JPH0684057B2 - 保存温度管理用ラベル - Google Patents

保存温度管理用ラベル

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JPH0684057B2
JPH0684057B2 JP60091252A JP9125285A JPH0684057B2 JP H0684057 B2 JPH0684057 B2 JP H0684057B2 JP 60091252 A JP60091252 A JP 60091252A JP 9125285 A JP9125285 A JP 9125285A JP H0684057 B2 JPH0684057 B2 JP H0684057B2
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真 浅野
春樹 堤
清春 長谷川
英司 田中
宏行 赤堀
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Mitsui Toatsu Chemicals Inc
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【発明の詳細な説明】 (産業上の利用分野) 本発明は保存温度管理ラベルに関する。
より詳細には、ラベルを保存すべき物品に適用して保存
温度およびその履歴を判断することのできる保存温度管
理用ラベルに関する。
冷凍食品、冷蔵食品、生花、医薬品または温度に敏感な
化学物質などは、輸送時や保存時等に厳重な温度管理が
必要である。そのため、物品それぞれが、管理すべき温
度のもとにあったかを出来るだけ容易に知る方法が要求
されている。
(従来の技術) 温度管理用インジケーターとしては、既にUSP3954011号
に提案されたような着色された固体樹脂酸の溶融現象と
吸い取り紙の毛細管現象を利用したもの、特公昭57−43
19号、同57−28559号等に提案されたリパーゼ酵素が温
度により活性化する程度が異なりその度合がpH指示薬で
識別できることを利用したものなど、更に特開昭59−18
8528号に所定温度で溶融する物質の層、これと接触して
変色をおこす固体成分の層および両層間に隔壁を備えた
ものなどが提案されている。
(発明が解決しようとする問題点) しかしながら、これらの方法では、多量に流通する物品
の1つ1つに適用できるような温度管理用のインジケー
ターとしては、(1)用いる材料、構成が複雑であっ
て、かつ極めて高価で手軽に使用することができない、
または、(2)ラベル製造段階から物品に貼りつける等
の手段により物品の温度管理を開始するまでの間たえず
所定温度以下(融点以下)で保管管理する必要があり、
とりわけ使用前冷凍または冷蔵条件下での品温以下でラ
ベルを保管管理することがきわめて困難なことである、
さらに、(3)品温管理を必要とする物品の各々に連続
的に貼付機(ラベラー)を用いて貼りつけることは、そ
の形状からみて困難であり、個々の物品の品温管理用途
には不適である、などの大きな欠点を有している。
本発明の目的は上記のような従来技術の欠点を解決し、
厳重な温度管理が可能で、かつ手軽に使用できる温度指
示ラベルを提供することである。また本発明第2の目的
は、1つ1つの物品に対し、連続的にかつ効率よく自動
ラベラーで貼りつけることのできるコンパクトなラベル
を提供することにある。また本発明の第3の目的は、品
温管理をしようとする物品に貼りつけられる段階で、自
動的に温度管理機能が作動しうるものであって、それ迄
は任意の温度環境に保管されてもよい、保管管理の容易
な温度管理ラベルを提供することにある。
また、本発明の第4の目的は温度管理が必要な物品が、
設定温度に暴露されたことを知ることのみならず、かつ
その暴露時間履歴をも、ラベルの変色(色相変化によ
り)により検知できるラベルを提供することにある。
また本発明の第5の目的は、品温管理が必要な物品が所
定温度以上に暴露されても、腐敗、変質などをおこす迄
の許容時間に応じた、変色挙動を有するラベルを提供す
ることにある。
(問題点を解決するための手段) 上記目的を解決するため、本発明者らは鋭意検討を行な
い(a)色素前駆体、(b)前記色素前駆体と反応して
該色素を発色または変色させる顕色剤および(c)前記
(a)と(b)を所要時期に接触反応させる環境を提供
するに必要な、マイクロカプセルに保有された、所定の
融点を有する疎水性物質を支持体上に保持させてなる保
存温度管理ラベルを見出した(特開昭60−53984号)。
本発明は前記目的を解決するために検討した、さらに改
良された保温温度管理用ラベルであり、(a)所定の温
度で溶融する疎水性物質を架橋型樹脂被膜で被覆したマ
イクロカプセル層と(b)該マイクロカプセル層内物質
との接触により変色をおこす固体成分の層との間に水不
溶性高分子膜の発色制御層を設けることにより、前記の
問題を解決した保存温度管理用ラベルが得られることを
見出し、到達したものである。
すなわち、本発明の保存温度管理用ラベルは所定の融点
を有する疎水性物質、および発色性物質を用いてなり、
疎水性物質を架橋型樹脂膜で被覆したマイクロカプセル
として用いる保存温度管理用ラベルにおいて、これらを
含有する層と水不溶性高分子膜の発色制御層とを設けて
なることを特徴とする保温温度管理用ラベルである。
本発明の保温温度管理用ラベルの特徴の1つは、所定の
融点を有する疎水性物質をマイクロカプセルとして用い
るところにある。このような所定の融点を有する疎水性
物質としては、マイクロカプセルの内部で環境温度によ
って固体−液体に相互変換しうるものであって、マイク
ロカプセルから放出されても所定温度以下では固体とし
て、所定の温度以上では液体として挙動する非揮発性の
疎水性有機化合物である。具体的な化合物としては、融
点の低い化合物から順にトリカプロイングリセリド、ノ
ニベンゼン、ピメリン酸ジエチル、安息香酸−n−ブチ
ル、n−デシルシクロペンタン、1−ペンチルナフタレ
ン、エナント酸オクチル、カプリン酸ヘプチル、1−n
−ブチルナフタレン、アゼライン酸−ジエチル、カプロ
ン酸メチル、1−ヘキシルナフタレン、酢酸ドデシル、
リノレイルアルコール、カプリル酸オクチル、酢酸デシ
ル、ウンデカン酸エチル、デシルベンゼン、1,6−ジメ
チルナフタレン、1−エチルナフタレン、1−リノレオ
−2,3−ジカプリリン−グリセリド、酢酸−ウンデシ
ル、1−ラウロ−2,3−ジリノレイントリグリセリド、
1−カプロイル−2,3−ジステアリントリグリセリド、
カプロン酸ウンデシル、カプリル酸−ヘプチル、n−ノ
ニルシクロヘキサン、1−プロピルナフタレン、n−ウ
ンデシルシクロペンタン、1−ミリスト−2,3−ジリノ
レイントリグリセリド、1−ヘプチルナフタレン、2−
エチルナフタレン、1−カプリリル−2,3−ジオレイン
−トリグリセリド、スペリン酸ジエチル、ウンデシルベ
ンゼン、n−ドデシル−シクロペンタン、トリデカン酸
エチル、ラウリン酸ブチル、カプロン酸ドデシル、リシ
ノール酸メチル、2−n−ペンチルナフタレン、1,3−
ジメチルナフタレン、アゼライン酸−ジメチル、スペリ
ン酸ジメチル、2−n−ヘキシルナフタレン、ラウリン
酸ヘプチル、1−n−オクチルナフタレン、ラウリン酸
エチル、n−デシルシクロヘキサン、セバシン酸ジエチ
ル、1−リノレオ−2,3−ジカプリン−トリグリセリ
ド、ミリスチン酸ブチル、2−n−ヘプチルナフタレ
ン、カプロン酸テトラデシル、n−ドデシルベンゼン、
1−オレオ−2,3−ジカプリン−トリグリセリド、2−
オレオ−1,3−ジカプリン−トリグリセリド、ラウリン
酸メチル、n−トリデシルシクロペンタン、n−ウンデ
シルシクロヘキサン、カプロン酸トリデシル、ノニルナ
フタレン、n−テトラデシルシクロペンタン、n−ペン
タデカン、トリデシルベンゼン、1−ヘプタデセン、2
−n−オクチルナフタレン、2−n−ノニルナフタレ
ン、2−ウンデカノン、ミリスチン酸エチル、n−ドデ
シルシクロヘキサン、1−ミリスト−2,3−ジオレイン
−トリグリセリド、パルミチン酸イソブチル、ペンタデ
カン酸エチル、デシルナフタレン、n−テトラデシルベ
ンゼン、カプロン酸−ペンタデシル、n−ペンタデシル
−シクロペンタン、1−オクタンデセン、ヘキサデカ
ン、1−パルミト−2,3−ジオレイン−トリグリセリ
ド、パルミチン酸ブチル、ミリスチン酸メチル、ペンタ
デカン酸メチル、パルミチン酸アミル、オレイン酸メチ
ル、2−n−デシルナフタレン、パルミチン酸−プロピ
ル、n−ヘキサデシルシクロペンタン、オクタデカン、
アビオール、ベンジリデンマロン酸−ジエチル、ノナデ
カン、ケイ皮酸−ベンジル、テレフタル酸ジエチル、1
−テトラデカノール、1,2−ジフェニルエタン、1,3,5−
トリメトキシベンゼン、p−ジメトキシベンゼン、オク
タデカノール、9−エチルアントラセン、p−メチルベ
ンゾフェノンなどの−30℃〜70℃にシャープな融点を有
する沸点が200℃以上の疎水性有機化合物が例示され
る、もちろんこれらの例示化合物に限定されることはな
く、これらの2種以上、あるいは他の成分と混合して、
融点を調節して用いてもよい。
これらの疎水性物質は、架橋型樹脂被膜で被覆されてマ
イクロカプセル化されて用いられる。架橋型樹脂膜を用
いた疎水性物質のマイクロカプセル化方法としては、
(1)In−Situ重合法によるアミノアルデヒド樹脂被膜
を形成させる方法、(2)界面重縮合法により架橋型樹
脂被膜で疎水性物質を被覆する方法、あるいは(3)コ
アセルベーション法によりゼラチン被膜で疎水性物質を
被覆したのち、アルデヒド等を用いて分子架橋を行なう
方法などが挙げられる。これらのなかでIn−Situ重合法
により、アニオン性高分子物質の存在下にメラミンホル
ムアルデヒド樹脂膜あるいは尿素ホルムアルデヒド樹脂
膜を形成させる方法が、高固型分低粘度のマイクロカプ
セルスラリーが容易に得られること、更に極めて膜の緻
密性が高く、各種の溶剤等に対する安定性を備えている
等のため最も好ましい。
非架橋型樹脂で被覆されたマイクロカプセル、例えば、
線状高分子物質で被覆またはコーティングされたマイク
ロカプセルの壁は本発明のラベルを製造するに際して、
加えられる他の各種成分や環境温度外部環境からくる物
質との接触によって、溶解、膨潤、軟化変形などおこし
やすいので、ラベルの製造上制限条件が多く好ましくな
い。また本発明のラベルに用いられるマイクロカプセル
は、平均粒子径が1〜20μ、好ましくは2〜8μ程度の
ものが使用される。40μ以上の粗大なマイクロカプセル
粒子が存在することはラベル上のマイクロカプセル面が
圧力または摩擦に対して過敏となり著しく破壊されやす
いので好ましくない。
本発明において、発色性物質、すなわち、マイクロカプ
セル中の疎水性物質との接触により変色をおこす固体成
分とは、所定の融点以上にある疎水性物質の液中で分子
的接触により、発色、消色または変色をおこす2種以上
の固体成分であって、例えば感圧感熱複写用の各種色素
前駆体や顕色剤がある。具体的には、(A)ラクトン環
を有する色素前駆体、例えば(a)クリスタルバイオレ
ットラクトンなどのトリフェニルメタンフタリド類、
(b)インドリルレッドの如きジインドリルフタリド
類、(c)3−ジエチルアミノ−6−メチル−7−アニ
リノフルオランなどのフルオラン類と有機または無機の
固体類、例えば(a)フェノールホルムアルデヒド縮合
物およびその変性物、(b)芳香族カルボン酸誘導体ま
たはその塩、(c)ビスフェノールA、p−フェニルフ
ェノールの如きフェノール性化合物、(d)酸性白土、
活性白土等の天然または半合成無機固体酸類との組合
せ、(B)一般式(I)で示されるメチン系色素前駆体 (式中、X、Y、Zはそれぞれ置換基を有することもあ
るフェニル基、ナフチル基、β−スチリル基、または芳
香族異節環残基をあらわし、それぞれ同一であっても異
なっていてもよく、またX、Y、Zのうち2個が結合し
て環を形成してもよい。またX、Y、Zのうち芳香族異
節環残基が1個以下の場合はフェニル基、ナフチル基ま
たはβ−スチリル基において、分子の中心メチン系に対
してパラ位に少なくとも1個のアミノ基、置換アミノ基
もしくは低級アルコキシ基を有する。)と一般式(II)
または(III) (式中、R1〜R8はそれぞれハロゲン原子、シアノ基、ニ
トロ基、カルボキシル基、アルキルオキシカルボニル
基、アリールオキシカルボニル基、シクロカルキルオキ
シカルボニル基、アラルキルオキシカルボニル基、アル
キルスルホニル基、アリールスルホニル基、シクロアル
キルスルホニル基、アラルキルスルホニル基、アルコキ
シアリールスルホニル基、アシル基を少なくとも1個有
し、他は水素原子、アルキル基、アリール基、アラルキ
ル基、アルコキシ基、アラルキルオキシ基、アルキルチ
オ基、またはアリールチオ基であり隣接するカルボキシ
ル基がイミド環を形成してもよい)で表わされる電子吸
引性基で置換されたベンゾキノン誘導体との組合せ、 (C)鉄塩と没食子酸またはタンニン酸等の組合せ、芳
香族ポリヒドロキシ化合物N,N′−ジ置換ジチオオキシ
アミドとNi塩鉄塩などの組合せに代表されるキレート形
成による変色材料の組合せ などが代表的な変色材料成分として例示される。
しかし、これらに限定されることはなく、分子接触によ
り変色を生起するものであればすべて用いることができ
る。
これらのなかで、(B)の一般式(I)のメチン系色素
前駆体と一般式(II)または(III)のベンゾキノン誘
導体との組合せによる無色から有色への非可逆変色原理
を用いることが、(1)変色が、定量的に進行しかつき
わめて少ない使用量で済むため、コンパクトかつ、安価
なラベルを形成させるのに適している、(2)(I)、
(II)、(III)とも−30℃〜70℃の所定温度で溶融す
る疎水性物質に対する溶解性にとみ、マイクロカプセル
を用いたラベルの構成に容易に適応しうる、(3)ラベ
ルの使用条件下での変色は非可逆的であり、ラベルの使
用時の温度以外の要因で不都合な変褐色を生起すること
がない、などの理由で最も好ましい。
本発明において好ましく用いられる一般式(I)で示さ
れるメチン系色素前駆体は無色あるいは淡色の化合物で
あって、特開昭60−53984に例示する化合物が使用でき
る。また、本発明において、好ましく使用される一般式
(II)または(III)で表わされるベンゾキノン誘導体
としては、同様に特開昭60−53984に例示する化合物が
使用できるほか、2,5−ジ−シクロヘキシルオキシ−3
−ベンジルスルホニル−1,4−ベンゾキノン、2,5−ジ−
シクロヘキシルオキシ−3−(4′−トリル)スルホニ
ル−1,4−ベンゾキノン、2,5−ジ−n−オクトキシカル
ボニル−3−n−ブチルスルホニル−1,4−ベンゾキノ
ンなどのベンゾキノン誘導体が使用される。もちろんこ
れらに限定されることはない。
これらの発色性物質は、発色に必須の成分が所定の融点
を有する疎水性物質と接触して始めて発色する。
したがって、疎水性物質のマイクロカプセル層には、発
色性物質の一方の必須成分が1種以上含まれていてもよ
い。すなわち、その成分は所定温度で溶融する疎水性物
質に溶解もしくは分散された状態で架橋型樹脂膜で被覆
したマイクロカプセルとして用いてもよく、また疎水性
物質のマイクロカプセルと共に層内に存在させてもよ
い。
本発明のラベルに用いられる発色性物質は、一般的に固
体であって、それぞれが、(a)マイクロカプセルの層
(マイクロカプセル化されている場合を除く)または
(c)変色を生起する層に用いられる場合には、一般的
に微小粒子の水性懸濁液化という前処理を受けたのち必
要に応じて他の成分と混合され塗布乾燥して層を形成す
る。
本発明の保存温度管理用ラベルの最大の特徴は、水不溶
性高分子膜を、マイクロカプセル層内物質の拡散浸透を
制御するために発色制御層として、前述の(a)所定温
度で溶融する疎水性物質を架橋型樹脂膜で被覆したマイ
クロカプセルの層と(b)該マイクロカプセル層内物質
との接触により非可逆的に変色をおこす成分の層との間
に設けることである。
本発明のラベルにおいて、必須の構成々分として用いら
れる水不溶性高分子被膜とは、ビニル系単量体1種また
は2種以上を用いてエマルジョン重合または溶液重合さ
せて得られた造膜性高分子の総称であって、一般的に水
系分散液または有機溶剤溶液の形で入手しうるものであ
る。
本発明において好ましく用いられる造膜性高分子とは、
具体的には(A)各種のビニル系モノマーを単独重合ま
たは共重合させて得られる重合体、例えば、アクリロニ
トリル−ブチルアクリレート−2−エチルヘキシルアク
リレート共重合体、アクリロニトリル−ブチルアクリレ
ート−エチルアクリレート共重合体、アクリロニトリル
ブチルアクリレート共重合体、メチルメタクリレート−
2−エチルヘキシルアクリレート共重合体、スチレン−
ブチルアクリレート共重合体、スチレン−メチルメタク
リレート−エチルアクリレート共重合体、スチレン−ジ
ビニルベンゼン−エチルアクリレート共重合体、スチレ
ン−ブタジエン共重合体、スチレン−メチルメタクリレ
ート−ブタジエン共重合体、メチルメタクリレート−ブ
タジエン共重合体、酢ビ−エチレン共重合体、アクリロ
ニトリル−ブチルアクリレート−ヒドロキシエチルメタ
クリレート−アクリルアミド共重合体、塩化ビニリデン
−アクリル酸エチル共重合体、アクリル酸エステル−酢
酸ビニル共重合体、アクリル酸エステル−エチレン共重
合体、アクリル酸エステル−N−メチロールアクリルア
ミド共重合体、アクリル酸エステル−ビニルエーテル共
重合体などが例示される。イタコン酸、フマール酸など
を少量加えて得た、いわゆるカルボキシ変性樹脂等も用
いることもできる。
このような重合体は、一般にエマルジョン重合法または
溶液重合法によって製造することができる。このような
ビニル系モノマーの重合体は、モノマーの組成比を変え
ることにより、かつ重合度を変えることにより、マイク
ロカプセル内の疎水性物質に対する溶解性、重合体の溶
解性、疎水性物質の重合体への浸透性を自由に制御しう
るので好ましい。
これらのなかでエマルジョン重合法で得られた重合体は
一般に0.01μ〜2μの粒子径を有する微小な重合体粒子
の水性分散液であって環境に悪影響を及ぼす揮発性の有
機溶剤類を含まず、コーティングまたは印刷などの手段
で(a)マイクロカプセル層上または(b)発色性物質
を含有する層上に塗布されたのち、水分の乾燥揮発によ
り、水不溶性の乾燥被膜を形成しうるので好ましい。こ
のようなエマルジョン重合法で得られた重合体水性分散
液は(1)、高濃度かつ低粘度であって極めて扱いやす
く、(2)、他の水性分散物と任意の比率で混合が可能
であり、(3)、前述の如く、ラベルのマイクロカプセ
ル内に用いる、疎水性物質に対する溶解性、浸透性を自
由に制御しうる、(4)、塗布後の水分蒸発によって連
続膜を形成させることができる上に、粒子径の制御また
は、乾燥製膜条件の選定により連続膜層にミクロポアを
生じせしめ、疎水性物質の拡散による、変色時間の制御
をもが可能である。このように、ビニル重合体の水性懸
濁液を用いた水不溶性高分子膜を例えば、(a)マイク
ロカプセルと(b)発色性物質の層との間に設けること
により、破壊されたマイクロカプセル内の疎水性物質
が、発色性物質の層に到達し、変色を開始する迄の所要
時間および変色開始後の変色と時間特性を、本発明の保
存温度管理用ラベルが使用される対象物品の管理条件に
合わせることがはじめて可能となる。
このような水不溶性の高分子膜は、本発明のラベルの製
造に際しては、紙、あるいはフィルム状の支持体上にマ
イクロカプセル層または発色性物質の層を設けたのち、
更にコーティングまたは印刷等の手段により塗布後乾燥
して形成される。したがって、このような高分子に求め
られる他の物性は、塗布乾燥工程でうまく造膜すること
が必要であるので、最低造膜温度が60℃以下、好ましく
は40℃以下であることである。高分子自体の最低造膜温
度が高すぎるときは、より高い温度で乾燥造膜させる
か、または適切な造膜助剤を用いて、最低造膜温度を下
げる手段を用いる。多量の造膜助剤の使用はマイクロカ
プセル内の疎水性物質の融点を低下させるおそれがある
ので好ましくない。塗布乾燥によって形成させる膜の厚
みは一般的に1〜10μ程度である。
本発明の保存温度管理用ラベルは、基本的には (a) 所定温度で溶融する疎水性物質を架橋型樹脂膜
で被覆したマイクロカプセルの層、(b)該マイクロカ
プセルの層内物質との接触により変色を生起する発色性
物質の層、および(c)水不溶性高分子膜の発色制御層
を設けてなるものである。
そして、その特徴は、所定の温度で溶融する疎水性物質
のマイクロカプセルの層が発色制御層により、変色を生
起するに必須の発色性物質の少なくとも1種を含む層と
区切られて構成されることである。
したがって、発色性物質が2種以上の物質によりなる場
合、必須成分を変色が生起しないように別けて、一方を
マイクロカプセル中に疎水性物質とともに包含させた
り、あるいは疎水性物質のマイクロカプセルと同一の層
に保有させることができる。
具体的に1つ1つの物品に容易に貼りつけて、個々の温
度管理が可能な実仕様のラベルは前記構成にもとずき下
記のように作成される。すなわち、紙またはフィルム様
の支持体上に、まず(a)のマイクロカプセルの層また
は、(b)の該マイクロカプセル層内物質との接触によ
り変色を生起する層を設ける。この際用いられる紙また
はフィルム様支持体は一般的に30μ〜500μの厚みのも
のが用いられ、マイクロカプセルを含有し接着剤等の成
分を混合してなる水性塗液、あるいは変色を生起する成
分の1種または2種の水性懸濁液を含有し、他に顔料お
よび接着剤成分等を混合してなる水性塗液を支持体上に
通常コーティングすることにより得られる。
コーティングの方式としてはエアナイフコーティング、
メイヤーバーコーティング、カーテンコーティング、ブ
レードコーティング、グラビアコーティング等の常用手
段が用いられる。
最も一般的には、変色を生起する層がコーティングされ
る。変色を生起する層は乾燥塗布量で2〜20g/m2が一般
的である。
つぎに、これらの層の上に水不溶性高分子膜を形成させ
る。高分子膜の形成方法としてはもっぱらコーティング
が使用される。
前述の支持体上の(b)の変色を生起する層または
(a)のマイクロカプセルの層に、ビニル系重合体の水
性分散液もしくはビニル系重合体溶液を、コーティング
法により塗布乾燥して造膜させることにより(c)の水
不溶性高分子膜が形成される。コーティング方法は、エ
アナイフコーター、メイヤーバーコーター、カーテンコ
ーターなどが一般的である。
このように支持体上に、二層のコーティング層を設けた
のち第三層目を設ける。最終層は支持体の最近接層が、
(a)のマイクロカプセルの層の場合には(b)の変色
を生起する層であり、(b)の変色を生起する層の場合
には(a)のマイクロカプセル層である。第三層は、前
記二層と同様にコーティング法によって設けるか、ある
いは、各種の印刷方法により、ラベル上の特定の位置に
かつ特定の絵柄で印刷することにより形成される。ラベ
ル上の特定部分の変色の程度により、物品の温度管理を
行なうことが要求される場合には、(実際にこのような
ケースが多い)(a)のマイクロカプセル層、あるいは
(c)の変色を生起する層のインキを調製し二層目の水
不溶性高分子層に各種の方法で印刷乾燥することにより
形成される。印刷の方法としては、スクリーン印刷法、
フレキソ印刷法、グラビヤ印刷法などが用いられるが、
本発明のラベルは圧力破壊型のマイクロカプセルを必須
成分としているため印刷時の胴圧、あるいは剪断力によ
るマイクロカプセルの破壊がおこらないように印刷条件
を注意深く選定する必要がある。
第三層目に(a)マイクロカプセルの層を設ける場合に
は、種々の印刷法のなかでもっとも低胴圧、低剪断力で
印刷が可能なスクリーン印刷法が最も好ましい。
本発明のラベルに於いては、視感的に充分な変色を得る
に必要なマイクロカプセル層の厚みは5〜20μであり、
種々の印刷方式のなかでスクリーン印刷方式が厚みの印
刷を最も得意としている点からも有利である。
本発明のラベルは上述の様な具体的構成を有するが、物
品の1つ1つにラベラーを用いて容易に貼りつけられる
ように支持体の下層に感圧粘着層(および離型紙)を設
けるのが一般的であり、更に、第三層の上層に保護層を
設けてもよい。支持体の下層には感圧粘着層を設ける。
感圧粘着層は、具体的にはグラシン紙、上質紙またはク
ラフト紙などにシリコン剥離処理をした剥離紙に、粘着
剤をコーティング乾燥したのち支持体の下層にラミネー
トすることにより得ることができる。粘着剤としては、
アクリルエマルジョン型粘着剤、アクリル系有機溶剤型
粘着剤あるいはゴム系有機溶剤型粘着剤などが用いられ
る。
使用する粘着剤は、ラベルの使用条件(使用温度、被貼
付物質等)に応じて適宜、選択される。
感圧粘着層の厚は5μ〜50μが一般的である。支持体の
下層への感圧粘着層を設けるのは、支持体の上層にコー
ティング層を設ける前であってもコーティング層および
/または印刷層を設ける途中であってもよく、またコー
ティング層および/または印刷層を設けたあとでもよ
い。第三層の上層に設ける保護層はラベルの使用条件下
で、摩擦や、水、油脂等による影響を排除、軽減するた
めに用いるものであって、コーティング、印刷あるいは
フィルムラミネーションなどによって行なう。
本発明の保存温度管理用ラベルは前記の構成としての特
徴をするものであれば、上述の構成に限らず各種の構成
をとることができる。
例えば、(1)(a)無色または淡色の色素前駆体を溶
解または分散した所定の融点を有する疎水性有機物を架
橋型樹脂膜で被覆したマイクロカプセルの層、(b)該
色素前駆体との接触により該色素前駆体を呈色させうる
物質を含有する層および両層間に(c)水不溶性高分子
膜を設けてなり、支持体上に上記三層が積層されている
ことを特徴とするもの、(2)(a)所定の融点を有す
る疎水性有機物を架橋型樹脂膜で被覆したマイクロカプ
セルおよび、無色または淡色の色素前駆体を含有する
層、(b)該色素前駆体との接触により該色素前駆体を
呈色する物質を含有する層および両層間に(c)水不溶
性高分子膜を設けてなり支持体上に上記三層が積層され
ているもの、(3)(a)所定の融点を有する疎水性有
機物を架橋型樹脂膜で被覆したマイクロカプセルの層、
(b)該マイクロカプセル内物質に溶解して、化学的に
変色を生起する二種以上の物質を含有する層および両層
間に(c)水不溶性高分子膜を設けてなり、支持体上に
上記三層が積層されているもの、等があげられる。
(作用および効果) 本発明の保温温度管理用ラベルは、性状およびその使用
法に関して次のような従来にない極めて優れた特徴を有
す。
(1) 本来は温度に対して敏感であるにもかかわら
ず、構成として所定の融点を有する疎水性物質のマイク
ロカプセルを用いるので、ラベル上のマイクロカプセル
が破壊されて使用される以前は、変色を何らおこさず、
また、支持体上への各種方式によるコーティング、また
は印刷後に熱乾燥することもできるので、生産性が良い
こと、かつ使用前は自然環境での半永久的保存が可能で
あること、 (2) 高分子膜を必須成分として用いるためラベルの
使用条件として従来不可能であった、管理温度以上での
ラベルの温度管理機能を作動させることが可能となる。
すなわち、管理温度以上でラベルのマイクロカプセルを
破壊させて温度管理機能を作動させたのち、対象とする
物品に貼りつけ、その後所定温度以下に降温させて用い
ることも可能となる。このような利点は、冷凍食品への
本ラベルの貼りつけに際し、結氷表面へのラベル貼りつ
けが困難であるため、一時的に物品表面だけを室温に戻
しラベルを貼りつけたのち、再び冷凍管理をする場合な
どに極めて有用である。更に、一般的に5℃以下で管理
される冷蔵食品などに対し貼りつけて温度管理するに際
し、貼りつけ作業者の労働衛生環境上、ラベル貼付作業
が管理温度以上で行なわれる場合などに極めて好適なラ
ベルとなる。もちろん、本発明のラベルは、予め、所定
温度以下迄冷却したのちにマイクロカプセルを破壊して
管度管理機能を作動させてももちろんよい、 (3) ラベルのサイズが任意に選定でき、かつ、従来
提案されているラベルと異なり、薄く、かつ、フレキシ
ブルな構造を有するため、温度管理が必要な物品(例え
ば、食品、医薬品、等)に、既存の据付け型ラベラーあ
るいはハンドラベラー等を用いて、連続的にかつ効率的
に貼りつけることができる。
(実施例) 以下、実施例により本発明を詳述する。
実施例1 ポリプロピレンをベースとする合成紙(王子油化合成紙
ユポ厚み85μ)に下記組成を有する水性塗液(30%水分
散液として使用) *1)色素前駆体を呈色させる成分 2,5−ジシクロヘキシルオキシカルボニル−3−ベンジ
ルスルホニル−1,4−ベンゾキノン(予め少量の分散剤
を用いて湿式微粒化した平均粒径2.5μの水分散液) を調製し、メイヤーバーコーターを用いて塗布乾燥して
変色を生起する層を設けた(乾燥厚み5μ)。該層の上
層にアクリロニトリル40wt%、エチルアクリレート10wt
%、ブチルアクリレート29wt%、スチレン20wt%、ヒド
ロキシエチルメタクリレートおよび1wt%のモノマー構
成を有する平均粒子径0.2μのアクリルエマルジョン
(エマルジョン重合法によって得られたもの)をメイヤ
ーバーコーターで乾燥塗布量が2.5μとなるように塗布
熱乾燥してアクリル樹脂の乾燥膜を形成させて水不溶性
高分子膜を設けた。ついで色素前駆体としてのビス(1.
n−ブチル−2−メチル−インドール−3−イル)−
(4′−エトキシフェニル)メタンを1重量%溶解した
ミリスチン酸エチルエステルを、メラミン樹脂で被覆し
たマイクロカプセルスラリーを用い、下記組成の水性塗
液を作成した。(固型分25wt%) 該水性塗液をエアナイフコーターを用いて、前記水不溶
性高分子層に塗布量が10μとなるように塗布乾燥した。
ついでシリコン処理した80g/m2のグラシン剥離紙にアク
リルエマルジョン系粘着剤を20μの厚みで塗布乾燥した
感圧接着層(粘着層)と上記三層コーティングされた合
成紙の裏面を貼り合わせて温度管理用ラベル原反を得
た。つづいてダイカット、かす取りおよびスリッティン
グを行なって、剥離紙上に、2×2cmのラベルが多数つ
らなっているロール状物を得た。該ラベルを、線圧200k
g/cmの金属ロール間を通過させて、マイクロカプセルを
破壊させる打刻機を備えた据えつけ型自動ラベラーを用
いてベルトコンベヤー上の冷蔵食品(+1℃に管理され
ているもの)に100枚/分の速度で自動的に貼りつけ
た。冷蔵食品に貼りつけられたラベルは、+1℃に保管
されている限り何ら発色をおこさないが、+10℃に昇温
されると2時間後から、ラベル表面が徐々に赤紫色に呈
色しはじめ、10時間後に濃い赤紫色となった。
実施例2 実施例1に記載の方法に準じ、変色を生起する層および
水不溶性高分子膜を塗工した合成紙を用い、ついでシリ
コン処理した80g/m2の片面上質剥離紙に、溶剤型粘着剤
を乾燥厚みが15μとなるように塗布乾燥した感圧接着層
(粘着層)を上記二層コーティングされた合成紙の裏面
に貼り合わせて印刷原反を得た。
次に、下記組成のマイクロカプセルを含有する固型分40
wt%の水性インキを作成した。
*2)色素前駆体として4,4′−ビス(ジメチルアミノ
フェニル)3″−メチル−4″−エトキシトリフェニル
メタンを使用 上記インキを前述の印刷原反の水不溶性高分子膜面に15
0meshのポリエステル繊維紗を有する版により連続スク
リーン印刷機を用いてパターン印刷を施した。パターン
印刷部の乾燥厚みは10μであった。ついでダイカットお
よびスリッティングを施して剥離紙上に2×3cmのラベ
ルが多数つらなったロール状物を得た。該ラベルを実施
例1に用いたと同じ、打刻機を備えた据えつけ型自動ラ
ベラーを用いてベルトコンベヤー上の要冷蔵食品に70枚
/分の速度で自動的に貼りつけた。
要冷蔵食品に貼りつけられたラベルは+10℃以下の保存
では何ら色相に変化は認められないが、+15℃に昇温さ
れると、3時間後からパターン印刷部が白色から緑色に
発色を開始し、15時間で濃い緑色となる。本例のラベル
を15℃放置後5時間目に再び+5℃の冷蔵温度に戻すと
発色の進行は停止し、再び15℃にすることで緑色の濃度
上昇が再開される。
実施例3 防湿処理をしたラテックス含浸紙(厚み60μ)に下記組
成を有する水性塗液(30%分散液として使用) *3)クリスタルバイオレットラクトン *4)クリスタルバイオレットラクトンとの分子接触に
より青色の発色を生起させる、フェノール性固体酸材料 を調製しメイヤーバーコーターを用いて塗布乾燥(乾燥
厚み7μ)し、青色に着色した層をもうけた。更にその
上層に、アクリロニトリル30wt%ブチルアクリレート60
wt%およびスチレン10wt%のモノマー構成を有する平均
粒子径0.1μのアクリルエマルジョン(エマルジョン重
合法で得られるもの)をメイヤーバーコーターで乾燥塗
布量が2.0μとなるように塗布熱乾燥して水溶性高分子
膜を設けた。ついで、実施例1と同じようにして得た感
圧接着層(粘着層)と上記ラテックス含浸紙の裏面をラ
ミネートとして印刷用原体を得た。該印刷原反に、アプ
リル酸へプチルエステルの尿素ホルムアルデヒド樹脂膜
マイクロカプセルを用いた水性スクリーンインキを作成
し、200meshのナイロン繊維紗を有する版により連続ス
クリーン印刷機を用いてカプリル酸へプチルエステルの
マイクロカプセルをパターン印刷した(厚み15μ)。更
に、その上層に塩化ビニリデン系ラテックスを厚み2μ
にスプレーコーティング乾燥した。ついでダイカットお
よびスリッティングを行なって2×4cmのラベルが剥離
紙上に多数つらなっているロール状物を得た。
該ラベルを実施例1で用いた打刻機を用いた据えつけ型
自動ラベラーを用いて、要冷凍食品に150枚/分の速度
で貼りつけた。ラベラーによる貼りつけ温度は冷凍食品
の表面のみが解凍する+15℃であった。貼りつけ後5分
以内にラベルを貼りつけた冷凍食品は−20℃の冷凍条件
下に移されそのまま保持された。この際に本例のラベル
には何らの色相変化も生ぜず全面が青色のままであった
が、保存温度を−10℃にしたところ1時間後からマイク
ロカプセルのパターン印刷部分が消色をはじめ、5時間
後には完全に脱色した。
実施例4 水不溶性高分子膜として、アクリロニトリル15wt%、ブ
チルアクリレート60wt%、エチルアクリレート24wt%お
よびアクリルアミド1wt%のモノマー組成を有する平均
粒子径0.3μのアクリルエマルジョン(エマルジョン重
合法で得られるもの)を2.5μ塗布熱乾燥した以外は実
施例2と同様にして保温温度管理用ラベルを得た。本例
のラベルは発色開始最低温度は実施例2のラベルと同じ
であるが、昇温時の発色濃度時間依存性が異なる。
本例のラベルは+15℃に昇温されると30分後からパター
ン印刷部が白色から緑色に変色を開始しはじめ、4時間
で濃い緑色に到達する。
本例のラベルは実施例2のラベルに比して短い時間で変
質するような商品の温度管理に適している。
実施例2と実施例4の差は、マイクロカプセル層と変色
を生起する層の間に設けた水不溶性高分子膜のモノマー
組成を変更したことにより液状疎水性物質(本例の場合
は色素前駆体を溶解したパルミチン酸n−ブチルエステ
ル)に対する溶解性、浸透性が変化して色素前駆体とベ
ンゾキノン誘導体との分子接触による呈色開始時間およ
びその後の発色挙動が変化することを示す。
比較例1 実施例2において、水不溶性高分子膜を塗工しなかった
こと以外は、実施例2と同様にして、保存温度管理用ラ
ベルを得た。
このラベルは、10℃以下で保存中も徐々に変色しはじめ
た。さらに、+15℃に昇温されると、直ちにパターン印
刷部が白色から緑色に変色しはじめ、約30分で濃い緑色
に到達した。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き 審判の合議体 審判長 堀 泰雄 審判官 海老澤 良輔 審判官 増山 剛 (56)参考文献 特開 昭60−53984(JP,A) 特開 昭59−188528(JP,A)

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】所定の融点を有する疎水性物質を架橋型樹
    脂膜で被覆したマイクロカプセルと発色性物質を用いる
    保存温度管理用ラベルにおいて、マイクロカプセルを含
    有する層と発色性物質を含有する層との間に、ビニル系
    単量体1種または2種以上を用いてエマルジョン重合ま
    たは溶液重合して得られた塗膜温度60℃以下のポリマー
    エマルジョンを塗工、乾燥して得た連続皮膜からなる発
    色制御層を設けてなることを特徴とする保存温度管理用
    ラベル。
JP60091252A 1985-04-30 1985-04-30 保存温度管理用ラベル Expired - Lifetime JPH0684057B2 (ja)

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JPS61249745A JPS61249745A (ja) 1986-11-06
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Family Cites Families (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS59188528A (ja) * 1983-04-11 1984-10-25 Matsumoto Kosan Kk 温度指示ラベル
JPS6053984A (ja) * 1983-09-05 1985-03-28 三井東圧化学株式会社 温度管理用表示ユニット

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