JPH0646683A - 農業用被覆資材 - Google Patents

農業用被覆資材

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JPH0646683A
JPH0646683A JP4216589A JP21658992A JPH0646683A JP H0646683 A JPH0646683 A JP H0646683A JP 4216589 A JP4216589 A JP 4216589A JP 21658992 A JP21658992 A JP 21658992A JP H0646683 A JPH0646683 A JP H0646683A
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JP
Japan
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tetrafluoroethylene
ethylene
hydroxy
film
coating material
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JP4216589A
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English (en)
Inventor
Isamu Harasawa
勇 原沢
Yoshiaki Ishizaki
良明 石崎
Hidemori Yasukawa
英衛 安川
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Nippon Carbide Industries Co Inc
Original Assignee
Nippon Carbide Industries Co Inc
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Publication date
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    • Y02ATECHNOLOGIES FOR ADAPTATION TO CLIMATE CHANGE
    • Y02A40/00Adaptation technologies in agriculture, forestry, livestock or agroalimentary production
    • Y02A40/10Adaptation technologies in agriculture, forestry, livestock or agroalimentary production in agriculture
    • Y02A40/25Greenhouse technology, e.g. cooling systems therefor

Abstract

(57)【要約】 【目的】 従来のフッ素樹脂系被覆資材と異なり、いず
れの農作物にでも使用可能で、かつ長期展張が可能な農
業用被覆資材を提供することを目的とする。 【構成】 少なくとも紫外線領域の光線の透過を1部阻
止し、かつ可視光線領域の光線の透過を実質的に阻止し
ないフッ素樹脂系フイルムよりなることを特徴とする農
業用被覆資材。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は農業用被覆資材に関し、
さらに詳しくは、特定波長域光を一部遮蔽する長期間展
張可能な農業用被覆資材に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、トンネル及びパイプハウス用の被
覆資材としては、ポリエチレンフイルム、エチレン−酢
酸ビニル共重合体フイルム、ポリエステルフイルム、塩
化ビニル樹脂フイルム等が使用されているが、塩化ビニ
ル樹脂フイルムが施工性、価格、保温性等の面から大半
を占めている。しかし、これら樹脂は、屋外に於ける耐
久性が劣るため、その被覆期間は1〜2年であり、農家
はその都度、被覆資材の張り替を行っていた。
【0003】一方、近年ハウス管理の省力化、栽培面積
の拡大、ハウス寿命の長期化等の目的で本格的な大型ハ
ウスも採用されている。この大型ハウスには、5年以上
の長期展張用として、従来、ポリエステル樹脂板、ポリ
カ−ボネ−ト樹脂板、硬質塩化ビニル樹脂板、アクリル
樹脂板、繊維強化プラスチック板、板ガラス等の被覆材
が使用されているが、これら被覆材は厚みが厚いために
それぞれ大型の専用の基材を使用し展張しなければなら
ず、施工性が非常に複雑であり且つ比較的高価であると
いう欠点がある。また、ポリエステル樹脂板、ポリカ−
ボネ−ト樹脂板、硬質塩化ビニル樹脂板、アクリル樹脂
板等は雹等により亀裂が発生し易く、また発生した亀裂
が伝播し易いなどの欠点があり、板ガラスは、破損し易
く、一旦破損すると、微細なガラス片を除去できないた
め、ハウス内の土壌を入れ替えなければならなかった。
【0004】これらの問題点を解決するために、フッ素
樹脂からなる被覆資材が提案されているが、これらのも
のは、太陽光線の全波長領域の光線を透過するものであ
ったため、作物によっては、一部弊害が生じていた。例
えば鮮紅色系のバラ栽培用ハウスに使用すると、鮮紅色
が黒赤色となってしまうこともあった。
【0005】従って、最近、経済性、省力化、需要の多
様化等の面から、耐久性、防塵性、一部、特定波長域光
を遮蔽しつつも可視光線透過性等に優れていて長期展張
が可能であり、何らの制限なく各種の作物に対して汎用
することができ、しかも本格的な大型ハウスに対しても
施工が容易で且つ比較的安価に取り付けることのできる
被覆資材の開発が強く望まれている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、従来
の農業用被覆資材が有していた前述の問題点を解決しよ
うとするものであり、従来より知られていなかった全く
新規な農業用被覆資材を提供することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明は、前述の課題を
解決すべくなされたものであり、少なくとも300〜3
30nmの波長域の光線透過率が50〜85%で、かつ4
00nm及びそれ以上の波長域の光線透過率が85%以上
であるフッ素樹脂系フイルムよりなることを特徴とする
農業用被覆資材を提供することを目的とするものであ
る。
【0008】しかして、本発明によれば、いずれの農作
物にでも使用可能で、かつ長期展張が可能な農業用被覆
資材が得られるのである。以下、本発明の構成要因につ
いて、さらに詳細に説明する。
【0009】本発明の農業用被覆資材に使用されるフッ
素樹脂は、フッ素を含むオレフインの重合によって得ら
れる合成樹脂を総称するものであり、本発明では一般に
フッ素含有量が45重量%以上、特に50重量%以上の
ものが好適に使用される。そのようなフッ素樹脂として
は、例えばエチレン−テトラフルオロエチレン系共重合
体、エチレン−クロロトリフルオロエチレン系共重合
体、ヘキサフルオロプロピレン−テトラフルオロエチレ
ン系共重合体、パ−フルオロアルキルビニルエ−テル−
テトラフルオロエチレン系共重合体、ポリフッ化ビニリ
デン、ポリフッ化ビニル等が挙げられ、本発明では、こ
れらのいずれでも使用可能であるが、中でも、エチレン
−テトラフルオロエチレン系共重合体が好適である。
【0010】エチレン−テトラフルオロエチレン系共重
合体は、エチレン及びテトラフルオロエチレンを主体と
し(エチレン/テトラフルオロエチレンのモル比は一般
に40/60〜60/40にある)、そして必要によ
り、これに少量(通常10モル%以下)の第3のコモノ
マ−成分を共重合させたものであり、本発明では殊に、
エチレン/テトラフルオロエチレンの含有モル比が40
/60〜60/40、好ましくは45/55〜55/4
5の範囲内にあり、且つ式CH2=CH−Cn2n+1(こ
こで、nは2〜10の整数である)で示されるパ−フル
オロアルキルビニルモノマ−単位(例えば、CH2=C
H−C49またはCH2=CH−C613から誘導される
単位)の含有量が0.1〜10モル%、好ましくは0.3
〜5モル%の範囲内にあるエチレン−テトラフルオロエ
チレン系共重合体が好適に使用される。このエチレン−
テトラフルオロエチレン系共重合体はそれ自体既知のも
のであり、例えば特公昭59−50163号公報に記載
の方法で製造することができ、また、市販品として旭硝
子(株)より「アフロン COP)なる商品名で市販され
ているものを使用することもできる。
【0011】以上に述べたフッ素樹脂からのフイルムの
成形はそれ自体公知の方法に従い、例えば押出成形法、
インフレ−ション成形法等により行なうことができる。
【0012】また、本発明に使用される農業用被覆資材
は、少なくも300〜330nmの波長域の光線透過率
が、50〜85%、好ましくは60〜83%、さらに好
ましくは70〜80%であり、かつ400nm及びそれ以
上の波長域の光線透過率が70%以上、好ましくは80
%以上、さらに好ましくは85%以上であることが肝要
である。
【0013】この目的のために、特に300〜330nm
の波長域光を遮蔽し、400nm及びそれ以上の波長域光
を透過する特性の物質、(以下これを「物質A」とい
う)を上記フッ素樹脂に配合し、成膜する方法、もしく
は成膜後に膜表面に塗布する方法等がある。
【0014】前記物質Aは、特に限定するものではな
く、上記特性を有するものであればいずれの物質であっ
ても良い。これらの物質としては、無機系化合物、有機
系化合物及びこれらの混合物がある。
【0015】無機系化合物としては、例えば、酸化チタ
ン(TiO2)、雲母、アルミナ(Al2O3)、コロイダルシリ
カ(SiO2)等があり、中でも、TiO2、雲母が好ましい。
これら無機化合物の粒径は、特に規制するものではな
く、いずれの粒径でも良いが、例えば、1μm以下、好
ましくは0.5μm以下さらに好ましくは0.01μm以下
である。
【0016】また、これら無機化合物をフイルムに配合
する場合の配合量は、使用する樹脂及び膜厚によっても
異なるが、一般的には、0.01〜10重量%、好まし
くは、0.1〜5重量%、さらに好ましくは0.3〜1重
量%である。
【0017】さらに、物質Aとなり得る有機化合物とし
ては、例えば、紫外線吸収剤、光安定剤及び抗酸化剤等
があり、中でも紫外線吸収剤が好適に使用される。
【0018】これら合成樹脂に配合し得る紫外線吸収剤
としては、該紫外線吸収剤の紫外線吸収能や使用する合
成樹脂との相容性等を考慮して広範囲の種類の中から適
宜選択使用することができる。使用可能な紫外線吸収剤
としては例えば下記の如きものが挙げられる。
【0019】ハイドロキノン系 ハイドロキノン、ハイドロキノンジサリチレ−ト サリチル酸系 フエニルサリチレ−ト、パラオクチルフエニルサリチレ
−ト
【0020】ベンゾフエノン系 2−ヒドロキシ−4−メトキシベンゾフエノン、2−ヒ
ドロキシ−4−n−オクトキシベンゾフエノン、2−ヒ
ドロキシ−4−メトキシ−2´−カルボキシベンゾフエ
ノン、2,4−ヒドロキシベンゾフエノン、2,2´−
ヒドロキシ−4,4´−ジメトキシベンゾフエノン、2
−ヒドロキシ−4−ベンゾイルオキシベンゾフエノン、
2,2´−ヒドロキシ−4−メトキシベンゾフエノン、
2−ヒドロキシ−4−メトキシ−5−スルホンベンゾフ
エノン、2,2´,4,4´−テトラヒドロキシベンゾ
フエノン、2,2´−ヒドロキシ−4,4´−ジメトキ
シ−5−ナトリウムスルホベンゾフエノン、4−ドテシ
ルオキシ−2−ヒドロキシベンゾフエノン、2−ハイド
ロキシ−5−クロルベンゾフエノン
【0021】ベンゾトリアゾ−ル系 2−(2´−ヒドロキシ−5´−メチルフエニル)ベン
ゾトリアゾ−ル、2−(2´−ヒドロキシ−5´−メチ
ルフエニル)−5−カルボン酸ブチルエステルベンゾト
リアゾ−ル、2−(2´−ヒドロキシ−5´−メチルフ
エニル)−5,6−ジクロルベンゾトリアゾ−ル、2−
(2´−ヒドロキシ−5´−メチルフエニル)−5−エ
チルスルホンベンゾトリアゾ−ル、2−(2´−ヒドロ
キシ−5´−第3ブチルフエニル)−5−クロルベンゾ
トリアゾ−ル、2−(2´−ヒドロキシ−5´−第3ブ
チルフエニル)ベンゾトリアゾ−ル、2−(2´−ヒド
ロキシ−5´−アミルフエニル)ベンゾトリアゾ−ル、
2−(2´−ヒドロキシ−3´,5´−ジメチルフエニ
ル)ベンゾトリアゾ−ル、2−(2´−ヒドロキシ−3
´,5´−ジメチルフエニル)−5−メトキシベンゾト
リアゾ−ル、2−(2´−メチル−4´−ヒドロキシフ
エニル)ベンゾトリアゾ−ル、2−(2´−ステアリル
オキシ−3´,5´−ジメチルフエニル)−5−メチル
ベンゾトリアゾ−ル
【0022】2−(2´−ヒドロキシ−5−カルボン酸
フエニル)ベンゾトリアゾ−ルエチルエステル、2−
(2´−ヒドロキシ−3´−メチル−5´−第3ブチル
フエニル)ベンゾトリアゾ−ル、2−(2´−ヒドロキ
シ−3´,5´−ジ第3ブチルフエニル)−5−クロル
−ベンゾトリアゾ−ル、2−(2´−ヒドロキシ−5´
−メトキシフエニル)ベンゾトリアゾ−ル、2−(2´
−ヒドロキシ−5´−フエニルフエニル)−5−クロル
ベンゾトリアゾ−ル、2−(2´−ヒドロキシ−5´−
シクロヘキシルフエニル)ベンゾトリアゾ−ル、2−
(2´−ヒドロキシ−4´,5´−ジメチルフエニル)
−5−カルボン酸ベンゾトリアゾ−ルブチルエステル
【0023】2−(2´−ヒドロキシ−3´,5´−ジ
クロルフエニル)ベンゾトリアゾ−ル、2−(2´−ヒ
ドロキシ−4´,5´−ジクロル)ベンゾトリアゾ−
ル、2−(2´−ヒドロキシ−3´,5´−ジメチルフ
エニル)−5−エチルスルホンベンゾトリアゾ−ル、2
−(2´−ヒドロキシ−5´−フエニルフエニル)ベン
ゾトリアゾ−ル、2−(2´−ヒドロキシ−4´−オク
トキシフエニル)ベンゾトリアゾ−ル、2−(2´−ヒ
ドロキシ−5´−メトキシフエニル)−5−メチルベン
ゾトリアゾ−ル、2−(2´−ヒドロキシ−5´−メチ
ルフエニル)−5−カルボン酸エステルベンゾトリアゾ
−ル、2−(2´−アセトキシ−5´−メチルフエニ
ル)ベンゾトリアゾ−ル、2−(2´−ヒドロキシ−3
´,5´−ジタ−シヤリブチルフエニル)−5−クロロ
ベンゾトリアゾ−ル。
【0024】これらの紫外線吸収剤のうち、ベンゾフエ
ノン系及びベンゾトリアゾ−ル系のものが好適であり、
就中ベンゾフエノン系では、2,3´−ジヒドロキシ−
4,4´−ジメトキシベンゾフエノン、2,2´−ジヒ
ドロキシ−4−メトキシベンゾフエノン及び2,2´,
4,4´−テトラヒドロキシベンゾフエノン:ベンゾト
リアゾ−ル系では2−(2´−ハイドロキシ−5´−メ
チルフエニル)ベンゾトリアゾ−ル、2−(2´−ヒド
ロキシ−5−メチルフエニル)−5,6−ジクロルベン
ゾトリアゾ−ル、2−(2−ヒドロキシ−5´−第3ブ
チルフエニル)ベンゾトリアゾ−ル、
【0025】2−(2´−ヒドロキシ−3´−メチル−
5´−第3ブチルフエニル)ベンゾトリアゾ−ル、2−
(2´−ヒドロキシ−3´,5´ジ第3ブチルフエニ
ル)−5−クロル−ベンゾトリアゾ−ル及び2−(2´
−ヒドロキシ−5´−フエニルフエニル)−5−クロル
ベンゾトリアゾ−ル、2−(2´−ヒドロキシ−3´,
5´−ジタ−シャリブチルフエニル)−5−クロロベン
ゾトリアゾ−ル、2−(2´−ヒドロキシ−5´−オク
トキシフエニル)ベンゾトリアゾ−ル、等が有効であ
る。
【0026】物質Aを樹脂に配合、成膜すると長期間そ
の機能を保持することができるが、本農業用被覆資材の
表面に塗布することによっても、容易に本発明の効果が
得られる。これは、長期間にわたる効果は期待されない
反面、作物の生育段階に応じて、処理が必要な時に適
宜、塗布処理することができる。
【0027】例えば、花等の栽培では、開花前に処理す
ることにより、花色を鮮色化し、キュウリの栽培では、
収穫前に処理することにより、苗株の老化を抑制するこ
とが可能となる。塗布面は、ハウスの内及び外面いずれ
かもしくは両面でも良いが、ハウス内面の方が好まし
い。
【0028】塗布方法は、上記物質Aを保持せしめる作
用を有する、バインダ−と混合せしめ、これを溶媒と共
に、例えば、農家が使用する噴霧器等で、塗布すること
もできる。
【0029】工業的に塗布処理を行う方法としては、予
めフッ素樹脂系フイルムに、表面活性処理を行うことが
重要である。表面活性処理により塗布層との強固な密着
が可能となり、さらに塗布する場合の溶液のハジキ等も
あさえられる。
【0030】その様な表面活性処理の方法としては、コ
ロナ放電処理、スパッタエッチング処理、ナトリウム処
理、サンドブラスト処理等の方法があげられる。コロナ
放電処理は針状あるいはナイフエッジ電極と対極間で放
電を行わせ、その間に試料を入れて処理を行い、フイル
ム表面上にアルデヒド、酸、アルコ−ルパ−オキサイ
ド、ケトン、エ−テルなどの酸素を含む官能基を生成さ
せる処理である。
【0031】ナトリウム処理は、金属ナトリウムの様な
アルカリ金属の液体アンモニア溶液にフイルムを浸漬さ
せる処理で、表面上からCF2結合を消滅させ、CH、
C−O結合を生成させる処理である。スパッタエッチン
グ処理は、低気圧グロ−放電を行っている電極間に試料
を入れ、グロ−放電によって生じた正イオンの衝撃によ
り、フイルム上に多数の微細な突起を形成するものであ
る。
【0032】サンドブラスト処理は、フイルム面に微細
な砂をふきつけて、表面上に多数の微細な凹凸を形成す
るものである。これら表面活性処理の中では、塗布層と
の密着性、作業性、安全性、コストなどの点からみて、
コロナ放電処理を行うことが好適である。
【0033】物質Aを含む塗布層は物質A自身を塗布し
て塗布層を形成する場合と物質Aをバインダ−溶液に混
合したものを塗布して塗布層を形成する場合とがある。
本発明における物質Aを含む塗布層には、物質Aの他に
界面活性剤、親水性重合体およびこれら2種以上を混合
したものを添加することもできる。
【0034】その様な界面活性剤としては、たとえば、
ソルビタン脂肪酸エステル、ソルビト−ル脂肪酸エステ
ル、ジグリセリン脂肪酸エステル、グリセリン脂肪酸エ
ステル、ソルビタン脂肪酸二塩基酸エステル、ソルビト
−ル脂肪酸二塩基酸エステル、ジグリセリン脂肪酸二塩
基酸エステル、グリセリン脂肪酸二塩基酸エステル及び
これらとエチレンオキサイド、プロピレンオキサイドな
どのアルキレンオキサイドを付加した化合物等があげら
れる。
【0035】親水性重合体としては、たとえば、ポリビ
ニ−ルアルコ−ル、ポリビニルピロリドンなどのほか
に、−SO4、−SO3H、−COOH、−CN、−(0
CH2CH2)等の一般に親水性官能基を有する重合体
が包含される。
【0036】バインダ−としては(メタ)アクリル酸エ
ステル樹脂、酢酸ビニル樹脂などがあげられる。上記物
質Aを含む塗布組成物には、作業性向上、表面平滑性向
上などを目的として溶媒、添加剤などを添加してもよ
い。溶媒としては、たとえば水、各種アルコ−ル、ケト
ン、エステル、エ−テルなどを適宜用いることができ
る。
【0037】上記塗布組成物をフッ素樹脂系フイルムへ
塗布する方法としては、たとえばハケ塗り、浸漬塗り、
グラビアコ−ティング、スプレ−コ−ティングなど通常
知られている方法を用いることが可能である。
【0038】ここで使用される物質Aの添加量は、塗布
される膜厚、使用されるバインダ−、その他の添加剤量
によっても異なるが、乾燥塗膜中に0.5〜95重量
%、好ましくは1〜50重量%、さらに好ましくは3〜
30重量%である。
【0039】このようにして得られたフイルムは、いず
れの農作物にでも使用可能で、かつ長期展張が可能な農
業用被覆資材であり、例えばバラに展張することにより
花色の黒変を防止することができ、また、キュウリ等老
化が顕著に発現する作物においては老化を軽減すること
ができ業界に寄与するところ、極めて大である。
【0040】以下、実施例により、さらに詳しく説明す
るが、本発明は実施例にのみ限定されるものではないこ
とは言うまでもない。
【0041】
【実施例】
比較例1 内容積10リットルのオ−トクレ−プに、トリクロロモノフ
ルオロメタン3.46kg、トリクロロトリフルオロエタ
ン6.52kg、及びt−ブチルパ−オキシイソブチレ−
ト2.38gを仕込み、次いでフトラフルオロエチレン1
226g、エチレン82g、及びパ−フルオロブチルエチ
レン(CH2=CH−C49)26gを仕込む。この混合
物を充分攪拌しながら、反応温度を65℃に保持して共
重合反応を行なわせる。共重合反応進行中は系内にテト
ラフルオロエチレン/エチレン/パ−フルオロブチルエ
チレンのモル比53/46.3/0.7の混合ガスを導入
し、重合圧力を15.0kg/cm2に保持する。5時間後に
460gの白色共重合体を得た(以後これを樹脂No.1と
いう)。該共重合体は、C24/C24/CH2=CH
49の含有モル比が、53/46.3/0.7であり、
流動開始温度267℃、熱分解開始温度360℃であっ
た。
【0042】上記で得たエチレン−テトラフルオロエチ
レン系共重合体(以下“ETFE”と略記する場合もあ
る)を320℃の樹脂温度で押出し、厚さ60μのフイ
ルムを製造した。得られたフイルムを被覆材No.1と
し、各種の試験に供し、その結果を後記表−1にまとめ
て示す。
【0043】実施例1〜4 比較例1で調整した樹脂No.1に表−1に示した0.05
μmのT:O2及び紫外線吸収剤を添加したこと以外、被
覆資材No.1と同様にして被覆資材を調整した。
【0044】実施例5 比較例1で調整した被覆資材No.1の一面を、放電電流
10A、放電電圧120V、ラインスピ−ド13m/min
の条件でコロナ放電処理を行った。処理面にシリカゾル
(シリカ固形分8%)にポリビニルアルコ−ル5wt%及
び紫外線吸収剤5wt%を添加したものにエタノ−ルにて
100倍に希釈して、5g/m2となる様に塗布して、被
覆資材を得た(被覆資材No.6)。
【0045】参考例1 実施例で得られた被覆資材No.1から6を使用して、間
口10m×奥行100mのハウスの奥行50mの所でハウ
スを仕切り、一方にバラ(品種:カ−ルレッド)及びキ
ュウリ(品種:シャ−プ1)を栽培し、バラの花色及び
キュウリの老化度を調べ、その結果を表−2に示した。
【0046】
【表1】
【0047】
【表2】
─────────────────────────────────────────────────────
【手続補正書】
【提出日】平成5年9月9日
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】特許請求の範囲
【補正方法】変更
【補正内容】
【特許請求の範囲】
【手続補正2】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0007
【補正方法】変更
【補正内容】
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明は、前述の課題を
解決すべくなされたものであり、少なくとも紫外線領域
のの光線の透過を1部阻止し、かつ可視光線領域の光線
の透過を実質的に阻止しないフッ素樹脂系フイルムより
なることを特徴とする農業用被覆資材を提供することを
目的とするものである。
【手続補正3】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0012
【補正方法】変更
【補正内容】
【0012】また、本発明に使用される農業用被覆資材
は、紫外線領域の光線の透過率が、好ましくは50〜8
5%、さらに好ましくは60〜83%、さらに好ましく
は70〜80%であり、かつ可視光線領域の光線透過率
が好ましくは70%以上、さらに好ましくは80%以
上、特に好ましくは85%以上である。
【手続補正4】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0013
【補正方法】変更
【補正内容】
【0013】この目的のために、紫外線領域領域の光線
を1部阻止し、可視光線領域の光線を透過する特性の物
質、(以下これを「物質A」という)を上記フッ素樹脂
に配合し、成膜する方法、もしくは成膜後に膜表面に塗
布する方法等がある。
【手続補正5】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0029
【補正方法】変更
【補正内容】
【0029】工業的に塗布処理を行う方法としては、予
めフッ素樹脂系フイルムに、表面活性処理を行うことが
重要である。表面活性処理により塗布層との強固な密着
が可能となり、さらに塗布する場合の溶液のハジキ等も
おさえられる。
【手続補正6】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0043
【補正方法】変更
【補正内容】
【0043】実施例1〜4 比較例1で調整した樹脂No.1に表1に示した0.0
5μmのTiO及び紫外線吸収剤を添加したこと以
外、被覆資材No.1と同様にして被覆資材を調整し
た。
【手続補正7】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0045
【補正方法】変更
【補正内容】
【0045】参考例1 実施例で得られた被覆資材No.1から6を使用して、
間口10m×奥行100mのハウスの奥行50mの所で
ハウスを仕切り、一方にバラ(品種:カールレッド)及
びキュウリ(品種:シャープ1)を栽培し、バラの花色
及びキュウリの老化度を調べ、その結果を表2に示し
た。
【手続補正8】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0047
【補正方法】変更
【補正内容】
【0047】
【表2】
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.5 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 // C08L 27/12 LGL 9166−4J C08L 27:12 9166−4J

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 少なくとも300〜330nmの波長域の
    光線透過率が50〜85%で、かつ400nm及びそれ以
    上の波長域の光線透過率が85%以上であるフッ素樹脂
    系フイルムよりなることを特徴とする農業用被覆資材。
  2. 【請求項2】 該フッ素樹脂のフッ素含有量が45重量
    %以上である請求項1記載の農業用被覆資材。
  3. 【請求項3】 該フッ素樹脂系フイルムが、エチレン−
    テトラフルオロエチレン系共重合体、エチレン−クロロ
    トリフルオロエチレン系共重合体、ヘキサフルオロプロ
    ピレン−テトラフルオロエチレン系共重合体、パ−フル
    オロアルキルビニルエ−テル−テトラフルオロエチレン
    系共重合体、ポリフッ化ビニリデン及びポリフッ化ビニ
    ルより選ばれる樹脂から形成されたフイルムである請求
    項1記載の農業用被覆資材。
  4. 【請求項4】 該フッ素樹脂系フイルムが、エチレン−
    テトラフルオロエチレン系共重合体のフイルムである請
    求項1記載の農業用被覆資材。
  5. 【請求項5】 該エチレン−テトラフルオロエチレン系
    共重合体が、エチレン/テトラフルオロエチレンの含有
    モル比が40/60〜60/40の範囲内にあり、且つ
    式CH2=CH−Cn2n+1(ここで、nは2〜10の整
    数である)で示されるパ−フルオロアルキルビニルモノ
    マ−単位の含有量が0.1〜10モル%の範囲内にある
    エチレン−テトラフルオロエチレン系共重合体である請
    求項4記載の農業用被覆資材。
  6. 【請求項6】 該フッ素樹脂系フイルムが10〜300
    μの範囲内の厚さを有する請求項1記載の農業用被覆資
    材。
JP4216589A 1992-07-23 1992-07-23 農業用被覆資材 Pending JPH0646683A (ja)

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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2004175983A (ja) * 2002-11-28 2004-06-24 Mitsubishi Plastics Ind Ltd 剥離性フィルム
US20140146230A1 (en) * 1995-12-07 2014-05-29 J. Carl Cooper AV Timing Measurement and Correction for Digital Television

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Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US20140146230A1 (en) * 1995-12-07 2014-05-29 J. Carl Cooper AV Timing Measurement and Correction for Digital Television
JP2004175983A (ja) * 2002-11-28 2004-06-24 Mitsubishi Plastics Ind Ltd 剥離性フィルム

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