JP3822791B2 - 自動車用リム - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は自動車用リムに関するもので、より詳しくは、ロードノイズを低減できる自動車用ディスクホイールのリムに関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、自動車用タイヤにおいては、タイヤ内周面とディスクホイールのリム外周面との間で形成される内腔部(閉空間)の気柱共鳴によってロードノイズが悪化することが知られている。これは、タイヤとリムとで形成される前記の内腔部がタイヤの周方向において同一断面積であるため、内腔部の共鳴がタイヤの回転にかかわらず一定となり、常に一定の周波数で同じ方向に加振されるためである。
【0003】
このロードノイズの悪化を抑制する方法として、リムウェル部に可動式の遮蔽板を複数取り付け、走行時にこの遮蔽板が遠心力により起立して前記の内腔部を区画し、気柱共鳴の共鳴周波数をロードノイズの問題とならないような振動周波数領域へシフトさせてロードノイズの低減を図るようにしたものが特開平11−245605号公報に開示されている。これを第1の従来の技術とする。
【0004】
また、前記の内腔部を区画するための隔壁を複数形成した可撓性リングをタイヤ内部に内挿して、前記と同様にロードノイズを低減させるものが特許第3003478号公報に開示されている。これを第2の従来の技術とする。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
前記第1及び第2の従来の技術については、いずれもディスクホイールとは別体に形成した遮蔽板や可撓性リングを取り付けるため、コスト高になる上に、前記第1の従来の技術においては、タイヤ組付時にタイヤが遮蔽板に当り、遮蔽板を破損させるおそれがある。
【0006】
そこで本発明は、前記の内腔部の周方向の断面積の変化を、リム自体の変形によって変化させてロードノイズの低減を図るとともに、このようなロードノイズを低減させるリム自体の変形部の位置を特定してタイヤの取り付けやディスクの取り付けに支障とならないようにする自動車用リムを提供することを目的とするものである。
【0007】
【課題を解決するための手段】
前記の課題を解決するために、請求項1記載の第1の発明は、タイヤとリムとの間で空腔部が形成され、
前記リムのレッジ部自体を部分的に径方向の外側へ押し曲げて形成した凸部を、180°離れた位置に2個対向して設けることにより、前記リムの周方向で前記空腔部の断面積を変化させたことを特徴とするものである。
【0008】
本発明においては、リムのレッジ部において、周方向に180°離れた位置に2個の凸部を形成したことにより、タイヤとリムとで形成された空腔部の断面積がタイヤの周方向(回転方向)において変化する。そのため、タイヤの回転とともにタイヤの接地面部での空腔部の断面積が変化して、タイヤの回転に伴って共鳴周波数が変化するとともに加振方向も変化する。そのため、ロードノイズを低減することができる。
【0009】
請求項2記載の第2の発明は、前記第1の発明において、前記凸部を、リムとタイヤとで囲まれた空腔部の断面積が周方向において凸部で略2.5%減少するように形成したものである。
【0010】
前記の空腔部の断面積の周方向での変化は、2.5%以上でもよいが、略2.5%であっても実用的に十分なロードノイズの低減を図ることができる。
請求項3記載の第3の発明は、前記第1又は第2の発明において、前記リムのレッジ部を周方向に4等分し、その1/4の範囲ごとに前記凸部と、前記凸部を設けない凹部とを交互に設けたことを特徴とするものである。
【0011】
【発明の実施の形態】
図1乃至図5に示す実施例に基づいて本発明の実施の形態について説明する。
【0012】
図1は本発明のディスクホイールのリムにタイヤを組み付けた状態の縦断面図で、リム1の内側にディスク2が嵌合固着された2ピースタイプのホイールにおいて、そのリム1の外周にタイヤ3が組み付けられている。該リム1の外周面とタイヤ3の内周面との間に密閉された空腔部4が形成されている。
【0013】
前記リム1の形状について図2乃至図5により説明する。
【0014】
リム1のレッジ部5には、その周方向に適宜間隔を有して凸部6が形成されており、該凸部6は成形型などによってリム自体を部分的に外方(径方向の外側)へ押し出して形成されている。ここにレッジ部5とは、図6に示すような、タイヤ3が嵌合される両ビートシート部7,8とディスク2が嵌合固定されるドロップ部9を除く部分であり、図6のDの範囲に示す部分をいう。
【0015】
また、前記凸部6の頂部はリムの軸芯を中心とする略真円に形成され、更に、前記凹部10はリムの軸芯を中心とする略真円に形成されている。
【0016】
前記のように凸部6を周方向に部分的に形成することにより、レッジ部5に周方向、すなわちタイヤの回転方向に、前記の凸部6と該凸部6以外の部分で形成される凹部10とが交互に形成される。
【0017】
前記凸部6と凹部10は、タイヤ3とリム1で囲まれた前記空腔部4の周方向での断面積が、凸部6と凹部10とにおいて相対的に2%以上、望ましくは略2.5%変化するように形成する。すなわち、空腔部4の周方向での断面積が凸部6において、凹部10より2%以上、望ましくは2.5%減少するように凸部6を形成する。
【0018】
また、前記凸部6はリム1の周方向に所望数設けるものであるが、図の実施例のように、リム1のレッジ部5を周方向に4等分し、その1/4の範囲毎に凸部6と凹部10を交互に配置し、2個の凸部6が180度離れて対向し、2個の凹部10が180度離れて対向するように配置することが望ましい。
【0019】
前記のようにリム1のレッジ部5に凹凸を形成して空腔部4の断面積を周方向、すなわちタイヤの回転方向に変化させることにより、走行時のタイヤ3の回転により、前記凸部6が位置する部分でのタイヤ3の接地と、前記凹部10が位置する部分でのタイヤ3の接地が交互に行われて、接地部での空腔部4の断面積がタイヤの回転に伴って変化し、その結果、気柱共鳴の共鳴周波数をロードノイズが問題とならないように変化させることができるとともに加振方向も変化させることができる。
【0020】
前記の凸部6と凹部10を図の実施例の位置に配置するとともに、前記空腔部4の断面積が周方向において2.5%変化するようにしたホイールを使用して実験した結果、ロードノイズが発生する周波数200〜300Hzにおいてロードノイズを3〜6dB低減できた。
【0021】
なお、本発明は前記実施例のような2ピースタイプの板製ホイールに限るものではなく、鋳造、鍛造等の1ピースホイールに適用することもでき、いずれのホイールに適用しても同様の効果を得ることができる。
【0022】
【発明の効果】
以上のように本発明によれば、リムのレッジ部自体に凸部を形成することによりロードノイズを低減できる。そのため、前記従来のようにリムとは別部品からなる遮蔽板や可撓性リングを設けるものに比べて部品点数を低減してコスト低減を図ることができる。
【0023】
更に、凸部を、タイヤの組み付けやディスクの取り付けを行うために制約を受けるフランジ部やドロップ部以外の部分であるレッジ部に形成したので、タイヤの組み付けやディスクの嵌合に凸部が支障となることがなく、前記従来の遮蔽板や可撓性リングを有しない一般のホイールと同様に対応できる。
【0024】
更に、凸部はリムのレッジ部自体を曲げて形成したので、前記従来の遮蔽板や可撓性リングに比べて経時変化が起きず、ホイールの耐用年数と同等の耐久性を維持でき、前記の効果をホイールの耐用年数期間にわたって持続できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施例を示すもので、本発明のディスクホイールのリムにタイヤを組み付けた側断面図。
【図2】本発明のリムの実施例を示す斜視図。
【図3】図2に示すリムの側断面図。
【図4】図2に示すリムの正面図。
【図5】図1におけるA−A線断面図。
【図6】リムのレッジ部を説明する側断面図。
【符号の説明】
1 リム
2 ディスク
3 タイヤ
4 空腔部
5 レッジ部
6 凸部
10 凹部
Claims (3)
- タイヤとリムとの間で空腔部が形成され、
前記リムのレッジ部自体を部分的に径方向の外側へ押し曲げて形成した凸部を、180°離れた位置に2個対向して設けることにより、前記リムの周方向で前記空腔部の断面積を変化させたことを特徴とする自動車用リム。 - 前記凸部を、リムとタイヤとで囲まれた空腔部の断面積が周方向において凸部で略2.5%減少するように形成した請求項1記載の自動車用リム。
- 前記リムのレッジ部を周方向に4等分し、その1/4の範囲ごとに前記凸部と、前記凸部を設けない凹部とを交互に設けたことを特徴とする請求項1又は2記載の自動車用リム。
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