生じる第4電圧V4との差分電圧(V3−V4)を50倍に増幅した値である。付加抵抗体が無い場合には、出力換算電圧が大きくドリフトする(ドリフトレンジ:17.8V)のに対し、付加抵抗体226を設けた本実施形態1では、出力換算電圧のドリフトが無くなっている(ドリフトレンジ:0V)。なお、図16では、付加抵抗体が無い場合も、付加抵抗体226が有る場合も、第1定電流i1及び第2定電流i2の大きさの調整を行っている。
次に、検知回路の他の部分ついて説明する(図7参照)。検知回路200は、可変ゲイン増幅器205を有する。この可変ゲイン増幅器205の非反転入力端子(+)は、第1合成抵抗(感圧抵抗体131)に電気的に接続されている。また、可変ゲイン増幅器205の反転入力端子(−)は、第2合成抵抗212に電気的に接続されている。そして、この可変ゲイン増幅器205は、非反転入力端子(+)に入力される電圧信号である第1合成抵抗131に生じる第3電圧V3(感圧抵抗体131に生じる第1電圧V1)と、反転入力端子(−)に入力される電圧信号である第2合成抵抗212に生じる第4電圧V4との差分電圧(V3−V4)を、所定の増幅率で増幅する。そして、筒内圧Ppに応じた(詳細には、素子圧力Psに応じた)圧力信号(圧力電圧信号)Sppを出力する。また、この可変ゲイン増幅器205は、後述するゲインコントローラ209に接続されており、このゲインコントローラ209からの信号により、その増幅率を変化させる。
また、検知回路200は、A/D変換器207とゲインコントローラ209とを有する。A/D変換器207は、一方で第2合成抵抗212に電気的に接続されると共に、他方でゲインコントローラ209に接続されている。このA/D変換器207は、第2合成抵抗212からのアナログ信号(電圧信号)をデジタル信号に変換して、ゲインコントローラ209に出力する。
ゲインコントローラ209は、前述のように、可変ゲイン増幅器205及びA/D変換器207に接続されている。このゲインコントローラ209は、第2合成抵抗212に生じる第4電圧V4に基づいて、Si素子130(感圧抵抗体131)の温度Tに応じた温度信号(温度電圧信号)Sttを外部に出力する。
また、このゲインコントローラ209には、感度温度特性を相殺する適切な増幅率が設定されており、温度センサ信号(第4電圧V4)と増幅率との関係についての情報を補正テーブルとして記憶している。これにより、温度センサ信号(第4電圧V4)に基づいて、可変ゲイン増幅器205の増幅率を調整して、温度Tの変化に起因する差分電圧(V3−V4)の偏移によって生じる圧力電圧信号Sppの偏移を減少させる温度特性補償を行う。
具体的には、本実施形態1では、第1合成抵抗(感圧抵抗体131)及び第2合成抵抗212の差分電圧(V3−V4)は、図8のグラフに示すような感度温度特性を有する。即ち、第1合成抵抗131及び第2合成抵抗212は、温度Tが高くなるにつれて、その差分電圧(V3−V4)が直線的に増加する感度温度特性を有する。このため、ゲインコントローラ209内の補正テーブルには、図9のグラフに示すように、温度Tに対応して、図8のグラフの感度温度特性を打ち消す増幅率を予め記憶させてある。これにより、可変ゲイン増幅器205の出力信号(圧力電圧信号Spp)は、図10に示すように、感度温度特性を相殺した出力信号となる。即ち、温度Tが変化しても、出力信号(第1電圧信号Spp)がその影響を受けない。
なお、本実施形態1では、前述のように、A/D変換器207を、付加抵抗体226と第2定電流源203との接続点に接続しているが、図7に破線で示すように、A/D変換器207を、感温抵抗体133と付加抵抗体226との接続点に接続してもよい。このようにした場合、ゲインコントローラ209は、感温抵抗体133に生じる第2電圧V2に基づいて、Si素子130(感圧抵抗体131)の温度Tに応じた温度電圧信号Sttを外部に出力する。また、ゲインコントローラ209は、第2電圧V2に基づいて、可変ゲイン増幅器205の増幅率を調整して、温度Tの変化に起因する差分電圧(V3−V4)の偏移によって生じる圧力電圧信号Sppの偏移を減少させる温度特性補償を行う。
なお、A/D変換器207及びゲインコントローラ209が、本発明の温度信号生成出力手段に相当する。また、可変ゲイン増幅器205、A/D変換器207及びゲインコントローラ209が、本発明の圧力信号生成出力手段に相当する。また、可変ゲイン増幅器205が、本発明の増幅手段に相当する。また、ゲインコントローラ209が、本発明の増幅率調整手段に相当する。
以上で説明したように、本実施形態1の筒内圧センサ付きグロープラグ100は、検出対象である筒内圧Ppにより自身が圧縮されて(詳細には、筒内圧Ppに応じた検出荷重Fspと予荷重Fsoとを合わせた素子荷重Fsにより掛かる素子圧力Psにより圧縮されて)、筒内圧Ppを検出する圧縮型のSi素子130を有する。このため、ダイアフラム型のSi素子に比して、耐荷重性、小型化及び感度において有利である。また、このSi素子130は、2つの抵抗体(感圧抵抗体131及び感温抵抗体133を1つずつ)を有する。このため、従来の4つの抵抗体を設けたものに比して、Si素子130を小型化できる。また、抵抗体を2つに減らしたこと、更には、感圧抵抗体131の一端と感温抵抗体133の一端とを接続したことにより、Si素子130に接続する配線165,165,165の数も3本に減らすことができたので、この点でも筒内圧センサ付きグロープラグ100を小型化できる。このような小型化により、グロープラグとの兼用も容易となり、また、内燃機関への取り付けが容易である。
また、この筒内圧センサ付きグロープラグ100は、筒内圧Ppの検出にあたり、第1合成抵抗(感圧抵抗体131)の第3抵抗値r3(第1抵抗値r1)と、感温抵抗体133及び第2付加抵抗体226による第2合成抵抗212の第4抵抗値r4とに基づいて、素子圧力Psに応じた圧力信号Sppを生成し出力する。
感圧抵抗体131は、筒内圧Pp(素子圧力Ps)の変化に応じて自身の第1抵抗値r1が変化する他に、温度Tの変化によっても自身の第1抵抗値r1が変化する。このため、第1合成抵抗(感圧抵抗体131)の第3抵抗値r3(第1抵抗値r1)も筒内圧Pp(素子圧力Ps)の変化に応じて抵抗値が変化する他、温度Tの変化に応じても抵抗値が変化する。
一方、感温抵抗体133は、温度Tの変化によって自身の第2抵抗値r2が大きく変化する一方、筒内圧Pp(素子圧力Ps)の変化によっては自身の第2抵抗値r2が殆ど変化しないように形成されている。具体的には、筒内圧Pp(素子圧力Ps)の変化で生じる第2抵抗値r2の変化量を、筒内圧Pp(素子圧力Ps)の変化で生じる第1抵抗値r1の変化量の10分の1以下としている。このように、感温抵抗体133は、主として温度Tの変化に応じて第2抵抗値r2が変化するため、感温抵抗体133及び第2付加抵抗体226による第2合成抵抗212の第4抵抗値r4も、主に温度Tの変化に応じて抵抗値が変化する。
従って、第1合成抵抗(感圧抵抗体131)の第3抵抗値r3(第1抵抗値r1)と第2合成抵抗212の第4抵抗値r4とを用いれば、第1合成抵抗131の第3抵抗値r3から、温度Tの変化に起因して生じる抵抗値の変化分を除くことができるので、筒内圧Pp(素子圧力Ps)に応じた抵抗値のみを精度良く検出できる。即ち、筒内圧Ppを、Si素子130(感圧抵抗体131)の温度Tの変化による影響を抑制しつつ精度良く検出できる。また、このようにすれば、抵抗体131,133の製品毎の不純物濃度誤差によって感度温度特性が生じても、その感度温度特性も含めて補償できるので、前述の特許文献3の物理量検出装置に比して、筒内圧Ppを、温度Tの影響を抑制しつつ高精度に検出できる。
更に、この筒内圧センサ付きグロープラグ100は、感圧抵抗体131の温度Tの変化に伴って生じる抵抗変化の抵抗変化率と、感温抵抗体133の温度Tの変化に伴って生じる抵抗変化の抵抗変化率との差を補償する付加抵抗体226を有する。具体的には、この付加低抗体226として、感温抵抗体133に接続される第2付加抵抗体を有する。このため、感圧抵抗体131の温度Tの変化に伴って生じる抵抗変化率と、感温抵抗体133の温度Tの変化に伴って生じる抵抗変化率との差を減少させることができる。従って、Si素子130(感圧抵抗体131)の温度Tの影響を少なくして、検出圧力Ppを高精度に検出できる。
また、この筒内圧センサ付きグロープラグ100は、Si素子130に予荷重Fsoのみを掛けたときに、第1合成抵抗(感圧抵抗体131)に生じる第3基準電圧V3o(第1基準電圧V1o)と、第2合成抵抗212に生じる第4基準電圧V4oとが等しくなる大きさの第1定電流i1及び第2定電流i2を流す第1定電流源202及び第2定電流源203を有する。これにより、感圧抵抗体131と感温抵抗体133との抵抗温度特性の差を更に小さくできる。従って、筒内圧Ppを更に高精度に検出できる。
また、この筒内圧センサ付きグロープラグ100は、前述の感温抵抗体133及び温度信号生成出力手段を構成するA/D変換器207及びゲインコントローラ209を有するので、筒内圧Ppを検出できる他に、Si素子130(感圧抵抗体131)の温度Tも検出できる。その際、感温抵抗体133は、筒内圧Pp(素子圧力Ps)の変化により生じる第2抵抗値r2の変化量が十分に小さくなっている。具体的には、この変化量が、感圧抵抗体131の筒内圧Pp(素子圧力Ps)の変化により生じる第1抵抗値r1の変化量に比して、10分の1以下(240分の1)と十分に小さくなっている。従って、Si素子130(感圧抵抗体131)の温度Tを、筒内圧Ppによる影響を抑制しつつ正確に検出できる。
また、この筒内圧センサ付きグロープラグ100は、筒内圧Ppの検出時に、第1合成抵抗(感圧抵抗体131)に生じる第3電圧V3(第1電圧V1)と、第2合成抵抗212に生じる第4電圧V4との差である差分電圧(V3−V4)を増幅して、圧力電圧信号Sppを出力する増幅手段を有する。
前述のように、感圧抵抗体131は、筒内圧Pp(素子圧力Ps)の変化に応じて第1抵抗値r1が変化する他に、温度Tの変化によっても第1抵抗値r1が変化する。このため、筒内圧Ppの検出時に、第1合成抵抗(感圧抵抗体131)に生じる第3電圧V3(第1電圧V1)には、筒内圧Pp(素子圧力Ps)の変化に応じて生じる電圧の他、温度Tの変化に応じて生じる電圧が含まれている。
一方、感温抵抗体133は、温度Tの変化によって自身の第2抵抗値r2が大きく変化する一方、筒内圧Pp(素子圧力Ps)の変化によっては第2抵抗値r2が殆ど変化しないように形成されている。このため、感温抵抗体133及び付加抵抗体226による第2合成抵抗212に生じる第4電圧V4は、主に温度Tに応じて変化する。
従って、これらの差分電圧(V3−V4)を求めれば、第1合成抵抗131に生じる第3電圧V3から、温度Tの変化に起因して生じる電圧分を差し引くことができるので、筒内圧Pp(素子圧力Ps)に応じて生じる電圧のみを精度良く検出できる。即ち、筒内圧Ppを、Si素子130(感圧抵抗体131)の温度Tの変化による影響を抑制しつつ精度良く検出できる。また、このようにすれば、抵抗体131,133の製品毎の不純物濃度誤差によって感度温度特性が生じても、この感度温度特性も含めて補償できるので、前述の特許文献3の物理量検出装置に比して、筒内圧Ppを、温度Tの影響を抑制しつつ高精度に検出できる。
また、感圧抵抗体131は、筒内圧Pp(素子圧力Ps)の変化に応じて自身の第1抵抗値r1が変化する他、温度Tによっても第1抵抗値r1が変化するが、更に、筒内圧Pp(素子圧力Ps)の変化に対する第1抵抗値r1の変化量の大きさ(感度)も、温度Tの影響を受けて変化する。即ち、感圧抵抗体131は、抵抗温度特性を有するだけでなく、感度温度特性も有する。このため、差分電圧(V3−V4)にも、感度温度特性による温度Tの影響が含まれる。
これに対し、本実施形態1では、可変ゲイン増幅器205、A/D変換器207及びゲインコントローラ209を有し、第2合成抵抗212に生じる第4電圧V4に基づいて、可変ゲイン増幅器205の増幅率を調整する。そして、温度Tの変化に起因する差分電圧(V3−V4)の偏移によって生じる圧力電圧信号Sppの偏移を減少させる温度特性補償を行うので、筒内圧Ppを、温度Tの影響を抑制しつつより精度良く検出できる。
なお、前述のように、筒内圧Pp(素子圧力Ps)の変化に対する感温抵抗体133の第2抵抗値r2の変化量は、感圧抵抗体131の第1抵抗値r1の変化量に比して10分の1以下(240分の1)と小さいため、第2合成抵抗212の第4電圧V4に基づいて、筒内圧Ppによる影響を抑制しつつ、Si素子130(感圧抵抗体131)の温度Tを正確に検出できる。このため、第4電圧V4に基づいて上記の温度特性補償をすることにより、筒内圧Ppを更に精度良く検出できる。
また、この筒内圧センサ付きグロープラグ100は、Si素子130の第1主面130aの面方位が{110}面(具体的には(110)面)とされている。このように筒内圧Ppを受ける面を{110}面とした圧縮型のSi素子130とすることにより、ダイアフラム型のSi素子に比して、Si素子130を小型化できると共に耐荷重性を向上させることができる。従って、高圧となる内燃機関の筒内圧Ppを検出するのに特に好適である。
また、この筒内圧センサ付きグロープラグ100では、感圧抵抗体131は、<110>方向に延びる直線状感圧部位131c,131c,…を主とする形態とされ、かつ、第1主面130aのうち、押圧部材125が当接する当接部130eに配置されている。このため、感圧抵抗体131の筒内圧Ppに対する検出感度が特に高く、しかも、筒内圧Ppの変化に応じた感圧抵抗体131の抵抗変化を適切に生じさせることができる。
一方、感温抵抗体133については、<100>方向に延びる直線状感温部位133c,133c,…を主とする形態とされ、かつ、第1主面130aのうち、上記当接部130e以外の押圧部材125が当接していない非当接部130fに配置されている。このため、感温抵抗体133の筒内圧Ppに対する検出感度を特に小さくできる。即ち、感温抵抗体133の圧力依存性を特に小さくできる。
これにより、感温抵抗体133の第2抵抗値r2の変化量が、感圧抵抗体131の第1抵抗値r1の変化量の10分の1以下(具体的には240分の1)となっている。
また、この筒内圧センサ付きグロープラグ100では、感圧抵抗体131及び感温抵抗体133は、同一の拡散プロセスで同時に形成されているので、これらの抵抗温度特性を実質的に等しくする(本実施形態では、両者の抵抗温度特性の差を50ppm/℃以下とする)ことが容易にできる。
また、この筒内圧センサ付きグロープラグ100では、感圧抵抗体131及び感温抵抗体133の不純物濃度Cp(1/cm3 )を、0.8×1018≦Cp≦1.2×1018、または、0.8×1020≦Cp≦1.2×1020(具体的には1.0×1020/cm3 )としているので、これらの抵抗体131,133の感度温度特性が500ppm/℃以下に小さくなっている。従って、筒内圧Ppの検出に際し、温度Tの影響を更に小さくできる。
また、この筒内圧センサ付きグロープラグ100では、Si素子130は、感圧抵抗体131の一端に接続する電極パッド136と、感温抵抗体133の一端に接続する電極パッド137と、感圧抵抗体131の他端及び感温抵抗体133の他端にそれぞれ接続する共通の第3電極パッド135とを有する。このような形態とすることにより、Si素子130上の電極パッド数を3つにまで減らすことができたので、Si素子130を小型化できる。また、電極パッド数を3つに減らしたことにより、各電極パッド135,136,137に接続する配線数165,165,165も3本にまで減らすことができるので、筒内圧センサ付きグロープラグ100を小型化できる。
また、Si素子130がSOI基板であるので、絶縁抵抗の低下を抑制し、Si素子130の高温耐性を向上させることができる。このため、筒内圧Ppの検出時に高温となる内燃機関での使用に特に適している。
(実施形態2)
次いで、第2の実施の形態について説明する。本実施形態2の筒内圧センサ付きグロープラグ102は、筒内圧Pp及びSi素子130(感圧抵抗体131)の温度Tの検出に係る検知回路300の構成が、上記実施形態1の筒内圧センサ付きグロープラグ100の検知回路200と異なる。それ以外は、基本的に上記実施形態1と同様であるので、上記実施形態1と同様な部分の説明は、省略または簡略化する。図17に、本実施形態2に係る検知回路300を示す。
本実施形態2に係る検知回路300は、上記実施形態1に係る検知回路200と同様に、感圧抵抗体131、感温抵抗体133、第1定電流源202及び第2定電流源203を含む電流供給源201、可変ゲイン増幅器205、A/D変換器207、並びに、ゲインコントローラ209を有する。
一方、本実施形態2では、付加低抗体として、第1付加抵抗体321を有する。この付加抵抗体321は、Si素子130から離間して配線基板170上に配置され、感圧抵抗体131に直列に接続されている。この付加抵抗体321は、後述するように、感圧抵抗体131の温度Tの変化に伴って生じる抵抗変化の抵抗変化率と、感温抵抗体133の温度Tの変化に伴って生じる抵抗変化の抵抗変化率との差を補償するものである。
また、本実施形態2では、ハウジング110や圧力検出機構120を構成する部材121等の材質を変更している。このため、これらの部材に掛かる温度が変化したときの、これらの部材の熱膨張や熱収縮が、上記実施形態1の筒内圧センサ付きグロープラグ100と異なるので、Si素子130(感圧抵抗体131)の温度Tが同じでも、Si素子130を押圧する素子荷重Fsが、上記実施形態1の場合とは異なる。従って、感圧抵抗体131自体は上記実施形態1と同様でも、その抵抗温度特性が上記実施形態1とは異なる。
なお、本実施形態2では、前述のように、感圧抵抗体131に接続する第1付加抵抗体321を有するため、感圧抵抗体131及び第1付加抵抗体321の合成抵抗311が本発明の「第1合成抵抗」に相当し、また、この第1合成抵抗311の抵抗値が「第3抵抗値r3」に相当する。また、この第1合成抵抗311に生じる電圧が「第3電圧V3」に相当する。
一方、本実施形態2では、感温抵抗体133に接続する第2付加抵抗体が存在しないため、感温抵抗体133単体で本発明の「第2合成抵抗」にも相当し、また、感温抵抗体222の第2抵抗値r2が第2合成抵抗の「第4抵抗値r4」にも相当する。また、感温抵抗体133に生じる第2電圧V2が第2合成抵抗に生じる「第4電圧V4」にも相当する。
次に、本実施形態2における付加抵抗体(第1付加抵抗体321)について説明する。
付加抵抗体の配置及び大きさを決めるにあたり、まず、図18に示すように、感圧抵抗体131及び感温抵抗体133についての、Si素子130(感圧抵抗体131)の温度Tと抵抗値との関係をそれぞれ求める。本実施形態2でも、図18のように、温度Tと抵抗値との関係が感圧抵抗体131と感温抵抗体133とで互いに異なるので、感圧抵抗体131に生じる第1電圧V1と感温抵抗体133に生じる第2電圧V2との差分電圧(V1−V2)に、温度Tの変化に伴うドリフトが現れる。そこで、感圧抵抗体131または感温抵抗体133に付加抵抗体を接続して、差分電圧(V1−V2)に現れるドリフトを抑制する。
次に、図18のグラフに基づいて、図19に示すように、感圧抵抗体131及び感温抵抗体133についての、Si素子130(感圧抵抗体131)の温度Tと規格化抵抗値との関係をそれぞれ求める。そして、図19のグラフから、付加低抗体として、感圧抵抗体131または感温抵抗体133に並列に接続する付加抵抗体が必要か否かを検討する。
具体的には、上記実施形態1と同様に、中央温度T3(130℃)における感圧抵抗体131と感温抵抗体133の規格化抵抗値をそれぞれ求める。図19に示すように、本実施形態2でも、感圧抵抗体131のグラフと感温抵抗体133のグラフとが互いに重なっており、中央温度T3における感圧抵抗体131の規格化抵抗値と感温抵抗体133の規格化抵抗値が共に39%で等しい。このように中央温度T3における規格化抵抗値が等しい場合は、前述のようにドリフト抑制効果が見込めないため、付加抵抗体を、感圧抵抗体131または感温抵抗体133に並列に接続する必要はない。
次に、図18のグラフに基づいて、図20に示すように、感圧抵抗体131及び感温抵抗体133についての、Si素子130(感圧抵抗体131)の温度Tと0℃を基準とした抵抗変化率との関係をそれぞれ求める。そして、図20のグラフから、付加低抗体として、感圧抵抗体131または感温抵抗体133に直列に接続する付加抵抗体が必要か否かを検討する。
具体的には、上記実施形態1と同様に、第1キャリブレーション温度T4と第2キャリブレーション温度T5との間の抵抗変化率を、感圧抵抗体131及び感温抵抗体133についてそれぞれ求める。なお、本実施形態2では、第1キャリブレーション温度T4=40℃、第2キャリブレーション温度T5=270℃としている。
図20に示すように、本実施形態2では、第1キャリブレーション温度T4と第2キャリブレーション温度T5の間における抵抗変化率が、感圧抵抗体131と感温抵抗体133とで互いに異なり、感圧抵抗体131の方が感温抵抗体133よりも抵抗変化率が大きい。このような場合には、感圧抵抗体131の方に付加抵抗体(第1付加抵抗体321)を直列に接続して、感圧抵抗体131及び第1付加抵抗体321からなる第1合成抵抗311の抵抗変化率と、感温抵抗体133の抵抗変化率とを揃える。本実施形態2では、付加抵抗体321の大きさを0.70kΩとしている。
すると、感圧抵抗体131及び付加低抗体312の第1合成抵抗311は、第1キャリブレーション温度T4における抵抗値が2.98kΩ、第2キャリブレーション温度T5における抵抗値が4.55kΩとなり、この間の抵抗変化率は53%となる。一方、感温抵抗体133は、第1キャリブレーション温度T4における抵抗値が2.13kΩ、第2キャリブレーション温度T5における抵抗値が3.25kΩであり、この間の抵抗変化率が53%である。つまり、感圧抵抗体131に0.70kΩの付加抵抗体312を直列に接続することで、感圧抵抗体131及び付加抵抗体321からなる第1合成抵抗311の抵抗変化率と、感温抵抗体133の抵抗変化率とを等しくできる。
次に、第1定電流i1及び第2定電流i2の大きさについて説明する。
まず、上記実施形態1と同様に、図21に示すように、第1合成抵抗311及び第2合成抵抗133についての、Si素子130(感圧抵抗体131)の温度Tと抵抗変化量との関係をそれぞれ求める。本実施形態2でも、温度Tと抵抗変化量との関係が第1合成抵抗311と第2合成抵抗133とで互いに異なるので、第1定電流i1及び第2定電流i2の大きさを調節する。
具体的には、上記実施形態1と同様に、基準温度T6において、第1合成抵抗311に生じる第3基準電圧V3oと、第2合成抵抗133に生じる第4基準電圧V4oとが等しくなるように、第1定電流i1及び第2定電流i2の大きさを調節する。本実施形態2でも、基準温度T6=20℃とし、V3o=V4o=2Vとなるように、第1定電流i1及び第2定電流i2の大きさを調節している。第1定電流i1=0.65mA、第2定電流i2=0.91mAである。
次に、図22に、Si素子130(感圧抵抗体131)の温度Tと出力換算電圧との関係を示す。付加抵抗体が無い場合には、出力換算電圧が大きくドリフトする(ドリフトレンジ:15.6V)のに対し、付加抵抗体312を設けた本実施形態2では、出力換算電圧のドリフトが無くなっている(ドリフトレンジ:0V)。
このように、本実施形態2の筒内圧センサ付きグロープラグ102は、感圧抵抗体131の温度Tの変化に伴って生じる抵抗変化の抵抗変化率と、感温抵抗体133の温度Tの変化に伴って生じる抵抗変化の抵抗変化率との差を補償する付加抵抗体321を有する。具体的には、この付加低抗体321として、感圧抵抗体131に直列に接続する第1付加抵抗体を有する。このため、感圧抵抗体131の温度Tの変化に伴って生じる抵抗変化率と、感温抵抗体133の温度Tの変化に伴って生じる抵抗変化率との差を減少させることができる。従って、Si素子130(感圧抵抗体131)の温度Tの影響を少なくして、検出圧力Ppを高精度に検出できる。
また、本実施形態2でも、Si素子130に予荷重Fsoのみを掛けたときに、第1合成抵抗311に生じる第3基準電圧V3oと、第2合成抵抗133に生じる第4基準電圧V4oとが等しくなる大きさの第1定電流i1及び第2定電流i2を流す。これにより、感圧抵抗体131と感温抵抗体133との抵抗温度特性の差を更に小さくできる。従って、筒内圧Ppを更に高精度に検出できる。その他、上記実施形態1と同様な部分は、上記実施形態1と同様な作用効果を奏する。
(実施形態3)
次いで、第3の実施の形態について説明する。本実施形態3の筒内圧センサ付きグロープラグ103は、筒内圧Pp及びSi素子130(感圧抵抗体131)の温度Tの検出に係る検知回路400の構成が、上記実施形態1,2の筒内圧センサ付きグロープラグ100,102の検知回路200,300と異なる。それ以外は、基本的に上記実施形態1等と同様であるので、上記実施形態1等と同様な部分の説明は、省略または簡略化する。図23に、本実施形態3に係る検知回路400を示す。
本実施形態3に係る検知回路400は、上記実施形態1,2に係る検知回路200,300と同様に、感圧抵抗体131、感温抵抗体133、第1定電流源202及び第2定電流源203を含む電流供給源201、可変ゲイン増幅器205、A/D変換器207、並びに、ゲインコントローラ209を有する。
一方、本実施形態3では、付加低抗体として、第2付加抵抗体426を有する。この付加抵抗体426は、Si素子130から離間して配線基板170上に配置され、感温抵抗体133に並列に接続されている。この付加抵抗体426は、後述するように、感圧抵抗体131の温度Tの変化に伴って生じる抵抗変化の抵抗変化率と、感温抵抗体133の温度Tの変化に伴って生じる抵抗変化の抵抗変化率との差を補償するものである。
また、本実施形態3では、ハウジング110や圧力検出機構120を構成する部材121等の材質を変更している。このため、これらの部材に掛かる温度が変化したときの、これらの部材の熱膨張や熱収縮が、上記実施形態1,2の筒内圧センサ付きグロープラグ100,102と異なるので、Si素子130(感圧抵抗体131)の温度Tが同じでも、Si素子130を押圧する素子荷重Fsが、上記実施形態1,2の場合とは異なる。従って、感圧抵抗体131自体は上記実施形態1,2と同様でも、その抵抗温度特性が上記実施形態1,2とは異なる。
なお、本実施形態3では、前述のように、感圧抵抗体131に接続する第1付加抵抗体が存在しないため、感圧抵抗体131単体で本発明の「第1合成抵抗」にも相当し、また、感圧抵抗体131の第1抵抗値r1が第1合成抵抗の「第3抵抗値r3」にも相当する。また、感圧抵抗体131に生じる第1電圧V1が第1合成抵抗に生じる「第3電圧V3」にも相当する。
一方、本実施形態3では、感温抵抗体133に接続する第2付加抵抗体426を有するため、感温抵抗体133及び第2付加抵抗体426の合成抵抗412が本発明の「第2合成抵抗」に相当し、また、この第2合成抵抗412の抵抗値が「第4抵抗値r4」に相当する。また、この第2合成抵抗412に生じる電圧が「第4電圧V4」に相当する。
次に、本実施形態3における付加抵抗体(第2付加抵抗体426)について説明する。
付加抵抗体の配置及び大きさを決めるにあたり、まず、図24に示すように、感圧抵抗体131及び感温抵抗体133についての、Si素子130(感圧抵抗体131)の温度Tと抵抗値との関係をそれぞれ求める。本実施形態3でも、図24のように、温度Tと抵抗値との関係が感圧抵抗体131と感温抵抗体133とで互いに異なるので、感圧抵抗体131に生じる第1電圧V1と感温抵抗体133に生じる第2電圧V2との差分電圧(V1−V2)に、温度Tの変化に伴うドリフトが現れる。そこで、感圧抵抗体131または感温抵抗体133に付加抵抗体を接続して、差分電圧(V1−V2)に現れるドリフトを抑制する。
次に、図24のグラフに基づいて、図25に示すように、感圧抵抗体131及び感温抵抗体133についての、Si素子130(感圧抵抗体131)の温度Tと規格化抵抗値との関係をそれぞれ求める。そして、図25のグラフから、付加低抗体として、感圧抵抗体131または感温抵抗体133に並列に接続する付加抵抗体が必要か否かを検討する。
具体的には、上記実施形態1等と同様に、中央温度T3(130℃)における感圧抵抗体131と感温抵抗体133の規格化抵抗値をそれぞれ求める。図25に示すように、本実施形態3では、中央温度T3における感圧抵抗体131の規格化抵抗値と感温抵抗体133の規格化抵抗値とが互いに異なり、感温抵抗体133の方が感圧抵抗体131よりも規格化抵抗値が小さい。このような場合には、感温抵抗体133の方に付加抵抗体(第2付加抵抗体426)を並列に接続して、中央温度T3における、感圧抵抗体131の規格化抵抗値と、感温抵抗体133及び付加抵抗体426の第2合成抵抗体412の規格化抵抗値とを揃える。本実施形態3では、付加抵抗体426の大きさを4.90kΩとしている。
すると、感温抵抗体133及び付加低抗体426からなる第2合成抵抗412は、最低使用温度T1における抵抗値が1.36kΩ、最高使用温度T2における抵抗値が2.02kΩ、中央温度T3における抵抗値が1.65kΩとなり、中央温度T3における規格化抵抗値は44%となる。一方、感圧抵抗体131は、最低使用温度T1における抵抗値が1.82kΩ、最高使用温度T2における抵抗値が2.70kΩ、中央温度T3における抵抗値が2.21kΩであるので、中央温度T3における規格化抵抗値は44%である。つまり、中央温度T3において、感圧抵抗体131の規格化抵抗値と、感温抵抗体133及び付加低抗体426からなる第2合成抵抗412の規格化抵抗値とを等しくできる。
次に、図24のグラフに基づいて、図26に示すように、感圧抵抗体131と、感温抵抗体133及び付加抵抗体426の第2合成抵抗412についての、Si素子130(感圧抵抗体131)の温度Tと0℃を基準とした抵抗変化率との関係をそれぞれ求める。そして、図26のグラフから、付加低抗体として、感圧抵抗体131または感温抵抗体133に直列に接続する付加抵抗体が必要か否かを検討する。
具体的には、上記実施形態1等と同様に、第1キャリブレーション温度T4と第2キャリブレーション温度T5との間の抵抗変化率を、感圧抵抗体131及び第2合成抵抗412についてそれぞれ求める。なお、本実施形態3では、第1キャリブレーション温度T4=−20℃、第2キャリブレーション温度T5=280℃としている。また、後述する実施形態4〜8でも、第1キャリブレーション温度T4=−20℃、第2キャリブレーション温度T5=280℃としている。第1,第2キャリブレーション温度T4,T5を実施形態によって異なる値としているのは、ドリフト抑制効果をより大きくするためである。
本実施形態3では、感圧抵抗体131のグラフと第2合成抵抗412のグラフとが互いに重なっており、第1キャリブレーション温度T4と第2キャリブレーション温度T5との間の抵抗変化率が、感圧抵抗体131も第2合成抵抗412も42%で等しい。このように第1キャリブレーション温度T4と第2キャリブレーション温度T5との間の抵抗変化率が等しい場合は、ドリフト抑制効果が見込めないため、付加抵抗体を、感圧抵抗体131または感温抵抗体133に直列に接続する必要はない。従って、本実施形態3では、前述のように、付加抵抗体426を感温抵抗体133に並列に接続するのみとする。
次に、第1定電流i1及び第2定電流i2の大きさについて説明する。
まず、上記実施形態1等と同様に、図27に示すように、第1合成抵抗131及び第2合成抵抗412についての、Si素子130(感圧抵抗体131)の温度Tと抵抗変化量との関係をそれぞれ求める。本実施形態3でも、温度Tと抵抗変化量との関係が、第1合成抵抗131と第2合成抵抗412とで互いに異なるので、第1定電流i1及び第2定電流i2の大きさを調節する。
具体的には、上記実施形態1等と同様に、基準温度T6において、第1合成抵抗131に生じる第3基準電圧V3oと、第2合成抵抗412に生じる第4基準電圧V4oとが等しくなるように、第1定電流i1及び第2定電流i2の大きさを調節する。本実施形態3では、基準温度T6=130℃とし、V3o=V4o=2Vとなるように、第1定電流i1及び第2定電流i2の大きさを調節している。第1定電流i1=0.91mA、第2定電流i2=1.21mAである。なお、基準温度T6を実施形態によって異なる値としているのは、ドリフト抑制効果をより大きくするためである。
次に、図28に、Si素子130(感圧抵抗体131)の温度Tと出力換算電圧との関係を示す。付加抵抗体が無い場合には、出力換算電圧が大きくドリフトする(ドリフトレンジ:22.1V)のに対し、前述の付加抵抗体426を設けた本実施形態3では、出力換算電圧のドリフトが大幅に減少している(ドリフトレンジ:0.4V)。
このように、本実施形態3の筒内圧センサ付きグロープラグ103は、感圧抵抗体131の温度Tの変化に伴って生じる抵抗変化の抵抗変化率と、感温抵抗体133の温度Tの変化に伴って生じる抵抗変化の抵抗変化率との差を補償する付加抵抗体426を有する。具体的には、この付加低抗体426として、感温抵抗体133に並列に接続される第2付加抵抗体を有する。このため、感圧抵抗体131の温度Tの変化に伴って生じる抵抗変化率と、感温抵抗体133の温度Tの変化に伴って生じる抵抗変化率との差を減少させることができる。従って、Si素子130(感圧抵抗体131)の温度Tの影響を少なくして、検出圧力Ppを高精度に検出できる。
また、本実施形態3でも、Si素子130に予荷重Fsoのみを掛けたときに、第1合成抵抗131に生じる第3基準電圧V3oと、第2合成抵抗412に生じる第4基準電圧V4oとが等しくなる大きさの第1定電流i1及び第2定電流i2を流す。これにより、感圧抵抗体131と感温抵抗体133との抵抗温度特性の差を更に小さくできる。従って、筒内圧Ppを更に高精度に検出できる。その他、上記実施形態1または2と同様な部分は、上記実施形態1または2と同様な作用効果を奏する。
(実施形態4)
次いで、第4の実施の形態について説明する。本実施形態4の筒内圧センサ付きグロープラグ104は、筒内圧Pp及びSi素子130(感圧抵抗体131)の温度Tの検出に係る検知回路500の構成が、上記実施形態1〜3の筒内圧センサ付きグロープラグ100,102,103の検知回路200,300,400と異なる。それ以外は、基本的に上記実施形態1等と同様であるので、上記実施形態1等と同様な部分の説明は、省略または簡略化する。図29に、本実施形態4に係る検知回路500を示す。
本実施形態4に係る筒内圧センサ付きグロープラグ104の検知回路500は、上記実施形態1〜3に係る検知回路200,300,400と同様に、感圧抵抗体131、感温抵抗体133、第1定電流源202及び第2定電流源203を含む電流供給源201、可変ゲイン増幅器205、A/D変換器207、並びに、ゲインコントローラ209を有する。
一方、本実施形態4では、付加低抗体として、第1付加抵抗体521を有する。この付加抵抗体521は、Si素子130から離間して配線基板170上に配置され、感圧抵抗体131に並列に接続されている。この付加抵抗体521は、後述するように、感圧抵抗体131の温度Tの変化に伴って生じる抵抗変化の抵抗変化率と、感温抵抗体133の温度Tの変化に伴って生じる抵抗変化の抵抗変化率との差を補償するものである。
また、本実施形態4では、ハウジング110や圧力検出機構120を構成する部材121等の材質を変更している。このため、これらの部材に掛かる温度が変化したときの、これらの部材の熱膨張や熱収縮が、上記実施形態1〜3の筒内圧センサ付きグロープラグ100,102,103と異なるので、Si素子130(感圧抵抗体131)の温度Tが同じでも、Si素子130を押圧する素子荷重Fsが、上記実施形態1〜3の場合とは異なる。従って、感圧抵抗体131自体は上記実施形態1〜3と同様でも、その抵抗温度特性が上記実施形態1〜3とは異なる。
なお、本実施形態4では、上述のように、感圧抵抗体131に接続する第1付加抵抗体521を有するため、感圧抵抗体131及び第1付加抵抗体521の合成抵抗511が本発明の「第1合成抵抗」に相当し、また、この第1合成抵抗511の抵抗値が「第3抵抗値r3」に相当する。また、この第2合成抵抗511に生じる電圧が「第3電圧V3」に相当する。
一方、本実施形態4では、感温抵抗体133に接続する第2付加抵抗体が存在しないため、感温抵抗体133単体で本発明の「第2合成抵抗」にも相当し、また、感温抵抗体133の第2抵抗値r2が第2合成抵抗の「第4抵抗値r4」にも相当する。また、感温抵抗体133に生じる第2電圧V2が第2合成抵抗に生じる「第4電圧V4」にも相当する。
次に、本実施形態4における付加抵抗体(第1付加抵抗体521)について説明する。
付加抵抗体の配置及び大きさを決めるにあたり、まず、図30に示すように、感圧抵抗体131及び感温抵抗体133についての、Si素子130(感圧抵抗体131)の温度Tと抵抗値との関係をそれぞれ求める。本実施形態4でも、図30のように、温度Tと抵抗値との関係が感圧抵抗体131と感温抵抗体133とで互いに異なるので、感圧抵抗体131に生じる第1電圧V1と感温抵抗体133に生じる第2電圧V2との差分電圧(V1−V2)に、温度Tの変化に伴うドリフトが現れる。そこで、感圧抵抗体131または感温抵抗体133に付加抵抗体を接続して、差分電圧(V1−V2)に現れるドリフトを抑制する。
次に、図30のグラフに基づいて、図31に示すように、感圧抵抗体131及び感温抵抗体133についての、Si素子130(感圧抵抗体131)の温度Tと規格化抵抗値との関係をそれぞれ求める。そして、図31のグラフから、付加低抗体として、感圧抵抗体131または感温抵抗体133に並列に接続する付加抵抗体が必要か否かを検討する。
具体的には、上記実施形態1等と同様に、中央温度T3(130℃)における感圧抵抗体131と感温抵抗体133の規格化抵抗値をそれぞれ求める。図31に示すように、本実施形態3では、中央温度T3における感圧抵抗体131の規格化抵抗値と感温抵抗体133の規格化抵抗値とが互いに異なり、感圧抵抗体131の方が感温抵抗体133よりも規格化抵抗値が小さい。このような場合には、感圧抵抗体131の方に付加抵抗体(第1付加抵抗体521)を並列に接続して、中央温度T3における、感圧抵抗体131及び付加抵抗体521の第1合成抵抗511と、感温抵抗体133の規格化抵抗値とを揃える。本実施形態3では、付加抵抗体521の大きさを9.28kΩとしている。
すると、感圧抵抗体131及び付加低抗体521からなる第1合成抵抗511は、最低使用温度T1における抵抗値が1.63kΩ、最高使用温度T2における抵抗値が2.95kΩ、中央温度T3における抵抗値が2.14kΩとなり、中央温度T3における規格化抵抗値は39%となる。一方、感温抵抗体133は、最低使用温度T1における抵抗値が1.89kΩ、最高使用温度T2における抵抗値が3.44kΩ、中央温度T3における抵抗値が2.49kΩであるので、中央温度T3における規格化抵抗値は39%である。つまり、中央温度T3において、感圧抵抗体131及び付加抵抗体521からなる第1合成抵抗511の規格化抵抗値と、感温抵抗体133の規格化抵抗値とを等しくできる。
次に、図30のグラフに基づいて、図32に示すように、感圧抵抗体131及び付加抵抗体521の第1合成抵抗511と、感温抵抗体133についての、Si素子130(感圧抵抗体131)の温度Tと0℃を基準とした抵抗変化率との関係をそれぞれ求める。そして、図32のグラフから、付加低抗体として、感圧抵抗体131または感温抵抗体133に直列に接続する付加抵抗体が必要か否かを検討する。
具体的には、上記実施形態1等と同様に、第1キャリブレーション温度T4と第2キャリブレーション温度T5との間の抵抗変化率を、第1合成抵抗511及び感温抵抗体133についてそれぞれ求める。
本実施形態4では、第1合成抵抗511のグラフと感温抵抗体133のグラフとが互いに重なっており、第1キャリブレーション温度T4と第2キャリブレーション温度T5との間の抵抗変化率が、第1合成抵抗511も感温抵抗体133も70%で等しい。このように第1キャリブレーション温度T4と第2キャリブレーション温度T5との間の抵抗変化率が等しい場合は、ドリフト抑制効果が見込めないため、付加抵抗体を、感圧抵抗体131または感温抵抗体133に直列に接続する必要はない。従って、本実施形態4では、前述のように、付加抵抗体521を感圧抵抗体131に並列に接続するのみとする。
次に、第1定電流i1及び第2定電流i2の大きさについて説明する。
まず、上記実施形態1等と同様に、図33に示すように、第1合成抵抗511及び第2合成抵抗133についての、Si素子130(感圧抵抗体131)の温度Tと抵抗変化量との関係をそれぞれ求める。本実施形態4でも、温度Tと抵抗変化量との関係が、第1合成抵抗511と第2合成抵抗133とで互いに異なるので、第1定電流i1及び第2定電流i2の大きさを調節する。
具体的には、上記実施形態1等と同様に、基準温度T6において、第1合成抵抗511に生じる第3基準電圧V3oと、第2合成抵抗133に生じる第4基準電圧V4oとが等しくなるように、第1定電流i1及び第2定電流i2の大きさを調節する。本実施形態4では、基準温度T6=130℃とし、V3o=V4o=2Vとなるように、第1定電流i1及び第2定電流i2の大きさを調節している。第1定電流i1=0.93mA、第2定電流i2=0.80mAである。
次に、図34に、Si素子130(感圧抵抗体131)の温度Tと出力換算電圧との関係を示す。付加抵抗体が無い場合には、出力換算電圧が大きくドリフトする(ドリフトレンジ:22.0V)のに対し、前述の付加抵抗体521を設けた本実施形態4では、出力換算電圧のドリフトが大幅に減少している(ドリフトレンジ:0.8V)。
このように、本実施形態4の筒内圧センサ付きグロープラグ104は、感圧抵抗体131の温度Tの変化に伴って生じる抵抗変化の抵抗変化率と、感温抵抗体133の温度Tの変化に伴って生じる抵抗変化の抵抗変化率との差を補償する付加抵抗体521を有する。具体的には、この付加低抗体521として、感圧抵抗体131に並列に接続される第1付加抵抗体を有する。このため、感圧抵抗体131の温度Tの変化に伴って生じる抵抗変化率と、感温抵抗体133の温度Tの変化に伴って生じる抵抗変化率との差を減少させることができる。従って、Si素子130(感圧抵抗体131)の温度Tの影響を少なくして、検出圧力Ppを高精度に検出できる。
また、本実施形態4でも、Si素子130に予荷重Fsoのみを掛けたときに、第1合成抵抗511に生じる第3基準電圧V3oと、第2合成抵抗133に生じる第4基準電圧V4oとが等しくなる大きさの第1定電流i1及び第2定電流i2を流す。これにより、感圧抵抗体131と感温抵抗体133との抵抗温度特性の差を更に小さくできる。従って、筒内圧Ppを更に高精度に検出できる。その他、上記実施形態1〜3のいずれかと同様な部分は、上記実施形態1〜3のいずれかと同様な作用効果を奏する。
(実施形態5)
次いで、第5の実施の形態について説明する。本実施形態5の筒内圧センサ付きグロープラグ105は、筒内圧Pp及びSi素子130(感圧抵抗体131)の温度Tの検出に係る検知回路600の構成が、上記実施形態1〜4の筒内圧センサ付きグロープラグ100,102,103,104の検知回路200,300,400,500と異なる。それ以外は、基本的に上記実施形態1等と同様であるので、上記実施形態1等と同様な部分の説明は、省略または簡略化する。図35に、本実施形態5に係る検知回路600を示す。
本実施形態5に係る筒内圧センサ付きグロープラグ105の検知回路600は、上記実施形態1〜4に係る検知回路200,300,400,500と同様に、感圧抵抗体131、感温抵抗体133、第1定電流源202及び第2定電流源203を含む電流供給源201、可変ゲイン増幅器205、A/D変換器207、並びに、ゲインコントローラ209を有する。
一方、本実施形態5では、付加低抗体として、第1付加抵抗体621と第2付加抵抗体626とを有する。第1付加抵抗体621は、Si素子130から離間して配線基板170上に配置され、感圧抵抗体131に直列に接続されている。また、第2付加抵抗体626は、Si素子130から離間して配線基板170上に配置され、感温抵抗体133に並列に接続されている。これらの付加抵抗体621,626は、後述するように、感圧抵抗体131の温度Tの変化に伴って生じる抵抗変化の抵抗変化率と、感温抵抗体133の温度Tの変化に伴って生じる抵抗変化の抵抗変化率との差を補償するものである。
また、本実施形態5では、ハウジング110や圧力検出機構120を構成する部材121等の材質を変更している。このため、これらの部材に掛かる温度が変化したときの、これらの部材の熱膨張や熱収縮が、上記実施形態1〜4の筒内圧センサ付きグロープラグ100,102,103,104と異なるので、Si素子130(感圧抵抗体131)の温度Tが同じでも、Si素子130を押圧する素子荷重Fsが、上記実施形態1〜4の場合とは異なる。従って、感圧抵抗体131自体は上記実施形態1〜4と同様でも、その抵抗温度特性が上記実施形態1〜4とは異なる。
なお、本実施形態5では、上述のように、感圧抵抗体131に接続する第1付加抵抗体621を有するため、感圧抵抗体131及び第1付加抵抗体621の合成抵抗611が本発明の「第1合成抵抗」に相当し、また、この第1合成抵抗611の抵抗値が「第3抵抗値r3」に相当する。また、この第1合成抵抗611に生じる電圧が「第3電圧V3」に相当する。
また、感温抵抗体133に接続する第2付加抵抗体626を有するため、感温抵抗体133及び第2付加抵抗体626の合成抵抗612が本発明の「第2合成抵抗」に相当し、また、この第2合成抵抗612の抵抗値が「第4抵抗値r4」に相当する。また、この第2合成抵抗612に生じる電圧が「第4電圧V4」に相当する。
次に、本実施形態5における付加抵抗体(第1付加抵抗体621及び第2付加抵抗体626)について説明する。
付加抵抗体の配置及び大きさを決めるにあたり、まず、図36に示すように、感圧抵抗体131及び感温抵抗体133についての、Si素子130(感圧抵抗体131)の温度Tと抵抗値との関係をそれぞれ求める。本実施形態5でも、温度Tと抵抗値との関係が感圧抵抗体131と感温抵抗体133とで互いに異なるので、感圧抵抗体131に生じる第1電圧V1と感温抵抗体133に生じる第2電圧V2との差分電圧(V1−V2)に、温度Tの変化に伴うドリフトが現れる。そこで、感圧抵抗体131または感温抵抗体133に付加抵抗体を接続して、差分電圧(V1−V2)に現れるドリフトを抑制する。
次に、図36のグラフに基づいて、図37に示すように、感圧抵抗体131及び感温抵抗体133についての、Si素子130(感圧抵抗体131)の温度Tと規格化抵抗値との関係をそれぞれ求める。そして、図37のグラフから、付加低抗体として、感圧抵抗体131または感温抵抗体133に並列に接続する付加抵抗体が必要か否かを検討する。
具体的には、上記実施形態1等と同様に、中央温度T3(130℃)における感圧抵抗体131と感温抵抗体133の規格化抵抗値をそれぞれ求める。図37に示すように、本実施形態5では、中央温度T3における感圧抵抗体131の規格化抵抗値と感温抵抗体133の規格化抵抗値とが互いに異なり、感温抵抗体133の方が感圧抵抗体131よりも規格化抵抗値が小さい。このような場合には、感温抵抗体133の方に付加抵抗体(第2付加抵抗体626)を並列に接続して、中央温度T3における、感圧抵抗体131の規格化抵抗値と、感温抵抗体133及び第2付加抵抗体626からなる第2合成抵抗体612の規格化抵抗値とを揃える。本実施形態5では、第2付加抵抗体626の大きさを2.47kΩとしている。
すると、感温抵抗体133及び付加低抗体626の第2合成抵抗612は、最低使用温度T1における抵抗値が1.07kΩ、最高使用温度T2における抵抗値が1.44kΩ、中央温度T3における抵抗値が1.24kΩとなり、中央温度T3における規格化抵抗値は46%となる。一方、感圧抵抗体131は、最低使用温度T1における抵抗値が1.94kΩ、最高使用温度T2における抵抗値が3.55kΩ、中央温度T3における抵抗値が2.68kΩであるので、中央温度T3における規格化抵抗値は46%である。つまり、中央温度T3において、感圧抵抗体131の規格化抵抗値と、感温抵抗体133及び付加低抗体626からなる第2合成抵抗612の規格化抵抗値とを等しくできる。
次に、図36のグラフに基づいて、図38に示すように、感圧抵抗体131と、感温抵抗体133及び第2付加抵抗体626の第2合成抵抗612についての、Si素子130(感圧抵抗体131)の温度Tと0℃を基準とした抵抗変化率との関係をそれぞれ求める。そして、図38のグラフから、付加低抗体として、感圧抵抗体131または感温抵抗体133に直列に接続する付加抵抗体が必要か否かを検討する。
具体的には、上記実施形態1等と同様に、第1キャリブレーション温度T4と第2キャリブレーション温度T5との間の抵抗変化率を、感圧抵抗体131及び第2合成抵抗612についてそれぞれ求める。
本実施形態5では、図38に示すように、第1キャリブレーション温度T4と第2キャリブレーション温度T5の間における抵抗変化率が、感圧抵抗体131と第2合成抵抗612とで互いに異なり、感圧抵抗体131の方が第2合成抵抗612よりも抵抗変化率が大きい。このような場合には、感圧抵抗体131の方に付加抵抗体(第1付加抵抗体621)を直列に接続して、感圧抵抗体131及び第1付加抵抗体621の第1合成抵抗611の抵抗変化率と、感温抵抗体133及び第2付加抵抗体626の第2合成抵抗612の抵抗変化率とを揃える。本実施形態5では、第1付加抵抗体621の大きさを2.71kΩとしている。
すると、感圧抵抗体131及び第1付加抵抗体621からなる第1合成抵抗611は、第1キャリブレーション温度T4における抵抗値が4.73kΩ、第2キャリブレーション温度T5における抵抗値が6.15kΩとなり、この間の抵抗変化率は30%となる。一方、感温抵抗体133及び第2付加低抗体626からなる第2合成抵抗612は、第1キャリブレーション温度T4における抵抗値が1.087kΩ、第2キャリブレーション温度T5における抵抗値が1.415kΩであり、この間の抵抗変化率が30%である。つまり、感圧抵抗体131及び第1付加抵抗体621からなる第1合成抵抗611の抵抗変化率と、感温抵抗体133及び第2付加低抗体626からなる第2合成抵抗612の抵抗変化率とを等しくできる。
次に、第1定電流i1及び第2定電流i2の大きさについて説明する。
まず、上記実施形態1等と同様に、図39に示すように、第1合成抵抗611及び第2合成抵抗612についての、Si素子130(感圧抵抗体131)の温度Tと抵抗変化量との関係をそれぞれ求める。本実施形態5でも、温度Tと抵抗変化量との関係が、第1合成抵抗611と第2合成抵抗612とで互いに異なるので、第1定電流i1及び第2定電流i2の大きさを調節する。
具体的には、上記実施形態1等と同様に、基準温度T6において、第1合成抵抗611に生じる第3基準電圧V3oと、第2合成抵抗612に生じる第4基準電圧V4oとが等しくなるように、第1定電流i1及び第2定電流i2の大きさを調節する。本実施形態5では、基準温度T6=130℃とし、V3o=V4o=2Vとなるように、第1定電流i1及び第2定電流i2の大きさを調節している。第1定電流i1=0.37mA、第2定電流i2=1.61mAである。
次に、図40に、Si素子130(感圧抵抗体131)の温度Tと出力換算電圧との関係を示す。付加抵抗体が無い場合には、出力換算電圧が大きくドリフトする(ドリフトレンジ:5.8V)のに対し、前述の第1,第2付加抵抗体621,626を設けた本実施形態5では、出力換算電圧のドリフトが大幅に減少している(ドリフトレンジ:0.4V)。
このように、本実施形態5の筒内圧センサ付きグロープラグ105は、感圧抵抗体131の温度Tの変化に伴って生じる抵抗変化の抵抗変化率と、感温抵抗体133の温度Tの変化に伴って生じる抵抗変化の抵抗変化率との差を補償する第1,第2付加抵抗体621,626を有する。具体的には、この付加低抗体として、感圧抵抗体131に直列に接続される第1付加抵抗体621と、感温抵抗体133に並列に接続された第2付加抵抗体626とを有する。このため、感圧抵抗体131の温度Tの変化に伴って生じる抵抗変化率と、感温抵抗体133の温度Tの変化に伴って生じる抵抗変化率との差を減少させることができる。従って、Si素子130(感圧抵抗体131)の温度Tの影響を少なくして、検出圧力Ppを高精度に検出できる。
また、本実施形態5でも、Si素子130に予荷重Fsoのみを掛けたときに、第1合成抵抗611に生じる第3基準電圧V3oと、第2合成抵抗612に生じる第4基準電圧V4oとが等しくなる大きさの第1定電流i1及び第2定電流i2を流す。これにより、感圧抵抗体131と感温抵抗体133との抵抗温度特性の差を更に小さくできる。従って、筒内圧Ppを更に高精度に検出できる。その他、上記実施形態1〜4のいずれかと同様な部分は、上記実施形態1〜4のいずれかと同様な作用効果を奏する。
(実施形態6)
次いで、第6の実施の形態について説明する。本実施形態6の筒内圧センサ付きグロープラグ106は、筒内圧Pp及びSi素子130(感圧抵抗体131)の温度Tの検出に係る検知回路700の構成が、上記実施形態1〜5の筒内圧センサ付きグロープラグ100,102,103,104,105の検知回路200,300,400,500,600と異なる。それ以外は、基本的に上記実施形態1等と同様であるので、上記実施形態1等と同様な部分の説明は、省略または簡略化する。図41に、本実施形態6に係る検知回路700を示す。
本実施形態6に係る筒内圧センサ付きグロープラグ106の検知回路700は、上記実施形態1〜5に係る検知回路200,300,400,500,600と同様に、感圧抵抗体131、感温抵抗体133、第1定電流源202及び第2定電流源203を含む電流供給源201、可変ゲイン増幅器205、A/D変換器207、並びに、ゲインコントローラ209を有する。
一方、本実施形態6では、付加低抗体として、第1付加抵抗体721と第2付加抵抗体726とを有する。第1付加抵抗体721は、Si素子130から離間して配線基板170上に配置され、感圧抵抗体131に並列に接続されている。また、第2付加抵抗体726は、Si素子130から離間して配線基板170上に配置され、感温抵抗体133に直列に接続されている。これらの付加抵抗体721,726は、後述するように、感圧抵抗体131の温度Tの変化に伴って生じる抵抗変化の抵抗変化率と、感温抵抗体133の温度Tの変化に伴って生じる抵抗変化の抵抗変化率との差を補償するものである。
また、本実施形態6では、ハウジング110や圧力検出機構120を構成する部材121等の材質を変更している。このため、これらの部材に掛かる温度が変化したときの、これらの部材の熱膨張や熱収縮が、上記実施形態1〜5の筒内圧センサ付きグロープラグ100,102,103,104,105と異なるので、Si素子130(感圧抵抗体131)の温度Tが同じでも、Si素子130を押圧する素子荷重Fsが、上記実施形態1〜5の場合とは異なる。従って、感圧抵抗体131自体は上記実施形態1〜5と同様でも、その抵抗温度特性が上記実施形態1〜5とは異なる。
なお、本実施形態6では、上述のように、感圧抵抗体131に接続する第1付加抵抗体721を有するため、感圧抵抗体131及び第1付加抵抗体721の合成抵抗711が本発明の「第1合成抵抗」に相当し、また、この第1合成抵抗711の抵抗値が「第3抵抗値r3」に相当する。また、この第1合成抵抗711に生じる電圧が「第3電圧V3」に相当する。
また、感温抵抗体133に接続する第2付加抵抗体726を有するため、感温抵抗体133及び第2付加抵抗体726の合成抵抗712が本発明の「第2合成抵抗」に相当し、また、この第2合成抵抗712の抵抗値が「第4抵抗値r4」に相当する。また、この第2合成抵抗712に生じる電圧が「第4電圧V4」に相当する。
次に、本実施形態6における付加抵抗体(第1付加抵抗体721及び第2付加抵抗体726)について説明する。
付加抵抗体の配置及び大きさを決めるにあたり、まず、図42に示すように、感圧抵抗体131及び感温抵抗体133についての、Si素子130(感圧抵抗体131)の温度Tと抵抗値との関係をそれぞれ求める。本実施形態6でも、温度Tと抵抗値との関係が感圧抵抗体131と感温抵抗体133とで互いに異なるので、感圧抵抗体131に生じる第1電圧V1と感温抵抗体133に生じる第2電圧V2との差分電圧(V1−V2)に、温度Tの変化に伴うドリフトが現れる。そこで、感圧抵抗体131または感温抵抗体133に付加抵抗体を接続して、差分電圧(V1−V2)に現れるドリフトを抑制する。
次に、図42のグラフに基づいて、図43に示すように、感圧抵抗体131及び感温抵抗体133についての、Si素子130(感圧抵抗体131)の温度Tと規格化抵抗値との関係をそれぞれ求める。そして、図43のグラフから、付加低抗体として、感圧抵抗体131または感温抵抗体133に並列に接続する付加抵抗体が必要か否かを検討する。
具体的には、上記実施形態1等と同様に、中央温度T3(130℃)における感圧抵抗体131と感温抵抗体133の規格化抵抗値をそれぞれ求める。図43に示すように、本実施形態6では、中央温度T3における感圧抵抗体131の規格化抵抗値と感温抵抗体133の規格化抵抗値とが互いに異なり、感圧抵抗体131の方が感温抵抗体133よりも規格化抵抗値が小さい。このような場合には、感圧抵抗体131の方に付加抵抗体(第1付加抵抗体721)を並列に接続して、中央温度T3における、感圧抵抗体131及び第1付加抵抗体721からなる第1合成抵抗711の規格化抵抗値と、感温抵抗体133の規格化抵抗値とを揃える。本実施形態6では、第1付加抵抗体721の大きさを3.07kΩとしている。
すると、感圧抵抗体131及び第1付加抵抗体721の第1合成抵抗711は、最低使用温度T1における抵抗値が1.15kΩ、最高使用温度T2における抵抗値が1.56kΩ、中央温度T3における抵抗値が1.31kΩとなるので、中央温度T3における規格化抵抗値は39%となる。一方、感温抵抗体133は、最低使用温度T1における抵抗値が1.89kΩ、最高使用温度T2における抵抗値が3.44kΩ、中央温度T3における抵抗値が2.49kΩであるので、中央温度T3における規格化抵抗値は39%である。つまり、中央温度T3において、感圧抵抗体131及び第1付加抵抗体721からなる第1合成抵抗711の規格化抵抗値と、感温抵抗体133の規格化抵抗値とを等しくできる。
次に、図42のグラフに基づいて、図44に示すように、感圧抵抗体131及び第1付加抵抗体721の第1合成抵抗711と、感温抵抗体133についての、Si素子130(感圧抵抗体131)の温度Tと0℃を基準とした抵抗変化率との関係をそれぞれ求める。そして、図44のグラフから、付加低抗体として、感圧抵抗体131または感温抵抗体133に直列に接続する付加抵抗体が必要か否かを検討する。
具体的には、上記実施形態1等と同様に、第1キャリブレーション温度T4と第2キャリブレーション温度T5との間の抵抗変化率を、第1合成抵抗711及び感温抵抗体133についてそれぞれ求める。
本実施形態6では、図44に示すように、第1キャリブレーション温度T4と第2キャリブレーション温度T5の間における抵抗変化率が、第1合成抵抗711と感温抵抗体133とで互いに異なり、感温抵抗体133の方が第1合成抵抗711よりも抵抗変化率が大きい。このような場合には、感温抵抗体133の方に付加抵抗体(第2付加抵抗体726)を直列に接続して、感圧抵抗体131及び第1付加抵抗体721の第1合成抵抗711の抵抗変化率と、感温抵抗体133及び第2付加抵抗体726の第2合成抵抗712の抵抗変化率とを揃える。本実施形態6では、第2付加抵抗体726の大きさを2.42kΩとしている。
すると、感温抵抗体133及び第2付加低抗体726の第2合成抵抗712は、第1キャリブレーション温度T4における抵抗値が4.36kΩ、第2キャリブレーション温度T5における抵抗値が5.73kΩとなり、この間の抵抗変化率が31%となる。一方、感圧抵抗体131及び第1付加抵抗体721の第1合成抵抗711は、第1キャリブレーション温度T4における抵抗値が1.16kΩ、第2キャリブレーション温度T5における抵抗値が1.52kΩであり、この間の抵抗変化率は31%である。つまり、感圧抵抗体131及び第1付加抵抗体721からなる第1合成抵抗711の抵抗変化率と、感温抵抗体133及び第2付加低抗体726からなる第2合成抵抗712の抵抗変化率とを等しくできる。
次に、第1定電流i1及び第2定電流i2の大きさについて説明する。
まず、上記実施形態1等と同様に、図45に示すように、第1合成抵抗711及び第2合成抵抗712についての、Si素子130(感圧抵抗体131)の温度Tと抵抗変化量との関係をそれぞれ求める。本実施形態6でも、温度Tと抵抗変化量との関係が、第1合成抵抗711と第2合成抵抗712とで互いに異なるので、第1定電流i1及び第2定電流i2の大きさを調節する。
具体的には、上記実施形態1等と同様に、基準温度T6において、第1合成抵抗711に生じる第3基準電圧V3oと、第2合成抵抗712に生じる第4基準電圧V4oとが等しくなるように、第1定電流i1及び第2定電流i2の大きさを調節する。本実施形態6では、基準温度T6=130℃とし、V3o=V4o=2Vとなるように、第1定電流i1及び第2定電流i2の大きさを調節している。第1定電流i1=1.53mA、第2定電流i2=0.41mAである。
次に、図46に、Si素子130(感圧抵抗体131)の温度Tと出力換算電圧との関係を示す。付加抵抗体が無い場合には、出力換算電圧が大きくドリフトする(ドリフトレンジ:5.3V)のに対し、前述の第1,第2付加抵抗体721,726を設けた本実施形態6では、出力換算電圧のドリフトが大幅に減少している(ドリフトレンジ:0.6V)。
このように、本実施形態6の筒内圧センサ付きグロープラグ106は、感圧抵抗体131の温度Tの変化に伴って生じる抵抗変化の抵抗変化率と、感温抵抗体133の温度Tの変化に伴って生じる抵抗変化の抵抗変化率との差を補償する第1,第2付加抵抗体721,726を有する。具体的には、この付加低抗体として、感圧抵抗体131に並列に接続される第1付加抵抗体721と、感温抵抗体133に直列に接続された第2付加抵抗体726とを有する。このため、感圧抵抗体131の温度Tの変化に伴って生じる抵抗変化率と、感温抵抗体133の温度Tの変化に伴って生じる抵抗変化率との差を減少させることができる。従って、Si素子130(感圧抵抗体131)の温度Tの影響を少なくして、検出圧力Ppを高精度に検出できる。
また、本実施形態6でも、Si素子130に予荷重Fsoのみを掛けたときに、第1合成抵抗711に生じる第3基準電圧V3oと、第2合成抵抗712に生じる第4基準電圧V4oとが等しくなる大きさの第1定電流i1及び第2定電流i2を流す。これにより、感圧抵抗体131と感温抵抗体133との抵抗温度特性の差を更に小さくできる。従って、筒内圧Ppを更に高精度に検出できる。その他、上記実施形態1〜5のいずれかと同様な部分は、上記実施形態1〜5のいずれかと同様な作用効果を奏する。
(実施形態7)
次いで、第7の実施の形態について説明する。本実施形態7の筒内圧センサ付きグロープラグ107は、筒内圧Pp及びSi素子130(感圧抵抗体131)の温度Tの検出に係る検知回路800の構成が、上記実施形態1〜6の筒内圧センサ付きグロープラグ100,102,103,104,105,106の検知回路200,300,400,500,600,700と異なる。それ以外は、基本的に上記実施形態1等と同様であるので、上記実施形態1等と同様な部分の説明は、省略または簡略化する。図47に、本実施形態7に係る検知回路800を示す。
本実施形態7に係る筒内圧センサ付きグロープラグ107の検知回路800は、上記実施形態1〜6に係る検知回路200,300,400,500,600,700と同様に、感圧抵抗体131、感温抵抗体133、第1定電流源202及び第2定電流源203を含む電流供給源201、可変ゲイン増幅器205、A/D変換器207、並びに、ゲインコントローラ209を有する。
一方、本実施形態7では、付加低抗体として、2つの第2付加抵抗体826,827を有する。一方の第2付加抵抗体826は、Si素子130から離間して配線基板170上に配置され、感温抵抗体133に直列に接続されている。また、他方の第2付加抵抗体827は、Si素子130から離間して配線基板170上に配置され、感温抵抗体133に並列に接続されている。これらの付加抵抗体826,827は、後述するように、感圧抵抗体131の温度Tの変化に伴って生じる抵抗変化の抵抗変化率と、感温抵抗体133の温度Tの変化に伴って生じる抵抗変化の抵抗変化率との差を補償するものである。
また、本実施形態7では、ハウジング110や圧力検出機構120を構成する部材121等の材質を変更している。このため、これらの部材に掛かる温度が変化したときの、これらの部材の熱膨張や熱収縮が、上記実施形態1〜6の筒内圧センサ付きグロープラグ100,102,103,104,105,106と異なるので、Si素子130(感圧抵抗体131)の温度Tが同じでも、Si素子130を押圧する素子荷重Fsが、上記実施形態1〜6の場合とは異なる。従って、感圧抵抗体131自体は上記実施形態1〜6と同様でも、その抵抗温度特性が上記実施形態1〜6とは異なる。
なお、本実施形態7では、上述のように、感圧抵抗体131に接続する第1付加抵抗体が存在しないため、感圧抵抗体131単体で本発明の「第1合成抵抗」にも相当し、また、感圧抵抗体131の第1抵抗値r1が第1合成抵抗の「第3抵抗値r3」にも相当する。また、感圧抵抗体131に生じる第1電圧V1が第1合成抵抗に生じる「第3電圧V3」にも相当する。
一方、本実施形態7では、上述のように、感温抵抗体133に接続する2つの第2付加抵抗体826,827を有するため、感温抵抗体133及び第2付加抵抗体826,827の合成抵抗812が本発明の「第2合成抵抗」に相当し、また、この第2合成抵抗812の抵抗値が「第4抵抗値r4」に相当する。また、この第2合成抵抗812に生じる電圧が「第4電圧V4」に相当する。
次に、本実施形態7における付加抵抗体(第2付加抵抗体826,827)について説明する。
付加抵抗体の配置及び大きさを決めるにあたり、まず、図48に示すように、感圧抵抗体131及び感温抵抗体133についての、Si素子130(感圧抵抗体131)の温度Tと抵抗値との関係をそれぞれ求める。本実施形態7でも、温度Tと抵抗値との関係が感圧抵抗体131と感温抵抗体133とで互いに異なるので、感圧抵抗体131に生じる第1電圧V1と感温抵抗体133に生じる第2電圧V2との差分電圧(V1−V2)に、温度Tの変化に伴うドリフトが現れる。そこで、感圧抵抗体131または感温抵抗体133に付加抵抗体を接続して、差分電圧(V1−V2)に現れるドリフトを抑制する。
次に、図48のグラフに基づいて、図49に示すように、感圧抵抗体131及び感温抵抗体133についての、Si素子130(感圧抵抗体131)の温度Tと規格化抵抗値との関係をそれぞれ求める。そして、図49のグラフから、付加低抗体として、感圧抵抗体131または感温抵抗体133に並列に接続する付加抵抗体が必要か否かを検討する。
具体的には、上記実施形態1等と同様に、中央温度T3(130℃)における感圧抵抗体131と感温抵抗体133の規格化抵抗値をそれぞれ求める。図49に示すように、本実施形態7では、中央温度T3における感圧抵抗体131の規格化抵抗値と感温抵抗体133の規格化抵抗値とが互いに異なり、感温抵抗体133の方が感圧抵抗体131よりも規格化抵抗値が小さい。このような場合には、感温抵抗体133の方に付加抵抗体(第2付加抵抗体827)を並列に接続して、中央温度T3における、感圧抵抗体131の規格化抵抗値と、感温抵抗体133及び第2付加抵抗体827の合成抵抗の規格化抵抗値とを揃える。本実施形態7では、第2付加抵抗体827の大きさを5.80kΩとしている。
すると、感温抵抗体133及び第2付加抵抗体827の合成抵抗は、最低使用温度T1における抵抗値が1.43kΩ、最高使用温度T2における抵抗値が2.16kΩ、中央温度T3における抵抗値が1.74kΩとなるので、中央温度T3における規格化抵抗値は39%となる。一方、感圧抵抗体131は、最低使用温度T1における抵抗値が1.83kΩ、最高使用温度T2における抵抗値が2.64kΩ、中央温度T3における抵抗値が2.18kΩであるので、中央温度T3における規格化抵抗値は43%である。つまり、中央温度T3において、感圧抵抗体131の規格化抵抗値と、感温抵抗体133及び第2付加抵抗体827からなる合成抵抗の規格化抵抗値とを等しくできる。
次に、図48のグラフに基づいて、図50に示すように、感圧抵抗体131と、感温抵抗体133及び第2付加抵抗体827の合成抵抗についての、Si素子130(感圧抵抗体131)の温度Tと0℃を基準とした抵抗変化率との関係をそれぞれ求める。そして、図50のグラフから、付加低抗体として、感圧抵抗体131または感温抵抗体133に直列に接続する付加抵抗体が必要か否かを検討する。
具体的には、上記実施形態1等と同様に、第1キャリブレーション温度T4と第2キャリブレーション温度T5との間の抵抗変化率を、感圧抵抗体131と、感温抵抗体133及び第2付加抵抗体827の合成抵抗についてそれぞれ求める。
本実施形態7では、図50に示すように、第1キャリブレーション温度T4と第2キャリブレーション温度T5の間における抵抗変化率が、感圧抵抗体131と、感温抵抗体133及び第2付加抵抗体827の合成抵抗とで互いに異なり、感温抵抗体133及び第2付加抵抗体827の合成抵抗の方が感圧抵抗体131よりも抵抗変化率が大きい。このような場合には、感温抵抗体133の方に付加抵抗体(第2付加抵抗体826)を直列に接続して、感圧抵抗体131の抵抗変化率と、感温抵抗体133及び2つの第2付加抵抗体826,827からなる第2合成抵抗812の抵抗変化率とを揃える。本実施形態7では、第2付加抵抗体826の大きさを0.237kΩとしている。
すると、感温抵抗体133及び2つの第2付加低抗体826,827の第2合成抵抗812は、第1キャリブレーション温度T4における抵抗値が1.692kΩ、第2キャリブレーション温度T5における抵抗値が2.345kΩとなり、この間の抵抗変化率が39%となる。一方、感圧抵抗体131は、第1キャリブレーション温度T4における抵抗値が1.86kΩ、第2キャリブレーション温度T5における抵抗値が2.58kΩであり、この間の抵抗変化率は39%である。つまり、感圧抵抗体131の抵抗変化率と第2合成抵抗812の抵抗変化率とを等しくできる。
次に、第1定電流i1及び第2定電流i2の大きさについて説明する。
まず、上記実施形態1等と同様に、図51に示すように、第1合成抵抗131及び第2合成抵抗812についての、Si素子130(感圧抵抗体131)の温度Tと抵抗変化量との関係をそれぞれ求める。本実施形態7でも、温度Tと抵抗変化量との関係が、第1合成抵抗131と第2合成抵抗812とで互いに異なるので、第1定電流i1及び第2定電流i2の大きさを調節する。
具体的には、上記実施形態1等と同様に、基準温度T6において、第1合成抵抗131に生じる第3基準電圧V3oと、第2合成抵抗812に生じる第4基準電圧V4oとが等しくなるように、第1定電流i1及び第2定電流i2の大きさを調節する。本実施形態7では、基準温度T6=130℃とし、V3o=V4o=2Vとなるように、第1定電流i1及び第2定電流i2の大きさを調節している。第1定電流i1=0.92mA、第2定電流i2=1.01mAである。
次に、図46に、Si素子130(感圧抵抗体131)の温度Tと出力換算電圧との関係を示す。付加抵抗体が無い場合には、出力換算電圧が大きくドリフトする(ドリフトレンジ:24.9V)のに対し、前述の2つの第2付加抵抗体826,827を設けた本実施形態7では、出力換算電圧のドリフトが大幅に減少している(ドリフトレンジ:0.3V)。
このように、本実施形態7の筒内圧センサ付きグロープラグ107は、感圧抵抗体131の温度Tの変化に伴って生じる抵抗変化の抵抗変化率と、感温抵抗体133の温度Tの変化に伴って生じる抵抗変化の抵抗変化率との差を補償する第2付加抵抗体826,827を有する。具体的には、この付加低抗体として、感温抵抗体133に直列に接続された第2付加抵抗体826と、感温抵抗体133に並列に接続された第2付加抵抗体827とを有する。このため、感圧抵抗体131の温度Tの変化に伴って生じる抵抗変化率と、感温抵抗体133の温度Tの変化に伴って生じる抵抗変化率との差を減少させることができる。従って、Si素子130(感圧抵抗体131)の温度Tの影響を少なくして、検出圧力Ppを高精度に検出できる。
また、本実施形態7でも、Si素子130に予荷重Fsoのみを掛けたときに、第1合成抵抗131に生じる第3基準電圧V3oと、第2合成抵抗812に生じる第4基準電圧V4oとが等しくなる大きさの第1定電流i1及び第2定電流i2を流す。これにより、感圧抵抗体131と感温抵抗体133との抵抗温度特性の差を更に小さくできる。従って、筒内圧Ppを更に高精度に検出できる。その他、上記実施形態1〜6のいずれかと同様な部分は、上記実施形態1〜6のいずれかと同様な作用効果を奏する。
(実施形態8)
次いで、第8の実施の形態について説明する。本実施形態8の筒内圧センサ付きグロープラグ108は、筒内圧Pp及びSi素子130(感圧抵抗体131)の温度Tの検出に係る検知回路900の構成が、上記実施形態1〜7の筒内圧センサ付きグロープラグ100,102,103,104,105,106,107の検知回路200,300,400,500,600,700,800と異なる。それ以外は、基本的に上記実施形態1等と同様であるので、上記実施形態1等と同様な部分の説明は、省略または簡略化する。図53に、本実施形態8に係る検知回路900を示す。
本実施形態8に係る筒内圧センサ付きグロープラグ108の検知回路900は、上記実施形態1〜7に係る検知回路200,300,400,500,600,700,800と同様に、感圧抵抗体131、感温抵抗体133、第1定電流源202及び第2定電流源203を含む電流供給源201、可変ゲイン増幅器205、A/D変換器207、並びに、ゲインコントローラ209を有する。
一方、本実施形態8では、付加低抗体として、2つの第1付加抵抗体921,922を有する。一方の第1付加抵抗体921は、Si素子130から離間して配線基板170上に配置され、感圧抵抗体131に直列に接続されている。また、他方の第1付加抵抗体922は、Si素子130から離間して配線基板170上に配置され、感圧抵抗体131に並列に接続されている。これらの付加抵抗体921,922は、後述するように、感圧抵抗体131の温度Tの変化に伴って生じる抵抗変化の抵抗変化率と、感温抵抗体133の温度Tの変化に伴って生じる抵抗変化の抵抗変化率との差を補償するものである。
また、本実施形態8では、ハウジング110や圧力検出機構120を構成する部材121等の材質を変更している。このため、これらの部材に掛かる温度が変化したときの、これらの部材の熱膨張や熱収縮が、上記実施形態1〜7の筒内圧センサ付きグロープラグ100,102,103,104,105,106,107と異なるので、Si素子130(感圧抵抗体131)の温度Tが同じでも、Si素子130を押圧する素子荷重Fsが、上記実施形態1〜7の場合とは異なる。従って、感圧抵抗体131自体は上記実施形態1〜7と同様でも、その抵抗温度特性が上記実施形態1〜7とは異なる。
なお、本実施形態8では、上述のように、感圧抵抗体131に接続する2つの第1付加抵抗体921,922を有するため、感圧抵抗体131及び2つの第1付加抵抗体921,922の合成抵抗911が本発明の「第1合成抵抗」に相当し、また、この第1合成抵抗911の抵抗値が「第3抵抗値r3」に相当する。また、この第1合成抵抗911に生じる電圧が「第3電圧V3」に相当する。
一方、本実施形態8では、感温抵抗体133に接続する第2付加抵抗体が存在しないため、感温抵抗体133単体で本発明の「第2合成抵抗」にも相当し、また、感温抵抗体133の第2抵抗値r2が第2合成抵抗の「第4抵抗値r4」にも相当する。また、感温抵抗体133に生じる第2電圧V2が第2合成抵抗に生じる「第4電圧V4」にも相当する。
次に、本実施形態8における付加抵抗体(第1付加抵抗体921,922)について説明する。
付加抵抗体の配置及び大きさを決めるにあたり、まず、図54に示すように、感圧抵抗体131及び感温抵抗体133についての、Si素子130(感圧抵抗体131)の温度Tと抵抗値との関係をそれぞれ求める。本実施形態8でも、温度Tと抵抗値との関係が感圧抵抗体131と感温抵抗体133とで互いに異なるので、感圧抵抗体131に生じる第1電圧V1と感温抵抗体133に生じる第2電圧V2との差分電圧(V1−V2)に、温度Tの変化に伴うドリフトが現れる。そこで、感圧抵抗体131または感温抵抗体133に付加抵抗体を接続して、差分電圧(V1−V2)に現れるドリフトを抑制する。
次に、図54のグラフに基づいて、図55に示すように、感圧抵抗体131及び感温抵抗体133についての、Si素子130(感圧抵抗体131)の温度Tと規格化抵抗値との関係をそれぞれ求める。そして、図55のグラフから、付加低抗体として、感圧抵抗体131または感温抵抗体133に並列に接続する付加抵抗体が必要か否かを検討する。
具体的には、上記実施形態1等と同様に、中央温度T3(130℃)における感圧抵抗体131と感温抵抗体133の規格化抵抗値をそれぞれ求める。図55に示すように、本実施形態8では、中央温度T3における感圧抵抗体131の規格化抵抗値と感温抵抗体133の規格化抵抗値とが互いに異なり、感圧抵抗体131の方が感温抵抗体133よりも規格化抵抗値が小さい。このような場合には、感圧抵抗体131の方に付加抵抗体(第1付加抵抗体922)を並列に接続して、中央温度T3における、感圧抵抗体131及び第1付加手抗体922からなる合成抵抗の規格化抵抗値と、感温抵抗体133の規格化抵抗値とを揃える。本実施形態8では、第1付加抵抗体922の大きさを6.72kΩとしている。
すると、感圧抵抗体131及び第1付加抵抗体922の合成抵抗は、最低使用温度T1における抵抗値が1.52kΩ、最高使用温度T2における抵抗値が2.95kΩ、中央温度T3における抵抗値が2.075kΩとなるので、中央温度T3における規格化抵抗値は39%となる。一方、感温抵抗体133は、最低使用温度T1における抵抗値が1.89kΩ、最高使用温度T2における抵抗値が3.44kΩ、中央温度T3における抵抗値が2.49kΩであるので、中央温度T3における規格化抵抗値は39%である。つまり、中央温度T3において、感圧抵抗体131及び第1付加抵抗体922からなる合成抵抗の規格化抵抗値と、感温抵抗体133の規格化抵抗値とを等しくできる。
次に、図54のグラフに基づいて、図56に示すように、感圧抵抗体131及び第1付加抵抗体922の合成抵抗と、感温抵抗体133についての、Si素子130(感圧抵抗体131)の温度Tと0℃を基準とした抵抗変化率との関係をそれぞれ求める。そして、図56のグラフから、付加低抗体として、感圧抵抗体131または感温抵抗体133に直列に接続する付加抵抗体が必要か否かを検討する。
具体的には、上記実施形態1等と同様に、第1キャリブレーション温度T4と第2キャリブレーション温度T5との間の抵抗変化率を、感圧抵抗体131及び第1付加抵抗体922と、感温抵抗体133についてそれぞれ求める。
本実施形態8では、図56に示すように、第1キャリブレーション温度T4と第2キャリブレーション温度T5の間における抵抗変化率が、感圧抵抗体131及び第1付加抵抗体922の合成抵抗と、感温抵抗体133とで互いに異なり、感圧抵抗体131及び第1付加抵抗体922の合成抵抗の方が感温抵抗体133よりも抵抗変化率が大きい。このような場合には、感圧抵抗体131の方に付加抵抗体(第1付加抵抗体921)を直列に接続して、感圧抵抗体131及び2つの第1付加抵抗体921,922の抵抗変化率と、感温抵抗体133の抵抗変化率とを揃える。本実施形態8では、第1付加抵抗体921の大きさを0.27kΩとしている。
すると、感圧抵抗体131及び2つの第1付加抵抗体921,922の第1合成抵抗911は、第1キャリブレーション温度T4における抵抗値が1.825kΩ、第2キャリブレーション温度T5における抵抗値が3.111kΩとなり、この間の抵抗変化率は70%となる。一方、感温抵抗体133は、第1キャリブレーション温度T4における抵抗値が1.942kΩ、第2キャリブレーション温度T5における抵抗値が3.310kΩであり、この間の抵抗変化率が70%である。つまり、第1合成抵抗911の抵抗変化率と感温抵抗体133の抵抗変化率とを等しくできる。
次に、第1定電流i1及び第2定電流i2の大きさについて説明する。
まず、上記実施形態1等と同様に、図57に示すように、第1合成抵抗911及び第2合成抵抗133についての、Si素子130(感圧抵抗体131)の温度Tと抵抗変化量との関係をそれぞれ求める。本実施形態8でも、温度Tと抵抗変化量との関係が、第1合成抵抗911と第2合成抵抗133とで互いに異なるので、第1定電流i1及び第2定電流i2の大きさを調節する。
具体的には、上記実施形態1等と同様に、基準温度T6において、第1合成抵抗911に生じる第3基準電圧V3oと、第2合成抵抗133に生じる第4基準電圧V4oとが等しくなるように、第1定電流i1及び第2定電流i2の大きさを調節する。本実施形態8では、基準温度T6=130℃とし、V3o=V4o=2Vとなるように、第1定電流i1及び第2定電流i2の大きさを調節している。第1定電流i1=0.85mA、第2定電流i2=0.80mAである。
次に、図56に、Si素子130(感圧抵抗体131)の温度Tと出力換算電圧との関係を示す。付加抵抗体が無い場合には、出力換算電圧が大きくドリフトする(ドリフトレンジ:47.4V)のに対し、前述の第1付加抵抗体921,922を設けた本実施形態8では、出力換算電圧のドリフトが大幅に減少している(ドリフトレンジ:1.6V)。
このように、本実施形態8の筒内圧センサ付きグロープラグ108は、感圧抵抗体131の温度Tの変化に伴って生じる抵抗変化の抵抗変化率と、感温抵抗体133の温度Tの変化に伴って生じる抵抗変化の抵抗変化率との差を補償する第1付加抵抗体921,922を有する。具体的には、この付加低抗体として、感圧抵抗体131に直列に接続された第1付加抵抗体921と、感圧抵抗体131に並列に接続された第2付加抵抗体922とを有する。このため、感圧抵抗体131の温度Tの変化に伴って生じる抵抗変化率と、感温抵抗体133の温度Tの変化に伴って生じる抵抗変化率との差を減少させることができる。従って、Si素子130(感圧抵抗体131)の温度Tの影響を少なくして、検出圧力Ppを高精度に検出できる。
また、本実施形態8でも、Si素子130に予荷重Fsoのみを掛けたときに、第1合成抵抗911に生じる第3基準電圧V3oと、第2合成抵抗133に生じる第4基準電圧V4oとが等しくなる大きさの第1定電流i1及び第2定電流i2を流す。これにより、感圧抵抗体131と感温抵抗体133との抵抗温度特性の差を更に小さくできる。従って、筒内圧Ppを更に高精度に検出できる。その他、上記実施形態1〜7のいずれかと同様な部分は、上記実施形態1〜7のいずれかと同様な作用効果を奏する。
以上において、本発明を実施形態1〜8に即して説明したが、本発明は上述の実施形態1〜8に限定されるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲で、適宜変更して適用できることはいうまでもない。
例えば、上記実施形態1〜8では、グロープラグに圧力検出機構120を内蔵した形態の圧力検出装置100等を例示したが、これに限らず、グロープラグとしての機能を有さずに、筒内圧Ppの検出を行う圧力検出装置を構成することもできる。
また、上記実施形態1〜8では、Si素子130の高温耐性を向上させるために、Si素子130をSOI基板としているが、筒内圧センサ付きグロープラグ100等を適宜変更することにより、Si素子130が高温環境下に晒されない構成とする場合には、Si素子130をSOI基板以外のSi素子としてもよい。
また、上記実施形態1〜8では、ゲインコントローラ209がSi素子130(感圧抵抗体131)の温度Tに応じた温度電圧信号Sttを外部に出力する形態の筒内圧センサ付きグロープラグ100等を例示したが、温度電圧信号Sttを外部に出力しない形態の筒内圧センサ付きグロープラグとすることもできる。
また、上記実施形態1〜8では、単一のSi素子130に、感圧抵抗体131及び感温抵抗体133の2つの抵抗体を形成した例を示した。しかし、感圧抵抗体と感温抵抗体とを互いに別素子に形成し、しかも、感圧抵抗体と感温抵抗体の抵抗温度特性が等しく、感温抵抗体を感圧抵抗体の温度Tの変化によって、自身の第2抵抗値r2が変化する構成とすることもできる。この場合、検出圧力Ppに応じた応力が感圧抵抗体に掛かる構成とされていれば足り、感温抵抗体には検出圧力Ppに応じた応力そのものが掛からない構成とするのが好ましい。
また、上記実施形態1〜8では、感圧抵抗体131または感温抵抗体133に、所定の抵抗値を有する付加抵抗体226,321,426,521,621,626,721,726,826,827,921,922をそれぞれ接続しているが、これらの付加抵抗体226等の抵抗値は、製造バラツキなどを考慮して、個別に定めてもよいし、製品ロッド毎に定めてもよいし、或いは、品番毎に定めてもよい。
また、上記実施形態1〜8では、感圧抵抗体131が、Si素子130の<110>方向に延びる感圧部位を主とする形態に形成されている(図6参照)。具体的には、前述したように、感圧抵抗体131は、<110>方向に直線状に延びる複数の直線状感圧部位131c,131c,…と、これらの端同士を接続する複数の方向転換部131d,131d,…とからなるが、感圧抵抗体131の形態は、このような主として<110>方向に延びるものに限定されない。
感温抵抗体の圧力感度が、感圧抵抗体の圧力感度に比べて十分に小さい範囲内(例えば、感温抵抗体の素子圧力Psの変化に応じて生じる第2抵抗値r2の変化量が、感圧抵抗体の素子圧力Psの変化に応じて生じる第1抵抗値r1の変化量の10分の1以下)であれば、感圧抵抗体の形成方向を変更してもよい。即ち、感圧抵抗体の感圧部位を、<110>方向に対し、いくらかの傾きθ1を持って形成してもよく、その傾きθ1の範囲は、例えば±65°以内とすることができる。
図59に、変形形態1として、感圧部位1131c,1131c,…を<110>方向に対して傾きθ1(具体的には25°)を持って形成した感圧抵抗体1131を示す。この感圧抵抗体1131は、<110>方向に対して傾きθ1を持ち、直線状に延びて互いに等間隔に平行に並ぶ複数の直線状感圧部位1131c,1131c,…と、これらの端同士を接続する複数の方向転換部1131d,1131d,…とからなる。感圧抵抗体1131をこのような形態としても、感温抵抗体133の素子圧力Psの変化に応じて生じる第2抵抗値r2の変化量を、感圧抵抗体1131の素子圧力Psの変化に応じて生じる第1抵抗値r1の変化量の10分の1以下とすることができる。
また、上記実施形態1〜8では、感温抵抗体133が、Si素子130の<100>方向に延びる感温部位を主とする形態に形成されている(図6参照)。具体的には、前述したように、感温抵抗体133は、<100>方向に直線状に延びる複数の直線状感温部位133c,133c,…と、これらの端同士を接続する複数の方向転換部133d,133d,…とからなるが、感温抵抗体133の形態は、このような主として<110>方向に延びるものに限定されない。
感温抵抗体の圧力感度が、感圧抵抗体の圧力感度に比べて十分に小さい範囲内(例えば、感温抵抗体の素子圧力Psの変化に応じて生じる第2抵抗値r2の変化量が、感圧抵抗体の素子圧力Psの変化に応じて生じる第1抵抗値r1の変化量の10分の1以下)であれば、感温抵抗体の形成方向を変更してもよい。即ち、感温抵抗体の感温部位を、<100>方向に対し、いくらかの傾きθ2を持って形成してもよく、その傾きθ2の範囲は、例えば±15°以内とすることができる。
図60に、変形形態2として、感温部位1133c,1133c,…を<100>方向に対して傾きθ2(具体的には15°)を持って形成した感温抵抗体1133を示す。この感温抵抗体1133は、<100>方向に対して傾きθ2を持ち、直線状に延びて互いに等間隔に平行に並ぶ複数の直線状感温部位1133c,1133c,…と、これらの端同士を接続する複数の方向転換部1133d,1133d,…とからなる。感温抵抗体11133をこのような形態としても、感温抵抗体1133の素子圧力Psの変化に応じて生じる第2抵抗値r2の変化量を、感圧抵抗体131の素子圧力Psの変化に応じて生じる第1抵抗値r1の変化量の10分の1以下とすることができる。
100,102,103,104,105,106,107,108 筒内圧センサ付きグロープラグ(圧力検出装置)
120 圧力検出機構
125 押圧部材
127 支持部材
130 Si素子
130a 第1主面
130b 第2主面
131,1131 感圧抵抗体
133,1133 感温抵抗体
135 電極パッド(第3電極パッド)
136 電極パッド(第1電極パッド)
137 電極パッド(第2電極パッド)
170 配線基板
200,300,400,500,600,700,800,900 検知回路
201 電流供給源
202 第1定電流源
203 第2定電流源
205 可変ゲイン増幅器
207 A/D変換器
209 ゲインコントローラ
321,521,621,721,921,922 第1付加抵抗体(付加抵抗体)
226,426,626,726,826,827 第2付加抵抗体(付加抵抗体)
131,311,511,611,711,911 第1合成抵抗
133,212,412,612,712,812 第2合成抵抗
r1 第1抵抗値
r2 第2抵抗値
r3 第3抵抗値
r4 第4抵抗値
i1 第1定電流
i2 第2定電流
T 温度
Pp 検出圧力(筒内圧)
Ps 素子圧力
Pso 予圧力
Fs 素子荷重
Fsp 検出荷重
Fso 予荷重
V1 第1電圧
V2 第2電圧
V3 第3電圧
V4 第4電圧
V3o 第3基準電圧
V4o 第4基準電圧
Spp 圧力信号(圧力電圧信号)
Stt 温度信号(温度電圧信号)

Claims (12)

  1. 検出対象である検出圧力Ppの変化に応じて、及び、自身の温度Tの変化に応じて、自身の第1抵抗値r1が変化する感圧抵抗体、並びに、
    前記感圧抵抗体と抵抗温度特性が等しく、前記温度Tの変化に応じて自身の第2抵抗値r2が変化する感温抵抗体を、それぞれ1つずつ備え、
    前記感圧抵抗体の前記温度Tの変化に伴って生じる抵抗変化の抵抗変化率と、前記感温抵抗体の前記温度Tの変化に伴って生じる抵抗変化の抵抗変化率との差を補償する付加抵抗体として、前記感圧抵抗体に接続された一または複数の第1付加抵抗体、及び、前記感温抵抗体に接続された一または複数の第2付加抵抗体の少なくともいずれかを備え、
    前記検出圧力Ppを検出するとき、前記感圧抵抗体及び前記第1付加抵抗体による第1合成抵抗の第3抵抗値r3と、前記感温抵抗体及び前記第2付加抵抗体による第2合成抵抗の第4抵抗値r4とに基づいて、前記検出圧力Ppに応じた圧力信号Sppを生成し出力する圧力信号生成出力手段を備える
    圧力検出装置。
  2. 請求項1に記載の圧力検出装置であって、
    前記感温抵抗体の前記第2抵抗値r2、または、前記第2合成抵抗の前記第4抵抗値r4に基づいて、前記温度Tに応じた温度信号Sttを生成し出力する温度信号生成出力手段を備える
    圧力検出装置。
  3. 請求項1または請求項2に記載の圧力検出装置であって、
    前記感圧抵抗体及び前記感温抵抗体は、第1主面及びこれに平行な第2主面を有する板状をなすSi素子の前記第1主面に形成されてなり、
    前記第2主面に当接し、前記Si素子を支持する支持部材と、
    前記第1主面に当接し、前記検出圧力Ppに応じた検出荷重Fspと予荷重Fsoとを合わせた素子荷重Fsにより前記第1主面を押圧し、前記支持部材との間で前記Si素子に前記素子荷重Fsを与える押圧部材と、を備え、
    前記感圧抵抗体は、前記素子荷重Fsにより前記第1主面に掛かる素子圧力Psの変化に応じて前記第1抵抗値r1が変化し、
    前記感温抵抗体は、主として前記温度Tの変化に応じて前記第2抵抗値r2が変化し、前記素子圧力Psの変化に応じて生じる前記第2抵抗値r2の変化量を、前記素子圧力Psの変化に応じて生じる前記第1抵抗値r1の変化量の10分の1以下にしてなり、
    前記付加抵抗体は、前記Si素子から離間して配置されてなり、
    前記圧力信号生成出力手段は、前記検出圧力Ppを検出するとき、前記第3抵抗値r3と前記第4抵抗値r4とに基づいて、前記素子圧力Psに応じた前記圧力信号Sppを生成し出力する
    圧力検出装置。
  4. 請求項3に記載の圧力検出装置であって、
    前記第1合成抵抗に所定の第1定電流i1を流す第1定電流源と、
    前記第2合成抵抗に所定の第2定電流i2を流す第2定電流源と、を有し、
    前記第1定電流i1及び前記第2定電流i2を、
    前記Si素子に前記検出荷重Fsp及び前記予荷重Fsoのうち前記予荷重Fsoのみを掛けたとき、前記第1合成抵抗に生じる第3基準電圧V3oと、前記第2合成抵抗に生じる第4基準電圧V4oとが等しくなる大きさとしてなる
    圧力検出装置。
  5. 請求項4に記載の圧力検出装置であって、
    前記圧力信号生成出力手段は、
    前記検出圧力Ppを検出するとき、前記第1合成抵抗に生じる第3電圧V3と、前記第2合成抵抗に生じる第4電圧V4との差である差分電圧(V3−V4)を増幅して、前記圧力信号である圧力電圧信号Sppを出力する増幅手段と、
    前記第4電圧V4、または、前記感温抵抗体に生じる第2電圧V2に基づいて、前記増幅手段の増幅率を調整して、前記温度Tの変化に起因する前記差分電圧(V3−V4)の偏移によって生じる前記圧力電圧信号Sppの偏移を減少させる増幅率調整手段と、を有する
    圧力検出装置。
  6. 請求項5に記載の圧力検出装置であって、
    前記感圧抵抗体の一端と前記感温抵抗体の一端とが接続され、
    前記感圧抵抗体の他端が前記第1定電流源に接続され、
    前記感温抵抗体の他端が前記第2定電流源に接続されてなる
    圧力検出装置。
  7. 請求項3〜請求項6のいずれか一項に記載の圧力検出装置であって、
    前記Si素子の前記第1主面の面方位が、{110}面とされてなり、
    前記感圧抵抗体は、
    前記Si素子の<110>方向に延びる感圧部位を主とする形態とされ、かつ、
    前記第1主面のうち、前記押圧部材が当接する当接部に配置されてなり、
    前記感温抵抗体は、
    前記Si素子の<100>方向に延びる感温部位を主とする形態とされ、かつ、
    前記第1主面のうち、前記押圧部材が当接していない非当接部に配置されてなる
    圧力検出装置。
  8. 請求項3〜請求項7のいずれか一項に記載の圧力検出装置であって、
    前記感圧抵抗体及び前記感温抵抗体は、同一の拡散プロセスで同時に形成されてなる
    圧力検出装置。
  9. 請求項3〜請求項8のいずれか一項に記載の圧力検出装置であって、
    前記感圧抵抗体及び前記感温抵抗体は、それぞれp型の半導体からなり、
    これらの不純物濃度Cp(1/cm3 )が、0.8×1018≦Cp≦1.2×1018、または、0.8×1020≦Cp≦1.2×1020とされてなる
    圧力検出装置。
  10. 請求項3〜請求項9のいずれか一項に記載の圧力検出装置であって、
    前記Si素子は、
    前記第1主面に形成され、前記感圧抵抗体の一端に接続する第1電極パッドと、
    前記第1主面に形成され、前記感温抵抗体の一端に接続する第2電極パッドと、
    前記第1主面に形成され、前記感圧抵抗体の他端及び前記感温抵抗体の他端に接続する共通の第3電極パッドと、を有する
    圧力検出装置。
  11. 請求項3〜請求項10のいずれか一項に記載の圧力検出装置であって、
    前記Si素子は、SOI基板である
    圧力検出装置。
  12. 請求項1〜請求項11のいずれか一項に記載の圧力検出装置であって、
    内燃機関に取り付け可能に構成されてなり、
    内燃機関の筒内圧を前記検出圧力Ppとして検出する形態に構成されてなる
    圧力検出装置。
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