JPH0680599B2 - 電子閃光装置 - Google Patents

電子閃光装置

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JPH0680599B2
JPH0680599B2 JP59162215A JP16221584A JPH0680599B2 JP H0680599 B2 JPH0680599 B2 JP H0680599B2 JP 59162215 A JP59162215 A JP 59162215A JP 16221584 A JP16221584 A JP 16221584A JP H0680599 B2 JPH0680599 B2 JP H0680599B2
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transistor
circuit
voltage
converter circuit
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進義 萩生田
秀樹 松井
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Nippon Kogaku KK
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Description

【発明の詳細な説明】 (発明の技術分野) 本発明は、少なくとも発振用トランジスタとトランスと
を有するDC−DCコンバータ回路によって低電圧電源を昇
圧し、該コンバータ回路への通電制御が電子制御スイッ
チによって成される電子閃光装置に関する。
(発明の背景) 従来、DC−DCコンバータ回路によって低電圧電源を昇圧
し、この昇圧した高電圧で主コンデンサを所定の電圧値
まで充電する形式の電子閃光装置として、前記コンバー
タ回路への通電制御が機械的な電源スイッチによって成
されるものがある。
しかしながら、このような従来の電子閃光装置において
は、前記主コンデンサの充電完了状態で、電源スイッチ
が閉成されている場合には、前記コンバータ回路には小
電流(例えば、100ミリアンペア程度の電流)が流れ続
けるため、長時間電源スイッチを閉成したままでいた場
合には、電源電池が浪費され、該電池のエネルギーを使
い果してしまうという問題点があった。
このような問題点を解決するために、前記コンバータ回
路への通電を制御する電子制御スイッチを設け、例えば
前記コンバータ回路の2次側電圧が所定値に達した時
に、電子制御スイッチを不導通にして、前記コンバータ
回路の昇圧動作を停止させたり、あるいはインターバル
タイマ装置を用いて、一定時間後に電子制御スイッチを
不導通にするように構成された電子閃光装置が従来より
種々提案されている。
このような従来の電子閃光装置としては、例えば、第4
図〜第7図に示すようなものがある。
第4図に示す第1従来例は、発振用トランジスタQ3、ト
ランス13および整流ダイオードD2によってDC−DCコンバ
ータ回路が構成され、発振用トランジスタQ3と低電圧電
源10との間に前記電子制御スイッチとしてのスイッチン
グ用トランジスタQ7が設けられ、該トランジスタQ7のベ
ースが抵抗R20を介してスイッチング手段SWaに接続され
ており、スイッチング手段SWaの閉成時には、スイッチ
ング用トランジスタQ7が導通し、DC−DCコンバータ回路
に通電され、該コンバータ回路が昇圧動作を開始し、こ
の昇圧した高電圧で主コンデンサC4を充電し、前記スイ
ッチング手段SWaの開放時には、スイッチング用トラン
ジスタQ7が不導通となり、前記コンバータ回路への通電
が断たれ、前記昇圧動作が停止されるようにしたもので
ある。
しかしながら、上記第1従来例では、スイッチング用ト
ランジスタQ7の導通抵抗があるため、その抵抗分だけ前
記コンバータ回路に流入する電流量が減少し、それによ
って主コンデンサC4が所定の電圧値まで充電される充電
時間が長くなったり、前記トランジスタQ7の発熱によっ
てエネルギーの損失が生じてしまうという問題点があ
る。
第5図に示す第2従来例は、前記電子制御スイッチとし
て、発振用トランジスタQ3のベース・エミッタ間を短絡
するトランジスタQ2を設け、かつ該トランジスタQ2のベ
ースが抵抗R21を介してスイッチング手段SWbに接続され
ており、スイッチング手段SWbの閉成時には、トランジ
スタQ2が導通し、それによって発振用トランジスタQ3の
ベース・エミッタ間が短絡され、前記コンバータ回路の
昇圧動作が停止するようにしたものである。
しかしながら、上記第2従来例では、前記コンバータ回
路の昇圧動作を停止させるためには、トランジスタQ2が
導通状態になっている必要があり図の破線で示すよう
に、トランジスタQ2のベース電流とトランス13のベース
巻線13bに流れる電流はそのまま残るので、前記昇圧動
作を長時間停止した場合には、電源電池が浪費されてし
まうという問題点がある。
第6図に示す第3従来例は、特開昭59−37531号公報で
示されたもので、発振用トランジスタQ3のベース・エミ
ッタ間を短絡するスイッチング手段SWcを設け、かつス
イッチング手段SWdが抵抗R7を介してベース巻線13bに接
続されたもので、スイッチング手段SWcを導通させると
ともに、スイッチング手段SWdを非導通にして、前記コ
ンバータ回路の昇圧動作を停止させるようにしたもので
ある。
しかしながら、上記第3従来例では、スイッチング手段
SWcとしてFET等の素子が必要であり、かつFET等の素子
を駆動するための追加回路が必要となり、回路構成が複
雑化するという問題点がある。
第7図に示す第4従来例は、特開昭59−49199号公報で
示されたもので、前記電子制御スイッチとしてPNPトラ
ンジスタQ8を、発振用トランジスタQ3のベースとベース
巻線13bとの間に設け、かつPNPトランジスタQ8のベース
が抵抗R22を介してスイッチング手段SWeに接続されてお
り、スイッチング手段SWeが閉じると、PNPトランジスタ
Q8が導通し、前記コンバータ回路の発振ループが形成さ
れて昇圧動作が開始され、一方スイッチング手段SWeが
開くと、前記コンバータ回路の昇圧動作が停止し、該停
止時における消費電流がリーク電流を除けばほぼゼロに
なるようにしたものである。
しかしながら、上記第4従来例では、スイッチング手段
SWeが閉じて、PNPトランジスタQ8が導通している時に、
発振用トランジスタQ3が導通、不導通を繰り返す発振サ
イクルの中で、発振用トランジスタQ3が不導通になる期
間には、該トランジスタQ3のベース電流がゼロになる必
要があるにもかかわらず、PNPトランジスタQ8が導通し
ている時には、該トランジスタQ8のベース電流が破線で
示すように流れ、この電流が発振用トランジスタQ3のベ
ース電流となり、発振用トランジスタQ3は完全に非導通
にならず、該トランジスタQ3が非導通になるべき期間
に、一点鎖線で示すように直流電流が流れてしまい、前
記コンバータ回路の昇圧効率が著しく低下してしまうと
いう問題点がある。
(発明の目的) 本発明は、このような問題点に着目して成されたもの
で、DC−DCコンバータ回路の昇圧動作の停止時には、消
費電流をほぼゼロにすることにより、該コンバータ回路
の昇圧動作を長時間停止しても、電源電池の浪費を防止
でき、かつ該コンバータ回路の発振用トランジスタが導
通、不導通を繰り返す発振サイクルの中で、発振用トラ
ンジスタが不導通になる期間には、発振用トランジスタ
のベース電流をゼロにして該トランジスタを完全に不導
通にでき、それによって前記コンバータ回路の昇圧効率
が向上した電子閃光装置を提供することを目的としてい
る。
(発明の概要) かかる目的を達成するため、本発明においては、少なく
とも発振用PNPトランジスタと、少なくとも1次,2次お
よびベース帰還巻線とから成るトランスと、を有するDC
−DCコンバータ回路によって低電圧電源を昇圧し、該コ
ンバータ回路への通電制御が電子制御スイッチによって
成される電子閃光装置において、 前記電子制御スイッチとしてNPNトランジスタを、前記
発振用PNPトランジスタのベースと前記トランスのベー
ス巻線および2次巻線との間に設け、該NPNトランジス
タのコレクタを前記発振用PNPトランジスタのベースに
接続するとともに、前記NPNトランジスタのエミッタを
前記ベース巻線と前記2次巻線との交点に接続したこと
を特徴とする電子閃光装置とし、前記NPNトランジスタ
の導通時には、前記発振用トランジスタが導通、不導通
を繰り返して前記コンバータ回路が昇圧動作を行ない、
かつ該発振用トランジスタが導通、不導通を繰り返す発
振サイクルの中で、該発振用トランジスタ不導通になる
期間において、前記NPNトランジスタのベース電流が発
振用トランジスタのベース電流とはならないため、該発
振用トランジスタを完全に非導通にでき、また、前記NP
Nトランジスタの不導通時には、前記コンバータ回路の
昇圧動作が停止するようにしたものである。
(実施例) 以下、図面に基づき本発明の一実施例を説明する。な
お、従来例と同様の部品には同一符号を付する。
第1図〜第3図は本発明の一実施例を示しており、第1
図は電子閃光装置の全体を示す回路図、第2図は電子閃
光装置のシンクロ端子に接続可能な外部装置の回路図、
第3図は副コンデンサの充電電圧と時間との関係を示す
グラフである。
第1図に示す電子閃光装置は、周知のDC−DCコンバータ
回路によって低電圧電源10を昇圧し、この昇圧した高電
圧で主コンデンサC4を所定の電圧値まで充電し、充電完
了後カメラのシャッタレリーズによりシンクロスイッチ
22が閉じ、トリガー回路が動作し、主コンデンサC4に蓄
えられた電荷によって閃光放電管15が発光するように構
成されている。
前記DC−DCコンバータ回路は、発振用トランジスタQ3,
トランス13,抵抗R5,R7および整流用ダイオードD2から構
成されている。
トランス13には、一次巻線13a,ベース巻線13bおよび2
次巻線13cが設けられており、このベース巻線13bと発振
用トランジスタQ3との間には、DC−DCコンバータ回路へ
の通電を制御する電子制御スイッチとしてのスイッチン
グ用NPNトランジスタQ4が接続されている。
このNPNトランジスタQ4のコレクタは、抵抗R5を介して
発振用トランジスタQ3のベースに接続され、NPNトラン
ジスタQ4のエミッタは、ベース巻線13bに接続されてい
る。
低電圧電源10には、3ケ所に切換可能な電源スイッチ11
が接続されている。この電源スイッチ11は、端子11a1,1
1a2を接続して低電圧電源10を回路から切離す第1位置
と、端子11c1,11c2を接続して低電圧電源10を回路に接
続する第2位置と、端子11b1,11b2を接続して電気的ス
イッチ手段12に接続する第3位置とに切換可能である。
第1図において、12a,12bは、閉成してから一定時間経
過後に開くように設定されたタイマー等の電源スイッチ
手段12が接続される端子である。
したがって、電気的スイッチ11を第3位置に切換えた場
合には、電気的スイッチ手段12の開閉によってのみ、低
電圧電源10から回路への通電が制御されるようになって
いる。
電気的スイッチ手段12の閉成によりNPNトランジスタQ4
を導通させる第1昇圧制御回路が、トランジスタQ1,抵
抗R1,R2およびR3により構成されている。
トランジスタQ1のコレクタにダイオードD1を介して接続
されたコンデンサC2の両極には、ワンショットマルチバ
イブレータ19、調光回路20およびその他の回路18が接続
され、低電圧で動作可能となっている。
ワンショットマルチバイブレータ19の入力端子は、ダイ
オードD7を介してシンクロ端子H1,H2に接続されてお
り、シャッターレリーズによりシンクロスイッチ22が閉
成してから所定の時間幅のHレベル信号を前記マルチバ
イブレーター19が出力するようになっている。
前記ダイオードD7は、他の閃光装置を併用して増灯撮影
をする際に、他の閃光装置のシンクロ端子が高電圧の場
合に、本閃光装置の内部回路を保護するために通常設置
されているものである。
前記主コンデンサC4には、ダイオードD3を介して副コン
デンサC3が並列に接続されている。したがって、副コン
デンサC3は、主コンデンサC4の充電電圧よりダイオード
D3の電圧降下分(例えば、約0.6V程度)だけ高い電圧に
充電される。
副コンデンサC3に並列に、抵抗R8および充電完了表示用
ネオン管16から成る充電完了表示回路が接続されてお
り、副コンデンサC3が所定の電圧値(第3図に示すV3)
に達した時にネオン管16が点灯するようになっている。
副コンデンサC3の電圧値が第3図に示すV5に達したとき
にHレベルの信号をオア回路24の入力端子に出力し、副
コンデンサC3の電圧値がV4まで下がるとLレベルの信号
をオフ回路24の入力端子に出力する周知の2次電圧検知
回路が、所定のヒステリシス特性を有する電圧比較器2
3、ツェナーダイオードD4、抵抗R9,VR,V10およびR11に
より構成されている。
電圧比較器23からHレベルの信号がオアゲート24を介し
て出力された際に、発振用トランジスタQ3のベース・エ
ミッタ間を短絡してDC−DCコンバータ回路の昇圧動作を
停止させる第2昇圧制御回路が、トランジスタQ2,Q5抵
抗R4,R6によって構成されている。
前記トランス13の1次巻線13aと2次巻線13cの巻線比
は、2次側電圧が第3図の破線bで示すように主コンデ
ンサC4の設定充電電圧より高くなるように設定されてい
る。このように設定されたDC−DCコンバータ回路、前記
2次電圧検知回路、オアゲート24および前記第2昇圧制
御回路によって、主コンデンサC4を所定の電圧値V5まで
短時間で充電し、かつ該電圧値V5を保持するために、副
コンデンサC3を所定の電圧値まで短時間で充電し、かつ
副コンデンサC3の充電電圧をトランス13の最大出力電圧
より低いV4〜V5の電圧範囲に保持する周知の2次電圧検
知方式のDC−DCコンバータ回路が構成されている。
サイリスタSCR1、トリガーコンデンサC5およびトリガー
トランス14によって、閃光放電管15のトリガー回路が構
成され、サイリスタSCR1のゲートは抵抗R18を介してワ
ンショットマルチバイブレータ19に接続されている。
調光回路20の出力端子にゲートが接続されたサイリスタ
SCR2,コンデンサC6,抵抗R15およびR16によって、サイリ
スタSCR2の導通時に周知の転流動作を行ない、トリガー
回路のサイリスタSCR1を不導通にして閃光放電管15の発
光を停止する発光停止回路が構成されている。
前記主コンデンサC4に並列に、主コンデンサC4の過充電
電圧検知回路が接続されている。
この過充電電圧検知回路は、ネオン管17,抵抗R12および
R13によって構成され、主コンデンサC4の充電電圧が、
例えば電圧比較器23等の故障によって第3図の破線bで
示すように上昇し続け、耐電圧を越えてしまうのを防止
するために、主コンデンサC4の充電電圧がV6に達した時
にネオン管17が点灯するように設定されている。
ネオン管17の点灯時に、サイリスタSCR1を導通させ、閃
光放電管15を発光させ、主コンデンサC4の充電電荷を放
電させる第1安全回路がトランジスタQ6および抵抗R14
によって構成されている。
ネオン管17と抵抗R13の接続点がオア回路24の入力端子
に接続されており、ネオン管17の点灯時に前記第2昇圧
制御回路のトランジスタQ2を導通させてDC−DCコンバー
タ回路の昇圧動作を停止する第2安全回路がオア回路24
によって構成されている。
なお、ネオン管17は負性抵抗特性を有し、自身の点灯電
圧が周知のヒステリシス特性を有している。したがっ
て、このヒステリシス幅が大きくなるように抵抗R12お
よびR13の抵抗値を設定しておけば、ネオン管17が再び
消灯して、DC−DCコンバータ回路の昇圧動作が再開され
る電圧を低くすることができ、より安全になる。
また、ネオン管17の点灯を外部から視認できるような位
置にネオン管17を設置しておくことにより、ネオン管17
自身が第3安全回路を構成する。
さらに、抵抗R12とネオン管17の接続点は、ダイオードD
6を介してシンクロ端子H1に接続されており、このシン
クロ端子H1,H2には、第2図に示すような検査装置30が
接続可能である。
この検査装置30は、抵抗RHと可変電圧電源31とから成
り、(1)前記第1,第2および第3安全回路が正常に動
作するか否か、(2)抵抗R12の両端が正しく接続され
ているか否か、(3)ネオン管17の両極が正しく接続さ
れているか否かの3項目について検査可能である。
以下、上記構成を有する電子閃光装置の作用を説明す
る。
電源スイッチ11を第1位置に切換えて、端子11a1,11a2
を接続した場合には、低電圧電源10が回路から切離さ
れ、回路は動作しない。
電源スイッチ11を第3位置に切換えた場合には、端子11
b1,11b2がグランドラインGNDに接続される。
この状態で、タイマー等の電気的スイッチ手段12を閉成
すると、端子12a,12bを介してトランジスタQ1が導通
し、低電圧電源10が回路18、19、20等に接続される。
電気的スイッチ手段12が閉成すると、トランジスタQ1が
導通し、抵抗R3を介してNPNトランジスタQ4が導通す
る。NPNトランジスタQ4が導通すると、発振用トランジ
スタQ3が導通、不導通を繰り返すことによって、DC−DC
コンバータ回路が昇圧動作を開始する。DC−DCコンバー
タ回路によって昇圧された電圧は、整流用ダイオードD2
を経て副コンデンサC3に充電されるとともに、ダイオー
ドD3を経て主コンデンサC4に充電される。
なお、発振用トランジスタQ3が導通、不導通を繰り返す
発振サイクルの中で、発振用トランジスタQ3が不導通に
なる期間において、NPNトランジスタQ4のベース電流が
発振用トランジスタQ3のベース電流とはならないため、
発振用トランジスタQ3を不導通にでき、DC−DCコンバー
タ回路の昇圧効率を低下させることはない。
また、トランジスタQ1が導通すると、ダイオードD1を介
して低電圧電源のlラインに給電され、ワンショットマ
ルチバイブレータ19、調光回路20およびその他の回路18
が作動可能となる。
第3図に示すように、副コンデンサC3が所定値V3まで充
電されると、充電完了表示回路のネオン管16が点灯す
る。この点灯によって、主コンデンサC4の充電電圧が、
閃光放電管15の発光に必要な値に達したことを表示す
る。
さらに充電が進み、副コンデンサC3がV5まで充電される
と、2次電圧検知回路の電圧比較器23がHレベルの信号
をオアゲート24に出力する。
オアゲート24にHレベル信号が入力されると、第2昇圧
制御回路のトランジスタQ5およびQ2が導通し、発振用ト
ランジスタQ3のベース・エミッタ間が短絡し、DC−DCコ
ンバータ回路の昇圧動作が停止する。それによって、副
コンデンサC3の充電電圧が、抵抗R8、ネオン管16の経
路、抵抗R9,VR,R10の経路および抵抗R11,ツェナーダイ
オードD4の経路を通して放電し、第3図のt2〜t3間で示
すように副コンデンサC3の充電電圧を降下する。
このように副コンデンサC3の充電電圧が降下しても、該
電圧がV4になるまでは、電圧比較器23は自身のヒステリ
シス特性によりHレベル信号を出力し続ける。
副コンデンサC3の充電電圧がV4まで降下すると、電圧比
較器23が再びLレベル信号をオアゲート24に出力する。
それによって、第2昇圧制御回路のトランジスタQ5およ
びQ2が再び不導通になり、DC−DCコンバータ回路が昇圧
動作を再開する。
このように動作する周知の2次電圧検知方式のDC−DCコ
ンバータ回路によって、副コンデンサC3の充電電圧が、
トランス13の最大出力電圧より低いV4〜V5の電圧範囲に
保持される。それによって、主コンデンサC4が所定の電
圧値V5まで短時間で充電され、かつ該電圧値V5が保持さ
れる。
このように主コンデンサC4の充電完了状態において、前
記電気的スイッチ手段12が、その閉成から一定時間が経
過して開くと、第1昇圧制御回路のトランジスタQ1が不
導通になり、NPNトランジスタQ4も不導通になり、低電
圧電源10が回路18,19,20等から切離される。この状態に
おいては、低電圧電源10の負荷電流はリーク電流を除け
ばほぼゼロである。
また、低電圧電源10が回路18,19,20等から切離されて、
DC−DCコンバータ回路の昇圧動作が停止した状態におい
て、主コンデンサC4には常時電流を消費する負荷がな
く、主コンデンサC4の放電電流としては自己放電電流お
よび回路のリーク電流のみであるので、主コンデンサC4
の充電電圧はほぼV5に保持されている。
したがって、前記昇圧動作が長い時間停止していても、
主コンデンサC4は所定の電圧V5に充電された状態にあ
り、再充電を待たずに閃光放電管15の発光が可能であ
る。
そして、前記スイッチ手段12が閉成している時主コンデ
ンサC4の充電完了状態において、シャッタをレリーズす
ると、カメラ側のシンクロスイッチ22が閉成する。この
閉成により、ホットシュー等のシンクロ端子H1,H2、ダ
イオードD7を介して発光開始信号がワンショットマルチ
バイブレータ19に入力される。それによって、シンクロ
スイッチ22の閉成時から開始される所定の時間幅のHレ
ベル信号が、ワンショットマルチバイブレータ19からト
リガー回路のサイリスタSCR1および調光回路20に送られ
る。
前記Hレベル信号によってサイリスタSCR1が導通し、ト
リガー回路の2次側に高電圧が発生し、該高電圧が閃光
放電管15のトリガー電極に印加され、主コンデンサC4の
放電が開始されて閃光放電管15が発光する。
閃光放電管15の発光により、被写体からの反射光は調光
回路20の受光素子21で受光される。調光回路20は、所定
の時間幅のHレベル信号を受けた時点から光量積分動作
を開始し、受光素子21で受光された光量が所定値になる
と、発光停止信号をZラインを介して発光停止回路のサ
イリスタSCR2に送る。それによって、サイリスタSCR2が
導通し、発光停止回路は周知の転流動作を行ない、トリ
ガー回路のサイリスタSCR1を不導通にして、閃光放電管
15の発光を停止する。
なお、主コンデンサC4が充電されていく際に、例えば電
圧比較器23等の故障によって、主コンデンサC4の充電電
圧がV5で停止せずに、V6に達してしまった場合には、ネ
オン管17が点灯する。
ネオン管17が点灯すると、抵抗R13に電圧が発生し、第
1安全回路のトランジスタQ6が導通する。
トランジスタQ6の導通によって、抵抗R14を介してサイ
リスタSCR1が導通し、前述したようにトリガー回路が動
作して閃光放電管15が発光する。
この発光には、前記シンクロスイッチ22の閉成に帰因す
る発光ではないので、調光回路20による調光動作および
発光停止回路による転流動作が行なわれず、主コンデン
サC4の充電電荷は全て放電されてしまう。このように充
電期間中に閃光放電管15が突然発光することにより、使
用者は異常状態を察知できる。
仮に、前記第1安全回路に異常があって、第1安全回路
が作動しなかった場合には、ネオン管17の点灯により抵
抗R13に電圧が発生すると、Hレベル信号がオアゲート2
4に入力される。それによって、前述したように第2昇
圧制御回路のトランジスタQ5およびQ2が導通し、発振用
トランジスタQ3のベース・エミッタ間が短絡し、DC−DC
コンバータ回路の昇圧動作が停止し、主コンデンサC4が
V6以上には充電されない。
また、ネオン管17が点灯することによって、使用者に異
常を知らせることができる。
なお、前記電源スイッチ11を第2位置に切換えた場合に
は、低電圧電源10が端子11c1,11c2を介して回路に接続
される。
この状態においては、NPNトランジスタQ4は導通したま
まであり、したがってDC−DCコンバータ回路は、トラン
ジスタQ2が不導通の場合には、常に、昇圧動作状態にな
っている。
次に、シンクロ端子H1,H2に前記検査装置30を接続し、
前記3項目の検査を行なう場合について説明する。
主コンデンサC4が所定の充電電圧V5に充電されている状
態で検査装置30をシンクロ端子H1,H2に接続した場合
に、ネオン管17が点灯しない状態でのシンクロ端子H1,H
2間の電位V1は、次式の通りである。
(ただし、VDはダイオードD6の順方向降下電圧、E>V5
である。) ネオン管17は、その両端電圧がV6にて点灯し、前記各安
全回路が動作する。その状態におけるシンクロ端子H1,H
2間の電位V1は次式の通りである。
V1=V6+VD …(2) 上記(1),(2)式より、前記各安全回路を動作させ
るのに必要な前記可変電圧電源31の電圧値Eは、 である。
したがって、可変電圧電源31の電圧値Eを、(3)式を
満たす値に設定した際に、前記第1,第2,第3安全回路が
動作すれば、該各安全回路は正常に動作することが確認
できる。
また、抵抗R12が破損等で絶縁さていたりあるいは両端
が正しく接続されていない場合に、前記各安全回路を動
作させるのに必要な可変電圧電源31の電圧値Eは、 E=V6+VD …(4) である。
したがって、可変電圧電源31の電圧値Eを、(4)式を
満たす値に設定した際に、前記各安全回路が動作すれ
ば、抵抗R12の両端が正しく接続されていないことが確
認できる。
さらに、ネオン管17の両極が正しく接続されていない場
合には、 を満たす値に可変電圧電源31の電圧値Eを設定しても、
前記各安全回路は動作しない。したがって、上記(5)
式を満たす値に前記電圧値Eを設定した際に、前記各安
全回路が動作しなければ、ネオン管17の両極が正しく接
続されていないことが確認できる。
尚、最近のカメラは撮影に先だってカメラのレリーズ釦
の押し下げ動作の途中でカメラの電源が投入され、又、
撮影後所定の時間経過すると電源が自動的に切られるも
のが知られている。このように、レリーズ釦の半押しで
所定時間電源をオンするタイマー手段を備えたカメラに
実施例の電子閃光装置を装着した場合、このタイマー手
段を本実施例の第1図の電気的スイッチ手段12として使
用すれば、電子閃光装置の電源投入をカメラ側から制御
することができ、カメラのレリーズ動作にともなって電
子閃光装置の電源は自動的に投入される。また、前もっ
て主コンデンサを充電しておけば、主コンデンサの電圧
は長時間保持されているので即時に発光可能となる。ま
たカメラの電源が所定時間の後に切られると本発明の電
子閃光装置の電源も自動的に切られることになり、従来
の様に電子閃光装置の電源スイッチの切りわすれによる
電池の浪費を防止することができる利点を有する。
(発明の効果) 本発明に係る電子閃光装置によれば、DC−DCコンバータ
回路への通電制御を行なうNPNトランジスタを発振用ト
ランジスタのベースとトランスのベース巻線との間に設
けたことにより、NPNトランジスタの不導通時にはDC−D
Cコンバータ回路の昇圧動作が完全に停止し、消費電流
をほぼゼロにできるので、DC−DCコンバータ回路の昇圧
動作を長時間停止しても、電源電池の浪費を防止でき、
かつ発振用トランジスタが導通、不導通を繰り返す発振
サイクルの中で、発振用トランジスタが不導通になる期
間において、NPNトランジスタのベース電流が発振用ト
ランジスタのベース電流とはならないため、発振用トラ
ンジスタを完全に不導通にでき、DC−DCコンバータ回路
の昇圧効率を低下させることなしにNPNトランジスタで
昇圧動作の動作及び停止を制御可能としている。
主コンデンサのピーク電圧を検知する手段は、主コンデ
ンサーの負荷とならない。そのため、主コンデンサーの
充電電圧は、消費されることなく長時間保持される。従
って、一旦主コンデンサーの充電を完了しておけば、電
源をOFFにしたまま長時間放置しておいても、次に電源
をONした時は、ピーク検出手段のみを充電すれば即時に
発光可能となる。
【図面の簡単な説明】
第1図〜第3図は本発明の一実施例を示しており、第1
図は電子閃光装置の回路図、第2図は電子閃光装置のシ
ンクロ端子に接続可能な検査装置の回路図、第3図は副
コンデンサの充電電圧と時間との関係を示すグラフ、第
4図は第1従来例を示す回路図、第5図は第2従来例を
示す回路図、第6図は第3従来例を示す回路図、第7図
は第4従来例を示す回路図である。 (10)…低電圧電源、(13)…トランス (13b)…ベース巻線 (Q3)…発振用トランジスタ (Q4)…NPNトランジスタ

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】少なくとも発振用PNPトランジスタと、少
    なくとも1次,2次およびベース帰還巻線とから成るトラ
    ンスと、を有するDC−DCコンバータ回路によって低電圧
    電源を昇圧し、該コンバータ回路への通電制御が電子制
    御スイッチによって成される電子閃光装置において、 前記電子制御スイッチとしてNPNトランジスタを、前記
    発振用PNPトランジスタのベースと前記トランスのベー
    ス巻線および2次巻線との間に設け、該NPNトランジス
    タのコレクタを前記発振用PNPトランジスタのベースに
    接続するとともに、前記NPNトランジスタのエミッタを
    前記ベース巻線と前記2次巻線との交点に接続したこと
    を特徴とする電子閃光装置。
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