JPH07224189A - 耐摩耗性ゴム組成物 - Google Patents
耐摩耗性ゴム組成物Info
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- JPH07224189A JPH07224189A JP1828994A JP1828994A JPH07224189A JP H07224189 A JPH07224189 A JP H07224189A JP 1828994 A JP1828994 A JP 1828994A JP 1828994 A JP1828994 A JP 1828994A JP H07224189 A JPH07224189 A JP H07224189A
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- fine
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Abstract
(57)【要約】
【目的】本発明は複写機やファクシミリ等の給紙ロール
等に好ましく用いられるゴム組成物を提供することを目
的とする。 【構成】ゴム100重量部に対して、熱可塑性ポリアミ
ドや飽和ポリエステル等の微細な繊維や微粒子0. 3〜
3重量部、及び純度97%以上のシリカ0. 1重量部以
上を含有するゴム組成物である。
等に好ましく用いられるゴム組成物を提供することを目
的とする。 【構成】ゴム100重量部に対して、熱可塑性ポリアミ
ドや飽和ポリエステル等の微細な繊維や微粒子0. 3〜
3重量部、及び純度97%以上のシリカ0. 1重量部以
上を含有するゴム組成物である。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、複写機やファクシミ
リ、プリンター等のOA機器において用いられている給
紙ロールや紙送りロールに特に好ましく用いられるゴム
組成物に関する。
リ、プリンター等のOA機器において用いられている給
紙ロールや紙送りロールに特に好ましく用いられるゴム
組成物に関する。
【0002】
【従来の技術】複写機やファクシミリ、プリンター等の
OA機器において使用されている分別給紙の方法には、
用紙の剛さを利用するもの、空気圧を利用するもの、及
び摩擦を利用するものなどがある。
OA機器において使用されている分別給紙の方法には、
用紙の剛さを利用するもの、空気圧を利用するもの、及
び摩擦を利用するものなどがある。
【0003】摩擦を利用した分別給紙の方法は、分別精
度が高い割りにスペース効率がよく騒音が小さい上、コ
ストが安いので、現在多くのOA機器に使用されてい
る。
度が高い割りにスペース効率がよく騒音が小さい上、コ
ストが安いので、現在多くのOA機器に使用されてい
る。
【0004】この摩擦を利用した分別給紙の機構は、一
般に、2本の向かい合わせに配置されたロール、即ち給
紙ロールからなる。これらの給紙ロールは通常は互いに
逆回転するようになっている。
般に、2本の向かい合わせに配置されたロール、即ち給
紙ロールからなる。これらの給紙ロールは通常は互いに
逆回転するようになっている。
【0005】この給紙ロールは、用紙との間に荷重圧を
加え、その摩擦力で送り込むようになっているが、用紙
の種類によってロールとの間の摩擦力が異なるので、こ
れだけでは必ずしも用紙を1枚ずつ分別して送ることが
できない。
加え、その摩擦力で送り込むようになっているが、用紙
の種類によってロールとの間の摩擦力が異なるので、こ
れだけでは必ずしも用紙を1枚ずつ分別して送ることが
できない。
【0006】そこで、2枚以上用紙が送り込まれた場合
には、一般に、2本の給紙ロールの内一本を逆転させ
て、用紙を1枚ずつ分別して送り込むようにしている。
には、一般に、2本の給紙ロールの内一本を逆転させ
て、用紙を1枚ずつ分別して送り込むようにしている。
【0007】これらの給紙ロールは、用紙との間や給紙
ロール同士間で大きな摩擦力が働くことが多いので、耐
摩耗性に優れ且つ摩擦係数の経時変化の少ないこと、及
びロール表面が摩耗しても摩擦力を保持できることが要
求されている。
ロール同士間で大きな摩擦力が働くことが多いので、耐
摩耗性に優れ且つ摩擦係数の経時変化の少ないこと、及
びロール表面が摩耗しても摩擦力を保持できることが要
求されている。
【0008】耐摩耗性に優れ且つ摩擦係数の経時変化が
少ないという要求を満たすような給紙ロールの材料とし
ては、従来、カーボンブラックや炭酸カルシウム等の充
填剤を大量に配合したゴム組成物が用いられてきた。こ
れらのゴム組成物は充填材を大量に含有しているので、
そのままでは硬度が高過ぎ、給紙ロールには不適当であ
る。そのため、パラフィン系軟化剤やアロマチック系軟
化剤を大量に配合して硬度の調節を行っていた。
少ないという要求を満たすような給紙ロールの材料とし
ては、従来、カーボンブラックや炭酸カルシウム等の充
填剤を大量に配合したゴム組成物が用いられてきた。こ
れらのゴム組成物は充填材を大量に含有しているので、
そのままでは硬度が高過ぎ、給紙ロールには不適当であ
る。そのため、パラフィン系軟化剤やアロマチック系軟
化剤を大量に配合して硬度の調節を行っていた。
【0009】しかし、ゴム組成物に配合した軟化剤は、
いわば組成物中のゴム分子の間を浮遊している状態にあ
る。このため、かかるゴム組成物を給紙ロールとして用
いた場合は、ゴム組成物に含まれている軟化剤が給紙ロ
ール表面に浮きだし、給紙ロール表面の摩擦係数を変化
させるだけでなく、用紙を汚すという問題があった。
いわば組成物中のゴム分子の間を浮遊している状態にあ
る。このため、かかるゴム組成物を給紙ロールとして用
いた場合は、ゴム組成物に含まれている軟化剤が給紙ロ
ール表面に浮きだし、給紙ロール表面の摩擦係数を変化
させるだけでなく、用紙を汚すという問題があった。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、耐摩耗性に
優れ軽量であり且つ軟化剤の浮き出しが殆どなく摩擦係
数の経時変化の少ない給紙ロールを与えるゴム組成物を
提供することを目的とする。
優れ軽量であり且つ軟化剤の浮き出しが殆どなく摩擦係
数の経時変化の少ない給紙ロールを与えるゴム組成物を
提供することを目的とする。
【0011】
【課題を解決するための手段】本発明のゴム組成物は、
ゴム100重量部に対して微細な短繊維及び/または微
粒子を0. 3〜3重量部、純度97%以上のシリカの微
細粒子を0. 1重量部以上含有する。本発明のゴム組成
物においては、微細な短繊維及び/または微粒子の割合
は、ゴム100重量部に対して0. 3重量部〜3重量
部、好ましくは0. 5〜3重量部、特に好ましくは0.
5〜2重量部含有する。微細な短繊維及び/又は微粒子
の割合が0. 3重量部未満の場合は、充分な耐磨耗性を
有するゴム組成物が得られない。又、3重量部を越える
と却って耐磨耗性が悪くなるという問題がある。又、か
かるゴム組成物はそのままでは硬すぎるので、軟化剤を
大量にブレンドしなければならなくなるから、コピー機
等の給紙ロールに用いた場合、紙が汚れやすくなるとい
う問題もある。純度97%以上のシリカの微細粒子の割
合は、0. 1重量部以上、好ましくは0. 1〜50重量
部、特に好ましくは0. 5〜25重量部である。シリカ
粒子の割合が0. 1重量部未満であると、耐磨耗性の充
分な組成物が得られない。一方、50重量部を越える
と、ゴム組成物は硬くなりすぎるので、軟化剤を大量に
ブレンドしなければならなくなるから好ましくない。
ゴム100重量部に対して微細な短繊維及び/または微
粒子を0. 3〜3重量部、純度97%以上のシリカの微
細粒子を0. 1重量部以上含有する。本発明のゴム組成
物においては、微細な短繊維及び/または微粒子の割合
は、ゴム100重量部に対して0. 3重量部〜3重量
部、好ましくは0. 5〜3重量部、特に好ましくは0.
5〜2重量部含有する。微細な短繊維及び/又は微粒子
の割合が0. 3重量部未満の場合は、充分な耐磨耗性を
有するゴム組成物が得られない。又、3重量部を越える
と却って耐磨耗性が悪くなるという問題がある。又、か
かるゴム組成物はそのままでは硬すぎるので、軟化剤を
大量にブレンドしなければならなくなるから、コピー機
等の給紙ロールに用いた場合、紙が汚れやすくなるとい
う問題もある。純度97%以上のシリカの微細粒子の割
合は、0. 1重量部以上、好ましくは0. 1〜50重量
部、特に好ましくは0. 5〜25重量部である。シリカ
粒子の割合が0. 1重量部未満であると、耐磨耗性の充
分な組成物が得られない。一方、50重量部を越える
と、ゴム組成物は硬くなりすぎるので、軟化剤を大量に
ブレンドしなければならなくなるから好ましくない。
【0012】ゴムとしては、シリコンゴム、EPM、E
PDM、EBM、EBDM、NR、IR、BR、SB
R、NBR、IIR、水添NBR、CPE、CSM、ア
クリルゴム、エピクロルヒドリンゴム、ウレタンゴム等
各種のゴムを1種又は2種以上用いることができるが、
耐候性や耐熱性に優れている点及びシリカとの馴染みが
良い点から、シリコンゴム、及びEPM、EPDM、E
BM、EBDM等のオレフィン系エラストマーが好まし
い。中でも特に好ましいゴムはシリコンゴムである。
又、これらのゴムと、NR、IR、BR、SBR、II
R等のゴムを1種又は2種以上併用してもよい。
PDM、EBM、EBDM、NR、IR、BR、SB
R、NBR、IIR、水添NBR、CPE、CSM、ア
クリルゴム、エピクロルヒドリンゴム、ウレタンゴム等
各種のゴムを1種又は2種以上用いることができるが、
耐候性や耐熱性に優れている点及びシリカとの馴染みが
良い点から、シリコンゴム、及びEPM、EPDM、E
BM、EBDM等のオレフィン系エラストマーが好まし
い。中でも特に好ましいゴムはシリコンゴムである。
又、これらのゴムと、NR、IR、BR、SBR、II
R等のゴムを1種又は2種以上併用してもよい。
【0013】これらのゴムには、必要に応じて、加硫
剤、加硫促進剤、軟化剤、老化防止剤、光安定剤、顔料
等を配合してもよい。又、微細な短繊維や微粒子との接
着を良くするため、カップリング剤を予め配合してもよ
い。
剤、加硫促進剤、軟化剤、老化防止剤、光安定剤、顔料
等を配合してもよい。又、微細な短繊維や微粒子との接
着を良くするため、カップリング剤を予め配合してもよ
い。
【0014】微細な短繊維や微粒子としては、弾性率の
高い繊維や微粒子を与えるようなポリマーの短繊維や微
粒子が好ましく用いられる。このようなものとしては、
ナイロン6、ナイロン66、ナイロン610、ナイロン
612、ナイロン11、ナイロン12、ナイロン46、
ポリ(テトラメチレンフタルアミド)、ポリ(ペンタメ
チレンフタルアミド)、ポリ(ヘキサメチレンフタルア
ミド)、ポリ(オクタメチレンフタルアミド)、ポリ
(ノナメチレンフタルアミド)、ポリ(デカメチレンフ
タルアミド)、ポリ(ドデカメチレンフタルアミド)、
ポリ(テトラメチレンイソフタルアミド)、ポリ(ペン
タメチレンイソフタルアミド)、ポリ(ヘキサメチレン
イソフタルアミド)、ポリ(オクタメチレンイソフタル
アミド)、ポリ(ノナメチレンイソフタルアミド)、ポ
リ(デカメチレンイソフタルアミド)、ポリ(ドデカメ
チレンイソフタルアミド)、ポリ(p−フェニレンアジ
パミド)、ポリ(p−フェニレンピメラミド)、ポリ
(p−フェニレンアゼラミド)、ポリ(p−フェニレン
セバカミド)、ポリ(m−フェニレンアジパミド)、ポ
リ(m−フェニレンピメラミド)、ポリ(m−フェニレ
ンアゼラミド)、ポリ(m−フェニレンセバカミド)、
ポリ(キシレンアジパミド)、ポリ(キシレンピメラミ
ド)、ポリ(キシレンアゼラミド)、ポリ(キシレンセ
バカミド)、及びこれらの共重合体等の熱可塑性ポリア
ミド、ポリエチレンテレフタレート、ポリブチレンテレ
フタレート等の飽和ポリエステル、及びポリビニルアル
コールからなる群から選ばれる1種または2種以上のポ
リマーの短繊維や微粒子が挙げられる。この他、パルプ
や絹繊維等の天然繊維やレーヨン等の半合成繊維も好ま
しく用いられる。
高い繊維や微粒子を与えるようなポリマーの短繊維や微
粒子が好ましく用いられる。このようなものとしては、
ナイロン6、ナイロン66、ナイロン610、ナイロン
612、ナイロン11、ナイロン12、ナイロン46、
ポリ(テトラメチレンフタルアミド)、ポリ(ペンタメ
チレンフタルアミド)、ポリ(ヘキサメチレンフタルア
ミド)、ポリ(オクタメチレンフタルアミド)、ポリ
(ノナメチレンフタルアミド)、ポリ(デカメチレンフ
タルアミド)、ポリ(ドデカメチレンフタルアミド)、
ポリ(テトラメチレンイソフタルアミド)、ポリ(ペン
タメチレンイソフタルアミド)、ポリ(ヘキサメチレン
イソフタルアミド)、ポリ(オクタメチレンイソフタル
アミド)、ポリ(ノナメチレンイソフタルアミド)、ポ
リ(デカメチレンイソフタルアミド)、ポリ(ドデカメ
チレンイソフタルアミド)、ポリ(p−フェニレンアジ
パミド)、ポリ(p−フェニレンピメラミド)、ポリ
(p−フェニレンアゼラミド)、ポリ(p−フェニレン
セバカミド)、ポリ(m−フェニレンアジパミド)、ポ
リ(m−フェニレンピメラミド)、ポリ(m−フェニレ
ンアゼラミド)、ポリ(m−フェニレンセバカミド)、
ポリ(キシレンアジパミド)、ポリ(キシレンピメラミ
ド)、ポリ(キシレンアゼラミド)、ポリ(キシレンセ
バカミド)、及びこれらの共重合体等の熱可塑性ポリア
ミド、ポリエチレンテレフタレート、ポリブチレンテレ
フタレート等の飽和ポリエステル、及びポリビニルアル
コールからなる群から選ばれる1種または2種以上のポ
リマーの短繊維や微粒子が挙げられる。この他、パルプ
や絹繊維等の天然繊維やレーヨン等の半合成繊維も好ま
しく用いられる。
【0015】上記のゴム組成物においては、微細な短繊
維の平均繊維径や微粒子の平均粒子径にはとくに制限は
ないが、0. 1〜10. 0μm程度の範囲が好ましく、
特に0. 1〜1. 0μmの範囲が好ましい。最も好まし
い範囲は0. 3〜1. 0μmである。微細な短繊維の繊
維長は1μ〜10mmの範囲が好ましく、特に1〜100
0μmの範囲が好ましい。最も好ましい範囲は1〜10
0μmである。
維の平均繊維径や微粒子の平均粒子径にはとくに制限は
ないが、0. 1〜10. 0μm程度の範囲が好ましく、
特に0. 1〜1. 0μmの範囲が好ましい。最も好まし
い範囲は0. 3〜1. 0μmである。微細な短繊維の繊
維長は1μ〜10mmの範囲が好ましく、特に1〜100
0μmの範囲が好ましい。最も好ましい範囲は1〜10
0μmである。
【0016】シリカ粒子はシリカ純度が97%以上でな
くてはならない。純度97%未満のシリカはゴムの補強
効果が充分ではないので、このようなシリカをブレンド
したゴム組成物は耐磨耗性が充分ではない。シリカ粒子
の平均粒径は0. 1〜50μ、好ましくは1〜50μ、
特に好ましくは5〜50μの範囲である。かかるシリカ
粒子は、例えば完全溶融した石英ガラスを然るべき粒径
になるように粉砕するなどの方法によりえることができ
る。又、シリカの純度が97%以上の天然石英を粉砕し
たものも好ましく用いられる。さらに、シラン等の有機
珪素化合物を加水分解して得られた粒子も好ましく用い
られる。
くてはならない。純度97%未満のシリカはゴムの補強
効果が充分ではないので、このようなシリカをブレンド
したゴム組成物は耐磨耗性が充分ではない。シリカ粒子
の平均粒径は0. 1〜50μ、好ましくは1〜50μ、
特に好ましくは5〜50μの範囲である。かかるシリカ
粒子は、例えば完全溶融した石英ガラスを然るべき粒径
になるように粉砕するなどの方法によりえることができ
る。又、シリカの純度が97%以上の天然石英を粉砕し
たものも好ましく用いられる。さらに、シラン等の有機
珪素化合物を加水分解して得られた粒子も好ましく用い
られる。
【0017】本発明のゴム組成物は、微細な短繊維や微
粒子とゴム及びシリカ粒子を上記の割合で混練しても得
ることができるが、ゴムと繊維強化ゴム、及びシリカ粉
末を混練する方法によっても製造できる。特に後者の方
法が、微細な短繊維や微粒子の量を正確に調整できる
点、及び混練が容易な点で好ましい。但し、ゴムと繊維
強化ゴム、及びシリカ粉末を混練する方法で製造する場
合、ゴムと繊維強化ゴムとの混練割合は、ゴムと繊維強
化ゴム中のゴムとの総量100重量部に対して、繊維強
化ゴム中の微細な短繊維や微粒子の割合が0. 3重量部
〜3重量部の範囲となるように、ゴムと繊維強化ゴムの
混練割合を調整する必要がある。又、シリカ粉末の添加
量も、ゴムと繊維強化ゴム中のゴムとの総量100重量
部に対して0. 1重量部以上となるようにすればよい。
但し、ゴム、微細な短繊維等或いは繊維強化ゴム、シリ
カの混練の順序については特に制限はない。
粒子とゴム及びシリカ粒子を上記の割合で混練しても得
ることができるが、ゴムと繊維強化ゴム、及びシリカ粉
末を混練する方法によっても製造できる。特に後者の方
法が、微細な短繊維や微粒子の量を正確に調整できる
点、及び混練が容易な点で好ましい。但し、ゴムと繊維
強化ゴム、及びシリカ粉末を混練する方法で製造する場
合、ゴムと繊維強化ゴムとの混練割合は、ゴムと繊維強
化ゴム中のゴムとの総量100重量部に対して、繊維強
化ゴム中の微細な短繊維や微粒子の割合が0. 3重量部
〜3重量部の範囲となるように、ゴムと繊維強化ゴムの
混練割合を調整する必要がある。又、シリカ粉末の添加
量も、ゴムと繊維強化ゴム中のゴムとの総量100重量
部に対して0. 1重量部以上となるようにすればよい。
但し、ゴム、微細な短繊維等或いは繊維強化ゴム、シリ
カの混練の順序については特に制限はない。
【0018】ここで、繊維強化ゴムとは、微細短繊維や
微粒子を含有したゴム組成物であって当該微細短繊維等
とゴムとがグラフト結合しているものをいう。繊維強化
ゴム中の微細短繊維及び微粒子の割合は、繊維強化ゴム
全体に対して0. 3〜50重量%の範囲が好ましく、
1. 0〜50重量%の範囲が更に好ましい。特に好まし
い範囲は10〜50重量%の範囲である。繊維強化ゴム
は、例えば、以下に述べる方法でも得ることができる。
微粒子を含有したゴム組成物であって当該微細短繊維等
とゴムとがグラフト結合しているものをいう。繊維強化
ゴム中の微細短繊維及び微粒子の割合は、繊維強化ゴム
全体に対して0. 3〜50重量%の範囲が好ましく、
1. 0〜50重量%の範囲が更に好ましい。特に好まし
い範囲は10〜50重量%の範囲である。繊維強化ゴム
は、例えば、以下に述べる方法でも得ることができる。
【0019】先ず、熱可塑性ポリアミドやポリエステル
等の繊維形成能のある熱可塑性樹脂をゴム及びカップリ
ング剤と溶融混練する。この混練物中では当該熱可塑性
樹脂はゴム中に微粒子として分散し、且つゴムの間には
グラフト結合が生じるから、この混練物を冷却すれば繊
維強化ゴムが得られる。又、上記の混練物を、当該熱可
塑性樹脂の融点以上の温度で紡糸し、得られた糸状物乃
至紐状物を当該熱可塑性樹脂の融点より低い温度で延伸
或いは圧延することにより、当該熱可塑性樹脂が微細短
繊維として分散した繊維強化ゴムが得られる。
等の繊維形成能のある熱可塑性樹脂をゴム及びカップリ
ング剤と溶融混練する。この混練物中では当該熱可塑性
樹脂はゴム中に微粒子として分散し、且つゴムの間には
グラフト結合が生じるから、この混練物を冷却すれば繊
維強化ゴムが得られる。又、上記の混練物を、当該熱可
塑性樹脂の融点以上の温度で紡糸し、得られた糸状物乃
至紐状物を当該熱可塑性樹脂の融点より低い温度で延伸
或いは圧延することにより、当該熱可塑性樹脂が微細短
繊維として分散した繊維強化ゴムが得られる。
【0020】これらの繊維強化ゴムにおいては、ゴムと
してはEPRやEPDM、EBR、EBDM等のポリオ
レフィン系エラストマーが、シリコンゴムとよく混ざる
点で好ましい。又、カップリング剤としては、アルキル
フェノールホルムアルデヒド系樹脂初期縮合物や酸無水
物、シラン系カップリング剤、チタネート系カップリン
グ剤等が好ましい。
してはEPRやEPDM、EBR、EBDM等のポリオ
レフィン系エラストマーが、シリコンゴムとよく混ざる
点で好ましい。又、カップリング剤としては、アルキル
フェノールホルムアルデヒド系樹脂初期縮合物や酸無水
物、シラン系カップリング剤、チタネート系カップリン
グ剤等が好ましい。
【0021】尚、この繊維強化ゴムに必要に応じてナイ
ロン繊維やポリエステル繊維、ビニロン繊維等の合成繊
維や半合成繊維、及び/又は絹等の天然繊維を追加して
もよい。更に各種ナイロンや芳香族ナイロン、或いはポ
リエステル等の微細(サブミクロン〜10μ程度が好ま
しい)な粒子やカーボンブラック、炭酸カルシウム等各
種の無機充填剤を追加したものも好ましく用いられる。
ロン繊維やポリエステル繊維、ビニロン繊維等の合成繊
維や半合成繊維、及び/又は絹等の天然繊維を追加して
もよい。更に各種ナイロンや芳香族ナイロン、或いはポ
リエステル等の微細(サブミクロン〜10μ程度が好ま
しい)な粒子やカーボンブラック、炭酸カルシウム等各
種の無機充填剤を追加したものも好ましく用いられる。
【0022】又、直径0. 1〜10. 0μ程度の各種ナ
イロンや芳香族ナイロン、或いはポリエステル等の微細
繊維をカップリング剤とともに、EPRやEPDM、E
BR、EBDM等のポリオレフィン系エラストマーやシ
リコンゴム等に直接混練したものも繊維強化ゴムとして
は好ましい。
イロンや芳香族ナイロン、或いはポリエステル等の微細
繊維をカップリング剤とともに、EPRやEPDM、E
BR、EBDM等のポリオレフィン系エラストマーやシ
リコンゴム等に直接混練したものも繊維強化ゴムとして
は好ましい。
【0023】
【発明の効果】本発明のゴム組成物を用いた給紙ロール
は、耐磨耗性に優れ、摩擦係数の系年変化も少ない。
又、このゴム組成物は、微細短繊維乃至微粒子を少量含
むゴム組成物にさらに高純度のシリカ粒子を少量配合し
たものであるから、そのままでも給紙ロールとして必要
な柔軟性を有する。このため、給紙ロールに成形するた
めに軟化剤を大量に配合する必要もない。
は、耐磨耗性に優れ、摩擦係数の系年変化も少ない。
又、このゴム組成物は、微細短繊維乃至微粒子を少量含
むゴム組成物にさらに高純度のシリカ粒子を少量配合し
たものであるから、そのままでも給紙ロールとして必要
な柔軟性を有する。このため、給紙ロールに成形するた
めに軟化剤を大量に配合する必要もない。
【0024】
【実施例】以下、実施例により、本発明について具体的
に説明する。
に説明する。
【0025】〔実施例1〜4、比較例1〜4〕シリコン
ゴム、繊維強化ゴム、シリカ粒子、及びパーオキサイド
を、表1に示す如き割合で混練し、ゴム組成物を得た。
繊維強化ゴムは、EPR中にナイロン6の微細短繊維が
分散したものであって、微細短繊維の含有量が30重量
%であった。得られたゴム組成物を成形し、160℃で
30分加熱加硫して、富士ゼロックス株式会社製Abl
e3300型複写機に使用するための給紙用ロールを得
た。得られた給紙用ゴムロールをAble3300型複
写機に装着して使用し、給紙用ロールの耐摩耗性を調べ
た。結果を表1に示す。尚、耐摩耗性は、給紙用ロール
の使用前と使用後の重量差Rを測定し、その逆数1/R
で評価し、市販品(比較例2)の1/Rを100とした
ときの指数を摩耗指数として示した。従って、摩耗指数
が大きいほうが耐摩耗性に優れているということにな
る。又、紙詰まり回数についても評価した。紙詰まり回
数は、コピー枚数1000枚当たり何回紙詰まりが起こ
るかで評価した。結果を表1及び表2に示す
ゴム、繊維強化ゴム、シリカ粒子、及びパーオキサイド
を、表1に示す如き割合で混練し、ゴム組成物を得た。
繊維強化ゴムは、EPR中にナイロン6の微細短繊維が
分散したものであって、微細短繊維の含有量が30重量
%であった。得られたゴム組成物を成形し、160℃で
30分加熱加硫して、富士ゼロックス株式会社製Abl
e3300型複写機に使用するための給紙用ロールを得
た。得られた給紙用ゴムロールをAble3300型複
写機に装着して使用し、給紙用ロールの耐摩耗性を調べ
た。結果を表1に示す。尚、耐摩耗性は、給紙用ロール
の使用前と使用後の重量差Rを測定し、その逆数1/R
で評価し、市販品(比較例2)の1/Rを100とした
ときの指数を摩耗指数として示した。従って、摩耗指数
が大きいほうが耐摩耗性に優れているということにな
る。又、紙詰まり回数についても評価した。紙詰まり回
数は、コピー枚数1000枚当たり何回紙詰まりが起こ
るかで評価した。結果を表1及び表2に示す
【0026】
【表1】
【0027】
【表2】
【0028】表1及び表2の結果から、本発明の給紙用
ロールは、従来のものに比べ、耐摩耗性にすぐれ、紙詰
まりが少ないことが判る。
ロールは、従来のものに比べ、耐摩耗性にすぐれ、紙詰
まりが少ないことが判る。
Claims (6)
- 【請求項1】ゴム100重量部に対して、微細な短繊維
及び/または微粒子を0. 3〜3重量部、純度97%以
上のシリカ粒子を0. 1重量部以上含有してなることを
特徴とするゴム組成物。 - 【請求項2】微細な短繊維及び/または微粒子が、熱可
塑性ポリアミド、飽和ポリエステル、及びポリビニルア
ルコールからなる群から選ばれる1種又は2種以上のポ
リマーから形成されている請求項第1項のゴム組成物。 - 【請求項3】微細な短繊維の平均繊維径、及び微粒子の
平均粒子径のいずれも、0. 1〜10μmの範囲であ
る、請求項第1項又は第2項のゴム組成物。 - 【請求項4】ゴムが、シリコンゴム、EPM、EPD
M、EBM、EBDM、NR、IR、BR、SBR、N
BR、IIR、水添NBR、CPE、CSM、アクリル
ゴム、エピクロルヒドリンゴム、及びウレタンゴムから
なる群から選ばれた1種又は2種以上のゴムである、請
求項第1項〜第3項のいずれかに記載のゴム組成物。 - 【請求項5】ゴムが、シリコンゴム、EPM、EPD
M、EBM、及びEBDMからなる群から選ばれた1種
又は2種以上のゴムである、請求項第1項〜第3項のい
ずれかに記載のゴム組成物。 - 【請求項6】ゴムと繊維強化ゴム及びシリカを混練して
得られたことを特徴とする請求項第1項〜第5項のいず
れかに記載のゴム組成物。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP1828994A JPH07224189A (ja) | 1994-02-15 | 1994-02-15 | 耐摩耗性ゴム組成物 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP1828994A JPH07224189A (ja) | 1994-02-15 | 1994-02-15 | 耐摩耗性ゴム組成物 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH07224189A true JPH07224189A (ja) | 1995-08-22 |
Family
ID=11967471
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP1828994A Pending JPH07224189A (ja) | 1994-02-15 | 1994-02-15 | 耐摩耗性ゴム組成物 |
Country Status (1)
Country | Link |
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JP (1) | JPH07224189A (ja) |
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1994
- 1994-02-15 JP JP1828994A patent/JPH07224189A/ja active Pending
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