JPH0475565B2 - - Google Patents

Info

Publication number
JPH0475565B2
JPH0475565B2 JP59124804A JP12480484A JPH0475565B2 JP H0475565 B2 JPH0475565 B2 JP H0475565B2 JP 59124804 A JP59124804 A JP 59124804A JP 12480484 A JP12480484 A JP 12480484A JP H0475565 B2 JPH0475565 B2 JP H0475565B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
magnetic
metal thin
magnetic head
gap
thin film
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Lifetime
Application number
JP59124804A
Other languages
English (en)
Other versions
JPS613313A (ja
Inventor
Tatsuo Hisamura
Shoichi Kano
Heikichi Sato
Tomio Kobayashi
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Sony Corp
Original Assignee
Sony Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Sony Corp filed Critical Sony Corp
Priority to JP12480484A priority Critical patent/JPS613313A/ja
Publication of JPS613313A publication Critical patent/JPS613313A/ja
Publication of JPH0475565B2 publication Critical patent/JPH0475565B2/ja
Granted legal-status Critical Current

Links

Classifications

    • GPHYSICS
    • G11INFORMATION STORAGE
    • G11BINFORMATION STORAGE BASED ON RELATIVE MOVEMENT BETWEEN RECORD CARRIER AND TRANSDUCER
    • G11B5/00Recording by magnetisation or demagnetisation of a record carrier; Reproducing by magnetic means; Record carriers therefor
    • G11B5/127Structure or manufacture of heads, e.g. inductive
    • G11B5/187Structure or manufacture of the surface of the head in physical contact with, or immediately adjacent to the recording medium; Pole pieces; Gap features

Landscapes

  • Engineering & Computer Science (AREA)
  • Manufacturing & Machinery (AREA)
  • Magnetic Heads (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は、強磁性酸化物材料と強磁性金属材料
との複合磁性材料からなる磁気ヘツドに関し、特
に擬似ギヤツプによる影響を防止し安定な再生を
行なえる磁気ヘツドに関する。
〔背景技術とその問題点〕
近年、たとえばVTR(ビデオテープレコーダ)
を用いて磁気記録媒体である磁気テープに信号の
高密度記録が行なわれるようになるに従い、磁気
テープとして残留磁束密度Brと抗磁力Hcがとも
に高いメタルテープ等が使用されるようになつて
きている。
ところで、このメタルテープ等の高い抗磁力
Hcを持つ磁気テープに信号を高密度に磁気記録
するには、磁気ギヤツプより発生する磁界の強度
が高く、しかも狭いトラツク幅の磁気ヘツドを用
いる必要がある。
そこで、このような磁気ヘツドとしては、第1
図に斜視図または第2図にそのテープ対接面が示
されているような磁気ヘツドが提案されている。
この磁気ヘツドは、磁気コア半体1,2が強磁
性酸化物のMn−Znフエライト等より形成され、
磁気ギヤツプg側のフエライト突起部3,4と溶
融充填されたガラス非磁性材5,6とを連ねた平
面上には、スパツタリング等によりセンダスト等
の強磁性金属薄膜7A,7Bが被着形成されてい
る。また、被着形成されたこの強磁性金属薄膜7
A,7B上にはガラスの非磁性材8が溶融充填さ
れている。
上記磁気ヘツドは、このように強磁性酸化物材
料と強磁性金属材料との複合磁性材料からなり、
磁気ギヤツプgが高透磁率を有する上記強磁性金
属薄膜7A,7Bにより形成されていることで、
ヘツドの磁気抵抗が小さく、磁気ギヤツプgから
発生される磁界の強度が高くなつており、また形
成される金属薄膜7A,7Bの厚みをコントロー
ルすることで狭トラツク化が容易に行なえるため
メタルテープ等に高密度に磁気記録するのに適し
たヘツドとなつている。
ここで、上記強磁性金属薄膜7A,7Bの形成
面が磁気ギヤツプgの形成面に対して所要角度で
傾斜していることは、再生時のクロストークを防
止するなどの働きがある。
なお、この磁気ヘツドはアジマス記録を行なえ
るように、磁気ギヤツプgの形成面が所定のアジ
マス角度で傾斜している。
また、複合磁性材料からなりメタルテープ等に
高密度に磁気記録するのに適した磁気ヘツドとし
て、第3図に斜視図また第4図にその磁気テープ
対接面が示されているヘツドがさらに提案されて
いる。
この磁気ヘツドは、磁気コア半体11,12が
強磁性酸化物のMn−Znフエライト等により形成
され、磁気ギヤツプgがセンダスト等の強磁性金
属薄膜17A,17Bのみで形成されている。ま
た、この磁気ヘツドは、ヘエライト突起部13,
14とガラスの非磁性材15,16との界面がア
ジマス角とは異なる方向に二段階に屈曲してお
り、クロストークの発生をさらに防げるようにな
つている。
ところで、上述の2つの磁気ヘツドは、磁気コ
ア半体の突起部3,4または13,14が磁気ギ
ヤツプgの中心Oに対して左右点対称な形状に形
成されている。
ところが、ギヤツプ面の研削工程や研摩工程に
おいて、左右の磁気コア半体の研削や研摩量に差
が生じると、この対称性がそこなわれてくる場合
がある。
第5図には、第3図の磁気ヘツドの場合につい
て、左右の点対称のそこなわれた例が示されてい
る。
この第5図において、A,Dに狭まれた軌跡
は、磁気ギヤツプgの軌跡であり、摺動する磁気
テープへの信号の記録ゾーンとなつており、また
Cは記録ゾーンA,Dの中心を示している。また
A,D間に挾まれたM,Nは磁気コア半体11,
12の突起部23,24の先端23A,24Aが
通過する位置となつており、突起部23,24が
磁気ギヤツプgの中心Oに対して左右点対称でな
いため、M,Nの中心はCからずれた位置となつ
ている。
このような磁気ヘツドでは、磁気テープから信
号の再生を行なう場合、1〜5MHzと高い再生周
波数域については、磁気ギヤツプgの中心Oが上
記記録ゾーンA,D間の中心C上を通過する時に
最も大きな再生出力を得ることができるようにな
つているが、一方数十〜数百kHzの低周波域の信
号の再生においては、上記突起部23,24の先
端23A,24Aが記録ゾーンA,D間の中心C
上をまたがる様な位置を通過する時に最も大きな
再生出力となる。
すなわち、高周波数域の再生では磁気ギヤツプ
gの中心Oで再生出力が最大となり、低周波数域
の再生では上記先端23A,24Aを結んだ磁気
ギヤツプg上の位置Pおいてほぼ再生出力が最大
となる。
これは、高域において再生に寄与するは強磁性
金属薄膜17A,17Bどうしが突き合わされて
形成される磁気ギヤツプgであるが、低域におい
てはアジマスロスが小さくなることにもより、フ
エライトの上記先端23A,24A部が再生に寄
与するようになるためである。
すなわち、再生信号の周波数が低くなり信号の
波長が上記先端23A,24A間の距離と等しい
オーダーになると、磁気ギヤツプgであるメイン
ギヤツプ以外に、フエライトの先端23A,24
Aがギヤツプエツジとして作用し、擬似ギヤツプ
が形成されるようになるためである。
このような状態では、低域周波数と高域周波数
をともに含んだ信号の記録再生を行なおうとする
と、一方の周波数の再生出力が低くなつてしま
い、また磁気ヘツドのトラツク上の位置において
両者の再生出力に変化が生じるようになる。
これは、安定な二周波数域の重畳記録再生を行
なおうとする場合において大きな障害となる。
そこで、このような問題を解決するために、第
1図および第3図に示した磁気ヘツドのように、
フエライトの突起部3,4また13,14の形状
や先端位置をギヤツプgの中心Oに対して左右が
点対称となるように形成しなければならない。
しかし、高い精度で点対称に形成するために
は、上述のギヤツプ面の研摩量を左右のコア半体
において完全に同一にしなければならず、これに
は1〜2μm以下という高い研摩精度が要求される
ようになる。
このように高精度の加工を行なうことは非常に
難しく、歩留りの低下をまねいてしまい、磁気ヘ
ツドの価格を上昇させてしまうことになる。
〔発明の目的〕
そこで、本発明はこのような実情に鑑み提案さ
れたものであり、低域と高域をともに含んだ二周
波数域の信号の記録再生を行なうにあたつて、磁
気ヘツドの加工精度が低くても、磁気ギヤツプの
トラツク幅の中心において低域周波数および高域
周波数ともに再生出力が最大となり、安定な再生
が行なえ、しかも安価である磁気ヘツドを提案す
ることを目的とする。
〔発明の概要〕
この目的を達成するために本発明の磁気ヘツド
は、強磁性酸化物よりなる磁気コア半体対の接合
面に真空薄膜形成技術により強磁性金属薄膜を形
成し、この磁気コア半体対を突き合わせて磁気ギ
ヤツプを形成してなる磁気ヘツドにおいて、上記
磁気ギヤツプ形成面と上記強磁性金属薄膜形成面
とが所要角度で傾斜しており、かつ磁気テープ対
接面に前記強磁性酸化物と前記強磁性金属薄膜お
よび非磁性材が配され、これら三者の交差点がト
ラツク幅を規定する領域の外にあることを特徴と
しており磁気ギヤツプの中心において低域周波数
および高域周波数ともに再生出力が最大となり、
安定した信号の再生を行なうことができる。
〔実施例〕
以下、本発明の実施例を図面に基づき詳細に説
明する。
第6図は本発明に係る磁気ヘツドの斜視図であ
り、第7図はこの磁気ヘツドの磁気テープ対接面
を拡大して示す平面図である。
第6図および第7図において、上記磁気ヘツド
の構成を説明すると、磁気コア半体31,32は
強磁性酸化物のMn−Znフエライト等により形成
され、磁気ギヤツプg側に形成されたフエライト
の突起部33,34の一側部にはガラスが非磁性
材35,36として溶融充填されている。また、
この突起部33と非磁性材35を連ねた平面上、
および突起部34と非磁性材36を連ねた平面上
には高透磁率合金のセンダスト等からなる強磁性
金属薄膜37A,37Bがスパツタリング等の真
空薄膜形成技術を用いて被着形成されている。ま
た、被着形成された強磁性金属薄膜37A,37
B上にはガラスが非磁性材38として溶融充填さ
れており、この強磁性金属薄膜37A,37Bの
みにより磁気ギヤツプgが形成されるようになつ
ている。
また、上記接合面すなわち磁気ギヤツプgの形
成面は所定のアジマス角度で傾斜しており、アジ
マス記録が行なえるようになつている。
また、磁気ギヤツプgの形成面と上記強磁性金
属薄膜37A,37Bの形成面とは所要角度で傾
斜しており、この実施例では傾斜角θがたとえば
45゜となつている。この傾斜角θは20゜〜80゜程度に
選ぶのがよく、これによりクロストークが防止さ
れ、また磁気テープ対接面の耐摩耗性が向上され
るようになる。
また、上記磁気ヘツドにおいては、磁気テープ
対接面に現われている強磁性酸化物、強磁性金属
薄膜37A,37B、および非磁性材35,36
の該三者の交差点X1,Y1が、磁気ギヤツプgの
トラツク幅Twを規定する領域の外に出ている。
すなわち、上記突起部33,34の先端33A,
34Aは、トラツク幅Twの領域の外に位置して
いる。また、突起部33,34の形状は磁気ギヤ
ツプgの中心Oに対して左右点対称とはなつてい
ない。
この様子は第7図に示されており、磁気ギヤツ
プgによる信号の記録ゾーンA,D間(トラツク
幅Twに等しい)の領域外に、上記先端33A,
34Aの通過軌跡Q1,R1が位置するようになつ
ている。
これにより上記磁気ヘツドでは、低域と高域を
ともに含んだ二周波数域の信号の重畳記録再生を
行なうにあたつて、磁気ギヤツプgのトラツク幅
Twの中心O(以下磁気ギヤツプgの中心Oとい
う)において低域周波数および高域周波数ともに
再生出力が最大となる。このように低域での再生
出力最大位置と高域での再生出力最大位置とが磁
気ギヤツプg上で一致することで、磁気テープよ
り安定した信号の再生が行なえるようになる。
これは、つぎのような理由によるものである。
すなわち、1〜5MHzの高域周波数の再生におい
ては、磁気ギヤツプgの中心Oが上記記録ゾーン
A,D間の中心C上を通過する時に再生出力が最
大となるのは前述の通りであるが、数十〜数百k
Hzの低域周波数の再生では、記録ゾーンA,Dの
領域外にある上記先端33A,34Aが擬似ギヤ
ツプとして作用し再生に寄与するようになるには
大幅なトラツクずれが起きなければならない。こ
の大幅なトラツクずれはメインギヤツプである磁
気ギヤツプgによる低域周波数の再生出力レベル
を大幅に減少させてしまうことになり、結果的に
磁気ギヤツプgの中心Oが記録ゾーンA,D間の
中心Cを通過する時に低減での再生出力が最大と
なる。
このように、上記磁気ヘツドでは、トラツク幅
Twの領域の外に上記先端33A,34Aを位置
させたことにより、高周波数域の再生出力が最大
となるトラツキング位置と低周波数域の再生出力
が最大となるトラツキング位置とが一致し、低域
および高域を共に含んだ二周波数域の重量記録再
生を行なうのに適したヘツドとなつている。
また、上記先端33A,34Aの位置すなわち
上記強磁性酸化物、強磁性金属薄膜37A,37
B、および非磁性材35,36の三者の交差点
X1,Y1をこのように規定したことにより、上記
突起部33,34の形状や先端33A,34A部
の位置は、第7図に示すように磁気ギヤツプgの
中心Oに対して左右点対称でなくともよくなり、
中心Oから先端33A,34Aへの距離は10〜
20μm程度の緩い精度でよいようになつている。
これにより、磁気コア半体対の接合面すなわち磁
気ギヤツプgの形成面を研削および研摩する加工
精度が緩やかになり、加工精度に10〜20μm程度
のバラツキが許容されるようになる。このため、
上記磁気ヘツドを作製する歩留りが高くなり、非
常に安価な磁気ヘツドが提供されるようになる。
ところで上記磁気ヘツドでは、上記金属薄膜3
7A,37Bが磁気ギヤツプgの近傍部のみに形
成されているため、金属薄膜37A,37Bの形
成面積が少なくてすみ、たとえばパッタリング装
置で一括処理可能な個数を大幅に増やせることで
量産性の向上を図ることができる。このように、
単位薄膜形成面積から作製可能な磁気ヘツドの個
数が多いことで、さらに安価に磁気ヘツドを提供
できる。
また、被着形成される上記金属薄膜37A,3
7Bの膜厚tは、 t=Twsinθ でよいことから、トラツク幅に相当する膜厚を被
着形成する必要がなく、ヘツド作製に要する時間
が短縮されるようになる。ここで、Twはトラツ
ク幅であり、θは上記金属薄膜形成面と磁気ギヤ
ツプ形成面とのなす角度である。
また、強磁性酸化物のコア半体31,32に被
着形成される上記金属薄膜37A,37Bの形成
面積が少ないことから、コア半体、金属薄膜両者
の熱膨張係数の差によつて生じる磁気ヘツド作製
時の薄膜37A,37Bの歪やコア半体31,3
2の折損、ヒビの混入を防止することができ、磁
気ヘツドの信頼性を向上することができるととも
に、磁気ヘツド製造の歩留りを向上することがで
きる。
また、磁気ギヤツプgを形成する高透磁率の上
記金属薄膜37A,37Bが磁気ギヤツプgの近
傍部に配されていることと、磁気ヘツド後部側が
接合面積の広い強磁性酸化物で形成されているこ
とによつて、磁気抵抗が小さく感度の高い高性能
な磁気ヘツドとなつている。
また、磁気ギヤツプgが高透磁率を有する上記
強磁性金属薄膜37A,37Bのみで形成されて
いることから、磁気ギヤツプgから発生される磁
界の強度が高くメタルテープ等の高い抗磁力Hc
を持つ磁気テープに磁気記録するのに適した磁気
ヘツドとなつている。
また、コア半体31の突起部33と非磁性材3
5上を連ねた一平面上に上記金属薄膜37Aが被
着形成され、またコア半体32の突起部34と非
磁性材36上を連ねた一平面上に上記金属薄膜3
7Bが被着形成されていることにより、たとえば
センダスト膜からなるこの金属薄膜37A,37
Bの膜構造すなわち柱状晶の成長方位は、形成面
全体に亘つて一方向に平行にそろつた均一なもの
となつている。このため、上記磁気ヘツドは、磁
路に沿つた方向で、上記金属薄膜37A,37B
の全体が高い透磁率を示すようになり、高い記録
再生出力が得られる。
また、上記磁気ヘツドの後部側は、Mn−Znフ
エライト等の強磁性酸化物どうしを突き合わせて
接合しており、上記金属薄膜37A,37Bとコ
ア半体31,32との密着性が悪くとも、大きな
接着強度を得ることができ、歩留りの向上を図る
ことができる。また、加工時にバツクトラツクず
れが発生するようなこともなく、信頼性の高い磁
気ヘツドとなつている。
さらに、上記磁気ヘツドの磁気テープ対接面の
ほとんどが強磁性酸化物となつていることから、
高い耐摩耗性を有する磁気ヘツドとなつている。
また、上記磁気ヘツドでは、数μmのトラツク
幅から数十μmのトラツク幅の広範囲のトラツク
幅を容易に形成することができ、被着形成される
上記金属薄膜37A,37Bの膜厚を薄くするこ
とで狭トラツク化の磁気ヘツドが容易に得られ
る。
ここで、上記金属薄膜37A,37Bは連続し
た一層を被着形成しているが、絶縁膜を介して多
層に強磁性金属薄膜を被着形成するようにしても
よい。
また、上記突起部33,34と非磁性材35,
36との界面は、アジマス角とは異なる方向にた
とえば二段階に屈曲していることにより、突起部
33,34の屈曲部による磁気テープ上の隣接ま
たは隣々接トラツクからの信号のピツクアツプ量
がアジマス損失によつて減少され、クロストーク
の発生が防止されるようになつている。
つぎに、上述の第6図に示す磁気ヘツドの製造
工程を第8図乃至第14図に基づき説明する。
まず、第8図に示すように、たとえばMn−Zn
フエライト等の強磁性酸化物基板40の長手方向
の一稜部に上方の開いた断面多角形状の切溝41
を、回転砥石または電解エツチング等により複数
形成する。すなわち、上記基板40の上面43は
磁気ギヤツプ形成面に対応し、上記切溝41は基
板40の磁気ギヤツプ形成位置近傍部に相当する
部分に形成される。
つぎに、第9図に示すように、上記切溝41に
高融点ガラス42Aを溶融充填したのち、上面4
3と前面44とを平面研摩する。
つぎに、第10図に示すように、ガラス42A
を充填した上記切溝41の一部とやや多目にオー
バラツプするように上記一稜部に切溝41と隣り
合う断面V字状の切溝45を複数形成する。この
時、形成される切溝45の内壁面46には、上記
ガラス42Aの一部が露出している。また、この
内壁面46と上記上面43との交線47は、上記
前面44と直角をなしている。また、この内壁面
46と上面43とのなす角度は、前述のθのたと
えば45゜となつている。
つぎに、第11図に示すように、上記基板40
の切溝45近傍に、スパツタリング等の真空薄膜
形成技術を用いて、高透磁率合金のたとえばセン
ダストを被着し、強磁性金属薄膜48を形成す
る。この時、上記内壁面46上に効率よく被着す
るように、上記基板40を傾斜させパツタリング
装置内に配置するようにする。
つぎに、第12図に示すように、上記金属薄膜
48が被着された上記切溝45に、上記ガラス4
2Aよりも低融点のガラス49を溶融充填したの
ち、上面43と前面44とを平面研摩し鏡面仕上
げを行なう。ここで行なう研摩は前述の理由によ
り緩い精度でよい。この時、前の工程で被着した
上記金属薄膜48の一部が上記切溝45の内壁面
46に残り、こ内壁面46に強磁性金属薄膜48
Aが被着した状態となる。ここで、前面44に現
われているフイライト基板と金属薄膜48Aとガ
ラス42Aとの交差点y1は、上面43と前面44
とが作る稜線上の金属薄膜48Aとガラス49と
の境界点α(トラツク幅Twを規定する点)に比べ
て、よりガラス49側に位置している。これによ
り、前記交差点Y1が前述のように規定されるよ
うになる。
また、巻線溝側のコア半体を形成するために、
第12図に示すように加工の施した強磁性酸化物
基板40に、巻線溝51を形成する溝加工を行な
い、第13図に示す強磁性酸化物基板50を得
る。この基板50で、切溝41には高融点ガラス
42Bが溶融充填され、切溝45の内壁面には強
磁性金属薄膜48Bが被着形成されている。ここ
で、図中交差点x1は交差点y1に対応しており、境
界点γは境界点αに対応し、前記交差点X1の位
置が前述のように規定されるようになる。
つぎに、上記基板40の磁気ギヤツプ形成面と
なる上面43と上記基板50の磁気ギヤツプ形成
面となる上面52とを膜付けしたギヤツプスペー
サを介して第14図に示すように突き合わせ、ガ
ラス融着を行なう。その後、基板40と基板50
とを合体させたブロツク53をこの接合面に対し
てアジマス角だけ傾けたa−a線、a′−a′線の位
置でスライシング加工することで、アジマス角で
傾斜する磁気ギヤツプを有する複数個のヘツドチ
ツプを得ることができる。なお、基板接合面に対
して垂直にスライシングすると普通のヘツドチツ
プが形成できる。ここで、上記ギヤツプスペーサ
としては、SiO2,ZrO2,Ta2O5,Cr等を用いる
ことができる。
つぎに、上記ヘツドチツプの磁気テープ対接面
を円筒研摩することで、第6図に示す磁気ヘツド
となる。
この第6図の磁気ヘツドにおいて、コア半体3
2は上記基板40を母材としており、コア半体3
1は上記基板50が母材となつている。また、非
磁性材35,36は上記高融点ガラス42B,4
2Aにそれぞれ対応し、非磁性材38は上記低融
点ガラス49に対応している。また、この磁気ヘ
ツドの強磁性金属薄膜37A,37Bは、上記金
属薄膜48B,48Aにそれぞれ対応している。
さらに、上記磁気ヘツドの巻線穴39は、上記基
板50に形成された巻線溝51に対応している。
ところで、磁気ギヤツプ近傍部にのみ強磁性金
属薄膜を形成するのではなく、ヘツドの前面部す
なわちフロントギヤツプ形成面より後部側すなわ
ちバツクギヤツプ形成面まで連続して強磁性金属
薄膜を形成した本発明の他の実施例となる第15
図の磁気ヘツドについて説明する。また、第16
図にはこの磁気ヘツドの磁気テープ対接面が示さ
れている。
この磁気ヘツドはアジマス記録用の磁気ヘツド
となつており、磁気コア半体61,62が強磁性
酸化物のたとえばMn−Znフエライトで形成さ
れ、磁気ギヤツプg側の突起部63,64は磁気
ヘツドの後部側まで連続して形成されている。ま
た、この突起部63,64の一側部はアジマス角
とは異なる方向にたとえば二段階に屈曲してお
り、この一側部にはガラスの非磁性材65,66
が後部側まで連続して溶融充填されている。
また、突起部63,64と非磁性材65,66
を連ねた平面上には、スパツタリング等でセンダ
スト等の強磁性金属薄膜67A,67Bが後部側
まで連続して被着形成され、この金属薄膜67
A,67B上にはガラスの非磁性材68が同様に
後部側まで溶融充填されている。
上記金属薄膜67A,67Bは磁気ギヤツプ形
成面に対してたとえば45゜の傾斜角θで傾斜して
おり、この金属薄膜67A,67Bのみにより磁
気ギヤツプgが形成されている。
ところで、上記突起部63,64、金属薄膜6
7A,67B、および非磁性材65,66の三者
の交差点X2,Y2はトラツク幅Twを規定する領域
の外に位置するようになつている。すなわち、第
16図に示すように、磁気ギヤツプgによる記録
ゾーンA,Dの外を、突起部63,64の先端6
3A,64Aが通過するようになつている。Q2
R2はこの先端63A,64Aが通過する軌跡で
ある。
このため、上記磁気ヘツドでは、第6図の磁気
ヘツドと同様に、磁気ヘツドgの中心Oにおい
て、低域周波数および高域周波数ともに再生出力
が最大となり、低域と高域をともに含んだ信号の
記録再生を行なうのに適したヘツドとなつてい
る。
また前述の理由から加工精度が緩くてもよく、
歩留りが高まることでコスト的に安価な磁気ヘツ
ドの提供が可能となつている。
つぎに、上記磁気ヘツドの製造工程を第17図
乃至第23図に基づき説明する。
まず、第17図に示すように、Mn−Znフエラ
イト等の強磁性酸化物基板70の上面部に、回転
砥石等を用いて、上方の開いた断面多角形状の溝
71を上面部を横切るように複数形成する。
つぎに、第18図に示すように、上記溝71に
高融点ガラス72を溶融充填したのち、平面研摩
加工を行なう。
つぎに、第19図に示すように、上記溝71の
一部とやや多目にオーバラツプし該溝71と隣接
した断面V字状の溝73を複数形成する。この溝
73の内壁面の傾斜角度は、上面に対してたとえ
ば45゜となつている。
つぎに、第20図に示すように、上記基板70
の上面部に、センダスト等をスパツタリング、イ
オンプレーテイング、蒸着等の真空薄膜形成技術
を用いて被着形成し、上記溝73部に強磁性金属
薄膜74を形成する。
つぎに、溝73部分の金属薄膜74面上に低融
点ガラス76を溶融充填し、第21図に示すよう
に、上記基板70の上面部および前面部を平面研
摩加工する。ここで行なう研摩は緩い精度でよ
い。ここで、基板前面に現われているフエライト
基板と金属薄膜74とガラス72との交差点y2
は、基板上面と前面とが作る稜線上の金属薄膜7
4とガラス76との境界点αに比べて、よりガラ
ス76側に位置している。これにより、前記交差
点Y2が規定される。
また、巻線溝側のコア半体を形成するために、
第21図に示すように加工の施した上記基板70
に、巻線溝75を形成する溝加工を行ない、第2
2図に示す強磁性酸化物基板77を得る。ここ
で、図中交差点x2は交差点y2に対応しており、境
界点γは境界点αに対応し、前記交差点X2の位
置が規定されるようになる。
つぎに、第23図に示すように、上記基板70
と上記基板77とを上記金属膜74が被着された
側の平面部が向かい合うようにしてギヤツプスペ
ーサを介して突き合わせ、ガラスを用いて融着接
合することでブロツク78とする。
つぎに、上記ブロツク78をb−b線、b′−
b′線の位置でスライシング加工することで、複数
個のヘツドチツプを得ることができる。
その後、上記ヘツドチツプの磁気テープ摺接面
を円筒研摩することで、第15図に示した磁気ヘ
ツドとなる。ここで、この磁気ヘツドのコア半体
61は上記基板77を母材としており、コア半体
62は上記基板70を母材としている。また、強
磁性金属薄膜67A,67Bは上記金属薄膜74
に対応し、非磁性材65,66は上記高融点ガラ
ス72に対応し、非磁性材68は上記低融点ガラ
ス76に対応している。また、巻線穴69は上記
巻線溝75に対応している。
なお、第6図および第15図に示す磁気ヘツド
は、磁気ギヤツプgの中心Oに対してヘエライト
突起部の先端が点対称となつていないが、この先
端の位置を左右点対称としてもよい。
つぎに、第24図に示す他の実施例の磁気ヘツ
ドを説明する。この磁気ヘツドはアジマス記録用
のヘツドとなつている。
上記磁気ヘツドは、磁気ギヤツプ形成面に対し
て強磁性金属薄膜87の形成面がたとえば45゜の
傾斜角θで傾斜しており、Mn−Znフエライト等
からなる磁気コア半体81,82の突起部83,
84の先端83A,84Aが、トラツク幅Tw
規定する領域の外に位置している。また、このよ
うに先端83A,84Aがトラツク幅Twの領域
外にあることから、突起部83,84の形状は左
右対称でなくともよく、一方の突起部83と充填
されたガラス85との界面は単に傾斜した形状と
なつているが、他方の突起部84とガラス86と
の界面は二段階に屈曲した形状となつている。
また、第25図にはさらに他の実施例となるア
ジマス記録用の磁気ヘツドが示されている。
この磁気ヘツドは、磁気ギヤツプ形成面に対し
てたとえば45゜の傾斜角θで傾斜するように強磁
性金属薄膜97が形成され、Mn−Znフエライト
等からなる磁気コア半体91,92の突起部9
3,94の先端93A,94Aがトラツク幅Tw
の領域外に位置している。また、一方の突起部9
3とガラス95との傾斜した界面はなめらかとな
つているが、他方の突起部94とガラス96との
界面は凹凸面となつている。この凹凸面はヘツド
を作製する研摩工程を充分に行なわないことによ
り生じたものであるが、上記先端93A,94A
がトラツク幅Twの領域外にあることから特性上
影響はない。
第24図や第25図に示す磁気ヘツドは、第6
図および第15図に示す磁気ヘツドと同様に磁気
ヘツドgの中心Oにおいて、低域および高域周波
数ともに再生出力が最大となるようになつてい
る。
ところで、磁気コア半体を形成する強磁性酸化
物としては、Mn−Znフエライトの他にNi−Zn
フエライト等を用いてもよい。また、強磁性金属
薄膜を形成する高透率磁性材料としては、センダ
ストの他にパーマロイや非晶質合金を用いてもよ
い。
〔発明効果〕
以上の説明から明らかなように、本発明によれ
ば、強磁性酸化物からなる磁気コア半体の接合面
とは傾斜するように該接合面近傍に強磁性金属薄
膜を形成しており、また磁気テープ対接面には強
磁性酸化物、上記金属薄膜、および非磁性材が配
され、これらの三者の交差点がトラツク幅を規定
する領域の外に位置している。
このため、磁気ギヤツプのトラツク幅の中心に
おいて低域周波数および高域周波数ともに再生出
力が最大となり、安定した再生が行なえることか
ら、低域および高域周波数をともに含んだ信号の
記録再生に適したヘツドとなつている。
また、ヘツドの加工精度を低くできることから
歩留りが向上され、コスト的安価な磁気ヘツドの
提供が可能となつている。
【図面の簡単な説明】
第1図は従来の磁気ヘツドの斜視図、第2図は
第1図の磁気ヘツドの磁気テープ対接面を示す平
面図、第3図は従来の他の例の磁気ヘツドを示す
斜視図、第4図は第3図の磁気ヘツドの磁気テー
プ対接面を示す平面図、第5図は従来のさらに他
の例の磁気ヘツドの磁気テープ対接面を示す平面
図、第6図は本発明の一実施例となる磁気ヘツド
の斜視図、第7図は第6図の磁気ヘツドの磁気テ
ープ対接面を示す平面図、第8図乃至第14図は
第6図の磁気ヘツドを作製する工程を順に示す斜
視図、第15図は本発明の他の実施例となる磁気
ヘツドの斜視図、第16図は第15図の磁気ヘツ
ドの磁気テープ対接面を示す平面図、第17図乃
至第23図は第15図の磁気ヘツドを作製する工
程を順に示す斜視図、第24図は本発明のさらに
他の実施例となる磁気ヘツドの磁気テープ対接面
を示す平面図、第25図は本発明のさらに他の実
施例となる磁気ヘツドの磁気テープ対接面を示す
平面図である。 31,32,61,62,81,82,91,
92……磁気コア半体、33,34,63,6
4,83,84,93,94……突起部、33
A,34A,63A,64A,83A,84A,
93A,94A……先端、35,36,38,6
5,66,68,85,86,95,96……非
磁性材、37A,37B,67A,67B,87
A,87B,97A,97B……強磁性金属薄
膜、g……磁気ギヤツプ、O……中心。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 1 強磁性酸化物よりなる磁気コア半体対の接合
    面に真空薄膜形成技術により強磁性金属薄膜を形
    成し、この磁気コア半体対を突き合わせて磁気ギ
    ヤツプを形成してなる磁気ヘツドにおいて、上記
    磁気ギヤツプ形成面と上記強磁性金属薄膜形成面
    とが所要角度で傾斜しており、かつ磁気テープ対
    接面に前記強磁性酸化物と前記強磁性金属薄膜お
    よび非磁性材が配され、これら三者の交差点がト
    ラツク幅を規定する領域の外にあることを特徴と
    する磁気ヘツド。
JP12480484A 1984-06-18 1984-06-18 磁気ヘツド Granted JPS613313A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP12480484A JPS613313A (ja) 1984-06-18 1984-06-18 磁気ヘツド

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP12480484A JPS613313A (ja) 1984-06-18 1984-06-18 磁気ヘツド

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPS613313A JPS613313A (ja) 1986-01-09
JPH0475565B2 true JPH0475565B2 (ja) 1992-12-01

Family

ID=14894534

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP12480484A Granted JPS613313A (ja) 1984-06-18 1984-06-18 磁気ヘツド

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JPS613313A (ja)

Citations (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS56169214A (en) * 1980-06-02 1981-12-25 Nippon Hoso Kyokai <Nhk> Magnetic head
JPS5764323A (en) * 1980-10-06 1982-04-19 Hitachi Ltd Magnetic head and its manufacture
JPS58155513A (ja) * 1982-03-10 1983-09-16 Hitachi Ltd 複合型磁気ヘツドおよびその製造方法
JPS58175122A (ja) * 1982-04-07 1983-10-14 Hitachi Ltd 磁気ヘッドおよびその製造方法

Patent Citations (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS56169214A (en) * 1980-06-02 1981-12-25 Nippon Hoso Kyokai <Nhk> Magnetic head
JPS5764323A (en) * 1980-10-06 1982-04-19 Hitachi Ltd Magnetic head and its manufacture
JPS58155513A (ja) * 1982-03-10 1983-09-16 Hitachi Ltd 複合型磁気ヘツドおよびその製造方法
JPS58175122A (ja) * 1982-04-07 1983-10-14 Hitachi Ltd 磁気ヘッドおよびその製造方法

Also Published As

Publication number Publication date
JPS613313A (ja) 1986-01-09

Similar Documents

Publication Publication Date Title
KR920006124B1 (ko) 자기헤드 및 그 제조방법
JPH0546010B2 (ja)
JPS61129716A (ja) 磁気ヘツド
JPH0475566B2 (ja)
JPH0475563B2 (ja)
JPH0475564B2 (ja)
JPH0475565B2 (ja)
JPS60182507A (ja) 磁気ヘツド
JPS61117708A (ja) 磁気ヘツド
KR930006583B1 (ko) 자기헤드의 제조방법
JPS62157306A (ja) 磁気ヘツド
JPS61280010A (ja) 磁気ヘツド
JPS628315A (ja) 複合磁気ヘツドの製造方法
JPS62159306A (ja) 磁気ヘツド
JPH0770023B2 (ja) 磁気ヘツド
JPH0648527B2 (ja) 磁気ヘツドの製造方法
JPH0744816A (ja) 磁気ヘッド
JPS61110309A (ja) 磁気ヘツド
JPH0654528B2 (ja) 磁気ヘツド
JPS61237211A (ja) 磁気ヘツド
JPS59203210A (ja) 磁気コアおよびその製造方法
JPS61280009A (ja) 磁気ヘツド
JPH0648528B2 (ja) 磁気ヘツド
JPH0476167B2 (ja)
JPS62192905A (ja) 磁気ヘツド

Legal Events

Date Code Title Description
LAPS Cancellation because of no payment of annual fees