JPH09156203A - インクジェット記録方法 - Google Patents

インクジェット記録方法

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JPH09156203A
JPH09156203A JP7315346A JP31534695A JPH09156203A JP H09156203 A JPH09156203 A JP H09156203A JP 7315346 A JP7315346 A JP 7315346A JP 31534695 A JP31534695 A JP 31534695A JP H09156203 A JPH09156203 A JP H09156203A
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JP
Japan
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ink
ink jet
jet recording
water
recording sheet
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JP7315346A
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English (en)
Inventor
Hirotaka Iijima
裕隆 飯島
Kenzo Kasahara
健三 笠原
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Konica Minolta Inc
Original Assignee
Konica Minolta Inc
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 高品位でかつ耐水性に優れた画像が得られ、
しかもインク定着時間を短時間にできるインクジェット
記録方法の提供。 【解決手段】 水性インクを下記の条件を満足するイン
クジェット用記録シートに記録することを特徴とするイ
ンクジェット記録方法。 .疎水性の支持体上に少なくとも1種の水溶性バイン
ダー及び架橋剤を含有するインク受容層を少なくとも1
層以上有する。 .J.TAPPI紙パルプ試験方法No.51-87
記載されるブリストー法により測定した、接触時間5秒
における吸水量が、記録時に使用するプリンターの単位
面積当りの最大インク吐出量の80〜200%である。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は水性インクとインク
ジェット用記録シートを用いて記録を行うインクジェッ
ト記録方法に関するものであり、高品位でかつ耐水性に
優れた画像を与え、しかもインク定着時間が短いことを
特徴とするインクジェット記録方法に関するものであ
る。
【0002】
【従来の技術】インクジェット記録方式は、インクの微
小液滴を種々の作動原理により飛翔させて紙などの記録
シートに付着させ、画像・文字などの記録を行うもので
あるが、比較的高速、低騒音、多色化が容易である等の
利点を有している。この方式で従来から問題となってい
たノズルの目詰まりとメンテナンスについては、インク
及び装置の両面から改良が進み、現在では各種プリンタ
ー、ファクシミリ、コンピューター端末等、さまざまな
分野に急速に普及している。
【0003】このインクジェット記録方式において高品
位の画像を得るためには、印字ドットの濃度が高く、色
調が明るく鮮やかであること、記録シート内部へのイン
クの吸収が早く印字ドットが重りインク量が多くなった
場合に於いてもインクが流れ出したり滲んだりしないこ
と、印字ドットの横方向への拡散が必要以上に大きくな
く、かつ周辺が滑らかでぼやけないこと等が要求され
る。
【0004】ところで、紙上に塗工層を設けたコート紙
等は基紙部分もインクを吸収するので、インクの吸収性
は比較的良好である。一方、高い光沢を有する高品位画
像記録用の記録シートや透過光源での観察を目的とした
OHP(オーバーヘッドプロジェクター)用の記録シー
トの支持体としてはポリエステル樹脂シートやポリオレ
フィン被覆紙など実質的に非吸水性の支持体が用いられ
る。しかしながら、実質的に非吸水性の支持体を有する
記録シートをインクジェット記録に使用する場合、支持
体がインクを吸収しない分、インクの吸収性がプリンタ
ーから打ち出されるインク量に対して不十分なために、
インクの定着時間が長くなりやすいという問題があっ
た。定着時間が長くなると、例えば連続印字した際2枚
目に印字された記録シートが先に印字された記録シート
に重ねられた場合に記録画像が損傷したり、裏面がイン
クで汚染されるなどの問題が起こることが予想される。
又、印字直後に誤って記録シートの画像印字部を指や衣
服などで擦った場合には画像を損傷するばかりではな
く、指や衣服にインクが付着してしまう問題が起こるこ
とが予想される。
【0005】又、インク受容層の皮膜を構成するバイン
ダーとして水溶性物質を用いることは、有機溶媒の使用
を極力削減することが出来るために環境面及び安全面上
好ましい。しかしながら水溶性バインダーを用いた場
合、皮膜形成後も水に対して溶解・流出しやすいという
欠点があり、誤って記録シートを水に濡らしてしまった
場合には画像が損傷しやすいなど、耐水性に問題があっ
た。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、上記
事情に鑑みてなされたものであり、高品位でかつ耐水性
に優れた画像を与え、しかもインク定着時間が短いイン
クジェット記録方法を提供することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明の目的は、以下の
構成により達成される。
【0008】水性インクを下記の条件を満足するインク
ジェット用記録シートに記録することを特徴とするイン
クジェット記録方法。
【0009】.疎水性の支持体上に少なくとも1種の
水溶性バインダー及び架橋剤を含有するインク受容層を
少なくとも1層以上有する。
【0010】.J.TAPPI紙パルプ試験方法N
o.51-87に記載されるブリストー法により測定し
た、接触時間5秒における吸水量が、記録時に使用する
プリンターの単位面積当りの最大インク吐出量の80〜
200%である。
【0011】更に好ましい構成として、インクジェット
用記録シートのインク受容層中に含有される水溶性バイ
ンダーの総量が5〜20g/m2であること、記録時に
使用するプリンターの単位面積当りの最大インク吐出量
が12〜40ml/m2であること、及びインクジェッ
ト用記録シートのインク受容層が、ゼラチン及びその誘
導体から選ばれる少なくとも1種を含有すること、が挙
げられる。
【0012】即ち本発明者らは、架橋剤の添加量によ
り、インク受容層のインク吸収性と皮膜の耐水性が制御
されることに着目し、水溶性バインダーに架橋剤を添加
して層中のバインダー間の結合を強固にすることにより
耐水性の問題を解消できると考え、更にプリンターのイ
ンク吐出量に対し、層中のバインダーのインク吸水量を
特定の条件に設定して架橋剤添加量を制御することによ
り、インク吸収性の改善、即ちインクの定着時間が長く
なりやすいという問題をも解消したインクジェット記録
方法が得られることを見いだし本発明に至ったものであ
る。
【0013】以下、本発明を詳細に説明する。
【0014】本発明のインクジェット記録方法は、水性
インクを下記の条件を満足するインクジェット用記録シ
ートに記録することを特徴とするものである。
【0015】.疎水性の支持体上に少なくとも1種の
水溶性バインダー及び架橋剤を含有するインク受容層を
少なくとも1層以上有する。
【0016】.J.TAPPI紙パルプ試験方法N
o.51-87に記載されるブリストー法により測定し
た、接触時間5秒における吸水量が、記録時に使用する
プリンターの単位面積当りの最大インク吐出量の80〜
200%である。
【0017】本発明のインクジェット記録方法に用いる
インクの吐出方式は、水性インクを吐出可能なインクジ
ェット記録方式であればよく、例えば「インク・ジェッ
ト記録技術の動向」中村孝一編著(日本科学情報
(株),1995)p.1〜14に記載の連続噴射荷電
制御方式やオンデマンド方式等の記録方式を用いること
ができる。しかし、これらの中でもオンデマンド方式の
記録方式に適用して使用することにより、より大きな効
果を得ることができる。
【0018】疎水性の支持体としては、ポリエステル系
樹脂、ジアセテート系樹脂、トリアセテート系樹脂、ア
クリル系樹脂、ポリカーボネート系樹脂、ポリ塩化ビニ
ル系樹脂、ポリイミド系樹脂、セロハン、セルロイド等
の材料からなるフィルムやポリオレフィン樹脂被覆層を
有する樹脂被覆紙(いわゆるRCペーパー)や板、及び
ガラス板などが挙げられるが、ポリエチレンテレフタレ
ート及び樹脂被覆紙が特に好ましく用いられる。上記の
支持体は透明でも不透明でもよく、又着色されていても
着色していなくてもよい。
【0019】インク受容層に用いられる水溶性バインダ
ーとしては従来公知なものを用いることができ、例えば
でんぷん又はその誘導体、カルボキシメチルセルロー
ス、ヒドロキシエチルセルロース等のセルロース誘導
体、カゼイン、デキストリン、デキストラン、アルギン
酸ソーダ、アラビアゴム、大豆蛋白等;ポリビニルピロ
リドン、酢酸ビニル重合体、無水マレイン酸樹脂、スチ
レン−ブタジエン共重合体、メチルメタクリレート−ブ
タジエン共重合体等の共役ジエン系共重合体ラテック
ス:アクリル酸エステル及びメタクリル酸エステルの重
合体又は共重合体等のアクリル系重合体ラテックス;エ
チレン酢酸ビニル共重合体等のビニル系重合体ラテック
ス;或いはこれらの各種重合体のカルボキシル基等の官
能基含有単量体による官能基変性重合体ラテックス;メ
ラミン樹脂、尿素樹脂等の熱硬化合成樹脂系等が挙げら
れるが、ゼラチン及びその誘導体から選ばれる少なくと
も1種を含有することが好ましい。本発明で用いられる
ゼラチンとしては、例えば、米国特許2,691,58
2号、同2,614,928号及び同2,525,75
3号等に記載されている、ゼラチンのアミノ基を化学的
に不活性化したアミノ基不活性化ゼラチン誘導体が好ま
しい。又、2種以上の水溶性バインダーを併用すること
も好ましく、例えばゼラチン又はその誘導体とポリビニ
ルアルコールを任意の割合で混合して用いることもでき
る。
【0020】インク受容層に用いられる水溶性バインダ
ーの添加量は2〜30g/m2が好ましく、5〜20g
/m2が特に好ましい。
【0021】インクジェット用記録シートの吸水量はバ
インダーに対する架橋剤の添加量を変えることにより変
化させることが可能である。ここで、本発明に用いられ
る架橋剤としては、用いる水溶性バインダーの官能基の
種類に応じて公知の架橋剤の中から任意に選択すること
ができる。例えば水溶性バインダーとしてゼラチン及び
ゼラチン誘導体を用いる場合には、ビニルスルホン系架
橋剤、アルデヒド系架橋剤、エポキシ系架橋剤、N−メ
チロール系架橋剤、ハロゲン置換−S−トリアジン系架
橋剤、金属みょうばん類を好ましく用いることができ
る。又、架橋剤は高分子タイプであってもよい。中でも
ビニルスルホン系架橋剤、エポキシ系架橋剤及びハロゲ
ン置換−S−トリアジン系架橋剤を好ましく用いること
ができる。
【0022】架橋剤の添加量はインク受容層のインク吸
収性と皮膜の耐水性にも大きく作用する。すなわち、水
溶性バインダーに対する架橋剤添加量が少な過ぎる場
合、耐水性は不十分となる。又水溶性バインダーに対す
る架橋剤添加量が多過ぎる場合、インク吸収性が不十分
になるので、架橋剤の添加量はインク吸収性と耐水性の
バランスを考えて適量を添加する必要がある。
【0023】例えば、バインダーとしてアルカリ処理ゼ
ラチンを用い、架橋剤として2,4−ジクロロ−S−ト
リアジンを用いた場合、架橋剤の好ましい添加量はゼラ
チン1g当たり0.005g以上0.05g以下であ
る。
【0024】インク受容層には、画像の耐水化剤として
特開昭56−84992号のポリカチオン高分子電解
質、特開昭57−36692号の塩基性ラテックスポリ
マー、特開昭61−58788号、同62−17418
4号、特公平4−15744号等記載のポリアリルアミ
ン、特開昭61−47290号記載のアルカリ金属弱酸
塩等を一種以上用いることができる。
【0025】インク受容層には、必要に応じて更に微粒
子状金属化合物、白色顔料、UV吸収剤、酸化防止剤、
分散剤、蛍光染料、pH調整剤、消泡剤、潤滑剤、防腐
剤、界面活性剤、増粘剤、帯電防止剤、マット剤等の公
知の各種添加剤を含有させることができる。
【0026】インク受容層の形成は、得られた塗布液を
上記支持体上に塗布、加熱乾燥することにより実施する
ことができる。塗布は、例えばディップコート法、ロー
ルコーティング法、カーテンコート法、ロッドバーコー
ティング法、エアーナイフコーティング法、スプレーコ
ーティング法あるいは米国特許第2,681,294号
記載のホッパーを使用するエクストルージョンコート法
等の公知の塗布方法で行うことができる。必要に応じ、
米国特許第2,761,791号、同3,508,94
7号、同2,941,898号及び同3,526,52
8号、原崎勇次著「コーティング工学」253頁(19
73年朝倉書店発行)等に記載された方法により2層以
上の層も塗布することができる。
【0027】インクジェット用記録シートを製造するに
当たって好ましい方法としては、インク受容層側を構成
する全ての塗布液を支持体上に同時塗布し、冷却固化
(いわゆるセット)させた後、水分を蒸発させて乾燥す
ることにより実施する方法が挙げられる。
【0028】本発明におけるインクジェット用記録シー
トのインク受容層の吸水量は、J.TAPPI紙パルプ
試験方法 No.51-87の紙及び板紙の液体吸収性試
験方法(ブリストー法)に基づき、ここに記載されてい
る試験装置(ブリストー試験機)を用いて、速度設定を
0.2mm/s(即ち、接触時間5秒)に定めて測定す
ることができる。ブリストー試験機を使用して転移量の
測定を行った場合、転移量V(ml/m2)は、実際に
紙等に浸透した量(ml/m2)と、浸透には無関係で
表面の凹凸による粗さ指数Vr(ml/m2)に分けら
れる。通常のインクジェット用記録シートでは光沢性が
高く表面の平滑性も高いことから粗さ指数Vrの値は小
さく、更に接触時間5秒の転移量と比較すると無視でき
るほどに小さい。
【0029】よって、本発明でいう吸収量とは、J.T
APPI紙パルプ試験方法 No.51-87に記載のブ
リストー試験機を使用して接触時間5秒の転移量とする
ことができる。
【0030】測定に際しては、測定の便宜を図るために
使用する蒸留水又は純水を着色することも可能である。
着色にはJ.TAPPI紙パルプ試験方法 No.51
-87ブリストー法に記載のあるマラカイトグリーンの他
にAcid Red52等の水溶性染料も好ましく用い
ることができる。
【0031】本発明では、この方法で測定した接触時間
5秒の転移量、即ち本発明でいう吸収量が、記録に使用
するプリンターの単位面積当りの最大インク吐出量の8
0〜200%に相当することが必須である。
【0032】本発明におけるプリンターの単位面積当り
の最大インク吐出量とは、カラー記録時を想定し実際に
カラー記録時に使用する印字モードにおけるイエロー、
マゼンタ、シアンの各色の最大インク吐出量の合計を意
味する。本発明の効果を最大限に発揮できる最大インク
吐出量としては12〜40ml/m2が好ましい。
【0033】
【実施例】以下、実施例を挙げて本発明を詳細に説明す
るが、本発明の態様はこれに限定されない。尚、実施例
中で「%」は特に断りのない限り絶乾重量%を示し、添
加量は記録シート1m2当たりの量を示す。
【0034】〈インクジェット用記録シート1の作製〉
80g/m2の原紙両面をポリエチレンで被覆した紙支
持体(厚さ130μm、インク受容面側のポリエチレン
層中に7重量%の酸化チタン含有)のインク受容面側に
アルカリ処理ゼラチンを下引層として0.1g/m2
布乾燥、裏面側に同ゼラチンをバック層として4.0g
/m2塗布乾燥して得られた疎水性支持体上に以下の組
成を有するインク受容層を塗設した。記録シートはワイ
ヤーバーを用いて塗布液を支持体上に塗布した後、約5
℃で約20秒間冷却セットし、50℃の温風で乾燥して
得た。
【0035】平均粒径2μmのシリカ粉体100g、ア
ルカリ処理ゼラチン5g、界面活性剤1 0.2gを純
水で1000mlにメスアップした後にサンドグライン
ダーを使用して2,000rpmで1時間分散して得た
分散液として添加した。尚、以下の処方ではシリカ分散
液から持ち込まれる少量のゼラチン及び界面活性剤は省
略して記述した。
【0036】 フタル化ゼラチン(フタル化度88%) 6.8g ポリビニルアルコール(PVA105;株クラレ製) 9.2g シリカ 2.0g 界面活性剤1 0.004g 〈記録シート2〜4の作製〉架橋剤1を0.9g添加し
た以外は記録シート1と同様にして記録シート2を、又
架橋剤1を0.2g添加した以外は記録シート1と同様
にして記録シート3を、又架橋剤2を0.1g添加した
以外は記録シート1と同様にして記録シート4を作製し
た。
【0037】〈記録シート5の作製〉各層を以下の構成
に変更した以外は記録シート1と同様にして記録シート
5を作製した。
【0038】 アルカリ処理ゼラチン 6.8g ポリビニルアルコール(PVA105;株クラレ製) 4.8g ポリビニルピロリドン(K−90;BASF社製) 4.8g 界面活性剤1 0.003g 架橋剤1 0.25g 〈記録シート6の作製〉各層を以下の構成に変更した以
外は記録シート1と同様にして記録シート6を作製し
た。
【0039】 フタル化ゼラチン(フタル化度98%) 6.8g ポリビニルアルコール(PVA105;株クラレ製) 4.2g カルボキシメチルセルロース (セロゲンBS;第一工業製薬社製) 2.4g シリカ 1.5g 界面活性剤1 0.003g 架橋剤2 0.3g 〈記録シート7の作製〉各層を以下の構成に変更した以
外は記録シート1と同様にして記録シート7を作製し
た。
【0040】 アルカリ処理ゼラチン 6.8g ポリビニルアルコール(PVA105;株クラレ製) 2.4g アクリル酸ソーダ重合体(スミカゲルNP−1010) 1.8g シリカ 1.2g 界面活性剤1 0.003g 架橋剤2 0.2g
【0041】
【化1】
【0042】得られたインクジェット用記録シート1〜
7にキヤノン(株)製インクジェットプリンターBJC
−600シリーズ用のイエロー、マゼンタ、シアンの3
色のインクを用いて、ピエゾ振動子によってインクを吐
出させるオンデマンド型カラーインクジェット記録プリ
ンター装置(記録ヘッドのオリフィス径65μm、ピエ
ゾ振動子駆動電圧75V、周波数3kHz)を用いて3
00dpiの密度で、黒色べた画像(イエロー、マゼン
タ、シアンの3色の最高濃度の足し合わせで作製)及び
画素密度144dpiの自然画像インクジェット記録を
実施した。尚、このプリンタ装置の単位面積当りの最大
インク吐出量は29.4mlであった。
【0043】(評価) (1)吸水量の測定 ブリストー試験機(東洋精機製)を用いて接触時間5秒
の吸水量の測定を行った。尚、測定の際には純水を、又
着色染料には3%のAcid Red52水溶液を使用
した。
【0044】(2)インク定着時間測定 黒色べた画像印字後に記録シートの塗布に使用した支持
体を重ね100cm2当り2kgの荷重を掛け1分間放
置しても重ねた支持体上へのインクの転写がなくなるま
での時間を測定した。印字及び測定は20℃、70%R
Hの環境下で行った。インク定着時間はできる限り短い
ことが理想であるが、連続印字時の画像出力時間等を考
慮すると20秒以下が好ましく、10秒以下が特に好ま
しい。
【0045】(3)耐水性 黒色べた画像印字後の記録シートを25℃の純水中に3
分間浸漬した後のインク受容層及び画像の様子を評価し
た。
【0046】 ○:ほとんど変化無し ×:画像部の損傷が激しい (4)濃度ムラ 自然画の出力に対する目視評価を行った。
【0047】 ○:ムラ無し △:ややムラが目立つ ×:激しいムラがある 評価結果を以下の表1に示した。
【0048】
【表1】
【0049】表1から明らかなように、本発明によれば
濃度ムラが無く高品位でかつ耐水性に優れた画像を与
え、しかもインク定着時間が短いことがわかる。しかし
比較例の記録シート1は吸収性に優れ、インク定着時間
は短いが架橋剤を含有しないため耐水の試験では画像部
の損傷が激しく、又同記録シート2は優れた耐水性を有
してはいるものの架橋剤の添加量の制御が適切でないた
めインク定着時間が非常に長い、即ち吸水性が劣る上に
濃度ムラを併発しており、双方とも実用に適さないこと
がわかる。
【0050】
【発明の効果】本発明のインクジェット記録方法によ
り、高品位でかつ耐水性に優れた画像が得られ、しかも
インク定着時間を短時間にすることが可能となるなど、
顕著に優れた効果を奏する。

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 水性インクを下記の条件を満足するイン
    クジェット用記録シートに記録することを特徴とするイ
    ンクジェット記録方法。 .疎水性の支持体上に少なくとも1種の水溶性バイン
    ダー及び架橋剤を含有するインク受容層を少なくとも1
    層以上有する。 .J.TAPPI紙パルプ試験方法No.51-87
    記載されるブリストー法により測定した、接触時間5秒
    における吸水量が、記録時に使用するプリンターの単位
    面積当りの最大インク吐出量の80〜200%である。
  2. 【請求項2】 インクジェット用記録シートのインク受
    容層中に含有される水溶性バインダーの総量が5〜20
    g/m2であることを特徴とする請求項1記載のインク
    ジェット記録方法。
  3. 【請求項3】 記録時に使用するプリンターの単位面積
    当りの最大インク吐出量が12〜40ml/m2である
    ことを特徴とする請求項1又は2記載のインクジェット
    記録方法。
  4. 【請求項4】 インクジェット用記録シートのインク受
    容層が、ゼラチン及びその誘導体から選ばれる少なくと
    も1種を含有することを特徴とする請求項1乃至3のい
    ずれか1項記載のインクジェット記録方法。
JP7315346A 1995-12-04 1995-12-04 インクジェット記録方法 Pending JPH09156203A (ja)

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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
EP1293350A3 (en) * 2001-09-13 2003-10-01 Toshiba Tec Kabushiki Kaisha Ink jet recording apparatus
US6793313B1 (en) 2003-03-04 2004-09-21 Toshiba Tec Kabushiki Kaisha Ink evaluation method, ink, and ink jet unit

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EP1293350A3 (en) * 2001-09-13 2003-10-01 Toshiba Tec Kabushiki Kaisha Ink jet recording apparatus
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