JP5985261B2 - 弾性クローラ - Google Patents
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一方、補強コードを弾性体周方向に延ばすことで、補強コード層の曲げ剛性を効果的に向上させることができ、メインコード層の一端で大きな曲げが生じるのをさらに抑制することができる。
一方、補強コードをメインコードよりも小径にしていることから、補強コード層から弾性体の外周面までの弾性体厚みを十分に確保することができる。
本発明の請求項6に記載の弾性クローラは請求項1〜5のいずれか1項に記載の弾性クローラにおいて、前記重ね合わせ部が周方向に隣り合う3つのラグ領域に跨っている。
以下、本発明の第1実施形態に係る弾性クローラについて説明する。
また、本実施形態では、スプロケット100、アイドラー102、及び転輪104に巻き掛けて環状となったゴムクローラ10の内周側(図3、図4(A)の矢印IN方向側)を「クローラ内周側」と記載し、上記ゴムクローラ10の外周側(図3、図4(A)の矢印OUT方向側)を「クローラ外周側」と記載する。なお、図3、図4(A)の矢印IN方向(環状の内側方向)、矢印OUT方向(環状の外側方向)は、巻き掛け状態のゴムクローラ10の内外方向を示している。
なお、本実施形態では、ゴムクローラ10をスプロケット100及びアイドラー102に巻き掛ける構成としているが、本発明はこの構成に限定されず、スプロケット100、アイドラー102、及び複数の転輪104の配置によっては、スプロケット100及びアイドラー102に加えて、一つまたは複数の転輪104にゴムクローラ10が巻き掛かる構成としてもよく、上記に加えて、アイドラー102とは別に、一つまたは複数のアイドラーにゴムクローラ10が巻き掛かる構成としてもよい。
なお、本発明はこの構成に限定されず、ラグの配置位置や形状については、従来公知のものを用いてもよい。
また、ここで言う「クローラ内外方向」は、「クローラ厚み方向」と同義である。
以下では、メインコード層30の一端30A側と他端30B側とが重ね合わされた部分を重ね合わせ部34として説明する。
なお、ここで言う「ラグ領域R」とは、ゴムベルト12のラグ14に対応した領域、すなわち、クローラ外周側から見てラグ14と重なるゴムベルト12の領域を指しており、例えば、図4(A)に示すゴムクローラ10の側方断面視においては、一つのラグ14の根元Z間の長さ(範囲)に対応したゴムベルト12の領域を指す。また、ラグ14の根元Zは、ラグ14の側壁面が直線状に傾斜している場合には、直線状の側壁面とゴムベルト12の平坦な外周面との交点を指し、ラグ14の側壁面の根元側が湾曲している場合には、曲線状の側壁面とゴムベルト12の外周面との交点(変曲点)を指し、クローラ周方向に互いに隣接するラグ14の側壁面の根元側がそれぞれ湾曲すると共に隣接する同士で連続している場合には、互いに隣接するラグ14のゴム厚みが最も薄くなる最薄点を指す。
なお、以下では、補強コード層36がメインコード層30の重ね合わせ部34に重なる部分を重なり部Pとして説明する。
具体的に説明すると、本実施形態では、補強コード層36の一端36A(図4(A)では、左側の端部)が、メインコード層30の一端30Aが配置されたラグ領域Rに隣接するラグ領域R内に配置され、他端36B(図4(A)では、右側の端部)が、メインコード層30の一端30Aと同じラグ領域Rに配置されている。すなわち、メインコード層30の一端30Aと上記補強コード層36の重なり部Pとが同一のラグ領域R内に配置されている。換言すれば、クローラ外周から見て、同一のラグ14にメインコード層30の一端30A全域と補強コード層36の重なり部P全域とが重なっている。
ゴムクローラ10では、補強コード層36をメインコード層30の一端30Aを越えて重ね合わせ部34へクローラ周方向に延ばしていることから、メインコード層30の一端30A周辺の曲げ剛性が向上し、スプロケット100やアイドラー102に巻き掛けられた際にメインコード層30の一端30Aを起点として大きな曲げが生じるのを抑制することができる。
また、補強コード層36の他端36Bを、ラグ14に対応したラグ領域R内に配置することで、スプロケット100やアイドラー102に巻き掛けられた際に、補強コード層36の他端36B周囲のゴムに歪みが集中するのを緩和することができる。
これにより、スプロケット100やアイドラー102に巻き掛けられた際に、ゴムクローラ10の外周に過剰な引張り歪が生じるのを抑制することができる。
なお、本実施形態では、重なり部Pが配置されるラグ領域Rに対応するラグ14の根元Z1、Z2(図5参照)に引張り歪が集中しやすい傾向があるが、この引張り歪みも上記構成(補強コード層36)により、引張り歪みの集中が抑制される。
一方、補強コード38をクローラ周方向に延ばすことで、補強コード層36の曲げ剛性を効果的に向上させることができ、メインコード層30の一端30Aで大きな曲げが生じるのをさらに抑制することができる。
一方、補強コード38の径をメインコード32よりも小さくしていることから、補強コード層36からゴムベルト12の外周面までのゴム厚みを十分に確保することができる。これにより、ゴムベルト12の外周面に傷などがついても、傷がメインコード32に到達するまでの時間を確保することができる。
次に、本発明の第2実施形態に係るゴムクローラについて説明する。なお、第1実施形態と同一構成には同一符号を付し、その説明は省略する。
図8に示すように、無端状のゴムクローラ50となる前の有端状のゴムクローラ構成部材51を形成する。
なお、本実施形態の作用効果のうち、第1実施形態と同様の作用効果については、その説明を適宜省略する。
本発明の効果を確かめるために、本発明に含まれる実施例のゴムクローラと、本発明に含まれない比較例のゴムクローラとを以下のように試験した。試験には、同じサイズの供試クローラを用いた。
・実施例:第2実施形態と同じ構造のゴムクローラである。
・比較例:第2実施形態のゴムクローラから補強コード層を取り除いた構造のゴムクローラである。
なお、供試ゴムクローラのメインコード32としては、破断強度3.92kNのスチールコードを用い、補強コード54としては、破断強度が1.47kNのスチールコードを用いた。
供試ゴムクローラの重ね合わせ部34に対応した部分に、円盤状体(ホイール)をクローラ内周側から20kNの力で押し付けて、供試ゴムクローラを円盤状体の外周に沿うように曲げた。そして、この曲げ状態下におけるメインコード層30の一端30Aが配置されたラグ領域Rに対応するラグ14の根元Z1、Z2付近(図7参考)に作用する引張りひずみについてFEM解析を行った。
また、実施例のゴムクローラについては、補強コード層36の一端36Aが配置されたラグ領域Rに対応するラグ14の根元Z3、Z4付近(図7参考)に作用する引張りひずみについてもFEM解析を行った。結果については、表1に示す。なお、ひずみ値については、数値が小さいほど良好な結果を示している。
12 ゴムベルト(無端状の弾性体)
14 ラグ
30 メインコード層
30A 一端
30B 他端
32 メインコード
34 重ね合わせ部
36 補強コード層
38 補強コード
52 補強コード層
54 補強コード
P 重なり部
R ラグ領域
CL 中央線
S クローラ周方向(弾性体周方向)
W クローラ幅方向(弾性体幅方向)
IN クローラ内周側(弾性体内周側)
OUT クローラ外周側(弾性体外周側)
Claims (6)
- 無端帯状の弾性体と、
前記弾性体の外周に弾性体周方向に間隔をあけて複数配設され、弾性体外周側に突出するラグと、
前記弾性体に埋設され、弾性体周方向に延び、弾性体周方向の一端側が他端側に弾性体外周側から重なって前記一端側と前記他端側を重ね合わせた重ね合わせ部を形成すると共に前記一端が前記ラグに対応した前記弾性体のラグ領域内に配置されたメインコード層と、
前記弾性体に埋設され、前記メインコード層よりも曲げ剛性が低く、前記メインコード層の前記一端を越えて前記重ね合わせ部に延び、前記重ね合わせ部に対して弾性体厚み方向に重なる弾性体周方向の端部が前記一端と同じ前記ラグ領域内に配置された補強コード層と、
を有する弾性クローラ。 - 前記メインコード層は、弾性体周方向に延びるメインコードを弾性体幅方向に並べて構成され、
前記補強コード層は、弾性体周方向に延びる補強コードを弾性体幅方向に並べて構成されている、請求項1に記載の弾性クローラ。 - 前記メインコードは、スチールコードであり、
前記補強コードは、前記メインコードと同一材料で構成され且つ前記メインコードよりも小径のスチールコードである、請求項2に記載の弾性クローラ。 - 前記補強コード層は、前記メインコード層の前記他端側の弾性体外周側に重ねられ、前記端部が弾性体厚み方向において、前記メインコード層の前記重ね合わせ部を形成する前記一端側及び前記他端側の間に配設されている、請求項1〜3のいずれか1項に記載の弾性クローラ。
- 前記補強コード層は、前記メインコード層の弾性体外周側に重ねられ、前記端部が前記メインコード層の前記重ね合わせ部の弾性体外周側に配設されている、請求項1〜3のいずれか1項に記載の弾性クローラ。
- 前記重ね合わせ部が弾性体周方向に隣り合う3つのラグ領域に跨っている、請求項1〜5のいずれか1項に記載の弾性クローラ。
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