JPH0588285A - ハロゲン化銀写真感光材料 - Google Patents

ハロゲン化銀写真感光材料

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JPH0588285A
JPH0588285A JP24778191A JP24778191A JPH0588285A JP H0588285 A JPH0588285 A JP H0588285A JP 24778191 A JP24778191 A JP 24778191A JP 24778191 A JP24778191 A JP 24778191A JP H0588285 A JPH0588285 A JP H0588285A
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silver halide
emulsion
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silver
halide photographic
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JP24778191A
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Kumiko Takemura
久美子 竹村
Kazuya Tsukada
和也 塚田
Yuji Hosoi
勇治 細井
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Konica Minolta Inc
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 圧力耐性としてスレ状増感とスレ状減感をな
くし、かつ膜のひび割れ発生を防止した高感度、高カバ
リングパワーのハロゲン化銀写真感光材料を提供する。 【構成】 支持体上に、少なくとも1層の感光性ハロゲ
ン化銀乳剤層と親水性コロイド層とを有するハロゲン化
銀写真感光材料において、該ハロゲン化銀乳剤層の少な
くとも1層に、投影面積の50%以上が平均アスペクト比
が2以上の平板状ハロゲン化銀粒子を含有し、かつ平均
粒径0.10μm以下のコロイダルシリカを含有することを
特徴とするハロゲン化銀写真感光材料による。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、高感度で高いカバリン
グパワーを有し、かつ耐圧性を改良したハロゲン化銀写
真感光材料に関するものである。
【0002】
【発明の背景】ハロゲン化銀写真感光材料においては、
鮮鋭性を向上する目的でアスペクト比(粒子径/粒子厚
み)の高い平板状ハロゲン化銀粒子を用いることは良く
知られている。又、鮮鋭性の他に感度、カバリングパワ
ーも向上改良する方法として、単分散性でコア/シェル
構造を有する平板状双晶乳剤が例えば特開昭61-14636
号、同61-112142号或は米国特許4,439,226号などで開示
されている。
【0003】しかしながら、該平板状ハロゲン化銀粒子
からなる感光材料は、その製造工程時又は使用時に機械
的応力による圧力を受けた場合、圧力カブリを生じやす
いという欠点を有していた。
【0004】近年、ハロゲン化銀写真感光材料は益々迅
速処理化の傾向が高まりその結果、感光材料に対する外
部からの機械的応力が加わる機会が増えてきている。
【0005】種々の機械的応力がハロゲン化銀粒子に加
わると圧力カブリ(圧力で擦れた部分に発生するカブリ
で以下、単に“スレ状増感"という)や圧力減感(圧力で
擦れた部分に発生する減感で以下、単に“スレ状減感"
という)を生じることはよく知られている。
【0006】一方、感光材料の迅速処理化には、乾燥性
の負荷を減少する目的から層中のゼラチン量を減量し薄
膜化することが有力な手段のひとつとされている。
【0007】しかしハロゲン化銀のバインダーであるゼ
ラチン量を減量すると、上述したスレ状の増感或は減感
性が益々起こり易くなり、かつ膜にひび割れを生じるな
どの問題が発生した。
【0008】医療用感光材料においては、このような現
象が診断の妨げになるばかりでなく、誤診を誘発する危
険性があることから極めて重大な問題とされている。
【0009】従来から圧力耐性を改良する方法としては
数多くの提案がなされており、例えば乳剤膜に外的圧力
が加わったときにハロゲン化銀粒子に伝わる力を緩和す
る方法として、層のバインダー成分であるゼラチン、親
水性ポリマー、又は水溶性ラテックス類を多く用いる方
法、或はポリオール類やアルキレングリコールなどをゼ
ラチン可塑剤として用いる方法、さらにはハロゲン化銀
粒子に吸着性の化合物を添加して結晶表面を被覆する方
法などが知られている。又、最近の技術として平板状ハ
ロゲン化銀乳剤層のヤング率を規定し、耐圧性を改良す
る特開平1-142627号が開示されている。
【0010】しかしながら一般に直径/厚み比の大きな
平板状粒子は、その形状のために外力に対して著しく弱
く、上述したような従来技術では到底満足のいく圧力耐
性を得ることができず、殊にスレ状増感とスレ状減感の
両方を同時に改良することは極めて困難であり、新たな
技術の開発が望まれていた。
【0011】
【発明の目的】従って本発明の目的は、感光材料の圧力
耐性としてスレ状増感やスレ状減感がなく、かつひび割
れを生じることのない高感度で高いカバリングパワーを
有したハロゲン化銀写真感光材料を提供することであ
る。
【0012】
【発明の構成】本発明のこれらの目的は、支持体上に、
少なくとも1層の感光性ハロゲン化銀乳剤層と親水性コ
ロイド層とを有するハロゲン化銀写真感光材料におい
て、該ハロゲン化銀乳剤層の少なくとも1層に、投影面
積の50%以上が平均アスペクト比が2以上である平板状
ハロゲン化銀粒子を含有し、かつ平均粒径0.10μm以下
のコロイダルシリカを含有するハロゲン化銀写真感光材
料により達成される。
【0013】以下、本発明を詳述する。
【0014】従来、ハロゲン化銀写真感光材料の最外層
表面には、画像の透明性や粒状性を実質的に損なわない
程度に微粒子のマット剤を含有させることが知られてい
る。これはフィルム同士或はフィルムと他との接触面積
を低下させ、くっつきや剥離帯電によるスタチックマー
クの発生を防止すること等を目的としたものである。そ
のため、マット剤は感光材料の最表面層である例えば保
護層中に含有させることが有効であった。
【0015】しかしながら前述したように、乾燥負荷の
ないゼラチン量での感光材料の保護層中にマット剤を多
用すると膜のひび割れを生じ、本発明の目的を得ること
ができない。本発明者等は鋭意検討の結果、高感度で、
かつ高いカバリングパワーを有するハロゲン化銀写真感
光材料の耐圧性、並びにひび割れを改良するためには、
コロイダルシリカをハロゲン化銀乳剤層中に添加するこ
とで容易に解決することを見いだした。
【0016】本発明に用いられる平均粒径0.10μm以下
のコロイダルシリカは、二酸化ケイ素を主成分とし、少
量成分としてアルミナ或はアルミン酸ナトリウムなどを
含んでいてもよい。又、安定化剤として水酸化カリウ
ム、水酸化リチウム、水酸化アンモニウム等の無機塩基
やテトラメチルアンモニウムイオンのような有機塩基を
含んでいてもよい。好ましい安定化剤としては、水酸化
カリウム、水酸化アンモニウムからなるコロイド状シリ
カが挙げられる。
【0017】本発明に用いられるコロイダルシリカの具
体例としては、例えば日産化学社のスノーテックス20、
C、N、Oなど、モンサント社からのサイトンC-30、C-4
0、Zoo、サントセール62、FRCなど、ナルコケミ社のナ
ルコアグー1030、1034A、1060、ID21-64など、E.I.Du P
ont de Nemouvs社からのLudox-AM、AS、LS、TM、HSな
ど、カボト社からのCab-O-S11、 EH-5H-5など、ダビソン
ディブグレース社のシロイドオヴァ20gradesなど、デガ
ッサ社からのエアロジル-130、200、300などの市販品が
挙げられる。
【0018】本発明に用いられるこれらのコロイダルシ
リカは、平均粒径が0.10μm以下のもので好ましくは0.0
05μm〜0.08μmの範囲である。
【0019】コロイダルシリカの使用量は、添加する本
発明に係るハロゲン化銀乳剤層の親水性コロイド量に対
して、乾燥重量比で0.03〜1.0の範囲であり、好ましく
は0.1〜0.5の範囲である。
【0020】添加の時期は、乳剤製造工程のいずれの時
期でもよいが、好ましくはハロゲン化銀乳剤の化学熟成
終了後から塗布前の適宜な時期でよい。
【0021】本発明の好ましい実施態様としては、本発
明に係るハロゲン化銀乳剤層中にコロイダルシリカを含
有し、かつ該乳剤層及び/又は非感光性親水性コロイド
層中に少なくとも1種のポリマーラテックスを含有する
ことである。
【0022】本発明においては特に下記一般式〔1〕で
表される繰り返し単位を含むポリマーラテックスが好ま
しい。
【0023】
【化1】
【0024】式中、R1は水素原子または炭素原子1〜6
のアルキル基、R2、R3は水素原子、炭素数1〜10の置換
していてもよいアルキル基、アリール基、アラルキル基
を表わし、R2とR3は互いに結合し窒素原子とともに複素
環を形成していてもよい。
【0025】Lは2価の連結基を表し、nは0又は1、m
は1または2を表す。このポリマーラテックスは平均分
子量が7,000〜200,000で好ましくは15,000〜70,000であ
る。
【0026】本発明に用いることが出来る好ましいポリ
マーラテックスの具体例としては、本発明と同一の出願
人による特願平2-262405号の第15頁〜同第17頁に記載の
II-1〜II-15を用いることが好ましい。その場合の添加
量は含有する層中の親水性コロイドに対して5〜50重量
%が好ましく、より好ましくは20〜40重量%である。
【0027】本発明のハロゲン化銀写真感光材料の塗布
ゼラチン量としては、片面当たり2.7g/m2以下である
ことが好ましく、より好ましくは片面当たり2.5g/m2
以下である。
【0028】本発明に用いられるハロゲン化銀乳剤は、
平均アスペクト比が2以上の平板状ハロゲン化銀粒子を
含有するもので、好ましくはアスペクト比が3〜20、よ
り好ましくは5〜15の平板状粒子である。
【0029】又、平板状粒子のサイズは0.4μm以上で好
ましくは0.4〜4μmである。
【0030】ここで言うアスペクト比とは、平板状粒子
の厚さに対する直径の比で示される。粒子の直径は乳剤
を顕微鏡で観察したときに粒子の投影面積と等しい面積
を有する円の直径を指し、厚みは平板状粒子を構成する
2つの平行な面の距離で示される。
【0031】これら平板状ハロゲン化銀粒子が占める割
合は全投影面積に対して50%以上であることが好まし
く、70%以上であることがより好ましく、特に好ましく
は90%以上である。
【0032】平板状粒子のハロゲン組成としては臭化
銀、沃臭化銀、沃塩臭化銀などで沃臭化銀の場合、沃化
銀含有量は通常40モル%以下であり、好ましくは20モル
%以下で、より好ましくは15モル%以下である。
【0033】これら平板状ハロゲン化銀粒子の製法は、
例えば米国特許4,434,226号、同4,439,520号、同4,414,
310号、同4,425,425号、同4,399,215号、同4,435,501
号、同4,386,156号、同4,400,463号、同4,414,306号、
同4,425,426号、EP84,637A2号、特開昭59-99433号、RD-
22534(1983.1)などに記載の方法またはそれに準じた方
法により調製してよい。
【0034】本発明のハロゲン化銀写真感光材料に用い
られる乳剤は、公知の方法で製造できる。例えばリサー
チ・ディスクロージャー(RD)No.17643(1978年12月),22
〜23頁の“Emulsion Preparation and Types”に記載の
方法、或は同(RD)No.18716(1979年11月),648頁に記載
の方法で調製することができる。
【0035】本発明のハロゲン化銀写真感光材料に用い
られる乳剤は、例えばT.H.James著“The Theory of the
Photographic process”第4版、Macmillan社刊(1977
年)38〜104頁に記載の方法、G.F.Duffin著“Photograph
ic Emulsion Chemistry”、Focal Press社刊(1966年)、
P.Glafkides著“Chimie et Physique Photographique”
Paul Montel社刊(1967年)或はV.L.Zelikman他著“Makin
g And Coting Photographic Emulsion" Focal Press社
刊(1964)などに記載の方法により調製することができ
る。
【0036】即ち、酸性法、アンモニア法、中性法など
の溶液条件にて順混合法、逆混合法、ダブルジェット
法、コントロール・ダブルジェット法などの混合条件、
コンバージョン法、コア/シェル法などの粒子調製条件
およびこれらの組合わせ法を用いて製造することができ
る。
【0037】本発明のハロゲン化銀写真感光材料に用い
られる乳剤の好ましい実施態様としては、沃化銀を粒子
内部に局在させた単分散乳剤が挙げられる。ここで言う
単分散とは、常法により平均粒子直径を測定したとき、
粒子数又は重量で少なくとも95%の粒子が平均粒子径の
±40%以内、好ましくは±30%以内にあるハロゲン化銀
粒子である。
【0038】ハロゲン化銀の粒径分布は、狭い分布を有
した単分散乳剤或は広い分布を有した多分散乳剤のいず
れであってもよい。ハロゲン化銀の結晶構造は内部と外
部が異なったハロゲン化銀組成からなっていてもよく、
例えば高沃化銀のコア部分に低沃化銀のシェル層を被覆
して明確な2層構造を有したコア/シェル型単分散乳剤
であってもよい。
【0039】上記の単分散乳剤の製法は公知で、例えば
J.Phot.Sci,12.242〜251,(1963)、特開昭48-36890号、
同52-16364号、同55-142329号、同58-49938号、英国特
許1,413,748号、米国特許3,574,628号、同3,655,394号
などに詳しく記載されている。本発明のハロゲン化銀写
真感光材料に用いられる乳剤は、上記の単分散乳剤を得
るための方法として、例えば種晶を用い、この種晶を成
長核として銀イオン及びハライドイオンを供給し成長さ
せた乳剤を用いてもよい。
【0040】上記のコア/シェル型乳剤の製法は公知
で、例えばJ.Phot.Sci,24.198.(1976)、米国特許2、592、
250号、同3,505,068号、同4,210,450号、同4,444,877号
或は特開昭60-143331号などに記載の方法を参考にする
ことができる。
【0041】本発明の乳剤は物理熟成或は粒子調製の段
階で、例えばカドミウム塩、鉛塩、亜鉛塩、タリウム
塩、イリジウム塩又はその錯塩、ロジウム塩又はその錯
塩、鉄塩又はその錯塩などを用いてもよい。
【0042】乳剤は可溶性塩類を除去するためにヌーデ
ル水洗法、フロキュレーション沈降法などを用いてよ
く、好ましい水洗法としては例えば、特公昭35-16086号
記載のスルホ基を含む芳香族炭化水素系アルデヒド樹脂
を用いる方法、又は特開昭63-158644号記載の高分子凝
集剤である例示G-3、G-8などを用いる脱塩法を挙げる
ことができる。
【0043】本発明のハロゲン化銀写真感光材料に用い
られる乳剤は、物理熟成又は化学熟成前後の工程で、各
種の写真用添加剤を用いることができる。このような工
程で使用される化合物としては例えば、前述の(RD)No.1
7643、(RD)No.18716及び(RD)No.308119(1989年12月)に記
載されている各種の化合物を用いることができる。これ
ら3つの(RD)リサーチ・ディスクロージャーに記載され
ている化合物種類と記載箇所を下記に掲載した。
【0044】 添加剤 RD-17643 RD-18716 RD-308119 頁 分類 頁 頁 分類 化学増感剤 23 III 648 右上 996
III 増感色素 23 IV 648〜64
9 996〜8 IV 減感色素 23 IV 998 B 染料 25〜26 VIII 649〜650 1003 VIII 現像促進剤 29 XXI 648右上 カブリ抑制剤・安定剤 24 IV 649右上 1006〜7 VI 増白剤 24 V 998 V 硬膜剤 26 X 651左 1004〜5 X 界面活性剤 26〜27 XI 650右 1005〜6 XI 可塑剤 27 XII 650右 1006 XII スベリ剤 27 XII マット剤 28 XVI 650右 1008〜9 XVI バインダー 26 XXII 1003〜4 IX 支持体 28 XVII 1009 XVII 本発明のハロゲン化銀写真感光材料に用いられる支持体
としては、上記のRDに記載されているものが挙げられ、
適当な支持体としてはプラスチックフィルムなどで、支
持体表面は塗布層の接着性をよくするために下引き層を
設けたりコロナ放電や紫外線照射などが施されてもよ
い。
【0045】本発明の感光材料の写真処理は例えば、前
記のRD-17643のXX〜XXI、29〜30頁或は同308119のXX〜XX
I、1011〜1012頁に記載されているような、処理液による
処理がなされてよい。
【0046】
【実施例】以下、実施例を挙げて本発明を詳細に説明す
る。
【0047】実施例1 比較用乳剤A-1の調製 沃化銀2.0モル%を含む平均粒径0.2μmの沃臭化銀単分
散粒子を核とし、沃化銀2.0モル%を含有する沃臭化銀
をpH9.8、pAg7.8で成長させ、平均沃化銀含有率が2.0
モル%で平均粒径が0.63μmの単分散沃臭化銀乳剤を調
製した。常法のフロキュレーション法により脱塩して得
られたハロゲン化銀粒子は、電子顕微鏡で観察したとこ
ろ、平均アスペクト比が1.0の球形粒子で分布の広さは1
6%以下であり、良好な単分散性を有していた。なお、
ここで言う分布の広さとは、粒径標準偏差/平均粒径×
100で表される値である。 本発明の球形種乳剤の調製 以下の方法により、単分散性の球形種乳剤T-1を調製
した。
【0048】 40℃で激しく撹拌したA1液に、B1液とC1液をダブ
ルジェット法により添加し、核の生成を行った。その後
40分かけて温度を20℃に下げてD1液を20秒で添加し5
分間の熟成を行った。
【0049】その後、pHを6.0に合わせてから常法のフ
ロキュレーション法により脱塩を行った。得られた種粒
子は平均粒径が0.31μm、分布の広さは32%の単分散性
球形粒子であった。この粒子を種粒子のT-1とした。
【0050】又、同様にして核の生成を行った後にpAg
を前記のT-1より0.2下げ、その後50分かけて18℃に下
げ他はT-1同様にして調製した。
【0051】得られた種粒子は平均粒径が0.20μm、分
布の広さは30%の単分散性球形粒子であった。この粒子
を種粒子のT-2とした。
【0052】本発明に係る乳剤Em-1、Em-2の調製 前記の種乳剤T-1と以下に示す溶液を用い、主として
平板双晶よりなるハロゲン化銀乳剤Em-1を調製した。
【0053】 A2 オセインゼラチン 37g ポリプロピレンオキシドとポリエチレンオキシドの ジサクシネート・ジナトリウム塩(10%メタノール溶液) 10ml 種乳剤(T-1) 2.84モル相当 水で 4000ml B2 オセインゼラチン 109g 臭化カリウム 703g 沃化カリウム 15g 水で 4628ml C2 硝酸銀 1030g 水で 6248ml 65℃で激しく撹拌したA2液に、B2液とC2液を40分
でダブルジェット法にて添加した。この間pHは5.8にp
Agは9.0に終始保った。B2とC2液の添加速度は初期と
最後で6.4倍になるように直線的に増加させた。添加終
了後、pHを6.0に合わせ、下記増感色素(A)及び
(B)をハロゲン化銀1モル当たり各々300mgと15mg添
加し40℃、30分間撹拌した後、過剰な塩類を除去するた
め、デモール(花王アトラス社製)水溶液及び硫酸マグ
ネシウム水溶液を用いて脱塩を行い、ゼラチン50gを加
えてpAg8.5、pH5.85の乳剤を得た。
【0054】得られた平板状沃臭化銀粒子は電子顕微鏡
観察にて平均投影面積直系1.0μm、分布の広さは20%で
アスペクト比(粒子直径/粒子厚さ)は2.5であった。
この乳剤をEm-1とした。
【0055】また、種乳剤にT-2(粒径0.20μ、分布3
0%)を用いた以外はEm-1と同様の方法でハロゲン化
銀乳剤を調製した。
【0056】得られた平板状沃臭化銀粒子は平均投影面
積直径1.15μ、分布は20%であり、アスペクト比は5.2
であった。この乳剤をEm−2とした。
【0057】増感色素(A) 5,5′-ジクロロ-9-エチル-3,3′-ジ-(3-スルホプロピ
ル)オキサカルボシアニンナトリウム塩の無水物 増感色素(B) 5.5′-ジ-(ブトキシカルボニル)-1,1′-ジエチル-3,
3′-ジ-(4-スルホブチル)ベンゾイミダゾロカルボシ
アニンナトリウム塩の無水物 得られた乳剤(A-1)、(Em-1)、(Em-2)の各々に対
し前記の分光増感色素(A)と(B)を100:1の重量比で合
計の量をハロゲン化銀1モル当たりA-1乳剤には300m
g、Em-1、Em-2乳剤には150mg添加した。続いてチ
オシアン酸アンモニウム塩を銀1モル当たり2.4×10-3
モルと、適量の塩化金酸とハイポを加え化学熟成を行っ
た。熟成後、4-ヒドロキシ-6-メチル-1,3,3a,7-テトラ
ザインデンを2×10-2モル加えて乳剤を安定化した。得
られた3種類の乳剤に次の添加剤及び表1に示すような
量のコロイダルシリカを加え乳剤塗布液とした。
【0058】又乳剤液に用いた添加剤は次のとおりであ
る。添加量はハロゲン化銀1モル当たりの量で示す。
【0059】 1,1-ジメチロール-1-ブロム-1-ニトロメタン 65mg t-ブチル-カテコール 400mg ポリビニルピロリドン(分子量10,000) 1.0g スチレン-無水マレイン酸共重合体 2.5g トリメチロールプロパン 10g 2-メルカプトベンツイミダゾール-5-スルホン酸ナトリウム 3mg ニトロフェニル-トリフェニルホスホニウムクロリド 28mg 1,3-ジヒドロキシベンゼン-4-スルホン酸アンモニウム 1.5g C4H9OCH2CH(OH)CH2N(CH2COOH)2 1g 硝酸タリウム 60mg ラテックス(エチルアクリレート:メタクリル酸=95:5) 200g 2-アニリノ-4,6-ジメルカプト-S-トリアジンモノナトリウム塩 50mg 1-フェニル-5-メルカプトテトラゾール 10mg
【0060】
【化2】
【0061】又、保護層液に用いた添加物は次のとおり
である。
【0062】 二酸化ケイ素粒子 (面積平均粒径7μmのポリメチルメタクリレートからなるマット剤) 7mg 2,4-ジクロロ-6-ヒドロキシ-1,3,5-トリアジンナトリウム塩
30mg 添加量はゼラチン1g当たりの量で示す。
【0063】 i-アミル-n-デシルスルホサクシネートナトリウム塩 7mg ビスビニルスルホニルメチルエーテル 30mg
【0064】
【化3】
【0065】得られた各々の塗布液を、厚さ180μmの下
引き済みのブルーに着色したポリエチレンテレフタレー
トベース上に2台のスライドホッパー型コーターを用
い、両面同時に乳剤層、保護層の順に塗布し試料No.1
〜13を得た。
【0066】なお塗布銀量は片面当たり2.0g/m2で乳剤
層、保護層の各々のゼラチン量は、2.5/m2になるよう調
整して試料を作成した。得られた試料を「新編・照明の
データブック」社団法人照明学会編第1版、第2印刷、
第39頁に記載の標準の光Bを光源とし露光時間0.1秒
で3.2CMSでノンフィルターで露光した。
【0067】これらの露光した試料を自動現像機SRX-50
1(コニカ〔株〕製)を用いて35℃の現像液XD-SR(同社
製)で現像、定着液XD-SR(同社製)で定着、水洗、乾
燥まで45秒で処理し、現像済み試料を得た。
【0068】このようにして得られた現像済み試料をコ
ニカ社製PDA-65濃度計を用い各試料の濃度(最高濃度の
1/4の濃度+カブリ)を得るのに必要な光量の逆数を求
め、試料NO.1の感度を100としたときの相対感度で示し
た。
【0069】また得られた試料について、カバリングパ
ワーの測定を行った。
【0070】カバリングパワーの測 試料に最大濃度となるような露光を与えた後、コダック
D-90現像液を用いて20℃で5分間現像し、続いてエー
ス・フィックス定着液(コニカ(株))で定着5分、毎
分2lの流水で水洗10分、自然乾燥を行い、現像済試料
を得た。得られた試料を蛍光X線分折法により銀量(mg
/dm2)を測定し、濃度を銀量で割ってカバリングパワー
を求めた。
【0071】さらにフィルムの擦れによる増感或は減感
性を、それぞれスレ状増感及びスレ状減感とし、以下の
方法により評価した。
【0072】スレ状増感 暗室中にて試料を相対湿度70%の雰囲気下に1時間調湿
後、水平なテーブル上に2枚重ねて置き、その上から1
Kgの荷重を加えた状態で試料の2枚のうちの上の試料を
5cm/Secの速さで引っぱり、試料同士にスレ状の傷を
つけた。
【0073】次いでその試料をセンシトメトリーと同様
の現像を行ってから下記の5段階のランクで目視評価し
た。
【0074】1;スレ状傷が試料全体にわたって発生し、
カブリ濃度が高くカブリ巾も大きい。
【0075】2;スレによる黒化傷が試料の半分程度にわ
たって発生し、カブリ濃度はやや高くカブリ巾は中程
度。
【0076】3;スレによる傷が多少認められる。カブリ
濃度はやや高くカブリ巾は中程度。 4;スレによる傷が僅かに有ってカブリ濃度は低くカブリ
巾は細い。
【0077】5;スレによるカブリの発生なし。
【0078】スレ状減感 スレ状増感評価と同じように試料同士のスレ状傷を付け
てから、3分後に濃度1.0を与える全面均一露光を与
え、上記と同様に現像処理した。得られた試料を下記の
5段階のランクで目視評価した。
【0079】1;スレ状の減感が試料の2/3程度にわたっ
て発生し、減感が大きくクッキリと濃 度が白く抜け
ている。 2;スレ状の減感が試料の1/3程度にわたって発生し、白
く抜けた部分がやや目立つ。
【0080】3;スレ状の減感が多少認められるが、減感
した部分は白くぼやけている。
【0081】4;スレ状の減感が僅かに認められるが殆ど
気にならない。
【0082】5;スレによる減感の発生なし。
【0083】ひび割れ 密閉したデシケーターの中に完全乾燥したシリカゲル10
0gを試料とともに封入し、それを45℃で2週間放置し
た後、前述の自動現像機を用いて現像処理した。
【0084】得られた試料について10倍のルーペを用い
てひび割れを観察し、下記のような5段階評価を行っ
た。
【0085】1;著しくひび割れが発生しており、実用
できないレベル。
【0086】2;発生が多い。(実用許容外) 3;やや発生。(実用許容内) 4;ごく僅かに発生。
【0087】5;全く発生なし。
【0088】得られた結果を次の表1に示す。
【0089】
【表1】
【0090】表1から明らかなように、本発明の試料は
比較試料に比べて高感度で高いカバリングパワーを有
し、かつひび割れを生じることなく、スレ状増感とスレ
状減感の両方の耐圧性が改良されていることが分かる。
【0091】
【発明の効果】本発明により感度を劣化することなく、
高いカバリングパワーを有し、かつ圧力耐性としてスレ
状増感とスレ状減感の改良、及び膜のひび割れの発生を
防止したハロゲン化銀写真感光材料を得られた。
【手続補正書】
【提出日】平成4年11月30日
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0053
【補正方法】変更
【補正内容】
【0053】 A2 オセインゼラチン 37g ポリプロピレンオキシドとポリエチレンオキシドの ジサクシネート・ジナトリウム塩(10%メタノール溶液) 10ml 種乳剤(T-1) 2.84モル相当 水で 4000ml B2 オセインゼラチン 109g 臭化カリウム 703g 沃化カリウム 15g 水で 4628ml C2 硝酸銀 1030g 水で 6248ml 65℃で激しく撹拌したA2液に、B2液とC2液を40分
でダブルジェット法にて添加した。この間pHは5.8にp
Agは9.0に終始保った。B2とC2液の添加速度は初期と
最後で6.4倍になるように直線的に増加させた。添加終
了後、pHを6.0に合わせ、下記増感色素(A)及び
(B)をハロゲン化銀1モル当たり各々300mgと15mg添
加し40℃、30分間撹拌した後、過剰な塩類を除去するた
め、デモール(花王アトラス社製)水溶液及び硫酸マグ
ネシウム水溶液を用いて脱塩を行い、ゼラチン50gを加
えてpAg8.5、40℃においてpH5.85の乳剤を得た。
【手続補正2】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0054
【補正方法】変更
【補正内容】
【0054】得られた平板状沃臭化銀粒子は電子顕微鏡
観察にて平均投影面積直1.0μm、分布の広さは20%で
アスペクト比(粒子直径/粒子厚さ)は2.5であった。
この乳剤をEm-1とした。
【手続補正3】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0057
【補正方法】変更
【補正内容】
【0057】増感色素(A) 5,5′-ジクロロ-9-エチル-3,3′-ジ-(3-スルホプロピ
ル)オキサカルボシアニンナトリウム塩の無水物 増感色素(B) 5,5′-ジ-(ブトキシカルボニル)-1,1′-ジエチル-3,
3′-ジ-(4-スルホブチル)ベンゾイミダゾロカルボシ
アニンナトリウム塩の無水物 得られた乳剤(A-1)、(Em-1)、(Em-2)の各々に対
し前記の分光増感色素(A)と(B)を100:1の重量比で合
計の量をハロゲン化銀1モル当たりA-1乳剤には300m
g、Em-1、Em-2乳剤には150mg添加した。続いてチ
オシアン酸アンモニウム塩を銀1モル当たり2.4×10-3
モルと、適量の塩化金酸とハイポを加え化学熟成を行っ
た。熟成後、4-ヒドロキシ-6-メチル-1,3,3a,7-テトラ
ザインデンを2×10-2モル加えて乳剤を安定化した。得
られた3種類の乳剤に次の添加剤及び表1に示すような
量のコロイダルシリカを加え乳剤塗布液とした。
【手続補正4】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0061
【補正方法】変更
【補正内容】
【0061】又、保護層液に用いた添加物は次のとおり
である。添加量はゼラチン1g当りの量で示す。
【手続補正5】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0062
【補正方法】変更
【補正内容】
【0062】 二酸化ケイ素粒子 (面積平均粒径7μmのポリメチルメタクリレートからなるマット剤) 7mg 2,4-ジクロロ-6-ヒドロキシ-1,3,5-トリアジンナトリウム塩 30mg
【手続補正6】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0063
【補正方法】変更
【補正内容】
【0063】 i−アミル-n-デシルスルホサクシネートナトリウム塩 7mg ビスビニルスルホニルメチルエーテル 7mg
【手続補正7】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0066
【補正方法】変更
【補正内容】
【0066】なお塗布銀量は片面当たり2.0g/m2
乳剤層、保護層のゼラチン量の合計は、2.5/m2になるよ
う調整して試料を作成した。得られた試料を「新編・照
明のデータブック」社団法人照明学会編第1版、第2印
刷、第39頁に記載の標準の光Bを光源とし露光時間0.
1秒で3.2CMSでノンフィルターで露光した。
【手続補正8】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0070
【補正方法】変更
【補正内容】
【0070】カバリングパワーの測定 試料に最大濃度となるような露光を与えた後、コダック
D-90現像液を用いて20℃で5分間現像し、続いてエー
ス・フィックス定着液(コニカ(株))で定着5分、毎
分2lの流水で水洗10分、自然乾燥を行い、現像済試料
を得た。得られた試料を蛍光X線分法により銀量(mg
/dm2)を測定し、濃度を銀量で割ってカバリングパワー
を求めた。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 支持体上に、少なくとも1層の感光性ハ
    ロゲン化銀乳剤層と親水性コロイド層とを有するハロゲ
    ン化銀写真感光材料において、該ハロゲン化銀乳剤層の
    少なくとも1層に、投影面積の50%以上が平均アスペク
    ト比2以上である平板状ハロゲン化銀粒子を含有し、か
    つ平均粒径0.10μm以下のコロイダルシリカを含有する
    ことを特徴とするハロゲン化銀写真感光材料。
JP24778191A 1991-09-26 1991-09-26 ハロゲン化銀写真感光材料 Pending JPH0588285A (ja)

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JP24778191A JPH0588285A (ja) 1991-09-26 1991-09-26 ハロゲン化銀写真感光材料

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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
EP0677773A1 (en) * 1994-04-06 1995-10-18 Agfa-Gevaert N.V. Silver halide emulsions comprising tabular crystals, and the processing thereof
US6312882B1 (en) * 1994-04-06 2001-11-06 Agfa-Gevaert Silver halide emulsions comprising tabular crystals, emulsions and the processing thereof

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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
EP0677773A1 (en) * 1994-04-06 1995-10-18 Agfa-Gevaert N.V. Silver halide emulsions comprising tabular crystals, and the processing thereof
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