JPH07104410A - ハロゲン化銀写真感光材料 - Google Patents

ハロゲン化銀写真感光材料

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JPH07104410A
JPH07104410A JP25070693A JP25070693A JPH07104410A JP H07104410 A JPH07104410 A JP H07104410A JP 25070693 A JP25070693 A JP 25070693A JP 25070693 A JP25070693 A JP 25070693A JP H07104410 A JPH07104410 A JP H07104410A
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silver halide
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emulsion
silver
halide photographic
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JP25070693A
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Nobuaki Tsuji
宣昭 辻
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Konica Minolta Inc
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 フィルムの擦れ状カブリ(擦り傷)耐性が優
れ、かつ迅速処理後に残色汚染のない高感度、高被覆力
を有するハロゲン化銀写真感光材料の提供。 【構成】 支持体上の少なくとも一方の面に、少なくと
も1層の感光性ハロゲン化銀乳剤層を有するハロゲン化
銀写真感光材料において、該乳剤層のハロゲン化銀粒子
の全投影面積の少なくとも50%が、平均アスペクト比が
3以上の平板状ハロゲン化銀粒子で占められており、該
平板状ハロゲン化銀粒子がコア/シェル型粒子で構成さ
れ、かつ該乳剤層中にコロイダルシリカを含有している
ことを特徴とするハロゲン化銀写真感光材料。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明はハロゲン化銀写真感光材
料に関し、詳しくは擦り傷耐性が優れ、かつ迅速処理し
ても残色汚染がない高感度のハロゲン化銀写真感光材料
に関する。
【0002】
【従来の技術】近年、ハロゲン化銀写真感光材料の迅速
処理化が普及し、処理時間が大幅に短縮されてきてい
る。ハロゲン化銀写真感光材料の迅速処理化を達成する
ための要素技術としては、現像性、定着性などの処理性
能の向上と、処理後の乾燥スピードを速めることが挙げ
られる。そのための手法のひとつとしてゼラチンの減量
或いは銀量を低減する方法などが挙げられる。
【0003】しかしながらバインダーゼラチンの減量は
当然のことながら感光材料の機械的圧力耐性が劣化し、
圧力カブリや圧力減感などを招く結果となる。さらに迅
速処理により搬送機のローラーによる擦れ、或いはフィ
ルム同士の接触による擦れ状カブリ(擦り傷とも言う)を
多発する結果となる。特にXレイ用感光材料では、この
カブリが画像診断上で妨げになるばかりでなく、誤診を
招く危険性があることから極めて重大な問題とされてい
る。
【0004】従来から感光材料の耐圧性を改良する方法
として数多くの提案がなされており、最近では高感度、
高被覆力(高カバリングパワー)を有する平板状ハロゲン
化銀粒子の圧力耐性を高める方法として例えば平板状ハ
ロゲン化銀写真乳剤層のヤング率を規定した特開平1-14
2627号が開示されており、さらには平均粒径が0.10μm
以下のコロイダルシリカを平板状ハロゲン化銀写真乳剤
層に用いた特願平3-247781号などがある。
【0005】しかしながら一般にアスペクト比大きな平
板状粒子は、その粒子形状のために外力に対して著しく
弱く、従来の方法だけでは到底満足のいく圧力耐性を与
えることができず、さらに乳剤層にコロイダルシリカを
用いた後者の方法では耐圧性は改良される反面、処理後
のフィルムに残色汚染を生じる問題点が見い出され、新
たな技術の開発が望まれていた。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】従って本発明の目的
は、フィルムの擦れ状カブリ(擦り傷)耐性が優れ、かつ
迅速処理後に残色汚染のない高感度、高被覆力を有する
ハロゲン化銀写真感光材料を提供することである。
【0007】
【課題を解決するための手段】上記の問題点と、本発明
の目的は下記の本発明によって解決された。即ち、支持
体上の少なくとも一方の面に、少なくとも1層の感光性
ハロゲン化銀乳剤層を有するハロゲン化銀写真感光材料
において、該乳剤層のハロゲン化銀粒子の全投影面積の
少なくとも50%が、平均アスペクト比が3以上の平板状
ハロゲン化銀粒子で占められており、該平板状ハロゲン
化銀粒子がコア/シェル型粒子で構成され、かつ該乳剤
層中にコロイダルシリカを含有していることを特徴とす
るハロゲン化銀写真感光材料によって達成された。
【0008】以下、本発明を詳述する。
【0009】従来、ハロゲン化銀写真感光材料の最外層
表面には、画像の透明性や粒状性を実質的に損なわない
程度に微粒子のマット剤を含有させることが知られてい
る。これはフィルム同士或はフィルムと他との接触面積
を低下させ、くっつきや剥離帯電によるスタチックマー
クの発生を防止すること等を目的としたものである。そ
のため、マット剤は感光材料の最表面層である例えば保
護層中に含有させることが有効であった。
【0010】しかしながら低ゼラチン量の保護層中にマ
ット剤を多用すると膜のひび割れを生じ、本発明の目的
を得ることができない。
【0011】本発明者は高感度で、かつ高カバリングパ
ワーを有するアスペクト比3以上のハロゲン化銀粒子か
らなるハロゲン化銀写真感光材料を探索したが、前述し
たように耐圧性が著しく劣化すると言う問題が生じた。
【0012】そこでアスペクト比3以上の平版状ハロゲ
ン化銀粒子をコア/シェル型にし、かつコロイダルシリ
カをハロゲン化銀乳剤層中に添加することにより、残色
汚染を伴なわずに感度、カバリングパワー及び擦り傷耐
性を改良できることを見いだし本発明を成すに至った。
【0013】本発明に係るコロイダルシリカは、本発明
に係るハロゲン化銀写真感光材料の感光性ハロゲン化銀
乳剤層に添加、含有される。
【0014】コロイダルシリカとしては平均粒子径が0.
1μm以下が好ましく、0.005〜0.08μmのサイズのものが
特に好ましい。
【0015】コロイダルシリカの主成分は二酸化ケイ素
からなり、少量成分としてアルミン酸塩を含んでいても
よい。アルミン酸塩としてはアルミン酸ナトリウム、ア
ルミン酸カリウムなどが挙げられる。
【0016】これらコロイダルシリカには安定化剤とし
て水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、水酸化リチュウ
ム、水酸化アンモニウム等の無機塩類やテトラメチルア
ンモニウムイオンの如き有機塩が含まれていてもよい。
【0017】コロイダルシリカの具体例としては例えば
E.I.Du Pont de Nemouvs&Co(USA)からのLudox AM、Lud
ox AS、Ludox LS、Ludox TM、Ludox HSなど、日産化学
(社)からのスノーテックス20、スノーテックス30、スノ
ーテックスC、スノーテックスOなどの商品名で、Mons
anto Co(USA)からのSyton C-30、Syton ZOOなどの商品
名で、Nalco Chem CoからNalcoag-1060、Nalcoag-ID 21
〜64 などの商品名で市販されており、これらは容易に
入手することが出来る。
【0018】本発明に係る乳剤に添加される上記のコロ
イダルシリカの使用量は、0.05〜1.5g/m2でよく、よ
り好ましくは0.1%〜1.0g/m2である。添加に際しては
水又は親水性溶媒で適宜に希釈したものを添加してよ
く、乳剤への添加時期は特に限定されないが、好ましく
は化学熟成終了後の塗布前の任意の工程に添加するのが
よい。
【0019】本発明に用いられるハロゲン化銀乳剤は、
平均アスペクト比が3以上の平板状ハロゲン化銀粒子を
含有するもので、好ましくはアスペクト比が3〜20、よ
り好ましくは3〜8の平板状粒子である。
【0020】又、平板状粒子のサイズは0.4μm以上で好
ましくは0.4〜4μmである。
【0021】ここで言うアスペクト比とは、平板状粒子
の厚さに対する直径の比で示される。粒子の直径は乳剤
を顕微鏡で観察したときに粒子の投影面積と等しい面積
を有する円の直径を指し、厚みは平板状粒子を構成する
2つの平行な面の距離で示される。
【0022】これら平板状ハロゲン化銀粒子が占める割
合は全投影面積に対して50%以上であることが好まし
く、70%以上であることがより好ましく、特に好ましく
は90%以上である。
【0023】平板状粒子のハロゲン組成としては沃臭化
銀、沃塩臭化銀などで沃臭化銀の場合、平均沃度含有率
は0.7モル%以上、3モル%以下が好ましい。
【0024】本発明において、平板状ハロゲン化銀粒子
は六角形であることが好ましい。六角形の平板状粒子
(以下六角平板粒子と約す場合もある。)とは、その主
平面{(111)面}の形状が六角形であり、その、最大隣
接比率が1.0〜2.0であることを言う。ここで最大隣接辺
比率とは六角形を形成する最小の長さを有する辺の長さ
に対する最大の長さを有する辺の長さの比である。本発
明において、六角平板粒子は最大隣接辺比率が1.0〜2.0
であればその角が丸みを帯びていることも好ましい。角
が丸味をおびている場合の辺の長さは、その辺の直線部
分を延長し、隣接する辺の直線部分を延長した線との交
点との間の距離で表される。また、更に角がとれ、ほ
ぼ、円形の平板粒子となっていることも好ましい。
【0025】本発明において、六角平板粒子の六角形を
形成する各辺は、その1/2以上が実質的に直線からな
ることが好ましい。本発明においては隣接辺比率が1.0
〜1.5であることがより好ましい。
【0026】本発明において、好ましく用いられる平板
状ハロゲン化銀粒子は、コア/シェル型粒子である。こ
こでいうコア/シェル型粒子とは、粒子内部と表面が異
なるハロゲン化銀組成を有する2重構造型粒子、更に特
開昭61-245151号等に示される多重構造型粒子等、少な
くとも内部とその外層の少なくとも1層から成る粒子を
意味する。
【0027】本発明において、コア/シェル型粒子は、
コアの沃化銀含有率が2.5モル%以上固溶限界以下であ
ることが好ましいが、5モル%以上固溶限界以下である
ことがより好ましい。又、シェルの中で最も外側にある
シェル、つまり通常最表面層を形成するシェルの沃化銀
含有率は、5モル%以下が好ましいが、より好ましくは
0〜2モル%である。コアの占める割合は粒子全体の体
積の2〜60%とするのが好ましく、5〜50%が更に好ま
しい。
【0028】コアの沃化銀分布は均一でも分布をもって
いてもよい。例えば、中心部から外部に向かうにつれ、
高濃度となっていても、中間領域に極大又は極小濃度を
有していてもよい。
【0029】上記のコア/シェル型乳剤の製法は公知
で、例えばJ.Phot.Sci,24.198.(1976)、米国特許2,592,
250号、同3,505,068号、同4,210,450号、同4,444,877号
或は特開昭60-143331号などに記載の方法を参考にする
ことができる。
【0030】乳剤は可溶性塩類を除去するためにヌーデ
ル水洗法、フロキュレーション沈降法などを用いてよ
く、好ましい水洗法としては例えば特公昭35-16086号記
載のスルホ基を含む芳香族炭化水素系アルデヒド樹脂を
用いる方法、又は特開昭63-158644号記載の高分子凝集
剤である例示G-3、G-8などを用いる脱塩法を挙げるこ
とができる。
【0031】本発明のハロゲン化銀写真感光材料に用い
られる乳剤は、物理熟成又は化学熟成前後の工程で、各
種の写真用添加剤を用いることができる。
【0032】このような工程で使用される化合物として
は例えば、リサーチ・ディスクロージャー(RD)No.1764
3、(RD)No.18716及び(RD)No.308119(1989年12月)に記載
されている各種の化合物を用いることができる。これら
3つの(RD)に記載されている化合物の種類と記載箇所を
下記に示す。
【0033】 添加剤 RD-17643 RD-18716 RD-308119 頁 分類 頁 頁 分類 化学増感剤 23 III 648 右上 996 III 増感色素 23 IV 648〜649 996〜8 IVA 減感色素 23 IV 998 IVB 染料 25〜26 VIII 649〜650 1003 VIII 現像促進剤 29 XXI 648右上 カブリ抑制剤・安定剤 24 IV 649右上 1006〜7 VI 増白剤 24 V 998 V 硬膜剤 26 X 651左 1004〜5 X 界面活性剤 26〜27 XI 650右 1005〜6 XI 可塑剤 27 XII 650右 1006 XII スベリ剤 27 XII マット剤 28 XVI 650右 1008〜9 XVI バインダー 26 XXII 1003〜4 IX 支持体 28 XVII 1009 XVII 本発明のハロゲン化銀写真感光材料に用いられる支持体
としては、例えば上記の(RD)17643の28頁及び(RD)30811
9の109頁に記載されているものが挙げられ、適当な支持
体としてはポリエチレンテレフタレートフィルムなど
で、これら支持体表面は塗布層の接着性をよくするため
に下引き層を設けたりコロナ放電や紫外線照射などが施
されてもよい。
【0034】
【実施例】以下、本発明を実施例にて説明するが本発明
はこれらに限定されるものではない。
【0035】実施例1 (種乳剤−1の調製)下記のようにして種乳剤−1を調
製した。
【0036】 A オセインゼラチン 24.2g 水 9657ml ポリプロピレンオキシ-ポリエチレンオキシ -ジサクシネートナトリウム塩(10%エタノール水溶液) 6.78ml 臭化カリウム 10.8g 10%硝酸 114ml B 2.5N 硝酸銀水溶液 2825ml C 臭化カリウム 828g 沃化カリウム 17.6g 水で 2825mlに仕上げる。
【0037】 D 1.75N 臭化カリウム水溶液 下記銀電位制御量 35℃で特公昭58-58288号、同58-58289号明細書に示され
る混合撹拌機を用いて溶液Aに溶液B及び溶液Cの各々
464.3mlを同時混合法により1.5分を要して添加し、核形
成を行った。
【0038】溶液B及び溶液Cの添加を停止した後、60
分の時間を要して溶液Aの温度を60℃に上昇させ、3%
KOHでpHを5.0に合わせた後、再び溶液Bと溶液Cを同
時混合法により、各々55.4ml/minの流量で42分間添加
した。この42℃から60℃への昇温及び溶液B、Cによる
再同時混合の間の銀電位(飽和銀-塩化銀電極を比較電極
として銀イオン選択電極で測定)を溶液Dを用いてそれ
ぞれ+8mv及び+16mvになるよう制御した。
【0039】添加終了後3%KOHによってpHを6に
合わせ直ちに脱塩、水洗を行った。この種乳剤は六角平
板粒子よりなり、六角平板粒子の平均厚さは0.06μm、
平均粒径(円直径換算)は0.59μmであることを電子顕微
鏡にて確認した。又、厚さの変動係数は40%、双晶面間
距離の変動係数は42%であった。
【0040】E−1の調製 種乳剤−1と以下に示す3種の溶液を用い、平板状乳剤
E−1を調製した。
【0041】 A オセインゼラチン 5.26g ポリプロピレンオキシ-ポリエチレンオキシ -ジサクシネートナトリウム塩(10%エタノール水溶液) 1.4ml 種乳剤−1 0.094モル相当 水で 569mlに仕上げる B オセインゼラチン 15.5g 臭化カリウム 114g 沃化カリウム 3.19g 水で 658mlに仕上げる C 硝酸銀 166g 水で 889mlに仕上げる 60℃で激しく撹拌したA液にB液とC液を107分でダブ
ルジェット法にて添加した。この間、pHは5.8に、pAg
は、8.7に終始保った。B液とC液の添加速度は初期と
最終で6.4倍となるように直線的に増加させた。
【0042】添加終了後、過剰な塩類を除去するため
に、デモール(花王アトラス社製)水溶液及び硫酸マグ
ネシウム水溶液を用いて沈澱脱塩を行い、pAg8.5、40
℃においてpH5.85の平均沃化銀含有率が約1.5モル%の
乳剤を得た。
【0043】得られた乳剤を電子顕微鏡観察したとこ
ろ、投影面積の82%が平均粒径0.98μm、粒径分布の広
さ18%、平均アスペクト比4.5の平板状ハロゲン化銀粒
子であった。
【0044】E−2の調製 種乳剤−1の核形成におけるAのKBrの量、混合温
度、混合時間、及び調製時のpAg以外はE−1と全く同
様にしてE−2を調製した。この乳剤は撮影面積の80%
が平均粒径が1.17μmであった。
【0045】E−3の調製 種乳剤−1と以下に示す4種の溶液を用い、コア/シェ
ル型構造を有する平板状乳剤を調製した。
【0046】 A オセインゼラチン 11.7g ポリプロピレンオキシ-ポリエチレンオキシ -ジサクシネートナトリウム塩(10%エタノール水溶液) 1.4ml 種乳剤−1 0.10モル相当 水で 550mlに仕上げる B オセインゼラチン 5.9g 臭化カリウム 5.1g 沃化カリウム 2.25g 水で 145mlに仕上げる C 硝酸銀 10.1g 水で 145mlに仕上げる D オセインゼラチン 6.1g 臭化カリウム 94g 水で 304mlに仕上げる E 硝酸銀 137g 水で 304mlに仕上げる 70℃で激しく撹拌したA液に、ダブルジェット法にてB
液とC液を58分で添加した。次に同じ液中にD液とE液
をダブルジェット法にて48分添加した。この間、pHは
5.8、pAgは8.7に保った。
【0047】添加終了後、乳剤E−1と同様に脱塩、沈
澱を行い40℃にてpAg8.5、pH5.85の平均沃化銀含
有率が約1.5モル%の乳剤を得た。
【0048】得られた乳剤を電子顕微鏡にて観察したと
ころ、投影面積の81%が平均粒径0.98μm、粒径分布の
広さが18%で、平均アスペクト比4.5の平板状ハロゲン
化銀粒子であった。
【0049】E−4〜7の調製 種乳剤−1の溶液A中のKBrの量、溶液B、Cの添加
時間、添加温度、E−1の調製における溶液B中の臭化
カリウムの量、沃化カリウムの量、添加時のpAg、添加
速度、添加時間、添加温度等を変更する以外はE−1と
同様にしてE−4〜7を調製した。
【0050】E−8の調製 E−1からpAgを変えた以外は同様の方法でE−8を調
製した。この乳剤は投影面積の80%が平均粒径0.81μ
m、粒径分布の広さが16%で、アスペクト比が2.50の平
板状ハロゲン化銀粒子であった。
【0051】得られた乳剤E−1〜8の沃度組成、構
造、平均粒径、平均アスペクト比は表1に示す。
【0052】試料の調製・処理及び評価 このようにして得られたハロゲン化銀粒子E−1〜7を
1モル当たりの体積が500mlとなるよう純水を加えてか
ら55℃とし、下記の分光増感色素AとBとを200:1の
重量比で合計の量をハロゲン化銀1モル当たり600mgと
して添加し、10分後にチオシアン酸アンモニウム塩を銀
1モル当たり2.6×10-3モル、及び適当な量の塩化金酸
とハイポを添加し、化学熟成を開始した。
【0053】この時、pHは6.15、銀電位は50mVの条件
で行った。
【0054】化学熟成を開始してから30分後0.04μmの
粒径の沃化銀微粒子を銀1モル当たり0.002モル添加
し、5分後に10%(wt/Vol)の酢酸を添加し、pH値を
5.6に低下させ、そして5分間そのpH値を保ち、その後
水酸化カリウム0.5%(wt/Vol)液を添加してpHを6.15
に戻し、その後、4-ヒドロキシ-6-メチル-1,3,3a,7-テ
トラザインデンを添加し、化学熟成を終了し、写真乳剤
塗布液を得た。
【0055】尚、写真乳剤塗布液調製後のpHは6.10、
銀電位は81mVで(35℃)であった。
【0056】この乳剤塗布液を用いて、次のように試料
を調製した。即ち、片面当たり写真乳剤層はゼラチン量
として1.8g/m2、銀量は銀換算値で1.8g/m2になるよう
に、また後掲の添加物を用いて保護層液を調製して、該
保護層は片面当たりゼラチン付量として0.9g/m2となる
ように厚さ180μmの下引き済みのブルーに着色したポリ
エチレンテレフタレートベース上の両面に均一に塗布、
乾燥して試料を作成した。
【0057】分光増感色素は次のとおりである。
【0058】増感色素(A)5,5′-ジ-クロロ-9-エチル
-3,3′-ジ-(3-スルホプロピル)オキサカルボシアニン
ナトリウム塩の無水物 増感色素(B)5,5′-ジ-(ブトキシカルボニル)-1,
1′-ジエチル-3,3′-ジ-(4-スルホブチル)ベンゾイミ
ダゾロカルボシアニンナトリウム塩の無水物 また乳剤液(感光性ハロゲン化銀塗布液)に用いた添加
剤は次のとおりである。添加量はハロゲン化銀1モル当
たりの量で示す。
【0059】 1,1-ジメチロール-1-ブロム-1-ニトロメタン 70mg t-ブチル-カテコール 400mg ポリビニルピロリドン(分子量10,000) 1.0g スチレン-無水マレイン酸共重合体 2.5g トリメチロールプロパン 10g ジエチレングリコール 5g ニトロフェニル-トリフェニルホスホニウムクロリド 50mg 1,3-ヒドロキシベンゼン-4-スルホン酸アンモニウム 4g 2-メルカプトベンツイミダゾール-5-スルホン酸ナトリウム 1.5mg
【0060】
【化1】
【0061】 本発明のコロイダルシリカ(Du Pont社Ludox AM) 表1に記載の量 また、保護層液に用いた添加物は次の通りである。添加
量は塗布液1.0l当たりの量で示す。
【0062】 石灰処理イナートゼラチン 68g 酸処理ゼラチン 2g ポリメチルメタクリレート(面積平均粒径3.5μmのマット剤) 1.1g 二酸化ケイ素粒子(面積平均粒径1.2μmのマット剤) 0.5g コロイダルシリカ(Du Pont社Ludox AM) 30g 2,4-ジクロロ-6-ヒドロキシ-1,3,5-トリアジンナトリウム塩の 2%水溶液 12ml ホルマリン35%溶液 2ml グリオキザール40%溶液 2.0ml
【0063】
【化2】
【0064】 得られた試料について以下の検討を行った。
【0065】 <感度の評価> 得られた試料を蛍光増感紙KO-250(コニカ〔株〕製)で挟
み、管電圧90KVP、20m Aで0.05秒のX線を照射し、距離法にてセンシトメトリ
ーカーブを作成し、感度 及びガンマを求めた。感度はカブリ+1.0の濃度を得る
に必要なX線の逆数とし て求め、試料No.1の感度を100とした場合の相対感度で
示した。なお現像は自動 現像機SRX-503を用い、現像液及び定着液はSR−DF(いず
れもコニカ〔株〕製)で 下記の工程で全処理工程を45秒モードで処理した。
【0066】 工程 処理温度(℃) 処理時間(秒) 補充量 挿入 −− 1.2 33CC/四つ切り 現像+渡り 35 14.6 63CC/四つ切り 定着+渡り 33 8.2 3.5リットル/分 水洗+渡り 18 7.2 スクイズ 40 5.7 乾燥 45 8.1 合計 −− 45.0 <カバリングパワーの評価>試料に最高濃度となるよう
な露光を与えた後、上記の現像条件で処理した。得られ
た試料を蛍光X線分析法により銀量(mg/dm2)を測定
し、濃度を銀量で割ってカバリングパワーを求めた。値
が大きいほど被覆力が優れることを表す。
【0067】<擦り傷の評価>得られた試料を2枚ずつ
用意し、30cm×10cmに裁断後、23℃、RH60%で3時間
調湿した。この試料を重ね合わせて片方の端に500mgの
分銅をのせ、もう一方を手で持ち、上のフィルムのみ5
秒/mのスピードで水平方向に引っ張った。
【0068】この操作を2回繰り返した後、未露光のま
ま、上記と同様に現像処理し、得られた試料を下記の基
準で線状の擦り傷黒化を目視評価した。値が大きいほど
擦り傷耐性が優れることを表す。
【0069】5:擦り傷(擦れ状カブリ)が殆どない 4: 〃 〃 が少なく良好 3: 〃 〃 は有るが実用許容レベル 2: 〃 〃 多く実用不可能 1: 〃 〃 が非常に多い <残色性の評価>試料を露光を与えずに上記と同様に現
像処理してから、残色性を下記の基準で目視評価した。
値が大きいほど残色汚染が少なく優れることを表す。
【0070】5:残色汚染が殆どない 4: 〃 が少なく良好 3: 〃 は有るが実用許容レベル 2: 〃 有り、実用不可能 1: 〃 がひどく見るに堪えないレベル 得られた結果を下記の表に示す。
【0071】
【表1】
【0072】表から明らかなように、本発明によれば耐
擦り傷性能が優れ、かつ処理後のフィルムに残色汚染の
ない高感度、高被覆力を有するハロゲン化銀写真感光材
料を得られることが分かる。
【0073】
【発明の効果】本発明により、フィルムの擦れ状カブリ
(擦り傷)耐性が優れ、かつ迅速処理後に残色汚染のない
高感度、高被覆力を有するハロゲン化銀写真感光材料を
提供できた。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 支持体上の少なくとも一方の面に、少な
    くとも1層の感光性ハロゲン化銀乳剤層を有するハロゲ
    ン化銀写真感光材料において、該乳剤層のハロゲン化銀
    粒子の全投影面積の少なくとも50%が、平均アスペクト
    比が3以上の平板状ハロゲン化銀粒子で占められてお
    り、該平板状ハロゲン化銀粒子がコア/シェル型粒子で
    構成され、かつ該乳剤層中にコロイダルシリカを含有し
    ていることを特徴とするハロゲン化銀写真感光材料。
JP25070693A 1993-10-06 1993-10-06 ハロゲン化銀写真感光材料 Pending JPH07104410A (ja)

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