JPS6237729Y2 - - Google Patents

Info

Publication number
JPS6237729Y2
JPS6237729Y2 JP5680380U JP5680380U JPS6237729Y2 JP S6237729 Y2 JPS6237729 Y2 JP S6237729Y2 JP 5680380 U JP5680380 U JP 5680380U JP 5680380 U JP5680380 U JP 5680380U JP S6237729 Y2 JPS6237729 Y2 JP S6237729Y2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
film
polyethylene terephthalate
acrylic resin
ultraviolet absorber
terephthalate film
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired
Application number
JP5680380U
Other languages
English (en)
Other versions
JPS56159239U (ja
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed filed Critical
Priority to JP5680380U priority Critical patent/JPS6237729Y2/ja
Publication of JPS56159239U publication Critical patent/JPS56159239U/ja
Application granted granted Critical
Publication of JPS6237729Y2 publication Critical patent/JPS6237729Y2/ja
Expired legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Protection Of Plants (AREA)
  • Laminated Bodies (AREA)

Description

【考案の詳細な説明】
本考案は、農業用ポリエチレンテレフタレート
フイルムに関するものであり、更に詳しくは、優
れた機械的強度と、優れた耐候性(耐光性)を有
し、長期間の屋外展張に耐え得る、農業用ポリエ
チレンテレフタレートフイルムに関するものであ
る。 一般に、ポリエチレンテレフタレートフイルム
は、高い結晶性、高い融点を示し、耐熱性、耐薬
品性を示し、更に強度、弾性効率の機械的性質に
おいても、優れた性質を示すことが知られてい
る。このため、ポリエチレンテレフタレートフイ
ルムは、磁気テープ用はじめ、写真用、電気用、
メタライズ用、包装用および農業用等として、広
く使用されている。しかし、このフイルムは紫外
線を吸収する性質を有し、特に320mm以下の紫外
線を強く吸収する性質があり、このフイルムを屋
外に長期間展張すると、その機械的性質が著しく
低下するという欠点がある。 このフイルムの耐候性を改善するために、紫外
線吸収剤を添加した後にフイルムとしたり、特公
昭46−24160号公報に記載されているように、紫
外線吸収剤をフイルム表面に緊密に結合する方法
が知られている。前者の方法では、紫外線吸収剤
が樹脂に均一に混合され、分散させられる。 しかしながら、この方法によれば、有害な光線
は、フイルムを透過する際に、入射側から反対側
に進むに従つて徐々に吸収され、弱められるが、
フイルムの光線が入射する側は、有害光線により
害を受けることとなり、フイルムの耐候性を充分
に改良することはできない。後者の方法は、前者
の方法よりもより優れた耐候性を示すフイルムと
することはできるが、紫外線吸収剤を均一な濃度
で、フイルム表面に強固に結合することは難かし
く、長時間の屋外展張、屋外暴露に充分に耐える
だけの耐候性を付与することは、困難であつた。 本考案者らは、このような状況にあつて、長時
間屋外に展張したり、暴露したりしても、その機
械的性質が低下しない農業用ポリエチレンテレフ
タレートフイルムを提供すべく、鋭意検討した結
果、本考案を完成するに至つたものである。 本考案の要旨とするところは、二軸方向にそれ
ぞれ2.0〜5.0倍延伸された、厚さ0.01〜0.3mmのポ
リエチレンテレフタレートフイルムの片面に、ア
クリル系樹脂100重量部当り紫外線吸収剤10〜25
重量部配合されてなるアクリル系樹脂の厚さ1〜
10μの皮膜が形成されてなることを特徴とする農
業用ポリエチレンテレフタレートに存する。 本考案にいうポリエチレンテレフタレートと
は、共重合されていないポリエチレンテレフタレ
ート・ホモポリマーのみならず、繰り返し単位の
数の85%以上がポリエチレンテレフタレート単位
よりなり、残りが他の成分であるような共重合ポ
リエチレンテレフタレートや、ポリエチレンテレ
フタレート85重量%以上であり、残りの15重量%
以下が、他の重合体であるポリマーブレンド物を
含む。ブレンドできる他の重合体としては、ポリ
アミド類、ポリオレフイン類、他種のポリエステ
ル類があげられる。このポリエチレンテレフタレ
ートには、必要に応じ滑剤、着色剤、安定剤、酸
化防止剤等を配合することができる。 本考案に係る農業用ポリエチレンテレフタレー
トフイルムは、二軸に延伸されたものである。二
軸延伸フイルムを製造する方法は、特に限定され
るものではなく、例えば逐次に、又は同時に縦横
二軸に延伸する、公知の方法を採用すればよい。 本考案に係る農業用ポリエチレンテレフタレー
トは、二軸方向に、夫々2.0〜5.0倍延伸されたも
のである。延伸倍率が2.0倍未満であると、製品
の強度が充分なものとならないので好ましくな
く、5.0倍を越えたものでは、製品の強度は充分
なものとなるが、製造作業が困難のなるので、好
ましくない。延伸倍率は、二軸方向とも夫々2.5
〜4.0倍の範囲が、特に好ましい。 本考案に係る農業用ポリエチレンテレフタレー
トは、厚みが0.01〜0.3mmのものがよい。厚みが
0.01mm以下であると製品の強度が充分なものとな
らないので好ましくなく、0.3mm以上ではフイル
ムが硬くなり、取り扱い難くなるので、好ましく
ない。 本考案に係る農業用ポリエチレンテレフタレー
トフイルムは、その片面に、紫外線吸収剤が配合
されてなるアクリル系樹脂の皮膜が形成されてな
る。 本考案においてアクリル系樹脂とは、アクリル
酸、アクリル酸エステル類、メタクリル酸、メタ
クリル酸エステル類のモノマーよりなるホモポリ
マー、これらモノマーの二種以上よりなる共重合
体、およびこれらモノマーの一種以上を主成分と
し、これらと共重合可能な他のビニルモノマーと
の共重合体をいう。他のビニルモノマーとして
は、クロトン酸、イタコン酸、アクリロニトリ
ル、スチレン、塩化ビニル、ヒドロキシアルキル
(メタ)アクリレート等があげられる。 これらアクリル系樹脂に配合される紫外線吸収
剤の種類は、従来公知の紫外線吸収剤、例えばサ
リチル酸系化合物、ベンゾフエノン系化合物、ベ
ンゾトリアゾール系化合物があげられる。これら
の中で、アクリル系樹脂への溶解性、ポリエチレ
ンテレフタレートフイルムに塗布して農業用とし
て使用する際の耐候性等の観点から評価すると、
ベンゾフエノン系化合物の中で2,4−ジヒドロ
キシベンゾフエノン、2−ヒドロキシ−4−メト
キシベンゾフエノン、2−2′−ジヒドロキシ−4
−メトキシベンゾフエノンが好ましく、ベンゾト
リアゾール系化合物の中の2―(2′−ヒドロキシ
−5′−ターシヤリ−ブチルフエニル)ベンゾトリ
アールが特に好ましい。これらは一種の使用で
も、二種以上の併用であつてもよい。これら具体
的に例示した紫外線吸収剤は、アクリル系樹脂中
に多量配合してもブリード・アウトが少ない。 前記アクリル系樹脂に配合される紫外線吸収剤
の量は、余り少なくすぎると本考案の目的が達成
されないし、余り多すぎるとブリード・アウトの
問題がある。好ましい配合量は、アクリル系樹脂
100重量部に対して、10〜25重量部の範囲であ
る。 これら紫外線吸収剤を含有するアクリル系樹脂
の皮膜の厚さは、余り薄ずぎると本考案の目的が
達成されないので好ましくなく、余り厚すぎると
皮膜が剥離し易いという問題が生ずる。皮膜の厚
さは、1〜10μの範囲、が好ましく、特に1〜5
μの範囲が好適である。 アクリル系樹脂に配合される紫外線吸収剤の
量、ポリエチレンテレフタレートの片面に形成さ
れる皮膜の厚さは、種々変更しうるが、フイルム
一定面積当りの紫外線吸収剤の量を、150〜1000
mg/m2の範囲とすると特に好ましい。 本考案に係る農業用ポリエチレンテレフタレー
トフイルムを製造するには、まず、二軸に延伸し
たポリエチレンテレフタレートを製造する。次い
で、この二軸に延伸されたポリエチレンテレフタ
レートフイルムの片面に、イソプロピルアルコー
ルのような不活性有機溶媒に、アクリル系樹脂、
紫外線吸収剤を溶解した溶液を塗布し、有機溶媒
を揮散させて、紫外線吸収剤入りアクリル系樹脂
皮膜を形成させる。塗布方法は、通常行なわれて
いるグラビアコーテイング法、リバースコーテイ
ング法、スプレー法などが好適である。 以下、本考案を図面に基づいて詳細に説明する
が、本考案はその要旨を越えない限り、以下の例
に限定されるものではない。 第1図は、本考案に係る農業用ポリエチレンテ
レフタレートフイルムの一例の断面図、第2図は
本考案に係るフイルムに、紫外線を含んだ太陽光
線がアクリル系樹脂皮膜の設けられた側から当つ
た場合の、紫外線の透過状況を模型的に示した
図、第3図は紫外線吸収剤をフイルム全体に均一
に分散させた従来のポリエチレンテレフタレート
フイルムに、太陽光線を当てた場合の、紫外線透
過状況を、模型的に示した図である。 図において、1,21はポリエチレンテレフタレ
ートフイルム、2,22は紫外線吸収剤入りアクリ
ル系樹脂の皮膜、31は紫外線吸収剤入りポリエチ
レンテレフタレートフイルム、をそれぞれ示す。 本考案に係る農業用ポリエチレンテレフタレー
トフイルムは、その片面に紫外線吸収剤入りアク
リル系樹脂の皮膜2が形成されてなる。このフイ
ルムを、実際の農業用に使用する場合には、アク
リル系樹脂の皮膜2を外側とし、この面に太陽光
線が当るようにして使用する。このようにして使
用した場合、第2図に模型的に示したように、紫
外線はIinの強さでフイルムに当たり、アクリル
系樹脂の皮膜22の部分でほとんど吸収されて、
Ioutの強さにされ、この強さでポリエチレンテレ
フタレートフイルムを透過する。これに対して、
紫外線吸収剤を練り込んでフイルム化した従来の
ものは、第3図に模型的に示したように、Iinの
強さでフイルムに当つた紫外線は、フイルムを透
過する途中で徐々に吸収され、Ioutの強さにされ
る。このような紫外線の吸収状況の差異は、フイ
ルムの耐候性に大きな影響を与えることになる。 本考案に係る農業用ポリエチレンテレフタレー
トフイルムは、次のような効果を奏し、その実用
的利用価値は極めて大である。 本考案に係る農業用ポリエチレンテレフタレ
ートフイルムは、屋外に展張された場合、太陽
光線中の紫外線は、第3図に示した紫外線吸収
剤を練り込んだものの吸収状況とは異なり、第
2図に示すように、アクリル系樹脂よりなる皮
膜によつて、ほとんど吸収されてしまう。これ
により、ポリエチレンテレフタレートフイルム
は、屋外で長時間展張したり暴露したりして
も、紫外線の影響をうけることがなく、表面に
小さな亀裂ができることもなく、また、黄色に
変色したり、白化したりすることもない。耐候
性及び透明性が低下するのを防止する効果は、
他の紫外線吸収剤を添加してフイルム化する方
法、紫外線吸収剤をフイルム表面に緊密に結合
する方法に較べて、極めて顕著である。 本考案に係るポリエチレンテレフタレートフ
イルムは、片面に形成されるアクリル系樹脂よ
りなる皮膜との接着性が優れ、この皮膜が極め
て薄いことと相俟つて、皮膜が剥離することも
ない。 本考案に係るポリエチレンテレフタレートフ
イルムの片面に形成されるアクリル系樹脂は、
他の樹脂に較べて紫外線吸収剤を多く配合して
も、ブリード・アウトの問題が少なく、紫外線
吸収剤を配合した皮膜を形成するのに好適であ
る。 本考案に係るポリエチレンテレフタレートフ
イルムの片面に形成されたアクリル系樹脂より
なる皮膜は、それ自体耐候性が優れているの
で、紫外線によつて劣化され難く、基体のポリ
エチレンテレフタレートフイルムに悪影響を与
えることがない。 アクリル系樹脂よりなる皮膜は、その特性に
よりベタツキがなく、ホコリの付着も少ないの
で、長期間透明性、透過率の維持に寄与するの
で、本考案に係るフイルムは、農業用の用途に
好適である。 以下、本考案に係る農業用ポリエチレンテレフ
タレートが、耐候性において極めて優れているこ
とを、実施例をもつて説明する。 実施例 1〜8 (1) 基体ポリエチレンテレフタレートフイルム 縦横それぞれ3.5倍に延伸され、密度が
1.392g/cm3、厚みが125μのもの。 (2) アクリル系樹脂の調製 紫外線吸収剤を配合するためのアクリル系樹
脂は、次のように調製した。 メチルメタクリレート 45重量部 ブチルメタクリレート 30 〃 ブチルアクリレート 5 〃 2−ヒドロキシエチルメタクリレート
19 〃 メタクリル酸 1 〃 イソプロピルアルコール 100 〃 ベンゾイルパーオキサイド 1.0〃 よりなる混合物を、重合缶に仕込み、窒素ガス
気流下に撹拌しつつ、80℃で3時間重合反応を
続けたのち、同じ重合缶に、ベンゾイルパーオ
キサイド0.5重量部添加し、同じ温度で、更に
3時間重合反応を続けた。得られた重合体(樹
脂)溶液に、イソプロピルアルコール570重量
部、酢酸エチル60重量部を添加して、樹脂溶液
中の固形分が12重量%になるように調節した。 (3) 紫外線吸収剤入り皮膜の形成 上記(2)に記載の方法に従つて調製したアクリ
ル系樹脂溶液に、第1表に示した種類の紫外線
吸収剤を、同表に記載した割合(樹脂固形分に
対する割合を意味する。)で添加した。添加後
の溶液をポリエチレンテレフタレートフイルム
の片面に、グラビアロール法によつて塗布し、
塗布面を加温して溶媒を揮散させて、紫外線吸
収剤入り皮膜を形成させた。この皮膜の厚さ、
フイルムの単位面積当りの紫外線吸収剤の量
を、第1表に示す。 (4) 屋外暴露前のフイルムの性質 紫外線吸収剤入り皮膜を有するポリエチレン
テレフタレートフイルムを、屋外に暴露する前
に、次の諸性質を測定した。その結果を、第1
表に示す。 (イ) 波長340nmにおける光線透過率 分光光度計(日立製作所製の323型)によ
つて測定した。 (ロ) 伸び率 JIS K−6234に準拠した。 (ハ) パンクチヤー衝撃強さ パンクチヤー衝撃試験機(東洋精機製作所
製)によつて、長さ10cm、幅10cmの試料につ
いて試験し、破壊時のエネルギーをKg.cmで
表わしたもの。 (ニ) 波長550nmにおける光線透過率 (イ)の場合に同じ。 (ホ) 透明性の肉眼判定 フイルムの透明性を肉眼によつて観察し、
判定したもの。判定の基準は、次とおりとし
た。 ○……透明性に優れ、表面に白化した部分が全
く認められないもの。 ○〜△……透明性に優れ、表面に白化した部分
がほとんど認められないもの。 △……透明性はやや劣り、表面に白化した部分
が若干認められるもの。 △〜×……透明性はかなり劣り、表面に白化し
た部分がかない認められるもの。 ×……透明性は極めて悪く、表面に白化した部
分が著しく認められるもの。 (ヘ) 皮膜の接着強度 ポリエチレンテレフタレートフイルムの皮
膜に、セロハンテープ(ニチバン製)を貼り
付け、セロハンテープを剥した後の皮膜の変
化を肉眼で観察し、判定したもの。判定の基
準は、次とおりとした。 ◎……貼り付けたセロハンテープを、勢いよく
剥しても、皮膜には全く変化が認められな
いもの。 ○……貼り付けたセロハンテープを、勢いよく
剥すとごくわずかの皮膜がセロハンテープ
に同伴されるが、ゆつくり剥すと皮膜には
全く変化が認められないもの。 (5) 屋外暴露後のフイルムの性質 紫外線吸収剤入り皮膜を有するポリエチレン
テレフタレートフイルムを、愛知県海部郡左屋
町の圃場で、昭和53年1月から昭和53年12月ま
での間暴露し、暴露後のフイルムについて、次
の諸性質を測定した。その結果を、第1表に示
す。 伸び率、パンクチヤー衝撃強さ、波長550nm
における光線透過率、透明性の肉眼判定は、(4)
の屋外暴露前のフイルムの性質の評価方法、の
場合と同じである。 (ト) 皮膜の剥離割合 屋外暴露後のフイルム1m2の広さについ
て、皮膜が剥離した部分を肉眼で観察し、全
体の広さに対する剥離した部分の割合をパー
セントで示したもの。 比較例 1 実施例1で使用したものと同じ性質を有する基
本ポリエチレンテレフタレートフイルムに、皮膜
を形成しないものについて、実施例1の場合と同
様、屋外暴露前のフイルムについて諸性質、を測
定し、更に同例の場合と同様にして屋外に暴露
し、屋外暴露後のフイルムについて諸性質を測定
した。結果を、第1表に示す。 比較例 2 実施例1で使用したものと同じ性質を有する基
体ポリエチレンテレフタレートフイルムの片面
に、紫外線吸収剤を配合しないアクリル系樹脂を
形成させた。 このフイルムについて、実施例1の場合と同
様、屋外暴露前のフイルムについて諸性質を測定
し、更に同例の場合と同様にしてフイルムを屋外
に暴露し、屋外暴露後のフイルムについて諸性質
を測定した。結果を、第1表に示す。 比較例 3 原料ポリエチレンテレフタレート100重量部
に、2−(2′−ヒドロキシ−5′−ターシヤリーブ
チルフエニル)ベンゾトリアゾール0.34重量部配
合した。この配合物を公知の方法によりフイルム
状にし、縦、横それぞれ3.5倍に延伸され、密度
が1.392g/cm3、厚みが125μのフイルムを得た。 このフイルムについて、実施例1の場合と同
様、屋外暴露前のフイルムについて諸性質を測定
し、更に同例の場合と同様にしてフイルムを屋外
に暴露し、屋外暴露後のフイルムについて諸性質
を測定した。結果を第1表に示す。 比較例 4 米国マーチン・プロセシング・カンパニー・イ
ンコーポレーテツドが販売されている。紫外線吸
収剤で表面処理したポリエチレンテレフタレート
フイルム(LLumar、厚み125μ)について、実
施例1の場合と同様、屋外暴露前のフイルムにつ
いて諸性質を測定した。更に同例の場合と同様に
してフイルムを屋外に暴露し、屋外暴露後のフイ
ルムについて諸性質を測定した。 結果を第1表に示す。
【表】
【表】
【表】 第1表より、次のことが明らかとなる。 (1) 本考案に係る農業用ポリエチレンテレフタレ
ートフイルムは、屋外に暴露しても、紫外線の
影響をうけることが少なく、伸び率の低下、衝
撃強さの低下は少ない。これに対して紫外線吸
収剤を添加してフイルム化したもの(比較例
3)、紫外線吸収剤をフイルム表面に緊密に結
合したもの(比較例4)は、衝撃強さの低下は
著しい。 (2) 本考案に係る農業用ポリエチレンテレフタレ
ートは、また、屋外に暴露しても、表面に小さ
な亀裂ができることもなく、表面が白化した
り、また全体が黄色に変色することがなく、透
明性はほとんど変わらない。これに対して、紫
外線吸収剤を配合しなかつたもの(比較例1)
は、表面に微細な亀裂が生じ、白化しており、
全体が黄色に変色し、透明性は著るしく低下し
た。比較例2〜比較例4のものは、程度は比較
例1ほどではないが、表面の微細な亀裂、白化
が生じ、透明性はかなり劣つている。 (3) 紫外線吸収剤を配合した皮膜は、厚さが薄い
方が基本フイルムの接着強度は大となり、剥離
しにくい。
【図面の簡単な説明】
第1図は、本考案に係る農業用ポリエチレンテ
レフタレートフイルムの一例の断面図、第2図は
本考案に係るフイルムに、紫外線を含んだ太陽光
線が、アクリル系樹脂皮膜の設けられた側から当
つた場合の、紫外線の透過状況を模型的に示した
図、第3図は紫外線吸収剤をフイルム全体に均一
に分散させた従来のポリエチレンテレフタレート
フイルムに、太陽光線を当てた場合の紫外線透過
状況を、模型的に示した図である。 図において、1,21はポリエチレンテレフタ
レートフイルム、2,22は紫外線吸収剤入りア
クリル系樹脂の皮膜、31は紫外線吸収剤入りポ
リエチレンテレフタレートフイルム、をそれぞれ
示す。

Claims (1)

  1. 【実用新案登録請求の範囲】 (1) 二軸方向にそれぞれ2.0〜5.0倍延伸された厚
    さ0.01〜0.3mmのポリエチレンテレフタレート
    フイルムの片面に、アクリル系樹脂100重量部
    当り紫外線吸収剤10〜25重量部配合されてなる
    アクリル系樹脂の厚さ1〜10μの皮膜が形成さ
    れてなることを特徴とする農業用ポリエチレン
    テレフタレートフイルム。 (2) 紫外線吸収剤が、2,4−ジヒドロキシベン
    ゾフエノン、2−ヒドロキシ−4−メトキシベ
    ンゾフエノン、2,2′−ジヒドロキシ−4−メ
    トキシベンゾフエノンおよび2−(2′−ヒドロ
    キシ−5′−ターシヤリーブチルフエニル)ベン
    ゾトリアゾールの中から選ばれたものであるこ
    とを特徴とする実用新案登録請求の範囲第(1)項
    記載の農業用ポリエチレンテレフタレートフイ
    ルム。 (3) 紫外線吸収剤の量が、フイルム1m2当り150
    〜1000mgの範囲にあることを特徴とする、実用
    新案登録請求の範囲第(1)項または第(2)項記載の
    農業用ポリエチレンテレフタレートフイルム。
JP5680380U 1980-04-25 1980-04-25 Expired JPS6237729Y2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP5680380U JPS6237729Y2 (ja) 1980-04-25 1980-04-25

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP5680380U JPS6237729Y2 (ja) 1980-04-25 1980-04-25

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPS56159239U JPS56159239U (ja) 1981-11-27
JPS6237729Y2 true JPS6237729Y2 (ja) 1987-09-26

Family

ID=29651340

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP5680380U Expired JPS6237729Y2 (ja) 1980-04-25 1980-04-25

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JPS6237729Y2 (ja)

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2018181569A1 (ja) * 2017-03-30 2018-10-04 富士フイルム株式会社 透明フィルム及び農業用透明フィルム
JP2018171913A (ja) * 2017-03-30 2018-11-08 富士フイルム株式会社 透明フィルム及び農業用透明フィルム

Families Citing this family (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH06171036A (ja) * 1992-12-10 1994-06-21 Nippon Carbide Ind Co Inc 複合農業用被覆資材

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2018181569A1 (ja) * 2017-03-30 2018-10-04 富士フイルム株式会社 透明フィルム及び農業用透明フィルム
JP2018171913A (ja) * 2017-03-30 2018-11-08 富士フイルム株式会社 透明フィルム及び農業用透明フィルム

Also Published As

Publication number Publication date
JPS56159239U (ja) 1981-11-27

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP4896290B2 (ja) 耐衝撃性保護用多層フィルム
WO2009000566A1 (de) Pmma/pvdf-folie mit besonders hoher witterungsbeständigkeit und hoher uv-schutzwirkung
US7094465B2 (en) Multilayer, transparent, biaxially oriented polyester film, process for its production and its use
JPS6237729Y2 (ja)
JPS6153038A (ja) 農業用ポリエチレンテレフタレ−トフィルム
JPH01262133A (ja) フツ素樹脂系耐候フイルム
JPS63236B2 (ja)
JPH04351670A (ja) 耐候性樹脂組成物
JP3203929B2 (ja) 農業用ポリエチレンテレフタレートフィルム
JPH1084788A (ja) 屋外展張用フィルム
JPH1084787A (ja) 屋外展張用フィルム
JP3204129B2 (ja) 農業用ポリエチレンテレフタレートフイルム
JP2000007873A (ja) アクリル樹脂フィルム
JP2918140B2 (ja) 農業用ポリオレフィン系樹脂フィルム
JP3787947B2 (ja) 屋外展張用フィルム
JP3306982B2 (ja) 防曇性フィルムおよびその製造方法
JP3787948B2 (ja) 屋外展張用フィルム
JPH042101B2 (ja)
JPS59215865A (ja) 農業用ポリエチレンテレフタレ−トフイルム
JPH04248930A (ja) 農業用ポリエチレンテレフタレートフィルム
JPH07223293A (ja) 農業用ポリエチレンテレフタレートフィルム
JP2976201B2 (ja) 光線調整フイルム
JP2004136646A (ja) フッ素フィルム積層体
JPH11152345A (ja) 化粧シート用フィルム
JPH0853555A (ja) 熱線反射シート及びその製造方法