JPH072426B2 - インクジエツト記録方法 - Google Patents

インクジエツト記録方法

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JPH072426B2
JPH072426B2 JP60130701A JP13070185A JPH072426B2 JP H072426 B2 JPH072426 B2 JP H072426B2 JP 60130701 A JP60130701 A JP 60130701A JP 13070185 A JP13070185 A JP 13070185A JP H072426 B2 JPH072426 B2 JP H072426B2
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    • B41MPRINTING, DUPLICATING, MARKING, OR COPYING PROCESSES; COLOUR PRINTING
    • B41M5/00Duplicating or marking methods; Sheet materials for use therein
    • B41M5/50Recording sheets characterised by the coating used to improve ink, dye or pigment receptivity, e.g. for ink-jet or thermal dye transfer recording
    • B41M5/52Macromolecular coatings
    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
    • B41PRINTING; LINING MACHINES; TYPEWRITERS; STAMPS
    • B41MPRINTING, DUPLICATING, MARKING, OR COPYING PROCESSES; COLOUR PRINTING
    • B41M5/00Duplicating or marking methods; Sheet materials for use therein
    • B41M5/50Recording sheets characterised by the coating used to improve ink, dye or pigment receptivity, e.g. for ink-jet or thermal dye transfer recording
    • B41M5/502Recording sheets characterised by the coating used to improve ink, dye or pigment receptivity, e.g. for ink-jet or thermal dye transfer recording characterised by structural details, e.g. multilayer materials
    • B41M5/508Supports

Description

【発明の詳細な説明】 (産業上の利用分野) 本発明は、インクジェット記録方法に関し、特に優れた
解像度、高いコントラストを有し、更に鮮明性にも優れ
た記録画像を与えるインクジェット記録方法に関する。
(従来の技術) インクジェット記録方法は、種々のインク(記録液)吐
出方式、例えば、静電吸引方式、圧電素子を用いてイン
クに機械的振動また変位を与える方式、インクを加熱し
て発泡させ、その圧力を利用する方式等により、インク
の小滴を発生、飛翔させ、それらの一部若しくは全部を
紙などの被記録材に付着させて記録を行うものである
が、騒音の発生が少なく、高速印字、多色印字の行える
記録方法として注目されている。
インクジェット記録用のインクとしては、記録剤として
の水溶性染料と液媒体を主成分とするものが使用されて
いる。
記録剤としては、安全性、耐光性、記録特性等の面から
水溶性染料、好ましくは酸性染料または直接染料が使用
され、一方、液媒体としては安全性、記録特性の面から
主に水を主成分とするものが使用され、ノズルの目詰ま
り防止および吐出安定性の向上のための多価アルコール
等が添加されている場合が多い。
また、インクジェット記録方法に使用される被記録材と
しては、従来、通常の紙やインクジェット記録用紙と称
される基材上に多孔質のインク受容量を設けてなる被記
録材が使用されてきた。しかし、記録の高速化あるいは
多色化等インクジェット記録装置の性能の向上と普及に
伴い、被記録材に対しても、より高速で広範な特性が要
求されつつある。
すなわち、インクの吸収が可及的速かであること、イン
クの滲みが適切であること等が必要となる。
更に、カラーインクを用いたカラーインクジェット記録
を行うには、特に記録剤である染料の発色性と鮮明性に
優れ、高色彩性を与える被記録材が必要である。
更に、インクジェット記録により記録を行った記録画像
に対しては、画像の保存性、耐久性、耐水性および耐光
性等に優れることが要求される。
(発明が解決しようとしている問題点) 以上の如き種々の要求性能を満たしたインクジェット記
録方法は、主として使用する被記録材に特別なインク受
容層を設けること等により、かなりの程度改良されつつ
ある。
しかしながら、インクジェット記録方法の進展に従い、
インクジェット記録方法による記録画像に対しても、写
真に近い優れた鮮明性や解像度が要求されるようになっ
て来ている。
これらの要求を満たすためには、記録面に付与されたイ
ンクドットの形状が真円に近いことが必要であり、その
ために従来は、被記録材の記録面を平滑化する努力が払
われた。このような記録面の平滑化によれば、記録面の
凹凸によるインクドットの乱れはある程度改善された
が、それ以上には、いかに記録面を平滑化しても鮮明性
や解像度は向上しないものであり、従って現在のインク
ジェット記録方法による記録画像は、その鮮明性や解像
度において写真による画像には到底及ばないものであっ
た。
従って、本発明の目的は、写真画像に近いような、コン
トラストが高く、優れた解像度を有し、且つ優れた鮮明
性を有する記録画像を与えるインクジェット記録方法を
提供することである。
本発明者は上述の如き従来技術の欠点を解決すべく鋭意
研究の結果、インクジェット記録方法において、上記の
目的を達成するためには、従来の如き単なる被記録材の
記録面の平滑化のみでは明らかな限界があり、それ以上
の改良を達成するためには、記録面の平滑化とともに使
用するインク小滴の物性を特定の範囲に制御することが
必要であることを知見して本発明を完成した。
(発明の開示) すなわち、本発明は、被記録材にインク小滴を付着させ
ることによって記録を行うインクジェット記録方法にお
いて、被記録材が、透光性または光沢性のシート状物で
あり、該被記録材の記録面のJIS P 8119によるベッ
ク平滑度が800秒以上であり、且つ上記インク小滴の下
記式で表されるウェバー数(We)が500以下であること
を特徴とするインクジェット記録方法である。
但し、上記式中のρはインクの密度を、dはインク小滴
の径を、νはインクの飛翔速度を、そしてγはインクの
表面張力を表す。
本発明を更に詳細に説明すると、本発明の特徴は、イン
クジェット記録方法を実施するにあたり、記録面のJIS
P8119によるベック平滑度が好ましくは800秒以上の被
記録材を採用することを第1の特徴とし、且つ使用する
インク小滴のウェバー数(We)を500以下に制御したこ
とを第2の特徴とし、このような構成によって、本発明
の目的が初めて達成されたものである。
本発明で使用する被記録材は、一般に支持体としての基
材とその表面に設けた記録面、すなわちインク受容層と
からなるものであり、一般的には、透明性あるいは不透
明性の基材に水溶性〜親水性ポリマーからなるインク受
容層を形成することによって得られる。
本発明において使用する被記録材のインク受容層を形成
するために使用する水溶性〜親水性ポリマーは、従来公
知の水溶性〜親水性ポリマーでよい。
このような水溶性〜親水性ポリマーとしては、例えば、
アルブミン、ゼラチン、カゼイン、でんぷん、カチオン
でんぷん、アラビアゴム、アルギン酸ソーダ等の天然樹
脂、ポリビニルアルコール、ポリアクリルアミド、ポリ
ビニルピロリドン、四級化ポリビニルピロリドン、ポリ
エチレンイミン、ポリビニルピリジリウムハライド、メ
ラミン樹脂、ポリ酢酸ビニルの部分加水分解物、酢酸ビ
ニルと他のモノマーとのコポリマーの部分または完全ケ
ン化物、ポリビニルエーテル、メチルビニルエーテルの
如きビニルエーテルと他のモノマーとのコポリマー、ア
クリル酸の如きビニルカルボン酸のポリマーまたはビニ
ルカルボン酸と他のモノマーとのコポリマー、ヒドロキ
シエチルセルロース、カルボキシメチルセルロース等の
水溶性セルロース、水溶性ポリウレタン、ポリアミド、
ポリエステル等の合成樹脂およびその誘導体、変性物で
ある。これらの水溶性〜親水性ポリマーの選択および組
合せによって、形成されるインク受容層のインク吸収性
や耐水性等を調整することができる。更に、インク受容
層の強度補強および/または基材との密着性の改善、更
には、インク受容層のインク吸収性や耐水性等を変化さ
せるために、必要に応じて、SBRラテックス、NBRラテッ
クス、ポリビニルホルマール、ポリメチルメタクリレー
ト、ポリビニルブチラール、ポリアクリロニトリル、ポ
リ塩化ビニル、ポリ酢酸ビニル、フェノール樹脂、アル
キド樹脂等の疎水性樹脂を併用してもよい。
また、インク受容層のインクの吸収性や透光性を調整す
るために、インク受容層中に各種の充填剤、例えばシリ
カ、クレー、タルク、ケイソウ土、炭酸カルシウム、硫
酸カルシウム、硫酸バリウム、ケイ酸アルミニウム、合
成ゼオライト、アルミナ、酸化亜鉛、リトポン、サチン
ホワイト等の充填剤を包含させることもできる。
上記の如き水溶性〜親水性ポリマーからなるインク受容
層の支持体として用いる基材としては、透明性、不透明
性等従来公知の基材はいずれも使用できる。
透明性基材として好適な例としては、例えばポリエステ
ル系樹脂、ジアセテート系樹脂、トリアセテート系樹
脂、アクリル系樹脂、ポリカーボネート系樹脂、ポリ塩
化ビニル系樹脂、ポリイミド系樹脂、セロハン、セルロ
イド等のフイルムもしくは板およびガラス板等があげら
れる。
このような透明性基材を使用し、且つインク受容層も透
明性に形成すれば、OHP(オーバーヘッドプロジェクタ
ー)等により投影画像を観察するために使用する透光性
の被記録材となる。
このような透光性被記録材は、その直線透過率が少なく
とも2%、好ましくは10%以上であることが望ましい。
また、不透明性基材として好ましいものとしては、例え
ば、一般の紙、布、木材、金属板、合成紙等の外、上記
の透明性基材を公知の手段により不透明性化処理したも
のがあげられる。
このような不透明基材を使用すれば、表面画像を観察す
るために使用する被記録材になる。
このような基材の少なくとも一方の面にインク受容層を
形成する方法としては、前記の如き水溶性〜親水性ポリ
マーの単独あるいは混合物を、適当な溶剤に溶解または
分散させて塗工液を調製し、該塗工液を、例えばロール
コーティング法、ロッドバーコーティング法、エアナイ
フコーティング法、スプレーコーティング法等の公知の
方法により前記基材上に塗工し、その後速かに乾燥させ
る方法、あるいは上記の如き材料から、熱展伸法、Tダ
イ法等の公知の方法により、単独のインク受容層を形成
して、インク受容層に、支持体としての機能を併せ持つ
ようにして用いるか、あるいは、該シートを上記基材に
ラミネートする方法、上記ポリマー材料をホットメルト
コーティングする方法等により、基材上にインク受容層
を形成してもよい。
このようにして形成されるインク受容層の厚さは、任意
に変更できるが、一般的には、インクを受容できる範囲
であればよく、記録に使用するインクの量にもよるが、
0.1μm以上あれば、特に限定されるものではない。実
用的には、0.5〜30μmの範囲が好適である。
以上の如くして得られる被記録材の記録面のJIS P8119
によるベック平滑度は一般に20〜1,000秒以上であり、
本発明方法においてはこれらの平滑度のうち、JIS P81
19によるベック平滑度が好ましくは800秒以上のものを
使用する必要がある。
この平滑度が例えば500秒未満であるときは、その表面
凹凸によって、インク小滴の物性をいかに変化させて
も、十分な鮮明性や解像度を有する記録画像を得ること
が困難となる。
以上の如き被記録材の記録面、すなわちインク受容層の
表面の平滑度は、被記録材の調製に使用した基材の種類
によっても変化し、例えば前記の如きプラスチックフィ
ルムやシートの如く、インク受容層を設けるべき面が十
分な平滑度を有するものを使用すれば、得られる被記録
材のインク受容層の表面の平滑度は、約800〜1,000秒以
上となるので本発明方法に適した被記録材と云える。
一方、基材として紙の如き表面凹凸が大で、しかも吸液
性の基材を使用する場合には、得られる被記録材のイン
ク受容層の表面の上記ベック平滑度は、約20〜500秒に
なるので、そのままでは本発明方法に適した被記録材と
は云えない。
しかしながらこのような紙等を基材として用いた被記録
材であっても、その基材の表面を目止め処理したり、あ
るいは、インク受容層の形成後に加圧ロール等を用いて
表面平滑化処理を施すことによって、その表面を平滑且
つ光沢性にすれば、その表面のベック平滑度を800秒以
上にすることは容易である。
従って、本発明方法においては、前記の如き透光性ある
いは上記の如き光沢性の被記録材を使用することが好ま
しく、一層優れた鮮明性や解像度を有する記録画像を提
供することができる。
本発明方法において、上記の如き被記録材にインクジェ
ット記録方法により付与する水性インクの成分それ自体
は、いずれも公知のものでよい。
例えば、染料としては、直接染料、酸性染料、塩基性染
料、反応性染料、食用色素等に代表される水溶性染料で
あり、特にインクジェット記録方式のインクとして好適
であり、上記の被記録材との組合せで、発色性、鮮明
性、安定性、耐光性その他の要求される性能を満たす画
像を与えるものとしては、例えば、 C.I.ダイレクトブラック17、19、32、51、71、108、14
6; C.I.ダイレクトブルー6、22、25、71、86、90、106、1
99; C.I.ダイレクトレッド1、4、17、28、83; C.I.ダイレクトエロー12、24、26、86、98、142; C.I.ダイレクトオレンジ34、39、44、46、60; C.I.ダイレクトバイオレット47、48; C.I.ダイレクトブラウン109; C.I.ダイレクトグリーン59等の直接染料、 C.I.アイッドブラック2、7、24、26、31、52、63、11
2、118; C.I.アシッドブルー9、22、40、59、93、102、104、11
3、117、120、167、229、234; C.I.アシッドレッド1、6、32、37、51、52、80、85、
87、92、94、115、180、256、317、315; C.I.アシッドエロー11、17、23、25、29、42、61、71; C.I.アシッドオレンジ7、19; C.I.アシッドバイオレッド49等の酸性染料が好ましく、
その他、C.I.ベーシックブラック2; C.I.ベーシックブルー1、3、5、7、9、24、25、2
6、28、29; C.I.ベーシックレッド1、2、9、12、13、14、37; C.I.ベーシックバイオレット7、14、27; C.I.フードブラック1、2等も使用できる。
上記の染料の例は本発明の記録方法に適用できるインク
に対して特に好ましいものであり、本発明に使用するイ
ンク用の染料はこれらの染料に限定されるものではな
い。
このような水溶性染料は、従来のインク中において一般
には約0.1〜20重量%を占める割合で使用されており、
本発明においてもこの範囲でよい。
本発明に用いるインクに使用する溶媒は、水と水溶性有
機溶剤との混合溶媒であり、特に好適なものは、水溶性
有機溶剤としてインクの乾燥防止効果を有する多価アル
コール系有機溶剤を含有するものである。
また、水としては、種々のイオンを含有する一般の水で
なく、脱イオン水を使用するのが好ましい。
水と混合して使用される水溶性有機溶剤としては、例え
ば、メチルアルコール、エチルアルコール、n−プロピ
ルアルコール、イソプロピルアルコール、n−ブチルア
ルコール、sec−ブチルアルコール、tert−ブチルアル
コール、イソブチルアルコール等の炭素数1〜4のアル
キルアルコール類;ジメチルホルムアミド、ジメチルア
セトアミド等のアミド類;アセトン、ジアセトンアルコ
ール等のケトンまたはケトアルコール類;テトラヒドロ
フラン、ジオキサン等のエーテル類;ポリエチレングリ
コール、ポリプロプレングリコール等のポリアルキレン
グリコール類;エチレングリコール、プロピレングリコ
ール、ブチレングリコール、トリエチレングリコール、
1,2,6−ヘキサントリオール、チオジグリコール、ヘキ
シレングリコール、ジエチレングリコール等のアルキレ
ン基が2〜6個の炭素原子を含むアルキレングリコール
類;グリセリン;エチレングリコールメチル(またはエ
チル)エーテル、ジエチレングリコールメチル(または
エチル)エーテル、トリエチレングリコールモノメチル
(またはエチル)エーテル等の多価アルコールの低級ア
ルキルエーテル類;N−メチル−2−ピロリドン、1,3−
ジメチル−2−イミダゾリジノン等が挙げられる。
これらの多くの水溶性有機溶剤の中でも、ジエチレング
リコール等の多価アルコール系有機溶剤、トリエチレン
グリコールモノメチル(またはエチル)エーテル等の多
価アルコール系有機溶剤と低級アルキルエーテルが好ま
しいものである。
尚、本発明に用いるインクは上記の成分の外に必要に応
じて、界面活性剤、粘度調整剤、表面張力調整剤等の各
種の添加剤を包含し得る。
本発明で使用するインクは上記の如くであるが、上記の
如きインクの組成を変えたり、あるいは上記の如き添加
剤を包含させることにより、一般的にインクの密度
(ρ)は0.9〜1.2g/cm3、表面張力(γ)は15〜65dyne/
cm程度の値となる。
本発明方法において前記の被記録材に上記のインクを付
与して記録を行うためのインクジェット記録方法は、イ
ンクをノズルより効果的に離脱させて、射程体である被
記録材にインクを付与し得る方式であればいかなる方式
でもよく、それらの方式の代表的なものは、例えばアイ
イーイーイートランス アクシォン オン インダスト
リィ アプリケイシォンズ(IEEE Trans actions on I
ndustry Applications)Vol.JA-13、No.1(1977年2、
3月号)、日経エレクトロニクスに記載されている。こ
れらに記載の方式は、本発明の方法に好適なものであ
り、その幾つかを説明すると、先ず静電吸引方式があ
り、この方式では、ノズルとノズルの数mm前方に置いた
加速電極との間に強電界を与えて、ノズルよりインクを
粒子化して次々に引出し、引出したインクが偏向電極間
を飛翔する間に情報信号を偏向電極に与えて記録する方
式と、インク粒子を偏向することなく、情報信号に対応
してインク粒子を噴射する方式とがあり、いずれも本発
明の方法に有効である。
第2の方式としては、小型ポンプでインクに高圧を加
え、ノズルを水晶振動子等で機械的に振動させることに
より、強制的に微笑インク粒子を噴射する方式であり、
噴射されたインク粒子は噴射と同時に、情報信号に応じ
て帯電させる。帯電したインク粒子は偏向電極板間を通
過する際、帯電量に応じて偏向される。この方式を利用
した別の方式としてマイクロドットインクジェット方式
と称される方式もあり、この方式では、インク圧力、励
振条件をある範囲の適性値に保ち、ノズル先端より大小
二種類のインク小滴を発生し、この中小径小滴のみを記
録により利用するものである。この方式の特徴は、従来
並みの太いノズル口径でも微少小滴群を得ることができ
る。
第3の方式としてはピエゾ素子方式があり、この方式で
は、インクに加える圧力手段として、他方式の如くポン
プの様な機械的手段でなく、ピエゾ素子を利用する。ピ
エゾ素子に電気信号を与えて機械的変位を生じさせるこ
とにより、インクに圧力を加え、ノズルより噴射させる
方式である。
また、特開昭54−59936号公報に記載されている方法
で、熱エネルギーの作用を受けたインクが急激な体積変
化を生じ、この状態変化による作用力によって、インク
をノズルから吐出させるインクジェット方式も有効に使
用することができる。
以上の如き、従来公知のインクジェット記録方法および
装置では、ノズル径、印加電圧およびインク物性等によ
り多少異なるが、形成可能なインク小滴の直径(d)は
10〜100μmであり、且つ吐出したインク小滴の飛翔速
度(ν)は、30m/sec程度となる。ただし、飛翔速度
(ν)が1m/secでは遅すぎて印字が乱れるので不向であ
る。
以上の如きインクジェット記録方法において、密度
(ρ)、表面張力(γ)およびインク小滴の直径
(d)、飛翔速度(ν)の値をそれぞれ前記範囲内で単
独に変化させた場合、前記(1)式に示したウェーバー
数(We)は、0.138〜7,200まで変化する。
しかし、本発明において銀塩写真に匹敵する高画質は、
使用する被記録材の記録面のJIS P8119によるベック平
滑度を好ましくは800秒以上に調整し、且つ密度
(ρ)、表面張力(γ)、インク小滴の直径(d)、飛
翔速度(ν)等の値をコントロールしてウェーバー数
(We)数を500以下とすることにより印字可能となっ
た。
本発明者の詳細な研究によれば、被記録材の記録面の平
滑度が500秒以下である場合には、インクの物性とイン
ク小滴の物性をいかに変更しても、記録面に付与された
インクドットは、その形状が記録面の凹凸性のために真
円に近づかず、優れた記録画像が得られないものであっ
た。
また、使用する被記録材の記録面のベック平滑度が800
秒以上であっても、使用するインクの物性およびインク
小滴の物性のいずれかが前記の範囲から外れる場合、す
なわち、ウェバー数(We)が500以上になる場合は、記
録面に形成されるインクドットの形状が真円から遠く、
著しく歪んだり、時にはインクが飛び散ったスプラッシ
ュ現象を生じ、例えばウェバー数(We)が1,000以上で
あるとインク小滴が記録面に衝突したときの衝撃によ
り、インク小滴が破壊して周囲に飛び散るスプラッシュ
現象を生じ、またウェバー数(We)が500を越え、1,000
に達する範囲においては、上記と同様に記録面に衝突し
た時の衝撃により、付着したインク小滴が振動して、歪
んだドットを形成するものであり、その結果、得られた
記録画像の鮮明性や解像度はいずれも満足できるもので
はなかった。より好適には、ウェバー数が300以下のも
の、更に好適には300以下20以上であることがよい。
これに対して、本発明においてはベック平滑度が好まし
くは800秒以上の記録面を有する被記録材を使用し、ま
た使用するインクの密度(ρ)、表面張力(γ)を吐出
させるインク小滴の径(d)およびその飛翔速度(ν)
を式(1)より、We数が500以下となるようにコントロ
ールするときは、上記の従来技術の如く、インクドット
が乱れることなく、真円に近い状態でインクドットが展
開され、その結果、優れた鮮明性や解像度を有する記録
画像が得られるものであった。
次に実施例を挙げて本発明を更に具体的に説明する。
尚、文中、部または%とあるのは、特に断りのない限り
重量基準である。
実施例1 基材としてアート紙〔OKアートポスト(商標名)、王子
製紙製〕を用い、その上に下記組成物を乾燥膜厚が3μ
mとなるようにバーコーター法により塗布し、80℃10分
の条件で乾燥して被記録材1とした。この被記録材1の
ベック平滑度は800秒、光沢は45%であった。
組成 ポリビニルアルコール(PVA−S33、クラレ製) 5部 ポリビニルピロリドン(PVP K−90、クラレ製) 5部 水 90部 この被記録材1に、下記組成のインクを用いて、ピエゾ
振動子によってインクを吐出させるオンデマンド型イン
クジェット記録ヘッド(吐出オリフィス径60μm、ピエ
ゾ振動子駆動電圧60V、周波数2KHz)を有する記録装置
を使用して、ウェーバー数58(ρ=1.0g/cm3、d=0.00
8cm、ν=600cm/sec、γ=50dyne/cm)の本発明のイン
クジェット記録条件1による記録を行った。
インク組成 C.I.ダイレクトブラック154 5部 トリエチレングリコール 5部 グリセリン 15部 水 75部 ドデシルベンゼンスルホン酸ナトリウム (表面張力が50dyne/cmになるように添加) 実施例2〜4、比較例1〜3 実施例1における被記録材1およびインクジェット記録
条件1に代えて、下記の被記録材2および下記のインク
ジェット記録条件2および3を用い、他は実施例1と同
様にインクジェット記録を行った。
(被記録材2) 基材として、PETフィルム(厚さ100μm、ルミラー#10
0T、東レ製)を用い、その上に下記組成物を乾燥膜厚が
5μmとなるようにバーコーター法により塗布し、100
℃5分の条件で乾燥した。この被記録材2のベック平滑
度は1,000秒以上、透光性は80%であった。
ヒドロキシエチルセルロース(HEC AH−15、フジケミ
カル製) 5部 水 95部 (被記録材3) 被記録材として市販の上質紙〔銀環(商標名):山陽国
策パルプ製〕を用いた。この被記録材3のベック平滑度
は、55秒であった。
(記録条件2) インク表面張力を、40dyne/cmとなるように調整し、ピ
エゾ振動子駆動電圧を100Vとして、ウェーバー数490
(ρ=1.0g/cm3、d=0.01cm、ν=1,400cm/sec、γ=4
0dyne/cm)の記録を行う。
(記録条件3) インクの表面張力を35dyne/cmとなるように調整し、ピ
エゾ振動子駆動電圧を100Vとして、ウェーバー数640
(ρ=1.0g/cm3、d=0.01cm、ν=1,500cm/sec、γ=3
5dyne/cm)の記録を行う。
尚、実施例1〜4および比較例1〜3における被記録材
と記録条件の組合せは下記の通りである。 被記録材1 被記録材2 被記録材3 記録条件1 実施例1 実施例2 比較例3 記録条件2 実施例3 実施例4 − 記録条件3 比較例1 比較例2 − 実施例1〜4および比較例1〜3の記録の評価結果を後
記第1表に示した。
後記第1表における各評価項目の測定は下記の方法に従
った。
(1)ドット濃度は、JIS K7505を印字ドットに応用し
てサクラマイクロデンシドメーターPDM−5(小西六写
真工業(株)製)を用いて測定した。
(2)ドット径は、印字ドットの面積Sdより次式により
求めた。
[ドット径]=2・(Sd/π)1/2 (3)ドット形状は、(2)のドット径より真円換算し
て求めた円周長l1と、実際の周辺長l2の比(l2/l1)で
示した。従って「1」の場合は真円となる。
(4)光沢は、JIS Z−8741により60゜鏡面光沢を測定
した。
(5)透光性は、サンプルに垂直に入射し、サンプルを
透過し、サンプルから9cm離れた入射光路の延長線上に
ある受光側スリットを通過し、検出器に受光される直線
光の分光透過率を、323型日立自記分光光度計(日立製
作所製)等を使用して測定し、更に測定された分光透過
率より、色の三刺激値のY値を求め、次式より求められ
る値である。
T=Y/Yo×100 T;直線透過率 Y;サンプルのY値 Yo;ブランクのY値 尚、本発明で言う直線透過率は、直線光に対するもので
あり、拡散透過率(サンプルの後方に積分球を設けて拡
散光をも含めて透過率を求める。)や、不透明度(サン
プルの裏に、白および黒の裏当てを当ててそれらの比か
ら求める。)等の拡散光により透光性を評価する方法と
は異なる。
比較例4 実施例1に記載されたベック平滑度が800秒の被記録材
に対して、実施例1のインクの表面張力を35dyne/cmに
調整し、オンデマンド型インクジェット記録ヘッド(吐
出オリフィス径55μm、ピエゾ振動子駆動電圧100V、周
波数3KHz)を有する記録装置を用いて、ウェバー数556
(ρ=1.0g/cm3、d=0.009cm、ν=14.7m/sec、γ=35
dyne/cm)の記録を行った。その結果得られた画像のド
ット濃度は1.0であり、ドット径は204μmであり、又、
ドット形状は1.4であった。
以上の比較例4の結果から明らかである様に、ウェバー
数が500を越えるとドット形状が真円から遠くなり、高
解像度の画像が得られない。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】被記録材にインク小滴を付着させることに
    よって記録を行うインクジェット記録方法において、被
    記録材が、透光性または光沢性のシート状物であり、該
    被記録材の記録面のJIS P8119によるベック平滑度が80
    0秒以上であり、且つ上記インク小滴の下記式で表され
    るウェバー数(We)が500以下であることを特徴とする
    インクジェット記録方法。 (但し、上記式中のρはインクの密度を、dはインク小
    滴の径を、νはインクの飛翔速度を、そしてγはインク
    の表面張力を表す。)
JP60130701A 1985-06-18 1985-06-18 インクジエツト記録方法 Expired - Lifetime JPH072426B2 (ja)

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