JPH07175180A - 反転カラー写真要素及びその処理方法 - Google Patents

反転カラー写真要素及びその処理方法

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JPH07175180A
JPH07175180A JP6002044A JP204494A JPH07175180A JP H07175180 A JPH07175180 A JP H07175180A JP 6002044 A JP6002044 A JP 6002044A JP 204494 A JP204494 A JP 204494A JP H07175180 A JPH07175180 A JP H07175180A
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color
inh
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photographic
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JP6002044A
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John W Harder
ウィリアム ハーダー ジョン
John D Baloga
デビッド バロガ ジョン
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Eastman Kodak Co
Original Assignee
Eastman Kodak Co
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    • G03PHOTOGRAPHY; CINEMATOGRAPHY; ANALOGOUS TECHNIQUES USING WAVES OTHER THAN OPTICAL WAVES; ELECTROGRAPHY; HOLOGRAPHY
    • G03CPHOTOSENSITIVE MATERIALS FOR PHOTOGRAPHIC PURPOSES; PHOTOGRAPHIC PROCESSES, e.g. CINE, X-RAY, COLOUR, STEREO-PHOTOGRAPHIC PROCESSES; AUXILIARY PROCESSES IN PHOTOGRAPHY
    • G03C7/00Multicolour photographic processes or agents therefor; Regeneration of such processing agents; Photosensitive materials for multicolour processes
    • G03C7/30Colour processes using colour-coupling substances; Materials therefor; Preparing or processing such materials
    • G03C7/305Substances liberating photographically active agents, e.g. development-inhibiting releasing couplers
    • G03C7/30594Combination of substances liberating photographically active agents
    • YGENERAL TAGGING OF NEW TECHNOLOGICAL DEVELOPMENTS; GENERAL TAGGING OF CROSS-SECTIONAL TECHNOLOGIES SPANNING OVER SEVERAL SECTIONS OF THE IPC; TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC CROSS-REFERENCE ART COLLECTIONS [XRACs] AND DIGESTS
    • Y10TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC
    • Y10STECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC CROSS-REFERENCE ART COLLECTIONS [XRACs] AND DIGESTS
    • Y10S430/00Radiation imagery chemistry: process, composition, or product thereof
    • Y10S430/156Precursor compound
    • Y10S430/158Development inhibitor releaser, DIR

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  • General Physics & Mathematics (AREA)
  • Silver Salt Photography Or Processing Solution Therefor (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】 従来の反転カラー現像処理で働く画像調整化
学を利用することによって、インターイメージ効果やア
キュータンスまたは鮮鋭性の利点を向上させることがで
きる反転カラー写真ハロゲン化銀要素を提供する。 【構成】 少なくとも2種の感光性ハロゲン化銀乳剤層
と、化合物(A)及び化合物(B)の組合せとを表面に
担持する支持体を含んで成る、黒白現像剤における現像
と発色現像剤における現像とが可能な改善された反転カ
ラー写真要素。化合物(A)は構造式:M(Time)
n −INH(1)で示される現像調整剤を放出すること
ができる。また化合物(B)は構造式:CAR−(TI
ME)n −INH(2)で示される。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は反転カラー写真に関す
る。特定の態様では、本発明は反転カラー写真における
改善された画像に関する。本発明は、弱い抑制剤と強い
抑制剤とを放出する画像調整化合物の組合せを有する反
転カラー写真材料、例えばフィルム、を使用して、ある
特定の色における彩度を増加させるかまたは飽和度のよ
うな色再現及び鮮鋭性を改善するが、別の色や類似の色
における相対彩度または飽和度はあまり増加させない。
【0002】
【従来の技術】発色現像の際に活性である現像抑制剤放
出型(DIR)化合物は、反転カラーフィルムには通常
用いられない。実際に、T.H.James編の「写真
処理の理論(The Theory of the P
hotographic Process)」〔第4
版、Macmillan社刊、N.Y.、第611頁〕
には、現像工程において起こる疲労性現像(exhau
stive development)の点で、DIR
化合物は反転系では十分な効果を示さないことが記載さ
れている。さらに、最近の特許出願明細書(EPO 4
81427;1991年)には、DIRカプラーはカラ
ーネガフィルムの添加剤として知られていることが記載
されている。カラー写真材料の発色現像処理において、
現像抑制剤がカプラーから放出される。DIRカプラー
を使用すると、放出された現像抑制剤の濃度差に起因す
るエッジ効果によって、画像の鮮鋭性が改善される。D
IRカプラーは、カラーネガフィルムまたはカラー印画
紙の発色現像処理には有効である。しかしながら、DI
Rカプラーの効果は、反転カラーフィルム、反転カラー
ペーパー及び黒白写真材料といったその他のカラー写真
材料では期待できない。というのは、これらの写真材料
の画像形成における主要処理が黒白現像工程であるから
である。
【0003】反転カラー写真材料にDIR化合物を使用
することに関する問題のため、通常は、例えば、現在普
通に用いられているものよりも疲労性の少ない発色現像
に使用すべきである、といった示唆がされている。例え
ば、発色現像時間を短縮すること、あるいはハロゲン化
銀溶剤を使用しないか、またはその使用量を削減するこ
とが提案されている。現在のリバーサルフィルムは、共
通の商業用処理法で現像できるという点にどれも適合し
ている。非疲労性現像用に設計されたいずれのフィルム
も、特別な処理や識別を必要とし、このことがこのフィ
ルムを商業的に望ましくないものにしてしまうであろ
う。反転カラー写真材料に用いられる場合、DIR化合
物は、画像形成には寄与しないハロゲン化銀乳剤を含有
する層中に用いられている。
【0004】これらどの提案にも重大な欠点がある。例
えば、疲労性発色現像の使用が少ないいずれの方法も、
疲労性現像を有利にする効果や、反転カラー写真技術に
おける標準技法とする効果を減じる。
【0005】さらに、余分なハロゲン化銀乳剤層を使用
する写真要素は重大な欠点を有する。例えば、ハロゲン
化銀の使用量が増加し、写真要素の製造コストや処理コ
ストを増加させてしまう。その上、さらに別の層を使用
すると、フィルムの厚さを増すだけでなく、露光の際の
光の散乱を増大させるという欠点を有する。光の散乱
は、フィルムの鮮鋭性を低減させる。こうして、反転カ
ラーフィルム技術ではフィルム厚の増加は望ましくな
い。
【0006】本発明の目的では、従来の現像処理には、
「E−6を用いたコダック社エクタクロームフィルムの
処理マニュアル(Manual For Proces
sing KODAK Ektachrome Fil
ms Using E−6)」〔1980年、East
man Kodak社、Rochester、N.
Y.〕に記載されているE−6処理が含まれる。また、
Eastman Kodak社以外の会社によって利用
可能とされている実質的に等価な処理を、「現在の」反
転カラー処理または「標準」処理と称する。現在の反転
処理は、発色現像剤として、4−(N−エチル−N−2
−メチルスルホニルアミノエチリノ)−2−メチルフェ
ニレンジアミンセスキスルフェートの1水和物を水10
00ml当たり約7〜約11グラムの濃度で使用し、ま
たハロゲン化銀溶剤として、2,2−エチレンジチオエ
タノール(ジチアオクタンジオールとしても知られてい
る)を水1000ml当たり約0.6〜約1.2グラム
の濃度で使用する。発色現像剤のpHは約11.6〜約
12.1である。発色現像剤は、36.6〜39.4℃
の温度において5.5〜7.0分間の処理に用いられ
る。
【0007】米国特許第4,082,553号明細書に
記載されているようにヨウ化物勾配を使用して、また米
国特許第3,536,486号、欧州特許第01919
48号及び米国特許第4,788,132号明細書に記
載されているようにヨウ化物勾配を強調するチオール/
チオン系化合物を使用して、反転処理における黒白現像
の際に反転フィルムの画像構造(鮮鋭性及びインターイ
メージ)を向上させることが長年にわたり慣例となって
いる。この種の材料は商業化されている。
【0008】画像構造の改善に対するニーズが、オーバ
ーコートにおいて非感光性乳剤と共にチオール/チオン
系化合物を使用することについて記載している米国特許
第4,722,546号明細書のような組合せをもたら
した。米国特許第4,740,454号明細書は、より
大きな鮮鋭度、特に低周波数MTFを得るための、T−
粒子乳剤とチオール/チオン系化合物の組合せについて
記載している。米国特許第5,041,367号明細書
は、写真スピードを実質的に損失することなく鮮鋭性を
向上させるための、チオール/チオン系化合物及びラナ
タン(lanathane)の組合せについて記載して
いる。しかしながら、これらの物質は、反転カラー処理
の黒白現像工程における画像構造の改善に限定され、写
真要素の特性をさらに改善する能力をひどく制限する。
【0009】また、カラーネガフィルムでは、DIRカ
プラーを含有させて鮮鋭性、色再現及び粒状度を改善す
ることが慣例となっている。刊行物の中には、DIRカ
プラーを反転製品においてチオール/チオン系化合物と
共に使用できると示唆しているものがある(例、欧州特
許第0191948号及び米国特許第4,791,04
9号明細書)。
【0010】DIRカプラーは、カラーネガ製品用に発
明され、そしてカラーネガ処理用の銀現像を像様抑制す
るよう最適化された。DIRカプラーは、反転カラー現
像剤のpHが高く、また現像時間が長いために、標準的
な反転処理では有用ではない。殆どの抑制剤化合物(特
に、高拡散性であり、カラーネガフィルムには好ましい
もの)は、反転カラー処理で見られる高いpHや長い現
像時間では、銀の現像を抑制しない。さらに、拡散性の
より高い抑制剤化合物は、現像が完了する前にフィルム
から分配し去り、よってその効果を弱めることがある。
【0011】Research Disclosure
15854(第158巻、1977年6月、第35〜
38頁)「反転カラー画像の形成方法(Method
for Forming Reversal Colo
r Images)」〔著者不明〕は、カプラー内蔵型
反転系にDIRカプラーを使用することについて記載し
ており、メルカプトテトラゾール及びベンゾトリアゾー
ル放出性DIR化合物を挙げている。
【0012】Pffafらの米国特許第4,729,9
43号明細書は、DIRカプラーをハロゲン化銀乳剤層
中に含有させる、反転系でのDIRカプラーの使用につ
いて記載している。しかしながら、この層は、一次色素
画像を生ぜしめるハロゲン化銀画像形成層とは別の層で
ある。記載されているDIRカプラーは、メルカプトテ
トラゾール系抑制剤フラグメントを放出し、また1〜2
分の発色現像時間を必要とする。
【0013】日本公開特許公報第2,251,950号
明細書は、カルボキシ置換メルカプトオキサジアゾール
フラグメントを有する化合物を少なくとも1種含有する
ハロゲン化銀系のカラー写真材料について記載してい
る。反転カラー写真材料は、2〜5分の現像時間がかか
るとされている。
【0014】欧州特許出願第296,784号明細書
は、画像形成には実質的に寄与しないハロゲン化銀乳剤
を含む層中にDIR化合物を内蔵させた反転フィルムに
ついて記載している。DIR化合物は、拡散率が0.3
4以上、好ましくは0.4以上の抑制部分を放出する。
【0015】欧州特許出願第296,785号明細書
は、互いに異なる分光感度を有する少なくとも2層のハ
ロゲン化銀乳剤層を含む写真成分層と支持体とから構成
されているリバーサルフィルムについて記載している。
しかしながら、この欧州特許出願明細書は、ピラゾロア
ゾール系マゼンタカプラーを含有するハロゲン化銀乳剤
層に関するものである。
【0016】欧州特許出願第336,411号明細書
は、DIRの使用について記載しているが、反転カラー
写真処理における現像時間が2〜5分に短縮されてい
る。
【0017】米国特許第4,618,571号明細書
は、反転カラー写真材料に特定のDIRカプラーを使用
することについて記載している。これらの参考文献で
は、DIR化合物またはカプラーは、常用の反転カラー
写真現像処理では十分には作用しない抑制剤を放出す
る。
【0018】こうして、当該技術分野では、上記の問題
があるために反転写真材料にはDIR化合物を使用しな
いことを教示するか、あるいはその使用と望ましくない
影響とを調和させるために標準手法を改変していること
がわかる。
【0019】
【発明が解決しようとする課題】このように、常用の反
転カラー写真現像法で作用する画像改質化学を利用する
ことによって、インターイメージ効果やアキュータンス
または鮮鋭性の利点を向上させる反転カラー写真ハロゲ
ン化銀要素に対する大きなニーズが存在していることが
わかる。
【0020】
【課題を解決するための手段】反転カラー写真材料にD
IR化合物を使用することにまつわる問題を解決するた
め、例えば反転カラー写真材料におけるインターイメー
ジ利点が、非常に強い抑制剤を放出するDIR化合物、
または非常に強い抑制剤を放出するフラグメントを放出
するDIR化合物によって実現可能であることが発見さ
れた。強い抑制剤によって、反転カラー写真材料に常用
の現像処理が使用できるようになる。強い抑制剤とは、
例えば、本明細書に記載のように試験した場合にフェニ
ルメルカプトテトラゾールよりも高い銀現像抑制を示す
もの、またはフェニルメルカプトテトラゾールによって
付与される値よりも低い拡散率を有するものである。
【0021】本発明による強い抑制剤は、常用の現像処
理を変更することなく鮮鋭度を増加するという別の利点
を有する。
【0022】本発明は、弱い抑制剤及び強い抑制剤を放
出する化合物の組合せを有する改善された反転カラー写
真要素を提供することによって、反転カラー写真材料に
おけるDIR化合物またはカプラーの使用に関する問題
を解決し、また先述のニーズを満たすものである。該写
真要素は、黒白現像剤と発色現像剤とを含む反転カラー
処理における現像が可能である。該反転写真材料は、少
なくとも二つの感光性ハロゲン化銀乳剤層と、以下の化
合物(A)及び(B)の組合せとを表面に担持する支持
体を含んで成る:以下の構造式: M(Time)n −INH(1) 〔上式中、Mは、黒白現像中に−(Time)n −IN
H(1)が放出されるキャリヤー部分であり、Time
は時限基であり、INH(1)は、オキサゾール、オキ
サジアゾール、チアゾール、ジアゾール、オキサチアゾ
ール、トリアゾール、チアトリアゾール、ベンゾトリア
ゾール、テトラゾール、ベンズイミダゾール、インダゾ
ール、イソインダゾール、メルカプトトリアゾール、メ
ルカプトチアジアゾール、メルカプトテトラゾール、セ
レノテトラゾール、メルカプトチアゾール、セレノベン
ゾチアゾール、メルカプトベンゾオキサゾール、セレノ
ベンゾオキサゾール、メルカプトベンズイミダゾール、
メルカプトベンゾチアゾール、セレノベンズイミダゾー
ル、ベンゾジアゾール、メルカプトオキサジアゾールま
たはベンズイソジアゾールから構成され、INH(1)
は、1未満の、好ましくは0.7未満の、そして典型的
には0.5未満の抑制剤強度を有し、そしてnは0、1
または2である〕で示される現像調整剤を放出すること
ができる化合物(A);並びに以下の構造式: CAR−(TIME)n −INH(2) 〔上式中、CARは、発色現像中に−(TIME)n
INH(2)が放出されるキャリヤー部分であり、TI
MEは時限基であり、INH(2)は、オキサゾール、
オキサジアゾール、チアゾール、ジアゾール、オキサチ
アゾール、トリアゾール、チアトリアゾール、ベンゾト
リアゾール、テトラゾール、ベンズイミダゾール、イン
ダゾール、イソインダゾール、メルカプトトリアゾー
ル、メルカプトチアジアゾール、メルカプトテトラゾー
ル、セレノテトラゾール、メルカプトチアゾール、セレ
ノベンゾチアゾール、メルカプトベンゾオキサゾール、
セレノベンゾオキサゾール、メルカプトベンズイミダゾ
ール、メルカプトベンゾチアゾール、セレノベンズイミ
ダゾール、ベンゾジアゾール、メルカプトオキサジアゾ
ール及びベンズイソジアゾールから成る群から選ばれた
現像抑制剤部分から構成され、INH(2)は、1より
大きい抑制剤強度を有し、そしてnは0、1または2で
ある〕で示される化合物(B)。
【0023】本発明は、反転カラー写真材料の両方の現
像工程中に画像調整剤を使用し、例えば黒白現像工程に
弱い抑制剤を使用し、そして発色現像工程に強い抑制剤
を使用し、鮮鋭性や色再現を改善することができる。
【0024】こうして、本発明は、黒白現像工程用に弱
い抑制剤または弱い抑制剤フラグメントを使用する。黒
白現像工程中に放出された弱い抑制剤または抑制剤フラ
グメントが、ハロゲン化銀乳剤の現像工程中に生じるヨ
ウ化物効果を高めると考えられている。
【0025】さらに、本発明は、発色現像工程中に強い
抑制剤または抑制剤フラグメントを使用する。いかなる
理論にも縛られることはないが、反転カラー写真処理の
際に放出された強い抑制剤または抑制剤フラグメント
は、鮮鋭性の増加や色再現の改善をもたらす画像調整を
可能にする十分に強い発色現像抑制剤であって、例え
ば、ある色の飽和または相対彩度を、類似の色の色飽和
または相対彩度を実質的に増加させることなく増加す
る。すなわち、画像調整を改善するためには、抑制剤を
慎重に選ぶ必要がある。
【0026】こうして、本発明で採用する化合物によっ
て放出される非常に強い抑制剤フラグメントは、望まし
い画像調整利点を有する本発明のDIR化合物またはカ
プラーによるE−6型の現像処理を採用することを可能
にする。
【0027】INH化合物の抑制剤数INは以下のよう
に定義される: 上式中、INは35よりも大きく、好ましくは50より
も大きく、また典型的には約60である。
【0028】INH化合物の抑制剤強度ISは以下のよ
うに定義される: 上式中、IN(試験)は、問題の任意のINH化合物に
ついて上記の方法で決定した抑制剤数であり、またIN
(対照)は、1−フェニル−5−メルカプト−1,2,
3,4−テトラゾールをINH化合物として発色現像剤
中に内蔵させた場合の試験コーティングについて決定し
た抑制剤数である。本発明では、ISは1以上であり、
好ましくは1.2よりも大きく、また典型的なISは約
1.6である。
【0029】以下の構造式: M(TIME)n −INH(1);及び CAR−(TIME)n −INH(2) (上式中、INH(1)は、1未満の抑制剤強度を示す
化合物を含み、またINH(2)は1よりも大きな抑制
剤強度を示す)で示される化合物の組合せが、反転カラ
ー写真要素に内蔵された場合に特に望ましい結果を与え
ることが見い出された。
【0030】本発明の目的に対して、用いるアキュータ
ンス及び鮮鋭性は相互交換可能である。さらに、本発明
の目的に対しては、画像の鮮鋭性の測定値としてアキュ
ータンスを採用する。用語「アキュータンス」は、T.
H.James編の「写真処理の理論(The The
ory of the PhotographicPr
ocess)」〔第4版、Macmillan社、Ne
w York、N.Y.、1977年〕の第602〜6
04頁に定義され記載されている。
【0031】本発明の目的に対しては、反転カラー写真
材料は、反転カラー写真処理の現像に適したタイプの材
料である。
【0032】Kodachrome処理、Ektach
rome処理及びAgfacolor処理等といったカ
ラーポジを生じる反転処理では、まず黒白(非発色性)
現像剤にて潜像を現像し、次いで露光済ハロゲン化銀を
色素形成させずに使用し尽くす。その後、残存している
ハロゲン化銀を、露光または化学的カブらせのいずれか
によって現像可能にする。発色現像剤による第二のまた
は続く現像工程の結果、カプラー化合物と酸化された発
色現像剤との間にカップリング反応が起こる。これが、
青感性層ではイエロー色素の形成を、緑感性層ではマゼ
ンタ色素の形成を、そして赤感性層ではシアン色素の形
成をもたらす。次いで、すべての現像銀を除去する。マ
ゼンタとシアンを合わせると青に見え、イエローとシア
ンを合わせると緑に見え、そしてイエローとマゼンタを
合わせると赤に見え、こうして試験物体の色パッチを再
現する。
【0033】試験物体が白色である場合、フィルム中の
すべてのハロゲン化銀は黒白(第一)現像剤によって使
い尽くされ、第二または続く(発色)現像工程中には色
素がまったく形成されない。反対に、試験物体が黒色で
ある場合、すべてのハロゲン化銀が発色現像に利用可能
となり、そしてイエロー、マゼンタ及びシアンの重畳に
よって完全な不透明を引き起こし、すなわち結果として
黒に見える。
【0034】反転カラーフィルムは、カラーネガフィル
ムよりも、コントラストが高く、また露光ラチチュード
が短い。さらに、このような反転フィルムはマスキング
カプラーを有することがなく、このことが反転フィルム
とネガ型フィルムとをさらに区別している。その上、反
転フィルムのガンマ値は一般に1.5〜2.0の範囲に
あるが、この値はネガ写真材料のそれよりもはるかに高
い。
【0035】反転カラー写真材料、例えばフィルムは、
先に引用したEastman Kodak社のマニュア
ルに記載されているよく知られ、広く用いられているE
−6反転カラー現像処理、または実質的に等価な処理、
によって現像することができる。
【0036】本発明は、肌色階調(skin ton
e)のような黄色−赤色と、飽和したまたは高彩度の赤
色とを同時に再現する反転カラー写真要素を提供する。
【0037】本発明によると、赤感性シアン色素形成単
位と、緑感性マゼンタ色素形成単位と、青感性イエロー
色素形成単位とを担持する支持体を含む反転カラー写真
要素が提供される。これらの各単位は、少なくとも一つ
の感光性ハロゲン化銀層と画像色素形成化合物とを含
む。該要素はインターイメージ効果制御手段を含有す
る。該インターイメージ効果制御手段は、該要素を赤色
の標準物体及び黄赤色がかった色の標準物体に露光し、
その後現像した場合に、飽和度または相対彩度が高い赤
色画像と、赤色の飽和度または相対彩度が実質的に低い
黄赤色がかった画像とを同時に形成できることを特徴と
する。該赤色標準物体が示すCIELab値は、a*
30.46、b* =19.16、C* =35.98、L
* =40.12である。赤味がかった色の標準物体が示
すCIELab値は、a* =17.26、b* =18.
01、C* =24.95、L* =66.98である。得
られる画像が示す赤色再現係数は0.88以上であり、
また赤味がかった色再現係数に対する赤色再現係数の比
率は1.15以上である。
【0038】本発明の反転カラー写真要素は、好ましい
様式で、相対彩度が高い飽和色または高彩度色と、肌色
階調のような赤味がかった色とを、同時に再現する。
【0039】従来技術において記載されている、中間層
インターイメージ効果の操作により反転カラー写真材料
の色再現を改善する方法では、飽和度または相対彩度が
高い色と、飽和度または相対彩度が低い類似色とを同時
に生ぜしめることはできない。その理由は、得られる飽
和色の再現の彩度向上には、飽和度または相対彩度が低
い色の同等なあるいはより大きな場合もある彩度向上が
伴うことが典型だからである。こうして、例えば、再現
された赤色物体の飽和度の改善または彩度の向上は、明
るい肌色階調の望ましくない彩度向上の付随によって実
現する。
【0040】この望ましくない結果を克服するために
は、正のセンシトメトリースケールの下部よりも上部が
高められている非線形インターイメージ効果を提供する
必要がある。本発明によると、高濃度領域の彩度を向上
させるか、または低濃度領域の彩度を低下させるか、あ
るいはその両方によってこれが達成される。インターイ
メージ効果制御手段は、処理の非発色現像工程におい
て、または発色現像工程において、あるいはその両工程
において働かせることができる。
【0041】本発明によると、化合物A及びBの組合せ
を、本発明の反転カラー写真要素中に、好ましくはシア
ン色素形成単位中に、より好ましくはそのシアン色素形
成単位中の高感度赤感性ハロゲン化銀層中に、使用する
ことができる。有用なDIR化合物は、式CAR−(T
IME)n −INH(2)によって記述することができ
る。前式中、INH(2)は現像抑制剤であり、TIM
Eは時限基であり、nは0、1または2であり、そして
CARは、酸化された発色現像剤との反応時に抑制剤I
NH(n=0)または現像抑制剤前駆体INH−TIM
1 (n=1)もしくはINH−TIME2 (n=2)
を放出するキャリヤーである。続くINH−TIME1
またはINH−TIME2 の反応によって現像抑制剤I
NHが生成する。好ましい現像抑制剤には、メルカプト
テトラゾール、セレノテトラゾール、メルカプトベンゾ
チアゾール、セレノベンゾチアゾール、メルカプトベン
ゾオキサゾール、セレノベンゾオキサゾール、メルカプ
トベンズイミダゾール、メルカプトベンゾチアゾール、
セレノベンズイミダゾール、メルカプトオキサジアゾー
ル、ベンゾトリアゾール及びメルカプトベンゾジアゾー
ルが含まれ、米国特許第5,151,343号明細書
(本明細書中に参照することにより取り入れる)に記載
されている。メルカプトテトラゾール及びメルカプトオ
キサジアゾール系の抑制剤が特に好ましい。
【0042】時限基TIMEは、存在する場合には、隣
接基関与型加水分解や分子内求核置換をはじめとする塩
基触媒開裂を受けるエステル、カルバメート、等のよう
な基である。時限基としても知られている適当な結合基
が、前記の米国特許第5,151,343号明細書や米
国特許第4,857,447号、同第5,021,32
2号及び同第5,026,628号明細書並びに前記米
国特許第5,051,345号明細書に記載されてお
り、本明細書ではこれらを参照することによって取り入
れる。好ましい時限基は、前記米国特許第5,051,
345号明細書に記載され、また本願明細書のカプラー
DIR−1中に記載されているp−ヒドロキシメチレン
部分、並びにオルト−ヒドロキシフェニル置換カルバメ
ート基である。
【0043】キャリヤー基CARには、酸化された発色
現像剤と反応して色素を生成すると同時に現像抑制剤ま
たは抑制剤前駆体を放出するカプラーが含まれる。その
他の適当なキャリヤー基には、酸化された発色現像剤に
よって交差酸化を受けるヒドロキノン、カテコール、ア
ミノフェノール、アミノナフトール、スルホンアミドフ
ェノール、ピロガロール、スルホンアミドナフトール及
びヒドラジドが含まれる。これらのタイプのキャリヤー
を有するDIR化合物が、米国特許第4,791,04
9号明細書(本明細書中に参照することによって取り入
れる)に記載されている。好ましいキャリヤー基は、前
記米国特許第5,151,343号明細書に記載されて
いるもののような、処理の際に写真要素から分離される
非バラスト化色素を生成するカプラーである。さらに、
好ましいキャリヤー基は、画像色素の分光吸収特性と調
和するバラスト化色素を生成するカプラー、及び無色生
成物を形成するカプラーである。
【0044】Mは、水素、アルカリ金属、アンモニウ
ム、(塩基またはスルフィットにより開裂離脱すること
ができる)基、及び(酸化された現像剤との反応後に開
裂離脱することができる)基から選ばれる。
【0045】酸化された現像剤との反応後にINH
(1)を開裂離脱させることができる基を有する化合物
Aは、以下の化学式から選ぶことができる。
【0046】
【化1】
【0047】上式中、Ra は、各々独立に、炭素原子1
〜20個を含有する置換または未置換のアルキルまたは
アリールから選ばれ、Rd は、炭素原子1〜20個を含
有する置換または未置換のアルキルまたはアリールから
選ばれ、nは0、1または2であり、Xは、窒素、硫
黄、酸素及びカルボキシから選ばれ、そしてRc は−C
(=O)Ra 及びSO2 a から選ばれる。
【0048】塩基により開裂離脱することができる基
は、以下より選ばれる。
【化2】
【0049】スルフィットにより開裂離脱することがで
きる基は、以下より選ばれる。
【化3】
【0050】上式中、Rは、置換または未置換のアルキ
ル基、水素、ハロゲン、置換または未置換のアリール
基、5員または6員の複素環式環、アルコキシ基、アリ
ールオキシ基、アルコキシカルボニル基、アリールオキ
シカルボニル基、スルファモイル基、スルホンアミド
基、スルホキシル基、カルバモイル基、アルキルスルホ
基、アリールスルホ基、ヒドロキシ基、アリールオキシ
カルボニルアミノ基、アルコキシカルボニルアミノ基、
アミノ基、アシルアミノ基、ウレイド基、アリールチオ
基、アルキルチオ基及びシアノ基から選ばれる。
【0051】化合物AのINH(1)は、以下から選ば
れる構造を有する。
【化4】
【化5】
【0052】上式中、mは0または1であり、Ra 及び
b は、各々独立に、炭素原子1〜20個を含有する置
換または未置換のアルキルまたはアリールから選ばれ、
Xは、窒素、硫黄、酸素及びカルボキシから選ばれ、Y
は、窒素、硫黄及び酸素から選ばれ、mは0または1で
あり、そしてMは、水素、アルカリ金属、アンモニウ
ム、(塩基またはスルフィットにより開裂離脱すること
ができる)基、及び(酸化された現像剤との反応後に開
裂離脱することができる)基から選ばれる。
【0053】M(TIME)−INH(1)または化合
物Aは、以下から選ばれる。
【化6】
【化7】
【化8】
【化9】
【化10】
【化11】
【化12】
【化13】
【化14】
【0054】本発明の実施態様の一つでは、3色反転カ
ラー写真要素は以下の配置構造を有する。 (13)艶消剤を含有する第二保護層 (12)UV吸収色素を含有する第一保護層 (11)青感性乳剤及びイエローカプラーを含有する高
感度青感性層 (10)青感性乳剤及びイエローカプラーを含有する低
感度青感性層 (9) イエローフィルター層 (8) 中間層 (7) 緑感性乳剤及びマゼンタカプラーを含有する高
感度緑感性層 (6) 緑感性乳剤及びマゼンタカプラーを含有する低
感度緑感性層 (5) 中間層 (4) 赤感性乳剤及びシアンカプラーを含有する高感
度赤感性層 (3) 赤感性乳剤及びシアンカプラーを含有する低感
度赤感性層 (2) 中間層 (1) ハレーション防止層 下塗層を含む支持体
【0055】本発明の乳剤及び要素に使用するのに適し
た材料についての以下の記述では、Research
Disclosure〔1989年12月、Item
308119、Kenneth Mason Publ
ications社(Dudley Annex、12
a North Street、Emsworth、H
ampshire、P010、7DQ、英国)から発
行〕を参照することとし、その記載を参照することによ
って本明細書中に取り入れる。この刊行物を以降「Re
search Disclosure」と称する。
【0056】酸化された発色現像剤との反応時にシアン
色素を形成するカプラーは、以下のような代表的な特許
明細書及び刊行物に記載されている:米国特許第2,7
72,162号、同第2,895,826号、同第3,
002,836号、同第3,034,892号、同第
2,747,293号、同第2,423,730号、同
第2,367,531号、同第3,041,236号及
び同第4,333,999号明細書並びにResear
ch DisclosureのセクションVIID。こ
のようなカプラーはフェノールやナフトール系であるこ
とが好ましい。
【0057】酸化された発色現像剤との反応時にマゼン
タ色素を形成するカプラーは、以下のような代表的な特
許明細書及び刊行物に記載されている:米国特許第2,
600,788号、同第2,369,489号、同第
2,343,703号、同第2,311,082号、同
第3,152,896号、同第3,519,429号、
同第3,062,653号及び同第2,908,573
号明細書並びにResearch Disclosur
eのセクションVIID。このようなカプラーはピラゾ
ロンやピラゾロトリアゾール系であることが好ましい。
【0058】酸化された発色現像剤との反応時にイエロ
ー色素を形成するカプラーは、以下のような代表的な特
許明細書及び刊行物に記載されている:米国特許第2,
875,057号、同第2,407,210号、同第
3,265,506号、同第2,298,443号、同
第3,048,194号及び同第3,447,928号
明細書並びにResearch Disclosure
のセクションVIID。このようなカプラーは、ピバロ
イルアセトアニリド及びベンゾイルアセトアニリドのよ
うなアシルアセトアミド系であることが好ましい。
【0059】酸化された発色現像剤との反応時に無色生
成物を形成するカプラーは、以下のような代表的な特許
明細書に記載されている:英国特許第861,138号
明細書、米国特許第3,632,345号、同第3,9
28,041号、同第3,958,993号及び同第
3,961,959号明細書。このようなカプラーは、
酸化された発色現像剤とは反応するが色素を生成するこ
とはない環式カルボニル含有化合物であることが好まし
い。
【0060】露光済写真要素を現像する際に酸化された
発色現像剤と反応的に組み合わされるように、写真要素
中に、及び/または写真処理液中、例えば現像液中に、
画像色素形成カプラーを含有させてもよい。写真処理液
中に含有されるカプラー化合物は、それらが処理液によ
って写真層内を拡散するような分子の大きさや形状を示
すものでなければならない。写真要素中に内蔵される場
合には、一般論として、画像色素形成カプラーは非拡散
性でなければならない。すなわち、それらが塗被されて
いる層から実質的に移動しないような分子の大きさや形
状を示すべきである。
【0061】本発明の写真要素は、Research
DisclosureのセクションXIXに記載されて
いるように、発色カプラー及び発色現像剤が別々の処理
液もしくは処理組成物に、または要素中に含まれている
常用の技法によって処理することができる。
【0062】カプラーが内蔵されている本発明の写真要
素は、多層多色要素である。カプラーは、ハロゲン化銀
乳剤層及び/または隣接層の中に含まれることができ、
乳剤層中のハロゲン化銀を現像した酸化済発色現像剤と
反応的に組み合わせることができる。ハロゲン化銀乳剤
層は、さらに別の色素形成カプラー及び/または競争カ
プラーといったその他の写真カプラー化合物を、含有す
るかまたは該乳剤層と組み合わせて有することができ
る。これらの別の写真カプラーが形成する色素の色また
は色相は、画像色素形成写真カプラーが形成する色素と
同じであっても異なってもよい。さらに、写真要素のハ
ロゲン化銀乳剤層及びその他の層は、このような層に従
来より含められている添加剤を含有することができる。
【0063】典型的な多層多色写真要素は、シアン画像
色素形成化合物を組み合わせて有する赤感性ハロゲン化
銀乳剤単位と、マゼンタ画像色素形成化合物を組み合わ
せて有する緑感性ハロゲン化銀乳剤単位と、イエロー画
像色素形成化合物を組み合わせて有する青感性ハロゲン
化銀乳剤単位とを表面に担持する支持体を含むことがで
きる。各ハロゲン化銀乳剤単位は1層以上から構成する
ことができ、また各種の単位及び層を、互いに対して様
々な位置関係で配置することができる。記載のカプラー
は、写真要素の一つ以上の層または単位の中に含有させ
ても、またこれらと組み合わせてもよい。
【0064】感光性ハロゲン化銀乳剤は、粗粒子、規則
粒子もしくは微粒子のハロゲン化銀結晶またはそれらの
混合物を含むことができ、また塩化銀、臭化銀、臭ヨウ
化銀、塩臭化銀、塩ヨウ化銀、塩臭ヨウ化銀及びそれら
の混合物といったハロゲン化銀を含むことができる。乳
剤は、ネガ型であってもポジ型であってもよい。乳剤
は、ハロゲン化銀粒子の主として表面に潜像を形成して
も、あるいはハロゲン化銀粒子の主として内部に潜像を
形成してもよい。乳剤は、化学増感されていても、また
分光増感されていてもよい。乳剤は典型的にはゼラチン
乳剤であるが、その他の親水性コロイドでも有用であ
る。米国特許第4,434,226号明細書に記載され
ているような平板状粒子感光性ハロゲン化銀が特に有用
である。
【0065】本発明の要素に用いられるハロゲン化銀乳
剤は、ネガ型であってもポジ型であってもよい。適当な
乳剤とその調製法については、Research Di
sclosureのセクションI及びIIとその中に引
用されている刊行物に記載されている。本発明の要素の
乳剤層及びその他の層に適したベヒクルについては、
esearch DisclosureのセクションI
Xとその中に引用されている刊行物に記載されている。
【0066】本発明の写真要素またはその個々の層は、
蛍光増白剤(Research Disclosure
のセクションVを参照のこと)、カブリ防止剤及び安定
剤(Research Disclosureのセクシ
ョンVIを参照のこと)、ステイン防止剤及び画像色素
安定剤(Research Disclosureのセ
クションVII、I及びJを参照のこと)、光吸収物質
及び光散乱物質(Research Disclosu
reのセクションVIIIを参照のこと)、硬膜剤(
esearch DisclosureのセクションX
を参照のこと)、塗布助剤(Research Dis
closureのセクションXIを参照のこと)、可塑
剤及び滑剤(Research Disclosure
のセクションXIIを参照のこと)、艶消剤(Rese
arch DisclosureのセクションXVIを
参照のこと)並びに現像調整剤(Research D
isclosureのセクションXXIを参照のこと)
を含有してもよい。
【0067】写真要素は、Research Disc
losureのセクションXVIIとその中に引用され
ている文献に記載されている各種の支持体表面に塗布す
ることができる。
【0068】写真要素は、Research Disc
losureのセクションXVIIIに記載されている
ように化学線(典型的にはスペクトルの可視領域にある
化学線)で露光して潜像を形成させた後、Resear
ch DisclosureのセクションXIXに記載
されているように処理して可視色素画像を形成させるこ
とができる。
【0069】本発明に有用な好ましい発色現像剤はp−
フェニレンジアミン類である。特に好ましい発色現像剤
として、4−アミノ−N,N−ジエチルアニリン塩酸
塩、4−アミノ−3−メチル−N,N−ジエチルアニリ
ン塩酸塩、硫酸4−アミノ−3−メチル−N−エチル−
N−β−(メタンスルホンアミド)エチルアニリン水和
物、硫酸4−アミノ−3−メチル−N−エチル−N−β
−ヒドロキシエチルアニリン、4−アミノ−3−β−
(メタンスルホンアミド)エチル−N,N−ジエチルア
ニリン塩酸塩、及び4−アミノ−N−エチル−N−(2
−メトキシエチル)−m−トルイジン−ジ−p−トルエ
ンスルホン酸が挙げられる。
【0070】前記のように、ネガ型乳剤を含有する反転
カラー写真材料の処理は、典型的に、非発色現像剤で現
像して露光済ハロゲン化銀を現像するが色素は形成させ
ず、次いでその写真要素を均一にカブらせて未露光ハロ
ゲン化銀を現像可能にし、その後に発色現像剤で現像す
る工程を必要とする。別法として、直接ポジ乳剤を使用
してポジ画像を得てもよい。
【0071】典型的には、現像工程の後に、銀やハロゲ
ン化銀を除去するための漂白工程、定着工程または漂白
−定着工程、水洗工程及び乾燥工程といった慣例の工程
が続く。
【0072】反転画像を形成するためには、典型的に
は、現像工程に続いて、反転発色現像工程、コンディシ
ョニング浴処理工程、漂白−定着処理工程、そして水洗
及び乾燥工程が行われる。このような反転処理は、例え
ば前述のKodak E−6処理である。本発明の目的
では、「E−7を用いたコダック社エクタクロームフィ
ルムの処理マニュアル(MANUAL FOR PRO
CESSING KODAK EKTACHROME
FILMS USING E−7)(1980)」〔E
astman Kodak社、ロチェスター、NY〕に
記載されているKodak E−6処理、またはEas
tman Kodak社以外の会社によって利用可能と
されている実質的に等価な処理法を、「現在の」反転カ
ラー処理または「標準」処理と呼ぶ。現在の反転処理
は、発色現像剤として、4−(N−エチル−N−2−メ
チルスルホンアミドエチル)−2−メチルフェニレンジ
アミンセスキスルフェート1水和物を水1000ml当
たり約7〜約11グラムの濃度で使用し、またハロゲン
化銀溶剤として、2,2−エチレンジチオエタノール
(ジチアオクタンジオールとしても知られている)を水
1000ml当たり約0.6〜約1.2グラムの濃度で
使用する。発色現像剤のpHは約11.6〜約12.1
である。発色現像剤は、36.6〜39.4℃の温度に
おいて5.5〜7.0分間の処理に用いられる。
【0073】本発明の化合物A及び化合物Bの組合せが
非常に望ましい。というのは、この組合せが、鮮鋭性を
向上し、また低濃度よりも高濃度においてより大きなイ
ンターイメージを生ぜしめるからである。すなわち、本
発明の化合物A及び化合物Bの組合せは、カラー画像形
成層に、または非カラー画像形成層に用いられた場合
に、相対彩度が高いある特定の色、例えば赤色を再現す
るときに、関連の色、例えば肉体の色を、その飽和度も
しくは相対彩度の増加を抑えて再現することができる効
果を有する。
【0074】本発明の好ましいINH(2)基は、以下
の構造式を有する基から選ぶことができる。
【0075】
【化15】
【化16】
【化17】
【化18】
【0076】上式中、Rはアルキル基、水素、ハロゲン
(フッ素、塩素、臭素及びヨウ素を含む)、アリール
基、5員もしくは6員の複素環式環、アルコキシ基、ア
リールオキシ基、アルコキシカルボニル基、アリールオ
キシカルボニル基、アミノ基、スルファモイル基、スル
ホンアミド基、スルホキシル基、カルバモイル基、アル
キルスルホ基、アリールスルホ基、ヒドロキシ基、アリ
ールオキシカルボニルアミノ基、アルコキシカルボニル
アミノ基、アシルアミノ基、ウレイド基、アリールチオ
基、アルキルチオ基またはシアノ基である。Rがアルキ
ル基である場合、該アルキル基は、置換または未置換の
直鎖または分岐差または環式であることができる。Rに
おける全炭素数は0〜25個である。該アルキル基は、
Rについて記載した同じ基で順に置換されていてもよ
い。R基がアリール基である場合、該アリール基は、R
について記載した同じ基で置換されていてもよい。例と
して、ピリジル基、キノリル基、フリル基、ベンゾチア
ゾリル基、オキサゾリル基、イミダゾリル基、チアゾリ
ル基、トリアゾリル基、ベンゾトリアゾリル基、イミド
基及びオキサジン基が挙げられる。Rが複素環式基であ
る場合、該複素環式基は、異種原子として窒素原子、酸
素原子または硫黄原子を含有する5員または6員の単環
または縮合環である。また、上式中のsは1〜4であ
る。
【0077】さらに好ましいINH基が、以下の構造式
から選ばれる。
【0078】
【化19】
【化20】
【化21】
【化22】
【化23】
【化24】
【化25】
【化26】
【0079】好ましくは、CARはカプラー部分であ
り、またさらにカプラー部分はバラスト化されていても
よい。
【0080】本発明による要素では、−(TIME)n
−INH基は、カプラー部分のカップリング位置に結合
している。
【0081】好ましくは、CARはバラスト化されてお
らず、そしてCARに結合している少なくとも1個のT
IME部分はバラスト化されており、またCARは好ま
しくはカプラー部分である。
【0082】さらに、好ましくは、CARは、酸化され
た発色現像剤と交差酸化(cross−oxidiz
e)することができ、またヒドラジド及びヒドロキノン
から成る部類より選ぶことができる。
【0083】化合物Bは、要素中に、0.002〜0.
35g/m2 で、典型的には約0.005〜0.15g
/m2 で存在することができる。
【0084】CARは、例えば、カップリング反応の一
部として色素を形成するカプラー残基(COUPと表示
される)であるか、または色素を形成しない有機残基で
あることができる。CARの目的は、発色現像の作用と
して、INHフラグメント、あるいは−(TIME)n
−と表示される結合基もしくは時限基にまたは結合基と
時限基との組合せに結合されているINH、を供給する
ことである。この作用が効率的に発揮される限り、本発
明の目的は達成される。
【0085】COUPがイエローカプラー残基である場
合には、一般式II〜IVで示されるカプラー残基が好
ましい。COUPがマゼンタカプラー残基である場合に
は、式VまたはVIIIで示されるCOUPが好まし
い。COUPがシアンカプラー残基である場合には、一
般式VI及びVIIで示されるCOUPが好ましい。
【0086】さらに、CARは、現像剤の酸化生成物と
の交差酸化が可能な基であるレドックス残基であっても
よい。このようなキャリヤーは、ヒドロキノン、カテコ
ール、ピロガロール、アミノナフトール、アミノフェノ
ール、ナフトヒドロキノン、スルホンアミドフェノー
ル、ヒドラジド、等であることができる。これらの種類
のキャリヤーを有する化合物が、米国特許第4,79
1,049号明細書に記載されている。この種の好まし
いCARフラグメントは、一般式X及びXIで表され
る。その中に含まれるアミノ基は、1〜25個の炭素原
子を有するスルホニル基または1〜25個の炭素原子を
有するアシル基であるR10で置換されていることが好ま
しく、またこれらの基の中のアルキル基は置換されてい
てもよい。式IX〜XIIに含まれる化合物は、酸化済
現像剤と反応して無色生成物か、またはさらなる反応に
より脱色される色素かを形成する化合物である。
【0087】反転カラーフィルムが、一つの画像形成層
中に、本明細書に記載されているタイプの画像調整化合
物を有する限り、そのフィルムは本発明として記載され
る。しかしながら、フィルムが画像形成ハロゲン化銀乳
剤層中に記載の画像調整化合物を2種以上含有してもよ
いこと、またこのような層の2層以上が記載の画像調整
化合物を1種以上含有してもよいことを理解すべきであ
る。
【0088】一般に、化合物(I)は、例えば、以下の
構造式によって表される。
【0089】
【化27】
【化28】
【化29】
【化30】
【0090】上記の化合物において、X=−(TIM
E)n −INHであり、R1 は脂肪族基、芳香族基、ア
ルコキシ基または複素環式環を表し、そしてR2 及びR
3 は、各々芳香族基、脂肪族基または複素環式環を表
す。R1 で表される脂肪族基は、好ましくは1〜30個
の炭素原子を含有し、また置換または未置換の、直鎖ま
たは分岐差、または環式であることができる。アルキル
基の好ましい置換基には、アルコキシ基、アリールオキ
シ基、アミノ基、アシルアミノ基及びハロゲン原子が含
まれる。これらの置換基自体が置換されていてもよい。
1 、R2 及びR3で表される脂肪族基に適した例とし
て、イソプロピル基、イソブチル基、t−ブチル基、イ
ソアミル基、t−アミル基、1,1−ジメチルブチル
基、1,1−ジメチルヘキシル基、1,1−ジエチルヘ
キシル基、ドデシル基、ヘキサデシル基、オクタデシル
基、シクロヘキシル基、2−メトキシイソプロピル基、
2−フェノキシイソプロピル基、2−p−t−ブチルフ
ェノキシイソプロピル基、α−アミノイソプロピル基、
α−(ジエチルアミノ)イソプロピル基、α−(スクシ
ンイミド)イソプロピル基、α−(フタルイミド)イソ
プロピル基及びα−(ベンゼンスルホンアミド)イソプ
ロピル基が挙げられる。2個のR1 基またはR3 基が出
現する場合には、それらは同じであっても異なってもよ
い。
【0091】R1 、R2 またはR3 が芳香族基(特にフ
ェニル基)を表す場合、該芳香族基は置換されていても
いなくてもよい。すなわち、フェニル基は、そのまま使
用されてもよいし、また32個以下の炭素原子を含有す
る基、例えば、アルキル基、アルケニル基、アルコキシ
基、アルコキシカルボニル基、アルコキシカルボニルア
ミノ基、脂肪族アミド基、アルキルスルファモイル基、
アルキルスルホンアミド基、アシルウレイド基及びアル
キル置換スクシンイミド基、によって置換されていても
よい。このアルキル基は、その鎖内に、フェニレンのよ
うな芳香族基を含有することができる。また、フェニル
基は、例えばアリールオキシ基、アリールオキシカルボ
ニル基、アリールカルバモイル基、アリールアミノ基、
アリールスルファモイル基、アリールスルホンアミド基
またはアリールウレイド基によって置換されていてもよ
い。これらの置換基において、アリール基部分が、全部
で1〜22個の炭素原子を含有する1個以上のアルキル
基によってさらに置換されていてもよい。
【0092】R1 、R2 またはR3 で表されるフェニル
基は、1〜6個の炭素原子を含有する低級アルキル基で
さらに置換されていてもよいアミノ基、ヒドロキシル
基、カルボキシル基、スルホ基、ニトロ基、シアノ基、
チオシアノ基またはハロゲンによって置換されていても
よい。
【0093】さらに、R1 、R2 またはR3 は、フェニ
ル基と別の環との縮合によって得られた置換基、例え
ば、ナフチル基、キノリル基、イソキノリル基、フラニ
ル基、クマラニル基及びテトラヒドロナフチル基を表す
場合もある。これらの置換基自体がさらに置換されてい
てもよい。
【0094】R1 がアルコキシ基を表す場合、該アルコ
キシ基のアルキル部分は、1〜40個、好ましくは1〜
22個の炭素原子を含有し、また直鎖もしくは分岐鎖の
アルキル基、直鎖もしくは分岐鎖のアルケニル基、環状
アルキル基または環状アルケニル基である。これらの基
は、例えばハロゲン原子、アリール基またはアルコキシ
基によって置換されていてもよい。
【0095】R1 、R2 またはR3 が複素環式環を表す
場合、該複素環式環は、環内の炭素原子の一つを介し
て、α−アシルアセトアミド中のアシル基のカルボニル
基の炭素原子に、またはα−アシルアセトアミド中のア
ミド基の窒素原子に結合されている。このような複素環
式環の例として、チオフェン、フラン、ピラン、ピロー
ル、ピラゾール、ピリジン、ピペリジン、ピリミジン、
ピリダジン、インドリジン、イミダゾール、チアゾー
ル、オキサゾール、トリアジン、チアジン及びオキサジ
ンが挙げられる。これらの複素環式環は、その環上に置
換基を有することができる。
【0096】構造式Vにおいて、R4 は、1〜40個、
好ましくは1〜30個の炭素原子を含有し、また直鎖も
しくは分岐鎖のアルキル基(例えば、メチル、イソプロ
ピル、t−ブチル、ヘキシル及びドデシル)、アルケニ
ル基(例えば、アリル基)、環状アルキル基(例えば、
シクロペンチル基、シクロヘキシル基及びノルボルニル
基)、アラルキル基(例えば、ベンジル基及びβ−フェ
ニルエチル基)または環状アルケニル基(例えば、シク
ロペンテニル基及びシクロヘキセニル基)である。これ
らの基は、例えば、ハロゲン原子、ニトロ基、シアノ
基、アリール基、アルコキシ基、アリールオキシ基、カ
ルボキシル基、アルキルチオカルボニル基、アリールチ
オカルボニル基、アルコキシカルボニル基、アリールオ
キシカルボニル基、スルホ基、スルファモイル基、カル
バモイル基、アシルアミノ基、ジアシルアミノ基、ウレ
イド基、ウレタン基、チオウレタン基、スルホンアミド
基、複素環式基、アリールスルホニル基、アルキルスル
ホニル基、アリールチオ基、アルキルチオ基、アルキル
アミノ基、ジアルキルアミノ基、アニリノ基、N−アリ
ールアニリノ基、N−アルキルアニリノ基、N−アシル
アニリノ基、ヒドロキシル基及びメルカプト基によって
置換されていてもよい。
【0097】さらに、R4 は、アリール基、例えばフェ
ニル基、及びα−またはβ−ナフチル基を表す場合もあ
る。このアリール基は少なくとも1個の置換基を含有す
る。これらの置換基には、アルキル基、アルケニル基、
環状アルキル基、アラルキル基、環状アルケニル基、ハ
ロゲン原子、ニトロ基、シアノ基、アリール基、アルコ
キシ基、アリールオキシ基、カルボキシル基、アルコキ
シカルボニル基、アリールオキシカルボニル基、スルホ
基、スルファモイル基、カルバモイル基、アシルアミノ
基、ジアシルアミノ基、ウレイド基、ウレタン基、スル
ホンアミド基、複素環式基、アリールスルホニル基、ア
ルキルスルホニル基、アリールチオ基、アルキルチオ
基、アルキルアミノ基、ジアルキルアミノ基、アニリノ
基、N−アルキルアニリノ基、N−アリールアニリノ
基、N−アシルアニリノ基、ヒドロキシル基及びメルカ
プト基が含まれる。
【0098】より好ましくは、R4 は、オルト位置の少
なくとも一つにおいて、例えばアルキル基、アルコキシ
基またはハロゲン原子によって置換されているフェニル
基である。
【0099】さらに、R4 は、複素環式環(例えば、異
種原子として窒素原子、酸素原子もしくは硫黄原子を含
有する5員もしくは6員の複素環式基または縮合複素環
式基、例えばピリジル基、キノリル基、フリル基、ベン
ゾチアゾリル基、オキサゾリル基、イミダゾリル基及び
ナフトキサゾリル基)、先にアリール基について記載し
た基によって置換されている複素環式基、脂肪族もしく
は芳香族アシル基、アルキルスルホニル基、アリールス
ルホニル基、アルキルカルバモイル基、アリールカルバ
モイル基、アルキルチオカルバモイル基またはアリール
チオカルバモイル基を表すことができる。
【0100】R5 は、水素原子、1〜40個、好ましく
は1〜30個の炭素原子を含有する直鎖もしくは分岐鎖
のアルキル基、アルケニル基、環状アルキル基、アラル
キル基、環状アルケニル基(R4 について記載した置換
基を含有してもよい)、アリール基及び複素環式基(R
4 について記載した置換基を含有してもよい)、アルコ
キシカルボニル基(例えば、メトキシカルボニル基、エ
トキシカルボニル基及びステアリルオキシカルボニル
基)、アリールオキシカルボニル基(例えば、フェノキ
シカルボニル基及びナフトキシカルボニル基)、アラル
キルオキシカルボニル基(例えば、ベンジルオキシカル
ボニル基)、アルコキシ基(例えば、メトキシ基、エト
キシ基及びヘプタデシルオキシ基)、アリールオキシ基
(例えば、フェノキシ基及びトリルオキシ基)、アルキ
ルチオ基(例えば、エチルチオ基及ドデシルチオ基)、
アリールチオ基(例えば、フェニルチオ基及びα−ナフ
チルチオ基)、カルボキシル基、アシルアミノ基(例え
ば、アセチルアミノ基及び3−〔(2,4−ジ−t−ア
ミルフェノキシ)アセトアミド〕ベンズアミド基)、ジ
アシルアミノ基、N−アルキルアシルアミノ基(例え
ば、N−メチルプロピオンアミド基)、N−アリールア
シルアミノ基(例えば、N−フェニルアセトアミド
基)、ウレイド基(例えば、ウレイド基及びN−アリー
ルウレイド基)、ウレタン基、チオウレタン基、アリー
ルアミノ基(例えば、フェニルアミノ基、N−メチルア
ニリノ基、ジフェニルアミノ基、N−アセチルアニリノ
基及び2−クロロ−5−テトラデカンアミドアニリノ
基)、ジアルキルアミノ基(例えば、ジベンジルアミノ
基)、アルキルアミノ基(例えば、n−ブチルアミノ
基、メチルアミノ基及びシクロヘキシルアミノ基)、シ
クロアミノ基(例えば、ピペリジノ基及びピロリジノ
基)、複素環式アミノ基(例えば、4−ピペリジルアミ
ノ基及び2−ベンゾオキサゾリルアミノ基)、アルキル
カルボニル基(例えば、メチルカルボニル基)、アリー
ルカルボニル基(例えば、フェニルカルボニル基)、ス
ルホンアミド基(例えば、アルキルスルホンアミド基及
びアリールスルホンアミド基)、カルバモイル基(例え
ば、エチルカルバモイル基、ジメチルカルバモイル基、
N−メチルフェニルカルバモイル基及びN−フェニルカ
ルバモイル基)、4,4’−スルホニルジフェノキシ
基、スルファモイル基(例えば、N−アルキルスルファ
モイル基、N,N−ジアルキルスルファモイル基、N−
アリールスルファモイル基、N−アルキル−N−アリー
ルスルファモイル基及びN,N−ジアリールスルファモ
イル基)、シアノ基、ヒドロキシル基、メルカプト基、
ハロゲン原子またはスルホ基である。
【0101】R6 、R7 及びR8 は、通常の4当量型の
フェノールまたはα−ナフトール系カプラーに用いられ
る基を各々表す。さらに詳細には、R6 は、水素原子、
ハロゲン原子、脂肪族炭化水素残基、アシルアミノ基、
−O−R9 または−S−R9(R9 は脂肪族炭化水素残
基である)である。同じ分子の中に2個以上のR6 基が
ある場合、それらは異なってもよい。脂肪族炭化水素残
基には、置換基を含有するものが含まれる。R7 及びR
8 は、各々、脂肪族炭化水素残基、アリール基または複
素環残基である。R7 及びR8 の一方は水素原子である
ことができ、また上記のR7 及びR8 の基は置換されて
いてもよい。R7 とR8 が一緒に結合して窒素含有複素
環式核を形成してもよい。式中では、nは1〜3の整数
であり、そしてpは1〜5の整数である。
【0102】脂肪族炭化水素残基は、飽和または不飽和
の直鎖、分岐鎖または環状であることができる。好まし
い例として、アルキル基、例えばメチル基、エチル基、
プロピル基、イソプロピル基、ブチル基、t−ブチル
基、イソブチル基、ドデシル基、オクタデシル基、シク
ロブチル基及びシクロヘキシル基、並びにアルケニル
基、例えばアリル基及びオクテニル基、が挙げられる。
【0103】アリール基には、フェニル基及びナフチル
基が含まれ、また複素環式残基の典型例は、ピリジニル
基、キノリル基、チエニル基、ピペリジル基及びイミダ
ゾリル基である。これらの脂肪族炭化水素基、アリール
基及び複素環式基へ導入することができる置換基には、
ハロゲン原子、ニトロ基、ヒドロキシル基、カルボキシ
ル基、アミノ基、置換アミノ基、スルホ基、アルキル
基、アルケニル基、アリール基、複素環式基、アルコキ
シ基、アリールオキシ基、アリールチオ基、アリールア
ゾ基、アシルアミノ基、カルバモイル基、エステル基、
アシル基、アシルオキシ基、スルホンアミド基、スルフ
ァモイル基、スルホニル基及びモルフォリノ基が含まれ
る。
【0104】化合物II〜XXIIにおいて、置換基R
1 、R2 、R3 、R4 、R5 、R6、R7 及びR8 は一
緒に結合して対称または非対称複合カプラーを形成する
ことができ、またその置換基のいずれかが2価基となっ
て対称または非対称複合カプラーを形成してもよい。
【0105】化合物VIIIにおいて、S10、S11及び
12は、各々、メチン、置換メチン、=N−または−N
H−を表す。S10−S11結合及びS11−S12結合の一方
は二重結合であり、その他方は単結合である。S11−S
12結合が炭素−炭素二重結合である場合、その二重結合
は芳香族環の一部であってもよい。一般式VIIIの化
合物には、R4 において二量体またはそれ以上のポリマ
ーを形成する場合が含まれる。また、S10、S11または
12が置換メチンである場合には、該化合物には、その
置換メチンにより二量体またはそれ以上のポリマーを形
成する場合が含まれる。ポリマー形成は、本発明で採用
されるすべての画像調整化合物における結合基−(TI
ME)n −を介しても起こりうる。
【0106】構造式II〜VIIIのR1 〜R8 がバラ
ストであって、酸化された発色現像剤との反応時に形成
される色素が処理後にフィルム中に残留する場合、それ
らの式はタイプIIの例によって表される。
【0107】特に好ましいものは、現像剤の酸化生成物
とカップリング反応を起こし、現像抑制剤を放出する
が、しかし色品質の劣化を起こす恐れのある色素をフィ
ルム中に残さないカプラーである。化合物II〜VII
IのR1 〜R10がバラストではなく、CARから続いて
形成される色素が固定化されずに、処理の際にフィルム
から移動する場合には、それらの式はタイプIの例によ
って表される。また、これらのタイプIの例には、R1
〜R8 はバラストを表すが、しかし(式XI及びXII
の場合のように)CARが酸化済現像剤との反応時に色
素を形成しないかまたは無色生成物を形成するか、ある
いは(化合物IX及びXIIの場合のように)形成され
た色素が処理における続く反応によって脱色される、式
IX、X、XI及びXIIも含まれる。
【0108】また、フィルム中に残留する色素を残さず
にDIRカプラーと同じ効果を発揮する好ましい構造
は、CARが、米国特許第4,684,604号明細書
に記載されているように現像剤の酸化生成物と酸化還元
反応を起こした後に現像抑制剤を放出することができる
物質である構造であり、そしてTが置換アリール基を表
す式IXによって表される。Tは、フェニル、ナフチル
及び複素環式アリール環(例えば、ピリジル)によって
表すことができ、またアルコキシ、アルキル、アリー
ル、ハロゲン及びR5 として記載した基のような1個以
上の基によって置換されていてもよい。
【0109】化合物Bにおいて、−(TIME)n −I
NH(2)は、交差酸化または色素形成のいずれかによ
り酸化済現像剤と反応するまでは放出されない基であ
る。
【0110】化合物Bにおける−(TIME)n −は、
一つ以上の反応段階により現像時に−(TIME)n
INH(2)からINH(2)を放出することができる
酸素原子、窒素原子または硫黄原子を介してCARに結
合されている1個以上の結合基または時限基である。こ
の種の基の適当な例が、米国特許第4,248,962
号、同第4,409,323号及び同第4,146,3
96号明細書、英国特許第2,096,783号明細
書、特願昭51−146828号及び同57−5683
7号明細書、等に記載されている。
【0111】−(TIME)−の好ましい例は、以下の
例XIII〜XXによって表されるものである。
【0112】
【化31】
【化32】
【化33】
【0113】前記化合物の各々において、左側の結合部
はCARまたは別の−(TIME)−部分に結合されて
おり、そして右側の結合部はINH(2)に結合されて
いる。R10基は、水素原子、ハロゲン原子、アルキル
基、アルケニル基、アラルキル基、アルコキシ基、アル
コキシカルボニル基、アニリノ基、アシルアミノ基、ウ
レイド基、シアノ基、ニトロ基、スルホンイミド基、ス
ルファモイル基、カルバモイル基、アリール基、カルボ
キシ基、スルホ基、ヒドロキシ基またはアルカノスルホ
ニル基を表す。R10基に結合しているアルキル基は1〜
32個の炭素を含有する。一般式X〜XXIIにおい
て、Zは酸素、窒素または硫黄であり、そしてkは0〜
2の整数である。
【0114】n=0の場合、−(TIME)n −は単結
合を表すことができ、その結果CARはINH(2)に
直接結合されることができる。
【0115】n=2の場合には、CARが酸化済現像剤
と反応した後の発色現像中にINH(2)をフラグメン
ト化または放出することができる、式XIII〜XXに
おいて記載した時限基のうちのいずれか二つの組合せが
存在してもよい。二つの時限基の組合せを利用して、−
(TIME)n −INH(2)またはその続くフラグメ
ントのいずれかの放出速度及び/または拡散性によっ
て、抑制剤フラグメントINH(2)の放出を改善する
ことができる。例えば、好ましい構造の二つは以下に示
すXXI及びXXIIである。
【0116】
【化34】
【化35】
【0117】記載したナフトール系DIRカプラーは、
有機化合物合成技術分野で知られている反応及び方法に
よって合成することができる。同様な反応及び方法が米
国特許第4,482,629号明細書に記載されてい
る。典型的には、下記の方法によって以下のナフトール
系カプラーを合成する。
【0118】DIR−1の合成経路
【化36】
【0119】化合物(A2):フェニル1,4−ジヒド
ロキシ−2−ナフトエート(100.0g、357mm
ol)を脱酸素化テトラヒドロフラン(500ml)に
溶解し、そして脱酸素化メタノール(500ml)を加
えた。この溶液を室温の窒素雰囲気下で攪拌しながら、
酢酸アンモニウム(50.0g、649mmol)を加
え、次いで濃水酸化アンモニウム(1.0L)を加え
た。3時間攪拌した後、反応混合物を氷冷した2NのH
Cl(4.0L)に注ぎ込み、そしてpHを1にするに
十分な量の濃HClを加えた。得られた生成物の化合物
(A2)を濾過して分離し、水でよく洗浄し、そして風
乾した。その粗生成物をジクロロメタンで洗浄して風乾
した。収量=62.0g(72%)。
【0120】化合物(A3):化合物(A2)(50.
0g、0.246モル)を乾燥ピリジン(150ml)
に溶解し、そしてアセトニトリル(75ml)を加え
た。その溶液を攪拌して−5〜0℃に冷却した。次い
で、その温度を0℃に維持しながらエチルクロロホルメ
ート(50.0ml、0.523モル)を攪拌下で1滴
ずつ加えた。添加後、冷却浴を取り除き、温度を室温に
到達させた。その後、その反応混合物を徐々に加熱して
還流させて、溶剤を蒸留除去した。この工程を、温度が
約120℃にまで上昇し、150mlの溶剤が集められ
るまで継続した。還流下での加熱をさらに1時間継続し
た。その後、反応混合物を約50℃にまで冷却し、そし
て室温に保たれた2NのHCl(3.0L)に注ぎ込ん
だ。次いで、得られた懸濁液を約15分間攪拌し、濾過
し、そしてその残留物を水、アセトニトリル、そして最
後にエーテルでよく洗浄した。こうして得られた生成物
の化合物(A3)は次の工程で使用するのに十分な純度
を示した。収量=43.5g(77%)。
【0121】化合物(A4):化合物(A3)(23.
0g、100mmol)を脱酸素化ジメチルスルホキシ
ド(250ml)に吸収させて、脱酸素化水(25m
l)を加えた。この溶液を室温の窒素下で攪拌しなが
ら、85%水酸化カリウム(9.9g、150mmo
l)を添加し、そして溶解するまで約15分間攪拌し続
けた。次いで、4−クロロ−3−ニトロベンズアルデヒ
ド(18.6mmol)を一度に全部加えて、得られた
溶液を60℃で1時間攪拌した。その後、反応混合物を
氷冷した2NのHCl(2.0L)に注ぎ込み、生成物
を濾過して分離した。生成物の化合物(A4)を水で洗
浄し、それを乾燥しないままメタノール中でスラリー化
し、濾過し、そしてエーテルで洗浄した。この生成物
は、次の工程で用いるのに十分な純度を示した。収量=
28.0g(74%)。
【0122】化合物(A5):粉末状の化合物(A4)
(28.0g、74.0mmol)をテトラヒドロフラ
ン(150mL)及びメタノール(100mL)に懸濁
させた。水(100ml)を加えた後、ホウ水素化ナト
リウム(2.80g、74.0mmol)を少量ずつ添
加した。さらにテトラヒドロフラン(50ml)を添加
して攪拌を促進した。ホウ水素化ナトリウムの添加終了
後、完全に溶解させた。反応をさらに15分間進行させ
た後、氷冷した2NのHCl(2.0L)に注ぎ込み、
そして生成物を濾過して分離した。生成物(A5)をメ
タノールで洗浄し、それを乾燥せずにエタノールに懸濁
させて加熱還流した。その溶液を冷却し、生成物(A
5)を濾過し、メタノール及びエーテルで洗浄し、そし
て最後に風乾した。母液を濃縮して第二の物質の収穫を
得た。全収量=19.5g(67%)。
【0123】化合物(A6):85%水酸化カリウム
(26.3、400mmol)を含有する水(200m
l)に化合物(A5)(19.0g、50.0mmo
l)を懸濁した。メタノール(50ml)を加え、その
後混合物を80℃に1時間加熱した。得られた暗黄褐色
の溶液を冷却し、そして氷冷した2NのHCl(2.0
L)に注ぎ込んだ。その黄色生成物を濾過して分離し、
水で十分に洗浄し、そして風乾した。収量=17.7g
(100%)。
【0124】化合物(A7):化合物(A6)(17.
7g、70.0mmol)をテトラヒドロフラン(80
ml)に溶解し、そしてメタノール(300ml)を加
えた。水に次いでメタノールで数回洗浄しておいたラネ
ー−ニッケル触媒を添加し、その溶液を55psiで2
時間水素化すると、その後水素の吸収が停止した。触媒
を濾過して分離し、メタノールで洗浄し、そして濾液を
減圧濃縮すると生成物(A7)が得られた。この生成物
は、次の工程で使用するのに十分な純度を有するものと
見なした。収率=100%。
【0125】化合物(A8):化合物(A7)(50.
0mmol)を乾燥ピリジン(150ml)に溶解し、
そして塩化ヘキサデシルスルホニル(16.2g、5
0.0mmol)を加えた。その溶液を室温の窒素雰囲
気下で30分間攪拌した。ピリジンを減圧濃縮し、その
残留物を酢酸エチルに溶解した。この酢酸エチル溶液を
2NのHClで3回洗浄し、MgSO4 で乾燥し、濾過
し、そして濃縮した。溶剤を減圧下で除去し、そしてそ
の残留油状物をアセトニトリルから結晶化した。収量=
16.3g(化合物(A5)から算出して53%)。
【0126】化合物(A13):化合物(A8)(4.
00g、6.53mmol)を乾燥エーテル(30m
l)中に懸濁し、エーテル(20ml)中に三臭化リン
(0.68ml、7.2mmol)を含む溶液を15分
間にわたり滴下した。滴下後、反応混合物をエーテルで
希釈し、そのエーテル溶液を2NのHClで1回洗浄
し、次いでMgSO4で乾燥し、そして濃縮すると化合
物(A13)が得られた。収率=100%。
【0127】化合物DIR−1 化合物(A13)(31.6g、46.7mmol)及
びp−メトキシベンジルメルカプトテトラゾールのシク
ロヘキシルアミン塩(A14)(15.0g、46.7
mmol)を150mlの無水テトラヒドロフランに溶
解し、そして密栓したフラスコ内で一晩室温で攪拌し
た。その溶液を10%HClに注ぎ込み、その生成物を
酢酸エチルで抽出した。酢酸エチル層を飽和NaHCO
3 水溶液で洗浄し、それをMgSO4 で乾燥し、濾過
し、そして蒸発した。残留物を、まずアセトニトリルか
ら、次いでトルエンから再結晶化すると、26.0gの
DIR−1がオフホワイトの固体として得られた。融点
=155〜157℃、収率=68%。
【0128】どの化合物も、所望の化合物と一致する十
分な300MHzNMRスペクトル及びその他の分析デ
ータを示した。
【0129】本発明では、上記のタイプの画像調整化合
物は、色素の実質的な形成による画像形成に寄与するハ
ロゲン化銀層中に存在する。画像調整化合物は、反転カ
ラー写真材料、例えばフィルムに対して、好ましくは約
0.5〜約30mg/ft2(0.0054〜0.32
3g/m2 )、より好ましくは1〜約10mg/ft 2
(0.01〜0.108g/m2 )の量で存在する。
【0130】本発明において使用可能な画像調整化合物
の実例(これらに限定はされない)を以下に記載する。
【0131】
【化37】
【化38】
【化39】
【化40】
【化41】
【0132】
【化42】
【化43】
【化44】
【化45】
【化46】
【0133】
【化47】
【化48】
【化49】
【化50】
【化51】
【0134】
【化52】
【化53】
【化54】
【化55】
【化56】
【0135】
【化57】
【化58】
【化59】
【化60】
【化61】
【0136】
【化62】
【化63】
【化64】
【化65】
【化66】
【0137】
【化67】
【化68】
【化69】
【化70】
【化71】
【0138】
【化72】
【化73】
【化74】
【化75】
【化76】
【化77】
【0139】本発明による化合物及び一緒に使用するカ
プラーをハロゲン化銀乳剤層へ導入するために、既知の
方法、例えば米国特許第2,322,027号明細書に
記載されている方法を採用することができる。例とし
て、これらを溶剤に溶解した後に親水性コロイドに分散
させることができる。この方法に使用できる溶剤の例に
は、沸点が高い有機溶剤、例えばフタル酸のアルキルエ
ステル(例、ジブチルフタレート、ジオクチルフタレー
ト、等)、リン酸エステル(例、ジフェニルホスフェー
ト、トリフェニルホスフェート、トリクレジルホスフェ
ート、ジオクチルブチルホスフェート、等)、クエン酸
エステル(例、トリブチルアセチルシトレート、等)、
安息香酸エステル(例、オクチルベンゾエート、等)、
アルキルアミド(例、ジエチルラウリルアミド、等)、
脂肪酸エステル(例、ジブトキシエチルスクシネート、
ジオクチルアゼレート、等)、トリメシン酸エステル
(例、トリブチルトリメセート、等)、等、並びに沸点
が約30℃〜約150℃の有機溶剤、例えば低級アルキ
ルアセテート(例、酢酸エチル、酢酸ブチル、等)、プ
ロピオン酸エチル、第二ブチルアルコール、メチルイソ
ブチルケトン、β−エトキシエチルアセテート、メチル
セロソルブアセテート、等が含まれる。沸点が高い有機
溶剤と沸点が低い有機溶剤との混合物を使用してもよ
い。
【0140】また、特開昭51−39853号及び特願
昭51−59943号明細書に記載されているように、
ポリマーを用いた分散法を採用することもできる。
【0141】カプラーの中の、カルボン酸基やスルホン
酸基のような酸基を有するものを、アルカリ水溶液とし
て親水性コロイド中へ導入することができる。
【0142】本発明の写真感光材料の写真乳剤層または
中間層のための保護コロイドまたはバインダーとして、
ゼラチンを使用すると有利ではあるが、他の親水性コロ
イドを単独で、あるいはゼラチンとの併用で、使用する
ことも可能である。
【0143】本発明におけるゼラチンとしては、石灰処
理済ゼラチンのみならず、酸処理ゼラチンを使用しても
よい。ゼラチンの調製方法は、Ather Veisの
The Macromolecular Chemis
try of Gelatin(Academic P
ress、1964年)に詳しく記載されている。
【0144】ゼラチン以外の上記の親水性コロイドとし
て、タンパク質、例えばゼラチン誘導体、ゼラチン及び
他のポリマーのグラフトポリマー、アルブミン、カゼイ
ン、等;糖類、例えばヒドロキシエチルセルロース、硫
酸セルロース、等のようなセルロース誘導体、アルギン
酸ナトリウム、澱粉誘導体、等;並びに各種合成親水性
高分子量物質、例えばポリビニルアルコール、ポリビニ
ルアルコールセミアセタール、ポリ−N−ビニルピロリ
ドン、ポリアクリル酸、ポリメタクリル酸、ポリアクリ
ルアミド、ポリビニルイミダゾール、ポリビニルピラゾ
ール、等のようなホモポリマーまたはコポリマーを使用
することが可能である。
【0145】本発明に用いられる写真感光材料の写真乳
剤層には、ハロゲン化銀として、臭化銀、ヨウ臭化銀、
ヨウ塩臭化銀、塩臭化銀及び塩化銀のいずれを使用して
もよい。好ましいハロゲン化銀は、ヨウ化銀含有量が1
5モル%以下のヨウ臭化銀である。ヨウ化銀含有量が2
〜12モル%のヨウ臭化銀乳剤が特に好ましい。
【0146】写真乳剤におけるハロゲン化銀粒子の平均
粒径(平均粒径は、球形またはほぼ球形の粒子では粒子
直径により、また立方体の粒子では縁長により決めら
れ、そして投影面積から計算される平均値として表現さ
れる)は特に限定はされないが、6μm以下であること
が好ましい。粒径分布は広くても狭くてもよい。
【0147】写真乳剤中のハロゲン化銀粒子は、規則的
な結晶構造、例えば立方体や八面体構造をとっても、ま
た不規則な結晶構造、例えば球形や板状構造をとっても
よいし、あるいはそれらの複合構造をとることもでき
る。さらに、結晶構造が異なるものから成るハロゲン化
銀粒子を使用してもよい。
【0148】さらに、平板状ハロゲン化銀粒子における
ハロゲン化銀粒子の全投影面積の50%以上がその厚さ
の5倍以上の直径を示す写真乳剤を使用してもよい。
【0149】ハロゲン化銀粒子の内部と表面層の相が異
なっていてもよい。潜像が主として表面に形成されるハ
ロゲン化銀粒子を使用しても、または潜像が主として内
部に形成されるハロゲン化銀粒子を使用してもよい。
【0150】本発明に用いられる写真乳剤は、適当ない
ずれの方法でも調製することができる。例えば、P.G
lafkidesのChimie et Physiq
uePhotographique、Paul Mon
tel(1967)、G.F.DuffinのPhot
ographic Emulsion Chemist
ry、The Focal Press(1966)、
及びV.L.ZelikmanらのMaking an
d Coating Photographic Em
ulsion、The Focal Press(19
64)に記載されている方法を採用することができる。
すなわち、酸プロセス、中性プロセス、アンモニアプロ
セス、等のいずれを採用してもよい。
【0151】可溶性銀塩と可溶性ハロゲン塩とを、シン
グルジェット法、ダブルジェット法及びそれらの組合せ
によって反応させることができる。さらに、過剰量の銀
イオン存在下でハロゲン化銀粒子を形成させる方法(い
わゆる、反転混合法)を採用してもよい。
【0152】ダブルジェット法の一つとして、ハロゲン
化銀が形成される液相中のpAgを所定のレベルに維持
するいわゆる制御式ダブルジェット法を使用することが
できる。この方法によって、結晶形態が規則的であり且
つ粒径がほぼ均等なハロゲン化銀乳剤が得られる。
【0153】別々に調製した2種類以上のハロゲン化銀
乳剤を混合物として使用してもよい。
【0154】ハロゲン化銀粒子の形成または物理熟成
は、カドミウム塩、亜鉛塩、鉛塩、タリウム塩、イリジ
ウム塩またはその錯塩、ロジウム塩またはその錯塩、鉄
塩またはその錯塩、等の存在下で行うことができる。
【0155】沈殿形成または物理熟成後に可溶性塩を乳
剤から除去するためには、ゼラチンをゲル化する周知の
ヌードル(noodle)洗浄法を採用することができ
る。さらに、多価アニオンを有する無機塩(例えば、硫
酸ナトリウム)、アニオン性界面活性剤、アニオン性ポ
リマー(例えば、ポリスチレンスルホン酸)またはゼラ
チン誘導体(例えば、脂肪族アシル化ゼラチン、芳香族
アシル化ゼラチン及び芳香族カルバモイル化ゼラチン)
を利用した凝集法を採用してもよい。
【0156】ハロゲン化銀乳剤は、通常化学増感され
る。この化学増感については、例えば、H.Fries
er編のDie Grundlagen Der Ph
otographischen Prozesse m
it Silberhalogeniden(Akad
emische Verlagsgesellscha
ft、第675〜734頁、1968年)に記載されて
いる方法を採用することができる。すなわち、銀と反応
できる硫黄を含有する活性ゼラチンまたは化合物(例、
チオ硫酸塩、チオ尿素、メルカプト化合物及びローダニ
ン)を使用する硫黄増感法;還元性物質(例、第一錫
塩、アミン、ヒドラジン誘導体、ホルムアミジンスルフ
ィン酸及びシラン化合物)を使用する還元増感法;貴金
属化合物(例、周期律表の第VIII族金属の錯塩、例
えばPt、Ir及びPd等、並びに金錯塩)を使用する
貴金属増感法;等を、単独で、あるいは互いを組み合わ
せて、適用することができる。
【0157】本発明に用いられる写真乳剤は、写真感光
材料の製造、保存または写真処理の際に写真感光材料に
おける写真性能を安定化したりカブリ形成を防止したり
するために、様々な化合物を含むことができる。例え
ば、ベンゾチアゾリウム塩のようなアゾール;ニトロイ
ミダゾール、ニトロベンズイミダゾール、クロロベンズ
イミダゾール、ブロモベンズイミダゾール、メルカプト
チアゾール、メルカプトベンゾチアゾール、メルカプト
ベンズイミダゾール、メルカプトチアジアゾール、アミ
ノトリアゾール、ベンゾトリアゾール、ニトロベンゾト
リアゾール、メルカプトテトラゾール(特に、1−フェ
ニル−5−メルカプトテトラゾール)、等;メルカプト
ピリミジン;メルカプトトリアジン;チオケト化合物、
例えばオキサゾリンチオン、等;アザインデン、例えば
トリアザインデン、テトラアザインデン(特に、4−ヒ
ドロキシ置換(1,3,3a,7)テトラアザインデ
ン)、ペンタアザインデン、等;ベンゼンチオスルホン
酸;ベンゼンスルフィン酸;ベンゼンスルホン酸アミ
ド、等をはじめとするカブリ防止剤または安定剤として
知られている化合物を導入することができる。
【0158】本発明の写真感光材料の写真乳剤層または
その他の親水性コロイド層の中に、各種の界面活性剤
を、塗布助剤として、あるいは他の様々な目的、例えば
帯電防止、滑性改善、乳化及び分散の促進、付着防止、
並びに写真特性(例、現像促進、高コントラスト及び増
感)の改善、等の目的で導入することができる。
【0159】使用可能な界面活性剤は、非イオン性界面
活性剤、例えばサポニン(ステロイド系)、酸化アルキ
レン誘導体(例、ポリエチレングリコール、ポリエチレ
ングリコール/ポリプロピレングリコール縮合体、ポリ
エチレングリコールアルキルエーテルまたはポリエチレ
ングリコールアルキルアリールエーテル、ポリエチレン
グリコールエステル、ポリエチレングリコールソルビタ
ンエステル、ポリアルキレングリコールアルキルアミン
またはポリアルキレングリコールアルキルアミド、及び
シリコーン/ポリエチレンオキシド付加物、等)、グリ
シドール誘導体(例、アルケニルコハク酸ポリグリセリ
ド及びアルキルフェノールポリグリセリド、等)、多価
アルコールの脂肪酸エステル並びに糖のアルキルエステ
ル、等;カルボキシ基、スルホ基、ホスホ基、硫酸エス
テル基及びリン酸エステル基のような酸性基を含有する
アニオン性界面活性剤、例えばアルキルカルボン酸塩、
アルキルスルホン酸塩、アルキルベンゼンスルホン酸
塩、アルキルナフタレンスルホン酸、アルキル硫酸エス
テル、アルキルリン酸エステル、N−アシル−N−アル
キルタウリン、スルホコハク酸エステル、スルホアルキ
ルポリオキシエチレンアルキルフェニルエーテル及びポ
リオキシエチレンアルキルリン酸エステル;両性界面活
性剤、例えばアミノ酸、アミノアルキルスルホン酸、ア
ミノアルキル硫酸またはアミノアルキルリン酸エステ
ル、アルキルベタイン及びアミンオキシド;並びにカチ
オン性界面活性剤、例えばアルキルアミン塩、脂肪族ま
たは芳香族第四アンモニウム塩、複素環式第四アンモニ
ウム塩(例、ピリジニウム及びイミダゾリウム)及び脂
肪族または複素環式ホスホニウムまたはスルホニウム
塩、である。
【0160】本発明の写真感光材料の写真乳剤層は、感
度やコントラストを増大させるため、あるいは現像促進
のため、ポリアルキレンオキシドまたはそのエーテル、
エステル、アミンもしくは類似の誘導体、チオエーテル
化合物、チオモルホリン、第四アンモニウム塩化合物、
ウレタン誘導体、尿素誘導体、イミダゾール誘導体及び
3−ピラゾリドンといった化合物を含有することができ
る。
【0161】本発明の写真感光材料の写真乳剤層または
他の親水性コロイド層には、寸法安定性等を改善するた
めに、水不溶性または若干可溶性の合成ポリマー分散体
を導入することができる。使用可能な合成ポリマーに
は、アルキルアクリレートまたはメタクリレート、アル
コキシアルキルアクリレートまたはメタクリレート、グ
リシジルアクリレートまたはメタクリレート、アクリル
アミドまたはメタクリルアミド、ビニルエステル(例、
酢酸ビニル)、アクリロニトリル、オレフィン、スチレ
ン、等のホモポリマーまたはコポリマー、並びに上記モ
ノマーとアクリル酸、メタクリル酸、α,β−不飽和ジ
カルボン酸、ヒドロキシアルキルアクリレートまたはメ
タクリレート、スルホアルキルアクリレートまたはメタ
クリレート、及びスチレンスルホン酸、等とのコポリマ
ーが含まれる。
【0162】本発明の写真感光材料中の写真乳剤からな
る層の写真処理では、例えばResearch Dis
closure、No.176、第28〜30頁に記載
されているような既知の手順及び処理液のいずれを使用
してもよい。処理温度は通常18℃〜50℃の範囲を選
択するが、18℃よりも低温、あるいは50℃よりも高
温であってもよい。
【0163】本発明では、通常用いられる組成物を含む
いずれの定着液でも使用可能である。定着剤としては、
チオ硫酸塩及びチオシアン酸塩、並びに加えて定着剤と
して有効であることが知られている有機硫黄化合物を使
用することができる。これらの定着液は、硬膜剤として
水溶性アルミニウム塩を含有することができる。
【0164】発色現像液は、通常、発色現像剤を含有す
るアルカリ水溶液である。これらの発色現像剤として、
既知の第一芳香族アミン系現像剤、例えば4−アミノ−
N,N−ジエチルアニリン、3−メチル−4−アミノ−
N,N−ジエチルアニリン、4−アミノ−N−エチル−
N−β−ヒドロキシエチルアニリン、3−メチル−4−
アミノ−N−エチル−N−β−ヒドロキシエチルアニリ
ン、3−メチル−4−アミノ−N−β−メタンスルホン
アミドエチルアニリン、4−アミノ−3−メチル−N−
エチル−β−メトキシエチルアニリン、等のようなフェ
ニレンジアミンを使用してカラー反転現像剤を作ること
ができる。
【0165】さらに、L.F.A.MasonのPho
tographic Processing Chem
istry(Focal Press、第226〜22
9頁、1966年)、米国特許第2,193,015号
及び同第2,592,364号明細書、特願昭48−6
4933号明細書、等に記載されている化合物を使用し
てもよい。
【0166】さらに発色現像液は、pH緩衝剤、例えば
アルカリ金属の亜硫酸塩、炭酸塩、ホウ酸塩及びリン酸
塩等、並びに現像抑制剤またはカブリ防止剤、例えば臭
化物、ヨウ化物もしくは有機カブリ防止剤、等を含有す
ることができる。加えて、所望であれば、発色現像液
は、硬水軟化剤;ヒドロキシルアミン等の防腐剤;ベン
ジルアルコール、ジエチレングリコール等の有機溶剤;
ポリエチレングリコール、第四アンモニウム塩、アミン
等の現像促進剤;色素形成カプラー;競争カプラー;ホ
ウ水素化ナトリウム等のカブリ剤;補助現像剤;粘性付
与剤;酸型キレート化剤;酸化防止剤;等を含有するこ
ともできる。
【0167】発色現像後には、写真乳剤層を漂白するの
が普通である。この漂白処理は、定着処理と同時に行っ
てもよいし、また独立して行ってもよい。
【0168】使用可能な漂白剤には、金属の化合物、例
えば鉄(III)、コバルト(III)、クロム(V
I)及び銅(II)の化合物が含まれる。例えば、鉄
(III)またはコバルト(III)の有機錯塩、例え
ば酸(例、ニトリロ三酢酸、1,3−ジアミノ−2−プ
ロパノール四酢酸、等)または有機酸(例、クエン酸、
酒石酸、リンゴ酸、等)の錯塩;過硫酸塩;過マンガン
酸塩;ニトロソフェノール、等を使用することができ
る。これらの化合物のうち、フェリシアン化カリウム、
鉄(III)エチレンジアミン四酢酸ナトリウム及び鉄
(III)エチレンジアミン四酢酸アンモニウムが特に
有用である。エチレンジアミン四酢酸の鉄(III)錯
塩は、独立漂白液と一浴漂白定着液との両方で有用であ
る。
【0169】本発明に用いられる写真乳剤は、メチン色
素または他の色素で分光増感されていてもよい。使用可
能な適当な色素には、シアニン色素、メロシアニン色
素、錯シアニン色素、錯メロシアニン色素、ホモポーラ
ー(homopolar)シアニン色素、ヘミシアニン
色素、スチリル色素及びヘミオキソノール色素が含まれ
る。これらの色素の中では、シアニン色素、メロシアニ
ン色素及び錯メロシアニン色素が特に有用である。
【0170】これらの色素の基本複素環式核として、シ
アニン色素に従来より用いられている核のいずれでも適
用可能である。すなわち、ピロリン核、オキサゾリン
核、チアゾリン核、ピロール核、オキサゾール核、チア
ゾール核、セレナゾール核、イミダゾール核、テトラゾ
ール核、ピリジン核、等、そしてさらには、これらの核
と脂環式炭化水素環との縮合によって形成された核及び
これらの核と芳香族炭化水素環との縮合によって形成さ
れた核、すなわち、インドレニン核、ベンズインドレニ
ン核、インドール核、ベンゾオキサゾール核、ナフトオ
キサゾール核、ベンゾチアゾール核、ナフトチアゾール
核、ベンゾセレナゾール核、ベンズイミダゾール核、キ
ノリン核、等が適当である。これらの核の炭素原子は、
置換されていてもよい。
【0171】使用可能なメロシアニン色素及び錯メロシ
アニン色素は、5員または6員の複素環式核、例えばピ
ラゾリン−5−オン核、チオヒダントイン核、2−チオ
キサゾリジン−2,4−ジオン核、チアゾリジン−2,
4−ジオン核、ローダニン核、チオバルビツル酸核、等
を含有する。
【0172】これらの増感色素は、単独で使用しても、
また組み合わせて使用してもよい。特に超増感には増感
色素を組み合わせて使用することがよくある。
【0173】増感色素は、それ自体は分光増感効果を示
さないが超増感効果を示す色素と一緒に、あるいは可視
光を実質的に吸収しないが超増感効果を示す物質と一緒
に、乳剤中に存在することができる。例えば、窒素含有
複素環式基で置換されているアミノスチルベン化合物
(例、米国特許第2,933,390号及び同第3,6
35,721号明細書に記載されているもの)、芳香族
有機酸−ホルムアルデヒド縮合物(例、米国特許第3,
743,510号明細書に記載されているもの)、カド
ミウム塩、アザインデン化合物、等が存在してもよい。
【0174】本発明は、異なる2種以上の分光波長領域
に対して感受性のある層を支持体表面に含有する多層多
色写真材料にも適用できる。一般に多層カラー写真材料
は、支持体表面に、1層以上の赤感性ハロゲン化銀乳剤
層、1層以上の緑感性ハロゲン化銀乳剤層及び1層以上
の青感性ハロゲン化銀乳剤層を有する。これらの層の順
序は、所望であれば変更可能である。通常は、シアン形
成カプラーが赤感性乳剤層中に存在し、マゼンタ形成カ
プラーが緑感性乳剤層中に存在し、そしてイエロー形成
カプラーが青感性乳剤層中に存在する。しかしながら、
所望であれば、別の組合せを採用してもよい。
【0175】本発明のカラーリバーサルフィルムは、典
型的には、米国特許第4,082,553号、同第4,
729,943号及び同第4,912,024号明細書
に記載されているような多層材料である。支持体及び他
の要素は当該技術分野で知られているとおりであり、例
えば米国特許第4,912,024号明細書の第38
欄、第37行、及びその中に引用されている文献を参照
されたい。
【0176】
【実施例】本発明を以下の実施例により説明する。実施例1 「抑制剤強度」の測定方法を以下に記載する。まず、
4.0モル%のヨウ化物を含有し、粒子長/粒子厚のお
よその比率が0.70/0.09マイクロメートルであ
る緑感性臭ヨウ化銀ゼラチン乳剤と、シアンカプラーC
−1がその半重量分のジ−n−ブチルフタレート中に分
散しているカプラー分散液とを混合した。得られた混合
物を、以下のフォーマットに従い三酢酸セルロースの支
持体表面に塗被した。 ────────────────────────────────── オーバーコート層:ゼラチン(7.5g/m2 ) ビス(ビニルスルホニルメチル)エーテル硬膜剤 (全ゼラチン重量の1.9%) ────────────────────────────────── 乳剤層: AgBrI乳剤(銀として1.08g/m2 ) カプラー(2.07ミリモル/m2 ) ゼラチン(4.04g/m2 ) ────────────────────────────────── フィルム支持体 ──────────────────────────────────
【0177】得られた写真要素(以降、試験コーティン
グと称する)を12インチ×35mmのストリップに切
断し、そして市販のセンシトメーター(3000K光
源、0〜3ステップウェッジ、Wratten99と
0.3NDのフィルターを具備)において濃度が漸変す
る試験物体を通した光で0.01秒間像様露光して現像
可能な潜像を得た。次いで、露光済ストリップをその長
さ方向で切り裂いて12インチ×16mmのストリップ
を2本作製した。このように製作したストリップの一方
を、下記の写真処理順序で処理した。 第一現像 4分 水洗 2分 反転浴 2分 発色現像 4分 コンディショナー 2分 漂白 6分 定着 4分 水洗 2分
【0178】上記処理液はどれも36.9℃の温度に保
った。処理液の組成を以下に記載する。
【0179】 第一現像剤: アミノトリス(メチレンホスホン酸)五ナトリウム塩 0.56g ジエチレントリアミン五酢酸五ナトリウム塩 2.50g 亜硫酸カリウム 29.75g 臭化ナトリウム 2.34g 水酸化カリウム 4.28g ヨウ化カリウム 4.50mg 4−ヒドロキシメチル−4−メチル−1−フェニル− 3−ピラゾリジノン 1.50g 炭酸カリウム 14.00g 重炭酸ナトリウム 12.00g ヒドロキノンスルホン酸ナトリウム 23.40g 氷酢酸 0.58g 水で全体を1.0リットルとする
【0180】 反転浴: プロピオン酸 11.90g 塩化第一錫(無水) 1.65g p−アミノフェノール 0.5mg 水酸化ナトリウム 4.96g アミノトリス(メチレンホスホン酸) 8.44g 水で全体を1.0リットルとする
【0181】 発色現像剤: アミノトリス(メチレンホスホン酸)五ナトリウム塩 2.67g リン酸(75%溶液) 17.40g 臭化ナトリウム 0.65g ヨウ化カリウム 37.50mg 水酸化カリウム 27.72g 亜硫酸ナトリウム 6.08g メタ重亜硫酸ナトリウム 0.50g シトラジン酸 0.57g メタンスルホンアミド、N−〔2−〔(4−アミノ− 3−メチルフェニル)エチルアミノ〕エチル〕− スルフェート(2:3) 10.42g 3,6−ジチア−1,8−オクタンジオール 0.87g 氷酢酸 1.16g 水で全体を1.0リットルとする
【0182】 コンディショナー: (エチレンジニトリロ)四酢酸 8.00g 亜硫酸カリウム 13.10g チオグリセロール 0.52g 水で全体を1.0リットルとする
【0183】 漂白剤: 硝酸カリウム 25.00g 臭化アンモニウム 64.20g アンモニウム鉄(エチレンジアミン) 124.90g 臭化水素酸 24.58g (エチレンジニトリロ)四酢酸 4.00g 水酸化カリウム 1.74g 水で全体を1.0リットルとする
【0184】 定着剤: チオ硫酸アンモニウム 94.49g 亜硫酸アンモニウム 6.76g (エチレンジニトリロ)四酢酸 0.59g メタ重亜硫酸ナトリウム 7.12g 水酸化ナトリウム 1.00g 水で全体を1.0リットルとする
【0185】試験コーティングをこの処理順序で処理し
乾燥した後、市販のデンシトメーターを使用してステー
タスAデンシトメトリーに対する最大濃度を読み取っ
た。この濃度をDmax (溶液A)と呼ぶ。もう一方の露
光済試験コーティングは、発色現像剤が上記の成分の他
に0.25ミリモルのINH化合物を含有したことを除
いて同じ順序で処理した。このように処理した試験コー
ティングについて得られた最大濃度をDmax (溶液B)
と呼ぶ。INH化合物の抑制剤数INを以下のように定
義する: INH化合物の抑制剤強度ISを以下のように定義す
る: IS=IN(試験)/IN(対照) 上式中、IN(試験)は、問題の任意のINH化合物に
ついて上記の方法で測定した抑制剤数であり、そしてI
N(対照)は、発色現像剤へ導入するINH化合物を1
−フェニル−5−メルカプト−1,2,3,4−テトラ
ゾールとした場合の試験コーティングについて測定した
抑制剤数である。
【0186】以下の構造式: CAR−(TIME)n −INH(2) (上式中、INHは、抑制剤強度が1よりも大きな化合
物を含む)で示される化合物を反転カラー写真要素に導
入すると、特に望ましい結果が得られることがわかっ
た。同様に、抑制剤強度が1よりも小さいINH(1)
は、カラー反転に用いるのに特に適しており、発色現像
剤中で作用する強い抑制剤INH(2)との組合せにお
いて黒白現像剤中で画像構造を向上させる。以下の実施
例により本発明をさらに例示する。
【0187】実施例1A:2.0gのN,N−ジエチル
ラウラミドと3.0gの酢酸エチルの中で1.0gのD
IR−2を穏やかに加熱しながら溶解させた。次いで、
この溶液の温度を40℃にした後、3.0gの豚ゼラチ
ンと0.3gのトリイソプロピルナフタレンスルホン酸
ナトリウムとを40.7gの蒸留水に溶かした溶液を混
合した。その後、得られた混合物をコロイドミルに3回
通過させて分散液を得た。そして、この分散液を用い
て、下記の組成を有する試料101と指定した写真要素
を作製した。層の組成では、塗布量はg/m2 で示して
あるが、但し増感色素については同じ層中に存在するハ
ロゲン化銀1モル当たりのモル量で示してある。
【0188】写真支持体:ゼラチンを下塗した三酢酸セ
ルロース 第一層:赤感性層 ヨウ臭化銀乳剤(ヨウ化物4モル%)(銀量で) 1.18 赤増感色素 1.42×10-3 シアンカプラーC−1 1.71 ジブチルフタレート 0.85 DIR−2 0.04 ゼラチン 4.03 第二層:中間層 コンペティターS−3 0.16 色素−1 0.06 ゼラチン 0.86 第三層:緑感性層 ヨウ臭化銀乳剤(ヨウ化物4モル%)(銀量で) 1.18 増感色素−1 1.5×10-3 増感色素−2 0.5×10-3 カプラーM−1 カプラーM−2 ジブチルフタレート ゼラチン 4.03 第四層:保護層 ゼラチン 3.23 ビス(ビニルスルホニルメタン) 0.23
【0189】
【化78】
【化79】
【化80】
【化81】
【0190】
【化82】
【化83】
【化84】
【化85】
【0191】シアン吸収色素
【化86】 マゼンタ吸収色素
【化87】 イエロー吸収色素
【化88】
【0192】同様に、但しDIR−2の代わりに等量の
表1に示したDIRを使用して、試料102〜109を
作製した。乾燥後、試料を切断して12インチ×35m
mのストリップにし、以下のように露光を施した。
【0193】まず、赤感性層を、市販のセンシトメータ
ー(光源温度3000K)を使用して、0〜3濃度ステ
ップタブレットとWratten29フィルターとに対
して0.01秒間像様露光した。次いで、緑感光層に、
Wratten99フィルターを具備するが、ステップ
タブレットは含まない同じセンシトメーターを使用し
て、均一なフラッシュ露光を与えた。DIRを含有しな
いことを除いては試料101の組成と同じである試料1
00について処理した後のステータスA緑分析最大濃度
が約2.0となるように、緑露光強度を選定した。露光
済試料を上記の順序に従い処理した。上記の処理液はど
れも36.9℃の温度に維持した。処理液の組成は先に
記載したものと同じとした。
【0194】処理後、試料の濃度を、市販のデンシトメ
ーターによりステータスAのデンシトメトリーに対して
読み取った。赤濃度及び緑濃度が、それぞれの層内で形
成したシアン色素及びマゼンタ色素の量を反映するよう
に、通常の方法で濃度を分析濃度へ変換した。その結果
を表2に記載し、また発色現像の際にDIR化合物から
放出されたINH部分の抑制剤強度を表1に記載する。
抑制剤強度が1よりも大きなINH部分を放出する本発
明のDIR化合物は、抑制剤強度が1よりも小さなIN
Hフラグメントを放出する比較用DIR化合物よりも、
赤最大濃度の減少量が大きくなることがわかる。DIR
化合物が塗布されている層における濃度を減少できる能
力は、鮮鋭性を改善できるDIR化合物の能力を示唆す
るものである。また、表2には、デルタDmax (ΔD
max )と呼ばれるパラメーターも記録した。このパラメ
ーターは、赤濃度が最大であるフィルムストリップの領
域で測定された緑濃度から、赤濃度が最小である領域で
測定された緑濃度を差し引いた値である。このように、
このパラメーターは、ある層に塗布されたDIR化合物
が別の層における色素形成を変更できる能力を反映して
いる。表2のデータは、抑制剤強度が1よりも大きなI
NH部分を放出する本発明のDIR化合物は、抑制剤強
度が1よりも小さなINH部分を放出する比較用DIR
化合物よりも、緑感性層において形成される色素濃度に
対する影響が実質的に大きいことを示している。この非
常に望ましい特性により、演色性が改善された反転カラ
ー要素を製作することができる。
【0195】
【表1】
【0196】
【表2】
【0197】実施例2 以下の実施例で本発明をさらに説明する。下塗層を設け
た三酢酸セルロースのフィルム支持体上に、下記の組成
を有する層をそれぞれ塗布して多層カラー写真感光材料
を製作し、これを試料201と指定した。塗布量はg/
2 で示してある。
【0198】 第一層:ハレーション防止層 ブラックコロイド銀 (銀量で)0.31 ゼラチン 2.44 第二層:中間層 掃去剤S−3 0.05 ジブチルフタレート 0.05 ゼラチン 1.22 第三層:低感度赤感性層 赤感性ヨウ臭化銀乳剤 (銀量で)0.05 〔平均粒径;0.15m、ヨウ化銀含有量;4.8%〕 赤感性ヨウ臭化銀乳剤 (銀量で)0.41 〔平均粒径;0.29m、ヨウ化銀含有量;4.8%〕 シアンカプラーC−1 0.17 ジブチルフタレート 0.13 掃去剤S−3 0.04 ゼラチン 1.52 シアン吸収色素 0.005
【0199】 第四層:高感度赤感性層 赤感性ヨウ臭化銀乳剤 (銀量で)1.02 〔平均粒径;0.58m、ヨウ化銀含有量;3.4%〕 シアンカプラーC−1 1.27 ジブチルフタレート 0.64 DIR−1 0.04 トリトリルホスフェート 0.13 ゼラチン 2.02 第五層:中間層 掃去剤S−1 0.15 I−1 0.008 ゼラチン 0.61
【0200】 第六層:低感度緑感性層 緑感性ヨウ臭化銀乳剤 (銀量で)0.32 〔平均粒径;0.15m、ヨウ化銀含有量;4.8%〕 緑感性ヨウ臭化銀乳剤 (銀量で)0.32 〔平均粒径;0.29m、ヨウ化銀含有量;4.8%〕 緑感性ヨウ臭化銀乳剤 (銀量で)0.02 〔平均粒径;0.15m、ヨウ化銀含有量;4.8%〕 〔第一現像時に95%のカブリを発生するように処理〕 マゼンタカプラーM−2 0.17 マゼンタカプラーM−1 0.41 掃去剤S−2 0.02 マゼンタ吸収色素 0.008 ゼラチン 1.08 第七層:高感度緑感性層 緑感性ヨウ臭化銀乳剤 (銀量で)0.86 〔平均粒径;0.70m、ヨウ化銀含有量;2%〕 マゼンタカプラーM−2 0.34 マゼンタカプラーM−1 0.79 ゼラチン 1.76
【0201】 第八層:中間層 シアン吸収色素 0.007 マゼンタ吸収色素 0.004 イエロー吸収色素 0.20 ゼラチン 0.61 第九層:イエローフィルター層 Carey Lea銀 0.075 掃去剤S−3 0.11 ゼラチン 0.61
【0202】 第十層:低感度青感性層 青感性ヨウ臭化銀乳剤 (銀量で)0.32 〔平均粒径;0.32m、平均ヨウ化物含有量;3.4%〕 青感性ヨウ臭化銀乳剤 (銀量で)0.26 〔平均粒径;0.66m、平均ヨウ化物含有量;3.4%〕 イエローカプラーY−1 0.81 イエロー吸収色素 0.04 ゼラチン 1.35 ビス(ビニルスルホニルメタン) 0.28 第十一層:高感度青感性層 青感性ヨウ臭化銀乳剤 (銀量で)1.11 〔平均粒径;1.49m、平均ヨウ化物含有量;2%〕 イエローカプラーY−1 1.67 ゼラチン 2.62 第十二層:第一保護層 紫外線吸収色素 0.44 ゼラチン 1.08 第十三層:第二保護層 Carey Lea銀 0.003 微粒子臭化銀乳剤 0.12 艶消剤 0.02 ゼラチン 0.86
【0203】本発明の試料201と、18種類の市販品
の反転カラー写真フィルム(AからRで指定)の試料と
を、中性の、赤色の、及び黄色−赤色味または肌色の、
標準試験物体を含有するチャートに対して露光した。露
光後、発色現像剤として4−(N−エチル−N−2−メ
タンスルホンアミドエチル)−2−メチルフェニレンジ
アミンセスキスルフェート1水和物を使用するKoda
k E−6処理を施した。
【0204】試験チャートは、下記の3種類のマット反
射パッチを含有した。 マンセル表記 CIELab値 色相 明度 彩度 * * * (1)中性 N 5 0 0.18 0.27 51.10 (2)赤色 7.5R 4 6 30.46 19.16 40.12 (3)肌色 2.2YR 6.47 4.1 17.36 18.01 66.98
【0205】反射パッチは、Kollmorgen I
nstruments社(Newburgh、New
York)のMacbeth部門のMunsell C
olorから得た。オリジナルのパッチのCIELab
計算用の基準白色はD55とする。マンセル表記用基準は
イルミナントC(Davidson、Godlove及
びHemmendingerによるJournal o
f the Optical Society of
America、1957年、第47巻、第336頁を
参照されたい)とする。400〜700nmの分光濃度
トレースは、黒い裏引きを有する45/0配置の分光光
度計を用いてこれらの反射試料について得た。
【0206】典型的な一眼レフカメラを使用して、比較
用フィルムと実験フィルムの各々を露光した。写真撮影
用のイルミナントは、補正色温度7200Kを発生する
昼光フィルターを具備したタングステンハロゲンランプ
とした。ISO昼光源(ANSIPH2.29−198
5)に対するこの撮影イルミナントの相対緑、赤及び青
露光量は、ISO標準カメラレンズの相対分光透過率と
標準写真昼光D55との積であるが、それぞれ0、+0.
129及び+0.388であった。フィルム面における
イルミネーションの質を規定するこれらの露光値は、ラ
ンプと選択吸収フィルターとの適当な組合せによって再
現することができる。ANSIセンシトメトリーイルミ
ナント(青/緑/赤に対して4/0/1)の露光インデ
ックス許容度を満たす撮影イルミナントであれば、この
方法で規定した撮影イルミナントとして十分である。
【0207】フィルム上の中性マンセルN、5、0パッ
チが緑ステータスA濃度1.0〜0.04に相当するよ
うに各フィルムを露光した。濃度1.0に相当するフィ
ルム上の赤色、肌色及び中性パッチを分光光度計で測定
し、400〜700nmの全透過分光濃度特性を得た。
単一のフィルムが1.0の濃度要件を満たさない場合に
は、濃度1.0を包含する二つの露光物を分光光度測定
してそれらを線形内挿することで約1.0のステータス
A緑濃度を得た。
【0208】各パッチの対応するオリジナルの彩度(C
* )に対する再現彩度(C* R )の比率として規定され
る、赤色及び黄色−赤色味または肌色のパッチについて
の再現係数(RC)を、CIE刊行物15.2、Col
orimetry(1986)、1931CIE標準測
色観測(2度)に対する推奨事項により測定した。赤色
及び黄色−赤色パッチについて測定した再現係数(R
C)から、赤色の再現係数と黄色−赤色味または肌色の
再現係数との比率を算出することができる。
【0209】CIELab値の計算には、CIE刊行物
15.2で推奨されている1976CIELabカラー
空間計算を使用した。3刺激値の計算には400〜70
0nmの分光データを使用した。a* 、b* 及びL*
計算に用いた基準白色は、フィルム間のバランス差を正
規化するためにYを100にリスケールした写真再現の
マンセルN、5、0パッチとした。N、5、0再現の3
刺激値を、D55観測イルミナントを仮定して各フィルム
について計算した。Yが約50であるこれらの3刺激値
をY値が100になるようにリスケールすると同時に、
各3刺激値に(100/YN,5,0 )を乗じることによっ
て一定の色度を維持した。リスケールした基準白色を使
用して、赤色及び黄色−赤色味のCIELabパラメー
ターを算出した。
【0210】本発明の要素及び市販品の各カラーリバー
サルフィルムについて測定した、赤色及び黄色−赤色味
または肌色のパッチの再現係数(RC)値及びそれらの
比率を、以下の表3に記載する。
【0211】
【表3】
【0212】本発明によると、再現係数(RC)が0.
88以上であり、また赤色RC/黄色−赤色味RCの比
率が1.15以上である赤色パッチが再現される。この
ことは、相対彩度が高く且つより精密な赤色と、原稿に
対して彩度が過剰には高くない好ましい肌色トーン演色
性との両方を示すフィルムを意味する。この非常に望ま
しい色再現位置は、本発明の反転カラー写真要素によっ
て得られるものであり、試験に含まれる市販品のいずれ
によっても得られないものである。
【0213】実施例3 三酢酸セルロースのフィルム支持体を使用して、それぞ
れ以下の層から成る多層カラー感光材料を製作した。 第一層:224mg/ft2 のゼラチン中に40mg/
ft2 のブラックコロイド銀を含有するハレーション防
止層; 第二層:112mg/ft2 のゼラチンを含有する中間
層; 第三層:シアン色素形成カプラーC−1及び臭ヨウ化銀
(3%I、45mg/ft2 、0.54×0.97)並
びに80mg/ft2 のゼラチンを含有する第一赤感性
乳剤層; 第四層:シアン色素形成カプラーC−1及び臭ヨウ化銀
(3%I、50mg/ft2 、0.73×0.089)
並びに140mg/ft2 のゼラチンを含有する第二赤
感性乳剤層; 第五層:酸化済現像剤掃去剤S−1と、青光吸収物質
と、ゼラチンとを57mg/ft2 で含有する中間層; 第六層:ゼラチンを57mg/ft2 で含有する中間
層; 第七層:マゼンタ色素形成カプラーM−1及び臭ヨウ化
銀(4%I、45mg/ft2 、0.40×0.57)
並びに80mg/ft2 のゼラチンを含有する第一緑感
性乳剤層; 第八層:マゼンタ色素形成カプラーM−1及び臭ヨウ化
銀(4%I、45mg/ft2 、0.94×0.11
1)並びに140mg/ft2 のゼラチンを含有する第
二緑感性乳剤層; 第九層:ゼラチンを57mg/ft2 で含有する中間
層; 第十層:酸化済現像剤掃去剤S−1とゼラチンとを57
mg/ft2 で含有する中間層; 第十一層:イエロー色素形成カプラーY−1及び臭ヨウ
化銀(4%I、35mg/ft2 、0.65×0.1
0)並びに80mg/ft2 のゼラチンを含有する第一
青感性乳剤層; 第十二層:イエロー色素形成カプラーY−1及び臭ヨウ
化銀(3%I、50mg/ft2 、1.58×0.1
3)並びに220mg/ft2 のゼラチンを含有する第
二青感性乳剤層; 第十三層:紫外線吸収剤とゼラチンとを130mg/f
2 で含有する第一保護層; 第十四層:ゼラチン硬膜剤とポリメチルメタクリレート
粒子とを1.7mg/ft2 で含有する第二保護層。 上記組成の他に、各層に界面活性剤を含有させた。
【0214】
【表4】
【表5】
【0215】鮮鋭度またはアキュータンスは、以下の文
献に従い測定することができる。 CMTアキュータンス:R.G.Gendron、J.
Soc.Mot.Pic.Tel.Eng.、第82
巻、第1009〜1012頁(1973)。フィルムの
鮮鋭度の測定装置及び測定方法についての文献。E.
M.Crane、J.Soc.Mot.Pic.Te
l.Eng.、第73巻、第643頁(1964)。鮮
鋭度露光からのCMT値の測定方法についての文献。
【0216】鮮鋭度は、システム変調曲線下のカスケー
ド領域が、T.H.James編のTHE THEOR
Y OF THE PHOTOGRAPHIC PRO
CESS(第4版、1977年)の第629頁に記載さ
れている方程式(21.104)に示されている式を使
用して計算した。増幅率Mは35mmスライドで3.3
6とした。
【0217】MTFアキュータンス:MTF値は、R.
L.Lamberts及びF.C.Eisenによる
「写真材料の変調伝達関数の自動評価システム(A S
ystem for Automated Evalu
ation of Modulation Trans
fer Functions of Photogra
phic Materials)」と題する論文〔Jo
urnal of Applied Photogra
phic Engineering、第6巻、1980
年2月、第1〜8頁〕に記載されているように得られ
た。
【0218】表1のデータは、タイプAの化合物がフィ
ルムのアキュータンスやインターイメージ効果をどのよ
うに増加させるかについて示している。表2のデータ
は、タイプAとタイプBの化合物の組合せがタイプAの
みの場合を上回るさらなる改善を付与することを示すと
同時に、比較用のDIR化合物を使用してもアキュータ
ンスまたはインターイメージのさらなる改善は得られな
いことを示している。
【0219】本発明を、その好ましい実施態様を特に参
照して詳細に説明したが、本発明の精神及び範囲内で変
更や改質を行えることを理解されたい。
【0220】
【発明の効果】本発明は、従来の反転カラー現像処理で
働く画像調整化学を利用することによって、インターイ
メージ効果やアキュータンスまたは鮮鋭性の利点を向上
させることができる反転カラー写真ハロゲン化銀要素を
提供する。

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 少なくとも2種の感光性ハロゲン化銀乳
    剤層と、以下の化合物(A)及び(B)の組合せとを表
    面に担持する支持体を含んで成る、黒白現像剤における
    現像と発色現像剤における現像とが可能な改善された反
    転カラー写真要素:以下の構造式: M(Time)n −INH(1) 〔上式中、 Mは、黒白現像中に−(Time)n −INH(1)が
    放出されるキャリヤー部分であり、 Timeは時限基であり、 INH(1)は、オキサゾール、オキサジアゾール、チ
    アゾール、ジアゾール、オキサチアゾール、トリアゾー
    ル、チアトリアゾール、ベンゾトリアゾール、テトラゾ
    ール、ベンズイミダゾール、インダゾール、イソインダ
    ゾール、メルカプトトリアゾール、メルカプトチアジア
    ゾール、メルカプトテトラゾール、セレノテトラゾー
    ル、メルカプトチアゾール、セレノベンゾチアゾール、
    メルカプトベンゾオキサゾール、セレノベンゾオキサゾ
    ール、メルカプトベンズイミダゾール、メルカプトベン
    ゾチアゾール、セレノベンズイミダゾール、ベンゾジア
    ゾール、メルカプトオキサジアゾールまたはベンズイソ
    ジアゾールから構成され、 INH(1)は、1未満の抑制剤強度を有し、そしてn
    は0、1または2である〕で示される現像調整剤を放出
    することができる化合物(A);並びに以下の構造式: CAR−(TIME)n −INH(2) 〔上式中、 CARは、発色現像中に−(TIME)n −INH
    (2)が放出されるキャリヤー部分であり、 TIMEは時限基であり、 INH(2)は、オキサゾール、オキサジアゾール、チ
    アゾール、ジアゾール、オキサチアゾール、トリアゾー
    ル、チアトリアゾール、ベンゾトリアゾール、テトラゾ
    ール、ベンズイミダゾール、インダゾール、イソインダ
    ゾール、メルカプトトリアゾール、メルカプトチアジア
    ゾール、メルカプトテトラゾール、セレノテトラゾー
    ル、メルカプトチアゾール、セレノベンゾチアゾール、
    メルカプトベンゾオキサゾール、セレノベンゾオキサゾ
    ール、メルカプトベンズイミダゾール、メルカプトベン
    ゾチアゾール、セレノベンズイミダゾール、ベンゾジア
    ゾール、メルカプトオキサジアゾール及びベンズイソジ
    アゾールから成る群から選ばれた現像抑制剤部分から構
    成され、 INH(2)は、1より大きい抑制剤強度を有し、そし
    てnは0、1または2である〕で示される化合物
    (B)。
  2. 【請求項2】 請求項1記載の写真要素をまず黒白現像
    剤で処理して露光済ハロゲン化銀粒子を現像し、次いで
    未露光粒子をカブらせ、その後その要素を発色現像剤で
    処理する工程を含む、請求項1記載の写真要素の処理方
    法。
JP6002044A 1993-01-15 1994-01-13 反転カラー写真要素及びその処理方法 Pending JPH07175180A (ja)

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