JPH0654528B2 - 磁気ヘツド - Google Patents

磁気ヘツド

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JPH0654528B2
JPH0654528B2 JP61092071A JP9207186A JPH0654528B2 JP H0654528 B2 JPH0654528 B2 JP H0654528B2 JP 61092071 A JP61092071 A JP 61092071A JP 9207186 A JP9207186 A JP 9207186A JP H0654528 B2 JPH0654528 B2 JP H0654528B2
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thin film
magnetic thin
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core
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捷雄 小西
勲 大島
寛治 川野
卓美 佐々木
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    • G11INFORMATION STORAGE
    • G11BINFORMATION STORAGE BASED ON RELATIVE MOVEMENT BETWEEN RECORD CARRIER AND TRANSDUCER
    • G11B5/00Recording by magnetisation or demagnetisation of a record carrier; Reproducing by magnetic means; Record carriers therefor
    • G11B5/127Structure or manufacture of heads, e.g. inductive
    • G11B5/187Structure or manufacture of the surface of the head in physical contact with, or immediately adjacent to the recording medium; Pole pieces; Gap features
    • GPHYSICS
    • G11INFORMATION STORAGE
    • G11BINFORMATION STORAGE BASED ON RELATIVE MOVEMENT BETWEEN RECORD CARRIER AND TRANSDUCER
    • G11B5/00Recording by magnetisation or demagnetisation of a record carrier; Reproducing by magnetic means; Record carriers therefor
    • G11B5/127Structure or manufacture of heads, e.g. inductive
    • G11B5/31Structure or manufacture of heads, e.g. inductive using thin films
    • G11B5/3176Structure of heads comprising at least in the transducing gap regions two magnetic thin films disposed respectively at both sides of the gaps

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Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は磁性薄膜からなる磁気ヘッドに関し、特に高保
磁力テープに対して優れた記録再生特性を有し、しかも
量産性に優れた磁気ヘッドに関する。
〔従来の技術〕
磁気記録の高密度化に伴い、磁気テープとして高保磁力
を有するメタルテープ等が使用されてきている。これに
対応する磁気ヘッドとして、飽和磁束密度の大きいコア
材料、例えばセンダスト合金、パーマロイ合金、あるい
は非晶質合金を用いて構成した磁気ヘッドが種々提案さ
れている。これらのコア材料単独では耐摩耗性に劣るの
で、通常耐摩耗性の良い基板でコア材を保持しヘッド摩
耗寿命を確保している。
前記基板としては磁性材(フェライト等)又は非磁性材
(セラミクス、ガラス等)が用いられるが、特開昭56−
19514 号(第10図参照)や特開昭59−142716 号(17図
参照)に記載されているように、後者のように非磁性基
板を用いた場合は前者のように磁性基板を用いた場合に
比較して、 1) コア材として磁性薄膜12,12′を用いているので、
摺動雑音(主にフェライトに起因する)がない。
2) インダクタンスが低減し、コイル巻線を多くでき
る。従って単位インダクタンス当りの出力が大きい。
等の長所がある。
特に特開昭59−142716 号(第17図)では、突起状の非
磁性基板11,11′を用いることにより狭トラック対応と
磁束絞り効果を発揮できる。
〔発明が解決しようとする問題点〕
上記従来技術は、ヘッド性能及び製造上(組立精度)に
関し次の問題があった。すなわち、 第16図の場合には 1) 巻線用窓14より後方のリア部磁気コア12″が記録再
生性能にはさほど寄与しておらず、インダクタンスとし
ての不用部分が存在する。
2) 機械加工時にリア部磁気コア12″が原因となるギャ
ップ不良やコア剥離が生じやすい。特に磁気コアが多層
薄膜の場合著しい。
また第17図の場合には 1) 巻線用窓より後方のリア部磁気コアが記録再生性能
にさほど寄与しておらず、不用なインダクタンスとして
残存している。
2) ギャップボンディング時に、フロント部と同時にリ
ア部のトラック合せが要求され、そのため高精度基板加
工が必要であった。
本発明の目的は上記した従来技術の欠点を解決し、記録
再生特性を向上させ、かつヘッドの機械強度を向上させ
製造時の歩留り、組立精度を改善することである。
〔問題点を解決するための手段〕
上記目的を達成するため、本発明は、磁性薄膜からなる
磁気コアを、必要最小限の磁路に限定して形成した。す
なわち少なくとも一方に膜線用窓を有する一対の非磁性
基板のギャップ形成面側で、テープ摺動側より巻線用窓
の終端位置までの範囲に於て磁気コアを形成した。この
ようにして最終的には磁気コアを巻線用窓の周囲に限定
して形成した。
磁気コアを非磁性基板上の所望の部分に形成するための
手段として、例えば基板面にコア厚以内の段差の凹部又
は異種非磁性材の凸部をあらかじめ設けておく、あるい
は所望形状の境界部に磁気コア切断用の切欠を設ける等
の手段を採用した。
さらに狭トラック対応として、リア部は上記と同様であ
るが巻線用窓より摺動面側部分のみに突起状を有する非
磁性基板を用いた。
また、本発明は、磁性薄膜からなる磁気コアを必要最小
限の磁路に限定するとともに、リア部磁気コアの接合面
形状をトラック幅方向に拡大した。すなわち一対の基板
のギャップ接合面側に、フロントよりリア方向に漸次浅
くなるようなW字状の溝を加工し、その溝の終端が巻線
用窓の終端位置を越えるようにした。これにより、磁気
コアは巻線用窓の周囲に限定して形成し、またリア部磁
気コアの接合面形状をW字状とした。
〔作用〕
上記磁気コア形状によれば、磁路が巻線用窓の周囲のみ
に配設されているので、従来形状に比較しリア磁気コア
部分の不用インダクタンスを排除することができ、単位
インダクタンス当りの出力が向上する。
またリア部磁気コアは基板または他の非磁性材に埋込ま
れた構造としているので、製造工程の中で切断、研摩等
の加工時のコア剥離、ギャップ剥離の防止に大いに役立
つ。さらにギャップ接合面のうち基板、非磁性材の占め
る割合が増加し、それだけ接合強度を向上させる作用が
ある。
またリア部磁気コアの接合面形状が従来のI字状からW
字状に拡大したので、ボンディング時のトラック幅方向
のずれを許容できる。
〔実施例〕
以下本発明を実施例によって詳細に説明する。第1図は
本発明の一実施例を示す磁気ヘッド10の斜視図である。
同図に於て11,11′はコア保持用の非磁性基板を示し、
該非磁性基板は耐摩耗性を有することが必要なので、非
磁性フェライト、セラミック、硬質ガラス等の中から、
磁気コア材の種類によって熱膨張係数の近いものが選ば
れる。12,12′は磁気コアとなる磁性薄膜で、センダス
ト、パーマロイ、あるいは非晶質合金(Co主成分)で構
成され、それぞれほぼ磁歪零近傍の組成を有するもの
で、スパッタリング,真空蒸着等の手法で形成する。13
は作動ギャップで、スパッタリング等で形成したSiO2
ZrO2,Cr等の膜をスペーサとし、低融点ガラス(図示せ
ず)で接着した。14はコイル巻線用窓であり、一対の非
磁性基板11,11′の少なくとも一方に設けた略V字状の
溝により形成される。この一方をCコア、他方をIコア
と呼ぶ。15,15′は巻線用溝で、巻線コイル16を施して
ある。図では磁気ヘッドの厚みが一様な場合を示した
が、摺動部を所定トラック幅とし、後部をこれより大き
くした段付構造としても良い。これは第2図〜第13図に
示す実施例でも同様である。
次に本実施例の磁路形状を説明する。磁性薄膜12,12′
の厚さは所望トラック幅に応じて決定するもので、例え
ばトラック幅20μmの場合、膜厚20μm以上、好適値と
しては30〜40μmである。巻線用窓14の形状は、必要巻
数(約20ターン)を確保するため、深さ0.2〜0.3mmのV
字状溝とし2つの斜面部の角度は30〜60゜とした。V字
状溝の底部には0〜0.3mm長の平坦部を有するが、巻数
が少ない場合には省略できる。磁性薄膜12,12′は上記
巻線用窓14の周囲にのみ限定して形成し、巻線用窓14よ
り後方の部分は排除してある。このようにして本実施例
の磁路は巻線用窓14の周囲に、ほぼ一様な幅で形成して
ある。このような磁路を構成するため、非磁性基板11,
11′のギャップ形成面には前記巻線用窓14用のV溝の他
に、磁性膜厚に相当する段差を設けてある。なお摺動面
に於る非磁性基板11,11′と磁性薄膜12,12′の境界線
28,28′は作動ギャップ13に平行な場合、コンター効果
が生じ好ましくない。その対策として基板面形状の変更
(非平行,凹凸形状)が有効である。
第2図は第1図の応用例を示す斜視図である。なお巻線
コイルは省略してある(第3図以下も同様)。基本構造
は第1図と同様であるが、磁性薄膜12,12′のリア部の
接合距離lをやや大きくした場合である。すなわち、C
コア側の巻線用窓14の終端部に磁性膜厚相当の深さで距
離lの段差部18を設けた。一方Iコア側の磁性薄膜12′
も距離lだけ延長して、これらの磁性薄膜12,12′の終
端を揃えている。
上記した第1図及び第2図の実施例に於るヘッド性能上
の効果を第15図を参照して説明する。第15図は磁性薄膜
のリア部の接合距離lに対するヘッド性能の変化を実験
より求めたものである。磁性膜厚をtとすると、l/tを
小さくするに従いインダクタンスLが低減し、l/t=1
付近では従来構造比−6dBとなる。これは磁気コアのリ
ア部の減少に伴う不用インダクタンスの消失分及びリア
接合部の磁気抵抗増加にするものである。一方ヘッド出
力Eもゆるやかに低下し、l/t=1付近では−2dBとな
る。これはリア接合部の磁気抵抗増加による再生効率低
下が原因である。これらよりインダクタンス当りの出力 は、l/t=1〜3の範囲で従来比+1dB以上の向上が認
められ、特にl/t=2付近ではピーク値+2dBを示す。
この傾向は磁性膜厚t=10〜50μmの範囲で共通であっ
た。これよりインダクタンス当りの出力 を最大とする条件は、第2図の実施例に於て、リア接合
距離lが磁性膜厚tの1〜3倍に選定することであり、
必要に応じて巻線用窓14の終端に段差部18を設けること
が有効である。なお磁性薄膜12,12′の終端位置は揃う
ことが望ましいが、加工精度が悪い場合ずれることがあ
りうる。この場合にはこれらの重なる部分の距離lが上
記条件を満足するようにすればその効果はほぼ同様であ
る。
次に上記した第1図及び第2図の実施例の製造上の効果
を説明する。磁性薄膜12,12′を非磁性基板11,11′上
に被着した後、研摩加工により不要部分の磁性薄膜を除
去する工程がある。一般にこの研摩工程では磁性薄膜と
非磁性基板の付着力が十分でない場合、または磁性薄膜
が多層膜である場合その層間材の強度が十分でない場
合、磁性薄膜の剥離を生じやすい。本実施例のように磁
性薄膜を非磁性基板上の凹溝に埋込んだ構造にすること
により上記剥離に対し飛躍的に強固になる。一方ギャッ
プボンディングは、従来構造では突合せ対向面の大部分
が磁性薄膜であったため、使用する接着用ガラスの選択
(材料によるぬれ性等)が困難で、その接着強度が十分
得られずチップ切断加工等の工程でギャップ剥離が生じ
やすかった。それに対し本実施例の構造では、リア接合
部の大部分17は非磁性基板同志が対向しているため、接
着用ガラスとのぬれ性が良好で、熱圧着法やガラス溶融
充填法などの従来手法により、容易に強固なギャップボ
ンディングが実現できる。このように本実施例の磁気ヘ
ッドでは、ヘッド性能及び耐加工性を向上させる効果が
ある。
第3図は本発明の他の実施例を示す斜視図である。この
実施例では、巻線用窓14を両方のコアに設けてあり、い
わゆるCコア−Cコアボンディング形としてある。この
場合Cコア−Iコアボンディング形に比較し次の効果が
ある。1つは巻線スペースに対し巻線窓の周囲の長さ、
すなわち磁路長を最小にすることができ、従ってコア磁
気抵抗が下がる。もう1つは、巻線窓を両コアに割り振
ることにより、巻線スペースを一定にした場合の窓深さ
を小さく、すなわち斜面角度をゆるやかにすることがで
きる。磁性薄膜の磁気特性(透磁率)は斜面の傾斜角に
依存し、ゆるいほど特性が向上しコアの磁気抵抗が下が
る。これらの結果より、Cコア−Cコアボンディング構
造は再生効率の点でCコア−Iコアボンディング構造よ
り優れている。
第4図は本発明による更に他の実施例を示す斜視図であ
る。これはヘッド摺動幅に対しトラック幅が小さい場合
に好適である。その構造を第5図を参照して説明する。
第5図はギャップボンディング前の状態を示したもので
ある。非磁性基板11,11′のギャップ形成面にW形溝19
を設けてある。但しW形溝の終端19′は巻線窓14の終端
14′に一致するか、これより長くし、かつヘッドトラッ
ク幅を決定するW溝頂点の稜線20がヘッド奥行方向に同
一形状になるようにする。そのためにW溝加工時には角
度α,βの回転が伴う(α=10〜20゜,β=10〜20
゜)。一方W溝頂角θは40〜120゜としたが、隣接トラ
ックからのクロストーク、及び斜面上の磁性膜の磁気特
性を考慮すると60〜90゜が最適であった。21は非磁性保
護材で、磁性薄膜12,12′を保護し、かつW溝を充填し
ている。材料としては、SiO2,Al2O3,フォルステライ
ト等の耐摩耗性の良いセラミクス材を、スパッタリング
又は真空蒸着で形成した。ギャップボンディング後所定
の厚みに切断して第4図に示す磁気ヘッドを得る。この
場合も磁性薄膜からなる磁路を、巻線窓14の周囲にのみ
形成したので、前の実施例で述べたのと全く同様の効果
がある。またCコアリア部磁性薄膜はそのヘッド厚み方
向全面に形成してあるので、ギャップボンディング時の
トラック合せずれは全く生じない。さらに本実施例では
磁路が作動ギャップ13に向って二方向から絞り込んだ構
造としているので、ヘッドの記録及び再生効率を向上さ
せる効果がある。この実施例に関し、前述の第2図及び
第3図に示した磁路の変形を適用してリア部磁気コアの
接合をより確実にすることが可能であることはいうまで
もない。
第6図は第4図の応用例を示す斜視図であって、第4図
の非磁性保護材21の部分に、低融点ガラス材22を溶融充
填した構造である。斯る実施例は保護材と接着剤を兼用
させて製造工程を簡略化できる効果がある。
第7図は以上述べた本発明の各実施例において磁性薄膜
として多層膜を用いた場合の動作とその効果の説明に供
する図である。磁性薄膜は高周波領域で渦電流損失によ
る透磁率低下が生じ、これを防止するためSiO2膜等の絶
縁膜で多層構造にしている。例えばビデオ帯域(6MH
z)では1層当り5〜10μmが適当である。図中点線23
で示したのが層間絶縁膜であり、厚さ0.01〜0.2μmで
ある。一般に磁気回路の効率上、層間絶縁膜23は磁路が
これを横切る際、その厚さによっては磁気抵抗の増大を
招き、ヘッド特性に悪影響を及ぼす。特に本発明のよう
にリア部の接合距離を短くした場合には影響が大きい。
しかるに本発明に於ては図で示すように層間絶縁膜23の
方向はリア接合部でほぼ磁束の流れの方向と一致してお
り、磁束が層間絶縁膜23を横切ることがなく、従って本
発明の磁路形状は多層膜の場合に顕著にその性能上の効
果を発揮する。
第8図は本発明の他の実施例を示す斜視図である。リア
部ギャップ形成面に、他の非磁性膜24を介在させた。非
磁性材24は磁性薄膜12,12′と同一厚さとすれば、非磁
性基板11,11′に対する段差形成加工が不要になる。非
磁性膜24としてはSiO2,ガラス,セラミクスの他に金属
材も可能であり、スパッタリング、蒸着等によりその膜
厚を極めて高精度に形成できる。従って機械加工による
段差形成に比べてリア部の接合が確実となる効果があ
る。
第9図はリア部全面に磁性薄膜12,12′を被着したあと
で、機械加工等により所定の位置に切欠き25,25′を設
けて磁性薄膜を分断した構造である。この際分断された
磁性薄膜26,26′は巻線窓14側の磁性薄膜からなる主磁
路とは完全に分離されておりヘッド性能には全く影響を
及ぼさない。切欠き25,25′は非磁性基板11,11′に到
達する深さをもち、その幅は磁性薄膜12,12′の厚さ程
度あれば十分である。この構造によれば、前述の第1図
〜第8図の実施例に於る精度を要求する段差形成が不要
であり、製造工程が容易となる効果がある。
第10図は非磁性基板11,11′の所定位置にあらかじめ切
欠き27,27′を設けておき、この上に磁性薄膜12,12′
を形成したものである。切欠き27,27′の深さを磁性薄
膜12,12′の厚さ以上、好ましくは2倍以上でかつ溝側
面がほぼ垂直な形状とすることにより、磁性薄膜は該側
面にはほとんど被着せず、仮に被着しても磁気特性が劣
るので、後部磁性薄膜26,26′は主磁路から実効的には
分離されておりヘッド性能には影響を与えない。この構
造によれば第9図の実施例と同様に、非磁性基板11,1
1′に対する段差形成が不要であり製造工程が容易にな
る。
第7図〜第10図で示したヘッド構造の変形は第3図〜第
6図に対しても全く同様に適用できることはいうまでも
ない。
第11図は本発明の更に他の実施例を示す磁気ヘッドの斜
視図であり、第12図はこの磁気ヘッドをギャップ接合面
で分解した斜視図である。同図において磁気ヘッド10
構成を説明すると、11,11′はコア保持用の一対の非磁
性基板である。材料としては耐摩耗性の優れた非磁性フ
ェライト、セラミック、硬質ガラス等が適し、磁気コア
材の種類によって熱膨張係数の近いものが選ばれる。非
磁性基板11,11′の形状は、ギャップ接合面側に逆V字
状の突起部11a,11′aを有し、かつその突起部はリア方
向位置11b,11′bまでの範囲で形成し、それ以後は平面
形状としてある。12,12′は磁気コアとなる磁性薄膜
で、例えばセンダスト,パーマロイ、あるいは非晶質合
金(Co主成分)から成り、それぞれほぼ磁歪零近傍の組
成を有するもので、スパッタリング、真空蒸着等の手法
で形成する。13は作動ギャップで、スパッタリング等で
形成したSiO2,ZrO2,Cr等の膜をスペーサとし、低融点
ガラス(図示せず)で接着した。21は非磁性保護材で、
磁性薄膜12,12′を保護し、かつ摺動部の溝を充填して
いる。材料としては、SiO2,Al2O3,フォルステライト
等の耐摩耗性の良いセラミクス材を、スパッタリング、
真空蒸着で形成したが、非磁性保護材21として低融点ガ
ラスを溶融充填する方法も可能である。14はコイル巻線
用窓であり、一対の非磁性基板11,11′の少なくとも一
方に設けた略V字状の溝により形成した。15,15′は巻
線用溝で、これらの巻線コイル16を施してある。
次に本実施例の磁路形状を説明する。非磁性基板上の逆
V字状の突起の頂角θは40〜120゜としたが、隣接トラ
ックからのクロストーク、及び斜面上の磁性膜の磁気特
性を考慮すると60〜90゜が最適であった。磁性薄膜12,
12′の厚さは所望トラック幅に応じて決定するもので、
例えばトラック幅20μmの場合、膜厚20μm以上、好適
値としては30〜40μmである。巻線用窓14の形状は、深
さ0.2〜0.3mmのV字状溝とし、2つの斜面部の角度は30
〜60゜とした。磁性薄膜12,12′の形成位置は上記巻線
用窓14の内側及びこれと相対向するIコアの部分に限定
し、特にリア部の接合距離lは磁性膜厚tの1〜数倍程
度とした。また接合面のコア形状はW形状とした。この
ような磁路を構成するため、非磁性基板のギャップ形成
面には、フロント側よりリア方向にW字状の溝を設け、
その中央の突起部の頂点高さを非磁性基板の表面よりも
所定値だけ低くした。またW溝の構底深さを徐々に浅く
し、巻線用窓14の後端位置14bから、距離lの位置にW
溝の終端11bがくるようにした。W溝形状は、相対する
両コアについてもほぼ同形状、同位置とし、ギャップ接
合時には対向するW字状コアの先端が一致するようにし
た。
斯る実施例においても、前記実施例と同様にインダクタ
ンス当りの出力 は、l/t=1〜3の範囲で従来比1〜2dBの向上が認め
られる。このように記録再生特性は、リア部磁気コアの
接合距離を短くとることにより改善できた。
また第12図に示すように、リア部磁気コアの接合面部の
先端形状をW形とすることにより接合面の幅Wはトラッ
ク幅twの数倍大きくなり、ボンディング時の接合面のず
れを大幅に許容でき、組立精度を向上できる。これより
W溝加工を精度の面で容易にし、またヘッド性能も安定
させることができた。
第13図は第11図に示す本発明の磁気ヘッドの製造工程を
示す工程図である。同図において、その製造工程を順を
追って説明する。
(a)一対の非磁性基板11,11′の少なくとも一方に巻線
用窓14を切削する。
(b)フロント側からリア側にかけて、その深さが徐々に
浅くなるW溝19を切削する。この時W溝中央突起部の稜
線19aは基板表面より所定量△Z(0〜50μm)だけ低
くかつ一定高さとなるようにせねばならない。そのため
基板をα,±βだけ回転させて加工する。例えばW溝突
起部の頂角θ=60゜の時α=15゜,β=8.9゜とすれば
よい。またW溝の終端19bは巻線用窓の終端14bより距離
lだけ長い位置に形成する。lは磁性膜厚の1〜3倍が
好適である。
(c)磁性薄膜12,12′を被着形成する。膜厚はトラック
幅に応じて決定し、例えばトラック幅20μmに対しては
膜厚40μm前後が適する。この後、非磁性保護材(図示
せず)を被着形成する。
(d)ギャップ接合面側をラップ加工し、W溝突起部上の
磁性薄膜を所定トラック幅twとする。この結果、巻線用
窓14とW溝19の斜面部に被着した磁性薄膜だけが残存
し、基板表面上の磁性薄膜はすべて除去される。
(e)スパッタリング等で被着したSiO2等の非磁性スペー
サを介し低融点ガラスでボンディングし、作動ギャップ
13を形成する。
(f)所定のチップ形状に切断し、摺動面の円研,巻線を
施して磁気ヘッド10を完成させる。
以上の工程の中で前記(b)のW溝加工は一対の非磁性基
板11,11′に対し全く同一形状の加工を行っており、従
って前記(e)のボンディング工程ではフロント部のトラ
ック合せを行うだけで、リア部のコア接合は自動的に確
保されることになる。
第14図は本発明の磁気ヘッド10をベース板30に取付けた
場合の構造を示したものである。磁気ヘッド10は前述し
た第1図〜第12図の実施例の中から選択する。30はしん
ちゅう等の金属板からなるベース板で磁気ヘッド10を保
持し、孔33を通してビスで回転シリンダ等に取付ける。
31,31′は端子板で、孔34を通して巻線コイル16を接続
する。磁気ヘッド10とベース板30は通常有機接着剤で貼
付けるが、その貼付面32には磁気ヘッド10のリア部非磁
性基板11の部分が利用され、主磁路を構成する磁性薄膜
12は貼付面32には存在しない。第9図,第10図の磁気ヘ
ッドを用いた場合には貼付面32には磁性薄膜12のうち不
要な部分が存在するが、主磁路を構成する磁性薄膜は存
在しないので同様である。この構造によれば、磁気ヘッ
ド10の中で、主磁路及び巻線に要する部分とベース板30
への貼付に要する部分とをそれぞれ好適な形状で提供す
ることができ、かつ磁気ヘッド10のチップ面利用効率が
良い。さらに磁性薄膜12とベース板30は接触していない
ので完全に電気絶縁がとれ、万一巻線コイル16の一部が
絶縁被覆不良で磁性薄膜12に接触しても、信号電流がベ
ース板30を通し外部に漏洩することはないので信頼性が
高い。
〔発明の効果〕
以上述べたように本発明によれば、磁気ヘッドの磁路を
構成する磁性薄膜を巻線用窓部にのみ限定して形成した
ので、不用インダクタンスが排除でき記録再生特性を向
上できる。また耐加工性強度を向上させ製造が容易で歩
留りの高い磁気ヘッドを提供することができる。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明による磁気ヘッドの一実施例を示す斜視
図、第2図〜第4図は本発明の他の実施例を示す斜視
図、第5図は第4図に於る実施例の分解説明図、第6図
は本発明による磁気ヘッドの更に他の実施例を示す斜視
図、第7図は本発明の主要磁気回路を示す概略図、第8
図〜第10図は本発明による磁気ヘッドの更に他の実施例
を示す斜視図、第11図は本発明による磁気ヘッドの更に
他の実施例を示す斜視図、第12図は第11図の磁気ヘッド
のギャップ接合面分解図、第13図は第11図による磁気ヘ
ッドの製造工程を示す図、第14図は本発明の磁気ヘッド
をベース板に取付けた状態を示す平面図、第15図は本発
明の磁気ヘッドの動作を説明する特性図、第16図,第17
図は従来の磁気ヘッドを示す斜視図である。10 ……磁気ヘッド、11,11′……非磁性基板、12,12′
……磁性薄膜、13……作動ギャップ、14……巻線用窓、
16……巻線コイル、19……W溝、21……非磁性保護材、
22……充填ガラス、24……非磁性膜、25,25′,27,2
7′……切欠、30……ベース、32……貼付部。
フロントページの続き (72)発明者 川野 寛治 神奈川県横浜市戸塚区吉田町292番地 株 式会社日立製作所家電研究所内 (72)発明者 佐々木 卓美 神奈川県横浜市戸塚区吉田町292番地 株 式会社日立製作所家電研究所内 (72)発明者 座間 秀夫 茨城県勝田市大字稲田1410番地 株式会社 日立製作所東海工場内 (56)参考文献 特開 昭58−179925(JP,A) 特開 昭56−41520(JP,A)

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】少なくとも一方に巻線用窓を有する一対の
    非磁性基板と、該非磁性基板の対向する面上に設けられ
    た磁性薄膜と、該磁性薄膜どうしが非磁性スペーサを介
    して突合された作動ギャップと、該巻線用窓に施された
    巻線コイルとを有する磁気ヘッドに於て、前記巻線用窓
    より後方の突合せ面の磁性薄膜が巻線用窓の終端部分近
    傍だけに制限して設けられ、前記突合せ面に於る磁性薄
    膜の接合距離が前記磁性薄膜の厚さの1倍から3倍の範
    囲であることを特徴とする磁気ヘッド。
  2. 【請求項2】前記非磁性基板どうしが対向する面で、前
    記巻線用窓より摺動面側に略逆V字状の部分が設けら
    れ、前記逆V字状の部分の頂上及び斜面に磁性薄膜が形
    成され、前記逆V字状の頂上の部分が、磁性薄膜どうし
    で突合されて作動ギャップが形成されたことを特徴とす
    る特許請求の範囲第1項記載の磁気ヘッド。
  3. 【請求項3】前記巻線用窓の後方の前記非磁性基板の突
    合せ部分が、前記非磁性基板を保持するベース板に貼り
    付けられたことを特徴とする特許請求の範囲第1項記載
    の磁気ヘッド。
  4. 【請求項4】前記巻線用窓より後方の突合せ面の磁性薄
    膜の接合面の形状がW字状であることを特徴とする特許
    請求の範囲第1項記載の磁気ヘッド。
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