JPH071684A - 複合農業用被覆資材 - Google Patents

複合農業用被覆資材

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JPH071684A
JPH071684A JP5169795A JP16979593A JPH071684A JP H071684 A JPH071684 A JP H071684A JP 5169795 A JP5169795 A JP 5169795A JP 16979593 A JP16979593 A JP 16979593A JP H071684 A JPH071684 A JP H071684A
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Japan
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layer
resin
coating material
ethylene
fluororesin
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JP5169795A
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Inventor
Isamu Harasawa
勇 原沢
Yoshiaki Ishizaki
良明 石崎
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Nippon Carbide Industries Co Inc
Original Assignee
Nippon Carbide Industries Co Inc
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 従来の農業用被覆資材が有していた前述の問
題点を解決しようとするものであり、従来より知られて
いなかった全く新規な農業用被覆資材を提供することに
ある。 【構成】 少なくとも、フッ素樹脂層(A層)と防曇剤
を包含した前記A層と異なる樹脂層(B層)とを有する
フイルムからなることを特徴とする複合農業用被覆資
材。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、複合農業用被覆資材に
関し、さらに詳しくは、少なくとも2層からなる複合農
業用被覆資材に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、トンネル及びパイプハウス用の被
覆資材としては、ポリエチレンフイルム、エチレン−酢
酸ビニル共重合体フイルム、ポリエステルフイルム、塩
化ビニル樹脂フイルム等が使用されているが、塩化ビニ
ル樹脂フイルムが施工性、価格、保温性等の面から大半
を占めている。しかし、これら樹脂は、屋外に於ける耐
久性が劣るため、その被覆期間はせいぜい1〜2年であ
り、農家はその都度、被覆資材の張り替を行っていた。
【0003】一方、近年ハウス管理の省力化、栽培面積
の拡大、ハウス寿命の長期化等の目的で本格的な大型ハ
ウスも採用されている。この大型ハウスには、5年以上
の長期展張用として、ポリエステル樹脂板、ポリカ−ボ
ネ−ト樹脂板、硬質塩化ビニル樹脂板、アクリル樹脂
板、繊維強化プラスチック板、板ガラス等の被覆材が使
用されているが、これら被覆材は厚みが厚いためにそれ
ぞれ大型の専用の基材を使用し展張しなければならず、
施工性が非常に複雑であり且つ比較的高価であるという
欠点がある。
【0004】また、ポリエステル樹脂板、ポリカ−ボネ
−ト樹脂板、硬質塩化ビニル樹脂板、アクリル樹脂板等
は雹等瞬時の衝撃により亀裂が発生し易く、また発生し
た亀裂が伝播し易いなどの欠点がある。さらに板ガラス
は、破損し易く、一旦破損すると、微細なガラス片を除
去できないため、ハウス内の土壌を入れ替えなければな
らないという問題があった。
【0005】これらの問題点を解決するために、フッ素
樹脂からなる被覆資材が提案されているが、これらのも
のを、例えば施設園芸用ハウスの被覆用途に使用する
と、ハウス内の水蒸気がハウス表面に凝結し、それが水
滴となって農作物上に滴下し、結果的に、病害の発生、
収穫量の低下及び品質の低下等の問題が生じていた。
【0006】この問題を解決するために、フッ素樹脂中
に防曇剤を配合することが考えられたが、フッ素樹脂
に、例えば塩化ビニル樹脂等比較的低温度で加工する熱
可塑性樹脂と異なり、フイルム成形加工温度が300℃以
上と極めて高温になることから、滑剤及び防曇剤等のフ
イルム表面改質剤は熱分解してしまうため、樹脂中に直
接添加することは不可能であった。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、従来
の農業用被覆資材が有していた前述の問題点を解決しよ
うとするものであり、従来より知られていなかった全く
新規な農業用被覆資材を提供することにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明は、前述の課題を
解決すべくなされたものであり、少なくとも、フッ素樹
脂層(以後これを「A層」ということがある)と防曇剤
を包含した前記A層と異なる樹脂層(以後これを「B
層」ということがある)とを有するフイルムからなるこ
とを特徴とする複合農業用被覆資材を提供することを目
的とするものである。
【0009】しかして、本発明によれば、いずれの農作
物にでも使用可能で、かつ防曇性が保持されつつ、長期
展張が可能な農業用被覆資材が得られるのである。以
下、本発明の構成要因について、さらに詳細に説明す
る。
【0010】本発明の複合農業用被覆資材に使用される
A層の樹脂、すなわち「フッ素樹脂」とは、フッ素を含
むオレフインの重合によって得られる合成樹脂を総称す
るものであり、本発明では一般にフッ素含有量が35重
量%以上、さらに40重量%以上、特に55重量%以上
のものが好適に使用される。そのようなフッ素樹脂とし
ては、例えばエチレン−テトラフルオロエチレン系共重
合体、エチレン−クロロトリフルオロエチレン系共重合
体、ヘキサフルオロプロピレン−テトラフルオロエチレ
ン系共重合体、パ−フルオロアルキルビニルエ−テル−
テトラフルオロエチレン系共重合体、ポリフッ化ビニリ
デン、ポリフッ化ビニル等が挙げられ、本発明では、こ
れらのいずれでも使用可能であるが、中でも、エチレン
−テトラフルオロエチレン系共重合体が好適である。
【0011】エチレン−テトラフルオロエチレン系共重
合体は、エチレン及びテトラフルオロエチレンを主体と
し(エチレン/テトラフルオロエチレンのモル比は一般
に40/60〜60/40にある)、そして必要により、これに
少量(通常10モル%以下)の第3のコモノマ−成分を共
重合させたものであり、本発明では殊に、エチレン/テ
トラフルオロエチレンの含有モル比が40/60〜60/40、
好ましくは45/55〜55/45の範囲内にあり、且つ式CH2
=CH-CnF2n+1(ここで、nは2〜10の整数である)で示さ
れるパ−フルオロアルキルビニルモノマ−単位(例え
ば、CH2=CH-C4H9またはCH2=CH-C6H13から誘導される
単位)の含有量が0.1〜10モル%、好ましくは0.3〜5モ
ル%の範囲内にあるエチレン−テトラフルオロエチレン
系共重合体が好適に使用される。このエチレン-テトラ
フルオロエチレン系共重合体はそれ自体既知のものであ
り、例えば特公昭59-50163号公報に記載の方法で製造す
ることができ、また、市販品として旭硝子(株)より「ア
フロン COP」なる商品名で市販されているものを使
用することもできる。
【0012】以上に述べたフッ素樹脂からのフイルムの
成形はそれ自体公知の方法に従い、例えば押出成形法、
インフレ−ション成形法等により行なうことができ、後
述のB層に使用される樹脂と共押出成形することもでき
る。
【0013】また本発明に使用されるB層の樹脂、すな
わち「A層と異なる樹脂」とは、A層で使用された樹脂
以外の樹脂であれば、特に制限するものではなく、いず
れの樹脂でも良いが一般的には、例えば前述のフッ素系
樹脂、アクリル系樹脂、ビニルアルコール系樹脂、ポリ
塩化ビニル系樹脂、ウレタン系樹脂、酢酸ビニル系樹脂
等であり、中でも、フッ素系樹脂、アクリル系樹脂、塩
化ビニル系樹脂、ウレタン系樹脂、ビニルアルコール系
樹脂が好ましく、さらにフッ素系樹脂、アクリル系樹
脂、ウレタン系樹脂、ビニルアルコール系樹脂が好まし
く、特にフッ素系樹脂、アクリル系樹脂、ビニルアルコ
ール系樹脂が好適に使用される。
【0014】これらB層の設置方法は、特に規制するも
のではなくいずれの方法によっても設置できるが、一般
的には、既に成形されたA層上にコートする方法、もし
くは、B層を単独に押出成形法、インフレーション成形
法およびキャステング法等によって成形し、次いでA層
とラミネートする方法、さらには、A層と共に共押出成
形する方法等使用する樹脂に応じて適宜選定することが
できる。
【0015】本発明において、前述のA層およびB層の
層厚は、特に制限するものではなく、いずれの層厚のも
のでも使用できるが、A層は、10〜500μ、好ましくは3
0〜300μさらに好ましくは50〜200μ、特に好ましくは7
5〜150μであり、B層は1〜200μ、好ましくは5〜100
μ、さらに好ましくは10〜50μ、特に好ましくは10〜30
μである。
【0016】また、B層に配合し得る防曇剤は特に制限
すべきものではなく、いずれの防曇剤でも使用できる
が、カチオン系、アニオン系、両性界面活性剤及び/又
は非イオン系界面活性剤を含有していることが望まし
く、特にカチオン系及び/又は非イオン系界面活性剤が
好適に使用される。
【0017】これらB層で使用される界面活性剤量は、
一般的には0.1〜40wt%、好ましくは0.2〜15wt%、さら
に好ましくは0.3〜10wt%である。界面活性剤量が40wt
%より多い場合は得られる塗膜の耐候性、耐久性、耐ブ
リード性、密着性に乏しく、防曇性の持続が短かくなる
傾向を示し、0.1wt%より少ない場合は得られる塗膜の
防曇性が低下するので好ましくない。
【0018】ここでいうカチオン系界面活性剤として
は、例えば一級アミン塩、二級アミン塩、三級アミン
塩、四級アンモニウム塩、ヒドロキシアンモニウム塩、
エーテルアンモニウム塩等の脂肪族アミン塩およびその
四級アンモニウム塩又ベンザルコニウム塩、ベントニウ
ム塩等の芳香属四級アンモニウム塩又ピリジウム塩、イ
ミダゾリニウム塩及びフッ素系のものがあげられる。
【0019】これらのうちピリジニウム塩系、脂肪族ア
ミン塩系、四級アンモニウム塩系、フッ素系のものが好
ましく、その中でもフッ素系のもの例えばパーフルオロ
アルキルトリメチルアンモニウム塩、パーフルオロアル
キル第四級アンモニウム塩、パーフルオロアルキルアミ
ンオキサイドなどが挙げられ、防曇性の効果及び持続性
の面から特に好ましい。
【0020】また、アニオン界面活性剤としては、特に
制限するものではなく、例えばカルボン酸塩系として、
脂肪族およびロジン酸セッケン、N−アシルカルボン酸
塩、エーテルカルボン酸塩、スルホン酸塩系として、ア
ルキルスルホン酸塩、スルホコハク酸塩、エステルスル
ホン酸塩、アルキルアリルおよびアルキルナフタレンス
ルホン酸塩、N−アシルスルホン酸塩、硫酸エステル塩
系として、硫酸化油、エステル硫酸塩、アルキル硫酸
塩、エーテル硫酸塩、アルキルアリルエーテル硫酸塩、
アミド硫酸塩、リン酸エステル塩系として、アルキルリ
ン酸塩、エーテルリン酸塩、アルキルアリルエーテルリ
ン酸塩、アミドリン酸塩、ホルマリン縮合系スルホン酸
塩及びフッ素系のものがあげられる。
【0021】これらのうちカルボン酸塩系、リン酸エス
テル塩系、フッ素系のものが好ましくその中でもフッ素
系のもの例えばパーフルオロアルキルカルボン酸塩、パ
ーフルオロアルキルリン酸エステルなど挙げられ防曇性
効果及び持続性の面から特に好ましい。
【0022】また両性界面活性剤としては、例えばベタ
イン系としてカルボキシベタイン、スルホベタイン、ア
ミノカルボン酸塩系、イミダゾリン誘導体系及びフッ素
系のものがあげられる。これらのうちフッ素系のもの例
えばパーフルオロアルキルベタインなどが挙げられ、防
曇性の効果及び持続性の面から好ましい。
【0023】また、非イオン系界面活性剤としては、例
えば、アルキルおよびアルキルアリルポリオキシエチレ
ンエーテル、アルキルアリルホルムアルデヒド縮合ポリ
オキシエチレンエーテル、グリセリンエーテルおよびそ
のポリオキシエチレンエーテル、ポリオキシプロピレン
を親油基とするブロックポリマー、アルキルチオポリオ
キシエチレンエーテル、プロピレングリコールエステル
のポリオキシエチレンエーテル、グリセリンエステルの
ポリオキシエチレンエーテル、ソルビタンエステルのポ
リオキシエチレンエーテル、ソルビトールポリオキシエ
チレンエーテルのエステル、グリセリンエーテルのエス
テル、アルキルポリオキシエチレンエーテルのエステル
共重合物のポリオキシエチレンエーテルエステル、ポリ
オキシエチレン脂肪族エステル、グリセリンエステル、
ソルビタンエステル、二価アルコールエステル、ショ糖
エステル、脂肪族アルカノールアミド、ポリオキシエチ
レン脂肪族アミド、アルカノールアミンのエステル、ポ
リオキシエステルアルキルアミン、アミンオキシド、パ
ーフロロアルキルエチレンオキサイド付加物、パーフル
オロアルキルオリゴマー及びフルオロアルキルエチレン
オキサイド付加物等をあげることができる。
【0024】その中でもアルキルおよびアルキルアリル
ポリオキシエチレンエーテル、ポリオキシエチレン脂肪
族エステル、グリセリンエステル、ソルビタンエステ
ル、パーフロロアルキルエチレンオキサイド付加物、パ
ーフルオロアルキルオリゴマー及びフルオロアルキルエ
チレンオキサイド付加物が好ましく特にパーフロロアル
キルエチレンオキサイド付加物、パーフルオロアルキル
オリゴマー及びフルオロアルキルエチレンオキサイド付
加物が防曇性の効果及び持続性の面から特に好ましい。
【0025】さらに、上述の防曇剤もしくは、防曇剤を
含有するB層に使用する樹脂の溶液をA層の表面に塗布
することによっても、容易に本発明の効果が得られる。
これは、長期間にわたる効果は期待されない反面、作物
の生育段階に応じて、処理が必要な時に適宜、塗布処理
することができる。塗布面は、ハウスの内及び外面いず
れかもしくは両面でも良いが、ハウス内面の方が好まし
い。
【0026】塗布方法は、上記防曇剤を保持せしめる作
用を有する、B層となる樹脂と混合せしめ、これを溶媒
と共に、例えば、農家が使用する噴霧器等で、塗布する
こともできる。
【0027】工業的に塗布処理を行う方法としては、予
めA層であるフッ素樹脂フイルムに、表面活性処理を行
うことが重要である。表面活性処理により塗布層との強
固な密着が可能となり、さらに塗布する場合の溶液のハ
ジキ等もおさえられる。
【0028】その様な表面活性処理の方法としては、コ
ロナ放電処理、スパッタエッチング処理、ナトリウム処
理、サンドブラスト処理等の方法があげられる。コロナ
放電処理は針状あるいはナイフエッジ電極と対極間で放
電を行わせ、その間に試料を入れて処理を行い、フイル
ム表面上にアルデヒド、酸、アルコ−ルパ−オキサイ
ド、ケトン、エ−テルなどの酸素を含む官能基を生成さ
せる処理である。
【0029】ナトリウム処理は、金属ナトリウムの様な
アルカリ金属の液体アンモニア溶液にフイルムを浸漬さ
せる処理で、表面上からCF2結合を消滅させ、CH、
C−O結合を生成させる処理である。スパッタエッチン
グ処理は、低気圧グロ−放電を行っている電極間に試料
を入れ、グロ−放電によって生じた正イオンの衝撃によ
り、フイルム上に多数の微細な突起を形成するものであ
る。
【0030】サンドブラスト処理は、フイルム面に微細
な砂を吹き付けて、表面上に多数の微細な凹凸を形成す
るものである。これら表面活性処理の中では、塗布層と
の密着性、作業性、安全性、コストなどの点からみて、
コロナ放電処理を行うことが好適である。
【0031】本発明における紫外線吸収剤を含むB層に
は、防曇剤の他に紫外線吸収剤、親水性重合体およびこ
れら単独でも、また2種以上を混合したものでも添加す
ることもできる。
【0032】親水性重合体としては、たとえば、ポリビ
ニ−ルアルコ−ル、ポリビニルピロリドンなどのほか
に、-SO4、-SO3H、-COOH、-CN、-(0 CH2CH2)等の一般
に親水性官能基を有する重合体が包含される。
【0033】ここでB層として使用される樹脂として
は、例えば(メタ)アクリル酸樹脂、フッ素樹脂、ビニ
ルアルコール樹脂、酢酸ビニル樹脂などがあげられ、中
でもビニルアルコール樹脂が好適に使用される。上記防
曇剤を含む樹脂組成物には、作業性向上、表面平滑性向
上などを目的として溶媒、添加剤などを添加してもよ
い。溶媒としては、たとえば水、各種アルコ−ル、ケト
ン、エステル、エ−テルなどを適宜用いることができ
る。
【0034】上記塗布組成物をA層であるフッ素樹脂フ
イルムへ塗布する方法としては、たとえばハケ塗り、浸
漬塗り、グラビアコ−ティング、スプレ−コ−ティング
など通常知られている方法を用いることが可能である。
【0035】このようにして得られた複合農業用被覆資
材は、いずれの農作物にでも使用可能で、かつ長期間防
曇性能が保持された長期展張用の農業用被覆資材であ
る。
【0036】以下、実施例により、さらに詳しく説明す
るが、本発明は実施例にのみ限定されるものではないこ
とは言うまでもない。
【0037】
【実施例】
比較例1 内容積10リットルのオ−トクレ−プに、トリクロロモノフル
オロメタン3.46kg、トリクロロトリフルオロエタン6.52
kg、及びt−ブチルパ−オキシイソブチレ−ト2.38gを
仕込み、次いでフトラフルオロエチレン1226g、エチレ
ン82g、及びパ−フルオロブチルエチレン(CH2=CH-C4F
9)26gを仕込む。この混合物を充分攪拌しながら、反応
温度を65℃に保持して共重合反応を行なわせる。
【0038】共重合反応進行中は系内にテトラフルオロ
エチレン/エチレン/パ−フルオロブチルエチレンのモ
ル比53/46.3/0.7の混合ガスを導入し、重合圧力を15.
0kg/cm2に保持する。5時間後に460gの白色共重合体を
得た(以後これを樹脂No.1という)。該共重合体は、C2
F4/C2H4/CH2=CHC4F9の含有モル比が、53/46.3/0.7
であり、流動開始温度267℃、熱分解開始温度360℃であ
った。
【0039】上記で得たエチレン−テトラフルオロエチ
レン系共重合体(以下“ETFE”と略記する場合もある)
を320℃の樹脂温度で押出し、厚さ100μのフイルムを製
造した。得られたフイルムを被覆材No.1とし、各種の
試験に供し、その結果を後記表-2および表-3にまとめ
て示す。
【0040】実施例−1 上記比較例−1で得られたフイルムNo1の片面にJIS-K-
6768による「ぬれ」が50になるようコロナ処理をした。
このコロナ放電を施した面に樹脂として、メチルメタア
クリレート/ブチルアクリレートの共重合体(重量比
8:2)20重量部、ソルビタンモノラウレート1重量部を
それぞれ溶剤、テトラヒドロフラン(THF)を均一に溶
解して得られた固形分20%の溶液を塗布、乾燥して塗布
厚み約20μのB層を形成した。得られたフイルムを被覆
材No2とし、各種試験に供し、その結果を後記表-2及
び表-3に示す。
【0041】実施例2〜6 実施例1(フイルムNo2)において、A及びB層の樹
脂、防曇剤さらに溶剤を表-1に示したとおりとしたこ
と以外、実施例1と同様にしてフイルムNo3〜7を調製
した。これらフイルムNo3〜7をフイルムNo1と同様に
各種試験に供し、その結果を表-2及び表-3に示した。
【0042】尚、実施例4においてはETFEフイルム(A
層)をハウスに展張した後、ハウスの内側よりA層表面
にB層溶液を農家の動力散布機によるスプレーで塗布し
乾燥した。この塗布、乾燥を7回繰返し、B層厚20μを
得た。
【0043】参考例1 実施例で得られた被覆資材No.1から6を使用して、間
口10m×奥行30mのハウスにキュウリ(品種:シャ−プ
1)を栽培し、その評価結果を表-3に示した。
【0044】
【表1】 注) P(MMA/BA) ;メチルメタクリレート/ブチル
アクリレート共重合体(8:2) フッ化アクリル ;パフルオロアルキルアクリレー
ト/メチルメタアクリレ−ト/ブチルアクリレート/メ
タアクリル酸共重合体(10:70:19:1) 塩ビ系樹脂 ;塩化ビニル樹脂/エチレン/ビ
ニルエステル系樹脂,ポリエステル可塑剤(100:25:1
0) ビニルアルコール樹脂;電気化学工業(株)製B-05,(ケ
ン化度88mol%) ポリウレタン樹脂 ;バーノックL7-920(大日本イン
キ化学工業(株)製) フッ素樹脂 ;ルミフロンLF・00(旭硝子
(株)製)/硬化剤〔ヘキサメチレンジイソシアネート
(コロネートEH)〕=100/18 IPA …イソプロピルアルコール a …水/IPA=50/50 b …メチルイソブチルケトン/キ
シレン/エチルセルソルブ=30/60/10
【0045】
【表2】
【0046】
【表3】
【0047】尚、実施例及び比較例で実施した各種試験
法及び評価法は以下の通りである。 (1)低温における防曇性 防曇層を内側にし、これを20℃の水に入ったビーカー上
に被覆し、そのまま5℃の雰囲気中に入れ、1時間後の
防曇性を観察する。 「評価基準」 5−水滴付着面積が10%未満で完全に防曇性を有するも
の 4−水滴付着面積が10以上〜30%未満の範囲にあるもの 3−水滴付着面積が30以上〜50%未満の範囲にあるもの 2−水滴付着面積が50以上〜70%未満の範囲にあるもの 1−水滴付着面積が70%以下で全く防曇性がないもの
【0048】(2)防曇性の持続性 防曇層を内側にし、これを40℃の温水の入ったビーカー
上に被覆し、そのまま6ケ月間保存し、6ケ月間の防曇
保持性を観察する。 「評価基準」 5−防曇劣化面積が10%未満で完全に防曇性を保持して
いるもの 4−防曇劣化面積が10以上〜30%未満の範囲にあるもの 3−防曇劣化面積が30以上〜50%未満の範囲にあるもの 2−防曇劣化面積が50以上〜70%未満の範囲にあるもの 1−防曇劣化面積が70%以下で全く防曇性がないもの
【0049】(3)キュウリの灰色カビ病の発生度合 ハウスの中央部のキュウリ株50株を無策意に抽出し、灰
色カビ病の羅病株を調査した。 ○…50株中0〜3株中に発生が見られた。 △…50株中4〜10株中に発生が見られた。 ×…50株中11〜30株中に発生が見られた。
【0050】(4)キュウリの上物収穫指数 被覆資材No.1で被覆したハウスにおける上物収穫重量
を100として、指数示した。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 A01G 13/02 D 7235−2B

Claims (10)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 少なくともフッ素樹脂層(A層)と防曇
    剤を包含した前期A層と異なる樹脂層(B層)とを有す
    るフイルムからなることを特徴とする複合農業用被覆資
    材。
  2. 【請求項2】 該フッ素樹脂のフッ素含有量が35重量
    %以上である請求項1記載の複合農業用被覆資材。
  3. 【請求項3】 該フッ素樹脂が、エチレン−テトラフル
    オロエチレン系共重合体、エチレン−クロロトリフルオ
    ロエチレン系共重合体、ヘキサフルオロプロピレン−テ
    トラフルオロエチレン系共重合体、パ−フルオロアルキ
    ルビニルエ−テル−テトラフルオロエチレン系共重合
    体、ポリフッ化ビニリデン及びポリフッ化ビニルより選
    ばれる樹脂である請求項1〜2いずれか記載の複合農業
    用被覆資材。
  4. 【請求項4】 該フッ素樹脂が、エチレン−テトラフル
    オロエチレン系共重合体である請求項1〜3いずれか記
    載の複合農業用被覆資材。
  5. 【請求項5】 該エチレン−テトラフルオロエチレン系
    共重合体が、エチレン/テトラフルオロエチレンの含有
    モル比が40/60〜60/40の範囲内にあり、且つ式CH2=C
    H-CnF2n+1(ここで、nは2〜10の整数である)で示され
    るパ−フルオロアルキルビニルモノマ−単位の含有量が
    0.1〜10モル%の範囲内にあるエチレン−テトラフルオ
    ロエチレン系共重合体である請求項4記載の複合農業用
    被覆資材。
  6. 【請求項6】 該B層の樹脂がアクリル系樹脂、フッ素
    樹脂、ウレタン系樹脂、塩化ビニル系樹脂、酢酸ビニル
    系樹脂、ビニルアルコール系樹脂より選ばれる樹脂であ
    る請求項1記載の複合農業用被覆資材。
  7. 【請求項7】 該A層の層厚が10〜500μである請求項
    1記載の複合農業用被覆資材。
  8. 【請求項8】 該B層の層厚が1〜200μである請求項1
    および6記載の複合農業用被覆資材。
  9. 【請求項9】 該防曇剤がカチオン系及び/又は非イオ
    ン系界面活性剤である請求項1記載の複合農業用被覆資
    材。
  10. 【請求項10】 該非イオン系界面活性剤がソルビタン
    エステル系化合物である請求項9記載の複合農業用被覆
    資材。
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