JPH07110862B2 - アゾニアスピロノルトロパノ−ルエステル、その製法及び該化合物を含有する鎮痙剤 - Google Patents

アゾニアスピロノルトロパノ−ルエステル、その製法及び該化合物を含有する鎮痙剤

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JPH07110862B2
JPH07110862B2 JP61308972A JP30897286A JPH07110862B2 JP H07110862 B2 JPH07110862 B2 JP H07110862B2 JP 61308972 A JP61308972 A JP 61308972A JP 30897286 A JP30897286 A JP 30897286A JP H07110862 B2 JPH07110862 B2 JP H07110862B2
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マーダウス・アクチエンゲゼルシヤフト
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    • C07D498/20Spiro-condensed systems

Description

【発明の詳細な説明】 産業上の利用分野 本発明はアゾニアスピロノルトロパノールエステルの製
法並びに新規アゾニアスピロノルトロパノールエステル
及び該化合物を含有する薬剤に関する。
従来技術 アゾニアスピロノルトロパン誘導体はその優れた鎮痙特
性のために薬学においてしばしば使用される。この化合
物は天然に存在するトロピンから製造されるが、この際
この公知法は煩雑であり、時間がかかり、かつ僅かな収
率のために費用がかかる。
アゾニアスピロノルトロパン誘導体の製造は通常次の反
応行程により行なわれる: この行程において、R1はカルボン酸の残基を表わし、A
はアミノ保護基を表わす。
トロピンからノルトロピンへの酸化的脱メチル化(工程
a)はS.P.フインドリー(Findley)によりJ.Am.Chem.S
oc.第75巻、第3204頁(1953年)中に記載されている。1
5℃で過飽和のトロピン溶液で、かつ4〜7日間の反応
時間で行なわれるこの方法は、工業的な規模では実施す
ることはできない。それというのも、トロピンが自然に
析出し、この反応条件下にこの反応に必要なトロピン濃
度を一定に保持することができず、こうして更なる反応
が行なわれないためである。例えばインラインホモジナ
イザーにより析出したトロピンの均質化も全く方法の改
良に導びかない。
メチル基をN−アルコキシカルボニル基に交換すること
による脱メチル化及び引き続くアルコキシカルバメート
の加水分解を実施することも公知である(J.C.Kirn著、
Org.Prep.Proc.Int.、第9巻、第1〜4頁(1977年)、
8−エトキシカルボニルノルトロピンの場合、文献中に
見い出されるノルトロピンの最高収率はトロピンに対し
て16%である(G.Kraiss.K.Nador著、Tetr.Lett.、1971
年、第7〜8頁)。その後、8−エトキシカルボニルノ
ルトロピンの酸性又はアルカリ性分解が不可能であろう
ということも報告されている(T.A.Monzka.J.D.Matiske
lla、R.A.Partyka著、Tetr.Lett.、1974年、第1325〜13
27頁)。
4級化及びエステル化による、もしくは反対の順序によ
るアゾニアスピロノルトロパン誘導体の製造は西ドイツ
国特許第1194422号明細書及びアルツナイミツテルホル
シユング(Arzneimittelforschung)、第17巻、第714〜
791頁(1967年)から公知である(工程b及びcもしく
は工程b′及びc′)。この際、ノルトロピンのもしく
は相応するアゾニアスピロ化合物のヒドロキシ基は相応
する酸クロリドとの反応によりエステル化され、この際
ヒドロキシカルボン酸のOH基及び場合によりノルトロピ
ンのNH基を保護しなければならない。これらの文献に記
載された方法の欠点は収率が悪いことであり、この際ノ
ルトロピンのエステル化(工程b′)及び引き続くジハ
ロゲニドとの反応(工程c′)の他に更に2つの反応工
程が必要である。アルコールのエステル化のための試薬
として酸イミダゾリドを使用することはChem.Ber.第95
巻、第1284〜1297頁(1962年)からすでに公知である。
特に、西ドイツ国特許公開第2003680号公報はベンジル
酸イミダゾリドとアルコール又はチオアルコールとの反
応を記載しており、これは第3アミノ基を含有する。
発明が解決しようとする問題点 従つて、簡単は方法で、かつ良好な収率で、工業的規模
で実施可能なアゾニアスピロノルトロパノールエステル
の製法をつくり出すことが本発明の課題である。
問題点を解決するための手段 トロピンの脱メチル化をCcl3−基を有するC1〜C3−クロ
ルアルカンの存在で実施し、このように得られたノルト
ロピンをアミンの存在下にジハロゲン化物でアルキル化
し、相応するアゾニアスピロ化合物を触媒の存在下に酸
イミダゾリドと反応させることによりエステル化する
時、アゾニアスピロノルトロパノールエステルを良好な
収率で製造することができることが意外にも判明した。
一般式I 〔式中、Rは次の基: a)一般式: (ここで、R3は水素原子又はアルキル基、ベンジル基、
アリール基又はアルコキシ基を表わし、nは1〜4の整
数である)のアルキレン基、 b)一般式: (ここで、R4及びR5は同一又は異なつていてよく、水素
又はアルキル基又はアルケニル基を表わし、nは1〜4
の整数を表わす)のアルケニレン基、 c)一般式: −(CH2)n-O-(CH2)n− (ここで、nは2〜4の整数を表わす)のオキサアルキ
レン基、 d)一般式: のO−フエニレン基、 e)一般式: のペリ・ナフチレン基 及び f)一般式: (ここで、式d)〜f)中の基X及びYはそれぞれ独立
して水素原子又はアルキル基又はアルコキシ基を表わ
し、R1及びR2は同一又は異なつていてよく、フエニル
基、アルキルフエニル基、アルコキシフエニル基又はハ
ロゲンフエニル基を表わし、この際前記の基中に含有さ
れるアルキル基は炭素原子1〜6個を有し、直鎖又は分
枝鎖であつてよい)を表わし、かつA は1〜3価の鉱
酸のアニオンを表わす〕のアゾニアスピロノルトロパノ
ールエステルを I)トロピンのノルトロピンへの脱メチル化、 II)ノルトロピンとジハロゲン化物との反応による相応
するアゾニア化合物の製造、 III)アゾニア化合物のエステル化 により製造する方法において、 A)式II: のトロピンの脱メチル化を、1)塩基性水溶液中で酸化
剤の存在下に、少なくとも1個のCcl3基を有するC1〜C3
−クロルアルカンで処理することにより実施するか、又
は2)酸結合剤の存在に不活性溶剤中でトロピンをクロ
ル蟻酸エステルと反応させて8−アルコキシカルボニル
ノルトロピンとし、これを水溶液中で塩基で加水分解す
ることにより実施し、 B)このようにして得られた式III: のノルトロピンと、 一般式: A−R−A 〔式中、A及びRは前記のものを表わす〕の化合物とを
第2又は第3アミンの存在で双極性非プロトン溶剤中で
室温で1〜数日間反応させ、かつ C)このようにして得られた一般式IV: 〔式中、R及びA は前記のものを表わす〕の化合物を
一般式V: 〔式中、R1及びR2は前記のものを表わす〕のイミダゾリ
ドで無水双極性非プロトン溶剤中触媒の存在下にエステ
ル化し、かつ D)基Rが工程B)及び/又はC)の実施によりアゾニ
ウム環中に1つ又は複数のオレフイン系二重結合を包含
する場合、この不飽和化合物を極性溶剤中で貴金属触媒
を用いて水素添加し、相応する飽和化合物とし、式中の
Rがa)と同じ基を表わす一般式Iの化合物を得ること
を特徴とするアゾニアスピロノルトロパノールエステル
の製法。
nは前記の基において同一又は異なつていてよい。前記
の基においてnを5−又は6員環が得られるように選択
することは有利である。
アニオンA は特にハロゲニドイオン、例えばクロリ
ド、ブロミド又はヨージド、ホスフエート、スルフエー
ト又はニトレートである。
基Rの例は次のものである: 本発明の範囲において、アルキル基(アルコキシ基、ア
シル基、アルキルアミノ基等中のアルキル基をも含む)
は直鎖又は分枝鎖であつてよく炭素原子1〜18個のもの
を包含し、有利には炭素原子1〜6個、特に炭素原子1
〜4個のものがよい。好適な基は例えばメチル、エチ
ル、n−プロピル、i−プロピル、n−ブチル、ヘキシ
ル、ラウリル、ステアリルである。
有利なアシル基はアセチル又はベンゾイル基である。
工程A この製造工程は工業的規模でのトロピンの脱メチル化も
可能とし、公知技術に比較して著しく高い収率でノルト
ロピンが得られる。この際、2つの方法、すなわち1)
の酸化的脱メチル化及び2)のカルバメート法を使用可
能である。
1)の酸化法の利点は水相中に微細に分散された、少な
くとも1個のCcl3基を有するC1〜C3−クロルアルカンの
使用に起因する。
好適なクロルアルカンは例えば1,1,1−トリクロルエタ
ン及び1,1,1−トリクロルプロパン、有利にクロロホル
ムである。クロルアルカンの量は1〜10容量%、有利に
1〜5容量%及び特に有利に2〜4容量%である。
脱メチル化のためにはこの目的のために常用のすべての
酸化剤を使用することができるがカリウムヘキサシアノ
フエレートIIIを使用するのが有利である。
該方法は広い温度範囲、例えば0℃から100℃の範囲で
実施することができ、例えば有利には20〜30℃の温度で
処理される。反応終了後、該生成物を向流で有利には脱
メチル化に使用した溶剤で抽出する。
この酸化法は公知法に対して著しい時間の倹約をもたら
し、このことは本発明による方法の経済性を更に高め
る。
しかしながら、2)のカルバメート法による処理は有利
である。この目的のためには不活性溶剤中でトロピンを
4〜6倍過剰のクロル蟻酸エステル、一般にクロル蟻酸
エチルエステルと反応させる。この際、溶剤としては有
利にクロル化炭化水素、特にクロロホルムを使用する。
酸結合剤、有利にアルカリ金属炭酸塩又はアルカリ金属
炭酸水素塩の存在で反応を実施する。高めた温度、有利
に40〜80℃の範囲で行なう。
このようにして得られた8−アルコキシカルボニルノル
トロピンを溶剤を十分に留去した後に、水溶液中で塩基
で加水分解する。塩基としては有利に水酸化カリウム又
は水酸化ナトリウムを、有利に16〜20倍過剰で使用す
る。
ノルトロピンを水性反応混合物から、酸化的脱メチル化
において前記したように抽出する。
工程Aの方法によればノルトロピンを、特にカルバメー
ト法により、ほぼ定量的な収率で獲得できる。
工程B 工程Aで析出した粗ノルトロピンを更に精製することな
く工程Bで使用することができる。一方公知技術におい
ては48時間の連続的抽出及びジエチルエーテルでの結晶
化が必要とされていた。すなわち、粗ノルトロピン中に
なお不純物として存在するトロピンは工程Bの反応条件
下に4級化されないという意外な事実が判明した。
ノルトロピンの4級化のために好適な溶剤はN,N−ジメ
チルホルムアミド、クロロホルム又はクロロホルム/ア
セトニトリルである。第2又は第3アミンの存在で、室
温で、1〜数時間ジハロゲン化物と反応させた後、相応
するアゾニアスピロ化合物が純粋な形で、かつ高収率で
析出する。無水溶剤中で処理するのが有利であり、ノル
トロピン、アミン及びジハロゲン化物を1:2:4のモル比
で使用する。すでに述べたように、高収率で析出する生
成物は高い純度を有しており、更に精製する工程は必ら
ずしも必要ではない。
この反応に好適な第2アミンは例えばジメチルアミン、
ジエチルアミン、ジイソプロピルアミン、ジシクロヘキ
シルアミン等である。好適な第3アミンはトリメチルア
ミン、トリエチルアミン、ピリジン、キノリン等であ
る。ジエチルアミンが有利である。
工程C 一般に、工程Bから得られるアゾニアスピロ化合物もカ
ルボン酸イミダゾリドもこの種の反応に通常使用される
無水双極性非プロトン溶剤、例えばアセトン、アセトニ
トリル、ジメチルホルムアミド、テトラヒドロフラン等
に難溶性である。この問題を温度を高めることにより常
法で克服することをこころみたが、これから得られた生
成物は多量の副生成物で不純とされている。特に保護さ
れていないヒドロキシ基を有するカルボン酸イミダゾリ
ドは高温で自身と反応する。
反応成分を懸濁させて反応させることにより一般式IVの
化合物と一般式Vのカルボン酸イミダゾリドとの反応を
好適な触媒の存在下に前記の無水、双極性非プロトン溶
剤中で実施することができるという意外な事実が判明し
た。この方法の利点はカルボン酸イミダゾリド中の遊離
ヒドロキシ基を保護する必要がなく、かつ反応生成物が
前記溶剤から析出し、従つて簡単な形で単離されるとい
うことにある。予期されたように反応生成物は固体の形
で導入された反応成分の1つにより汚染されているとい
うことはなかつた。更に、該反応は緩和な条件下に経過
し、4級アンモニウム基の存在に起因する分解及び脱離
反応は進行しない。従つて、相応する副反応が生じるこ
とはない。
該方法の有利な触媒としては、4−(ジメチルアミノ)
−ピリジンである。この化合物をベンジル酸イミダゾリ
ドに対して1〜30モル%、有利に5〜10モル%で使用す
る。
溶剤としてはすでに前記の無水、双極性非プロトン性溶
剤を使用する。反応を高めた温度、有利に60〜80℃で実
施する。
この反応において使用したカルボン酸イミダゾリドの製
造は自体公知法でN,N−カルボニルジイミダゾールと相
応するカルボン酸との乾燥ジクロルメタン中での反応に
より行なわれる。
工程D 二重結合に置換したジハロゲン化物、例えばシス−1,4
−ジクロルブテンでの工程B)による4級化においては
著しく大きな反応速度、例えば18日間から1時間、が達
せられたので、式中のRがa)に記載されているものを
表わす一般式Iの化合物、例えばベンジロイルオキシノ
ルトロパン−8−スピロ−1′−ピロリジニウム塩の製
造のために、工程B)の後又は工程B)及び工程C)あ
とに引き続き接触水素添加を行なう、相応する不飽和化
合物を介する工程路を選択することが有利であろう。
不飽和化合物の水素添加を極性溶剤、例えば水中で又は
炭素原子1〜4個を有するアルコールで(このための特
別な実施形はメタノールである)、貴金属触媒、炭素上
の二酸化白金又はパラジウムの存在で実施する。
不飽和ハロゲン化物の使用の際に、4級化においてジハ
ロゲン化物をほんの僅かな過剰で使用する。工程B)に
おける、ノルトロピン、アミン及びジハロゲン化物の前
記の有利なモル比1:2:4は1:2:2にすることができる。
本発明は一般式I 〔式中、R、R1、R2及びA は前記のものを表わす〕の
化合物にも関する。
該化合物は優れた鎮痙作用を有する。
従つて、本発明の課題は本発明による化合物少なくとも
1種を、場合により医薬担体及び/又は添加物と共に含
有する医薬品でもある。
実施例 例1 3α‐ベンジロイルオキシ‐ノルトロパン‐8-スピロ‐
1′‐ピロリジニウム‐クロリド 工程A:トロピンからノルトロピンへの脱メチル化 還流冷却機が載置されている300l-攪拌釜中でトロピン
1.9kg(97%、純物質1.843kgに相当、13モルに相当)を
クロロホルム240l中に溶かしかつ炭酸水素ナトリウム粉
末5.7kg及びエチルクロルホルミエート5.3l(>98%、
6.0kgに相当,55.7モルに相当)を攪拌装入する。沸騰加
熱し、その後更に2時間還流下に加熱する。反応の進行
は薄層クロマトグラフイ(珪酸ゲル60;ジメチルホルム
アミド/ジエチルアミン/エタノール/酢酸エチル=5:
10:30:60)により追跡する。まだ熱い反応混合物を濾過
しかつクロロホルムを留去させる。残渣に水90l中の水
酸化カリウム(85%)18kgの溶液を加える。沸騰加熱
し、その後更に9時間還流下に加熱する。冷却した溶液
をカル塔(Karr-Kolonne)を用いてクロロホルムで抽出
する。抽出条件:固定相は約14l/hで供給される軽い相
(カセイカリ溶液)である。分散相は約35〜40l/hで供
給される重い相(クロロホルム)である。振盪回数:200
往復/分、温度26〜28℃ このようにして、形成されたノルトロピンはほぼ定量的
にカセイカリ溶液から抽出される。溶剤の除去後、粗製
生成物を更に精製することなく工程Bで使用する。ノル
トロピン1.876kgが含有率87%(HPLC:μ‐ボンダパツク
(Bondapack)C18‐カラム;溶離剤:PIC-B7のメタノー
ル/水=1:9)で得られる。これは純ノルトロピン1.632
kg(=収率98%)に相当する。
工程B:3α‐ヒドロキシノルトロパン‐8-スピロ‐1′
‐ピロリジニウム‐クロリド 反応混合物の組成は純ノルトロピンに対するものであ
る。ノルトロピン:ジエチルアミン:1,4-ジクロルブタ
ン‐モル比は正確に1:2:4でなければならない。
工程Aから得られた粗製ノルトロピン(1.186kg=純物
質1.632kg=12.85モル)をN,N-ジメチルホルムアミド52
l中に溶かしかつジエチルアミン2.665l(1.876kg;25.7
モル)及び5.736l(1,4-ジクロルブタン5.736l(6.528k
g;51.4モル)を添加する。反応混合物を室温で18日間滞
留させる。析出した結晶を吸引濾取し、少量の無水アセ
トニトリルで洗いかつ真空乾燥箱中50℃で乾燥させる。
融点250℃の純生成物2.25kg(最初の工程で使用したト
ロピンに対して80%)が得られる。
工程C:トロスピウムクロリド〔(3α‐ベンジロイルオ
キシ‐ノルトロパン‐8-スピロ‐1′‐ピロリジニウ
ム)‐クロリド〕 a)ベンジル酸イミダゾリド 湿気の遮断下にN,N-カルボニルジイミダゾール1.944kg
(12モル)を無水ジクロルメタン19.2l中に溶かす。攪
拌下に15〜20℃で6分間で無水ベンジル酸2.736kg(12
モル)を添加する。室温で1時間攪拌する。その際に、
ベンジル酸はまず初めに溶解し、次いでまもなくベンジ
ル酸イミダゾリドが固形で析出する。吸引濾過しかつ無
水ジクロルメタン0.8lで洗う。ベンジル酸イミダゾリド
2.4kgが得られる。
b)表題化合物の製造 300l-攪拌釜中で工程Bにより得られた化合物1.3kgを無
水アセトニトリル230l中に懸濁させかつ78℃に加熱す
る。これに無水アセトニトリル2l中の4-(ジメチルアミ
ノ)‐ピリジン74.0gの溶液を加える。30分間間隔で3
回に分けて無水アセトニトリル9.0l中のベンジル酸イミ
ダゾリド2.086kgの懸濁液を78℃で加える。引続いて、
最初のベンジル酸イミダゾリドの添加から全反応時間4
時間になるまで78℃で攪拌する。20℃に冷却し、一晩更
に攪拌する。生成懸濁液を吸引濾過しかつ少量のアセト
ニトリルで洗う。残分並びに母液の濃縮により得られる
更なる生成物(合計2.14kg)をイソプロパノールから再
結晶させる。融点258〜263℃(分解)の純粋な生成物1.
78kg(70%)が得られる。
FD-MS:m/e=392(分子陽イオン) IR(KBr):ν=3150,1735,1498,1452,747 例2 3α‐ベンジロイルオキシ‐ノルトロパン‐8−スピロ
‐1′‐(3′‐ピロリニウム)‐クロリド 工程B:3α‐ヒドロキシ‐ノルトロパン‐8-スピロ‐
1′‐(3′‐ピロリニウム)‐クロリド N,N-ジメチルホルムアミド9.5ml中のノルトロピン635mg
(5ミリモル)から成る溶液中にジエチルアミン1.05ml
(10ミリモル)及びシス‐1,4-ジクロルブテン2 1.05ml(10ミリモル)を攪拌装入する。1時間後、純粋
な結晶生成物を濾別する。更に生成物を得るために、母
液に混濁が開始するまで酢酸エチルを加える。結晶を吸
引濾取しかつ少量のアセトンで洗う。
収量:984mg(91%)、 融点:204℃、 FD-MS:m/e=180(分子陽イオン) IR(KBr):ν=3250,1621cm-11 H-NMR(90MHz、D2O、δ‐値:TSP=0に対して: δ=1,7-2,7(8H;H-2、H-4、H-6、H-7)、3.92(2H;H-
1、H-5)、4.05(1H;H-3)、4.14及び4.31(各2H;H-2′
及びH-5′)、5.90(2H;H-3′、H-4′)。
工程C:3α‐ベンジロイルオキシ‐ノルトロパン‐8-ス
ピロ‐1′‐(3′‐ピロリニウム)‐クロリド 3α‐ヒドロキシ‐ノルトロパン‐8-スピロ‐1′‐
(3′‐ピロリニウム)‐クロリド530mg(2.4ミリモ
ル)を無水アセトン353ml中に懸濁させかつ4-ジメチル
アミノ‐ピリジン14mg(0.12ミリモル)及びベンジル酸
イミダゾリド678mg(2.4ミリモル)と共にオートクレー
ブ中70℃で23時間攪拌する。生成物が室温に冷却する際
に反応混合物から析出する。それを吸引濾取しかつ少量
のアセトンで洗う。
収量:650mg(62%) 融点:267℃ FD-MS:m/e=390(分子陽イオン) IR(KBr):ν=1722、1595、1490、1445、741cm-1 1 H-NMR(90MHz、D2O、δ‐値:TSP=0に対して):1,3-
2,8(8H;H-2、H-4、H-6、H-7)、3.85(2H;H-1、H-
5)、4.09及び4.37、(各2H;H-2′及びH-5′)、5.24
(1H;H-3)、5.95(2H;H-3′、H-4′)、7.44(1OH;ベ
ンジル酸の芳香族プロトン)。
工程D:3α‐ベンジロイルオキシ‐ノルトロパン‐8-ス
ピロ‐1′‐(3′‐ピロリニウム)‐クロリドを3α
‐ベンジロイルオキシ‐ノルトロパン‐8-スピロ‐1′
‐ピロリジニウム‐クロリドへ変換 3α‐ベンジロイルオキシ‐ノルトロパン‐8-スピロ‐
1′‐(3′‐ピロリニウム)‐クロリド500mgをメタ
ノール15ml中に溶解し、かつ二酸化白金のスパーテル先
端量を添加後、常圧及び25℃で水素吸収が終結するまで
水素化する。例えば水素化はフーベン・ヴアイル(Howb
en-Weyl)著、“メトーデン・デア・オルガーニツシエ
ン・ヒエミー(Methoden der Organischen Chemi
e)”、第4版、第IV/1c巻、33〜39頁、ゲオルク・チエ
メ・フエアラーク(Georg Thieme Verlag)出版、シユ
ツツガルト,ニユーヨーク在(1980年)に記載されてい
るような標準装置で行なう。白金の濾別後、真空下に乾
燥させる。反応は1H-NMR-スペクトロスコピーにより定
量的である。再結晶は、例1の工程Cと同様に行なう。
例3 3α‐ベンジロイルオキシ‐ノルトロパン‐8−スピロ
‐2′‐イソ‐インドリニウム‐クロリド 1)3α‐ヒドロキシ‐ノルトロパン‐8−スピロ‐
2′‐イソインドリニウム‐クロリド ノルトロピン1.27g(10ミリモル)をクロロホルム7ml中
に溶かし、かつジエチルアミン1.46g(20ミリモル)及
び1,2-ビス‐(クロルメチル)‐ベンゼン7g(40ミリモ
ル)を加える。澄明な反応溶液を室温で24時間密閉して
放置する。その後、半分の濃縮しかつ酢酸エチルを加え
て結晶を開始させる。結晶を吸引濾取しかつイソプロパ
ノール/酢酸エチルから再結晶させる。
収量:1g(38%) 融点:245〜247℃、 FD-MS:m/e=230(分子陽イオン)、 IR(KBr):ν=3168、757、742cm-1 1 H-NMR(250MHz、D2O、δ‐値TSP=0に対して): 2.09(2H;H-6a、H-7a)、2.40-2.67(4H;H-2、H-4)、
2.59(2H;H-6b、H-7b)、4.03(2H;H-1、H-5)、4.24
(1H;H-3)、4.82及び4.99(4H;H-1′およびH-3′)、
7.47(4H;H-4′〜H-7′)。
2)3α‐ベンジロイルオキシ‐ノルトロパン‐8-スピ
ロ‐2′‐イソ‐インドリニウム‐クロリド 3α‐ヒドロキシ‐ノルトロパン‐8-スピロ‐1′‐イ
ソ‐インドリニウム‐クロリド1.33g(5ミリモル)を
無水アセトニトリル210ml中に懸濁させかつ78℃に加熱
する。攪拌下にまず初めに4-ジメチルアミノピリジン62
mg(0.5ミリモル)、次に2.5時間で少量ずつベンジル酸
イミダゾリド3.2g(11.5ミリモル)を攪拌装入する。5.
5時間78℃で後攪拌し、その後22℃に冷却しかつ一晩攪
拌する。この溶液を1/4容量に濃縮しかつ生成物を酢酸
エチルの添加により結晶させる。
収量:1.3g(54%)、 融点:263〜265℃、 FD-MS:m/e=440(分子陽イオン)、 IR(KBr):ν=1740、757、745、703cm-1 1 H-NMR(250MHz、D2O、δ‐値TSP=0に対して):1.57
(2H;H-6a、H-7a)、2.03(2H;H-2a、H-4a)、2.07(2
H;H-6b、H-7b)、2.70(2H、H−2b、H-4b)、3.86(2
H;H-1、H-5)、4.69及び4.96(4H;H-1′及びH-3′)、
5.32(1H;H-3)、7.40〜7.51(14H、H-4′〜H-7′及び
ベンジル酸芳香族プロトン)。
例4 3α‐ベンジロイルオキシ‐ノルトロパン‐8-スピロ‐
4′‐モルホリニウムクロリド 1)3α‐ヒドロキシ‐ノルトロパン‐8-スピロ‐4′
‐モルホリニウムクロリド ノルトロピン7.2g(56.6ミリモル)及びクロロホルム70
mlとから成る溶液中にジエチルアミン11.8ml(113.2ミ
リモル)及び2,2′‐ジクロルジエチルエーテル26.6ml
(226.5ミリモル)を攪拌装入する。澄明な反応溶液を
3日間室温で密閉して放置する。析出した油状物/結晶
混合物を均質化しかつ一晩0℃で結晶させる。結晶を吸
引濾取し、少量のクロロホルムで洗いかつ2時間真空下
に40℃で乾燥させる。母液の濃縮及び酢酸エチルによる
処理の後、付加的な物質が得られる。
収量:12.5g(95%)、 融点:274〜276℃(分解)、 FD-MS:m/e=198(分子陽イオン)、 IR(KBr):ν=3320、892cm-1 1 H-NMR(250MHz、D2O、δ‐値TSP=0に対して):2.00
(2H;H-6a、H-7a)、2.22〜2.62(6H;H-2、H-4、H-6b、
H-7b)、3.50及び3.65(4H;H-2′及びH-6′)、4.01及
び4.08(4H、H−2′及びH-6′)、4.18(1H;H-3)、
4.22(2H;H-1及びH-5)。
2)3α‐ベンジロイルオキシ‐ノルトロパン‐8-スピ
ロ‐4-モルホリニウムクロリド 3α‐ヒドロキシ‐ノルトロパン‐8-スピロ‐4′‐モ
ルホリニウムクロリド7.5g(32ミリモル)を無水アセト
ニトリル650ml中に懸濁させかつ4-(ジメチルアミノ)
‐ピリジン0.587g(4.8ミリモル)を加える。79℃で攪
拌下にベンジル酸イミダゾリド26g(92.8ミリモル)を
少量ずつ3時間で添加する。反応混合物を7日間室温で
放置しかつ純粋な結晶生成物を吸引濾取する。結晶を2
時間40℃で真空下に結晶させる。
収量:8.4g(60%)、 融点:225℃(分解)、 FD-MS:m/e=408(分子陽イオン)、 IR(KBr):ν=3410、3183、1731、1492、703cm-11 H-NMR(250MHz、D2O、δ‐値TSP=0に対して):1.51
(2H;H-6a、H-7a)、2.00(4H;H-2a、H-4a、H-6b、H-7
b)、2.63(2H;H-2b、H-4b)、3.38及び3.64(4H;H−
2′及びH-6′)、3.99及び4.04(4H;H-3′及びH-
5′)、4.09(2H;H-1、H-5)、5.30(1H;H-3)、7.46
(10H;ベンジル酸,芳香族プロトン)。
例5 3α−ベンジロイルオキシ‐ノルトロパン‐8-スピロ‐
1′‐ピロリジノ〔3′,4′‐b〕‐キノキサリニウム
ブロミド 1)3α−ヒドロキシ‐ノルトロパン‐8-スピロ‐1′
‐ピロリジノ〔3′,4′‐b〕‐キノキサリニウムブロ
ミド ノルトロピン5.57g(43.6ミリモル)及びクロロホルム1
00mlからの溶液中にジエチルアミン4.58ml(43.6ミリモ
ル)及び2,3-ビス(ブロムメチル)‐キノキサリン13.8
5g(43.6ミリモル)を攪拌装入する。昇温した反応混合
物を20℃に冷却すると、その際生成物は結晶形で生じ
る。吸引濾取し、クロロホルムで洗いかつ55℃で22時間
真空中で乾燥させる。
収量:11.1g(71%)、 融点:283℃(分解)、 FD-MS:m/e=282(分子陽イオン)、 IR(KBr):ν=3345、1504、773cm-1 1 H-NMR(250MHz、D2O、δ‐値TSP=0に対して):2.21
(2H;H-6a、H-7a)、2.53〜2.89(6H;H-2、H-4、H-6b、
H-7b)、4.29(2H;H-1及びH-5)、4.31(1H;H−3)、
5.21及び5.41(各2H;H-2′及びH-5′)、7.94〜8.05(2
H;キノキサリン‐o-プロトン)、8.11〜8.22(2H;キノ
キサリン‐m-プロトン)。
2)3α−ベンジロイルオキシ‐ノルトロパン‐8-スピ
ロ‐1′‐ピロリジノ‐〔3′,4′‐b〕‐キノキサリ
ニウムブロミド 3α−ヒドロキシ‐ノルトロパン‐8-スピロ‐1′‐ピ
ロリジノ‐〔3′,4′‐b〕‐キノキサリニウムブロミ
ド5g(1.39ミリモル)を無水ジメチルルホキシド130ml
及び無水アセトニトリル100ml中に懸濁させる。4-ジメ
チルアミノピリジン0.26g(2.09ミリモル)の添加後78
℃に加熱する。激しい攪拌下にベンジル酸イミダゾリド
7.74g(27.8ミリモル)を30分間間隔で3回で添加す
る。更に、78℃で2.5時間攪拌する。反応混合物を20℃
に冷却しかつ濾過する。濾過残渣を廃棄する。濾液を約
0.2ミリバールで濃縮乾固させる。残渣を沸騰イソプロ
パノール500mlで抽出しかつ熱時に濾過する。濾過残渣
は廃棄する。濾液を200mlに濃縮する。生成物を室温で
一晩結晶させる。吸引濾取し、冷いイソプロパノールで
洗いかつ55℃2時間真空下で乾燥させる。
収量:3.5g(44%)、 融点:205℃(分解)、 FD-MS:m/e=492(分子陽イオン)、 IR(KBr):ν=3375、1730、1504、763cm-1 1 H-NMR(250MHz、CDCl3/CD3OD‐3:1、δ‐値TMS=0に
対して): 1.78(2H;H-6a、H-7a)、2.08(2H;H-2a、H-4a)、2.20
(2H;H-6b、H-7b)、2.85(2H;H-2b、H-4b)、4.23(2
H;H-1、H-5)、4.62(4H;H-2′、H-5′)、5.35(1H;H-
3)、7.30〜7.48(10H;ベンジル酸プロトン)、7.84〜
7.97(2H、キノキサリン‐o-プロトン)、8.07〜8.22
(2H;キノキサリン‐m-プロトン)。
例6 3α‐ベンジロイルオキシ‐ノルトロパン‐8-スピロ‐
2′‐(2′‐アザ‐3H-フエノレニウム)‐ブロミド 1)ノルトロピン1.62g(12.7ミリモル)及びN,N-ジメ
チルホルムアミド75mlからの溶液中にジエチルアミン1.
33ml(12.7ミリモル)及び1,8-ビス‐(ブロムメチル)
‐ナフタリン4g(12.7ミリモル)を攪拌装入する。若干
昇温した反応混合物から生成物を2時間で結晶させる。
吸引濾取し、少量のN,N-ジメチルホルムアミドで洗いか
つ真空中55℃で2時間乾燥させる。
収量:3.5g(76%)、 融点:330℃(分解)、 FD-MS:m/e=280(分子陽イオン)、 IR(KBr):ν=3410、1604、1512cm-1 1 H-NMR(250MHz、CDCl3/CD3OD‐31、δ‐値TMS=0に
対して): 2.02(2H;H-6a、H-7a)、2.39〜2.85(6H;H-2、H-4、H-
6b、H-7b)、3.92(2H;H-1、H-5)、4.28(1H;H-3)、
5.01及び5.16(4H;H-1′及びH-3′)、7.51〜7.64(4H;
H-5′、H-6′、H-7′、H-8′)、7.93(2H;H-4′、H-
9′)。
2)3α‐ベンジロイルオキシ‐ノルトロパン‐8-スピ
ロ‐2′‐(2′‐アザ‐3H-フエノレニウム)‐ブロ
ミド 3α‐ヒドロキシ‐ノルトロパン‐8-スピロ‐2′‐
(2′‐アザ‐3H-フエノレニウム)‐ブロミド2.95g
(8.2ミリモル)を無水アセトニトリル1660ml及び無水
N,N-ジメチルホルムアミド160ml中に懸濁させる。4-ジ
メチルアミノピリジン152mg(1.2ミリモル)の添加後に
78℃に加温する。激しい攪拌下にベンジル酸イミダゾリ
ド4.56g(16.4ミリモル)を30分間毎に3回で加える。7
8℃で2.5時間後攪拌し、次に反応混合物を半分に濃縮す
る。沈殿粗製生成物を20℃で吸引濾取しかつメタノール
中に懸濁させる。メタノールに不溶の部分を濾別して廃
棄する。濾液を生成物の結晶化が開始するまで濃縮す
る。室温で一晩結晶させた後で吸引濾過しかつ55℃で2
時間真空中で乾燥させる。
収量:2.1g(42%)、 融点:322℃(分解)、 FD-MS:m/e=490(分子陽イオン)、 IR(KBr):ν=3428、3240、1738、1603、1497cm-1 1 H-NMR(250MHz、CDCl3/CD3OD=3:1、δ‐値TMS=0に
対して): 1.75(2H;H-6a、H-7a)、1.94(2H;H-2a、H-4a)、2.20
(2H;H-6b、H-7b)、2.80(2H;H-2b、H-4b)、3.85(2
H;H-1、H-5)、4.93及び5.19(各2H;H-1′及びH-
3′)、5.45(1H;H-3)、7.31〜7.46(10H;ベンジル酸
プロトン)、7.47〜7.67(4H;H-5′,H-6′、H-7′、H-
8′)、7.93(2H;H-4′、H-9′)。
同様にしてI式の他の化合物を製造する。
例7 3α‐ベンジロイルオキシ‐ノルトロパン‐8-スピロ‐
1′‐(4′‐メチル)‐ピベリジニウムクロリド 1)3α‐ヒドロキシ‐ノルトロパン‐8-スピロ‐1′
‐(4′‐メチル)‐ピベリジウムクロリド ノルトロピン7.62g(0.06モル)を無水N,N-ジメチルホ
ルムアミド200ml中に溶かす。ジエチルアミン8.76g(0.
12モル)及び1,5-ジクロル‐3-メチルペンタン37.18g
(0.24モル)の攪拌装入後、反応混合物を室温で18日間
密封して放置する。析出した結晶を吸引濾取し、少量の
無水アセトニトリルで洗いかつ真空乾燥箱中50℃で乾燥
させる。純生成物7.84g(53%)が得られる。
融点:290℃(分解) FD-MS:m/e=210(分子陽イオン) IR(KBr):ν=3190cm-1 1 H-NMR(250MHz)、D2O、δ‐値(ppm)TSP=0に対し
て):1.01(m;3H;CH3);1.37〜2.02(m;7H;H-6a、H-7
a、H-3′、H-4′、H-5′);2.20〜2.52(m;5H;H-2a、H-
4a、H-6b、H-7b、OH);2.60及び2.67(2×t;2H;H-2b及
びH-4b);3.10、3.20、3.63及び3.74(4×m;4H;H-2′
及びH-6′)、3.76及び4.24(2×m;2H;H-1及びH-5);
4.19(t;1H;H-3)。
2)3α‐ベンジロイルオキシ‐ノルトロパン‐8-スピ
ロ‐1′‐(4′‐メチル)‐ピペリジニウムクロリド 3α‐ヒドロキシ‐ノルトロパン‐8-スピロ‐1′‐
(4′‐メチル)‐ピペリジニウムクロリド7.37g(30
ミリモル)を無水アセトニトリル650ml中に懸濁させか
つ攪拌下に78℃に加熱する。この温度で初めに4-(ジメ
チルアミノ)‐ピリジン587mg(4.8ミリモル)、次に2
時間でベンジル酸イミダゾリド13.35g(48ミリモル)を
ほぼ同量で4回に分けて攪拌装入する。78℃で1.5時間
後攪拌し、かつ反応混合物を一晩攪拌せずに室温に冷却
させる。結晶生成物を吸引濾取しかつ少量のアセトンで
後洗浄する。粗製結晶を無水イソプロパノールから再結
晶させる。純粋な結晶を真空中40℃で2時間乾燥させ
る。
収量:9.56g(70%)イソプロパノールとの1:1-混晶 融点:256〜259℃ FD-MS:m/e=420(分子陽イオン) IR(KBr):ν=1735cm-1 1 H-NMR(250MHz、D2O、δ‐値(ppm)、TSP=0に対し
て):0.98(m;3H;CH3)、1.30〜1.65(m;4H;H-6a、H-7
a、H-3′a、H-5′a)、1.65〜2.03(m;7H;H-2a、H-4
a、H-6b、H-7b、H-3′b、H-4′、H-5′b)、2.52及び
2.72(m;2H;H-2b、H-4b)、3.02、3.19、3.47、3.72
(t、t;d、d;4H;H-2′及びH-6′)、3.62及び4.10
(m、m;2H;H-1及びH-5)、5.30(t;1H;H-3)、7.40〜
7.50(m;10H;芳香族プロトン)。
例8 3α−(4,4′−ジフルオル)−ベンジロイルオキシノ
ルトロパン−8−スピロ−1′−ピロリジニウムクロリ
ド 3α−ヒドロキシノルトロパン−8−スピロ−1−ピロ
リジニウムクロリド2.17g(0.01モル)をヘプタン−1
−スルホン酸−ナトリウム塩2.02g(0.01モル)と共に
加温下に無水アセトニトリル500ml中に溶解する。25〜2
7℃への冷却後、湿気の遮断下に塩化ナトリウム沈殿を
吸引別する。溶液に4−(ジメチルアミノ)ピリジン
0.125gを加え、攪拌フラスコと連結しているる応容器に
移し、この攪拌フラスコ中で4,4′−ジフルオルベンジ
ル酸イミダゾリドを製造する。この攪拌フラスコは2つ
の滴下ロウ斗を備えている。一方の滴下ロウ斗中に無水
アセトニトリル100ml中に溶かした4,4′−ジフルオル−
ベンジル酸(1970年7月14日付け西ドイツ国特許公開第
2034943号、W.Rothweilerと同様に製造)2.64g(0.01モ
ル)を装入する。他方の滴下ロウ斗中に無水アセトニト
リル150ml中のN,N−カルボニル−ジイミダゾール2.43g
(0.015モル)の溶液を装入する。両方の溶液のそれぞ
れから同時に攪拌下に約1/4容量を攪拌フラスコ中に流
入させ、15分間後攪拌しかつ生成したイミダゾリド溶液
を厳密な湿気遮断下に反応容器中に移し、ここで3α−
ヒドロキシノルトロパン−8−スピロ−1′−ピロリジ
ニウム−ヘプタンスルホネート溶液を室温で攪拌する。
この工程を、反応成分がすべて合するまで3回繰返す。
その後、還流下に2時間沸騰加熱し、その後一晩室温に
冷却する。反応混合物を回転蒸発器を用いて真空下に乾
燥させる。残渣を珪酸ゲルカラム(例えば珪酸ゲル60,
0.063〜0.200mm,Merck No.7734)を介してクロマトグラ
フイ処理により精製する。移動相:1,2−ジクロルエタ
ン:酢酸:メタノール:水=57:23:13:7(v,v,v,v)。
収量:3α−(4,4′−ジフルオル)ベンジロイルオキシ
フルトロパン−8−スピロ−1′−ピロリジニウムヘプ
タンスルホネート870mg(14%)。クロリド形の強塩基
性イオン交換体(例えばLawatit MP500)で充填されて
いるカラムの通過後、表題化合物が得られる。粗製生成
物をイソプロパノールから再結晶させ、酢酸エチルで洗
いかつ一定重量まで真空下に40℃までで乾燥させる。
収量:470mgイソプロパノールとの1:1−混合結晶 融点:242−245℃ FD−MS;m/e=428(分子陽イオン) IR(KBr):ν=1508,1603,1733cm-1 1 H−NMR(250MHz,D2O,δ−値(ppm),TSP=0に対し
て):1.44−1.57(m;2H;H−6a,H−7a),2.00−2.20(m;
8H;H−2a,H−4a,H−6b,H−7b,H−3′,H−4′),2.57
及び2.64(2×m;2H;H−2b及びH−4b),3.38及び3.60
(2×m;4H;H−2′,H−5′),3.73(m;2H;H−1,H−
5),5.27(t;1H;H−3),7.19及び7.42(2×m;8H;芳
香族プロトン). 例9 3α−(4,4′−ジメチル)ベンジロイルオキシノルト
ロパン−8−スピロ−1′−ピロリジニウムクロリド 例8と同様に行なうが、出発物質として4,4′−ジフル
オルベンジル酸の代りに4,4′−ジメチルベンジル酸
〔J.G.キヤノン(Cannon)著、“ジヤーナル・オブ・オ
ルガーニツク・ケミストリー(J.Org.Chem.)",25巻、9
59〜962頁(1960年)と同様に製造〕を使用する。
収量:1.68g 融点:275℃ FD−MS;m/e=420(分子陽イオン) IR(KBr):ν=1508,1612(弱い),1718cm-1 1 H−NMR(250MHz,D2O,δ−値(ppm),TSP=0に対し
て):1.47−1.51(m;2H;H−6a,H−7a),1.79−2.21(m;
8H;H−2a,H−4a,H−6b,H−7b,H−3′,H−4′),2.33
(s;6H;2×CH3),2.48−2.66(m;2H;H−2b,H−4b),3.3
4及び3.58(2×m;4H;H−2及びH−5′),3.67(m;2
H;H−1;H−5),5.23(t;1H;H−3),7.20−7.31(m;8
H;芳香族プロトン). 例10 3α−(4,4′−ジ−n−ブチルオキシベンジロイルオ
キシ)−ノルトロパン−8−スピロ−1′−ピロリジニ
ウムクロリド 例8により行なうが、出発物質として4,4′−ジフルオ
ルベンジル酸の代りに4,4′−ジ−n−ブチルオキシベ
ンジル酸〔J.G.キヤノン著,“ジヤーナル・オブ・オル
ガーニツク・ケミストリー",25巻,959〜962頁(1960
年)と同様に製造〕を使用する。
収量:240mg室温で融解する結晶 FD−MS;m/e=536(分子陽イオン) IR(KBr):ν=1508,1580(弱い),1608,1734cm-1 1 H−NMR(250MHz,CDCL3,δ−値(ppm),TMS=0に対
して):0.96(t;6H;2×n−ブチルオキシのCH3),1.47
(t,q;4H;n−ブチルオキシの2×CH3),1.53−1.63(m;
2H;H−6a,H−7a),1.76(t,t;4H;n−ブチルオキシの2
×CH2),1.80−2.30(m;8H;H−2a,H−4a,H−6b,H−7b,H
−3′,H−4′),2.62−2.77(m;2H;H−2b,H−4b),3.
65及び3.99(2×m;4H;H−2′及びH−5′),3.94
(t;4H;n−ブチルオキシの2×CH2),4.16(m;2H;H−1,
H−5),5.28(t;1H;H−3),6.84及び7.25(2×d;8H;
芳香族プロトン). 例11 3α−(4−n−ブチルオキシベンジロイルオキシ)−
ノルトロパン−8−スピロ−1′−ピロリジニウムクロ
リド 例8と同様に行なうが、出発物質として4,4′−ジフル
オルベンジル酸の代りに4−n−ブチルオキシベンジル
酸〔C.D.シヤクレツト(Shacklett)及びH.A.スミス(S
mith)共著,“ジヤーナル・オブ・ジ・アメリカン・ケ
ミカル・ソサイエテイ(J.Am.Chem.Soc.)",75巻,2654
〜2657頁(1953年)と同様に製造〕を使用する。
収量:250mg 融点:206℃ FD−MS;m/e=464(分子陽イオン) IR(KBr):ν=1512,1609,1742cm-1 1 H−NMR(250MHz,CDCL3,δ−値(ppm),TMS=0に対
して):0.97(t;3H;CH3),1.50(t,q;2H;n−ブチルオキ
シのCH2),1.56−1.64(m;2H;H−6a,H−7a),1.77(t,
t;2H;n−ブチルオキシのCH2),1.84−2.45(m;8H;H−2
a,H−4a,H−6b,H−7b,H−3′,H−4′),2.65−2.85
(m;2H;H−2b,H−4b),3.58及び3.95(2×m;4H;H−
2′及びH−5′),3.95(t;2H;n−ブチルオキシのC
H2),4.08(m;2H;H−1及びH−5),5.30(t;1H;H−
3),6.84(d)及び7.26−7.37(m;9H;芳香族プロト
ン). ガレヌス製剤の例 1.錠剤 化学的実施例によるアゾニアスピロノルトロパノールエ
ステル 40mg ラクトース 20mg デンプン 30mg ステアリン酸マグネシウム 0.5mg 微晶質のセルロース 74.5mg 2.坐薬 化学的実施例によるアゾニアスピロノルトロパノールエ
ステル 120mg アエロジル200(珪酸) 2mg ビテプゾル(witepsol:飽和植物脂肪酸の 変性トリグリセリド) 2278mg 3.静脈内注射用溶液 化学的実施例によるアゾニアスピロノルトロパノールエ
ステル 20mg クエン酸一水化物 4.6mg クエン酸ナトリウム二水化物 14.8mg 全 量 2ml 4.静脈内注入用溶液 化学的実施例によるアゾニアスピロノルトロパノールエ
ステル 500mg クエン酸一水化物 130mg クエン酸ナトリウム−2−水化物 370mg 全 量 50ml 6.遅延形:マトリクス錠剤 化学的実施例によるアゾニアスピロノルトロパノールエ
ステル 80mg ラクトース 120mg エチルセルロース 15mg デンプン 20mg ステアリン酸マグネシウム 2mg ポリエチレングリコール8000 3mg 8.吸入用アエロゾール 一押用量の処方: 化学的実施例によるアゾニアスピロノルトロパノールエ
ステル 0.1mg スパン(Span)85(油酸をベースとするソルビタンモノ
−及びトリ脂肪酸エステル 0.02mg フリゲン(Frigen)11(トリクロルフルオルメタン)10
μl フリゲン(Frigen)12(ジクロルジフルオルメタン)40
μl 9.鼻腔用噴霧剤 一押用量の処方: 化学的実施例によるアゾニアスピロノルトロパノールエ
ステル 2mg 生理食塩水90μl 次に本発明による化合物を鎮痙作用に関して試験した: 公知比較化合物としてはトロスピウムクロリド(例1の
化合物)を使用した。
実験を切り離したラツテの腸で実施した。
動物材料 動物: :ラツテ 動物品種:ウイスター(Wistar) 由来 :ムス・ラツス社(Mus rattus AG)、Brunnth
al在 性 :雌 雄 体重 :150〜250g 順応期間:1週間 動物保持条件 小屋 :閉鎖構造、可動性カゴ台を有する空気調節を
していない空間、 温度 :20±2℃ 相対湿度:50±10% 照明 :日光、付加的にネオン管照射により7:00〜1
8:00の昼/夜リズム、 カゴ :それぞれ10匹を入れた、のこ屑をまいたマク
ロロン(Makrolon)−カゴ、タイプ4、 飼料 :スニツフ(ssniff)スタンダード飼料、フエ
ルズ−フステイヤデイエーテン社 (Versuchstierditen−GmbH)、4770soest、西ドイツ
在、任意量、 飲料水 :特殊鋼製飲用管を備えるプラスチツク製瓶か
らの水道水、任意量、 物質、投与 a)実験物質:例1〜6の化合物 溶剤 :脱イオン水 濃度 :浴容器内容物1mlあたり1.185×10-8
(カルバコールに対して) 適用容量:0.25ml 痙攣剤投与前の作用時間:3分 全作用時間:8分 b)その他の物質 名称 :カルバモイルコリン(カルバコール)−塩
酸塩、メルク社、ダルムシユタツト在、No.500940 組成式 :C6H15ClN2O2 溶剤 :脱塩水 濃度 :4×10-9g/ml 浴容器内容物 2×10-8g/ml 〃 1×10-7g/ml 〃 5×10-7g/ml 〃 2.5×10-6g/ml 〃 1.25×10-5g/ml 〃 6.25×10-5g/ml 〃 適用量 :0.25ml 作用時間:5分 c)次の組成のリンゲルによる栄養溶液 NaCl =9.00 g(Eメルク社.ダルムシユタツト) KCl =0.210g( 〃 ) NaHCO3 =0.500g( 〃 ) C6H12O6×H2O =0.500g( 〃
) CaCl2×H2O=0.318g(E.メルク社.ダルムシユタツト) 実験法 ラツテを首すじを殴打することにより殺す。正中線にそ
つて開腹し、長さ約10cmの回腸切片を取り出し、すぐに
生理学的に温度調節した栄養溶液中に入れ、次いで腸内
容物を除去するために注意深く栄養液で、10ml−吹き付
けを2回行なつて洗浄する。引き続く実験のために長さ
2cmの腸切片2個を切り離し、残りの腸切片を冷蔵庫に
保存する。この2つの腸切片から、栄養溶液中で場合に
よりなお付着している組織を除去する。有機浴中に腸切
片を固定するために絹糸からなる輪を一方の端部のまわ
りにまきつけ、かつ記録レバーに固定するための接続ク
リツプを備える長い糸を他の端部にとりつける。その
後、有機体切片を栄養溶液で満たし、かつカーボジエン
を導通した浴容器中につるし、0.5gを荷重した。30分間
の静止相の後、実験を開始することができる。
まず第1に、痙攣剤の投与量−作用関係を作製する。試
験すべき溶液を使い捨てカニユーレを備えるツベルクリ
ン注射器を用いて浴容器中に注入する。浴内容量を正確
に保持するために、注入すべき容量に相応して、あらか
じめ栄養溶液を取り除く、10%より大きく100%までの
痙攣効果をフアクター5の幾何的段階で示す濃度を選択
するが、この際100%効果とは、それ以上越えてもより
大きい効果を惹起しない限界濃度である。限界濃度は基
準値として使用され、より低い濃度の効果は100%値に
対して計算的に関係づけられる。完全な濃度作用曲線を
1つの腸切片に関して作製する。有機体に対する痙攣剤
の作用は5分間行ない、その後浴容器内容物を3回洗浄
することにより交換し、その後30分間の静止相(物資添
加をせず)を行なう。痙攣剤の濃度−作用関係の作製後
試験すべき物質の抗拮作用強さを試験する。このために
は試験物質を痙攣剤投与前3分に一定の濃度で浴容器中
に注入する。引き続き行なわれる実験経過はすでに記載
した: 上昇濃度での痙攣剤投与、3回洗浄、30分静止相、に相
応する。効果により試験物質の濃度を変化させるが、こ
の際濃度あたり実験を10回実施する。
分析及び装置 実験装置は水平に固定された長さ約66cmのシリンダー状
のガラススリーブであり、端部に入口コツク及び出口コ
ツクを備えており、この中に2つの予加熱螺旋管が溶着
されており、この螺旋管は外側から接続管片を備えてお
り、かつこの螺旋管はコツクにより閉鎖される浴容器
(容量25ml)中に開口している、コロラ(Colora)社の
ウルトラサーモスタツトにより34℃に加熱された脱イオ
ン水がポンプによりガラススリーブを通つて循環し、こ
うして予加熱螺旋管及び浴容器中に存在する栄養溶液を
常に均一に加熱する。この栄養溶液は必要に応じて高所
に設置された貯留瓶から管システムを通して螺旋管中に
導入される。栄養溶液のカーボジエン(O295%及びCO2
5%)での連続的導通のために浴容器の底に通気管が存
在し、浴容器脚部の下から1/3のところにガラス製掛け
くぎが溶着されており、この掛けくぎに調整された腸切
片をその一端部でつるし、他の端部をその長い糸でMP−
記録装置のための金属製記録レバーと連結する。記録レ
バーに荷重し、レバーの全面の記録器をキモグラフイー
の記録ドラム(直径200mm)上のMP−紙に配置する。実
験の間、MP紙を送り出し装置からドラム上に送る。紙の
進行は2.62mm×分-1である。記録の幅はポテンシオメー
ターを有するMP−発電機により調節される。改良された
電流の流れのためにMP−発電機のアースボツクスと接続
している接点ロールを付加的にMP−紙に配置する。
MP−紙の記録を実験の終わりに特別な固定スプレーで固
定する。記録のために必要な装置はすべてブラウン社
(Fa.Braun)、メルズンゲン(Melsungen)から取り寄
せた。
計算 痙攣効果の計算的平均値と標準偏差 を各濃度(g/ml)に関して制作する。
結果 50%の痙攣をカルバコール単独(盲検)で、濃度4.3×1
0-8g/mlで達成した。
前記鎮痙作用を有する試験物質を濃度1.18×10-8g/mlの
濃度で適用した場合、50%の痙攣を惹起するためには10
-6g/mlのカルバコール濃度が必要であつた。

Claims (14)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】一般式I [式中、Rは次の基: a)一般式: (ここで、R3は水素原子又はアルキル基、ベンジル基、
    アリール基又はアルコキシカルボニル基を表わし、nは
    1〜4の整数である)のアルキレン基、 b)一般式: (ここで、R4及びR5は同一又は異なっていてよく、水素
    又はアルキル基又はアルケニル基を表わし、nは1〜4
    の整数を表わす)のアルケニレン基、 c)一般式: −(CH2)n−O−(CH2)n− (ここで、nは2〜4の整数を表わす)のオキサアルキ
    レン基、 d)一般式: のO−フェニレン基、 e)一般式: のペリ・ナフチレン基、及び f)一般式: (ここで、式d)〜f)中の基X及びYはそれぞれ独立
    して水素原子又はアルキル基又はアルコキシ基を表わ
    し、R1及びR2は同一又は異なっていてよく、フェニル
    基、アルキルフェニル基、アルコキシフェニル基、又は
    ハロゲンフェニル基を表わし、この際前記の基中に含有
    されるアルキル基は炭素原子1〜6個を有し、直鎖又は
    分枝鎖であってよい)を表わし、かつA は1〜3価の
    鉱酸のアニオンを表わす]を有するが、但しアゾニアス
    ピロ−[3α−フェニルグリコロイルオキシ−ノルトロ
    パン−8,1′−ピロリジン]−クロリド、アゾニアスピ
    ロ−[3α−ジフェニルグリコロイルオキシ−ノルトロ
    パン−8,1′−ピロリジン]−クロリド、3α−フェニ
    ルグリコロイルオキシ−ノルトロパン−8−スピロ−イ
    ソインドリニウムクロリド、3α−ジフェニルグリコロ
    イルオキシ−ノルトロパン−8−スピロ−イソインドリ
    ニウムクロリド、3α−フェニルグリコロイルオキシ−
    ノルトロパン−8−スピロ−4′−モルホリニウムクロ
    リド、3α−ジフェニルグリコロイルオキシ−ノルトロ
    パン−8−スピロ−4′−モルホリニウムクロリド、ア
    ゾニアスピロ−[3α−シクロヘキシル−フェニルグリ
    コロイルオキシ−ノルトロパン−8,1′−ピロリジン]
    −クロリド、アゾニアスピロ−[3α−フェニルグリコ
    ロイルオキシ−ノルトロパン−8,1′−ピペリジン]−
    クロリド、アゾニアスピロ−[3α−ジフェニルグリコ
    ロイルオキシ−ノルトロパン−8,1′−ピペリジン]−
    クロリドを除くアゾニアスピロノルトロパノールエステ
    ル。
  2. 【請求項2】一般式I [式中、Rは次の基: a)一般式: (ここで、R3は水素原子又はアルキル基、ベンジル基、
    アリール基又はアルコキシカルボニル基を表わし、nは
    1〜4の整数である)のアルキレン基、 b)一般式: (ここで、R4及びR5は同一又は異なっていてよく、水素
    又はアルキル基又はアルケニル基を表わし、nは1〜4
    の整数を表わす)のアルケニレン基、 c)一般式: −(CH2)n−O−(CH2)n− (ここで、nは2〜4の整数を表わす)のオキサアルキ
    レン基、 d)一般式: のO−フェニレン基、 e)一般式: のペリ・ナフチレン基、及び f)一般式: (ここで、式d)〜f)中の基X及びYはそれぞれ独立
    して水素原子又はアルキル基又はアルコキシ基を表わ
    し、R1及びR2は同一又は異なっていてよく、フェニル
    基、アルキルフェニル基、アルコキシフェニル基、又は
    ハロゲンフェニル基を表わし、この際前記の基中に含有
    されるアルキル基は炭素原子1〜6個を有し、直鎖又は
    分枝鎖であってよい)を表わし、かつA は1〜3価の
    鉱酸のアニオンを表わす]のアゾニアスピロノルトロパ
    ノールエステルを I)トロピンのノルトロピンへの脱メチル化、 II)ノルトロピンとジハロゲン化物との反応による相応
    するアゾニア化合物の製造、 III)アゾニア化合物のエステル化 により製造する方法において、 A)式II: のトロピンの脱メチル化を、 1)塩基性水溶液中で酸化剤の存在下に、少なくともCC
    l3基1個を有するC1〜C3−クロルアルカンで処理するこ
    とにより実施するか、又は 2)酸結合剤の存在下に不活性溶剤中でトロピンをクロ
    ル蟻酸エステルと反応させて8−アルコキシカルボニル
    ノルトロピンとし、これを水溶液中で塩基で加水分解す
    ることにより実施し、 B)このようにして得られた式III: のノルトロピンと、 一般式: A−R−A [式中、A及びRは前記のものを表わす]の化合物とを
    第2又は第3アミンの存在で双極性非プロトン溶剤中で
    室温で1〜数日間反応させ、かつ C)このようにして得られた一般式IV: [式中、R及びA は前記のものを表わす]の化合物を
    一般式V: [式中、R1及びR2は前記のものを表わす]のイミダゾリ
    ドで無水双極性非プロトン溶剤中触媒の存在下にエステ
    ル化し、かつ D)基Rが工程B)及び/又はC)の実施によりアゾニ
    ウム環中に1つ又は複数のオレフィン系二重結合を包含
    する場合、この不飽和化合物を極性溶剤中で貴金属触媒
    を用いて水素添加し、相応する飽和化合物とし、式中の
    Rがa)と同じ基を表わす一般式Iの化合物を得ること
    を特徴とするアゾニアスピロノルトロパノールエステル
    の製法。
  3. 【請求項3】工程A)の1)の方法において脱メチル化
    をカリウムヘキサシアノフェレート−III、クロロホル
    ム及びNaOHで実施する特許請求の範囲第2項記載の方
    法。
  4. 【請求項4】工程A)の1)の方法においてトロピンに
    対して1〜5倍モル量のクロルアルカンを使用する特許
    請求の範囲第2項又は第3項記載の方法。
  5. 【請求項5】工程A)の1)の方法において、反応温度
    が20〜30℃である特許請求の範囲第2項から第4項まで
    のいずれか1項記載の方7法。
  6. 【請求項6】工程A)の2)の方法をクロロホルム中
    で、アルカリ金属炭酸水素塩の存在で実施する特許請求
    の範囲第2項記載の方法。
  7. 【請求項7】工程B)においてノルトロピン:アミン:
    ジハロゲニドの比が1:2:4である特許請求の範囲第2項
    記載の方法。
  8. 【請求項8】工程C)における触媒が4−N,N−ジメチ
    ルアミノピリジンである特許請求の範囲第2項記載の方
    法。
  9. 【請求項9】工程B)においてアミンとしてジエチルア
    ミンを使用する特許請求の範囲第2項記載の方法。
  10. 【請求項10】工程C)において双極性非プロトン溶剤
    としてアセトニトリルを使用する特許請求の範囲第2項
    記載の方法。
  11. 【請求項11】工程B)において双極性非プロトン溶剤
    としてジメチルホルムアミド又はアセトニトリル及び/
    又はクロロホルムを使用する特許請求の範囲第2項記載
    の方法。
  12. 【請求項12】工程D)における水素添加を水又は炭素
    原子1〜4個のアルコール中で、かつ活性炭上の二酸化
    白金又はパラジウムで実施する特許請求の範囲第2項記
    載の方法。
  13. 【請求項13】極性溶剤としてメタノールを使用する特
    許請求の範囲第12項記載の方法。
  14. 【請求項14】一般式I [式中、Rは次の基: a)一般式: (ここで、R3は水素原子又はアルキル基、ベンジル基、
    アリール基又はアルコキシカルボニル基を表わし、nは
    1〜4の整数である)のアルキレン基、 b)一般式: (ここで、R4及びR5は同一又は異なっていてよく、水素
    又はアルキル基又はアルケニル基を表わし、nは1〜4
    の整数を表わす)のアルケニレン基、 c)一般式: −(CH2)n−O−(CH2)n− (ここで、nは2〜4の整数を表わす)のオキサアルキ
    レン基、 d)一般式: のO−フェニレン基、 e)一般式: のペリ・ナフチレン基、及び f)一般式: (ここで、式d)〜f)中の基X及びYはそれぞれ独立
    して水素原子又はアルキル基又はアルコキシ基を表わ
    し、R1及びR2は同一又は異なっていてよく、フェニル
    基、アルキルフェニル基、アルコキシフェニル基、又は
    ハロゲンフェニル基を表わし、この際前記の基中に含有
    されるアルキル基は炭素原子1〜6個を有し、直鎖又は
    分枝鎖であってよい)を表わし、かつA は1〜3価の
    鉱酸のアニオンを表わす]を有するが、但しアゾニアス
    ピロ−[3α−フェニルグリコロイルオキシ−ノルトロ
    パン−8,1′−ピロリジン]−クロリド、アゾニアスピ
    ロ−[3α−ジフェニルグリコロイルオキシ−ノルトロ
    パン−8,1′−ピロリジン]−クロリド、3α−フェニ
    ルグリコロイルオキシ−ノルトロパン−8−スピロ−イ
    ソインドリニウムクロリド、3α−ジフェニルグリコロ
    イルオキシ−ノルトロパン−8−スピロ−イソインドリ
    ニウムクロリド、3α−フェニルグリコロイルオキシ−
    ノルトロパン−8−スピロ−4′−モルホリニウムクロ
    リド、3α−ジフェニルグリコロイルオキシ−ノルトロ
    パン−8−スピロ−4′−モルホリニウムクロリド、ア
    ゾニアスピロ−[3α−シクロヘキシル−フェニルグリ
    コロイル−ノルトロパン−8,1′−ピロリジン]−クロ
    リド、アゾニアスピロ−[3α−フェニルグリコロイル
    オキシ−ノルトロパン−8,1′−ピペリジン]−クロリ
    ド、アゾニアスピロ−[3α−ジフェニルグリコロイル
    オキシ−ノルトロパン−8,1′−ピペリジン]−クロリ
    ドを除くアゾニアスピロノルトロパノールエステル少な
    くとも1種を、場合により医薬担体及び/又は添加物と
    共に含有する鎮痙剤。
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