JPH0717690U - ゴム履帯の芯金 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】 ゴム履帯の翼部の強度を低下させることなく
重量の軽減を可能とするもの。 【構成】 周方向に並列間隔の図示しない駆動輪の噛合
係合部２、その両外側にロ−ラガイド３をそれぞれ有す
る金属芯金１を埋設したゴム履帯において、履帯内側の
芯金１の左右の翼部１ａを、基端から先端に至る中央肉
厚を薄くする湾曲面Ｒに形成したもの。 【効果】 従来の翼部の長方形の厚肉タイプに比較して
強度を損なうことなく、重量を著しく軽減することがで
きる。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】

本考案は装軌車両に使用されるゴム履帯に係り、特にゴム履帯の芯金に関する 。

【０００２】

【従来の技術】

従来から装軌車両においては、遊動輪と起動輪との間に設けたトラックフレ− ムの上下にそれぞれ複数個の上転輪および下転輪とを設け、これら各転動輪に履 帯を巻装して起動輪に伝達された動力により車両が走行するようになっている。 そして舗装路での稼働が主体の小型ショベルでは路面を傷付けないためにゴム履 帯が多く使用されており、先行技術としても多数の発明や考案がなされているが 、例えば特公平４−７２７５４号公報等がある。

【０００３】

【考案が解決しようとする課題】

しかして図４に断面を示すようにゴム履帯１１にはスプロケットとの噛み合い 係合部１２ａや転輪との摺動部分１２ｂを有する芯金１２が埋め込まれていて、 これら係合部１２ａや摺動部分１２ｂは強度を受け持つためにゴム１３から露出 するように形成されている。そしてこの芯金１２は例えば図５に示すように芯金 １２の翼部１２ｃの断面形状が長方形で肉の厚いものでできており、このため車 両重量が重くなっている。したがってこのようなゴム履帯を製作するコストも必 要以上に高くなり、無駄な資源を消費していると云う問題があった。

【０００４】 本考案はこれに鑑み、芯金の翼部の強度を低下させることなく重量の軽減を可 能としたゴム履帯の芯金を提供して従来技術の持つ欠点の解消を図ることを目的 としてなされたものである。

【０００５】

【課題を解決するための手段】

上記目的を達成するため本考案は周方向に並列間隔の駆動輪の噛合係合部、そ の両外側にロ−ラガイドをそれぞれ有する金属芯金を埋設したゴム履帯において 、該履帯内側の芯金の左右の翼部を、基端から先端に至る中央肉厚を薄くする湾 曲面に形成したことを特徴とし、前記芯金の翼部の湾曲面には基端から先端にか けて複数の平行なリブを設けたことを特徴とする。

【０００６】

【作用】

上記構成によれば、芯金の翼部は中央肉厚が薄くなるために、この分の重量が 軽減され、しかも湾曲面に形成しているために強度が低下することはない。

【０００７】

【実施例】

図１は本考案にかかるゴム履帯の芯金の一実施例を示す斜視図、図２（ａ）は 図１のＡ−Ａ断面図、図２（ｂ）は図１のＢ−Ｂ断面図、図３は本考案の請求項 ２にかかる芯金の一実施例を示し、（ａ）はリブ間隔の広い場合、（ｂ）はリブ 間隔の狭い場合の斜視図である。

【０００８】 以下、本考案を図１図乃至図３に示す一実施例を参照して説明する。本考案の 請求項１は周方向に並列間隔の図示しない駆動輪の噛合係合部２、その両外側に ロ−ラガイド３をそれぞれ有する金属芯金１を埋設したゴム履帯において、該履 帯内側の芯金１の左右の翼部１ａを、基端から先端に至る中央肉厚を薄くする湾 曲面４に形成したもので構成している。又、前記芯金１の翼部１ａの湾曲面４に は基端から先端に掛けて複数の平行なリブ１ｂ，１ｂを設けたもので構成しても 良い。

【０００９】 図１は図示しないゴム履帯に埋設される金属の芯金１のみを示し、その芯金１ の中心部には図示しない駆動輪の噛み合い係合部２とその左右には上部に所定高 さ突出したロ−ラガイド３が設けられており、共にゴム履帯からは上部に露出し た状態となっている。芯金１の翼部１ａは左右のロ−ラガイド３の両側に基端か ら先端に至る適宜長さを有して設けられており、その断面は図２（ａ），（ｂ） に示すように湾曲面４となっており、薄肉となっている。そしてこの湾曲面４の 曲率半径Ｒは基端より先端に近づくほど順次大きくなっている。

【００１０】 図３は本考案の他の実施例であり、芯金１の翼部１ａ′，１ａ″の形状を示すも ので、基端から先端にかけて複数の平行なリブ１ｂ，１ｂを設けたものである。 そのうち、（ａ）はリブ間隔の広い場合、（ｂ）はリブ間隔の狭い場合の斜視図 である。このようにリブ１ｂを設けた場合でも従来の翼部に対して約３０％程度 の減肉が行える。

【００１１】

【考案の効果】

以上説明したように本考案は周方向に並列間隔の駆動輪の噛合係合部、その両 外側にロ−ラガイドをそれぞれ有する金属芯金を埋設したゴム履帯において、該 履帯内側の芯金の左右の翼部を、基端から先端に至る中央肉厚を薄くする湾曲面 に形成し、前記芯金の翼部の湾曲面には基端から先端にかけて複数の平行なリブ を設けたから、従来のリブの長方形断面の厚肉タイプに比較して強度を損なうこ となく、重量を軽減することができることになり、車両重量がその分軽くなり、 したがって必要以上に資源を消費しコストが高くなることがなくなる。

【図面の簡単な説明】

【図１】本考案の請求項１にかかるゴム履帯の芯金の一
実施例を示す斜視図である。

【図２】（ａ）は図１のＡ−Ａ断面、（ｂ）は図１のＢ
−Ｂ断面図である。

【図３】本考案の請求項２にかかるゴム履帯の芯金の一
実施例を示し、（ａ）はリブ間隔の広い場合、（ｂ）は
リブ間隔の狭い場合の斜視図である。

【図４】従来のゴム履帯の一例を示す断面図である。

【図５】従来のゴム履帯の芯金のみの一例を示す斜視図
である。

【符号の説明】

１ 芯金 １ａ，１ａ′，１ａ″ 翼部 １ｂ リブ ２ 噛合係合部 ３ ロ−ラガイド ４ 湾曲面

Claims (2)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】 周方向に並列間隔の駆動輪の噛合係合
   部、その両外側にロ−ラガイドをそれぞれ有する金属芯
   金を埋設したゴム履帯において、該履帯内側の芯金の左
   右の翼部を、基端から先端に至る中央肉厚を薄くする湾
   曲面に形成したことを特徴とするゴム履帯の芯金。
2. 【請求項２】 前記芯金の翼部の湾曲面には基端から先
   端にかけて複数の平行なリブを設けたことを特徴とする
   請求請１記載のゴム履帯の芯金。