JPH0648527B2 - 磁気ヘツドの製造方法 - Google Patents

磁気ヘツドの製造方法

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JPH0648527B2
JPH0648527B2 JP27861285A JP27861285A JPH0648527B2 JP H0648527 B2 JPH0648527 B2 JP H0648527B2 JP 27861285 A JP27861285 A JP 27861285A JP 27861285 A JP27861285 A JP 27861285A JP H0648527 B2 JPH0648527 B2 JP H0648527B2
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Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は磁気ヘッドの製造方法に関するものであり、特
に磁気ギャップ近傍部が強磁性金属薄膜で形成されてな
る、いわゆる複合型の磁気ヘッドの製造方法に関するも
のである。
〔発明の概要〕
本発明は、磁気記録媒体対接面で斜めに被着される強磁
性金属薄膜同士を突き合わせ磁気ギャップを構成してな
る磁気ヘッドを製造するにあたり、 斜面上に被着形成された強磁性金属薄膜に対してこの強
磁性金属薄膜のエッジ部を削り取るように溝加工を施し
た後、平面研削工程によりトラック幅出しを行うことに
より、 トラック幅精度に優れた磁気ヘッドの製造を可能とな
し、同時に歩留まりの向上を図ろうとするものである。
〔従来の技術〕
例えばVTR(ビデオテープレコーダ)等の磁気記録再
生装置においては、記録信号の高密度化が進められてお
り、この高密度記録に対応して磁気記録媒体として磁性
粉にFe、Co、Ni等の強磁性金属の粉末を用いた、
いわゆるメタルテープや、強磁性金属材料を蒸着により
ベースフィルム上に被着した、いわゆる蒸着テープ等が
使用されるようになっている。そして、この種の磁気記
録媒体は高い抗磁力Hcを有するために、記録再生に用い
る磁気ヘッドのヘッド材料にも高い飽和磁束密度Bsを有
することが要求されている。例えば、従来磁気ヘッド材
料として多用されているフェライト材では飽和磁束密度
Bsが低く、またパーマロイでは耐摩耗性に問題がある。
一方、上述の高密度記録化に伴って、磁気記録媒体に記
録される記録トラックの狭小化も進められており、これ
に対応して磁気ヘッドのトラック幅も極めて狭いものが
要求されている。
そこで従来、例えばセラミックス等の非磁性基板上に飽
和磁束密度の高い強磁性金属薄膜を被着形成し、これを
トラック部分とした複合型磁気ヘッドが提案されている
が、この種の磁気ヘッドでは磁路が膜厚の薄い強磁性金
属薄膜のみにより構成されるので、磁気抵抗が大きく効
率上好ましくなく、また上記強磁性金属薄膜の膜形成を
膜成長速度の極めて遅い真空薄膜形成技術で行うため、
磁気ヘッド作製に時間を要する等の問題があった。
あるいは、磁気コア部がフェライト等の強磁性酸化物か
らなり、これら各磁気コア部の磁気ギャップ形成面に強
磁性金属薄膜を被着した複合型磁気ヘッドも提案されて
いるが、この場合には磁路と上記金属薄膜とが直交する
方向に位置するため渦電流損失が発生し再生出力の低下
を招く虞れがあり、また上記磁気コア部と上記金属薄膜
間に擬似ギャップが形成され、充分な信頼性が得られな
い等の問題がある。
そこで本願出願人は、先に特願昭58−250988号明細書に
おいて、例えばメタルテープ等の高い抗磁力を有する磁
気テープに高密度記録するのに適した複合型磁気ヘッド
を提案した。この磁気ヘッドは、第14図に示すよう
に、Mn−Znフェライト等の強磁性酸化物により形成
される一対の磁気コア部(101),(102) の突き合わせ面を
それぞれ斜めに切り欠いて強磁性金属薄膜形成面(103),
(104) を形成し、この強磁性金属薄膜形成面(103),(10
4) 上に真空薄膜形成技術によりFe−Al−Si系合
金(いわゆるセンダスト)等の強磁性金属薄膜(105),(1
06) を被着形成し、これら強磁性金属薄膜(105),(106)
を当接することにより磁気ギャップ(107) を形成し、さ
らにトラック幅規制溝内にテープ摺接面を確保し強磁性
金属薄膜(105),(106) の摩耗を防止するために低融点ガ
ラス(108),(109) あるいは高融点ガラス(110),(111) を
充填して構成されるものであって、信頼性や磁気特性、
耐摩耗性等の点で優れた特性を有するものである。
〔発明が解決しようとする問題点〕
ところで、前述の第14図に示す磁気ヘッドを作成する
場合には、例えば強磁性酸化物よりなる基板に対して第
1の溝加工を施し強磁性薄膜形成面に相当する斜面を形
成し、強磁性金属薄膜を上記斜面上に被着した後、平面
研削し、さらに第2の溝加工を施して、この第2の溝の
溝入れ位置精度によりトラック幅を規定するという方法
が考えられている。
しかしながら、このような方法によった場合には、トラ
ック幅精度は、強磁性金属薄膜の膜厚精度や、上記第1
の溝の溝ピッチ精度,第2の溝の溝ピッチ精度,さらに
は鏡面ラッピングまでの加工精度によりコントロールさ
れ、そのバラツキは非常に大きい状態にある。例えば、
上記第1の溝のピッチのバラツキは5〜7μm,強磁性
金属薄膜の膜厚のバラツキは2〜4μm,第2の溝のピ
ッチのバラツキは2〜3μm程度にもなり、総合的に±
1μm,あるいは±2μmといったトラック幅精度を達
成することは難しい。
また、上述のプロセスにおいて、強磁性金属薄膜膜付け
工程やガラス充填工程等で熱が加わった場合に、熱膨張
係数の違いから内部にクラック(ヒビ)が発生し、基板
のワレや強磁性金属薄膜の膜剥がれ等が生じ、歩留まり
が低下するという問題もある。
そこで本発明は、前述の実情に鑑みて提案されたもので
あって、トラック幅精度の向上が可能で、またそのバラ
ツキも極めて少ない磁気ヘッドの製造方法の提供を目的
とし、さらに強磁性酸化物の内部に発生するクラックに
よる歩留まりの低下を抑え、量産性に富んだ製造方法の
提供を目的とする。
〔問題点を解決するための手段〕
本発明の磁気ヘッドの製造方法は、上記の目的を達成す
るために、強磁性酸化物よりなる基板に対して第1の溝
加工を施し上記基板の磁気ギャップ形成面となる面と2
0〜80゜の角度で傾斜する斜面を形成する工程と、真
空薄膜形成技術により上記斜面上に強磁性金属薄膜を形
成する工程と、上記強磁性金属薄膜のエッジ部を削り取
るように上記基板に第2の溝加工を施す工程と、上記強
磁性金属薄膜の磁気ギャップ形成面におけるトラック幅
を規定するための平面研削工程とによりコアブロックを
作成し、これらコアブロック同士をギャップ材を介して
接合し所定の位置で切断することを特徴としている。
〔作用〕
このように、トラック幅規制溝である第2の溝を強磁性
金属薄膜のエッジ部を大きく削り取るように切削加工す
れば、その後の平面研削によりトラック幅が自由にコン
トロールされる。また、たとえ溝ピッチや膜厚等のバラ
ツキが生じても、そのピッチ等に合わせた第2の溝加工
を行うことにより、一定のトラック幅とすることができ
る。
さらには、強磁性金属薄膜のエッジ部を大きく削り取る
ような切削加工により、強磁性金属薄膜と強磁性酸化物
との境界部付近で頻発するヒビ割れが削除される。
〔実施例〕
以下、本発明を適用した磁気ヘッドの製造方法をその工
程順序にしたがって図面を参照しながら説明する。
本発明において、複合型の磁気ヘッドを作製するには、
先ず、第1図A及び第1図Bに示すように、例えばMn
−Zn系フェライト等の強磁性酸化物基板(20)の上面(2
0a) 、すなわちこの強磁性酸化物基板(20)における磁気
コア半体突き合わせ時の接合面に、回転砥石等により断
面略V字状の第1の切溝(21)を全幅に亘って複数平行に
形成し、強磁性薄膜形成面(21a) を形成する。なお、上
記強磁性薄膜形成面(21a) は、上記強磁性酸化物基板(2
0)の磁気ギャップ形成面に対応する上面(20a) と所定角
度θで傾斜するように斜面として形成され、その角度θ
は、ここではおよそ45゜に設定されている。
上記強磁性薄膜形成面(21a) と磁気ギャップ形成面(20
a) とがなす角度θは、20゜〜80゜の範囲内に設定
することが好ましい。角度θが20゜以下であると隣接
トラックからのクロストークが大きくなり、望ましくは
30゜以上の角度を持たせるのがよい。また、上記傾斜
角度θを90゜にした場合は、真空薄膜形成技術を用い
て薄膜を形成するにあたって多くの時間を要してしまう
ことや、膜構造が不均一化してしまう点で好ましくな
い。
次に、第2図A及び第2図Bに示すように、上記強磁性
薄膜形成面(21a) を含む基板(20)の上面(20a) 全面に亘
ってFe−Al−Si系合金や非晶質合金等をスパッタ
リング、イオンプレーティング、蒸着等の真空薄膜形成
技術を用いて被着し、強磁性金属薄膜(22)を形成する。
上記強磁性金属薄膜(22)の材質としては、強磁性非晶質
金属合金、いわゆるアモルファス合金(例えばFe,N
i,Coの1つ以上の元素とP,C,B,Siの1つ以
上の元素とからなる合金、またはこれを主成分としA
l,Ge,Be,Sn,In,Mo,W,Ti,Mn,
Cr,Zr,Hf,Nb等を含んだ合金等のメタル−メ
タロイド系アモルファス合金、あるいはCo,Hf,Z
r等の遷移元素や希土類元素を主成分とするメタル−メ
タル系アモルファス合金)、Fe−Al−Si系合金で
あるセンダスト合金、Fe−Al系合金、Fe−Si系
合金、Fe−Si−Co系合金、パーマロイ等が使用可
能であり、その膜付け方法としても、フラッシュ蒸着,
真空蒸着,イオンプレーティング,スパッタリング,ク
ラスター・イオンビーム法等に代表される真空薄膜形成
技術が採用される。
ここでFe−Al−Si系合金を用いる場合に、強磁性
金属薄膜(22)は、その柱状構造の成長方向が強磁性薄膜
形成面(21a) の法線方向に対して所定の角度、例えば5
゜〜45゜の角度で傾斜するように被着することが好ま
しい。このように、強磁性金属薄膜(22)を強磁性薄膜形
成面(21a) の法線方向に対して所定の角度をもっえ傾斜
して成長させることにより、得られる強磁性金属薄膜(2
2)の磁気特性は安定かつ優れたものとなり、したがっ
て、得られる磁気ヘッドの品質や性能も向上する。
また、上記強磁性金属薄膜(22)は、この例では真空薄膜
形成技術により単層として形成しているが、例えばSi
2,Ta25,Al23,ZrO2,Si34等の高耐摩
耗性絶縁膜を介して複数層積層形成してもよい。この場
合、強磁性金属薄膜の積層数は任意に設定することがで
きる。
次いで、第3図A及び第3図Bに示すように、強磁性金
属薄膜(22)が被着形成された第1の切溝(21)内に、非磁
性材(23)を充填した後、上記基板(20)の上面(20a) を平
面研削し、平滑度良く面出しを行い、上記基板(20)の上
面(20a) に上記強磁性薄膜形成面(21a) 上に被着される
強磁性金属薄膜(22)の端面(22a) を露出させる。なお、
ここで上記強磁性金属薄膜(22)の表面にあらかじめSi
やCr等の非磁性材をスパッタして保護膜を設け、
上記非磁性材(23)の溶融充填時の浸食等を防止するよう
にしてもよい。
次に、第4図A及び第4図Bに示すように、上記強磁性
金属薄膜(22)が被着形成された強磁性薄膜形成面(21a)
に隣接して、上記第1の切溝(21)と平行に断面略円弧状
の第2の切溝(24)を切削加工する。ここで、上記第2の
切溝(24)の切削位置は、上記強磁性金属薄膜(22)の膜厚
が正確に制御された場合にはその一側縁(22b) と完全に
一致させるのが理想的であるが、本発明では、上記強磁
性金属薄膜(22)のトラック幅に自由度を持たせるため
に、一側縁(23b) 側のエッジ部(23e) を大きく削り取る
ような位置とする。
したがって、例えば上記強磁性金属薄膜(22)の端面(22
a) が幅tだけ残存するように上記第2の切溝(24)の切
削位置を設定すれば、上記基板(20)の上面(20a) を平面
研削することにより、上記強磁性金属薄膜(22)の端面(2
2a) の幅(トラック幅に相当する。)を最小値tから最
大値Tまで自由にコントロールすることが可能となる。
この場合、たとえ強磁性金属薄膜(22)の膜厚や第1の切
溝(21)の溝ピッチにバラツキを生じたとしても、これや
薄膜や溝ピッチに合わせて第2の切溝(24)を切削し、上
記強磁性金属薄膜(22)の端面(22a) の残存幅を一定の値
tとすることにより、各切溝(21)に被着される強磁性金
属薄膜(22)の端面(22a) を後述の平面研削により全て一
定のトラック幅とすることができる。
また、上記第2の切溝(24)を強磁性金属薄膜(22)のエッ
ジ部(22e) を大きく削り取るように設けることにより、
特に強磁性金属薄膜(22)と強磁性酸化物である基板(20)
との界面付近に発生するヒビ割れをも削除し、歩留まり
の向上が可能である。すなわち、第10図に示すよう
に、強磁性金属薄膜(22)の一側縁(22b) と略一致するよ
うに第2の切溝(24)を設け斜線で囲まれた部分を削除し
た場合には、ヒビ割れhが残存するのに対して、第11
図に示すように、第2の切溝(24)の切削位置を強磁性金
属薄膜(22)に大きく食い込むように設定し斜線で囲まれ
る部分を削り取った場合には、強磁性金属薄膜と強磁性
酸化物との界面を深く取り除くことができ、上記ヒビ割
れhをそっくり削除し得ることが多い。上記ヒビ割れ
は、強磁性金属薄膜と強磁性酸化物とから磁気コア半対
を構成した複合型磁気ヘッドでは避けることができず、
特性上の最適値ではなく熱膨張係数の最適値からフェラ
イト,強磁性金属薄膜,ガラス等を選択していること、
さらに強磁性金属薄膜の膜厚を厚くする程ヒビ割れが多
くなること、等の現状を考えると、その削除によるメリ
ットは計り知れない。
なお、上記第2の切溝(24)の形状は如何なるものであっ
てもよく、例えば第12図に示すように、基板(20)の上
面(20a) と直交するストレートな壁面を有する溝形状と
したり、あるいは第13図に示すように、0〜45゜の
傾斜角度を有するV字状の溝形状としてもよい。この場
合にも強磁性金属薄膜(22)の端面(22a) が所定の幅tで
残存するようにすれば、先の略円弧状の溝形状とした場
合と同様にトラック幅の制御が可能となり、後述の平面
研削工程で基板(20)の上面(20a) を図中破線位置まで平
面研削することにより所定のトラック幅Twとすること
ができる。また、上記第2の切溝(24)をこのような溝形
状とするのは、磁気ヘッドのテープ対接面から見た時
に、強磁性酸化物と強磁性金属薄膜との距離を確保する
ためであり、このような溝形状とすることにより、強磁
性酸化物と強磁性金属薄膜の接合面積を大きくしたまま
で、長波長成分の信号を再生することによるクロストー
ク成分を低減することができる。さらに、上記のような
形状とすることにより、上記強磁性酸化物の端面が磁気
ギャップのアジマスと異なる方向で傾斜され、アジマス
損失によって隣接又は隣々接トラックからの信号のピッ
クアップ量、すなわちクロストークを減少させることが
できる。
このように強磁性金属薄膜(22)のエッジ部(22e)を大き
く削り取るように第2の切溝(24)を切削加工した後、第
5図A及び第5図Bに示すように、上記基板(20)の上面
(20a) に対して平面研削を施し、強磁性金属薄膜(22)の
端面(22a) を所定のトラック幅Twとして、磁気コアブ
ロック(30),(40)を得る。
さらに、上述のような工程により作製される一対の磁気
コアブロック(30),(40) のうち、一方の磁気コアブロッ
ク(40)に対して、第6図に示すように、上記第1の切溝
(21)及び第2の切溝(24)と直交する方向に溝加工を施
し、巻線溝(25)を形成する。
続いて、上記磁気コアブロック(30)の接合面(30a) か上
記磁気コアブロック(40)の接合面(40a)上の少なくとも
いずれか一方にギャップスペーサを被着し、第7図に示
すように、これら磁気コアブロック(30),(40) を上記強
磁性金属薄膜(22)の端面(22a) 同士が突き合わされるよ
うに接合配置する。
そして、これら磁気コアブロック(30)及び(40)をガラス
により融着すると同時に、上記第2の切溝(24)内に上記
非磁性材(26)を充填する。なお、上記ギャップスペーサ
としては、SiO2,ZrO2,Ta25,Cr等が使用さ
れる。また、この製造工程において、上記第2の切溝(2
4)への非磁性材(26)の充填は、磁気コアブロック(30),
(40) の融着と同時でなく、例えば第4図に示す工程で
あらかじめ第2の切溝(24)内に非磁性材(26)を充填し、
第7図に示す工程ではガラス融着のみとしてもよい。
最後に、第7図中A−A線及びA′−A′線の位置でス
ライシング加工し、複数個のヘッドチップを切り出した
後、磁気テープ摺接面を円筒研磨して第8図及び第9図
に示す磁気ヘッドを完成する。なお、このとき磁気コア
ブロック(30)及び(40)に対するスライシング方向を突き
合わせ面に対して傾斜させることにより、アジマス記録
用の磁気ヘッドを作製することができる。
得られる磁気ヘッドにおいては、磁気コア部(11),(12)
が強磁性酸化物、たとえばMn−Zn系フェライトで形
成され、これら磁気コア部(11),(12)の接合面を斜めに
切り欠いた強磁性薄膜形成面(11a),(12a) には、フロン
トギャップ形成面からバックギャップ形成面に至るまで
連続して高透磁率合金、たとえばFe−Al−Si系合
金膜である強磁性金属薄膜(13A)(13B) が真空薄膜形成
技術により被着形成され、それぞれ磁気コア半対
(I),(II)として構成される。そして、これら一対
の磁気コア半体(I),(II)をSiO等のギャップ
材を介して突き合わせ、所定のトラック幅Twまで平面
研削された強磁性金属薄膜(13A), (13B)の当接面が磁気
ギャップgとなるように構成されている。
ここで、本発明の製造方法により作成した磁気ヘッドで
は、少なくとも強磁性酸化物よりなる磁気コア部(11),
(12) の先端部(11c),(12c) が磁気ギャップ形成面(10)
に臨むことはなく、強磁性金属薄膜(13A),(13B) と強磁
性酸化物である磁気コア部(11),(12) とが磁気ギャップ
形成面(10)で対向することがなくなっている。したがっ
て、光学トラック幅=実効トラック幅(記録時)=実効
トラック幅(再生時)なる磁気ヘッドとなっている。
なお、磁気ギャップg近傍には、それぞれ非磁性材(15
A),(15B) あるいは非磁性材(14A),(14B) が充填され
(通常は低融点ガラス,高融点ガラス等が使用され
る。)磁気ヘッドの磁気記録媒体対接面での当りを確保
し、強磁性金属薄膜(13A),(13B) 等の摩耗を防止するよ
うになっている。
ここで、この磁気ヘッドの一方の磁気コア半対(I)は
磁気コアブロック(30)を母材としており、他方の磁気コ
ア半対(12)は磁気コアブロック(40)を母材としている。
したがって、強磁性金属薄膜(13A),(13B) は強磁性金属
薄膜(22)に、非磁性材(14A),(14B) は非磁性材(23)に、
非磁性材(15A),(15B) は非磁性材(26)にそれぞれ対応し
ている。
以上、本発明の具体的な実施例について説明したが、本
発明はこの実施例に限定されるものではない。例えば、
強磁性金属薄膜が磁気ギャップ近傍部にのみ被着形成さ
れる磁気ヘッドや、強磁性金属薄膜が磁気ギャップから
離れた位置で屈曲した磁気ヘッド等、本発明の要旨を逸
脱しない範囲において、種々の磁気ヘッドの製造方法に
適用可能である。
〔発明の効果〕
以上の説明からも明らかなように、本発明の製造方法で
は、強磁性金属薄膜のエッジ部を大きく削り取るように
トラック幅規制溝を設けた後、平面研削によりトラック
幅出しを行っているので、トラック幅を自由にコントロ
ールすることができ、強磁性金属薄膜の膜厚や溝ピッチ
等のバラツキにかかわらずトラック幅精度の高い磁気ヘ
ッドの製造が可能である。
また、本発明の製造方法では、強磁性金属薄膜と強磁性
酸化物の境界部分を深く削り取っているので、この部分
で多発するヒビ割れの削除が可能となり、磁気ヘッド完
成時の不良の発生を抑えることが可能である。
上記トラック幅精度とヒビ割れは、磁気ヘッドを製造す
る上で歩留まりを大きく左右する要因であるので、これ
らの低減により歩留まりの大幅な向上が可能である。勿
論、トラック幅形成は、機械を用いた連続カッティング
によるので、量産性の点でも有利であることは言うまで
もない。
さらに、本発明の製造方法により作成される磁気ヘッド
では、磁気ギャップ形成面に強磁性酸化物が露出するこ
とはないので、強磁性金属薄膜と強磁性酸化物とが対向
することによるクロストークの発生も抑制される。
【図面の簡単な説明】
第1図ないし第7図は本発明の磁気ヘッドの製造方法の
一例を工程順序に従って示すものであり、第1図Aは第
1の切溝切削工程を示す概略斜視図、第1図Bは第1図
Aのj−j線における拡大断面図、第2図Aは強磁性金
属薄膜形成工程を示す概略斜視図、第2図Bは第2図A
のk−k線における拡大断面図、第3図Aは強磁性金属
薄膜の端面を出すための平面研削工程を示す概略斜視
図、第3図Bは第3図Aのl−l線における拡大断面
図、第4図Aは第2の切溝切削工程を示す概略斜視図、
第4図Bは第4図Aのm−m線における拡大断面図、第
5図Aはトラック幅出しのための平面研削工程を示す概
略斜視図、第5図Bは第5図Aのn−n線における拡大
断面図、第6図は巻線溝切削工程を示す概略斜視図、第
7図はガラス融着及びスライシング加工工程を示す概略
斜視図である。 第8図は本発明の製造方法により作成される磁気ヘッド
の外観斜視図であり、第9図はその磁気記録媒体対接面
を示す要部拡大平面図である。 第10図は強磁性金属薄膜の一側縁と一致するように第
2の切溝を設けた場合のヒビ割れの残存状態を示す模式
図であり、第11図に強磁性金属薄膜のエッジ部を大き
く削り取るように第2の切溝を設けた場合のヒビ割れの
削除状態を示す模式図である。第12図は第2の切溝の
溝形状の他の例を示す模式図であり、第13図はさらに
他の例を示す模式図である。 第14図は従来の製造方法によって作成される磁気ヘッ
ドの斜視図である。 20……基板 21……第1の切溝 21a……強磁性薄膜形成面(斜面) 22……強磁性金属薄膜 22e……エッジ部 24……第2の切溝 30,40……磁気コアブロック

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】強磁性酸化物よりなる基板に対して第1の
    溝加工を施し上記基板の磁気ギャップ形成面となる面と
    20〜80゜の角度で傾斜する斜面を形成する工程と、 真空薄膜形成技術により上記斜面上に強磁性金属薄膜を
    形成する工程と、 上記強磁性金属薄膜のエッジ部を削り取るように上記基
    板に第2の溝加工を施す工程と、 上記強磁性金属薄膜の磁気ギャップ形成面におけるトラ
    ック幅を規定するための平面研削工程とによりコアブロ
    ックを作成し、 これらコアブロック同士をギャップ材を介して接合し所
    定の位置で切断することを特徴とする磁気ヘッドの製造
    方法。
JP27861285A 1985-12-11 1985-12-11 磁気ヘツドの製造方法 Expired - Lifetime JPH0648527B2 (ja)

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