JPH0687166U - キャブチルト装置 - Google Patents

キャブチルト装置

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JPH0687166U
JPH0687166U JP3410893U JP3410893U JPH0687166U JP H0687166 U JPH0687166 U JP H0687166U JP 3410893 U JP3410893 U JP 3410893U JP 3410893 U JP3410893 U JP 3410893U JP H0687166 U JPH0687166 U JP H0687166U
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敏明 中沢
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三輪精機株式会社
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 ロストモーションリンクレバーの逆組みを防
止する。 【構成】 シャーシーフレーム2とキャブ1との間にシ
リンダ装置6が介設され、シリンダ装置6のピストンロ
ッド8のエンドジョイント30にリンクレバー21の一
端部がピン34により回動自在に軸支され、リンクレバ
ー21の他端部はキャブ1に固定されたブラケット11
にピン26により回動自在に軸支されているキャブチル
ト装置5において、リンクレバー21に逆組み防止突起
25が、リンクレバー21がブラケット11またはピス
トンロッド8に逆方向に組み付けられた状態ではブラケ
ット11の一部に干渉するように突設されている。 【効果】 リンクレバー21が逆組みされると、突起2
5がブラケット11に干渉するため、逆組みされたこと
が判明する。逆組み状態が放置されるのを防止できるた
め、走行の安全性や乗り心地の低下、部品の損傷を防止
できる。

Description

【考案の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】
本考案は、ロストモーションリンクレバー装置を備えているキャブチルト装置 に関し、そのロストモーションリンクレバー装置の改良に関する。
【0002】
【従来の技術】
キャブオーバートラック等に搭載されるキャブチルト装置として、ロストモー ションリンクレバー装置がキャブチルトシリンダ装置とキャブとの間に組み込ま れているものがある。すなわち、このキャブチルト装置は、シャーシーフレーム とシャーシーフレームに一端部が回動自在に軸支されたキャブとの間にシリンダ 装置が介設されており、このシリンダ装置のピストンロッドの一端部にリンクレ バーの一端部が回動自在に軸支されているとともに、このリンクレバーの他端部 はキャブに固定されたブラケットに回動自在に軸支されている。
【0003】 そして、このキャブチルト装置において、ロストモーションリンクレバーはそ の任務からその長さ方向を前後に分ける中心線に対して、キャブ側(上側)とシ ャーシーフレーム側(下側)とで上下非対称形状に形成されている。
【0004】
【考案が解決しようとする課題】
しかしながら、前記したキャブチルト装置においては、ロストモーションリン クレバーが上下非対称形状に形成されているため、点検、整備等に際して、この ロストモーションリンクレバーが分解、再組立された場合に、ロストモーション リンクレバーが逆に組み付けられてしまう事態が発生する。
【0005】 そして、この逆組みに気付かずに車両が運転されると、ロストモーションリン クレバーと他の部品とが干渉してキャブとシャーシーフレームとの間の相対運動 が阻害されるため、車両の乗り心地の低下や、異音の発生、シャーシーフレーム の破損等の不具合が引き起こされる。
【0006】 本考案の目的は、ロストモーションリンクレバーの逆組みを防止することがで きるキャブチルト装置を提供することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】
本考案に係るキャブチルト装置は、シャーシーフレームとシャーシーフレーム に一端部が回動自在に軸支されたキャブとの間にシリンダ装置が介設されており 、このシリンダ装置のピストンロッドの一端部にリンクレバーの一端部が回動自 在に軸支されているとともに、このリンクレバーの他端部はキャブに固定された ブラケットに回動自在に軸支されているキャブチルト装置において、 前記リンクレバー、前記ブラケットおよびピストンロッドの少なくとも一つに 逆組み防止突起が、リンクレバーがブラケットまたはピストンロッドに逆方向に 組み付けられた状態ではブラケットまたはピストンロッドの一部に係合するよう に突設されていることを特徴とする。
【0008】
【作用】
前記した手段によれば、リンクレバーが逆に組み付けられようとすると、逆組 み防止突起がブラケットまたはピストンロッドに干渉するため、リンクレバーが 逆に組み付けられようとしていることが告知される。したがって、リンクレバー が逆組みされることは防止されることになる。
【0009】
【実施例】
図1は本考案の一実施例であるキャブチルト装置を示す側面図、図2はそのキ ャブチルト装置が搭載されたキャブを示す側面図、図3はそのキャブチルト装置 に設備されたロストモーションリンクレバー装置を示す分解斜視図、図4はその 作用を説明するための主要部を示す図であり、(a)は正規の組み付け状態を示 す側面図、(b)はその底面図、(c)は逆組み状態を示す側面図である。
【0010】 本実施例において、本考案に係るキャブチルト装置はトラックのキャブ1とシ ャーシーフレーム2との間に介設されている。キャブ1はシャーシーフレーム2 上に前端部に配されて設備されており、前側下隅部をヒンジ部3により回動自在 に軸支されて前後方向にチルトされるように構成されている。キャブ1の後端部 にはキャブ懸架スプリング4がシャーシーフレーム2との間に介設されており、 走行中、キャブ1はこのキャブ懸架スプリング4によりシャーシーフレーム2に 対して弾性的にフローティング支持されるようになっている。
【0011】 本考案に係るキャブチルト装置5はシリンダ装置6を備えており、キャブ1と シャーシーフレーム2との間にはシリンダ装置6が介設されており、このシリン ダ装置6はその伸縮作動によりキャブ1のチルト操作を実行するように構成され ている。すなわち、シリンダ装置6はシリンダ7と、一端部がそのシリンダ7に 進退するように挿入されているピストンロッド8とを備えている。シリンダ7の 一端部(以下、下端部とする。)はシャーシーフレーム2に回動自在に枢支され てまた、ピストンロッド8の突出端部(以下、上端部とする。)はロストモーシ ョンリンクレバー装置10を介してキャブ1に回動自在に枢支されて、それぞれ 連結されている。
【0012】 ロストモーションリンクレバー装置10は、ブラケットとリンクレバーとピス トンロッドのエンドジョイントとを備えている。ブラケット11は略長方形の板 形状に形成されたベース12を備えており、ベース12の一主面(以下、下面と する。)には支持板13が一対、下面と直角に突設されている。両支持板13、 13は互いに対称形状に形成されて、ベース12の下面にトラックの左右(運転 席側と助手席側)を基準として(以下、左右方向について同じ。)左右対称形状 にそれぞれ配設されている。
【0013】 各支持板13は一端部に長方形形状部14が、他端部に略半円形状部15がそ れぞれ形成された板形状に一体形成されており、長方形形状部14がトラックの 前側に、略半円形状部15がトラックの後側にそれぞれ位置するように、ベース 12の下面に配設されている。支持板13の略半円形状部15には軸孔16が開 設されている。また、長方形形状部14にはリブ17が直角に突設されている。
【0014】 ベース12の下面に突設された両支持板13、13における長方形形状部14 、14間には、ストッパ18が固定されている。ストッパ18はキャブチルト時 に後記するエンドジョイント30の突合部に係合することにより、キャブ1が所 定以上に前傾するのを防止するようになっている。
【0015】 リンクレバー21は細長い略長円形の板材が用いられて、平面視がU字形状に 半折りされて左右対称形状に一体成形されている。リンクレバー21の屈曲側部 分には略半円形状部22が一対、互いに対向されて直角にそれぞれ突設されてお り、左右の略半円形状部22、22には軸孔23がそれぞれ開設されている。ま た、リンクレバー21の屈曲と反対側の端部には第2の軸孔24が一対、互いに 対向するように配されてそれぞれ開設されている。
【0016】 本実施例において、リンクレバー21には逆組み防止突起25が略半円形状部 22と反対側の端辺における左側部分の略中央部に配されて、外側向きに直角に 突設されている。この逆組み防止突起25はリンクレバー21がブラケット11 に逆向きに組み付けられた場合には、ブラケット11の一方の支持板13と干渉 するように設定されている。
【0017】 ピストンロッドのエンドジョイント30はシリンダ装置6のピストンロッド8 における上端部に一体的に形成されている。すなわち、エンドジョイント30は 略太鼓形状に形成されて、ピストンロッド8の上端部に直交するように配設され ており、その中心線上には軸孔31がピストンロッド8の軸心線と直交するよう に開設されている。
【0018】 また、エンドジョイント30の外周部には突合部33がピストンロッド8の軸 心延長線上に突設されている。この突合部33はキャブチルト時に前記ストッパ 18のU字溝内に片側から進入して係合するようになっている。
【0019】 次に、前記構成に係るブラケット11、リンクレバー21およびエンドジョイ ント30の組み付け作業を説明する。
【0020】 ブラケット11にはリンクレバー21が、その略半円形状部22が左右の支持 板13、13における半円形状部15、15間に挿入されて配置されるとともに 、ブラケット11の軸孔16およびリンクレバー21の第1軸孔23にピン26 が挿通されて抜け止めされる。これにより、リンクレバー21はその一端部がブ ラケット11にピン26によって回動自在に軸支された状態になる。
【0021】 他方、ピストンロッド8のエンドジョイント30にはリンクレバー21の略半 円形状22と反対側の端部が、リンクレバー21の開口端部間にエンドジョイン ト30の略太鼓形状の両端面が挿入されて配置されるとともに、リンクレバー2 1の第2軸孔24およびエンドジョイント30の軸孔31にピン34が挿通され て抜け止めされる。これにより、リンクレバー21は残りの他端部がピストンロ ッド8のエンドジョイント30にピン34によって回動自在に軸支された状態に なる。
【0022】 ところで、リンクレバー21は左右対称形状に形成されているため、図4(c )に示されているように、略半円形状部22がシャーシーフレーム2側に向けら れて逆向きに組み付けられる可能性がある。
【0023】 そして、この逆組みに気付かずに車両が運転されると、ロストモーションリン クレバー21と他の部品とが干渉してキャブ1とシャーシーフレーム2との間の 相対運動が阻害されるため、車両の乗り心地の低下や、異音の発生、シャーシー フレームの破損等の不具合が引き起こされる。
【0024】 しかし、本実施例においては、リンクレバー21における本来はシャーシーフ レーム2側になる端辺に逆組み防止突起25が配設されているため、逆向きに組 み付けられることは防止することができる。
【0025】 すなわち、図4(c)に示されているように、万一、リンクレバー21がブラ ケット11に逆組みされようとすると、逆組み防止突起25がブラケット11の 一方の支持板13における端辺に干渉することにより、リンクレバー21の軸孔 23がブラケット11の軸孔16に対して整合しない状態になるため、リンクレ バー21がブラケット11に逆組みされたことが判明する。したがって、逆組み された場合には、直ちに正規の状態に組み付け直すことができる。
【0026】 ここで、ロストモーションリンクレバー装置10の作用を簡単に説明する。
【0027】 キャブ1の通常状態において、シリンダ装置6は短縮されており、図1および 図2に示されているように、ピストンロッド8はその上端部が短く突出された状 態になるようにシリンダ7に引き込まれている。キャブオーバ自動車の走行中、 シャーシーフレーム2の振動はキャブ懸架スプリング4により緩和されてキャブ 1に伝達されるが、キャブ1はシャーシーフレーム2に対して細く接近離反運動 してしまう。
【0028】 このとき、ロストモーションリンクレバー装置10が介設されていないと、シ リンダ装置6において、ピストンロッド8がキャブ1側に、シリンダ7がシャー シーフレーム2側にそれぞれ連結されているため、ピストンロッド8はシリンダ 7に対して細く進退運動することになる。そして、ピストンロッド8が細く進退 運動すると、故障が発生し易くなる。
【0029】 しかし、本実施例においては、キャブ1のシャーシーフレーム2に対する接近 離反運動は、ロストモーションリンクレバー装置10におけるリンクレバー21 がブラケット11およびエンドジョイント30に対して回動することにより、吸 収されることになる。したがって、ピストンロッド8がシリンダ7に対して細く 進退運動することはなく、シリンダ装置6の故障は減少させることができる。
【0030】 図5は本考案の実施例2であるロストモーションリンクレバー装置の主要部を 示す図であり、(a)は側面図、(b)は逆組み状態の側面図、(c)は(b) のc−c線に沿う断面図である。
【0031】 本実施例2が前記実施例1と異なる点は、逆組み防止突起25Aがリンクレバ ー21に配設されている代わりに、ブラケット11の左右の支持板13、13に おける略中央部に内向きに突設されている点にある。
【0032】 本実施例2においても、リンクレバー21がブラケット11に逆向きに組み付 けられると、リンクレバー21の一端辺がブラケット11の逆組み防止突起25 Aに係合するため、リンクレバー21がブラケット11に逆向きに組み付けられ ていることが判明する。したがって、リンクレバー21がブラケット11にその まま逆向きに組み付けられてしまうのを防止することができる。
【0033】 図6は本考案の実施例3であるロストモーションリンクレバー装置の主要部を 示す図であり、(a)は側面図、(b)は底面図、(c)は逆組み状態の側面図 である。
【0034】 本実施例3が前記実施例1と異なる点は、エンドジョイント30の外周面にス トッパ32がピストンロッド8の軸心と直交する位置であってキャブ1側になる 位置に突設されているとともに、逆組み防止突起25Bがエンドジョイント30 のストッパ32に係合するように、リンクレバー21の左右の支持板13、13 間に突設されている点にある。
【0035】 本実施例3においては、リンクレバー21がピストンロッド8のエンドジョイ ント30、すなわち、ブラケット11に逆向きに組み付けられると、リンクレバ ー21の逆組み防止突起25Bがエンドジョイント30のストッパ32に係合す るため、リンクレバー21が逆向きに組み付けられていることが判明する。した がって、リンクレバー21がそのまま逆向きに組み付けられてしまうのを防止す ることができる。
【0036】
【考案の効果】
以上説明したように、本考案によれば、リンクレバーが逆向きに組み付けられ たまま放置されるのを防止することができるため、走行の安全性や乗り心地の低 下、部品の損傷等を未然に防止することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本考案の一実施例であるキャブチルト装置を示
す側面図である。
【図2】キャブチルト装置が搭載されたキャブを示す側
面図である。
【図3】キャブチルト装置に設備されたロストモーショ
ンリンクレバー装置を示す分解斜視図である。
【図4】その作用を説明するための主要部を示す図であ
り、(a)は正規の組み付け状態を示す側面図、(b)
はその底面図、(c)は逆組み状態を示す側面図であ
る。
【図5】本考案の実施例2であるロストモーションリン
クレバー装置の主要部を示す図であり、(a)は側面
図、(b)は逆組み状態の側面図、(c)は(b)のc
−c線に沿う断面図である。
【図6】本考案の実施例3であるロストモーションリン
クレバー装置の主要部を示す図であり、(a)は側面
図、(b)は底面図、(c)は逆組み状態の側面図であ
る。
【符号の説明】
1…キャブ、2…シャーシーフレーム、3…ヒンジ部、
4…キャブ懸架スプリング、5…キャブチルト装置、6
…シリンダ装置、7…シリンダ、8…ピストンロッド、
10…ロストモーションリンクレバー装置、11…ブラ
ケット、12…ベース、13…支持板、14…長方形形
状部、15…半円形状部、16…軸孔、17…リブ、1
8…ストッパ、21…リンクレバー、22…半円形状
部、23、24…軸孔、25、25A、25B…逆組み
防止突起、26…ピン、30…エンドジョイント、31
…軸孔、32…ストッパ、33…突合部、34…ピン。

Claims (1)

    【実用新案登録請求の範囲】
  1. 【請求項1】 シャーシーフレームとシャーシーフレー
    ムに一端部が回動自在に軸支されたキャブとの間にシリ
    ンダ装置が介設されており、このシリンダ装置のピスト
    ンロッドの一端部にリンクレバーの一端部が回動自在に
    軸支されているとともに、このリンクレバーの他端部は
    キャブに固定されたブラケットに回動自在に軸支されて
    いるキャブチルト装置において、 前記リンクレバー、前記ブラケットおよびピストンロッ
    ドの少なくとも一つに逆組み防止突起が、リンクレバー
    がブラケットまたはピストンロッドに逆方向に組み付け
    られた状態ではブラケットまたはピストンロッドの一部
    に係合するように突設されていることを特徴とするキャ
    ブチルト装置。
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Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR20030035357A (ko) * 2001-10-31 2003-05-09 현대자동차주식회사 트럭의 프런트캡 틸팅장치
JP2004176787A (ja) * 2002-11-26 2004-06-24 Honda Motor Co Ltd 変速機のカバー取付装置
JP2009168078A (ja) * 2008-01-11 2009-07-30 Sanwa Seiki Co Ltd キャブチルト装置
JP2015189250A (ja) * 2014-03-27 2015-11-02 三輪精機株式会社 キャブチルト装置

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