JPH06303853A - 農業用ポリエチレンテレフタレートフィルム - Google Patents

農業用ポリエチレンテレフタレートフィルム

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JPH06303853A
JPH06303853A JP5091553A JP9155393A JPH06303853A JP H06303853 A JPH06303853 A JP H06303853A JP 5091553 A JP5091553 A JP 5091553A JP 9155393 A JP9155393 A JP 9155393A JP H06303853 A JPH06303853 A JP H06303853A
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JP
Japan
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film
polyethylene terephthalate
coating
resin
terephthalate film
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JP5091553A
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Inventor
Hiroshi Yamagishi
宏 山岸
Masanori Kanayama
賢教 金山
Atsushi Obayashi
厚 大林
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Mitsubishi Kasei Vinyl Co
Original Assignee
Mitsubishi Kasei Vinyl Co
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 機械的強度及び耐候性にすぐれた、屋外展張
用の農業用ポリエチレンテレフタレートフィルムの提
供。 【構成】 二軸方向にそれぞれ2.0〜5.0倍に延伸
された厚さ0.01〜0.3mmの農業用ポリエチレンテ
レフタレートフィルムの片面に、紫外線吸収剤を含有す
る樹脂の被膜及びアクリル系単量体とパーフルオロアル
キル基含有アクリル系単量体との共重合体からなる含フ
ッ素アクリル系重合体〔A〕とフッ素を実質的に含まな
いアクリル系重合体〔B〕とフッ化ビニリデン系樹脂
〔C〕の3成分を主成分とする組成物の被膜を逐次積層
してなる農業用ポリエチレンテレフタレートフィルム。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、優れた機械的強度と、
優れた耐候性(耐光性)とを有し、長期間の屋外展張に
耐え得る、農業用ポリエチレンテレフタレートフィルム
に関するものである。
【0002】
【従来の技術】一般に、ポリエチレンテレフタレートフ
ィルムは、高い結晶性、高い融点を示し、耐熱性、耐薬
品性を示し、更に強度、弾性率等の機械的性質において
も、優れた性質を示すことが知られている。このため、
ポリエチレンテレフタレートフィルムは、磁気テープ用
はじめ、写真用、電気用、メタライズ用、包装用および
農業用等として、広く使用されている。しかし、このフ
ィルムは紫外線を吸収する性質を有し、特に320nm以
下の紫外線を強く吸収する性質があり、このフィルムを
屋外に長期間展張すると、その機械的性質が著しく低下
するという欠点がある。
【0003】上記欠点を排除する方法として、下記のよ
うな農業用のポリエチレンテレフタレートフィルムの表
面を、特定の樹脂や塗料で被覆する方法が提案されてい
る。 (i)紫外線吸収剤をフィルム表面に緊密に結合する方
法(特公昭46−24160号公報) (ii)紫外線吸収剤が配合されてなる、アクリル系樹脂
の被膜を形成する方法(実公昭62−37729号公
報) (iii )紫外線吸収剤が配合されてなる、特定のアクリ
ル系樹脂の被膜を形成する方法(特開昭60−1780
49号公報)
【0004】しかし(i)では、紫外線吸収剤を均一な
濃度で、フィルム表面に強固に結合することは難しく、
長期間の屋外展張、屋外曝露に充分に耐えるだけの耐候
性を付与することは、困難であり、(ii)では、優れた
耐候性を有し、長期間屋外に曝露しても、機械的強度、
透明性等の低下は小さいが、被膜の伸縮性耐衝撃性が劣
るものだと、フィルムをハウス(温室)やトンネルに展
張する際、展張の方法、ハウスやトンネルの構造、設置
されている場所・方向、展張時の気象条件等によって、
フィルムが折り曲げられたり、風であおられたりした場
合、被膜にクラックが発生し、フィルムのみかけ上の白
化の原因となり、又、被膜が剥離して、実用的に充分な
ものではなかった。これらの改良として(iii )が提案
されたが、長期間の屋外展張、屋外曝露に充分に耐える
だけの耐候性を付与するには充分なものではなかった。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】本発明者らは、かかる
状況に鑑み、展張の際の苛酷な条件下でも被膜の白化
や、剥離がおこらず、かつ、優れた機械的強度と、優れ
た耐候性(耐光性)とを有し、長期間の屋外展張に耐え
得る農業用ポリエチレンテレフタレートフィルムを提供
すべく、鋭意検討した結果、本発明を完成するに至っ
た。
【0006】
【課題を解決するための手段】しかして、本発明の要旨
とするところは、二軸方向にそれぞれ2.0〜5.0倍
に延伸された厚さ0.01〜0.3mmの農業用ポリエチ
レンテレフタレートフィルムの片面に、紫外線吸収剤を
含有する樹脂の被膜、及びアクリル系単量体とパーフル
オロアルキル基含有アクリル系単量体との共重合体から
なる含フッ素アクリル系重合体〔A〕とフッ素を実質的
に含まないアクリル系重合体〔B〕とフッ化ビニリデン
系樹脂〔C〕の3成分を主成分とする組成物の被膜を逐
次積層してなる農業用ポリエチレンテレフタレートフィ
ルムに存する。
【0007】以下、本発明を詳細に説明する。 1.ポリエチレンテレフタレートフィルム ポリエチレンテレフタレートとは、共重合されていない
ポリエチレンテレフタレート・ホモポリマーのみなら
ず、繰り返し単位の数の85%以上がポリエチレンテレ
フタレート単位よりなり、残りが他の成分であるような
共重合ポリエチレンテレフタレートや、ポリエチレンテ
レフタレート85重量%以上であり、残りの15重量%
以下が、他の重合体であるポリマーブレンド物をいう。
ブレンドできる他の重合体としては、ポリアミド類、ポ
リオレフィン類、他種のポリエステル類があげられる。
このポリエチレンテレフタレートには、必要に応じ滑
剤、着色剤、安定剤、酸化防止剤、紫外線吸収剤等を配
合することができる。
【0008】本発明に係る農業用ポリエチレンテレフタ
レートフィルムは、二軸方向に、夫々2.0〜5.0倍
延伸されたものである。二軸延伸フィルムを製造する方
法は、特に限定されるものではなく、例えば逐次に、又
は同時に縦横二軸に延伸する、公知の方法を採用すれば
よい。又、延伸倍率が2.0倍未満であると、製品の強
度が充分なものとならないので好ましくなく、5.0倍
を越えたものでは、製品の強度は充分なものとなるが、
製造作業が困難となるので、好ましくない。延伸倍率
は、二軸方向とも夫々2.5〜4.0倍の範囲が、特に
好ましい。本発明に係るフィルムの厚さは、0.01〜
0.3mmのものがよい。厚さが0.01mm以下であると
製品の強度が充分なものとならないので好ましくなく、
0.3mm以上ではフィルムが硬くなり、取り扱い難くな
るので、好ましくない。
【0009】2.一層目被膜 2−1.被膜構成樹脂 一層目被膜を構成する樹脂としては、ポリエチレンテレ
フタレートフィルムとの密着性が良好な、熱可塑性樹脂
又は熱硬化性樹脂があげられる。具体的には、アクリル
樹脂、ポリビニルアルコール樹脂、エポキシ樹脂、不飽
和ポリエステル樹脂、ウレタン樹脂、メラミン樹脂、シ
リコーン樹脂、アクリルシリコーン樹脂等があげられ、
これらの樹脂は、各々単独で、もしくは混合物として使
用する事が出来る。上記の樹脂の中でも、ポリエチレン
テレフタレートフィルムとの密着性が特に優れており、
それ自身、良好な耐候性を有するアクリル樹脂を用いる
のが好ましい。また、上記の樹脂には、必要に応じて、
架橋剤等を添加して併用する事が出来る。
【0010】2−2.紫外線吸収剤 紫外線吸収剤の種類は、従来公知の紫外線吸収剤、例え
ばサリチル酸系化合物、シアノアクリレート系化合物、
ベンゾフェノン系化合物、ベンゾトリアゾール系化合物
等があげられる。これらの中で、アクリル系樹脂への溶
解性、ポリエチレンテレフタレートフィルムに塗布して
農業用として使用する際の耐候性等の観点から評価する
と、シアノアクリレート系化合物の中のエチル−2−シ
アノ−3,3−ジフェニルアクリレート、ベンゾフェノ
ン系化合物の中の2,4−ジヒドロキシベンゾフェノ
ン、2−ヒドロキシ−4−メトキシベンゾフェノン、
2,2’−ジヒドロキシ−4−メトキシベンゾフェノ
ン、2,2’−ジヒドロキシ−4,4’−ジメトキシベ
ンゾフェノンが好ましく、ベンゾトリアゾール系化合物
の中の2−(2’−ヒドロキシ−5’−tert−ブチ
ルフェニル)ベンゾトリアゾールが特に好ましい。これ
らは一種の使用でも、二種以上の併用であってもよい。
【0011】2−3.被膜 熱可塑性樹脂と紫外線吸収剤の配合量は、熱可塑性樹脂
100に対して紫外線吸収剤1〜30重量%の範囲がよ
い。これより少ないと紫外線の吸収が充分されず、基材
ポリエステルフィルムの耐候性を損ない、これより多い
と被膜表面に紫外線吸収剤が噴き出し、二層目被膜の密
着性を損なうので好ましくない。この被膜組成物には、
これらの成分の他にアンチブロッキング剤、酸化防止剤
等の添加剤を配合することができる。
【0012】上記の被膜組成物によりポリエチレンテレ
フタレートフィルム表面に被膜を形成するには、成形品
の形状に応じて公知の各種方法が適用される。例えば、
溶液又は分散状態で被膜を形成する場合は、ドクターブ
レードコート法、グラビアロールコート法、エヤナイフ
コート法、リバースロールコート法、デイプコート法、
カーテンロールコート法、スプレイコート法、ロッドコ
ート法等の塗布方法が用いられる。
【0013】溶液又は分散状態とするのに用いる有機溶
媒としては、例えば脂肪族炭化水素としてヘプタン、シ
クロヘキサン等;芳香族炭化水素としてベンゼン、トル
エン、キシレン等;アルコール類としてメタノール、エ
タノール、イソプロピルアルコール、ポリオキシエチレ
ングリコール等;ハロゲン化炭化水素としてクロロホル
ム、四塩化炭化水素、クロルベンゼン等;ケトン類とし
てアセトン、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケ
トン等;エステル類としてメチルアセテート、アリルア
セテート、エチルステアレート等;アミン類としてはト
リメチルアミン、ジフェニルアミン、ヘキサメチレンジ
アミン等;その他ジメチルホルムアミド、ジメチルアセ
トアミド、ジオキサン、ジエチルエーテル、ジエチレン
ジチオグリコール、ジアセトンアルコール、ベンゾニト
リル、ジメチルスルホキサイド等があり、これらは単独
もしくは2種以上の併用で使うことができる。又、溶融
状態で被膜を形成する場合は、溶融押出しラミネート法
等が用いられる。
【0014】本発明において、一層目被膜の厚みは0.
1〜15g/m2(固形分)の範囲とするのがよい。この
範囲より薄いと耐候性が不充分であり、この範囲より厚
いと基体フィルムと被膜とでは屈曲性に差があるため、
被膜が基体フィルムから剥離する等の現象が起るおそれ
がある。通常は0.5〜10g/m2(固形分)の範囲が
好ましい。なお、上記被膜組成物を塗布する前に、ポリ
エチレンテレフタレートフィルムの表面を予め、アルコ
ールまたは水で洗浄したり、プラズマ放電処理、あるい
はコロナ放電処理したり、他の塗料あるいはプライマー
を下塗りする等の前処理を施しておいてもよい。
【0015】3.二層目被膜 3−1.含フッ素アクリル系重合体〔A〕 3−1−1.アクリル系単量体 アクリル系単量体とは、アクリル酸あるいはメタクリル
酸のアルキルエステル類であって、パーフルオロアルキ
ル基のようなフッ素含有基を有しないものをいう。
【0016】アクリル酸あるいはメタクリル酸のアルキ
ルエステル類としては、具体的には、メチルアクリレー
ト、エチルアクリレート、n−プロピルアクリレート、
iso−プロピルアクリレート、n−ブチルアクリレー
ト、iso−ブチルアクリレート、シクロヘキシルアク
リレート、2−エチルヘキシルアクリレート、デシルア
クリレート、ドデシルアクリレート、トリデシルアクリ
レート、ステアリルアクリレート等のようなアクリル酸
のC1 〜C22のアルキルエステル類:メチルメタクリレ
ート、エチルメタクリレート、n−プロピルメタクリレ
ート、iso−プロピルメタクリレート、n−ブチルメ
タクリレート、iso−ブチルメタクリレート、シクロ
ヘキシルメタクリレート、2−エチルヘキシルメタクリ
レート、デシルメタクリレート、ドデシルメタクリレー
ト、トリデシルメタクリレート、ステアリルメタクリレ
ート等のようなメタクリル酸のC1 〜C22のアルキルエ
ステル類等があげられる。
【0017】上記のアクリル系単量体は、各々単独で、
もしくは混合物として使用することができる。また、こ
れらアクリル系単量体は、共重合可能な他の単量体と共
に使用してもよい。このような他の単量体としては、例
えば、分子内に1個もしくは2個以上のカルボキシル基
を含むα,β−不飽和カルボン酸化合物があり、アクリ
ル酸、メタクリル酸、イタコン酸、マレイン酸、アコニ
ット酸、クロトン酸等があげられる。又、例えばスチレ
ン、アクリロニトリル、メタクリロニトリル、酢酸ビニ
ル、プロピオン酸ビニル、アクリルアミド、メタクリル
アミド、n−ブトキシアクリルアミド、n−ブトキシメ
タクリルアミド等も使用することができる。
【0018】3−1−2.パーフルオロアルキル基含有
アクリル系単量体 パーフルオロアルキル基含有アクリル系単量体とは、パ
ーフルオロアルキル基を有するアクリル酸あるいはメタ
クリル酸のエステル類であって、具体的には、2,2,
2−トリフルオロエチルアクリレート、2,2,2−ト
リフルオロエチルメタクリレート、2,2,3,3−テ
トラフルオロプロピルアクリレート、2,2,3,3−
テトラフルオロプロピルメタクリレート、2,2,3,
3,3−ペンタフルオロプロピルアクリレート、2,
2,3,3,3−ペンタフルオロプロピルメタクリレー
ト、1−トリフルオロメチル−2,2,2−トリフルオ
ロエチルアクリレート、1−トリフルオロメチル−2,
2,2−トリフルオロエチルメタクリレート、
【0019】2,2,3,3,4,4,5,5−オクタ
フルオロペンチルアクリレート、2,2,3,3,4,
4,5,5−オクタフルオロペンチルメタクリレート、
2,2,3,3,4,4−ヘキサフルオロブチルアクリ
レート、2,2,3,3,4,4−ヘキサフルオロブチ
ルメタクリレート、2−パーフルオロオクチルエチルア
クリレート、2−パーフルオロオクチルメタクリレー
ト、2−パーフルオロノニルエチルアクリレート、2−
パーフルオロノニルエチルメタクリレート等があげられ
る。中でも特に、パーフルオロ基のフッ素の数が5以上
のものが好ましい。これらは、各々単独で用いても、2
種以上の併用であってもよい。
【0020】3−1−3.アクリル系単量体とパーフル
オロアルキル基含有アクリル系単量体との共重合 アクリル系単量体とパーフルオロアルキル基含有アクリ
ル系単量体との共重合割合は、通常前者が20〜99重
量%の範囲であることが好ましい。アクリル系単量体が
この範囲より少ないと、形成被膜の基材との密着性が充
分でなく、又この範囲より多いと、含フッ素アクリル系
重合体としての機能を発揮しない。
【0021】アクリル系単量体とパーフルオロアルキル
基含有アクリル系単量体を所定量配合して有機溶媒とと
もに重合缶に仕込み、重合開始剤、必要に応じて分子量
調節剤を加えて、攪拌しつつ加熱し、重合する。重合
は、通常公知の方法、例えば懸濁重合法、溶液重合法な
どが採用される。この際、使用しうる重合開始剤として
は、α,α−アゾビスイソブチロニトリル、ベンゾイル
パーオキサイド、クメンハイドロパーオキサイド等のラ
ジカル生成触媒があげられ、分子量調節剤としてはブチ
ルメルカプタン、n−ドデシルメルカプタン、tert
−ドデシルメルカプタン、β−メルカプトエタノール等
があげられる。
【0022】重合に用いる有機溶媒としては、メタノー
ル、エタノール、n−プロパノール、イソプロパノー
ル、n−ブタノール、sec−ブタノール、tert−
ブタノール、n−アミルアルコール、イソアミルアルコ
ール、tert−アミルアルコール、n−ヘキシルアル
コール、シクロヘキサノール等のアルコール類;ベンゼ
ン、トルエン、キシレン等の芳香族炭化水素類;酢酸エ
チル、酢酸ブチル等の酢酸エステル類;アセトン、メチ
ルエチルケトン、メチル−n−プロピルケトン、メチル
イソブチルケトン、ジエチルケトン、2−ヘキサノン、
3−ヘキサノン、ジ−n−プロピルケトン、ジイソプロ
ピルケトン、ジ−n−アミルケトン、シクロヘキサノン
等のケトン類;テトラヒドロフラン等があり、これらは
1種もしくは2種以上混合して使用することができる。
【0023】3−2.アクリル系重合体〔B〕 フッ素を実質的に含まないアクリル系重合体〔B〕と
は、3−1−1に記載のアクリル酸あるいはメタクリル
酸のアルキルエステル類を主体とした重合体であって、
同様の重合方法によって得られる。
【0024】3−3.フッ化ビニリデン系樹脂〔C〕 フッ化ビニリデン系樹脂〔C〕とは、フッ化ビニリデン
の単独重合体、もしくはフッ化ビニリデンと他のフッ素
系不飽和単量体及び/もしくはフッ素を含有しない共重
合可能な単量体との共重合体、さらにこれら重合体の一
部を改質もしくは変性した重合体も包含される。これら
フッ化ビニリデン系樹脂は1種もしくは2種以上で用い
ることができる。又他のフッ素を含有した樹脂、例え
ば、4フッ化エチレン、クロロトリフルオロエチレン、
フルオロエチレン等と混合して用いても構わない。
【0025】3−4.被膜 含フッ素アクリル系重合体〔A〕とフッ素を実質的に含
まないアクリル系重合体〔B〕とフッ化ビニリデン系樹
脂〔C〕の配合量は、〔A〕3〜50重量部、〔B〕2
〜40重量部、〔C〕10〜95重量部である。樹脂
〔C〕に対する重合体〔A〕の割合が少なすぎると、形
成被膜の透明性が充分でない。又、樹脂〔C〕に対する
重合体〔B〕の割合が少なすぎると、形成被膜の基材表
面への密着性が劣り、被膜が容易に剥れて好ましくな
い。他方、樹脂〔C〕に対する重合体〔A〕ないし重合
体〔B〕の割合が多すぎると、耐汚染性、耐水性への効
果が充分でなく好ましくない。
【0026】この被膜組成物には、これら成分の他に必
要に応じて紫外線吸収剤、アンチブロッキング剤、酸化
防止剤、防藻剤、防カビ剤等を配合することができ、有
機溶媒に分散及び/又は溶解して用いることができる。
上記の被膜組成物により二層目被膜を形成するには、成
形品の形状に応じて公知の各種方法が適用される。例え
ば、溶液又は分散状態で被膜を形成する場合は、ドクタ
ーブレードコート法、グラビアロールコート法、エヤナ
イフコート法、リバースロールコート法、デイプコート
法、カーテンロールコート法、スプレイコート法、ロッ
ドコート法等の塗布方法が用いられる。
【0027】溶液又は分散状態とするための有機溶媒と
しては、例えば脂肪族炭化水素としてヘプタン、シクロ
ヘキサン等;芳香族炭化水素としてベンゼン、トルエ
ン、キシレン等;アルコール類としてメタノール、エタ
ノール、イソプロピルアルコール、ポリオキシエチレン
グリコール等;ハロゲン化炭化水素としてクロロホル
ム、四塩化炭化水素、クロルベンゼン等;ケトン類とし
てアセトン、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケ
トン等;エステル類としてメチルアセテート、アリルア
セテート、エチルステアレート等;アミン類としてはト
リメチルアミン、ジフェニルアミン、ヘキサメチレンジ
アミン等;その他ジメチルホルムアミド、ジメチルアセ
トアミド、ジオキサン、ジエチルエーテル、ジエチレン
ジチオグリコール、ジアセトンアルコール、ベンゾニト
リル、ジメチルスルホキサイド等があり、これらは単独
もしくは2種以上の併用で使うことができる。又、溶融
状態で被膜を形成する場合は、溶融押出しラミネート法
等が用いられる。
【0028】本発明において、二層目被膜の厚みは0.
1〜20g/m2(固形分)の範囲とするのがよい。この
範囲より薄いと耐候性が不充分であり、この範囲より厚
いと被膜量が多すぎて経済的に不利となりフィルム自体
の機械的強度が低下することがある。通常は0.5〜1
5g/m2(固形分)の範囲が好ましい。
【0029】尚、基体フィルムの反対面には、親水性重
合体、界面活性剤又は親水性重合体に界面活性剤を混合
したものよりなる被膜を形成させ防曇性を付与してもよ
い。本発明に係わる農業用ポリエチレンテレフタレート
フィルムを実際に農業用に展張使用することにあたって
は、被膜の設けられた側を、ハウスまたはトンネルの外
側となるようにして使用する。
【0030】
【発明の効果】本発明に係わる農業用ポリエチレンテレ
フタレートフィルムは、屋外に長期間展張した場合に、
変色や物性の低下の度合いが少ないため、又、基材と被
膜との密着性に富むことから被膜が剥離しにくく、被膜
には、ベタツキがなく、埃の付着も少ないことから透明
性、透過率を長期間維持するため、農業用の用途に好適
である。
【0031】
【実施例】以下、本発明を実施例にもとづいて詳細に説
明するが、本発明はその要旨を超えない限り、以下の例
に限定されるものではない。 実施例1〜5 比較例1〜6 (1)基体ポリエチレンテレフタレートフィルム 縦、横それぞれ3.5倍に延伸され、密度が1.392
g/cm3 、厚さが125μのもの。
【0032】(2)含フッ素アクリル系重合体〔A〕の
調整 温度計、攪拌機、還流冷却器および原材料添加用ノズル
を備えた反応器に、メチルエチルケトン70重量部、ト
ルエン30重量部、過酸化ベンゾイル1.0重量部及び
表1に示した各単量体の混合物100重量部を仕込み、
窒素ガス気流中で攪拌しつつ、80℃で3時間更に過酸
化ベンゾイルを0.5重量部添加して反応を約3時間、
同温度で継続して含フッ素アクリル系重合体である樹脂
a、bを得た。
【0033】(3)アクリル系重合体〔B〕の調整 (2)と同様の反応器に、メチルエチルケトン70重量
部、トルエン30重量部、過酸化ベンゾイル1.0重量
部及び表1に示した各単量体の混合物100重量部を仕
込み、窒素ガス気流中で攪拌しつつ、70℃で3時間、
更に過酸化ベンゾイルを0.5重量部添加して反応を約
3時間、同温度で継続してアクリル系重合体である樹脂
c、dを得た。
【0034】(4)第一層目被膜の形成 表2に示した市販されている塗料用樹脂と紫外線吸収剤
を所定の比率で配合し、これに樹脂固形分濃度が20重
量%となるように、メチルエチルケトンを加え、被膜組
成物を得た。基体フィルムの片面に、上記被膜組成物を
ロールコート法により連続的に塗布し、乾燥炉中100
℃で1分間保持して、溶剤を揮散させると同時に熱処理
を行い、各々フィルムを巻取った。得られた各フィルム
の被膜の量は約4g/m2であった。
【0035】(5)第二層目被膜の形成 表2に示した種類及び量の含フッ素アクリル系重合体
〔A〕とアクリル系重合体〔B〕と市販されているフッ
化ビニリデン系樹脂〔C〕を配合し、これに固形分が2
0重量%となるようにメチルエチルケトンを加え、被膜
組成物を得た。第一層目被膜の上面に、上記被膜組成物
をロールコート法により連続的に塗布し、乾燥炉中10
0℃で1分間保持して、溶剤を揮散させると同時に熱処
理を行い、各々フィルムを巻取った。得られた各フィル
ムの被膜の量は約3g/m2であった。
【0036】(6)フィルムの評価 以下の方法においてフィルムの性能を評価し、その結果
を表3に示した。 (i)波長555nmにおける初期直光線透過率 分光光度計(日立製作所製、EPS−2U型)によって
測定した。
【0037】(ii)被膜の接着強度 ポリエチレンテレフタレートの被膜に、セロハンテープ
(ニチバン製)を貼り付け、セロハンテープを剥した後
の被膜の変化を肉眼で観察し、判定したもの。判定の基
準は、次のとおりとした。 ◎・・・被膜が全く剥離せず、完全に残ったもの。 ○・・・被膜の2/3以上が剥離せず、残ったもの。 △・・・被膜の2/3以上が剥離したもの。 ×・・・被膜が完全に剥離したもの。
【0038】(iii )屋外展張試験 10種のフィルムを、三重県一志郡の試験圃場に設置し
た屋根型ハウス(間口3m、奥行き5m、棟高1.5
m、屋根勾配30度)に、被膜を設けた面をハウスの外
側にして被覆し、昭和62年3月から平成2年2月まで
の3年間展張試験を行った。展張したフィルムについ
て、波長555nmにおける直光線透過率とフィルムの伸
度保持率を評価し、その結果を表3に示した。フィルム
の伸度保持率は、次式により算出した値を意味する。 (展張後のフィルムの伸度)÷(展張前のフィルムの伸
度)×100(%)
【0039】
【表1】
【0040】
【表2】
【0041】表2〔註〕 *1:大日本インキ社製 アクリル樹脂エマルジョン塗
料 *2:三菱レーヨン(株)製 アクリル樹脂塗料 *3:高松油脂(株)製 変性ポリエステル樹脂塗料 *4:米国ペンウォルト社製 フッ化ビニリデン/4フ
ッ化エチレン共重合体 *5:米国ペンウォルト社製 フッ化ビニリデン/4フ
ッ化エチレン/6フッ化プロピレン共重合体 *6:ダイキン工業(株)製 フッ化ビニリデン樹脂 *7:被膜組成物樹脂固形分重量比 wt%
【0042】
【表3】
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.5 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 C09D 133/16 PGF 7921−4J

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 二軸方向にそれぞれ2.0〜5.0倍に
    延伸された厚さ0.01〜0.3mmの農業用ポリエチレ
    ンテレフタレートフィルムの片面に、紫外線吸収剤を含
    有する樹脂の被膜及びアクリル系単量体とパーフルオロ
    アルキル基含有アクリル系単量体との共重合体からなる
    含フッ素アクリル系重合体〔A〕とフッ素を実質的に含
    まないアクリル系重合体〔B〕とフッ化ビニリデン系樹
    脂〔C〕の3成分を主成分とする組成物の被膜を逐次積
    層してなる農業用ポリエチレンテレフタレートフィル
    ム。
JP5091553A 1993-04-19 1993-04-19 農業用ポリエチレンテレフタレートフィルム Pending JPH06303853A (ja)

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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH071684A (ja) * 1993-06-17 1995-01-06 Nippon Carbide Ind Co Inc 複合農業用被覆資材

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* Cited by examiner, † Cited by third party
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