JPH0695393B2 - 光デイスクの製造方法およびその装置 - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 産業上の利用分野 本発明はビデオディスク，ディジタルオーディオディス
ク（例えばコンパクトディスク）、静止画、文書ファイ
ルなどのディジタル信号を記録，再生または消去可能な
光ディスクの製造方法および光ディスクの製造装置に関
するものである。

従来の技術 一般に光ディスクはその情報密度が極めて大きいこと
や、S/N比も大きく、ノイズが少ないことなどから情報
媒体として有望視され、ビデオディスクやディジタルオ
ーディオディスクとして商品化され、ディジタル信号の
記録、再生ディスクとしても近年研究開発が行われてい
る。

第５図に従来の一般的なディジタルオーディオディスク
であるコンパクトディスクの概要を示す。これはPCM変
換されたディジタル信号が樹脂基板にピット列状に記録
され半導体レーザ光により再生されるものである。

第５図において、１はディスク、２は樹脂基板、３は樹
脂基板２に刻まれたピット列状のディジタル信号部、４
はその表面に形成された反射膜、５は反射膜４にコーテ
ィングされた保護膜、６は保護膜５にコーティングされ
たレーベル印刷膜、７は半導体レーザ光である。

保護膜５は反射膜４を保護するために必要なのであり、
またレーベル印刷膜６はディスクの識別に必要なもので
ある。

従来、保護膜とレーベル印刷膜の形成には各々別々の保
護膜形成装置と印刷膜形成装置としてしか存在しなかっ
た。第３図に反射膜または記録膜の設けられたディスク
上に保護膜を形成する従来の保護膜形成装置の断面図を
示す。８は保護膜形成装置を示し、反射膜の設けられた
ディスク上に保護膜塗布装置９と乾燥装置10とにより保
護膜が形成される。

第４図に保護膜の設けられたディスク上にレーベル印刷
膜を形成する従来の印刷膜形成装置の断面図を示す。11
は印刷膜形成装置を示し、保護膜の設けられたディスク
上に印刷インク付着装置12と乾燥装置13とによりレーベ
ル印刷膜が形成される。

発明が解決しようとする問題点 しかしながら上記のような構成では、反射膜または記録
膜の設けられたディスク上に保護膜を形成する保護膜形
成装置と、上記保護膜の設けられたディスク上にレーベ
ル印刷を施す印刷膜形成装置とが別構成であるため、工
程毎に不要の労力と時間とを費やし、コンタミネーショ
ンや欠陥が含まれ易く、信頼性が悪く、また量産性に欠
けるなどの問題点を有していた。

本発明は上記問題点に鑑み、信頼性の高い光ディスクを
量産性良く安価に提供することのできる光ディスクの製
造方法およびその製造装置を提供するものである。

問題点を解決するための手段 上記問題点を解決するために本発明は、同一装置内に反
射膜または記録膜の設けられたディスク上に保護膜を形
成する保護膜形成装置と、上記保護膜の設けられたディ
スク上にレーベル印刷を施す印刷膜形成装置と、ディス
クを設置するトレイと、上記トレイを搬送する搬送装置
とを備え、連続した工程で順次ディスク上に保護膜とレ
ーベル印刷膜とを形成するものである。

作 用 本発明は上記した構成によって、トレイに設置された反
射膜または記録膜の設けられたディスク上に保護膜を形
成したのち、同一装置内の連続した工程にて搬送装置に
て上記トレイを搬送し、印刷装置にて上記保護膜の設け
られたディスク上にレーベル印刷膜を形成するもので、
連続した工程であるため信頼性の向上が図れ、量産性も
上がるため光ディスクを安価に製造することができる。

実施例 以下本発明の一実施例の光ディスクの製造方法およびそ
の装置について、図面を参照しながら説明する。

第１図は本発明の第１の実施例における光ディスクの製
造装置を示し、第１図(a)は平面図、第１図(b)は断面図
である。

本発明の光ディスク製造装置14は、保護膜形成装置15と
レーベル印刷膜形成装置16とにより構成される。また、
保護膜形成装置15は、保護膜塗布装置17と硬化装置18と
により構成され、印刷膜形成装置16は、スクリーン印刷
装置19と硬化装置20とにより構成される。

反射膜の設けられたディスク21がトレイ22に設置され最
初保護膜形成装置15を通過し保護膜が形成される。次に
トレイ22が搬送装置23により連続した工程でレーベル印
刷膜形成装置16に搬送される。ここで、スクリーン印刷
装置19にて印刷膜が形成され、硬化装置20にて硬化され
印刷膜が形成される。

これらは順次連続した工程により処理され、反射膜の設
けられたディスク上に保護膜とレーベル印刷膜とが形成
される。

反射膜としては一般的にアルミニウム（Al）が用いら
れ、保護膜およびレーベル印刷膜としてはアクリル系紫
外線硬化型樹脂が用いられる。また、反射膜のかわりに
記録膜の設けられたディスクであっても本発明の装置が
使用できる。

以下本発明の第２の実施例について図面を参照しながら
説明する。第２図は本発明の第２の実施例における光デ
ィスクの製造装置の平面図を示す。

本発明の光ディスク製造装置24は、保護膜形成装置25と
レーベル印刷膜形成装置26とにより構成される。また、
保護膜形成装置25は、ディスク取出入装置27と保護膜塗
布装置28と硬化装置29とにより構成され、レーベル印刷
膜形成装置26は、ディスク取出入装置30とスクリーン印
刷装置31と硬化装置32とにより構成される。

反射膜の設けられたディスク33がトレイ34に設置され、
最初保護膜形成装置25にて上記ディスクがディスク取出
入装置により取入れられ順次ターンテーブル35が回転
し、保護膜塗布装置28にて保護膜を形成し、硬化装置29
にて乾燥され保護膜の形成されたディスクが取出されて
トレイ34に設置される。

次に搬送装置36により上記ディスクがレーベル印刷膜形
成装置26に搬送される。ここで、上記ディスクがディス
ク取出入装置30にて取入れられ、順次ターンテーブル37
が回転し、スクリーン印刷装置31にて印刷膜が形成さ
れ、硬化装置32にて乾燥される。これらは順次連続した
工程により処理され、反射膜の設けられたディスク上に
保護膜とレーベル印刷膜とが形成される。

このような方法ならば、反射膜または記録膜の設けられ
たディスク上に保護膜を形成したのち、同一装置内で連
続した工程でレーベル印刷膜を形成することができるた
め信頼性や量産性が向上する。

発明の効果 以上のように本発明は、同一装置内で反射膜または記録
膜の設けられたディスク上に保護膜を形成する保護膜形
成装置と、上記保護膜の設けられたディスク上にレーベ
ル印刷膜を形成する印刷膜形成装置と、ディスクを設置
するトレイと、上記トレイを搬送する搬送装置とを備
え、連続した工程で順次ディスク上に保護膜とレーベル
印刷膜とを形成し光ディスクを製造することにより、工
程中にゴミやホコリなどのコンタミネーションの付着が
ないため不純物や欠陥の含まれない信頼性の高い光ディ
スクが得られる。しかも連続した工程を同一装置内に有
することにより量産性に富んだ安定した安価なディスク
を提供することができる。

【図面の簡単な説明】

第１図は本発明の第１の実施例における光ディスクの製
造装置を示し、(a)は平面図、(b)は断面図、第２図は本
発明の第２の実施例における光ディスクの製造装置の平
面図、第３図は従来の光ディスクの製造装置である保護
膜形成装置の断面図、第４図は同レーベル印刷膜形成装
置の断面図、第５図(a)，(b)，(c)は光ディスクの一種
であるディジタルオーディオディスクの各々平面図、断
面図および要部拡大図である。 １……ディスク、２……樹脂基板、４……反射膜、５…
…保護膜、６……レーベル印刷膜、14,24……光ディス
ク製造装置、15,25……保護膜形成装置、16,26……印刷
膜形成装置、22,34……トレイ、23,36……搬送装置。

Claims (2)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】トレイに設置された反射膜または記録膜の
   設けられたディスク上に保護膜を形成したのち、同一装
   置内の連続した工程にて搬送装置にて上記トレイを搬送
   し、印刷膜形成装置にて上記保護膜の設けられたディス
   ク上にレーベル印刷膜を形成してなる光ディスクの製造
   方法。
2. 【請求項２】同一装置内に、反射膜または記録膜の設け
   られたディスク上に保護膜を形成する印刷膜形成装置
   と、上記保護膜の設けられたディスク上にレーベル印刷
   膜を形成する印刷膜形成装置と、ディスクを設置するト
   レイと、上記トレイを搬送する搬送装置とを備え、連続
   した工程で順次ディスク上に保護膜とレーベル印刷膜と
   を形成するように構成した光ディスクの製造装置。