JP2015189250A - キャブチルト装置 - Google Patents
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Abstract
Description
キャブチルト装置はキャブとフレームとの間にチルト用シリンダ装置を介設し、このチルト用シリンダ装置の伸縮作動によりキャブを持ち上げたり降ろしたりして、エンジンおよびエンジン周辺の保守点検作業を容易に行うことができるようにしたものである。
キャブとフレームとの間に介設されたチルト用シリンダ装置と、
前記チルト用シリンダ装置と前記キャブとの間に介設されたロストモーションレバー装置と、
前記ロストモーションレバー装置に設けられてロストモーションによって発電する発電器と、
を備えていることを特徴とするキャブチルト装置。
本実施形態において、本発明に係るキャブチルト装置は、図1に示されているように、トラックのキャブ1とシャーシーフレーム2との間に介設されている。
キャブ1はシャーシーフレーム2上に前端部に配されて設備されており、前側下隅部をヒンジ部3により回動自在に軸支されて前後方向にチルトされるように構成されている。キャブ1の後端部にはキャブ懸架スプリング4がシャーシーフレーム2との間に介設されており、走行中、キャブ1はこのキャブ懸架スプリング4によりシャーシーフレーム2に対して弾性的にフローティング支持されるようになっている。
各支持板13の一端部には側壁部14が長方形形状に形成されており、他端部には軸受部15が山形形状に形成されている。各支持板13は側壁部14がトラックの前側に、軸受部15がトラックの後側にそれぞれ位置するように、ベース12の下面に配設されている。支持板13の軸受部15には軸孔16が開設されている。また、側壁部14にはリブ17が直角に突設されている。
ベース12の下面に突設された両支持板13、13における側壁部14、14間には、ストッパ18が固定されている。ストッパ18はキャブチルト時にエンドジョイント19の突合部20に係合することにより、キャブ1が所定以上に前傾するのを防止するようになっている。
エンドジョイント19の外周部には突合部20がピストンロッド8の軸心延長線上に突設されている。突合部20はキャブチルト時にストッパ18のU字溝内に片側から進入して係合するようになっている。
図1に示されているように、リンクレバー21の屈曲部22と反対側端部間には、エンドジョイント19の略太鼓形状の両端面が挿入されて配置されているとともに、リンクレバー21の両軸孔24、24とエンドジョイント19の軸孔(図示せず)にピン25が挿通されて抜け止めされている。これにより、リンクレバー21は屈曲部22と反対側端部がピストンロッド8のエンドジョイント19にピン25によって回動自在に軸支された状態になっている。
発電器30は永久磁石(以下、磁石という)31を備えており、磁石31はリンクレバー21に固定され、磁性体32aと非磁性体32bとによって構成されたヨーク32に保持されている。ヨーク32はリンクレバー21の中心線に沿うように配置されており、リンクレバー21の枢軸23側端部が一対の枢軸23、23の内側面にそれぞれ固定されている。ヨーク32の枢軸23側端部のベース12側端面には半円形状の雌ヒンジ33が形成されている。
ヨーク32の雌ヒンジ33と反対側端部には磁石側磁極34がベース12の方向に突設されている。
コア37の雄ヒンジ38と反対側端部にはコイル側磁極39が形成されており、コイル側磁極39はヨーク32の磁石側磁極34に対向されている。
ヨーク32の磁性体32aおよびコア37には高透磁率であり、珪素鋼板やフェライト等の高透磁率で高抵抗で渦電流損失およびヒステリシス損失の少ない材料が使用されている。
コイル35のコイル線材は狭い空間に設けられるものでないので、太い銅線を使用することにより、電気抵抗を減少させることができる。
なお、コイル35の出力を整流部40に直接導くに限らず、コイル35と整流部40との間に変圧器を介設して、コイル35の電圧を昇圧させて整流部40に印加させるように構成してもよい。
キャブ1の通常状態において、チルト用シリンダ装置6は短縮されており、図1に示されているように、ピストンロッド8はその上端部が短く突出された状態になるようにシリンダ7に引き込まれている。
キャブオーバ自動車の走行中、シャーシーフレーム2の振動はキャブ懸架スプリング4により緩和されてキャブ1に伝達されるが、キャブ1はシャーシーフレーム2に対して細く接近離反運動してしまう。
このとき、ロストモーションリンクレバー装置10が介設されていないと、チルト用シリンダ装置6において、ピストンロッド8がキャブ1側に、シリンダ7がシャーシーフレーム2側にそれぞれ連結されているため、ピストンロッド8はシリンダ7に対して細く進退運動することになる。そして、ピストンロッド8が細く進退運動すると、故障が発生し易くなる。
本実施形態においては、キャブ1のシャーシーフレーム2に対する接近離反運動は、ロストモーションリンクレバー装置10におけるリンクレバー21がブラケット11およびエンドジョイント30に対して回動(ロストモーション)することにより、吸収されることになる。
したがって、ピストンロッド8がシリンダ7に対して細く進退運動することはなく、シリンダ装置6の故障は減少させることができる。
図4(b)はキャブの標準位置におけるロストモーションレバー装置10および発電器30の状態を示している。この状態において、ヨーク32の磁石側磁極34とコア37のコイル側磁極39との空隙は増えるので、ヨーク32とコア37とを通る磁石31の磁束Φの量は減少する。
図4(c)はキャブの最上位置におけるロストモーションレバー装置10および発電器30の状態を示している。この状態において、ヨーク32の磁石側磁極34とコア37のコイル側磁極39との空隙は最大になるので、ヨーク32とコア37とを通る磁石31の磁束Φの量は最少になる。
逆に、発電器30が図4(c)→(b)→(a)に変位した場合には、磁束Φの量が増大して行くので、増大を妨害する逆方向の起電力がコイル35に発生する。
したがって、トラック走行中のロストモーションレバー装置10のロストモーションに追従して、発電器30のコイル35は交流電力を発生する。
コイル35の交流電流は整流部40によって直流電力に整流されて、整流された蓄電池50に貯蔵される。
本実施形態に係る発電器30Aは永久磁石(以下、磁石という)31Aを備えており、磁石31Aはリンクレバー21に非磁性のホルダ32Aに保持されている。磁石31Aは円弧形状に形成されて、リンクレバー21の枢軸23の同心円上に配置されており、ホルダ32Aはリンクレバー21の自由端部に固定されている。
発電器30Aはコイル線材(図示せず)がコイルボビン36Aに巻回されたコイル35Aを備えている。コイルボビン36Aはリンクレバー21の同心円上に配置されて、ブラケット11のベース12に固定されており、コイルボビン36Aには磁石31Aが進退自在に挿入されている。
コイル35Aの交流電流は整流部40(図2参照)によって直流電力に整流されて、整流された蓄電池50(図2参照)に貯蔵される。
30…発電器、31…永久磁石(磁石)、32…ヨーク、33…雌ヒンジ、34…磁石側磁極、35…コイル、36…コイルボビン、37…コア(鉄心)、38…雄ヒンジ、39…コイル側磁極、
40…整流部、41〜44…ダイオード、45…コンデンサ、50…蓄電池、
30A…発電器、31A…永久磁石(磁石)、32A…ホルダ、35A…コイル、36A…コイルボビン。
Claims (4)
- キャブとフレームとの間に介設されたチルト用シリンダ装置と、
前記チルト用シリンダ装置と前記キャブとの間に介設されたロストモーションレバー装置と、
前記ロストモーションレバー装置に設けられてロストモーションによって発電する発電器と、
を備えていることを特徴とするキャブチルト装置。 - 前記発電器は、前記キャブ側に固定されるコイルと、前記ロストモーションレバー装置のリンクレバーに固定される永久磁石とを備えている、
ことを特徴とする請求項1に記載のキャブチルト装置。 - 前記永久磁石は前記リンクレバーに固定されたヨークに保持されており、前記コイルにはコアが挿入されており、前記ヨークと前記コアとは一端部において回動自在に突合されているとともに、他端部において対向されている、
ことを特徴とする請求項2に記載のキャブチルト装置。 - 前記発電器は、前記ロストモーションレバー装置のリンクレバーの枢軸の同心円上に配置されて該リンクレバーに固定されている永久磁石と、前記枢軸の同心円上に配置されて前記キャブ側に固定され、前記永久磁石が進退自在に挿入されているコイルと、備えている、
ことを特徴とする請求項1に記載のキャブチルト装置。
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