JPH07221203A - 半導体記憶装置 - Google Patents

半導体記憶装置

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JPH07221203A
JPH07221203A JP1102994A JP1102994A JPH07221203A JP H07221203 A JPH07221203 A JP H07221203A JP 1102994 A JP1102994 A JP 1102994A JP 1102994 A JP1102994 A JP 1102994A JP H07221203 A JPH07221203 A JP H07221203A
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Abstract

(57)【要約】 【目的】この発明の目的は、製造工程の増加を防止でき
るとともに納期を短縮して、1つのメモリセルに複数ビ
ット分のデータを記憶することが可能であり、さらに、
記憶された複数ビット分のデータを精度良く読出すこと
が可能な半導体記憶装置を提供する。 【構成】メモリセルMCのチャネル領域CHにはゲート
Gを介して不純物64が導入される。この不純物64の
導入領域を記憶すべきデータに対応してチャネル幅方向
に変えることにより、1つのメモリセルに複数ビット分
のデータを記憶することができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は1つのトランジスタか
らなる1つのメモリセルに複数ビット分のデータを記憶
する半導体記憶装置に関する。
【0002】
【従来の技術】一般的なデータ読み出し専用半導体記憶
装置いわゆるROMでは、1つのメモリセルを1つのト
ランジスタによって構成している。各メモリセルのデー
タを予め設定するには、そのトランジスタの閾値電圧
(Vth)として低レベルあるいは高レベルのいずれか一
方を選択するか、あるいはメモリセルとなるトランジス
タのドレインを列線に接続するか否かによって行なって
いる。
【0003】上記Vthのレベルの高低によってデータを
設定した場合、そのデータを読み出すには、各メモリセ
ル用のトランジスタのゲートが接続されている行線に所
定電位を与えればよい。このときVthの高いトランジス
タはオフし、Vthの低いトランジスタはオンするため、
これにより‘1’あるいは‘0’のデータが読み出され
る。一方、トランジスタのドレインを列線に接続するか
否かによってデータを設定した場合、そのデータを読み
出すには、上記と同様に行線に所定電位を与えればよ
い。
【0004】すなわち行線に所定電位を与えると、トラ
ンジスタは導通し、ドレインが列線に接続されていれ
ば、このメモリセル用トランジスタを通して列線は放電
され、またドレインが列線に接続されていなければ、メ
モリセル用トランジスタが導通しても列線は放電されな
い。この様にメモリセル用トランジスタのドレインが列
線に接続されているか否かにより、列線は放電状態にあ
るか否かの2つの電位を持ちこれにより“1”あるいは
“0”のデータが読み出される。
【0005】上記いずれかの方法によってデータを設定
しても、1つのメモリセルには1ビット分のデータしか
記憶させることができないために、従来では記憶容量を
増加させようとするとこれに伴ってチップサイズが大型
化してしまうという欠点があった。
【0006】そこで、1つのメモリセルに2ビット分の
データを記憶させることによって、チップサイズの縮少
化が実現できる半導体記憶装置が提案されている。図2
7は、このような1つのメモリセルに2ビット分のデー
タを記憶する従来の半導体記憶装置である。
【0007】図27において、1は列アドレス信号a
0 、/a0 、a1 、/a1 …をデコードする列デコー
ダ、2、2、…2は列デコーダ1のデコード出力により
駆動される列選択用の絶縁ゲート型電界効果(以下MO
Sと略称する)トランジスタ、3、3、…3は列線、4
は最下位ビットの信号A0 、/A0 を除く行アドレス信
号A1 、/A1 、A2 、/A2 …をデコードする行デコ
ーダ、5、5、…5は行線、6、6、…6は各行線5に
よって選択的に駆動されるメモリセルとなるMOSトラ
ンジスタ、7は上記各列線3を充電するための負荷用の
MOSトランジスタ、Pは列選択用のMOSトランジス
タ2の共通接続点であり、上記トランジスタ2、6とし
てNチャネルのエンハンスメント型のものか、またトラ
ンジスタ7としてNチャネルのデプレッション型あるい
はPチャネルのエンハンスメント型のものがそれぞれ用
いられる。
【0008】また上記メモリセルとなる各トランジスタ
6の閾値電圧Vthは、そこに記憶すべき2ビット分のデ
ータD0、D1に応じて例えば図28に示すようにVth
1〜Vth4(Vth4<Vth3<Vth2<Vth1)の4種
類の閾値電圧のうちの1つに予め設定される。
【0009】図29は前記列線3の電位を検出して、前
記メモリセルに記憶されたデータを出力するための回路
の構成を示すものである。図において端部11は前記列
選択用のトランジスタ2の共通接続点Pに接続される。
【0010】12はその閾値電圧Vthが前記4種類のう
ちの1つVth4に設定され、そのゲートに電源電圧+E
が与えられていて常にオン状態にあるメモリセル6と同
等のエンハンスメント型MOSトランジスタ15、前記
列選択用のMOSトランジスタ2と同じ寸法に設定さ
れ、そのゲートに+Eが与えられて常にオン状態にある
エンハンスメント型MOSトランジスタ16および前記
負荷用のMOSトランジスタ7と同じ寸法に設定された
デプレッション型MOSトランジスタ17からなり、前
記列線3がVth4なる閾値電圧を持つメモリセル用のト
ランジスタ6を介して放電され、その放電が完了した時
の列線3の電位に等しい電位V1 を発生する電位発生回
路である。
【0011】13、14は上記電位発生回路12と同様
に、前記列線3がVth3あるいはVth2なる閾値電圧を
持つメモリセル用のトランジスタ6を介してそれぞれ放
電され、その放電が完了した時の列線3の電位に等しい
電位V2 、V3 それぞれを発生する電位発生回路であ
り、この一方の電位発生回路13では前記MOSトラン
ジスタ15の代りにその閾値電圧Vth3に設定されてい
るエンハンスメント型MOSトランジスタ18が用いら
れ、また他方の電位発生回路14ではその閾値電圧がV
th2に設定されているエンハンスメント型MOSトラン
ジスタ19が用いられている。なおV1 〜V3 にはV1
<V2 <V3 なる関係が成立する。
【0012】20、21、22はそれぞれ2個のエンハ
ンスメント型MOSトランジスタ23、24、デプレッ
ション型MOSトランジスタ25、26からなる電圧比
較回路である。このうち1つの電圧比較回路20は上記
端子11に与えられる前記接続点Pの電位Vpと前記電
位発生回路12の出力電位V1 とを比較し、VpがV1
よりも低いかあるいは等しいときにその出力信号aを
‘1’レベルとし、VpがV1 よりも高いときには
‘0’レベルとするようになっている。またもう1つの
電位比較回路21は接続点Pの電位Vpと前記電位発生
回路13の出力電位V2 とを比較し、VpがV2 よりも
低いかあるいは等しいときにその出力信号bを‘1’レ
ベルとし、VpがV2 よりも高いときには‘0’レベル
とするようになっている。さらに残るもう1つの電圧比
較回路22は接続点Pの電位Vpと前記電位発生回路1
4の出力電位V3 とを比較し、VpがV3 よりも低いか
あるいは等しいときにその出力信号cを‘1’レベルと
し、VpがV3 よりも高いときには‘0’レベルとする
ようになっている。
【0013】27、28、29はそれぞれNOR論理回
路、30は反転回路であり、上記電圧比較回路22の出
力信号cは前記行アドレス信号の最下位ビット信号A0
とともにNOR論理回路27に、上記電圧比較回路21
の出力信号bは上記反転回路30を介して行アドレス信
号/A0 とともにNOR論理回路28にそれぞれ入力さ
れ、さらに両NOR論理回路27、28の出力信号は上
記電圧比較回路20の出力信号aとともにNOR論理回
路29に入力される。
【0014】31は出力バッファ回路であり、上記NO
R論理回路29の出力信号を検出し、‘1’レベルある
いは‘0’レベルのデータを出力するようになってい
る。またチップ選択信号CSは、データを出力バッファ
回路から出力するか否かを制御する。
【0015】なお上記各トランジスタは図27と同様に
すべてNチャネルであるとする。次に上記のように構成
された回路の動作を説明する。まず行アドレス信号が入
力すると行デコーダ4により行線5のうちただ1つが選
択されて‘1’レベルになり、また列アドレス信号が入
力すると列デコーダ1によってトランジスタ2のうちた
だ1つが選択駆動される。すると選択されたそれぞれ1
つの列線3と行線5との交点に位置するメモリセル用の
トランジスタ6が駆動され、このトランジスタ6を介し
てその列線3の充放電制御が行なわれる。このとき、ト
ランジスタ6の閾値電圧が予めVth4に設定されていれ
ば、充放電を完了した時点ではその列線3の電位はV1
になる。この列線3の電位V1 は各電圧比較回路20、
21、22においてV1 、V2 、V3 とそれぞれ比較さ
れ、その結果、信号a、b、cはすべて‘1’レベルに
なる。このときNOR論理回路29には‘1’レベルの
信号aが入力されているため、NOR論理回路27、2
8の出力信号にかかわりなくNOR論理回路29の出力
信号は‘0’レベルになる。このとき出力バッファ回路
31においてチップ選択信号CSが成立していれば、
‘0’レベル信号がデータとして出力される。すなわち
アドレス信号A0 が“0”であっても“1”であっても
NOR論理回路29の出力信号は‘0’レベルになり、
このとき出力バッファ回路31からは‘0’レベル信号
がデータとして出力される。
【0016】すなわち、この場合図28に示す2ビット
分のデータD0、D1(D0=D1=‘0’)が1つの
メモリセルから読み出されたことになる。また、前記選
択されたそれぞれ1つの列線3と行線5との交点に位置
するメモリセル用のトランジスタ6の閾値電圧が予めV
th3に設定されていれば、充放電を完了した時点ではそ
の列線3の電位はV2 になる。このとき電圧比較回路2
0の出力信号aのみが‘0’レベル、他の2つの電圧比
較回路21、22の出力信号b、cはともに‘1’レベ
ルとなる。このとき行アドレス信号がA0 =‘1’、/
0 =‘0’ならばNOR論理回路28の出力信号は反
転回路30の出力信号が“0”のため‘1’レベルとな
り、これに続くNOR論理回路29の出力信号は‘0’
レベルになる。したがって出力バッファ回路31におい
てチップ選択信号CSが成立していれば、‘0’レベル
信号がデータとして出力される。
【0017】一方、行アドレス信号がA0 =‘0’、/
0 =‘1’の場合、NOR論理回路27、28の出力
信号はともに‘0’レベルになり、一方、信号aも
“0”のため、これに続くNOR論理回路29の出力信
号は‘1’レベルになる。したがってこの場合、出力バ
ッファ回路31からは‘1’レベル信号がデータとして
出力される。
【0018】すなわち、この場合には前記I表に示す2
ビット分のデータD0、D1(D0=‘0’、D1=
‘1’)がアドレス信号A0 の“1”、“0”に対応し
て1つのメモリセルから読み出されたことになる。
【0019】またメモリセル用トランジスタの閾値電圧
が予めVth2、Vth1にそれぞれ設定されていれば、前
記充放電を完了した時点における列線3の電位はV3
るいはV4 になる。列線3の電位がV3 になったとき、
電圧比較回路20、21の出力信号a、bはともに
‘0’レベル、もう1つの電圧比較回路22の出力信号
cは‘1’レベルとなり、このとき行アドレス信号がA
0 =‘1’、/A0 =‘0’、またはA0 =‘0’、/
0 =‘1’いずれの場合でもNOR論理回路29の出
力信号は‘1’レベルとなる。すなわちこの場合には図
28に示す2ビット分のデータD0、D1(D0=D1
=‘1’)が1つのメモリセルから読み出されたことに
なる。一方、列線の電位がV4 になったときには図28
に示す2ビット分のデータD0、D1(D0=‘1’、
D1=‘0’)が1つのメモリセルから読み出される。
【0020】すなわち、信号a、b、cはともに“0”
レベルとなり、アドレス信号A0 =“1”、/A0
“0”の時、NOR論理回路27の出力は“0”、又回
転回路30の出力は“1”となっているため、NOR論
理回路28の出力も“0”、よってNOR論理回路29
のすべての入力信号は“0”となるため、NOR論理回
路29の出力信号は“1”レベルとなる。
【0021】一方、アドレス信号A0 =“0”、/A0
=“1”ならば、NOR論理回路27のすべての入力が
“0”であるための出力は“1”レベルになり、NOR
論理回路29はその入力の1つが“1”レベルとなった
ため、出力は“0”レベルとなる。したがってアドレス
信号A0 =“1”の時は、出力バッファ回路から“1”
レベルが、アドレス信号A0 =“0”の時は出力バッフ
ァ回路から“0”レベルがデータとして出力される。つ
まり列線電位がV4 ならば、図28に示す2ビット分の
データD0、D1(D0=“1”、D1=“0”)が1
つのメモリセルから読み出せる。
【0022】このように上記回路によれば、1つのメモ
リセルに2つのアドレスの2ビット分のデータを記憶さ
せるようにしたので、チップサイズを増大することなく
メモリセル部分に2倍の量のデータを記憶させることが
できる。言い換えれば従来と同じ記憶容量とするならば
チップサイズを大幅に縮少化することができる。
【0023】上記回路では列線3の充放電完了時におけ
る電位を、メモリセル用トランジスタ6の閾値電圧を4
種類に区別することによって設定していたが、これは図
30に示すようメモリセル用トランジスタ6のチャネル
幅Wを4種類に区別することにより、あるいは図31に
示すようにチャネル長Lを4種類に区別することによっ
て設定するようにしている。トランジスタ6のチャネル
幅Wによって電位を設定する場合、W4 <W3 <W2 <
W1 なる関係があれば充放電完了時における列線3の電
位すなわち前記接続点Pの電位Vpの大小関係は、Vp
1 <Vp2 <Vp3 <Vp4 となる。Vp1 〜Vp4 は
それぞれ、チャネル幅W1 〜W4 のトランジスタによる
列線の充放電完了時の電位である。またトランジスタ6
のチャネル長Lによって電位を設定する場合、L1 <L
2 <L3 <L4 なる関係があれば充放電完了時における
上記電位Vpの大小関係は、Vp1 <Vp2 <Vp3 <
Vp4 となる。Vp1 〜Vp4 はそれぞれ、チャネル長
L1 〜L4 のトランジスタによる列線の充放電完了時の
電位である。なお、トランジスタ6のチャネル幅Wまた
はチャネル長Lを区別することによって列線3の電位を
設定する場合には、前記各電位発生回路12、13、1
4内のトランジスタ15、18、19は各チャネル幅を
W1 、W2 、W3 に設定するかあるいは各チャネル長L
をL1 、L2、L3 にそれぞれ設定する必要があり、前記
いずれの方法でも従来にくらべメモリセルサイズは小さ
くなる。充放電完了時における列線3の電位をトランジ
スタ6の閾値電圧を区別することによって4種類に設定
する場合にはメモリセルサイズを最小にすることができ
るという利点を有するが、閾値電圧を4種類に区別する
ために製造時すなわちデータ書き込み時における工程数
が従来よりも少なくとも三工程増加することになる。し
かしながらトランジスタ6のチャネル幅Wまたはチャネ
ル長Lを区別することによってこれを行なえば工程数は
増加しない。
【0024】
【発明が解決しようとする課題】トランジスタのチャネ
ル幅を変えることによってデータを記憶するようにする
場合は、工程数が増えないと言う利点はある。しかし、
このチャネル幅を決める工程は製造工程の初期の段階に
あるので、ユーザーからの注文を受け納入するまでの期
間が長くかかるという欠点がある。また、チャネル長を
変えるようにする場合は、ゲート電極形成時にデータを
記憶することになるので、チャネル幅を変えるようにす
る場合よりも、納期は短くなるが閾値電圧を変えてデー
タを記憶する場合よりもやはり納期が長くかかってしま
う。
【0025】すなわち、閾値電圧を変えるようにしてデ
ータを記憶する場合は、メモリセルのゲート電極形成後
に、ゲート電極を通してイオンインプランテーションに
よってチャネル領域に不純物を導入するため、チャネル
幅やチャネル長を変える場合に比べて納期を短くできる
と言う利点を有する。しかし、閾値電圧を変えてデータ
を記憶するために複数枚のマスクが必要であるととも
に、データに応じてこれらマスクを替えてドーズ量の異
なるイオンインプランテーションを行う必要があるた
め、製造工程が増加する欠点を有している。
【0026】この発明は上記課題を解決するものであ
り、その目的とするところは、製造工程の増加を防止で
きるとともに納期を短縮して、1つのメモリセルに複数
ビット分のデータを記憶することが可能であり、さら
に、記憶された複数ビット分のデータを精度良く読み出
すことが可能な半導体記憶装置を提供しようとするもの
である。
【0027】
【課題を解決するための手段】この発明は、複数のメモ
リセルを有し、これら各メモリセルにデータを記憶する
半導体記憶装置であって、前記各メモリセルはそれぞれ
1つのMOSトランジスタからなり、ドレイン領域、ソ
ース領域、チャネル領域及びゲート電極を有し、このゲ
ート電極を通して前記チャネル領域に導入する不純物の
導入領域を記憶すべきデータに対応して変えることによ
り、1つの前記メモリセルに複数ビット分のデータを記
憶する。
【0028】また、行線と、この行線により選択的に駆
動され、その閾値電圧を4種類に区別することにより1
つのメモリセルに2ビット分のデータを記憶し、電流通
路の一端が電源電圧に接続されるメモリセルと、このメ
モリセルの電流通路の他端に接続される列線と、前記行
線に接続され、前記4種類の閾値電圧のうち最も高い第
1の閾値電圧に設定された前記メモリセルと同等な構成
をした第1のダミーセルと、この第1のダミーセルに接
続される第1のダミー列線と、前記行線に接続され、前
記4種類の閾値電圧のうち2番目に高い第2の閾値電圧
に設定された前記メモリセルと同等な構成をした第2の
ダミーセルと、この第2のダミーセルに接続される第2
のダミー列線と、前記行線に接続され、前記4種類の閾
値電圧のうち3番目に高い第3の閾値電圧に設定された
前記メモリセルと同等な構成をした第3のダミーセル
と、この第3のダミーセルに接続される第3のダミー列
線と、前記行線に接続され、前記4種類の閾値電圧のう
ち最も低い第4の閾値電圧に設定された前記メモリセル
と同等な構成をした第4のダミーセルと、この第4のダ
ミーセルに接続される第4のダミー列線と、一端が前記
列線に接続され、他端が前記第1及び第2のダミー列線
に接続され、前記列線の電位と前記第1及び第2のダミ
ー列線との電位を比較して対応したデータを出力する第
1のデータ検知回路と、一端が前記列線に接続され、他
端が前記第2及び第3のダミー列線に接続され、前記列
線の電位と前記第2及び第3のダミー列線との電位を比
較して対応したデータを出力する第2のデータ検知回路
と、一端が前記列線に接続され、他端が前記第3及び第
4のダミー列線に接続され、前記列線の電位と前記第3
及び第4のダミー列線との電位を比較して対応したデー
タを出力する第3のデータ検知回路と、前記第1、第
2、第3のデータ検知回路の出力端に接続され、前記第
1、第2、第3のデータ検知回路の出力信号から前記メ
モリセルに記憶されている2ビット分のデータを出力す
る論理回路とを具備している。
【0029】さらに、この発明は、行線と、この行線に
より選択的に駆動され、その閾値電圧を4種類に区別す
ることにより1つのメモリセルに2ビット分のデータを
記憶し、電流通路の一端が電源電圧に接続されるメモリ
セルと、このメモリセルの電流通路の他端に接続される
列線と、前記行線に接続され、前記4種類の閾値電圧の
うち最も高い第1の閾値電圧に設定された前記メモリセ
ルと同等な構成をした第1のダミーセルと、この第1の
ダミーセルに接続される第1のダミー列線と、前記行線
に接続され、前記4種類の閾値電圧のうち2番目に高い
第2の閾値電圧に設定された前記メモリセルと同等な構
成をした第2のダミーセルと、この第2のダミーセルに
接続されると共に前記第1のダミー列線に接続される第
2のダミー列線と、前記行線に接続され、前記4種類の
閾値電圧のうち2番目に高い第2の閾値電圧に設定され
た前記メモリセルと同等な構成をした第3のダミーセル
と、この第3のダミーセルに接続される第3のダミー列
線と、前記行線に接続され、前記4種類の閾値電圧のう
ち3番目に高い第3の閾値電圧に設定された前記メモリ
セルと同等な構成をした第4のダミーセルと、この第4
のダミーセルに接続されると共に前記第3のダミー列線
に接続される第4のダミー列線と、前記行線に接続さ
れ、前記4種類の閾値電圧のうち3番目に高い第3の閾
値電圧に設定された前記メモリセルと同等な構成をした
第5のダミーセルと、この第5のダミーセルに接続され
る第5のダミー列線と、前記行線に接続され、前記4種
類の閾値電圧のうち最も低い第4の閾値電圧に設定され
た前記メモリセルと同等な構成をした第6のダミーセル
と、この第6のダミーセルに接続されると共に前記第5
のダミー列線に接続される第6のダミー列線と、一端が
前記列線に接続され、他端が前記第2のダミー列線に接
続され、前記列線の電位と前記第2のダミー列線との電
位を比較して対応したデータを出力する第1のデータ検
知回路と、一端が前記列線に接続され、他端が前記第4
のダミー列線に接続され、前記列線の電位を前記第4の
ダミー列線との電位を比較して対応したデータを出力す
る第2のデータ検知回路と、一端が前記列線に接続さ
れ、他端が前記第6のダミー列線に接続され、前記列線
の電位と前記第6のダミー列線との電位を比較して対応
したデータを出力する第3のデータ検知回路と、前記第
1、第2、第3のデータ検知回路の出力端に接続され、
前記第1、第2、第3のデータ検知回路の出力信号から
前記メモリセルに記憶されている2ビット分のデータを
出力する論理回路とを具備している。
【0030】また、この発明は、複数のメモリセルを有
し、これら各メモリセルにデータを記憶する半導体記憶
装置であって、前記各メモリセルはそれぞれ、ドレイン
領域、ソース領域、チャネル領域、ゲート電極及びこの
ゲート電極と前記チャネル領域との間にゲート絶縁膜を
有し、このゲート絶縁膜は前記ドレイン領域と前記ソー
ス領域との間の所定の幅を有するチャネル領域上に形成
される第1の厚さを有する第1のゲート絶縁膜部分と、
前記ドレイン領域と前記ソース領域との間の前記所定の
幅以外の前記チャネル領域上に形成される前記第1の厚
さよりも厚い第2の厚さを有する第2の絶縁膜部分とか
らなり、前記第1及び第2のゲート絶縁膜下の前記チャ
ネル領域に不純物を導入する第1の状態と、前記第1の
ゲート絶縁膜下の前記チャネル領域に前記不純物を導入
する第2の状態と、前記第2のゲート絶縁膜下の前記チ
ャネル領域に前記不純物を導入する第3の状態と、前記
第1及び第2のゲート絶縁膜下の前記チャネル領域に前
記不純物を導入しない第4の状態との4種類に区別する
ことにより、2ビット分の2進データの組み合わせを前
記第1乃至第4の状態それぞれに対応させ、この2ビッ
ト分のデータを1つの前記メモリセルに記憶させるよう
にしている。
【0031】さらに、この発明は、行線と、この行線に
より選択的に駆動され、その閾値電圧を4種類に区別す
ることにより1つのメモリセルに2ビット分のデータを
記憶し、電流通路の一端が電源電圧に接続されるメモリ
セルと、このメモリセルの電流通路の他端に接続される
列線と、この列線に接続され、所定の期間前記列線を放
電するための放電手段と、前記列線に接続され、放電終
了後選択された前記メモリセルによって充電された前記
列線の電位を検出するセンスアンプと、このセンスアン
プの出力端に接続され、前記メモリセルに記憶されてい
る2ビット分のデータを出力する論理回路とを具備して
いる。
【0032】
【作用】すなわち、この発明において、メモリセルはゲ
ート電極を通してチャネル領域に導入した不純物の導入
領域を記憶すべきデータに対応して変えることにより、
1つのメモリセルに複数ビット分のデータを記憶してい
る。不純物を導入する領域は、チャネル幅方向に所定の
幅を有するドレイン領域からソース領域に至る領域や、
チャネル幅方向の全域で、チャネル長方向に所定の長さ
を有する領域であり、これら不純物の導入領域を4種類
に区別することによって、2ビット分の2進データを記
憶する。
【0033】また、閾値電圧を4種類に区別することに
より、1つのメモリセルに記憶した2ビット分のデータ
を読み出すには、1つのメモリセルを選択するととも
に、4種類の閾値電圧が設定された第1乃至第4のダミ
ーセルを選択し、メモリセルに接続された列線の電位と
第1乃至第4のダミーセルが接続された第1乃至第4の
ダミー列線の電位とを第1乃至第3のデータ検知回路に
よって比較する。これら第1乃至第3のデータ検知回路
から出力されるデータを論理回路によって符号化するこ
とにより、2ビット分のデータを読み出すことができ
る。
【0034】さらに、4種類の閾値電圧のうち1番目に
高い第1の閾値電圧が設定された第1のダミーセルが接
続された第1のダミー列線と2番目に高い第2の閾値電
圧が設定された第2のダミーセルが接続された第2のダ
ミー列線とを接続し、2番目に高い第2の閾値電圧が設
定された第3のダミーセルが接続された第3のダミー列
線と3番目に高い第3の閾値電圧が設定された第4のダ
ミーセルが接続された第4のダミー列線とを接続し、3
番目に高い第3の閾値電圧が設定された第5のダミーセ
ルが接続された第5のダミー列線と4番目に高い第4の
閾値電圧が設定された第6のダミーセルが接続された第
6のダミー列線とを接続することにより、4つの閾値電
圧のそれぞれ中間の3つの比較電圧を容易に生成するこ
とができる。これら3つの比較電圧とメモリセルに接続
された列線の電位とを第1乃至第3のデータ検知回路に
よってそれぞれ比較し、これら第1乃至第3のデータ検
知回路から出力されるデータを論理回路によって符号化
することにより、2ビット分のデータを読み出すことが
できる。
【0035】
【実施例】以下、この発明の実施例について図面を参照
して説明する。図1は、この発明のメモリセルの第1の
実施例を示すものであり、メモリセルへのデータの書込
み方法を示す。図1(a)はメモリセルMCを構成する
1つのトランジスタを示す平面図であり、図1(b)
は、図1(a)の1b−1b線に沿った断面図である。
図1(a)において、Gはトランジスタのゲート、Sは
ソース、Dはドレインを示している。図1(b)は、メ
モリセルにデータが書込まれる前のメモリセルの状態を
示すものであり、基板51の表面領域にはフィールド絶
縁膜52、53が形成され、これらフィールド絶縁膜5
2、53の相互間にはゲート絶縁膜54が形成されてい
る。これらフィールド絶縁膜52、53及びゲート絶縁
膜54の上には前記ゲートGが形成されている。前記フ
ィールド絶縁膜52、53の下には、不純物55が導入
され、前記基板51内のチャネル領域CHには不純物5
6が導入され、所定の閾値電圧に設定されている。
【0036】前記閾値電圧の設定は、例えばこのメモリ
セルがNチャネルトランジスタで構成される場合、周辺
回路のNチャネルエンハンスメント型トランジスタの閾
値電圧を決定するとき、そのチャネル領域に行うイオン
インプランテーションを共用すればよい。この発明はゲ
ート電極形成後にゲート電極を通してイオンインプラン
テーションによってチャネル領域に不純物を導入し、こ
の不純物導入によって実質的なチャネル幅を変えるよう
にしているため、不純物導入の製造工程が一つ増えるだ
けで、納期を短縮することができる。
【0037】この発明では図2乃至図5に示す4種類の
状態によって2ビット分のデータを記憶する。すなわ
ち、この発明は開口部の面積が相違するガラスマスクを
使用して、メモリセルのチャネル領域に導入する不純物
の領域及び量を設定する。
【0038】図2(a)において、61はマスクを示
す。このマスク61において、62はチップ上に塗布さ
れたレジストであり、開口部63は、図示せぬガラスマ
スクを通して露光され、レジスト62が除去された部分
である。この開口部63は、チャネル領域CHの全領域
に対応した面積を有している。このマスク61を使用
し、ゲートGを通してチャネル領域CHに不純物を導入
する。図2(b)は図2(a)の断面図であり、チャネ
ル領域CHの全体に不純物64を導入した状態を示して
いる。この導入する不純物の量をメモリセルが選択され
たときにオンしない閾値電圧となるように決めることに
より、このようなメモリセルは選択されてもオンしな
い。このため、このメモリセルはチャネル幅が0のメモ
リセル、すなわち、チャネルが形成されていないメモリ
セルと等価であると考えることができる。
【0039】図3(a)は、チャネル領域の一部をレジ
スト62で覆うようにし、チャネル領域CHの一部に不
純物64が導入されないようにしている。図4(a)
も、チャネル領域の一部をレジスト62で覆うようにし
て、チャネル領域CHの一部に不純物が導入されないよ
うにしている。しかし、図4に示す構成の場合、図3の
場合よりもレジスト62で覆われているチャネル領域の
幅が広いため、実質的なチャネル幅は図4の方が図3よ
りも広くなっている。このため、図4に示すメモリセル
は、図3に示すメモリセルよりも選択されたときに流れ
る電流が多い。
【0040】図5はメモリセルの全面をレジスト62で
覆い、メモリセルのチャネル領域CHに不純物64が導
入されないようにしている。このため、図5の状態のメ
モリセルは、最初に設定された閾値電圧のままであるの
で、選択されたとき最も多くの電流を流すことができ
る。すなわち、この実施例において、実質的なチャネル
幅は、図2<図3<図4<図5の関係を持つことにな
る。
【0041】従来の場合にも説明したが、選択されたと
きにメモリセルに流れる電流が4種類に区別できれば良
い。したがって、図2(b)に示すようにチャネル領域
の全面に不純物64が導入されたメモリセルにおいて
は、選択されたときにオフせずオンのままでもよいが、
選択されたときにオフ状態になるようにした方が、残り
の3種類のメモリセルに流れる電流値のお互いの差を大
きくできるため、データを読み出すときのマージンが大
きくなるという利点がある。
【0042】上記実施例は、初期の段階でのメモリセル
の閾値電圧は低く、ゲート電極形成後にデータを書込む
とき、イオンインプランテーションによって閾値電圧を
高く設定しているが、初期の段階でのメモリセルの閾値
電圧を最も高く設定し、ゲート電極形成後に不純物を導
入して閾値電圧を低くなるようにしてもよい。イオンイ
ンプランテーションによってメモリセルの閾値電圧を高
く設定するには、例えば不純物としてボロンを導入すれ
ば良く、メモリセルの閾値電圧を低下するには、リンや
砒素を導入すれば良い。
【0043】上記実施例によれば、ゲート電極形成後に
データを書込んでいるため、メモリセルにデータを書込
む直前までの構成を予め作っておくことにより、ユーザ
ーよりの注文があってから納入するまでの期間を短縮す
ることができる。しかも、メモリセルに対するデータの
書込みは、開口部63の面積が相違する一つのガラスマ
スクを使用して不純物をチャネル領域に導入するだけで
よいため、製造工程が一工程増加するだけですむ利点を
有している。
【0044】図6は、この発明のメモリセルの第2の実
施例を示すものであり、図1乃至図5に示す第1の実施
例と同一部分には同一符号を付す。前記第1の実施例で
はメモリセルを構成するトランジスタの実質的なチャネ
ル幅を変えるようにしているが、第2の実施例は閾値電
圧を変えることにより、実質的なチャネル長を変えるよ
うにしている。
【0045】この実施例は、図6乃至図9に示す4種類
の状態によって2ビット分のデータを記憶する。図6
(a)において、マスク61には、チャネル領域CHの
全領域に対応した面積を有する開口部63が形成されて
いる。このマスク61を使用し、ゲートGを通してチャ
ネル領域CHの全体に不純物を導入する。図6(b)は
図6(a)の断面図を示すものであり、チャネル領域C
Hの全体に不純物64が導入されている。この実施例の
場合、不純物の量をメモリセルが選択されたときにオン
するような閾値電圧となるように決める必要がある。
【0046】図7は、チャネル領域のソースS側の一部
をレジスト62で覆い、チャネル領域のソースS側の一
部に不純物が導入されないようにしている。仮に、不純
物64の量をメモリセルが選択されたときにオフするよ
うな量にした場合、この図7に示す場合でもメモリセル
はオフするので、正しくデータを読み出すことができな
い。
【0047】図8は、チャネル領域CHのドレインD側
の一部をレジストで覆うようにして、チャネル領域のド
レイン側の一部に不純物が導入されないようにしてい
る。図7の場合は、ソース側をレジストで覆いドレイン
側に不純物を導入しているので、基板バイアス効果の相
違により、図8の場合よりもその閾値電圧が高くなるた
め、実質的なチャネル長は図7の方が図8よりも広くな
っている。このため、図8に示すメモリセルは、図7に
示すメモリセルよりも選択されたときに流れる電流が多
い。勿論、第1の実施例のように、図7のレジストで覆
われている領域をドレイン側に延ばすようにし、実質的
なチャネル長を変えるように図8に換えて用いるように
してもよい。
【0048】図9はメモリセルの全面をレジスト62で
覆い、メモリセルMCのチャネル領域CHに不純物64
が導入されないようにしている。このため、図9に示す
状態のメモリセルは、最初に設定された閾値電圧のまま
であるので、選択されたとき最も多くの電流を流すこと
ができる。すなわち、この実施例において、閾値電圧の
大きさが図6>図7>図8>図9の関係を持つため、実
質的なチャネル長は、図6>図7>図8>図9の関係を
持つことになる。
【0049】ところで、図6に示すように、チャネル領
域CHの全面に不純物64が導入されたメモリセルは、
選択されたときにオフ状態になるようにした方が、残り
の3種類のメモリセルに流れる電流値のお互いの差を大
きくできるため、データを読み出すときのマージンが大
きくなるという利点がある。したがって、チャネル領域
の全面に不純物を導入するメモリセルのみ、図10に示
すようにガラスマスクを作製して、不純物を導入して選
択されたときにオフになるようにしてもよい。
【0050】この例の場合も、初期段階でのメモリセル
の閾値電圧は低く、ゲート電極形成後、データを書込む
ときイオンインプランテーションによって閾値電圧を高
く設定しているが、初期段階でのメモリセルの閾値電圧
を最も高く設定し、ゲート電極形成後に、不純物を導入
する際、閾値電圧が低くなるような不純物を設定するよ
うにしてもよい。
【0051】上記メモリセルの第2の実施例によれば、
4種類の閾値電圧を区別できるため、メモリセルのドレ
インを電源電圧に接続し、そのソースの電圧を測定する
ようにしても4種類のどのメモリセルが選択されたかを
検出することができる。これらメモリセルの閾値電圧の
関係は、図6>図7>図8>図9となっているため、ソ
ースに出力される電圧の関係は、図6<図7<図8<図
9となる。
【0052】図11乃至図15は、メモリセルの第3の
実施例を示すものであり、第1、第2の実施例と同一部
分には同一符号を付す。この実施例に示すメモリセル
は、1つのメモリセルに2つのトランジスタを含み、各
メモリセル内の2つのトランジスタの閾値電圧はデータ
に応じてそれぞれ設定されている。
【0053】図11(a)は平面図、図11(b)は図
11(a)の11b−11b線に沿った断面図である。
すなわち、図11(b)において、ゲート絶縁膜54は
チャネル幅方向に沿って第1、第2の領域54a、54
bを有し、第1の領域54aの膜厚は、第2の領域54
bの膜厚より薄く設定されている。このゲート絶縁膜5
4の上にはゲートGが形成されている。したがって、メ
モリセルMCは前記第1、第2の領域54a、54bに
対応してゲート絶縁膜の厚みが相違する第1、第2のト
ランジスタT1、T2を含んでいる。
【0054】図12は、同図(a)に示すように、チャ
ネル領域CHの全領域に対応した面積を有する開口部6
3が形成されたマスク61を使用し、ゲートGを通して
チャネル領域CH全体に不純物を導入する。図12
(b)は同図(a)の断面図を示すものであり、チャネ
ル領域CHの全面に不純物64が導入されている。この
不純物64の量はメモリセルが選択されたとき、第1、
第2のトランジスタT1、T2が共にオフするような閾
値電圧となるような値である。
【0055】図13は、チャネル領域CHの一部をレジ
スト62で覆うようにし、第2のトランジスタT2のチ
ャネル領域CHに不純物64が導入されないようにして
いる。したがって、不純物64が導入された第1のトラ
ンジスタT1の閾値電圧は、第2のトランジスタT2よ
り高くなり、メモリセルMCが選択された場合、第1の
トランジスタT1はオフとなり、第2のトランジスタT
2はオンとなる。
【0056】図14も、チャネル領域CHの一部をレジ
スト62で覆うようにして、第1のトランジスタT1の
チャネル領域に不純物64が導入されないようにしてい
る。したがって、不純物64が導入された第2のトラン
ジスタT2の閾値電圧は、第1のトランジスタT1より
高くなり、メモリセルMCが選択された場合、第1のト
ランジスタT1はオンとなり、第2のトランジスタT2
はオフとなる。図14に示す構成の場合、実質的なチャ
ネル幅は図13の場合よりも広くなっている。このた
め、図14に示すメモリセルは、図13に示すメモリセ
ルよりも選択されたときに流れる電流が多い。なぜな
ら、トランジスタT1の方が、トランジスタT2よりも
ゲート絶縁膜が薄いため、チャネル領域CHの不純物の
量が同じであれば、トランジスタT1の閾値電圧の方が
トランジスタT2の閾値電圧よりも低いためである。こ
のため、トランジスタT1とT2のチャネル長とチャネ
ル幅が等しい場合、図14に示すメモリセルの方が図1
3に示すメモリセルより多くの電流が流れる。
【0057】図15はメモリセルの全面をレジスト62
で覆い、第1、第2のトランジスタT1、T2のチャネ
ル領域に不純物64が導入されないようにしている。こ
のため、このメモリセルは、最初に設定された閾値電圧
のままであるので、選択されたとき、第1、第2のトラ
ンジスタT1、T2が共にオンとなり、最も多くの電流
を流すことができる。すなわち、この実施例において、
メモリセルが選択された場合に流れる電流の量は、図1
2<図13<図14<図15の関係を持つことになる。
【0058】なお、上記の説明では1つのメモリセルに
2ビット分のデータを記憶するようにした場合を説明し
たがこれは1つのメモリセルに3ビット分あるいは4ビ
ット分のデータを記憶するようにしても良く、例えば3
ビット分のデータを記憶する場合は、メモリセルのチャ
ネル幅を8種類に区別してやれば良い。
【0059】次に、上記メモリセルに記憶された複数ビ
ットのデータを読み出すための好適な回路について説明
する。勿論、図27、図28、図29で説明したような
従来のデータ検出回路を用いて上記メモリセルからデー
タを読み出すようにしてもよいことは言うまでもない。
【0060】図16、図17は、図6乃至図10に示し
たメモリセルからデータを読み出すのに好適な読出し回
路の第1の実施例を示すものである。なお、図16、図
17に示す回路は、従来の方法によって閾値電圧を設定
したメモリセルからデータを読み出す場合にも適用可能
である。
【0061】図16において、複数のメモリセルMCは
Nチャネルトランジスタによって構成され、マトリクス
状に配置されている。これらメモリセルMCの各ゲート
は行線(以下、ワード線と称す)WL1、WL2…WL
nにそれぞれ接続され、各ソースは列線(以下、ビット
線と称す)BL1、BL2…BLnにそれぞれ接続さ
れ、各ドレインは例えば5Vの電源電圧VCにそれぞれ
接続されている。前記ワード線WL1、WL2…WLn
は行デコーダ71に接続され、図示せぬアドレス信号に
応じて、この行デコーダ71により1つのワード線が選
択される。また、前記ビット線BL1、BL2…BLn
はNチャネルトランジスタ721 、722…72nの各
ドレインに接続されている。これらトランジスタ72
1 、722 …72nの各ゲートは列デコーダ73に接続
され、アドレス信号に応じて、この列デコーダ73及び
トランジスタ721 、722 …72nにより1つのビッ
ト線が選択される。これらトランジスタ721 、722
…72nの各ソースはNチャネルトランジスタ74のド
レインに接続されている。このトランジスタ74のソー
スは基準電位Vs、例えば接地電位に接続され、ゲート
には信号φが供給されている。前記トランジスタ72
1 、722 …72nを通して出力されるビット線の電位
VBは、図17に示すセンスアンプSA1、SA2、S
A3に供給される。これらセンスアンプSA1、SA
2、SA3は後述するようにそれぞれ異なる閾値電圧が
設定されており、これら閾値電圧を使用してビット線の
電位VBが検出される。
【0062】図17において、センスアンプSA1、S
A2、SA3の出力端からは出力信号S1〜S3がそれ
ぞれ出力される。これら出力信号S1〜S3は、インバ
ータ回路80、81、84及びナンド回路82、83、
85からなる論理回路86に供給される。前記センスア
ンプSA1の出力信号S1はナンド回路82、83に供
給され、センスアンプSA2の出力信号S2はインバー
タ回路80及びナンド回路82に供給される。センスア
ンプSA3の出力信号S3はインバータ回路81に供給
される。前記インバータ回路80の出力信号は前記ナン
ド回路83に供給され、このナンド回路83の出力信号
とインバータ回路81の出力信号はナンド回路85に供
給される。前記ナンド回路82の出力信号はインバータ
回路84に供給される。このインバータ回路84の出力
端とナンド回路85の出力端とから選択されたメモリセ
ルに記憶されている2ビット分のデータD1とD2がそ
れぞれ出力される。
【0063】図18(a)は前記センスアンプSA1を
示すものである。このセンスアンプSA1は電源電圧V
Cと基準電位Vsとの間に直列に接続された閾値電圧が
例えば0VのNチャネルエンハンスメント型トランジス
タ100と、このトランジスタ100の負荷となるPチ
ャネルエンハンスメント型トランジスタ101と、これ
らトランジスタ100と101との接続点に入力端が接
続されるインバータ回路I1とから構成されている。前
記トランジスタ100のゲートには選択されたビット線
の電位VBが供給される。
【0064】図18(b)は前記センスアンプSA2を
示すものである。このセンスアンプSA2は電源電圧V
Cと基準電圧Vsとの間に直列に接続された閾値電圧が
例えば2VのNチャネルエンハンスメンス型トランジス
タ102と、このトランジスタ102の負荷となるPチ
ャネルエンハンスメント型トランジスタ103と、これ
らトランジスタ102と103との接続点に入力端が接
続されるインバータ回路I2とから構成されている。前
記トランジスタ102のゲートには選択されたビット線
の電位VBが供給される。
【0065】図18(c)は前記センスアンプSA3を
示すものである。このセンスアンプSA3は電源電圧V
Cと基準電位Vsとの間に直列に接続された閾値電圧が
例えば3.5VのNチャネルエンハンスメント型トラン
ジスタ104と、このトランジスタ104の負荷となる
Pチャネルエンハンスメント型トランジスタ105と、
このトランジスタ104と105との接続点に入力端が
接続されるインバータ回路I3とから構成されている。
前記トランジスタ104のゲートにはビット線の電位V
Bが供給されている。
【0066】上記構成において、メモリセルからデータ
を読み出す場合の動作について説明する。ワード線WL
1、WL2…WLnのいずれか1つ、及びビット線BL
1、BL2…BLnのいずれか1つが選択されると、所
定期間信号φが“1”レベルとなりトランジスタ74が
オンし、選択されたビット線の電位VBは基準電位Vs
に放電される。この後、このトランジスタ74はオフす
るため電流経路がなくなり、ビット線の電位は選択され
たメモリセルの閾値電圧に対応した値に充電される。な
お、この放電用のトランジスタ74は各ビット線毎に設
けるようにしても良い。また、初期状態で全てのワード
線を0Vすなわち基準電位にしておき、新たにワード線
が選択される前に基準電位に放電するようにすれば読み
出し速度の高速化を図ることができる。
【0067】図16において、1つのメモリセルMCに
ついて考えた場合、メモリセルMCのドレインは5Vの
電源電圧VCに接続され、ゲートはワード線WL1に接
続され、ソースはビット線BL1に接続されている。メ
モリセルMCが非選択の時は、ワード線が0Vであるた
め、メモリセルはオフ状態となる。メモリセルMCが選
択される際、行デコーダ71からワード線WL1に電源
電圧VCが供給される。この時、メモリセルのソースす
なわちビット線BL1から電流の流出がないとすれば、
ビット線BL1の電位はそのゲート電圧すなわち電源電
圧VCからメモリセルMCの閾値電圧を引いた値にな
る。ここで、4種類の閾値電圧をVth1、Vth2、Vth
3、Vth4とすると、選択されたメモリセルの閾値電圧
に対応してビット線BL1の電位は、VC−Vth1、V
C−Vth2、VC−Vth3、VC−Vth4の4種類の電
圧の内の一つの値を取ることになる。
【0068】簡単化のため、各メモリセルは図19に示
すように6V、3.5V、2V、0Vのいずれか一つの
閾値電圧を持つものとする。さらに、図19に示すよう
に、2ビット分のデータ(0、0)がメモリセルの閾値
電圧6Vに対応し、(0、1)、(1、0)、(1、
1)がそれぞれメモリセルの閾値電圧の3.5V、2
V、0Vに対応するものとする。メモリセルが選択され
ると、選択されたメモリセルのゲートがVC(5V)に
されるため、ビット線BLに電流流出経路がないとする
と、図19に示すように、ビット線BLの電位は選択さ
れたメモリセルの閾値電圧が6Vの時は0Vに、3.5
Vの時は1.5Vに、2Vの時は3Vに、0Vの時は5
Vになる。このビット線の電位を検知して、選択された
メモリセルがどの閾値電圧にあるかを判断し、記憶され
ている2ビット分のデータを出力する。このビット線の
電位VBは前記センスアンプSA1、SA2、SA3に
より検出される。
【0069】すなわち、図18(a)に示す前記センス
アンプSA1は、トランジスタ100の閾値電圧が0V
に設定されているため、ビット線の電位VBが0Vであ
る場合、トランジスタ100はオフであり、トランジス
タ100と101との接続点はトランジスタ101によ
りVCに充電される。したがって、インバータ回路I1
の出力信号S1は“0”レベルになる。ビット線の電位
VBが1.5Vである場合、トランジスタ100がオン
するため、トランジスタ100と101との接続点の電
位はトランジスタ100により基準電位Vsに放電さ
れ、インバータ回路I1の出力信号S1は“1”レベル
になる。ビット線の電位VBが3V及び5Vの時も同様
に、トランジスタ100がオンするため、トランジスタ
100と101との接続点の電位はトランジスタ100
により基準電位Vsに放電され、インバータ回路I1の
出力信号S1は“1”レベルになる。
【0070】図18(b)に示す前記センスアンプSA
2は、トランジスタ102の閾値電圧が2Vに設定され
ているため、ビット線の電圧VBが0Vあるいは1.5
Vの時、トランジスタ102はオフであり、トランジス
タ102と103との接続点がトランジスタ103によ
りVCに充電される。したがって、インバータ回路I2
の出力信号S2は“0”レベルになる。ビット線の電位
VBが3Vあるいは5Vの時は、トランジスタ102が
オンするため、トランジスタ102と103との接続点
の電位がトランジスタ102により基準電位Vsに放電
され、インバータ回路I2の出力信号S2は“1”レベ
ルになる。
【0071】図18(c)に示す前記センスアンプSA
3は、トランジスタ104の閾値電圧が3.5Vに設定
されているため、ビット線の電位VBが0Vあるいは
1.5Vあるいは3Vの時、トランジスタ104はオフ
であり、トランジスタ104と105との接続点がトラ
ンジスタ105によりVCに充電される。したがって、
インバータ回路I3の出力信号S3は“0”レベルにな
る。ビット線の電位VBが5Vの時は、トランジスタ1
04がオンするため、トランジスタ104と105との
接続点の電位はトランジスタ104により基準電位Vs
に放電され、インバータ回路I3の出力信号S3は
“1”レベルになる。
【0072】上記センスアンプSA1、SA2、SA3
の出力信号S1、S2、S3は、論理回路86に供給さ
れ、この論理回路86のインバータ回路84の出力端と
ナンド回路85の出力端とから選択されたメモリセルに
記憶されている2ビット分のデータD1とD2がそれぞ
れ出力される。例えばセンスアンプSA1〜SA3の出
力信号S1〜S3がともに“0”レベルである場合、ナ
ンド回路82、83及びインバータ回路81の出力がと
もに“1”レベルとなるため、これらの出力信号が供給
されるインバータ回路84及びナンド回路85の出力信
号が共に“0”レベルとなり、メモリセルに記憶されて
いるデータとしてD1=“0”、D2=“0”が得られ
る。
【0073】(0、1)のデータが記憶されている閾値
電圧が3.5Vのメモリセルが選ばれたとき、選択され
たビット線の電位VBは1.5Vになり、センスアンプ
SA1〜SA3からは、S1=“1”、S2=“0”、
S3=“0”の信号が出力される。このためナンド回路
82の出力信号は“1”レベルとなり、2つの入力信号
が共に“1”レベルとなるナンド回路83の出力信号は
“0”レベルとなる。ナンド回路82から出力される
“1”レベルの信号はインバータ回路84で反転され
“0”レベルの信号として出力される。ナンド回路83
の出力信号は“0”レベルであるからこの信号とインバ
ータ回路81によって“1”レベルに反転された信号が
供給されるナンド回路85の出力信号は“1”レベルと
なる。すなわちインバータ回路84の出力信号としてD
1=“0”が得られ、ナンド回路85の出力信号として
D2=“1”が得られる。
【0074】(1、0)のデータが記憶されている閾値
電圧が2Vのメモリセルが選ばれたとき、選択されたビ
ット線の電位VBは3Vになり、センスアンプSA1〜
SA3からは、S1=“1”、S2=“1”、S3=
“0”の信号がそれぞれ出力される。このため、信号S
1、S2が供給されるナンド回路82の出力信号は
“0”レベルとなる。また、前記信号S1、及び“1”
レベルの信号S2がインバータ回路80で反転され、
“0”レベル信号として供給されるナンド回路83の出
力信号は“1”レベルとなる。ナンド回路82からの
“0”レベルの出力信号はインバータ回路84で反転さ
れ“1”レベルデータとして出力される。さらに、前記
“0”レベルの信号S3はインバータ回路81で反転さ
れ、“1”レベル信号としてナンド回路85の一方入力
端に供給され、このナンド回路85の他方入力には前記
ナンド回路83から出力される“1”レベル信号が供給
される。したがって、ナンド回路85の出力信号は
“0”レベルとなる。すなわち、インバータ回路84の
出力信号としてD1=“1”が得られ、ナンド回路85
の出力信号としてD2=“0”が得られる。
【0075】次に、(1、1)のデータが記憶されてい
る閾値電圧が0Vのメモリセルが選ばれたとき、選択さ
れたビット線の電位VBは5Vになり、センスアンプS
A1〜SA3からは、S1=“1”、S2=“1”、S
3=“1”の信号がそれぞれ出力される。このため、信
号S1、S2が供給されるナンド回路82の出力信号は
“0”レベルとなる。また、信号S1、及びインバータ
回路80で反転された“0”レベルの信号が供給される
ナンド回路83の出力信号は“1”レベルとなる。前記
ナンド回路82から出力される“0”レベルの信号はイ
ンバータ回路84で反転され“1”データとして出力さ
れる。さらに、前記ナンド回路83から出力される
“1”レベルの信号、及びインバータ回路81で反転さ
れて“0”レベルとされた信号S3が供給されるナンド
回路85の出力信号は“1”レベルとなる。すなわち、
インバータ回路84の出力信号としてD1=“1”が得
られ、ナンド回路85の出力信号としてD2=“1”が
得られる。
【0076】このようにして、メモリセルに記憶された
4種類の閾値電圧に対応して2ビット分のデータを出力
することができる。この2ビット分のデータD1、D2
は同一アドレスに対応する2ビットのデータとして出力
しても良いし、従来例で示したように異なるアドレスに
対応したそれぞれ1ビットづつのデータとして出力して
も良い。1つのメモリセルに連続したアドレスの2つの
データを記憶しておけば、連続したアドレスのデータを
続けて読み出す場合、メモリセルからデータを読み出
し、1番目のアドレスのデータ、2番目のアドレスのデ
ータを順次出力している間に、3番目と4番目のアドレ
スに対応するメモリセルからデータを読み出すことがで
きるため、連続したアドレスのデータを読み出すときに
見かけ上の読み出し速度を速くできるという利点があ
る。
【0077】また、連続した4つのアドレスに対応した
2つのメモリセルから同時にデータを読み出すようにし
て、連続した4つのアドレスのデータを出力している間
に次の2つのメモリセルからデータを読み出せば更に高
速動作が可能になる。
【0078】なお、メモリセルに使用するトランジスタ
の閾値電圧とセンスアンプに使用するトランジスタの閾
値電圧とが異なる場合には、データを検出するためのセ
ンスアンプに特別な閾値電圧を持つトランジスタを使用
するため、これらのトランジスタを作るために製造工程
が増加する。しかし、メモリセルにデータを書込むため
の工程直前まで予め作り待っていることができるため、
ユーザーから注文があってから納入するまでの期間に変
わりはない。
【0079】図20、図21は、読出し回路の第2の実
施例を示すものであり、第1の実施例と同一部分には同
一符号を付す。この実施例では差動型センスアンプを用
い、この差動型センスアンプの比較用の電位としてメモ
リセルと同等の閾値電圧を有するトランジスタを用いて
いる。このため、データ検出のために特別な閾値電圧を
持つトランジスタを使用する必要がない。
【0080】すなわち、図20において、メモリセルM
Cの閾値電圧はVth1、Vth2、Vth3、Vth4の4種
類に区別され、Vth1>Vth2>Vth3>Vth4の大小
関係にあるとする。例えば図6乃至図9に示す実施例と
対応させた場合、図6がVth1に、図7がVth2に、図
8がVth3に、図9がVth4に対応する。
【0081】各ワード線WL1、WL2〜WLnには直
交してリファレンス用ビット線(以下、リファレンスビ
ット線と称す)RBL1〜RBL4が配置されている。
これらリファレンスビット線RBL1〜RBL4には、
それぞれリファレンスセル群RC1〜RC4が接続され
ている。リファレンスセル群RC1〜RC4はメモリセ
ルMCからデータを読み出すときの比較電圧を発生する
ものであり、メモリセルと等価なリファレンスセルRC
によって構成されている。
【0082】すなわち、リファレンスビット線RBL1
には閾値電圧Vth1を持つメモリセルと等価なリファレ
ンスセルを構成するトランジスタのソースが接続され、
リファレンスビット線RBL2には閾値電圧Vth2を持
つメモリセルと等価なリファレンスセルを構成するトラ
ンジスタのソースが接続されている。さらに、リファレ
ンスビット線RBL3には閾値電圧Vth3を持つメモリ
セルと等価なリファレンスセルを構成するトランジスタ
のソースが接続され、リファレンスビット線RBL4に
は閾値電圧Vth4を持つメモリセルと等価なリファレン
スセルを構成するトランジスタのソースが接続されてい
る。リファレンスセル群RC1〜RC4を構成する各ト
ランジスタのゲートはそれぞれ前記ワード線WL1、W
L2〜WLnに接続されている。
【0083】前記各リファレンスビット線RBL1〜R
BL4には、前記トランジスタ721 、722 〜72n
と等価なトランジスタ115がそれぞれ接続され、これ
らトランジスタ115のゲートには電源電圧VCが供給
されている。1つのワード線が選択された場合、このワ
ード線に接続されたリファレンスセル群RC1〜RC4
を構成するトランジスタからリファレンス電圧VR1、
VR2、VR3、VR4が出力され、これらリファレン
ス電圧VR1〜VR4はトランジスタ115を介して図
21に示すセンスアンプSA1、SA2、SA3に供給
される。
【0084】図21において、ビット線の電位VBが供
給される入力端と基準電位Vsの相互間にはNチャネル
エンハンスメント型トランジスタ110、111が直列
接続されている。トランジスタ110はメモリセルに対
する一種の負荷を構成している。このトランジスタ11
0は、ゲートにこのトランジスタの閾値電圧よりわずか
に高い電圧が供給され、五極管領域で動作するようにし
ているため、ビット線L1には、選択されたメモリセル
の閾値電圧の差にほぼ比例した電圧が出力される。な
お、このトランジスタ110、111に代えて、図16
に示すようにパルス信号で駆動される放電用のトランジ
スタ74を用いるようにしても良い。この場合、前記リ
ファレンスビット線も放電用のトランジスタ74で放電
するようにしても良い。
【0085】前記トランジスタ111のゲートにはチッ
プイネーブル信号CEが供給され、この半導体記憶装置
が待機状態にあるときはチップイネーブル信号CEによ
りオフにされ、消費電流を低減するように動作する。前
記トランジスタ110のゲートに供給される信号は、電
源電圧VCと基準電位Vsとの間に直列に接続された負
荷回路114及びNチャネルエンハンスメント型トラン
ジスタ112、113によって生成され、負荷回路11
4とトランジスタ112のドレインとゲートとの接続点
から出力される。
【0086】図22は負荷回路114の例を示すもので
ある。図22(a)に示すようにソースとゲートとが接
続され、ドレインが電源電圧VCに接続されたNチャネ
ルデプレッション型のトランジスタや、図22(b)に
示すようにゲートが基準電位Vsに接続され、ドレイン
が電源電圧VCに接続されたPチャネルエンハンスメン
ト型のトランジスタが用いられる。
【0087】前記トランジスタ113のゲートにはチッ
プイネーブル信号CEが供給され、上記トランジスタ1
11と同様、この半導体記憶装置が待機状態にあるとき
チップイネーブル信号CEによりオフ状態とされ、消費
電流を低減するように動作する。
【0088】一方、図20に示す前記各リファレンスビ
ット線RBL1〜RBL4は、メモリセルのビット線に
接続される前記トランジスタ110、111と等価なト
ランジスタ116、117を介して基準電位Vsに接続
されるとともに、センスアンプSA1、SA2、SA3
に接続される。
【0089】センスアンプSA1、SA2、SA3は差
動型のセンスアンプであり、各センスアンプSA1〜S
A3はそれぞれ4つのPチャネルトランジスタP1〜P
4、P5〜P8、P9〜P12とそれぞれ2つのNチャ
ネルトランジスタN1、N2、N3、N4、N5及びN
6によって構成されている。また、各センスアンプSA
1〜SA3において、一方入力端及び他方入力端はそれ
ぞれ2つのPチャネルトランジスタで構成されている。
各センスアンプSA1、SA2、SA3のそれぞれ一方
入力端を構成するトランジスタP1、P2、トランジス
タP5、P6、トランジスタP9、P10のゲートはビ
ット線L1に接続されている。センスアンプSA1の他
方入力端を構成するトランジスタP3、P4はそれぞれ
リファレンスビット線RBL1、RBL2に接続され
る。センスアンプSA2の他方入力端を構成するトラン
ジスタP7、P8はそれぞれリファレンスビット線RB
L2、RBL3に接続される。センスアンプSA3の他
方入力端を構成するトランジスタP11、P12はそれ
ぞれリファレンスビット線RBL3、RBL4に接続さ
れる。尚、例えばビット線L1に接続されるトランジス
タP1、P2は二つのトランジスタに分けず、一つのト
ランジスタで作っても良い。
【0090】上記のように閾値電圧がVth1>Vth2>
Vth3>Vth4の関係にあるため、それぞれのリファレ
ンスビット線の電位は、VR1<VR2<VR3<VR
4の関係となる。電位VR1は閾値電圧Vth1のメモリ
セルを選択したときのビット線の電位に等しく、電位V
R2は閾値電圧Vth2のメモリセルを選択したときのビ
ット線の電位に等しく、電位VR3は閾値電圧Vth3の
メモリセルを選択したときのビット線の電位に等しく、
さらに、電位VR4は閾値電圧Vth4のメモリセルを選
択したときのビット線の電位に等しい。一般的には各セ
ンスアンプを構成するPチャネルトランジスタP1〜P
12はそれぞれ寸法が等しく設定され、Nチャネルトラ
ンジスタN1〜N6もそれぞれ寸法が等しく設定される
が、検出したいビット線の電位に応じて、1つのセンス
アンプの中のトランジスタP1、P2、P3、P4ある
いはトランジスタN1、N2の寸法は任意に設定して良
いことは言うまでもない。希望する読み出し速度に応じ
てこれらのトランジスタの寸法、あるいはそれぞれのリ
ファレンスビット線に接続されるトランジスタ116の
寸法は、使用される製造工程により最適の値に調整され
て良いことはいうまでもない。以下ではトランジスタP
1〜P12の寸法は等しいものとして説明する。
【0091】センスアンプSA1、SA2、SA3の出
力端はそれぞれインバータ回路I11、I12、I13
の入力端に接続され、これらインバータ回路I11、I
12、I13からは信号S1、S2、S3がそれぞれ出
力される。これら信号S1、S2、S3は図17に示す
信号S1、S2、S3と同等の信号であり、図17に示
す論理回路86と同様の回路を用いてデータD1、D2
が生成される。この実施例の場合も、第1の実施例と同
様に、最も閾値電圧の高いメモリセルには(0、0)の
データが記憶され、以下閾値電圧が低くなる順に(0、
1)、(1、0)、(1、1)のデータが各メモリセル
に記憶されている。
【0092】上記構成において、動作について説明す
る。閾値電圧がVth1のメモリセルMCが選択されたと
き、ビット線L1の電位VBは最も低くリファレンス電
圧VR1とほぼ同じ電圧となる。このため、センスアン
プSA1の一方入力端であるビット線L1に接続される
トランジスタP1、P2のゲート電位はVR1となり、
他方入力端であるリファレンスビット線RBL1、RB
L2に接続されるトランジスタP3、P4のゲート電位
はそれぞれVR1、VR2となっている。したがって、
トランジスタP1、P2、P3のゲート電位よりもトラ
ンジスタP4のゲート電位の方が高いため、トランジス
タP4に流れる電流は、トランジスタP1、P2、P3
にそれぞれ流れる電流よりも小さい。よって、センスア
ンプSA1のトランジスタP1とP2とに流れる電流の
和は、トランジスタP3とP4とに流れる電流の和より
も大きいため、これらトランジスタP1、P2が接続さ
れるセンスアンプSA1の出力信号は“1”レベルにな
る。よって、この出力信号が供給されるインバータ回路
I11の出力信号S1は“0”レベルになる。
【0093】同様に、センスアンプSA2において一方
入力端であるビット線L1に接続されるトランジスタP
5、P6のゲート電位はVR1となり、他方入力端であ
るリファレンスビット線RBL2、RBL3に接続され
るトランジスタP7、P8のゲート電位はそれぞれVR
2、VR3となっている。このため、トランジスタP
5、P6のゲート電位よりもトランジスタP7、P8の
ゲート電位の方が高いため、トランジスタP7、P8に
それぞれ流れる電流は、トランジスタP5、P6にそれ
ぞれ流れる電流よりも小さい。よって、センスアンプS
A2のトランジスタP5とP6とに流れる電流の和は、
トランジスタP7とP8とに流れる電流の和よりも大き
いため、これらトランジスタP5、P6が接続されるセ
ンスアンプSA2の出力端は“1”レベルになる。した
がって、このセンスアンプSA2の出力信号が供給され
るインバータ回路I12の出力信号S2は“0”レベル
になる。
【0094】センスアンプSA3においても、一方入力
端であるビット線L1に接続されるトランジスタP9、
P10のゲート電位はVR1となり、他方入力端である
リファレンスビット線RBL3、RBL4に接続される
トランジスタP11、P12のゲート電位はそれぞれV
R3、VR4となっている。このため、トランジスタP
9、P10のゲート電位よりもトランジスタP11、P
12のゲート電位の方が高いため、トランジスタP1
1、P12それぞれに流れる電流は、トランジスタP
9、P10それぞれに流れる電流よりも小さい。よっ
て、センスアンプSA3のトランジスタP9とP10と
に流れる電流の和は、トランジスタP11とP12とに
流れる電流の和よりも大きいため、これらトランジスタ
P9、P10が接続されるセンスアンプSA3の出力端
は“1”レベルになる。したがって、このセンスアンプ
SA3の出力信号が供給されるインバータ回路I13の
出力信号S3は“0”レベルになる。
【0095】このように、閾値電圧の最も高いメモリセ
ルが選択されたとき、インバータ回路I11〜I13の
出力信号S1〜S3はともに“0”レベルとなるため、
図16、図17に示す実施例と同様、(0、0)のデー
タが読み出せたことになる。
【0096】次に、閾値電圧がVth2のメモリセルが選
択されたとき、ビット線L1の電圧VBはVR2とほぼ
同じ電位となる。センスアンプSA1において、一方入
力端であるビット線L1に接続されるトランジスタP
1、P2のゲート電位はVR2となり、他方入力端であ
るリファレンスビット線RBL1、RBL2に接続され
るトランジスタP3、P4のゲート電位はそれぞれVR
1、VR2となっている。したがって、トランジスタP
1、P2、P4のゲート電位よりもトランジスタP3の
ゲート電位の方が低いため、トランジスタP3に流れる
電流は、トランジスタP1、P2、P4のそれぞれに流
れる電流よりも大きい。よって、センスアンプSA1の
トランジスタP1とP2とに流れる電流の和は、トラン
ジスタP3とP4とに流れる電流の和よりも小さくなる
ため、これらトランジスタP1、P2が接続されるセン
スアンプSA1の出力端は“0”レベルになる。したが
って、このセンスアンプSA1の出力信号が供給される
インバータ回路I11の出力信号S1は“1”レベルに
なる。
【0097】センスアンプSA2において、一方入力端
であるビット線L1に接続されるトランジスタP5、P
6のゲートの電圧はVR2となり、他方入力端であるリ
ファレンスビット線RBL2、RBL3に接続されるト
ランジスタP7、P8のゲート電位はそれぞれVR2、
VR3となっている。このため、トランジスタP5、P
6、P7のゲート電位よりもトランジスタP8のゲート
電位の方が高いため、トランジスタP8に流れる電流
は、ゲート電位がそれぞれVR2であるトランジスタP
5、P6、P7それぞれに流れる電流よりも小さい。し
たがって、センスアンプSA2のトランジスタP5とP
6とに流れる電流の和は、トランジスタP7とP8とに
流れる電流の和よりも大きいため、これらトランジスタ
P5、P6が接続されるセンスアンプSA2の出力端は
“1”レベルになる。よって、このセンスアンプSA2
の出力信号が供給されるインバータ回路I12の出力信
号S2は“0”レベルになる。
【0098】センスアンプSA3においても、一方入力
端であるビット線L1に接続されるトランジスタP9、
P10のゲート電位はVR2となり、他方入力端である
リファレンスビット線RBL3、RBL4に接続される
トランジスタP11、P12のゲート電位はそれぞれV
R3、VR4となっている。このため、トランジスタP
9、P10のゲート電位よりもトランジスタP11、P
12のゲート電位の方が高いため、トランジスタP1
1、P12それぞれに流れる電流は、トランジスタP
9、P10それぞれに流れる電流よりも小さい。したが
って、センスアンプSA3のトランジスタP9とP10
とに流れる電流の和は、トランジスタP11とP12と
に流れる電流の和よりも大きいため、これらトランジス
タP9、P10が接続されるセンスアンプSA3の出力
端は“1”レベルになる。よって、このセンスアンプS
A3の出力信号が供給されるインバータ回路I13の出
力信号S3は“0”レベルになる。
【0099】このように、インバータ回路I11〜I1
3の出力信号は、S1=“1”レベル、S2=S3=
“0”レベルとなるため、図16、図17に示す実施例
と同様、(0、1)のデータが読み出せたことになる。
【0100】次に、閾値電圧がVth3のメモリセルが選
択されたとき、ビット線L1の電位VBはVR3とほぼ
同じ電位となる。センスアンプSA1において一方入力
端であるビット線L1に接続されるトランジスタP1、
P2のゲートの電圧はVR3となり、他方入力端である
リファレンスビット線RBL1、RBL2に接続される
トランジスタP3、P4のゲート電位はそれぞれVR
1、VR2となっている。このため、トランジスタP
1、P2のゲート電位よりもトランジスタP3、P4の
ゲート電圧の方が低いため、トランジスタP3、P4そ
れぞれに流れる電流は、トランジスタP1、P2それぞ
れに流れる電流よりも大きい。したがって、センスアン
プSA1のトランジスタP1とP2とに流れる電流の和
は、トランジスタP3とP4とに流れる電流の和よりも
小さくなるため、これらトランジスタP1、P2が接続
されるセンスアンプSA1の出力端は“0”レベルにな
る。よって、このセンスアンプSA1の出力信号が供給
されるインバータ回路I11の出力信号S1は“1”レ
ベルになる。
【0101】センスアンプSA2において、一方入力端
であるビット線L1に接続されるトランジスタP5、P
6のゲート電位はVR3となり、他方入力端であるリフ
ァレンスビット線RBL2、RBL3に接続されるトラ
ンジスタP7、P8のゲート電位はそれぞれVR2、V
R3となっている。このため、トランジスタP5、P
6、P8のゲート電圧よりもトランジスタP7のゲート
電位の方が低いため、トランジスタP7に流れる電流
は、ゲート電圧がそれぞれVR3であるトランジスタP
5、P6、P8それぞれに流れる電流よりも大きい。し
たがって、センスアンプSA2のトランジスタP5とP
6とに流れる電流の和は、トランジスタP7とP8とに
流れる電流の和よりも小さいため、これらトランジスタ
P5、P6が接続されるセンスアンプSA2の出力端は
“0”レベルになる。よって、このセンスアンプSA2
の出力信号が供給されるインバータ回路I12の出力信
号S2は“1”レベルになる。
【0102】センスアンプSA3においても、一方入力
端であるビット線L1が接続されるトランジスタP9、
P10のゲート電位はVR3となり、他方入力端である
リファレンスビット線RBL3、RBL4に接続される
トランジスタP11、P12のゲート電位はそれぞれV
R3、VR4となっている。このため、トランジスタP
9、P10、P11のゲート電位よりもトランジスタP
12のゲート電位の方が高いため、トランジスタP12
に流れる電流は、トランジスタP9、P10、P11そ
れぞれに流れる電流よりも小さい。したがって、センス
アンプSA3のトランジスタP9とP10とに流れる電
流の和は、トランジスタP11とP12とに流れる電流
の和よりも大きいため、これらトランジスタP9、P1
0が接続されるセンスアンプSA3の出力端は“1”レ
ベルになる。よって、このセンスアンプSA3の出力信
号が供給されるインバータ回路I13の出力信号S3は
“0”レベルになる。
【0103】このように、インバータ回路I11〜I1
3の出力信号は、S1=S2=“1”レベル、S3=
“0”レベルとなるため、図16、図17に示す実施例
と同様、(1、0)のデータが読み出せたことになる。
【0104】次に、閾値電圧がVth4のメモリセルが選
択されたとき、ビット線L1の電位VBはVR4とほぼ
同じ電位となる。センスアンプSA1において一方入力
端であるビット線L1に接続されるトランジスタP1、
P2のゲート電位はVR4となり、他方入力端であるリ
ファレンスビット線RBL1、RBL2に接続されるト
ランジスタP3、P4のゲート電位はそれぞれVR1、
VR2となっている。このため、トランジスタP1、P
2のゲート電位よりもトランジスタP3、P4のゲート
電位の方が低いため、トランジスタP3、P4それぞれ
に流れる電流は、トランジスタP1、P2それぞれに流
れる電流よりも大きい。したがって、センスアンプSA
1のトランジスタP1とP2とに流れる電流の和は、ト
ランジスタP3とP4とに流れる電流の和よりも小さく
なるため、これらトランジスタP1、P2が接続される
センスアンプSA1の出力端は“0”レベルになる。よ
って、このセンスアンプSA1の出力信号が供給される
インバータ回路I11の出力信号S1は“1”レベルに
なる。
【0105】センスアンプSA2においても、一方入力
端であるビット線L1に接続されるトランジスタP5、
P6のゲート電位はVR4となり、他方入力端であるリ
ファレンスビット線RBL2、RBL3に接続されるト
ランジスタP7、P8のゲート電位はそれぞれVR2、
VR3となっている。このため、トランジスタP5、P
6のゲート電位よりもトランジスタP7、P8のゲート
電位の方が低いため、トランジスタP7、P8それぞれ
に流れる電流は、ゲート電位がそれぞれVR4であるト
ランジスタP5、P6それぞれに流れる電流よりも大き
い。したがって、センスアンプSA2の一方入力端であ
るトランジスタP5とP6とに流れる電流の和は、他方
入力端であるトランジスタP7とP8とに流れる電流の
和よりも小さいため、このP5、P6が接続されるセン
スアンプSA2の出力端は“0”レベルになる。よっ
て、このセンスアンプSA2の出力信号が供給されるイ
ンバータ回路I12の出力信号S2は“1”レベルにな
る。
【0106】センスアンプSA3においても、一方入力
端であるビット線L1に接続されるトランジスタP9、
P10のゲート電位はVR4となり、他方入力端である
リファレンスビット線RBL3、RBL4に接続される
トランジスタP11、P12のゲート電位はそれぞれV
R3、VR4となっている。このため、トランジスタP
9、P10、P12のゲート電位よりもトランジスタP
11のゲート電位の方が低いため、ゲート電位がVR3
のトランジスタP11に流れる電流は、ゲート電位がそ
れぞれVR4のトランジスタP9、P10、P12それ
ぞれに流れる電流よりも大きい。したがって、センスア
ンプSA3のトランジスタP9とP10とに流れる電流
の和は、トランジスタP11とP12とに流れる電流の
和よりも小さいため、これらトランジスタP9、P10
が接続されるセンスアンプSA3の出力端は“0”レベ
ルになる。よって、このセンスアンプSA3の出力信号
が供給されるインバータ回路I13の出力信号S3は
“1”レベルになる。
【0107】このように、インバータ回路I11〜I1
3の出力信号は、S1=S2=S3=“1”レベルとな
るため、図16、図17に示す実施例と同様、(1、
1)のデータが読み出せたことになる。
【0108】図20、図21に示す実施例は、4種類の
閾値電圧で区別される4種類のメモリセルそれぞれと等
価な4種類のリファレンスセルを用いることによって、
効率よくメモリセルに記憶されているデータを検出でき
る。なお、この実施例では差動型センスアンプとしてカ
レントミラー型のものを用いたが、これはどのようなも
のでも良いことは言うまでもない。すなわち、ビット線
L1に接続される二つのトランジスタに流れる電流の和
と異なるリファレンスビット線に接続される二つのトラ
ンジスタに流れる電流の和とを比較できるようなもので
あれば、どのようなものでも良い。
【0109】図23、図24は読出し回路の第3の実施
例を示すものであり、図20、図21に示す第2の実施
例と同一部分には同一符号を付す。第3の実施例におい
て第2の実施例と異なるのは、差動型センスアンプの他
方入力端となるリファレンス電位の発生方法である。第
3の実施例は、閾値電圧がVth2のリファレンスセルが
接続されたリファレンスビット線と、閾値電圧がVth3
のリファレンスセルが接続されたリファレンスビット線
はそれぞれ2本ずつ設けられている。すなわち、図23
において、6本のリファレンスビット線RBL1、RB
L21、RBL22、RBL31、RBL32、RBL
4のうち、リファレンスビット線RBL1には閾値電圧
がVth1のリファレンスセルからなるリファレンスセル
群RC1が接続され、リファレンスビット線RBL2
1、22には閾値電圧がVth2のリファレンスセルから
なるリファレンスセル群RC21、RC22が接続され
ている。また、リファレンスビット線RBL31、32
には閾値電圧がVth3のリファレンスセルからなるリフ
ァレンスセル群RC31、RC32が接続され、リファ
レンスビット線RBL4には閾値電圧がVth4のリファ
レンスセルからなるリファレンスセル群RC4が接続さ
れている。
【0110】閾値電圧がVth1のリファレンスセルが接
続されているリファレンスビット線RBL1と、閾値電
圧がVth2のリファレンスセルが接続されているリファ
レンスビット線RBL21とが接続されて、新たにリフ
ァレンスビット線VR11を構成し、リファレンス電位
VR11を出力する。このリファレンス電位VR11
は、閾値電圧がVth1のメモリセルが選択されたときの
ビット線の電位VR1よりも高く、閾値電圧がVth2の
メモリセルが選択されたときのビット線の電位VR2よ
りも低い電位に設定されている。すなわち、閾値電圧が
Vth1のリファレンスセルが接続されているリファレン
スビット線と、閾値電圧がVth2のリファレンスセルが
接続されているリファレンスビット線とを接続するよう
にしたため、リファレンス電位VR11としてビット線
の電位VR1とVR2との間の電圧が得られたためであ
る。
【0111】同様に、閾値電圧がVth2のリファレンス
セルが接続されているもう1つのリファレンスビット線
RBL22と、閾値電圧がVth3のリファレンスセルが
接続されているリファレンスビット線RBL31とが接
続されて、新たにリファレンスビット線VR21を構成
し、リファレンス電位VR21を出力する。このリファ
レンス電位VR21は、閾値電圧がVth2のメモリセル
が選択されたときのビット線の電位VR2よりも高く、
閾値電圧がVth3のメモリセルが選択されたときのビッ
ト線の電位VR3よりも低い電位に設定されている。
【0112】さらに、閾値電圧がVth3のリファレンス
セルが接続されているもう1つのリファレンスビット線
RBL32と、閾値電圧がVth4のリファレンスセルが
接続されているリファレンスビット線RBL4とが接続
されて、新たにリファレンスビット線VR31を構成
し、リファレンス電位VR31を出力する。このリファ
レンス電位VR31は、閾値電圧がVth3のメモリセル
が選択されたときのビット線の電位VR3よりも高く、
閾値電圧がVth4のメモリセルが選択されたときのビッ
ト線の電位VR4よりも低い電位に設定されている。す
なわち、ビット線に出力される4種類の電位とリファレ
ンス電位との間の大小関係は、VR1<VR11<VR
2<VR21<VR3<VR31<VR4となる。
【0113】差動型センスアンプSA1、SA2、SA
3はそれぞれPチャネルトランジスタP21、P22、
PチャネルトランジスタP23、P24、Pチャネルト
ランジスタP25、P26、及びそれぞれNチャネルト
ランジスタN21、N22、NチャネルトランジスタN
23、N24、NチャネルトランジスタN25、N26
によって構成されている。これらセンスアンプSA1、
SA2、SA3の各一方入力端を構成するPチャネルト
ランジスタP21、P23、P25のゲートはそれぞれ
ビット線L1に接続され、各他方入力端を構成するPチ
ャネルトランジスタP22、P24、P26のゲートは
それぞれリファレンスビット線VR11、VR21、V
R31に接続されている。
【0114】上記構成において、動作について説明す
る。閾値電圧の最も高いメモリセルが選択されるとビッ
ト線L1の電位VBはVR1となり、このVR1はVR
11、VR21、VR31それぞれよりも低いため、セ
ンスアンプSA1、SA2、SA3の各出力端からは
“1”レベルの信号が出力される。これら出力信号はそ
れぞれインバータ回路I11、I12、I13に供給さ
れ、これらインバータ回路I11、I12、I13の出
力信号S1、S2、S3はともに、読出し回路の第1の
実施例、第2の実施例と同様に“0”レベルとなる。
【0115】また、ビット線L1の電位VBがVR2の
とき、センスアンプSA1の他方入力端であるリファレ
ンス電位VR11はVR2よりも低いため、センスアン
プSA1の出力信号のみが“0”レベルとなり、インバ
ータ回路I11の出力信号S1は“1”レベルとなる。
このとき、インバータ回路I12、I13の出力信号S
1はともに“0”レベルである。
【0116】さらに、ビット線L1の電位VBがVR3
のとき、センスアンプSA1、SA2のそれぞれ他方入
力端であるリファレンス電位VR11、VR21はVR
3よりも低い。このため、センスアンプSA1、SA2
の出力信号はともに“0”レベルとなり、インバータ回
路I11、I12の出力信号S1、S2はともに“1”
レベルになる。このようにS1=S2=“1”レベル、
S3=“0”レベルの信号が出力され、正しくデータが
読み出される。
【0117】また、ビット線L1の電位VBがVR4の
とき、センスアンプSA1、SA2、SA3のそれぞれ
他方入力端であるリファレンス電位VR11、VR2
1、VR31はVR4よりも低い。このため、センスア
ンプSA1、SA2、SA3の出力信号はともに“0”
レベルになり、インバータ回路I11、I12、I13
の出力信号S1、S2、S3はともに“1”レベルにな
る。このようにS1=S2=S3=“1”レベルの信号
が出力され、正しくデータが読み出される。
【0118】この実施例においては、Vth1の閾値電圧
を持つリファレンスセルが接続されたリファレンスビッ
ト線RBL1と、Vth2の閾値電圧を持つリファレンス
セルが接続されたリファレンスビット線RBL21とを
接続してセンスアンプSA1の他方入力端であるリファ
レンス電位VR11を生成している。このため、リファ
レンス電位として確実にVth1とVth2との間の電位に
対応した電位を作ることができる。同様に、Vth2の閾
値電圧を持つリファレンスセルが接続されたリファレン
スビット線RBL22と、Vth3の閾値電圧を持つリフ
ァレンスセルが接続されたリファレンスビット線RBL
31とを接続してセンスアンプSA2の他方入力端であ
るリファレンス電位VR21を生成している。このた
め、リファレンス電位として確実にVth2とVth3との
間の電位に対応した電位を作ることができる。さらに、
Vth3の閾値電圧を持つリファレンスセルが接続された
リファレンスビット線RBL32と、Vth4の閾値電圧
を持つリファレンスセルが接続されたリファレンスビッ
ト線RBL4とを接続してセンスアンプSA3の他方入
力端であるリファレンス電位VR31を生成している。
このため、リファレンス電位として確実にVth3とVth
4との間の電位に対応した電位を作ることができる。
【0119】この実施例においても最適な読み出しマー
ジンを得るために、各リファレンスビット線に接続され
るそれぞれのトランジスタ116はそれぞれ任意に最適
の寸法となるように微妙に調整されることは言うまでも
ない。
【0120】図25、図26は読出し回路の第4の実施
例を示すものである。この実施例はメモリセル、及びリ
ファレンスセルに流れる電流の方向を、図23、図24
に示す第3の実施例と逆にしたものであり、第3の実施
例と同一部分には同一符号を付す。
【0121】図25において、メモリセルMCの各ドレ
インはビット線BL1、BL2〜BLnに接続され、リ
ファレンスセルRCの各ドレインはリファレンスビット
線RBL1、RBL21、RBL22、RBL31、R
BL32、RBL4にそれぞれ接続されている。メモリ
セルMC及びリファレンスセルRCの各ソースは基準電
位Vsに接続されている。
【0122】図26において、図24に示すNチャネル
トランジスタ110、111、112、113、11
6、117は、Pチャネルトランジスタ120、12
1、122、123、126、127によって構成され
ている。直列接続されたトランジスタ120、121の
うち、トランジスタ121のソースは電源電圧VCに接
続され、ゲートには反転されたチップイネーブル信号/
CEが供給されている。トランジスタ120のドレイン
はビット線L1に接続され、ゲートは負荷回路124の
一端に接続されている。また、直列接続されたトランジ
スタ122、123のうち、トランジスタ123のソー
スは電源電圧VCに接続され、ゲートには反転されたチ
ップイネーブル信号/CEが供給されている。トランジ
スタ122のドレイン及びゲートは負荷回路124の一
端に接続され、この負荷回路124の他端は基準電位V
sに接続されている。この負荷回路124として、ゲー
トを基準電位に接続したNチャネルデプレション型のト
ランジスタを用いることができる。
【0123】さらに、直列接続されたトランジスタ12
6、127のうちトランジスタ127の各ソースは電源
電圧VCに接続され、各ゲートには反転されたチップイ
ネーブル信号/CEが供給されている。トランジスタ1
26の各ゲートは前記負荷回路124の一端に接続さ
れ、各ドレインは対応するリファレンスビット線RBL
1、RBL21、RBL22、RBL31、RBL3
2、RBL4にそれぞれ接続されている。さらに、イン
バータ回路I11、I12、I13の出力端にはそれぞ
れインバータ回路I21、I22、I23が接続され、
これらインバータ回路I21、I22、I23の出力端
から信号S1、S2、S3がそれぞれ出力される。
【0124】上記構成において、メモリセルMC及びリ
ファレンスセルRCに流れる電流の方向が図23、図2
4に示す第3の実施例と逆であるため、センスアンプS
A1、SA2、SA3の出力レベルが第3の実施例と逆
となるが、インバータ回路I11〜I13、I21〜I
23を通すことにより、第3の実施例と同様の結果を得
ることができる。
【0125】すなわち、閾値電圧の最も高いメモリセル
が選択されるとビット線L1の電位VBはVR1とな
り、このVR1はVR11、VR21、VR31それぞ
れよりも高いため、センスアンプSA1、SA2、SA
3の各出力端からは“0”レベルの信号が出力される。
これら出力信号はそれぞれインバータ回路I11〜I1
3、I21〜I23に供給され、これらインバータ回路
I21、I22、I23の出力信号S1、S2、S3は
ともに、読出し回路の第1の実施例、第2の実施例と同
様に“0”レベルとなる。
【0126】また、ビット線L1の電位VBがVR2の
とき、センスアンプSA1の他方入力端であるリファレ
ンス電位VR11はVR2よりも高いため、センスアン
プSA1の出力信号のみが“1”レベルとなり、インバ
ータ回路I21の出力信号S1は“1”レベルとなる。
このとき、インバータ回路I22、I23の出力信号S
2及びS3はともに“0”レベルである。
【0127】さらに、ビット線L1の電位VBがVR3
のとき、センスアンプSA1、SA2のそれぞれ他方入
力端であるリファレンス電位VR11、VR21はVR
3よりも高い。このため、センスアンプSA1、SA2
の出力信号はともに“1”レベルとなり、インバータ回
路I21、I22の出力信号S1、S2はともに“1”
レベルになる。このようにS1=S2=“1”レベル、
S3=“0”レベルの信号が出力され、正しくデータが
読み出される。
【0128】また、ビット線L1の電位VBがVR4の
とき、センスアンプSA1、SA2、SA3のそれぞれ
他方入力端であるリファレンス電位VR11、VR2
1、VR31はVR4よりも高い。このため、センスア
ンプSA1、SA2、SA3の出力信号はともに“1”
レベルになり、インバータ回路I21、I22、I23
の出力信号S1、S2、S3はともに“1”レベルにな
る。このようにS1=S2=S3=“1”レベルの信号
が出力され、正しくデータが読み出される。
【0129】なお、図26において、センスアンプSA
1、SA2、SA3の出力端にはインバータ回路I11
〜I13、I21〜I23を接続したが、これらインバ
ータ回路を省略しても正しくデータを読み出すことがで
きる。
【0130】また、図20、図21に示した実施例にお
いても、図25、図26に示した実施例と同様に、メモ
リセル及びリファレンスセルを基準電位Vsに接続した
構成とすることができる。これを以下に説明する。
【0131】メモリセルMCの各ドレインはビット線B
L1、BL2〜BLnに接続され、リファレンスセルR
Cの各ドレインはリファレンスビット線RBL1、RB
L2、RBL3、RBL4にそれぞれ接続される。メモ
リセルMC及びリファレンスセルRCの各ソースは基準
電位Vsに接続される。
【0132】図21に示したNチャネルトランジスタ1
10、111、112、113、116、117は図2
6の場合と同様に、Pチャネルトランジスタに換えれば
良い。これら直列接続されたトランジスタの一端は図2
6の場合と同様に基準電位Vsに換えて、電源電圧VC
に接続され、チップイネーブル信号CEに換えて反転さ
れたチップイネーブル信号/CEが供給される。これら
直列接続されたトランジスタ110、111、トランジ
スタ116、117の他端は同様にビット線L1及びリ
ファレンスビット線RBL1、RBL2、RBL3、R
BL4に接続される。負荷回路の他端は基準電位Vsに
接続される。すなわち、図26で示したトランジスタ1
22、123及び負荷回路124と同じ構成の回路を用
いれば良い。さらに、図26の場合と同様に、インバー
タ回路I11、I12、I13の出力端にはそれぞれイ
ンバータ回路が接続され、これらインバータ回路の出力
端から信号S1、S2、S3がそれぞれ出力される。
【0133】上記構成において、メモリセルMC及びリ
ファレンスセルRCに流れる電流の方向が図20、図2
1に示す第2の実施例と逆であるため、センスアンプS
A1、SA2、SA3の出力の論理レベルが第2の実施
例と逆となるが、インバータ回路を通すことにより、第
2の実施例と同様の結果を得ることができる。その他、
この発明の要旨を変えない範囲において、種々変形実施
可能なことは勿論である。
【0134】
【発明の効果】以上説明したようにこの発明によれば、
チャネル領域に導入する不純物の導入領域を記憶するデ
ータに応じて変え、メモリセルの実質的なチャネル幅を
変えたりチャネル長を変え、またチャネル長を変えるこ
とによってその閾値電圧をも変えることができるため、
1つのメモリセルに複数ビットのデータを記憶すること
ができるものである。しかも、メモリセルのゲート電極
形成後、1つのガラスマスクを利用して複数のメモリセ
ルに複数ビットのデータを書込むことができるため、ゲ
ート電極形成後、製造工程の増加を抑えてより短期間
に、且つコストの増加もなくユーザーに製品を提供する
ことができる。
【0135】また、メモリセルの閾値電圧を区別するよ
うにして複数ビット分のデータを記憶し、このメモリセ
ルのドレインを電源電圧に接続しソースに接続されたビ
ット線の電位を検出して記憶されたデータを検出してい
る。このため、メモリセルの閾値電圧の差を確実にビッ
ト線の電位の差として出力できるため、マージン良くメ
モリセルに記憶されたデータを検出することができる。
【0136】さらに、メモリセルと等価な構成のリファ
レンスセルを用いて比較電圧を生成しているため、容易
に正確な比較電圧を生成することができるものである。
また、閾値電圧の異なるリファレンスセルが接続れさた
リファレンスビット線を接続しているため、メモリセル
から出力される電圧の中間の電圧を正確に生成すること
ができる。しかも、この生成された中間の電圧をセンス
アンプの比較電圧とすることにより、センスアンプの構
成を簡単化することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明に係わるメモリセルの第1の実施例を
示すものであり、図1(a)は平面図、同図(b)は同
図(a)の1b−1b線に沿った断面図。
【図2】図1に示すメモリセルに対するデータの書き込
みを説明するものであり、図2(a)は平面図、同図
(b)は同図(a)の2b−2b線に沿った断面図。
【図3】図1に示すメモリセルに対するデータの書き込
みを説明するものであり、図3(a)は平面図、同図
(b)は同図(a)の3b−3b線に沿った断面図。
【図4】図1に示すメモリセルに対するデータの書き込
みを説明するものであり、図4(a)は平面図、同図
(b)は同図(a)の4b−4b線に沿った断面図。
【図5】図1に示すメモリセルに対するデータの書き込
みを説明するものであり、図5(a)は平面図、同図
(b)は同図(a)の5b−5b線に沿った断面図。
【図6】この発明に係わるメモリセルの第2の実施例を
示すものであり、図6(a)は平面図、同図(b)は同
図(a)の6b−6b線に沿った断面図。
【図7】図6に示すメモリセルに対するデータの書き込
みを説明するものであり、図7(a)は平面図、同図
(b)は同図(a)の7b−7b線に沿った断面図。
【図8】図6に示すメモリセルに対するデータの書き込
みを説明するものであり、図8(a)は平面図、同図
(b)は同図(a)の8b−8b線に沿った断面図。
【図9】図6に示すメモリセルに対するデータの書き込
みを説明するものであり、図9(a)は平面図、同図
(b)は同図(a)の9b−9b線に沿った断面図。
【図10】図6に示すメモリセルに対するデータの書き
込みを説明するものであり、図10(a)は平面図、同
図(b)は同図(a)の10b−10b線に沿った断面
図。
【図11】この発明に係わるメモリセルの第3の実施例
を示すものであり、図11(a)は平面図、同図(b)
は同図(a)の11b−11b線に沿った断面図。
【図12】図11に示すメモリセルに対するデータの書
き込みを説明するものであり、図12(a)は平面図、
同図(b)は同図(a)の12b−12b線に沿った断
面図。
【図13】図11に示すメモリセルに対するデータの書
き込みを説明するものであり、図13(a)は平面図、
同図(b)は同図(a)の13b−13b線に沿った断
面図。
【図14】図11に示すメモリセルに対するデータの書
き込みを説明するものであり、図14(a)は平面図、
同図(b)は同図(a)の14b−14b線に沿った断
面図。
【図15】図11に示すメモリセルに対するデータの書
き込みを説明するものであり、図15(a)は平面図、
同図(b)は同図(a)の15b−15b線に沿った断
面図。
【図16】この発明のメモリセルに適用されるデータの
読出し回路の第1の実施例を示すものであり、一部を示
す回路図。
【図17】図16に示す読出し回路の他の部分を示す回
路図。
【図18】図18(a)(b)(c)はそれぞれ図17
に示すセンスアンプの構成を示す回路図。
【図19】図16、図17に示す読出し回路の動作を説
明するために示す図。
【図20】この発明のメモリセルに適用されるデータの
読出し回路の第2の実施例を示すものであり、一部を示
す回路図。
【図21】図21に示す読出し回路の他の部分を示す回
路図。
【図22】図22(a)(b)はそれぞれ図21に示す
負荷回路の構成を示す回路図。
【図23】この発明のメモリセルに適用されるデータの
読出し回路の第3の実施例を示すものであり、一部を示
す回路図。
【図24】図23に示す読出し回路の他の部分を示す回
路図。
【図25】この発明のメモリセルに適用されるデータの
読出し回路の第4の実施例を示すものであり、一部を示
す回路図。
【図26】図25に示す読出し回路の他の部分を示す回
路図。
【図27】従来のメモリセルに適用されるデータの読出
し回路を示すものであり、一部を示す回路図。
【図28】従来のメモリセルに記憶されるデータと閾値
電圧の関係を示す図。
【図29】図27に示す読出し回路の他の部分を示す回
路図。
【図30】従来のメモリセルの一例を示す平面図。
【図31】従来のメモリセルの他の例を示す平面図。
【符号の説明】
51…基板、54、54a、54b…ゲート絶縁膜、C
H…チャネル領域、S…ソース、D…ドレイン、56…
不純物、61…ガラスマスク、62…レジスト、63…
開口部、64…不純物、T1、T2…第1、第2のトラ
ンジスタ、MC…メモリセル、71…行デコーダ、72
1 、722 〜72n、74…トランジスタ、73…列デ
コーダ、WL1、WL2〜WLn…ワード線、BL1、
BL2〜BLn…ビット線、VC…電源電圧、VB…ビ
ット線の電位、SA1、SA2〜SAn…センスアン
プ、86…論理回路、D1、D2…データ、RBL1〜
RBL4…リファレンスビット線(ダミー列線)、RC
…リファレンスセル(ダミーセル)、RC1〜RC4…
リファレンスセル群。

Claims (9)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 複数のメモリセルを有し、これら各メモ
    リセルにデータを記憶する半導体記憶装置であって、 前記各メモリセルはそれぞれ1つのMOSトランジスタ
    からなり、ドレイン領域、ソース領域、チャネル領域及
    びゲート電極を有し、前記チャネル領域に導入する不純
    物の導入領域を前記メモリセルに記憶すべきデータに対
    応して変えることにより、1つの前記メモリセルに複数
    ビット分のデータを記憶するようにしたことを特徴とす
    る半導体記憶装置。
  2. 【請求項2】 前記不純物を導入する領域は、チャネル
    幅方向に所定の幅を有するドレイン領域からソース領域
    に至る領域であることを特徴とする請求項1に記載の半
    導体記憶装置。
  3. 【請求項3】 前記不純物を導入する領域はチャネル幅
    方向の全域で、チャネル長方向に所定の長さを有する領
    域であることを特徴とする請求項1記載の半導体記憶装
    置。
  4. 【請求項4】 前記不純物を導入する領域は、チャネル
    領域全域の第1の状態であるか、第1の所定の幅を有す
    る領域の第2の状態であるか、前記第1の所定の幅より
    も狭い第2の所定の幅を有する領域の第3の状態である
    か、前記不純物を導入しない第4の状態であるかの4種
    類に区別することにより、2ビット分の2進データの組
    み合わせを前記第1乃至第4の状態それぞれに対応さ
    せ、この2ビット分のデータを1つの前記メモリセルに
    記憶させるようにしたことを特徴とする請求項2に記載
    の半導体記憶装置。
  5. 【請求項5】 前記不純物を導入する領域は、チャネル
    領域全域の第1の状態であるか、前記ドレイン領域に接
    し、前記ソース領域に接しない所定の幅を有する領域の
    第2の状態であるか、前記ソース領域に接し、前記ドレ
    イン領域に接しない所定の幅を有する領域の第3の状態
    であるか、前記不純物を導入しない第4の状態であるか
    の4種類に区別することにより、2ビット分の2進デー
    タの組み合わせを前記第1乃至第4の状態それぞれに対
    応させ、この2ビット分のデータを1つの前記メモリセ
    ルに記憶させるようにしたことを特徴とする請求項3に
    記載の半導体記憶装置。
  6. 【請求項6】 複数のメモリセルを有し、これら各メモ
    リセルにデータを記憶する半導体記憶装置であって、 前記各メモリセルはそれぞれ、ドレイン領域、ソース領
    域、チャネル領域、ゲート電極及びこのゲート電極と前
    記チャネル領域との間にゲート絶縁膜を有し、このゲー
    ト絶縁膜は前記ドレイン領域と前記ソース領域との間の
    所定の幅を有するチャネル領域上に形成される第1の厚
    さを有する第1のゲート絶縁膜部分と、前記ドレイン領
    域と前記ソース領域との間の前記所定の幅以外の前記チ
    ャネル領域上に形成される前記第1の厚さよりも厚い第
    2の厚さを有する第2の絶縁膜部分とからなり、前記第
    1及び第2のゲート絶縁膜下の前記チャネル領域に不純
    物を導入する第1の状態と、前記第1のゲート絶縁膜下
    の前記チャネル領域に前記不純物を導入する第2の状態
    と、前記第2のゲート絶縁膜下の前記チャネル領域に前
    記不純物を導入する第3の状態と、前記第1及び第2の
    ゲート絶縁膜下の前記チャネル領域に前記不純物を導入
    しない第4の状態との4種類に区別することにより、2
    ビット分の2進データの組み合わせを前記第1乃至第4
    の状態それぞれに対応させ、この2ビット分のデータを
    1つの前記メモリセルに記憶させるようにしたことを特
    徴とする半導体記憶装置。
  7. 【請求項7】 行線と、 この行線により選択的に駆動され、その閾値電圧を4種
    類に区別することにより1つのメモリセルに2ビット分
    のデータを記憶し、電流通路の一端が電源電圧に接続さ
    れるメモリセルと、 このメモリセルの電流通路の他端に接続される列線と、 前記行線に接続され、前記4種類の閾値電圧のうち最も
    高い第1の閾値電圧に設定された前記メモリセルと同等
    な構成をした第1のダミーセルと、 この第1のダミーセルに接続される第1のダミー列線
    と、 前記行線に接続され、前記4種類の閾値電圧のうち2番
    目に高い第2の閾値電圧に設定された前記メモリセルと
    同等な構成をした第2のダミーセルと、 この第2のダミーセルに接続される第2のダミー列線
    と、 前記行線に接続され、前記4種類の閾値電圧のうち3番
    目に高い第3の閾値電圧に設定された前記メモリセルと
    同等な構成をした第3のダミーセルと、 この第3のダミーセルに接続される第3のダミー列線
    と、 前記行線に接続され、前記4種類の閾値電圧のうち最も
    低い第4の閾値電圧に設定された前記メモリセルと同等
    な構成をした第4のダミーセルと、 この第4のダミーセルに接続される第4のダミー列線
    と、 一端が前記列線に接続され、他端が前記第1及び第2の
    ダミー列線に接続され、前記列線の電位と前記第1及び
    第2のダミー列線との電位を比較して対応したデータを
    出力する第1のデータ検知回路と、 一端が前記列線に接続され、他端が前記第2及び第3の
    ダミー列線に接続され、前記列線の電位と前記第2及び
    第3のダミー列線との電位を比較して対応したデータを
    出力する第2のデータ検知回路と、 一端が前記列線に接続され、他端が前記第3及び第4の
    ダミー列線に接続され、前記列線の電位と前記第3及び
    第4のダミー列線との電位を比較して対応したデータを
    出力する第3のデータ検知回路と、 前記第1、第2、第3のデータ検知回路の出力端に接続
    され、前記第1、第2、第3のデータ検知回路の出力信
    号から前記メモリセルに記憶されている2ビット分のデ
    ータを出力する論理回路とを具備したことを特徴とする
    半導体記憶装置。
  8. 【請求項8】 行線と、 この行線により選択的に駆動され、その閾値電圧を4種
    類に区別することにより1つのメモリセルに2ビット分
    のデータを記憶し、電流通路の一端が電源電圧に接続さ
    れるメモリセルと、 このメモリセルの電流通路の他端に接続される列線と、 前記行線に接続され、前記4種類の閾値電圧のうち最も
    高い第1の閾値電圧に設定された前記メモリセルと同等
    な構成をした第1のダミーセルと、 この第1のダミーセルに接続される第1のダミー列線
    と、 前記行線に接続され、前記4種類の閾値電圧のうち2番
    目に高い第2の閾値電圧に設定された前記メモリセルと
    同等な構成をした第2のダミーセルと、 この第2のダミーセルに接続されると共に前記第1のダ
    ミー列線に接続される第2のダミー列線と、 前記行線に接続され、前記4種類の閾値電圧のうち2番
    目に高い第2の閾値電圧に設定された前記メモリセルと
    同等な構成をした第3のダミーセルと、 この第3のダミーセルに接続される第3のダミー列線
    と、 前記行線に接続され、前記4種類の閾値電圧のうち3番
    目に高い第3の閾値電圧に設定された前記メモリセルと
    同等な構成をした第4のダミーセルと、 この第4のダミーセルに接続されると共に前記第3のダ
    ミー列線に接続される第4のダミー列線と、 前記行線に接続され、前記4種類の閾値電圧のうち3番
    目に高い第3の閾値電圧に設定された前記メモリセルと
    同等な構成をした第5のダミーセルと、 この第5のダミーセルに接続される第5のダミー列線
    と、 前記行線に接続され、前記4種類の閾値電圧のうち最も
    低い第4の閾値電圧に設定された前記メモリセルと同等
    な構成をした第6のダミーセルと、 この第6のダミーセルに接続されると共に前記第5のダ
    ミー列線に接続される第6のダミー列線と、 一端が前記列線に接続され、他端が前記接続された第1
    のダミー列線と第2のダミー列線とに接続され、前記列
    線の電位と前記接続された第1及び第2のダミー列線と
    の電位を比較して対応したデータを出力する第1のデー
    タ検知回路と、 一端が前記列線に接続され、他端が前記接続された第3
    のダミー列線と第4のダミー列線とに接続され、前記列
    線の電位を前記接続された第3及び第4のダミー列線と
    の電位を比較して対応したデータを出力する第2のデー
    タ検知回路と、 一端が前記列線に接続され、他端が前記接続された第3
    のダミー列線と第6のダミー列線とに接続され、前記列
    線の電位と前記接続された第5及び第6のダミー列線と
    の電位を比較して対応したデータを出力する第3のデー
    タ検知回路と、 前記第1、第2、第3のデータ検知回路の出力端に接続
    され、前記第1、第2、第3のデータ検知回路の出力信
    号から前記メモリセルに記憶されている2ビット分のデ
    ータを出力する論理回路とを具備したことを特徴とする
    半導体記憶装置。
  9. 【請求項9】 行線と、 この行線により選択的に駆動され、その閾値電圧を4種
    類に区別することにより1つのメモリセルに2ビット分
    のデータを記憶し、電流通路の一端が電源電圧に接続さ
    れるメモリセルと、 このメモリセルの電流通路の他端に接続される列線と、 この列線に接続され、所定の期間前記列線を放電するた
    めの放電手段と、 前記列線に接続され、放電終了後選択された前記メモリ
    セルによって充電された前記列線の電位を検出するセン
    スアンプと、 このセンスアンプの出力端に接続され、前記メモリセル
    に記憶されている2ビット分のデータを出力する論理回
    路とを具備したことを特徴とする半導体記憶装置。
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