JP2018171913A - 透明フィルム及び農業用透明フィルム - Google Patents

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Abstract

【課題】高い透湿性と耐光性とを両立した透明フィルム及び農業用透明フィルムを提供すること。【解決手段】セルロースエステルフィルムと保護層とを有する透明フィルムであって、上記保護層は、上記セルロースエステルフィルムの少なくとも一方の表面に配置されており、上記保護層の膜厚は5〜50μmであり、上記保護層の紫外線透過率は50%以下であり、上記透明フィルムの40℃、相対湿度90%環境下での透湿度は400g/m2/24h以上である、透明フィルム、及び農業用透明フィルム。【選択図】なし

Description

本発明は、透明フィルム及び農業用透明フィルムに関する。
セルロースアシレートなどのセルロースエステルを製膜してなるセルロースエステルフィルムは様々な分野に用いられている。
例えば、特許文献1には、セルロースアシレートを含有する農業ハウス用フィルムが開示されている。
また、特許文献2には、セルロースエステルフィルムとその一方の面に形成された紫外線吸収剤を含有するハードコート層とを有する偏光板保護フィルムが開示されている。
国際公開第2016/103898号 特開2016−175991号公報
特許文献1に記載の農業ハウス用フィルムは、セルロースアシレートを主原料とすることで、透湿性を高くすることができ、農業ハウス内部が高湿度環境にならないため、植物の病害発生を抑制できる。また、高い透明性により、植物の生育促進効果が期待できる。しかしながら、特許文献1に記載の農業ハウス用フィルムは、屋外で長期間使用した場合に、光によって劣化し、破断が発生する場合がある、すなわち耐光性の観点で改善の余地があることが分かった。
また、特許文献2では、セルロースエステルフィルム上に紫外線吸収剤を含有するハードコート層を積層させる技術が開示されており、これによって、紫外線に対する耐久性の向上は期待できる。しかしながら、特許文献2は偏光板保護フィルムに関するものであり、低透湿性を目的の1つとしているため、高い透湿性が要求される用途への適用はそもそも想定されていない。
このように、高い透湿性と耐光性とを両立した透明フィルムは、いまだ提案されていないのが現状である。
上記問題に鑑み、本発明が解決しようとする課題は、高い透湿性と耐光性とを両立した透明フィルム及び農業用透明フィルムを提供することにある。
本発明者らは、鋭意検討し、下記の手段により、上記課題を解決できることを見出した。
<1>
セルロースエステルフィルムと保護層とを有する透明フィルムであって、
上記保護層は、上記セルロースエステルフィルムの少なくとも一方の表面に配置されており、
上記保護層の膜厚は5〜50μmであり、
上記保護層の紫外線透過率は50%以下であり、
上記透明フィルムの40℃、相対湿度90%環境下での透湿度は400g/m/24h以上である、透明フィルム。
<2>
上記保護層は、アクリル樹脂、メタクリル樹脂及びセルロース系ポリマーのうち少なくとも1種と、紫外線吸収剤とを含む<1>に記載の透明フィルム。
<3>
上記保護層は、波長300〜350nmの光の透過率が5%以下である、<1>又は<2>に記載の透明フィルム。
<4>
上記保護層は、アクリル樹脂及びメタクリル樹脂のうち少なくとも1種と、セルロース系ポリマーとを含む、<2>又は<3>に記載の透明フィルム。
<5>
<1>〜<4>のいずれか1項に記載の透明フィルムからなる農業用透明フィルム。
本発明によれば、高い透湿性と耐光性とを両立した透明フィルム及び農業用透明フィルムを提供することができる。
実施例2及び3、並びに比較例1の透明フィルムのサンプルの300〜400nmの波長における透過率と、太陽光の強度とを示すグラフである。
以下に記載する構成要件の説明は、本発明の代表的な実施態様に基づいてなされることがあるが、本発明はそのような実施態様に限定されるものではない。なお、本明細書において「〜」を用いて表される数値範囲は、「〜」の前後に記載される数値を下限値および上限値として含む範囲を意味する。「(メタ)アクリル」はアクリル及びメタクリルの少なくとも一種を表し、「(メタ)アクリレート」はアクリレート及びメタクリレートの少なくとも一種を表し、「(メタ)アクリロイル」は、アクリロイル及びメタクリロイルの少なくとも一種を表す。
[透明フィルム]
本発明の透明フィルムは、
セルロースエステルフィルムと保護層とを有する透明フィルムであって、
上記保護層は、上記セルロースエステルフィルムの少なくとも一方の表面に配置されており、
上記保護層の膜厚は5〜50μmであり、
上記保護層の紫外線透過率は50%以下であり、
上記透明フィルムの40℃、相対湿度90%環境下での透湿度は400g/m/24h以上である、透明フィルムである。
〔透湿度〕
本発明の透明フィルムの40℃、相対湿度90%環境下での透湿度は400g/m/24h以上であり、500g/m/24h以上であることが好ましい。透湿度を上記範囲にすることにより、透明フィルムを農業ハウスに適用した場合に、農業ハウスの内部が高湿度環境になることを抑制することができ、植物の病害の発生を防止することができる。
ここで、透湿度とは、日本工業規格(JIS) Z 0208:1976の「防湿包装材料の透湿度試験方法(カップ法)」に記載された手法に従い、温度40℃、相対湿度90%の条件下で24時間に通過した水蒸気の量(g/m/24h)をいう。
〔セルロースエステルフィルム〕
本発明の透明フィルムはセルロースエステルフィルム(基材フィルム)を有する。
セルロースエステルフィルムとしては、セルロースエステルからなる公知のフィルム、及びシートなどを用いることができ、特に限定は無い。セルロースエステルフィルムとしては、セルロースアシレートフィルム(例えば、セルローストリアセテートフィルム、セルロースジアセテートフィルム、セルロースアセテートブチレートフィルム、セルロースアセテートプロピオネートフィルム)等が使用できる。
セルロースエステルフィルムとしては、透明性が高く、製造が容易であり、一般的に用いられているセルロースアシレートフィルムを用いることが好ましく、セルローストリアセテートフィルムが更に好ましい。
セルロースエステルフィルムの膜厚は、60〜200μmであることが好ましく、80〜150μmであることがより好ましく、80〜120μmであることが更に好ましい。セルロースエステルフィルムの膜厚が60μm以上であれば、透明フィルムとして十分な強度を得ることができる。また、セルロースエステルフィルムの膜厚が200μm以下であれば、要求される透湿性を得ることができる。
<セルロースエステル>
セルロースエステルフィルムの材料とすることができるセルロースエステルとしてはセルロースアシレートが好ましい。セルロースアシレートとしては、例えば、従来公知の、炭素数2〜22の脂肪族アシル基(例えば、アセチル基、プロピオニル基、ブチリル基、ペンタノイル基など)を含むセルロースアシレート;無置換の芳香族アシル基を少なくとも1種を含むセルロースアシレート;等を用いることができる。
セルロースアシレートの原料セルロースとしては、例えば、綿花リンター、ケナフ、木材パルプ(広葉樹パルプ、針葉樹パルプ)等が挙げられ、これらを1種単独で用いてもよく、2種以上を併用してもよい。
これらのうち、原料セルロースとしては、綿花リンターおよび/または木材パルプであることが好ましい。
また、綿花リンターおよび/または木材パルプは、α−セルロースを80%以上含有することが好ましい。
更に、綿花リンターおよび/または木材パルプは、マンノース/キシロース=0.35/1〜3.0/1(モル比)であることが好ましく、その総含有量が0.01〜5モル%であることが好ましい。
なお、綿花リンターと木材パルプとを併用する場合の混合比は5/95〜95/5であることが好ましい。
セルロースアシレートとは、セルロースのカルボン酸エステルのことであり、例えば、セルロースの低級カルボン酸エステルであるのが好ましい。
セルロースアシレートとしては、具体的には、例えば、セルロースアセテート、セルロースアセテートプロピオネート(CAP)、セルロースアセテートブチレート(CAB)、セルロースアセテートステアレート、セルロースアセテートベンゾエート等が挙げられる。
これらのうち、セルロースアセテートであるのが好ましく、具体的には、ジアセチルセルロース(DAC)、トリアセチルセルロース(TAC)であるのがより好ましく、トリアセチルセルロースであるのが更に好ましい。
セルロースアシレートのアシル基置換度は、2.00以上2.97以下の範囲内が好ましく、2.40以上2.95以下の範囲内がより好ましく、2.70以上2.95以下の範囲内がさらに好ましい。
このようなセルロースアシレートは、活性化工程(前処理工程)、アシル化工程(アセチルの場合は酢化工程)、熟成工程、沈殿工程、精製工程、乾燥工程、粉砕工程の中の組み合わせによって製造されることが好ましい。
なお、セルロースアシレートの原料綿及び合成方法については、発明協会公開技報(公技番号2001−1745、2001年3月15日発行、発明協会)の7頁ないし12頁にも詳細に記載されている。
セルロースアシレートの粘度平均重合度(DP)が200〜700であることが好ましい。
セルロースアシレートの重量平均分子量(Mw)と数平均分子量(Mn)との比(Mw/Mn)が1.0〜5.0であるのが好ましく、1.0〜4.0であるのがより好ましく、1.5〜3.0であるのが更に好ましい。
ここで、粘度平均重合度は、粘度法(ASTM D2857)による平均分子量をいい、重量平均分子量および数平均分子量は、それぞれ、ゲルパーミエーションクロマトグラフィー(GPC)法により測定される分子量をいう。
セルロースアシレートは、残存酢酸量または炭素数3〜22のカルボン酸の残存量が0.5質量%以下であることが好ましい。
セルロースアシレートは、アルカリ金属および/またはアルカリ土類金属の少なくとも一種を1ppb〜10000ppm含有していることが好ましい。
なお、ppmは、「parts per million」の略であり、ppbは、「parts per billion」の略である。
セルロースアシレートは、酸解離指数1.93〜4.5の酸もしくは部分エステル化物、またはこれらの塩を含有することが好ましい。
セルロースエステルフィルムの含水率が2質量%以下であることが好ましい。
セルロースアシレートのイエローネスインデックスが0.1〜10であることが好ましい。
セルロースエステルフィルムのヘイズが0.05〜5%であることが好ましい。
セルロースアシレートの光線透過率が80%以上であることが好ましく、85%以上であることがより好ましい。
セルロースアシレートのTgが80〜200℃であることが好ましい。
セルロースアシレートの結晶化発熱量が2〜20J/gであることが好ましい。
セルロースエステルフィルム中のセルロースエステルの含有量は、透湿度の観点から、セルロースエステルフィルムの総質量に対して60〜90質量%が好ましく、65〜80質量%がより好ましい。
セルロースエステルフィルムは、可塑剤、マット剤、劣化防止剤、紫外線吸収剤等の添加剤を含有していてもよい。
可塑剤としては、エステルオリゴマーのようなエステル系可塑剤、ポリエーテルエステルを含むエステル系可塑剤、ポリエーテルを含むエーテル系可塑剤、糖のエステル誘導体、等が好適に挙げられる。
セルロースエステルフィルムが可塑剤を含有する場合の含有量は、セルロースエステル100質量部に対して1〜60質量部であるのが好ましく、2〜40質量部であるのがより好ましく、4〜30質量部であるのが更に好ましい。
セルロースエステルフィルムは、透湿性付与の観点から可塑剤を含有しない態様も好ましい。
マット剤としては、有機または無機微粒子のいずれも使用することができる。
劣化防止剤としては、具体的には、例えば、ヒンダードアミン系光安定剤、酸化防止剤、過酸化物分解剤、ラジカル禁止剤、金属不活性化剤、酸捕獲剤、アミン等が挙げられる。
紫外線吸収剤としては、紫外線吸収性を発現できるもので、公知のものがいずれも使用でき、例えば、ベンゾフェノン骨格、ベンゾトリアゾール骨格、トリアジン骨格などを有する紫外線吸収剤が好適に挙げられる。具体的には、ADEKA社製アデカスタブLA−46、BASF社製Tinuvin(Tin.)928、Tin.405、Tin.479、Tin.1577などを使用することができる。また、2−ヒドロキシ−4−メトキシベンゾフェノンなども挙げられる。
このような添加剤を添加する場合、後述するセルロースエステル溶液(ドープ)中に含有させるのが好ましい。
〔保護層〕
本発明の透明フィルムは保護層を有する。
保護層は、セルロースエステルフィルムの少なくとも一方の表面に配置されており、保護層の膜厚は5〜50μmであり、保護層の紫外線透過率は50%以下である。
本発明の透明フィルムの40℃、相対湿度90%環境下での透湿度は400g/m/24h以上であり、保護層を形成する材料は、上記膜厚及び紫外線透過率の要件に加えて、透明フィルムの透湿度の要件を達成できるものを用いることができる。このような観点から、保護層は、アクリル樹脂、メタクリル樹脂及びセルロース系ポリマーのうち少なくとも1種と、紫外線吸収剤とを含むことが好ましい。
保護層がアクリル樹脂、メタクリル樹脂及びセルロース系ポリマーのうち少なくとも1種を含むことで、透明フィルムの透明性及び耐光性を向上することができ、また透湿度を高くすることができる。
保護層において上記の樹脂を使用することにより、紫外線吸収剤を含む層を紫外線吸収剤の泣き出し等がない状態で形成でき、保護層の透湿性も高くすることができる。上記の樹脂は保護層を形成するために、保護層の総質量に対して30〜95質量%であることが好ましく、50〜90質量%がより好ましく、60〜85%であることがより好ましい。
透明性、耐光性及び透湿度の観点から、保護層は、アクリル樹脂及びメタクリル樹脂のうち少なくとも1種と、セルロース系ポリマーとを含むことが特に好ましい。
保護層がアクリル樹脂及びメタクリル樹脂のうち少なくとも1種と、セルロース系ポリマーとを含む場合、セルロース系ポリマーの含有質量Mcとアクリル樹脂及びメタクリル樹脂の合計の含有質量Maとの比は、Mc/Maが、30/70〜70/30であることが好ましく、40/60〜60/40であることがより好ましい。
なお、以下、「アクリル樹脂」と「メタクリル樹脂」をまとめて「(メタ)アクリル樹脂」とも記載する。
<(メタ)アクリル樹脂>
(メタ)アクリル樹脂としては、特に限定されず、公知のものを用いることができ、例えば、ポリメチル(メタ)アクリレート、(メタ)アクリル酸とその各種エステルの共重合体、スチレンと(メタ)アクリル酸あるいは各種(メタ)アクリル酸エステルの共重合体、ビニルトルエンと(メタ)アクリル酸あるいは各種(メタ)アクリル酸エステルの共重合体等を挙げることができる。好ましい例としてはメチル(メタ)アクリレートと(メタ)アクリル酸との共重合体、アリル(メタ)アクリレートと(メタ)アクリル酸の共重合体、ベンジル(メタ)アクリレートと(メタ)アクリル酸と他のモノマーとの多元共重合体などを挙げることができる。これらのポリマーは単独で用いてもよく、複数種を組み合わせて使用してもよい。
(メタ)アクリル樹脂としては、一般的なものを使用することができる。具体的には、
三菱レイヨン株式会社製ダイヤナール(登録商標)のBR77、BR87、BR113、及びBR116等を用いることができる。
<セルロース系ポリマー>
セルロース系ポリマーとしては、特に限定されないが、セルロースエステルであることが好ましく、セルロースアシレートであることがより好ましい。セルロースエステル及びセルロースアシレートについては、前述のセルロースエステルフィルムにおいて説明したものと同様のものが挙げられる。
特に、(メタ)アクリル樹脂と共に用いた場合に、(メタ)アクリル樹脂との相溶性に優れるという観点から、セルロースアセテートプロピオネート(CAP)、又はセルロースアセテートブチレート(CAB)を用いることが好ましい。
<紫外線吸収剤>
前述のとおり、保護層は紫外線吸収剤を含有することが好ましい。
紫外線吸収剤としては、例えば、ベンゾフェノン骨格、ベンゾトリアゾール骨格、トリアジン骨格などを有する紫外線吸収剤が挙げられる。後述するように、保護層は、波長300〜350nmの光の透過率が5%以下であることが好ましいため、紫外線吸収剤としては、波長300〜400nmの範囲で吸収を有する紫外線吸収剤が好ましく、このような紫外線吸収剤の具体例としては、ADEKA社製アデカスタブLA−46、BASF社製Tin.928、Tin.405、Tin.479、Tin.1577などが挙げられる。また、2−ヒドロキシ−4−メトキシベンゾフェノンなども挙げられる。
紫外線吸収剤の含有量は、保護層の総質量に対して3〜50質量%であることが好ましく、5〜50質量%であることがより好ましく、5〜30質量%が更に好ましく、10〜15質量%であることが特に好ましい。
<保護層の膜厚>
保護層の膜厚は5〜50μmであり、5〜15μmであることが好ましく、5〜10μmであることがより好ましい。保護層の膜厚を5μm以上とすることにより、紫外線(UV)カット性能を維持するため好ましく、保護層の膜厚を50μm以下とすることにより、透湿性を維持できるため好ましい。
<保護層の紫外線透過率>
保護層の紫外線透過率は以下の方法で測定し、算出するものとする。紫外線吸収を有さない基材に保護層を配置したサンプルを用いて、分光光度計(島津製作所製)により透過スペクトルを測定し、波長300〜400nmの間で1nm毎の透過率Tと太陽光強度Uを用いて、以下の式1により紫外線透過率(TUV)を計算する。なお、紫外線吸収を有さない基材とは、波長300〜400nmの透過率が90%以上の基材であり、例えばセルロースアシレートフィルム、ガラス板などである。
UV=Σ(T×U)/ΣU×100 (式1)
保護層の紫外線透過率は50%以下であり、30%以下であることが好ましく、10%以下であることがより好ましい。保護層の紫外線透過率を50%以下とすることにより、透明フィルムを屋外で使用した場合に、光によるフィルムの劣化を防止することができ、優れた耐光性を得ることができる。
保護層の紫外線透過率が低いほど、本発明の透明フィルムの光による劣化を防止することができると考えられるが、一方で、本発明の透明フィルムを農業用透明フィルムとして農業ハウス等に用いる場合には、波長300〜400nmの全体の紫外線透過率を低くすると、紫外線を視認して活動している授粉用の蜂の活動が低下してしまう可能性がある。
蜂は、紫外線の中でも、波長が350nmを超え400nm以下の紫外線を視認して活動していると考えられるため、蜂の活動を低下させないためには、波長300〜350nmの光の透過率を低くすることが好ましい。このような理由から、保護層は、波長300〜350nmの光の透過率が5%以下であることが好ましく、3%以下であることがより好ましく、1%以下であることが更に好ましく、1%未満であることが特に好ましい。
以上の300〜350nmの光の透過率の範囲であれば、上記の保護層の300〜400nmの透過率については50%以下であっても光による透明フィルムの劣化を防止できる。
蜂の活動の観点からは、波長300〜400nmの範囲で吸収を有する紫外線吸収剤のうち、300〜350nmの範囲の吸収が大きく、350nm〜400nmの透過性が高い紫外線吸収剤が好ましく、このような観点の紫外線吸収剤としては、ADEKA社製アデカスタブLA−46、BASF社製Tin.405、Tin.479、2−ヒドロキシ−4−メトキシベンゾフェノンなどを好ましく用いることができる。
波長300〜350nmの光の透過率は、紫外線吸収を有さない基材に保護層を配置したサンプルを用いて、分光光度計(島津製作所製)により透過スペクトルを測定し、波長300〜350nmの間で1nm毎の透過率Tと太陽光強度Uを用いて、上記式1により求めることができる。
<保護層のその他の添加剤>
保護層は、その他の添加剤を含有してもよい。その他の添加剤としては、可塑剤、マット剤、劣化防止剤等が挙げられる。これらの添加剤の種類としては、セルロースエステルフィルムに含有させることができる添加剤と同様である。特に、劣化防止剤として、紫外線吸収剤の劣化を防止する作用を有するヒンダードアミン系光安定剤(HALS)等を用いることにより、透明フィルムの光による劣化を防止する効果を長期間保持することができる。
本発明の透明フィルムの全光線透過率は、80%以上であることが好ましく、85%以上であることがより好ましく、90%以上であることが更に好ましい。
上記全光線透過率は、ヘイズメーターNDH5000(日本電色工業株式会社製)を用いて測定することができる。
本発明の透明フィルムにおいて、保護層は、セルロースエステルフィルムの少なくとも一方の表面に配置されており、一方の表面のみに配置されていてもよいし、両面に配置されていてもよい。また、保護層とセルロースエステルフィルムとは直接積層されていてもよいし、間に他の層を介して積層されていてもよい。
[透明フィルムの製造方法]
〔セルロースエステルフィルムの製造方法〕
セルロースエステルフィルムを製造する方法は特に限定されず、例えば、セルロースアシレートを有機溶剤に溶解させたドープ(セルロースアシレート溶液)を、流延ダイから、ケーシング内で回転するエンドレスベルトまたはドラムからなる支持体(以下、これらをまとめて「支持体」と略す。)上に流延し、支持体から剥ぎ取り、更に乾燥させてフィルムを形成する溶液製膜方法等が挙げられる。
(有機溶媒)
セルロースアシレートを溶解する有機溶剤としては、例えば、ベンゼン、トルエンなどの炭化水素系溶媒;メチレンクロライド、クロロベンゼンなどのハロゲン化炭化水素系溶媒;メタノール、エタノール、ジエチレングリコールなどのアルコール系溶媒;アセトンなどのケトン系溶媒;酢酸メチル、酢酸エチル、酢酸プロピルなどのエステル系溶媒;テトラヒドロフラン、メチルセロソルブなどのエーテル系溶媒;等が挙げられ、これらを1種単独で用いてもよく、2種以上を併用してもよい。
これらのうち、炭素原子数1〜7のハロゲン化炭化水素系溶媒を用いるのが好ましく、メチレンクロライドを用いるのがより好ましい。
また、セルロースアシレートの溶解性、支持体からの剥ぎ取り性、フィルムの機械強度等の観点から、メチレンクロライドの他に、炭素原子数1〜5のアルコールを併用することが好ましい。アルコールの含有量は、溶剤全体に対し2〜25質量%が好ましく、5〜20質量%がより好ましい。アルコールの具体例としては、メタノール、エタノール、n−プロパノール、イソプロパノール、n−ブタノール等が挙げられ、メタノール、エタノール、n−ブタノール、あるいはこれらの混合物が好ましく用いられる。
(セルロースアシレート溶液の調製)
セルロースアシレート溶液の調製方法は、まず、セルロースアシレートと有機溶媒とを混合し、−10〜55℃でセルロースアシレートを溶解し、その溶解部、未溶解部および有機溶媒の混合物を0〜97℃に加温して溶媒中にセルロースアシレートを完全に溶解させる調製方法であることが好ましい。
ここで、調製されるセルロースアシレート溶液は、必要に応じて濃縮してもよいが、セルロースアシレートが5〜40質量%の濃度であることが好ましい。また、セルロースアシレート溶液は、40℃での粘度が10〜3000Pa・sであることが好ましい。
また、セルロースアシレートと有機溶媒とを混合する際に、セルロースアシレートの90質量%以上が0.1〜4mmの粒子を使用することが好ましい。
また、セルロースアシレート溶液は、流延する前に、0〜200℃の温度でろ過するのが好ましい。
ここで、ろ過フィルターの平均孔径が100μm以下であることが好ましく、また、ろ過流量が50リットル/時以上であることが好ましい。
(流延)
セルロースアシレート溶液を流延する工程は、その溶液温度が−10〜57℃であることが好ましく、その工程の温度が−10〜57℃で保温されていることが好ましい。
また、セルロースアシレート溶液を流延する支持体が、−20〜40℃の表面温度を有していることが好ましい。
(剥ぎ取り)
流延後の剥ぎ取りは、剥ぎ取り時の乾燥風の温度が20〜250℃であることが好ましい。また、乾燥時の未乾燥のセルロースエステルフィルムが、テンターで保持されることが好ましい。
このような溶液製膜で作製されるセルロースエステルフィルムは、少なくとも一軸流延中あるいは流延後に0.5〜300%延伸されることが好ましい。また、流延時の速度が1〜200m/分であることが好ましい。
また、セルロースエステルフィルムは、フィルムの巻き取り姿が、長手方向に少なくとも100m以上であり、かつ幅方向が60cm以上であることが好ましい。
本発明においては、上述したセルロースエステルフィルムの製造方法は特に制限されず、上述した方法以外の公知の方法を適宜採用することができ、例えば、発明協会公開技報(公技番号2001−1745、2001年3月15日発行、発明協会)の12頁ないし30頁に記載された方法等を適宜採用することができる。
〔保護層の形成方法〕
上記セルロースエステルフィルムの少なくとも一方の面に形成する保護層は、以下の塗布方法により得ることができるが、この方法に制限されない。ディップコート法、エアーナイフコート法、カーテンコート法、ローラーコート法、ワイヤーバーコート法、グラビアコート法、スライドコート法やエクストルージョンコート法(ダイコート法)(特開2003−164788号明細書参照)、マイクログラビアコート法等の公知の方法が用いられ、その中でもマイクログラビアコート法、ダイコート法が好ましい。
具体的には、上記セルロースエステルフィルムの少なくとも一方の面に、乾燥後の膜厚が5〜50nmとなるように保護層形成用組成物を塗布して、例えば、80〜135℃の温度で5〜30分間乾燥する工程により、保護層を形成することができる。
[農業用透明フィルム]
本発明の透明フィルムは、高い透湿性及び透明性を有し、かつ耐光性に優れるため、農業用透明フィルムとして好適である。農業用透明フィルムは、例えば、農業ハウスに用いることができる。
本発明を詳細に説明するために、以下に実施例を挙げて説明するが、本発明はこれらの実施例に限定されるものではない。
以下、実施例6の透明フィルムの製造例を示すが、その他の実施例及び比較例の透明フィルムも同様に製造した。
[セルロースエステルフィルム(基材フィルム)の製造]
(ドープの調製)
下記の組成物をミキシングタンクに投入して攪拌し、各成分を溶解して、ドープ(セルロースエステル溶液)を調製した。
・セルロースアシレート(TAC アセチル基置換度:2.86、粘度平均重合度:320) 100質量部
・紫外線吸収剤“LA−46”:(株)ADEKA製 2質量部
・シリカ粒子分散液(平均粒径16nm)
“AEROSIL R972”:日本アエロジル(株)製 1.3質量部
・メチレンクロライド 635質量部
・メタノール 130質量部
(フィルムの作製)
上記ドープを30℃に温度調整した状態で、乾燥後の膜厚が80μmとなるようにエンドレスステンレスベルト(支持体)上に均一に流延した。流延後、ただちにベルト上のドープ膜(ウェブ)に100℃の温風をあてて乾燥させた後、流延から120秒後に、剥離張力150N/mで剥離し、多数のロールで搬送張力100N/mで搬送させながら乾燥させた。剥離部のエンドレスステンレスベルトの温度は10℃とした。剥離時の残留溶媒量は100質量%であった。80℃に設定された第1乾燥ゾーンを5分間搬送させた後、さらに120℃に設定された第2乾燥ゾーンで10分間搬送させて、乾燥を行った。乾燥後、ロール状に巻き取る事で、フィルム幅1.5m、巻長2000m、膜厚80μmのセルロースエステルフィルム(「基材フィルム1」とも呼ぶ。)を得た。巻き取り時の残留溶媒量は0.3%であった。
[保護層の形成]
(保護層塗布液の調製)
下記の組成物をミキシングタンクに投入して攪拌し、各成分を溶解して、保護層塗布液を調製した。下記成分のうち、セルロースエステルポリマー及びアクリルポリマーはポリマーである。
・セルロースエステルポリマー“CAP(セルロースアセテートプロピオネート)”
40質量部
・アクリルポリマー“ダイヤナール BR113”:三菱レイヨン(株)製
60質量部
・紫外線吸収剤“LA−46”:(株)ADEKA製 15質量部
・2−ブタノン 575質量部
(塗布)
保護層塗布液を30℃の温度調整した状態で、上記基材フィルム1上に均一に塗布した。塗布後、100℃の乾燥ゾーンで10分間搬送し、乾燥を行うことにより、膜厚が8μmの保護層を形成し、これを実施例6の透明フィルムとした。
用いる基材フィルムの種類及び厚み、基材フィルムに添加する紫外線吸収剤の種類及び添加量、基材フィルムに添加するその他の添加剤の種類及び添加量、並びに、保護層のポリマーの種類、保護層の厚み、保護層に添加する紫外線吸収剤の種類及び添加量、保護層に添加するその他の添加剤の種類及び添加量を下記表1及び表2に示すように変えて、実施例1〜5、7〜19及び比較例1〜3の透明フィルムを作製した。なお、基材フィルム及び保護層の「その他の添加剤」は、上記実施例6の基材フィルムを製造する際のドープ及び保護層塗布液にそれぞれ添加した。
また、比較例3の透明フィルムは、基材フィルム上に、3,4−エポキシシクロヘキシルメチルメタクリレート(24質量部)とDPHA(52質量部)をモノマーとし、紫外線吸収剤及びその他の添加剤として下記表2に記載したものを用いて、特開2016−175991号公報に記載されたハードコート層の塗設と同様の方法で保護層を形成した。
Figure 2018171913
Figure 2018171913
表1及び表2において、基材フィルムの紫外線吸収剤及びその他の添加剤の添加量の単位である「PHR」は、セルロースエステル100質量部に対する質量部を表す。
また、表1及び表2において、保護層の紫外線吸収剤及びその他の添加剤の添加量(単位:質量%)は、保護層中のポリマー(表1及び表2の「ポリマー」の欄に記載されたポリマー)の量(表1及び表2の「ポリマー」の欄に2種のポリマーが記載されている場合はそれらの合計の量)に対する値である。なお比較例3については、「ポリマー」の欄に、重合反応によりポリマーを形成するためのモノマーを記載した。
また、混合比は質量基準の混合比である。
実施例で用いた化合物について、以下に示す。
・TAC:トリアセチルセルロース(アセチル基置換度:2.86、粘度平均重合度:320)
・DAC:ジアセチルセルロース(アセチル基置換度:2.45、粘度平均重合度:180)
・Tin.928(Tinuvin928):BASFジャパン株式会社製(紫外線吸収剤)
・Tin.405(Tinuvin405):BASFジャパン株式会社製(紫外線吸収剤)
・LA−46:(株)ADEKA製アデカスタブLA−46(紫外線吸収剤)
・Tin.479(Tinuvin479):BASFジャパン株式会社製(紫外線吸収剤)
・2−ヒドロキシ−4−メトキシベンゾフェノン(「HMB」とも記載する):和光純薬工業株式会社製(紫外線吸収剤)
・SB:スクロースベンゾエート
・SAIB:スクロースアセテートイソブチレート
・TPP:トリフェニルホスフェート
・CAP:セルロースアセテートプロピオネート、Eastman Chemical社製482−20
・CAB:セルロースアセテートブチレート、Eastman Chemical社製381−20
・BR113:三菱レイヨン(株)製ダイヤナールBR113
・BR77:三菱レイヨン(株)製ダイヤナールBR77
・DPHA:ジペンタエリスリトールヘキサアクリレート
・LA−63P:(株)ADEKA製アデカスタブLA−63P(光安定剤)
・Irg.184(イルガキュア184):BASFジャパン株式会社製(光重合開始剤)
・カチオン重合開始剤A:ヨードニウム塩系カチオン重合開始剤(下記化合物(A))
Figure 2018171913
・ELECOM V−8802:平均粒径12nm、重合性基付き、球形シリカ微粒子の固形分40質量%のMiBK(メチルイソブチルケトン)分散液(日揮(株)製)
・FP−1:含フッ素化合物(下記化合物(FP−1))
Figure 2018171913
上記のようにして作製した透明フィルムを下記評価方法で評価した。
<全光線透過率>
NDH5000(日本電色工業株式会社製)のヘイズメーターを用いて、透明フィルムの全光線透過率を測定した。
<透湿度>
透明フィルムの透湿度は40℃、相対湿度90%で、JIS Z−0208:1976に基づいて評価した。
透湿度が800g/m/24h以上のものをA、500g/m/24h以上800g/m/24h未満のものをB、400g/m/24h以上500g/m/24h未満のものをC、400g/m/24h未満のものをDとした。透湿度の評価結果は、A、B、又はCであれば、要求される透湿度を満足していると判断することができる。
<保護層の紫外線透過率>
紫外線吸収を有さない基材(基材フィルム1)に保護層を塗布し、分光光度計(島津製作所製)にて透過スペクトルを測定した。
図1は実施例2、3及び比較例1の300〜400nmの波長における透過率と、太陽光の強度とを示すグラフである。波長の大きさによって太陽光の強度は変化するが、所定の波長において太陽光の強度を100%とした場合に、サンプルを透過する太陽光の強さを透過率(%)として算出するため、太陽光の強さは透過率には影響しないものである。
図1を参照して、波長300〜400nmの1nm毎の透過率Tと太陽光強度Uを用いて以下の式1で透過率TUV(%)を計算した。
透過率TUV(%)=Σ(T×U)/ΣU×100 (式1)
上記式により算出されるTUVが10%以下のものをA、10%を超え30%以下のものをB、30%を超え50%以下のものをC、50%を超えるものをDとした。保護層の紫外線透過率の評価結果は、A、B、又はCであれば、要求される紫外線透過率を満足していると判断することができる。
<350nm以下の保護層の紫外線透過率>
300〜350nmの範囲で上記保護層の紫外線透過率と同様の計算式で算出した。
<ハウス内結露>
1m×2m×1m(高さ)の小型ハウスを展張し、ハウス内に植物体を入れて一晩以上経過したものの結露状況を観察した。2016年10月の晴れた日、外気の温度が20℃、相対湿度が80%の環境下において、朝8時時点でフィルム結露が生じているか目視にて判定した。
全面結露しているものをC、一部結露が見られるものをB、結露がないものをAとした。
<耐光性>
実施例及び比較例の透明フィルムを、キセノン耐候性試験機Ci3000を用い、17
2W、BP(ブラックパネル)温度62℃、相対湿度50%の条件で強制的に光経時させ、その後、引張試験を実施することにより、耐光性を評価した。
引張試験は、テンシロン(株式会社エー・アンド・デイ製)を用いて行い、サンプル幅1.5cm、チャック間10cm、引張速度200mm/秒の条件で実施した。
耐光性の評価基準としては、1000時間光経時後の耐荷重が100Nを超えるものをA、1000時間光経時後の耐荷重が100N以下であり、かつ500時間光経時後の耐荷重が100Nを超えるものをB、500時間光経時後の耐荷重が100N以下であるものをCとした。
作製した透明フィルムの評価結果を表3に示す。実施例の透明フィルムは、比較例と比べて、高い透湿度を有し、保護層の紫外線透過率が低く、ハウス内結露が抑えられ、耐光性が良好であった。なお、表3中、「<1%」は、「1%未満」を表す。
Figure 2018171913

Claims (5)

  1. セルロースエステルフィルムと保護層とを有する透明フィルムであって、
    前記保護層は、前記セルロースエステルフィルムの少なくとも一方の表面に配置されており、
    前記保護層の膜厚は5〜50μmであり、
    前記保護層の紫外線透過率は50%以下であり、
    前記透明フィルムの40℃、相対湿度90%環境下での透湿度は400g/m/24h以上である、透明フィルム。
  2. 前記保護層は、アクリル樹脂、メタクリル樹脂及びセルロース系ポリマーのうち少なくとも1種と、紫外線吸収剤とを含む請求項1に記載の透明フィルム。
  3. 前記保護層は、波長300〜350nmの光の透過率が5%以下である、請求項1又は2に記載の透明フィルム。
  4. 前記保護層は、アクリル樹脂及びメタクリル樹脂のうち少なくとも1種と、セルロース系ポリマーとを含む、請求項2又は3に記載の透明フィルム。
  5. 請求項1〜4のいずれか1項に記載の透明フィルムからなる農業用透明フィルム。
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