JPS6136459Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案はトーシヨンバー方式のテイルトキヤブ
車両における防振ゴムを有するトーシヨンバー受
部に関する。

トーシヨンバー方式のテイルトキヤブ車両は、
第１図に示すように、キヤブ１のキヤブフロア先
端をシヤシ側フレーム２のアウトリガに取り付け
たテイルトヒンジブラケツト３にヒンジ結合する
一方、テイルトヒンジブラケツト３に回動自由に
嵌合させたトーシヨンバー４の先端部をキヤブフ
ロア側に固定したトーシヨンバー受部５に当接さ
せ、トーシヨンバー４の反力をキヤブフロアに作
用させることにより僅かな力でキヤブ１を上げ降
ろしできるようにしている。

そして、この種のテイルトキヤブ車両において
トーシヨンバー４が当たるトーシヨンバー受部５
に、フレーム２側からキヤブ１側へ伝達される振
動を抑制するため、トーシヨンバー４が当接する
コンタクトプレートとキヤブフロアに固定される
コンタクトシートとの間に防振ゴムを介在させる
と共に、トーシヨンバー４がコンタクトプレート
から外れるのを防止するためにガイドを設けたも
のが従来からある（実開昭55−48504号公報）。

ところが、防振ゴムを介在させた場合、キヤブ
１の上げ降ろし時にトーシヨンバー４とコンタク
トプレートとが擦れ合う際に防振ゴムがその力の
作用方向に変化してしまう。

この防振ゴムの変化を抑制するため、従来では
第２図に示すようにコンタクトプレート６、防振
ゴム７及びコンタクトシート８からなるトーシヨ
ンバー受部５の前方にストツパー９を設けてい
る。１０はガイドである。

しかし、この従来構造では、ストツパー９によ
る防振ゴム７の変形抑制作用が一方向であり、後
方及び左右方向への変化に対する抑制効果を有し
ておらず十分なものとは言い難いものであつた。

本考案は上記の実情に鑑みてなされたものでコ
ンタクトプレートと防振ゴムからなるトーシヨン
バー受部本体の両側面に切欠部を設け、キヤブフ
ロア側から立上つてコンタクトプレートより突出
するガイドの前記立上り部を受部本体の切欠部内
に位置させる構成とすることにより、防振ゴムの
前後・左右方向の変化を抑制するようにしたトー
シヨンバー受部を提供することを目的とする。

以下、本考案の実施例を第３図以下の図面に基
づいて詳細に説明する。

本考案の一実施例を示す第３図において、キヤ
ブフロアに固定するコンタクトシート１１上に防
振ゴム１２を固着し、更にこの防振ゴム１２上に
トーシヨンバー４が当接するコンタクトプレート
１３を一体に固着しトーシヨンバー受部本体を構
成する。前記コンタクトプレート１３はトーシヨ
ンバー４との接触面積が小さくなるように前後方
向に湾曲形成され、キヤブ上げ降ろし時における
トーシヨンバー４とコンタクトプレート１３との
間の摩擦抵抗が小さくなるようにしている。ま
た、コンタクトプレート１３の中央部は前後方向
に凹んでおり、この凹部１３ａにトーシヨンバー
４を当接させるようになつている。

そして、前記コンタクトプレート１３及び防振
ゴム１２の両側の略中央部に切欠部１４を形成
し、この切欠部１４内に、中間部が略Ｕ字状に湾
曲し、両端部が外側に折曲されコンタクトシート
１１と共にキヤブフロアにボルト等によつて固定
されるガイド１５のコンタクトシート１１から立
ち上がつている立上り部１５ａを位置させるよう
にしている。１５ｂはトーシヨンバー受部をキヤ
ブフロアに固定するボルトを挿通するボルト孔で
ある。

かかる構成において、このトーシヨンバー受部
は第３図における上下を逆にしてボルト等により
キヤブフロアに取り付ける。

そして、キヤブの上げ降ろし動作時、コンタク
トプレート１３とトーシヨンバー４との接触部分
はトーシヨンバー受部の前後方向に移動する。ト
ーシヨンバー４はコンタクトプレート１３に圧接
しているため、前記接触部分の移動に併なつて防
振ゴム１２が前後に変形する。この変形により防
振ゴム１２に一体に固着されているコンタクトプ
レート１３も前後にずれようとするが、ガイド１
５の立上り部１５ａにコンタクトプレート１３の
切欠部１４端面が当るため、コンタクトプレート
１３の移動は阻止される。しかも、コンタクトプ
レート１３を湾曲させてトーシヨンバー４との間
の摩擦力が小さくなるようにしてある。従つて、
コンタクトプレート１３及び防振ゴム１２の前後
方向へのずれ幅を大幅に減少できる。また、左右
方向のずれに対してもガイド１５の立上り部１５
ａの内面にコンタクトプレート１３の切欠部１４
端面が同様に当接するので、そのずれ幅を大幅に
減少できる。更に加えれば、ガイド１５によりス
トツパを兼させる構成であるので、従来のような
ストツパをガイドと別部材で形成するのに比べて
トーシヨンバー受部をコンパクトにできる効果を
有する。

このように、防振ゴム１２の前後・左右方向の
ずれを防止できるので、その変形量を大幅に低減
できる。従つて、防振ゴム１２の劣化を抑制で
き、トーシヨンバー受部の耐久性を向上できる。

上記実施例では、ガイド１５をコンタクトプレ
ート１３及び防振ゴム１２を跨く形状のものとし
たが、第４図に示すように略Ｌ字状に形成した一
対の部材をコンタクトプレート１３′及び防振ゴ
ム１２′の両側に固定した時に、その立上り部が
コンタクトプレート１３′上方に突出する形状の
ガイド２０としてもよい。また防振ゴムの幅をコ
ンタクトプレートの切欠部の幅より小さくして防
振ゴムの切欠をなくしても良い。

以上述べたように本考案によれば、コンタクト
プレートの両側面に切欠部を形成し、この切欠部
内にガイドの立上り部を位置させ、防振ゴム変形
時に切欠部端面がガイドに当たるようにしたの
で、防振ゴム及びコンタクトプレートの前後方向
は勿論、左右方向へのずれを防止できる。従つ
て、防振ゴムの劣化を抑制できトーシヨンバー受
部の耐久性を向上できる。

【図面の簡単な説明】

第１図は本考案を適用するトーシヨンバー方式
のテイルトキヤブ車両の側面図、第２図は従来の
トーシヨンバー受部を示す斜視図、第３図は本考
案の１実施例を示す斜視図、第４図は本考案の別
の実施例を示す斜視図である。 １……キヤブ、４……トーシヨンバー、１１…
…コンタクトシート、１２，１２′……防振ゴ
ム、１３，１３′……コンタクトプレート、１４
……切欠部、１５，２０……ガイド。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. トーシヨンバー反力を受けるキヤブフロア側に
   トーシヨンバーが当接するコンタクトプレートを
   防振ゴムを介して装着してなるテイルトキヤブ車
   両のトーシヨンバー受部において、コンタクトプ
   レートの両側面に切欠部を形成し、キヤブフロア
   から立上つてコンタクトプレートのトーシヨンバ
   ー当接面より突出するガイドの前記立上り部を前
   記切欠部内に位置させたことを特徴とするテイル
   トキヤブ車両のトーシヨンバー受部。