JP2012166713A - クローラ用芯金、及び弾性クローラ - Google Patents

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Abstract

【課題】駆動輪からの入力による突起の変形を抑制したクローラ用芯金を提供すること。
【解決手段】無端状のゴムクローラ10にクローラ周方向に間隔をあけて埋設されるクローラ用芯金20が、クローラ幅方向に延びる板状の芯金本体22と、芯金本体22にクローラ幅方向に間隔をあけて一対形成され、クローラ内周側へ突出し、クローラ周方向の両壁部24Kが突起先端24Uから芯金本体22へ向けてクローラ周方向の長さが漸増するように突出方向に対してそれぞれ傾斜して芯金本体22から張り出し、かつ該壁部24Kの端部24Tが芯金本体22のクローラ内周側の表面28Sと同位置または該表面28Sよりもクローラ外周側に位置する突起24と、を有すること。
【選択図】図5

Description

本発明は、クローラ用芯金、及びこれを用いた弾性クローラに関する。
路面の保護、騒音の抑制、更には環境保護などの観点から、近年、農業用機械をはじめ、建設機械や土木作業用機械などの車両の走行部にゴムクローラが広く用いられるようになっている。このようなゴムクローラの中には、内周面に周方向に一定間隔で形成されたゴム突起に、スプロケットの歯部を係合させて駆動力が伝達されるものがある(例えば、特許文献1)。
特開2010−13064号公報
ところで、特許文献1のゴムクローラでは、スプロケットの両側面に立設された一対の駆動ピンが一対のゴム突起にそれぞれ当接し押圧することで駆動力が伝達される。このように駆動ピンによってゴム突起が押圧されると、ゴム突起内の芯金の突起に該角部を倒す方向の力が作用する。走行時には、芯金の突起に該突起を倒す方向の力が繰り返し入力されるため、突起が折れ曲がるなどの不具合が生じることがある。
特に、特許文献1では、芯金の突起が中腹部分で括れているため、走行時の繰り返し入力で突起が括れ部分から折れ曲がるなどの芯金の変形を生じやすい傾向にある。
本発明は、駆動輪からの入力による突起の変形を抑制したクローラ用芯金、及びこのクローラ用芯金を用いた弾性クローラを提供することを目的とする。
請求項1の発明は、無端状の弾性クローラにクローラ周方向に間隔をあけて埋設されるクローラ用芯金であって、クローラ幅方向に延びる板状の芯金本体と、前記芯金本体にクローラ幅方向に間隔をあけて一対形成され、クローラ内周側へ突出し、クローラ周方向の両壁部が突起先端から前記芯金本体へ向けてクローラ周方向の長さが漸増するように突出方向に対してそれぞれ傾斜して前記芯金本体から張り出し、かつ該壁部の端部が前記芯金本体のクローラ内周側の表面と同位置または該表面よりもクローラ外周側に位置する突起と、を有するクローラ用芯金である。
請求項1の突起は、クローラ周方向の両壁部が突起先端から芯金本体へ向けてクローラ周方向の長さが漸増するように突出方向に対してそれぞれ傾斜して芯金本体から張り出している。また、上記壁部の端部が芯金本体のクローラ内周側の表面と同位置または該表面よりもクローラ外周側に位置している。すなわち、上記突起は、クローラ周方向の壁部が突起先端から少なくとも芯金本体の上記表面まで連続して傾斜しており、途中にクローラ周方向の括れ部が形成されていない。
このため、上記突起は、例えば、突起にクローラ周方向の括れ部が形成されているものと比べて、クローラ周方向の剛性(曲げ剛性やせん断剛性)が向上している。
これにより、突起にクローラ周方向の入力(例えば、駆動輪からの入力)が作用しても、例えば、上記括れ部が形成されているものと比べて、突起のクローラ周方向の曲げ変形が抑制される。
以上、請求項1のクローラ用芯金によれば、駆動輪からの入力による突起の変形を抑制することができる。
請求項2の発明は、請求項1の発明において、前記突起のクローラ幅方向内側に形成され、クローラ幅方向内側へ突出し、前記芯金本体から前記突起先端へ向けて延びる内リブと、を有するクローラ用芯金である。
請求項2のクローラ用芯金では、突起のクローラ幅方向内側に芯金本体から突起先端へ向けて延びる内リブを形成していることから、突起のクローラ幅方向の剛性(曲げ剛性やせん断剛性)が向上する。これにより、突起にクローラ幅方向の入力が作用しても、例えば、上記内リブが形成されていないものと比べて、突起のクローラ幅方向の曲げ変形を抑制することができる。
また、この内リブにより、突起のクローラ周方向の剛性もさらに向上し、突起のクローラ周方向の曲げ変形をさらに抑制することができる。
請求項3の発明は、請求項1又は請求項2の発明において、前記芯金本体に形成され、クローラ内周側へ突出し、一方の前記突起から他方の前記突起へ延びて一対の前記突起を連結する中央リブと、を有するクローラ用芯金である。
請求項3のクローラ用芯金では、芯金本体に一方の突起から他方の突起へ延びる中央リブを形成していることから、芯金本体のクローラ幅方向の曲げ剛性が向上する。
そして、中央リブで一対の突起を連結していることから、突起のクローラ幅方向及びクローラ周方向の曲げ剛性がさらに向上する。
請求項4の発明は、請求項1〜3のいずれか1項の発明において、前記突起の前記芯金本体から張り出した部分の前記突出方向に対して反対側の端部に形成され、クローラ側面視で前記突出方向に凹む凹部と、を有するクローラ用芯金である。
請求項4のクローラ用芯金では、芯金を弾性クローラ内に埋設した場合に、突起の上記張り出した部分の上記反対側の端部に凹部を形成していることから、例えば、上記反対側の端部に凹部が形成されずに平坦状とされたものと比べて、上記反対側の端部と弾性クローラを構成する弾性体との接着面積が増加する。これにより、上記反対側の端部からの弾性体の剥離が抑制される。
請求項5の発明は、弾性体により無端帯状に形成されたクローラ本体と、前記クローラ本体にクローラ周方向に間隔をあけて埋設された請求項1〜4のいずれか1項に記載のクローラ用芯金と、を有する弾性クローラである。
請求項5の弾性クローラでは、上述したように芯金の突起のクローラ周方向の剛性(曲げ剛性やせん断剛性)が向上している。このため、突起にクローラ周方向の入力(例えば、駆動輪からの入力)が作用しても、突起のクローラ周方向の曲げ変形が抑制される。これにより、弾性クローラの耐久性が向上する。
以上説明したように、本発明のクローラ用芯金は、駆動輪からの入力による突起の変形を抑制することができる。
本発明の弾性クローラは、駆動輪からの入力による突起の変形を抑制することができる芯金を用いていることから、耐久性が向上する。
第1実施形態のゴムクローラの一部断面を含む斜視図である。 第1実施形態のゴムクローラの内周面を示す平面図である。 第1実施形態のゴムクローラの外周面を示す平面図である。 第1実施形態のゴムクローラの側面の一部を示す側面図である。 (A)第1実施形態の芯金の内周面を示す平面図である。(B)第1実施形態の芯金の正面図である。(C)図5(A)の5C−5C線断面図である。(D)第1実施形態の芯金の側面図である。 図3のX1−X1線断面図である。 図3のX2−X2線断面図である。 図6のY1−Y1線断面図である。 第1実施形態のゴムクローラ用の内金型を示す斜視図である。 第1実施形態のゴムクローラ用の内金型に芯金を装填した状態を示す斜視図である。 図10のZ1−Z1線断面図である。 (A)その他の実施形態の芯金の内周面を示す平面図である。(B)その他の実施形態の芯金の正面図である。
(第1実施形態)
以下、本発明のクローラ用芯金及び弾性クローラの第1実施形態について図1〜8を用いて説明する。
図1に示すように、第1実施形態の弾性クローラの一例である無端状のゴムクローラ10は、クローラ車(例えば、トラクターなど)の駆動輪の一例であるスプロケット100、及び従動輪の一例であるアイドラー(図示省略)に巻き掛けられて用いられるものである。
なお、本実施形態では、ゴムクローラ10の周方向(図中矢印S)を「クローラ周方向」と記載し、ゴムクローラ10の幅方向(図中矢印W)を「クローラ幅方向」と記載する。また、ゴムクローラ10の巻き掛け状態でのゴムクローラ10の内周側(図中矢印IN)を「クローラ内周側」と記載し、ゴムクローラ10の外周側(図中矢印OUT)を「クローラ外周側」と記載する。なお、クローラ幅方向は、クローラ周方向と直交している。
図1に示すように、ゴムクローラ10は、弾性体の一例であるゴム材により無端帯状に形成されたクローラ本体12(クローラ本体の一例)を有している。
図1、図2に示すように、このクローラ本体12には、クローラ周方向に間隔(本実施形態では一定間隔)をあけて芯金20が複数埋設されている。この芯金20は、クローラ幅方向に延びる板状の芯金本体22を備えている。この芯金本体22は、図5(A)、図5(B)、図6に示すように、クローラ幅方向の中央部26と、この中央部26のクローラ幅方向両端部からクローラ幅方向外側へそれぞれ延出する一対の翼部28と、を含んで構成されている。
図5(A)、図5(B)、図6に示すように、翼部28の根元部分には、クローラ内周側へ突出する突起24が形成されている。この突起24は、クローラ周方向の両壁部24Kが突起先端24Uから翼部28へ向けてクローラ周方向の長さが漸増するように突起突出方向(ここでは、矢印INと同方向)に対してそれぞれ傾斜して翼部28からクローラ周方向に張り出している。
また、壁部24Kの端部24Tが翼部28のクローラ内周側の表面28Sと同位置または該表面28Sよりもクローラ外周側に位置している。具体的には、図5(D)に示すように、端部24Tは、突起24と翼部28の表面28Sとの境界面に沿って延びる延長線L上または該延長線Lよりもクローラ外周側に位置する。
なお、本実施形態の突起24は、図5(C)、図5(D)で示すように、クローラ側面視で略三角形状とされている。
図5(A)、図5(B)、図6に示すように、中央部26には、クローラ内周側へ突出し、一方の突起24から他方の突起24へ延びて一対の突起24を連結する中央リブ44が形成されている。この中央リブ44は、図5(C)、図5(D)に示すように、中央部26のクローラ周方向の中央部分に形成されている。
また、図5、図6に示すように、突起24のクローラ幅方向内側の内側面24Aには、クローラ幅方向内側(言い換えると後述する中心線CL側)へ突出し、中央部26の中央リブ44から突起先端24Uへ向けて延びる内リブ46が形成されている。この内リブ46は、翼部28から突起先端24Uへ向けて突出高さ(突出量)が低くなっている。
図5(C)、図5(D)に示すように、突起24の翼部28から張り出した部分の突起突出方向(突起24の突出方向)に対して反対側の端部24Dには、クローラ側面視で突起突出方向に凹む溝状の凹部48が形成されている。この凹部48は、クローラ幅方向に延び、凹壁及び凹底が連続して滑らかに湾曲した湾曲形状とされている。
なお、本実施形態における、芯金20のクローラ周方向、クローラ幅方向、クローラ内周側、及びクローラ外周側については、芯金本体22の板幅方向(芯金20の板幅方向)、板長手方向(芯金20の板長手方向)、突起24の突起突出方向側(芯金20の突起突出方向側)、突起突出方向と反対側(芯金20の反突起突出方向側)と読み替えることができる。
図1、図4、図6に示すように、クローラ本体12には、内周面(本実施形態では、後述する転輪通過面36を通る平面)から突出した突起24を、クローラ本体12を構成するゴム材で被覆したゴム突起部14が複数形成されている。このゴム突起部14は、スプロケット100及びアイドラー(図示省略)の通過スペースを隔てて形成されている。
また、図2、図6に示すように、クローラ本体12には、クローラ周方向に互いに隣接する芯金20の中央部26間にスプロケット100及びアイドラー(図示省略)が転動する転動面30が形成されている。
図2、図6に示すように、クローラ本体12には、クローラ周方向に互いに隣接するゴム突起部14間にスプロケット100の歯部100Bが挿入係合される係合凹部32が形成されている。この係合凹部32は、図2に示すように、クローラ幅方向に一対形成されている。
ここで、本実施形態のゴムクローラ10が巻き掛けられるスプロケット100とアイドラー(図示省略)について説明する。図1、図6に示すように、スプロケット100は、円盤状の本体部100Aと、この本体部100Aの外周部の軸方向両端から半径方向外側へそれぞれ延出した一対の歯部100Bとで構成されている。なお、一対の歯部100Bは、本体部100Aの外周に周方向に一定間隔をあけて形成されている。一方、アイドラーは、円盤状とされている。
図2、図7に示すように、クローラ本体12には、係合凹部32のクローラ幅方向外側にスプロケット100とアイドラー(図示省略)との間に設けられた1又は複数の転輪104が転動する平坦な転輪通過面36がクローラ周方向に連続して形成されている。なお、本実施形態の転輪104は、一対の円板部材104Aにより構成されている。この円板部材104Aは、外周端が外側へ折り返され、この折返し部の径方向外側面(円板部材104Aの外周面)が転輪通過面36に接触するようになっている。また、一対の円板部材104Aは、一対のゴム突起部14を跨いでいる。
本実施形態では、図6に示すように、スプロケット100及びアイドラー(図示省略)は、ゴム突起部14によってガイドされながら一対のゴム突起部14間を通過すると共に、転動面30上を転動し、図7に示すように、転輪104は、一対のゴム突起部14によってガイドされながら転輪通過面36上を転動するようになっている。
本実施形態では、図2、図3に示すように、芯金20のクローラ幅方向の中心とクローラ本体12のクローラ幅方向の中心が一致している。なお、図中の符号CLは、ゴムクローラ10の中心線(本実施形態では、芯金20のクローラ幅方向の中心線)を示している。
図1、図3に示すように、クローラ本体12には、クローラ外周側に隆起しクローラ幅方向に延びるブロック状の長ラグ38が中心線CLを挟んでクローラ幅方向に一対形成されている。また、クローラ本体12には、クローラ外周側に隆起しクローラ幅方向に延びるブロック状の短ラグ40が中心線CLを挟んでクローラ幅方向に一対形成されている。これら一対の長ラグ38及び一対の短ラグ40は、クローラ周方向に間隔をあけて交互に形成されている。
長ラグ38は、クローラ幅方向外側の端部がクローラ本体12のクローラ幅方向の端部へそれぞれ到達している。一方、短ラグ40は、長ラグ38よりもクローラ幅方向の長さが短く、クローラ幅方向外側の端部がクローラ本体12のクローラ幅方向の端部よりもクローラ幅方向内側に位置している。
また、図3、図8に示すように、一対の長ラグ38と一対の短ラグ40は、クローラ周方向に隣接する芯金20間に配置されている。すなわち、クローラ側面視(図8参照)で、転動面30のクローラ外周側に配置されている。これら長ラグ38と短ラグ40により、車両の重量が支えられ、ゴムクローラ10の牽引力が発揮される。
図5に示すように、クローラ本体12には、芯金20のクローラ外周側にクローラ周方向に沿って延びる無端帯状の補強層42が埋設されている。この補強層42は、ゴムクローラ10の張力を保持するためのものであり、クローラ周方向に沿って螺旋状に巻回された1本の補強コード又はクローラ周方向に沿って並列された複数本の補強コードをゴム被覆して形成されている。なお、本実施形態においては、補強層42の張力保持のために引っ張り強度に優れるスチールコードを補強コードとして用いているが、本発明はこの構成に限定されず、補強層42の張力を保持できるだけの引っ張り強度を有していれば、例えば、有機繊維などで構成したコードを補強コードとして用いてもよい。
次に、ゴムクローラ10の製造方法について説明する。
まず、ゴムクローラ10の加硫に用いるクローラ用の内金型50を、図9に基づいて説明する。図9に示すように、内金型50は、ゴムクローラ10の内周側を成型するためのものであり、ゴムクローラ10の内周部を模した金型凹部52が形成されている。この金型凹部52には、芯金20の中央部26の中央リブ44が嵌入される幅方向に延びる溝部54を備える芯金支持部56が形成されている。この芯金支持部56の溝部54に中央リブ44を嵌入すると、図10に示すように、溝部54の溝底面54Aと中央リブ44の最内周面44Aとが当接し、溝部54の両溝壁面54Bと中央リブ44の側面44Bとがそれぞれ当接する。これにより、中央リブ44が溝部54によって長手方向に対して支持(拘束)される。なお、内金型50の長手方向及び幅方向は、芯金20の板幅方向及び板長手方向にそれぞれ対応し、図9〜11中では、矢印S、Wで示す。
また、金型凹部52には、図10、図11に示すように、芯金支持部56の幅方向両側に芯金20の突起24が挿入される挿入凹部58が一対形成されている。この挿入凹部58は、突起24と略同形状とされ、挿入された突起24を長手方向及び幅方向に支持することができる。
またさらに、図10に示すように、芯金支持部56の幅方向の端部壁面には、溝部54の溝底面54Aから挿入凹部58の幅方向内側の内壁面58Aに沿って下方(挿入凹部58の深部)へ延びる溝部60が形成されている。この溝部60には、芯金20の突起24の内リブ46が上方から挿入されているようになっている。図11に示すように、溝部60に内リブ46が挿入されると、溝部60の溝壁面と内リブ46の側面との当接により、内リブ46が溝部60によって長手方向に対して支持(拘束)される。
次に、ゴムクローラ10の製造手順について説明する。
まず、図9に示す内金型50にゴムクローラ10の内周部を構成する未加硫のゴム材(図示省略)を配置する。このとき、未加硫ゴム材は、溝部54及び挿入凹部58の支持部(図示省略)近辺へ非配置とする。次に、図10に示すように、芯金20を、突起24の突起先端24Uを下にして、一対の挿入凹部58に一対の突起24を挿入すると共に各々の突起24の内リブ46を各溝部60に挿入し、溝部54に中央リブ44を嵌入する。
そして、芯金20の底面(図では上面)に接着ゴム(図示省略)を載置し、その上に補強層42を載置する。その後、補強層42の上に、ゴムクローラ10の外周部を構成する未加硫のゴム材(図示省略)を配置し、ゴムクローラ10の外周側を成型するための外金型(図示省略)と内金型50とを重ね合わせる。なお、外金型には、予め長ラグ38、40を構成するための未加硫のゴム材(図示省略)を装填しておく。そして、所定圧力、所定温度、及び所定時間、加硫することで、長尺な帯状ゴム体が形成される。
次に、帯状ゴム体の半加硫又は未加硫状態として残した長手方向の両端部同士を重ね合わせて加硫する。これにより、無端帯状のゴムクローラ10が形成される。
ここで、上記製造手順によれば、芯金支持部56の溝部54に芯金20の中央リブ44が嵌入され、一対の挿入凹部58に一対の突起24がそれぞれ挿入され、溝部60に突起24の内リブ46が挿入されることから、芯金20が内金型50に対して長手方向及び幅方向に拘束される。これにより、加硫時のゴム流れによる芯金20の位置ずれや、芯金20の傾きなどの不具合を効果的に改善することができる。
このようにして不具合が改善されたゴムクローラは、上記不具合が改善されていないものと比べて、所望の性能を発揮することができる。
また、内金型50からの帯状ゴム体の取り外しは、内金型50の長手方向の端部から帯状ゴム体を巻き取りながら行なわれる。この作業時に、挿入凹部58の長手方向壁面と突起24の周方向壁面とが共に略同一方向に傾斜している(挿入凹部58に突起24を挿入した状態において略同一方向に傾斜)ことから、両者の衝突が回避され、挿入凹部58の長手方向壁面が損傷するなどの不具合が防止される。
次に、本実施形態の芯金20及びゴムクローラ10の作用について説明する。
ゴムクローラ10では、スプロケット100の歯部100Bがクローラ本体12の係合凹部32に挿入係合した状態(図8に示すように、ゴム突起部14のタイヤ周方向の傾斜面14Aに歯部100Bの湾曲した押圧面が当接した状態)で、スプロケット100が回転することで、傾斜面14Aが歯部100Bにより押圧されて駆動力が伝達される。
ここで、芯金20の突起24は、両側の壁部24Kが突起先端24Uから翼部28へ向けてクローラ周方向の長さが漸増するように突起突出方向に対してそれぞれ傾斜して翼部28から張り出している。また、壁部24Kの端部24Tが翼部28の表面28Sと同位置または該表面28Sよりもクローラ外周側に位置している。すなわち、突起24は、壁部24Kが突起先端24Uから少なくとも上記表面28Sまで連続して傾斜しており、途中にクローラ周方向の括れ部が形成されていない。このため、突起24は、例えば、上記括れ部が形成されているものと比べて、クローラ周方向の剛性(曲げ剛性やせん断剛性)が向上している。
これにより、突起24にクローラ周方向の入力(ここでは、スプロケット100からの入力)が作用しても、例えば、上記括れ部が形成されているものと比べて、突起24のクローラ周方向の曲げ変形が抑制される。
以上、芯金20によれば、スプロケット100からの入力による突起24の変形を抑制することができる。
また、このような芯金20を用いていることから、ゴムクローラ10の耐久性が向上する。さらに、ゴムクローラ10は、芯金20の突起24の変形が抑制されることから、スプロケット100からの入力(駆動力)が芯金20を介してクローラ本体12に効率よく伝達される。これにより、ゴムクローラ10を用いた車両の燃費が改善される。
また、芯金20では、突起24のクローラ幅方向内側に、中央部26の中央リブ44から突起先端24Uへ向けて延びる内リブ46を形成していることから、突起24のクローラ幅方向の剛性(曲げ剛性やせん断剛性)が向上する。これにより、突起24にクローラ幅方向の入力が作用しても、例えば、突起24に内リブ46が形成されていないものと比べて、突起24のクローラ幅方向の曲げ変形を抑制することができる。
また、この内リブ46により、突起24のクローラ周方向の剛性もさらに向上し、突起24のクローラ周方向の曲げ変形をさらに抑制することができる。
さらに、芯金20では、芯金本体22に一方の突起24から他方の突起24へ延びる中央リブ44を形成していることから、芯金本体22のクローラ幅方向の曲げ剛性が向上する。
そして、中央リブ44で一対の突起24を連結していることから、突起24のクローラ幅方向及びクローラ周方向の曲げ剛性がさらに向上する。
またさらに、芯金20では、突起24の張り出し部分の端部24Dに凹部48を形成していることから、例えば、端部24Dに凹部48が形成されずに平坦状とされたものと比べて、端部24Dとゴム材との接着面積が増加する。これにより、端部24Dからのゴム材の剥離が抑制される。また、端部24Dの先端付近から翼部28へ向かって端部24Dに沿うようにゴム材に亀裂が生じた場合に、端部24Dに凹部48が形成されているため、亀裂の進行が凹部48付近で遅くなる。すなわち、この凹部48により、端部24D周囲に生じるゴム材の剥離や亀裂が効果的に抑制される。
(その他の実施形態)
図12に示すように、第1実施形態の芯金20に新たに凹部49A、49Bを設ける構成としてもよい。具体的には、中央部26のクローラ幅方向両端部のクローラ周方向の両側面に、クローラ内外方向に延びかつ中央部26の中心側に向かって凹む溝状の凹部49Aをそれぞれ形成し、さらに、翼部28の突起24の根元近傍のクローラ周方向の両側面に、クローラ内外方向に延びかつ翼部28の中心側に向かって凹む溝状の凹部49Bをそれぞれ形成する。このように、凹部49A、49Bを形成したことにより、上述した凹部48と同様に、中央部26とクローラ本体12との剥離を防止することができ、翼部28とクローラ本体12との剥離を防止することができる。また、中央部26のクローラ周方向の両側面に沿った亀裂の進行を抑制することができ、翼部28のクローラ周方向の両側面に沿った亀裂の進行を抑制することができる。
また、前述した実施形態では、ゴムクローラ10を、補強層42で張力を保持する構成の弾性クローラとしているが、本発明はこの構成に限定されず、補強層42を用いずに、隣接する芯金20同士をリング状の連結部材で連結、又は、各芯金に形成した連結部同士を連結して、連結した芯金同士で弾性クローラの張力を保持する、所謂、リンク式の弾性クローラとしてもよい。
さらに、前述した実施形態では、弾性体の一例としてのゴム材でゴムクローラ10を構成しているが、本発明はこの構成に限定されず、ゴム以外のエラストマーなどでゴムクローラ10を構成してもよい。
またさらに、前述した実施形態では、芯金20を金属製としているが、本発明はこの構成に限定されず、ゴムクローラ10の仕様に対して十分な剛性を備えるならば、芯金20を例えば、樹脂製としてもよい。
以上、実施形態を挙げて本発明の実施の形態を説明したが、これらの実施形態は一例であり、要旨を逸脱しない範囲内で種々変更して実施できる。また、本発明の権利範囲がこれらの実施形態に限定されないことは言うまでもない。
10 ゴムクローラ(弾性クローラ)
12 クローラ本体
20 芯金
22 芯金本体
24 突起
24A 内側面
24D 端部
24K 壁部
24U 突起先端
28S 表面(芯金本体のクローラ内周側の表面)
44 中央リブ
46 内リブ
48 凹部
S クローラ周方向
W クローラ幅方向
IN クローラ内周側
OUT クローラ外周側

Claims (5)

  1. 無端状の弾性クローラにクローラ周方向に間隔をあけて埋設されるクローラ用芯金であって、
    クローラ幅方向に延びる板状の芯金本体と、
    前記芯金本体にクローラ幅方向に間隔をあけて一対形成され、クローラ内周側へ突出し、クローラ周方向の両壁部が突起先端から前記芯金本体へ向けてクローラ周方向の長さが漸増するように突出方向に対してそれぞれ傾斜して前記芯金本体から張り出し、かつ該壁部の端部が前記芯金本体のクローラ内周側の表面と同位置または該表面よりもクローラ外周側に位置する突起と、
    を有するクローラ用芯金。
  2. 前記突起のクローラ幅方向内側に形成され、クローラ幅方向内側へ突出し、前記芯金本体から前記突起先端へ向けて延びる内リブと、を有する請求項1に記載のクローラ用芯金。
  3. 前記芯金本体に形成され、クローラ内周側へ突出し、一方の前記突起から他方の前記突起へ延びて一対の前記突起を連結する中央リブと、を有する請求項1又は請求項2に記載のクローラ用芯金。
  4. 前記突起の前記芯金本体から張り出した部分の前記突出方向に対して反対側の端部に形成され、クローラ側面視で前記突出方向に凹む凹部と、を有する請求項1〜3のいずれか1項に記載のクローラ用芯金。
  5. 弾性体により無端帯状に形成されたクローラ本体と、
    前記クローラ本体にクローラ周方向に間隔をあけて埋設された請求項1〜4のいずれか1項に記載のクローラ用芯金と、
    を有する弾性クローラ。
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