JP2918140B2 - 農業用ポリオレフィン系樹脂フィルム - Google Patents

農業用ポリオレフィン系樹脂フィルム

Info

Publication number
JP2918140B2
JP2918140B2 JP5204237A JP20423793A JP2918140B2 JP 2918140 B2 JP2918140 B2 JP 2918140B2 JP 5204237 A JP5204237 A JP 5204237A JP 20423793 A JP20423793 A JP 20423793A JP 2918140 B2 JP2918140 B2 JP 2918140B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
film
weight
polyolefin resin
agricultural
resin
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Fee Related
Application number
JP5204237A
Other languages
English (en)
Other versions
JPH0752343A (ja
Inventor
和彦 横山
孝 高澤
厚 大林
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Mitsubishi Chemical MKV Co
Original Assignee
Mitsubishi Chemical MKV Co
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Family has litigation
First worldwide family litigation filed litigation Critical https://patents.darts-ip.com/?family=16487125&utm_source=google_patent&utm_medium=platform_link&utm_campaign=public_patent_search&patent=JP2918140(B2) "Global patent litigation dataset” by Darts-ip is licensed under a Creative Commons Attribution 4.0 International License.
Application filed by Mitsubishi Chemical MKV Co filed Critical Mitsubishi Chemical MKV Co
Priority to JP5204237A priority Critical patent/JP2918140B2/ja
Priority to KR1019940020307A priority patent/KR100201885B1/ko
Priority to CN94109121A priority patent/CN1063706C/zh
Publication of JPH0752343A publication Critical patent/JPH0752343A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP2918140B2 publication Critical patent/JP2918140B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Fee Related legal-status Critical Current

Links

Classifications

    • YGENERAL TAGGING OF NEW TECHNOLOGICAL DEVELOPMENTS; GENERAL TAGGING OF CROSS-SECTIONAL TECHNOLOGIES SPANNING OVER SEVERAL SECTIONS OF THE IPC; TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC CROSS-REFERENCE ART COLLECTIONS [XRACs] AND DIGESTS
    • Y02TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
    • Y02ATECHNOLOGIES FOR ADAPTATION TO CLIMATE CHANGE
    • Y02A40/00Adaptation technologies in agriculture, forestry, livestock or agroalimentary production
    • Y02A40/10Adaptation technologies in agriculture, forestry, livestock or agroalimentary production in agriculture
    • Y02A40/25Greenhouse technology, e.g. cooling systems therefor

Landscapes

  • Compositions Of Macromolecular Compounds (AREA)
  • Greenhouses (AREA)
  • Laminated Bodies (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、農業用フィルムに関す
るものである。更に詳しくは、防曇性の持続性に優れた
農業用ポリオレフィン系樹脂フィルムに関するものであ
る。
【0002】
【従来の技術】近年、農業用作物を半促成または抑制栽
培して、その市場性、生産性を高めるため、農業用塩化
ビニルフィルムやポリエチレン、エチレン−酢酸ビニル
共重合体、及びポリオレフィン系樹脂を主体とした特殊
フィルムなどの農業用被覆材による被覆下に有用作物を
栽培する、いわゆるハウス栽培やトンネル栽培が盛んに
行われている。なかでも、ポリオレフィン系樹脂を主体
とした特殊フィルムは、フィルム中に可塑剤を含まず化
学的構造も安定しているため、長期の使用にも光線透過
性は殆ど変わらず、焼却しても有害ガスの発生がなく、
安価であることなどから近年盛んに利用されるようにな
ってきている。ハウスまたはトンネルの被覆資材として
使用されるフィルムには、フィルムの内側表面に付着し
た凝縮水を、栽培作物に落下させることなく、フィルム
内面に沿って流下させるといういわゆる「防曇性」を有
することが要求される。
【0003】従来、農業用途において、ポリオレフィン
系フィルムに防曇性を付与する方法として、液状の防曇
剤または防曇剤を含有する溶液を塗布する方法、あるい
は防曇剤を練り込む方法などが提案されており、実用化
されている。塗布する方法では、ポリオレフィン系樹脂
の疎水性樹脂表面に防曇剤を塗布し、親水性を付与する
ものであるが、この方法では短期間の防曇性には優れる
ものの、防曇剤が水滴によって流出し易く、防曇持続性
が甚だ不十分なものしか得られていない。また、防曇剤
を練り込む方法においては、練り込まれた防曇剤が樹脂
表面へブリードアウトすることにより、防曇性を発現さ
せるものであるが、この方法ではフィルムからの防曇剤
のブリードアウトが速く、該フィルムをハウスに展張後
1年も経過すると防曇性の効果が薄れるため、防曇持続
性の改良検討が行われている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、防曇
性の低下という劣化現象が大幅に改善された農業用ポリ
オレフィン系樹脂フィルムを提供することにある。
【0005】
【課題を解決するための手段】即ち、本発明の要旨とす
るところは、ポリオレフィン系樹脂100重量部に、下
記一般式(I)で表される構造単位を1分子中に1個以
上含有するヒンダードアミン系化合物を0.05〜5重
量部配合してなる、防曇剤を含有していないフィルムの
少なくとも片面に、シリカゾル及び/又はアルミナゾル
と疎水性熱可塑性樹脂を主成分とする、防曇剤組成物に
由来する被膜が形成されていることを特徴とする、農業
用フィルムに存する。
【0006】
【化2】
【0007】((I)式において、R1 〜R4 は、炭素
数1〜4のアルキル基、R5 は、水素または、炭素数1
〜4のアルキル基及び、アルキルエステル基を示す)
【0008】以下、本発明を詳細に説明する。本発明に
おけるポリオレフィン系樹脂としては、α−オレフィン
系の単独重合体、α−オレフィンを主成分とする異種単
量体との共重合体であり、例えばポリエチレン、ポリプ
ロピレン、エチレン−プロピレン共重合体、エチレン−
ブテン共重合体、エチレン−4−メチル−1−ペンテン
共重合体、エチレン−酢酸ビニル共重合体、エチレン−
アクリル酸共重合体等が挙げられる。これらのうち、密
度が0.910〜0.935の低密度ポリエチレンやエ
チレン−α−オレフィン共重合体および酢酸ビニル含有
量が30重量%以下のエチレン−酢酸ビニル共重合体
が、透明性や耐候性および価格の点から農業用フィルム
として好ましい。更に酢酸ビニル含有量が5重量%以上
25重量%以下のエチレン−酢酸ビニル共重合体はこれ
らのうちでも特に透明性、柔軟性、耐候性等の点でより
好ましい。
【0009】ヒンダードアミン系化合物としては、農業
用に通常配合される種々の化合物を使用することができ
る。具体的には、特公昭62−59745号公報第5欄
第37行〜第16欄第18行目、特開平2−30529
号明細書第20頁第15行〜第38頁第3行目に記載さ
れているヒンダードアミン系化合物である。本発明で使
用可能な市販のヒンダードアミン系化合物を例示すれ
ば、TINUVIN770、TINUVIN780、T
INUVIN144、TINUVIN622LD、CH
IMASSORB119FL、CHIMASSORB9
44(以上、チバガイギー社製)、サノールLS−76
5(三共(株)製)、MARKLA−63、MARK
LA−68、MARK LA−62、MARK LA−
67、MARK LA−57(以上、アデカ・アーガス
社製)等が挙げられる。
【0010】これらヒンダードアミン系化合物は1種類
で、または2種類以上を組み合わせて使用してもよい。
その配合量は、ポリオレフィン系樹脂100重量部に対
して、0.05〜5重量部の範囲内である。配合量が
0.05重量部未満では、基体フィルムと被膜との密着
性が向上しない。また、5重量部を越える場合には、フ
ィルム成形後のブリードアウトが激しく透明性が悪化
し、被膜との密着性が低下すると共に防曇性も悪化す
る。従って、配合量は0.05〜5重量部の範囲であ
り、好ましくは0.1〜2重量部である。ヒンダードア
ミン系化合物は、単層フィルム中に均一に配合しても、
また、多層フィルムの最外層あるいは中間層に配合して
もよい。
【0011】また本発明における農業用ポリオレフィン
系樹脂フィルムには、必要に応じて可塑剤、紫外線吸収
剤、酸化防止剤、滑剤、熱安定剤、顔料、染料等の着色
剤、防霧剤、帯電防止剤等を通常の量で配合することが
できる。可塑剤としては、例えば、フタル酸誘導体、イ
ソフタル酸誘導体、アジピン酸誘導体、マレイン酸誘導
体、クエン酸誘導体、イタコン酸誘導体、オレイン酸誘
導体、リシノール酸誘導体、その他トリクレジルホスフ
ェート、エポキシ化大豆油、エポキシ樹脂系可塑剤等が
あげられる。紫外線吸収剤としては、例えばベンゾトリ
アゾール系、ベンゾエート系、ベンゾフェノン系、シア
ノアクリレート系、フェニルサリシレート系等の紫外線
吸収剤があげられる。中でも、ベンゾフェノン系紫外線
吸収剤及び/又はベンゾトリアゾール系紫外線吸収剤が
特に好ましい。
【0012】酸化防止剤としては、2,6−ジ−tert−
ブチル−4−メチルフェノール、2,2’−メチレンビ
ス(6−tert−ブチル−4−エチルフェノール)、ジラ
ウリルチオジプロピオネート等を挙げることができる。
滑剤ないし熱安定剤としては、例えばポリエチレンワッ
クス、流動パラフィン、ビスアマイド、ステアリン酸、
ステアリン酸亜鉛、脂肪族アルコール、ステアリン酸カ
ルシウム、ステアリン酸バリウム、リシノール酸バリウ
ム、ジブチル錫ジラウレート、ジブチル錫ジマレート、
有機リン酸金属塩、有機ホスファイト化合物、フェノー
ル類、β−ジケトン化合物等が挙げられる。着色剤とし
ては例えば、フタロシアニンブルー、フタロシアニング
リーン、ハンザイエロー、アリザリンレーキ、酸化チタ
ン、亜鉛華、群青、パーマネントレッド、キナクリド
ン、カーボンブラック等を挙げることができる。
【0013】防霧剤としては、フッ素系界面活性剤が挙
げられ、具体的には、通常の界面活性剤の疎水基のCに
結合したHの代わりにその一部または全部をFで置換し
た界面活性剤で、特にパーフルオロアルキル基またはパ
ーフルオロアルケニル基を含有する界面活性剤である。
以上の各種添加剤は、それぞれ1種または2種以上を組
み合わせて使用することができる。上記各種添加剤の配
合量は、フィルムの性能を悪化させない範囲、通常は基
体のオレフィン系樹脂100重量部当り5重量部以下の
範囲で選ぶことができる。
【0014】基体ポリオレフィン系樹脂に、ヒンダード
アミン系化合物及び、各種添加剤を配合するには、各々
必要量秤量し、リボンブレンダー、バンバリーミキサ
ー、スーパーミキサーその他従来から知られている配合
機、混合機を使用すればよい。このようにして得られた
樹脂組成物をフィルム化するには、それ自体公知の方
法、例えば溶融押出し成形法(Tダイ法、インフレーシ
ョン法を含む)、カレンダー成形法等の従来から知られ
ている方法によればよい。かかるフィルムは単層でもよ
いが、防塵性や柔軟性及び強度などの点から積層フィル
ムとしてもよい。本発明に係るフィルムは、透明でも、
梨地でも、半梨地でもよく、その用途は農業用ハウス
(温室)、トンネル等の被覆用に使用できるほか、マル
チング用、袋掛用等にも使用できる。また、フィルム厚
みについては強度やコストの点で0.03〜0.3mmの
範囲のものが好ましく、0.05〜0.2mmのものがよ
り好ましい。
【0015】基体フィルムの少なくとも片面に被膜形成
する防曇剤組成物は、シリカゾル及び/又はアルミナゾ
ルと疎水性熱可塑性樹脂を主成分としている。シリカゾ
ル及び/又はアルミナゾルは平均粒子径が5〜100m
μの範囲のものが好ましい。平均粒子径が100mμを
超えると塗膜が白く失透し易くまた、5mμに満たない
ときは防曇剤組成物の安定性に欠けるので好ましくな
い。これらは、それぞれ単独で使用してもよいし、両者
を組合せて使用してもよい。また、単独又は両者を組合
せて使用する際に平均粒子径の異なる2種以上のものを
組合せて用いてもよい。両者を組合せるときは、重量比
でシリカゾル/アルミナゾルが95〜5/5〜95(全
体として100とする)の割合にするのが好ましい。
【0016】アルミナゾルは、通常市販されている製品
そのもの、または通常市販されているアルミナ粉末を水
に分散させて水性ゾルとしたもの、いずれであってもよ
い。アルミナゾルは、高濃度で水に分散させようとする
と、分散液の粘度が急激に高まるといういわゆるチキソ
トロピー性を示し、均質な分散液が得にくいが、コロイ
ドミルの様な媒質剪断内部攪拌機を用いると、均質な分
散液を得ることができる。また、この分散液にシリカゾ
ルを混合すると、分散液の粘度を降下させることができ
る。
【0017】他方のシリカゾルは、多くの場合粒子表面
は陰電荷に帯電しているが、アルミナゾルと組合せて用
いるときは陰電荷に帯電しているものを用いるのは好ま
しくない。これは、シリカゾルとアルミナゾルとを混合
すると、混合分散液は急激に凝集し、ゲル化し、分散不
良を生起する。従って、コロイダルシリカは、粒子表面
に陽電荷に帯電したものとするのがよい。
【0018】バインダー成分として使用する疎水性熱可
塑性樹脂としては、アクリル系樹脂、塩化ビニル−酢酸
ビニル系樹脂、ポリエチレン系樹脂、塩化ビニル系樹
脂、塩化ビニリデン系樹脂、ポリウレタン系樹脂、ポリ
カーボネート系樹脂、スチロール系樹脂、酢酸ビニル系
樹脂、不飽和ポリエステル系樹脂等が挙げられるが、防
曇被膜の耐水性及び防曇持続性の点で、疎水性アクリル
系樹脂が好適である。これらは1種、または、2種以上
を組合せて使用してもよい。
【0019】疎水性アクリル系樹脂とは、少なくとも合
計70重量%のアクリル酸の或いはメタクリル酸のアル
キルエステル類(以下これを(メタ)アクリル酸アルキ
ルエステル類と記す。)、又は(メタ)アクリル酸アル
キルエステル類とアルケニルベンゼン類との単量体から
なる混合物及び0〜30重量%の共重合しうるα,β−
エチレン性不飽和単量体とを通常の重合条件に従って、
例えば界面活性剤の存在下に、重合させて得られる重合
体又は共重合体である。
【0020】防曇剤組成物の主成分であるシリカゾル及
び/又はアルミナゾルは、その配合量が固形分重量比
で、疎水性熱可塑性樹脂の0.5〜40倍の範囲にある
のが好ましい。40倍を超えるときは、防曇効果が配合
量に比例して向上しないばかりでなく、塗布後に形成さ
れる塗膜が白濁化し光線透過率を低下させる現象があら
われる。また塗膜が粗雑で脆弱になり易くなる傾向があ
る。一方、0.5倍に満たないときは、充分な防曇効果
を発揮し難くなる。防曇剤組成物には、疎水性熱可塑性
樹脂を架橋させる架橋性化合物を併用してもよい。こう
することにより防曇被膜の耐水性を向上させることがで
きる。架橋性化合物の使用量は、疎水性熱可塑性樹脂の
固形分に対し0.1〜30重量%の範囲、特に0.5〜
10重量%の範囲が好ましい。
【0021】また、防曇剤組成物には、必要に応じ、消
泡剤、滑剤、帯電防止剤、その他の各種添加剤を混合す
ることができる。しかして、防曇剤組成物は、通常液状
で使用される。液状分散媒としては、水を含む親和性な
いし水混合性溶媒が含まれ、水:メチルアルコール、エ
チルアルコール、イソプロピルアルコール等の一価アル
コール類:エチレングリコール、ジエチレングルコー
ル、グリセリン等の多価アルコール類:ベンジルアルコ
ール等の環式アルコール類:セロソルブアセテート類:
ケトン類等が挙げられる。これらは単独で用いても併用
してもよいが、用いる防曇剤組成物の分散安定性、フィ
ルム表面に塗布した後の濡れ性、液状分散媒除去の難
易、経済性を勘案して決めるのが好ましい。
【0022】また、基体フィルムの表面に形成される防
曇剤組成物の被膜は、固形分の付着量として、一般に
0.01〜10g/m2 、特に0.1〜5g/m2 の範
囲であるのが好ましい。基体フィルムの表面に防曇剤組
成物の被膜を形成するには、一般に各組成物の溶液また
は分散液をドクターブレードコート法、ロールコート
法、ディップコート法、スプレーコート法、ロッドコー
ト法、バーコート法、ナイフコート法、ハケ塗り法等そ
れ自体公知の塗布方法を採用し、塗布後乾燥すればよ
い。塗布後の乾燥方法は、自然乾燥及び強制乾燥のいず
れの方法を採用してもよく、強制乾燥方法を採用する場
合、通常50〜250℃、好ましくは70〜200℃の
温度範囲で乾燥すればよい。加熱乾燥には、熱風乾燥
法、赤外線乾燥法、遠赤外線乾燥法等適宜方法を採用す
ればよく、乾燥速度、安定性を勘案すれば熱風乾燥法を
採用するのが有利である。
【0023】また、基体フィルムと被膜組成物に由来す
る被膜との接着性が充分でない場合には、基体フィルム
の表面を予めアルコールまたは水で洗浄したり、プラズ
マ放電処理、あるいはコロナ放電処理をしたり、他の塗
料あるいはプライマーを下塗りする等の前処理を施して
おいてもよい。本発明に係る農業用ポリオレフィン系樹
脂フィルムを、実際に使用するにあたっては、被膜が片
面のみに形成されているときは、この被膜の設けられた
側をハウス又はトンネルの内側となるようにして展張す
るのがよい。
【0024】
【発明の効果】本発明に係る農業用ポリオレフィン系樹
脂フィルムは、基体フィルム中にヒンダードアミン系化
合物が配合されていることと、表面の防曇剤組成物に由
来する被膜との相乗効果により、の防曇持続効果が飛躍
的に向上するので、農業用被覆資材としての利用価値は
極めて大きい。
【0025】
【実施例】以下、本発明を実施例にもとづいて詳細に説
明するが、本発明はその要旨を越えない限り、以下の例
に限定されるものではない。 (1)基体フィルムの調製 三層インフレーション成形装置として三層ダイに100
mmφ((株)プラ工研製)を用い、押出機は外内層を3
0mmφ((株)プラ技研製)2台、中間層を40mmφ
((株)プラ技研製)として成形温度160℃、ブロー
比2.0、引取速度5m/分にて、0.15mm厚の表−
1及び表−2に示す積層または単層フィルムを得た。
【0026】(2)防曇剤組成物被膜の形成 表−1に示した主成分(シリカ及び/又はアルミナゾ
ル)と疎水性熱可塑性樹脂と架橋剤及び液状分散媒とを
配合して防曇剤組成物を得た。 (1)で調製した基体フィルムの片面(積層フィルムの
場合は内層の上)に、上記の防曇剤組成物を#5バーコ
ーターを用いて、各々塗布した。塗布したフィルムを8
0℃のオーブン中に1分間保持して液状分散媒を揮散さ
せた。得られた各フィルムの被膜の量は約1g/m2
あった。得られた各フィルムについて、次のような評価
試験を行った。その結果を表−3に示した。
【0027】i)透明性試験 本発明で得られたフィルムの波長555mμにおける平
行光線透過率を分光光度計(日立製作所製、330型)
によって測定し、その値を示した。
【0028】ii)防曇性試験 三重県一志郡の圃場に、間口5.4m、棟高3m、奥行
15mのパイプハウス6棟を構築し、各棟に上記フィル
ムの1種を防曇剤組成物被膜の形成された面がハウスの
内側になるように被覆した。評価方法は、展張中のフィ
ルム内側にした面に、水滴の付着する状況を、経時的に
肉眼で観察した。評価基準は、次の通りである(平成元
年10月試験開始)。 ◎:フィルム表面(ハウス内側に面した方、以下同じ)
に付着した水滴同士が合体して薄膜状に広がり、この薄
膜状部分の面積がフィルム表面の1/2以上にわたるも
の。 ○:フィルム表面に付着した水滴同士の合体は認められ
るが、この薄膜状部分の面積がフィルム表面の1/3以
上1/2未満のもの。 ○x:フィルム表面に付着した水滴同士の合体は認めら
れるが、この薄膜状部分の面積がフィルム表面の1/3
未満のもの。 △:フィルム表面に付着した水滴同士の合体は認められ
るが、薄膜状部分の形状が認められないもの。 ×:フィルム表面に付着した水滴同士の合体が認められ
ないもの。
【0029】iii )促進防曇性試験 500ccのビーカーに300ccの水(50℃)を入れ、
防曇剤組成物被膜の形成された面がビーカーの内側にな
るように上記フィルムにて被覆した後、恒温水槽(50
℃)にビーカーを地表面から10度傾斜させて低部から
2/3の部分まで水浸させ、25℃の恒温室に所定時間
放置した後のフィルム面の状況を肉眼観察した。フィル
ム面の水滴の流れ状態を前記防曇性試験と同じ基準で評
価した。
【0030】iv)密着性試験 防曇剤組成物の被膜を形成した面にセロハンテープを接
着し、このセロハンテープを剥した時に、塗膜の剥離状
況を肉眼で観察した。 ○: 塗膜が全く剥離せず、完全に残ったもの。 ○x:塗膜の2/3以上が剥離せず残ったもの。 △: 塗膜の2/3以上が剥離したもの。 ×: 塗膜が完全に剥離したもの。
【0031】
【表1】
【0032】
【表2】
【0033】
【表3】
【0034】
【0035】*1 LDPE:三菱化成(株)製 商品
名ノバテックF131(MFR=1.3g/10分) EVA−2:三菱油化(株)製 商品名ユカロンエバV
403E(MFR=0.5g/10分) EVA−1:日本ユニカー(株)製 商品名NUC−3
550(MFR=0.5g/10分) *2 MARK LA−57(商品名):アデカ・アー
ガス社製 ヒンダードアミン化合物 CHIMASSORB 944(商品名):チバ・ガイ
ギー社製ヒンダードアミン化合物 *3 カタロイドSI−30、カタロイドSI−80P
(登録商標):触媒化成工業(株)製 水分散型コロイ
ダルシリカ OSCAL−1432(登録商標):触媒化成工業
(株)製溶液分散型コロイダルシリカ アルミナゾル520:日産化学工業(株)製 水分散型
アルミナゾル
【0036】*4 カヤクリルレジンH−300(登録
商標):日本化薬工業(株)製アクリルエマルジョン ダイヤナールBR−101(登録商標):三菱レイヨン
(株)製熱可塑性アクリルレジン メトローズ65SH50:信越化学工業(株)製水溶性
セルロースエーテル 重合物−A:親水性熱可塑性アクリル樹脂 四ツ口フラスコにポリオキシエチレンラウリルエーテル
2重量部及び水80重量部を仕込んで窒素ガス気流下に
60〜70℃まで加熱し、ここに過硫酸アンモニウム
0.5重量部を添加し、さらに、下記に示す各単量体の
混合物100重量部を3時間にわたり滴下した。この
後、同温度にて2時間保持後冷却し、アンモニア水で中
和して、アクリル系樹脂エマルジョンを得た。 2−ヒドロキシエチルアクリレート:70%、メチルメ
タアクリレート:20%、エチルアクリレート:9%、
アクリル酸:1% *5 エピクロン860(登録商標):大日本インキ化
学工業(株)製ビスフェノールAタイプ エポキシ化合
物 T.A.Z.M:相互薬工(株)製 アジリジン系化合
【0037】
【表5】
【0038】
【表6】
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 大林 厚 愛知県名古屋市中村区岩塚町大池2番地 三菱化成ビニル株式会社名古屋工場内 (56)参考文献 特開 平4−272946(JP,A) 特開 平4−271729(JP,A)

Claims (3)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ポリオレフィン系樹脂100重量部に、
    下記一般式(I)で表される構造単位を1分子中に1個
    以上含有するヒンダードアミン系化合物を0.05〜5
    重量部配合してなる、防曇剤を含有していないフィルム
    の少なくとも片面に、シリカゾル及び/又はアルミナゾ
    ルと疎水性熱可塑性樹脂を主成分とする、防曇剤組成物
    に由来する被膜が形成されていることを特徴とする、農
    業用ポリオレフィン系樹脂フィルム。 【化1】 ((I)式において、R1 〜R4 は、炭素数1〜4のア
    ルキル基、R5 は、水素または、炭素数1〜4のアルキ
    ル基及び、アルキルエステル基を示す)
  2. 【請求項2】 ポリオレフィン系樹脂が、ポリエチレン
    及び/又はエチレン−酢酸ビニル共重合体である請求項
    1記載の農業用ポリオレフィン系樹脂フィルム。
  3. 【請求項3】 防曇剤組成物に由来する被膜の、シリカ
    ゾル及び/又はアルミナゾルの配合量が固形分重量比
    で、疎水性熱可塑性樹脂の0.5〜40倍の範囲である
    請求項1または2記載の農業用ポリオレフィン系樹脂フ
    ィルム。
JP5204237A 1993-08-18 1993-08-18 農業用ポリオレフィン系樹脂フィルム Expired - Fee Related JP2918140B2 (ja)

Priority Applications (3)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP5204237A JP2918140B2 (ja) 1993-08-18 1993-08-18 農業用ポリオレフィン系樹脂フィルム
KR1019940020307A KR100201885B1 (ko) 1993-08-18 1994-08-17 농업용 폴리올레핀계 수지 필름
CN94109121A CN1063706C (zh) 1993-08-18 1994-08-18 农业用聚烯烃系树脂薄膜

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP5204237A JP2918140B2 (ja) 1993-08-18 1993-08-18 農業用ポリオレフィン系樹脂フィルム

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPH0752343A JPH0752343A (ja) 1995-02-28
JP2918140B2 true JP2918140B2 (ja) 1999-07-12

Family

ID=16487125

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP5204237A Expired - Fee Related JP2918140B2 (ja) 1993-08-18 1993-08-18 農業用ポリオレフィン系樹脂フィルム

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2918140B2 (ja)

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2009148267A (ja) * 2008-12-25 2009-07-09 Mitsubishi Plastics Inc 農業用多層フィルム

Families Citing this family (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP4742066B2 (ja) * 2001-09-26 2011-08-10 三菱樹脂株式会社 農業用フィルム

Family Cites Families (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP3033213B2 (ja) * 1991-02-27 2000-04-17 三菱化学エムケーブイ株式会社 農業用軟質塩化ビニル系樹脂フィルム
JP2520984B2 (ja) * 1991-02-27 1996-07-31 三菱化学エムケーブイ株式会社 農業用ポリオレフィン系樹脂フィルム

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2009148267A (ja) * 2008-12-25 2009-07-09 Mitsubishi Plastics Inc 農業用多層フィルム

Also Published As

Publication number Publication date
JPH0752343A (ja) 1995-02-28

Similar Documents

Publication Publication Date Title
CN103538327A (zh) 农业用多层膜
JP2918140B2 (ja) 農業用ポリオレフィン系樹脂フィルム
JP2003325060A (ja) 農業用ポリオレフィン系樹脂フィルム
JP5080438B2 (ja) 農業用多層フィルム
JP3898771B2 (ja) 農業用ポリオレフィン系樹脂フィルム
JPH09104773A (ja) 農業用ポリオレフィン系樹脂フィルム
JPH0351121A (ja) 農業用軟質塩化ビニル系樹脂フィルム
KR100201885B1 (ko) 농업용 폴리올레핀계 수지 필름
JP2500957B2 (ja) 農業用軟質塩化ビニル系樹脂フィルム
JP2001095395A (ja) 農業用多層フィルム
JPH09111018A (ja) 農業用ポリオレフィン系樹脂フィルム
JP2000324957A (ja) 農業用積層フィルム
JP2510851B2 (ja) ポリオレフイン系無滴フイルム
JP2000246852A (ja) 農業用多層フィルム
CN103535215A (zh) 农业用多层膜
JP2003180169A (ja) 農業用ポリオレフィン系樹脂フィルム
JP3837907B2 (ja) 農業用防曇性塩化ビニル系樹脂フイルム
JP2001239628A (ja) 農業用合成樹脂フィルム
JP2003180170A (ja) 農業用ポリオレフィン系樹脂フィルム
JP2021154730A (ja) 複層フィルム、粘着フィルム、化粧フィルム、化粧用粘着フィルム、および自動車用保護フィルム
JPH10114032A (ja) 農業用塩化ビニル系樹脂フイルム
JPH10119200A (ja) 農業用塩化ビニル系樹脂フィルム
JPH11334005A (ja) 農業用多層フィルム
JPH02113939A (ja) 農業用軟質塩化ビニル系樹脂フィルム
JP3675955B2 (ja) 印刷用支持体およびその製造方法

Legal Events

Date Code Title Description
FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20090423

Year of fee payment: 10

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees