JPH07117404A - 隔壁付きタイヤ構造 - Google Patents

隔壁付きタイヤ構造

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JPH07117404A
JPH07117404A JP5270569A JP27056993A JPH07117404A JP H07117404 A JPH07117404 A JP H07117404A JP 5270569 A JP5270569 A JP 5270569A JP 27056993 A JP27056993 A JP 27056993A JP H07117404 A JPH07117404 A JP H07117404A
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peripheral surface
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air chamber
rim
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    • B60CVEHICLE TYRES; TYRE INFLATION; TYRE CHANGING; CONNECTING VALVES TO INFLATABLE ELASTIC BODIES IN GENERAL; DEVICES OR ARRANGEMENTS RELATED TO TYRES
    • B60C19/00Tyre parts or constructions not otherwise provided for
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 本発明は、自動車用タイヤに用いて好適の隔
壁付きタイヤ構造に関し、大きなコスト増やタイヤの防
振性能を悪化などを招かないようにしながら、タイヤの
気柱共鳴によるロードノイズの悪化を防止できるように
することを目的とする。 【構成】 タイヤ内周面2Aとタイヤホイール5のリム
外周面3Aとの間に形成される空気室6内に、空気室6
内を周方向に区画する隔壁1を設けるように構成する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、自動車用タイヤに用い
て好適の、タイヤ構造に関し、特に、タイヤ内の空気室
を区画した、隔壁付きタイヤ構造に関する。
【0002】
【従来の技術】自動車用タイヤ等では、一般に、タイヤ
内面とディスクホイール(タイヤホイール)で構成され
る空間の気柱共鳴によって、ロードノイズが悪化すると
いう問題があり、対策の必要がある。つまり、図4に示
すように、タイヤ2の内周面とタイヤホイール5のリム
3の外周面との間に形成される空気室内には、特に、1
次の振動モードの気柱共鳴が起こり易い。図4では、タ
イヤの上部が負、下部が正の領域となった1次モードの
共鳴を表している。この共鳴によって、タイヤのロード
ノイズが悪化して、車室内の騒音が増大し、乗り心地が
悪化する。
【0003】このような気柱共鳴の共鳴周波数は次式で
表される。 fi = i×c/l ・・・・(1) ただし、fi:i次共鳴周波数(i=1,2,3,・・
・) c :音速(=340m/s) l :長さ(この場合、空気室内の円周方向の長さ) このため、車室内の前席における騒音レベルは、図5に
示すように、タイヤの気柱共鳴の1次モードに対応した
200〜300Hzの周波数領域で著しく悪化してい
る。
【0004】また、FR車のサスペンションにおけるス
ピンドルの上下振動も、図6に示すように、同じ周波数
領域にピークがあり、タイヤの気柱共鳴が原因となって
いることがわかる。従来からもこのようなタイヤの気柱
共鳴の防止対策として、例えば特開昭64ー78902
号公報に開示された「低騒音タイヤ車輪」が提案されて
いる。
【0005】この従来例においては、図7に示すよう
に、ゴムタイヤ11とリム13との間に形成される空気
室内に、ゴムタイヤ11のトレッド部12の内面に接す
る吸音層14が設けられている。この吸音層14によっ
て、空気室内の共鳴による振動を吸収する。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】ところで、従来例とし
て挙げた「低騒音タイヤ車輪」(特開昭64ー7890
2)では、タイヤの空気室内の気柱共鳴を根本から抑制
するものではないので、十分な騒音抑制効果を得にくい
という課題があり、また、かなりの吸音材を要するの
で、コストの上昇を招くという問題もある。
【0007】本発明は、上述の課題に鑑み創案されたも
ので、大きなコスト増やタイヤの防振性能の悪化などを
招かないようにしながら、タイヤの気柱共鳴によるロー
ドノイズの悪化を防止できるようにした、隔壁付きタイ
ヤ構造を提供することを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】このため、本発明の隔壁
付きタイヤ構造は、タイヤ内周面とタイヤホイールのリ
ム外周面との間に形成される空気室内に、空気室内を周
方向に区画する隔壁が設けられていることを特徴として
いる。
【0009】
【作用】上述の本発明の隔壁付きタイヤ構造では、空気
室内を周方向に区画する隔壁により、空気室内の気柱の
等価長が短くなり、気柱共鳴の共鳴周波数をシフトさせ
ることができる。
【0010】
【実施例】以下、図面により、本発明の一実施例として
の隔壁付きタイヤ構造について説明すると、図1はその
分解斜視図、図2はその断面図、図3はその効果を説明
するための図である。図2に示すように、この隔壁付き
タイヤ構造は、タイヤ2の内周面2Aとタイヤホイール
(ディスクホイール)5のリム3の外周面との間に形成
される空気室6内に、空気室内を周方向に区画する隔壁
としてのフィン(基端が固定され先端が自由の状態のも
のについてフィンという)1を設けられたものである。
この実施例では、フィン1が、タイヤ2の内周面2A側
に基端を固定されてリム3の外周面3A側へ突出するよ
うに複数(6枚)配設されている。また、各フィン1の
先端部は、タイヤ1内への装着時にリム3の外周面3A
に接触するか又は接近するような位置に設定されてい
る。
【0011】特に、このフィン1は、図1に示すよう
に、タイヤ2の内周面2Aに当接するように環状に形成
されたベース部材4において、ベース部材4の内周側に
突出するように、ベース部材4と一体成形されている。
ここでは、フィン1は、図1,2に示すように、等間隔
を開けて6枚設けられている。このようなフィン1及び
ベース部材4は可撓性材料で形成されており、タイヤの
防振性能を低下させないように考慮されている。また、
ベース部材4はほぼ環状に形成されるが、周方向への開
放部4Aを1か所そなえており、これによっても、タイ
ヤの防振性能が確保されるとともに、ベース部材4のタ
イヤ2内への装着にあたって、その可撓性を利用すると
ともに、この開放部4Aを縮小させてベース部材4の径
を小さくしながらタイヤ2内へ挿入できるようになって
いる。
【0012】本発明の一実施例としての隔壁付きタイヤ
構造は、上述のように構成されているので、タイヤ2の
内周面2Aとタイヤホイール5のリム3の外周面3Aと
の間に形成される空気室6内が複数(6枚)のフィン1
で区画されてその気柱の等価長が短くなる。気柱共鳴の
発生周波数は式(1)のように気柱の長さに依存するた
め、気柱長か短くなると、共振点の周波数が高くなり、
自動車においては、エンジン振動等による振動周波数領
域よりも高い周波数領域に共振点をずらすことができ
る。
【0013】したがって、図3に示すように、従来タイ
ヤの気柱共鳴によって生じていた、例えば周波数200
〜300Hzの大きなロードノイズ(破線参照)を大幅
に低減させることができ、車両の居住性能を大幅に向上
させることができる。また、複数(6枚)のフィン1が
ベース部材4に一体に形成されているので、タイヤ2を
タイヤホイール5に組み付ける際に、タイヤ2内にベー
ス部材4を内挿させるだけで、全てのフィン1を所要の
姿勢(つまり、空気室6を周方向に区画するような姿
勢)に、設置することができ、フィン(即ち、隔壁)1
の設置が極めて容易に行なえるようになる。
【0014】特に、このベース部材4及びフィン1は可
撓性材料で形成されており、また、ベース部材4には周
方向への開放部4Aをそなえているので、タイヤ2内に
ベース部材4を内挿させるのが極めて容易になる効果が
ある。また、このベース部材4及びフィン1が可撓性材
料で形成されること、及び、ベース部材4に開放部4A
が設けられることにより、タイヤの防振性能が確保され
て、車の操縦性能を良好に保つことができる利点もあ
る。
【0015】また、このように、隔壁としてのフィン1
が、タイヤ2の内周面2A側に基端を固定されてリム3
の外周面3A側へ突出するように配設されていることに
よっても、タイヤ構造が柔軟なものになり、タイヤの防
振性能が確保されて、タイヤの性能を損なうことなく、
タイヤの気柱共鳴によるロードノイズの悪化を抑制する
効果が得られる。
【0016】なお、この実施例では、フィン1は、タイ
ヤ2の内周面2A側に基端を固定されてリム3の外周面
3A側へ突出するように、即ち、タイヤ2の軸心へ向け
て配設されているが、これとは逆に、フィン1を、リム
3の外周面3A側に基端を固定されてタイヤ2の内周面
2A側へ突出するように、即ち、タイヤ2の外周へ向け
て配設してもよい。
【0017】また、この場合、ベース部材4は、タイヤ
2の内周面2Aに当接するように環状に形成されるかわ
りに、リム3の外周面3Aに当接するように環状に形成
することが考えられる。また、本実施例では、空気室内
を周方向に区画する隔壁としてフィン(即ち、基端が固
定され先端が自由の状態の隔壁)1を用いているが、内
外両端が固定されたり、左右端を固定されたり、外端及
び左右端を固定されたりなど、空気室内を周方向に区画
するものであれば、隔壁は他の構造のものでもよい。
【0018】また、本実施例では、隔壁は、タイヤの気
柱共鳴周波数を問題となる振動周波数領域から外すこと
ができればよく、本実施例のような個数(6個)に限定
されるものでもなく、隔壁の数及び設置箇所は自由に設
定しうるものである。いずれにしても、本発明の隔壁付
きタイヤ構造では、少なくとも、タイヤ内周面とタイヤ
ホイールのリム外周面との間に形成される空気室内に、
空気室内を周方向に区画する隔壁が設けられるという構
成(以上、構成1)をそなえれば、空気室内の気柱の等
価長を短くできて、気柱共鳴の共鳴周波数をロードノイ
ズの問題とならないような振動周波数領域へシフトさせ
ることができるため、多量の吸音材を内装する場合より
も比較的低コストで、タイヤの気柱共鳴によるロードノ
イズの悪化を抑制して、騒音レベルを低減させることが
できて、車両の居住性を向上させることができるのであ
る。
【0019】そして、構成1において、隔壁が、タイヤ
内周面側に基端を固定されてリム外周面側へ突出するよ
うに配設されるという構成(構成2)を付加することに
より、隔壁の先端側が自由になり、柔軟なタイヤ構造が
形成され、タイヤの防振性能が確保されて、タイヤの性
能を損なうことなく、タイヤの気柱共鳴によるロードノ
イズの悪化を抑制する効果を得ることができるのであ
る。
【0020】また、構成1において、隔壁が、リム外周
面側に基端を固定されてタイヤ内周面側へ突出するよう
に配設されるという構成(構成3)を付加することによ
っても、上述と同様の作用効果を得ることができる。ま
た、構成1〜3のいずれかにおいて、隔壁が、所要間隔
を開けて複数設けられるという構成(構成4)を付加す
ることにより、隔壁により、空気室内の気柱の等価長を
大幅に短くでき、気柱共鳴の共鳴周波数をシフトさせる
ことが容易になり、タイヤの気柱共鳴によるロードノイ
ズの悪化の抑制を効果的に行なえる効果を得ることがで
きる。
【0021】また、構成1〜4のいずれかにおいて、隔
壁が、可撓性材料で形成されるという構成(構成5)を
付加することにより、柔軟なタイヤ構造が形成され、タ
イヤの防振性能が確保されて、タイヤの性能を損なうこ
となく、タイヤの気柱共鳴によるロードノイズの悪化を
抑制する効果を得ることができる。また、構成4又は5
において、空気室内にタイヤ及びタイヤホイールとは別
体のベース部材がそなえられ、上記の複数の隔壁が、ベ
ース部材からいずれも同方向へ突設するようにそなえら
れるという構成(構成6)を付加することにより、ベー
ス部材を空気室内に設置すると、自動的に複数の隔壁
が、空気室内を周方向に区画するように設置されること
になり、複数の隔壁の設置が極めて容易になる。
【0022】また、構成6において、ベース部材がタイ
ヤ内周面に当接するように環状に形成されて、上記の複
数の隔壁が、ベース部材の内周側に突出するように、ベ
ース部材と一体成形されるという構成(構成7)を付加
することにより、タイヤが回転すると、これに伴いタイ
ヤ内のベース部材に遠心力がはたらいて、このベース部
材がタイヤ内周面に密着するようになり、ベース部材を
タイヤ内に特別固定しなくても、ベース部材をタイヤ内
に遊ぶことなく定着するようになり、複数の隔壁の設置
が極めて容易になり、ベース部材をタイヤ内に特別固定
しなくても、ベース部材をタイヤ内に遊ぶことなく定着
しうるため、ベース部材の設置自体も極めて容易にな
る。
【0023】また、構成7において、上記の環状のベー
ス部材が、周方向への開放部をそなえるという構成(構
成8)を付加することにより、ベース部材の径の変化が
容易になり、柔軟なタイヤ構造が形成され、タイヤの防
振性能が確保され、タイヤの性能を損なうことなく、タ
イヤの気柱共鳴によるロードノイズの悪化を抑制する効
果を得ることができる。これとともに、ベース部材のタ
イヤ内への組み付けの際に、ベース部材の径を縮小させ
ながら行なうことができ、ベース部材及び隔壁の組付が
容易になる。
【0024】さらに、構成6〜8のいずれかにおいて、
上記の隔壁付きのベース部材が、可撓性材料で形成され
るという構成(構成9)を付加することによっても、ベ
ース部材及び隔壁がともに容易に変形でき、さらに柔軟
なタイヤ構造が形成され、タイヤの防振性能が確保さ
れ、タイヤの性能を損なうことなく、タイヤの気柱共鳴
によるロードノイズの悪化を抑制する効果を得ることが
でき、これとともに、ベース部材のタイヤ内への組み付
けの際に、ベース部材や隔壁を変形させながら行なうこ
とができ、ベース部材及び隔壁の組付が容易になるので
ある。
【0025】
【発明の効果】以上詳述したように、本発明の隔壁付き
タイヤ構造によれば、タイヤ内周面とタイヤホイールの
リム外周面との間に形成される空気室内に、空気室内を
周方向に区画する隔壁が設けられるという構成により、
空気室内の気柱の等価長を短くできて、気柱共鳴の共鳴
周波数をロードノイズの問題とならないような振動周波
数領域へシフトさせることができる。これにより、タイ
ヤの気柱共鳴によるロードノイズの悪化を抑制でき、騒
音レベルを低減させることができて、車両の居住性を向
上させることができる。また、多量の吸音材を内装する
場合よりも、比較的低コストで実現できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例としての隔壁付きタイヤ構造
を示す分解斜視図である。
【図2】本発明の一実施例としての隔壁付きタイヤ構造
の断面図である。
【図3】本発明の一実施例としての隔壁付きタイヤ構造
の効果を説明するための図である。
【図4】タイヤの空気室内の気柱共鳴を説明するための
図である。
【図5】車室内の前席における騒音レベルの一例を示す
図である。
【図6】FR車のサスペンションにおけるスピンドルの
上下振動の一例を示す図である。
【図7】従来例を示す図である。
【符号の説明】
1 フィン(隔壁) 2 タイヤ 2A タイヤ内周面 3,13 リム 3A リム外周面 4 ベース部材 4A 開放部 5 タイヤホイール 6 空気室 11 ゴムタイヤ 12 トレッド部 14 吸音層

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 タイヤ内周面とタイヤホイールのリム外
    周面との間に形成される空気室内に、 該空気室内を周方向に区画する隔壁が設けられているこ
    とを特徴とする、隔壁付きタイヤ構造。
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