JPH0712656B2 - 多色刷り枚葉紙輪転印刷機の枚葉紙を圧胴に圧着するための装置 - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 産業上の利用分野 本発明は、表面印刷若しくは表面及び裏面印刷する多色
刷り枚葉紙輪転印刷機の枚葉紙を圧胴に圧着するための
装置であつて、装置が印刷区域の後方で圧胴の上側に配
置されていて、枚葉紙を流出するブロー空気の空気力の
作用によつて圧胴に圧着するようになつている形式のも
のに関する。

従来の技術 実地において、軸線平行なブロー条件を印刷区域の手前
若しくは後方で圧胴の上側に分配して、枚葉紙を圧胴の
表面に実際に接触なしになめらかに付着させることは知
られている。

このようなブロー装置は表面印刷において申し分なく作
動するが、枚葉紙反転胴に配置された吸引装置、くわえ
爪若しくは類似のものを用いて前置された圧胴からの枚
葉紙の見当合せの考慮された取外しを改善するため若し
くはすでに反転された枚葉紙の後続の印刷装置へのしわ
のない引き渡しを可能にするためには適していない。

さらに、枚葉紙を接点で機械的な手段、例えば枚葉紙反
転胴の周囲に配置された案内セグメント（DE−AS204071
2号明細書）若しくはブロー可能な空気ホース（JP−PA5
8−145450号明細書）によつて枚葉紙反転胴の手前に配
置された圧胴の表面に対して押し付けることも公知であ
る。この場合、枚葉紙を圧胴から見当合せを考慮して取
外し、同時に後続の印刷装置へ反転された枚葉紙をしわ
の生じないように引き渡そうとするものである。

この場合、しかしながら欠点として機械的な手段は枚葉
紙の縁部にも印刷を行なつてあると、縁部の印刷像を常
にこすり若しくはそこなう。

発明が解決しようとする問題点 本発明の課題は、枚葉紙を圧胴に圧着するための冒頭に
述べた形式の装置を改善して、印刷された枚葉紙を枚葉
紙反転胴に配置された吸引装置、くわえ爪若しくは類似
のものによつてつかまれるまで枚葉紙反転胴と前置の圧
胴との間の接点の手前の範囲で圧胴の閉じられた表面に
対して、流出する空気の空気力作用によつて接触なしに
圧着できるようにすることである。

問題点を解決するための手段 前記本発明の課題を解決するために本発明の構成では、
ブローフインガが圧胴の上側に軸線平行に配置され圧胴
の全長にわたつて延びるブローフインガ支持管に互いに
一様な間隔を置いて回動不能に配置されており、ブロー
フインガが空気出口開口を備えた下方の範囲に圧胴の外
形に適合させられた空気出口面を有しており、空気出口
面が後置された枚葉紙反転胴と圧胴との間の接点まで案
内されており、ブローフインガがブローフインガ支持管
と一緒に調節装置を用いて表面印刷時に接点の方向から
持ち上げ可能並びに表面及び裏面印刷時に再び接点の方
向に降下可能に、不動の機械部分に支承されている。

発明の利点 本発明の前記構成により、流出する空気流の空気力の作
用が表面印刷時だけではなく、表面及び裏面印刷時にも
枚葉紙を圧胴に圧着するために利用されるようになつ
た。

実施例 図示の実施例では圧胴１と圧胴２との間に枚葉紙反転胴
３を配置してある。枚葉紙反転胴の直径は圧胴1,2の直
径と同じであつてかつ、残りの胴の直径の２倍の大きさ
である。圧胴１及び２には半径方向に配置された不動の
２つのくわえ爪機構4,5,6,7が設けられている。

枚葉紙反転胴３には同じく２つの吸引機構8,10及び２つ
のくわえ爪機構9,11が直径方向に、枚葉紙反転胴３の軸
線に対して偏心的に支承された回転可能な軸に配置され
ている。

第１図から明らかなように、枚葉紙13が圧胴１の閉じら
れた表面に載つている。枚葉紙13の前縁部がくわえ爪機
構４のくわえ爪によつて接点12を越えて連行され、枚葉
紙終端部が接点に達している。吸引機構８の吸引装置16
が接点12の直前若しくは接点内で枚葉紙を圧胴の表面か
ら吸い取り、圧胴１のくわえ爪機構４のくわえ爪は枚葉
紙13を解放する。

吸引機構８及びくわえ爪機構９は圧胴1,2及び枚葉紙反
転胴３の引き続く回転中に枚葉紙反転胴３の中央で順次
に公知の形式で揺動させられる。枚葉紙13は圧胴1,2及
び枚葉紙反転胴３の引き続く回転中にくわえ爪機構９の
くわえ爪から受け取られる。引き渡しの行なわれた後に
吸引機構８及びくわえ爪機構９は公知の形式で再び出発
位置へ戻される。

このようにして枚葉紙13が反転され、くわえ爪機構９に
よつて後縁部を前方に後続の接点へ案内される。そこで
枚葉紙13はくわえ爪機構９から圧胴２のくわえ爪機構６
に引き渡される。圧胴２のくわえ爪機構６は反転された
枚葉紙13を枚葉紙裏面印刷のために後続の印刷装置へ案
内する。

印刷の継続に際し枚葉紙13に続く別の枚葉紙は同じよう
に、前述の機構に対して直径方向に配置された対応する
枚葉紙案内機構、すなわち圧胴１のくわえ爪機構５、枚
葉紙反転胴３の吸引機構10及びくわえ爪機構11並びに圧
胴２のくわえ爪機構７によつて印刷装置を通して導かれ
る。

印刷装置が切換えられ、くわえ爪機構9,11が枚葉紙13の
前縁部を先行する圧胴１のくわえ爪機構4,5から受け取
ると、枚葉紙13はくわえ爪機構9,11によつて、両方の印
刷装置で同じ側を印刷（表面印刷）されるように、連続
する印刷装置間を案内される。

この場合、吸引機構8,10及びくわえ爪機構9,11の揺動運
動は行なわれない。枚葉紙反転胴３の回転中に、吸引装
置8,10及びくわえ爪機構9,11は所定の位置に維持され
る。

枚葉紙13をブロー空気によつて直接に接点12の引き渡し
区域まで圧胴１の表面に接触なしに圧着するために、ブ
ローフインガ支持管15を備えた装置を設けており、ブロ
ーフインガ支持管が圧胴１の上側を軸線平行にかつ圧胴
１の全長にわたつて延びている。ブローフインガ支持管
５にはブローフインガ14を互いに間隔を置いて回動不能
に配置してあり、ブローフインガは下側の空気出口面18
並びに空気出口開口17を備えた範囲を引き渡し区域内に
くわえ爪機構8,10の吸引装置16間の接点12まで導かれて
いる。空気出口面18は圧胴１の輪郭に適合されている。
従つて、間隙幅がコンスタントになる。

表面印刷運転においては、本発明に基づく前記装置は調
節装置19を用いて引き渡し範囲から持ち上げられかつ表
面及び裏面印刷に際し再び降下させられる。このために
設けられた連結伝動装置は第４図に概略的に示してあ
る。実施例（第２図及び第４図）に基づき、調節装置19
は折曲げられた湾曲支持部材23を有しており、湾曲支持
部材が一方のアームで以てブローフインガ支持管15のそ
れぞれの端部に取付けられている。折曲げられた湾曲支
持部材23の他方のアームには溝カム24を形成してあり、
溝カムがフレームに不動のピン21に沿つて滑動するよう
になつている。折曲げられた湾曲支持部材23の頂点に回
転ヒンジ27を用いてハンドレバー25を枢着してあり、ハ
ンドレバーがフレームに不動のピン20を有している。フ
レームに不動のピン20を中心として逆時計回りにハンド
レバー25を旋回させると、装置は表面及び裏面印刷の作
業位置から第２図に一点鎖線で示す位置14′に持ち上げ
られる。溝カム24及びフレームに不動のピン21によつて
ハンドレバー25の円弧状の旋回運動に移動運動がオーバ
ラツプされる。

ハンドレバー25の時計回り方向への戻し旋回によつて、
本発明に基づく装置は再び表面及び裏面印刷の作業位置
へ直接に接点12に向つて引き渡し範囲へ降下させられ
る。

第２図及び第３図に矢印で示す空気流は空気供給管29を
介して回転ジヨイント28に導かれ、回転ジヨイントはブ
ローフインガ支持管15に取付けられている。ブローフイ
ンガ支持管15は前述の箇所に開口を備えており、導かれ
た空気流がブローフインガ支持管15内にかつさらに孔32
を介してブローフインガ14の中空室31内に達する。

空気流の量は、例えば調節弁（図示せず）若しくは空気
供給管29内に接続された絞り弁30によつて調節可能であ
る。

枚葉紙反転胴３は周囲に枚葉紙反転胴の幅にわたつて一
様に分配された旋削部26を有しており、その結果表面及
び裏面印刷の作業位置でのブローフインガ14の先端との
抵触が避けられる。ブローフインガ14をくわえ爪機構9,
11に相対して配置したい場合には、くわえ爪機構9,11
は、表面印刷及び裏面印刷時、すなわち作業位置でブロ
ーフインガ14との抵触を避けるために胴の回転中、時間
的に正確に枚葉紙反転胴３の中央の方向に揺動されてい
なければならない。このことは公知の形式で制御カムの
対応するカム区分を延長することによつて達成される。
表面印刷時のブローフインガ14との抵触は生じない。そ
れというのは装置が印刷装置の前述の運転形式において
は引き渡し範囲から前以て調節装置19によつて持ち上げ
られるからである。

【図面の簡単な説明】

図面は本発明の実施例を示すものであつて、第１図は多
色刷り枚葉紙輪転印刷機の概略的な側面図、第２図は枚
葉紙を圧胴に圧着するための装置の側面図、第３図は第
１図の矢印方向で見た正面図、第４図は枚葉紙を圧胴に
圧着するための装置を操作する連結伝動装置の側面図で
ある。 １及び２……圧胴、３……枚葉紙反転胴、4,5,6及び７
……くわえ爪機構、８……吸引機構、９……くわえ爪機
構、10……吸引機構、11……くわえ爪機構、12……接
点、13……枚葉紙、14……ブローフインガ、15……ブロ
ーフインガ支持管、16……吸引装置、17……空気出口開
口、18……空気出口面、19……調節装置、20及び21……
ピン、22……サイドスタンド、23……湾曲支持部材、24
……溝カム、25……ハンドレバー、26……旋削部、27…
…回転ヒンジ、28……回転ジヨイント、29……空気供給
管、30……絞り弁、31……中空室、32……孔

Claims (4)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】表面印刷若しくは表面及び裏面印刷する多
   色刷り枚葉紙輪転印刷機の枚葉紙を圧胴に圧着するため
   の装置であって、装置が印刷区域の後方で圧胴の上側に
   配置されていて、枚葉紙を流出するブロー空気の空気力
   の作用によって圧胴に圧着するようになっている形式の
   ものにおいて、ブローフィンガ（14）が圧胴（１）の上
   側に軸線平行に配置され圧胴の全長にわたって延びるブ
   ローフィンガ支持管（15）に互いに一様な間隔を置いて
   回動不能に配置されており、ブローフィンガ（14）が空
   気出口開口（17）を備えた下方の範囲に圧胴（１）の外
   形に適合させられた空気出口面（18）を有しており、空
   気出口面が後置された枚葉紙反転胴（３）と圧胴（１）
   との間の接点（12）まで案内されており、ブローフィン
   ガ（14）がブローフィンガ支持管（15）と一緒に調節装
   置（19）を用いて表面印刷時に接点（12）の方向から持
   ち上げ可能並びに表面及び裏面印刷時に再び接点（12）
   の方向に降下可能に、不動の機械部分（20,21,22）に支
   承されていることを特徴とする、多色刷り枚葉紙輪転印
   刷機の枚葉紙を圧胴に圧着するための装置。
2. 【請求項２】ブローフィンガ支持管（15）の両方の端部
   が折曲げられた湾曲支持部材（23）の一方のアームに取
   付けられており、折曲げられた湾曲支持部材（23）の他
   方のアームが溝カム（24）を有しており、溝カムがフレ
   ームに不動のピン（21）に案内されており、折曲げられ
   た湾曲支持部材（23）が頂点に回転ヒンジ（27）を有し
   ハンドレバー（25）に結合されており、ハンドレバーが
   フレームに不動のピン（20）に旋回可能に支承されてい
   る請求項１記載の装置。
3. 【請求項３】空気流が空気供給管（29）並びにブローフ
   ィンガ支持管（15）の孔（32）を介してブローフィンガ
   （14）の中空室（31）に導かれるようになっており、空
   気流が空気供給管（29）内に接続された絞り弁（30）、
   調節弁若しくは類似のものによって調節されるようにな
   っている請求項１又は２記載の装置。
4. 【請求項４】ブローフィンガ（14）への空気流が制御弁
   によって制御されるようになっている請求項１から３ま
   でのいずれか１項記載の装置。