JP3316636B2 - ハロゲン化銀写真乳剤 - Google Patents

ハロゲン化銀写真乳剤

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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明はハロゲン化銀写真乳剤に
関し、詳しくは高感度、低カブリで経時安定性の優れた
ハロゲン化銀写真感光材料のためのハロゲン化銀乳剤に
関する。
【0002】
【従来の技術】従来より、ハロゲン化銀写真乳剤の高感
度化のための技術は数多く報告されており、例えば分光
増感色素の吸着性を高め、分光感度の増加と分光感度分
布の調整や色素の脱着を防止する目的で、沃臭化銀乳剤
に水溶性沃化物を添加した特開昭48-51627号及び同59ー7
7443号などが開示されている。さらに塩臭化銀乳剤に対
しては、水溶性臭化物又は水溶性沃化物を加えて、増感
性及び経時保存性を向上した特開昭57-96331号、同59-5
238号などが開示されている。
【0003】しかしながらこれらの方法のいずれにも欠
点があり、例えば水溶性沃化物を色素の吸着量が増大す
るに十分な量を用いた場合には減感性を招き、さらには
得られる乳剤が冷蔵庫保存で感度が不安定であるなどの
問題を有していた。
【0004】又、水溶性臭化物の場合も、目的効果を得
るための量がハロゲン化銀1モル当たり5〜50モル%と
多いために、現像時に臭化物が現像液中に流出し、その
結果、感度や階調の低下をもたらすという問題を有す
る。
【0005】さらに特開平4-42223号、同3-2374512号及
び同3-23844号等では、ハロゲン化銀微粒子を添加して
分光増感色素の吸着効率ひいては増感性を向上する方法
を開示している。しかしながら前述した水溶性沃化物よ
りも少量で、かつ均一に分光増感色素を吸着させて高感
度化を得られるるものの、カブリが上昇し易く、特にフ
ィルムの生保存でカブリを増加し易いという重大な欠点
を有していた。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】従って本発明の目的
は、高感度でカブリが低く、かつ経時安定性に優れたハ
ロゲン化銀写真感光材料のためのハロゲン化銀乳剤を提
供することである。
【0007】
【課題を解決するための手段】上記の問題点は下記の本
発明によって解決された。即ち、ゼラチンに対する銀の
重量比が8.5以上25以下の条件下で化学増感され、該化
学増感中にハロゲン化銀微粒子が添加されたことを特徴
とするハロゲン化銀写真乳剤。
【0008】以下、本発明を詳述する。
【0009】本発明のハロゲン化銀乳剤の特徴は、ハロ
ゲン化銀に対するゼラチンの量を少なくしたことであ
る。即ち、ハロゲン化銀乳剤の化学増感時に於けるゼラ
チン重量に対する銀の重量比が、8.5以上であり、好ま
しくは8.5以上25以下である。
【0010】化学増感時に使用されるゼラチンの種類
は、特に限定されることなく例えばオセインあるいはハ
イドのアルカリ処理ゼラチン等でもよい。本発明で言う
化学増感とは、硫黄増感、金硫黄増感、還元増感などを
指し、後記のリサーチ・ディスクロージャー(RD)に記
載の化学増感剤(熟成剤)を用いることができる。
【0011】本発明のハロゲン化銀乳剤は、ハロゲン化
銀組成として沃臭化銀、塩沃臭化銀が好ましく、特に高
感度を得られる点で沃化銀を10モル%以下含有した沃臭
化銀又は塩沃臭化銀乳剤が挙げられる。
【0012】本発明に於けるハロゲン化銀乳剤は平板状
乳剤であることが好ましい。平板状乳剤は、アスペクト
比が2以上8未満の単分散平板状粒子が好ましく、該粒
子の占める割合は、ハロゲン化銀粒子の全投影面積の総
和の少なくとも70%以上であることが好ましく特に90%
以上であることが最も好ましい。
【0013】ここで言う単分散とは特開昭60-162244号
に記載の定義により、例えば変動係数が5〜25%のもの
が好ましい。平板状ハロゲン化銀粒子の製法は当業界で
知られた方法を適宜くみ合わせて用いてよく、例えば特
開昭55-142329号、同61-6643号、同63-163451号等に記
載の方法で調製することができる。該平板状粒子は、六
角平板状粒子が全平均粒子の70%以上(個数で)含有する
構成であることが好ましい。
【0014】本発明に係るハロゲン化銀乳剤は、通常の
方法で分光増感されてよい。分光増感色素の添加は乳剤
製造工程のいずれの時期でもよいが、化学熟成時に添加
する場合は熟成剤を添加する前に添加するのが好まし
い。
【0015】次に本発明に用いられるハロゲン化銀微粒
子について説明する。
【0016】ハロゲン化銀微粒子のハロゲン化銀組成は
沃化銀、沃臭化銀、塩沃臭化銀でよく、特に沃化銀が好
ましい。ハロゲン化銀微粒子は平均粒径が0.2μm以下で
よく、より好ましくは0.02μm〜0.1μmの単分散性粒子
が挙げられる。
【0017】ハロゲン化銀微粒子の添加量は、添加され
る母体となるハロゲン化銀乳剤(母体乳剤と言う)の平均
粒径をdとしたとき、母体乳剤のハロゲン化銀1モル当
たり2d×10-2モル以下が好ましく、より好ましくは2
d×10-4モル〜4d×10-3モルである。ハロゲン化銀微
粒子の添加時期は母体乳剤の化学増感中である。
【0018】本発明で言う化学増感中とは、熟成剤を添
加して化学熟成を開始し、電位を下げる、温度を下げ
る、抑制剤を添加するなどの方法で化学熟成を終了停止
させるまでの時間を言う。ハロゲン化銀微粒子の添加
は、時間間隔をとって数回に分けて添加してもよく、ハ
ロゲン化銀微粒子添加後にさらに別の化学熟成済み乳剤
を加えてもよい。ハロゲン化銀微粒子を添加する際の母
体乳剤の温度は、30〜80℃の範囲が好ましく、40〜65℃
がより好ましい。
【0019】本発明の好ましい実施態様としては、実質
的に沃臭化銀からなる平板状ハロゲン化銀乳剤が、ゼラ
チンに対する銀の重量比を8.5以上にした条件下で化学
増感されたハロゲン化銀乳剤であるか、もしくは該乳剤
の化学増感中に沃化銀微粒子を添加せしめた乳剤を用い
ることにより、本発明の目的効果を良好に奏するもので
ある。
【0020】本発明に係るハロゲン化銀乳剤は可溶性塩
類を除去するためにヌーデル水洗法、フロキュレーショ
ン沈降法などを用いてよく、好ましい水洗法としては例
えば、特公昭35-16086号記載のスルホ基を含む芳香族炭
化水素系アルデヒド樹脂を用いる方法、又は特開昭63-1
58644号記載の高分子凝集剤である例示G-3、G-8な
どを用いる脱塩法を挙げることができる。
【0021】本発明のハロゲン化銀写真感光材料に用い
られる乳剤は、物理熟成又は化学熟成前後の工程で、各
種の写真用添加剤を用いることができる。
【0022】このような工程で使用される化合物として
は例えば、前述の(RD)No.17643、(RD)No.18716及び
(RD)No.308119(1989年12月)に記載されている各種の
化合物を用い7ることができる。これら3つの(RD)に
記載されている化合物の種類と記載箇所を以下に掲載し
た。
【0023】 添加剤 RD-17643 RD-18716 RD-308119 頁 分類 頁 頁 分類 化学増感剤 23 III 648 右上 996 III 増感色素 23 IV 648〜649 996〜8 IV 減感色素 23 IV 998 B 染料 25〜26 VIII 649〜650 1003 VIII 現像促進剤 29 XXI 648右上 カブリ抑制剤・安定剤 24 IV 649右上 1006〜7 VI 増白剤 24 V 998 V 硬膜剤 26 X 651左 1004〜5 X 界面活性剤 26〜27 XI 650右 1005〜6 XI 可塑剤 27 XII 650右 1006 XII スベリ剤 27 XII マット剤 28 XVI 650右 1008〜9 XVI バインダー 26 XXII 1003〜4 IX 支持体 28 XVII 1009 XVII ハロゲン化銀写真感光材料に用いられる支持体として
は、上記のRDに記載されているものが挙げられ、適当な
支持体としてはプラスチックフィルムなどで、支持体表
面は塗布層の接着性をよくするために下引き層を設けた
りコロナ放電や紫外線照射などが施されてもよい。
【0024】ハロゲン化銀写真感光材料の処理は例え
ば、前記のRD-17643のXX〜XXI、29〜30頁或は同308119
のXX〜XXI、1011〜1012頁に記載されているような処理
液による処理がなされてよい。この処理は銀画像を形成
する白黒写真処理であってもよい。処理温度は通常18℃
から50℃の範囲で処理される。
【0025】黒白写真処理での現像剤としては、ジヒド
ロキシベンゼン類(例えばハイドロキノン)、3-ピラゾリ
ドン類(例えば1-フェニル-3-ピラゾリドン)、アミノフ
ェノール類(例えばN-メチル-P-アミノフエノール)など
を単独もしくは組合せて用いることができる。なお、現
像液には公知の例えば保恒剤、アルカリ剤、pH緩衡
剤、カブリ防止剤、現像促進剤、界面活性剤、消泡剤、
色調剤、硬水軟化剤、溶解助剤、粘性付与剤などを必要
に応じて用いてもよい。
【0026】定着液にはチオ硫酸塩、チオシアン酸塩な
どの定着剤が用いられ、さらに硬膜剤として水溶性のア
ルミニウム塩例えば硫酸アルミニウム或はカリ明ばんな
どを含んでいてもよい。その他保恒剤、pH調整剤、硬
水軟化剤などを含有していてもよい。
【0027】
【実施例】以下、本発明を実施例により説明するが本発
明は以下に述べる実施例により限定されるものではな
い。
【0028】参考例 1)種乳剤の調製 以下の方法により六角平板状種乳剤を調製した。
【0029】 溶液A オセインゼラチン 60.2g 蒸留水 20l ポリイソプロピレン-ポリエチレンオキシ ジコハク酸エステルナトリウム塩(10%エタノール水溶液) 5.6ml KBr 26.8g 10%H2SO4 144ml 溶液B 2.5N AgNO3水溶液 3500ml 溶液C KBr 1029g Kl 29.3g 蒸留水で3500mlにする 溶液D 1.75N KBr水溶液 下記銀電位制御量 35℃で特公昭58-58288号、同58-58289号に記載の混合撹
拌機を用いて溶液Aに溶液B及び溶液Cの各々64.1mlを
同時混合法により2分を要して添加し、核形成を行っ
た。
【0030】溶液B及び溶液Cの添加を停止した後、60
分の時間を要して溶液Aの温度を60℃に上昇させ、再び
溶液Bと溶液Cを同時混合法により、各々68.5ml/minの
流量で50分間添加した。この間の銀電位(飽和銀-塩化
銀電極を比較電極として銀イオン選択電極で測定)を溶
液Dを用いて+6mvになるように制御した。
【0031】添加終了後3%KOHによってpHを6に合わ
せ直ちに脱塩、水洗を行った。得られた乳剤を種乳剤E
m-0とする。この乳剤はハロゲン化銀粒子の全投影面積
の90%以上が最大隣接辺比が1.0〜2.0の六角平板粒子に
よりなり、六角平板粒子の平均厚さは0.07μm、平均直
径(円直径換算)は0.5μmであることが電子顕微鏡によ
り判明した。又、種乳剤Em-0に含まれるゼラチンは
6.88g/銀1モルであった。
【0032】2)平板状乳剤の調製 以下の4種類の溶液を用いて1.53モル%のAglを含有す
る本発明の平板状沃臭化銀乳剤EM-1〜5を調製し
た。
【0033】 溶液A′ オセインゼラチン 29.4g 種乳剤 Em-0 0.588モル相当 ポリイソプロピレン-ポリエチレンオキシ -ジコハク酸エステルナトリウム塩(10%エタノール水溶液) 2.5ml 蒸留水で4800mlとする。
【0034】 溶液B′ 3.5NAgNO3 水溶液 2360ml 溶液C′ KBr 963g KI 27.4g 蒸留水で2360mlにする 溶液D′ 1.75N KBr水溶液 下記銀電位制御量 60℃において、特公昭58-58288号、同58-58289号明細書
に示される混合撹拌機を用いて溶液A′に溶液B′及び
溶液C′の全量を同時混合法により21.26ml/minの流速
で111分を要して添加し成長を行った。
【0035】この間の銀電位を溶液D′を用いて+25mv
になるように制御した。添加終了後、下記の分光増感色
素の(A)と(B)をハロゲン化銀1モル当たり各々30
0mgと15mg添加した。
【0036】増感色素(A)5,5′-ジクロロ-9-エチル-
3,3′-ジ-(3-スルホプロピル)オキサカルボシアニンナ
トリウム塩の無水物 増感色素(B)5,5′-ジ-(ブトキシカルボニル)-1,1′-
ジエチル-3,3′-ジ-(4-スルホブチル)ベンゾイミダゾロ
カルボシアニンナトリウム塩の無水物 次いで過剰な塩類を除去するため、デモール-N水溶液
(花王アトラス社製)及び硫酸マグネシウム水溶液を用
いて沈殿脱塩を行った。このとき乳剤中のゼラチン量は
4g/銀1モルであった。次に下記の表1に示すようにゼ
ラチンを添加した5種類の乳剤を作成し、全量を2500ml
とした再分散した。
【0037】
【表1】
【0038】なお、EM-1の粒子約3000個を電子顕微
鏡により観察、測定し、形状を分析した結果、次の通り
であった。
【0039】全投影面積に対する六角平板結晶粒子の占
める割合:80% 六角平板結晶の平均粒子直径(円換算):0.85μm 六角平板結晶の平均粒子厚み:0.32μm 六角平板結晶の平均アスペクト比:2.7 六角平板結晶 の単分散:20% 3) 化学増感 上記したEM-1〜5に対して、ハロゲン化銀1モル当
たり1%のチオシアン酸アンモニウム5.2ml、0.2%の塩
化金酸0.78ml、0.25%のチオ硫酸ナトリウム5.6mlから
なる化学増感剤の添加直前に、前記の分光増感色素(A)
を127mg、(B)を1.3mg添加して48℃で化学増感を行っ
た。
【0040】化学増感開始から40分後に、水溶性沃化物
として沃化カリウムをハロゲン化銀1モル当たり1.0×1
0-3モル添加した。(特開昭48-51627号記載の従来技術) さらに15分間化学熟成を続けた後、4-ヒドロキシー6ーメ
チル-1,3,3a,7-テトラザインデンをハロゲン化銀1モル
当たり2.4g添加し、温度を下げ化学熟成を停止した。
【0041】乳剤にはそれぞれ以下の添加剤を加えた。
添加量はハロゲン化銀1モル当たりの量で示す。
【0042】 1,1-ジメチロール-1-ブロム-1-ニトロメタン 70mg t-ブチル-カテコール 400mg ポリビニルピロリドン(分子量 10,000) 1.0g スチレン-無水マレイン酸共重合体 2.5g 1-フェニル-5-メルカプトテトラゾール 10mg トリメチロールプロパン 10g ニトロフェニル-トリフェニルホスホニウムクロリド 50mg 1,3-ジヒドロキシベンゼン-4-スルホン酸アンモニウム 4g 2-メルカプト-ベンツイミダゾール-5-スルホン酸ナトリウム 15mg C4H9OCH2CH(OH)CH2N(CH2COOH)2 1g
【0043】
【化1】
【0044】また保護層液に用いた添加剤は次の通りで
ある。添加量はゼラチン1g当たりの量で示す。
【0045】 二酸化ケイ素粒子 面積平均粒径7μmのポリメチルメタクリレートからなるマット剤 7mg コロイドシリカ(平均粒径0.013μm) 70mg 2,4-ジクロロ-6-ヒドロキシ-1,3,5-トリアジンナトリウム塩 30mg (CH2=CHSO2−CH2−)2O 36mg i-アミル-n-デシルスルホサクシネートナトリウム塩 7mg C11H33CONH(CH2CH2O)5H 62mg
【0046】
【化2】
【0047】以上の塗布液を、厚さ180μmの下引き処理
済のブルーに着色したポリエチレンテレフタレートフィ
ルムベース上に、両面に均一に塗布、乾燥して表2に示
すような試料を作成した。
【0048】なお、塗布ゼラチンは、片面で3.5g/m2
なるよう、塗布銀量は片面当たり2.0g/m2になるように
調整した。
【0049】[感度の評価]得られた試料をX線写真用
増感紙KO-250ではさみ、ペネトロルメータB型を介して
X線照射後SRX-501自動現像機を用いXD-SR現像処理にて
35℃で45秒処理を行った。(いずれもコニカ〔株〕製) 上記のように現像した各試料について、感度を評価し
た。感度は試料No.1〜1がカブリ+1.0の濃度を与える
のに要した爆射エネルギー量の逆数を100とした場合の
相対値で示した。
【0050】[劣化試験]フィルム試料の経時劣化の代
用試験法として、試料を温度40℃、RH40%下に2日間
放置し上記同様に評価した。得られた結果を下記の表2
に示す。
【0051】
【表2】
【0052】表から明らかなように、化学増感中のゼラ
チンに対する銀の量を多くした試料の1−3、1−4及
び1−5は、フィルムの強制劣化試験においても低カブ
リで高感度を示し、安定した写真特性を得られることが
分かる。なお、銀に対するゼラチン量の多い1-1と1-2で
は、従来技術の沃化カリウムを用いても性能は改良され
ていない。
【0053】実施例 ハロゲン化銀微粒子の調製 反応溶器にオセインゼラチン5重量%を含む水溶液を加
え、40℃で3.5N硝酸銀溶液及び3.5N沃化カリウム溶液
各々1モルをダブルジェット法で添加した。添加時間は
30分で添加中のpAgは13.5に保った。得られた沃化銀微
粒子は平均粒径が0.05μmのβ型及びα型の混合物であ
った。
【0054】試料の作成参考例 で調製した乳剤のEM1〜5を用い、化学増感の直
前に参考例と同様に分光増感色素(A)と(B)を添加し、
48℃で化学増感を行った。
【0055】化学増感開始から30分後に、上記のハロゲ
ン化銀微粒子をそれぞれ表3に示したように添加し、さ
らに20分間化学熟成を続けた後、4-ヒドロキシ-6-メチ
ル-1,3,3a,7-テトラザインデンをハロゲン化銀1モル当
たり2.4g添加し、温度を下げ化学熟成を停止した。な
お、ハロゲン化銀微粒子溶液中に含まれるゼラチン量は
0.05〜0.08g/AgXモルで極めて微量であった。
【0056】得られた乳剤を参考例と同様に塗布して評
価した結果を下記の表3に示した。
【0057】
【表3】
【0058】この表からも明らかなように、本発明によ
ればフィルムの生保存中に於けるカブリの増加や感度の
減少が少ないハロゲン化銀写真感光材料を得られた。
【0059】
【発明の効果】本発明により、高感度でカブリが低く、
かつ経時安定性に優れたハロゲン化銀写真感光材料のた
めのハロゲン化銀乳剤を得られた。

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ゼラチンに対する銀の重量比が8.5以上2
    5以下の条件下で化学増感され、該化学増感中にハロゲ
    ン化銀微粒子が添加されたことを特徴とするハロゲン化
    銀写真乳剤。
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