JP2002294014A - ポリビニルアルコール系ゲル形成用組成物 - Google Patents
ポリビニルアルコール系ゲル形成用組成物Info
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- JP2002294014A JP2002294014A JP2001103259A JP2001103259A JP2002294014A JP 2002294014 A JP2002294014 A JP 2002294014A JP 2001103259 A JP2001103259 A JP 2001103259A JP 2001103259 A JP2001103259 A JP 2001103259A JP 2002294014 A JP2002294014 A JP 2002294014A
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- polyvinyl alcohol
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Abstract
(57)【要約】
【課題】液組成物が室温領域の放置であっても数日間で
ゲル形成することから取扱い性および作業性に優れ、さ
らにビニルアルコール系ポリマーが比較的低濃度でも良
好な強度特性を有する低コストなポリビニルアルコール
系ゲルが得られるゲル形成用組成物を提供する。 【解決手段】ビニルアルコール系ポリマー(A)、分子
中に2個以上のメチロール基を含有する化合物(B)お
よび水(C)を主構成成分とし、かつ、以下の条件1)
〜3)をすべて満足しているポリビニルアルコール系ゲ
ル形成用組成物。 1)(A)と(B)と(C)の合計量に占める(A)の
割合が0.5〜10重量%であること、 2)(A)中のビニルアルコール・ユニットと(B)成
分中に含有されるメチロール基のモル比が1.0:0.
01〜1.0:0.5であること、 3) ポリビニルアルコールの重合度が500以上であ
ること、
ゲル形成することから取扱い性および作業性に優れ、さ
らにビニルアルコール系ポリマーが比較的低濃度でも良
好な強度特性を有する低コストなポリビニルアルコール
系ゲルが得られるゲル形成用組成物を提供する。 【解決手段】ビニルアルコール系ポリマー(A)、分子
中に2個以上のメチロール基を含有する化合物(B)お
よび水(C)を主構成成分とし、かつ、以下の条件1)
〜3)をすべて満足しているポリビニルアルコール系ゲ
ル形成用組成物。 1)(A)と(B)と(C)の合計量に占める(A)の
割合が0.5〜10重量%であること、 2)(A)中のビニルアルコール・ユニットと(B)成
分中に含有されるメチロール基のモル比が1.0:0.
01〜1.0:0.5であること、 3) ポリビニルアルコールの重合度が500以上であ
ること、
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、ビニルアルコール系ポ
リマー(以降、単にPVAと記載することがある)と分
子中に2個以上のメチロール基を有する化合物と水を主
構成成分とするPVA系ゲル組成物に関する。より詳細
には、本発明は、本組成物を数時間〜数日間放置すると
高含水、かつ良好な強度および弾性を有する水不溶性ゲ
ル状物となり、土木・建設・農水産業等の資材として、
さらには水質浄化材、人体発熱時の冷媒体、人工擬似餌
等にも利用可能なゲル形成用組成物およびそれから形成
されるゲルに関する。
リマー(以降、単にPVAと記載することがある)と分
子中に2個以上のメチロール基を有する化合物と水を主
構成成分とするPVA系ゲル組成物に関する。より詳細
には、本発明は、本組成物を数時間〜数日間放置すると
高含水、かつ良好な強度および弾性を有する水不溶性ゲ
ル状物となり、土木・建設・農水産業等の資材として、
さらには水質浄化材、人体発熱時の冷媒体、人工擬似餌
等にも利用可能なゲル形成用組成物およびそれから形成
されるゲルに関する。
【0002】
【従来の技術】PVA系ゲルを得る従来技術としては、
3〜10%濃度のPVA水溶液を+20℃程度の室温域
と−20℃程度の低温域の高低温領域で数回の繰り返し
処理をしてゲルを得る方法、またアルカリ共存下で硼酸
等を混合してゲルを得る方法、さらにはPVA液を高濃
度塩液中で凝固した後に酸共存のもとにホルマール化処
理してゲルを得る方法等が提案されている。しかし、室
温/低温度域でのPVA水溶液を繰り返し処理する方法
は効率的な生産方式ではなく、現実的には、ごく限られ
た用途分野にしか適用できない。また、硼酸添加ゲルは
アルカリ共存下である必要性や比較的高濃度のPVA液
を用いないとゲルを形成せず、また硼酸添加とほぼ同時
にゲルを形成するために各種用途への適用に際して作業
性に問題があり、かつコスト、性能の両面で各種用途へ
の適用に難がある。一方、高濃度塩液中での凝固・ホル
マール化の方法は、凝固工程が必須のために比表面積の
小さい形状物への適用が困難であり、かつ工程が複雑で
あるためにコスト高の宿命を有する問題を有する。この
ため、従来方法により得られるPVA系ゲルは生産性、
取扱い作業性およびコストの面で問題があった。
3〜10%濃度のPVA水溶液を+20℃程度の室温域
と−20℃程度の低温域の高低温領域で数回の繰り返し
処理をしてゲルを得る方法、またアルカリ共存下で硼酸
等を混合してゲルを得る方法、さらにはPVA液を高濃
度塩液中で凝固した後に酸共存のもとにホルマール化処
理してゲルを得る方法等が提案されている。しかし、室
温/低温度域でのPVA水溶液を繰り返し処理する方法
は効率的な生産方式ではなく、現実的には、ごく限られ
た用途分野にしか適用できない。また、硼酸添加ゲルは
アルカリ共存下である必要性や比較的高濃度のPVA液
を用いないとゲルを形成せず、また硼酸添加とほぼ同時
にゲルを形成するために各種用途への適用に際して作業
性に問題があり、かつコスト、性能の両面で各種用途へ
の適用に難がある。一方、高濃度塩液中での凝固・ホル
マール化の方法は、凝固工程が必須のために比表面積の
小さい形状物への適用が困難であり、かつ工程が複雑で
あるためにコスト高の宿命を有する問題を有する。この
ため、従来方法により得られるPVA系ゲルは生産性、
取扱い作業性およびコストの面で問題があった。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、室温
域の放置であっても数日放置でゲルを形成することから
取扱い作業性に優れ、さらにPVA水溶液が比較的低濃
度でも良好な強度特性を有する低コストなPVA系ゲル
が得られるゲル形成用組成物およびこの組成物から形成
されるゲルを提供することにある。
域の放置であっても数日放置でゲルを形成することから
取扱い作業性に優れ、さらにPVA水溶液が比較的低濃
度でも良好な強度特性を有する低コストなPVA系ゲル
が得られるゲル形成用組成物およびこの組成物から形成
されるゲルを提供することにある。
【0004】
【課題を解決するための手段】すなわち本発明は、PV
A系ポリマー(A)、分子中に2個以上のメチロール基
を含有する化合物(B)および水(C)を主構成成分と
し、かつ、以下の条件1)〜3)をすべて満足している
PVA系ゲル形成用組成物である。 1)(A)と(B)と(C)の合計量に占める(A)の
割合が0.5〜10重量%であること、 2)(A)中のビニルアルコール・ユニットと(B)成
分中に含有されるメチロール基のモル比が1.0:0.
01〜1.0:0.5であること、 3) PVA系ポリマー(A)の重合度が500以上で
あること、 そして本発明は、好ましくは、メチロール基を有する化
合物(B)がトリメチロールメラミンである上記PVA
系ゲル形成用組成物であり、そして、上記ゲル形成用組
成物から形成されたゲルであり、そして、このゲルを5
0℃温水に浸漬した際に(A)成分の溶出率が10重量
%以下である上記ゲルである。
A系ポリマー(A)、分子中に2個以上のメチロール基
を含有する化合物(B)および水(C)を主構成成分と
し、かつ、以下の条件1)〜3)をすべて満足している
PVA系ゲル形成用組成物である。 1)(A)と(B)と(C)の合計量に占める(A)の
割合が0.5〜10重量%であること、 2)(A)中のビニルアルコール・ユニットと(B)成
分中に含有されるメチロール基のモル比が1.0:0.
01〜1.0:0.5であること、 3) PVA系ポリマー(A)の重合度が500以上で
あること、 そして本発明は、好ましくは、メチロール基を有する化
合物(B)がトリメチロールメラミンである上記PVA
系ゲル形成用組成物であり、そして、上記ゲル形成用組
成物から形成されたゲルであり、そして、このゲルを5
0℃温水に浸漬した際に(A)成分の溶出率が10重量
%以下である上記ゲルである。
【0005】本発明に使用される成分(A)、すなわち
PVAは特に限定されないが、他の成分により変性・共
重合されているものでも良く、例えば酢酸ビニル、エチ
レンに代表される成分が共重合されていてもよい。ただ
し、その重合度は得られるゲル状物の強度物性に大きく
影響するために500以上が必要であり、好ましくは1
000以上、さらに好ましくは1500以上である。ま
た、本発明はPVA分子内・間の水酸基をメチロール基
で結合させることによりゲル状物を形成することがメカ
ニズムであるので、PVA分子中の水酸基が少なくなり
すぎると良好なゲル状物が得にくくなる。したがってビ
ニルアルコールユニットが85モル%以上であるのが好
ましく、より好ましくは90モル%以上、さらに好まし
くは95モル%以上である。さらに本発明のゲル形成用
組成物を構成する(A)と(B)と(C)の合計量に占
める(A)の割合は0.5重量%以上10重量%以下で
ある。(A)の割合が0.5%未満である場合には、水
分の比率が多すぎるためにゲル状物の形成が困難であっ
たり、あるいは生成したゲル状物の強度が低くなる。一
方、10重量%を超えると生成するゲル性能(強度等)
面から、その必要性がなく、いたずらに材料コストを高
くするのみである。好ましくは1〜7重量%である。
PVAは特に限定されないが、他の成分により変性・共
重合されているものでも良く、例えば酢酸ビニル、エチ
レンに代表される成分が共重合されていてもよい。ただ
し、その重合度は得られるゲル状物の強度物性に大きく
影響するために500以上が必要であり、好ましくは1
000以上、さらに好ましくは1500以上である。ま
た、本発明はPVA分子内・間の水酸基をメチロール基
で結合させることによりゲル状物を形成することがメカ
ニズムであるので、PVA分子中の水酸基が少なくなり
すぎると良好なゲル状物が得にくくなる。したがってビ
ニルアルコールユニットが85モル%以上であるのが好
ましく、より好ましくは90モル%以上、さらに好まし
くは95モル%以上である。さらに本発明のゲル形成用
組成物を構成する(A)と(B)と(C)の合計量に占
める(A)の割合は0.5重量%以上10重量%以下で
ある。(A)の割合が0.5%未満である場合には、水
分の比率が多すぎるためにゲル状物の形成が困難であっ
たり、あるいは生成したゲル状物の強度が低くなる。一
方、10重量%を超えると生成するゲル性能(強度等)
面から、その必要性がなく、いたずらに材料コストを高
くするのみである。好ましくは1〜7重量%である。
【0006】本発明の他方の構成配合剤であるメチロー
ル基含有化合物は、前記のPVA分子間の水酸基2個と
反応し、分子間架橋することによりゲル状物を形成する
ためメチロール基が1分子中に2個以上有する化合物で
あることが必須であり、トリメチロールメラミンが最も
好ましいが、さらには、例えばジメチロール尿素、メチ
ル化トリメチロールメラミン、ジメチロールエチレン尿
素、ジメチロールアルキシトリアゾン、メチル化ジメチ
ロールウロン、ヘキサメチロールメラミン、ジメチロー
ルプロピレン尿素、ジメチロールジヒドロキシエチレン
尿素、テトラメチロールアセチレン尿素、4-メトキ
シ,5-ジメチルプロピレン尿素ジメチロール化物、ジ
メチロールアルキルカーバメート等の化合物もまた使用
可能である。また、これら化合物は自己縮合特性を有す
るために薬液の長期なポットライフ確保の面からメチロ
ール基をメチル基で代表されるアルキル基で封鎖する方
法や、使用段階で液PHを若干酸性側に調整する等の方
法でメチロール基の反応性を変化させる方法も実使用面
でより好ましい。
ル基含有化合物は、前記のPVA分子間の水酸基2個と
反応し、分子間架橋することによりゲル状物を形成する
ためメチロール基が1分子中に2個以上有する化合物で
あることが必須であり、トリメチロールメラミンが最も
好ましいが、さらには、例えばジメチロール尿素、メチ
ル化トリメチロールメラミン、ジメチロールエチレン尿
素、ジメチロールアルキシトリアゾン、メチル化ジメチ
ロールウロン、ヘキサメチロールメラミン、ジメチロー
ルプロピレン尿素、ジメチロールジヒドロキシエチレン
尿素、テトラメチロールアセチレン尿素、4-メトキ
シ,5-ジメチルプロピレン尿素ジメチロール化物、ジ
メチロールアルキルカーバメート等の化合物もまた使用
可能である。また、これら化合物は自己縮合特性を有す
るために薬液の長期なポットライフ確保の面からメチロ
ール基をメチル基で代表されるアルキル基で封鎖する方
法や、使用段階で液PHを若干酸性側に調整する等の方
法でメチロール基の反応性を変化させる方法も実使用面
でより好ましい。
【0007】また上記のビニルアルコール・ユニットと
メチロール基のモル比は、1.0:0.01〜1.0:
0.5の範囲が用いられる。1.0:0.01未満のメ
チロール基の少ない状態では、PVAの分子間に形成す
る架橋密度が低くなりすぎるためにゲル強度等の確保に
支障をきたし、逆に、1.0:0.5を上回る多量のメ
チロール基が存在する場合には、さらなる性能面の向上
がなく、いたずらに薬剤費を浪費してコスト高の弊害を
招くのみであり、結果として1.0:0.01〜1.
0:0.5の範囲が必要である。好ましくは、1.0:
0.1〜1.0:0.3の範囲である。
メチロール基のモル比は、1.0:0.01〜1.0:
0.5の範囲が用いられる。1.0:0.01未満のメ
チロール基の少ない状態では、PVAの分子間に形成す
る架橋密度が低くなりすぎるためにゲル強度等の確保に
支障をきたし、逆に、1.0:0.5を上回る多量のメ
チロール基が存在する場合には、さらなる性能面の向上
がなく、いたずらに薬剤費を浪費してコスト高の弊害を
招くのみであり、結果として1.0:0.01〜1.
0:0.5の範囲が必要である。好ましくは、1.0:
0.1〜1.0:0.3の範囲である。
【0008】なお、ここで(B)のメチロール基のモル
量算出は、−CH2−OHの構造として求めるもので、
この−OHのHがCH3等のアルキル基で変性・封鎖さ
れている場合も−CH2−OHとして換算し、求めるも
のとする。
量算出は、−CH2−OHの構造として求めるもので、
この−OHのHがCH3等のアルキル基で変性・封鎖さ
れている場合も−CH2−OHとして換算し、求めるも
のとする。
【0009】本発明のゲル形成用組成物は、上記したP
VA系ポリマー(A)、分子中に2個以上のメチロール
基を有する化合物(B)の他に水(C)を必須成分とす
る。組成物中における(A):(C)の組成比として
は、重量比で1:100〜1:20の範囲内が好まし
い。
VA系ポリマー(A)、分子中に2個以上のメチロール
基を有する化合物(B)の他に水(C)を必須成分とす
る。組成物中における(A):(C)の組成比として
は、重量比で1:100〜1:20の範囲内が好まし
い。
【0010】このように(A)と(B)と(C)からな
る組成物を温度0〜40℃、時間2〜100時間の条件
で放置するだけでゲルとなる。このようにして得られた
本発明のPVA系ゲル組成物を50℃温水に浸漬した際
のPVA系ポリマー成分の溶出率が10重量%以下であ
ることがさらに好ましい。PVA系ポリマー成分の溶出
率が10重量%を越えると、ゲル強度等の確保に支障を
きたす恐れがある。
る組成物を温度0〜40℃、時間2〜100時間の条件
で放置するだけでゲルとなる。このようにして得られた
本発明のPVA系ゲル組成物を50℃温水に浸漬した際
のPVA系ポリマー成分の溶出率が10重量%以下であ
ることがさらに好ましい。PVA系ポリマー成分の溶出
率が10重量%を越えると、ゲル強度等の確保に支障を
きたす恐れがある。
【0011】なお、本発明において、前記した(A)と
(B)と(C)の他に、アミノ−メチルプロパノールに
代表される反応促進剤、アクリル酸エステル、セルロー
ス系等の液粘度調節の各種ポリマーあるいは顔料、染
料、グリコール系に代表されるPVAの可塑剤、安定
剤、無機フィラー類等の各種薬剤が添加配合されていて
も良い。
(B)と(C)の他に、アミノ−メチルプロパノールに
代表される反応促進剤、アクリル酸エステル、セルロー
ス系等の液粘度調節の各種ポリマーあるいは顔料、染
料、グリコール系に代表されるPVAの可塑剤、安定
剤、無機フィラー類等の各種薬剤が添加配合されていて
も良い。
【0012】
【実施例】以下実施例により本発明を説明するが、本発
明はこれら実施例により限定されるものではない。な
お、本発明において、ゲルからのPVAの溶出量および
PVAの重合度は以下の方法により測定されたものを意
味する。
明はこれら実施例により限定されるものではない。な
お、本発明において、ゲルからのPVAの溶出量および
PVAの重合度は以下の方法により測定されたものを意
味する。
【0013】[ゲルからのPVAの溶出率]ゲルの一部
を水分の蒸散を防ぎながら採取、重量測定し、さらにこ
の固形分濃度(A重量%)を105℃×24時間乾燥し
て測定する。一方、別に上記ゲル状物を採取し、その1
00倍の重量部に相当する常温水を添加する(浴比1:
100)。これ(1000cc)を業務用ミキサー(機
種:ナショナル製MX−151S)で10分間9000
rpmで粉砕後に温度を50±3℃として手で軽く攪拌
しながら1時間処理する。この処理液の一部を濾過、2
0℃に冷却して、濾液にヨード液を添加発色させたのち
に比色計により、その光透過率を求める。また、別に数
水準の濃度既知PVA溶液についても同様にヨード液添
加、光透過率を求めて横軸に光透過率、縦軸にPVA濃
度(重量%)をプロットした検量線を作成したグラフか
ら上記濾液のPVA濃度(C重量%)を求め、下式によ
りPVA溶出率を求める。 PVA溶出率(重量%)=10000×(C)/(A) [PVA(A)の重合度] JIS K6726に準じ
て測定する。
を水分の蒸散を防ぎながら採取、重量測定し、さらにこ
の固形分濃度(A重量%)を105℃×24時間乾燥し
て測定する。一方、別に上記ゲル状物を採取し、その1
00倍の重量部に相当する常温水を添加する(浴比1:
100)。これ(1000cc)を業務用ミキサー(機
種:ナショナル製MX−151S)で10分間9000
rpmで粉砕後に温度を50±3℃として手で軽く攪拌
しながら1時間処理する。この処理液の一部を濾過、2
0℃に冷却して、濾液にヨード液を添加発色させたのち
に比色計により、その光透過率を求める。また、別に数
水準の濃度既知PVA溶液についても同様にヨード液添
加、光透過率を求めて横軸に光透過率、縦軸にPVA濃
度(重量%)をプロットした検量線を作成したグラフか
ら上記濾液のPVA濃度(C重量%)を求め、下式によ
りPVA溶出率を求める。 PVA溶出率(重量%)=10000×(C)/(A) [PVA(A)の重合度] JIS K6726に準じ
て測定する。
【0014】実施例1〜6、比較例1 ビニルアルコール・ユニットが99.8モル%のPVA
系樹脂(株式会社クラレ製、ポバール117HC:重合
度1700)を10重量%となるように水中に投入、加
熱攪拌して完全に溶解してPVA水溶液を作製した。こ
のPVA水溶液を水で希釈して20℃まで冷却、これに
エーテル化トリメチロールメラミン(住友化学工業製、
Sumitex Resin M−3)、反応触媒(住
友化学工業製、Sumitex Accelerate
r EPX)を添加して表1となるゲル形成用組成液を
調整、さらに酢酸を添加して液のpHを5とした。この
調整液をポリエチレン製皿に流し込み、上部を密閉して
20℃の環境下で3日間放置したのち、生成物を取り出
し、性能を測定した。
系樹脂(株式会社クラレ製、ポバール117HC:重合
度1700)を10重量%となるように水中に投入、加
熱攪拌して完全に溶解してPVA水溶液を作製した。こ
のPVA水溶液を水で希釈して20℃まで冷却、これに
エーテル化トリメチロールメラミン(住友化学工業製、
Sumitex Resin M−3)、反応触媒(住
友化学工業製、Sumitex Accelerate
r EPX)を添加して表1となるゲル形成用組成液を
調整、さらに酢酸を添加して液のpHを5とした。この
調整液をポリエチレン製皿に流し込み、上部を密閉して
20℃の環境下で3日間放置したのち、生成物を取り出
し、性能を測定した。
【0015】
【表1】
【0016】
【発明の効果】本発明のゲル形成用組成物は、室温で放
置するだけでゲルを形成するので、取り扱い性および作
業性に優れ、さらにゲル形成用組成物中のPVA濃度が
低くても高い強度のゲルが得られる。本発明により得ら
れたPVAゲルは、土木、建築、農林業、水産業等の資
材、例えば保水材として使用でき、さらに水質浄化材、
人体の冷却材、人工擬似餌等として用いることが出来
る。
置するだけでゲルを形成するので、取り扱い性および作
業性に優れ、さらにゲル形成用組成物中のPVA濃度が
低くても高い強度のゲルが得られる。本発明により得ら
れたPVAゲルは、土木、建築、農林業、水産業等の資
材、例えば保水材として使用でき、さらに水質浄化材、
人体の冷却材、人工擬似餌等として用いることが出来
る。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 伊勢 智一 岡山県岡山市海岸通1丁目2番1号 株式 会社クラレ内 (72)発明者 城谷 泰弘 岡山県岡山市海岸通1丁目2番1号 株式 会社クラレ内 Fターム(参考) 4J002 BE021 DE027 ER016 ET016 EU186 GD00 GT00
Claims (4)
- 【請求項1】 ビニルアルコール系ポリマー(A)、分
子中に2個以上のメチロール基を含有する化合物(B)
および水(C)を主構成成分とし、かつ、以下の条件
1)〜3)をすべて満足しているポリビニルアルコール
系ゲル形成用組成物。 1)(A)と(B)と(C)の合計量に占める(A)の
割合が0.5〜10重量%であること、 2)(A)中のビニルアルコール・ユニットと(B)成
分中に含有されるメチロール基のモル比が1.0:0.
01〜1.0:0.5であること、 3) ポリビニルアルコールの重合度が500以上であ
ること、 - 【請求項2】 メチロール基を有する化合物(B)がト
リメチロールメラミンである請求項1のポリビニルアル
コール系ゲル形成用組成物。 - 【請求項3】 請求項1または2に記載のゲル形成用組
成物から形成されたゲル。 - 【請求項4】 ゲルを50℃温水に浸漬した際に(A)
成分の溶出率が10重量%以下である請求項3に記載の
ゲル。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2001103259A JP2002294014A (ja) | 2001-04-02 | 2001-04-02 | ポリビニルアルコール系ゲル形成用組成物 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2001103259A JP2002294014A (ja) | 2001-04-02 | 2001-04-02 | ポリビニルアルコール系ゲル形成用組成物 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2002294014A true JP2002294014A (ja) | 2002-10-09 |
Family
ID=18956343
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2001103259A Pending JP2002294014A (ja) | 2001-04-02 | 2001-04-02 | ポリビニルアルコール系ゲル形成用組成物 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2002294014A (ja) |
Cited By (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2002371278A (ja) * | 2001-06-15 | 2002-12-26 | Kuraray Co Ltd | 地盤又は土砂の改良用ポリマー材及びそれを用いた改良地盤又は改良土砂 |
JP2007246770A (ja) * | 2006-03-17 | 2007-09-27 | Denki Kagaku Kogyo Kk | ヒドロゲル組成物およびそれを用いた地盤改良方法 |
JP2020519732A (ja) * | 2017-06-27 | 2020-07-02 | エルジー・ケム・リミテッド | 接着剤組成物、これを含む接着剤層を含む保護フィルムおよび偏光板、およびこれを含む画像表示装置 |
CN117844146A (zh) * | 2024-01-09 | 2024-04-09 | 东莞市上景电子科技有限公司 | 一种环保无硼超轻粘土及其制备方法 |
-
2001
- 2001-04-02 JP JP2001103259A patent/JP2002294014A/ja active Pending
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